JPH09323367A - 空気入りタイヤの設計方法 - Google Patents

空気入りタイヤの設計方法

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JPH09323367A
JPH09323367A JP8143227A JP14322796A JPH09323367A JP H09323367 A JPH09323367 A JP H09323367A JP 8143227 A JP8143227 A JP 8143227A JP 14322796 A JP14322796 A JP 14322796A JP H09323367 A JPH09323367 A JP H09323367A
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basic model
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Akihiko Abe
明彦 阿部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定部分に所定方向に沿って断続的に補強材
が配設された補強材構造が最適である場合も考慮してタ
イヤの設計を行う際にも、最適なタイヤを効率良く設計
する。 【解決手段】 ベルトラインBLに沿って断続的に補強
材が配設された構造が最適なベルト構造である場合も考
慮し、タイヤ基本モデルのベルトラインBL1〜BL3
の各々について、ベルトラインBLの延びる方向に沿っ
て補強材配設部(実線)と補強材非配設部(破線)とが
交互に位置するように規定されたタイヤ基本モデルを用
いる。そしてベルト構造を表す設計変数として、補強材
配設部及び補強材非配設部の各々の長さxij、補強材の
材質Mij及び補強材の角度θij(配設方向)を用い、遺
伝的アルゴリズムを適用したタイヤ設計方法により設計
変数の値を最適化し、タイヤのベルト構造を含むタイヤ
の設計を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気入りタイヤの設
計方法に係り、特に、タイヤの単一目的性能、二律背反
する性能等を満足するタイヤの構造、形状等の設計開発
を容易化かつ効率化すると共にタイヤのベストな構造、
形状を求めることを可能とし、コスト・パーフォーマン
スの高いタイヤを設計することができる空気入りタイヤ
の設計方法に関する。
【0002】
【従来の技術】タイヤ設計方法としては従来より種々の
方法が知られているが、何れの設計方法についても、実
験及び計算機を用いた数値実験による試行錯誤の繰り返
しによって成り立っているので、開発に必要な試作・試
験の工数が膨大で非常に非効率であり、開発コストがア
ップするためタイヤのコスト・パフォーマンスが低く、
また開発期間の短縮も困難であった。また従来のタイヤ
の設計開発では、タイヤのある性能について目標値を定
め、この目標値をクリアすれば一応終了とされ、与えら
れた資源で最良の性能、形状、構造を得るという考え方
のものではなく、二律背反する性能を満足するよう設計
するものでもなかった。
【0003】上記実情に鑑み、本願出願人は、異分野に
利用されている「最適化設計手法」をタイヤという特殊
分野に応用することに着目し、あらゆる検討を試み、具
体的にそれをタイヤ設計方法として確立して既に提案し
ている(特開平7-164815号公報、国際公開番号WO 94/
16877 号等参照)。
【0004】このタイヤ設計方法では、(a)内部構造
を含むタイヤ断面形状を表すタイヤ基本モデルを定めか
つ、タイヤ性能評価用物理量を表す目的関数を定めると
共に、ゴム部材及び補強材の物性を決定する設計変数を
定めかつ、ゴム部材及び補強材の物性、性能評価用物理
量及びタイヤ寸度の少なくとも1つを制約する制約条件
を定めるステップ、(b)制約条件を考慮しながら目的
関数の最適値を与える設計変数の値を求めるステップ、
(c)目的関数の最適値を与える設計変数に基づいてタ
イヤを設計するステップを含んで構成されている。
【0005】ところで、上記の設計方法において、ステ
ップ(b)における設計変数の値の最適化は、具体的に
は、例えば設計変数の単位変化量に対する目的関数の変
化量の割合である目的関数の感度、設計変数の単位変化
量に対する制約条件の変化量の割合である制約条件の感
度に基づいて、目的関数の最適値を与える設計変数の変
化量を予測し、制約条件を考慮しつつ目的関数の最適値
を与える設計変数の値を求めることにより実現できる。
【0006】しかし、上記の最適化方法において、例え
ば目的関数をタイヤのトレッド部に配設されるベルト端
部の歪みとした等の場合、設計変数の値を演算する毎に
ベルトの幅が変化することに伴って目的関数の感度が振
動的に変化するので、設計変数の値が収束しないという
問題がある。
【0007】このため本願出願人は、異分野に利用され
ている「遺伝的アルゴリズム手法」をタイヤという特殊
分野に応用することについても検討を試み、具体的にそ
れをタイヤ設計方法として確立して既に提案している
(前出の公報等参照)。遺伝的アルゴリズムを適用した
場合、目的変数や制約条件の感度を用いることなく設計
変数の値を収束させることができるので、目的関数とし
てベルト端歪を用いた等の場合にも設計変数の最適化を
実現できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本願発
明者が上述したタイヤ設計方法を用いて種々の実験を行
ったところ、遺伝的アルゴリズムを適用したタイヤ設計
方法を用いたとしても、設計変数の値が収束しない、或
いは収束するまでに多数回の演算が行われ収束に時間が
かかる等のように設計変数の収束性が低い場合があるこ
とが判明した。
【0009】すなわち、タイヤのトレッド部に配設する
ベルト等の補強材の構造は、タイヤのトレッド部にタイ
ヤの周方向と直交する方向(タイヤの幅方向)に沿って
断続的に補強材を配設した構造が最適な構造である場合
も有り得るが、これを考慮すると、タイヤ基本モデル及
び該タイヤ基本モデルにおける補強材の構造を規定する
設計変数は、上記のようにタイヤの幅方向に沿って断続
的に補強材を配設した構造をも表すことが可能なように
定める必要がある。これは、具体的には前出のWO 94/
16877 号(第11実施例:第34図参照)に記載されて
いるように、タイヤの幅方向に沿って補強材が配設され
る範囲を単位長さ毎に複数の区間に区切ったタイヤ基本
モデルを用い、各区間における補強材の有無を設計変数
として用いることによって実現できる。
【0010】しかしながら、上記のように補強材配設範
囲を単位長さ毎に複数の区間に区切ったタイヤ基本モデ
ルを用い、各区間における補強材の有無を設計変数とし
て用いたとすると、設計変数の収束性が非常に低く、ま
た設計変数が収束したとしても得られた設計変数が最適
値でない可能性が高いことが本願発明者が行った実験に
よって確認された。この設計変数の収束性が低いという
問題は、トレッド部に設ける補強材の構造を決定する場
合のみならず、ビード部に設ける補強材(所謂チェーフ
ァー)の構造を決定する場合にも同様に発生する問題で
ある。
【0011】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、所定部分に所定方向に沿って断続的に補強材が配設
された構造が最適な補強材構造である場合も考慮してタ
イヤの設計を行う際にも、与えられた条件下で最適なタ
イヤを設計することができると共に、タイヤの設計・開
発を高効率化し、低コストでタイヤを提供することがで
きる空気入りタイヤの設計方法を得ることが目的であ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願発明者は、タイヤ基
本モデル及び補強材の構造を規定する設計変数として、
タイヤの所定部分(例えばトレッド部やビード部等)に
所定方向に沿って断続的に補強材を配設した構造をも表
すことが可能な種々のタイヤ基本モデル及び設計変数を
各々用い、遺伝的アルゴリズムを適用したタイヤ設計方
法によりタイヤを設計する実験を行った。その結果、補
強材が配設される所定部分に所定方向に沿って補強材の
配設部及び非配設部が交互に位置するように規定された
タイヤ基本モデルを用い、補強材の構造を規定する設計
変数として、前記タイヤ基本モデル上での前記所定方向
に沿った前記補強材の配設部及び非配設部の長さを表す
変数を用いた場合に、設計変数の収束性が非常に高く、
かつ設計変数の最適値が得られる確率が非常に高いこと
を見い出した。
【0013】上記に基づき請求項1記載の発明に係る空
気入りタイヤの設計方法は、(a)タイヤの内部構造を
含むタイヤの断面形状を表し、かつ補強材が配設される
所定部分に所定方向に沿って補強材の配設部及び非配設
部が交互に位置するように規定された複数個のタイヤ基
本モデルから成る選択対象集団を定め、該選択対象集団
の各タイヤ基本モデルについて、タイヤ性能評価用物理
量を表す目的関数、タイヤ基本モデル上での前記所定方
向に沿った前記補強材の配設部及び非配設部の長さを表
す変数を含む設計変数、ゴム部材及び補強材の物性、性
能評価用物理量及びタイヤ寸度の少なくとも1つを制約
する制約条件、及び目的関数及び制約条件から評価でき
る適応関数を定めるステップ、(b)適応関数に基づい
て前記選択対象集団から2つのタイヤ基本モデルを選択
し、所定の確率で各タイヤ基本モデルの設計変数を交叉
させて新規のタイヤ基本モデルを生成すること及び少な
くとも一方のタイヤ基本モデルの設計変数の一部を変更
させて新規のタイヤ基本モデルを生成することの少なく
とも一方を行い、設計変数を変化させたタイヤ基本モデ
ルの目的関数、制約条件及び適応関数を求めて該タイヤ
基本モデル及び設計変数を変化させなかったタイヤ基本
モデルを保存しかつ保存したタイヤ基本モデルが所定数
になるまで繰り返し、保存した所定数のタイヤ基本モデ
ルから成る新規集団が所定の収束条件を満たすか否かを
判断し、収束条件を満たさないときには該新規集団を前
記選択対象集団として該選択対象集団が所定の収束条件
を満たすまで繰り返すと共に、該所定の収束条件を満た
したときに保存した所定数のタイヤ基本モデルのなかで
制約条件を考慮しながら目的関数の最適値を与える設計
変数を求めるステップ、(c)目的関数の最適値を与え
る設計変数に基づいてタイヤを設計するステップを含ん
でいる。
【0014】請求項1の発明では、タイヤの内部構造を
含むタイヤの断面形状を表し、かつ補強材が配設される
所定部分に所定方向に沿って補強材の配設部及び非配設
部が交互に位置するように規定されたタイヤ基本モデル
を用い、該タイヤ基本モデル上での所定方向に沿った補
強材の配設部及び非配設部の長さを表す変数を含む設計
変数を用いている。なお、本発明に係る補強材には、タ
イヤのトレッド部に設けられカーカスを補強するベル
ト、該ベルトを補強する補強材、ビード部に設けられる
チェーファー等が含まれる。
【0015】また請求項1の発明では、ステップ(a)
において、複数個のタイヤ基本モデルから成る選択対象
集団を定め、該選択対象集団の各タイヤ基本モデルにつ
いて、タイヤ性能評価用物理量を表す目的関数、前記設
計変数、ゴム部材及び補強材の物性、性能評価用物理量
及びタイヤ寸度の少なくとも1つを制約する制約条件、
及び目的関数及び制約条件から評価できる適応関数を定
めている。
【0016】なお、タイヤ基本モデルには、タイヤ外面
形状を表すライン、タイヤクラウン形状を表すライン、
タイヤのカーカスを表すカーカスライン、タイヤ内部の
カーカスプライの折り返しラインを表す折り返しプライ
ライン、ベルトを含む各種補強材のラインを表す補強材
ライン、タイヤゴム部材のゲージ分布及びベルト部の構
造を表す各ベルト層の角度、幅、コード種類、打ち込み
密度、並びにパターンの形状を表すブロック形状、ブロ
ック溝壁角度、サイプの位置、本数、長さを含ませるこ
とができる。また、タイヤ基本モデルは、複数の要素に
分割する有限要素法と呼ばれる手法を用いても良く解析
的手法を用いても良い。
【0017】また、タイヤ性能評価用物理量を表す目的
関数としては、操縦安定性を向上させるための空気充填
時のタイヤ周方向ベルト張力や横ばね定数等のタイヤ性
能の優劣を支配する物理量を使用することができる。
【0018】また設計変数は、タイヤ基本モデル上での
所定方向に沿った補強材の配設部及び非配設部の長さを
表す変数のみに限定されるものではなく、カーカスライ
ン、折り返しプライライン、タイヤ外面形状を表すライ
ン、タイヤクラウン形状を表すライン、及び補強材ライ
ンの少なくとも1つのラインの形状を表す関数と、ビー
ドフィラーのゲージ分布、ゴムチェーファーのゲージ分
布、サイドゴムのゲージ分布、トレッドゴムのゲージ分
布、トレッドベースゴムのゲージ分布、内面補強ゴムの
ゲージ分布、ベルト間ゴムのゲージ分布、及びベルトエ
ンドゴムのゲージ分布の少なくとも1つのタイヤゴム部
材のゲージ分布を表す変数と、ブロックの形状及びサイ
プの位置、本数、及び長さの少なくとも1つのパターン
の形状を表す変数と、のうちの少なくとも何れかを含ん
でいてもよい。
【0019】また、次のステップ(b)では、適応関数
に基づいて前記選択対象集団から2つのタイヤ基本モデ
ルを選択し、所定の確率で各タイヤ基本モデルの設計変
数を交叉させて新規のタイヤ基本モデルを生成すること
及び少なくとも一方のタイヤ基本モデルの設計変数の一
部を変更(所謂突然変異)させて新規のタイヤ基本モデ
ルを生成することの少なくとも一方を行い、設計変数を
変化させたタイヤ基本モデルの目的関数、制約条件及び
適応関数を求めて該タイヤ基本モデル及び設計変数を変
化させなかったタイヤ基本モデルを保存しかつ保存した
タイヤ基本モデルが所定数になるまで繰り返し、保存し
た所定数のタイヤ基本モデルから成る新規集団が所定の
収束条件を満たすか否かを判断し、収束条件を満たさな
いときには該新規集団を前記選択対象集団として該選択
対象集団が所定の収束条件を満たすまで繰り返すと共
に、該所定の収束条件を満たしたときに保存した所定数
のタイヤ基本モデルのなかで制約条件を考慮しながら目
的関数の最適値を与える設計変数を求めている。これに
より、設計変数の最適値が求まることになる。
【0020】そして、次のステップ(c)では、目的関
数の最適値を与える設計変数に基づいてタイヤを設計す
る。
【0021】このように、請求項1の発明によれば、制
約条件を満たす目的関数の最適値を与える設計変数を求
め、この設計変数からタイヤを設計しているので、与え
られた条件下で最適なタイヤを設計することができる。
また、コンピューター計算を主体にして最適なタイヤの
設計から、設計したタイヤの性能評価までがある程度可
能となるので、タイヤ設計・開発の著しい効率化、タイ
ヤの低コスト化を達成できる。
【0022】そして請求項1の発明では、所定部分に所
定方向に沿って断続的に補強材が配設された構造が最適
な補強材構造である場合も考慮し、補強材が配設される
所定部分に所定方向に沿って補強材の配設部及び非配設
部が交互に位置するように規定されたタイヤ基本モデル
を用い、該タイヤ基本モデル上での所定方向に沿った補
強材の配設部及び非配設部の長さを表す変数を含む設計
変数を用いているので、前述のように、設計変数として
の補強材の配設部及び非配設部の長さを表す変数の収束
性が非常に高く、かつ前記変数の最適値が得られる確率
が非常に高い。従って、所定部分に所定方向に沿って断
続的に補強材が配設された構造が最適な補強材構造であ
る場合も考慮してタイヤの設計を行う際にも、上述した
効果、すなわち、与えられた条件下で最適なタイヤを設
計することができると共に、タイヤの設計・開発を高効
率化し、低コストでタイヤを提供することができる、と
いう効果が得られる。
【0023】ところで、前述の請求項1のステップ
(b)では、各タイヤ基本モデルの設計変数の交叉及び
少なくとも一方のタイヤ基本モデルの設計変数の一部の
変更を行って設計変数を変化させるが、設計変数の交叉
や一部の変更により設計変数がどのような値に変化する
かについては一般に制限を設けないので、変化させた設
計変数の値に基づいて、実際のタイヤ上での補強材配設
部及び非配設部の長さを、例えば設計変数の値に比例す
るように単純に演算したとすると、演算結果が表す実際
のタイヤ上での補強材配設部の存在している範囲の一部
が、実際のタイヤ上で予め定められた補強材配設可能範
囲から逸脱することも考えられる。
【0024】このため請求項2記載の発明は、請求項1
の発明において、前記ステップ(b)では、前記変化さ
せた設計変数から求まるタイヤ基本モデル上での補強材
配設部及び非配設部の存在している範囲が、実際のタイ
ヤ上で予め定められた所定範囲内に収まるように、実際
のタイヤにおける前記補強材配設部及び非配設部の長さ
を演算し、演算結果に基づいてタイヤ基本モデルの目的
関数、制約条件及び適応関数を求めることを特徴として
いる。
【0025】請求項2の発明では、変化させた設計変数
から求まるタイヤ基本モデル上での補強材配設部及び非
配設部の存在している範囲が、実際のタイヤ上で予め定
められた所定範囲内に収まるように、実際のタイヤにお
ける補強材配設部及び非配設部の長さを演算するので、
設計変数の交叉や一部変更により設計変数がどのような
値に変化したかに拘らず、実際のタイヤにおける補強材
配設部及び非配設部の存在している範囲は前記所定範囲
内に収まることになり、本発明に係る設計方法を適用し
てタイヤを設計することで、実際には製造不可能等のよ
うに何らかの不都合があるタイヤが設計されることを防
止することができる。
【0026】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2の発明において、前記設計変数は、前記補強材配設
部に配設される補強材の物性を表す変数及び補強材の配
設方向を表す変数の少なくとも一方を含むことを特徴と
している。
【0027】上記のように、設計変数に、補強材配設部
に配設される補強材の物性を表す変数や補強材の配設方
向を表す変数を含ませることにより、補強材配設部に配
設すべき補強材の最適な物性や配設方向も決定すること
ができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態の一例を詳細に説明する。図1には、本発明に係
る空気入りタイヤの設計方法を実施するためのパーソナ
ルコンピュータの概略が示されている。このパーソナル
コンピュータは、データ等を入力するためのキーボード
10、予め記憶されたプログラムに従って制約条件を満
たしかつ目的関数を最適、例えば、最大または最小にす
る設計変数を演算するコンピュータ本体12、及びコン
ピュータ本体12の演算結果等を表示するCRT14か
ら構成されている。
【0029】次に本実施形態の作用として図2のフロー
チャートを参照し、パーソナルコンピュータで実行され
るタイヤ設計処理について、タイヤのトレッド部に配設
するベルト等の補強材の構造(ベルト構造)を設計する
場合を例に説明する。
【0030】ステップ300では、N個のタイヤ断面形
状を、有限要素法等のように空気充填時のタイヤ周方向
ベルト張力を数値的・解析的に求めることができる手法
によりモデル化し、内部構造を含むタイヤ基本モデルを
求める。なお、基準形状は、自然平衡状態のタイヤ断面
形状に限らず任意の形状でよい。ここで、モデル化と
は、タイヤ形状、構造、材料、パターンを、数値的・解
析的手法に基づいて作成されたコンピュータプログラム
へのインプットデータ形式に数値化することをいう。
【0031】一例として図3に示すように、タイヤ基本
モデルは、カーカスラインCL、タイヤ外面形状を表す
ラインOL、折り返しプライラインPL、補強材が配設
されて形成されるベルト層を表すベルトラインBL1,
BL2,BL3(図3では二点鎖線で示す)を含んで構
成されている。なお、ベルトラインBLの数は上記に限
定されるものではない。また、このタイヤ基本モデル
は、カーカスラインCLの複数の法線NL1,NL2,NL
3,・・・によって複数の要素に分割されている。なお、
上記では、タイヤ基本モデルをカーカスラインの複数の
法線によって複数の要素に分割した例について説明した
が、タイヤ外面形状を表すラインの複数の法線や折り返
しプライラインの複数の法線によって複数の要素に分割
してもよく、また設計目的によって3角形等の任意の形
状に分割してもよい。
【0032】ベルトラインBL1〜BL3については、
ベルトラインBLに沿って断続的に補強材が配設された
構造が最適なベルト構造である場合も考慮し、詳しくは
図4に破線及び実線で示すように、各ベルトラインBL
毎に、ベルトラインBLの延びる方向に沿って補強材が
存在している部分(補強材配設部)と補強材が存在して
いない部分(補強材非配設部)とが交互に現れるように
各ベルトラインBLがモデル化されている。
【0033】またこのモデルにおいては、ベルト構造を
表す設計変数として、補強材配設部及び補強材非配設部
の各々の長さxij(タイヤ基本モデル上での補強材配設
部及び非配設部の長さを表す変数に相当)、補強材配設
部の各々における補強材の材質Mij(補強材の物性を表
す変数に相当)及び補強材の角度θij(補強材としての
線材の長手方向とタイヤの赤道面とが成す角度、補強材
の配設方向を表す変数に相当)を用いている(但し、i
は各ベルトラインBLを識別するための符号、jは同一
ベルトラインBL上の各部分を識別するための符号)。
【0034】一例として図4に示すモデルにおいては、
ベルト構造を表す設計変数は、次の(1)式に示すよう
に、補強材配設部の各々の長さを表す設計変数ベクトル
A、補強材非配設部の各々の長さを表す設計変数ベクト
ルB、補強材配設部の各々における補強材の材質を表す
設計変数ベクトルC、及び補強材配設部の各々における
補強材の角度を表す設計変数ベクトルDから構成される
ことになる。
【0035】 A=(x11,x13,x21,x23,x31,x33) B=(x12,x14,x22,x24,x32,x34) C=(M12,M14,M22,M24,M32,M34) D=(θ12,θ14,θ22,θ24,θ32,θ34) …(1) 次のステップ302では、タイヤ性能評価用物理量を表
す目的関数、タイヤのベルト構造を制約する制約条件及
びN個のタイヤモデルのベルト構造を表す設計変数(設
計変数ベクトルA,B,C,D)を決定する。目的関数
及び制約条件は、設計すべきタイヤの種類や満足すべき
性能等に応じて定めることができる。一例として、設計
すべきタイヤが、高いコーナリングパワーCpが得られ
かつ低コストのタイヤである場合には、目的関数OBJ
及び制約条件Gは例えば次のように定めることができ
る。
【0036】目的関数OBJ:タイヤの踏面のセンター
ラインCL に横斜めの変位を与えたときの横力(=コー
ナリングパワーCpと相関の高い物理量) 制約条件 G :材料費が所定値以下 また、ベルト構造を表す設計変数ベクトルA,B,C,
Dの要素としての各設計変数の値は、具体的には、例え
ば次の表1に示すテーブルに従って数値化することがで
きる。
【0037】
【表1】 なお、ベルトラインBLiに沿って連続的に補強材を配
設するベルト構造は、ベルトラインBLiにおける補強
材配設部の長さ≧1かつベルトラインBLiにおける補
強材非配設部の長さ=0となるように設計変数xijの値
を設定することで表すことができ、ベルトラインBLi
に補強材を配設しないベルト構造は、ベルトラインBL
iにおける補強材非配設部の長さ≧1かつベルトライン
BLiにおける補強材配設部の長さ=0となるように設
計変数xijの値を設定することで表すことができる。ま
た、ベルトラインBLiに沿って断続的に補強材を配設
するベルト構造は、ベルトラインBLiにおける少なく
とも1個以上の補強材配設部及び補強材非配設部の長さ
≧1となるように設計変数xijの値を設定することで表
すことができる。
【0038】上記の表1等に従って、N個のタイヤモデ
ルの各々のベルト構造を表す設計変数ベクトルAJ ,B
J ,CJ ,DJ (但しJ=1,2,・・・,N)を決定
すると、ステップ304へ移行し、N個のタイヤモデル
の各々の設計変数ベクトルA J 〜DJ に基づき、N個の
タイヤモデルの各々の目的関数OBJJ 及び制約条件G
J の値を演算する。
【0039】この目的関数OBJJ 及び制約条件GJ
値の演算は、各タイヤモデルの設計変数ベクトルが表す
実際のタイヤの各部の形状、構造、物性等に基づいて行
うが、本実施形態では、設計変数ベクトルA及び設計変
数ベクトルBの要素である設計変数xijの値が、補強材
配設部及び補強材非配設部のタイヤモデル上での論理的
な長さを表しており、実際のタイヤ上での補強材配設部
及び非配設部の物理的な長さとは必ずしも対応していな
い。
【0040】このため本実施形態では、目的関数OBJ
J 及び制約条件GJ の値の演算に先立って、補強材配置
演算処理(図5参照)により、設計変数xijから実際の
タイヤ上での補強材配設部及び非配設部の物理的な長さ
ijを演算することにより、各タイヤモデルが表す実際
のタイヤ上での各ベルトラインBL上の補強材の配置を
求めている。以下、図5のフローチャートを参照し、補
強材配置演算処理について説明する。
【0041】ステップ400では、予め設定されてメモ
リ等に記憶されている、実際のタイヤ上でのベルトライ
ンBLの最大長さLa (実際のタイヤ上での補強材の配
設可能範囲を表す)及び設計変数xijが表すタイヤモデ
ル上での補強材配設部又は非配設部の長さの最大値Lb
(先に示した表1ではLb =7)を取り込む。ステップ
402ではカウンタiに1を代入し、ステップ404で
はカウンタjに1を代入する。次のステップ406で
は、ベルトラインBLiのj番目の部分(補強材配設部
又は非配設部)のタイヤモデル上での長さを表す設計変
数xijを設計変数ベクトルA又は設計変数ベクトルBか
ら取り込む。
【0042】ステップ408では、ステップ406で取
り込んだ設計変数xijに基づき、ベルトラインBLiの
j番目の部分(補強材配設部又は非配設部)の実際のタ
イヤ上での物理的な長さXijを次の(2)式に従って演
算する。
【0043】
【数1】 次のステップ410ではカウンタjを1だけインクリメ
ントし、ステップ412でベルトラインBLiにj番目
の部分(補強材配設部又は非配設部)が有るか否か判定
する。判定が肯定された場合にはステップ406に戻
り、上記判定が肯定される迄ステップ406〜412を
繰り返す。
【0044】これにより、一例としてベルトラインBL
iの設計変数ベクトルA及び設計変数ベクトルBの内容
が、 A=(xi2,xi4)=(2,2)、 B=(xi1
i3)=(1,1) であり、設計変数xijが表すタイヤモデル上での補強材
配設部又は非配設部の長さの最大値Lb =7であったと
すると、タイヤのセンターラインCL を基準として各部
分が順に割付けされ、実際のタイヤ上での1番目の部分
(非配設部)の長さは図6(A)に示すようにXi1
(1/7)・La となり、実際のタイヤ上での2番目の
部分(補強材配設部)の長さは図6(B)に示すように
i2=(2/7)・(La −Xi1)となり、実際のタイ
ヤ上での3番目の部分(非配設部)の長さは図6(C)
に示すようにXi3=(1/7)・(La −(Xi1
i2))となり、実際のタイヤ上での4番目の部分(補強
材配設部)の長さは、図6(D)に示すようにXi4
(2/7)・(La −(Xi1+Xi2+Xi3)となる。
【0045】上述した例からも明らかなように、設計変
数xijが表すタイヤモデル上での補強材配設部又は非配
設部の長さは最大値Lb を越えることはないので、実際
のタイヤ上での補強材配設部及び非配設部の長さXij
(2)式に従って演算することにより、後述する交叉や
突然変異により設計変数ベクトルA及び設計変数ベクト
ルBを構成する各設計変数xijの合計値が変化したとし
ても、実際のタイヤ上におけるベルトラインBLiの補
強材配設部及び非配設部の長さXijは、実際のタイヤ上
でのベルトラインBLの最大長さLa 内に収まるように
値が演算されることになる。
【0046】図2のステップ304では、上記の補強材
配置演算処理をN回繰り返すことにより、N個のタイヤ
モデルの各々の設計変数ベクトルA、設計変数ベクトル
Bが表す実際のタイヤ上での補強材配設部又は非配設部
の物理的な長さXijを各々演算する。そして、N個のタ
イヤモデルが各々表す実際のタイヤの各部の形状、構
造、物性等(演算した長さXij及び他の設計変数によっ
て定まる)に基づいて、目的関数OBJJ 及び制約条件
J の値を各々演算する。
【0047】次のステップ306では、ステップ204
で求めたN個のタイヤモデルの各々の目的関数OBJJ
及び制約条件GJ の値を用いて、N個のタイヤモデルの
各々の適応関数FJ を以下の(3)式に従って演算す
る。例えば目的関数OBJを、タイヤの踏面のセンター
ラインCL に横斜めの変位を与えたときの横力とした場
合、適応関数による値(適応度)は横力が大きくなるに
従って大きくなる。
【0048】 ΦJ =−OBJJ +γ・max(GJ ,O) FJ =−ΦJ …(3) 又は、 FJ =1/ΦJ 又は、 FJ =−a・ΦJ +b 但し、
【0049】
【数2】 c :定数 γ :ペナルティ係数 Φmin =min(Φ1 ,Φ2 ,・・・,ΦN ) ΦJ :N個のタイヤモデルのJ番目のタイヤモデルの
ペナルティ関数 (J=1,2,・・・,N) なお、c及びγは使用者が予め入力する。
【0050】次のステップ308では、N個のモデルの
中から交叉させるモデルを2個選択する。選択方法とし
ては、一般に知られている適応度比例戦略を用いること
ができる。適応度比例戦略を適用した場合、N個のタイ
ヤモデルのある個体Lが各々選択で選ばれる確率PL
以下の式で表わされる。
【0051】
【数3】 但し、FL :N個のタイヤモデルの中のある個体Lの適
応関数 FJ :N個のタイヤモデルのJ番目の適応関数 J=1、2、3、・・・N なお、上記で説明した適応度比例戦略に代えて、遺伝的
アルゴリズム(北野宏明 編)に示されている様な、期
待値戦略、ランク戦略、エリート保存戦略、トーナメン
ト選択戦略、或いはGENITORアルゴリズム等を用
いてもよい。
【0052】次のステップ310では、選択された2個
のタイヤモデルを、使用者が予め入力した確率Tによっ
て交叉させるか否かを決定する。ここでいう交叉とは、
2個のタイヤモデルの設計変数ベクトルの要素である設
計変数の一部を交換することをいう。判定が否定された
場合には、ステップ312で現在の2個のタイヤモデル
に対し交叉等の処理を行うことなくそのままの状態でス
テップ316へ進む。一方、前記判定が肯定された場合
には、ステップ314で2個のタイヤモデルを交叉させ
る。
【0053】具体的には、先のステップ308で選択し
た2個のタイヤモデル(便宜的に双方のタイヤモデルを
タイヤモデルa、タイヤモデルbと称する)の各設計変
数ベクトルAa 〜Da 、Ab 〜Db に対し、各設計変数
ベクトルを構成する設計変数のうち交叉させる対象とし
ての設計変数のアドレス(交叉場所i)を乱数により決
定し、決定した交叉場所iに位置している設計変数を先
頭とする所定数の設計変数を、タイヤモデルaとタイヤ
モデルbの対応する設計変数ベクトル毎に交叉(交換)
し、交叉によって新規な2個のタイヤモデルを生成す
る。
【0054】以下に、各設計変数ベクトルの1番目の設
計変数のアドレスが交叉場所iとして決定され、交換す
る設計変数の数が「2」とされていた場合の交叉の一例
を、具体的数値を挙げて示す。
【0055】
【数4】 なお上記の例では、交叉(交換)の対象としての設計変
数に下線を付して示しており、交叉によって生成された
新たな設計変数ベクトルAa ’〜Da ’及びA b ’〜D
b ’が表すタイヤモデルをタイヤモデルa’、b’とし
て示している。なお交叉場所iは各設計変数ベクトル毎
に別個に決定してもよい。また交叉(交換)の対象とし
ての設計変数の数も乱数等により定めるようにしてもよ
い。更に、遺伝的アルゴリズム(北野 宏明 編)に示
されているような、複数点交叉または一様交叉等を適用
してもよい。
【0056】次のステップ316では、使用者が予め入
力した確率Sで、突然変異させるか否かを決定する。こ
の突然変異は、後述するように、設計変数の一部を微小
に変更することをいい、最適な設計変数となりうる母集
団を含む確度を高くするために行う。ステップ316の
判定が否定された場合にはステップ318へ移行し、現
在の2個のタイヤモデルに対し突然変異等の処理を行う
ことなくステップ322へ進む。
【0057】一方、前記判定が肯定された場合には、次
のステップ320で以下のようにして突然変異処理を行
う。すなわち、2個のタイヤモデルの各々の設計変数ベ
クトルを構成する全ての設計変数のうち突然変異させる
設計変数のアドレス(突然変異の場所i)を乱数等によ
り決定し、決定した突然変異の場所iに位置している設
計変数(突然変異させる設計変数)の値を乱数等により
決定し、前記設計変数の値を前記乱数等により決定した
値に変更することにより新規なタイヤモデルを生成す
る。
【0058】以下に、設計変数ベクトルAの5番目の設
計変数のアドレスが突然変異の場所iとして決定された
場合の突然変異の一例を、具体的数値を挙げて示す。
【0059】
【数5】 なお上記の例では、突然変異の対象としての設計変数に
下線を付して示しており、突然変異によって生成された
新たな設計変数ベクトルAa ’〜Da ’(但し上記の例
では設計変数ベクトルAa ’以外は各設計変数の値は変
化せず)が表すタイヤモデルをタイヤモデルa’として
示している。なお設計変数ベクトルA〜Dの各々に対し
て突然変異を行ってもよい。
【0060】次のステップ322では、上記のようにし
て新規に生成された2個のタイヤモデルについて、目的
関数OBJJ 及び制約条件GJ を演算する。このステッ
プ322における目的関数OBJJ 及び制約条件GJ
演算についても、先に説明したステップ304と同様
に、補強材配置演算処理(図5参照)により2個のタイ
ヤモデルの各々について、設計変数xijから実際のタイ
ヤ上での補強材配設部及び非配設部の物理的な長さXij
を演算する。これにより、前述の交叉や突然変異によっ
て設計変数ベクトルA及び設計変数ベクトルBを構成す
る各設計変数xijの合計値が変化したとしても、実際の
タイヤ上におけるベルトラインBLiの補強材配設部及
び非配設部の長さXijは、実際のタイヤ上でのベルトラ
インBLの最大長さLa 内に収まるように値が演算され
ることになる。そして、2個のタイヤモデルが各々表す
実際のタイヤの各部の形状、構造、物性等(演算した長
さX ij及び他の設計変数によって定まる)に基づいて、
目的関数OBJJ 及び制約条件GJ を各々演算する。
【0061】次のステップ324では、上記で演算した
2個のタイヤモデルの各々の目的関数OBJJ 及び制約
条件GJ の値を用いて、先のステップ306と同様に2
個のタイヤモデルの各々の適応関数FJ を演算する。ス
テップ326では上記2個のタイヤモデルを保存し、次
のステップ328ではステップ326で保存したタイヤ
モデルの数がN個に達したか否か判定する。
【0062】判定が否定された場合には、タイヤモデル
の数がN個になるまでステップ308〜ステップ328
を繰り返す。そしてタイヤモデルの数がN個に達し、ス
テップ326の判定が肯定されると、ステップ330で
収束判定を行う。この収束判定は、例えば以下の条件の
いずれかを満足したら収束とみなすことができる。
【0063】1)世代数がM個に達した 2)一番目的関数の値が大きい線列の数が全体のq%以
上になった 3)最大の目的関数の値が、続くp回の世代で更新され
ない。
【0064】なお、M、q、pは使用者が予め入力して
おく。ステップ330の判定が否定された場合には、N
個のタイヤモデルをステップ326で保存されたタイヤ
モデルに更新してステップ308に戻り、ステップ30
8〜ステップ330を繰り返し実行する。
【0065】一方、ステップ330で収束したと判断さ
れた場合には、N個のタイヤモデルの中で制約条件を略
満たしながら目的関数の値が最大となるタイヤモデルの
設計変数の値をもって制約条件を略満たしながら目的関
数を最大にする設計変数の値とし、ステップ332にお
いてこの設計変数の値を用いてタイヤの構造、形状を決
定する。これにより、制約条件を略満たしながら目的関
数を最大にする最適なタイヤの構造、形状を決定するこ
とができる。
【0066】また、上記ではベルト構造を表す設計変数
として補強材配設部及び補強材非配設部の長さxijを用
いているので、制約条件を略満たしながら目的関数を最
大にする最適なタイヤのベルト構造が、タイヤの幅方向
に沿って断続的に補強材が配設された構造であったとし
ても設計変数の値が良好に収束し、前記最適なベルト構
造を短期間で効率良く得ることができる。
【0067】なお、上記では実際のタイヤ上における補
強材配設可能範囲をタイヤのセンターライン側より順
に、(補強材配設部又は非配設部の長さを表す設計変数
ij/設計変数xijの最大値Lb )により分割して割り
当てることを繰り返して(2回目以降は補強材配設可能
範囲のうち未割り当ての範囲に対して分割・割り当てを
行う)、補強材配設部及び非配設部の実際のタイヤ上で
の長さXijを演算することにより、実際のタイヤにおけ
る補強材配設部及び非配設部の存在している範囲が補強
材配設可能範囲内に収まるようにしていたが、本発明は
これに限定されるものではなく、補強材配設部及び非配
設部の各々のタイヤモデル上での長さを表す設計変数x
ijの値に応じて、補強材配設可能範囲を比例配分する
(以下の(4)式参照)ことにより、実際のタイヤにお
ける補強材配設部及び非配設部の存在している範囲が補
強材配設可能範囲内に収まるように、補強材配設部及び
非配設部の実際のタイヤ上での長さXijを演算するよう
にしてもよい。
【0068】
【数6】 但し、n:ベルトラインBLiの補強材配設部及び非配
設部の総数 また、上記では突然変異として特定の設計変数の値を変
更するようにしていたが、これに限定されるものではな
く、補強材配設部や補強材非配設部の数も変化するよう
に突然変異を行ってもよい。
【0069】更に、上記では補強材の物性を表す設計変
数として、補強材の材質を表す変数を用いていたが、こ
れに限定されるものではなく、補強材としての線材の径
やその他の物性を表す設計変数を含めてもよい。
【0070】また、上記ではタイヤのトレッド部に配設
する補強材の構造を設計する場合を例に説明したが、本
発明はビード部に配設する補強材の構造(所謂チェーフ
ァー構造)を決定する場合にも適用可能であり、この場
合にも設計変数の収束性が良好であることは言うまでも
ない。
【0071】
【実施例】次に、本発明の有効性を検証するために、本
願発明者が、本発明に係るタイヤ設計方法を適用してパ
ーソナルコンピュータにより実際にタイヤを設計(詳し
くはベルト構造の設計)する実験を行った結果について
説明する。なお、以下で説明する実験では全て、タイヤ
サイズを195/65R15とした。
【0072】〔第1実験例〕第1実験例では、タイヤに
要求される各種性能のうち特にコーナリングパワーCp
を重視し、ベルト層の数が2、補強材としてスチールの
ベルトのみを用いるとの条件で、本願発明者が試作及び
試験の繰り返しによって求めたコーナリングパワーCp
が最大となる最適なベルト構造が、本発明に係るタイヤ
設計方法を適用したタイヤ設計処理によって得られるか
否かを検証した。
【0073】本願発明者が試作及び試験の繰り返しによ
って求めたコーナリングパワーCpが最大となる最適な
ベルト構造は、第1ベルト層(BL1)がタイヤの赤道
面に対して0°の角度でスチールのベルトが連続的に配
設されて構成され、第2ベルト層(BL2)がタイヤの
赤道面に対して右上がりに30°の角度でスチールのベル
トが連続的に配設されて構成されたベルト構造であっ
た。
【0074】これに対し、本第1実験例では、ベルトラ
インBLの数を2とし、補強材の材質をスチールに限定
すると共に、目的関数及び制約条件を以下のように定
め、先に説明したタイヤ設計処理を行ってベルト構造の
設計を行った。
【0075】目的関数:タイヤの踏面のセンターライン
L に横斜めの変位を与えたときの横力(以下、単に
「横力」という)が最大 制約条件:重量が所定値以下 図7には第1実験例のタイヤ設計処理の途中経過及び最
終結果を示す。図7(A)はタイヤ設計処理を実行して
いる過程で生成された多数のタイヤモデルを、横軸に重
量を、縦軸に横力をとった線図に、タイヤモデルの世代
毎(図2に示すステップ300で生成されたN個のタイ
ヤモデルから成るモデル群を第1世代、以下ステップ3
28の判定が繰り返し肯定される間に繰り返し生成され
る各々N個のタイヤモデルから成る複数のモデル群を第
2世代、第3世代、…と称する)にプロットしたもので
あり、図7(A)では簡略的に第1世代(「△」で示
す)、第12世代(「○」で示す)、第16世代
(「◇」で示す)及び第20世代(「+」で示す)の各
モデル群のタイヤモデルのみプロットしている。
【0076】図7(A)より明らかなように、第1世代
のモデル群では、横力が最大となる最良のタイヤモデル
でも横力が115kgf程度であり、その構造は、図7(B)
に示すように第1ベルト層(BL1)がタイヤの赤道面
に対して0°の角度でスチールのベルトが連続的に配設
されて構成され(図では「0」と表記)、第2ベルト層
(BL2)がタイヤの赤道面に対して右上がりに42°の
角度でスチールのベルトが連続的に配設されて構成され
(図では「R42」と表記)たベルト構造であった。
【0077】これに対し、本第1実験例は目的関数を横
力としているので、世代が新しくなるに従って、横力が
より高いベルト構造のタイヤモデルが出現する(第12
世代では最良のタイヤモデルの横力が133kgf程度、第1
6世代や第20世代では最良のタイヤモデルの横力が14
2kgf程度)と共に、同一世代のモデル群に横力の高いベ
ルト構造のタイヤモデルの占める割合が増加しているこ
とが図7(A)からも理解できる。
【0078】また、図7(B)に示す第16世代におけ
る最良のタイヤモデルのベルト構造と、第20世代にお
ける最良のタイヤモデルのベルト構造と、が極めて近似
していることからも明らかなように、世代の数が大きく
なるに伴って、最良のタイヤモデルにおける設計変数の
値は略一定の値に収束する。本第1実験例では2種類の
収束判定、すなわち「目的関数の値が最も大きい線列の
数が全体のq%以上になった」及び「最大の目的関数の
値が、続くp回の世代で更新されない」を満足したこと
により、第20世代のモデル群を生成した段階で、設計
変数の値が収束したと判断して処理を終了した。
【0079】第20世代のモデル群における最良のベル
ト構造は、第1ベルト層(BL1)がタイヤの赤道面に
対して0°の角度でスチールのベルトが連続的に配設さ
れて構成され、第2ベルト層(BL2)がタイヤの赤道
面に対して右上がりに30°の角度でスチールのベルトが
連続的に配設されて構成され(図では「R30」と表
記)たベルト構造であり、本願発明者が試作及び試験の
繰り返しによって求めたコーナリングパワーCpが最大
となる最適なベルト構造と等しい。従って本発明を適用
すれば、最適なベルト構造を極めて容易に得られること
が理解できる。
【0080】〔第2実験例〕上記で説明した第1実験例
では、試作及び試験の繰り返しにより予め最適なベルト
構造を求めていたが、以下で説明する第2実験例及び第
3実験例では、最適なベルト構造が未知の状態で実験を
行った。
【0081】本第2実験例では、ベルトラインBLの数
を4とし、ベルト構造を表す設計変数として、先に説明
した設計変数以外に、補強材の材質がスチールの場合の
打込み密度(単位幅当りのベルトの本数)を追加する
(第3実験例も同様)と共に、タイヤに要求される各種
性能のうち特にコーナリングパワーCpを重視し、目的
関数及び制約条件を以下のように定め、先に説明したタ
イヤ設計処理を行ってベルト構造の設計を行った。
【0082】目的関数:横力が最大 制約条件:材料費が2Steel(スチールのベルトが各々
連続的に配設された2層のベルト層から成るベルト構
造)と同等以下 重量が2Steel と同等以下 部材数4以下 その結果、図8(A)に示すように、第1ベルト層(B
L1)がタイヤの赤道面に対して左上がりに36°の角度
で補強材としてのナイロンのベルトが連続的に配設され
て構成され(図では「L36ナイロン」と表記)、第2
ベルト層(BL2)がタイヤの赤道面に対して右上がり
に42°の角度で補強材としてのナイロンのベルトが連続
的に配設されて構成され(図では「R42ナイロン」と
表記)、第3ベルト層(BL3)がタイヤの赤道面に対
して左上がりに22°の角度かつ打込み密度90%で補強材
としてのスチールのベルトが連続的に配設されて構成さ
れ(図では「L22スチール打込み90%」と表記)、
第4ベルト層(BL4)がタイヤの赤道面に対して0°
の角度かつ打込み密度60%で補強材としてのスチールの
ベルトが連続的に配設されて構成され(図では「0スチ
ール打込み60%」と表記)たベルト構造が得られた。
また設計変数の収束性も良好であった。
【0083】上記のベルト構造に対し、先に目的関数及
び制約条件として挙げた各項目について従来のベルト構
造(2Steel)との比較を行ったところ、図8(A)に記
しているように、本第1実施例で設計されたベルト構造
は、制約条件の各項目を殆ど満足していると共に、目的
関数としての横力の値が従来に比して大幅に向上(詳し
くは9%向上)していることが確認された。従来のタイ
ヤ設計方法では、材料費や重量の増大を招くことなく横
力を10%近くも向上させることは非常に困難であった
が、本発明を適用することにより、これが容易に可能と
なることが理解できる。
【0084】また、コーナリングパワーCpの向上には
ベルト面内曲げ剛性(詳しくは剪断方向及びタイヤ周方
向の曲げ剛性)を向上させることが必要であるが、上記
のベルト構造に対し、ベルト基本剛性予測システムによ
り面内曲げ剛性及びコーナリングパワーCpの見積もり
を行ったところ、図8(A)に記しているように、面内
曲げ剛性及びコーナリングパワーCpの何れについても
従来より大幅に向上していることが確認された。
【0085】本願発明者は上記のベルト構造について分
析を行った。その結果、図8(B)に示すように、第1
ベルト層〜第3ベルト層の補強材によって剪断方向の曲
げ剛性が確保されていると共に、第4ベルト層の補強材
によって周方向の曲げ剛性が確保されており、また第1
ベルト層〜第3ベルト層の補強材は軽量化及び材料費の
低減にも寄与していることが判明した。
【0086】目的関数の感度及び制約条件の感度に設計
変数の値を求める設計方法では、上記のようにタイヤの
厚さ方向に沿って異なる位置に位置している各ベルト層
の補強材で役割を分担しているベルト構造を得ることは
困難であるが、本発明を適用すれば、上記のようなベル
ト構造を容易に得ることができ、かつ設計変数の収束性
も良好であることが理解できる。
【0087】〔第3実験例〕本第3実験例では、タイヤ
に要求される各種性能のうち特に材料費の低減を重視
し、目的関数及び制約条件を以下のように定め、先に説
明したタイヤ設計処理を行ってベルト構造の設計を行っ
た。
【0088】目的関数:材料費が最小 制約条件:横力が2Steel と同等以下 重量が2Steel と同等以下 部材数4以下 その結果、図9(A)に示すように、第1ベルト層(B
L1)がタイヤの赤道面に対して右上がりに22°の角度
かつ打込み密度60%で補強材としてのスチールのベルト
が連続的に配設されて構成され(図では「R22スチー
ル打込み60%」と表記)、第2ベルト層(BL2)
が、タイヤのセンター側にタイヤの赤道面に対して左上
がりに6°の角度かつ打込み密度60%で補強材としての
スチールのベルトが配設されたベルト配設部(図では
「L6スチール打込み60%」と表記)と、タイヤのシ
ョルダー側にタイヤの赤道面に対して0°の角度かつ打
込み密度 100%で補強材としてのスチールのベルトが配
設されたベルト配設部(図では「0スチール打込み10
0%」と表記)と、がベルト非配設部を挟んで配置され
て構成されたベルト構造が得られた。また設計変数の収
束性も良好であった。
【0089】上記のベルト構造に対し、先に目的関数及
び制約条件として挙げた各項目について従来のベルト構
造(2Steel)との比較を行ったところ、図9(A)に記
しているように、本第1実施例で設計されたベルト構造
は、制約条件の各項目を殆ど満足していると共に、目的
関数としての材料費が従来に比して大幅に低減(詳しく
は29%低減) していることが確認された。従来のタイヤ
設計方法では、横力の低下や重量の増大を招くことなく
材料費を30%近くも低減することは非常に困難であった
が、本発明を適用することにより、これが容易に可能と
なることが理解できる。
【0090】また上記のベルト構造に対し、ベルト基本
剛性予測システムにより面内曲げ剛性及びコーナリング
パワーCpの見積もりを行ったところ、図9(A)に記
しているように、面内曲げ剛性及びコーナリングパワー
Cpの何れについても、若干ではあるが従来より向上し
ていることが確認された。
【0091】本願発明者は上記のベルト構造についても
分析を行った。その結果、図8(B)に示すように、第
1ベルト層の補強材及び第2ベルト層のうちセンターラ
イン側に位置しているベルト配設部の補強材によって剪
断方向の曲げ剛性が確保されていると共に、第2ベルト
層のうちショルダー側に位置しているベルト配設部の補
強材によって周方向の曲げ剛性が確保されていることが
判明した。
【0092】目的関数の感度及び制約条件の感度に設計
変数の値を求める設計方法では、上記のようにタイヤの
厚さ方向及び幅方向に沿った各部で役割を分担している
ベルト構造を得ることは困難であるが、本発明を適用す
れば、上記のようなベルト構造を容易に得ることがで
き、かつ設計変数の収束性も良好であることが理解でき
る。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
は、所定部分に所定方向に沿って断続的に補強材が配設
された構造が最適な補強材構造である場合も考慮してタ
イヤの設計を行う際にも、与えられた条件下で最適なタ
イヤを設計することができると共に、タイヤの設計・開
発を高効率化し、低コストでタイヤを提供することがで
きる、という優れた効果を有する。
【0094】請求項2記載の発明は、上記効果に加え、
設計変数の交叉や一部変更により設計変数がどのような
値に変化したかに拘らず、何らかの不都合があるタイヤ
が設計されることを防止することができる、という効果
を有する。
【0095】請求項3記載の発明は、上記効果に加え、
補強材配設部に配設すべき補強材の最適な物性や配設方
向も決定することができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態で使用されるパーソナルコン
ピュータの外観図である。
【図2】本実施形態に係るタイヤ設計処理を示すフロー
チャートである。
【図3】タイヤ基本モデルの一例を示す線図である。
【図4】タイヤ基本モデルのうちベルトラインのモデル
の一例を示す線図である。
【図5】補強材配置演算処理を示すフローチャートであ
る。
【図6】(A)乃至(D)は、補強材配置演算処理の過
程を説明するための概念図である。
【図7】本願発明者によって実施された実験の結果を説
明するための、(A)は線図、(B)は説明図である。
【図8】(A)及び(B)は、本願発明者によって実施
された実験の結果を説明する説明図である。
【図9】(A)及び(B)は、本願発明者によって実施
された実験の結果を説明する説明図である。
【符号の説明】
10 キーボード 12 コンピュータ本体 14 CRT

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の各ステップを含む空気入りタイヤの
    設計方法。 (a)タイヤの内部構造を含むタイヤの断面形状を表
    し、かつ補強材が配設される所定部分に所定方向に沿っ
    て補強材の配設部及び非配設部が交互に位置するように
    規定された複数個のタイヤ基本モデルから成る選択対象
    集団を定め、該選択対象集団の各タイヤ基本モデルにつ
    いて、タイヤ性能評価用物理量を表す目的関数、タイヤ
    基本モデル上での前記所定方向に沿った前記補強材の配
    設部及び非配設部の長さを表す変数を含む設計変数、ゴ
    ム部材及び補強材の物性、性能評価用物理量及びタイヤ
    寸度の少なくとも1つを制約する制約条件、及び目的関
    数及び制約条件から評価できる適応関数を定めるステッ
    プ。 (b)適応関数に基づいて前記選択対象集団から2つの
    タイヤ基本モデルを選択し、所定の確率で各タイヤ基本
    モデルの設計変数を交叉させて新規のタイヤ基本モデル
    を生成すること及び少なくとも一方のタイヤ基本モデル
    の設計変数の一部を変更させて新規のタイヤ基本モデル
    を生成することの少なくとも一方を行い、設計変数を変
    化させたタイヤ基本モデルの目的関数、制約条件及び適
    応関数を求めて該タイヤ基本モデル及び設計変数を変化
    させなかったタイヤ基本モデルを保存しかつ保存したタ
    イヤ基本モデルが所定数になるまで繰り返し、保存した
    所定数のタイヤ基本モデルから成る新規集団が所定の収
    束条件を満たすか否かを判断し、収束条件を満たさない
    ときには該新規集団を前記選択対象集団として該選択対
    象集団が所定の収束条件を満たすまで繰り返すと共に、
    該所定の収束条件を満たしたときに保存した所定数のタ
    イヤ基本モデルのなかで制約条件を考慮しながら目的関
    数の最適値を与える設計変数を求めるステップ。 (c)目的関数の最適値を与える設計変数に基づいてタ
    イヤを設計するステップ。
  2. 【請求項2】 前記ステップ(b)において、前記変化
    させた設計変数から求まるタイヤ基本モデル上での補強
    材配設部及び非配設部の存在している範囲が、実際のタ
    イヤ上で予め定められた所定範囲内に収まるように、実
    際のタイヤにおける前記補強材配設部及び非配設部の長
    さを演算し、演算結果に基づいてタイヤ基本モデルの目
    的関数、制約条件及び適応関数を求めることを特徴とす
    る請求項1記載の空気入りタイヤの設計方法。
  3. 【請求項3】 前記設計変数は、前記補強材配設部に配
    設される補強材の物性を表す変数及び補強材の配設方向
    を表す変数の少なくとも一方を含むことを特徴とする請
    求項1又は請求項2記載の空気入りタイヤの設計方法。
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