JPH09330122A - 無人搬送車の復帰方法 - Google Patents

無人搬送車の復帰方法

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JPH09330122A
JPH09330122A JP8151005A JP15100596A JPH09330122A JP H09330122 A JPH09330122 A JP H09330122A JP 8151005 A JP8151005 A JP 8151005A JP 15100596 A JP15100596 A JP 15100596A JP H09330122 A JPH09330122 A JP H09330122A
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JP
Japan
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traveling
line
traveling device
automatic
guided vehicle
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Application number
JP8151005A
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English (en)
Inventor
Hiroteru Ishida
弘輝 石田
Tatsuhiro Yoshihara
竜浩 吉原
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
  • Non-Deflectable Wheels, Steering Of Trailers, Or Other Steering (AREA)
  • Platform Screen Doors And Railroad Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行ラインから逸脱している無人搬送車を走
行ライン上へ復帰させる。 【解決手段】 前方側の走行装置が走行ラインから逸脱
しているときには、後方側の走行装置を中心に前方側の
走行装置を所定の範囲移動させて前方側の走行装置の走
行センサによる走行ラインの検出を行う(ステップ21
0〜ステップ222)。また、後方側の走行装置が走行
ラインから逸脱しているときには、前方側の走行装置を
中心に後方側の走行装置を所定の範囲移動させて前方側
の走行装置の走行センサによる走行ラインの検出を行う
(ステップ224〜ステップ236)。これによって、
無人搬送車が走行ライン上へ復帰され、走行ラインに沿
った走行が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動手段の駆動力
によって回転する左右の駆動輪のそれぞれを制御して走
行する自動走行装置を進行方向の前後に備えた無人搬送
車に係り、詳細には、走行ラインから逸脱した自動走行
装置を走行ライン上へ復帰させる無人搬送車の復帰方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】無人搬送車には、左右の駆動輪のそれぞ
れの回転駆動を独立して制御することにより、直進走行
を含む操舵が可能となっているものがある。また、無人
搬送車では、自動走行装置を前後に設けることによっ
て、円滑で安定した走行を可能としたものがある。
【0003】このような無人搬送車は、例えば床面に所
定幅の反射テープを貼付して、無人搬送車を走行させる
ための走行ラインを設け、自動走行装置がこの走行ライ
ンを光電センサ等の検出手段によって検出しながら走行
するようになっている。このとき、光電センサの検出結
果に応じて左右の駆動輪のそれぞれの回転速度を制御す
ることにより、反射テープによって形成した任意の走行
ラインに沿って自在に無人搬送車を走行させることがで
きる。
【0004】ところで、無人搬送車に設けている自動走
行装置は、走行センサによって走行ラインを検出しなが
ら走行するように制御されている。このため、走行セン
サが走行ラインから逸脱すると、走行不能となってしま
う。特に、前後に設けている自動走行装置の双方の走行
センサが走行ラインから逸脱してしまうと、走行ライン
への復帰が困難となってしまう。このために、無人搬送
車が走行ラインから逸脱してしまうと、作業員が手押し
で無人搬送車を走行ライン上へ移動させなければなら
ず、無人搬送車を走行ラインへ復帰させる作業が煩雑と
なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮してなされたものであり、走行ラインから逸脱した無
人搬送車を簡単にかつ確実に走行ライン上へ復帰させる
ための無人搬送車の復帰方法を提案することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
駆動手段の駆動力によってそれぞれ個別に回転駆動する
左右の駆動輪と、所定の走行ラインを検出するライン検
出手段と、前記ライン検出手段の検出結果に基づいて前
記駆動手段による前記左右の駆動輪のそれぞれの回転を
制御する走行制御手段と、を備えた自動走行装置が車両
本体の前後にそれぞれ回転可能に取付けられ、それぞれ
の自動走行装置がライン検出手段の検出結果に基づいて
左右の駆動輪を制御して走行する無人搬送車が、前記ラ
イン検出手段が非検出状態となったときに、前記走行装
置をライン検出手段が走行ラインを検出する位置へ移動
させる無人搬送車の復帰方法であって、前記ライン検出
手段が前記走行ラインの非検出状態となっている自動走
行装置の左右の駆動輪を相対回転させることによって自
動走行装置を前記車両本体に対して所定の角度で回転さ
せた後、所定の位置を中心に円弧状に走行させながら、
前記ライン検出手段が前記走行ラインを検出する位置へ
移動させることを特徴とする。
【0007】この発明によれば、自動走行装置を無人搬
送車に対して所定の角度で回転させた状態で、所定の位
置を中心に自動走行装置を移動させて走行ラインの検索
を行う。これによって、自動走行装置を簡単にライン検
出手段が走行ラインを検出する位置へ移動させ、無人搬
送車を走行ライン上へ復帰させることができる。
【0008】このとき、予め設定した任意の一点を中心
に自動走行装置を移動させても良いが、一方の自動走行
装置を中心にして他方の自動走行装置を移動させても良
く、これによって、それぞれの自動走行装置による走行
ラインの検索範囲を正確に把握することができる。
【0009】このような本発明を適用する無人搬送車と
しては、ライン検出手段として走行ラインの幅方向に沿
って少なくとも3個のセンサを設け、両端のセンサの検
出結果に基づいて、自動走行装置の左右の駆動輪に相対
的な速度差を生じさせて操舵させる。また、一方の自動
走行装置に設けている走行センサの中央部のセンサが走
行ラインの非検出状態となったときには、自動走行装置
が走行ラインから逸脱する恐れがあると判断して、前後
の自動走行装置を同時に減速し、さらに、全てのセンサ
が走行ラインの非検出状態となったときには、速やかに
前後の自動走行装置を停止させることが好ましい。
【0010】ライン検出手段の中央部のセンサが走行ラ
インの非検出状態となったときには、自動走行装置が走
行ラインから逸脱する恐れがあると判断できるので、こ
のとき、前後の自動走行装置を同時に減速させることに
より、自動走行装置が走行ラインから逸脱するのを抑え
ることができると共に、走行センサの検出結果に基づい
た自動走行装置の進行方向の修正が容易となる。
【0011】また、ライン検出手段の全てのセンサが走
行ラインの非検出状態となったときに前後の自動走行装
置を速やかに停止させることにより、自動走行装置が走
行ラインから大きく外れてしまうのを防止することがで
きる。これによって、走行ラインから逸脱した自動走行
装置の走行ラインへの復帰を容易にかつ確実に行うこと
ができる。
【0012】請求項2に係る発明は、一方の前記自動走
行装置のライン検出手段が前記走行ラインの検出状態で
あるときに、該自動走行装置を中心に他方の自動走行装
置を円弧状に走行させながら前記ライン検出手段が前記
走行ラインを検出する位置へ移動させることを特徴とす
る。
【0013】この発明によれば、走行ラインを検出して
いる自動走行装置を中心に走行ラインを検出していない
自動走行装置を移動させるので、簡単にかつ確実に無人
搬送車を走行ライン上へ復帰させることができる。
【0014】請求項3に係る発明は、前記自動走行装置
の一方向への移動中に前記ライン検出手段の前記走行ラ
インの未検出が継続しているときには、所定のタイミン
グで前記自動走行装置を逆方向へ移動させながら前記ラ
イン検出手段による前記走行ラインの検索を行うことを
特徴とする。
【0015】この発明によれば、所定の範囲で自動走行
装置を移動させて走行ラインの検索を行う。このため、
該当する範囲内で走行ラインを検出できなければ、この
範囲を変化させて検索範囲を広げることができる。ま
た、前後の自動走行装置のそれぞれが走行ラインを検出
できないときには。交互に所定量ずつ移動させることに
より検索範囲を広げることができ、確実な走行ラインの
検出が可能となる。
【0016】自動走行装置を移動させて走行ラインを検
索する範囲は、円弧状に移動する自動走行装置の移動量
(走行距離)をカウントしても良く、また、車両本体と
自動走行装置の間に自動走行装置の回転角度を検出する
回転角度検出手段を設け、回転中心側の自動走行装置の
回転角度が所定角度となったか否かによって判定するよ
うにしても良い。
【0017】請求項4に係る発明は、前記前後の自動走
行装置の何れか少なくとも一方のライン検出手段が前記
走行ラインの非検出状態となったときに、前後の自動走
行装置を停止させた後、自動走行装置の移動に先立って
ライン検出手段が非検出状態となっている自動走行装置
の左右の駆動輪を個別に制御して、該自動走行装置を車
両本体に対して回転させながら前記走行ラインの検索を
行うことを特徴とする。
【0018】この発明によれば、走行ライン上を走行し
ている無人搬送車の少なくとも一方の自動走行装置が走
行ラインから逸脱したときに、速やかに停止させる。こ
れによって自動走行装置が大きく走行ラインから逸脱す
るのを防止することができる。無人搬送車を停止させた
後は、走行ラインから逸脱した自動走行装置のみを任意
の位置で回転させる。
【0019】自動走行装置が走行ラインから大きく逸脱
していなければ、自動走行装置の車両本体に対する回転
のみで、簡単に走行ラインの検出可能となる。このと
き、走行ラインから逸脱している自動走行装置のみを回
転させるため、無人搬送車が大きく移動することがな
い。
【0020】自動走行装置のみを回転させる場合、車両
本体に対する自動走行装置の回転中心を回転させる方法
を用いることができ、この場合、無人搬送車を動かす必
要がない。また、自動走行装置の一方の駆動輪のみを駆
動して他方の駆動輪を中心に自動走行装置を回転させる
ようにしても良い。これによって、無人搬送車を動かす
ことなく、比較的走行ラインの検索範囲を広くでき、確
実な走行ラインの検出が可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に図面を参照しながら本実施の
形態に適用した無人搬送車10を詳細に説明する。図1
及び図2に示されるように、無人搬送車10は、略矩形
形状の天板128と、天板128の周縁に設けられた側
壁によって下方が開放された矩形箱体形状に形成された
ケーシング106を備えている。図2に一部を示すよう
に、ケーシング106には、長手方向の両端部でかつ幅
方向の両側のそれぞれにキャスタ107が設けられてお
り、これらのキャスタ107によって床面に移動可能に
支持される。また、ケーシング106の内方には、幅方
向に沿って隣接するキャスタ107の間のそれぞれに走
行装置110が取付けられている。無人搬送車10は、
これらの走行装置110によって走行ライン12の反射
テープ14に沿った自動走行が可能となっている。
【0022】なお、以下の説明では、無人搬送車10
は、通常、ケーシング106の長手方向の一方向(各図
の矢印A方向)を進行方向として走行する。また、進行
方向の前後に設けられている走行装置110は、取付け
る向きのみが異なった同一構造となっている。
【0023】図1及び図2に示されるように、無人搬送
車10のケーシング106には、車両前後方向の両側
に、リフト機構102が設けられており、無人搬送車1
0は、ケーシング106内に収容されているバー部材1
04を上昇させて貨物を直接又は貨物を搭載している台
車等を支持して走行するようになっている。なお、本発
明が適用される無人搬送車はこれに限らず、所定の走行
ラインに沿って移動するものであれば、貨物や台車のみ
でなく所定の作業を行うための部材をケーシングに取り
付けたものであっても良い。
【0024】図2乃至図4に示されるように、走行装置
110は、略コ字状のブラケット112の内方側に駆動
モータ114、116が取付けられている。駆動モータ
114、116の駆動軸114A(駆動モータ116の
駆動軸は図示省略)は、ブラケット112から幅方向で
互いに反対方向に突出している。また、ブラケット11
2には、幅方向の両側にシャフト120が突設され、回
転自在に取付けられている。それぞれのシャフト120
の先端部には走行用のタイヤ108が取付けられてい
る。また、駆動モータ114、116のそれぞれの駆動
軸(114A)には、プーリー122が設けられ、シャ
フト120に設けられているプーリー124との間に無
端ベルト126が巻き掛けられている。このため、駆動
モータ114、116の駆動によって、左右のタイヤ1
08が別々に回転駆動される。
【0025】一方、図4に示されるように、無人搬送車
10のケーシング106には、天板128の下側面に一
対のブロック132が取付けられている。一対のブロッ
ク132の間には、ケーシング106の長手方向と直交
する方向に配置された軸130が掛け渡されている。こ
の軸130は、可動ベース板134の一端に固着された
一対のブロック136に回転可能に挿通されている。こ
れにより可動ベース板134は、軸130を中心に上下
方向に揺動可能となっている。走行装置110は、この
可動ベース板134の下方に取付けられている。
【0026】図3及び図4に示されるように、可動ベー
ス板134の中央部には、円筒部材138が配置されて
いる。この円筒部材138は、可動ベース板134に挿
通されて軸線方向の中間部が可動ベース板134に連結
されて固定されている。この円筒部材138は下端部が
閉塞されており、上方から挿入されているコイルバネ1
40を収容している。コイルバネ140は、円筒部材1
38の上部開口から突出して天板128の下面に当接し
ており、これによって円筒部材138と共に可動ベース
板134を下方へ向けて付勢している。
【0027】可動ベース板134から突出している円筒
部材138の下端部は、走行装置110のブラケット1
12に取付けられた自動調芯軸受118を介してブラケ
ット112に係合されている。これにより、走行装置1
10は、可動ベース板134に円筒部材138を中心に
回転自在に連結されて、ケーシング106に取り付けら
れている。
【0028】図4に示されるように、可動ベース板13
4には、ブロック136と反対側の端部にコロ144が
設けられている。また、ケーシング106には、昇降モ
ータ146が取付けられており、この昇降モータ146
の駆動軸146Aに取付けられている偏心カム148が
コロ144の下方側に当接している。偏心カム148
は、昇降モータ146の駆動によって偏心回転して、コ
イルバネ140の付勢力に抗してコロ144と共に可動
ベース板134のブロック136と反対側の端部を天板
128への接離方向へ揺動させる。
【0029】このとき、可動ベース板134が天板12
8に接近する方向へ押し上げられることにより、可動ベ
ース板134と共にブラケット122が上昇して、タイ
ヤ108が床面から離間する。この状態では、キャスタ
107のみが床面に当接して、無人搬送車10が手押し
によって移動可能となる。また、可動ベース板134が
天板128から離間した状態では、ブラケット112が
下方移動し、タイヤ108が床面に当接するようになっ
ている。このときタイヤ108はコイルバネ140の付
勢力によって床面に押し付けられ、駆動モータ114、
116によって回転駆動するタイヤ108による走行が
可能となる。
【0030】走行装置110は、駆動モータ114、1
16が左右のタイヤ108へ別々に駆動力を伝達するた
め、左右のタイヤ108の回転方向及び回転速度に応じ
て前進、後退及び方向操作が可能となっている。なお、
走行装置110には、ケーシング106に対してタイヤ
108が直進方向へ向いていることを、例えば磁気セン
サ149によって検出するようになっている。
【0031】ところで、円筒部材138に対してブラケ
ット112と一体に回転する自動調芯軸受118には、
ギヤ152が取り付けられており、左右のタイヤ108
の相対回転によってブラケット122と一体で回転する
ようになっている。このギヤ152には、小径のギヤ1
54が噛み合っている。
【0032】また、可動ベース板134には、角度検出
手段として、パルスジェネレータ(PG156)が取り
付けられている。ギヤ154は、このPG156の回転
軸158Aに取り付けられており、PG156は、ギヤ
154の回転に応じて回転軸158Aが回転される。こ
れにより、走行装置110の円筒部材138の回転量に
応じたパルスがPG156から出力され、このPG15
6の出力からケーシング106に対する円筒部材138
を中心とした走行装置110の回転方向及び回転角度を
検出することができるようになっている。
【0033】一方、図5に示されるように、無人搬送車
10に設けられているリフト機構102は、バー部材1
04を上下に平行移動させる昇降部304を備えてい
る。バー部材104の長手方向の両端部には、ブラケッ
ト306が対で取付けられ、この一対のブラケット30
6の間に掛け渡された軸308にはベアリング310が
取付けられている。また、図2に示されるように、天板
128には、バー部材104を収容する収容溝90が形
成されており、バー部材104はこの収容溝90内に収
容可能となっている。この収容溝90の両端部には仕切
り壁92によって区画された小孔94が形成されてお
り、ブラケット306及びベアリング310がこの小孔
94の内周に緊密に接触して軸方向及び左右方向の移動
が制限され、上下方向の移動のみが許容されている。こ
れによって、ブラケット306の上下移動に沿った移動
(昇降)が可能となっている。バー部材104には一対
のリンク312の一端が連結されており、バー部材10
4は、リンク312の屈伸による支持されながら上下移
動される。
【0034】図2及び図5に示されるように、昇降部3
04は、その中央に大径歯車314が配設されており、
ケーシング106内に設けられた縦壁部316に軸支さ
れている。この大径歯車314には、連結部320の出
力軸320Aに取付けられている小径歯車318が噛み
合っている。この連結部320は、昇降モータ322の
駆動力によって回転する入力軸320Bの回転の軸線を
直角に変更する役目を有している。
【0035】大径歯車314の一端面には、偏心した2
位置にアーム324の一端が軸326を介して軸支され
ている。アーム324は互いに離反する方向へ延設され
ており、それぞれの他端は縦壁部316に軸支された回
転板328の偏心位置に軸330を介して軸支されて連
結されている。これにより、大径歯車314が回動する
と、アーム324を介して連結されている回転板328
を互いに反対方向へ回動させる。
【0036】各回転板328の回転軸328Aには、縦
壁部316を挟んでリンク312の一部を構成する固定
部材332が回転板328と一体回転可能に固着されて
いる。固定部材332の回転軸328Aと反対側の端部
には、固定部材332と共にリンク312を構成する可
動部材336の一端が回転可能に連結されている。この
可動部材336の他端は、バー部材104に回転可能に
連結されている。これにより、回転板328と共に固定
部材332が回動すると、リンク312が伸縮して、バ
ー部材104を平行に上下方向へ移動させる。バー部材
104が収容溝90内に収容された状態から昇降モータ
322を駆動させることにより、バー部材104が上方
へ突出される。また、バー部材104が突出している状
態で昇降モータ322を逆転させることにより、バー部
材104が下方移動して収容溝90内へ収容される。
【0037】図6には、走行装置110の走行を制御す
る走行制御装置150の概略構成を示している。この走
行制御装置150の速度設定部182には、無人搬送車
10の図示しないメインコントローラからの信号が入力
され、この信号に応じて無人搬送車10の前後に設けて
いるそれぞれの走行装置110を駆動するようになって
いる。
【0038】速度設定部182には、前後の走行装置1
10毎に設けられているルート走行制御部184が接続
されている。ルート走行制御部184には、速度制御部
186及びパルス幅変調部(PWM188)を介して駆
動モータ114、116が接続されている。また、駆動
モータ114、116のそれぞれには、パルスジェネレ
ータ(PG190)が設けられており、このPG190
の出力信号が速度制御部186にフィードバックされて
いる。これによって、速度設定部182で設定された駆
動速度で正確に駆動モータ114、116が回転駆動さ
れるようになっている。なお、駆動モータ114、11
6としてDC(直流)モータを用いており、この直流モ
ータへ供給する電力のパルス幅を制御することにより、
駆動速度の制御を行っている。
【0039】また、ルート走行制御部184は、それぞ
れの走行装置110の駆動速度(例えば駆動モータ11
4に設けたPG190の出力信号)を速度設定部182
へフィードバックする。速度設定部182では、それぞ
れの走行装置110からフィードバックされる速度信号
に基づいて、前後の走行装置110が同一速度で駆動す
るように制御している。なお、速度設定部182では、
走行装置110の走行速度を例えば4段階に設定し、前
後の走行装置110の速度を段階的に切り替えるように
なっている。
【0040】一方、走行装置110のそれぞれには、ラ
イン検出手段として走行センサ196が設けられてい
る。それぞれのルート走行制御部184には、この走行
センサ196が接続されている。
【0041】図4に示されるように、走行センサ196
は、図示しないブラケットを介してブラケット112
に、直進状態での走行装置110の進行方向側の端部に
取付けられており、走行装置110(ブラケット11
2)と一体で円筒部材138を中心として回転するよう
になっている。なお、走行センサ196は、走行装置1
10の進行方向の前後に取り付けられており、常に進行
方向の前方側の走行センサ196の検出結果がルート走
行制御部184へ出力される。
【0042】この走行センサ196は、走行ライン12
を形成する反射テープ14の幅方向に沿って複数設けら
れ、ルート走行制御部184では、通常、走行センサ1
96の全てのセンサによって反射テープ14を検出する
ように左右のタイヤ108の駆動速度を調整する。ま
た、枝別れするように分岐された走行ラインに沿って走
行するときには、分岐する側の端部のセンサのみが非検
出状態となるように反射テープ14上の位置を調整しな
がら走行する。
【0043】この走行センサ196としては、走行ライ
ン12を形成する反射テープ14を検出する3個以上の
センサを走行装置110の走行方向と直交する方向に並
べて構成している。走行装置110は、左端のセンサが
反射テープ14(走行ライン12)の非検出状態となっ
たときには、右側のタイヤ108を減速させて、走行装
置110の進行方向を右側へ向ける。逆に、右端のセン
サが非検出状態となったときには、左側のタイヤ108
の駆動速度を減速して、進行方向を徐々に右側へ向け
る。
【0044】これにより、図7(A)に示す直線状の走
行ライン12であっても、図7(B)に示すカーブした
走行ライン12Bであっても、前後に設けているそれぞ
れの走行装置110が確実に反射テープ14を検出しな
がら移動し、無人搬送車10が走行ライン12に沿って
安定した状態で走行できるように自動的に操舵される。
【0045】すなわち、無人搬送車10の走行装置11
0は、左右のタイヤ108の速度差が生じることによ
り、円筒部材138を中心に無人搬送車10のケーシン
グ106に対して回転する。この走行装置110の回転
によって、走行装置110の進行方向が変わっても、無
人搬送車10の進行方向が大きく変わることなく進行方
向が安定した状態で走行できるようになっている。
【0046】なお、本実施の形態では、走行ライン12
に反射テープ14を用いており、このために走行センサ
196を、発光素子と受光素子が対で設けられた複数個
(例えば3個又は5個)の光電センサによって構成して
いる。また、走行ライン12を磁気テープによって形成
したときには、走行センサ196を複数の磁気センサに
よって構成すれば良い。
【0047】図6に示されるように、速度設定部182
には、比較器194を介して、走行装置110のそれぞ
れに回転検出手段として設けているPG156が接続さ
れている。前記した如く、PG156は、走行装置11
0の左右のタイヤ108の間に速度差が生じ、走行装置
110が円筒部材138を中心に無人搬送車10のケー
シング106に対して相対回転したときに、回転量に応
じたパルスを出力するようになっている。速度設定部1
82は、比較器194の出力から前後の走行装置110
が無人搬送車10の進行方向に対する回転角度を検出で
きる用になっている。
【0048】また、速度設定部182は、比較器194
へ基準角度を示す信号を出力するようになっており、比
較器194は、基準角度とそれぞれの走行装置110の
回転角度の比較結果を出力する。速度設定部182は、
この基準信号に対する比較結果に基づいて走行装置11
0の左右のタイヤ108の回転速度を設定して出力する
ことによって、前後の走行装置110のそれぞれを所望
の角度に回転させることができる。
【0049】一方、無人搬送車10は、走行装置110
を例えば無人搬送車10の進行方向に対して略直角に回
転させた状態を維持しながら左右のタイヤ108の回転
速度を制御して走行することにより、任意の位置を中心
とした円弧状に走行装置110を走行させるようになっ
ている。すなわち、走行装置110は、左右のタイヤ1
08の間に所定の速度差を生じさせながら回転すること
により、任意の位置を中心とした円弧状の軌跡に沿って
移動可能となっている。
【0050】これによって、無人搬送車10は、円弧状
に移動する走行装置110の回転中心を軸に回転して、
走行ライン12の有無に拘わらず、進行方向を任意の方
向へ向けることができるようになっている。
【0051】ところで、無人搬送車10は、前後のそれ
ぞれの走行装置110が走行センサ196によって走行
ライン12を検出すれば、走行ライン12に沿って移動
できる。これに対して、走行装置110が走行ライン1
2から逸脱して、走行センサ196が走行ライン12を
検出しなくなると、無人搬送車10は走行不能となる。
【0052】このために、無人搬送車10では、何れか
一方の走行装置110の走行センサ196が、幅方向に
沿って設けたセンサの中で中央部のセンサが走行ライン
12の非検出状態となると、前後の走行装置110の速
度を減速しながら、左右のタイヤ108の速度差によっ
て走行装置110の向きを代えて、走行ライン12に対
するずれを修正して、走行装置110が走行ライン12
から逸脱してしまうのを防止している。
【0053】また、無人搬送車10では、何れか一方の
走行装置110の走行センサが走行ライン12の非検出
状態(複数のセンサの全てが非検出状態)となると、走
行装置110が走行ライン12から逸脱したと判断し
て、速やかに停止する。この後に、走行ライン12から
逸脱した走行装置110を円弧状の軌跡に沿って移動さ
せることにより、走行装置110の走行センサ196に
よって走行ライン12の検索を行って、走行ライン12
から逸脱した走行装置110を走行ライン12上へ復帰
させるようにしている。
【0054】なお、無人搬送車10の走行ライン12に
は、走行ライン12の近傍の所定の位置にアドレスマー
クが設けられており、無人搬送車10は、図示しないア
ドレスセンサによってアドレスマークを検出しながら走
行し、予め設定された走行プログラムに基づいて、停
止、進路変更等の処理を行うようになっている。
【0055】以下に、本実施の形態の作用を、フローチ
ャートを参照しながら説明する。図8には、通常の走行
ライン12に沿った無人搬送車10の走行、すなわち、
無人搬送車10の通常走行時の走行装置110の走行制
御の一例を示している。この通常走行処理は、走行装置
110の駆動モータ114、116が略同一速度で左右
のタイヤ108を回転駆動させ、それぞれの走行装置1
10を無人搬送車10の進行に沿って走行させる。
【0056】このフローチャートの最初のステップ20
0では、駆動モータ114、116のフィードバック制
御を行って、左右のタイヤ108を同一の速度で回転駆
動して走行する。一方、次のステップ202及びステッ
プ204では、走行センサ196の検出結果から、走行
ライン12を形成する反射テープ14の幅方向に沿って
設けられたすべての光電センサ(以下「センサ」とい
う)が反射テープ14の検出状態にあるか否かを確認し
ている。
【0057】ここで、走行センサ196の幅方向の両側
のセンサの何れかが反射テープ14の非検出状態、すな
わち、センサが反射テープ14からずれると、ステップ
202またはステップ204で否定判定される。
【0058】走行センサ196の複数のセンサの中で、
右端のセンサが走行ライン12から外れて非検出状態と
なると、ステップ202で否定判定されてステップ20
6へ移行する。このステップ206では、走行装置11
0の左右のタイヤ108のうちの左側のタイヤ108の
回転速度を減速させる。すなわち、右側のセンサが非検
出状態となったときには、走行装置110が走行ライン
12の右側にずれていると判断して左側のタイヤ108
を回転駆動している駆動モータ(114又は116)を
減速する。これによって、走行装置110は、左へ徐々
に旋回し、走行ライン12に対するずれが修正される。
【0059】また、走行装置110が走行ライン12に
対して左側へずれていると判断したときには、ステップ
204で否定判定されて、ステップ208へ移行する。
このステップ208では、逆に右側のタイヤ108を減
速して、走行装置110を徐々に右側に旋回して、走行
ライン12に対するずれが修正される。
【0060】このような、走行装置110の走行ライン
12に対するずれの修正は、走行センサ196の検出結
果に基づいて行われ、全てのセンサが走行ライン12を
検出している状態では、ステップ202、204のそれ
ぞれで肯定判定されて、左右のタイヤ108を同速で駆
動して走行する(ステップ200)。これによって、走
行ライン12に対するずれが修正されながら、図7
(A)及び図7(B)に示すような、無人搬送車10を
走行ライン12に沿って操舵しながら走行させている。
【0061】ところで、走行装置110の走行ライン1
2に対するずれが大きくなり、左右のタイヤ108の速
度差による修正が不可能となると、走行装置110が走
行ライン12から逸脱して、無人搬送車10が走行不能
となることがある。無人搬送車10の走行制御装置15
0では、このような走行装置110の走行ライン12か
ら逸脱を防止を図っている。
【0062】図9のフローチャートは、走行装置110
の走行ライン12から逸脱するための処理の一例を示し
ている。この、フローチャートは、通常走行処理と並行
して実行される。
【0063】このフローチャートは前後の走行装置11
0のそれぞれについて実行され、最初のステップ240
では、走行センサ196の中央部のセンサが走行ライン
12を検出しているか否かを確認する。ここで、走行ラ
イン12の幅方向に沿って並べているセンサの中央部の
センサが走行ライン12から外れて非検出状態となった
ときには、走行装置110が走行ライン12から比較的
大きくずれていると判断できるので、ステップ240で
否定判定されると、ステップ242へ移行して、走行装
置110を減速させる。なお、この走行装置110の速
度は、速度設定部182へフィードバックされて、前後
の走行装置110の速度が同時に減速される。
【0064】このように、走行装置110が走行ライン
から通常走行処理による修正が不可能な程度にずれたと
きには、走行装置110を減速させることによって、走
行装置110が急激に大きく走行ライン12からずれ
て、逸脱してしまうのを防止すると共に、走行ライン1
2から大きくずれた走行装置110を、通常走行処理に
よって容易に修正できるようにしている。
【0065】次のステップ244では、この減速によっ
て走行装置110が停止したかを判断し、走行装置11
0が停止していなければ(ステップ244で否定判
定)、次のステップ246へ移行する。
【0066】ステップ246では、走行センサ196の
全てのセンサが走行ライン12の非検出状態となってい
るかを判断する。すなわち、走行装置110が走行ライ
ン12から逸脱してしてしまったか否かを、走行センサ
196によって確認している。
【0067】走行装置110が走行ライン12から逸脱
してしまったと判断したとき(ステップ246で肯定判
定)には、ステップ248へ移行して速やかに前後の走
行装置を停止させる。
【0068】このように、走行装置110の走行センサ
196が走行ライン12の非検出状態となったときに
は、速やか(例えば0.2秒以内)に前後の走行装置1
10の作動を停止させる。これによって、走行装置11
0が走行ライン12から逸脱した状態での走行が続い
て、走行ライン12から大きくずれてしまうのを防止す
ることができる。また、走行センサ196の検出結果に
基づいて予め段階的に走行装置110の速度を落として
いるので、走行装置110が走行ライン12から逸脱し
ても、大きく走行ライン12からずれてしまうことなく
確実に停止させることができる。
【0069】この後、ステップ250では、走行ライン
12から逸脱した走行装置110を走行ライン12上へ
復帰させるための処理を行う。
【0070】図10のフローチャートには、走行装置1
10が走行ライン12から逸脱したときに、走行装置1
10を走行ライン12へ移動させて、無人搬送車10を
走行ライン12へ復帰させるための処理の一例を示しい
ている。
【0071】ここで、図10に示すフローチャート及び
図11(A)、図11(B)を参照しながら、無人搬送
車10の走行ライン12への復帰処理の一例を説明す
る。
【0072】このフローチャートの最初のステップ21
0では、前方側の走行装置110の走行センサ196が
走行ライン12を検出しているか否かを確認し、図11
(A)に示されるように、走行センサ196が走行ライ
ン12を検出していないときには、否定判定されてステ
ップ212へ移行し、前方側の走行装置110を走行ラ
イン12上へ移動させるための処理を実行する。
【0073】このステップ212では、前方側の走行装
置110の左右のタイヤ108を所定の速度差をもって
回転駆動させることにより、走行装置110を無人搬送
車10の進行方向に対して所定の角度(例えば直角)に
回転させる。なお、走行装置110の回転角度は、PG
156によって検出される。
【0074】次のステップ214では、走行装置110
を所定の方向へ移動させる。このとき、左右のタイヤ1
08の回転速度を制御し、所定の角度を保持しながら後
方側の走行装置110が回転中心となる円弧状に移動さ
せる。これに合わせてステップ216では、走行センサ
196が走行ライン12を検出したか否かを確認する。
【0075】また、ステップ218では、走行センサ1
96によって走行ライン12を検出しない状態で、後方
側の走行装置110の回転角度が所定角度(例えば90
°)に達するまで走行したか否かを確認し、肯定判定さ
れたときには、ステップ220へ移行して、走行装置1
10を逆方向へ移動させ、逆方向側での走行ライン12
の検出を行う。
【0076】すなわち、図11(A)に示されるよう
に、後方側の走行装置110を回転中心として前方側の
走行装置110を、例えば矢印B方向へ移動させる。こ
れによって、走行装置110の走行センサ196が走行
ライン12を検出せずに、所定位置(所定角度)まで移
動すると(図11(A)に一点鎖線で示す)、逆に矢印
C方向へ移動させる。このときの走行装置110の移動
範囲は、回転中心となっている後方側の走行装置110
の回転角度を用い、この後方側の走行装置110を中心
にして前方側の走行装置110を左右に90°ずつ振れ
ば、180°の範囲で走行ライン12の検索を行うこと
ができる。また、走行装置110の移動範囲としては、
走行装置110の移動距離から判断してもよい、移動距
離を判断するときには、左右のタイヤ108の回転速度
と時間又は、PG190の出力から判断することができ
る。
【0077】このような走行装置110の移動範囲を大
きく設定することにより、走行ライン12を検索する範
囲を広げることができ、確実に走行装置110を走行ラ
インへ移動させることができる。また、無人搬送車10
の通常走行時には、走行装置110が走行ライン12か
らずれると、速やかに停止させて、走行装置110が走
行ライン12から大きくずれてしまうのを防止している
ので、確実に走行ライン12を検出して、走行装置11
0を走行ライン12上へ復帰させることができる。
【0078】このようにして、前方側の走行装置110
の走行センサ196が走行ライン12を検出すると(ス
テップ216で肯定判定)、ステップ222へ移行して
走行ライン12上に走行装置110を停止させる(図1
1(A)で二点鎖線で示す位置)。このとき、例えば、
走行装置110の走行センサ196によって走行ライン
12を検出しながら、左右のタイヤ108の回転を制御
して、走行装置110の回転を戻しながら行うようにし
てもよい。
【0079】一方、前方側の走行装置110の走行セン
サ196が走行ライン12を検出しているか(ステップ
210で肯定判定)、又は走行ライン12を検出した位
置へ移動すると、ステップ224へ移行して、後方側の
走行装置110の走行センサ196が走行ライン12を
検出しているか否かを確認し、非検出状態のとき(ステ
ップ224で否定判定)には、ステップ226へ移行し
て、後方側の走行装置110を走行ライン12上へ移動
させるための処理を実行する。
【0080】ステップ226からステップ236では、
前記した前方側の走行装置110の走行センサ196に
よる走行ライン12の検出と同様に、後方側の走行装置
110の走行センサ196による走行ライン12の検出
を行う。すなわち、ステップ226では、後方側の走行
装置110の左右のタイヤ108を個別に制御して、走
行装置110を無人搬送車10に対して略直角に回転さ
せ、この回転角度維持しながら、前方側の走行装置11
0が回転中心となるように移動させながら(ステップ2
28)、走行センサ196による走行ライン12の検出
を行う(ステップ230で確認)。また、走行装置11
0を所定範囲移動させても、走行ライン12を検出でき
ないときには(ステップ230で否定判定、ステップ2
32で肯定判定)、走行装置110を逆方向へ移動させ
る(ステップ234)。このようにして、後方側の走行
装置110の走行センサ196が走行ライン12を検出
すると(ステップ230で肯定判定)、ステップ236
へ移行して、走行センサ196が走行ライン12を検出
した状態で走行装置110を停止させる。
【0081】すなわち、図11(B)に示されるよう
に、例えば、前方側の走行装置110を中心に、後方側
の走行装置110を矢印B方向へ移動させ、所定の移動
範囲内(例えば図11(B)に一点鎖線で示す位置)
で、走行センサ196が走行ライン12を検出できない
ときには、逆に走行装置110を矢印C方向へ移動させ
る。このようにして、走行装置110を移動させること
により、無人搬送車10の近傍に走行ライン12があれ
ば、この走行ライン12を確実に検出することができる
(図11(B)で二点鎖線で示す)。
【0082】このように、無人搬送車10が走行ライン
12から逸脱したときに、一方の走行装置110を中心
に走行ライン12から逸脱した他方の走行装置110を
移動させて、走行センサ196によって走行ライン12
の検出を行う。これによって、何れか前後の何れかの走
行装置110が走行ライン12から逸脱したときは勿
論、双方の走行装置110が走行ライン12から逸脱し
ても、簡単にかつ確実にそれぞれの走行装置110を走
行ライン12上へ移動させて、無人搬送車10を走行可
能に復帰させることができる。
【0083】このとき、一方の走行装置110の位置を
移動させずに、走行ライン12を検出する走行装置11
0のみを移動させるとともに、例えばPG156の検出
結果等によって移動量を確認しているため、移動開始位
置を適切に把握することができ、むやみに走行装置11
0を移動させることによって、走行ライン12を検索し
た範囲が不明瞭となるのを防止することができる。ま
た、それぞれの走行装置110の移動開始位置を正確に
把握することができるため、例えば、一方の走行装置1
10を所定の位置まで移動させた後、他方の走行装置1
10による走行ライン12の検索を行うことができる。
これにより、走行ライン12の検索範囲を広げることが
でき、無人搬送車10が走行ライン12から比較的大き
く離れていても、走行ライン12への復帰が可能とな
る。
【0084】ここから、無人搬送車10が走行途中で走
行ライン12から逸脱した場合に限らず、例えば、無人
搬送車10を走行ライン12に沿って走行させるため
に、手押しによって走行ライン12の近傍まで移動させ
たときに、それぞれの走行装置110を自動的に走行ラ
イン12上へ移動させるときに適用することができる。
すなわち、手押し等によって走行ライン12上に無人搬
送車10を配置したときには、前後の走行装置110の
走行センサ196が必ずしも走行ライン12を検出した
状態となっているとは限らない。このとき、それぞれの
走行装置110によって自動的に走行ライン12の検索
を行うことにより、簡単にかつ確実に無人搬送車10を
走行ライン12上へ配置することができる。
【0085】ところで、以上の説明では、無人搬送車1
0が走行ライン12から比較的大きく逸脱している場合
について説明したが、それぞれの走行装置110の走行
センサ196が走行ライン12の非検出状態となったと
きに、速やかに無人搬送車10(前後の走行装置11
0)を停止させれば、走行装置110が走行ライン12
から大きく逸脱してしまうのを防止することができる。
特に、走行センサ196の検出結果に基づいて、予め速
度を減速していれば、走行装置110が走行ライン12
から逸脱しても、大きくずれてしまうことがない。
【0086】すなわち、図12(A)及び図12(B)
に示されるように、例えば無人搬送車10の前方側の走
行装置110が走行ライン12から逸脱したときに、走
行ライン12に接近している位置で停止させることがで
きる。
【0087】このような場合には、走行装置110の移
動によって無人搬送車10を旋回させるまでもなく、走
行装置110の回転のみによって走行ライン12の検索
を行うようにしても良い。
【0088】図12(A)に示すように、例えば無人搬
送車10の前方側の走行装置110が走行ライン12か
ら逸脱したことを検出すると、速やかに停止させる。こ
の後に、走行ライン12から逸脱している走行装置11
0の一方のタイヤ108のみを回転駆動し、他方のタイ
ヤ108を中心に走行装置110を回転(矢印D方向回
転)させて走行センサ196による走行ライン12の検
索を行う。なお、図12(A)では、走行装置110の
進行方向の左側のタイヤ108を駆動して、右側のタイ
ヤ108を中心に走行装置110を回転させる例を示し
ている。
【0089】これによって、走行装置110とケーシン
グ106を連結している円筒部材138も回転すること
になるが、その移動量は僅かであり、無人搬送車10も
僅かに振れる程度で済み、無人搬送車10を回転させる
ことなく走行ライン12上へ復帰させることができる。
【0090】また、図12(B)に示されるように、左
右のタイヤ108を互いに反対方向へ回転駆動すること
によって、走行ライン12から逸脱している走行装置1
10を円筒部材138を中心に回転(矢印E方向回転)
させて、走行センサ196による走行ライン12の検索
を行うようにしても良い。この場合には、走行装置11
0と無人搬送車10のケーシング106を連結している
円筒部材138が回転中心となるため、走行装置110
が回転しても無人搬送車10は動くことはない。
【0091】このように、走行ライン12から走行装置
110が逸脱したときに、無人搬送車10を速やかに停
止させれば、走行ライン12から逸脱した走行装置11
0のみを回転させることにより、走行ライン12から逸
脱した走行装置110を簡単にかつ確実に走行ライン1
2上へ戻すことができる。このとき、無人搬送車10が
大きく移動することがないので、無人搬送車10又は無
人搬送車10が支持している図示しない台車に搭載して
いる積載物に荷崩れ等が生じるのを防止することができ
る。
【0092】なお、以上説明した本実施の形態は、本発
明の一例を示すものであり、本発明の構成を限定するも
のではない。例えば、本実施の形態では、角度検出手段
として設けているPG156によって、それぞれの走行
装置110による走行ライン12の検索範囲を確認して
いるが、前記した如く、それぞれの走行装置110によ
る走行距離をカウントするカウンタを用い、走行装置1
10の走行距離から走行ライン12の検索範囲を確認す
るようにしても良い。
【0093】また、本実施の形態では、一方の走行装置
を中心にして他方の走行装置110を円弧状に移動させ
たが、無人搬送車10の平面上又は無人搬送車10の周
囲の平面上の予め定めた点を中心として、前後の走行装
置10を移動又は回転させて、前後の走行装置110の
走行センサ196による走行ライン12の検索を同時に
行うようにしてもよい。
【0094】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明よれば、所定
の位置を中心に自動装置装置を移動させて自動的に走行
ラインの検索を行って無人搬送車を走行ライン上へ復帰
させることができる。また、一方の自動走行装置を中心
にして他方の自動走行装置を移動させて走行ラインの検
索を行うので、簡単にかつ確実に走行ラインを検出で
き、無人搬送車を正確に走行ライン上へ復帰させること
ができる優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に適用した無人搬送車の外観を示
す斜視図である。
【図2】無人搬送車に設けた走行装置とリフト機構の概
略を示す無人搬送車の要部斜視図である。
【図3】無人搬送車の走行装置を示す要部斜視図であ
る。
【図4】走行装置の概略構成を示す要部分解斜視図であ
る。
【図5】リフト機構の概略構成を示す要部分解斜視図で
ある。
【図6】走行装置を制御する無人搬送車の走行制御装置
の概略構成を示すブロック図である。
【図7】(A)は直線状の走行ラインに沿った無人搬送
車の走行を示す概略平面図、(B)はカーブした走行ラ
インに沿った無人搬送車の走行を示す概略平面図であ
る。
【図8】無人搬送車に設けている走行装置による走行ラ
インに沿った通常走行の制御の一例を示すフローチャー
トである。
【図9】通常走行時に無人搬送車が走行ラインから大き
く逸脱してしまうのを防止する一例を示すフローチャー
トである。
【図10】走行装置によって走行ラインを検出して無人
搬送車を走行ライン上へ復帰させる一例を示すフローチ
ャートである。
【図11】(A)は、前方側の走行装置の移動による走
行ラインの検索を示す概略平面図、(B)は後方側の走
行装置の移動による走行ラインの検索を示す概略平面図
である。
【図12】(A)は一方のタイヤを中心に走行装置を回
転させることによる走行ラインの検索を示す概略平面
図、(B)は走行装置の回転中心である円筒部材を中心
に走行装置を回転させることによる走行ラインの検索を
示す概略平面図である。
【符号の説明】
10 無人搬送車 12 走行ライン 108 タイヤ(駆動輪) 110 走行装置 114、116 駆動モータ(駆動手段) 138 円筒部材 150 走行制御装置 156 PG 196 走行センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動手段の駆動力によってそれぞれ個別
    に回転駆動する左右の駆動輪と、所定の走行ラインを検
    出するライン検出手段と、前記ライン検出手段の検出結
    果に基づいて前記駆動手段による前記左右の駆動輪のそ
    れぞれの回転を制御する走行制御手段と、を備えた自動
    走行装置が車両本体の前後にそれぞれ回転可能に取付け
    られ、それぞれの自動走行装置がライン検出手段の検出
    結果に基づいて左右の駆動輪を制御して走行する無人搬
    送車が、前記ライン検出手段が非検出状態となったとき
    に、前記走行装置をライン検出手段が走行ラインを検出
    する位置へ移動させる無人搬送車の復帰方法であって、
    前記ライン検出手段が前記走行ラインの非検出状態とな
    っている自動走行装置の左右の駆動輪を相対回転させる
    ことによって自動走行装置を前記車両本体に対して所定
    の角度で回転させた後、所定の位置を中心に円弧状に走
    行させながら、前記ライン検出手段が前記走行ラインを
    検出する位置へ移動させることを特徴とする無人搬送車
    の復帰方法。
  2. 【請求項2】 一方の前記自動走行装置のライン検出手
    段が前記走行ラインの検出状態であるときに、該自動走
    行装置を中心に他方の自動走行装置を円弧状に走行させ
    ながら前記ライン検出手段が前記走行ラインを検出する
    位置へ移動させることを特徴とする請求項1に記載の無
    人搬送車の復帰方法。
  3. 【請求項3】 前記自動走行装置の一方向への移動中に
    前記ライン検出手段の前記走行ラインの未検出が継続し
    ているときには、所定のタイミングで前記自動走行装置
    を逆方向へ移動させながら前記ライン検出手段による前
    記走行ラインの検索を行うことを特徴とする請求項1又
    は請求項2の何れかに記載の無人搬送車の復帰方法。
  4. 【請求項4】 前記前後の自動走行装置の何れか少なく
    とも一方のライン検出手段が前記走行ラインの非検出状
    態となったときに、前後の自動走行装置を停止させた
    後、自動走行装置の移動に先立ってライン検出手段が非
    検出状態となっている自動走行装置の左右の駆動輪を個
    別に制御して、該自動走行装置を車両本体に対して回転
    させながら前記走行ラインの検索を行うことを特徴とす
    る請求項1に記載の無人搬送車の復帰方法。
JP8151005A 1996-06-12 1996-06-12 無人搬送車の復帰方法 Pending JPH09330122A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11247474A (ja) * 1998-02-26 1999-09-14 Okamura Corp 伸縮式移動観覧席の走行監視装置
JPH11244517A (ja) * 1998-03-03 1999-09-14 Seiko Precision Inc 競争ゲーム装置
JP2007320545A (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Murata Mach Ltd 走行車および走行車システム
JP2010076683A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Aichikikai Technosystem Co Ltd 無人搬送車
JP2010146518A (ja) * 2008-12-22 2010-07-01 Toyota Industries Corp 無人搬送車
JP2020107067A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 株式会社豊田自動織機 走行制御装置及び走行制御システム

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