JPH09329407A - 電子ノギス - Google Patents

電子ノギス

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JPH09329407A
JPH09329407A JP9048687A JP4868797A JPH09329407A JP H09329407 A JPH09329407 A JP H09329407A JP 9048687 A JP9048687 A JP 9048687A JP 4868797 A JP4868797 A JP 4868797A JP H09329407 A JPH09329407 A JP H09329407A
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JP
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magnetic flux
signal
electronic caliper
magnetic field
magnetic
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JP9048687A
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Jii Masureriizu Kaaru
ジー マスレリーズ カール
Ingubaaru Andaamo Nirusu
イングバール アンダーモ ニルス
Uezurei Asaaton Kimu
ウェズレイ アサートン キム
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Publication date
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B3/00Measuring instruments characterised by the use of mechanical techniques
    • G01B3/20Slide gauges
    • G01B3/205Slide gauges provided with a counter for digital indication of the measured dimension
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01DMEASURING NOT SPECIALLY ADAPTED FOR A SPECIFIC VARIABLE; ARRANGEMENTS FOR MEASURING TWO OR MORE VARIABLES NOT COVERED IN A SINGLE OTHER SUBCLASS; TARIFF METERING APPARATUS; MEASURING OR TESTING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01D5/00Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable
    • G01D5/12Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means
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    • G01D5/20Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing the magnitude of a current or voltage by varying inductance, e.g. by a movable armature
    • G01D5/204Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing the magnitude of a current or voltage by varying inductance, e.g. by a movable armature by influencing the mutual induction between two or more coils
    • G01D5/2046Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing the magnitude of a current or voltage by varying inductance, e.g. by a movable armature by influencing the mutual induction between two or more coils by a movable ferromagnetic element, e.g. a core

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  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
  • Length-Measuring Instruments Using Mechanical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子ノギスにおいて、過酷な環境下でも高精
度の測定を行えるようにする。 【解決手段】 電子ノギス100は、ビーム102およ
びスライダ・アセンブリ120を含む。ビーム102上
には、それに沿って複数の磁束変調器(ディスラプタ)
170が設けられ、スライダ・アセンブリ120には磁
場発生器及び磁束センサからなる読み取りヘッド164
が設けられる。この構成により、誘導トランスデューサ
が構成される。スライダ・アセンブリ120を移動させ
ると、読み取りヘッド164にて変調された磁束が検出
され、その検出結果に基づいてスライダ・アセンブリ1
20の位置等が判定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ノギスに関
し、より詳しくは誘導位置トランスデューサ素子を用い
た電子ノギスに関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】電子ノギスあるいは電子カ
リパス(caliper)は、製造工業において物体の
厚さや他の物理的寸法を測定する場合に広く用いられて
いる。これら電子ノギスの主要な構成要素としては、容
量位置トランスデューサが挙げられる。
【0003】容量トランスデューサは、ほとんど電流を
通さない。したがって、容量トランスデューサは、電子
ノギスなどの電力を電池から得る測定装置に用いるのに
きわめて適している。容量トランスデューサは、平行板
コンデンサ・モデルの下で作動する。容量トランスデュ
ーサの内部では、トランスミッタ電極とレシーバ電極が
スライドの上または中に取り付けられている。トランス
ミッタ電極は、適当な信号発生回路に接続される。レシ
ーバ電極は、適当な読み取り回路に接続される。
【0004】スライドは、固定スケールに沿って移動す
る。スケールは、互いに隔てられてスケールの長手方向
に沿って伸びる複数の信号電極を含む。スライドがスケ
ールに対して移動すると、スライド上のトランスミッタ
およびレシーバ電極がスケール上の信号電極と結合す
る。読み取り回路は、レシーバ電極に結合された少なく
とも一つの信号の位相をトランスミッタ電極に結合され
た少なくとも一つの信号の位相と比較してスケールに対
するスライドの移動または位置を判別する。
【0005】容量位置トランスデューサは、増分式トラ
ンスデューサであってもあるいは絶対位置式トランスデ
ューサであってもよい。増分式容量位置トランスデュー
サでは、読み取り回路は既知点からの相対移動を示すだ
けである。絶対位置式容量位置トランスデューサでは、
読み取り回路は最初の位置がわかっているか否かにかか
わらずスライドとスケールの間の絶対位置を示す。増分
式および絶対位置式位置トランスデューサは、アメリカ
合衆国特許第4420754号および第4879508
号に開示されている。
【0006】これらの容量位置トランスデューサは、検
査室あるいは設計事務所などの乾燥した比較的清浄な環
境で使用するのに適しているが、機械工場や他の比較的
汚染度の高い環境での寸法の測定のために電子ノギスを
使用すると、このような環境では、容量位置トランスデ
ューサは、金属粒子、研磨塵粉、冷却用または切断用流
体など粒子状物質や流体で汚染されるおそれがある。液
体または粒子状汚染物質は、スケール上の信号電極とス
ライド上のトランスミッタおよび/またはレシーバ電極
の間に入り込む。そして、入り込んだ汚染物質は、スケ
ールに対するスライドの位置に関係なく信号電極とトラ
ンスミッタおよび/またはレシーバ電極の間のキャパシ
タンスを変える。一般的に、容量位置トランスデューサ
の信号電極とトランスミッタ電極および/またはレシー
バ電極の間の汚染物質は、三つの異なるメカニズムで測
定誤差を生じさせる。
【0007】第1に、粒子または液体は、空気の誘電率
と異なる誘電率を有する場合がある。その場合、汚染物
質を間にはさんだ信号電極とレシーバ/レシーバ電極の
間のキャパシタンスは、間に汚染物質のない同じ形状の
信号電極とレシーバ/レシーバ電極の間のキャパシタン
スより大きくなる。その結果、ノギスがスライドの位置
を正確に示さなくなる。
【0008】第2に、汚染物質が比較的高い導電率をも
つ場合がある。通常、信号電極とトランスミッタ/レシ
ーバ電極は開回路を形成し、両者の間には電流が流れな
い。信号電極とトランスミッタ電極またはレシーバ電極
の間の導電性汚染物質は、この回路を閉じる。とくに、
RC回路が形成され、汚染物質は抵抗素子を形成する。
このようにして形成されたRC回路の時定数は、汚染物
質の導電率および信号電極とトランスミッタおよび/ま
たはレシーバ電極の間のキャパシタンスの両者の関数で
ある。時定数が比較的短い場合には、信号の振幅がきわ
めて速く減衰するので容量位置トランスデューサに用い
られている従来の回路では信号を正しく検出することが
できない。
【0009】第3に、信号電極とトランスミッタおよび
/またはレシーバ電極の間の導電性粒子は、その信号電
極とトランスミッタおよび/またはレシーバ電極の間に
伸びる場を変えるおそれがある。その結果、信号電極と
トランスミッタおよび/またはレシーバ電極の間のキャ
パシタンスが変化する。電場に歪みが生じると、信号電
極とトランスミッタおよび/またはレシーバ電極の間の
信号にも歪みが生じる場合がある。そのため、ノギスが
スライドの位置を正確に示さなくなる。
【0010】ガーハード等のアメリカ合衆国特許第51
72485号は、容量位置トランスデューサ内の汚染物
質の悪影響を最小限に抑えるための一つのアプローチを
記載している。このアプローチは、電極を薄い絶縁材料
の層でコーティングすることを含む。そして、スライド
をスケール上に取り付けて、スライド(トランスミッタ
およびレシーバ)電極上の絶縁コーティングがスケール
(信号)電極上の絶縁コーティングに隣接して配置され
るようにしている。すなわち、信号電極とトランスミッ
タおよびレシーバ電極の間に絶縁コーティングを配置す
ることによってこのような悪影響が最小限に抑えられ
る。さらに、スライド上の絶縁コーティングが滑動して
スケール上の絶縁コーティングに接触する。絶縁コーテ
ィングの間のこの滑動接触によって、スライドとスケー
ルの間の汚染物質が侵入する隙間が小さくなる。
【0011】この滑動接触式のアプローチでは、電極同
士が互いに相手方に向かって復元可能に付勢されること
が必要である。この復元力のある付勢によって電極が互
いに相手方から離れることができるため、正確な表面の
平坦さおよび位置合わせからずれた場合でもそれに適応
することが可能となる。すなわち、絶縁層同士を互いに
相手方から離すことができる。すなわち、汚染度のきわ
めて高い環境でこのような容量位置トランスデューサを
用いると、汚染物質がスライドをスケールから離し、自
らがスライドとスケールの間に集まることになる。換言
すれば、このアプローチは状況によっては不適当であ
る。
【0012】しかし、カーハード等の開示した薄いコー
ティングではなく厚い絶縁コーティングを用いれば、ス
ライドとスケールの間に集まる汚染物質によるマイナス
の影響をある程度少なくすることができる。厚い絶縁コ
ーティングは、汚染物質によって生成されるキャパシタ
ンスで直列に接続された一対のコンデンサを生成する。
絶縁コーティングによって生成されるキャパシタンス
は、スライドがスケールに沿って移動しても変化しない
ため、汚染物質の厚さまたは組成の変化によって生じる
信号電極とトランスミッタおよび/またはレシーバ電極
の間のキャパシタンスの変化は、主として厚い絶縁コー
ティングによって生成される固定キャパシタンスによる
ものとなる。厚い絶縁コーティングを用いれば絶縁性汚
染物質によって生じる問題を軽減することはできるが、
このアプローチによって問題を完全に解消することはで
きない。
【0013】他に、液体および粒子状汚染物質から電極
を隔離するアプローチもある。例えば、容量位置トラン
スデューサを密閉することもできる。しかし、そのよう
に密閉すると、製造および組立コストが上昇し、しかも
製品の信頼性が低下する場合が多い。また、この種の密
閉法をあらゆる大きさおよび用途のノギスに適用するこ
とは実際上不可能である。
【0014】他の種類の位置測定式トランスデューサと
しては、磁気トランスデューサを挙げることができる。
磁気トランスデューサは、油、水、および他の流体によ
って生じる汚染では比較的影響されない。例えばソニー
・マグネスケール・エンコーダのような磁気トランスデ
ューサは、磁場を検出する読み取りヘッドおよび1以上
の周期的磁気パターンで選択的に磁化された強磁性スケ
ールを使用する。読み取りヘッドは、スケール上の磁気
スケール・パターンに対して相対移動して磁場の変化を
検出する。しかし、磁気トランスデューサ自身は、磁化
されたスケールに引きつけられた小さい粒子、特に強磁
性粒子によって影響される。その結果、磁気トランスデ
ューサも、その正確さに対する汚染物質の影響を排除す
るために、密閉したり、カプセルに入れたり、あるいは
その他の方法で保護することが必要となる。磁気トラン
スデューサは、また、電子ノギスで求められるきわめて
低い消費電力を実現することができない。そのため、磁
気トランスデューサは、通常、ノギスでは用いられな
い。
【0015】誘導トランスデューサは、容量トランスデ
ューサや磁気トランスデューサとは異なり、切断用の
油、水、その他の流体ならびに塵埃、強磁性粒子、その
他の汚染物質にほとんど影響されない。インダクトシン
(商標)型のトランスデューサなどの誘導トランスデュ
ーサでは、一方の部材に多数の巻線を用いて変化する磁
場を伝送し、それを他方の部材の同様な巻線によって受
け取る方法が用いられる。第一の部材の巻線を流れる交
流が変動磁場を生成する。第二の部材が受信する信号
は、それら二つの部材の間の相対位置にもとづいて周期
的に変化する。第二の部材からの変動信号に接続された
位置判別回路は、第一および第二の部材の間の相対位置
を判別する。ただし、いずれの部材も能動型である。し
たがって、各部材は、適当な駆動回路に電気的に結合す
る必要があるが、それによって製造および設置コストが
高くなる。さらに、誘導トランスデューサでは両部材が
ともに電気的に結合される必要があるため、誘導をノギ
スのような手持ち式装置に組み込むことは困難である。
【0016】ハウブルックのアメリカ合衆国特許第46
97144号、ドレオニのアメリカ合衆国特許第523
3294号、イチカワ等のアメリカ合衆国特許第474
3786号、およびサッチャーの英国特許出願第206
4125号には、汚染物質に影響されないが磁気または
誘導トランスデューサより低いコストで製造できる移動
または位置トランスデューサが開示されている。これら
の参考文献に記載されているのは、活性化された部材と
受動的なあるいは活性化されない部材の間で位置を検出
する位置検出装置である。これらの参考文献に記載され
ている変換システムは、誘導トランスデューサの一つの
欠点である二つの移動する部材の間の電気的相互結合を
除外したものである。しかし、これらのシステムでは、
一般的に、誘導または容量トランスデューサの高い精度
が確保されていない。
【0017】さらに、これらの変換システムの中には、
十分に強い磁場を生成する受動部材が強磁性であること
が好ましいとされるものもある。あるいは、能動部材内
または上に形成された複雑な構造によって構成され集束
される磁場の中で受動部材を移動させるものもある。し
かし、これらのシステムは、いずれも、利用者がノギス
に求める低消費電ならびに十分な正確性および測定範囲
をあたえるものではない。これらの参考文献に開示され
た変換システムは、また、不連続であるかまたは単純な
位置の関数であらわされない出力信号を生成するもので
ある。このような信号を用いると、相対位置の判別が不
正確になる。一般的にいって、これらのシステムは、す
べて、市販の電子ノギスに求められる十分な精度と広い
測定範囲をともに実現することができない。
【0018】したがって、本発明の目的は、苛酷な工場
および現場環境で使用することのできる電子ノギスを提
供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の電子ノギスは、
粒子状および流体汚染物質にほぼ影響されない変換素子
を含む。本発明の電子ノギスは、従来の電子スケールの
通常の形態、操作方法、感度、および低電力消費を保持
するものである。本発明の電子ノギスは、プリント回路
基板技術などの公知の製造方法を用いて容易にまた少な
い費用で製造することができる。さらに、本発明に係る
トランスデューサは、強磁性粒子を含む粒子、あるいは
油、水、その他の流体による汚染に影響されない。その
結果、トランスデューサは、環境から守るための費用の
かかる密閉具を使用せず、しかもたいていの工場および
現場環境で使用することができる。本発明の電子ノギス
のパルス駆動回路によって、誘導トランスデューサの消
費電力は低く抑えられる。したがって、本発明のノギス
は、望ましくは手持ち式で電池を電源とする測定用具で
あり、例えば小さい電池または太陽電池を用いて長い使
用寿命が得られる。
【0020】本発明のノギスは、細長い主ビーム上に取
り付けられるスライダを含む。位置測定用の両接触子
(両顎、jaws)は、主ビームおよびスライダの各々
から突出している。主ビームに対するスライダの位置
は、主ビームとスライダの上の位置測定用接触子の間の
距離を示す。
【0021】主ビームは、細長いスケールに機械的に結
合される。細長いスケールは、スケールの長手方向に沿
ってパターン状に伸びる一組の磁場または磁束の変調器
を含む。スライダ・アセンブリは、ピックオフ・アセン
ブリを含む。位置測定用接触子間の相対移動は、一群の
磁場または磁束変調器と読み取りヘッドの間の相対移動
に対応する。電子ノギスは、主ビームの長手方向に沿っ
てスライダに取り付けられスライダから前方へ突出する
深さ棒を含む。深さ棒は、表面の穴の深さを測定するた
めに用いられる。
【0022】低電力信号処理電子回路は、読み取りヘッ
ドにのみ接続され一組の磁場または磁束変調器には接続
されない。低電力信号処理電子回路は、読み取りヘッド
と該一組の磁場または磁束変調器の間の相対位置を、読
み取りヘッドによって生成されまた受信された信号に対
する変調器の破壊作用の関数として示す。本発明の電子
ノギスの構成では、好ましくは一組の磁場または磁束変
調器に対して相対移動する読み取りヘッドをもつ低電力
誘導トランスデューサを使用するが、電子ノギスは、汚
染物質の影響を受けない十分に正確で十分に低電力な他
の種類の誘導トランスデューサを使用することもでき
る。
【0023】本発明に係る誘導トランスデューサは、好
ましくは導電性材料の第一の経路を有する磁場源を含
む。磁場源は、変動磁場または変動磁束を生成すること
ができる。一群の磁場または磁束変調器の少なくとも1
つは、変動磁場または変動磁束の内部に位置する。変調
器は、一組の磁場または磁束変調器に近い磁場または磁
束を変化させる。この域内に形成される検出導線は、磁
束受け取り領域の周期的パターンを形成する。この周期
的パターンは、測定軸に沿って伸び、変動磁場または変
動磁束内部に配置される。したがって、変動磁場または
変動磁束は、変動磁場または変動磁束に応答して検出導
線の少なくとも一つの出力と交差する起電力(EMF)
を受動的に生成する。
【0024】少なくとも1つの磁場または磁束変調器と
検出導線の周期的パターンは、第一の位置から第二の位
置へ互いに相対的に移動する。第一の位置では、周期的
パターンの第一の部分が少なくとも1つの磁場または磁
束変調器と重なり合う。第二の位置では、周期的パター
ンの第二の部分が少なくとも1つの磁場または磁束変調
器と重なり合う。すなわち、少なくとも1つの磁場また
は磁束変調器は、EMFを第一の位置から第二の位置へ
変化させる。
【0025】少なくとも一つの磁場変調器またはレシー
バ変調器は、検出導線の周期的パターンと共働して検出
導線の出力と交差するEMFの振幅を生成する。この振
幅は、少なくとも1つの磁場または磁束変調器の相対位
置と検出導線の周期的パターンの連続的に変化する周期
関数として変化する。一つの実施形態にあっては、一組
の磁場または磁束変調器は、各々が、導電板によって形
成される磁束ディスラプタ(disrupter)(磁
束破壊手段)である。他の一実施形態にあっては、一組
の磁場または磁束変調器は、各々が、高い透磁性をもつ
材料から形成される磁束エンハンサ(enhance
r)(磁束増進手段)である。さらに他の一実施形態に
あっては、一組の磁場または磁束変調器は、少なくとも
一つの磁束ディスラプタと少なくとも一つの磁束エンハ
ンサを含む。
【0026】検出導線は、好ましくは複数の第一のルー
プおよびそれと交差する複数の第二のループによって形
成される。第一および第二のループは、変動磁場内に配
置される。第一のループは、各々が、変動磁場に応答し
て変化する第一の信号成分を生成する。同様に、第二の
ループは、各々が、変動磁場に応答して変化する第二の
信号成分を生成する。
【0027】複数の第一および第二のループと一組の磁
場または磁束変調器は、互いに相対移動自在である。第
一の位置では、第一のループの一以上が一組の磁場また
は磁束変調器の対応するものに近接し、したがって、第
一のループによって生成された第一の信号成分を変更す
る。第二の位置では、第二のループの一以上が一組の磁
場または磁束変調器の対応するものに近接し、したがっ
て、第二のループによって生成された第二の信号成分を
変更する。第一および第二の信号成分は、一組の磁場ま
たは磁束変調器に対する第一および第二のループの各々
の位置を示す。
【0028】したがって、本発明は、誘導センサを含む
ものであり、その物理的および電気的諸特性、正確さ、
範囲、および電力消費における効果を実用的で手持ち式
で電池を電源とするノギスに組み込んだものとなってい
る。本発明に係るノギスは、粒子および液体汚染物質の
いずれにも影響されず、したがって広範な用途に適し、
さらに、正確で、従来のノギスと比較して製造費が比較
的少ない。
【0029】
【発明の実施の形態】図1に示すように、誘導型電子ノ
ギス100は、細長いビーム102およびスライダ・ア
センブリ120を含む。細長いビーム102は、ほぼ直
方形の断面を有する剛性または半剛性の棒又は板部材で
ある。細長いビーム102の上面には溝106が形成さ
れる。測定スケール104は細長いビーム102の溝1
06内に接着固定される。溝106は、スケール104
の厚さにほぼ等しい深さで形成される。したがって、ス
ケール104の上面は、ビーム102の上縁とほぼ同一
平面上にくる。
【0030】ビーム102の第一の端部112の近くに
は、一対の横方向に突出する固定接触子(固定顎)10
8および110が一体的に形成される。スライダ・アセ
ンブリ120の上には、対応する一対の横方向に突出す
る可動接触子(可動顎)116および118が形成され
る。物体の外側の寸法は、接触子108および116の
一対の係合面114の間に物体を置いて測定される。同
様に、物体の内側の寸法は、物体の中に接触子110お
よび118を置いて測定される。接触子110および1
18の係合面122は、測定する物体の上で表面に当触
される。
【0031】係合面122および114は、接触子10
8および116の係合面114が互いに接触したときに
接触子110および118の係合面122が互いに位置
合わせされるように配置される。この位置はゼロ位置
(図示せず)で、この位置では、ノギス100で測定さ
れる外側および内側の寸法はともにゼロになるはずであ
る。
【0032】ノギス100は、また、スライダ・アセン
ブリ120に取り付けられる深さ棒126を含む。深さ
棒126は、ビーム102から長手方向に突出し、係合
端部128で終わっている。深さ棒126の長さは、ノ
ギス100がゼロ位置にあるときに、係合端部128が
ビーム102の第二の端部132と同一平面にくるよう
に設定される。ビーム102の第二の端部132を、穴
が形成された表面上にのせた状態で、深さ棒126をそ
の端部128が穴の底に接触するまで穴の中に伸びるよ
うにすれば、ノギス100で穴の深さを測定することが
できる。
【0033】測定に際し、外側接触子108および11
6、内側接触子110および118、または、深さ棒1
26のいずれを用いる場合でも、測定された寸法は、ノ
ギス100のカバー139内に取り付けられる公知のデ
ジタル表示装置138上に表示される。カバーには、ま
た、一対のプッシュボタン134および136が取り付
けられている。スイッチ134は、スライダ・アセンブ
リ120の信号処理および表示電子回路166のオン/
オフを行なう。スイッチ136は、表示部138をゼロ
にリセットするために用いられる。
【0034】図1に示すように、スライダ・アセンブリ
120は、案内縁部142を備えた基部140を含む。
案内縁部142は、スライダ・アセンブリ120が細長
いビーム102をまたいだ状態のときに細長いビーム1
02の側縁部146と接触する。これによって、ノギス
100を正確に操作することができる。一対のねじ14
7は、復元力のある圧力棒148をビーム102の係合
する縁部に向けて付勢し、アセンブリ120と細長いビ
ーム102の間の遊びをなくす。
【0035】深さ棒126は、細長いビーム102の下
側に形成された深さ棒溝152(図2参照)内に挿入さ
れる。深さ棒溝152は、細長いビーム102の下側に
沿って伸び、深さ棒126のための隙間を形成する。深
さ棒126は、端部止め154によって深さ棒溝152
内に保持される。端部止め154は、第二の端部132
でビーム102の下側に取り付けられる。端部止め15
4は、また、使用中にスライダアセンブリ120が細長
いビーム102から不用意に外れるのを防ぐ。
【0036】スライダ・アセンブリ120は、また、細
長いビーム102の上方で基部140上に取り付けられ
たピックオフ・アセンブリ160を含む。即ち、基部1
40とピックオフ・アセンブリ160は一体として移動
する。ピックオフ・アセンブリ160は、公知のプリン
ト回路板などの基板162を含む。基板162は、その
下表面に誘導読み取りヘッド164を備えている。基板
162の上面には、信号処理および表示電子回路166
が取り付けられている。また、基板162には表示装置
138用の接続部材165が設けられている。カバー1
39と基板162の間には、復元性のある密閉具163
が押し込められ、信号処理および表示電子回路166の
汚染を防ぐ。
【0037】図2には、図1に示す2−2断面が示され
ている。図2に示すように、読み取りヘッド164は、
薄くて耐久性のある絶縁性コーティング167で覆われ
ている。コーティングの厚さは、好ましくは約50mm
である。
【0038】スケール104は、その主要な変換素子と
して細長い印刷回路基板168を含む。図1に示すよう
に、一連のディスラプタ170が周期的パターンの中で
プリント回路板168に沿って互いに隔てられつつ配置
されている。ディスラプタ170は、好ましくは銅で形
成される。ディスラプタ170は、好ましくは公知のプ
リント回路基板製造技術を用いて形成するが、他の製造
方法を用いてもよい。図2に示すように、コーティング
層(保護絶縁層)172(好ましくは大きくとも厚さ1
00mm)がディスラプタ170を覆っている。コーテ
ィング層172は、図1に示すように印刷されたマーキ
ングを含むものとすることができる。
【0039】スライダ・アセンブリ120は、読み取り
ヘッド164を支持しており、そのため絶縁コーティン
グ167および172の間に形成される空気の隙間17
4でビーム102からわずかに離されている。この空気
の隙間174は、好ましくは0.4mm程度である。読
み取りヘッド164とディスラプタ170が結合して誘
導トランスデューサを形成する。誘導トランスデューサ
は、とくに好ましくは以下に説明する種類のものとす
る。ただし、ノギス100には、必要な機械的組立性を
もち、十分に正確で、電力消費が少なく、また同様に汚
染物質に影響されないものであれば他の種類の誘導トラ
ンスデューサを使用することができる。
【0040】読み取りヘッド164とディスラプタ17
0によって形成される誘導トランスデューサは、図1−
3に示す第一の好ましい実施形態にあっては、変動磁場
を生成することによって作動する。変動磁場は、その変
動磁場内に配置されたディスラプタ170の中に、渦電
流として知られる循環電流を誘導する。
【0041】例えば、ディスラプタ170の一つは、電
磁石の磁極面の間に配置される。磁極面の間の磁場は、
電磁石が交番電流によって駆動されるときなどには時間
とともに変化する。そして、ディスラプタ170内の任
意の閉ループを通る磁束が変化する。その結果、閉ルー
プの周囲に起電力(「EMF」)が誘導される。ディス
ラプタ170は導線であるため、渦電流が生成され、そ
の大きさはEMFを、ディスラプタ170が形成された
材料のループに沿った抵抗で割った値に等しい。
【0042】このような渦電流は、変圧器の磁心に発生
することが多い。変圧器では、このような渦電流は、電
力損につながり、また熱を発生してその熱を発散させる
必要があるため望ましくない。しかし、本発明にあって
は、渦電流の存在を利用して好ましい結果が得られてい
る。
【0043】図3は、読み取りヘッド164の部分をよ
り詳細に示す。読み取りヘッド164は、好ましくはほ
ぼ同一平面上の5本の導線180−184を含む。二本
の導線181および182は、第一のレシーバ巻線17
8を形成する。他の二本の導線183および184は、
第二のレシーバ巻線179を形成する。第一および第二
のレシーバ巻線178および179は、重ね合わされた
状態で基板上162の中央に配置されまた基板に沿って
伸びる。
【0044】第一および第二のレシーバ巻線178およ
び179は、各々が正弦状パターンに配置され、同じ波
長を有する。導線181は、端部185から相互接続点
189aまで伸び、そこで導線182に接続している。
導線182は、逆に端部187まで伸びている。第一の
レシーバ巻線178を形成する導線181および182
は、複数の正弦状ループ191を構成する。
【0045】同様に、導線183は、端部188から相
互接続189bまで伸び、そこで導線184に接続して
いる。導線184は、逆に端部186まで伸びている。
第二のレシーバ巻線179を形成する導線183および
184は、複数の正弦状ループ192を構成する。ルー
プ192は、第一のレシーバ巻線178によって形成さ
れるループ191からループの四分の一または二分の一
波長だけずらされている。
【0046】図3において、導線181−184は、基
板162の同一平面上に示されている。しかし、各導線
181−184の交番の二分の一波長部分は、実際には
基板162の別々の層上にある。すなわち、巻線178
および179は物理的に互いに接触しない。同様に、巻
線178および179は、各々、パターンの中央部の
「交差」点では物理的に互いに接触しない。各導線18
1−184の二分の一波長部分は、基板162を通って
伸びるフィードスルー190によって同じ導線の他の二
分の一波長部分と結合されている。導線181−184
は、基板162の同一表面上にはないが、薄い同一域内
に置かれている。すなわち、基板162上の巻線178
および179の最上層と基板162の最下層との間の距
離はきわめて小さい。したがって、導線181−184
は、ほぼ同一平面上にある。
【0047】第二のレシーバ巻線179は、空間的位相
がずらされていることを除いて第一のレシーバ巻線17
8とほぼ同じである。そのため、以下の説明は主として
第一のレシーバ巻線178について行なう。以下の説明
は第二のレシーバ巻線179にも同様に適応される。
【0048】第五の巻線180は、トランスミッタ巻線
で、やはり薄い域内にあり、第一および第二のレシーバ
巻線178および179をほぼ取り囲んでいる。トラン
スミッタ巻線180も、また、公知のプリント回路基板
製造技術を用いて基板の162の一つの層または表面上
の導線によって形成される。トランスミッタ巻線180
は、第一および第二のレシーバ巻線178および179
を取り囲むのに十分な長さ194と幅195を有する。
【0049】他に特に断わらない限り、図3および図4
における測定は、測定軸300との関係で定義される。
「長さ」は、通常、測定軸300に平行に伸びる寸法を
さし、「幅」は、通常、基板162の面内で測定軸30
0に対して垂直に伸びる寸法をさす。第一のレシーバ巻
線178によって形成される二つの隣接するループ19
1または第二のレシーバ巻線179によって形成される
二つの隣接するループ192が占める距離は、読み取り
ヘッド164のピッチまたは波長193として定義され
る。一つのループ191または192が占める距離は、
波長193の二分の一に等しい。各ディスラプタ170
が占める距離302も、好ましくは波長193の二分の
一に等しい。第一のレシーバ巻線178と第二のレシー
バ巻線179の間が四分の一波長だけずらされているこ
とによって、直交位相で信号が生成される。したがっ
て、スケール104に対する読み取りヘッド164の移
動の方向を観察することができる。さらに、ディスラプ
タ170の一つの縁から隣接する実施形態170の対応
する縁までの距離は、好ましくは波長193に等しい。
ディスラプタがすべて同じである場合には、縁から縁ま
での距離304が波長193の整数「K」倍であること
は理解されよう。この場合には、各レシーバ巻線の長さ
が波長193の「N*K」倍であることが望ましい。た
だし、Nはやはり整数である。
【0050】図4に示すように、第一のレシーバ巻線1
78は、ループ191の正弦状パターンを有する。第一
のレシーバ巻線178は、一方向に正弦状またはジグザ
グのパターンに配置され、さらに逆方向に配置された導
線181および182によって形成される。すなわち、
導線181および182は、(電気的にではなく)物理
的に互いに交差してループ191を形成している。ある
いは、ループ191は、ループ状の絶縁線をループに沿
って角度を規則的に増やしながら時計回りまたは半時計
回りに捩じることで形成することが可能である。第二の
レシーバ巻線179の構成も、この第一のレシーバ巻線
178と同じである。
【0051】ループ191が交差する構成のため、隣接
するループ191は、実効的な巻きの方向が互いに異な
ることになる。トランスミッタ巻線180を通って流れ
る交番電流によって、第一のレシーバ巻線178を通っ
て伸びる均一で時間によって変化する磁場が生成され
る。この時間によって変化する磁場は、第一のレシーバ
巻線178の中にEMFあるいは時間によって変化する
電流を生成する。すなわち、レシーバ巻線178は、特
別の磁束センサーとして機能する。隣接するループ19
1が互いに異なる方向に巻かれているため、隣接するル
ープ191に生成されるEMFおよび電流は、図5に
「+」と「−」の記号で示すように交番の極性をもつこ
とになる。
【0052】ループ191は、各々がほぼ同じ面積を内
包する。したがって、「+」のループ191aの数が
「−」のループ191bの数と等しく、またループ19
1が均一な磁束を受ける場合には、磁場が第一のレシー
バ巻線178の端末185および187を通る正味ゼロ
のEMFを誘導することになる。このことは、第二のレ
シーバ巻線179にもあてはまる。
【0053】スケール104上のディスラプタ170ま
たは他の任意の導体が読み取りヘッド164の近くへ動
かされると、トランスミッタ巻線180によって生成さ
れた磁場がディスラプタ170または他の導体内に渦電
流を誘導する。その結果、ディスラプタの近くに磁場が
生成され、トランスミッタ巻線180によって生成され
た磁場を消そうとする。すなわち、渦電流は、ディスラ
プタ170に近いトランスミッタの磁場を減衰する逆磁
場を生成する。
【0054】その結果、第一のレシーバ巻線178が受
ける磁場は、空間的に変えられたまたは破壊されてい
る。「+」ループ191aと「−」ループ191bの破
壊が等しくないかぎり、レシーバ巻線178は、ゼロで
ないEMF信号を出力する。その結果、出力端末185
と187の間のEMFは、導電性ディスラプタ170が
「+」ループ191aの近くから「−」ループ191b
の近くまで移動するとその極性が変化することになる。
【0055】ディスラプタ170の大きさは、波長19
3に等しくないことが好ましい。例えば、ディスラプタ
170の長さ302が波長193に等しくまたディスラ
プタ170の幅が幅195に等しいとすると、ディスラ
プタ170がループ191に対して測定軸300に沿っ
たどの位置にいるかにかかわりなく、隣接の「+」ルー
プ191aと「−」ループ191bの等しい面積にわた
ってトランスミッタ磁場を破壊することになる。その結
果、レシーバ巻線178からのEMF信号出力の振幅
は、見かけ上、ゼロになる。
【0056】さらに、レシーバ巻線178からの出力
は、ループ191に対する物体の位置に影響されない。
すなわち、出力は、測定軸に沿ったディスラプタ170
の位置にかかわりなくゼロである。この配列からは有用
な信号が得られないため、ディスラプタ170の大きさ
は、波長193に等しくないことが好ましい。ディスラ
プタ170の長さ302は、一波長193より大きくし
てもよい。しかし、ディスラプタの一波長193に等し
い部分は有用な信号強度に貢献しないため、ディスラプ
タ170の長さ302は、一波長193より小さいこと
が好ましい。
【0057】ディスラプタ170の長さ302が一波長
193(または波長193の整数倍)に等しくなけれ
ば、大部分の位置で、ループ191の等しくない「+」
と「−」の部分が破壊されることになる。すなわち、信
号出力は、ループ191に対するディスラプタ170の
位置に影響される。信号出力は、ディスラプタ170の
長さが波長の二分の一に等しいときに位置の関数として
最大の振幅の変化を示す。ディスラプタ170の長さが
波長193の二分の一の場合、ディスラプタ170は、
全「+」ループ191aまたは全「−」ループ191b
のいずれかを周期的にカバーするが、隣接する「−」ル
ープ191bまたは「+」ループ191aのいかなる部
分もカバーしない。すなわち、二分の一波長の長さのデ
ィスラプタ170が最も強い信号を生成することができ
る。
【0058】図3に示すように、ディスラプタ170
は、一波長193のピッチ(一つの縁から対応する隣接
の縁間での距離)でスケール104上に配置される。す
なわち、連続するディスラプタは、二分の一波長193
で隔てられている。好ましくは、ディスラプタ170
は、きわめて導電性が高いが強磁性ではない。すなわ
ち、ディスラプタ170は、磁化されずまた強磁性粒子
を引きつけない。図1に示すように、第一の好ましい実
施形態にあっては、スケール104の長さが読み取りヘ
ッド164の長さより大きい。すなわち、スケール10
4の長さがノギス100の測定範囲を確定する。
【0059】図6は、第二の好ましい実施形態を示す。
この第二の好ましい実施形態にあっては、以下に説明す
る部分を除いて、ノギス100は第一の実施形態のノギ
ス100と同じである。図6に示すノギス100の第二
の好ましい実施形態にあっては、レシーバ巻線178お
よび179とトランスミッタ巻線180は、主ビーム1
02上に配置されるスケール104によって支持されて
いる。ディスラプタ170は、スケール104に沿って
移動するスライダ・アセンブリ120内に配置される。
ノギス100のこの第二の好ましい実施形態にあって
は、読み取りヘッド164は、主ビーム102のほぼ全
長にわたって伸びている。信号処理および表示装置16
6と電源も、主ビーム102上に配置され、公知の手段
で読み取りヘッド164に接続されている。
【0060】ノギス100の第一の実施形態においても
また第二の実施形態においても、第一のレシーバ巻線1
78のループ191は、好ましくはトランスミッタ巻線
180の内部の所定の域内に配置される。本発明の発明
者等が行なった実験の結果、トランスミッタ巻線180
が生成する磁場の強度は、トランスミッタ巻線180の
導線からの距離の関数として急速に低減することが明ら
かになった。しかし、発明者等の実験の結果では、ま
た、トランスミッタ巻線180の内部の該域内のトラン
スミッタ巻線180の導線から一定距離以上離れたとこ
ろでは、磁場が均一の値に近づくことも明らかになっ
た。
【0061】したがって、この一定の距離が比較的均一
の磁場の領域の周囲を決定することになる。磁場が均一
になる距離は、巻線の形状の関数である。したがって、
本発明の誘導トランスデューサの精度を高めるために
は、ループ191および192は、好ましくはトランス
ミッタ巻線180から一定距離だけ離される。第一およ
び第二のレシーバ巻線178および179のループ19
1および192は、さらに好ましくは完全に比較的均一
な磁場の域に配置される。
【0062】一つの実施形態にあっては、ディスラプタ
170、レシーバ巻線178および179、およびトラ
ンスミッタ巻線180は、下記の寸法とされる。
【0063】レシーバ巻線の波長=0.200インチ ディスラプタの長さ=0.100インチ ディスラプタの幅=0.490インチ トランスミッタ巻線の幅=0.400インチ レシーバ巻線の幅=0.340インチ レシーバの四分の一波長=0.050インチ トランスミッタ巻線の長さ=1.950インチ 「+」ループ191aと「−」ループ191bを正確に
釣り合わせまた交互に配置することによって、第一のレ
シーバ巻線178は、ディスラプタ170がない場合に
は結果としてゼロ出力を示す。同時に、「+」ループ1
91aと「−」ループ191bを互いに隣接させて交互
に配置することによって、ディスラプタ170が測定軸
300に沿って移動するのに応じて各レシーバ巻線の出
力で連続する信号が得られる。これらの設計上の諸要因
によって、電子ノギス100では高い信号/ノイズ比が
得られる。すなわち、これらの諸設計要因によって、高
精度の測定が可能となる。
【0064】上に説明した読み取りヘッド164および
スケール104の第一の好ましい実施形態の形状は、ノ
ギス100が高精度であることを保証するものである。
さらに、上に説明したノギス100の第一の好ましい実
施形態の形状は、測定軸300に垂直な読み取りヘッド
164の幅方向に沿った非均等なトランスミッタの場の
影響を大幅に除去するものである。上に述べた形状は、
また、本発明の誘導トランスデューサの均衡のとれた
「差動検出」によって、外部から加えられる磁場を「コ
モン・モード・エラー」として排除するものである。誘
導トランスデューサ型ノギス100の第一の好ましい実
施形態の精度は、主として読み取りヘッド164とスケ
ール104の構成および構造に対する配慮によるもので
ある。
【0065】図5(A)−(C)は、誘導型ノギス10
0の動作の例を示す。スケール104とそのディスラプ
タ170(斜線で示す)がトランスミッタ180および
第一のレシーバ巻線178に対して移動すると、ディス
ラプタ170は、第一のレシーバ巻線178のすべての
「−」ループ191bをカバーするが、「+」ループ1
91aはなにもカバーしない。トランスミッタ巻線18
0は、誘導的にディスラプタ170に結合してその中に
渦電流を誘導する。その結果、ディスラプタ170は、
「−」ループ191bを通過するトランスミッタの磁場
を消そうとする。すなわち、「−」ループ191bを通
過する正味の磁束は、「+」ループ191aを通過する
正味の磁束より少なくなる。したがって、「−」ループ
191bは、「+」ループ191aより誘導EMFの生
成が少なくなる。その結果、第一のレシーバ巻線178
は、その出力端末185および187を通る正味で
「正」の極性の電流と電圧を生成する。
【0066】図5(A)は、第一のレシーバ巻線178
の「−」ループ191bのすべてを覆うが、「+」ルー
プ191aをまったく覆わないディスラプタ170を示
す。トランスミッタ巻線180は、ディスラプタ170
と誘導結合してディスラプタ170内に渦電流を誘導す
る。その結果、ディスラプタ170は、「−」ループ1
91bを通るトランスミッタ磁束の作用を消そうとす
る。すなわち、「−」ループ191bを通る正味の磁束
は、「+」ループ191aを通る正味の磁束より少な
い。このため、「−」ループ191bが生成する誘導E
MFは、「+」ループ191aのそれより小さい。その
結果、第一のレシーバ巻線178は、その出力端185
および187を通る正味で「正」の極性の電流および電
圧を生成する。
【0067】トランスミッタ巻線180が時間によって
変化する磁場を生成するため、出力信号は、時間ととも
に変化する。この入力信号に対して時間によって変化す
る出力信号の振幅および極性が、読み取りヘッド164
とスケール104の間の相対位置を示す。図5(C)
は、読み取りヘッド164に対するスケール104の位
置の変化に応じて出力信号の振幅と極性がどのように変
化するかを示す。
【0068】図5(C)に示す波形の最初のピークは、
第一のレシーバ巻線178の端末185および187を
通る正の極性の振幅をもつ出力の例である。極性は、入
力信号に対する時間によって変化する出力信号の時間位
相を示す。出力信号の極性は、入力信号に対して同位相
かまたは逆位相(180°の位相ずれ)である。
【0069】図5(B)は、ディスラプタ170がすべ
ての「+」ループ191aには重なるが「−」ループ1
91bにはなにも重ならないようにスケール104を動
した場合を示す。この相対位置では、ディスラプタ17
0内に生成される誘導電流は、「−」ループ191bを
通過するトランスミッタ磁場の磁束を消すように作用す
る。すなわち、「−」ループ191bは、「+」ループ
191aより多くの誘導EMFを生成する。その結果、
第一のレシーバ巻線178は、その出力端末185およ
び187で正味で負の極性の極性の電流および電圧を生
成する。図5(C)に示す波形の最初の谷は、第一のレ
シーバ巻線178の端末185および187を通る負の
極性の振幅をもつ出力の例である。
【0070】図5(A)に示すように、ディスラプタ1
70が完全に「−」ループ191bに重なると、その結
果得られる出力信号は、図5(C)の波形のピークで示
すように最大の正の振幅をもつようになる。逆に、図5
(B)に示すように、ディスラプタ170が完全に
「+」ループ191aに重なると、その結果得られる出
力信号は、図5(C)の谷で示すように最大の負の振幅
をもつようになる。
【0071】ディスラプタ170が図5(A)に示す位
置と図5(B)に示す位置の間を測定軸300に沿って
移動すると、図5(C)の波形の振幅が連続的に変化す
る。とくに、ディスラプタ170が正確に「+」ループ
191aおよび「−」ループ191bの各半分に重なる
ときには、図5(C)の波形の振幅がゼロとなる。ディ
スラプタ170がこの位置から図5(A)および図5
(B)に示す位置に近づくように移動すると、レシーバ
出力信号の振幅は、それぞれ正および負に増大する。
【0072】図3に示す読み取りヘッド164の第一の
好ましい実施形態は、互いにスケール波長193の四分
の一だけ隔てられた二つのレシーバ巻線178および1
79を有する。すなわち、第二のレシーバ巻線179
は、第一のレシーバ巻線178に重なるが、スケール波
長193の四分の一だけずらされている。したがって、
第二のレシーバ巻線179の各「+」ループ192a
は、第一のレシーバ巻線178の「+」ループ191a
の一部分と「−」ループ191bの一部分に重なる。同
様に、第二のレシーバ巻線179の各「−」ループ19
2bも、第一のレシーバ巻線178の「+」ループ19
1aの一部分と「−」ループ191bの一部分に重な
る。
【0073】第一のレシーバ巻線178を第二のレシー
バ巻線179から電気的に隔離するために、絶縁および
交差路が基板164の上または中に適当に配置される。
第一および第二のレシーバ巻線178および179をス
ケール波長の四分の一だけ離すことによって、第一およ
び第二のレシーバ巻線178および179からの信号が
空間的に直交位相を示す。すなわち、レシーバ巻線17
8および179からの信号振幅の出力は、位置の関数と
して正弦状パターンを決定する。とくに、第二のレシー
バ巻線179の正弦状パターンは、第一のレシーバ巻線
178の正弦状パターンに対して空間的に90°ずらさ
れる。その結果、信号処理および表示電子回路166
は、各レシーバ巻線178および179からの信号の間
の遷移を検出する。この関係を分析することによって、
信号処理および表示電子回路166は、読み取りヘッド
164がスケール104に対して移動する方向を判別す
る。上に説明したように、巻線178による信号出力の
振幅は、スケール104に対する読み取りヘッド164
の位置にもとづいて正弦状に変化する。このため、信号
処理および表示電子回路166は、下記の式によってス
ケール104に対する読み取りヘッド164の位置を判
別する。
【0074】
【数1】 ただし、pは、位置、λは、スケール波長193、n
は、移動した全波長193の数を示す整数、S1および
S2は、それぞれレシーバ巻線178および179から
受け取った出力信号の振幅および符号、「tan-1
は、S1とS2の比の関数としてゼロと2πの間の角度
を定義する逆正接関数である。S1およびS2の符号
が、表1にもとづいて角度がどの象限にあるかを確定す
る。
【0075】
【表1】 ノギス100の精度を高めまた/またはレシーバ出力信
号のためのアナログ信号処理回路に対する要求を減らす
ために、読み取りヘッド164は、三以上の重なり合う
レシーバ巻線を含むものとすることができる。三以上の
重なり合うレシーバ巻線を有する読み取りヘッド164
は、製造が困難であるが、一定の信号処理法と組み合わ
せると、二つの重なり合うレシーバ巻線のみを有する読
み取りヘッド164より正確に位置の読み取りを行なう
ことができる。このような多重巻線読み取りヘッドは、
等しい位相のずれを示すことが好ましい。例えば、巻線
の数がmの場合、位相のずれは、180°/mとなる。
【0076】図7は、信号処理および表示電子回路16
6をより詳細に示す図である。この信号処理および表示
電子回路166は、上記式1を解いてノギス100の電
子回路の作動を制御する。図1および図2に示すよう
に、信号処理および表示電子回路166は、ピックオフ
・アセンブリ160の一部として基板162上に取り付
けられている。信号処理および表示電子回路166は、
表示装置の接続用エラストマー・コネクタ165を含む
公知の手段で読み取りヘッド164、スイッチ134お
よび136、および表示装置138へ接続されている。
【0077】図1、6、7および16に示すように、信
号処理および表示電子回路166は、プログラムされた
マイクロプロセッサまたはマイクロコントローラおよび
周辺集積回路素子を使用する。ただし、信号処理および
表示電子回路166は、ASICまたは他の集積回路、
離散素子回路などの配線式電子または論理回路、PL
D、PLA、またはPALなどのプログラマブルな論理
素子などの上に実装することもできる。一般的に、本明
細書に記載の信号処理および表示機能を実施することの
できる任意の素子を使用すれば、信号処理および表示電
子回路166を実装することができる。
【0078】信号処理および表示電子回路166は、好
ましくはマイクロプロセッサ226を含む。該マイクロ
プロセッサ226は、A/Dコンバータ224からの信
号を入力する。マイクロプロセッサ226は、制御信号
を生成して表示部138、A/Dコンバータ224、ス
イッチ225、信号発生器200、および遅延回路21
9へ出力する。遅延回路219の出力は、第一のサンプ
ル−ホールド回路217および第二のサンプル−ホール
ド回路218の制御入力へ入力される。
【0079】第一および第二のサンプル−ホールド回路
217および218の各出力は、スイッチ225の入力
端末の一つに接続される。スイッチ225の出力は、A
/Dコンバータ224の入力に接続される。第一および
第二のサンプル−ホールド回路217および218への
入力は、それぞれ、第一および第二のレシーバ巻線17
8および179の出力端末185および188へ接続さ
れる。
【0080】第一および第二のレシーバ巻線178およ
び179それぞれの他の出力端末187および186
は、接地される。信号発生器200の出力は、トランス
ミッタ巻線180の端末197へ接続される。トランス
ミッタ巻線180の他の端末198も、また、接地され
る。
【0081】位置の測定を行なうために、信号処理およ
び表示電子回路166は、読み取りヘッド164のトラ
ンスミッタ巻線180へ電気励起信号を供給する。
【0082】図7に示すように、第一のサンプル−ホー
ルド回路217は、スイッチ225の端末の一つに接続
されたバッファ増幅器216を有する。第一のレシーバ
巻線178の出力端末185は、スイッチ221を介し
てバッファ増幅器216の入力に接続される。スイッチ
221の制御端末は、表示回路219に接続されてサン
プル−ホールド制御信号を入力する。コンデンサ230
は、接地とバッファ増幅器216の入力端末の間に接続
される。
【0083】第二のサンプル−ホールド回路218のバ
ッファ増幅器222、スイッチ223、およびコンデン
サ232は、それぞれ、対応する方法で、表示回路21
9、スイッチ225の他の端末、第二のレシーバ巻線1
79の出力端末188、および接地端に接続される。
【0084】図7に示しまた図8により詳細に示すよう
に、マイクロプロセッサ226は、信号発生器200の
トランジスタ210のゲートに接続される。電源電圧V
+は、バイアス抵抗212を介してトランジスタ210
のドレインに接続される。トランジスタ210のソース
は、接地される。
【0085】コンデンサ214とトランスミッタ巻線1
80によってLC直列回路が形成される。LC直列回路
は、トランジスタ210のドレインと接地点との間に接
続される。トランジスタ210がオフのとき、コンデン
サ214は、抵抗212を介して電源電圧V+に接続さ
れて電源電圧V+に充電される。電源電圧は、好ましく
は電池などの適当な電源(図示せず)によって供給され
る。電源V+、トランジスタ210、抵抗212、およ
びコンデンサ214は、全体で、信号処理および表示電
子回路166の信号発生回路200第一の好ましい実施
形態を形成する。
【0086】トランジスタ210をオンするため、マイ
クロプロセッサ226は、トランジスタ210のゲート
に短いパルスを供給する。トランジスタ210がオンす
ると、コンデンサ214は、トランジスタ210を介し
て接地される。コンデンサの電圧は瞬間的に変化するこ
とができないので、コンデンサ214とトランスミッタ
巻線180の間のノードAの電圧は、負の値に変わる。
【0087】つぎに、コンデンサ214とトランスミッ
タ巻線180がコンデンサ214のキャパシタンスとト
ランスミッタ巻線180のインダクタンスによってきま
る周波数で互いに共振する。
【0088】レシーバ出力信号の各サンプリング周期
中、コンデンサ214の放電とそれに続く再充電が行な
われる。ノギス100の第一および第二の好ましい実施
形態で使用する低電力の誘導電流トランスデューサに十
分な精度と移動追跡能力をあたえるためにはに、サンプ
リング周波数としては約1kHzが好ましい。コンデン
サ214は、好ましくは1nFの値をもち、電源電圧V
+は、好ましくは3Vとする。
【0089】電源電圧V+によって得られる電荷(クー
ロン)は、コンデンサのキャパシタンスとコンデンサの
前後の電圧の積に等しい(クーロン=ファラッド*ボル
ト)。したがって、コンデンサ214が蓄える電荷は、
コンデンサ214のキャパシタンス1nFとコンデンサ
の前後の電圧3Vの積、すなわち3nCに等しい。
【0090】コンデンサは、各サンプリング周期ごとに
放電および再充電を行なう。この周期は、1kHzのサ
ンプリング率で1m秒である。さらに、電流は、電荷割
る時間(アンペア=電荷/秒)である。したがって、一
サンプリング間隔中に電源から引き出される平均の電流
は、3nC/1m秒=3μAである。3マイクロアンペ
アは、電池から電力を得るトランスデューサであっても
きわめて小さい電流である。
【0091】このようにして選ばれた回路構成のため、
信号発生器200は、トランスデューサがレシーバ巻線
178および179の端末185−188を通る強い出
力信号(最大約60mV)を断続的に供給することがで
きる。ただし、本発明の回路およびトランスデューサの
構成のためまた駆動信号が短いパルスであり低いデュー
ティサイクルで作動するため、1kHzという望ましい
大きさサンプリング率でも、平均電流はきわめて小さく
なる。商品として実用性をもつ電子ノギスのためには、
平均電流が小さいことが求められる。
【0092】電力消費を低く抑えるためには、トランジ
スタ210に加えられる入力パルスをできるだけ短くし
て、バイアス抵抗212を介して失われる電荷を最小限
に抑える必要がある。上に説明した例では、パルス長が
1μ秒で、抵抗が10kΩの値をもつ場合、抵抗212
を通る平均電流は、わずかに0.3μAである。一般的
に、本発明では、コンデンサ214を充電するために用
いられる平均電流は、好ましくは75μA以下、より好
ましくは10μA以下である。
【0093】図7に示すように、コンデンサ230およ
び232は、それぞれレシーバ巻線178および179
に電気的に並列に接続される。コンデンサ230および
232のキャパシタンスは、レシーバ巻線178および
179のインダクタンスと共振回路を形成する。これら
の共振回路の共振周波数がトランスミッタ共振回路の共
振周波数と同じ場合には、レシーバ巻線からの信号出力
の強度が高められ、信号から望まないノイズが濾過され
る。
【0094】誘導子としてのトランスミッタ巻線180
とコンデンサ214が共振LC回路を形成するため、ノ
ードAで測定される過渡電圧は、図9に示すように崩壊
的共振行動を示す。過渡電圧信号は、トランスミッタ巻
線180内に対応する電流を生じる。この電流が、つぎ
に、レシーバ巻線178および179のループ191お
よび192に対して垂直な変化する磁束を生成する。
【0095】レシーバ巻線178および179は、各々
が二つの導線部分を有する。図7に示すように、これら
の部分は、第一のレシーバ巻線178に関しては0°と
180°に対応するまた第二の巻線179に関しては9
0°と270°に対応する空間位相位置に配置される。
すでに述べたように、スケール104とディスラプタ1
70を配置することによって、ディスラプタ170内に
電流が誘導される。この誘導電流からの場が、レシーバ
巻線178および179内に正味のEMFを生じる。
【0096】図7の角度の表示(0°、90°、180
°、270°)は、公称位置に対する巻線178および
179の異なる部分の位置に対応する。例えば第一のレ
シーバ巻線178の二つの半分を直列に接続すると、デ
ィスラプタ170が0°の位置にあるときに第一のレシ
ーバ巻線178の出力の電圧が一つの極性をもつように
なる。ディスラプタ170が180°の位置にあるとき
には、第一のレシーバ巻線178の出力の電圧は、反対
の極性をもつようになる。
【0097】レシーバ巻線178および179からの信
号は、信号処理および表示電子回路166へ送られる。
信号処理および表示電子回路166は、これらの信号を
分析して、測定子108および116の間の距離、した
がって測定子110および118の間の距離を判別す
る。つぎに、信号処理および表示電子回路166は、公
知の接続方法によって表示装置138へ接続されて駆動
信号を供給し、さらに測定された距離のデジタルな読み
出しを供給する。
【0098】図10(A)−(C)は、図9に示すトラ
ンスミッタ巻線の過渡電圧励起に応答して第一のレシー
バ巻線178の出力を通って誘導される電圧を示す。と
くに、図10(A)−(C)は、第一のレシーバ巻線1
78のループ191に対するディスラプタの三つの異な
る位置に関する誘導電圧を示すものである。レシーバ信
号の振幅および位相は、レシーバ巻線178または17
9に対するスケール114の位置に依存する。
【0099】図10(A)に示すレシーバ信号は、点B
でピーク振幅を示す。このピーク振幅は、スケールとレ
シーバ巻線178または179の間の相対位置が最大振
幅の信号を生じることを示している。本発明の発明者等
は、トランスミッタ巻線180のインダクタンスが0.
5μH、コンデンサ214のキャパシタンスが1nF、
隙間174が約0.5mm、電源電圧V+が3Vの場
合、点Bでの最大レシーバ出力信号が約60mVとなる
ことを実験で確かめた。コンデンサ214とトランスミ
ッタ巻線で形成されるLC直列回路は、約7MHzの共
振周波数を有する。
【0100】図10(B)は、スケール104が図10
(A)に示すレシーバ信号を生成する相対位置から波長
193の四分の一動かされたときのレシーバ信号を示
す。図10(B)に示すように、第一のレシーバ巻線1
78とディスラプタ170の間のこの相対位置は、点B
で振幅がゼロのレシーバ出力信号を生成する。この信号
は、各ディスラプタ170がレシーバ巻線178のため
に隣接する「+」ループ191aと「−」ループ191
bの等しい面積に重なる位置に対応している。
【0101】図10(C)は、スケールがさらに波長の
四分の一だけ同じ方向に移動し、図10(A)に示すレ
シーバ信号を生成する相対位置から全部で波長193の
二分の一移動した場合を示す。この相対位置では、ディ
スラプタ170は、図10(A)に対応するループ19
1とは反対の極性のループ191に重なる。したがっ
て、第一のレシーバ巻線178は、点Bで最大の負の振
幅を示すレシーバ信号を生成する。
【0102】図11(A)−(G)は、信号処理および
表示電子回路166のさまざまな点に存在する信号を示
す。図11(D)および図11(E)に示すように、デ
ィスラプタ170は、ループ191および192に対し
て、レシーバ巻線178および179が出力するレシー
バ信号が等しくまた反対になるような位置に配置され
る。レシーバ巻線178および179が出力するこれら
の等しく反対のレシーバ信号出力は、それぞれ信号処理
および表示電子回路166のサンプル−ホールド回路2
17および218に入力される。
【0103】図11(A)は、マイクロプロセッサ22
6がトランジスタ210のゲートに出力する送信制御信
号を示す。図11(A)に示すように、送信制御信号
は、tの持続時間を有する。図11(B)は、その結果
トランスミッタ巻線180にあたえられる振動トランス
ミッタ信号を示す。
【0104】図11(C)は、遅延回路219が出力す
るサンプル−ホールド制御信号を示す。遅延回路219
は、図11(A)に示すマイクロプロセッサ226から
の送信制御信号を入力して同時にサンプル−ホールド制
御信号の生成を開始する。サンプル−ホールド信号の持
続時間は、分析または実験により、回路およびトランス
デューサ設計パラメーターに基づいて選定される。とく
に、この持続時間は、図10(A)および図10(C)
に示すように、サンプル−ホールド制御信号の立ち下が
りエッジが、点Bに達するレシーバ信号の振幅と時間的
にできるだけ近くで一致するように選定される。遅延回
路219から出力されるサンプル−ホールド制御信号に
応答して、第一および第二のサンプル−ホールド回路2
17および218は、それぞれ第一および第二のレシー
バ巻線178および179からの信号をサンプリングす
る。
【0105】サンプル−ホールド制御信号は、トランス
ミッタ巻線180にあたえられる送信信号の開始とほぼ
同時にスイッチ221および223を閉じる。第一およ
び第二のレシーバ巻線178および179が出力する信
号は、図11(F)および図11(G)に示すようにそ
れぞれコンデンサ230および232にあらわれる。
【0106】サンプル−ホールド制御信号は、名目上、
時間Bと一致するように選ばれた時間にゼロに戻り、ス
イッチ221および223が開く。この瞬間のコンデン
サ230および232の前後での電圧が保持される。通
常、サンプリングされた電圧は、ゼロの交点を除いて図
11(D)および図11(E)に示すレシーバ信号が持
続する任意の時点で保持することができる。時間Bは、
好ましいホールド時間で、レシーバ信号の最大強度が得
られるときに発生する。
【0107】図11(B)および図11(C)に示すよ
うに、これは、共振応答のピークに対応する。時間B
は、遅延回路219によって設定される。この遅延回路
は、例えば、送信制御信号によって起動する単安定フリ
ップフロップである。
【0108】サンプリングされた電圧は、高入力インピ
ーダンス・バッファ増幅器216および222への入力
である。バッファ増幅器216および222は、利得を
あたえまたコンデンサ221および223を隔離してコ
ンデンサ221および223がその電荷を失うのを防
ぐ。バッファ増幅器216および222は、それぞれ、
レシーバ巻線178が出力するレシーバ信号に対応する
信号S1 およびレシーバ巻線179が出力するレシーバ
信号に対応する信号S2 を出力する。セレクタ・スイッ
チ225は、バッファ増幅器216または222の出力
を交互にA/Dコンバータ224に結合する。A/Dコ
ンバータ224は、アナログ信号S1 およびS2 をデジ
タル信号に変換する。
【0109】マイクロプロセッサ226は、A/Dコン
バータ224からのデジタル信号を入力し、測定位置を
計算し、表示装置138に適当な信号を出力する。マイ
クロプロセッサ226は、式(1)で定義された方法を
含めてさまざまな方法のいずれかを用いてスケール10
4の位置を評価することができる。
【0110】表示ボタン論理、システム制御論理、一波
長を越える移動の分析、および他の通常の電子スケール
機能は、ミツトヨ、ブラウン&シャープ、シルヴァッ
ク、スタレットなどが製造しているような公知のノギス
の場合と同様にして提供されることが好ましい。計算さ
れた測定位置は、市販の電子ノギスの場合と同様な適当
な接続(図示せず)によって他のシステムに出力するこ
ともできる。例えば、計算された測定データは、統計的
処理制御システムあるいは遠隔測定表示装置に出力する
こともできる。
【0111】信号処理および表示電子回路166は、信
号処理および表示電子回路166の素子を基板162に
実装して容易に手持ち式ノギスに組み込むことができ
る。場合によっては、公知の多層印刷回路基板を採用
し、基板の内部層を用いて信号処理および表示電子回路
166のノイズを生成する敏感な部品の間に公知の地板
シールディング(図示せず)を配設することもできる。
このようにすれば、これらの素子の間の望ましくない電
子信号の相互作用をなくすことができる。
【0112】図11(A)−(G)に示すように、送信
制御信号は、共振応答の数ピークの間、高いレベルにと
どまっている。しかし、図12(A)−(G)に示すよ
うに、十分な期間の後にトランジスタ210をオフにし
て、コンデンサ電圧のサンプリングができるようにする
こともできる。トランジスタ210は、サンプリング期
間を越えてオンにとどまっている必要はない。
【0113】すなわち、共振回路がその蓄えたエネルギ
ーを発散させる前にトランジスタ210をオフにして、
電力を保存することができる。好ましくは、図12
(A)に示すように、トランジスタ210は、コンデン
サ214の前後の電圧がその最初の値のできるだけ近く
に戻ったときの時間Cでオフにされる。上に述べた好ま
しい実施形態にあっては、最初の値は、図12(B)に
示すように電池の電圧V+である。
【0114】連続する送信制御パルスの間には、コンデ
ンサ214を完全に再充電できるための十分な時間を用
意する必要があることを理解しなければならない。通
常、コンデンサ214と抵抗212を含む回路が時定数
Tc を有する場合、連続する送信制御パルスの間に許さ
れる時間すなわち駆動信号のパルス間隔は、時定数Tc
の少なくとも4倍なければならない。
【0115】図13は、信号発生器200の第二の好ま
しい低電力実施形態を示す。信号発生器200の第一の
実施形態にあっては、トランジスタ210がオンされる
ときにバイアス抵抗212を通ってエネルギーが失われ
る。信号発生器200の第二の好ましい実施形態は、ト
ランジスタ210にバイアスをかけるためにバイアス抵
抗212に代わって能動プルアップ・スイッチ240を
用いてこのエネルギーの損失のかなりの部分をなくすも
のである。プルアップ・スイッチ240が開くと、その
抵抗がバイアス抵抗212の抵抗よりはるかに大きくな
るため、このエネルギー損が最小限に抑えられる。
【0116】能動プルアップ・スイッチ240は、ま
た、コンデンサ214のはるかに迅速な充電を可能にす
る。すなわち、スイッチ240のオン抵抗が低いため、
図7および図8に示す信号発生器の第一の好ましい実施
形態と比較してサンプリング率をはるかに大きくするこ
とができる。信号発生器200の第二の好ましい実施形
態にあっては、スイッチ240とトランジスタ210は
一対の同期制御信号によって制御される。
【0117】マイクロプロセッサ226は、制御スイッ
チ240およびトランジスタ210へのスイッチ制御信
号入力を生成する。スイッチ240へのスイッチ制御信
号は、トランジスタ210への送信制御信号が低レベル
のときには高レベルである。この状態では、スイッチ2
40が閉じられ、コンデンサ214がトランスミッタ巻
線180を介してV+へ充電される。トランジスタ21
0への送信制御信号が低レベルとなり、トランジスタ2
10がオフにされる。
【0118】この構成は、スイッチ240とトランジス
タ210が同時の導通状態になるのを防ぐ。これによっ
て、電池から大量の電流が引き出されるのが防がれ、電
池の寿命が保たれる。
【0119】コンデンサ214が充電されると、制御ス
イッチ信号がスイッチ240を開く。その後、トランジ
スタ210への送信制御信号によってトランジスタ21
0がオンとなる。スイッチ240とトランジスタ210
が同時に導通状態にならないように、スイッチ240が
オフになった後までトランジスタ210はオフのままに
されることを理解しなければならない。
【0120】トランジスタ210がオンにされると、コ
ンデンサ214が接地される。充電されたコンデンサ2
14とトランスミッタ巻線180が共振回路を形成す
る。コンデンサ214が充電されるため、トランスミッ
タ巻線180の前後の電圧は、図9に示すように共振す
る。
【0121】トランスミッタ巻線を通る対応する電流
も、レシーバ巻線178および179を通る変化する磁
場を生成する。つぎに、ディスラプタ170が、正味信
号をレシーバ巻線178および179の中に誘導する。
遅延回路219は、すでに述べたようにトランジスタ2
10への送信信号に関連してサンプル−ホールド回路を
制御する。正味信号の振幅および符号は、レシーバ巻線
178および179に対するディスラプタ170の位置
に依存する。
【0122】高いQ値は、共振回路内の低いエネルギー
損に対応する。高いQ値が望ましいのは、コンデンサ2
14の前後の電圧が電池電圧V+の近くまで戻るためで
ある。したがって、図12(A)および図14に示すよ
うに送信制御信号が時間Cでオフにされると、コンデン
サ214の前後の電圧Vpeakは、電池電圧V+よりわず
かに低いだけとなる。すなわち、電池は、つぎの送信/
受信サイクルの準備のためのコンデンサ214の再充電
には、わずかな電荷のみを供給すればよいことになる。
【0123】図12(F)および図12(G)に示すよ
うに、時間Cで送信制御信号をオフにしても、トランジ
スタ210がサンプリング時間Bの後までオンされてい
るため、コンデンサ230および232上のサンプリン
グ信号は影響を受けない。
【0124】線形スケールトランスデューサを逆向きに
使用する、すなわち巻線178および179を介して送
信し、巻線180を介して受信あるいは磁束の検出を行
なうことも可能である。図30は、この使用モードのた
めのエンコーダ電子回路を示す。図31は、制御信号の
タイミングを示す信号タイミング図である。
【0125】図30に示しように、マイクロプロセッサ
226は、セレクタ制御信号で三つのセレクタ・スイッ
チ324、326、および328を制御する。セレクタ
制御信号が高レベルになると、スイッチ326および3
28は図30に示す位置へ動かされる。とくに、巻線1
78が信号発生器へ接続され、巻線180がサンプル−
ホールド回路217へ接続される。S/H制御信号も、
サンプル−ホールド回路217へ送られる。つぎに、マ
イクロプロセッサ226が、信号発生器200および遅
延回路へ送信制御パルスを出力する。これによって信号
S1 がサンプリングされてスイッチ221およびコンデ
ンサ230によって保持される。
【0126】マイクロプロセッサ226は、つぎに、セ
レクタ制御信号を低レベルへ変える。これによって、ス
イッチ326および328がそれぞれの他の位置へ動か
される。したがって、巻線179は信号発生器200へ
接続され、巻線180はサンプル−ホールド回路218
へ接続される。S/H制御信号は、また、サンプル−ホ
ールド回路218へも送られる。マイクロプロセッサ2
26は、新しい送信制御信号を信号発生器200および
遅延回路219へ出力する。したがって、信号S2 がサ
ンプリングされてスイッチ223およびコンデンサ23
2によって保持される。信号処理のその他の部分は、図
7に関連して説明したと同様である。
【0127】図30に示すエンコーダ電子回路では、単
一の信号発生器が用いられ、トランスミッタ巻線178
および179へ交互に接続される。各々がトランスミッ
タ巻線178および179の一つに接続された二つの信
号発生器を使用することもできる。
【0128】マイクロプロセッサ226は、公知の補間
ルーチンと一つのレシーバ巻線のみを用いて二分の一波
長193内での絶対位置測定の判別を行なうことができ
る。例えば、図15に示すように、マイクロプロセッサ
226は、点387および388でのレバー信号の振幅
と極性を比較して、第一の位置d1と第二の位置d2の
間を識別することができる。
【0129】点387は、V1の電圧値をもち、点38
8は、V2の電圧値をもつ。位置d3は、図15に示す
レシーバ信号内の点389に対応する。点389は、点
387と同じ電圧値V1をもつ。したがって、マイクロ
プロセッサ226は、補間法を用いて第一の位置d1と
第三の位置d3の間の相対位置の差を判別することがで
きない。
【0130】上に述べた好ましい実施形態では、マイク
ロプロセッサ226が、式(1)に示す公知の直交位相
信号分析法にも基づいて、第二のレシーバ巻線179か
らの信号を用いてこのようなあいまいさを解消する。一
波長以上の移動では、マイクロプロセッサ226が、公
知の方法にもとづいて既知の始動位置から通った波長の
数を検出して累積し、それによって読み取りヘッド16
4とスケール104の相対位置を判別する。
【0131】マイクロプロセッサ226は、約1kHz
のサンプリング周波数でパルスを供給し、十分な精度と
移動記録能力を確保する。電力消費を低減するため、マ
イクロプロセッサ226は、また、パルスを比較的短く
してデューティサイクルを低く保つ。例えば、上に述べ
た1kHzのサンプリング周波数では、通常のパルス幅
は約0.1−1.0μ秒である。すなわち、サンプリン
グ周期が1m秒のパルスのデューティサイクルは0.0
1%−0.1%である。
【0132】コンデンサ214および巻線180の共振
周波数は、好ましくはコンデンサ214の前後の電圧の
ピークが遅くとも1.0μ秒のパルスの終わる前にあら
われるように選定される。すなわち、共振周波数は、数
メガヘルツ程度である。したがって、対応する磁束は、
1MHz以上の周波数、通常は数メガヘルツの周波数で
変調される。これは、公知の誘導トランスデューサの周
波数よりはかなり高い。
【0133】本発明の発明者等は、これらの周波数で
は、ディスラプタ170内に発生する渦電流が磁束に強
い破壊作用を及ぼすことを明らかにした。レシーバ巻線
178および179の出力EMFは、したがって、ディ
スラプタの位置の変化に強く反応する。このような反応
は、パルス信号の低いデューティサイクルおよび低い消
費電力にもかかわらず生じる。反応の強さは、低いデュ
ーティサイクルおよび低い消費電力と組み合わされて、
信号発生器200および信号処理および表示電子回路1
66の他の部分が平均電流を消費している間でもノギス
100が測定を行なうことを可能にする。平均電流は、
好ましくは200μA以下、より好ましくは75μA以
下である。ここで使用する「平均電流」とは、キャリパ
ーが普通に使用されているときに、一以上の測定サイク
ルで消費される合計電荷を一以上の測定サイクルの持続
時間で割った値を意味する。
【0134】したがって、ノギス100は、市販の小型
電池または太陽電池3個以下を使用して、適当な電池の
寿命を保ちながら使用することができる。
【0135】増分型トランスデューサの場合には、トラ
ンスデューサ信号がサンプリングされる率は、毎秒約1
000サンプルである。このように大きいサンプリング
率が求められるのは、スライダ・アセンブリ120が迅
速に移動するとき通過する波長の数を記録するためであ
る。しかし、マイクロプロセッサ226は、表示装置1
38の測定値を毎秒約10回程度更新すればよい。した
がって、マイクロプロセッサ226およびA/Dコンバ
ータ224が、毎秒1000サンプルの中の大部分に対
する高解像度での位置測定の任務から解放されれば、ノ
ギスの電力消費は、さらに低減することができる。これ
は、高解像度位置測定を行なうことなく通過したスケー
ル波長の数を記録することによって行なうことができ
る。
【0136】図27は、波長トラッカ320が波長数を
記録するエンコーダ電子回路の例を示す。波長トラッカ
は、きわめてわずかな電力しか消費しない。波長トラッ
カを用いれば、マイクロプロセッサ226は、高解像度
位置測定を行なわないときにはスリープ・モードに入る
ことができ、したがって表示装置138の更新を行なわ
ず、そのため電力消費を節減することができる。送信/
受信シーケンサー322は、公知の回路手段によって信
号発生器200およびサンプル−ホールド回路217お
よび218のために制御信号を生成する。送信/受信シ
ーケンサー322は、また、波長トラッカ320のため
にストローブ・パルスを生成し、マイクロプロセッサ2
26へ表示更新制御信号を出力する。
【0137】波長トラッカ320は、二つのアナログ比
較器310および312、直交位相カウンタ318、お
よび制御論理装置314を含む。比較器310および3
12は、信号S1 およびS2 のゼロ交点を検出する。比
較310および312の各々には、基準電圧VREF が入
力される。比較器の出力状態は、比較器の出力が安定し
たときに波長トラッカ・ストローブからの指令にもとづ
いて直交位相カウンタ318に読み込まれる。直交位相
カウンタ318は、通過した全波長の数をカウントす
る。直交位相カウンタ318は、アップ/ダウン・カウ
ンタである。直交位相カウンタ318は、信号S1 およ
びS2 が同じ直交位相にあるため、スライダ・アセンブ
リ120の移動の方向を検出する。すなわち、これらの
信号は、互いに90°位相がずらされている。直交位相
カウンタ318は、当業者には公知の回路である。直交
位相カウンタは、例えば、光学ロータリー・エンコーダ
および線形スケールの位置を検出するために広く用いら
れている。
【0138】使用にあたっては、直交位相カウンタ31
8が保持する波長カウントがマイクロプロセッサ226
が保持する波長カウントに優先する。ただし、一波長以
内での相対位置は、マイクロプロセッサが判別する。制
御論理装置314は、マイクロプロセッサ226をスリ
ープ・モードと能動モードの間で切り替える。とくに、
ノギスが設定された期間中、使用されなかったときまた
はその相対位置がきわめて迅速に変化したときには、マ
イクロプロセッサがスリープ・モードに入る。この後者
の場合には、直交位相カウンタは迅速な移動についてい
けるが、マイクロプロセッサ226はできない。マイク
ロプロセッサがついていけないのであるから、移動が十
分に遅くなるまでそれを使用する理由はない。制御論理
装置の使用方法、およびそれを実装するための構造は、
当業者には公知であり、詳細には説明しない。
【0139】波長トラッカには、スライダ・アセンブリ
120が波長または直交位相の遷移に近いときにエッジ
・ジッタによる測定の誤りを防ぐためにデバウンス・ト
ラッカ(図示せず)も含まれている。デバウンス論理
は、公知でありまた当業者には明らかであろう。
【0140】図28は、送信/受信シーケンサ322か
らの信号出力および関連する信号の信号タイミング図を
示す。図29は、送信制御信号および表示更新制御信号
を示す。
【0141】マイクロプロセッサ226は、表示装置1
38を更新すると(例えば、毎秒10回)、「ゼロ」位
置から通過した波長の数を計算する。また、直交位相カ
ウンタ318から、通過した全波長の数を読み出す。つ
ぎに、マイクロプロセッサ226が、信号S1 およびS
2 に基づいて通過した部分(端数)の波長を計算する。
端数の波長が完全な波長の数に加えられ、その結果に波
長を掛けて表示装置へ送られる位置の値が得られる。
【0142】送信/受信シーケンサ322は、トランス
デューサ信号のサンプリングを制御し、波長トラッカ
は、A/Dコンバータ224またはマイクロプロセッサ
226からの援助なしに通過した波長の数をカウントす
る。この実施形態にあっては、ノギスは、そのノギスが
オフになったとき、マイクロプロセッサ226、A/D
コンバータ224、および表示装置138をオフにする
だけで、したがってサンプリング回路と波長トラッカ3
20は能動状態にしたままで、「疑似絶対」型にするこ
とができる。ノギスが再びオンされても、波長トラッカ
は能動状態にとどまっており、ノギスがオフにされてい
る間にその位置が動かされた場合でも、ノギスが配置さ
れる波長の位置に関する情報を提供する。したがって、
ノギスの高解像度測定および表示機能がオフにされたに
もかかわらず、最初の「ゼロ」位置を基準にしてノギス
の位置を計算し表示することができる。
【0143】図16−18は、本発明に係るノギス10
0の第三の好ましい実施形態を示す。これは、読み取り
ヘッド164と信号処理および表示電子回路166が分
離されている場合である。読み取りヘッド164を信号
処理および表示電子回路から分離することによって、電
子部品と読み取りヘッドの部品の間の隙間を大きくする
ことができ、好ましくない混信を減らすことができる。
このような変更を行なうことによって、また、装置の製
造コストも低減させることができる。また、ディスラプ
タ170は、ビーム102と一体に製造することが望ま
しい。
【0144】この第三の実施形態にあっては、図16お
よび18に示すように、ディスラプタ170は、導体ビ
ーム102’内に一体形成される。導体ビーム102’
の上表面がエッチングされまたは機械加工されて等間隔
に配置された溝220が形成され、導体ビーム102’
の立ち上がった部分が生じる。導体ビーム102’の上
方に突出する立ち上がった部分が、ディスラプタ170
を形成する。導体ビーム102’の上表面の上方に絶縁
層172が形成され、ディスラプタ170および溝22
0を覆う。読み取りヘッド164の絶縁コーティング1
67と絶縁層172の間には空気の隙間174が配設さ
れる。この空気の隙間174の大きさは、第一の実施形
態と同じすなわち0.5mm程度である。
【0145】図17に示すように、読み取りヘッド16
4は、すでに説明したとおりに基板162によって支持
される。しかし、信号処理および制御電子回路166
は、スライダ・アセンブリ120内部の別の基板262
上に取り付けられる。基板162および262は、とも
にカバー139で囲われている。復元力のある密閉具1
63が別の基板262と係合する。公知の高密度コネク
タ165’が読み取りヘッド164と信号処理および表
示電子回路166を接続する。
【0146】図16に示すように、ノギス100を使用
するための電力は、カバー139の表面に取り付けられ
た通常の太陽電池227から引き出され、公知の手段
(図示せず)によって信号処理電子回路166へ送られ
る。公知の太陽電池は、市販されている部品であり、低
電力誘導トランスデューサ・ノギス100を使用するた
めの適当な電力を供給してくれる。
【0147】上に説明したノギス100の第一、第二、
および第三の実施形態は、読み取りヘッド164と相互
に作用して測定信号を供給する磁束ディスラプタ170
を含むものである。図19および図20に示す第四の実
施形態にあっては、磁束ディスラプタ170の代わりに
磁束エンハンサ170’が用いられる。磁束エンハンサ
170’は、レシーバ巻線178および179の隣接す
る部分を通る磁束を「高める」あるいは増大させるもの
である。
【0148】以下に説明することを除いて、図19およ
び図20に示すノギス100の第四の好ましい実施形態
は、第一、第二、または第三の好ましい実施形態の読み
取りヘッドの形状、回路、および機械的構成のいずれを
も使用することができる。いずれの場合でも、磁束ディ
スラプタ170の代わりに磁束エンハンサ170’が用
いられる場合には、磁束が破壊されるのではなく高めら
れる。
【0149】すなわち、磁束ディスラプタ170が用い
られる場合に生じる効果に対して、磁束エンハンサ17
0’が使用される場合には、磁束密度が増大して得られ
る信号の極性が逆転する。いずれの場合でも、磁束エン
ハンサ170’または磁束ディスラプタ170は、磁束
を空間的に変調する。
【0150】図19および図20に示すエンハンサ型ノ
ギス100は、フェライトなどの透磁率の高い物体を読
み取りヘッド164の近くで移動させて磁束を高めるも
のである。磁束エンハンサ170’は、トランスミッタ
巻線180によって生成される変化する磁場のために磁
気抵抗率の低い通路を供給する。その結果、レシーバ巻
線178および179が受ける磁束は、磁束エンハンサ
170’の近辺で変えられあるいは高められる。これに
よって、レシーバ巻線178および179は、非ゼロE
MF信号を出力する。
【0151】その結果、磁束エンハンサ170’が、各
々、波長193の二分の一に等しい長さをもつ場合に
は、レシーバ巻線178および179の出力端末185
−188で測定した信号は、磁束エンハンサ170’が
レシーバ巻線178の「+」および「−」ループ191
aおよび191bおよびレシーバ巻線179の「+」お
よび「−」ループ192aおよび192bの間を移動す
るのに応じて、その極性および振幅が変化する。すなわ
ち、第四の好ましい実施形態のエンハンサ型ノギス10
0は、上に述べたノギス100の第一、第二、および第
三の好ましい実施形態で用いるディスラプタ170で得
られる信号の行動と完全に類似した形で作動する。
【0152】エンハンサ170’のような透磁性の高い
物体が読み取りヘッド164に対して動かされると、レ
シーバ巻線178および179を通る高い磁束密度の領
域は、ループ191および192の連続するものと相互
に作用し合う。レシーバ巻線178および179からの
信号出力の信号のAC振幅は、「+」ループ191aお
よび192aの磁束エンハンサ170’が重なる面積と
「−」ループ191bおよび192bの磁束エンハンサ
170’が重なる面積の差に依存する。
【0153】磁束エンハンサ170’が測定軸300に
沿って移動すると、「+」ループ191aおよび192
aの重なる面積と「−」ループ191bおよび192b
の重なる面積の間の連続的な関係のために、レシーバ巻
線178および179からの信号出力のAC振幅も連続
的に変化する。図3に示すように、レシーバ巻線178
の「+」および「−」ループ191aおよび191bと
レシーバ巻線179の「+」および「−」ループ192
aおよび192bの周期的交番と磁束エンハンサ17
0’の寸法および配置のために、信号も波長193とと
もに周期的に変化する。
【0154】レシーバ巻線178および179からの信
号出力は、レシーバ巻線178および179に対する磁
束エンハンサ170’の移動に基づいた滑らかで、連続
的で、正弦状の形状を有する。連続する信号は、ノギス
100が長い距離にわたって正確な位置の読み取りを行
なうことを可能にする。
【0155】図19および図20に示すノギス100の
第四の好ましい実施形態にあっては、スケール104
は、基板168’に沿って間隔を置いて配置される複数
の磁束エンハンサ170’を含む。磁束エンハンサ17
0’は、高い透磁性を有する直方形の部材である。磁束
エンハンサ170’は、例えばフェライトなどの非導電
性で抵抗の大きい材料から形成される。磁束エンハンサ
170’は、また、磁化されておらず、したがって強磁
性粒子を引きつけない。
【0156】基板168’は、好ましくは、磁束エンハ
ンサ170’の材料より透磁率のかなり低い材料から形
成される。磁束ディスラプタ170と同様、磁束エンハ
ンサ170’は、好ましくは、波長193の二分の一に
等しい長さを持ち、一波長193に等しいピッチで配置
される。磁束エンハンサ170’の厚さは、好ましくは
1.5mm程度である。得られる信号強度は、ディスラ
プタ型ノギス100に匹敵する。
【0157】磁束エンハンサ170’は、1.5mmよ
り厚くすることもあるいは薄くすることもできるが、厚
い磁束エンハンサ170’では信号強度が大きくなる。
磁束エンハンサ170’の実際の厚さは、望ましい信号
強度と材料および製造コストのかね合いで決定される。
【0158】基板168’は、好ましくは、第一および
第二の好ましい実施形態と同様に非導電性である。ただ
し、基板168’は、製造にあたっての事情から多少と
も導電性のものであってもよい。図19および図20に
示す磁束エンハンサ170’は、ビーム102および基
板168’とは異なる材料から形成される。ただし、ノ
ギス100の第三の好ましい実施形態の場合と同様に、
磁束エンハンサ170’をビーム102’と一体に形成
することも可能である。この場合には、磁束エンハンサ
170’は、該磁束エンハンサ170’を形成するビー
ム102’の材料部分の透磁率を変える工程によって形
成される。
【0159】図21に示すように、ノギス100の第五
の好ましい実施形態にあっては、磁束エンハンサ17
0’は、ビーム102’の立ち上がったあるいは突出し
た部分として形成される。好ましくは、突出した部分を
形成するためには表面ならい法が用いられる。すなわ
ち、図18に示すノギス100の第三の実施形態と同様
に、ビーム102’と同じ材料から磁束変調器が一体に
形成される。
【0160】磁束エンハンサ170’が読み取りヘッド
164にきわめて近接しているため、磁束エンハンサ1
70’の近傍での磁束に対する磁気通路の磁気抵抗は減
少する。この作用は、図19および図20に示す第四の
好ましい実施形態の基板168’、磁束エンハンサ17
0’、および空間の間の透磁率の変化に匹敵する。した
がって、ノギス100の第五の好ましい実施形態は、図
19および図20に示すノギス100の第四の好ましい
実施形態とほぼ同様に作動する。
【0161】図22に示すノギス100の第六の好まし
い実施形態にあっては、ビーム102’(または基板1
68’)は、アルミナなどの透磁性の低い複数のセグメ
ント233およびそれと交番するフェライトなどの透磁
率が高く抵抗の大きい複数のセグメント234を含む。
これによって、ビーム102’または基板168’は、
接着された一連の交番するセグメント233および23
4によって形成され、その結果、材料の交番スタックが
形成される。比較的透磁率が高くまた非導電性のセグメ
ント234が、磁束エンハンサ170’を構成し、透磁
の低いセグメント233より磁気抵抗の低い通路を供給
する。
【0162】透磁率の低いセグメント233が、例えば
銅または真鍮などの導電性材料から形成することができ
ることは、理解されよう。この場合には、透磁率の低い
セグメントは、ディスラプタ170でもある。したがっ
て、ビーム102’または基板168’は、磁束ディス
ラプタ233’と磁束エンハンサ234の二種類の磁束
変調器を含むものとなる。
【0163】同様に、図23に示すように、磁束エンハ
ンサ170’(234)と磁束ディスラプタ170(2
33)をビーム102’または基板168’の表面に沿
って交番に配置することができる。ノギス100のこの
第七の好ましい実施形態にあっては、ディスラプタ17
0(233)およびエンハンサ170’(234)がレ
シーバ信号にあたえる作用は、大まかにいって加算的で
あって、いずれかの型の磁束変調器を単独で用いる場合
より強い信号が生成される。
【0164】さらに、図24に示されるように、基部1
02’または基板168’上に磁束ディスラプタ17
0’(234)および磁束エンハンサ170’(23
3)を交互に配設することができる。さらに、第三また
は第五の実施形態と同様、磁束ディスラプタ170(2
33)または磁束エンハンサ170’(234)には、
図25および図26に示すように基部102’または基
板168’を一体に配設することもできる。この場合に
は、磁束ディスラプタ170(233)および磁束エン
ハンサ170’(234)の他方のものは、溝220内
に挿入される。
【0165】第一、第二、および第三の好ましい実施形
態の磁束ディスラプタ型ノギスに関して上に述べたすべ
ての形状設計原理および回路は、もちろん、第四ないし
第七の実施形態の磁束エンハンサ型ノギスに使用して、
ノギスの該第一ないし第三の好ましい実施形態の高い精
度や他の効果を得ることができる。磁束エンハンサ17
0’を磁束ディスラプタ170の代わりに使用する場合
には、上に説明した読み取りヘッドの各種の形状ならび
に上に開示した回路および機械的構成をすべて用いて、
先行技術の「エンハンサ型エンコーダ」の精度を大きく
改善することができる。上に説明した低電力回路技術
は、その低電力消費効果を保持しながら磁束エンハンサ
170’に使用することができる。
【0166】以上、本発明の具体的な実施形態および例
を図示して説明したが、本発明の精神および範囲を逸脱
することなく各種の等価な変更をおこなうことができ
る。例えば、レシーバ巻線178および179に関して
正弦状ループ191および192を図示して説明した
が、あたえられた読み取りヘッド内での異なる位相のた
めの異なる形状を含めて他のさまざまな形状を使用して
効果を挙げることができる。
【0167】同様に、二種類の空間的磁束変調器として
ほぼ直方体の導電性棒と直方体の透磁性棒を図示して説
明したが、他の形状を使用することもできる。これらの
形状が移動の関数として正弦状でない出力信号を生じる
場合でも、ルックアップ表を用いるかまたは当業者には
公知の他の手段によって実際の関数を設定することがで
きる。同様に、本明細書で説明した位置計算式も、公知
の信号処理法にもとづいて修正または置換することがで
きる。
【0168】当業者は、また、サンプリング周波数も、
望ましい精度とスケールに対するスライドの最大予想変
化率に応じて上に述べたより高くまたは低く設定できる
ことを理解されよう。
【0169】また、上で説明した空間処理および表示電
子回路166は、分析回路の例を示すものであって、当
業者は、トランスミッタ巻線180を駆動しレシーバ巻
線178および179からの信号を検出するために他の
回路を考案できることを理解されよう。また、当業者
は、上に述べた対称性および電磁性の原理によって、す
でに述べたようにトランスミッタ巻線180およびレシ
ーバ巻線178および179の機能的役割を反転できる
ことも理解されよう。
【0170】当業者は、さらに、高周波信号を取り扱う
電子部品はトランスデューサにできるだけ近く配置する
ことが好ましく、低周波信号を取り扱う電子回路はトラ
ンスデューサから離して配置できることも理解されよ
う。高周波電子回路としては、例えば、トランスミッタ
巻線の駆動およびレシーバ巻線からの信号の検出に用い
る回路が挙げられる。低周波電子回路の例としては、サ
ンプル−ホールド回路より後段の回路を挙げることがで
きる。とくに、トランスデューサ励起周波数が1MHz
以上の場合には、少なくとも信号発生回路および復調回
路は、読み取りヘッド164の上に配置する必要があ
る。
【0171】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
過酷な環境下においても高精度の測定を行える電子ノギ
スを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ディスラプタ型変調器を用いた本発明の電子
ノギスの第一の好ましい実施形態を示す図である。
【図2】 図1の2−2線に沿って切った電子ノギスの
断面図である。
【図3】 誘導位置トランスデューサ用読み取りヘッド
のトランスミッタおよびレシーバの巻線と対応するディ
スラプタ・スケール素子のレイアウトを示す平面図であ
る。
【図4】 図3のレシーバの巻線の一つの交番ループを
示す平面図である。
【図5】 スケールの上におかれたレシーバ巻線におい
て、スケールがレシーバ巻線の第一の部分に結合された
状態と、スケールがレシーバ巻線の第二の部分に結合さ
れた状態と、レシーバ巻線がスケールの位置に対して移
動するときのレシーバからの出力信号の振幅および極性
を示す波形と、を表した図である。
【図6】 本発明の電子ノギスの第二の好ましい実施形
態を示す図である。
【図7】 電子ノギスの第一および第二の実施形態に用
いられるエンコーダ電子回路のブロック図である。
【図8】 信号発生器の第一の好ましい実施形態の回路
図である。
【図9】 電圧と信号発生器からの共振信号出力に要す
る時間の関係を示すグラフである。
【図10】 電圧とレシーバ巻線からの信号出力に要す
る時間と、電圧とスケールと主ビームの間の相対位置が
四分の一波長移動した時の時間と、電圧とスケールと主
ビームの間の相対位置が二分の一波長移動した時の時間
の関係を示す図である。
【図11】 サンプリング中の図7のエンコーダ電子回
路内の選ばれた位置での電圧を示す信号タイミング図で
ある。
【図12】 エネルギー損を減らすために制御信号の先
端を切り取った場合の図8のエンコーダ電子回路内の選
ばれた位置での電圧を示す信号タイミング図である。
【図13】 信号発生器の第二の好ましい実施形態の回
路図である。
【図14】 電圧と図13の信号発生器内のコンデンサ
を横切って得られる信号に要する時間の関係を示すグラ
フである。
【図15】 受信器巻線から得られる電圧の振幅とスケ
ールの位置の関係を示す波形図である。
【図16】 本発明の電子ノギスの第三の好ましい実施
形態を示す図である。
【図17】 図16の17−17線に沿って切った電子
ノギスの断面図である。
【図18】 図17の18−18線に沿って切った電子
ノギスの側断面図である。
【図19】 エンハンサ型変調器を用いた本発明の電子
ノギスの第四の好ましい実施形態を示す図である。
【図20】 基部によって支持されるエンハンサを示す
図19の20−20線に沿って切った図19のスケール
の側断面図である。
【図21】 本発明のノギスの第五の好ましい実施形態
の断面図である。
【図22】 本発明のノギスの第六の好ましい実施形態
の平面図である。
【図23】 本発明のノギスの第七の好ましい実施形態
の側断面図である。
【図24】 本発明のノギスの第八の好ましい実施形態
の側断面図である。
【図25】 本発明のノギスの第八の好ましい実施形態
の第一の変形例の側断面図である。
【図26】 本発明のノギスの第八の好ましい実施形態
の第二の変形例の側断面図である。
【図27】 波長トラッカを組み込んだ電子ノギスのエ
ンコーダ電子回路のブロック図である。
【図28】 サンプリング中の図27のエンコーダ電子
回路内の選ばれた位置での電圧を示す信号タイミング図
である。
【図29】 送信制御信号および表示更新制御信号を示
す信号図である。
【図30】 図7のエンコーダ電子回路と比較して逆に
機能するエンコーダ電子回路のブロック図である。
【図31】 サンプリング中の図30のエンコーダ電子
回路内の選ばれた位置での電圧を示す信号タイミング図
である。
【符号の説明】
100 電子ノギス、102 細長いビーム、104
スケール、120 スライダ・アセンブリ、164 読
み取りヘッド、170 磁束変調器(ディスラプタ、エ
ンハンサ)、178 第一のレシーバ巻線(第一の受信
巻線)、179第二のレシーバ巻線(第二の受信巻
線)、180 トランスミッタ巻線(送信巻線)。
フロントページの続き (72)発明者 キム ウェズレイ アサートン アメリカ合衆国 ワシントン州 カークラ ンド ワンハンドレッドトゥェンティファ ースト ストリート ノースイースト 7437

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スライド部材と、 前記スライド部材が移動可能な測定軸を有し、前記スラ
    イド部材が移動自在に設けられる細長いビーム部材と、 駆動信号に応答し、磁束域内で変動磁束を発生する少な
    くとも1つの磁場発生器と、 前記磁束域内に配置でき、その近傍の変調域内で前記変
    動磁束を変更可能な少なくとも1つの磁束変調器と、 前記磁束域内に配置され、前記磁束域内の変動磁束を検
    出し、その検出された磁束に基づいて、それと前記少な
    くとも1つの磁束変調器との間の相対位置を示す出力信
    号を生成する少なくとも1つの磁束センサと、 を含み、 前記各磁場発生器および前記各磁束センサは、連続的な
    空間的に変調された誘導結合を形成することを特徴とす
    る電子ノギス。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子ノギスにおいて、 a)各磁束センサおよびb)各磁場発生器の内の少なく
    とも1つは、極性域の交番パターンの中に設けられるこ
    とを特徴とする電子ノギス。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電子ノギスにおいて、 前記極性域の交番パターンは、導電性素子によって区分
    けされた正弦状区域を有することを特徴とする電子ノギ
    ス。
  4. 【請求項4】 請求項記2載の電子ノギスにおいて、 前記極性域の交番パターンの中に設けられる各磁場発生
    器および各磁束センサの一方は、前記スライド部材およ
    び前記細長いビーム部材の一方の上に配置され、 前記少なくとも1つの磁束変調器は、前記スライド部材
    および前記細長いビーム部材の他方の上に配置されるこ
    とを特徴とする電子ノギス。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の電子ノギスにおいて、 前記極性域の交番パターンの中に設けられない各磁場発
    生器および各磁束センサの他方は、前記スライド部材お
    よび前記細長いビーム部材のいずれかの上に配置される
    ことを特徴とする電子ノギス。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の電子ノギスにおいて、 前記少なくとも1つの磁束変調器が存在しない状態で
    は、前記各磁束センサによって生成される出力信号が、
    各磁場発生器によって生成される変動磁束に影響されな
    いことを特徴とする電子ノギス。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の電子ノギスにおいて、 前記少なくとも1つの磁束変調器は、a)磁束ディスラ
    プタおよびb)磁束エンハンサの内の1つを含むことを
    特徴とする電子ノギス。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の電子ノギスにおいて、 前記各磁場発生器は磁場発生導体を含み、 前記各磁束センサは検出導体を含み、 前記各磁場発生器の磁場発生導体および前記各磁束セン
    サの検出導体は、薄い帯域内に配置されることを特徴と
    する電子ノギス。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の電子ノギスにおいて、更
    に、 電力供給を行う低電力電源と、 前記電力を入力し、各測定サイクルの間において、前記
    磁場発生器の少なくとも1つに、断続的駆動信号を出力
    する駆動回路と、 前記各磁束センサからの出力信号を入力し、第一解像度
    レベルで、前記細長いビーム部材上の前記第一部材の位
    置を示す位置信号を出力する分析回路と、 を含むことを特徴とする電子ノギス。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の電子ノギスにおいて、 前記駆動回路は、前記磁場発生器の少なくとも1つを介
    して放電されるコンデンサを含むことを特徴とする電子
    ノギス。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の電子ノギスにおい
    て、 前記コンデンサおよび前記磁場発生器の少なくとも1つ
    が共振回路を形成することを特徴とする電子ノギス。
  12. 【請求項12】 請求項9記載の電子ノギスにおいて、 前記断続的駆動信号が少なくとも1つのパルス信号を含
    むことを特徴とする電子ノギス。
  13. 【請求項13】 請求項9記載の電子ノギスにおいて、 前記分析回路はカウンタを含み、 前記カウンタは、前記測定軸に沿う前記スライド部材の
    動きに応答し、前記第一解像度レベルより粗い第二解像
    度レベルの解像度で、前記磁場センサから出力される少
    なくとも1つの出力信号のサイクルの部分をカウントす
    ることを特徴とする電子ノギス。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の電子ノギスにおいて、 前記少なくとも1つの磁場発生器によって生成される変
    動磁束が、少なくとも1MHzの振動周波数に等しいレ
    ートで変化することを特徴とする電子ノギス。
  15. 【請求項15】 スライド部材と、 前記スライド部材が移動可能な測定軸を有する細長いビ
    ーム部材と、 電力供給を行なう低電力電源と、 前記供給される電力を入力し、断続的駆動信号を出力す
    る駆動回路と、 前記細長いビーム部材および前記スライド部材に設けら
    れ、前記駆動信号を入力し、前記細長いビーム部材上の
    前記スライド部材の相対位置に応じて、少なくとも1つ
    の検出信号を出力する誘導トランスデューサと、 前記少なくとも1つの検出信号を入力し、第一解像度レ
    ベルで前記細長いビーム上の前記スライド部材の位置を
    示す出力信号を出力する分析回路と、 を有することを特徴とする電子ノギス。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の電子ノギスにおい
    て、 前記駆動回路が前記誘導トランスデューサを介して放電
    されるコンデンサを含むことを特徴とする電子ノギス。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の電子ノギスにおい
    て、 前記コンデンサおよび前記誘導トランスデューサが共振
    回路を形成することを特徴とする電子ノギス。
  18. 【請求項18】 請求項15記載の電子ノギスにおい
    て、 前記誘導トランスデューサの磁場が、前記断続的駆動信
    号に応答し、少なくとも1MHzの振動周波数に等しい
    レートで変化することを特徴とする電子ノギス。
  19. 【請求項19】 請求項15記載の電子ノギスにおい
    て、 前記断続的駆動信号が少なくとも1つのパルス信号を含
    むことを特徴とする電子ノギス。
  20. 【請求項20】 請求項15記載の電子ノギスにおい
    て、 前記分析回路はカウンタを含み、 前記カウンタは、前記第一解像度レベルより粗い第二解
    像度レベルで、前記細長いビームに沿った前記スライド
    部材の動きに応答して誘導トランスデューサから出力さ
    れる少なくとも1つの検出信号のサイクルの部分をカウ
    ントし、 前記カウンタは、前記細長いビーム上の前記スライド部
    材の相対位置を提供することを特徴とする電子ノギス。
  21. 【請求項21】 請求項記20載の電子ノギスにおい
    て、 前記カウンタが大きくとも1/4サイクルの空間間隔で
    応答することを特徴とする電子ノギス。
  22. 【請求項22】 請求項15記載の電子ノギスにおい
    て、 前記誘導トランスデューサは、 前記断続的駆動信号に応答し、磁束域内で変動磁束を発
    生する少なくとも1つの磁場発生器と、 前記磁束域内に配置可能で、その近傍の変調域内で磁束
    を変更可能な少なくとも1つの磁束変調器と、 前記磁束域内に配置され、前記磁束域の磁束を検出し、
    少なくとも1つの検出信号を生成するセンサであって、
    前記検出した磁束に基づく各検出信号がそれと前記少な
    くとも1つの磁束変調器との間の相対位置を示す、少な
    くとも1つの磁束センサと、 を含み、 前記各磁場発生器および前記各磁束センサは、連続的な
    空間的に変調された誘導結合を形成することを特徴とす
    る電子ノギス。
  23. 【請求項23】 請求項22記載の電子ノギスにおい
    て、 a)各磁束センサおよびb)各磁場発生器の少なくとも
    1つは、極性域の交番パターンの中に設けられることを
    特徴とする電子ノギス。
  24. 【請求項24】 請求項23記載の電子ノギスにおい
    て、 前記極性域の交番パターンは、導電性素子に区分けされ
    た正弦状領域を有することを特徴とする電子ノギス。
  25. 【請求項25】 請求項22記載の電子ノギスにおい
    て、 前記少なくとも1つの磁束変調器が存在しない状態で
    は、前記各磁束センサによって生成される出力信号は、
    前記各磁場発生器によって生成される変動磁束に影響さ
    れないことを特徴とする電子ノギス。
  26. 【請求項26】 請求項22記載の電子ノギスにおい
    て、 前記少なくとも1つの磁場変調器は、a)磁束ディスラ
    プタおよびb)磁束エンハンサの少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする電子ノギス。
  27. 【請求項27】 請求項22記載の電子ノギスにおい
    て、 前記各磁場発生器は、磁場発生導体を含み、 前記各磁束センサは、検出導体を含み、 前記各磁場発生器の磁場発生導体および前記各磁束セン
    サの検出導体は、薄い帯域内に配置されることを特徴と
    する電子ノギス。
  28. 【請求項28】 請求項15記載の電子ノギスにおい
    て、 前記分析回路が、各パルス間隔において粗い解像度レベ
    ルで相対位置の変化を判別し、また、複数のパルス間隔
    において一度だけ、より細かい解像度レベルで相対位置
    を判別することを特徴とする電子ノギス。
  29. 【請求項29】 請求項15記載の電子ノギスにおい
    て、 当該電子ノギスが大きくとも200μAの平均電力を引
    き出すことを特徴とする電子ノギス。
  30. 【請求項30】 ノギスを操作するための方法におい
    て、 前記ノギスは、 測定軸を有するビーム部材と、 前記ビーム部材に配置され、前記測定軸に沿って移動可
    能なスライド部材と、 前記スライド部材および前記ビーム部材の一方に設けら
    れた磁束センサと、 前記スライド部材および前記ビーム部材の他方に設けら
    れた磁束変調器と、 前記スライド部材および前記ビーム部材の一方に設けら
    れた磁場発生器と、 を含み、 当該方法は、 磁束域内で前記磁束発生器が変動磁束を生成する工程
    と、 設定された基準点に対する測定点に前記ビーム部材に対
    する前記スライド部材を移動させ、これによって、前記
    磁束変調器が前記スライド部材と前記ビーム部材との間
    の相対位置に対する連続的な空間的に変調された誘導結
    合を更に変調する工程と、 前記磁束センサで前記更に変調された磁束を検出し、前
    記測定位置に対応する検出信号を生成する工程と、 前記磁束センサによって生成された検出信号をモニタす
    る工程と、 前記モニタした検出信号に応答して、前記設定された基
    準位置と前記測定位置の間の距離を判別する工程と、 を含むことを特徴とする方法。
  31. 【請求項31】 請求項30記載の方法において、 前記磁束センサがトランスミッタ巻線であり、 前記変動磁束を生成する工程が前記トランスミッタ巻線
    に駆動信号を供給する工程を含み、 前記駆動信号は前記トランスミッタ巻線を流れる変動電
    流を生じさせて、前記変動磁束を誘導することを特徴と
    する方法。
  32. 【請求項32】 請求項31記載の方法において、 前記トランスミッタ巻線に駆動信号を供給する工程が、 パルス状信号を生成するパルス発生器によって選ばれた
    パルス間隔で一連のパルスを生成する工程と、 前記パルス状信号を前記トランスミッタ巻線の入力端へ
    供給する工程と、 を含むことを特徴とする方法。
  33. 【請求項33】 請求項32記載の方法において、 前記磁束センサによって生成された検出信号をモニタす
    る工程が、前記検出信号を前記パルス状信号と同期して
    サンプリングする工程を含むことを特徴とする方法。
  34. 【請求項34】 請求項33記載の方法において、 前記検出信号を前記パルス状信号と同期してサンプリン
    グする工程が、 前記パルス状信号と、前記パルス発生器及び前記トラン
    スミッタ巻線によって形成される共振回路の応答のピー
    クと、の間の予想される遅延時間に基づいて、前記検出
    信号をサンプリングする工程を含むことを特徴とする方
    法。
  35. 【請求項35】 請求項32記載の方法において、 前記判別する工程が、 各パルス間隔において粗い解像度レベルで相対位置の変
    化を判別する工程と、 複数のパルス間隔に一度だけ、より細かい解像度レベル
    で、前記設定された基準位置と測定位置との間の距離を
    判別する工程と、 を含むことを特徴とする方法。
  36. 【請求項36】 請求項30記載の方法において、 更に、大きくとも200μAの平均電流で前記電子ノギ
    スを操作する工程を含むことを特徴とする方法。
  37. 【請求項37】 請求項30記載の方法において、 前記磁束発生器で変動磁束を生成する工程が、大きくと
    も75μAの平均電流を磁束発生器へ供給する工程を含
    むことを特徴とする方法。
  38. 【請求項38】 スライド部材と、 測定軸を有し、前記スライド部材が設けられ、前記測定
    軸に沿って前記スライド部材が移動可能なビーム部材
    と、 駆動信号に応答して磁束域内で変動磁束を発生する少な
    くとも1つの磁場発生器と、 前記磁束域内に配置可能で、それに近接する変調域内で
    変動磁束を変更可能な少なくとも1つの磁束変調器と、 前記磁束域内に配置され、前記磁束域内の変動磁束を検
    出し、検出した磁束に基づいて、それと前記少なくとも
    1つの磁束変調器との間の相対位置を示す出力信号を生
    成する少なくとも1つの磁束センサと、 を含み、 前記各磁場発生器および前記各磁束センサは、連続的な
    空間的に変調された誘導結合を形成し、 各出力信号は、トータルの重合領域の実質的に線形な関
    数として変化し、 前記重合領域は、空間的な変調された誘導結合を構成す
    る各磁場発生器及び各磁束センサの領域に対する、少な
    くとも1つの磁束センサの有効面に対し垂直に投影され
    た前記磁束域内の少なくとも1つの磁束変調器の最大断
    面積によって定義され、 対向する誘導結合極性の領域は反対の符号の領域として
    定義されることを特徴とする電子ノギス。
  39. 【請求項39】 請求項38記載の電子ノギスにおい
    て、 a)各磁束センサおよびb)各磁場発生器の少なくとも
    1つの領域は、選ばれた空間周波数で変調されて連続的
    な空間的に変調された誘導結合を構成することを特徴と
    する電子ノギス。
  40. 【請求項40】 請求項38記載の電子ノギスにおい
    て、 前記重合領域は、相対位置の関数として選ばれた空間周
    波数で、正弦関数として変化することを特徴とする電子
    ノギス。
JP9048687A 1996-05-13 1997-03-04 電子ノギス Pending JPH09329407A (ja)

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