JPH0931386A - ラミネート用水性印刷インキ組成物およびそれを用いたラミネート方法 - Google Patents
ラミネート用水性印刷インキ組成物およびそれを用いたラミネート方法Info
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- JPH0931386A JPH0931386A JP18438595A JP18438595A JPH0931386A JP H0931386 A JPH0931386 A JP H0931386A JP 18438595 A JP18438595 A JP 18438595A JP 18438595 A JP18438595 A JP 18438595A JP H0931386 A JPH0931386 A JP H0931386A
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Abstract
に良好な接着性を示し、さらにダイレクトラミネート加
工適性の優れた水性印刷インキを提供すること。 【解決手段】 下記のa、b、c成分の群から選択され
る水性バインダー樹脂ワニスおよび顔料を主たる成分と
するラミネート用水性印刷インキ組成物であって、前記
a、b、c成分が特定割合で含有されることを特徴とす
るラミネート用水性印刷インキ組成物。 a成分:特定の水性アクリル樹脂ワニス、および、エチ
レン−アクリル酸系水性バインダー樹脂ワニスの群から
選択される少なくとも1種の水性バインダー樹脂ワニ
ス。 b成分:特定のマレイン酸変性ポリプロピレン系水性バ
インダー樹脂ワニス。 c成分:aおよびb成分以外の水性バインダー樹脂ワニ
ス。
Description
印刷インキ組成物に関する。さらに詳しくは、特にポリ
オレフィン系フィルムに対する接着性、溶融ポリプロピ
レンのダイレクトラミネート適性に優れたラミネート用
水性印刷インキ組成物に関するものである。
すべく、プラスチックフィルムに印刷インキが印刷され
た後、更にラミネート加工された包装袋が製造されてい
る。
ーを積層する加工のことであり、主に、アンカーコート
剤を介して溶融ポリエチレンを圧着して積層する方法
(通常の押出しラミネート法)、接着剤を介してプラス
チックフィルムを貼り合わせる方法(ドライラミネート
法)、あるいは、ポリプロピレンフィルムにインキを印
刷後、印刷面に直接溶融ポリプロピレンを圧着して積層
する方法(ダイレクトラミネート法)の3種の方法があ
る。
は、インキと内容物とが非接触であるために衛生面で優
れ、印刷物に高級感を与えることから、特に食品用途な
どの分野で好んで使用されている。
キ組成物は、これらのラミネート加工物の製造で使用さ
れるインキであり、従来より、極性基を有するプラスチ
ックフィルムに良好な接着性を示すポリウレタン樹脂を
バインダーとした、有機溶剤系のものが利用されてい
る。しかし、このタイプのインキは、ポリオレフィン系
フィルムに対する接着性が得られにくいうえに、ポリオ
レフィン系ポリマーを積層する通常の押出しラミネート
およびダイレクトラミネート法では、印刷面と積層ポリ
マー層との接着性(ラミネート強度)が低く、中でもダ
イレクトラミネート加工物でその傾向は顕著である。
使用されるインキでは、ポリオレフィン系ポリマーと良
好な接着性を有する塩素化ポリプロピレンをバインダー
として併用する方法が利用されている。
全性及び火災等の見地から、有機溶剤の使用を極力抑え
た水性タイプの印刷インキの要望が強くなっている。特
にラミネート加工された包装袋では、インキ皮膜が被印
刷体フィルムと積層フィルムとの間で埋封されて、有害
な有機溶剤が残留し易く、内容物に有害な影響を及ぼす
ことから、ラミネート用インキの水性化の要望が強くな
っている。
の水性化が図られているが、ポリウレタン樹脂の水性化
は難しく、また、水性系では溶剤系にも増して、ポリオ
レフィン系フィルムに対する接着性、ラミネート適性が
得られないという問題がある。
用しようとすると以下の問題が発生する。
溶剤等に溶解することから、溶剤型被覆剤組成物のバイ
ンダー樹脂としては比較的容易に利用が可能で、ポリプ
ロピレンフィルム表面との接着性、ダイレクトラミネー
ト適性を向上させることができる。しかし、塩素化ポリ
プロピレンは水中には全く溶解せず、また、乳化剤等を
使用しても水中での分散性が低いため、水性被覆剤組成
物のバインダー樹脂として利用することが困難である。
バインダー樹脂を使用すると、印刷適性、経時粘度安定
性が著しく低下することから、インキ以外の水性被覆剤
組成物と比較しても、分散性の低い塩素化ポリプロピレ
ンを使用することがより困難となる。
ポリオレフィン系フィルムに対する接着性、ダイレクト
ラミネート適性の良好な印刷インキ組成物は未だ得られ
ていないというのが現状である。
は前記問題を解決することであり、水性でありながらポ
リオレフィン系フィルムに良好な接着性を示し、さらに
ダイレクトラミネート加工適性の優れた水性印刷インキ
を提供することである。
のa、b、c成分の群から選択される水性バインダー樹
脂ワニスおよび顔料を主たる成分とするラミネート用水
性印刷インキ組成物であって、前記a、b、c成分が水
性バインダー樹脂ワニスの全固形分に対して、a成分の
固形分が50〜95重量%、b成分の固形分が5〜50
重量%、c成分の固形分が0〜30重量%となる範囲で
含有されることを特徴とするラミネート用水性印刷イン
キ組成物。
下、アクリル系共重合体を水中に溶解または分散せしめ
て得られる水性アクリル樹脂ワニス、および、塩基性化
合物および/または乳化剤の存在下、エチレン−アクリ
ル酸系共重合体を水中に分散せしめて得られるエチレン
−アクリル酸系水性バインダー樹脂ワニスの群から選択
される少なくとも1種の水性バインダー樹脂ワニス。
0,000のポリプロピレンをマレイン酸および/また
は無水マレイン酸で変性して得られる、酸価10〜10
0の変性ポリプロピレンを、塩基性化合物および乳化剤
の存在下、水中に分散せしめて得られる変性ポリプロピ
レン系水性バインダー樹脂ワニス。
を、塩基性化合物および/または乳化剤の存在下、水中
に溶解または分散せしめて得られる水性バインダー樹脂
ワニス。
て、分子内にカルボキシル基を有するアクリル系共重合
体からなる高分子乳化剤の存在下、アクリル系共重合体
を水中に分散せしめて得られる水性アクリル樹脂ワニス
を使用するラミネート用水性印刷インキ組成物に関す
る。
ムに前記ラミネート用水性印刷インキ組成物を印刷した
後、ポリオレフィン系フィルムを積層することを特徴と
する印刷物のラミネート方法に関し、特に、ポリプロピ
レンフィルムに前記ラミネート用水性印刷インキ組成物
を印刷した後、溶融ポリプロピレンを積層するラミネー
ト方法に関する。
して、アクリル系樹脂および/またはエチレン−アクリ
ル酸系樹脂と、酸価及び分子量の特定された(無水)マ
レイン酸変性ポリプロピレンとを併用したラミネート用
水性印刷インキ組成物に関するものである。
せて得られる塩素化ポリプロピレン水分散物は、水性被
覆剤組成物のバインダーとして使用されているが、塩素
化ポリプロピレンが水中で安定な分散性を得るために
は、塩素化度の高いポリプロピレンでなければならな
い。しかし、ポリプロピレンの塩素化度が高くなると、
結晶性の高い分子構造を維持することができなくなり、
ポリプロピレンフィルム表面に対する充分な接着性が得
られなくなる。
て、水中での分散安定性とポリプロピレンフィルム表面
に対する接着性は相反する性能である。
印刷インキの分野で使用されるバインダー樹脂は、印刷
適性を低下させないためのより良好な分散安定性と、ダ
イレクトラミネート適性のためのより高い接着性の双方
が要求されるものである。
良好な分散安定性を有する(無水)マレイン酸変性ポリ
プロピレンを用い、さらにこの変性ポリプロピレンが低
分子量であるほど分散安定性が良好となること、また、
高分子量になると分子間凝集力が増大し、フィルムに対
する接着性が良好となることに着目し、変性度と分子量
の双方を規定することにより、水中での分散安定性とポ
リプロピレンフィルム表面に対する接着性の両方で優れ
る水性バインダー樹脂を得たものである。
る。
般に水性印刷インキで使用できる無機、有機あるいは体
質顔料が使用できる。これらの顔料の通常の使用量は、
水性印刷インキ組成物中、1〜50重量%である。
脂ワニスとは、アクリル系共重合体、エチレン−アクリ
ル酸系共重合体、(無水)マレイン酸変性ポリプロピレ
ンおよびその他の水性樹脂を、塩基性化合物や乳化剤に
より水性化したものである。
スとは、以下に示すアクリル系化合物を必須成分とし
て、必要に応じてスチレン系化合物、マレイン酸系化合
物などを既知の方法で共重合して得られるアクリル系共
重合体であって、分子内にカルボキシル基を有し、塩基
性化合物の存在下で水中に溶解または分散させた水性ア
クリル樹脂ワニス、あるいはその水性アクリル樹脂ワニ
スを高分子乳化剤として、アクリル系化合物、必要に応
じてスチレン系化合物などを既知の方法で乳化重合して
得られる水性アクリル樹脂ワニスである。
8のアルキルエステル、炭素数が1〜18のアルキルア
ミド、炭素数が2〜4のヒドロキシアルキルエステル等
で、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アク
リレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル
(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリルアミ
ド、エチル(メタ)アクリルアミド、ブチル(メタ)ア
クリルアミド、ヘキシル(メタ)アクリルアミド、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等を挙げること
ができる。
スチレン、クロルスチレン、ビニルトルエン等を挙げる
ことができる。
ルエステル、炭素数が1〜18のアルキルアミド、炭素
数が2〜4のヒドロキシアルキルエステル等で、具体的
には、モノメチルマレート、ジメチルマレート、モノエ
チルマレート、ジエチルマレート、モノブチルマレー
ト、モノオクチルマレート、モノ−2−ヒドロキシエチ
ルマレート等を挙げることができる。
物の存在下で水中に溶解あるいは分散させて水性アクリ
ル樹脂ワニスとする方法としては、アクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸または無水マレイン酸の内の1つを
必須成分として、分子内にカルボキシル基を導入する方
法が一般的である。
50、より好ましくは10〜150である。アクリル系
共重合体の酸価が前記範囲より小さくなると、アクリル
系共重合体の水中での分散安定性が低下し、一方、酸価
が前記範囲より大きくなると得られるインキの耐水性が
低下するため、酸価が前記の範囲となるように調整する
ことが望ましい。
たは分散させるために使用する塩基性化合物としては、
アンモニア、有機アミン、アルカリ金属水酸化物等を挙
げる事ができ、乾燥性を向上させるために、常温あるい
はわずかの加温で容易に揮発するものが望ましい。
系共重合体の水分散性およびインキ化したときの乾燥性
が低下しない範囲として、通常約0.5〜1.5当量程
度である。
しくは分子内にカルボキシル基を有するアクリル系共重
合体を塩基性化合物の存在下に水中に溶解または分散し
て得られる水性アクリル樹脂ワニス)を高分子乳化剤と
して、アクリル系化合物、必要に応じてスチレン系化合
物などを乳化重合して得られる水性アクリル樹脂ワニス
としては、高分子乳化剤の固形分と、乳化重合体との重
量比率が20:80〜80:20の範囲のものが好適で
ある。この範囲にある水性アクリル樹脂ワニスを用いる
ことにより、流動性、再溶解性、耐水性などの良好な印
刷インキ組成物を得ることができる。
性バインダー樹脂ワニスとは、エチレン60〜90重量
%、アクリル酸またはメタクリル酸10〜30重量%、
その他の共重合可能なビニル基含有化合物0〜30重量
%を共重合させてなるエチレン−アクリル酸系共重合体
を、塩基性化合物及び/または乳化剤の存在下で水中に
分散せしめたものである。
有化合物としては、前記アクリル酸またはメタクリル酸
のアルキルエステル類、アルキルアミド類、スチレン系
化合物類、さらにビニルクロライド、ビニルアセテート
等が使用できる。
は、エチレン、(メタ)アクリル酸及びその他の共重合
可能なビニル基含有化合物の所定量を高温、高圧下、触
媒を使用して直接共重合させるか、あるいはエチレン−
アルキルアクリレート系共重合体を加水分解して得られ
る。
において、アクリル酸またはメタクリル酸の含有量は1
0〜30重量%であり、この範囲より少なくなると、共
重合体の水に対する乳化能が低くなり、一方、多くなる
と乾燥性が低下して好ましくない。
化合物の含有量が30重量%を超えると、本発明で特定
するインキ性能が得られなくなり好ましくない。
重合体のメルトインデックスは100〜2000g/1
0分、より好ましくは300〜1000g/10分の範
囲であり、この範囲より小さくなると、共重合体の水中
での分散安定性が低くなり、一方、大きくなると共重合
体が柔軟になり過ぎて、インキ化した時に印刷物の耐ブ
ロッキング性等が低下して好ましくない。
を水中に分散させるための塩基性化合物としては、前記
の塩基性化合物が使用でき、さらに乳化剤としては、既
知の陰イオン界面活性剤、非イオン系界面活性剤が使用
できる。
はエチレン−アクリル酸系水性バインダー樹脂ワニス
(a成分)は、水性バインダー樹脂ワニスの全固形分に
対して、a成分の固形分が50〜95重量%の範囲で使
用するのが好ましい。a成分の割合が前記範囲未満では
得られる印刷インキの再溶解性、印刷物の美粧性が低下
し、一方前記範囲より多いと得られる印刷インキのポリ
オレフィンフィルムに対する接着性、ダイレクトラミネ
ート適性が低下する。
アイソタクチックな結晶構造を有するポリプロピレンに
マレイン酸および/または無水マレイン酸を公知の方
法、例えばラジカル重合開始剤の存在下でグラフト重合
させる方法などによって得られるもので、乳化剤および
塩基性化合物の存在下で水中に分散させて使用する。
カル重合開始剤としては、ジ−tert−ブチルパーオ
キサイド、ジクミルパーオキサイド等の過酸化物やアゾ
ビスブチロニトリル、アゾビスイソプロピオニトリル等
のアゾビス系化合物などが挙げられる。
ラフト化率は、当該変性ポリプロピレンの酸価を10〜
100とする量である。酸価が前記の範囲より小さくな
ると、水中での分散安定性が低下し、また、大きくなる
とポリプロピレンフィルムに対する接着性、ダイレクト
ラミネート適性などが低下して好ましくない。
されるポリプロピレンの分子量(数平均分子量、以下同
様)としては、2,000〜200,000のものが使
用できる。ここで、当該ポリプロピレンの分子量が2,
000未満になると、水性インキのポリプロピレンフィ
ルムに対する接着性、ダイレクトラミネート適性が低下
し、一方、分子量が200,000を超えると水中での
分散安定性が低下して好ましくない。
ポリプロピレンを水中に分散させるために使用する塩基
性化合物および乳化剤としては、前記のものが利用でき
るほか、両性界面活性剤なども乳化剤として利用でき
る。
ン系水性バインダー樹脂ワニス(b成分)は、水性バイ
ンダー樹脂ワニスの全固形分に対して、b成分の固形分
が5〜50重量%の範囲で使用するのが好ましい。b成
分の割合が前記範囲未満では得られる印刷インキのポリ
オレフィンフィルムに対する接着性、ダイレクトラミネ
ート適性が低下し、一方前記範囲より多いと得られる印
刷インキの再溶解性、印刷物の美粧性が低下する。
ウレタン樹脂、セルロース樹脂、水性ポリエステル樹
脂、通常の界面活性剤を使用した水性アクリル樹脂エマ
ルジョン、水溶性セルロース、水溶性硝化綿等のハード
レジン等の他の各種水性樹脂を固形分換算で全バインダ
ー樹脂の30重量%程度まで添加することができる。
は、顔料分散剤、ブロッキング防止剤、消泡剤、架橋剤
等の各種添加剤、メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、メトキシプロパノール、N−メチルピロリドン
等の水混和性溶剤を添加することができる。
る、全水性バインダー樹脂ワニスの含有量は固形分換算
で5〜30重量%の範囲が好ましい。
ート用水性印刷インキ組成物を製造する方法としては、
前記アクリル系樹脂ワニス、顔料、必要に応じて顔料分
散用樹脂または顔料分散剤を混合して混練し、さらに所
定の材料の残りを添加、混合する方法が一般的である。
成物は、フレキソあるいはグラビア印刷方式によって、
プラスチックフィルムに印刷することができる。
ラスチックフィルムとしては、ポリオレフィン系フィル
ムが好適であり、一部、ポリエステル、ナイロンなどの
プラスチックフィルムも利用され、特にコロナ放電処理
などの表面処理されたものがより好適である。
プロピレンフィルムに印刷された後、印刷面に直接溶融
ポリプロピレン樹脂を積層するダイレクトラミネート法
においてより有効に利用される。
キ組成物は、前記の各種フィルムに印刷された後、印刷
面にイミン系、イソシアネート系、ポリブタジエン系、
チタン系などの各種アンカーコート剤を介して、溶融ポ
リエチレン樹脂を積層する通常の押出ラミネート法、印
刷面にウレタン系などの接着剤を塗工し、プラスチック
フィルムを積層するドライラミネート法にも利用可能で
ある。
イラミネート法を使用してラミネート加工する場合は、
アンカーコート剤あるいは接着剤として水性系のものを
使用することにより、完全水系のラミネート加工物が得
られ、食品衛生などでより有利となる。
ながらいずれのラミネート加工法にも利用可能で、特に
ダイレクトラミネート加工適性がより良好であることを
特徴とするものである。
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、特にことわりの無い限り、「部」および「%」は
「重量部」及び「重量%」を表す。
製造> 製造例1 撹拌機、冷却管、温度計、窒素ガス導入管および滴下ロ
ートを備えた反応器に酢酸エチル600部を仕込み、7
5〜78℃に加熱した後、窒素ガスを導入しながらこれ
にアクリル酸38.4部、ブチルアクリレート180
部、メチルメタクリレート181.6部、重合開始剤と
してジターシャリーブチルパーオキサイド4部の混合物
を滴下ロートより3時間かけて滴下した。さらに滴下終
了後、環流温度で3時間重合させて反応を完結し、酢酸
エチルを留去して酸価75のアクリル系共重合体1を得
た。
体1の破砕物300部、その中和量に対して1.2当量
のアンモニアを含むアンモニア水700部を仕込み、撹
拌しながら80℃で加熱溶解し、固形分30%の水性バ
インダー樹脂ワニスNo.1を得た。
み、75〜78℃に加熱した後、窒素ガスを導入しなが
らこれにアクリル酸25.6部、ブチルアクリレート1
80部、メチルメタクリレート80部、スチレン11
4.4部、重合開始剤としてジターシャリーブチルパー
オキサイド4部の混合物を滴下ロートより3時間かけて
滴下した。さらに滴下終了後、環流温度で3時間重合さ
せて反応を完結し、酢酸エチルを留去して酸価50のア
クリル系共重合体2を得た。
体2の破砕物300部、その中和量に対して1.2当量
のアンモニアを含むアンモニア水700部を仕込み、撹
拌しながら80℃で加熱溶解し、固形分30%の水性バ
インダー樹脂ワニスNo.2を得た。
み、75〜78℃に加熱した後、窒素ガスを導入しなが
らこれにアクリル酸51.2部、ブチルアクリレート1
60部、メチルメタクリレート188.8部、重合開始
剤としてジターシャリーブチルパーオキサイド2部の混
合物を滴下ロートより3時間かけて滴下した。さらに滴
下終了後、環流温度で3時間重合させて反応を完結し、
酢酸エチルを留去して酸価100のアクリル系共重合体
3を得た。
および滴下ロートを備えた容器に、アクリル系共重合体
3の破砕物150部、その中和量の1.2当量のアンモ
ニアを含むアンモニア水700部を仕込み、撹拌しなが
ら80℃で加熱溶解した後、更にブチルアクリレート8
1部、メチルメタクリレート69部、重合開始剤として
ジターシャリーブチルハイドロパーオキサイド2部の混
合物を滴下ロートより3時間かけて滴下した。さらに滴
下終了後、環流温度で3時間重合させて反応を完結し、
固形分30%の水性バインダー樹脂ワニスNo.3を得
た。
散液の製造>以下の方法により無水マレイン酸変性ポリ
プロピレン水分散液No.1〜10を製造した。
高分子量のポリプロピレンを熱分解して得られた分子量
2,000〜300,000のポリプロピレン及び無水
マレイン酸のトルエン溶液を仕込み、窒素置換下110
℃に昇温後、ベンゾイルパーオキサイドを添加して4時
間反応させた後、未反応の無水マレイン酸を除去して、
無水マレイン酸変性ポリプロピレンのトルエン溶液を得
た。
無水マレイン酸変性ポリプロピレンのトルエン溶液に対
して、中和量の1.2当量のアンモニアを含むアンモニ
ア水400部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル20部を加え、均一に乳化し、減圧蒸留、pH調整
および水の添加を繰り返してトルエンを留去し、固形分
40%の無水マレイン酸変性ポリプロピレン水分散液N
o.1〜10を得た。ここで、無水マレイン酸変性ポリ
プロピレン水分散液8、10は、分散安定性が悪いた
め、水性印刷インキ組成物を製造しなかった。
水分散液No.1〜10の無水マレイン酸変性ポリプロ
ピレン自体の性状及び水分散安定性は表1に示す通りで
ある。
ル型ペイントコンディショナーで混練し、実施例1〜1
2及び比較例1〜4の水性印刷インキ組成物を得た。
(C.I.74100)を、顔料分散用水溶性樹脂ワニ
スとしてはジョンクリルJ−61(ジョンソンポリマー
(株)製、固形分30%)を、エチレン−アクリル酸水
分散液としてはザイクセン−AC(住友精化(株)製、
アクリル酸含有量20%、メルトインデックス300g
/10分、固形分30%)を使用した。
物の接着性、ダイレクトラミネート試験、押出しラミネ
ート強度、再溶解性および泳ぎの評価を以下の試験方法
で行い、その評価結果を表2に記載した。なお、接着
性、再溶解性および泳ぎではAおよびBを良好の範囲と
する。
ルムに印刷し、印刷面にセロテープを貼り付け、これを
急速に剥したときの、印刷皮膜がフィルムから剥離する
度合いから接着性を評価した。
く剥離しないもの B:印刷皮膜の面積比率として、20%未満がフィルム
から剥離するもの C:印刷皮膜の面積比率として、20%以上、50%未
満がフィルムから剥離するもの D:印刷皮膜の面積比率として、50%以上がフィルム
から剥離するもの ダイレクトラミネート試験 試験方法 各試験インキをグラビア校正機でOPPフィ
ルムに印刷した後、押出しラミネート機にて305℃で
溶融させたポリプロピレン樹脂を30μmの膜厚で積層
してラミネート加工物を得た。これらのラミネート物を
40℃で3日間放置した後、15mm幅に切断し、安田
精機(株)製剥離試験機を用いて、T型剥離強度を測定
した。
測値を記載した。
ルムに印刷後、イミン系アンカーコート剤(東洋モート
ン(株)製、EL−420)を塗布し、押出しラミネー
ト機にて345℃で溶融させたポリエチレンを30μm
の膜厚で積層してラミネート加工物を得た。これらのラ
ミネート物を40℃で3日間放置した後、15mm幅に
切断し、安田精機(株)製剥離試験機を用いて、T型剥
離強度を測定した。
測値を記載した。
Pフィルムに印刷後、運転を止めてそのままの状態で6
0秒間放置した。その後、印刷を再開し、正常な印刷物
が得られるまでのピッチ数から再溶解性を評価した。
る。 B:6〜20ピッチで正常に戻る。 C:21〜50ピッチで正常に戻る。 D:50ピッチを超えても正常に戻らない。
フィルム印刷物の印刷ムラを目視にて評価した。
いもの B:わずかに印刷ムラが認められるもの C:印刷ムラが激しいもの なお、OPPフィルムとは延伸ポリプロピレンフィルム
(東洋紡績(株)社製、P−2161、30μm)を表
す。
うに、本発明の水性印刷インキ組成物は、OPPフィル
ムに良好な接着性を示し、さらにダイレクトラミネート
加工適性にも優れた水性印刷インキ組成物である。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記のa、b、c成分の群から選択され
る水性バインダー樹脂ワニスおよび顔料を主たる成分と
するラミネート用水性印刷インキ組成物であって、前記
a、b、c成分が水性バインダー樹脂ワニスの全固形分
に対して、a成分の固形分が50〜95重量%、b成分
の固形分が5〜50重量%、c成分の固形分が0〜30
重量%となる範囲で含有されることを特徴とするラミネ
ート用水性印刷インキ組成物。 a成分:塩基性化合物または乳化剤の存在下、アクリル
系共重合体を水中に溶解または分散せしめて得られる水
性アクリル樹脂ワニス、および、塩基性化合物および/
または乳化剤の存在下、エチレン−アクリル酸系共重合
体を水中に分散せしめて得られるエチレン−アクリル酸
系水性バインダー樹脂ワニスの群から選択される少なく
とも1種の水性バインダー樹脂ワニス。 b成分:数平均分子量2,000〜200,000のポ
リプロピレンをマレイン酸および/または無水マレイン
酸で変性して得られる、酸価10〜100の変性ポリプ
ロピレンを、塩基性化合物および乳化剤の存在下、水中
に分散せしめて得られる変性ポリプロピレン系水性バイ
ンダー樹脂ワニス。 c成分:aおよびb成分以外の水性樹脂を、塩基性化合
物および/または乳化剤の存在下、水中に溶解または分
散せしめて得られる水性バインダー樹脂ワニス。 - 【請求項2】 a成分として、分子内にカルボキシル基
を有するアクリル系共重合体からなる高分子乳化剤の存
在下、アクリル系共重合体を水中に分散せしめて得られ
る水性アクリル樹脂ワニスを使用する請求項1記載のラ
ミネート用水性印刷インキ組成物。 - 【請求項3】 ポリオレフィン系フィルムに請求項1ま
たは2記載のラミネート用水性印刷インキ組成物を印刷
した後、ポリオレフィン系フィルムを積層することを特
徴とする印刷物のラミネート方法。 - 【請求項4】 ポリプロピレンフィルムに請求項1また
は2記載のラミネート用水性印刷インキ組成物を印刷し
た後、溶融ポリプロピレン樹脂を積層することを特徴と
する印刷物のラミネート方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016155336A (ja) * | 2015-02-26 | 2016-09-01 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 印刷インキ積層体 |
-
1995
- 1995-07-20 JP JP18438595A patent/JP3590459B2/ja not_active Expired - Fee Related
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