JP2009035901A - 固定金具 - Google Patents

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Abstract

【課題】、楔体の挿入の安定性を向上できるようにした固定金具を提供する。
【解決手段】 被固定物1を外嵌する左右嵌合部材の内側に楔体6,9を設ける。左右嵌合部材4,5に該左右嵌合部材4,5の内面に向けて左右側案内路6E,6Fを縦向きに設け、この左右側案内路6E,9Eに左右側楔体6,9を設ける。楔体6の上面板部6Eを係止可能な上面板部4Gを左嵌合部材4に設ける。足場板2或いは棚板などの荷重が固定金具3に加わると楔体6,9が案内路4F,5Fを、左右方向を嵌合状態で摺動して左右側楔体6,9が被固定物1に食い込むように圧着する。左右側楔体6,9が被固定物1の後面に圧着すると同時に、左右側楔体6,9楔が左嵌合部材4、右嵌合部材5に圧着することで、固定金具3を被固定物1に固定することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、楔方式で支柱等の任意の高さに組付けることができるようにした足場組立或いは棚などの固定金具に関するものである。
従来、この種のものとして連結軸を介して蝶番状に開閉可能に連結され、閉じた状態で支柱に外接される左右各部材と、左右両部材の一方の連結軸と反対側の端部に縦軸回りに回転可能に支持させた横軸の螺子と、この螺子に螺合されたナットと、左右両部材の他方の連結軸と反対側の端部に形成され前記螺子が挿通される溝とを備え、さらに左右両部材の中央部をこれらを閉じた状態で支柱の中心から離れる方向にコ字形に凸曲させたポケットが形成されており、左右両部材を開いてこれらの間に支柱を挟み込み、螺子を溝に振り込んだ後、ナットを締め込んで左右両部材で支柱を挟持することにより、支柱の任意の高さに固定することができると共に、組付部品の楔をその端面が支柱に接するようにしてポケットに差し込むことができ、寸法が規格化されている既製の組付部品をそのまま使用することができるものが知られている(例えば特許文献1)。
特開平9−242330号公報
前記従来技術においては、左右両部材の中央部を平面視において更に外側にコ字形に凸曲させてポケットを形成するようにしたものであるが、支柱とコ字形の部位間の空隙に組付部品の楔を挿入するようになっているため、楔を安定性よく挿入しにくいという問題がある。
解決しようとする問題点は、閉じた状態で被固定物の左右部に外接され左右方向の内側に向けて開口して平面がコ字形をなした左右嵌合部材を左右一対に一体的に備えた固定金具において、楔体の挿入の安定性を向上できるようにした点である。
請求項1の発明は、閉じた状態で被固定物の左右部に外接され左右方向の内側に向けて開口した平面がコ字形をなした左右嵌合部材を左右一対に一体的に備え、この左右嵌合部材の内側に楔体を設ける固定金具において、前記嵌合部材に該嵌合部材の内面に向けて案内路を縦向きに設け、この案内路に前記楔体を設けたことを特徴とする固定金具である。
請求項2の発明は、前記左右一対の左右嵌合部材を開閉可能に連結したことを特徴とする請求項1記載の固定金具である。
請求項3の発明は、前記左右一対の左右嵌合部材を回動自在に連結したことを特徴とする請求項2記載の固定金具である。
請求項4の発明は、前記左右一対の前記左右嵌合部材を着脱可能に連結したことを特徴とする請求項2記載の固定金具である。
請求項5の発明は、前記嵌合部材の前部内面及び後部内面のいずれか一方に前記案内路及び前記楔体を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の固定金具である。
請求項6の発明は、前記案内路は上部より下部が内側となるように一様に傾斜しており、前記楔体の後部は前記案内路と同様に傾斜していると共に、前端面はほぼ垂直方向に設けられ、かつ前記楔体の上向き部を係止可能な押圧手段を固定物に設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の固定金具である。
請求項7の発明は、前記案内路と前記楔体との間に抜け止め手段が介在していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の固定金具である。
請求項1の発明によれば、嵌合部材に案内路を縦向きに設け、この案内路に楔体を設けたことにより、楔体は案内路に案内されて安定した状態で楔体を取り付けることができる。
請求項2の発明によれば、左右嵌合部材を開いた状態で被固定物に嵌合して、固定金具を簡単に取り付けることができる。
請求項3の発明によれば、左右嵌合部材を回動し開いた状態で被固定物に嵌合して、固定金具を簡単に取り付けることができる。
請求項4の発明によれば、左右嵌合部材を分解し開いた状態で被固定物に嵌合して、固定金具を簡単に取り付けることができる。
請求項5の発明によれば、被固定物を楔体を供えた嵌合部材により挟み込むようにして固定することができる。
請求項6の発明によれば、前記案内路に沿って前記楔体は摺動することにより前端面が内方に移動できる。前記楔体の上向き部は押圧手段に係止することで、前記楔体を前記嵌合部材に固定することができる。
請求項7の発明によれば、固定金具に対して楔体が落下するようなことはなくなる。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
図1〜9は実施例1を示しており、この実施例などで記載している左右前後の方向は特定方向をあらわしているのでなく、相対的な方向を示している。そして実施例1ではH型鋼、I型鋼等鉄骨や構造物などの平面視が矩形の鉄など被固定物1である金属板に例えば固定物である足場板2或いは棚板などを横向に固定するために用いられる固定金具3の場合を示している。被固定物1の左右前後には、左右端面部1A,1Bと幅大で平らな前面板部1Cと後面板部1Dが形成されている。尚、固定物は固定金具3によってその端を被固定物1に固定するものであればよく、足場以外に棚状のような被固定物1に対して横向に張り出すようなものであればよい。
そして、被固定物1の左右部に外接して嵌合し、内側に向けて開口する左嵌合部材4、右嵌合部材5を左右一対に間隔をおいて一体的に設ける。被固定物1の左端面部1Aを外接して外嵌合する左嵌合部材4は、内側を開口するように、すなわち左端面部1Aに対向する側を開口するように平面視がコ字形となるように左部端板部4Aと、この左部端板部4Aの前部に内側に向けて前面板部1Cにあてがうように直角方向に突出する左部前板部4Bと、左部端板部4Aの後部に内側に向けて後面板部1Dにあてがうように直角方向に突出する左部後板部4Cとを備えるものであって、左部後板部4Cの内側端部には後述する右部後板部5Cに向けて左部中間板部4Dが一体に突出している。そして、左部後板部4Cにおける内面4C´は下部側が上部側より前方に配置するように一様に傾斜している。すなわち、左部前板部4Bに対向する内面4C´の下部は内面4C´の上部よりも左部前板部4Bに近づくように同じ傾斜角を有して内側に向けて傾斜して形成されている。尚、内面4C´の傾斜角度と楔奥板部6Bの後面の傾斜角度は同じ角度に形成されている。すなわち、楔奥板部6Bの後面の下部は上部よりも左部前板部4Bに近づくように同じ傾斜角を有して内側に向けて傾斜して形成されている。
さらに、被固定物1の右端面部1Bを外接して外嵌合する右嵌合部材5は、内側を開口するように、すなわち右端面部1Bに対向する側を開口するように平面視がコ字形となるように右部端板部5Aと、この右部端板部5Aの前部に内側に向けて前面板部1Cにあてがうように直角方向に突出する右部前板部5Bと、右部端板部5Aの後部に内側に向けて後面板部1Dにあてがうように直角方向に突出する右部後板部5Cとを備えるものであって、右部後板部5Cの内側端部には左部後板部4C、すなわち左部中間板部4Dに向けて右部中間板部5Dを一体に突出している。そして、左部後板部5Cにおける内面5C´は下部側が上部側より前方に配置するように一様に傾斜している。
さらに、左部後板部4Cにおける左部中間板部4Dの内側端部と、右部後板部5Cにおける右部中間板部5Dの内側端部とを連結板16を介して回動自在に連結する。この連結板16は、被固定物1の後面板部1Dの中央の後方に配置されるものであって、連結板16の左右両側に左連結受け部16A、右連結受け部16Bが設けられ、左部中間板部4Dの端部に設けた左連結部4Eに左連結受け部16Aが外嵌合している。左連結部4Eは円筒或いは円柱状であって、その中心軸となる左軸線Lは連結板16の縦向き中心軸線Cに対して上方が近づき、下方が遠のくように傾斜している。
同様に左連結受け部16Aの内周面の軸線も左軸線Lと同一な傾斜に形成されている。右部中間板部5Dの端部に設けた右連結部5Eに右連結受け部16Bが外嵌合している。
右連結部5Eは円筒或いは円柱状であって、その中心軸となる右軸線Rは連結板16の中心軸線Cに対して上方が近づき、下方が遠のくように傾斜している。同様に右連結受け部16Bの内周面の軸線も右軸線(図示せず)と同一な傾斜に形成されている。すなわち、左軸線Lと右軸線Rは縦向きの中心軸線Cを中心として両方が傾斜して左右対称にハの字形に配置されている。
そして、図1のように左嵌合部材4と右嵌合部材5とが被固定物1の左右を挟むように固定している状態では、左連結部4Eの左外周面、後外周面及び前外周面に左連結受け部16Aの内周面が当接しており、同様に右連結部5Eの左外周面、後外周面及び前外周面に右連結受け部16Bの内周面が当接している。さらに、この状態では左連結部4Eと右連結部5Eとが背面がハ字形に配置されると共に、左連結受け部16Aと右連結受け部16Bも背面が同じ傾斜状態のハ字形に配置されることで、左部中間板部4Dと右部中間板部5Dとの間に連結板16がテーパ状に嵌合して配置されている。
尚、連結板16の中央上部には後述する板本体22の下面を接触して支持する支持片16Cが設けられている。
さらに、左部後板部4Cの内面に左側楔体6を設ける。この左側楔体6は、金属製で下端側の前後方向の厚みAを小さく上端側の前後方向の厚みBを大きく形成したものであり、物と物とが離れないように両方に挟まれて介在して、物(被固定物1)と物(固定金具3)をつなぎあわすものであり、左側楔体6は、楔開口6Aが前板部4Bに対向する楔奥板部6Bの左右に左右一対の楔側板部6Cを配置した平面視U字形で縦長な金具により形成されており、楔側板部6Cの前方に向けた前端面6Dには三角状の突起が上下方向に鋸歯状となっている。この前端面6Dの縦方向はほぼ垂直状態に形成されている。尚、左右一対の楔側板部6Cの上端には、天板状に上向きに形成される上向き部たる上面板部6Eが設けられている。そして、左側楔体6を後板部4Cの内面に上下方向摺動自在に取り付ける案内のために、後板部4Cの内面に左側案内路4Fを溝状に設ける。この左側案内路5Fは、内面4C´を後側に平面視が円弧凹状の溝に形成したものであり、この案内路4Fに楔奥板部6Bが嵌合して上下方向に摺動できるようになっている。
さらに、左側楔体6と左側案内路4Fとの間に上下方向摺動自在な抜け止め手段7が介在する。この抜け止め手段7は、楔側板部6Cに上下方向に細長い貫通孔7Aが形成されており、この貫通孔7Aを、左部後板部4Cに固定した軸部材7Bが遊挿すると共に、この軸部材7Bの前端の径大部7Cが内面4C´に係止して固定された軸部材7Bに対して左側楔体6が貫通孔7Aの長手方向の範囲で摺動して移動できるようになっている。尚、貫通孔7Aにかえて貫通孔を左部後板部4Cに形成すると共に、軸部材7Bを左側楔体6に固定するようにしてもよい。これは右側楔体9でも同様である。
尚、左右嵌合部材4,5における被固定物1側の面に対して楔開口6A側は被固定物1側に突設して配置されており、これにより左右嵌合部材4,5と被固定物1に形成された隙間Sに後述する差込片が挿入する。また実施例では図3に示すように左側楔体6は左側案内路4Fに対して相対的に下方、或いは上方へ移動することができるように軸部材7Bと細長い貫通孔7Aの上端との間には隙間L、軸部材7Bと細長い貫通孔7Aの下端との間には隙間Mが形成されている。
また、左部前板部4Bには後板部4Cに向けてやや突出した突起8が左右一対に設けられており、この突起8は縦長であって、その縦方向が上下に向けられた前端面8Aには三角状の突起が上下方向に鋸歯状となっている。この突起8は平面視がU字型の金具が左部前板部4Bに鋲やボルト・ナット或いは溶接などの固着手段8Bを介して固定されて設けられている。実施例では、固着手段8Bの他に、左部前板部4Bの上下端を後方に折り曲げて突起8の上下端を係止している。そして、後面板部1Dに当接する前端面6Dと前面板部1Cに当接する前端面8Aとが被固定物1の厚みである間隔をおいて対向している。
同様に、右部後板部5Cの内面に右側楔体9を設けると共に、後板部5Cの内面に右側案内路5Fを溝状に設ける。そして、後板部5Cと右側楔体9との間には抜け止め手段7と同様な抜け止め手段10が介在している。さらに、右部前板部5Bには後方へ向けてやや突出した突起11が左右一対に固着手段11Bを介して設けられており、この突起11は上下方向に縦長であって、その前端面11Aには三角状の突起が上下方向に鋸歯状となっている。
さらに、被固定物1に対して横向に張り出す板状の固定物である前記足場板2或いは棚板などは、幅広い面を上面21とした固定物本体である板本体22と、この板本体22の端部に折り曲げるように下向きに設けた差込片23とを備え、差込片23にはその幅方向の両側に差し込み側楔体24が設けられている。この差し込み側楔体24は、被固定物1に当接する面である後面25を板本体22に対して直交すると共に、後面25と対向する前面26は傾斜している。この傾斜は前記幅方向に直交する長手方向において上部の長さ(幅)Mより下部の長さ(幅)Nを次第に小さくするように形成している(M>N)。尚、この差し込み側楔体24が被固定物1と固定金具3との間に挿入するように、左部中間板部4Dと右部中間板部5Dに差し込み受け用の溝27を垂直に設ける。この溝27は左部中間板部4Dと右部中間板部5Dのそれぞれ幅方向の中間に被固定物1側を開口すると共に、被固定物1より離れるように前方に向けて突設して形成されている。また、足場板2或いは棚板などの両側、すなわち差し込み側楔体24の上部に幅方向の両側に突片28を設けると共に、この突片28に左側楔体6の上面板部6E、右側楔体7の上面板部7Eを押圧する押圧手段29を設ける。実施例では左側楔体6の上面板部6E、右側楔体7の上面板部7Eに先端が対向するように設けられる押圧手段29は金具であって、突片28に上下方向に螺合したボルトなどの螺子軸により形成されている。さらに、足場板2或いは棚板などには差込片23の前方に連結板16の前面に接して該連結板16の前面を押圧する押圧手段30を設ける。実施例では押圧手段30は連結板16又は左嵌合部材4、右嵌合部材5の前面を直接接して押圧する板片によって形成している。
次に前記構成についてその作用を説明する。予め左嵌合部材4、右嵌合部材5を、連結板16を介して一体化しておく。この一体化は左連結部4E、右連結部5Eに左連結受け部16A、右連結受け部16Bをそれぞれ回動自在に嵌合することによりなされる。そして被固定物1を左嵌合部材4、右嵌合部材5によって左右方向より外嵌合するため、左連結部4Eと左連結受け部16A、右連結部5Eと右連結受け部16Bをそれぞれ回転中心として固定具3を開いておく。
そして図8に示すように固定具3を被固定物1に近づけて左嵌合部材4、右嵌合部材5を閉じるように回動してそれぞれ被固定物1の左右端面部1A,1B側に外嵌合すると共に、突起8,11の前端面8A,11Aが前面板部1Cに食い込むように当接する。同時に左側楔体6は左嵌合部材4と被固定物1の後面板部1D間に介在する。同様に右側楔体9を右側案内路5Fに上方から挿入することで、右側楔体9を右嵌合部材5と被固定物1の後面板部1D間に介在する。
次に、図8〜9に示すように、固定具3に足場板2或いは棚板などを組み立てる。尚、この図8〜9においては連結板16を一点鎖線で示している。この組み立ては溝27と被固定物1との間に差し込み側楔体24を挿入して溝27に嵌合させると共に、左右嵌合部材4,5と被固定物1に形成された隙間Sに差込片23が挿入する。この際、上部の長さ(幅)Mより下部の長さ(幅)Nが小さいので、差し込み側楔体24は下方へ抜け落ちることなく半分以上が挿入した状態で、途中で止まっている。また、押圧手段29を突片28に対して下方への突出長さを調整してその下端を左側楔体6の上面板部6E、右側楔体7の上面板部7Eに当接させて、足場板2或いは棚板などからの加重が押圧手段29を介して上面板部6E、上面板部7Eに付加できるようになっている。また、押圧手段30が連結板16の前面に押圧することで、板本体22を押圧手段30を介しても支持することができる。
このように、被固定物1に固定金具3を取り付ける際、左側楔体6、右側楔体9は左嵌合部材4、右嵌合部材5と一体的に設けられている。
この際、足場板2或いは棚板などの荷重が左嵌合部材4、右嵌合部材5に加わると、上面板部6E,7Eの上面に押圧手段29により負荷が加わり、左側楔体6、右側楔体9の前端面6Dが被固定物1の後面に楔作用により圧着して被固定物1に固定具3を介して足場板2或いは棚板などを固定することができる。万一、例えば前面板部1Cと後面板部1Dの厚みが薄くなったような場合には、前記隙間Lによって左側楔体6が案内路4Fに沿って前進して左側楔体6は後面板部1Dに当接し、さらに緩んだ左嵌合部材4が下降して再び内面4C´が左側楔体6に圧着する。同時に左連結部4Eと左連結受け部16Aは圧着状態となって一体化できる。すなわち、左軸線Lが中心軸線Cに対して傾斜している左連結部4Eに対する左連結受け部16Aの外嵌合状態において、左連結部4Eに対して左連結受け部16Aが左軸線Lに沿って相対的にずれることで、左嵌合部材4と連結板16との横方向の隙間のずれを埋めることができ、このような左連結部4Eと左連結受け部16Aとの組み合わせによっても固定物1に対する固定具3の緩みを吸収することができるようになっている。右側楔体9側でも同様となる。
以上のように、前記実施例では左右嵌合部材4,5に該左右嵌合部材4,5の内面に向けて左右側案内路4F,5Fを縦向きに設け、この左右側案内路4F,5Fに左右側楔体6,9を設けたことにより、足場板2或いは棚板などの荷重が固定金具3に加わると楔体6,9が案内路4F,5Fを摺動して左右側楔体6,9が被固定物1に食い込むように圧着し、左右側楔体6,9が被固定物1の後面に圧着すると同時に、左右側楔体6,9楔が左嵌合部材4、右嵌合部材5に圧着することで、固定金具3を被固定物1に固定することができる。
また、左右一対の左右嵌合部材4,5を図1、2に示すように左軸線L、右軸線Rをそれぞれ回転中心として開閉可能となるように連結したことにより、固定金具3を開いた状態で被固定物1を左右両側から挟むようにして簡単に取り付けを行うことができる。さらに、左右嵌合部材4,5は連結板16を介して図5に示すように着脱自在に設けられているので、被固定物1の左右に分解状態の左右嵌合部材4,5を嵌合し、その状態で連結板16を設けて一体化することにより、固定金具3の取り付けを簡単に行うこともできる。
しかも、左右嵌合部材4,5は、連結板16を介して一体的となって回動可能に設けられるので、例えば左右嵌合部材4,5の一方を被固定物1に嵌合した後に、他方を簡単に嵌合できるようになる。
また、左嵌合部材4、右嵌合部材5の左部後板部4C、右部後板部5Cに案内路4F,5F及び楔体6,9を設けたことにより、被固定物1の前面板部1Cと後面板部1Dとを、左部前板部4Bと楔体6、右部前板部5Bと楔体9によりそれぞれ挟み込むようにして固定することができる。
さらに、前記案内路4F,5Fは上部より下部が内側となるように一様に傾斜しており、前記楔体6,9の後部は前記案内路4F,5Fと同様に傾斜していると共に、前端面6Dはほぼ垂直方向に設けられ、かつ前記楔体6の上方を開放するような上向き部である上面板部6Eを係止可能な押圧手段29を固定物、すなわち足場板2或いは棚板などに設けたことによって、固定物に下向きに付加される力を楔体6に確実に伝達して楔体6を後面板部1Dに確実に圧着することができる。尚、左側楔体9においても同様である。
しかも、案内路4F,5Fと楔体6,9との間に摺動可能な抜け止め手段7,10が介在していることにより、被固定物1に対して固定金具3を取り付け、取り外しするときに、楔体6,9が落下するようなことはなく、簡単に作業を行うことができる。
実施例2は実施例1における足場板2或いは棚板などの変形例を示したものであり、この実施例では上面板部7Eと、差し込み側楔体24を一体に設けた差込片23とをヒンジ軸31を介して回動自在に設けると共に、上面板部7Eの両側に設けた板片からなる押圧手段30は左嵌合部材4、右嵌合部材5の前面を直接接して押圧するようになっているものである。尚、板本体22の押圧手段29近傍の内側にはストッパー片32が下向きに突設している。
したがって、上面板部7Eと差込片23とを略一直線状にした状態で、差し込み側楔体24と共に差込片23を隙間S側に挿入した後、ヒンジ軸31を介して上面板部7E側を横向に張り出し、そしてストッパー片32を図7における左嵌合部材4、右嵌合部材5の溝27側に押圧するようにして上面板部7E係止することで、足場板2或いは棚板などを簡単に組み立てることができる。尚、ストッパー片32は連結板16側に係止できるようにしてもよい。
以上のように本発明に係る固定金具は、各種の用途に適用できる。例えば実施例では楔体などを嵌合部材の後部に設けたが前部でもよいなど各種の変形が可能である。
本発明の実施例1を示す固定金具の平断面図である。 同固定金具の側面図である。 同固定金具の縦断面図である。 同固定金具の背面図である。 同固定金具の分解斜視図である。 同板本体側の斜視図である。 同固定金具取り付け状態の斜視図である。 同板本体側を取り付けた状態の上方からの斜視図である。 同板本体側を取り付けた状態の下方からの斜視図である。 本発明の実施例2を示す斜視図である。
符号の説明
1 被固定物
4 左嵌合部材
4F 5F 案内路
4G 上面板部(下向き部)
5 右嵌合部材
6 左側楔体
6D 前端面
6E 上面板部(上向き部)
7 10 21 抜け止め手段
9 右側楔体
29 押圧手段

Claims (7)

  1. 閉じた状態で被固定物の左右部に外接され左右方向の内側に向けて開口した平面が略コ字形をなした左右嵌合部材を左右一対に一体的に備え、これら左右の嵌合部材の内側に楔体を設ける固定金具において、前記嵌合部材に該嵌合部材の内面に向けて案内路を縦向きに設け、この案内路に前記楔体を摺動自在に設けたことを特徴とする固定金具。
  2. 前記左右一対の左右嵌合部材を開閉可能に連結したことを特徴とする請求項1記載の固定金具。
  3. 前記左右一対の左右嵌合部材を回動自在に連結したことを特徴とする請求項2記載の固定金具。
  4. 前記左右一対の前記左右嵌合部材を着脱可能に連結したことを特徴とする請求項2記載の固定金具。
  5. 前記嵌合部材の前部内面及び後部内面のいずれか一方に前記案内路及び前記楔体を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の固定金具。
  6. 前記案内路は上部より下部が内側となるように一様に傾斜しており、前記楔体の後部は前記案内路と同様に傾斜していると共に、前端面はほぼ垂直方向に設けられ、かつ前記楔体の上向き部を係止可能な押圧手段を固定物に設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の固定金具。
  7. 前記案内路と前記楔体との間に抜け止め手段が介在していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の固定金具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0932279A (ja) * 1995-07-13 1997-02-04 Tatsuo Ono 足場板の連結構造
JPH09242330A (ja) * 1996-03-05 1997-09-16 Tec Birudo Kk 足場組立用金具

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