JP2018168599A - 型枠の設置方法及び型枠用吊り具 - Google Patents

型枠の設置方法及び型枠用吊り具 Download PDF

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Abstract

【課題】特別な支保工を用いずに既設部材間に容易に型枠設置することができる型枠の設置方法及び型枠用吊り具の提供。
【解決手段】型枠用吊り具61は、クレーンに吊り持ちされる吊り持ち部62と、吊り持ち部62に支持され、型枠部材60の下面を支持する型枠支持部63と、吊り持ち部62の型枠支持部63とは反対側に配置された傾き調節部64とを備え、所定の傾きに安定して型枠部材60を保持できるとともに、特別な支保工を用いずに型枠部材を設置できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、水上又は高所において隣り合う既設部材間を連結する場所打ちコンクリートを形成する際に使用する型枠の設置方法及び型枠用吊り具に関する。
桟橋等の構築では、コンクリート製の梁部を構成する複数のプレキャストコンクリート造の既設部材を予め陸上の工場又は製作ヤードで製造し、それを施工現場に搬送し、鋼管杭の頭部に当該既設部材を支持させた後、各既設部材間を場所打ちコンクリートからなるコンクリート連結部により連結することでコンクリート製の梁部を構築する工法が用いられている(例えば、特許文献1を参照)。
その場合、コンクリート連結部は、設置された隣り合う既設部材間に型枠設置用の支保工を仮設し、その支保工に型枠を支持させるとともに、型枠内に鉄筋・鉄骨を配設し、しかる後、型枠内に場所打ちコンクリートを打設することにより各既設部材間を連結していた。
特開2001−288725号公報
しかしながら、上述の如き従来の技術では、コンクリート連結部を形成する際、既設部材間に足場兼用支保工を仮設し、その仮設の足場兼用支保工を用いて、型枠の組立て・解体(脱型)、鉄筋・鉄骨の配設、コンクリートの打設・養生等の一連の作業を行わなければならなかった。
この足場兼用支保工の設置から解体撤去に至るまでの一連の作業は、海上で行わなければならず、海象・気象条件の影響を受けるという問題があった。
また、水上や高所まで型枠部材をクレーンによって移送する際、型枠部材を安定した姿勢に保つことが難しいことから、型枠を安定した状態に設置するためには、足場兼用支保工を用いて型枠部材を設置する必要があった。
そこで、本発明は、このような従来の問題に鑑み、特別な支保工を用いずに既設部材間に容易に型枠部材を設置することができる型枠の設置方法及び型枠用吊り具の提供を目的としてなされたものである。
上述の如き従来の問題を解決するための請求項1に記載の発明の特徴は、型枠部材を既設部材間に設置する型枠の設置方法において、クレーンに吊り持ちされる吊り持ち部と、該吊り持ち部に支持され、前記型枠部材が載置される型枠支持部と、前記吊り持ち部の型枠支持部とは反対側に配置された傾き調整部とを備えてなる型枠用吊り具を使用し、該型枠用吊り具に保持させた状態で前記型枠部材を前記既設部材間に移動させることにある。
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、前記型枠用吊り具は、前記型枠支持部の先端側に支持された側面保持部材を備え、該側面保持部材と前記吊り持ち部との間に前記型枠部材を保持することにある。
請求項3に記載の発明の特徴は、請求項2の構成に加え、前記型枠用吊り具を前記既設部材間に配置した後、前記既設部材間の上面に支持用梁材を架設し、該支持用梁材上に幅止め材を架設するとともに、該幅止め材に前記吊り持ち部の上端部及び前記側面保持部材の上端部を固定し、前記支持用梁材に前記幅止め材を介して前記型枠用吊り具を支持させることにある。
請求項4に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、一対の前記型枠用吊り具を対向させて前記既設部材間に前記型枠部材を設置することにある。
請求項5に記載の発明の特徴は、請求項4の構成に加え、前記型枠支持部の先端を互いに突き合わせ、該突き合わされた型枠支持部間を連結部材で着脱可能に連結することにある。
請求項6に記載の発明の特徴は、請求項4又は5の構成に加え、前記一対の型枠用吊り具を前記既設部材間に配置した後、前記型枠用吊り具の上端部間を巾止め梁材で連結することにある。
請求項7に記載の発明の特徴は、請求項6の構成に加え、前記型枠用吊り具を前記既設部材間に配置した後、前記既設部材の上面間に支持用梁材を架設し、該支持用梁材上に前記幅止め材を架設するとともに、該幅止め材で前記型枠用吊り具の上端部間を連結させ、前記支持用梁材に前記幅止め材を介して前記型枠用吊り具を支持させることにある。
請求項8に記載の発明の特徴は、型枠部材をクレーンで吊り上げるための型枠用吊り具において、前記クレーンに吊り持ちされる吊り持ち部と、該吊り持ち部に支持され、前記型枠部材の下面を支持する型枠支持部と、前記吊り持ち部の型枠支持部とは反対側に配置された傾き調節部とを備えていることにある。
請求項9に記載の発明の特徴は、請求項8の構成に加え、前記型枠支持部は、前記吊り持ち部に回動可能に支持されていることにある。
請求項10に記載の発明の特徴は、請求項8又は9の構成に加え、前記傾き調節部は、着脱可能な複数種の重量調節錘を備えていることにある。
請求項11に記載の発明の特徴は、請求項8又は9の構成に加え、前記傾き調節部は、バランス調節用錘を前記吊り持ち部からの距離を変更可能に備えていることにある。
本発明に係る型枠用吊り具は、請求項1に記載の構成を具備することによって、型枠部材を所望の傾きで安定した状態で吊り上げることができるので、水上や高所において足場がなくとも容易に型枠部材を移動させることができる。また、特別な支保工を用いずとも既設部材間に型枠を設置することができる。
また、本発明において、請求項2に記載の構成を具備することによって、型枠部材全体を安定した状態で保持することができる。
さらに、本発明において、請求項3に記載の構成を具備することによって、型枠用吊り具自体を支保工として利用でき、既設部材に型枠用吊り具を介して型枠部材を安定して支持させることができる。
また、本発明において、請求項4に記載の構成を具備することによって、既設部材間に配設された鉄筋等との干渉を回避でき、効率よく型枠を設置することができる。
さらに、本発明において、請求項5及び請求項6に記載の構成を具備することによって、型枠内にコンクリートを打設した際に型枠内側面に作用する側圧及びそれに伴う型枠部材に作用するモーメントに対抗することができる。
さらにまた、請求項7の構成を具備することによって、型枠用吊り具自体を支保工として利用することができる。
一方、本発明に係る型枠用吊り具は、請求項8の構成を具備することによって、所望の傾きに安定した状態で型枠部材を吊り上げることができる。
また、本発明において、請求項9の構成を具備することによって、底版の傾いた形状の型枠部材にも対応することができる。
さらに、本発明において、請求項10又は11の構成を具備することによって、型枠部材を保持した型枠支持部とのモーメントのつり合いを容易に調整することができ、安定した状態で型枠部材を吊り上げることができる。
本発明に係る型枠用吊り具の一例を示す正面図である。 同上の平面図である。 同上の右側面図である。 同上の左側面図である。 (a)は本発明に係る型枠の設置方法における型枠部材吊り下ろし作業の状態を示す側面図、(b)は同A-A線矢視図である。 (a)は同上の型枠部材を既設部材間に移動させた状態を示す側面図、(b)は同A-A線矢視図である。 (a)は型枠用吊り具を既設部材間に設置した状態を示す側面図、(b)は同A-A線矢視図である。 図7(b)に示すA-A線矢視図において設置した型枠に場所打ちコンクリートを打設した状態を示す図である。 型枠部材を取り外す際の第一段階の状態を示す断面図である。 同上の第二段階の状態を示す断面図である。 (a)は本発明に係る型枠用吊り具の一例を示す正面図、(b)は同平面図、(c)は同右側面図である。 (a)は本発明に係る型枠の設置方法における型枠設置前の段階を示す側面図、(b)は同B-B線矢視図である。 (a)は同上の型枠部材の吊り下ろし作業の第一段階の状態を示す側面図、(b)は同B-B線矢視図である。 (a)は同上の型枠部材を設置した状態を示す側面図、(b)は同B-B線矢視図である。 図4(b)における場所打ちコンクリートを打設した際の状態を示すB-B線矢視図である。 図5中の連結部材の一例を示す底面図である。
次に、本発明に係る型枠用吊り具の第1の実施態様を図1〜図4に示した実施例に基づいて説明する。尚、図中符号60は既設部材4,4間に設置される型枠部材、符号61は型枠部材60をクレーンで吊り上げるための型枠用吊り具である。
型枠部材60は、底板60a及び底板60aの両側に配置された側板60b,60bとからなるU字状に形成され、両既設部材4,4間に配置されることにより各既設部材4,4の端面とともに型枠を構成するようになっている。
底板60a及び側板60b,60bは、コンパネ等の一般的な型枠部材の他、メタルフォーム等の金属製型枠部材、コンクリート連結部の一部を構成するプレキャストコンクリート製の型枠部材によって構成されてもよい。
型枠用吊り具61は、クレーンに吊り持ちされる吊り持ち部62と、吊り持ち部62に支持され、型枠部材60の下面を支持する型枠支持部63と、吊り持ち部62の型枠支持部63とは反対側に配置された傾き調整部64とを備え、型枠部材60を所望の傾きに保持した状態で吊り持ちできるようになっている。
吊り持ち部62は、溝形鋼等のからなる複数(本実施例では一対)の縦材65,65と、縦材65,65間を連結する横材66,66とを備え、矩形枠状に形成されている。
この吊り持ち部62の上端部には、吊りワイヤ20の下端が連結されるフック等の連結具67,67が固定され、吊りワイヤ20を介してクレーンに吊り持ちされるようになっている。
また、この吊り持ち部62には、溝形鋼等からなる複数(本実施例では一対)の型枠支持部材68,68が水平方向に向けて支持され、この型枠支持部材68,68の吊り持ち部62を介して一方側に型枠支持部63が形成され、他方側に傾き調整部64が形成されている。
尚、型枠支持部材68,68は、吊り持ち部62より間隔を置いて下面が斜材69,69を介して吊り持ち部62に支持され、吊り持ち部62に対し安定した状態で支持されている。
型枠支持部63は、型枠支持部材68,68に上下動可能に支持された側面保持部材70,70を備え、型枠保持部材60が、型枠支持部材68,68に跨って載置されるとともに、側面保持部材70,70と吊り持ち部62との間に保持されるようになっている。
側面保持部材70,70は、縦向きにした溝形鋼等によってよって構成され、例えば、図1、図2に示すように、型枠支持部材68,68の側面に固定された挿通枠71に長手方向を上下に向けて挿通され、型枠支持部材68,68に対し上下移動できるようになっている。
また、側面保持部材70,70は、固定手段78によって型枠支持部材68に所定の高さで固定され、固定手段78を解除することにより上下移動ができるようになっている。
固定手段78は、例えば、挿通枠71と側面保持部材70とを貫通するロックピンによって構成され、ロックピンを引き抜くことによって固定状態が解除され、側面保持部材70が上下移動可能となる。尚、固定手段の態様は、ロックピンに限定されず、ボルト止めやその他の固定手段によって固定するようにしてもよい。
各側面保持部材70,70の上端部には、外向きに張り出したストッパー部材72を備え、ストッパー部材72が型枠支持部材68,68又は型枠部材60の上縁に係止されることによって側面保持部材70,70が型枠支持部材68,68より抜け落ちることが防止されている。
ストッパー部材72は、側面保持部材70に対し回動可能に支持され、所定の角度でボルト72aによって固定されている。
そして、ストッパー部材72は、回動することにより、型枠部材60の側板60b上縁に係合する位置と、係合状態が解除された位置とで切り替えられるようになっている。
また、側面保持部材70,70の下端部には、外向きに張り出した当て止め部材73を備え、側面保持部材70,70を引き上げ、当て止め部材73を型枠支持部材68,68の下面に当接させることができるようになっている。
型枠支持部63の側面保持部材70,70より先端側には、型枠支持部材68,68間に足場板74が架け渡されるとともに、先端部に安全柵75が支持されており、作業員が足場板74上で側面保持部材70,70の上下移動、吊り具固定作業、コンクリート打設作業等の各作業を行えるようになっている。
傾き調整部64は、型枠支持部材68,68の型枠支持部63とは反対側が吊り持ち部62より水平方向に突出することによって形成され、型枠支持部63側とのモーメントのつり合いを調整することによって、型枠支持部63側に偏心した型枠用吊り具61全体のバランスを調整し、型枠部材60を保持した型枠用吊り具61を所望の傾き(本実施例では水平)に維持できるようにしている。
また、傾き調整部64は、先端側に着脱可能な複数種の重量調節錘76を備え、重量調節錘76の重量によって型枠支持部63とのバランスを調節できるようになっている。
即ち、重量調節錘76を、型枠部材60を保持した型枠支持部63の自重M1とその作用点と吊り持ち部62との距離L1との積と、重量調節錘76の重量M2とその作用点と吊り持ち部62との距離L2との積とが等しく、即ち、M1×L1=M2×L2となるように設置し、モーメントのつり合いを取っている。
また、傾き調整部64には、吊り持ち部62側に型枠支持部材68,68間に跨らせて足場板74及び安全柵75が設置され、作業員が足場板74上で吊り具固定作業、コンクリート打設作業等の各作業を行えるようになっている。
次に、この型枠用吊り具61を使用した型枠の設置方法について図5〜10に基づいて説明する。尚、図中符号4はプレキャストコンクリートブロック等の既設部材4,4であり、この既設部材4,4間に場所打ちコンクリート17を打設し、両既設部材4,4間を連結する場合について説明する。
各既設部材4,4は、間隔を置いて配置され、その内部に鉄筋11,11が埋設されているとともに、鉄筋11,11の先端側が端面より突出し、互いに任意の継手方法により連結されている。
次に、型枠部材60及び型枠用吊り具61をクレーン船等によって施工現場まで移送し、型枠用吊り具61に型枠部材60を保持させ、クレーンによって吊上げる。尚、型枠用吊り具61への型枠部材60の設置は、陸上の向上又は製作ヤードにおいて予め行ってもよい。
その際、型枠用吊り具61は、傾き調整部64によって型枠部材60を載置させた型枠支持部63とのモーメントのつり合いが調整され、型枠部材60が水平に維持された状態で吊り上げられる。
次に、図5に示すように、既設部材4,4から水平方向に距離を置いた位置で既設部材4,4の端面から突出した鉄筋11,11との干渉を回避しつつ、既設部材4より低い位置まで型枠用吊り具61を吊り下ろした後、水平方向に移動させ型枠部材60を既設部材4,4間空間の直下に移動させる。
そして、図6に示すように、既設部材4,4間空間の直下より型枠用吊り具61を上昇させ、既設部材4,4間に型枠部材60を配置する。
そして、一端が側面保持部材70の上端部に連結されたチェーンブロック79の他端をクレーンフック20aに係合させ、チェーンブロック79の長さを調節することにより型枠部材60の位置を微調整する。
次に、図7に示すように、既設部材4,4の上面間に跨らせて支持用梁材50,50を架設し、支持用梁材50,50上に幅止め材51,51を架設し、吊り持ち部62の上端部をボルト52によって幅止め材51の端部と締結する。
その際、ロックピンを引き抜いて固定手段78を解除し、側面保持部材70,70を引き上げ、当て止め部材73を型枠支持部材68,68の下面に当接させるとともに、側面保持部材70,70と幅止め材51とをボルト52で固定する。
縦材65及び側面保持部材70に形成されたボルト挿通孔53は、上下に長い長孔状に形成され、幅止め材51に対する型枠用吊り具61の据え付け高さを調整できるようになっている。尚、支持用梁材50と既設部材4との間、又は、支持用梁材50と幅止め材51との間にスペーサ(図示せず)を介在させることにより型枠用吊り具61の据え付け高さを調整するようにしてもよい。
これによって、図7に示すように、型枠部材60が支持用梁材50,50及び型枠用吊り具61を介して既設部材4,4間に支持された状態となり、特別な支保工を用いることなく既設部材4,4間に型枠部材60を設置することができる。また、この状態では、吊りワイヤ20を型枠用吊り具61より取り外すことができる。
そして、型枠部材60内に鉄筋を配設するとともに、必要に応じて、型枠部材60と各既設部材4,4との接合部に止水処理を施し、図8に示すように、型枠部材60内に場所打ちコンクリート17を打設し、場所打ちコンクリート17を養生固化させることによりコンクリート連結部が形成され、既設部材4,4間が連結される。
次に、型枠用吊り具61を使用した脱型及び型枠の撤去について説明する。
先ず、吊りワイヤ20の下端を吊り持ち部62の上端部に連結し、型枠用吊り具61をクレーンで吊り持ち可能な状態とする。
次に、図9に示すように、幅止め材51に固定された側面保持部材70,70及び縦材65を取り外し、幅止め材51,51及び支持用梁材50,50を撤去する。
そして、その位置で型枠部材60を保持した型枠用吊り具61を真下に下降させ、場所打ちコンクリート17より型枠部材60を脱枠する。
その際、側面保持部材70を下降させることによって、型枠部材60の側面に対する拘束が解除され、型枠部材60を場所打ちコンクリート17より容易に脱枠させることができる。
また、型枠用吊り具61は、傾き調整部64によって水平に維持されているので、場所打ちコンクリート17に対し型枠部材60を略垂直に下降させることができ、効率よく脱枠することができる。
次に、図10に示すように、型枠用吊り具61を場所打ちコンクリート17より回避可能な位置まで水平方向に移動させた後、当該型枠用吊り具61を状況に応じて適宜上昇又は水平移動させ、クレーン船上まで移動させ回収する。
次に、本発明に係る型枠用吊り具の第2の実施態様を図11に示した実施例に基づいて説明する。尚、図中符号18は既設部材4,4間に設置される型枠部材、符号30は型枠部材18をクレーンで吊り上げるための型枠用吊り具である。また、上述の実施例と同様の構成には同一符号を付して説明する。
本実施例では、側壁部16の下端より底版用張出部15aが一体に支持されたL字状の型枠部材18を吊り上げる場合について説明する。
この型枠用吊り具30は、クレーンに吊り持ちされる吊り持ち部31と、吊り持ち部31に支持され、型枠部材18の下面を支持する型枠支持部32と、吊り持ち部31の型枠支持部32とは反対側に配置された傾き調整部33とを備え、型枠部材18を所望の傾きに保持した状態で吊り持ちできるようになっている。
吊り持ち部31は、溝形鋼等のからなる複数(本実施例では一対)の縦材34,34と、縦材34,34間を連結する横材35,35とを備え、矩形枠状に形成されている。
また、この吊り持ち部31の上端部には、吊りワイヤ20の下端が連結されるフック等の連結具36,36が固定され、吊りワイヤ20を介してクレーンに吊り持ちされるようになっている。
この吊り持ち部31には、溝形鋼等からなる一対の型枠支持部材37,37が支軸38を介して回動可能に支持され、この型枠支持部材37,37の吊り持ち部31を挟んだ一方が型枠支持部32を構成し、他方が傾き調整部33を構成している。
型枠支持部32は、斜材39,39を介して吊り持ち部31を構成する縦材34,34の下部に回動が規制された状態に支持され、型枠支持部材37,37の上面に型枠部材18を載置できるようになっている。
斜材39,39は、一端が吊り持ち部31を構成する縦材34,34に回動可能に支持され、他端が型枠支持部材37,37の型枠支持部32側に取付けられ、型枠支持部材37,37が所望の角度で吊り持ち部31に支持されるようになっている。
尚、型枠支持部材37,37には、複数の取付孔40,40…が形成されており、各取付孔40,40…に斜材39の一端がロックピン等の固定具41によって取り付けられるようになっており、取付孔40,40…を適宜選択することによって吊り持ち部31に対する型枠支持部32の角度を変更できるようになっている。
傾き調整部33は、型枠支持部材37,37の型枠支持部32とは反対側の部分によって構成され、吊り持ち部31の型枠支持部32とは反対側に突出したことによって、型枠支持部32とのモーメントのつり合いを調整し、型枠部材18を保持した状態で吊り具全体の傾きを調整することができるようになっている。
尚、この傾き調整部33は、例えば、図11に示すように、型枠支持部材37,37に対し着脱可能な重量の異なる複数種の重量調節錘42を備え、重量調節錘42を適宜選択することによって型枠支持部32とのモーメントのつり合いを調整できるようにしてもよい。
また、この傾き調整部33は、バランス調節用錘を吊り持ち部31からの距離を変更可能に備え、バランス調整用錘の位置を適宜変更することによって型枠支持部32とのモーメントのつり合いを調整できるようにしてもよい。
尚、傾き調整部33には、吊り持ち部31側に型枠支持部材37,37間に跨らせて足場板44及び安全柵45が設置され、作業員が足場板44上で吊り具固定作業、コンクリート打設作業等の各作業を行えるようになっている。
次に、このような型枠用吊り具30を使用した型枠の設置方法について図12〜図16に基づいて説明する。尚、図中符号4はプレキャストコンクリートブロック等の既設部材であり、この既設部材4,4間に場所打ちコンクリート17を打設し、両既設部材4,4間を連結する場合について説明する。
各既設部材4,4は、図12に示すように、間隔を置いて配置され、その内部に鉄筋11,11が埋設されているとともに、鉄筋11,11の先端側が端面より突出し、互いに連結されるようになっている。
次に、図13に示すように、型枠部材18,18及び型枠用吊り具30,30をクレーン船等によって施工現場まで移送し、一対の型枠用吊り具30,30に各型枠部材18を保持させ、クレーンによって吊上げる。尚、型枠用吊り具30への型枠部材18の設置は、陸上の向上又は製作ヤードにおいて予め行ってもよい。
その際、傾き調整部33によって型枠部材18を載置させた型枠支持部32とのモーメントのつり合いが調整され、型枠部材18が水平に保持される。
次に、既設部材4から水平方向に距離を置いた位置で既設部材4の端面から突出した鉄筋11,11との干渉を回避しつつ、既設部材4と型枠部材18との高さを合わせ、両型枠部材18,18を対向させた状態で水平方向に移動させ、各型枠部材18の底版15a,15aの先端部を互いに突き合わせた状態で既設部材4の側方に型枠部材18を近接させて型枠を組み立てる。
次に、図14に示すように、既設部材4,4の上面間に跨らせて支持用梁材50,50を架設し、支持用梁材50,50上に幅止め材51,51を架設するとともに、幅止め材51,51で対向する型枠用吊り具30の上端部間、即ち、吊り持ち部31を構成する縦材34,34の上端部を連結させ、支持用梁材50,50に幅止め材51,51を介して型枠用吊り具30を支持させる。
その際、必要に応じて、支持用梁材50と既設部材4との間、又は、支持用梁材50と幅止め材51との間にスペーサ(図示せず)を介在させることにより各型枠部材18,18の据え付け高さを調整する。
幅止め材51と吊り持ち部31との連結は、例えば、図14に示すように、ボルト52によって幅止め材51の端部を縦材34に締結する。
さらに、突き合わされた型枠支持部32,32の先端同士を連結部材43,43で着脱可能に連結する。
連結部材43,43は、例えば、図16に示すように、両型枠支持部32、32間に跨って取り付けられる金具を使用し、両型枠支持部32が互いに離脱する方向に移動することを規制するようになっている。
そして、図15に示すように、型枠を構成する型枠部材18,18が型枠用吊り具30を介して既設部材4,4間に支持された状態となり、必要に応じて型枠内に鉄筋を配設するとともに、型枠と各既設部材4,44との接合部に止水処理を施し、型枠内に場所打ちコンクリート17を打設する。
その際、図12に示すように、場所打ちコンクリート17の打設によって、L型の型枠部材18の側壁部16には、外向きに側圧Pが作用するとともに、型枠部材18全体に図示するモーメント?が発生する。
これに対し、型枠部材18を保持する両型枠用吊り具30,30の上端部間が幅止め材51,51によって連結されるとともに、突き合わされた型枠支持部32,32の先端部が連結部材43,43によって連結されているので、打設されたコンクリート17から側壁部16,16が受ける側圧P及びそれに伴うモーメントMに対抗し、特別な支保工を設けずとも安定して場所打ちコンクリート17を打設することができる。
そして、場所打ちコンクリート17を養生固化させることにより、場所打ちコンクリート17によって、隣り合う既設部材4,4間が連結される。
最後に、連結部材43,43を取り外すとともに、幅止め材51,51を型枠用吊り具30より取り外し、幅止め材及び架設支持用梁材50,50を撤去し、作業が完了する。
尚、上述の実施例では、型枠支持部材37,37を吊り持ち部31に対し回動可能に支持させた例について説明したが、型枠支持部材37,37は、吊り持ち部31に対し溶接等によって固定してもよい。
また、型枠部材18の態様は、上述の実施例に限定されず、例えば、型枠の側面部を形成するための縦向き板状の型枠部材や、型枠の底面を形成するための平板状の型枠部材であってもよい。
さらに、上述の実施例では、型枠用吊り具30に保持させた型枠部材18を既設部材4に対し水平方向から近接させた例について説明したが、設置作業時における挙動は、これに限定されず、例えば、状況に応じて鉄筋を回避しながら下方に移動させた後、上昇させるようにしてもよく、斜め方向に移動させて設置するようにしてもよい。
4 既設部材
7 コンクリート連結部
11 鉄筋
13 型枠
15 底版部
16 側壁部
17 場所打ちコンクリート
18 L型プレキャストブロック
30 型枠用吊り具
31 吊り持ち部
32 型枠支持部
33 傾き調整部
34 縦材
35 横材
36 連結具
37 型枠支持部材
38 支軸
50 支持用梁材
51 幅止め材
60 型枠部材
61 型枠用吊り具
62 吊り持ち部
63 型枠支持部
64 傾き調整部
65 縦材
66 横材
67 連結具
68 型枠支持部材
69 斜材
70 側面保持部材
71 挿通枠
72 ストッパー部材
73 当て止め部材
74 足場板
75 安全柵
76 重量調節用錘

Claims (11)

  1. 型枠部材を既設部材間に設置する型枠の設置方法において、
    クレーンに吊り持ちされる吊り持ち部と、該吊り持ち部に支持され、前記型枠部材が載置される型枠支持部と、前記吊り持ち部の型枠支持部とは反対側に配置された傾き調整部とを備えてなる型枠用吊り具を使用し、
    該型枠用吊り具に保持させた状態で前記型枠部材を前記既設部材間に移動させることを特徴とする型枠の設置方法。
  2. 前記型枠用吊り具は、前記型枠支持部の先端側に支持された側面保持部材を備え、該側面保持部材と前記吊り持ち部との間に前記型枠部材を保持する請求項1に記載の型枠の設置方法。
  3. 前記型枠用吊り具を前記既設部材間に配置した後、前記既設部材間の上面に支持用梁材を架設し、該支持用梁材上に幅止め材を架設するとともに、該幅止め材に前記吊り持ち部の上端部及び前記側面保持部材の上端部を固定し、前記支持用梁材に前記幅止め材を介して前記型枠用吊り具を支持させる請求項2に記載の型枠の設置方法。
  4. 一対の前記型枠用吊り具を対向させて前記既設部材間に前記型枠部材を設置する請求項1に記載の型枠の設置方法。
  5. 前記型枠支持部の先端を互いに突き合わせ、該突き合わされた型枠支持部間を連結部材で着脱可能に連結する請求項4に記載の型枠の設置方法。
  6. 前記一対の型枠用吊り具を前記既設部材間に配置した後、前記型枠用吊り具の上端部間を巾止め梁材で連結する請求項4又は5に記載の型枠の設置方法。
  7. 前記型枠用吊り具を前記既設部材間に配置した後、前記既設部材の上面間に支持用梁材を架設し、該支持用梁材上に前記幅止め材を架設するとともに、該幅止め材で前記型枠用吊り具の上端部間を連結させ、前記支持用梁材に前記幅止め材を介して前記型枠用吊り具を支持させる請求項6に記載の型枠の設置方法。
  8. 型枠部材をクレーンで吊り上げるための型枠用吊り具において、
    前記クレーンに吊り持ちされる吊り持ち部と、該吊り持ち部に支持され、前記型枠部材の下面を支持する型枠支持部と、前記吊り持ち部の型枠支持部とは反対側に配置された傾き調節部とを備えていることを特徴としてなる型枠用吊り具。
  9. 前記型枠支持部は、前記吊り持ち部に回動可能に支持されている請求項8に記載の型枠用吊り具。
  10. 前記傾き調節部は、着脱可能な複数種の重量調節錘を備えている請求項8又は9に記載の型枠用吊り具。
  11. 前記傾き調節部は、バランス調節用錘を前記吊り持ち部からの距離を変更可能に備えている請求項8又は9に記載の型枠用吊り具。
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