JP4623407B2 - 壁型枠工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、壁型枠工法、特に、移送用の鉄骨フレーム上でプレキャストコンクリート造(この明細書では、「プレキャストコンクリート造」を「PCa」という)の複数の薄肉型枠版を一体化して使う壁型枠工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電所の建家は、平面形状の複雑さや階高の高さ等から、殆どが在来工法により建造されているが、一般の建築工法において既に多く採用されている工法を原子力発電所の建家の建造に適用していく動きも有る。
その一つに壁施工にあたりPCa薄肉型枠版を使う壁型枠工法(例えば、特開平7−102668号公報参照)がある。
この壁型枠工法は、床上において複数のPCa薄肉型枠版を間隔をおいた二つの鉛直面に沿って起立配列させ、起立配列させた各PCa薄肉型枠板の上にPCa薄肉型枠版を起立配列させて、PCa薄肉型枠板と床との間及び隣接するPCa薄肉型枠版同士の間を外側から着脱可能な連結部材にて連結するとともに、各PCa薄肉型枠版を枠組足場等にて外側から支持し、PCa薄肉型枠版の内側に鉄筋を配して、薄肉型枠版間にコンクリートを打設して、高い階高の鉄筋コンクリート造の壁を施工するものである。
また、小型のPCa型枠版を大型の床型枠版とする型枠版大型化方法(例えば、特開平9−78739号公報参照)がある。
この型枠版大型化方法は、複数の略矩形のPCa型枠版を架台上に載せて、各PCa型枠版をより大きな矩形になるように配置し、この大きな矩形の上又はその周囲に型枠を配置し、各型枠版の上に縦鉄筋と横鉄筋を配筋し、型枠内にコンクリートを打設し、養生して強度を発現させて脱型し、各PCa型枠版を後打ちされたコンクリート、縦鉄筋及び横鉄筋にて一体化するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の前記壁型枠工法は、起立配列された分割体のPCa薄肉型枠版の上部に、更に適層の分割体のPCa薄肉型枠版を起立配列させ、相互をファスナー等で連結させるものであるが、約1万平方メートルを越える外壁の施工に当っては、精度確保や施工効率の面で多くの問題が残る。
従来の前記型枠版大型化方法は、地上に置いた架台上において小型のPCa型枠版を後打ちされたコンクリート、縦鉄筋及び横鉄筋にて一体化して大型の型枠版とするものであり、その大型化した型枠版は吊揚機等を使って吊り揚げて施工中の建造物の施工部に組み付けて使うものであるが、その大型化した型枠版は、後打ちされたコンクリートが付いていて、非常に重く、その吊り上げには大型の吊揚機が必要であり、壁の建造に適用できないものである。
この発明の解決しようとする課題は、従来の技術の上記のような欠点を有しない壁型枠工法を提供すること、換言すると、地上において複数の薄肉型枠版を一つの壁型枠板として扱えるように大型化して施工性を向上でき、この大型化したものを施工部に正確かつ容易に設置できる壁型枠工法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明の壁型枠工法は、地上において鉄骨フレームの一方の側に複数の矩形の薄肉型枠版を配して、複数の薄肉型枠版により一つのより大きな矩形が形成されるように、各薄肉型枠版を鉄骨フレームに着脱可能な取付手段にて取り付け、壁鉄筋を各薄肉型枠版の反鉄骨フレーム側に隣接する薄肉型枠版間を跨いで縦横に配筋して、壁鉄筋を複数の薄肉型枠版に連結し、複数の薄肉型枠版を一つの壁型枠板として扱えるように一体化し、壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版が取り付けられた鉄骨フレームを吊り上げて、この壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版が取り付けられた鉄骨フレームを施工中の建物躯体の施工部に移して、一つの壁型枠板として扱い得るようになってる壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版を所定の施工部に建て込み、各薄肉型枠版の鉄骨フレームへの前記取付手段による取付を解除して、鉄骨フレームを壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版から切り離して前記施工部から吊り去ることを特徴とする。
上記の薄肉型枠版として、PCa型枠版を用いる。
【0005】
この発明の好ましい形態においては、次の(A)〜(I)のようにする。
(A)壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版が取り付けられた鉄骨フレームを吊り上げて、鉄骨フレームに取り付けられている壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版を施工中の建物躯体の施工部の一方の側の壁型枠板の設置部に移して、一つの壁型枠板として扱えるようになってる壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版を他方の側の壁型枠板の外側に設けた足場にて保持させ、前記足場にて他方の側の壁型枠板を保持する。
(B)鉄骨フレームを地上に略水平に置き、鉄骨フレームの上側に複数の矩形の薄肉型枠版を置いて、複数の薄肉型枠版により一つより大きな矩形が形成されるように、各薄肉型枠版を鉄骨フレームに適宜の着脱可能な取付手段にて取り付け、壁鉄筋を各薄肉型枠版の上側に隣接する薄肉型枠版間を跨いで縦横に配筋して、壁鉄筋を複数の薄肉型枠版に連結し、複数の薄肉型枠版を一つの型枠版として扱えるように一体化する。
【0006】
(C)薄肉型枠版としては、例えば、内側面に縦方向又は横方向或いは縦方向及び横方向にトラス状の鉄筋が突出している正面視が矩形のPCa型枠版を使う。このPCa型枠版を使う場合には、壁鉄筋はトラス状の鉄筋に接合する。
(D)隣接する複数の薄肉型枠版の辺縁間に小幅の隙間が形成され、薄肉型枠版を鉄骨フレームに取り付けるための着脱可能な取付手段の一部が前記隙間内に位置できるように、複数の薄肉型枠版を鉄骨フレームに取り付ける。
(E)上下に隣接する薄肉型枠版同士を適宜の連結手段にて互いに連結する。また、上下及び左右に隣接する薄肉型枠版同士を適宜の連結手段にて互いに連結するようにしてもよい。
(F)鉄骨フレームに取り付けた複数の薄肉型枠版の上方に位置する薄肉型枠版の下部と下方に位置する薄肉型枠版の上部とを適宜の連結手段にて連結すると共に、鉄骨フレームの吊り上げ時に上方に位置する薄肉型枠版の上部を鉄骨フレームから吊り下げ得るようにする切離自在な適宜の手段を鉄骨フレーム等に設ける。
【0007】
(G)鉄骨フレームに取り付けた複数の薄肉型枠版の上方に位置する薄肉型枠版の下部と下方に位置する薄肉型枠版の上部とを適宜の連結手段にて連結すると共に、鉄骨フレームの吊り上げ時に下方に位置する薄肉型枠版の下部を支え得るようにする切離自在な適宜の手段を鉄骨フレーム等に設ける。
(H)壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版が取り付けられている鉄骨フレームを吊り上げたり壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版が取り付けられていない鉄骨フレームを吊り上げたりする際に使うクレーン等の揚重機として、その吊り部が少なくとも3本のロープで構成され、その少なくとも2本又は1本が鉄骨フレームの薄肉型枠版の取付部側の鉄骨に取り付けられ、その少なくとも1本又は2本が鉄骨フレームの薄肉型枠版の取付部と反対の側の鉄骨に取り付けられ、いずれかの側に取り付けられる1本又は2本のロープがその中間にロープ長さ調節装置が設けられているロープである揚重機を使う。
【0008】
(I)押出機構が押出板と該押出板を支持して必要時に出入可能にする油圧力、電磁力等で作動するジャッキとで構成され、前記押出機構を施工階の突出部等から反力が得られるように、施工階の床上の所定位置に設置し、壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版を鉄骨フレームに取り付けていた取付手段による取付が外されて、両者を切り離した状態にしてから、前記ジャッキを作動させて押出機構の押出板を押し出して、押出板により鉄骨フレームを反薄肉型枠版側に押し動かして、一つの壁型枠板として扱えるようになっている壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版と鉄骨フレームとを完全に分離する。
(J)鉄骨フレームとして、間隔をおいて平行に配された少なくとも2本の鉄骨製の縦部材と、間隔をおいて平行に配された少なくとも2本の鉄骨製の横部材とを、それらの交差部において溶接接合又はボルト接合にて互いに接合し、各横部材の上側又は各横部材間に少なくとも3本のH形鋼の版支持体を縦部材と平行に配し、各版支持体の薄肉型枠版に面するフランジの表面が同一平面上に位置しかつ各版支持体の間隔が薄肉型枠版の幅に対応するように、各版支持体が各横部材に着脱可能に固定されている鉄骨フレームを使う。
【0009】
【実施例】
実施例は、図1〜図27に示され、この発明の壁型枠工法を原子力発電所の建家のRC造の外壁の建造に適用した例である。
初めに、この壁型枠工法に使う鉄骨フレーム、吊り具、連結具、支持具、吊り重心位置可変機構、押出機構等について説明する。
鉄骨フレーム11Aは、図1〜図4に示すように、同じ間隔をおいて平行に配された3本のH形鋼の縦部材11cの上に、4本のH形鋼の横部材11bを同じ間隔をおいて平行に配置し、縦部材11cと横部材11bとの交差部において、各縦部材11cの上側のフランジと各横部材11bの下側のフランジとを、溶接接合又はボルト接合にて互いに固着し、各横部材11bの上側のフランジ上に型枠版取付用の3本のH形鋼の版支持体11aを縦部材11cと平行に配置する。各横部材11bの上側のフランジには間隔をおいて多数のボルト孔11bが穿設され、各横部材11bとの交差部に対応する版支持体11aの下側のフランジにも間隔をおいて複数のボルト孔11aが穿設され、版支持体11aのボルト孔11aと横部材11bのボルト孔11bとにボルトbを通して、ボルトbのねじ部にナットnをねじ込むことにより、版支持体11aと版支持体11aとの間の間隔が薄肉型枠版10の幅に対応するように、各版支持体11aを各横部材11bに着脱可能に固定できるようになっている。
【0010】
他の形式の鉄骨フレーム11Bは、図5〜図8に示すように、同じ間隔をおいて平行に配された3本のH形鋼の縦部材11cの両端部上に、H形鋼の横部材11bをそれぞれ配し、各横部材11b,11bを互いに平行にかつ縦部材11cに対して直角に交差するようにして、3本の縦部材11cと2本の横部材11bとの交差部において、各縦部材11cの上側のフランジと各横部材11bの下側のフランジとを、溶接接合又はボルト接合にて互いに固着する。
各横部材11bの内側には、版支持体11aを取り付けるための取付用カセット11dが間隔をおいて多数箇配され、各取付用カセット11dは、横部材11bのフランジ及びウェブに溶接接合又はボルト接合にて固着されている。なお、各取付用カセット11dには、間隔をおいて複数のボルト孔11dが穿設されている。
版支持体11aは、H形鋼で横部材11bと横部材11bとの間の間隔よりも少々短いH形鋼で構成され、その両端部のウェブに複数のボルト孔11aが穿設されている。
横部材11b間に3本の版支持体11aが縦部材11cと平行に配され、版支持体11aの両端部のボルト孔11aとこれに対応する取付用カセット11dのボルト孔11dとにボルトbを通して、ボルトbのねじ部にナットnをねじ込むことにより、版支持体11aと版支持体11aとの間の間隔が薄肉型枠版10の幅に対応するように、各版支持体11aを各横部材11bに着脱可能に固定できるようになっている。
図1〜図8に示す鉄骨フレーム11A,11Bでは、版支持体11aの長さは薄肉型枠版10A,10Bの長さの2倍よりも長く、横部材11bの長さは薄肉型枠版10A,10Bの幅の2倍よりも長くなっている。
【0011】
鉄骨フレームの吊り治具12aは、図9の(a)に示すように、鉤12aとこの鉤12aを一方の端に固着した短い鋼索12aとで構成され、その鋼索12aの他方の端が鉄骨フレーム11A,11Bに固着したH形鋼の吊りロープ掛部11eに固着されている。なお、この吊り治具12aを使う場合には、吊り治具12aの鉤12aを掛ける掛け輪10aを、その一部が露出するように、薄肉型枠版10Bの所定位置のコンクリート中の埋設しておく。
鉄骨フレームの他の形式の吊り治具12bは、図9の(b)に示すように、薄肉型枠版10Bの長手(縦)方向に延びる両側面の上部に設けた支持突起10bを受け入れる凹部12bのある鋼製の吊り板12bを、例えば、鉄骨フレーム11A,11Bの版支持体11aの上部のフランジの中心軸線上に溶接等にて固着して構成される。なお、支持突起10bは、横断面が円形の短い鋼棒をその一部が露出するように薄肉型枠版10Bの所定位置のコンクリート中の埋設して形成される。
【0012】
薄肉型枠版10A,10Bの上下方向の連結には、例えば、図10の(a)に示すようなやり方がある。すなわち、薄肉型枠版10Aの長手(縦)方向に延びる幅方向の両側の端部の上部及び薄肉型枠版10Bの長手方向に延びる幅方向の両側の端部の下部に複数箇の埋込ナット又は複数のねじ孔のある埋込金物を埋め込んでおき、上側の薄肉型枠版10Bと下側の薄肉型枠版10Aとを所定の小さい間隔をおいて配置し、各薄肉型枠版10A,10Bの両側の前記のナット又は埋込金物のねじ孔10cの間隔に合わせて穿設した複数のボルト孔13aのある連結板13aを当てがい、連結板13aのボルト孔13aに通したボルトのねじ部を薄肉型枠版10A,10Bの埋込ナット又は埋込金物のねじ孔にねじ込んで、連結板13を薄肉型枠版10A,10Bに固着して、この連結板13aを介して薄肉型枠版10A,10Bを連結する。
また、薄肉型枠版10A,10Bの上下方向の連結には、例えば、図10の(b)に示すようなやり方もある。すなわち、薄肉型枠版10Aの鉄骨フレーム11A,11Bに面しない側(内側という)の部分の上部及び薄肉型枠版10Bの鉄骨フレーム11A,11Bの内側の部分の下部の複数箇所に複数箇の埋込ナット10c又は複数のねじ孔のある埋込金物を埋め込んでおき、上側の薄肉型枠版10Bと下側の薄肉型枠版10Aとを所定の小さい間隔をおいて配置し、各薄肉型枠版10A,10Bの内側の部分に前記の埋込ナット又は埋込金物のねじ孔の間隔に合わせて穿設した複数のボルト孔のある連結板13bを当てがい、連結板13bのボルト孔に通したボルトbのねじ部を薄肉型枠版10A,10Bのねじ孔にねじ込んで、連結板13bを薄肉型枠版10A,10Bに固着して、この連結板13bを介して薄肉型枠版10A,10Bを連結する。
【0013】
下側の薄肉型枠版10Aの下端の支持には、例えば、図11の(a)に示すようなやり方がある。すなわち、下側の薄肉型枠版10Aの下端縁に対応する鉄骨フレーム11A,11Bの1又は2の箇所に鋼製の支持板14aを略水平に配し、この支持板14aを鉄骨フレーム11A,11Bに対して直角に溶接接合又はボルト接合にて固着する。下側の薄肉型枠版10Aの下端を鉄骨フレーム11A,11Bの支持板14a上に載せて支持する。
また、下側の薄肉型枠版10Aの下端の支持には、例えば、図11の(b)に示すようなやり方がある。すなわち、薄肉型枠版10Aの長手(縦)方向に延びる幅方向の両側の端部の下部に支持突起10dを設け、これらの支持突起10dを受け入れる凹部14bのある鋼製の支持板14bを、例えば、鉄骨フレーム11A,11Bの版支持体11aの下部のフランジ上に溶接等にて固着し、下側の薄肉型枠版10Aの支持突起10dを鉄骨フレーム11A,11Bの下部の支持板14bの凹部14bに嵌めて、下側の薄肉型枠版10Aを支持する。
なお、支持突起10dは、横断面が円形の短い鋼棒をその一部が露出するように薄肉型枠版10Aの所定位置のコンクリート中の埋設して形成される。
【0014】
薄肉型枠版10A,10Bを鉄骨フレーム11A,11Bに取り付ける(固定する)には、例えば、図12に示すようなやり方がある。すなわち、鉄骨フレーム11A,11Bの版支持体11aの薄肉型枠版10を取り付ける側のフランジの中心軸線上に間隔をおいて複数本の鋼製の取付杆15aを配し、この取付杆15aの一方の端を版支持体11aのフランジに溶接にて固着し、取付杆15aの他方の端部に押付板15bを嵌め、取付杆15aのねじ部にナット15cをねじ込み、押付板15bにて隣接する薄肉型枠版10A,10Bの側縁よりの表面を押圧して、各薄肉型枠版10A,10Bを版支持体11aに取り付ける(拘束する)。
また、薄肉型枠版10A,10Bを鉄骨フレーム11A,11Bに取り付けるには、例えば、図13に示すようなやり方もある。すなわち、鉄骨フレーム11A,11Bの版支持体11aの薄肉型枠版10を取り付ける側のフランジに間隔をおいて複数のばか孔11aを穿設し、これらのばか孔11aに対応する位置のフランジの内側にそれぞれナット11aを溶接する。そして、前記ナット11aに対応する各薄肉型枠版10A,10B間に、押付板15bを嵌めた長いボルト15dを挿入し、各ボルト15dの先をばか孔11aに通してナット11aにねじ込み、押付板15bにて隣接する薄肉型枠版10A,10Bの側縁よりの表面を押圧して、各薄肉型枠版10A,10Bを版支持体11aに取り付ける(固定する)。
【0015】
クレーン等の揚重機を用いて鉄骨フレーム11A,11Bを吊り上げた場合に、鉄骨フレーム11A,11Bに複数の薄肉型枠版10A,10Bが付いているときの吊り重心と、鉄骨フレーム11A,11Bに薄肉型枠版10A,10Bが付いていないときの吊り重心とは異なるから、いずれのときも、揚重機を用いてバランスよく鉄骨フレーム11A,11Bを吊り上げ得るようにする機構が吊り重心位置可変機構である。
吊り重心位置可変機構は、図14の(a)及び(b)に示され、吊揚用の吊りロープ16a,16bのうちの一方のロープ16a、16aが鉄骨フレーム11Aの3本の縦部材11cのうちの両側に位置する縦部材11cの上部に連結され、他方のロープ16b,16bが鉄骨フレーム11Aの3本の版支持体11aのうちの両側に位置する版支持体11aの上部に連結され、ロープ16b,16bが中間に長さ調整装置16cのあるロープで構成されている。長さ調整装置16cとしては、例えば、レバー・ブロックが用いられる。
鉄筋21が組付けられた4枚の薄肉型枠版10A,10Bを付けた状態の鉄骨フレーム11Aを吊り上げる場合には、ロープ16bの長さをその長さ調整装置16cにて図14の(a)に示す状態になるように調節し、鉄筋21が組付けられた薄肉型枠版10A,10Bを外した状態の鉄骨フレーム11Aを吊り上げる場合には、ロープ16bの長さをその長さ調整装置16cにて図14の(b)に示す状態になるように調節する。このようにすると、鉄筋21が組付けられた薄肉型枠版10A,10Bを付けた状態で鉄骨フレーム11Aを吊り上げて、施工中の建物躯体の施工位置上に鉄筋が組付けられた4枚の薄肉型枠版10A,10Bを設置し、それらの薄肉型枠版10A,10B等を鉄骨フレーム11Aから外し、薄肉型枠版10A,10B等を外した状態の鉄骨フレーム11Aを吊り上げる際に、鉄骨フレーム11Aが所定位置に設置した薄肉型枠版10A,10B等に当ってそれらに衝撃等を与える恐れがなく、鉄骨フレーム11Aを上手く切り離して吊り上げることができる。
【0016】
薄肉型枠版10A,10B等を施工中の建物躯体の所定位置に設置した後に、鉄骨フレーム11A,11Bを吊り上げる際に、必要に応じて、図15及び図16に示す押出機構17を使用する。
押出機構17は、その押出板17aを油圧力、電磁力等で作動するジャッキ17bにて所望時に出入自在に保持し得るように構成されている。
押出機構17を、建物躯体1の施工階の床2から突出した鉄筋2a(又は埋込金物の突出部)から反力が得られるように、施工階の床2の所定位置2aの鉄筋2a間に設置し、その押出板17aを薄肉型枠版と薄肉型枠版との間の目地部に差し込み、薄肉型枠版10A,10B等と鉄骨フレーム11Aとの取付杆15a、押付板15b及びナット15cによる拘束(又はナット11a、押付板15b及びボルト15dによる拘束)を解き、吊り治具12a等を外した後の必要時に、ジャッキ17bの作動により押出板17aを矢印方向に押出し、鉄骨フレーム11Aの下部を矢印方向に移動させ、鉄骨フレーム11Aを薄肉型枠版10A,10B等から積極的に切り離して、鉄骨フレーム11Aを揚重機にて吊り上げる。
【0017】
地上において、鉄骨フレーム11Aに複数(図示例では4箇)の薄肉型枠版10A,10Bを上記の諸治具等を用いて仮固定してから、各薄肉型枠版10A,10Bに壁鉄筋21を先行配筋する。
なお、薄肉型枠版10A,10Bとしては、図17及び図18に示されているようにその内側面に補強用のトラス鉄筋10tを縦方向及び横方向に突出して設けてあるPCa型枠版を用いる。
各薄肉型枠版10A,10Bに先行配筋する壁鉄筋21は、縦方向に延びる縦鉄筋21a、横方向に延びる横鉄筋21b、縦横の鉄筋を壁の厚さ方向に間隔を保持して連結する連結鉄筋21c等で構成され、縦鉄筋21a及び横鉄筋21bは複数の薄肉型枠版10A,10Bに亘って縦横に延在し得る長さにしてある。これらの壁鉄筋21は各薄肉型枠版10A,10Bのトラス鉄筋10tに連結され、壁鉄筋21を介して複数の薄肉型枠版10A,10Bが一体化されるようにする。
地上において壁鉄筋21を先行配筋するから、配筋作業の安全性が向上し、施工階での配筋作業量を大幅に低減させることができ、施工効率が向上する。
【0018】
次に、施工順序を説明する。
(1)図21に示すように、鉄骨フレーム11Aを地上に略水平に置き、鉄骨フレーム11Aの上に複数枚(図示例では4枚)の薄肉型枠版10A,10Bを敷き並べる。薄肉型枠版10Aと薄肉型枠版10Bを複数の連結板13a,13bにて連結して一体化する。また、薄肉型枠版10A,10Bを面外拘束金物治具である取付杆15a、押付板15b及びナット15c(又はナット11a、押付板15b及びボルト15d)を用いて、鉄骨フレーム11Aに着脱可能に固定する。また、薄肉型枠版10Bの上部を吊り治具12a(又は吊り板12b及び支持突起10b)を用いて鉄骨フレーム11Aに切離自在に連結し、薄肉型枠版10Aの下部を支持板14a(又は支持板14b及び支持突起10d)を用いて鉄骨フレーム11Aに切離自在に連結する。
(2)図22に示すように、地上において鉄骨フレーム11Aを介して一体化されて大型化した4枚の薄肉型枠版10A,10B上に、複数の薄肉型枠版10A,10B間に跨がるように、壁鉄筋21を先行配筋する。壁鉄筋21の縦鉄筋21a、横鉄筋21b等を各簿肉型枠版10A,10Bのトラス鉄筋10tに連結することにより、壁鉄筋21を介して4枚の薄肉型枠版10A,10Bが一体化される。
(3)揚重機を用いて、図23に示すように、地組して大型化された壁鉄筋21付きの薄肉型枠版10A,10Bを、鉄骨フレーム11Aをベツトにして建て起こす。
【0019】
(4)揚重機を用いて、図24に示すように、壁鉄筋21付きの大型化された薄肉型枠版10A,10Bが取り付けられた鉄骨フレーム11Aを吊り上げて、施工中の建物躯体の施工部へ吊り込み運搬する。
この際には、鉄骨フレーム11Aに薄肉型枠版10A,10Bや壁鉄筋21が付いていることを考慮して吊り重心位置を設定し、その設定した吊り重心位置に対応できるように吊りロープ16bの長さを調節しておく。
(5)揚重機を用いて、図25に示すように、壁鉄筋21付きの大型化された薄肉型枠版10A,10Bが取り付けられた鉄骨フレーム11Aを、施工階の所定の施工部へ建て込む。そして、壁鉄筋21付きの大型化された薄肉型枠版10A,10Bを、足場つなぎ等の繋ぎ部材25を用いて、施工箇所の内側に設置して枠組足場30や鉄骨梁、鉄骨柱等に連結する。
その後、鉄骨フレーム11Aに取り付けられ(拘束され)ていた壁鉄筋21付きの大型化された薄肉型枠版10A,10Bを、その取付(拘束)のための治具等を外して、壁鉄筋21付きの薄肉型枠版10A,10Bと鉄骨フレーム11Aとを縁切りする。
図12に示す手段を用いた場合には、取付杆15aのねじ部からナット15cを外して押付板15bを取付杆15aから外し、図13に示す手段を用いた場合には、ボルト15dをナット11aから外して押付板15bを外す。図9の(a)に示す吊り治具12aを併用した場合には、吊り治具12aの鉤12aを薄肉型枠版10Bの掛け論10aから外す。
上記の各操作は内側(枠組足場30側)から行なうことができる。
【0020】
(6)取付のための治具等を外して、壁鉄筋21付きの薄肉型枠版10A,10Bと鉄骨フレーム11Aとの縁を切ってから、壁鉄筋21付きの薄肉型枠版10A,10Bの荷重を施工階側へ全て移行させ、鉄骨フレーム11Aを完全に切り離す。
壁鉄筋21付きの薄肉型枠版10A,10Bとの縁を切った鉄骨フレーム11Aを、図26に示すように、揚重機を用いて吊り上げる。吊り上げる際に、鉄骨フレーム11Aが揺れて、所定位置に設置した壁鉄筋21付きの薄肉型枠版10A,10Bに当らないようにするために、図15及び図16に示す押出機構17を使って、鉄骨フレーム11Aの下部を外側に押し出す。すなわち、施工階の床2の所定位置2aの鉄筋2a間にジャッキ17bを設置し、鉄筋2aから反力を取って、ジャッキ17bの作動により押出板17aを外側に押し出し、鉄骨フレーム11Aの下部を矢印方向(外側)に押し出してから、鉄骨フレーム11Aを吊り上げる。
なお、図9の(b)に示す吊り板12b及び支持突起10bや、図11の(b)に示す支持板14b及び支持突起10dを使った場合には、薄肉型枠版10A,10B等の荷重が施工階側へ移行されて、吊りロープが弛んで鉄骨フレーム11Aが下がると、支持突起10bと吊り板12bの凹部12bとの係合、支持突起10dと支持板14bの凹部14bとの係合等が外れ、鉄骨フレーム11Aの下部を矢印方向(外側)に押し出すことができる。
【0021】
(7)上記の手順(1)〜(6)を繰り返し行い、施工階への薄肉型枠版10A,10Bの建て込みを行いながら、配筋のジョイント筋仕舞い、図27に示す内側の型枠板(返し型枠板)19の施工、型枠の締め固め等を行なう。
薄肉型枠版10A,10B間の隙間及び薄肉型枠版10Aの床2との間の隙間は適宜の目地材を用いて埋める。必要に応じて、下側の薄肉型枠版10Aの下端を下部躯体1の施工階の床2に適宜の手段にて固定する。
多数の薄肉型枠版10A,10Bから形成される外側の壁型枠板及び内側の壁型枠板19は内側の枠組足場30等により所定位置に保持する。
上記諸作業を完了させてから、外側の壁型枠板を構成する薄肉型枠版10A,10Bと内側の壁型枠板19との間にコンクリートを打設して、建物躯体1の外壁を建造する。
【0022】
【発明の効果】
この発明は、特許請求の範囲の各請求項に記載した構成を備えることにより、次の(イ)〜(ル)の効果を奏する。
(イ)請求項1の壁型枠工法は、次の(1)〜(3)の効果を奏する。
(1)地上において鉄骨フレームを骨としてその一方の側に複数の薄肉型枠版を地組みすることができるから、薄肉型枠版が分割された小型のものであっても、階高の高い(10m〜12m)壁の施工に適した大型化した一つの壁型枠板として扱えるようになってる壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版を容易に得ることができる。
(2)壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版が取り付けられた鉄骨フレームを吊り上げて、この壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版が取り付けられた鉄骨フレームを施工中の建物躯体の施工部に移して、一つの壁型枠版として扱えるようになってる壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版を所定の施工部に建て込み、各薄肉型枠版の鉄骨フレームへの前記取付手段による取付を解除し(外し)て、鉄骨フレームを壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版から切り離して施工部から吊り去るから、鉄骨フレームが施工箇所における作業の邪魔にならない。
(3)各薄肉型枠版を鉄骨フレームに着脱可能な取付手段にて取り付け、壁鉄筋を各薄肉型枠版の反鉄骨フレーム側に隣接する薄肉型枠版間を跨いで縦横に配筋して、壁鉄筋を複数の薄肉型枠版に連結し、複数の薄肉型枠版を一つの壁型枠板として扱えるように一体化し、従来の型枠版大型化方法のように複数の型枠版を後打コンクリートにより一体化しないから、重くならず、施工中の建物躯体の施工部へ容易に移送することができる。したがって、工期の短縮、コストダウンを図ることができる。
【0023】
(ロ)請求項2の壁型枠工法は、前記(1)〜(3)の効果のほかに、次の(4)の効果を奏する。
(4)一つの壁型枠板として扱えるようになってる壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版を他方の側の壁型枠板の外側に設けた足場にて保持させ、かつ該足場にて他方の側の壁型枠板も保持するから、一方の側の壁型枠板の設置部の外側に足場を設置する必要がなくなり、一方の側(外側)の足場の無足場化が可能になる。
(ハ)請求項3の壁型枠工法は、前記(1)〜(4)の効果のほかに、次の(5)の効果を奏する。
(5)鉄骨フレームを地上に略水平に置き、鉄骨フレームの上側に複数の矩形の薄肉型枠版を置いて、複数の薄肉型枠版により一つより大きな矩形が形成されるように、各薄肉型枠版を鉄骨フレームに適宜の着脱可能な取付手段にて取り付け、壁鉄筋を各薄肉型枠版の上側に隣接する薄肉型枠版間を跨いで縦横に配筋して、壁鉄筋を複数の薄肉型枠版に連結し、複数の薄肉型枠版を一つの壁型枠板として扱えるように一体化するから、鉄骨フレームの上側への薄肉型枠版の載置、薄肉型枠版の鉄骨フレームへの取付、壁鉄筋の薄肉型枠版の上側への配筋、壁鉄筋の薄肉型枠版への連結等の諸作業の作業性が向上する。
【0024】
(ニ)請求項4の壁型枠工法は、前記(1)〜(4)の効果のほかに、次の(6)の効果を奏する。
(6)薄肉型枠版として、内側面に縦方向又は横方向或いは縦方向及び横方向にトラス状の鉄筋が突出している正面視が矩形のPCa型枠版を使い、壁鉄筋とトラス状の鉄筋とを接合し、複数の薄肉型枠版を一つの型枠板として扱えるように一体化するから、薄肉型枠版と壁鉄筋との間の隙間をトラス状の鉄筋を使って容易に定めることができ、壁鉄筋の配筋作業が容易になる。
(ホ)請求項5の壁型枠工法は、前記(1)〜(5)の効果のほかに、次の(6)の効果を奏する。
(7)隣接する複数の薄肉型枠版の辺縁間に小幅の隙間が形成され、薄肉型枠版を鉄骨フレームに取り付ける着脱可能な取付手段の一部が前記隙間内に位置できるように、複数の薄肉型枠版を鉄骨フレームに取り付けるから、各薄肉型枠版に取付用の孔等を設けなくても、薄肉型枠版を鉄骨フレームに適宜の着脱可能な取付手段にて容易に取り付けることができる。また、この隙間に押出機構の押出板を挿入して、この押出板にて鉄骨フレームを押すこともできる。
【0025】
(ヘ)請求項6の壁型枠工法は、前記(1)〜(5)の効果のほかに、次の(7)の効果を奏する。
(7)上下に隣接する薄肉型枠版同士又は上下及び左右に隣接する薄肉型枠版同士を適宜の連結手段にて互いに連結するから、連結した複数の薄肉型枠版は一体のものとして扱うことができ、複数の薄肉型枠版の関係位置を容易に維持することができる。
(ト)請求項7の壁型枠工法は、前記(1)〜(5)の効果のほかに、次の(8)の効果を奏する。
(8)鉄骨フレームに取り付けた複数の薄肉型枠版の上方に位置する薄肉型枠版の下部と下方に位置する薄肉型枠版の上部とを適宜の連結手段にて連結すると共に、鉄骨フレームの吊り上げ時に上方に位置する薄肉型枠版の上部を鉄骨フレームから吊り下げる得るようにする切離自在な適宜の手段を鉄骨フレーム等に設けるから、薄肉型枠版の鉄骨フレームへの適宜の着脱可能な取付手段による取付が確実でない場合であっても、吊り上げ時に鉄骨フレームと薄肉型枠版との位置関係が変化することを避けることができる。
【0026】
(チ)請求項8の壁型枠工法は、前記(1)〜(5)の効果のほかに、次の(9)の効果を奏する。
(9)鉄骨フレームに取り付けた複数の薄肉型枠版の上方に位置する薄肉型枠版の下部と下方に位置する薄肉型枠版の上部とを適宜の連結手段にて互いに連結すると共に、鉄骨フレームの吊り上げ時に下方に位置する薄肉型枠版の下部を支え得るようにする切離自在な適宜の手段を鉄骨フレーム等に設けるから、薄肉型枠版の鉄骨フレームへの適宜の着脱可能な取付手段による取付が確実でない場合であっても、吊り上げ時に鉄骨フレームと薄肉型枠版との位置関係が変化することを避けることができる。
【0027】
(リ)請求項9の壁型枠工法は、前記(1)〜(5)の効果のほかに、次の(10)の効果を奏する。
(10)壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版が取り付けられている鉄骨フレームを吊り上げたり壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版が取り付けられていない鉄骨フレームを吊り上げたりする際に使うクレーン等の揚重機として、その吊り部が少なくとも3本のロープで構成され、その少なくとも2本又は1本が鉄骨フレームの薄肉型枠版の取付部側の鉄骨に取り付けられ、その少なくとも1本又は2本が鉄骨フレームの薄肉型枠版の取付部と反対の側の鉄骨に取り付けられ、いずれかの側に取り付けられる1本又は2本のロープがその中間にロープ長さ調節装置が設けられているロープである揚重機を使うから、ロープの長さを調節することにより、鉄骨フレームが鉛直に吊り下げられた状態にして、壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版を施工部に建て込むことができ、また、壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版から切り離した時の鉄骨フレームの吊り重心の移動に対応でき、鉄骨フレームと薄肉型枠版との干渉を抑えて吊り去ることができる。
【0028】
(ヌ)請求項10の壁型枠工法は、前記(1)〜(5)の効果のほかに、次の(11)の効果を奏する。
(11)押出機構が押出板と該押出板を支持して必要時に出入可能にする油圧力、電磁力等で作動するジャッキとで構成され、前記押出機構を施工階の突出部等から反力が得られるように施工階の床上の所定位置に設置し、壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版を鉄骨フレームに取り付けていた取付手段による取付が外されて、両者を切り離した状態にしてから、前記ジャッキを作動させて押出機構の押出板を押し出して、押出板により鉄骨フレームを反薄肉型枠版側に押し動かして、一つの壁型枠板として扱えるようになっている壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版と鉄骨フレームとを完全に分離するから、壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版から切り離した鉄骨フレームを施工部から吊り去る際に、壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版と鉄骨フレームとが干渉し合うことがない。
【0029】
(ル)請求項11の壁型枠工法は、前記(1)〜(5)の効果のほかに、次の(12)の効果を奏する。
(12)鉄骨フレームの各版支持体のH形鋼の薄肉型枠版に面するフランジの表面が同一平面上に位置しているから、複数の薄肉型枠版により一つのより大きな矩形が形成されるように、複数の薄肉型枠版を鉄骨フレームに容易に取り付けることがで、また、鉄骨フレームの各版支持体の間隔が薄肉型枠版の幅に対応するように、各版支持体が各横部材に着脱可能に固定されているから、薄肉型枠版の幅の変化に容易に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の壁型枠工法に使う鉄骨フレームの正面図
【図2】図1に示す鉄骨フレームをそのA−A線で断面した平面図
【図3】図2の鉄骨フレームの要部を拡大した平面図
【図4】図1に示す鉄骨フレームの側面図
【図5】実施例の壁型枠工法に使う他の鉄骨フレームの正面図
【図6】図5に示す鉄骨フレームをそのB−B線で断面した平面図
【図7】図6の鉄骨フレームの要部を拡大した平面図
【図8】図5に示す鉄骨フレームの側面図
【図9】(a)は実施例の鉄骨フレームの上側の薄肉型枠版の吊り具の側面図、(b)はその鉄骨フレームの上側の薄肉型枠版の他の吊り具の側面図
【図10】(a)実施例の鉄骨フレームの上下の薄肉型枠版の連結具の側面図、(b)はその鉄骨フレームの上下の薄肉型枠版の他の連結具の側面図
【図11】(a)は実施例の鉄骨フレームの下側の薄肉型枠版の支持具の側面図、(b)はその鉄骨フレームの下側の薄肉型枠版の他の支持具の側面図
【図12】実施例の鉄骨フレームの薄肉型枠版との連結の仕方を示す平面図
【図13】実施例の鉄骨フレームと薄肉型枠版との連結の仕方の他の具体化例の平面図
【図14】実施例の吊り重心位置可変機構の側面図で、(a)は鉄骨フレームに薄肉型枠版が付いた状態、(b)は鉄骨フレームに薄肉型枠版が付いていない状態
【図15】実施例の鉄骨フレームの下部を押し出す押出機構の側面図
【図16】図15に示す押出機構をそのC−C線で断面した平面図
【図17】実施例の鉄骨フレームへの薄肉型枠版の配置の仕方を示す平面図
【図18】図17に示す薄肉型枠版の平面図
【図19】実施例の鉄骨フレーム上の各薄肉型枠版への壁鉄筋の配置の仕方を示す平面図
【図20】図19に示す薄肉型枠版等の平面図
【図21】実施例の壁型枠工法の鉄骨フレームへの薄肉型枠版の付け方を示す正面図
【図22】実施例の鉄骨フレーム上の薄肉型枠版へ壁鉄筋を配筋した状態の正面図
【図23】実施例の少々吊り揚げた薄肉型枠版、壁鉄筋等付の鉄骨フレームの正面図
【図24】実施例の吊り揚げた薄肉型枠版、壁鉄筋等付付の鉄骨フレームの正面図
【図25】実施例の施工中の躯体上に設置した薄肉型枠版、壁鉄筋等付の鉄骨フレームの正面図
【図26】実施例の施工個所に設置して鉄骨フレームから離した壁鉄筋付の薄肉型枠版等の正面図
【図27】実施例の施工個所に設置した壁鉄筋付の薄肉型枠版と返し型枠、枠組足場等の正面図
【符号の説明】
1 施工中の下部躯体
2 施工床
2a 床から突出した鉄筋
10A,10B 薄肉型枠版
10a 掛け輪
10b,10d 支持突起
10c 埋設ナット
10t トラス状鉄筋
11A,11B 鉄骨フレーム
11a 版支持体
11b 横部材
11c 縦部材
11d 取付用カセット
12a 吊り治具
12b 吊り板
13a,13b 連結板
14a,14b 支持板
15a 取付杆
15b 押付板
15c ナット
15d ボルト
16a,16b ロープ
16c ロープ長さ調整装置
17 押出機構
17a 押出板
17b ジャッキ
19 返し型枠
21 壁鉄筋
21a 縦鉄筋
21b 横鉄筋
21c 連結鉄筋
25 繋ぎ部材
30 枠組足場

Claims (11)

  1. 地上において鉄骨フレームの一方の側に複数の矩形の薄肉型枠版を配して、複数の薄肉型枠版により一つのより大きな矩形が形成されるように、各薄肉型枠版を鉄骨フレームに着脱可能な取付手段にて取り付け、壁鉄筋を各薄肉型枠版の反鉄骨フレーム側に隣接する薄肉型枠版間を跨いで縦横に配筋して、壁鉄筋を複数の薄肉型枠版に連結し、複数の薄肉型枠版を一つの壁型枠板として扱えるように一体化し、壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版が取り付けられた鉄骨フレームを吊り上げて、この壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版が取り付けられた鉄骨フレームを施工中の建物躯体の施工部に移して、一つの壁型枠板として扱えるようになってる壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版を所定の施工部に建て込み、各薄肉型枠版の鉄骨フレームへの前記取付手段による取付を解除して、鉄骨フレームを壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版から切り離して前記施工部から吊り去ることを特徴とする壁型枠工法。
  2. 地上において鉄骨フレームの一方の側に複数の矩形の薄肉型枠版を配して、複数の薄肉型枠版により一つのより大きな矩形が形成されるように、各薄肉型枠版を鉄骨フレームに着脱可能な取付手段にて取り付け、壁鉄筋を各薄肉型枠版の反鉄骨フレーム側に隣接する薄肉型枠版間を跨いで縦横に配筋して、壁鉄筋を各薄肉型枠版に連結し、複数の薄肉型枠版を一つの壁型枠板として扱えるように一体化し、壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版が取り付けられた鉄骨フレームを吊り上げて、鉄骨フレームに取り付けられている壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版を施工中の建物躯体の施工部の一方の側の壁型枠板の設置部に移して、一つの壁型枠板として扱えるようになってる壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版を他方の側の壁型枠板の外側に設けた足場にて保持させ、各薄肉型枠版の鉄骨フレームへの前記取付手段による取付を解除して、鉄骨フレームを壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版から切り離して前記施工部から吊り去り、前記足場にて他方の側の壁型枠板を保持することを特徴とする壁型枠工法。
  3. 鉄骨フレームを地上に略水平に置き、鉄骨フレームの上側に複数の矩形の薄肉型枠版を置いて、複数の薄肉型枠版により一つより大きな矩形が形成されるように、各薄肉型枠版を鉄骨フレームに適宜の着脱可能な取付手段にて取り付け、壁鉄筋を各薄肉型枠版の上側に隣接する薄肉型枠版間を跨いで縦横に配筋して、壁鉄筋を複数の薄肉型枠版に連結し、複数の薄肉型枠版を一つの壁型枠板として扱えるように一体化し、壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版が取り付けられた鉄骨フレームを揚重機を使って吊り上げて、鉄骨フレームに取り付けられている壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版を施工中の建物躯体の施工部の外側壁型枠板の設置部に移して、一つの壁型枠板として扱い得るようになってる壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版を内側に設置した足場にて保持させ、各薄肉型枠版の鉄骨フレームへの前記取付手段による取付を解除して、鉄骨フレームを壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版から切り離して前記施工部から吊り去り、前記足場にて内側壁型枠板を保持することを特徴とする壁型枠工法。
  4. 薄肉型枠版として、内側面に縦方向又は横方向或いは縦方向及び横方向にトラス状の鉄筋が突出している正面視が矩形のPCa型枠版を使い、鉄骨フレームの一方の側に複数の前記薄肉型枠版をそれらの外側面が鉄骨フレームに面するように配して、複数の薄肉型枠版により一つのより大きな矩形が形成されるように、各薄肉型枠版を鉄骨フレームに適宜の着脱可能な取付手段にて取り付け、壁鉄筋を各薄肉型枠版の内側面に沿って隣接する各薄肉型枠版間を跨いで縦横に配筋して、壁鉄筋とトラス状の鉄筋とを接合し、複数の薄肉型枠版を一つの壁型枠板として扱えるように一体化し、壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版が取り付けられた鉄骨フレームを吊り上げて、鉄骨フレームに取り付けられている壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版を建物躯体の施工部の外側壁型枠板の設置部に移して、一つの壁型枠板として扱えるようになってる壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版を内側に設置した足場にて保持させ、各薄肉型枠版の鉄骨フレームへの前記取付手段による取付を解除して、鉄骨フレームを壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版から切り離して前記施工部から吊り去り、前記足場にて内側壁型枠板を保持することを特徴とする壁型枠工法。
  5. 隣接する複数の薄肉型枠版の辺縁間に小幅の隙間が形成され、薄肉型枠版を鉄骨フレームに取り付けるのに使う着脱可能な取付手段の一部が前記隙間内に位置できるように、複数の薄肉型枠版を鉄骨フレームに取り付けることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つの項記載の壁型枠工法。
  6. 上下に隣接する薄肉型枠版同士又は上下及び左右に隣接する薄肉型枠版同士を適宜の連結手段にて互いに連結することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つの項記載の壁型枠工法。
  7. 鉄骨フレームに取り付けた複数の薄肉型枠版の上方に位置する薄肉型枠版の下部と下方に位置する薄肉型枠版の上部とを適宜の連結手段にて互いに連結すると共に、鉄骨フレームの吊り上げ時に上方に位置する薄肉型枠版の上部を鉄骨フレームから吊り下げ得るようにする切離自在な適宜の手段を鉄骨フレーム等に設けることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つの項記載の壁型枠工法。
  8. 鉄骨フレームに取り付けた複数の薄肉型枠版の上方に位置する薄肉型枠版の下部と下方に位置する薄肉型枠版の上部とを適宜の連結手段にて互いに連結すると共に、鉄骨フレームの吊り上げ時に下方に位置する薄肉型枠版の下部を支え得るようにする切離自在な適宜の手段を鉄骨フレーム等に設けることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つの項記載の壁型枠工法。
  9. 壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版が取り付けられている鉄骨フレームを吊り上げたり壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版が取り付けられていない鉄骨フレームを吊り上げたりする際に使うクレーン等の揚重機として、その吊り部が少なくとも3本のロープで構成され、その少なくとも2本又は1本が鉄骨フレームの薄肉型枠版の取付部側の鉄骨に取り付けられ、その少なくとも1本又は2本が鉄骨フレームの薄肉型枠版の取付部と反対の側の鉄骨に取り付けられ、いずれかの側に取り付けられる1本又は2本のロープがその中間にロープ長さ調節装置が設けられているロープである揚重機を使うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つの項記載の壁型枠工法。
  10. 押出機構が押出板と該押出板を支持して必要時に出入可能にする油圧力、電磁力等で作動するジャッキとで構成され、前記押出機構を施工階の突出部等から反力が得られるように、施工階の床上の所定位置に設置し、壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版を鉄骨フレームに取り付けていた取付手段による取付を外して、両者を切り離した状態にしてから、前記ジャッキを作動させて押出機構の押出板を押し出して、押出板により鉄骨フレームを反薄肉型枠版側に押し動かして、一つの壁型枠板として扱えるようになっている壁鉄筋付きの複数の薄肉型枠版と鉄骨フレームとを完全に分離することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つの項記載の壁型枠工法。
  11. 鉄骨フレームとして、間隔をおいて平行に配された少なくとも2本の鉄骨製の縦部材と、間隔をおいて平行に配された少なくとも2本の鉄骨製の横部材とを、それらの交差部において溶接接合又はボルト接合にて互いに接合し、各横部材の上側又は各横部材間に少なくとも3本のH形鋼の版支持体を縦部材と平行に配し、各版支持体の薄肉型枠版に面するフランジの表面が同一平面上に位置しかつ各版支持体の間隔が薄肉型枠版の幅に対応するように、各版支持体が各横部材に着脱可能に固定されている鉄骨フレームを使うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つの項記載の壁型枠工法。
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