JPH09328564A - ゴム状弾性体分散ポリスチレン系熱収縮性フイルム - Google Patents

ゴム状弾性体分散ポリスチレン系熱収縮性フイルム

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JPH09328564A
JPH09328564A JP15201196A JP15201196A JPH09328564A JP H09328564 A JPH09328564 A JP H09328564A JP 15201196 A JP15201196 A JP 15201196A JP 15201196 A JP15201196 A JP 15201196A JP H09328564 A JPH09328564 A JP H09328564A
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JP
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heat
film
rubber
resin
meth
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JP15201196A
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English (en)
Inventor
Jun Takagi
潤 高木
Shuji Kobayashi
修二 小林
Katsunori Ishii
克典 石井
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Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた熱収縮性、低自然収縮性、収縮仕上が
り性を有する非PVC熱収縮性フイルムを提供する。 【解決手段】 スチレン系モノマーと(メタ)アクリル
酸エステル系モノマーからなる共重合体の連続相中にゴ
ム状弾性体を分散させたポリスチレン系樹脂からなる熱
収縮性フイルムであって、該樹脂のビカツト軟化温度が
50〜90℃の範囲にあり、かつ80℃における該フイ
ルムの少なくとも一方向の収縮応力が2〜25kg/c
2 であることを特徴とするゴム状弾性体分散ポリスチ
レン系熱収縮性フイルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、収縮包装、収縮結
束包装、収縮ラベル等の用途に好適な特性を有する熱収
縮性フイルムに関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】収縮包装や収縮結束包装、あ
るいはプラスチツク容器等の収縮ラベル、ガラス容器の
破壊飛散防止包装やキヤツプシールなどに広く利用され
る熱収縮性フイルムの材質としては、ポリ塩化ビニル
(PVC)が最も良く知られている。これは、PVCか
ら作られた熱収縮性フイルムが、機械強度、剛性、光学
特性、収縮特性等の実用特性、およびコスト性も含め
て、ユーザーの要求を比較的広く満足するからである。
【0003】ところが、PVCは熱収縮性フイルムとし
ての優れた実用特性とコスト性を有しているものの、廃
棄後焼却すると塩素を含んだ有毒ガスを発生するという
ことなどから、近年PVC以外の材料が要望されるよう
になってきた。
【0004】その一つとして、スチレン−ブタジエンブ
ロツク共重合体(SBS)を主たる材料とするポリスチ
レン系熱収縮性フイルムが提案され使用されているが、
このポリスチレン系フイルムは、PVCフイルムに比
べ、室温における剛性が乏しい、自然収縮(常温よりも
やや高い温度、例えば夏場においてフイルムが本来の使
用前に少し収縮してしまうこと)率が大きい、耐破断性
に劣る等の問題点を有しており、実用上の様々な不具合
を引き起こしている。また、その重合方法に起因して、
比較的高価な材料となることは避け難かった。
【0005】このような現状に鑑み、本発明者らは、ス
チレン系モノマーと(メタ)アクリル酸エステル系モノ
マーからなる共重合体の連続相中にゴム状弾性体を分散
させたポリスチレン系樹脂に着目し検討を行い、剛性や
耐破断性等の特性、およびコスト性に関しては良好な結
果を得ることができたが、熱収縮性フイルムにおいて極
めて重要な特性である収縮仕上がり性が十分でなく、被
収縮製品のデイスプレー効果を著しく低減してしまうた
め、熱収縮性フイルムとして好ましく使用できないこと
がわかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解消するため鋭意検討を重ねた結果、スチレン系モ
ノマーと(メタ)アクリル酸エステル系モノマーからな
る共重合体の連続相中にゴム状弾性体を分散させたポリ
スチレン系樹脂のうち特定のものを選択し、その上特定
範囲の収縮応力特性を持たせることで、収縮仕上がり性
の良好な熱収縮性フイルムを得ることに成功し、効果の
絶大な本発明を完成した。
【0007】すなわち本発明の要旨は、スチレン系モノ
マーと(メタ)アクリル酸エステル系モノマーからなる
共重合体の連続相中にゴム状弾性体を分散させたポリス
チレン系樹脂からなる熱収縮性フイルムであって、該樹
脂のビカツト軟化温度が50〜90℃の範囲にあり、か
つ80℃における該フイルムの少なくとも一方向の収縮
応力が2〜25kg/cm2 であることを特徴とするゴ
ム状弾性体分散ポリスチレン系熱収縮性フイルムにあ
る。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
熱収縮性フイルムの主体となる材料は、スチレン系モノ
マーと(メタ)アクリル酸エステル系モノマーからなる
共重合体の連続相中にゴム状弾性体を分散させたポリス
チレン系樹脂であって、連続相を共重合体とすることに
より分散粒子と屈折率を合わせ透明性を維持するととも
に、ゴム状弾性体の効果により耐衝撃性を付与したもの
である。
【0009】ここで、連続相におけるスチレン系モノマ
ーは、下記一般式(A)で示される構成単位からなり、
一方、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーは下記一
般式(B)で示される構成単位からなる。
【0010】
【化1】
【0011】
【化2】
【0012】スチレン系モノマーとしては、具体的に
は、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、α−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等を
一種以上選んで用いることができ、一方、(メタ)アク
リル酸エステル系モノマーとしては、メチル(メタ)ア
クリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル
(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレー
ト、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メ
タ)アクリレート等を一種以上選んで用いることができ
る。ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレート
および/またはメタクリレートを指す。
【0013】連続相の共重合体の分子量は、重量平均分
子量で8万〜40万の範囲が適当であり、かかる範囲を
下回ると機械強度等の物性が発現されず、一方上回ると
押出加工性が低下する。また、重量平均分子量と相関の
深いMFR(メルトフローレート)で言えば、同様の理
由により、ISO R1133の測定法で、0.5〜2
0の範囲が適当である。
【0014】スチレン系モノマーと(メタ)アクリル酸
エステル系モノマーの比率は、一つの因子として、連続
相の屈折率が選択したゴム状弾性体分散粒子の屈折率に
近くなるように選択されるが、通常30〜90/70〜
10重量%の範囲で、他の特性も見ながら適宜調整され
る。
【0015】本発明において最も好適に用いられるスチ
レン系モノマーはスチレンであり、一方、(メタ)アク
リル酸エステルモノマーは、メチルメタクリレート(以
下MMAと表記する)およびブチルアクリレート(以下
BAと表記する)である。この理由は、工業的に非常に
多く生産されているため原料としてのコスト性に優れ、
しかも重合時の反応性が高く原料生産上のコスト性にも
優れるばかりか、ランダム性の高い共重合が可能で、3
者の組み合わせによって屈折率、ビカツト軟化点を始め
とする特性の制御が容易なためである。
【0016】これらの共重合比は、スチレン/MMA/
BA=30〜90/10〜70/1〜20重量%の範囲
で調整される。MMAの共重合比はより好ましくは20
〜60重量%の範囲であるが、この範囲外では、連続相
の屈折率をゴム状弾性体分散粒子の屈折率に近くなるよ
うに設定することが困難になり透明性が低下し、熱収縮
性フイルムとしてのクリアーなデイスプレー効果が低下
して、一般的に好ましくない。
【0017】BAの共重合は、ビカツト軟化温度を制御
する上で、後述の粘着付与樹脂および/または可塑剤の
添加と並んで重要な因子である。BAの共重合比が、か
かる範囲を下回る場合には、収縮特性を発現する上で好
ましくなく、一方上回る場合には、自然収縮率が大きく
なり過ぎ、実用に供することができなくなる。
【0018】本発明においては、このようなスチレン系
共重合体中に、ゴム状弾性体粒子が分散され含有され
る。ここでいうゴム状弾性体とは、室温でゴム的な性質
を示す高分子化合物の総称であるが、連続相への分散性
や屈折率を考慮し、一成分としてスチレンを含むものが
望ましい。例えば、スチレン−ブタジエンゴム(SB
R)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS
樹脂・SBSエラストマー)、スチレン−イソプレン共
重合体(SIR・SIS)等、およびこれらの水素添加
化合物が挙げられるが、いずれの場合においても、ゴム
としての物性および屈折率を考えて、スチレンの共重合
比が10〜50重量%のものが特に好ましい。
【0019】ゴム状弾性体の含有量は、樹脂全体(連続
相+分散粒子)の1〜20重量%、より好ましくは3〜
15重量%の範囲とする。1重量%未満では得られる熱
収縮性フイルムの耐衝撃性(耐破断性)が低く好ましく
なく、20重量%を越えると、熱収縮フイルムの剛性が
低下し、例えば収縮ラベルとして瓶などに被覆する工程
で所定の位置に被覆ができない等の不具合を生じる。
【0020】ゴム状弾性体が形成する分散粒子の粒子径
は、0.1〜1.2μmの範囲が本用途に適している。
分散粒子径が0.1μm未満の時は、熱収縮性フイルム
の耐衝撃性の改良効果が十分発現しない。一方、分散粒
子径が1.2μmを越える場合は、耐衝撃性の改良は十
分なされるが、熱収縮フイルムとして望ましく要求され
る透明性が得にくくなる。なお粒子径は、原料ペレツト
から超薄切片法により調製した試料を透過型電子顕微鏡
を用いて撮影した写真から求めた数平均粒子径である。
【0021】ゴム状弾性体粒子は、フイルム製膜までの
いかなる工程でも添加することが可能であるが、重合時
に重合槽中のモノマーおよび重合溶媒に添加し分散する
ことが最も効果的である。モノマーおよび重合溶媒は粘
度が低く分散が容易であり、また重合時にゴム状弾性体
粒子表面にモノマーがグラフト重合し、連続相重合体へ
の親和性が著しく高まり、透明性と耐衝撃性向上効果が
最も発現しやすい。
【0022】分散粒子の粒子径は、ゴム状弾性体の種類
や分子量にも依存するが、重合槽の撹拌羽根の回転数に
も大きく依存する。本発明では、この回転数を調整し、
分散粒子径を制御することが望ましく推奨される。
【0023】本樹脂にはさらに、粘着付与樹脂および/
または可塑剤を1〜20重量部含むことが望ましい。粘
着付与樹脂および/または可塑剤の添加は、主に2つの
効果をもたらす。
【0024】一つは、これらの添加物がゴム状弾性体分
散粒子を可塑化し変形を容易にして、フイルムの押出・
延伸工程において該分散粒子がフイルム表面に突出して
くることを防ぐことにより、フイルムの透明性を維持す
る働きであり、もう一つは、連続相に共重合されるBA
等の長鎖アルキル系の(メタ)アクリル酸エステルモノ
マーと共に、樹脂のビカツト軟化温度を低下させ、収縮
特性を付与する働きである。粘着付与樹脂と可塑剤は、
多かれ少なかれ、この両方の働きを持つが、敢えて効果
を区別するとすれば、粘着付与樹脂は前者の働きが強
く、可塑剤は後者の働きが強い。
【0025】添加量が上記範囲を下回る場合には、透明
性維持や収縮特性付与の効果が十分得られず、一方上回
る場合には、溶融粘度が低くなり過ぎ押出成形が困難に
なったり、フイルムの機械的物性が得られなかったり、
自然収縮が大きくなり過ぎたりたりして、好ましくな
い。
【0026】本発明に用いる粘着付与樹脂としては、具
体的には以下のものを好適に用いることができる。 a)ロジン、変性ロジン、重合ロジン、ロジングリセリ
ンエステル等のロジン系、b)αピネン重合体、βピネ
ン重合体、ジペンテン重合体、テルペン−フエノール共
重合体、αピネン−フエノール共重合体等のポリテルペ
ン系樹脂、c)シクロペンタジエン−イソプレン−
(1,3−ペンタジエン)−(1−ペンテン)の共重合
体、(2−ペンテン)−ジシクロペンタジエンの共重合
体、1,3−ペンタジエン主体の樹脂等のC5 系石油樹
脂、d)インデン−スチレン−メチルインデン−αメチ
ルスチレン共重合体等のC8 〜C10系のタール系石油樹
脂、e)ジシクロペンタジエン主体の樹脂等のDCPD
系石油樹脂、およびa)〜e)の部分水添品や完全水添
品。
【0027】また、可塑剤としては以下のものを用いる
ことができる。 a)ジオクチルセバケート、ジオクチルアジペート、ジ
イソノニルアジペート、ジイソデシルアジペート等の脂
肪族エステル系、b)ジエチルフタレート、ジブチルフ
タレート、ジオクチルフタレート、ジイソデシルフタレ
ート、ジシクロヘキシルフタレート等の芳香族エステル
系、c)ポリ(1,4−エチレンアジペート)、ポリ
(1,4−エチレンサクシネート)等の脂肪族ポリエス
テル系、d)トリクレジルホスフエート、トリフエニル
ホスフエート等のリン酸エステル系。
【0028】以上の粘着付与樹脂、可塑剤の中から、単
独であるいは2種以上を混合して用いることができる。
コスト性も考慮に入れた上で、比較的効果を得やすい粘
着付与樹脂としては、重合度200以下の水添テルペン
樹脂、および同じくC5 系水添石油樹脂を、また比較的
効果を得やすい可塑剤としては、ジオクチルアジペー
ト、ジオクチルフタレートやポリ(1,4−エチレンサ
クシネート)が挙げられる。
【0029】本発明においては、以上のように構成され
るゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂のビカット軟化
温度が、50〜90℃の範囲にあることが重要である。
ビカツト軟化温度を規定する最大の目的は、自然収縮率
を実用的なレベルに抑えつつ熱収縮性フイルムとして実
用的な収縮率を付与すること、および本発明の収縮応力
を得やすくすることである。ビカツト軟化温度がかかる
範囲を下回る場合には、自然収縮率が大きくなり過ぎ、
一方上回る場合には、収縮率・収縮応力が適切な範囲と
なり難く、好ましくない。
【0030】これまでに述べたように、ビカツト軟化温
度は、連続相共重合体中のBAに代表される長鎖アルキ
ル系の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの種類と共
重合比、並びに粘着付与樹脂および/または可塑剤の種
類と添加量により制御される。ビカツト軟化点を低下さ
せることができる代表的な(メタ)アクリル酸エステル
モノマーとしては、ブチル(メタ)アクリレート、ペン
チル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウ
リル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリ
レート、ステアリル(メタ)アクリレート等を挙げるこ
とができる。
【0031】例えば、ゴム状弾性体分散ポリスチレン系
樹脂の連続相の共重合組成がスチレン/MMA/BAの
場合、粘着付与樹脂および/または可塑剤を全く添加し
ないとすると、他の条件にも依存するがBAの共重合比
が5〜25重量%の範囲で、概ねビカツト軟化温度が5
0〜90℃の範囲をとり得る。粘着付与樹脂および/ま
たは可塑剤の添加は、一部の粘着付与樹脂を除いて、通
常ビカツト軟化温度を下げる。よって、ビカツト軟化温
度は、フイルムの透明性や機械物性、さらには成形加工
性等のバランスを見ながら、(メタ)アクリル酸エステ
ルモノマーの共重合、並びに粘着付与樹脂および/また
は可塑剤の添加によって制御される。
【0032】また、成形加工性やフイルムの物性を微調
整する目的で、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の
高分子材料、および酸化防止剤、滑剤、無機フイラー、
紫外線吸収剤、光安定剤などの添加剤、改質剤を添加す
ることも可能である。
【0033】以上のようなゴム状弾性体分散ポリスチレ
ン系樹脂は、Tダイ、Iダイ、丸ダイ等からシート状物
または円筒状物に溶融押出され、冷却ロール、空気、水
等で冷却された後、熱風、温水、赤外線、マイクロウエ
ーブ等の適当な方法で再加熱され、ロール法、テンター
法、チューブラー法等により、1軸または2軸に延伸さ
れる。
【0034】延伸温度(本発明においてはこれを延伸工
程における材料温度と規定する)は、ゴム状弾性体分散
ポリスチレン系樹脂のビカツト軟化温度や熱収縮性フイ
ルムの要求される用途等によって変える必要があるが、
概ね60〜130℃、好ましくは70〜125℃、さら
に好ましくは80〜120℃、最も好ましくは90〜1
15℃の範囲で制御される。これを下回ると、延伸過程
における材料の弾性率が高くなり過ぎ延伸性が低下し、
フイルムの破断を引き起こしたり、厚み斑が生じる等、
延伸が不安定になる。また、収縮応力が本発明の範囲を
越える傾向にある。一方、上回る場合は、所望の収縮特
性が発現しなかったり、延伸過程における材料の弾性率
が低くなり過ぎ、材料が自重で垂れ下がって延伸そのも
のが不可能になったりする。
【0035】延伸倍率は、樹脂組成、延伸手段、延伸温
度、目的の製品形態に応じ、1.3〜6倍、好ましくは
2〜5倍の範囲で適宜決定される。また、1軸延伸を採
用するか、2軸延伸を採用するかは製品の用途によって
適宜決定される。敢えて分類すれば、収縮包装用途には
2軸延伸フイルムが、収縮結束包装用途および収縮ラベ
ル用途には1軸延伸フイルムが使用されることが多い。
【0036】また延伸した後、フイルムの分子配向が緩
和しない時間内に速やかに該フイルムの冷却を行うこと
も、収縮性を付与して保持する上で重要な技術である。
【0037】本発明では、一定のビカツト軟化温度を持
ったゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂の延伸工程に
おける延伸温度や延伸倍率を調整することにより、延伸
したフイルムを80℃の温水中に10秒浸漬した時の収
縮率を少なくとも一方向(主収縮方向)に5〜70%の
範囲にするのが好ましい。というのは、収縮フイルム
は、その使用対象物が食品や医薬、化粧品、もしくはそ
れらを包む紙やプラスチツクの容器である場合が多く、
これら使用対象物に変化を与えないようなマイルドな加
熱条件下で収縮されることが必要条件となる。
【0038】具体的には、収縮トンネル中で、蒸気、熱
風、温水、赤外線等の加熱手段を用い、フイルム温度が
60〜150℃、通常80〜100℃になるような条件
下で、1分以内、多くの場合数秒〜十数秒間の加熱によ
り収縮される。熱伝導効率を考慮し、温水<蒸気<熱風
<赤外線の順で、同じフイルム温度を得るために、設定
温度を高くするか、加熱時間を長くする必要がある。
【0039】こういった実情から、収縮フイルムとして
実用的な収縮特性を有しているか否かの一つの簡便な指
標は、フイルムを実際上の代表的な温度である80℃の
温水に10秒浸漬した時、ある程度の収縮率、本発明に
おいては5%の収縮率を持っているかどうかが重要とな
る。したがって、かかる範囲を下回る場合には、収縮フ
イルムとして実用的な収縮機能を発揮しないことが多
い。収縮率をより大きくするためには、延伸温度を下げ
る、延伸倍率を大きくすることが有効である。しかし、
延伸温度を下げることは、樹脂原料特性上の限界があ
り、より低温で延伸できるようにするためには、ビカツ
ト軟化温度を本発明の範囲内で下げれば良い。
【0040】一方、収縮率が70%を越える場合は、多
くの場合過剰収縮率であり、過剰収縮率そのものが収縮
仕上がり性を低下させるばかりか、本発明で規定する収
縮応力の範囲を越えることが多くなり、収縮応力の面か
らも収縮仕上がり性を低下させる。
【0041】本発明においては、熱収縮性フイルムの8
0℃における少なくとも一方向の収縮応力が、2〜25
kg/cm2 、好ましくは5〜20kg/cm2 の範囲
にあることが最も重要である。2kg/cm2 を下回る
と、被収縮物へのフイルムの密着性が十分得られず、一
方25kg/cm2 を上回ると、収縮時にしわ、あば
た、ゆがみが発生し、良好な収縮仕上がり性が得られ
ず、好ましくない。
【0042】従来使用されているSBS系熱収縮性フイ
ルムの適正な収縮応力は、通常では30〜50kg/c
2 と、本発明で規定する範囲よりもかなり高い範囲に
あった。ところが、本発明のゴム状弾性体分散ポリスチ
レン系熱収縮性フイルムにおいては、この範囲の収縮応
力を付与すると良好な収縮仕上がり性が得られない。こ
れは、本発明のスチレン系熱収縮性フイルムが(メタ)
アクリル酸エステルモノマーが共重合されているため
に、収縮温度領域において、従来のSBS系熱収縮性フ
イルムに比べより柔軟な状態にあり、収縮トンネル内で
の加熱むらや非収縮物の形状に対応して、より敏感に局
部的に収縮しやすいためである。局部収縮が起こると、
フイルム上にしわ、あばた、ゆがみ等が発生し、非収縮
物のデイスプレイ効果を著しく低下させ、その結果商品
価値を低減せしめ、非常に好ましくない。
【0043】それゆえ、加熱むら等に対し収縮が鈍感で
局部的な収縮が起きにくいようにするために収縮応力を
低めに設定することが重要になる。従来のSBS系熱収
縮性フイルムでは、本発明の収縮応力範囲においては十
分な熱収縮率は得難いが、本発明のポリスチレン系熱収
縮性フイルムにおいては、収縮温度領域でより柔軟な状
態にあるがゆえに、より大きな収縮率を得ることができ
る。
【0044】収縮応力のレベルは、連続相共重合体の分
子量、樹脂組成等にもある程度は依存するが、大きくは
延伸条件、特に延伸温度によって決まるので、その制御
を可能ならしめている。延伸温度を下げれば収縮応力は
上がり、逆に延伸温度を上げれば収縮応力は下がる。本
発明の延伸温度範囲はすでに述べたとおり、好ましくは
70〜125℃、最も好ましくは90〜115℃の範囲
である。
【0045】
【実施例】以下に実施例を示すが、これらにより本発明
は何ら制限を受けるものではない。なお、実施例中に示
す測定値・評価は、以下のように求めた。ここで、フイ
ルムの流れ方向をMD、その直交方向をTDと呼ぶ。 1)ビカツト軟化温度 ペレツトサンプルを170℃×5分予熱の後、厚み3m
mにプレス成形し、この板を10mm角に切り出して、
JIS K7206に準拠し、荷重1Kgで測定した。
【0046】2)熱収縮率 フイルムをMD100mm×TD100mmの大きさに
切り取り、80℃の温水バスに10秒浸漬し、収縮量を
測定し、収縮前の原寸に対する収縮量の比を%値で表示
した。 3)自然収縮率 フイルムをMD300mm×TD300mmの大きさに
切り取り、35℃×50%RHの恒温恒湿槽に10日間
静置し、収縮量を測定し、収縮前の原寸に対する収縮量
の比を%値で表示した。
【0047】4)収縮応力 フイルムを15mm×70mm(測定方向)の大きさに
切り取り、ASTMD−1504に準拠し、80℃のシ
リコーンオイルバスに浸漬し10秒後の応力を測定し、
算出した。
【0048】5)収縮仕上がり性 (1)飲料水用ガラス瓶(1軸延伸フイルム使用) フイルムをMD40mm×TD230mmの大きさに切
り取り、TDの両端を10mm重ねてヒートシールし円
筒状にした。この円筒状フイルムを、容量200mlの
胴部が俵型のガラス瓶にかぶせ、蒸気加熱方式の長さ1
mの収縮トンネル中を10cm/秒のコンベア駆動で、
ガラス瓶を回転させずに通過させた。吹き出し蒸気温度
は99℃、トンネル内雰囲気温度は94℃、サーモラベ
ルを用いて調べたフイルムの温度は、収縮部で80〜9
2℃であった。フイルム被覆後、発生したしわ、あば
た、歪みの大きさおよび個数を相対比較し、また、必要
に応じ吹き出し蒸気温度を±20℃の範囲で変化させ
て、総合的に判断して、収縮仕上がり状態の良好な順に
○、△、×で表した。
【0049】ブランクとして、PVC系熱収縮フイルム
である三菱樹脂(株)製ヒシレックス502、およびS
BS系熱収縮フイルムである同DXL164を評価した
ところ、初期設定条件で両方とも○であった。
【0050】(2)ボール紙製箱(2軸延伸フイルム使
用) 60mm×85mm(以上底面)×40mm(側面:高
さ)のボール紙製の箱を取り巻くように、155mm×
240mmサイズ相当のフイルムを側面部周囲で溶断シ
ールし製袋した。この箱を底面を下にし、熱風加熱方式
の長さ90cmの収縮トンネル中を15cm/秒のコン
ベア駆動で通過させた。熱風の吹き出し口は、上部と両
側部に計3カ所あり、熱風吹き出し温度は150℃、ト
ンネル内雰囲気温度は113℃、サーモラベルを用いて
調べたフイルムの温度は、収縮部で80〜105℃であ
った。フイルム被覆後、発生したしわ、あばた、歪みの
大きさおよび個数を相対比較し、また、必要に応じ吹き
出し熱風温度を±20℃の範囲で変化させて、総合的に
判断して、収縮仕上がり状態の良好な順に○、△、×で
表した。
【0051】ブランクとして、PVC系熱収縮フイルム
である三菱樹脂(株)製ヒシレックスSC、およびSB
S系熱収縮フイルムである同DXL219−45を評価
したところ、初期設定条件で両方とも○であった。
【0052】(実施例1〜6/比較例1〜5)撹拌機付
き重合槽2機を直列連結した後ベント付き押出機を備え
た50kg/時間程度の製造ラインで、ゴム状弾性体分
散ポリスチレン系樹脂を製造した。ゴム状弾性体成分と
しては、スチレン含有量が40重量%の溶液重合SBR
である旭化成工業(株)アサプレン670Aを用いた。
【0053】スチレン・MMA・BAのモノマーおよび
ゴム状弾性体成分を合計して100重量部として、エチ
ルベンゼン3重量部、1,1−ビス(t−ブチルパーオ
キシ)シクロヘキサン0.01重量部からなる原料溶液
を重合操作し、しかる後に、粘着付与樹脂として荒川化
学工業(株)の水添テルペン樹脂アルコンP−90およ
び/または、可塑剤として三菱化成ビニル(株)製ダイ
アサイザーDOA(ジオクチルアジペート)と大日本イ
ンキ工業(株)製ポリサイザーW−1000(ポリ
(1,4−エチレンサクシネート))の1:1混合物
を、それぞれ所定量押出機中に添加して、ゴム状弾性体
分散ポリスチレン系樹脂原料のペレットを得た。 粘着
付与樹脂および/または可塑剤を添加する前の各重合樹
脂のMFRは1.6〜8.1の範囲にあった。
【0054】これらの原料ペレツトを90mmφ単軸エ
クストルーダーを用い、押出温度を適宜調整しながらT
ダイ押出し、キヤストロールで急冷し、150μmのシ
ートを採取した。続いて、これらのシートを三菱重工
(株)製フイルムテンターを用いて、所定の温度、倍率
で、TDに1軸延伸した後、冷風で急冷して収縮フイル
ムを得た。これらの評価結果を表1−(1)、(2)に
示す。なお収縮仕上がり性は飲料水用ガラス瓶で評価し
た。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】 (実施例7〜8/比較例6〜7)既述の方法で得た原料
ペレットを90mmφ単軸エクストルーダーを用い、押
出温度を適宜調整しながらTダイ押出し、キヤストロー
ルで急冷し、150μmのシートを採取した。続いて、
これらのシートをロール延伸機を用いて、所定の温度、
倍率でMDに延伸した後、三菱重工(株)製フイルムテ
ンターを用いて、MD延伸と同じ温度、倍率で、TDに
延伸し、冷風で急冷して収縮フイルムを得た。これらの
2軸延伸フイルムの評価結果を表2−(1)、(2)に
示す。なお収縮仕上がり性はボール紙製箱で評価した。
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】表1、2の評価結果から明らかなように、
本発明で規定する範囲の特性を有するフイルムは、熱収
縮性フイルムとして優れた熱収縮性、低自然収縮性、収
縮仕上がり性を発現することがわかる。
【0060】
【発明の効果】本発明は、収縮包装、収縮結束包装、収
縮ラベル等に好適なゴム状弾性体分散ポリスチレン系熱
収縮性フイルムを提供するものとして、卓越した効果を
発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 25:00 105:02 B29L 7:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系モノマーと(メタ)アクリル
    酸エステル系モノマーからなる共重合体の連続相中にゴ
    ム状弾性体を分散させたポリスチレン系樹脂からなる熱
    収縮性フイルムであって、該樹脂のビカツト軟化温度が
    50〜90℃の範囲にあり、かつ80℃における該フイ
    ルムの少なくとも一方向の収縮応力が2〜25kg/c
    2 であることを特徴とするゴム状弾性体分散ポリスチ
    レン系熱収縮性フイルム。
  2. 【請求項2】 ゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂の
    連続相中に含まれるスチレン系モノマーがスチレンであ
    り、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーが、メチル
    メタクリレートおよびブチル(メタ)アクリレートであ
    ることを特徴とする請求項1記載の熱収縮性フイルム。
  3. 【請求項3】 80℃の温水に10秒浸漬した時の熱収
    縮率が、少なくとも一方向に5〜70%の範囲にあるこ
    とを特徴とする請求項1記載の熱収縮性フイルム。
  4. 【請求項4】 ゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂中
    に含まれるゴム状弾性体が1〜20重量%であることを
    特徴とする請求項1記載の熱収縮性フイルム。
  5. 【請求項5】 ゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂
    に、粘着付与樹脂および/または可塑剤を1〜20重量
    部添加してなることを特徴とする請求項1記載の熱収縮
    性フイルム。
JP15201196A 1996-06-13 1996-06-13 ゴム状弾性体分散ポリスチレン系熱収縮性フイルム Pending JPH09328564A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000089678A (ja) * 1998-09-08 2000-03-31 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 熱収縮性ラベル及びラベル被覆プラスチック容器
JP2003326599A (ja) * 2002-05-15 2003-11-19 Toyobo Co Ltd 熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルム、これを用いたラベル、及び容器
CN110267794A (zh) * 2017-03-15 2019-09-20 株式会社钟化 拉伸薄膜和拉伸薄膜的制造方法

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