JP3290136B2 - 熱収縮性ポリスチレン系積層フィルム - Google Patents
熱収縮性ポリスチレン系積層フィルムInfo
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Description
束包装や収縮ラベル等の用途に好適な特性を有する熱収
縮性積層フィルムに関する。
るいはプラスチック容器の収縮ラベル、ガラス容器の破
壊飛散防止包装やキャップシ−ルなどに広く利用される
熱収縮性フィルムの材質としては、ポリ塩化ビニル(P
VC)が最もよく知られている。これは、PVCから作
られた熱収縮性フィルムが、機械強度、剛性、光学特
性、収縮特性等の実用特性、およびコスト性も含めて、
ユ−ザ−の要求を比較的広く満足するからである。しか
しながら、PVCは廃棄物処理の問題等があることか
ら、PVC以外の材料からなる熱収縮性フィルムが要望
されていた。
て、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS)
を主たる材料とするポリスチレン系熱収縮性フィルムが
提案され使用されているが、このポリスチレン系フィル
ムは、PVCフィルムに比べ、収縮仕上がり性は良好な
ものの、室温における剛性が乏しく、自然収縮(常温よ
りやや高い温度、例えば夏場においてフィルムが本来の
使用前に少し収縮してしまうこと)率が大きいことや、
耐破断性に劣る等の問題を有している。また、その重合
方法に起因して、比較的高価な材料となることは避け難
かった。
者はゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂に着目して検
討を行い、剛性や耐破断性等の特性、コスト性に優れた
フィルムを得ることができた。しかし、収縮仕上がり
性、透明性、ボトリング時にラベル同志が融着する、い
わゆる熱融着性が不十分であった。そこで、本発明者ら
はさらに、特開平9−29838号公報等で提案したよ
うに、押出条件と延伸条件を制御することにより特定の
収縮特性を与えることで、透明性や収縮仕上がり性も向
上し、また滑剤の添加等によって熱融着性も向上したフ
ィルムを得ることができた。
とするポリスチレン系熱収縮性フィルムと比較すると、
収縮仕上がり性は劣り、熱融着性や透明性にも劣るた
め、熱収縮性フィルムとしての要求を十分に満足できず
さらなる改良が要望されていた。
は、内外両層がスチレンーブタジエンブロック共重合体
およびポリスチレンを含有する樹脂層と、中間層がポリ
スチレン樹脂層からなる共押出積層体を延伸してなる熱
収縮性多層フィルムが開示されている。しかし、該公報
で規定されている方法のみでは、低温収縮性を十分に満
足できないことが分かった。また、中間層として例示さ
れているGPPSでは収縮仕上がり性で、HIPSでは
収縮仕上がり性と透明性で、実用上の問題があった。
示されいるように、ゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹
脂を中間層とし、熱可塑性エラストマーを表裏層として
積層したフイルムにおいて、熱収縮フィルムとして応用
が可能とされているが、表裏層樹脂のブタジエン量が3
0〜70重量%含有のブロック共重合体が好ましいとさ
れているが、このブタジエン量では耐破断性は良好なも
のの熱収縮フィルムにとって最も重要な収縮仕上がり性
が低下してしまい、また耐熱融着性も非常に低下してし
まうことが分かった。
を重ねた結果、ゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂を
中間層とし、スチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水
素からなるブロック共重合体を主成分とした樹脂を表裏
層とした積層フィルムを延伸することによって、単層で
は解決の困難であった上記の諸問題を解決することを見
出し本発明を完成するに至った。
スチレン系樹脂を中間層とし、表裏層として少なくとも
2種以上の互いに異なった種類の、スチレン系炭化水素
と共役ジエン系炭化水素からなるブロック共重合体を配
合してなる混合重合体を主成分とし、該混合重合体の共
役ジエン系炭化水素量が該混合重合体の全重量に対して
5以上30重量%未満であるところの混合重合体を該中間
層に積層し、少なくとも1軸に延伸したフィルムであっ
て、80℃×10秒の熱収縮率が少なくとも一方向において
10%以上であることを特徴とする熱収縮性ポリスチレン
系積層フィルムである。
本発明の熱収縮性フィルムの中間層を構成する樹脂は、
スチレン系モノマーと(メタ)アクリル酸エステル系モ
ノマーよりなるスチレン系共重合体の連続相に、分散粒
子としてゴム状弾性体を1〜20重量%含有するゴム状
弾性体分散ポリスチレン系樹脂であることが好ましい。
この連続相を共重合体とすることにより分散粒子と屈折
率を合わせ透明性を維持するとともに、ゴム状弾性体の
効果により耐衝撃性を付与したものである。
α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどを挙げる
ことができる。また、メタ(アクリル)酸エステル系モ
ノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、とC2
以上のアルキルアクリレート、例えばブチル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メ
タ)アクリレート等を用いることができる。ここで上記
(メタ)アクリレートとはアクリレート及び/又はメタ
クリレートを示している。
エステル系モノマーの比率は、この連続相の屈折率が選
択したゴム状弾性体分散粒子の屈折率に近くなるように
選択されるが、通常30〜90/70〜10重量%の範
囲で、他の特性も考慮しながら適宜調整される。
レン系モノマーはスチレンであり、一方、(メタ)アク
リル酸エステル系モノマーはメチルメタクリレート(以
下「MMA」と表記する)およびブチルアクリルレート
(以下「BA」と表記する)である。この理由は、工業
的に非常に多く生産されているため原料としてのコスト
性に優れ、しかも重合時の反応性が高く原料生産上のコ
スト性にも優れるばかりか、ランダム性の高い共重合が
可能で、三者の組合せによってビカット軟化温度をはじ
めとする特性の制御が容易なためである。
BA=30〜90/10〜70/5〜20重量%の範囲
で調整される。MMAの共重合比はより好ましくは20
〜60重量%の範囲であるが、この範囲外では、連続相
の屈折率をゴム状弾性体分散粒子の屈折率に近くなるよ
うに設定することが困難になり透明性が低下し易く好ま
しくない。
には、分散粒子としてゴム状弾性体を含有している。こ
こでいうゴム状弾性体としては、常温でゴム的性質を示
すものであればよく、例えばポリブタジエン類、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエンブロッ
ク共重合体類、イソプレン共重合体類が好適に用いられ
る。
(連続相+分散粒子)の1〜20重量%、より好ましく
は3〜15重量%の範囲とすればよく、1重量%未満で
は得られる熱収縮性フィルムの耐衝撃性(耐破断性)が
低くなり、20重量%を越えると、熱収縮性フィルムの
剛性が低下し、例えば収縮ラベルとしてボトル等に被覆
する工程で所定の位置に被覆ができない等の不具合を生
じる。
は、0.1〜1.5μmの範囲が好ましく、分散粒子径
が0.1μm未満のものでは、熱収縮性フィルムの耐衝
撃性の効果が十分発現しない。一方、分散粒子半径が
1.5μmを越えるものでは、耐衝撃性は十分付与され
るが、透明性が低下してしまう。なお粒子径は、原料ペ
レットから超薄切片法により調整した試料を透過型電子
顕微鏡を用いて撮影した写真から求めた数平均粒子径で
ある。
性体分散ポリスチレン系樹脂の製造は、連続相形成用の
原料溶液中にゴム状弾性体を溶解し、攪拌しながら重合
する方法によることができる。ゴム状弾性体粒子は、フ
イルム製膜までのいかなる工程でも添加することが可能
であるが、重合時に重合槽中のモノマー及び重合溶液に
添加し分散することが最も効果的である。モノマー及び
重合溶液は粘度が低く分散が容易であり、また重合時に
ゴム状弾性体の粒子表面にモノマーがグラフト重合し、
連続相重合体への親和性が著しく高まり、透明性と耐衝
撃性向上効果が最も発現しやすい。分散粒子の粒子径は
ゴム状弾性体の種類や分子量ににも依存するが、重合槽
の攪拌羽根の回転数にも大きく依存する。本発明では、
この回転数を調整し、分散粒子径を制御することが望ま
しい。
である上記内容のゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂
が70重量%、好ましくは80重量%、より好ましくは
85重量%以上含まれていれば、他の樹脂をブレンドす
ることも可能である。但し、上記記載のように連続相と
分散相の屈折率を合わせて透明性を維持しているため、
その屈折率が出来るだけ近い樹脂、または透明性を大き
く低下させない樹脂(主にポリスチレン系樹脂、例えば
ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合等)を選択する
ことが好ましい。
が持つ優れた特性のうち、特に剛性、低自然収縮性、実
用収縮率、低コスト性を発現させる機能を担っている。
る熱可塑性樹脂は、スチレン系炭化水素と共役ジエン系
炭化水素とからなるブロック共重合体を主成分としたも
のが好ましい。
レン系炭化水素ブロックには、例えばスチレン、o−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレ
ン等の単独重合体、それらの共重合体及び/又はスチレ
ン系炭化水素以外の共重合可能なモノマーをブロック内
に含む共重合体等がある。
役ジエン系炭化水素ブロックには、例えばブタジエン、
イソプレン、1、3−ペンタジエン等の単独重合体、そ
れらの共重合体及び/又は共役ジエン系炭化水素以外の
共重合可能なモノマーをブロック内に含む共重合体があ
る。
分の構造は特に限定されない。ブロック共重合体の構造
としては、例えば直線型、星型等がある。また、各ブロ
ック部分の構造としては、例えば完全対称ブロック、非
対称ブロック、テトラブロック、テ−パ−ドブロック、
ランダムブロック等がある。
造および各ブロック部分の構造、分子量、重合方法の異
なるブロック共重合体を2種類以上配合されているもの
でもよい。
る樹脂の組成は、スチレン系炭化水素はスチレンであ
り、共役ジエン系炭化水素がブタジエンのいわゆるスチ
レン−ブタジエン共重合体(SBS)を主体とする混合
物である。この理由は、工業的に非常に多くの種類の樹
脂(共重合組成比、共重合の構造、ブロック部分の構
造、分子量等が様々に異なっている)、つまり屈折率や
熱的性質をはじめとする特性が異なった樹脂が生産され
ているため、要求特性に応じて複数の異なったスチレン
−ブタジエン共重合体を組み合わせることによってフィ
ルム特性の制御が容易に行えるからである。
ジエン系炭化水素量、具体的にはブタジエン量を5重量
%以上、30重量%未満に調整することが重要である。
この共役ジエン系炭化水素量が5重量%未満では表裏層
樹脂による耐破断性向上の効果が少なく、30重量%以
上では、良好な収縮仕上がり性を得ることが出来なくな
る。つまり、収縮トンネル内でのペットボトル用ラベル
等の収縮工程において収縮前にフィルム上部の倒れ込み
等が発生し易くなる。さらに高温での弾性率が低くなっ
てしまうため、フィルムの耐熱融着性も著しく低下する
という問題がある。この耐熱融着温度は用途によって異
なるが通常85℃以上、より好ましくは90℃以上が望
ましい。
エン共重合体混合物以外にもスチレン系重合体を配合す
ることもできる。本発明において最も好適に用いられる
スチレン系重合体はポリスチレン(GPPS)である。
本発明積層フィルムは主に中間層を構成する樹脂によっ
て剛性を付与しているが、収縮仕上がり性を低下させな
い範囲でポリスチレンを混合することによって表裏層の
剛性の向上も期待できる。また、上記共役ジエン系炭化
水素量が上記範囲を満たしていれば、その他の樹脂、例
えばスチレン−アクリル酸エステル共重合体やスチレン
−アクリロニトリル共重合体、エチレン−スチレン共重
合体等も適宜配合することが出来る。
間層を構成する樹脂単層では透明性が出にくいことを改
良する機能を担っている。すなわち、中間層を構成する
樹脂は最適延伸温度以上の温度領域で連続相が軟化して
急激に弾性率が低下するため、単層では延伸加工時に分
散しているゴム状弾性体がフイルム表面に突出しやす
く、透明性の低下したフィルムとなってしまうが、前述
した樹脂から構成される表裏層を積層し延伸することに
よりこの現象を防止し、透明性を保持させることができ
る。
としては、全ヘーズで10%以下であることが好まし
く、より好ましくは7%以下、さらに好ましくは5%以
下である。全ヘーズが10%を越えるようなフィルムで
はクリアーなディスプレー効果が低下して好ましくな
い。上述した内容の表裏層は本発明の積層フィルムがも
つ優れた特性うち、特に良好な収縮仕上がり性、耐熱融
着性、透明性を発現させる機能を担っている。
ムでの厚み比は、積層フィルムの総厚みによっても異な
るが、ほぼ表裏層厚みが総厚みの15%〜50%である
ことが好ましく、20%〜30%がより好ましい。表裏
層の厚みが15%未満では、表裏層によって主に付与さ
れる収縮仕上がり性や耐熱融着性が低下してしまい、5
0%を越えると剛性、耐自然収縮性が低下する。また、
コスト面の観点からは上記範囲内でできるだけ中間層を
厚くすることが好ましい。なお、本発明のフィルムの表
裏層の厚み比および構成成分は、収縮特性やカール防止
等の点から同一厚み、同一組成に調整することが好まし
いが、必ずしも同じにする必要はない。
収縮開始温度を低下させる目的で可塑剤及び/又は粘着
付与樹脂を1〜10重量部、さらに好ましくは2〜8重
量部添加することが可能である。可塑剤及び/又は粘着
付与樹脂の量が10重量部を越えるものでは溶融粘度の
低下、耐熱融着性の低下を招き、自然収縮を起こしてし
まうという問題が生じ易い。添加量は中間層、表裏層に
おいて同量もしくは異なった量でもよい。本発明に用い
られる可塑剤としては以下のものを例示することができ
る。
ジペート、ジイソノニルアジペート、ジイソデシルアジ
ペート等の脂肪族エステル系可塑剤、 :ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオク
チルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジシクロヘ
キシルフタレート等の芳香族エステル系可塑剤、 :ポリ(1、4−エチレンアジペート)、ポリ(1、
4−エチレンサクシネート)等の脂肪族ポリエステル系
可塑剤(例えば、大日本インキ(株)製の「ポリサイザ
ーシリーズ」)、 :トリクレジルホスフェート、トリフエニルホスフェ
ート等のリン酸エステル系可塑剤。
例示することができる。 :ロジン、変成ロジン、重合ロジン、ロジングリセリ
ンエステル等のロジン系、:αピネン重合体、βピネ
ン重合体、ジペンテン重合体、テルペン−フェノール重
合体、αピネン−フェノール共重合体等のポリテルペン
系樹脂、 :シクロペンタジエン−イソプレン−(1、3−ペン
タジエン)−(1−ペンテン)の共重合体、(2−ペン
テン)−ジシクロペンタジエンの共重合体、1,3−ペ
ンタジエン主体の樹脂等のC5 系石油樹脂、 :インデン−スチレン−メチルインデン−αメチルス
チレン共重合体等のC8〜C10系のタ−ル系石油樹脂、 :ジシクロペンタジエン主体の樹脂等のDCPD系石
油樹脂、及び上記〜の部分水添品や完全水添品。
脂では2種以上混合して用いてもよい。特に透明性と低
温収縮性等の収縮特性の改良効果とのバランスから可塑
剤としては、フタル酸系、ポリエステル系の可塑剤が、
粘着付与樹脂としては、重合度200以下の水添テルペ
ン樹脂、及び同じくC5 系水添石油樹脂が好適に使用で
きる。
示した可塑剤もしくは粘着付与樹脂以外にも目的に応じ
て各種の添加剤、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、酸
化防止剤、安定剤、着色剤、帯電防止剤、滑剤、無機フ
ィラー等を各用途に応じて、中間層及び/又は表裏層に
適宜添加できる。
体的に説明するが下記製造方法には限定されない。中間
層用、表裏層用に各々上記内容で配合されたポリスチレ
ン系樹脂を別々の押出機によって溶融させ、得られた溶
融体をダイ内で合流させて押出す製造方法が一般的であ
る。押出に際しては、Tダイ法、チューブラ法等の既存
の方法を採用してもよい。溶融押出された積層樹脂は、
冷却ロール、空気、水等で冷却された後、熱風、温水、
赤外線、マイクロウエーブ等の適当な方法で再加熱さ
れ、ロール法、テンター法、チューブラ法等により、1
軸または2軸に延伸される。
脂の軟化温度や熱収縮性フィルムに要求される用途によ
って変える必要があるが、概ね60〜130℃、好まし
くは80〜120℃の範囲で制御される。延伸倍率は、
フィルム構成組成、延伸手段、延伸温度、目的の製品形
態に応じて1.5〜6倍の範囲で適宜決定される。ま
た、1軸延伸にするか2軸延伸にするかは目的の製品の
用途によって決定される。
和しない時間内に速やかに、当フィルムの冷却を行うこ
とも、収縮性を付与して保持する上で重要な技術であ
る。延伸後の本発明フィルムは80℃×10秒の熱収縮
率が少なくとも一方向において10%以上である必要が
ある。収縮率が10%未満の場合、収縮フィルムとして
実用的な機能を発揮せず、シュリンカー等の温度条件を
調節しても良好な収縮仕上がり性を得ることが難しくな
る。
は何ら制限を受けるものではない。なお、実施例に示す
測定値および評価は次のように行った。ここで、フィル
ムの引取り(流れ)方向をMD、その直交方向をTDと
記載する。
に切り取り、70℃および80℃の温水バスに10秒間
浸漬し収縮量を測定した。熱収縮率は、収縮前の原寸に
対する収縮量の比率を%値で表示した。
取り、キャスティングロールに接した面同士を2枚重ね
て、10mm幅のヒートシールバーを有するヒートシー
ル機に、バーの長手方向にフイルムのMDを合わせセッ
トした後、所定の温度で片側より加熱し、1.0kgf
/cm2 の圧力で60秒間ヒートシールした。その後、
5分間放置してシール部を剥離し、破れずに剥離できる
最高温度を調査した。
定した。
で、雰囲気温度23℃におけるフィルムのMD方向の引
張破断伸度を測定した。
に切り取り30℃の雰囲気の恒温槽に30日間放置し、
TD方向の収縮量を原寸に対する収縮量の比率を%値で
表示した。
mm×TD298mmの大きさに切り取り、TDの両端
を10mm重ねて溶剤等で接着し円筒状にした。この円
筒状フィルムを、容量1.5リットルの円筒型ペットボ
トルに装着し、蒸気加熱方式の長さ3mの収縮トンネル
中を回転させずに、10秒間で通過させた。吹き出し蒸
気温度は99℃、トンネル内雰囲気温度は90〜94℃
であった。
歪みの大きさおよび個数を総合的に評価した。評価基準
は、シワ、アバタ、格子目の歪みがなく密着性が良好な
ものを(◎)、シワ、アバタ、格子目の歪みがほとんど
なく密着性も実用上問題のないものを(○)、シワ、ア
バタ、格子目の歪みが若干あるか、収縮不足が若干目立
つものを(△)、シワ、アバタ、格子目の歪みがある
か、収縮不足が目立ち実用上問題のあるものを(×)と
した。
体7重量%を分散粒子とし、スチレン47重量%、メチ
ルメタクリレート38重量%、ブチルアクリルレート8
重量%からなる共重合体が連続相となった樹脂を中間層
原料とし、スチレン80重量%とブタジエン20重量%
とからなるブロック共重合体65重量%、スチレン71
重量%とブタジエン29重量%とからなるブロック共重
合体25重量%、ポリスチレン10重量%の混合樹脂
(ブタジエン量:20重量%)を表裏層原料とし、それ
ぞれの原料を別々の押出機で溶融押出し、ダイ内で合流
させて、表層/中間層/裏層の3層構造からなる溶融体
をキャストロールで冷却し総厚み240μmの未延伸フ
ィルムを得た。この未延伸フィルムを105℃の温度の
雰囲気のテンター延伸設備内でTD方向に4.8倍延伸
して、約50μm(表層/中間層/表層=1/6/1)
の熱収縮性積層フィルムを得た。得られたフィルムの特
性評価結果を表1に示した。
な樹脂を中間層原料とし、スチレン80重量%とブタジ
エン20重量%とからなるブロック共重合体70重量
%、スチレン71重量%とブタジエン29重量%とから
なるブロック共重合体30重量%の混合樹脂(ブタジエ
ン量:23重量%)を表裏層原料とする以外は実施例1
と同様な方法で熱収縮性積層フィルムを得た。
な樹脂を中間層原料とし、スチレン60重量%とブタジ
エン40重量%とからなるブロック共重合体50重量
%、スチレン79重量%とブタジエン21重量%とから
なるブロック共重合体40重量%、ポリスチレン10重
量%の混合樹脂(ブタジエン量:28重量%)を表裏層
原料とする以外は実施例1と同様な方法で熱収縮性積層
フィルムを得た。
な樹脂を中間層原料とし、スチレン80重量%とブタジ
エン20重量%とからなるブロック共重合体70重量
%、スチレン83重量%とブチルアクリレート17重量
%とからなる共重合体30重量%の混合樹脂(ブタジエ
ン量:14重量%)を表裏層原料とする以外は実施例1
と同様な方法で熱収縮性積層フィルムを得た。
エステル系可塑剤(ポリサイザーW2610:大日本イ
ンク(株)製)を3部添加した樹脂を中間層とし、延伸
温度を98℃とした以外は実施例1と同様な方法で熱収
縮性積層フィルムを得た。 [実施例6]スチレン−ブタジエン共重合体10重量%
を分散粒子とし、スチレン47重量%、メチルメタクリ
レート32重量%、ブチルアクリルレート11重量%か
らなる共重合体が連続相となった樹脂を中間層原料とし
た以外は実施例1と同様な方法で熱収縮性積層フイルム
を得た。
な樹脂を中間層原料とし、スチレン60重量%とブタジ
エン40重量%とからなるブロック共重合体85重量
%、ポリスチレン15重量%の混合樹脂(ブタジエン
量:34重量%)を表裏層原料とする以外は実施例1と
同様な方法で熱収縮性積層フィルムを得た。このフィル
ムは耐熱融着性温度が83℃となり実用上問題を生じ、
良好な収縮仕上がり性を得ることも出来なかった。
な樹脂を中間層原料とし、スチレン90重量%とブタジ
エン10重量%とからなるブロック共重合体40重量
%、ポリスチレン60重量%の混合樹脂(ブタジエン
量:4重量%)を表裏層原料とし延伸温度を115℃と
する以外は実施例1と同様な方法で熱収縮性積層フィル
ムを得た。このフィルムは良好な収縮仕上がり性を得る
ことが出来なかった。また、耐破断伸度も表裏層樹脂に
よる向上が確認できなかった。
な樹脂を中間層原料とし、ポリスチレン樹脂を中間層原
料とし延伸温度を130℃とした以外は実施例1と同様
な方法で熱収縮性積層フィルムを得た。このフィルムは
収縮不足となり、収縮仕上がり性に問題を生じた。
ムとし延伸温度を135℃とした以外は実施例1と同様
な方法で熱収縮性積層フィルムを得た。このフィルムは
収縮不足となり、収縮仕上がり性に問題を生じた。
脂を中間層とし、表裏層も中間層と同様な樹脂とし延伸
温度を100℃とした以外は実施例1と同様な方法で熱
収縮性積層フィルムを得た。このフィルムは全ヘーズが
8.5%、耐熱融着温度が80℃と実用上問題を生じ
た。
脂を表裏層とし、中間層も表裏層と同様な樹脂としたこ
と以外は実施例1と同様な方法で熱収縮性積層フィルム
を得た。このフィルムは収縮仕上がりは良好なものの、
自然収縮率が1.94%と実用上問題を生じた。
間層、表裏層とも本発明の組成であって、表裏層の共役
ジエン系炭化水素(ブタジエン)量が規定範囲にあるも
のは、熱収縮性フィルムとして優れた低自然収縮率(自
然収縮率0.5%以下)、耐熱融着性(耐熱融着温度9
0℃以上)、透明性(ヘーズ値5%以下)、収縮仕上が
り性を発現することが分かる。一方、比較例1〜3のよ
うに中間層および表裏層のいずれかが本発明の組成以外
からなるか、または比較例4のように本発明の熱収縮率
以下(80℃×10秒において10%以上)、もしくは
比較例5、6のように各単層フィルムでは、自然収縮
率、耐熱融着性、透明性、収縮仕上がり性のいずれかが
不良となり、優れた熱収縮性フィルムを得ることは難し
いことが分かる。
る積層フィルムであって、各層が特定の原料組成をもつ
ポリスチレン系樹脂からなり、単層では困難であった自
然収縮率が低く、耐熱融着性、透明性、収縮仕上がり性
のいずれの特性に優れた熱収縮性ポリスチレン系積層フ
ィルムが得られる。
Claims (4)
- 【請求項1】 ゴム状弾性体分散ポリスチレン系樹脂を
中間層とし、表裏層として少なくとも2種以上の互いに
異なった種類の、スチレン系炭化水素と共役ジエン系炭
化水素からなるブロック共重合体を配合してなる混合重
合体を主成分とし、該混合重合体の共役ジエン系炭化水
素量が該混合重合体の全重量に対して5以上30重量%未
満であるところの混合重合体を該中間層に積層し、少な
くとも1軸に延伸したフィルムであって、80℃×10秒の
熱収縮率が少なくとも一方向において10%以上であるこ
とを特徴とする熱収縮性ポリスチレン系積層フィルム。 - 【請求項2】 中間層のゴム状弾性体分散ポリスチレン
系樹脂がスチレン系モノマーと(メタ)アクリル酸エス
テル系モノマーよりなるスチレン系共重合体の連続相に
分散粒子としてゴム状弾性体を1〜20重量%含有した
樹脂を主成分とすることを特徴とする請求項1記載の熱
収縮性ポリスチレン系積層フィルム。 - 【請求項3】 中間層の連続相中に含まれるスチレン系
モノマーがスチレンであり、(メタ)アクリル酸エステ
ル系モノマーが、メチルメタクリレート及びC2 以上の
アルキル(メタ)アクリレートであることを特徴とする
請求項2記載の熱収縮性ポリスチレン系積層フィルム。 - 【請求項4】中間層、表裏層の各樹脂に、可塑剤及び/
又は粘着付与樹脂を1〜10重量部の範囲で添加したこ
とを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
熱収縮性ポリスチレン系積層フィルム。
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