JPH09324049A - 架橋ポリイミド、その前駆体および製造方法 - Google Patents
架橋ポリイミド、その前駆体および製造方法Info
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- JPH09324049A JPH09324049A JP8155397A JP8155397A JPH09324049A JP H09324049 A JPH09324049 A JP H09324049A JP 8155397 A JP8155397 A JP 8155397A JP 8155397 A JP8155397 A JP 8155397A JP H09324049 A JPH09324049 A JP H09324049A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】従来のポリイミドと比較して特に耐薬品性が良
好な塗膜を提供する。 【解決手段】硬化により主鎖あるいは末端の少なくとも
一部がシロキサン結合で架橋された線状ポリイミドを与
える前駆体、および該架橋ポリイミド。
好な塗膜を提供する。 【解決手段】硬化により主鎖あるいは末端の少なくとも
一部がシロキサン結合で架橋された線状ポリイミドを与
える前駆体、および該架橋ポリイミド。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体用バッファコ
−ト、層間絶縁膜、パッシベ−ション膜等を形成する電
子材料に関するものであり、特に液晶素子におけるカラ
−フィルタ−の画素を形成するのに好適な材料を提供す
るポリイミド、その前駆体およびその製造方法に関する
ものである。
−ト、層間絶縁膜、パッシベ−ション膜等を形成する電
子材料に関するものであり、特に液晶素子におけるカラ
−フィルタ−の画素を形成するのに好適な材料を提供す
るポリイミド、その前駆体およびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】芳香族テトラカルボン酸2無水物または
その誘導体と芳香族ジアミンとをN−メチル−2−ピロ
リドン等の非プロトン性極性溶剤中において、通常80
℃以下で付加重合させポリアミック酸として、これをイ
ミド閉環させて得られるポリイミドは耐熱性、電気絶縁
性、強靭性、耐薬品性等に優れた特性を有することが知
られ、特に電子材料として広く使用されている。また、
近年、液晶素子に色分解用カラ−フィルタ−を組み合わ
せたカラ−液晶表示素子が、多々提案されているが、こ
のカラ−フィルタ−を構成する画素あるいはブラックマ
トリックスの担体樹脂としても、ポリイミドが有効に使
用されている。
その誘導体と芳香族ジアミンとをN−メチル−2−ピロ
リドン等の非プロトン性極性溶剤中において、通常80
℃以下で付加重合させポリアミック酸として、これをイ
ミド閉環させて得られるポリイミドは耐熱性、電気絶縁
性、強靭性、耐薬品性等に優れた特性を有することが知
られ、特に電子材料として広く使用されている。また、
近年、液晶素子に色分解用カラ−フィルタ−を組み合わ
せたカラ−液晶表示素子が、多々提案されているが、こ
のカラ−フィルタ−を構成する画素あるいはブラックマ
トリックスの担体樹脂としても、ポリイミドが有効に使
用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
イミドの有する耐熱性、電気絶縁性、強靭性、耐薬品性
さらには密着性等の特性を容易な手法でさらに優れたも
のとすることにあり、特に電子材料としての利用範囲を
拡げることにある。
イミドの有する耐熱性、電気絶縁性、強靭性、耐薬品性
さらには密着性等の特性を容易な手法でさらに優れたも
のとすることにあり、特に電子材料としての利用範囲を
拡げることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
主鎖あるいは末端の少なくとも一部がシロキサン結合で
架橋されていることを特徴とする線状ポリイミドによっ
て達成され、かかるポリイミドは下記(1)〜(7)の
構成を有するポリイミド前駆体を加熱硬化せしめること
により、容易に得ることができるものである。
主鎖あるいは末端の少なくとも一部がシロキサン結合で
架橋されていることを特徴とする線状ポリイミドによっ
て達成され、かかるポリイミドは下記(1)〜(7)の
構成を有するポリイミド前駆体を加熱硬化せしめること
により、容易に得ることができるものである。
【0005】(1)ポリイミド前駆体が下記A、B、成
分から主としてなることを特徴とする請求項2記載のポ
リイミド前駆体。
分から主としてなることを特徴とする請求項2記載のポ
リイミド前駆体。
【0006】(A)一般式(1)で表される構造単位を
主成分とするポリアミック酸
主成分とするポリアミック酸
【化2】 (但し、R1 は多価カルボン酸残基、R2 は多価アミン
残基であり、nは0あるいは1〜4の整数である) (B)アミノアルキル多価アルコキシシランあるいはア
ミノアリール多価アルコキシシランの加水分解物、ある
いはこれらの縮合物と多価カルボン酸無水物の反応体。
残基であり、nは0あるいは1〜4の整数である) (B)アミノアルキル多価アルコキシシランあるいはア
ミノアリール多価アルコキシシランの加水分解物、ある
いはこれらの縮合物と多価カルボン酸無水物の反応体。
【0007】(2)ポリイミド前駆体が下記A、B、成
分から主としてなることを特徴とする請求項2記載のポ
リイミド前駆体。
分から主としてなることを特徴とする請求項2記載のポ
リイミド前駆体。
【0008】(A)一般式(1)で表される構造単位を
主成分とするポリアミック酸。
主成分とするポリアミック酸。
【0009】(B)アミノアルキル多価アルコキシシラ
ンの加水分解物あるいはアミノアリール多価アルコキシ
シランの加水分解物ないしこれらの縮合物と多価カルボ
ン酸との反応体。
ンの加水分解物あるいはアミノアリール多価アルコキシ
シランの加水分解物ないしこれらの縮合物と多価カルボ
ン酸との反応体。
【0010】(3)ポリイミド前駆体が下記A、B、成
分から主としてなることを特徴とする請求項2記載のポ
リイミド前駆体。
分から主としてなることを特徴とする請求項2記載のポ
リイミド前駆体。
【0011】(A)一般式(1)で表される構造単位を
主成分とするポリアミック酸。
主成分とするポリアミック酸。
【0012】(B)アミノアルキル多価アルコキシシラ
ンあるいはアミノアリール多価アルコキシシランと多価
カルボン酸無水物の反応体。
ンあるいはアミノアリール多価アルコキシシランと多価
カルボン酸無水物の反応体。
【0013】(4)ポリイミド前駆体が下記A、B、成
分から主としてなることを特徴とする請求項2記載のポ
リイミド前駆体。
分から主としてなることを特徴とする請求項2記載のポ
リイミド前駆体。
【0014】(A)一般式(1)で表される構造単位を
主成分とするポリアミック酸。
主成分とするポリアミック酸。
【0015】(B)アミノアルキル多価アルコキシシラ
ンあるいはアミノアリール多価アルコキシシランと多価
カルボン酸の反応体。
ンあるいはアミノアリール多価アルコキシシランと多価
カルボン酸の反応体。
【0016】(5)ポリイミド前駆体が下記A、B、成
分から主としてなることを特徴とする請求項2記載のポ
リイミド前駆体。
分から主としてなることを特徴とする請求項2記載のポ
リイミド前駆体。
【0017】(A)一般式(1)で表される構造単位を
主成分とするポリアミック酸。
主成分とするポリアミック酸。
【0018】(B)アミノアルキル多価アルコキシシラ
ンあるいはアミノアリール多価アルコキシシランの加水
分解物、あるいはこれらの縮合物。
ンあるいはアミノアリール多価アルコキシシランの加水
分解物、あるいはこれらの縮合物。
【0019】(6)ポリイミド前駆体が下記A、B、成
分から主としてなることを特徴とする請求項2記載のポ
リイミド前駆体。
分から主としてなることを特徴とする請求項2記載のポ
リイミド前駆体。
【0020】(A)一般式(1)で表される構造単位を
主成分とするポリアミック酸。
主成分とするポリアミック酸。
【0021】(B)アミノアルキル多価アルコキシシラ
ン縮合体、あるいはアミノアリール多価アルコキシシラ
ンの縮合体。
ン縮合体、あるいはアミノアリール多価アルコキシシラ
ンの縮合体。
【0022】(7)アミノアルキル多価アルコキシシラ
ンあるいはアミノアリール多価アルコキシシランの加水
分解縮合物、あるいは縮合物を多価アミン成分の少なく
とも一部としてテトラカルボン酸無水物と反応せしめて
得られるポリアミック酸。
ンあるいはアミノアリール多価アルコキシシランの加水
分解縮合物、あるいは縮合物を多価アミン成分の少なく
とも一部としてテトラカルボン酸無水物と反応せしめて
得られるポリアミック酸。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明者等は線状芳香族ポリイミ
ドの有する耐熱性、電気絶縁性、強靭性、耐薬品性、さ
らには接着性等の特性をさらに優れたものとするため
に、主鎖あるいは末端にシロキサン結合架橋を導入する
ことを着想し、鋭意検討した結果、上記の(1)〜
(6)の構成における(B)成分が線状ポリイミドの主
鎖あるいは末端にシロキサン結合架橋を生じさせる架橋
剤となり、これを(A)成分であるポリアミック酸と混
合してなるポリイミド前駆体を加熱硬化せしめることに
より、容易に目的とするポリイミドを得ることができる
ことを見出だし、本発明に到達したものである。 架橋
構造の存在は極性溶剤に溶解性を持つポリイミドへの顕
著な耐溶剤性の付与効果から間接的に証明することが可
能である。
ドの有する耐熱性、電気絶縁性、強靭性、耐薬品性、さ
らには接着性等の特性をさらに優れたものとするため
に、主鎖あるいは末端にシロキサン結合架橋を導入する
ことを着想し、鋭意検討した結果、上記の(1)〜
(6)の構成における(B)成分が線状ポリイミドの主
鎖あるいは末端にシロキサン結合架橋を生じさせる架橋
剤となり、これを(A)成分であるポリアミック酸と混
合してなるポリイミド前駆体を加熱硬化せしめることに
より、容易に目的とするポリイミドを得ることができる
ことを見出だし、本発明に到達したものである。 架橋
構造の存在は極性溶剤に溶解性を持つポリイミドへの顕
著な耐溶剤性の付与効果から間接的に証明することが可
能である。
【0024】本発明において(A)成分として使用され
るポリアミック酸としては公知のポリアミック酸のすべ
てを使用することができるが、通常は芳香族テトラカル
ボン酸2無水物またはその誘導体と芳香族ジアミンとを
N−メチル−2−ピロリドン等の非プロトン性極性溶剤
中において、通常80℃以下で付加重合させて得られる
ポリアミック酸である。芳香族テトラカルボン酸2無水
物としては特に限定されるものではないが、具体的には
ピロメリット酸2無水物、3,3´,4,4´−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸2無水物、3,3´,4,4
´−ビフェニルテトラカルボン酸2無水物、3,3´,
4,4´−ジフェニルエ−テルテトラカルボン酸2無水
物、3,3´,4,4´−ジフェニルスルフォンテトラ
カルボン酸2無水物等が挙げられ、芳香族ジアミンして
はp-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、3,
3´−ジアミノジフェニルエーテル、4,4´−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,4´−ジアミノジフェニル
エーテル、4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,
3´−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4´−ジア
ミノジフェニルスルフォン、4,4´−ジアミノジフェ
ニルサルファイド等が挙げられるがこれらに限定される
ものではない。
るポリアミック酸としては公知のポリアミック酸のすべ
てを使用することができるが、通常は芳香族テトラカル
ボン酸2無水物またはその誘導体と芳香族ジアミンとを
N−メチル−2−ピロリドン等の非プロトン性極性溶剤
中において、通常80℃以下で付加重合させて得られる
ポリアミック酸である。芳香族テトラカルボン酸2無水
物としては特に限定されるものではないが、具体的には
ピロメリット酸2無水物、3,3´,4,4´−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸2無水物、3,3´,4,4
´−ビフェニルテトラカルボン酸2無水物、3,3´,
4,4´−ジフェニルエ−テルテトラカルボン酸2無水
物、3,3´,4,4´−ジフェニルスルフォンテトラ
カルボン酸2無水物等が挙げられ、芳香族ジアミンして
はp-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、3,
3´−ジアミノジフェニルエーテル、4,4´−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,4´−ジアミノジフェニル
エーテル、4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,
3´−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4´−ジア
ミノジフェニルスルフォン、4,4´−ジアミノジフェ
ニルサルファイド等が挙げられるがこれらに限定される
ものではない。
【0025】本発明において(B)成分の原料として使
用されるアミノアルキル多価アルコキシシランあるいは
アミノアリール多価アルコキシシランとしては特に限定
されるものではないが、具体的にはγ−アミノプロピル
トリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエト
キシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン、2−アミノエチルアミノメ
チルトリメチルシラン、2−アミノエチルアミノメチル
トリメトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルエト
キシシラン、2−(2−アミノエチルチオエチル)トリ
エトキシシラン等を挙げることができ、本発明ではこれ
らの加水分解物および/あるいは加水分解縮合物を使用
することができる。これらのアミノアルキルアルコキシ
シラン、アミノアリールアルコキシシラン、これらの加
水分解物および/あるいは加水分解縮合物と反応せしめ
る多価カルボン酸あるいはその酸無水物としては公知の
該当多価カルボン酸あるいはその酸無水物が広く使用で
きるが、具体的にはピロメリット酸、3,3´,4,4
´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3´,4,
4´−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3´,4,4
´−ジフェニルエ−テルテトラカルボン酸、1,2,
3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,2,3,
4−ブタンテトラカルボン酸、トリメリット酸、ナジッ
ク酸もしくはこれらの混合物あるいはその酸無水物等を
挙げることができ、特に芳香族テトラカルボン酸、脂肪
族テトラカルボン酸、芳香族トリカルボン酸、マレイン
酸あるいはその酸無水物から選ばれた少なくとも一つで
あることが望ましい。これら多価カルボン酸は酸無水物
の状態で使用されても良く、また酸無水物の状態で使用
され熱硬化性組成物の調製工程で加水分解あるいは部分
エステル化を受けたものであっても良い。
用されるアミノアルキル多価アルコキシシランあるいは
アミノアリール多価アルコキシシランとしては特に限定
されるものではないが、具体的にはγ−アミノプロピル
トリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエト
キシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン、2−アミノエチルアミノメ
チルトリメチルシラン、2−アミノエチルアミノメチル
トリメトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルエト
キシシラン、2−(2−アミノエチルチオエチル)トリ
エトキシシラン等を挙げることができ、本発明ではこれ
らの加水分解物および/あるいは加水分解縮合物を使用
することができる。これらのアミノアルキルアルコキシ
シラン、アミノアリールアルコキシシラン、これらの加
水分解物および/あるいは加水分解縮合物と反応せしめ
る多価カルボン酸あるいはその酸無水物としては公知の
該当多価カルボン酸あるいはその酸無水物が広く使用で
きるが、具体的にはピロメリット酸、3,3´,4,4
´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3´,4,
4´−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3´,4,4
´−ジフェニルエ−テルテトラカルボン酸、1,2,
3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,2,3,
4−ブタンテトラカルボン酸、トリメリット酸、ナジッ
ク酸もしくはこれらの混合物あるいはその酸無水物等を
挙げることができ、特に芳香族テトラカルボン酸、脂肪
族テトラカルボン酸、芳香族トリカルボン酸、マレイン
酸あるいはその酸無水物から選ばれた少なくとも一つで
あることが望ましい。これら多価カルボン酸は酸無水物
の状態で使用されても良く、また酸無水物の状態で使用
され熱硬化性組成物の調製工程で加水分解あるいは部分
エステル化を受けたものであっても良い。
【0026】本発明における(B)成分の製造方法とし
てはアミノアルキルアルコキシシラン、アミノアリール
アルコキシシランの加水分解物および/あるいは加水分
解縮合物と多価カルボン酸無水物の反応は有機溶剤中で
20℃ないし100℃で行なうことができ、通常はアミ
ノアルキルアルコキシシラン、アミノアリールアルコキ
シシランを有機溶剤に溶解し、攪拌下に水を添加して加
水分解および/あるいは加水分解縮合を進行せしめた
後、多価カルボン酸無水物を添加せしめて、さらに加熱
・攪拌して行われるものであり、多価カルボン酸無水物
としてはテトラカルボン酸無水物が好ましく使用され
る。またアミノアルキルアルコキシシラン、アミノアリ
ールアルコキシシランの加水分解物および/あるいは加
水分解縮合物と多価カルボン酸の反応は、まず多価カル
ボン酸無水物とアミノアルキルアルコキシシラン、アミ
ノアリールアルコキシシランを有機溶剤に溶解した後、
これに水を添加して多価カルボン酸無水物の加水分解と
アミノアルキルアルコキシシラン、アミノアリールアル
コキシシランの加水分解および/あるいは加水分解縮合
を同時進行させることが好ましく、有機溶剤中で80
℃、好ましくは100℃以上で行なうことができる。
てはアミノアルキルアルコキシシラン、アミノアリール
アルコキシシランの加水分解物および/あるいは加水分
解縮合物と多価カルボン酸無水物の反応は有機溶剤中で
20℃ないし100℃で行なうことができ、通常はアミ
ノアルキルアルコキシシラン、アミノアリールアルコキ
シシランを有機溶剤に溶解し、攪拌下に水を添加して加
水分解および/あるいは加水分解縮合を進行せしめた
後、多価カルボン酸無水物を添加せしめて、さらに加熱
・攪拌して行われるものであり、多価カルボン酸無水物
としてはテトラカルボン酸無水物が好ましく使用され
る。またアミノアルキルアルコキシシラン、アミノアリ
ールアルコキシシランの加水分解物および/あるいは加
水分解縮合物と多価カルボン酸の反応は、まず多価カル
ボン酸無水物とアミノアルキルアルコキシシラン、アミ
ノアリールアルコキシシランを有機溶剤に溶解した後、
これに水を添加して多価カルボン酸無水物の加水分解と
アミノアルキルアルコキシシラン、アミノアリールアル
コキシシランの加水分解および/あるいは加水分解縮合
を同時進行させることが好ましく、有機溶剤中で80
℃、好ましくは100℃以上で行なうことができる。
【0027】またアミノアルキルアルコキシシラン、ア
ミノアリールアルコキシシランと多価カルボン酸無水
物、あるいは多価カルボン酸の反応は有機溶剤中で20
℃ないし100℃で行なうことができる。
ミノアリールアルコキシシランと多価カルボン酸無水
物、あるいは多価カルボン酸の反応は有機溶剤中で20
℃ないし100℃で行なうことができる。
【0028】また本発明の(B)成分として、アミノア
ルキルアルコキシシラン、アミノアリールアルコキシシ
ランの加水分解物および/あるいは加水分解縮合物を使
用することもでき、この加水分解および/あるいは加水
分解縮合も有機溶剤中で行われることが好ましい。
ルキルアルコキシシラン、アミノアリールアルコキシシ
ランの加水分解物および/あるいは加水分解縮合物を使
用することもでき、この加水分解および/あるいは加水
分解縮合も有機溶剤中で行われることが好ましい。
【0029】これらのアミノアルキルアルコキシシラ
ン、アミノアリールアルコキシシランの縮合体、アミノ
アルキル多価アルコキシシランの加水分解物、アミノア
リール多価アルコキシシランの加水分解縮合物を多価ア
ミン原料成分の少なくとも一部として、テトラカルボン
酸2無水物と反応せしめることによっても本発明のシロ
キサン架橋ポリイミド前駆体を得ることができる。
ン、アミノアリールアルコキシシランの縮合体、アミノ
アルキル多価アルコキシシランの加水分解物、アミノア
リール多価アルコキシシランの加水分解縮合物を多価ア
ミン原料成分の少なくとも一部として、テトラカルボン
酸2無水物と反応せしめることによっても本発明のシロ
キサン架橋ポリイミド前駆体を得ることができる。
【0030】さらに本発明の(B)成分としてアミノア
ルキルアルコキシシラン、アミノアリールアルコキシシ
ランの縮合体をそのまま使用することも可能である。
ルキルアルコキシシラン、アミノアリールアルコキシシ
ランの縮合体をそのまま使用することも可能である。
【0031】これらの製造に使用される有機溶剤は、特
に限定されるものではないが、塗布性の良好なコ−テイ
ング用組成物を得るために好ましく使用される溶剤主成
分としては分子内に少なくとも一個の水酸基を含有する
沸点100〜300℃の液体および/あるいは分子内に
少なくとも一個のエーテル結合を含有する沸点100〜
300℃の液体が挙げられる。このような有機溶剤成分
としては、例えば3−メチル−3−メトキシブタノ−
ル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテ−ト、プロ
ピレングリコ−ル−モノ−メチルエ−テル、プロピレン
グリコ−ル−モノ−メチルエ−テルアセテ−ト、ジプロ
ピレングリコ−ル−モノ−メチルエ−テル、トリプロピ
レングリコ−ル−モノ−メチルエ−テル、プロピレング
リコ−ル−モノ−3級−ブチルエ−テル、イソブチルア
ルコ−ル、イソアミルアルコ−ル、エチルセロソルブ、
エチルセロソルブアセテ−ト、ブチルセロソルブ、ブチ
ルセロソルブアセテ−ト、メチルカルビト−ル、メチル
カルビト−ルアセテ−ト、エチルカルビト−ル、エチル
カルビト−ルアセテ−ト等が挙げられるがこれらに限定
されるものではない。また特に本発明の(B)成分調製
においてはN−メチルピロリドン、γブチロラクトン、
N,N−ジメチルアセトアミド等の極性溶剤を併用する
ことが好ましい。
に限定されるものではないが、塗布性の良好なコ−テイ
ング用組成物を得るために好ましく使用される溶剤主成
分としては分子内に少なくとも一個の水酸基を含有する
沸点100〜300℃の液体および/あるいは分子内に
少なくとも一個のエーテル結合を含有する沸点100〜
300℃の液体が挙げられる。このような有機溶剤成分
としては、例えば3−メチル−3−メトキシブタノ−
ル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテ−ト、プロ
ピレングリコ−ル−モノ−メチルエ−テル、プロピレン
グリコ−ル−モノ−メチルエ−テルアセテ−ト、ジプロ
ピレングリコ−ル−モノ−メチルエ−テル、トリプロピ
レングリコ−ル−モノ−メチルエ−テル、プロピレング
リコ−ル−モノ−3級−ブチルエ−テル、イソブチルア
ルコ−ル、イソアミルアルコ−ル、エチルセロソルブ、
エチルセロソルブアセテ−ト、ブチルセロソルブ、ブチ
ルセロソルブアセテ−ト、メチルカルビト−ル、メチル
カルビト−ルアセテ−ト、エチルカルビト−ル、エチル
カルビト−ルアセテ−ト等が挙げられるがこれらに限定
されるものではない。また特に本発明の(B)成分調製
においてはN−メチルピロリドン、γブチロラクトン、
N,N−ジメチルアセトアミド等の極性溶剤を併用する
ことが好ましい。
【0032】本発明のポリイミド前駆体は上記の(A)
成分溶液と(B)成分溶液を混合することで得ることが
できるが、本発明のポリイミド前駆体溶液の塗布性をさ
らに改良するために公知の界面活性剤、その他の添加剤
を使用することができる。
成分溶液と(B)成分溶液を混合することで得ることが
できるが、本発明のポリイミド前駆体溶液の塗布性をさ
らに改良するために公知の界面活性剤、その他の添加剤
を使用することができる。
【0033】本発明のポリイミド前駆体溶液は塗布性、
保存安定性に優れ、基板塗布後、通常、加熱により硬化
するものであり、この工程で(A)成分と(B)成分の
アミド交換反応あるいはアミノリシス反応が生じ、主鎖
あるいは末端がシロキサン結合で架橋されたポリイミド
となるものであり、この硬化膜は優れた耐熱性、耐薬品
性、透明性を兼ね備え、接着性、靭性に優れているの
で、液晶表示素子の画素形成用の熱硬化性組成物として
有用であるが、半導体素子の保護膜、層間絶縁膜、さら
には各種電子部品の保護膜としても用いることができ
る。
保存安定性に優れ、基板塗布後、通常、加熱により硬化
するものであり、この工程で(A)成分と(B)成分の
アミド交換反応あるいはアミノリシス反応が生じ、主鎖
あるいは末端がシロキサン結合で架橋されたポリイミド
となるものであり、この硬化膜は優れた耐熱性、耐薬品
性、透明性を兼ね備え、接着性、靭性に優れているの
で、液晶表示素子の画素形成用の熱硬化性組成物として
有用であるが、半導体素子の保護膜、層間絶縁膜、さら
には各種電子部品の保護膜としても用いることができ
る。
【0034】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。
明する。
【0035】参考例1 3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物144.17g(0.49モル)をN−メチル−2
−ピロリドン773.67gとともに仕込み、これを攪
拌しながら4,4´−ジアミノジフェニルメタン47.
09g(0.2375モル)、3,3´−ジアミノジフ
ェニルスルフォン58.95g(0.2375モル)お
よびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキ
サン6.21g(0.025モル)を添加し、60℃で
2時間反応させた後、無水マレイン酸1.77g(0.
018モル)を加えてさらに60℃で2時間反応させ、
粘度100ポイズのポリアミック酸溶液を得た。
水物144.17g(0.49モル)をN−メチル−2
−ピロリドン773.67gとともに仕込み、これを攪
拌しながら4,4´−ジアミノジフェニルメタン47.
09g(0.2375モル)、3,3´−ジアミノジフ
ェニルスルフォン58.95g(0.2375モル)お
よびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキ
サン6.21g(0.025モル)を添加し、60℃で
2時間反応させた後、無水マレイン酸1.77g(0.
018モル)を加えてさらに60℃で2時間反応させ、
粘度100ポイズのポリアミック酸溶液を得た。
【0036】参考例2 3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物161.11g(0.50モル)およびピロメ
リット酸二無水物97.20g(0.49モル)をγブ
チロラクトン2677.7gとともに仕込み、これを攪
拌しながら4,4´−ジアミノジフェニルエーテル15
0.20g(0.75モル)、3,3´−ジアミノジフ
ェニルスルフォン49.64g(0.2モル)およびビ
ス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1
2.42g(0.050モル)を添加し、60℃で2時
間反応させた後、無水マレイン酸1.97g(0.02
0モル)を加えてさらに60℃で2時間反応させ、粘度
9.2ポイズのポリアミック酸溶液を得た。
二無水物161.11g(0.50モル)およびピロメ
リット酸二無水物97.20g(0.49モル)をγブ
チロラクトン2677.7gとともに仕込み、これを攪
拌しながら4,4´−ジアミノジフェニルエーテル15
0.20g(0.75モル)、3,3´−ジアミノジフ
ェニルスルフォン49.64g(0.2モル)およびビ
ス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1
2.42g(0.050モル)を添加し、60℃で2時
間反応させた後、無水マレイン酸1.97g(0.02
0モル)を加えてさらに60℃で2時間反応させ、粘度
9.2ポイズのポリアミック酸溶液を得た。
【0037】参考例3 4,4´−オキシジフタル酸二無水物310.2g
(1.00モル)をγブチロラクトン1486g、およ
びN−メチル−2−ピロリドン1486gとともに仕込
み、これを攪拌しながら3,4´−ジアミノジフェニル
エーテル150.20g(0.75モル)、3,3´−
ジアミノジフェニルスルフォン49.64g(0.2モ
ル)およびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジ
シロキサン12.42g(0.050モル)を添加し、
60℃で2時間反応させた後、無水マレイン酸1.97
g(0.020モル)を加えてさらに60℃で2時間反
応させ、粘度7.2ポイズのポリアミック酸溶液を得
た。
(1.00モル)をγブチロラクトン1486g、およ
びN−メチル−2−ピロリドン1486gとともに仕込
み、これを攪拌しながら3,4´−ジアミノジフェニル
エーテル150.20g(0.75モル)、3,3´−
ジアミノジフェニルスルフォン49.64g(0.2モ
ル)およびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジ
シロキサン12.42g(0.050モル)を添加し、
60℃で2時間反応させた後、無水マレイン酸1.97
g(0.020モル)を加えてさらに60℃で2時間反
応させ、粘度7.2ポイズのポリアミック酸溶液を得
た。
【0038】参考例4 メチルトリメトキシシラン13.6g(0.1モル)と
フェニルトリメトキシシラン19.8g(0.1モル)
およびγアミノプロピルメチルジエトキシシラン96.
0g(0.5モル)を3−メチル−3−メトキシブタノ
−ル428.0gおよびγブチロラクトン333.3g
の混合液に加えて、30℃攪拌下に蒸留水28.8g
(1.8モル)を添加した。この溶液を60℃で2時間
攪拌した後、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物80.6g(0.25モル)を加
えて、そのまま2時間攪拌を続けアミック酸含有のシロ
キサン溶液を得た。本溶液の粘度をE型粘度計で測定す
ると22.5センチポイズ(25℃)であった。
フェニルトリメトキシシラン19.8g(0.1モル)
およびγアミノプロピルメチルジエトキシシラン96.
0g(0.5モル)を3−メチル−3−メトキシブタノ
−ル428.0gおよびγブチロラクトン333.3g
の混合液に加えて、30℃攪拌下に蒸留水28.8g
(1.8モル)を添加した。この溶液を60℃で2時間
攪拌した後、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物80.6g(0.25モル)を加
えて、そのまま2時間攪拌を続けアミック酸含有のシロ
キサン溶液を得た。本溶液の粘度をE型粘度計で測定す
ると22.5センチポイズ(25℃)であった。
【0039】参考例5 メチルトリメトキシシラン13.6g(0.1モル)と
フェニルトリメトキシシラン19.8g(0.1モル)
および3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物80.6g(0.25モル)を3−メチ
ル−3−メトキシブタノ−ル428.0gおよびγブチ
ロラクトン333.3gの混合液に加えて、30℃攪拌
下に蒸留水28.8g(1.8モル)を添加した。この
溶液を60℃で2時間攪拌した後、γアミノプロピルメ
チルジエトキシシラン96.0g(0.5モル)を加え
て、そのまま2時間攪拌を続けテトラカルボン酸のアミ
ン塩含有のシロキサン溶液を得た。本溶液の粘度をE型
粘度計で測定すると24.3センチポイズ(25℃)で
あった。
フェニルトリメトキシシラン19.8g(0.1モル)
および3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物80.6g(0.25モル)を3−メチ
ル−3−メトキシブタノ−ル428.0gおよびγブチ
ロラクトン333.3gの混合液に加えて、30℃攪拌
下に蒸留水28.8g(1.8モル)を添加した。この
溶液を60℃で2時間攪拌した後、γアミノプロピルメ
チルジエトキシシラン96.0g(0.5モル)を加え
て、そのまま2時間攪拌を続けテトラカルボン酸のアミ
ン塩含有のシロキサン溶液を得た。本溶液の粘度をE型
粘度計で測定すると24.3センチポイズ(25℃)で
あった。
【0040】参考例6 3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物32.23g(0.10モル)を3−メチル−
3−メトキシブタノ−ル100.0gおよびγブチロラ
クトン100.0gの混合液に加え、溶解させた後、γ
アミノプロピルメチルジエトキシシラン38.40g
(0.2モル)を3−メチル−3−メトキシブタノ−ル
68.1gに溶解した液を約10分間で滴下して、40
℃で1時間反応させた。本溶液の粘度をE型粘度計で測
定すると17.5センチポイズ(25℃)であった。
二無水物32.23g(0.10モル)を3−メチル−
3−メトキシブタノ−ル100.0gおよびγブチロラ
クトン100.0gの混合液に加え、溶解させた後、γ
アミノプロピルメチルジエトキシシラン38.40g
(0.2モル)を3−メチル−3−メトキシブタノ−ル
68.1gに溶解した液を約10分間で滴下して、40
℃で1時間反応させた。本溶液の粘度をE型粘度計で測
定すると17.5センチポイズ(25℃)であった。
【0041】参考例7 γアミノプロピルメチルジエトキシシラン38.40g
(0.2モル)を3−メチル−3−メトキシブタノ−ル
113.9gおよびγブチロラクトン113.9gの混
合液に加え、30℃で攪拌しながら、蒸留水1.8gを
添加した後、60℃で2時間反応させた。本溶液の粘度
をE型粘度計で測定すると4.8センチポイズ(25
℃)であった。
(0.2モル)を3−メチル−3−メトキシブタノ−ル
113.9gおよびγブチロラクトン113.9gの混
合液に加え、30℃で攪拌しながら、蒸留水1.8gを
添加した後、60℃で2時間反応させた。本溶液の粘度
をE型粘度計で測定すると4.8センチポイズ(25
℃)であった。
【0042】参考例8 γアミノプロピルトリエトキシシラン44.28g
(0.2モル)を3−メチル−3−メトキシブタノ−ル
113.9gおよびγブチロラクトン113.9gの混
合液に加え、30℃で攪拌しながら、蒸留水1.8gを
添加した後、50℃で2時間反応させた。本溶液の粘度
をE型粘度計で測定すると7.8センチポイズ(25
℃)であった。
(0.2モル)を3−メチル−3−メトキシブタノ−ル
113.9gおよびγブチロラクトン113.9gの混
合液に加え、30℃で攪拌しながら、蒸留水1.8gを
添加した後、50℃で2時間反応させた。本溶液の粘度
をE型粘度計で測定すると7.8センチポイズ(25
℃)であった。
【0043】実施例1 参考例1で得られたポリアミック酸溶液100gをN−
メチル−2−ピロリドン100gで稀釈した後、参考例
4で得られた溶液10gを添加、混合し、ポリイミド前
駆体溶液を得た。この溶液を孔径0.2μのフィルタ−
で濾過しコ−テイング塗液を調製した。この塗液を1m
m厚みの無アルカリガラス板上にスピンコ−タで塗布
し、100℃熱風乾燥機中で5分間プレキュアした後2
50℃で30分のキュアを行ない1.5μmの塗膜を形
成させた。
メチル−2−ピロリドン100gで稀釈した後、参考例
4で得られた溶液10gを添加、混合し、ポリイミド前
駆体溶液を得た。この溶液を孔径0.2μのフィルタ−
で濾過しコ−テイング塗液を調製した。この塗液を1m
m厚みの無アルカリガラス板上にスピンコ−タで塗布
し、100℃熱風乾燥機中で5分間プレキュアした後2
50℃で30分のキュアを行ない1.5μmの塗膜を形
成させた。
【0044】この塗膜付きガラス板をN−メチル−2−
ピロリドン中に浸漬して、30℃で1週間放置したが、
変化を生じることが無かった。
ピロリドン中に浸漬して、30℃で1週間放置したが、
変化を生じることが無かった。
【0045】比較例1 参考例1で得られたポリアミック酸溶液100gをN−
メチル−2−ピロリドン100gで稀釈した後、孔径
0.2μのフィルタ−で濾過しコ−テイング塗液を調製
した。この塗液を1mm厚みの無アルカリガラス板上に
スピンコ−タで塗布し、100℃熱風乾燥機中で5分間
プレキュアした後250℃で30分のキュアを行ない
1.5μmの塗膜を形成させた。
メチル−2−ピロリドン100gで稀釈した後、孔径
0.2μのフィルタ−で濾過しコ−テイング塗液を調製
した。この塗液を1mm厚みの無アルカリガラス板上に
スピンコ−タで塗布し、100℃熱風乾燥機中で5分間
プレキュアした後250℃で30分のキュアを行ない
1.5μmの塗膜を形成させた。
【0046】この塗膜付きガラス板をN−メチル−2−
ピロリドン中に浸漬して、30℃で1週間放置したとこ
ろ、塗膜はN−メチル−2−ピロリドン中に溶解あるい
は膨潤微細化分散して、ガラス板上に原形をとどめるこ
とは無かった。
ピロリドン中に浸漬して、30℃で1週間放置したとこ
ろ、塗膜はN−メチル−2−ピロリドン中に溶解あるい
は膨潤微細化分散して、ガラス板上に原形をとどめるこ
とは無かった。
【0047】実施例2、3 実施例1において、参考例4で得られた溶液10gの代
わりに参考例5、6で得られた溶液各10gを使用し
て、同様の実験を行なったところ、同様の結果を得るこ
とができた。
わりに参考例5、6で得られた溶液各10gを使用し
て、同様の実験を行なったところ、同様の結果を得るこ
とができた。
【0048】実施例4 参考例2で得られたポリアミック酸溶液100gをN−
メチル−2−ピロリドン50gで稀釈した後、調製例4
で得られた溶液10gを添加、混合し、孔径0.2μの
フィルタ−で濾過しコ−テイング塗液を調製した。この
塗液を1mm厚みの無アルカリガラス板上にスピンコ−
タで塗布し、120℃熱風乾燥機中で10分間プレキュ
アした後290℃で40分のキュアを行ない5μmの塗
膜を形成させた。この塗膜付きガラス板をN−メチル−
2−ピロリドン中に浸漬して、30℃で24時間放置し
たが、変化を生じることが無かった。
メチル−2−ピロリドン50gで稀釈した後、調製例4
で得られた溶液10gを添加、混合し、孔径0.2μの
フィルタ−で濾過しコ−テイング塗液を調製した。この
塗液を1mm厚みの無アルカリガラス板上にスピンコ−
タで塗布し、120℃熱風乾燥機中で10分間プレキュ
アした後290℃で40分のキュアを行ない5μmの塗
膜を形成させた。この塗膜付きガラス板をN−メチル−
2−ピロリドン中に浸漬して、30℃で24時間放置し
たが、変化を生じることが無かった。
【0049】比較例2 実施例4において参考例4で得られた溶液10gを使用
しないで、同様の実験を行ない、N−メチル−2−ピロ
リドン中に浸漬、30℃で24時間放置後の塗膜を顕微
鏡観察したところ無数のクラックの発生が観察された。
しないで、同様の実験を行ない、N−メチル−2−ピロ
リドン中に浸漬、30℃で24時間放置後の塗膜を顕微
鏡観察したところ無数のクラックの発生が観察された。
【0050】実施例5 実施例4において、参考例4で得られた溶液10gの代
わりに参考例6で得られた溶液10gを使用して、同様
の実験を行なったところ、同様の結果を得ることができ
た。
わりに参考例6で得られた溶液10gを使用して、同様
の実験を行なったところ、同様の結果を得ることができ
た。
【0051】実施例6 実施例4において、参考例4で得られた溶液10gの代
わりに参考例7で得られた溶液10gを使用して、同様
の実験を行なったところ、同様の結果を得ることができ
た。
わりに参考例7で得られた溶液10gを使用して、同様
の実験を行なったところ、同様の結果を得ることができ
た。
【0052】実施例7 実施例4において、参考例4で得られた溶液10gの代
わりに参考例8で得られた溶液5gを使用して、同様の
実験を行なったところ、同様の結果を得ることができ
た。
わりに参考例8で得られた溶液5gを使用して、同様の
実験を行なったところ、同様の結果を得ることができ
た。
【0053】実施例8 実施例4において、参考例4で得られた溶液10gの代
わりにγアミノプロピルメチルジエトキシシランを4量
体(平均)化した縮合体(信越シリコーン(株)製“X
−15−902”)のN−メチル−2−ピロリドン中1
0%溶液10gを使用して、同様の実験を行ない、同様
の結果を得ることができた。
わりにγアミノプロピルメチルジエトキシシランを4量
体(平均)化した縮合体(信越シリコーン(株)製“X
−15−902”)のN−メチル−2−ピロリドン中1
0%溶液10gを使用して、同様の実験を行ない、同様
の結果を得ることができた。
【0054】実施例9 参考例3で得られたポリアミック酸溶液100gをN−
メチル−2−ピロリドン100gで稀釈した後、参考例
8で得られた溶液10gを添加、混合し、ポリイミド前
駆体溶液を得た。この溶液を孔径0.2μのフィルタ−
で濾過しコ−テイング塗液を調製した。この塗液を1m
m厚みの無アルカリガラス板上にスピンコ−タで塗布
し、100℃熱風乾燥機中で5分間プレキュアした後2
80℃で30分のキュアを行ない1.5μmの塗膜を形
成させた。
メチル−2−ピロリドン100gで稀釈した後、参考例
8で得られた溶液10gを添加、混合し、ポリイミド前
駆体溶液を得た。この溶液を孔径0.2μのフィルタ−
で濾過しコ−テイング塗液を調製した。この塗液を1m
m厚みの無アルカリガラス板上にスピンコ−タで塗布
し、100℃熱風乾燥機中で5分間プレキュアした後2
80℃で30分のキュアを行ない1.5μmの塗膜を形
成させた。
【0055】この塗膜付きガラス板上にスパッタ装置
(日電アメルバ(株)製、SPL−500)を使用し
て、設定温度250℃で1200オングストロームのI
TO膜を形成させたところ、平坦な膜を形成させること
ができた。
(日電アメルバ(株)製、SPL−500)を使用し
て、設定温度250℃で1200オングストロームのI
TO膜を形成させたところ、平坦な膜を形成させること
ができた。
【0056】比較例3 実施例9において参考例8で得られた溶液10gを使用
しないで、同様の実験を行なったところ、塗膜およびI
TO膜に無数のシワが発生していることがわかった。
しないで、同様の実験を行なったところ、塗膜およびI
TO膜に無数のシワが発生していることがわかった。
【0057】
【発明の効果】本発明の架橋ポリイミド前駆体から得ら
れる主鎖あるいは末端の少なくとも一部がシロキサン結
合で架橋された線状ポリイミドからなる塗膜は従来のポ
リイミドと比較して耐熱性、耐薬品性さらには基板との
密着性が良好である。
れる主鎖あるいは末端の少なくとも一部がシロキサン結
合で架橋された線状ポリイミドからなる塗膜は従来のポ
リイミドと比較して耐熱性、耐薬品性さらには基板との
密着性が良好である。
Claims (10)
- 【請求項1】 主鎖あるいは末端の少なくとも一部がシ
ロキサン結合で架橋されていることを特徴とする塗膜形
成性ポリイミド。 - 【請求項2】 硬化により主鎖あるいは末端の少なくと
も一部がシロキサン結合で架橋された塗膜形成性ポリイ
ミドを与えることを特徴とするポリイミド前駆体。 - 【請求項3】 ポリイミド前駆体が下記A、B、成分か
ら主としてなることを特徴とする請求項2記載のポリイ
ミド前駆体。 (A)一般式(1)で表される構造単位を主成分とする
ポリアミック酸 【化1】 (但し、R1 は多価カルボン酸残基、R2 は多価アミン
残基であり、nは0〜4の整数である) (B)アミノアルキル多価アルコキシシランあるいはア
ミノアリール多価アルコキシシランの加水分解物ないし
これらの縮合物と多価カルボン酸2無水物の反応体 - 【請求項4】 ポリイミド前駆体が下記A、B、成分か
ら主としてなることを特徴とする請求項2記載のポリイ
ミド前駆体。 (A)一般式(1)で表される構造単位を主成分とする
ポリアミック酸 (B)アミノアルキル多価アルコキシシランあるいはア
ミノアリール多価アルコキシシランの加水分解物ないし
これらの縮合物と多価カルボン酸との反応体 - 【請求項5】 ポリイミド前駆体が下記A、B、成分か
ら主としてなることを特徴とする請求項2記載のポリイ
ミド前駆体。 (A)一般式(1)で表される構造単位を主成分とする
ポリアミック酸 (B)アミノアルキル多価アルコキシシランあるいはア
ミノアリール多価アルコキシシランと多価カルボン酸2
無水物の反応体 - 【請求項6】 ポリイミド前駆体が下記A、B、成分か
ら主としてなることを特徴とする請求項2記載のポリイ
ミド前駆体。 (A)一般式(1)で表される構造単位を主成分とする
ポリアミック酸 (B)アミノアルキル多価アルコキシシランあるいはア
ミノアリール多価アルコキシシランと多価カルボン酸の
反応体 - 【請求項7】 ポリイミド前駆体が下記A、B、成分か
ら主としてなることを特徴とする請求項2記載のポリイ
ミド前駆体。 (A)一般式(1)で表される構造単位を主成分とする
ポリアミック酸 (B)アミノアルキル多価アルコキシシランあるいはア
ミノアリール多価アルコキシシランの加水分解物ないし
これらの縮合物 - 【請求項8】 ポリイミド前駆体が下記A、B、成分か
ら主としてなることを特徴とする請求項2記載のポリイ
ミド前駆体。 (A)一般式(1)で表される構造単位を主成分とする
ポリアミック酸 (B)アミノアルキル多価アルコキシシラン縮合体、あ
るいは、アミノアリール多価アルコキシシランの縮合体 - 【請求項9】 一般式(1)で表される構造単位を主成
分とするポリアミック酸にアルコキシシリル基あるいは
シラノール基を有するアミン化合物の加水分解縮合物溶
液あるいはアルコキシシリル基あるいはシラノール基を
有するアミド酸化合物溶液を加えることを特徴とする請
求項2記載のポリイミド前駆体の製造方法。 - 【請求項10】 ポリアミック酸の製造において、アミ
ノアルキル多価アルコキシシランあるいはアミノアリー
ル多価アルコキシシランの加水分解物、加水分解縮合物
あるいは縮合物を多価アミン原料成分の少なくとも一部
として、テトラカルボン酸2無水物と反応せしめること
を特徴とする請求項2記載のポリイミド前駆体の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8155397A JPH09324049A (ja) | 1996-04-04 | 1997-03-31 | 架橋ポリイミド、その前駆体および製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8257996 | 1996-04-04 | ||
JP8-82579 | 1996-04-04 | ||
JP8155397A JPH09324049A (ja) | 1996-04-04 | 1997-03-31 | 架橋ポリイミド、その前駆体および製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09324049A true JPH09324049A (ja) | 1997-12-16 |
Family
ID=26422576
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8155397A Pending JPH09324049A (ja) | 1996-04-04 | 1997-03-31 | 架橋ポリイミド、その前駆体および製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09324049A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11271748A (ja) * | 1998-01-21 | 1999-10-08 | Toray Ind Inc | 液晶表示装置用基板及び液晶表示装置 |
WO2010111755A2 (en) | 2009-04-01 | 2010-10-07 | Katholieke Universiteit Leuven - K.U.Leuven R & D | Improved method for making cross-linked polyimide membranes |
EP2481475A1 (en) | 2007-05-14 | 2012-08-01 | Evonik Fibres GmbH | Cross-linked polyimide membranes |
DE102011079778A1 (de) | 2011-07-26 | 2013-01-31 | Universität Duisburg-Essen | Membran umfassend mindestens ein photochemisch vernetztes Polyimid |
-
1997
- 1997-03-31 JP JP8155397A patent/JPH09324049A/ja active Pending
Cited By (4)
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