JP7152045B2 - 吊り下げ構造物の解体方法 - Google Patents

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Description

本発明は、火力発電所のボイラー等、支持躯体の天端部から吊り下げ支持された吊り下げ構造物を解体する吊り下げ構造物の解体方法に関する。
火力発電所のボイラーは、大型であるため、高温に加熱されたときには大きく熱膨張する。このため、この種の大型のボイラーを地面や床面等に据え付けた状態で設置していると、熱膨張した際にボイラーの各所に負荷が掛かるようになり、ヒビ割れ等の破損が生じるおそれがある。
したがって、この種の大型のボイラーを設置する際には、柱材や梁材を組んだ支持躯体の天端部からボイラーを吊り下げ支持することで、ボイラーの下側に熱膨張できる空間を確保することが行われている。化学プラントにおける熱反応器等も、上記のボイラーと同じ理由で、支持躯体の天端部から吊り下げ支持されることがある。
しかし、上記のボイラーや熱反応器等、大型の吊り下げ構造物は、解体しにくいという問題がある。このような実状に鑑みて、これまでには、この種の大型の吊り下げ構造物を解体するための各種の工法が提案されている。
例えば、特許文献1には、同文献の図5に示されるように、ボイラー建屋1(支持躯体)の天端部にジャッキ10を設置し、このジャッキ10を用いてボイラー3(吊り下げ構造物)を徐々に下降させながら、グランドレベルでボイラー3(吊り下げ構造物)の最下段部を順次解体していく工法が記載されている。この工法は、「ジャッキダウン工法」と呼ばれており、ボイラー等の吊り下げ構造物の解体方法として一般的となっている。
また、特許文献2には、同文献の図6に示されるように、ボイラー本体5や加熱器4(吊り下げ構造物)の下側の地面に山砂からなるクッション材2aを敷いた後、同文献の図11及び図13に示されるように、ボイラー本体5や加熱器4(吊り下げ構造物)を重機13bで切り取り、その切り取ったブロックをクッション材2aの上側に落下させる工法が記載されている。以下においては、この工法を「盛り砂工法」と呼ぶ。
特開平10-046838号公報 特開2010-112003号公報 特開2003-301617号公報
ところが、特許文献2の盛り砂工法では、クッション材2aを敷いてはいても、切り取ったブロックが落下した際には、大きな騒音が発生するし、落下したブロックの破片が周囲に飛散したり、砂埃が舞ったりするおそれもある。このため、盛り砂工法を行う際には、防音や飛散物防止のためのパネルを周囲に設置する必要があり、手間である。加えて、そのようなパネルを設置したとしても、ブロックが落下した際に生ずる振動を防ぎきれない。このため、解体対象の吊り下げ構造物がある場所の周辺施設が稼働しているときには、盛り砂工法を採用しにくい。
また、特許文献1のジャッキダウン工法では、ボイラー3(吊り下げ構造物)の全体重量をジャッキ10で支える必要がある。このため、ジャッキ10として、高出力なものを多数本使用しなければならない。加えて、ボイラー3(吊り下げ構造物)を下降しているときにボイラー建屋1が傾いたり破損したりしないように、ボイラー建屋1(支持躯体)を予め補強しておく必要もある。さらに、ボイラー3(吊り下げ構造物)の最下段部を解体し終えないと、次の工程(ボイラー3(吊り下げ構造物)の残った部分を下降させる工程)に進めない等、作業効率が良いとは言えない。
この点、特許文献3には、同文献の図3~6に示されるように、ジャッキ6に連結した昇降フレーム8を、ボイラー1(吊り下げ構造物)の下方に配することで、ボイラー1(吊り下げ構造物)を昇降フレーム8で下方から支持した状態とし、ボイラー1(吊り下げ構造物)を下側から順次ブロック状に切り離していき、切り離されたブロックBを、ジャック6を駆動することで建屋2(支持躯体)の底部まで順次垂直搬送する工法が提案されている。建屋2(支持躯体)の底部まで垂直搬送されたブロックBは、二次解体室10に水平搬送され、そこで細分化される。
特許文献3の工法では、切り離したブロックBを建屋2(支持躯体)に併設された二次解体室10で細分化するため、あるブロックBを切り離しているときに、それよりも前に切り離したブロックBを細分化する等、複数の工程を同時に行うことができるというメリットがある。このため、工期の短縮を図ることができる。また、ジャッキ6で支えなければならないのは、1つのブロックBと昇降フレーム8だけであり、ボイラー1(吊り下げ構造物)の全体重量をジャック6で支える必要がないというメリットもある。
しかし、特許文献3の工法でも、ジャッキ6を使用する点は変わらない。この種の工法で用いられるジャッキ6は、動力式であり、非常に高価である。加えて、ジャッキ6は、建屋2(支持躯体)に対してしっかりと固定する必要がある。このため、ジャッキ6の取り付けに手間を要する。また、解体対象のボイラー1(吊り下げ構造物)に応じた形態の昇降フレーム8を用意する必要もある。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、ジャッキを用いることなく吊り下げ構造物を解体することができ、騒音や振動や飛散物の発生を抑えることや、工期を短縮することもできる吊り下げ構造物の解体方法を提供するものである。
上記課題は、
支持躯体の天端部から吊り下げ支持された吊り下げ構造物の解体方法であって、
動力式チェーンブロックの本体部分を支持躯体の天端部に取り付けるチェーンブロック取り付け工程を行った後、
吊り下げ構造物における支持躯体から吊り下がった部分のうち最も下側に位置する最下段部を、チェーン又はワイヤーを用いて動力式チェーンブロックの昇降部分に連結する最下段部連結工程と、
吊り下げ構造物の最下段部を他の部分から切り離して分離ブロックとする最下段部切り離し工程と、
動力式チェーンブロックを駆動することによって、分離ブロックを支持躯体の底部付近まで下降させる分離ブロック下降工程と
を繰り返し行うことで、吊り下げ構造物を下側から上側に順次解体していくことを特徴とする吊り下げ構造物の解体方法
を提供することによって解決される。
ここで、「動力式チェーンブロック」とは、ロードチェーンと、ロードチェーンを繰り出し又は巻き取るための動力機器(モーター)を組み込んだ本体部分と、ロードチェーンの下端部に取り付けられた昇降部分とを備えた昇降手段のことを云う。通常、本体部分の上部には、上フックが設けられ、昇降部分の下部には、下フックが設けられている。
本発明の解体方法ように、動力式チェーンブロックを使用することによって、ジャッキを用いることなく、吊り下げ構造物における他の部分から切り離された部分(分離ブロック)を下降させることが可能になる。加えて、動力式チェーンブロックは、その本体部分を支持躯体の天端部から吊り下げるだけで、支持躯体に取り付けることができ、その取り付けに手間を要さない。
また、動力式チェーンブロックは、その取り付け位置(吊り下げ位置)を容易に変更することができるため、分離ブロックの重心位置に応じて、動力式チェーンブロックの配置を容易に調整することができる。このため、吊り下げ構造物の下側にフレーム(特許文献3の図3における昇降フレーム8)等を配さなくても、分離ブロックをバランスよく下降させることができる。
さらに、本発明の解体方法では、吊り下げ構造物を、下側から順次切り離し、動力式チェーンブロックを用いて下降させていくため、騒音や振動や飛散物が発生しにくい。このため、解体対象の吊り下げ構造物がある場所の周辺施設が稼働しているときでも、作業を行うことが可能である。
加えて、吊り下げ構造物を下側から順次切り離して下降させるようにすると、動力式チェーンブロックが支えなければならないのは、1つの分離ブロックのみとなる。このため、動力式チェーンブロックに大きな荷重がかからないので、動力式チェーンブロックの取り付けに際して支持躯体を補強する必要がなくなる。
さらにまた、本発明の解体方法では、支持躯体の底部付近まで下降させた分離ブロックを、別の場所に搬送してから破砕することができるようになる。このため、ある分離ブロックを破砕しているときに、次の分離ブロックを切り離す等、複数の工程を並行して行うことも可能である。
本発明の解体方法においては、分離ブロック下降工程で、分離ブロックを支持躯体の底部付近にある搬送トレーに載置することが好ましい。これにより、下降を終えた分離ブロックを別の場所に搬送しやすくなる。
本発明の解体方法においては、動力式チェーンブロックとして、荷重検知手段を備えたものを用い、分離ブロック下降工程で、複数の動力式チェーンブロックのそれぞれに掛かる荷重のバラツキを抑えながら、分離ブロックを下降させることも好ましい。これにより、下降時の分離ブロックの傾き等を抑え、作業の安全性を高めることが可能になる。
本発明の解体方法においては、動力式チェーンブロックとして、揚程が20m以上のものを用いることも好ましい。これにより、高さが20m以上ある大型の吊り下げ構造物を解体することが可能になる。
本発明の解体方法においては、チェーンブロック取り付け工程で、動力式チェーンブロックの本体部分を、支持躯体の天端部に設置した吊り下げ治具から吊り下げた状態で取り付けるとともに、吊り下げ治具として、動力式チェーンブロックの本体部分の吊り下げ位置を変更可能なものを用いることも好ましい。これにより、動力式チェーンブロックの配置をさらに調整しやすくなる。
以上のように、本発明によって、ジャッキを用いることなく吊り下げ構造物を解体することができ、また、騒音や振動や飛散物の発生を抑えることや、工期を短縮することもできる吊り下げ構造物の解体方法を提供することが可能になる。
支持躯体の天端部から吊り下げ支持された吊り下げ構造物を示した図である。 吊り下げ構造物の解体方法を説明するフロー図である。 動力式チェーンブロックを示した図である。 支持躯体の天端部にチェーンブロックを取り付けた状態を示した図である。 吊り下げ治具の外観を示した斜視図である。 図5に示す吊り下げ治具にシャックルを取り付けた状態を示した断面図である。 吊り下げ構造物の最下段部(1段目)を、チェーンを用いて動力式チェーンブロックの昇降部分に連結した状態を示した図である。 吊り下げ構造物の最下段部(1段目)を切り離して下降させた状態を示した図である。 吊り下げ構造物の最下段部(2段目)を、チェーンを用いて動力式チェーンブロックの昇降部分に連結した状態を示した図である。 吊り下げ構造物の最下段部(2段目)を切り離して下降させた状態を示した図である。 吊り下げ構造物の最下段部(3段目)を、チェーンを用いて動力式チェーンブロックの昇降部分に連結した状態を示した図である。 吊り下げ構造物の最下段部(3段目)を切り離して下降させた状態を示した図である。 最後の分離ブロックを搬送し終えた状態を示した図である。 吊り下げ構造物の内側にチェーンを通すことにより、吊り下げ構造物の最下段部(1段目)を動力式チェーンブロックの昇降部分に連結した状態を示した図である。
0.吊り下げ構造物の解体方法の概要
本発明の吊り下げ構造物の解体方法の好適な実施形態について、図面を用いてより具体的に説明する。以下で述べる構成は、飽くまで一例に過ぎず、本発明の吊り下げ構造物の解体方法の技術的範囲は、以下で述べる構成に限定されない。本発明の吊り下げ構造物の解体方法には、発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更を施すことができる。
図1は、吊り下げ構造物10を示した図である。本発明の解体方法は、図1に示すように、支持躯体20の天端部から吊り下げ支持された吊り下げ構造物10を解体するものとなっている。既に述べたように、火力発電所のボイラーや化学プラントの熱反応器等は、かなり大型であり、その高さが数十メートルに達するものも珍しくない。このため、大型のボイラーや熱反応器等は、その温度が上昇すると、大きく熱膨張するところ、この熱膨張を許容できるようにするために、支持躯体20の天端部から吊り下げた状態で支持される。支持躯体20は、通常、柱材や梁材や筋交い等を櫓状に組むことによって構築される。この種の支持躯体20には、メンテナンス作業等を行うための足場(図示省略)も設けられている。
本発明の解体方法は、上記のように、支持躯体20の天端部から吊り下げ支持された吊り下げ構造物10(大型のボイラーや熱反応器等)を下側からブロック状に順次切り離していき、切り離されたブロック(分離ブロック)を、動力式チェーンブロックを用いて1つずつ下降させていくことによって、吊り下げ構造物10を解体するものとなっている。
図2は、吊り下げ構造物10の解体方法を説明するフロー図である。本実施形態の解体方法では、図2に示すように、チェーンブロック取り付け工程S1を行った後、最下段部連結工程S2と、最下段部切り離し工程S3と、分離ブロック下降工程S4と、分離ブロック搬送工程S5と、分離ブロック破砕工程S6とを繰り返し行うことで、吊り下げ構造物10を解体するようになっている。以下、本実施形態の解体方法における各工程S1~S6につき、順番に説明する。

1.チェーンブロック取り付け工程
チェーンブロック取り付け工程S1は、図1に示した支持躯体20の天端部に、図3に示す動力式チェーンブロック30を取り付ける工程となっている。図3は、動力式チェーンブロック30を示した図である。図4は、支持躯体20に動力式チェーンブロック30を取り付けた状態を示した図である。
動力式チェーンブロック30は、図3に示すように、ロードチェーン31と、本体部分32と、昇降部分33とを備えている。本体部分32には、ロードチェーン31を巻き掛ける複数の滑車や、ロードチェーン31を繰り出し又は巻き取るための動力機器(モーター)が組み込まれている。また、本体部分32には、ロードチェーン31に掛かる荷重を検知するための荷重検知手段も組み込まれている。この荷重検知手段については、「4.分離ブロック下降工程」で詳しく説明する。
昇降部分33は、ロードチェーン31の下端部に取り付けられており、本体部分32に対して昇降する部分となっている。すなわち、上記の動力機器によってロードチェーン31が本体部分32から繰り出されると、昇降部分33が下降し、上記の動力機器によってロードチェーン31が本体部分32に巻き取られると、昇降部分33が上昇するようになっている。昇降部分33の下部には、下フック33a(スナップフック)を設けている。
動力式チェーンブロック30の揚程は、支持躯体20の高さ等に応じて決定される。この点、火力発電所のボイラー等を吊り下げ支持する支持躯体20は、20m以上の高さを有するものがざらにある。このため、動力式チェーンブロック30は、揚程が20m以上のものを用いることが好ましい。動力式チェーンブロック30の揚程は、30m以上、40m以上、50m以上とさらに長くすることもできる。動力式チェーンブロック30の揚程の上限は、特に限定されないが、現実的には、100m程度までである。
動力式チェーンブロック30の本体部分32は、ボルトやクランプ等を用いて、支持躯体20に直接的に取り付けてもよいが、本実施形態の解体方法では、図4に示すように、支持躯体20の天端部に取り付けた吊り下げ治具40から動力式チェーンブロック30の本体部分32を吊り下げるようにしている。図4に示した例では、支持躯体20の天端部における、吊り下げ構造物10を挟む箇所に、計2台の吊り下げ治具40を設けており、それぞれの吊り下げ治具40から動力式チェーンブロック30を吊り下げている。それぞれの動力式チェーンブロック30は、共通のチェーンブロック制御装置34に対し、有線又は無線で接続されている。
このように、吊り下げ治具40及び動力式チェーンブロック30は、それぞれ、吊り下げ構造物10から見て対称な位置に複数台設けることが好ましい。これにより、後述する分離ブロック下降工程S4において、分離ブロックB(図8)をバランスよく下降することが可能になる。吊り下げ治具40及び動力式チェーンブロック30は、それぞれ、3台以上設けることもできる。
図5に、吊り下げ治具40の外観を示す。吊り下げ治具40は、図5に示すように、縦板部41と、縦板部41の下端縁から手前側及び奥側に突出して設けられた底板部42と、縦板部41の上端縁から手前側及び奥側に突出して設けられた天板部43とを備えている。縦板部41の手前側の面と奥側の面には、複数本の補強リブ44が所定間隔で設けられている。天板部43の上面には、吊り下げ部45が設けられている。吊り下げ治具40は、通常、クレーンを用いて目的の場所に設置されるところ、その際には、クレーンに連結したワイヤロープ等を、この吊り下げ部45に連結することができる。
吊り下げ治具40は、その底板部42を支持躯体20に溶接等することによって、支持躯体20に対して完全に固定してもよい。しかし、その場合には、吊り下げ治具40を他の現場で使い回すことができなくなる。また、吊り下げ治具40の設置場所を変更できなくなる。このため、本実施形態の解体方法では、吊り下げ治具40の底板部42を。ボルトやクランプ等で支持躯体20に固定(仮固定)するようにしている。
縦板部41の下端縁近傍には、ピン挿通孔46を設けている。このピン挿通孔46は、図6に示すように、シャックル50のピン51を挿通するための部分となっており、縦板部41を手前側から奥側に貫通した状態で設けられている。図6は、図5に示す吊り下げ治具40にシャックル50を取り付けた状態を示した断面図である。縦板部41における挿通孔46の周辺部分は、板材を溶接等することによって肉厚に形成されており、シャックル50のクラウン52に重量物が吊り下げられても変形等しにくくしている。底板部42における、ピン挿通孔46の下側に位置する部分には、シャックル50のクラウン52の端部を挿通するための一対のクラウン挿通孔47を設けている。
動力式チェーンブロック30の本体部分32は、図6に示す状態で吊り下げ治具40に取り付けられたシャックル50のクラウン52(U字状の部分)から吊り下げた状態に取り付けられる。このため、図3に示すように、動力式チェーンブロック30の本体部分32の上部には、シャックル50のクラウン52に掛止するための上フック32a(スナップフック)を設けている。
ピン挿通孔46及びクラウン挿通孔47は、1台の吊り下げ治具40に対して1組のみ設けてもよいが、複数組設けることが好ましい。本実施形態の解体方法では、図5に示すように、3組のピン挿通孔46及びクラウン挿通孔47を、吊り下げ治具40の長手方向に沿って所定間隔で設けている。これにより、支持躯体20に対して吊り下げ治具40を動かさなくても、シャックル50を取り付けるピン挿通孔46及びクラウン挿通孔47を切り替えることで、動力式チェーンブロック30の吊り下げ位置を微調整することができる。
以上の一連の作業を終え、図4に示す状態になると、チェーンブロック取り付け工程S1が完了する。チェーンブロック取り付け工程S1が完了すると、図2に示すように、最下段部連結工程S2が開始される。

2.最下段部連結工程
最下段部連結工程S2(図2)は、図7に示すように、吊り下げ構造物10における、支持躯体20から吊り下がった部分のうち、最も下側に位置する最下段部(図7の状態にあってはブロックB)を、チェーン60等を用いてそれぞれの動力式チェーンブロック30の昇降部分33に連結する工程である。図7は、吊り下げ構造物10のブロックBを、チェーン60を用いて動力式チェーンブロック30の昇降部分33に連結した状態を示した図である。本実施形態の解体方法では、昇降部分33に設けた下フック33aにチェーン60の上端部を連結している。
チェーン60の下端側は、吊り下げ構造物10の最下段部のブロックBに取り付けられる。チェーン60の下端側は、ブロックBの底部に掛け回した状態としてもよいが、この場合には、後掲の図8に示すように、ブロックBを地上に降ろした後に、ブロックBからチェーン60を取り外しにくくなる。このため、作業のしやすさ等を考慮すると、チェーン60の下端側は、ブロックBの側面等に連結することが好ましい。ブロックBに対するチェーン60の連結位置は、ブロックBの重心位置や、それぞれのチェーン60に掛かる張力のバランス等を考慮して適宜決定する。
また、チェーン60は、必ずしも吊り下げ構造物10(ブロックB~B)の外側(外面)に取り付ける必要はない。例えば、図14に示すように、吊り下げ構造物10の内側にチェーン60を通すこともできる。図14は、吊り下げ構造物10の内側にチェーン60を通すことにより、吊り下げ構造物10の最下段部(ブロックB)を動力式チェーンブロック30の昇降部分33に連結した状態を示した図である。この場合、吊り下げ構造物10の天面部の所定箇所(例えば四隅部)に穴をあけ、その穴からチェーン60を吊り下げ構造物10の内側に導き入れることができる。
以上の一連の作業を終え、図7に示す状態になると、最下段部連結工程S2が完了する。最下段部連結工程S2が完了すると、図2に示すように、最下段部切り離し工程S3が開始される。

3.最下段部切り離し工程
最下段部切り離し工程S3(図2)は、吊り下げ構造物10の最下段部(図7の状態にあってはブロックB)を他の部分から切り離して分離ブロックBとする工程である。これにより、ブロックBは、その上側のブロックBから完全に切り離され、ブロックB(分離ブロックB)の重量がチェーン60に掛かるようになる。吊り下げ構造物10の最下段部の切り離し(切断)は、通常、金属カッターや溶断機等を用いて行う。
このとき、分離ブロックBの寸法が大きすぎる(吊り下げ構造物10を大きく切り分けすぎる)と、チェーン60によって吊り下げられている分離ブロックBの姿勢が安定しにくくなる。また、分離ブロックBが重くなりすぎて、動力式チェーンブロック30として出力の大きなものを用いなければならなくなる。このため、分離ブロックBの上下方向の長さは、10m以下(通常5m程度)に抑え、分離ブロックBの重量は、30t以下に抑えることが好ましい。
吊り下げ構造物10の最下段部の切り離しを終えると、最下段部切り離し工程S3が完了する。最下段部切り離し工程S3が完了すると、図2に示すように、分離ブロック下降工程S4が開始される。

4.分離ブロック下降工程
分離ブロック下降工程S4(図2)は、動力式チェーンブロック30を駆動することによって、図8に示すように、分離ブロックBを支持躯体20の底部(地上)付近まで下降させる工程である。図8は、吊り下げ構造物10の最下段部(1段目のブロックB)を切り離した分離ブロックBを下降させた状態を示した図である。動力式チェーンブロック30は、リモートコントローラ(図示省略)により有線又は無線で地上から操作することができるようになっている。
動力式チェーンブロック30におけるロードチェーン31の繰り出し又は巻き取りは、動力式チェーンブロック30ごとに個別に制御するようにしてもよい。しかし、本実施形態の解体方法では、上述したように、複数台の動力式チェーンブロック30を共通のチェーンブロック制御手段34に接続しているところ、上記のリモートコントローラを通じてこのチェーンブロック制御手段34に制御信号を送ることによって、複数台の動力式チェーンブロック30をまとめて制御するようにしている。
また、既に述べたように、それぞれの動力式チェーンブロック30には、ロードチェーン31の荷重を検知する荷重検知手段(実際には、ロードチェーン31を繰り出す又は巻き取るモータの負荷を検知する手段)を設けているところ、チェーンブロック制御手段34は、それぞれの動力式チェーンブロック30のロードチェーン31に掛かる荷重を監視している。すなわち、チェーンブロック制御手段34は、それぞれのロードチェーン31に掛かる荷重のバラツキを抑えながら、それぞれの動力式チェーンブロック30のロードチェーン31を繰り出すことで、それぞれの動力式チェーンブロック30の昇降部分33を下降させるようになっている。これにより、下降時の分離ブロックBの傾き等を抑えて、作業の安全性を高めることが可能となっている。
ところで、この分離ブロック下降工程S4においては、分離ブロックBを地面等の上に直接降ろすようにしてもよいが、この場合には、後述する分離ブロック搬送工程S5を行いにくくなる。このため、本実施形態の解体方法では、図8に示すように、分離ブロックBを搬送トレー70の上に降ろすようにしている。これにより、後掲の図9に示すように、下降した分離ブロックB(同図において破線で表わした部分)を、同図の太矢印で示すように、水平搬送しやすくなる。
分離ブロックBを支持躯体20の底部付近(地上)まで下降し終え、図8に示す状態になると、分離ブロック下降工程S4が完了する。分離ブロック下降工程S4が完了すると、図2に示すように、分離ブロック搬送工程S5が開始される。

5.分離ブロック搬送工程
分離ブロック搬送工程S5は、図8に示すように、支持躯体20の底部付近に降ろされた分離ブロックBを、後掲の図9に示すように、別の場所へ搬送する工程である。分離ブロックBを目的の場所へ搬送し終えると、分離ブロック搬送工程S5が完了する。分離ブロック搬送工程S5が完了すると、図2に示すように、分離ブロック破砕工程S6が開始される。

6.分離ブロック破砕工程
分離ブロック破砕工程S6(図2)は、上記の分離ブロック搬送工程S5で別の場所に搬送された分離ブロックBを破砕して細分化する工程である。分離ブロックBは、通常、ブレーカー等の重機を用いて破砕される。

7.その後
後掲の図9に示すように、吊り下げ構造物10における1段目のブロックBを分離した分離ブロックBを別の場所に搬送した段階にあっては、支持躯体20には、吊り下げ構造物10(ブロックBやブロックB)が吊り下げられた状態で残っている部分が存在している。この場合には、吊り下げ構造物10における残っている部分の最下段部(図9では2段目のブロックB)について、上記の最下段部連結工程S2から分離ブロック破砕工程S6までの工程を行う(図2のフロー図におけるステップS7の「YES」ルートを参照。)。
図9は、吊り下げ構造物10の最下段部(2段目のブロックB)について、最下段部連結工程S2を終えた状態を示した図である。図10は、吊り下げ構造物10の最下段部(2段目のブロックB)について、最下段部切り離し工程S3及び分離ブロック下降工程S4を終えた状態を示した図である。図11は、吊り下げ構造物10の最下段部(3段目のブロックB)について、最下段部連結工程S2を終えた状態を示した図である。図12は、吊り下げ構造物10の最下段部(3段目のブロックB)について、最下段部切り離し工程S3及び分離ブロック下降工程S4を終えた状態を示した図である。図13は、最後の分離ブロックB(3段目のブロックB)について、分離ブロック搬送工程S5を終えた状態を示した図である。
吊り下げ構造物10の全ての部分につき、最下段部連結工程S2から分離ブロック破砕工程S6までの工程が完了し、支持躯体20から吊り下がっている吊り下げ構造物10が無くなると、吊り下げ構造物10の解体が完了する(図2のフロー図におけるステップS7の「NO」ルートを参照。)。

8.まとめ
上述した本実施形態の解体方法では、動力式チェーンブロック30を使用して分離ブロックBを下降する。このため、解体の準備(上記のチェーンブロック取り付け工程S1等)を容易且つ短期間で行うことができ、吊り下げ構造物10の解体の手間を軽減するとともに、工期の短縮を図ることができる。したがって、吊り下げ構造物10の解体コストを削減することができる。
また、本実施形態の解体方法では、騒音や振動や飛散物が発生しにくい。このため、周辺施設が稼働しているときでも、作業を行うことができる。
さらに、本実施形態の解体方法では、吊り下げ構造物10が、その下側から順次切り離されてから下降されるため、動力式チェーンブロック10にかかる荷重は、1つの分離ブロックBの重量のみとなる。このため、動力式チェーンブロック30の取り付けに際して支持躯体20を補強する必要が特にない。この点でも、解体の手間を削減し、工期を短縮することができる。
さらにまた、本実施形態の解体方法では、支持躯体20の底部付近まで下降させた分離ブロックBを、その場所で解体するのではなく、別の場所に搬送してから破砕するようになっている。このため、1段目のブロックBについて分離ブロック破砕工程S6を行っているときに、それと並行して、2段目のブロックBにつき、最下段部連結工程S2や、最下段部切り離し工程S3や、分離ブロック下降工程S4を行うことができる等、複数の工程を並行して行うことができる。この点においても、工期を短縮することができる。
そして、本実施形態の解体方法では、図5に示す吊り下げ治具40を用いて支持躯体20に動力式チェーンブロック30を取り付ける(吊り下げる)ようにしたため、動力式チェーンブロック30の取り付け位置(吊り下げ位置)の変更が容易である。この点においても、解体の手間を削減し、工期を短縮することができる。
10 吊り下げ構造物
20 支持躯体
30 動力式チェーンブロック
31 ロードチェーン
32 本体部分
32a 上フック
33 昇降部分
33a 下フック
34 チェーンブロック制御装置
40 吊り下げ治具
41 縦板部
42 底板部
43 天板部
44 補強リブ
45 吊り下げ部
46 ピン挿通孔
47 クラウン挿通孔
50 シャックル
51 ピン
52 クラウン
60 チェーン
70 搬送トレー
吊り下げ構造物の1段目のブロック
吊り下げ構造物の2段目のブロック
吊り下げ構造物の3段目のブロック
分離ブロック

Claims (4)

  1. 支持躯体の天端部から吊り下げ支持された吊り下げ構造物の解体方法であって、
    揚程が20m以上の動力式チェーンブロックの本体部分を支持躯体の天端部に設置した吊り下げ治具から吊り下げた状態で取り付けるチェーンブロック取り付け工程を行った後、
    吊り下げ構造物における支持躯体から吊り下がった部分のうち最も下側に位置する最下段部を、チェーン又はワイヤーを用いて動力式チェーンブロックの昇降部分に連結する最下段部連結工程と、
    吊り下げ構造物の最下段部を他の部分から切り離して分離ブロックとする最下段部切り離し工程と、
    動力式チェーンブロックを駆動することによって、分離ブロックを支持躯体の底部付近まで下降させる分離ブロック下降工程と
    を繰り返し行うことで、吊り下げ構造物を下側から上側に順次解体していくとともに、
    吊り下げ治具として、動力式チェーンブロックの本体部分の吊り下げ位置を変更可能なものを用いる
    ことを特徴とする吊り下げ構造物の解体方法。
  2. 分離ブロック下降工程で、分離ブロックを支持躯体の底部付近にある搬送トレーに載置する請求項1記載の吊り下げ構造物の解体方法。
  3. 動力式チェーンブロックとして、荷重検知手段を備えたものを用い、
    分離ブロック下降工程で、複数の動力式チェーンブロックのそれぞれに掛かる荷重のバラツキを抑えながら分離ブロックを下降させる
    請求項1又は2記載の吊り下げ構造物の解体方法。
  4. 吊り下げ治具として、
    縦板部と、
    縦板部の下端縁から手前側及び奥側に突出して設けられた底板部と、
    縦板部の上端縁から手前側及び奥側に突出して設けられた天板部と
    を備え、
    シャックルのピンを挿通するためのピン挿通孔が、縦板部の下端縁近傍に設けられ、
    シャックルのクラウンの端部を挿通するための一対のクラウン挿通孔が、底板部における、ピン挿通孔の下側に位置する部分に設けられるとともに、
    ピン挿通孔、及び、一対のクラウン挿通孔が、吊り下げ治具の長手方向に沿って所定間隔を隔てて複数組設けられたもの
    を使用する請求項1~3いずれか記載の吊り下げ構造物の解体方法。
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