JPH0932279A

JPH0932279A - 足場板の連結構造

Info

Publication number: JPH0932279A
Application number: JP7200399A
Authority: JP
Inventors: Tatsuo Ono; 辰雄小野
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1995-07-13
Filing date: 1995-07-13
Publication date: 1997-02-04

Abstract

(57)【要約】【課題】隣接する足場板からのくぎ，ボルト，建築材
料，工具などの不用意な落下を確実に防止する。【解決手段】互いに水平方向に並置されて当接される
複数枚の足場板１１Ａ，１１Ｂと、これらの各足場板１
１Ａ，１１Ｂの当接部側にそれぞれ設けられて交互に噛
み合う楔ガイド部材１４，１５と、を有し、楔ガイド部
材１４，１５に楔部材１８を嵌挿して各足場板１１Ａ，
１１Ｂを互いに密着連結する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、枠組み足場の使
用に適する足場板の連結構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種、従来の枠組み足場として、例え
ば、実開平４−１２９２５６号公報に開示されたものが
知られている。

【０００３】この枠組み足場は、図５に示すように、縦
方向に差し込み式に連設した建わく１，１と、建わく
１，１間に架設された横架材２と、で枠体３を構成し、
この枠体３を多数列設した後に横架材２上にフックを介
して足場板４，４を架設し、更に、各足場板４，４の両
隣りに巾木５，５を配置し、この巾木５，５を上方の手
摺を兼ねた建わく１，１に番線等で結合したものであ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の足場板を利用した枠組み足場では、横架材２上に
左右方向に並べて架設される２枚の足場板どうしが密に
連結される構成となっていないため、その足場板の幅に
よってはこれらの隣接部に大きな隙間が生じてしまう。

【０００５】このため、この隙間を通して足場板４，４
上のくぎ，ボルト，工具，小形の建築材料等が作業現場
下方に落下し、極めて危険であるという問題点があっ
た。

【０００６】一方、上記足場板４，４どうしの間隙を塞
ぐために、隣接する各足場板４，４の一部に貫通孔を設
け、これにスプリングを介してボルトを挿し込みナット
で固定する足場板の連結構造などが提案されているもの
の、これが足場板に貫通孔を設けるため足場板の強度が
劣化するほか、構造が複雑で連結作業が極めて煩わしい
などの問題点があった。

【０００７】この発明の目的は、上記従来の問題点に着
目してなされたものであり、隣接する足場板どうしを簡
単な構成にて隙間なく密に連結できる足場板の連結構造
を提供することである。

【０００８】そして、この発明の目的は、その足場板の
連結を、その足場板の強度を劣化させることなく確実に
実施できる足場板の連結構造を提供することである。

【０００９】また、この発明の目的は、その足場板の連
結操作を極めて簡単かつ迅速に行うことができる足場板
の連結構造を提供することである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】この発明にかかる足場板
の連結構造は、互いに水平方向に並置されて当接される
複数枚の足場板と、これらの各足場板の当接部側にそれ
ぞれ設けられて交互に噛み合う楔ガイド部材と、を有
し、これらの楔ガイド部材に楔部材を嵌挿することで、
上記各足場板を楔部材のワンタッチ操作で簡単に互いに
密着連結するようにしている。

【００１１】また、上記の各楔ガイド部材を板金を折曲
して形成することにより、楔部材が挿入される楔ガイド
孔部を設けて、楔用孔の形成を容易化している。

【００１２】そして、一方の楔ガイド部材の楔ガイド孔
部と他方の楔ガイド部材の楔ガイド孔部とが互いに位置
ずれするようにすることで、楔部材の圧入により各楔ガ
イド部材相互の近接を効果的にし、隣接する両足場板の
密な連結を可能にする。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を
図にもとづいて説明するが、図１は、この発明の足場板
の連結構造を示す下面斜視図であり、図２は、その要部
を拡大して示している。

【００１４】同図において、１１Ａ，１１Ｂは、図５に
示すような横架材２上にそれぞれフック１２を介して架
設される足場板で、ここでは、この横架材２上に左右２
枚が互いに水平方向に隣接するように並置されるものを
示している。

【００１５】また、これらの隣接する足場板１１Ａ，１
１Ｂは、これらの前後下面に、図２および図３にも示す
ように、Ｌ字状の補強部材１３Ａ，１３Ｂが一体に突設
されている。

【００１６】そして、これらの各補強部材１３Ａ，１３
Ｂを構成する垂直片ａ，ｂは、互いに接合可能な平滑面
となっており、これらの垂直片ａ，ｂに連続する水平片
ｃ，ｄは、互いに反対方向に延びている。

【００１７】また、上記各水平片ｃ，ｄの端縁部は、上
方に屈曲した短めのリブｅ，ｆとされている。

【００１８】一方、上記補強部材１３Ａの水平片ｃおよ
びリブｅには、上端がそのリブｅの上面を被うように保
持する板金からなる屈曲片１４ａ、上記リブｅの外側面
および上記水平片ｃの下面に沿って水平に延びるＬ字状
片１４ｂが、それぞれ溶接などによって固着されてい
る。

【００１９】そして、上記Ｌ字状片１４ｂには、上記水
平片ｃの下部外へ延出し、更にその下部でコ字状に折曲
された楔ガイド孔部１４ｃが連設されている。

【００２０】これらの屈曲片１４ａ，Ｌ字状片１４ｂお
よび楔ガイド孔部１４ｃは、後述の楔部材を案内する一
方の楔ガイド部材１４を構成している。

【００２１】これに対し、上記補強部材１３Ｂの水平片
ｄおよびリブｆには、上端がそのリブｆの上面を被うよ
うに保持する板金からなる屈曲片１５ａ、上記リブｆの
外側面および上記水平片ｄの下面に沿って水平に延びる
Ｌ字状片１５ｂが、それぞれ溶接などによって固着され
ている。

【００２２】そして、上記Ｌ字状片１５ｂには、上記水
平片ｄの下部外へ延出し、更に、その下部でコ字状に折
曲された２つの楔ガイド孔部１５ｃが連設されている。

【００２３】なお、これらの楔ガイド孔部１５ｃは、互
いに一定の間隔をおいて設けられ、その間隔の寸法は、
上記楔ガイド部材１４の楔ガイド孔部１４ｃが介装可能
なサイズとされている。つまり、これらの楔ガイド孔部
１４ｃ，１５ｃは、交互に噛み合い可能に配置されてい
る。

【００２４】そして、上記屈曲片１５ａ，Ｌ字状片１５
ｂおよび楔ガイド孔部１５ｃは、楔部材を案内する他方
の楔ガイド部材１５を構成している。

【００２５】また、上記楔ガイド孔部１４ｃ，１５ｃの
各孔は、全体として楔部材の挿入が可能な所定の断面形
状に合わせた形状とされ、上記噛み合い状態において水
平片ｃ，ｄの幅方向に互いにずれるように形成されてい
る。

【００２６】そして、この実施例では、図４に示すよう
に、２つの楔ガイド孔部１４ｃの各孔内に足場板１１
Ａ，１１Ｂの長手方向に沿った楔ガイド面１６が設けら
れ、もう一方の楔ガイド孔部１４ｃの孔内であって、上
記各楔ガイド面１６に対向する側に上記長手方向に対し
て傾きを持つ楔ガイド面１７が設けられている。

【００２７】１８は、板金などからなる楔部材であり、
先端に向って細く傾斜する傾斜面１８ａを有し、この楔
部材１８は、全体として上記各楔ガイド孔部１４ｃ，１
５ｃに挿入可能な形状およびサイズとされている。

【００２８】また、この楔部材１８は、上記楔ガイド孔
部１４ｃ，１５ｃの両方に対し、図２および図４に示す
ように挿入されたとき、両楔ガイド部材１４，１５を連
結可能にしている。

【００２９】なお、この楔部材１８の基部は、下方に向
ってＬ字状に曲折された操作突片１８ｂとされている。

【００３０】従って、図５に示すような横架材２上に２
枚の足場板１１Ａ，１１Ｂを隙間なく結合しようとする
場合には、まず、上記足場板１１Ａ，１１Ｂの各フック
１２を対向する一対の横架材２上に懸架する。

【００３１】続いて、これらの各足場板１１Ａ，１１Ｂ
の隣り合う垂直片ａ，ｂを接合し、このとき、水平片ｃ
およびリブｅに結合されている楔ガイド部材１４の楔ガ
イド孔部１４ｃと、水平片ｄおよびリブｆに結合されて
いる楔ガイド部材１５の楔ガイド孔部１５ｃとを水平方
向に噛み合わせる。

【００３２】次に、上記楔部材１８を用意して、上記の
ように噛み合った各楔ガイド孔部１５ｃ，１４ｃの各孔
にその楔部材１８を挿入する。

【００３３】この楔部材１８の挿入により、その楔部材
１８の傾斜面１８ａは楔ガイド孔部１４ｃの楔ガイド面
１７に摺接し、楔部材１８の直線面１８ｃが楔ガイド孔
部１５ｃのガイド面１６に摺接する。

【００３４】従って、上記楔部材１８の操作突片１８ｂ
を金槌などで叩き込むと、上記摺接で各楔ガイド孔部１
４ｃ，１５ｃが互いに更に深く噛み合うこととなる。

【００３５】この結果、隣接する２つの足場板１１Ａ，
１１Ｂの垂直片ａ，ｂは、互いに引き寄せられて更に強
く圧接することとなる。つまり、各足場板１１Ａ，１１
Ｂの接合面の隙間を縮め、または完全になくすることが
できる。

【００３６】従って、これら足場板１１Ａ，１１Ｂ間か
らのくぎ，ボルト，建築材料などの落下を防止でき、足
場板下での作業の安全を確保でき、これを極めて簡単な
構成と連結作業によって迅速かつ円滑に実現可能にす
る。

【００３７】なお、上記各足場板１１Ａ，１１Ｂを分離
するには、上記楔部材１８をこれの操作突片１８ｂを内
側から叩き出すことにより、各楔ガイド孔部１４ｃ，１
５ｃから脱抜させて、各楔ガイド孔部１４ｃ，１５ｃの
噛合を解除すればよい。

【００３８】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば、互い
に水平方向に並置されて当接される複数枚の足場板と、
これらの各足場板の当接部側にそれぞれ設けられた楔ガ
イド部材とを設けて、これらの楔ガイド部材に楔部材を
嵌挿することで、上記各足場板を互いに楔部材のワンタ
ッチ操作で簡単に密着連結するようにしたので、隣接す
る足場板からのくぎ，ボルト，建築材料，工具などの不
用意な落下を確実に防止できるという効果が得られる。

【００３９】また、この発明によれば、各ガイド部材を
板金を折り曲げ形成して楔部材が挿入される楔ガイド孔
部を設け、これらの楔ガイド孔部を交互に噛み合うよう
に配置することで、楔用の孔の形成を容易化できるとと
もに、これらの楔ガイド孔部を１つの楔部材によって相
互に連結でき、従って、一本の上記楔部材の圧入によっ
て、両足場板を簡単，迅速に連結させることができる。

【００４０】更に、一方の楔ガイド部材の楔ガイド孔部
と他方の楔ガイド部材の楔ガイド孔部とが互いに位置ず
れするようにすることで、楔部材による各楔ガイド部材
相互の近接を強制的に行えるようにし、両足場板の密な
連結を実現できる。

【００４１】また、楔部材に先端に向って細く傾斜する
傾斜面を持たせることで、上記楔ガイド孔部への楔部材
の挿入，脱抜を容易，円滑に行えるという利点が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例による足場板の連結構造を
示す下面斜視図である。

【図２】図１における足場板の連結構造の要部を拡大し
て示す下面斜視図である。

【図３】図２における足場板の連結構造を拡大して示す
断面図である。

【図４】図２における足場板の連結構造を示す下面図で
ある。

【図５】従来の枠組み足場を示す正面図である。

【符号の説明】

１１Ａ，１１Ｂ足場板１４，１５楔ガイド部材１４ｃ，１５ｃ楔ガイド孔部１６，１７楔ガイド面１８楔部材１８ａ傾斜面

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】互いに水平方向に並置されて当接される
複数枚の足場板と、これらの各足場板の当接部側にそれ
ぞれ設けられて交互に噛み合う楔ガイド部材と、これら
の楔ガイド部材に嵌挿されて上記各足場板を上記当接部
にて密着させるように連結する楔部材と、からなる足場
板の連結構造。
【請求項２】各楔ガイド部材が板金を折曲して形成さ
れて楔部材が挿入される楔ガイド孔部を有することを特
徴とする足場板の連結構造。
【請求項３】一方の楔ガイド部材の楔ガイド孔部と他
方の楔ガイド部材の楔ガイド孔部とが互いに位置ずれし
ていることを特徴とする足場板の連結構造。