JP6226180B2 - 解体物搬送用の吊治具及び解体物の搬送方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば建物の解体工事で柱などの解体物を搬送するために用いて好適な解体物搬送用の吊治具及び解体物の搬送方法に関する。
例えば、オフィスビルなどの建物を解体するにあたり、建物がS造(鉄骨造)の場合には、床や梁、柱、壁などの建物構成部材を階層ごとに破砕したり、部材単体状に解体し、地上階まで搬出して解体工事を進めてゆく。また、例えば敷地が狭い場合や建物が高層の場合には、タワークレーンを揚重機として使用し、上層階から順に建物を解体してゆく。
また、S造の建物を解体する場合には、H形鋼などの鉄骨の梁や柱を予め支保工やプレートを仮設して支持しておき、ガスバーナなどの切断機や、油圧ショベルのアタッチメントをバケットからカッターに付け替えた解体作業機を用いて切断して、鉄骨部材を解体する。あるいは、ガスバーナなどで鉄骨部材の一部分残すように切断した段階でタワークレーンなどの揚重機で切断解体対象の鉄骨部材を吊り下げ支持し、この状態で残りの鉄骨部分を完全に切断し、分離した鉄骨部材を揚重機で地上に吊り下す(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
RC造(鉄筋コンクリート造)及び/又はSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)の建物を解体する場合には、一般に、油圧ショベルのアタッチメントをバケットからブレーカに付け替えた解体作業機(破砕機)を用い、コンクリートを破砕し、内部の鉄骨や鉄筋をガスバーナなどの切断機で切断したり、アタッチメントをカッターに付け替えて切断するようにしている。
一方、RC造、SRC造の建物をブレーカやカッターを用いて破砕、切断する場合には、大きな騒音や振動が発生し、また、粉塵が飛散するなど、近隣や作業現場内の環境上の悪影響が大きい。このため、解体現場周辺の状況によっては、作業の中断を求められたり、作業時間の短縮を求められることもある。また、解体作業時に、柱や壁が倒壊する事故が発生した事例もあり、RC造、SRC造の解体工事は特に安全性の点で注意が必要とされる。
さらに、大型の鉄骨部材を破断するため、大型の解体作業機(破砕機)が必要となる。また、この大型重機の重量に耐えるために作業床の補強が必要になることも多い。そして、この場合には、例えば、下階から仮設の支保工などで床の補強を行った上で対象階の解体作業を行うようにしており、床の補強に多大な労力と時間、コストが必要になる。また、大型の鉄骨を破断する際に解体作業機のカッターの刃が欠けることもよくあり、RC造、SRC造の解体工事では、アタッチメントの交換頻度が高く、このような点からも高コストになる。
このため、近年、ワイヤーソー(ワイヤーソー装置)を用いてコンクリートと鉄骨や鉄筋を同時に切断し、RC造、SRC造の梁や柱、壁などの建物構成部材を解体する方法が実用化されている。ワイヤーソー装置は、複数のプーリーに無端状のワイヤーソーが巻き掛けられ、駆動プーリーの駆動によって順次一方向にワイヤーソーが回動する。そして、この回動するワイヤーソーを切り込ませることにより、RC造、SRC造の建物構成部材を切削し、切断することができ、S造の建物を解体する場合と同様に、騒音や振動の発生、粉塵の飛散などを抑えて解体作業を進めることができる。
また、一般に、建物構成部材をワイヤーソー装置で切断する際には、切断対象の部材に予めワイヤーソーを巻き掛けてセットし、回動するワイヤーソーを部材の裏手側から切り込ませ、順次手前に引き付けながら(引き込みながら)部材を切削してゆく。すなわち、切削時にワイヤーソーの切込力の調整が容易で、所望の切込力を容易に得ることができるなどの点から、引き切り方式のワイヤーソー装置を用いてRC造、SRC造の部材を切断している。
そして、このとき、切断解体対象のRC造、SRC造の建物構成部材をタワークレーンなどの揚重機で吊り下げ支持し、この状態でワイヤーソーによる切断作業を行い、完全に切断し、分離した切断解体対象の建物構成部材(解体物)を揚重機で地上に吊り下す。
特開2012−1902号公報 特開平1−271393号公報
一方で、S造の柱等の切断解体対象を切断し、この解体物をクレーンで搬送する際には、予め切断解体対象に吊りピース(吊り具)を溶接し、この吊りピースに玉掛けして切断時の切断解体対象を支持しておく。そして、完全に切断分離した切断解体対象の解体物を吊り下げ支持し、この解体物をそのまま搬送できるようにしている。
また、RC造、SRC造の柱等の切断解体対象を切断し、この解体物をクレーンで搬送する際には、予め、切断解体対象にケミカルアンカーを打設し、ケミカルアンカーを使用して吊りピース(吊り具)を取り付けておく。そして、吊りピースに玉掛けすることで、切断時の切断解体対象を支持するとともに、完全に切断分離した後の解体物を吊り下げ支持して搬送できるようにしている。
しかしながら、上記の解体方法は、切断解体対象に吊りピースを溶接したり、ケミカルアンカーを打設して吊りピースを取り付ける作業が必要で、特にケミカルアンカーを用いた吊りピースの取付作業には多大な労力と時間がかかり、この吊りピースの取付作業が施工性の悪化、さらに解体作業の高コスト化を招く一要因となっている。
また、RC造、SRC造の柱等の切断解体対象を解体する際、パネルゾーンなど、大梁がある場合には、大梁下にチェーンを廻して縛って吊り上げる手法が多用されるが、クレーンの楊重能力により、パネルゾーンと分割が必要な場合もあり、この場合には、パネルゾーンから分離した解体物の柱(素管型柱など)をどのようにクレーンで吊り下げ搬送するかが問題となる。
本発明は、上記事情に鑑み、溶接やアンカーの取付作業をなくし、作業性及び経済性を向上させて解体物を好適にクレーンで搬送することを可能にする解体物搬送用の吊治具及び解体物の搬送方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の解体物搬送用の吊治具は、搬送機に吊り下げ支持される天秤と、前記天秤に上端を接続した複数の吊下げ用索体と、前記複数の吊下げ用索体の下端にそれぞれ接続して設けられ、解体物の端部側に形成された隙間に差し込んで解体物に係合して配設される複数のクランプと、前記吊下げ用索体を挿通孔に挿通しつつ解体物を囲繞するように配設され、且つ、締め具を操作することによってその内面積を大小調整可能とされ、前記締め具の操作によって解体物に圧接して固設される解体物保持フレームと、前記複数のクランプを解体物に係合させた状態で一体に連結保持するクランプ連結保持具とを備えて構成されていることを特徴とする。
本発明の解体物の搬送方法は、解体物を切断する際に形成される切断溝の隙間に前記複数のクランプをそれぞれ差し込んで設置するクランプ取付工程と、前記クランプ連結保持具を用い、前記複数のクランプを解体物に係合させつつ一体に保持するクランプ保持工程と、前記解体物を囲繞するように配設された前記解体物保持フレームを、前記締め具を操作することにより解体物に圧接して固設する解体物保持フレーム取付工程と、前記複数のクランプ及び前記解体物保持フレームに前記吊下げ用索体を介して繋がる前記天秤を搬送機によって上方に引き上げ、解体物を吊り下げ搬送する解体物搬送工程とを備えていることを特徴とする。
本発明の解体物搬送用の吊治具及びこの吊り治具を用いた解体物の搬送方法においては、解体物を搬送するために、ケミカルアンカーを用いる従来の手法と比較し、アンカー加工の手間や、配筋によるアンカーとの干渉回避などが不要にすることができ、効率的に解体物を搬送することが可能になる。また、従来のケミカルアンカーを用いる場合と比較し、解体工事の大幅な低コスト化を実現することが可能になる。
建物を解体している状態を示す斜視図である。 ワイヤーソー装置を示す図である。 図2のX1−X1線矢視図である。 ワイヤーソー装置を装着した解体作業機を示す図である。 切断解体対象の柱部材(解体物)を押し切り方式のワイヤーソー装置で切断する際のクサビ部材の打ち込み手順を示す図である。 本発明の一実施形態に係る解体物搬送用の吊り治具を示す図である。 本発明の一実施形態に係る解体物の搬送方法において、解体物搬送用の吊り治具を解体物に向けて降下させている状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る解体物の搬送方法において、解体物搬送用の吊り治具のクランプを解体物に係合させた状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る解体物の搬送方法において、解体物搬送用の吊り治具のクランプ連結保持具でクランプ同士を連結した状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る解体物の搬送方法において、解体物搬送用の吊り治具の解体物保持フレームを解体物に圧接固定した状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る解体物の搬送方法において、解体物搬送用の吊り治具を用いて解体物を搬送している状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る解体物の搬送方法において、解体物を荷下ろししている状態を示す図である。
以下、図1から図12を参照し、本発明の一実施形態に係る解体物搬送用の吊治具及び解体物の搬送方法について説明する。
はじめに、本実施形態では、例えば、オフィスビルなどの高層の建物を解体するものとして説明を行う。また、この建物の柱や梁、壁や床の建物構成部材(床版部材、梁部材、柱部材、壁部材など)はRC造及び/又はSRC造で構築されている。
本実施形態では、建物を養生材で適宜覆い、建物の高層階(上階)から順次解体を行ってゆく。また、図1に示すように、例えば、建物1の高層階(上階)から順次ブロック状に解体した部材を吊り下すためのタワークレーン(揚重機/搬送機)2が建物1のエレベータホールなどを利用して立設されている。さらに、本実施形態では、タワークレーン2で吊り下したブロック状の部材(解体物)に対してさらなる解体・破砕処理/小割り処理を施すための解体作業場が建物1の隣地に設けられている。
一方、本実施形態の解体方法では、建物1の床版部材3や梁部材4、壁部材5、柱部材6の建物構成部材の切断・解体手段としてワイヤーソー装置、ブレードカッター装置を適宜選択的に使用する。
ちなみに、本実施形態のワイヤーソー装置10は、例えば、図2及び図3に示すように、チルト機構付アダプター11から直線状に突設するガイドレール12と、ガイドレール12の先端に取り付けられ、切断対象の部材(柱部材6、梁部材4)を把持する把持機構13と、複数のプーリー14、15に無端状に巻き掛けられたワイヤーソー16を駆動プーリー15の回転駆動によって一方向に回動させるとともに、ガイドレール12に案内されてワイヤーソー16の一部を前後方向に進退させる切削機構17とを備えて構成されている。
そして、図4に示すように、ワイヤーソー装置10を油圧ショベルのアーム18cの先端に着脱可能に取り付けられたアタッチメントのバケットと付け替えて、ワイヤーソー装置10を備える解体作業機18が構成されている。また、この解体作業機18は、運転席から作業者が1人でワイヤーソー装置10の駆動操作、解体作業機18の上部旋回体18aの旋回操作、上部旋回体18aに設けられたビーム18b、アーム18cの仰伏操作、下部走行体18dの駆動操作(走行操作)が行えるようになっている。
これにより、作業者が適宜操作を行って、解体作業機18を自在に走行、旋回、アーム・ビームの仰伏操作することで、RC造及び/又はSRC造の梁部材4や柱部材6などの建物構成部材の任意の位置をワイヤーソー16で効率的に切断できる。
本実施形態の建物の解体方法では、建物1の建物構成部材を切断、解体する際に、極力、このワイヤーソー装置10を多用するものとする。また、ワイヤーソー装置10を使用して部材を切断する際に、ワイヤーソー16を部材に巻き掛け、回動するワイヤーソー16を手前に引き付け、奥側から部材に切り込ませる引き切り方式ではなく、回動するワイヤーソー16を部材に手前から押し付けて切り込ませ、順次奥側に切削してゆく押し切り方式を極力多用するようにする。
ここで、本実施形態の解体方法(及び解体物の搬送方法)では、図5に示すように、例えば切断解体対象の建物1の柱部材6の下端側をワイヤーソー装置10(やブレードカッター装置)で切断する際に、切断の進行とともに順次形成されてゆく切断溝20に複数のクサビ部材21を打ち込んでゆく。これにより、柱部材6が完全に切断されて分離した状態の柱部材(長尺の解体物)6は、クサビ部材21によって下方の柱部材6との間に例えば15mm程度の所定の隙間をあけて保持される。
一方、本実施形態の解体方法及び解体物の搬送方法では、解体物搬送用の吊治具Aを用いて、切断時から、あるいは切断分離した段階で切断解体対象の柱部材(解体物)6を保持し、クレーン2によって吊り下げ搬送する。
この解体物搬送用の吊治具Aは、図6(図1、図5等参照)に示すように、クレーン2のワイヤーロープに取り付けられたフックに玉掛けして吊り下げ支持される角型天秤、枠天秤、棒天秤等の天秤30と、天秤30に上端を接続した複数の吊りチェーン(吊下げ用索体)31と、複数の吊りチェーン31の下端にそれぞれ接続して設けられ、切断解体対象の柱部材6に形成された切断溝(所定の隙間)20に差し込んで、切断した柱部材(解体物)6に係合して配設される複数のクランプ32と、吊りチェーン31を挿通孔33aに挿通しつつ柱部材6を囲繞するように配設され、且つ柱部材6に圧接して固設される解体物保持フレーム33と、複数のクランプ32を解体物の柱部材6に係合させた状態で一体に連結保持するクランプ連結保持具34とを備えて構成されている。
複数のクランプ32はそれぞれ、図6、図7、図8に示すように、例えば、方形平板状の底板部32aと、底板部32aの直交する2辺に一体に設けられ、底板部32aに直交して上方、あるいは上下方に突出して配設された方形平板状の一対の側壁部32bとを備えて形成されている。そして、クランプ32は、底板部32aを断面方形状の柱部材6の切断によって形成される切断溝(所定の隙間)20に差し込むとともに、一対の側壁部32bを柱部材6の側面に面接触させるように角部に係合させて設置される。また、クランプ32には、天秤30に上端を接続した吊りチェーン31の下端が一対の側壁部の角部等に一体形成された吊りピース32cに接続されている。
なお、柱部材(解体物)6が断面円形状に形成されている場合には、例えば、柱部材6の外周面の曲率に合う円弧状の側壁部32bを備えてクランプ32を形成すればよい。これにより、柱部材6の切断によって形成される切断溝20に底板部32aを差し込むとともに、側壁部32bが柱部材6の外周面(側面)に面接触して係合し、クランプ32を所定位置に設置することができる。
解体物保持フレーム33は、例えば柱部材6が断面方形状に形成されている場合、4つの側面にそれぞれ沿って配設される4つの棒状の保持部材片を着脱可能に組み付けて構成されている。また、各保持部材片は、隣り合う保持部材片との接続位置を自在に調整するためのボルトなどの締め具を介して接続されており、これら締め具を操作することによって、解体物保持フレームは、その内面積を大小調整することができる。これにより、断面積(大きさ)が異なる柱部材6に対しても確実に柱部材6の外面に各保持部材片を押圧し、柱部材6を締め付けるようにして、解体物保持フレーム33を柱部材6に圧接固定して取り付けることができる。
また、この解体物保持フレーム33は、柱部材6の上端側に圧接固定して取り付けられ、保持部材片に形成された挿通孔33aに天秤30に接続した吊りチェーン31を挿通して配設されている。
なお、柱部材6が断面円形状に形成されている場合には、例えば、弾性変形可能な帯状の部材を、その一端を締め具を介して内面側に着脱可能に接続してなる略円環状の解体物保持フレーム33を用いればよい。この解体物保持フレーム33は、断面円形状の柱部材6を囲繞するように巻き回し、締め具を内面積が小さくなるように操作することで、帯状の部材の内面が柱部材6の外面(外周面)に当接し、柱部材6を締付けるようにして取り付けることができる。
クランプ連結保持具34は、例えば、伸縮自在なクランプ保持片34aを備え、隣り合うクランプ32に両端部をそれぞれ接続して連結し、その長さを縮小させることにより、各クランプ32を柱部材6に圧接させつつ、強固に係合させて保持することできる。
なお、クランプ連結保持具34は、柱部材6を切断して形成される切断溝20に差し込んで設置された複数のクランプ32を囲繞しつつ一体に保持するように構成されていてもよい。すなわち、解体物保持フレーム33と同様に、例えば柱部材6が断面方形状に形成されている場合、4つの側面にそれぞれ沿って配設される4つの棒状のクランプ保持片を着脱可能に組み付け、隣り合うクランプ保持片の接続位置を自在に調整するための締め具を介して接続して構成してもよい。
これにより、締め具を操作することによって、クランプ連結保持具は、その内面積を大小調整することができ、断面積(大きさ)が異なる柱部材6、大きさが異なるクランプに対しても確実に各クランプ32の側壁部32bの外面に各クランプ保持片を押圧させるように締め付け、複数のクランプ32を囲繞して柱部材6に圧接した状態で一体に保持することができる。
そして、本実施形態の解体物搬送用の吊治具Aを用いて切断解体対象の柱部材6の解体物を搬送する際には(本実施形態の解体物搬送用の吊治具を用いた解体方法及び解体物の搬送方法では)、図6及び図7に示すように、クレーン2のワイヤーロープに取り付けられたフックに天秤30を玉掛けして吊り下げ支持し、さらに、この天秤30に上端を接続し、下端にクランプ32が接続された吊りチェーン31を解体物保持フレーム33の挿通孔33aに挿通しつつ、その上端を天秤30に接続する。
次に、図6及び図8に示すように、解体物保持フレーム33の内部に挿通して柱部材6を囲繞するように、且つ柱部材6の上端側の所定位置に解体物保持フレーム33を配置する。これとともに、ワイヤーソー装置10(やブレードカッター装置)で切断解体対象の柱部材6の下端側を切断して形成された切断溝20にクランプ32を差し込んで設置する(クランプ取付工程)。
さらに、図6及び図9に示すように、複数のクランプ32を一体に連結するようにクランプ連結保持具34を設置する。また、締め具によって隣り合うクランプ保持片の接続位置を調整し、各クランプ保持片で各クランプ32を柱部材押圧させるように締め付け、複数のクランプ32を柱部材6に一体に圧接させた状態で保持する(クランプ保持工程)。
さらに、図6及び図10に示すように、締め具を操作して隣り合う保持部材片の接続位置を調整し、各保持部材片を柱部材6に圧接させ、解体物保持フレーム33を柱部材6に一体に圧接固定する(解体物保持フレーム取付工程)。これにより、解体物の柱部材6が解体物保持フレーム33及び複数の吊りチェーン31を介して天秤30、さらにクレーン2のワイヤーロープに接続して保持される。
このようにして解体物搬送用の吊治具Aを取り付けた段階で、クレーン2によりワイヤーロープを上方に引き上げると、図6及び図11に示すように、天秤30、さらに複数の吊りチェーン31が上方に引き上がり、解体物保持フレーム33、クランプ32及びクランプ連結保持具34で保持された解体物の柱部材6が吊り下げられて搬送される。また、このとき、柱部材6の上端部側が解体物保持フレーム33で保持され、且つ、解体物保持フレーム33の挿通孔33aに吊りチェーン31が挿通されて、複数の吊りチェーン31の相互位置が固定されているため、安定した状態で解体物の柱部材6が吊り下げ搬送される(解体物搬送工程)。
また、この解体物6を地上などに荷下ろしする際には、図12に示すように、例えば、端太角35や傾斜荷受け装置36で解体物6を支持しながら順次傾けてゆき、横倒しの状態にするなど、適宜所望の状態に操作して配設する(荷下ろし工程)。
したがって、本実施形態の解体物搬送用の吊治具A及びこの吊治具Aを用いた解体物の搬送方法においては、解体物6を搬送するために、ケミカルアンカーを用いる従来の手法と比較し、アンカー加工の手間や、配筋によるアンカーとの干渉回避などが不要にすることができ、効率的に解体物6を搬送することが可能になる。
また、従来手法と比較し、ケミカルアンカーの施工費が不要になるため、本実施形態の解体物搬送用の吊治具A及びこの吊治具Aを用いた解体方法によれば、解体工事の大幅な低コスト化を実現することが可能になる。
以上、本発明に係る解体物搬送用の吊治具及び解体物の搬送方法の一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、解体物が柱部材であるものとしたが、特に解体物を限定する必要はない。
1 建物
2 タワークレーン(揚重機/搬送機)
3 床版部材(建物構成部材/切断解体対象/解体物)
4 梁部材(建物構成部材/切断解体対象/解体物)
5 壁部材(建物構成部材/切断解体対象/解体物)
6 柱部材(建物構成部材/切断解体対象/解体物)
10 ワイヤーソー装置
11 チルト機構付アダプター
12 ガイドレール
13 把持機構
14 プーリー
15 プーリー(駆動プーリー)
16 ワイヤーソー
17 切削機構
18 解体作業機
18a 上部旋回体
18b ビーム
18c アーム
18d 下部走行体
20 切断溝(隙間)
21 クサビ部材
30 天秤
31 吊りチェーン(吊下げ用索体)
32 クランプ
32a 底板部
32b 側壁部
32c 吊りピース
33 解体物保持フレーム
33a 挿通孔
34 クランプ連結保持具
35 端太角
36 傾斜荷受け装置
解体物搬送用の吊治具
T1 横方向
T2 上下方向

Claims (2)

  1. 搬送機に吊り下げ支持される天秤と、
    前記天秤に上端を接続した複数の吊下げ用索体と、
    前記複数の吊下げ用索体の下端にそれぞれ接続して設けられ、解体物の端部側に形成された隙間に差し込んで解体物に係合して配設される複数のクランプと、
    前記吊下げ用索体を挿通孔に挿通しつつ解体物を囲繞するように配設され、且つ、締め具を操作することによってその内面積を大小調整可能とされ、前記締め具の操作によって解体物に圧接して固設される解体物保持フレームと、
    前記複数のクランプを解体物に係合させた状態で一体に連結保持するクランプ連結保持具とを備えて構成されていることを特徴とする解体物搬送用の吊治具。
  2. 請求項1記載の解体物搬送用の吊治具を用いて解体物を搬送する方法であって、
    解体物を切断する際に形成される切断溝の隙間に前記複数のクランプをそれぞれ差し込んで設置するクランプ取付工程と、
    前記クランプ連結保持具を用い、前記複数のクランプを解体物に係合させつつ一体に保持するクランプ保持工程と、
    前記解体物を囲繞するように配設された前記解体物保持フレームを、前記締め具を操作することにより解体物に圧接して固設する解体物保持フレーム取付工程と、
    前記複数のクランプ及び前記解体物保持フレームに前記吊下げ用索体を介して繋がる前記天秤を搬送機によって上方に引き上げ、解体物を吊り下げ搬送する解体物搬送工程とを備えていることを特徴とする解体物の搬送方法。
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