JP3097604U - 開口部用型枠装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造が簡単で使い勝手が良く、容易に組立・分解を行うことができ、且つ不使用時にはコンパクトすることができるコンクリート床・天井の開口部用型枠装置を提供する。
【解決手段】上下両端を開放した箱形で、四側面を構成する側板2・3が外側上向きに傾斜した抜き勾配をもつように組み付けられており、各側板2・3の下縁部に沿って一定幅の載置片を内向きに一体に備え、
隣合う側板2の一方の側縁に、他方の側板3の側縁部を嵌合可能な縦長溝部2dが連続して形成され、他方の側板3の側縁部が前記縦長溝部2dに着脱可能に嵌め込まれる
【選択図】   図1

Description

【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、複数階の建築物を建設している工事現場において、資材や道具などの荷上げや荷下ろしを行ったり、タワー状の荷揚げ装置を上下方向に貫通して設置したりするための開口部を、コンクリート床やコンクリート天井等に形成するための開口部用型枠装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、マンションやビル等の複数階の建物を建設している工事現場において、合板パネルやパイプサポート・鋼管バタ(断面四角形のパイプ部材)等の建設資材の荷上げや荷下ろしを行う場合、各フロアのコンクリート床に設けた作業用の開口部から、作業者らによる手渡しによって行われる場合がある。つまり、階下のフロアにいる作業者が、天井の開口部(即ち、一つ上のフロアの床にある開口部)を通して、上のフロアの作業者に建設資材を受け渡し、受け取った作業者がそれを引き上げるのである。
【0003】
また、各フロアのコンクリート床の同じ位置にそれぞれ開口部を形成することによって、建物に吹き抜け部分を設け、この吹き抜け部分に箱型のフレームを有するタワー状の荷上げ装置を設置する。そして、フレームの内側にある建設資材積載用のケージを、ウインチ等の電動巻上げ機によって昇降させることにより、荷を上層階へ運び上げたり地上に降ろしたりすることもある。
【0004】
なお、このような開口部は必要がなくなれば、仕舞用のコンクリートの蓋を取付けた後に、表面をモルタルで仕上げたり、コンクリートで埋め戻したりすることにより閉塞されている。
【0005】
このように利用されるコンクリート床等の開口部は、各フロアのコンクリートを打設する際に形成され、あらかじめコンクリート床に設けられた状態となっている。例えば、コンクリートを打設する前の床用型枠上に、堰板を平面視で矩形状に配置した型枠装置を設置する。型枠装置は、開口部を設ける予定の位置で、釘等を用いて床用型枠に固定しておく。固定された型枠装置の外側の床用型枠にコンクリートを打設する。打設されたコンクリートは、型枠装置の内側に流れ込まないように各堰板によって堰き止められるので、コンクリートが硬化した後に型枠装置を取外せば、コンクリート床に開口部が形成されることとなる。このような型枠装置は、上部が開口されている箱状に一体成形されたものや、堰板として4枚の板状部材を有し、これらの板状部材を平面視で矩形状に組立てたもの等がある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
登録実用新案第3029055号公報(第5〜7頁、第1〜3図)
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の型枠装置では次のような問題点がある。
【0008】
前者については、型枠装置が一体で形成されているので、コンパクトにすることができずに嵩張り、不使用時の保管や運搬等における取扱いが不便である。 後者については、構造が複雑で組立や分解に手間がかかる。すなわち、後者の型枠装置は、板状部材を取付け可能な複数の支持部材が平面視で矩形状に組立てられており、これらの各支持部材の側面に、板状部材をそれぞれ取付ける構造となっているので、使用する際には支持部材の組立と、各支持部材への板状部材の取付けとを行わなければならず手間がかかる。
【0009】
これらの問題点に鑑みて本考案は、構造が簡単で使い勝手が良く、容易に組立・分解を行うことができ、且つ不使用時にはコンパクトすることができる開口部用型枠装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の問題点を解決するために本考案にかかる開口部用型枠装置は、コンクリート床、コンクリート天井等に開口部を形成するための開口部用型枠装置において、上下両端を開放した箱形で、四側面を構成する側板が外側上向きに傾斜した抜き勾配をもつように組み付けられており、各側板の下縁部に沿って一定幅の載置片を内向きに一体に備え、隣合う側板の一方の側縁に、他方の側板の側縁部を嵌合可能な縦長溝部が連続して形成され、他方の側板の側縁部が前記縦長溝部に着脱可能に嵌め込まれることを特徴としている。
【0011】
このようなコンクリート床の開口用型枠装置によれば、隣合う側板の一方にある縦長溝部に、他方の側板の側縁部を嵌め込むだけで、隣合う側板同士を連結することができるので、組立てや分解の作業が簡単に行えるようになる。また、床用型枠に前記各載置片を釘等で固定する際、側板が外側に傾斜しているため、釘等の打ち込み作業がし易くなる。さらに、型枠装置を分解する際にも、釘等の引抜作業がし易くなるので、組立て・分解の際における作業者の負担を軽減することができる。とくに、本出願人が開発した建築用荷上げ装置(特許第3368258号)を実施する際に、打設した床・天井兼用のコンクリートにその荷上げ装置を設置するための開口部を形成する必要があるが、この開口部の形成に好適なうえに、本考案の型枠装置は全ての側板を分解して個々に取り外せるので、コンクリート固化後に型枠装置を取り外す際に前記荷上げ装置が開口部を貫通して設置された状態でも支障なくスムーズに行える。
【0012】
請求項2に記載のように、相対向する前記各側板のうち少なくとも長寸側側板をその長手方向で縦に分割可能に形成し、これらの分割板の隣接辺同士をピンジョイント構造により取外し自在にピンで連結するようにしておけば、このピンを取外すだけで簡単に分割できる。したがって、型枠装置を分解する際、側板を分割板ごとに床用型枠から外せるために、コンクリートが固化した後の型枠の剥離作業が容易になる。また、取外した側板および分割板は短寸であるためコンパクトで、不使用時の保管や運搬等を手軽に行うことができる。
【0013】
請求項3に記載のように、対応する一方の分割板の隣接辺を一定幅で内側に直角に屈折するとともに、その屈折辺に沿って筒状連結具を上下方向に間隔をあけて固着し、相手方の分割板の隣接辺内面に複数の筒状連結具を前記筒状連結具と交互に位置するように固着し、逆J形の連結ピンを前記筒状連結具に一連に且つ着脱可能に挿入可能にしておけば、隣接辺の剛性が向上し耐久性が高く、また対応する分割板の分割および連結作業が容易に行える。
【0014】
請求項4に記載のように、前記分割板の屈折辺に代えて、アングル材を同分割板から他方の分割板側へ張り出して設ければ、剛性がさらに高くなって耐久性が増し、またアングル材上で相手方の分割板の側縁が突き合わされるので、連結が確実且つ容易になる。
【0015】
請求項5に記載のように、前記長寸側側板の相対向する内面に、筒状のブラケットが縦向きにそれぞれ固着しており、これらのブラケットに、門形幅保持部材の脚部が取り外し可能に挿入する構造とすれば、前記幅保持部材を工具等を用いることなく簡単に取付け・取外しができる。したがって、型枠装置の補強を簡単に行うことができ、且つ分解も容易に行うことができる。
【0016】
請求項6に記載のように、前記各側板のうち少なくとも短寸側側板の相対向する内面に、上端部分が側板上方へ突出する吊り下げ具を固着しておけば、装置を組立後に吊り下げ具をもって移動でき、またコンクリート打設前に型枠板上の所定位置への設置が容易であるなど、取扱に便利である。
【0017】
請求項7に記載のように、前記側板一側縁の縦長溝部が、同側板の側縁部を一定幅で内側へ直角に屈折するとともに、相手方側板の側縁部の厚さに対応する隙間をあけて丸棒材を前記側板の内面に屈折した前記側縁部と平行に溶接して形成すれば、一定の隙間をあけた二枚の板状片で縦長溝部を形成する場合に比べて、製作が容易で構造的に丈夫で、丸棒材がガイド的機能をもつので相手方側板の側縁部の嵌脱もスムーズに行える。
【0018】
請求項8に記載のように、前記各側板のうち短寸側側板の側縁部上縁に、長寸側側板の外面上端部に下向きの屈折部を係止可能にL形係止片の一辺を溶接しておけば、組み立てた状態で長寸側側板が外側に拡がるのが抑制される。
【0019】
【考案の実施の形態】
本考案にかかる開口部用型枠装置の実施の形態を図面に基づいて以下に詳述する。
【0020】
図1(a)に示すように、コンクリート床・天井の開口部用型枠装置1(以下、型枠装置ともいう)は、略長方形の4枚の側板2・3を立設し、各側板2・3の側縁部同士を繋いで箱状に組立てたもので、相対向する側板2・3同士は同じ長さに設定されている。そして、相対向する側板2の一組は、もう一組の側板3よりも長さが2倍程度に設けられているため、型枠装置1は、図1(b)に示すように平面視で矩形状になっている。
【0021】
長寸側の側板2はそれぞれ、長手方向において2枚に等分割できるように形成されており、図2(a)(b)に示すように大きさの等しい分割板2a・2bから構成され、各分割板2a・2bは上辺に比べて下辺がやや短く、内側端縁は上下両辺に直角で、外側端縁が上向き外側に傾斜した台形状である。図2(a)は分割板2a・2bの正面図を示し、図2(b)は図2(a)のx−x矢視断面図を示している。
【0022】
分割板2a・2bは、一方(たとえば分割板2a)の内側縁部に沿って縦向きに配置した筒状の連結具2cが等間隔に形成されている。これらの連結具2cは、他方(たとえば分割板2b)の分割板の連結具2cとは互い違いとなる位置に縦方向に位置をずらせて配置されている。また、各分割板2a・2bの外側縁部には、隣合う側板3の側縁部を嵌合可能な縦長溝部2dが連続して内向きに設けられている。さらに、分割板2a・2bの内面(組立状態で内側になる面)の中央部には、短尺のパイプ状ブラケット2eが上端から少し下がった位置に、縦向きにした状態でリブを介して固着されている。
【0023】
分割板2a・2bは、図2(c)に示すように、組立状態で外側上向き(以下、外側とは型枠装置を組立てた場合の外側)にやや傾斜し、その下縁部を内側(以下、内側とは型枠装置を組立てた場合の内側)に折り曲げるようにして長さ方向に一定幅の載置片2fが一体に設けられている。この載置片2fには、図2(b)に示すように、固定用釘穴2gが3箇所に長手方向に所定の間隔を設けて穿設されている。
【0024】
短寸側の側板3は、図3(a)の正面図と図3(b)の平面図に示すように、下辺の寸法を上辺よりもやや狭くした台形状の平板から形成されており、内側面の中央上部には上端にリング部を有する吊り下げ具3aがリング部を上方に突出させて固着されている。また、図3(c)の側面図に示すように、組立状態で側板3は外側上向きにやや傾斜し、その下縁部には内側に折り曲げるようにして長さ方向に一定幅の載置片3bが一体に設けられている。この載置片3bにも、図3(b)に示すように、固定用釘穴3cが4箇所に所定の間隔で形成されている。
【0025】
なお、型枠装置1は鉄板で形成して錆び止め塗料を塗装したり、亜鉛板やアルミ合金板などの錆びにくい金属板で製作したりして、各現場で繰返し使用できるようにしている。
【0026】
次に、上述した本実施形態にかかる側板2・3を備えた型枠装置1についてコンクリート床に開口部を形成するための手順を、図4を参照しつつ説明する。
【0027】
長寸側の側板2を構成している2枚の分割板2a・2bを、連結具2cが固着されている内側端縁同士を突き合わせるようにし、各連結具2cの貫通孔が一連に連通した状態とする。その状態で、連結ピン4を上方から各連結具2cの貫通孔に挿入して分割板2a・2bを連結する。この連結ピン4は、側板2とほぼ同じ長さの金属棒の上部に、リング状の吊り手を設けたものである。
【0028】
このようにして、あらかじめ連結しておいた側板2を、コンクリートを打設する前の床用型枠6上に相対向する一対の側板2の内側面が向かい合うように立設させた状態で、各外側端縁部の縦長溝部2d内に短寸側の側板3の両側縁部を上方から嵌め込み下端まで挿入する。
【0029】
こうして箱状に組立てた型枠装置1を、各側板2・3の載置片2f・3bを、各釘穴2g・3cに釘を打ち込み、コンクリート床・天井の床用型枠6上に固定して設置する。この際、使用する釘を二つ頭型のものにすれば、打ち込んだ釘の上側の頭は、載置片2g・3cの表面から突出した状態で残るため、釘抜き等の工具を引っ掛けやすく、取外し作業が簡単になる。
【0030】
そして、各側板2の内面に取付けられているブラケット2eに、断面円形のパイプ材で門形に形成した幅保持部材5の脚部をそれぞれ挿入し、幅保持部材5により両側板2間を連結する。
【0031】
こうしての型枠装置1が設置されている床用型枠6に、図5(a)に示すように、所定の厚みでコンクリート7を打設する。この際、型枠装置1の外側にコンクリート7を流し込むようにする。打設されたコンクリート7は、型枠装置1の各側板2・3で堰き止められ、型枠装置1の内側には流れ込まないようになっている。また、打設されたコンクリート7が固化するまでは、各側板2・3に周囲のコンクリート7により加圧力が作用するが、比較的大きな圧力のかかる側板2については、幅保持部材5を介設しているため変形したり内側に湾曲したりしない。
【0032】
そして、コンクリート養生後、幅保持部材5をブラケット2eから外し、各載置片2f・3bの釘を引抜いて側板2・3を床用型枠6から一つずつ取り外していく。四面の側板2・3に抜き勾配を付けているから、型枠装置1を固化したコンクリートから抜き取った後に分解することができるが、上記のようにして型枠装置1の分解とコンクリート部からの剥離とを併行してを行うのが有効である。その際、側板2の連結ピン4を抜いておけば、分割板2a・2bごとに床用型枠6から取外すことができるので、剥離作業が一層容易になる。また、側板3を取り外す際、吊り手3aのリング部にシノ付レンチ等の工具を差込んで上方に引張るようにすれば、側板3を簡単に引抜くことができる。このようして型枠装置1を床用型枠6から取外した後に、床用型枠6を剥離すれば、矩形状の開口部8が形成されたコンクリート床・天井9ができあがる。
【0033】
取外した型枠装置1は、上の階に運び上げて、再びその上階に設置した床用型枠上に固定し、上述した手順でコンクリート床・天井を形成する。この際、型枠装置1を階下の開口部の真上に位置する場所に配置するようにし、このような手順を繰返し行うことで、上下方向に連通する開口部8を形成することができる。そして、これらの開口部8に跨って建設資材等の運搬に用いる荷上げ装置を設置するようにすれば、荷上げにかかる作業者の負担を軽減することができるとともに、作業の安全性を向上させることができる。
【0034】
なお、本実施形態の型枠装置1では、縦長溝部2dを側板2の両側縁部に設けているが、これに限ることはなく、例えば図6(a)に示すように、側板3の両側縁部にそれぞれ設けるようにしてもよい。また、図6(b)に示すように、各側板2・3の側縁部の一方にだけ縦長溝部2dを設けて、隣合う側板2・3の側縁部を嵌め込むようにしてもよい。
【0035】
図7〜図9は他の実施形態にかかる型枠装置を示すもので、図7は組立状態における全体斜視図、図8(a)は分割板のジョイント構造の一部を拡大して示す正面図、図8(b)は図8(a)のb−b線矢視図、図9(a)は縦長溝部を上端より見た一部を拡大した斜視図、図9(b)はL形係止片とその周辺部を拡大して示す斜視図である。
【0036】
本実施形態2の型枠装置1’が上記実施形態1の型枠装置と相違するところは主に下記の箇所である。すなわち、
図7に示すように、対向する短寸側側板3の内面中央部に設けた吊り手(把持具)3aをコの字形として下向きに固着している。また連結ピン4は逆J形としている。また、図8に示すように、他方の分割板2bの隣接辺(接続部)の一方にはみ出すようにアングル材11を、一方の分割板2aの隣接辺に溶接により固着し、他方の分割板2bの隣接辺がアングル材11上に当接した状態で、両側の分割板2a・2bの隣接辺同士が突き合わされるようにしている。そして、四角筒状の連結具2cをアングル材11の内側に直角に屈折された外面に沿って上下に間隔をあけて溶接にて固着するとともに、他方の分割板2bの内面に四角筒状の連結具2cをアングル材11側の連結具2cと交互に位置するように配置して溶接にて固着している。この構成により一対の分割板2a・2bの内端側が確実に突き合わされて接続される。なお、図示は省略するが、アングル材11に代えて、一方の分割板2aの隣接辺を一定幅で内側に直角に屈折するとともに、その屈折辺に沿って筒状連結具2cを溶接により固着することもできる。
【0037】
さらに、図7のように対向する分割板2a・2bの内面に四角筒状ブラケット2eを溶接により固着し、断面四角形状の筒形フレーム51の両側に円柱状の短い脚部52を固着してなる幅保持部材5の脚部52をブラケット2eに嵌め込んでいる。
【0038】
図9(a)に示すように、長寸側側板2の両側縁部の縦長溝部2dは、側板2の側縁部2kを一定幅で内側に直角に屈折するとともに、相手方側板3の側縁部の厚さに対応する隙間をあけて丸棒材12を側板2の内面に、屈折した側縁部2kと平行に溶接して形成している。なお、屈折した側縁部2kの端部2mを斜めに切除している。図9(b)に示すように、短寸側側板3の側縁部上端上に、L形係止片10の一辺10aを長寸側側板2の外面上端部に下向きの屈折部10bを係止可能に溶接し、組み立てた状態で長寸側側板3の特に上部側が外側に拡がるのを防止できるようにしている。その他の構成および使用態様については実施形態1の型枠装置1と共通するので、共通部分については同一の符号を用いて示し、説明を省略する。
【0039】
【考案の効果】
1)型枠装置を、隣合う一方の側板の縦長溝部に他方の側板の側縁部を嵌め込むようにして組立てる構造にすれば、組立・分解が簡単に行えるので、作業者の労力を軽減でき、また、組立て・分解の作業を手早く行うことができるので、作業の効率化を図ることができる。
【0040】
2)連結ピンを引き抜くだけで側板を二分割できるため、型枠装置の分解作業が作業者の手を煩わすことなく簡単に行うことができるようになり、しかも分解後は側板の長さが短寸でほぼ共通の長さになるので、保管に場所をとらず、手軽に持ち運びすることができ、取扱いが容易になる。
【0041】
3)幅保持部材を門形に形成し、その各脚部を着脱可能に挿入することができるブラケットを、各側板に取付ける構造とすれば、幅保持部材は、簡単に取付け・取外しを行うことができ、型枠装置の組立て・分解の作業性を損なうことなく、型枠装置に強度を持たせることができる。
【0042】
4)側板を外側上向きに傾斜させて抜き勾配を付ける一方、下縁部を内側に折り曲げるようにして一定幅の載置片を設けるようすれば、型枠装置を床用型枠に固定する作業が容易になるため、作業者が型枠装置の設置作業に手間取ることが減り、作業効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本考案にかかる型枠装置の実施の形態を示す斜視図、図1(b)はその平面図である。
【図2】図2(a)は本実施形態の型枠装置の側板を示す正面図であり、図2(b)は図2(a)におけるx−x矢視断面図で、図2(c)は側板の側面図である。
【図3】図3(a)は本実施形態の型枠装置の側板を示す正面図であり、図3(b)は図3(a)におけるy−y矢視断面図で、(c)は側板の側面図である。
【図4】本実施形態にかかる型枠装置の組立て手順を示す説明図である。
【図5】図5(a)は本実施形態の型枠装置を床用型枠に設置した状態を示す断面図であり、図5(b)は型枠装置と床用型枠とを取外した状態を示す床の断面図である。
【図6】図6(a)は本考案にかかる型枠装置別の別の実施形態を示す平面図であり、図6(b)は、さらに別の実施形態を示す平面図である。
【図7】図7は本考案にかかる型枠装置の他の実施の形態を示す斜視図である。
【図8】図8(a)は分割板のジョイント構造の一部を拡大して示す正面図、図8(b)は図8(a)のb−b線矢視図である。
【図9】図9(a)は縦長溝部を上端より見た一部を拡大した斜視図、図9(b)はL形係止片とその周辺部を拡大して示す斜視図である。
【符号の説明】
1・1’開口部用型枠装置(型枠装置)
2 側板
2a 分割板
2b 分割板
2c 連結具
2d 縦長溝部
2f 載置片
3 側板
3b 載置片
4 連結ピン
6 床用型枠
7 コンクリート
8 開口部
9 コンクリート床・天井
10 L形係止片
11 アングル材
12 丸棒材

Claims (8)

  1. コンクリート床やコンクリート天井等に開口部を形成するための開口部用型枠装置において、
    上下両端を開放した箱形で、四側面を構成する側板が外側上向きに傾斜した抜き勾配をもつように組み付けられており、各側板の下縁部に沿って一定幅の載置片を内向きに一体に備え、
    隣合う側板の一方の側縁に、他方の側板の側縁部を嵌合可能な縦長溝部が連続して形成され、他方の側板の側縁部が前記縦長溝部に着脱可能に嵌め込まれることを特徴とする開口部用型枠装置。
  2. 相対向する前記各側板のうち少なくとも長寸側側板が、その長手方向で縦に分割可能に形成されており、これらの分割板の隣接辺同士がピンジョイント構造により連結される請求項1記載の開口部用型枠装置。
  3. 対応する一方の分割板の隣接辺を一定幅で内側に直角に屈折するとともに、その屈折辺に沿って筒状連結具を上下方向に間隔をあけて固着し、相手方の分割板の隣接辺内面に複数の筒状連結具を前記筒状連結具と交互に位置するように固着し、逆J形の連結ピンを前記筒状連結具に一連に且つ着脱可能に挿入可能にした請求項2記載の開口部用型枠装置。
  4. 前記分割板の屈折辺に代えて、アングル材を同分割板から他方の分割板側へ張り出して設けた請求項3記載の開口部用型枠装置。
  5. 前記長寸側側板の相対向する内面に、筒状のブラケットが縦向きにそれぞれ固着されており、これらのブラケットに、門形幅保持部材の脚部が取り外し可能に挿入されている請求項1〜4のいずれかに記載の開口部用型枠装置。
  6. 前記各側板のうち少なくとも短寸側側板の相対向する内面に、上端部分が側板上方へ突出する吊り下げ具が固着されている請求項1〜5のいずれかに記載の開口部用型枠装置。
  7. 前記側板一側縁の縦長溝部が、同側板の側縁部を一定幅で内側へ直角に屈折するとともに、相手方側板の側縁部の厚さに対応する隙間をあけて丸棒材を前記側板の内面に屈折した前記側縁部と平行に溶接して形成されている請求項1〜6のいずれかに記載の開口部用型枠装置。
  8. 前記各側板のうち短寸側側板の側縁部上縁に、長寸側
    側板の外面上端部に下向きの屈折部を係止可能にL形係止片の一辺を溶接した請求項1〜7のいずれかに記載の開口部用型枠装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100867890B1 (ko) 2007-05-30 2008-11-12 정옥순 방수성이 우수한 자재 인양 오픈 박스

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