JPH09311797A - ウォッチドッグカウンタ回路の異常検出装置および電子回路の異常検出装置 - Google Patents

ウォッチドッグカウンタ回路の異常検出装置および電子回路の異常検出装置

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JPH09311797A
JPH09311797A JP8128087A JP12808796A JPH09311797A JP H09311797 A JPH09311797 A JP H09311797A JP 8128087 A JP8128087 A JP 8128087A JP 12808796 A JP12808796 A JP 12808796A JP H09311797 A JPH09311797 A JP H09311797A
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circuit
abnormality
cpu
wdc
signal
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JP8128087A
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Inventor
Kozo Matsuura
晃三 松浦
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はウォッチドッグカウンタ回路(WD
C回路)の異常を検出する装置に関し、WDC回路がR
UNパルス信号を適正に検出できない状態を異常として
認識することを目的とする。 【解決手段】 所定周期毎にCPU10から発せられる
べきRUNパルス信号が適正な間隔毎に検出されないと
きにCPUに対してリセット信号を供給するWDC回路
12を設ける。WDC回路12からリセット信号が発せ
られた回数を計数するリセットカウンタを設ける。リセ
ットカウンタの計数値が所定値以上である場合に、WD
C回路にRUNパルス信号を適正に検出できない異常が
生じていると認識する異常認識部を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウォッチドッグカ
ウンタ回路の異常検出装置および電子回路の異常検出装
置に係り、特に、ウォッチドッグカウンタ回路がRUN
パルス信号を適正に検出できない状態を異常として認識
し得るウォッチドッグカウンタ回路の異常検出装置およ
び電子回路の異常検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平4−72897
号に開示される如く、CPUの異常を検出する装置とし
てウォッチドッグカウンタ回路(以下、WDC回路と称
す)を用いた装置が知られている。CPUには、通常、
CPUの作動中に所定周期毎にパルス信号(以下、この
パルス信号をRUNパルス信号と称す)を発する機能が
内蔵されている。WDC回路は、RUNパルス信号を検
出するパルス検出回路、RUNパルス信号の間隔を計数
するカウンタ回路、および、カウンタ回路に計数される
RUNパルス信号の間隔が不適切である場合にCPUに
向けてリセット信号を発するリセット信号出力回路を備
えている。
【0003】CPUに何らかの異常が生ずると、CPU
から発せられるRUNパルス信号の間隔が不当に短く、
または、長くなることがある。上述したWDC回路によ
れば、かかる異常が生じた後に、CPUの再起動を図る
ことができる。このため、WDC回路によれば、CPU
の暴走を有効に防止することができる。
【0004】WDC回路によってCPUの作動状態を監
視する装置において、WDC回路自身に異常が発生する
と、以後所期のフェールセーフ機能が実現できない事態
が生ずる。このため、CPUの作動に関して高い信頼性
が要求される場合には、CPUの作動状態を監視すべく
WDC回路を設けると共に、WDC回路が正常に機能し
ているか否かを判別する回路を設けることが有効であ
る。
【0005】WDC回路が正常に機能しているか否か
は、例えば、CPUからWDC回路へのRUNパルス信
号の供給を強制的に所定期間だけ停止し、その結果、W
DC回路からリセット信号が出力されるか否かを見るこ
とで判断することができる。以下、図4乃至図6を参照
して、電源が立ち上げられる毎に上記の判別を行う装置
の動作について説明する。
【0006】図4は、上記の装置において、WDC回路
が正常に作動する場合に実現されるタイムチャートを示
す。図4(A)はCPUおよびWDC回路に供給される
電源電圧VOMを示す。図4(B)はWDC回路からC
PUのイニシャル端子(INIT端子)に供給される信
号の状態を示す。図4(C)はCPUから発せられるR
UNパルス信号を示す。図4(D)はCPUが備えるフ
ェールタイマの計数値を示す。また、図4(E)はCP
Uで実行されるWDC回路異常判定の結果を示す。
【0007】上記の装置において、WDC回路は、図4
(A)に示す如く電源電圧VOMが立ち上げられた後、
所定期間にわたってCPUのINIT端子にリセット解
除信号を出力する(図4(B))。INIT端子にリセ
ット解除信号が供給されると、CPUは作動状態とな
る。CPUは、電源電圧VOMが立ち上げられた後始め
てリセット解除信号の供給を受けた場合は、その後RU
Nパルス信号の出力を開始せずに(図4(C))、フェ
ールタイマの計数を開始する(図4(D))。
【0008】WDC回路は、その内部に異常が生じてい
ない場合、リセット解除信号を立ち上げた後、RUNパ
ルス信号が受信されない状態が所定期間T0 を超えて継
続すると、リセット解除信号をリセット信号に反転させ
る(図4(B))。以後、WDC回路は、所定期間T1
が経過した後に再びリセット信号をリセット解除信号に
反転させる。
【0009】INIT端子に供給される信号がリセット
解除信号からリセット信号に反転すると、CPUは、内
部処理により再起動を図る。CPUが内蔵するフェール
タイマに計数されていた値(T0 )は、INIT端子に
リセット信号が供給されると同時に“0”にリセットさ
れる。以後、フェールタイマの値は“0”に維持される
(図4(D))。このため、WDC回路が正常にリセッ
ト信号を出力する場合、CPUのフェールタイマにT0
を超える時間が計数されることはない。フェールタイマ
の計数値が所定値C0 (>T0 )に到達することなくリ
セットされた場合、CPUはWDC回路が正常に機能し
ていると判断する。この場合、CPUは、WDC回路の
異常判定結果を“正常”とする(図4(E))。
【0010】INIT端子に供給される信号がリセット
信号から再びリセット解除信号に反転されると、CPU
は再び作動状態となる。CPUは再起動された後、RU
Nパルス信号の出力を開始する(図4(C))。CPU
からRUNパルス信号が出力され、その信号が適正にW
DC回路に受信されている間は、WDC回路からCPU
に向けて出力される信号がリセット解除信号に固定され
る。その結果、WDC回路の異常判定結果は、以後常に
“正常”に維持される。
【0011】図5は、上述した装置において、WDC回
路が正常にリセット信号を出力しない場合に実現される
タイムチャートを示す。尚、図5(A)〜(E)は、図
4に示す場合と同様に、それぞれ電源電圧VOM、リセ
ット信号またはリセット解除信号、RUNパルス信号、
フェールタイマの計数値、および、WDC回路の異常判
定結果を示す。
【0012】電源電圧VOMが立ち上がり(図5
(A))、次いでINIT端子に供給される信号がリセ
ット解除信号に反転され(図5(B))、その後所定期
間T0 が経過した時点でリセット解除信号がリセット信
号に反転しない場合は、図5(D)に示す如く、フェー
ルタイマに所定期間T0 を超える計数値が計数される。
CPUは、フェールタイマの計数値がC0 に到達した時
点でWDC回路に異常が生じていると判断し、図5
(E)に示す如くWDC回路の異常判定結果を“異常”
とする。
【0013】このように、CPUからRUNパルス信号
が出力されない期間を設けて、強制的にWDC回路を作
動させることによれば、WDC回路がリセット解除信号
をリセット信号に反転させ得る状態にあるか否かを正確
に判定することができる。従って、CPUおよびWDC
回路を含む電子回路に、かかる機能を持たせた場合、C
PUの作動状態を優れた精度の下に監視することが可能
となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、WDC回路
には、リセット解除信号をリセット信号に反転させる
ことができない異常の他、CPUから供給されるRU
Nパルス信号が検出できない異常、或いは、RUNパ
ルス信号の間隔を適正に計数することができない異常等
が生じ得る。尚、以下の記載においては、上記および
の異常を合わせて「RUNパルス信号を適正に検出で
きない異常」と称す。
【0015】WDC回路に生ずる異常のうち、リセッ
ト解除信号をリセット信号に反転させることができない
異常は、上述した手法により検出することができる。し
かしながら、WDC回路に生ずる異常のうち「RUNパ
ルス信号を適正に検出できない異常」は、上述の手法に
より検出することができない。
【0016】図6は、上記の電子回路において、WDC
回路に「RUNパルス信号を適正に検出できない異常」
生じた場合に実現されるタイムチャートを示す。尚、図
6(A)〜(E)は、図4および図5に示す場合と同様
に、それぞれ電源電圧VOM、リセット信号またはリセ
ット解除信号、RUNパルス信号、フェールタイマの計
数値、および、WDC回路の異常判定結果を示す。
【0017】WDC回路にRUNパルス信号を適正に検
出できない異常が生じている場合は、CPUから正常に
RUNパルス信号が出力されている(図6(C))にも
関わらず、WDC回路においてRUNパルス信号が出力
されていないと判断される事態が生じ得る。このような
状況下では、所定時間“T0 +T1 ”を一周期として、
INIT端子に供給される信号が、繰り返しリセット信
号からリセット解除信号に、或いは、リセット解除信号
からリセット信号に反転される。
【0018】リセット信号とリセット解除信号とが所定
周期で繰り返し現れる状況下では、CPUが正常に機能
することはできない。従って、かかる状況は、WDC回
路の異常として把握することが適切である。ところが、
リセット解除信号がリセット信号に変化し得る場合は、
図6(D)に示す如く、フェールタイマの計数値がC 0
に達することはない。このため、上述した手法によって
は、WDC回路に「RUNパルス信号を適正に検出でき
ない異常」が生じている場合に、WDC回路の異常判定
結果に“異常”を表示することはできない(図6
(E))。
【0019】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、WDC回路に、CPUから発せられる「RUN
パルス信号を適正に検出できない異常」が生じている場
合に、その状態を異常として把握することのできるウォ
ッチドッグカウンタ回路の異常検出装置および電子回路
の異常検出装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、所定周期毎にCPUから発せられるべ
きRUNパルス信号が検出されないときに前記CPUに
対してリセット信号を供給するウォッチドッグカウンタ
回路の異常を検出するウォッチドッグカウンタ回路の異
常検出装置において、前記リセット信号が発せられた回
数を計数するリセット信号カウント手段と、前記リセッ
ト信号カウント手段の計数値が所定値以上である場合
に、前記ウォッチドッグカウンタ回路に異常が生じてい
ると判定する異常判定手段と、を備えるウォッチドッグ
カウンタ回路の異常検出装置により達成される。
【0021】本発明においてCPUが正常に作動してい
る場合は、所定周期毎にRUNパルス信号が出力され
る。ウォッチドックカウンタ回路に、RUNパルス信号
を適正に検出できない異常が生じている場合は、CPU
から正常にRUNパルス信号が出力されているにも関わ
らず、ウォッチドッグカウンタ回路から繰り返しリセッ
ト信号が出力される。リセット信号の出力回数が所定回
数に達すると、リセット信号カウント手段の計数値が所
定値異常であると判定され、異常判定手段により異常の
発生が認識される。
【0022】また、上記の目的は、請求項2に記載する
如く、正常作動時に所定周期毎にRUNパルス信号を出
力するCPUと、前記RUNパルス信号が適正な周期毎
に検出されない場合に前記CPUに向けてリセット信号
を出力するウォッチドッグカウンタ回路と、を備える電
子回路の異常を検出する電子回路の異常検出装置であっ
て、前記RUNパルス信号の出力が前記所定期間を超え
て禁止されたにも関わらず前記リセット信号が発せられ
ない場合に第1の異常モードが生じていると判定する第
1の異常判定手段と、前記リセット信号が所定回数以上
検出された場合に第2の異常モードが生じていると判定
する第2異常判定手段と、を備える電子回路の異常検出
装置によっても達成される。
【0023】本発明において、CPUが適正にRUNパ
ルス信号を出力せず、かつ、ウォッチドッグカウンタ回
路が正常に機能している場合は、CPUにリセット信号
が供給されてCPUの再起動が図られる。また、ウォッ
チドッグカウンタ回路が適正にリセット信号を出力でき
ない状況に陥っている場合は、その状態が第1の異常判
定手段により検出され、ウォッチドッグカウンタ回路に
RUNパルス信号を適正に検出できない異常が生じてい
る場合は、すなわち、リセット信号が繰り返し出力され
る場合は、その状態が第2の異常判定手段によって検出
される。このため、CPUが適正にRUNパルス信号を
出力しない状態、および、ウォッチドッグカウンタ回路
に何らかの異常が生じている状態が、そのまま放置され
ることがない。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例のシス
テム構成図を示す。本実施例のシステムは、車載コンピ
ュータとして車両に搭載されるシステムである。本実施
例のシステムはCPU10、ウォッチドッグカウンタ回
路12(以下、WDC回路12と称す)、外部CPU1
4、および、表示装置16を備えている。CPU10、
WDC回路12、外部CPU14、および、表示装置1
6には、車両のイグニッションスイッチがオンとされる
ことにより電源電圧VOMが供給される。
【0025】CPU10は、ウォッチドッグ端子18
(以下、WD端子18と称す)を備えている。WD端子
18には、CPUが正常に作動している間、所定周期毎
にパルス信号が出力される。以下、このパルス信号を、
CPU10のRUNパルス信号と称す。
【0026】WDC回路12は、パルス検出回路20、
カウンタ回路22、および、異常検出回路24を備えて
いる。パルス検出回路20は、CPU10のWD端子1
8に接続されている。パルス検出回路20は、WD端子
18から出力されるRUNパルス信号を検出する回路で
あり、RUNパルス信号のアップエッジまたはダウンエ
ッジが検出される毎にカウンタ回路22に対してトリガ
信号を出力する。
【0027】カウンタ回路22は、パルス検出回路20
からトリガ信号が出力される間隔、すなわち、CPU1
0からRUNパルス信号が出力される周期を計数する回
路である。カウンタ回路22は、パルス検出回路22か
らトリガ信号が入力される毎に、その計数値、すなわ
ち、RUNパルス信号の出力周期を異常検出回路24に
出力する。
【0028】異常検出回路24は、カウンタ回路22か
ら供給される計数値が適正な範囲内に収まっているか否
かを判別し、その判別結果に応じて、CPU10に対し
てリセット信号またはリセット解除信号を出力する回路
である。CPU10には、異常検出回路24に接続され
るINIT端子26が設けられている。異常検出回路2
4は、カウンタ回路22から供給される計数値、すなわ
ち、RUNパルス信号の周期が適正な範囲内に収まって
いる場合は、INIT端子26に対してリセット解除信
号を出力し続ける。また、異常検出回路24は、RUN
パルス信号の周期が適正な範囲内に収まっていない場合
は、INIT端子26に対して所定期間だけリセット信
号を出力する。
【0029】INIT端子26にリセット信号が入力さ
れている間は、CPU10の作動が停止される(以下、
この状態をリセット状態と称す)。INIT端子26に
入力されている信号がリセット信号からリセット解除信
号に変化すると、CPU10は、予め設定されたロジッ
クに従って、所定の処理をその最初から実行し始める。
以後、INIT端子26に入力されている信号がリセッ
ト解除信号のまま維持されると、CPU10は作動状態
を維持する。
【0030】CPU10と外部CPU14とは、双方向
通信が可能となるように接続されている。外部CPU1
4は、CPU10の作動状態に関する情報を記憶する。
外部CPU14に記憶されている情報は、CPU10が
リセット状態とされることにより消去されない。CPU
10は、外部CPU14に記憶されている自己の作動状
態に関する情報を利用して、WDC回路12に異常が生
じているか否かを判別する。
【0031】外部CPU14には、表示装置16が接続
されている。外部CPU14は、CPU10において、
WDC回路12の異常が検出された場合に、表示装置1
4に対して異常状態を表す信号を供給する。表示装置1
4は、この信号を受けて、車両の運転者に異常発生を表
示する。
【0032】本実施例のシステムは、CPU10が、
適切にRUNパルス信号を出力できない状態に陥った場
合に、WDC回路12からリセット信号を出力してCP
U10の再起動を図る点、および、RUNパルス信号
の出力が強制的に所定期間だけ停止された際に、WDC
回路12からリセット信号が出力されない場合に、WD
C回路12にリセット信号を出力できない異常が生じて
いると判定する点については、図4乃至図6を参照して
上記の如く説明した電子回路の場合と同様である。
【0033】本実施例のシステムは、これらの機能に加
えて、WDC回路12が、CPU10から供給される
RUNパルス信号を適正に検出できない状態にある場合
に、その状態を異常として検出する機能を備えている点
に特徴を有している。以下、図2および図3を参照し
て、上記〜の機能を実現すべくCPU10が実行す
る処理の内容について説明する。
【0034】図2は、上記の機能を実現すべくCPU1
0において実行される制御ルーチンの一例のフローチャ
ートを示す。図2に示すルーチンは、電源電圧VOMが
立ち上げられることにより起動されると共に、WDC回
路12からCPU10に対してリセット信号が供給され
た場合に、リセット割り込みにより起動される。
【0035】図2に示すルーチンが起動されると、先ず
ステップ100において、ポートの設定やメモリの初期
化等、CPU10のイニシャル処理が実行される。イニ
シャル処理が終了すると、次にステップ102の処理が
実行される。ステップ102では、電源投入フラグに
“1”がセットされているか否かが判別される。電源投
入フラグは、電源電圧VOMが接地レベルとなることに
より“1”がセットされ、かつ、CPU10がリセット
状態とされることによってはその設定値が変化しないフ
ラグである。電源投入フラグは、上記の機能を満たすメ
モリ領域をCPU10に設けることにより、または、外
部CPU14に内蔵されるメモリ領域を利用することに
より実現することができる。上記の判別の結果、電源投
入フラグに“1”がセットされていると判別された場合
は、次にステップ104の処理が実行される。
【0036】ステップ104では、電源投入フラグを
“0”にリセットする処理が実行される。以後、電源投
入フラグの設定値は、電源電圧VOMが接地レベルとな
らない限り、“0”に維持される。従って、上記ステッ
プ102の条件は、電源電圧VOMが立ち上げられた
後、初回の処理においてのみ成立する。ステップ104
の処理が終了すると、次にステップ106の処理が実行
される。
【0037】ステップ106では、リセットカウンタの
計数値を“0”にクリアする処理が実行される。上述の
如く、WDC回路12は、適正な周期毎にRUNパルス
信号が検出されない場合にリセット信号を出力する。ま
た、CPU10は、WDC回路12からリセット信号が
出力される毎に再起動される。リセットカウンタは、電
源電圧VOMが立ち上げられた後、CPU10が再起動
された回数を計数するためのカウンタである。上記の処
理が終了すると、次にステップ108の処理が実行され
る。
【0038】ステップ108では、RUNパルス信号の
出力を禁止するための処理が実行される。本ステップの
処理が実行されると、CPU10の作動が開始されてい
るにも関わらず、WD端子18に、RUNパルス信号は
出力されない。上記の処理が終了すると、次にステップ
110の処理が実行される。
【0039】ステップ110では、フェールタイマを起
動する処理が実行される。フェールタイマは、CPU1
0のイニシャル処理により“0”にリセットされるタイ
マである。本ステップ110の処理によりその起動が図
られると、以後、フェールタイマは、再度CPU10の
イニシャル処理が実行されるまで、上限値C0 に向けて
自動的にカウントアップされる。上記の処理が終了する
と、次にステップ112の処理が実行される。
【0040】ステップ112では、フェールタイマの計
数値が上限値C0 に到達しているか否かが判別される。
その結果、未だその計数値がC0 に達していないと判別
される場合は、かかる判別がなされるまで繰り返しステ
ップ112の処理が実行される。一方、その計数値がC
0 に達していると判別された場合は、次にステップ11
4の処理が実行される。
【0041】WDC回路12は、所定期間T0 だけRU
Nパル信号が検出されない場合に、CPU10に向けて
リセット信号を出力する。フェールタイマの上限値とし
て設定されているC0 は、所定期間T0 に比して大きな
値である。従って、WDC回路12が正常に機能してい
る場合は、フェールタイマの計数値がC0 に到達する前
に、すなわち、本ステップ112の条件が成立する前
に、WDC回路12からCPU10にリセット信号が出
力されるはずである。上記ステップ112の条件が成立
する前に、WDC回路12からCPU10に向けてリセ
ット信号が出力されると、リセット割り込みにより、図
2に示すルーチンが再びステップ100から実行され
る。この場合、ステップ114の処理は実行されない。
【0042】一方、WDC回路12に、リセット信号を
出力できない異常が生じている場合は、所定時間T0
超えてRUNパルス信号が出力されなくても、WDC回
路12からCPU10に向けてリセット信号は出力され
ない。この場合、やがてステップ112の条件が成立
し、次いでステップ114の処理が実行される。
【0043】ステップ114では、CPU10およびW
DC回路12を含む電子回路に異常が生じていることを
表示するための処理が実行される。本ステップ114の
処理が実行されると、以後、外部CPU14および表示
装置16によって、電子回路に異常が生じていること
が、車両の運転者に表示される。
【0044】次に、リセット割り込みにより、図2に示
すルーチンが再びステップ100から実行される場合に
ついて説明する。WDC回路12からリセット信号が出
力され、その結果、図2に示すルーチンがリセット割り
込みにより起動されると、先ずステップ100でイニシ
ャル処理が行われた後、ステップ102において、電源
投入フラグに“1”がセットされているか否かが判別さ
れる。
【0045】電源投入フラグは、図2に示すルーチンが
リセット割り込みにより起動される前に、上記ステップ
104の処理により“0”とされている。このため、今
回は、ステップ102において電源投入フラグが“1”
ではないと判別される。かかる判別がなされると、次に
ステップ116の処理が実行される。
【0046】ステップ116では、リセットカウンタを
インクリメントする処理が実行される。このように、リ
セットカウンタは、図2に示すルーチンがリセット割り
込みにより再起動される毎にインクリメントされる。従
って、その計数値は、CPU10が再起動された回数と
等しい値となる。上記の処理が終了すると、次にステッ
プ118の処理が実行される。
【0047】ステップ118では、RUNパルス信号の
出力を許可するための処理が実行される。本ステップ1
18の処理が実行されると、以後、CPU10は、所定
周期毎にRUNパルス信号を出力する。上記の処理が終
了すると、次にステップ120の処理が実行される。
【0048】ステップ120では、リセットカウンタの
計数値が“2”を超えているか否かが判別される。上述
の如く、リセットカウンタの計数値は、CPU10が再
起動される回数と等しい値となる。WDC回路12がそ
のRUNパルス信号を適正に検出し得る場合は、CPU
10が適正にRUNパルス信号を出力し始めた後、WD
C回路12から再びリセット信号が出力されること、す
なわち、CPU10が再起動されることはない。従っ
て、WDC回路12がRUNパルス信号を適正に検出し
ており、かつ、CPU10がRUNパルス信号を適正に
出力している限りは、本ステップ120の条件が成立す
ることはない。本ステップ120の条件が成立しないと
判別された場合は、以後、メインルーチンの処理が開始
される。
【0049】一方、WDC回路12がRUNパルス信号
を適正に検出することができない場合は、CPU10が
適正にRUNパルス信号を出力しているにも関わらず、
WDC回路12からCPU10に向けて再びリセット信
号が出力される。また、CPU10に何らかの異常が生
じて適正なRUNパルス信号が出力されない場合は、W
DC回路12からCPU10に向けて再びリセット信号
が出力される。
【0050】WDC回路12からリセット信号が出力さ
れると、リセット割り込みにより再度図2に示すルーチ
ンが起動され、リセットカウンタが再びインクリメント
される(ステップ116)。リセットカウンタが再度イ
ンクリメントされると、ステップ120の条件が成立
し、以後、ステップ114において、CPU10および
WDC回路12を含む電子回路の異常を表示するための
処理が実行される。
【0051】本実施例のシステムにおいて、CPU10
およびWDC回路12が共に正常に作動する場合は、上
記図4に示すタイムチャートに沿った作動が実現され
る。この場合、何ら異常表示が行われることなくメイン
ルーチンの処理が進行される。また、本実施例のシステ
ムにおいて、WDC回路12にリセット信号を出力でき
ない異常が生じている場合は、上記図5に示すタイムチ
ャートに沿った作動が実現される。この場合、フェール
タイマがC0 に達した時点で異常表示が行われる。
【0052】更に、本実施例のシステムにおいて、WD
C回路12にRUN信号を適正に検出できない異常が生
じている場合は、図3に示すタイムチャートに沿った作
動が実現される。尚、図3(A)〜(D)および(F)
は、上記図4(A)〜(E)と同様に、それぞれ電源電
圧VOM、リセット信号またはリセット解除信号、RU
Nパルス信号、フェールタイマの計数値、および、WD
C回路の異常判定結果を示す。また、図3(E)はリセ
ットカウンタの計数値を示す。
【0053】WDC回路12にRUNパルス信号を適正
に検出できない異常が生じている場合、時刻t1 にCP
U10の再起動が図られた後、RUNパルス信号が適正
に出力されている(図3(C))にも関わらず、リセッ
ト信号が所定周期毎に繰り返し出力される(図3
(B))。この場合、リセットカウンタの計数値は所定
周期毎にインクリメントされ(図3(E))、時刻t2
にはWDC回路12の異常が判別される(図3
(F))。
【0054】本実施例のシステムにおいて、CPU10
およびWDC回路12が共に正常に作動し始めた後、C
PU10にRUNパルス信号を適正に出力できない異常
が生じた場合は、電源電圧VOMが立ち上げられた直後
は上記図4に示すタイムチャートに沿った作動が実現さ
れ、次いで、CPU10に異常が生じた時点でリセット
カウンタが“2”となって異常状態が判別される。
【0055】このように、本実施例のシステムによれ
ば、WDC回路12に「リセット信号を出力できない異
常」が生じている場合、WDC回路12に「RUNパル
ス信号を適正に検出できない異常」が生じている場合、
および、CPU10に「適正なRUNパルス信号を出力
できない異常」が生じている場合に、確実にそれらの状
態を検出することができる。従って、本実施例のシステ
ムによれば、これらの異常が生じている場合に、その異
常が検出されることなく放置されることを、確実に防止
することができる。
【0056】ところで、上記の実施例においては、W
DC回路12がリセット信号を出力できない状態と、
WDC回路12がRUNパルス信号を適正に検出できな
い状態と、CPU10が適正なRUNパルス信号を出
力できない状態と、を等しく電子回路の異常として把握
しているが、適切なフェールセーフ処理を実行するため
には、これらを区別して認識する必要が生ずることがあ
る。
【0057】図2に示すルーチンにおいて、上記の状
態は、ステップ112の条件が成立することにより認識
される。一方、上記およびの状態は、ステップ12
0の条件が成立することにより認識される。このため、
の状態と、およびの状態とは、容易に区別するこ
とができる。また、本実施例のシステムにおいて、の
状態との状態とは、以下の手法により容易に区別する
ことができる。
【0058】すなわち、上述したの状態は、WDC回
路12に恒常的な異常が生ずることにより形成される。
このため、の状態が生じた場合は、通常、WDC回路
12から繰り返し連続的にリセット信号が出力される。
一方、上述したの状態は、CPU10がリセットされ
ることにより解除される。このため、通常は、の状態
が生じた後に、連続的にリセット信号が出力されること
はない。従って、本実施例のシステムにおいては、リセ
ットカウンタの計数値が連続的にインクリメントされて
いるか否かに基づいて、上述したの状態との状態と
を区別することができる。
【0059】上記の如く、本実施例のシステムによれ
ば、WDC回路12がリセット信号を出力できない状
態と、WDC回路12がRUNパルス信号を適正に検
出できない状態と、CPU10が適正なRUNパルス
信号を出力できない状態と、を区別して検出することが
できる。従って、本実施例のシステムによれば、これら
の異常モードに対応した、適切なフェールセーフ処理を
実行することが可能である。
【0060】尚、上述した実施例においては、前記請求
項1記載の「ウォッチドッグカウンタ回路の異常検出装
置」がCPU10に内蔵されていると共に、CPU10
が上記ステップ116の処理を実行することにより前記
請求項1記載の「リセット信号カウント手段」が、ま
た、CPU10が上記ステップ120の処理を実行する
ことにより前記請求項1記載の「異常判定手段」が、そ
れぞれ実現されている。
【0061】更に、上述した実施例においては、CPU
10が上記ステップ112および114の処理を実行す
ることにより前記請求項2記載の第1の異常判定手段」
が、また、CPU10が上記ステップ116および12
0の処理を実行することにより前記請求項2記載の「第
2異常判定手段」が、それぞれ実現されている。
【0062】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、ウォッチドッグカウンタ回路から繰り返しリセット
信号が出力される場合に、その状態を異常として把握す
ることができる。このため、本発明に係るウォッチドッ
グカウンタ回路の異常検出装置によれば、WDC回路に
RUNパルス信号を適正に検出できない異常が生じてい
る状況を、適切に異常状態として認識することができ
る。
【0063】また、請求項2記載の発明によれば、CP
UがRUNパルス信号を適正に出力しない状態、ウォッ
チドッグカウンタ回路がリセット信号を出力しない状
態、および、ウォッチドッグカウンタ回路がRUNパル
ス信号を適正に検出しない状態が、検出されることなく
そのまま放置されるのを確実に防止することができる。
このため、本発明に係る電子回路の異常検出装置によれ
ば、CPUを含む電子回路に対して高いフェールセーフ
機能を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のシステム構成図である。
【図2】図1に示すシステムにおいてCPUで実行され
る制御ルーチンの一例のフローチャートである。
【図3】図1に示すシステムにおいてWDC回路にRU
N信号を適正に検出できない異常が生じている場合に実
現されるタイムチャートの一例である。
【図4】CPUとWDC回路とを備える電子回路におい
てCPUとWDC回路とが共に正常に作動する場合に実
現されるタイムチャートの一例である。
【図5】CPUとWDC回路とを備える電子回路におい
てWDC回路にリセット信号を出力できない異常が生じ
た場合に実現されるタイムチャートの一例である。
【図6】CPUとWDC回路とを備える電子回路におい
てWDC回路にRUN信号を適正に検出できない異常が
生じている場合に実現されるタイムチャートの一例であ
る。
【符号の説明】
10 CPU 12 ウォッチドッグカウンタ回路(WDC回路) 14 外部CPU 16 表示装置 20 パルス検出回路 22 カウンタ回路 24 異常検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H03K 5/19 G06F 1/00 350B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定周期毎にCPUから発せられるべき
    RUNパルス信号が適正な間隔毎に検出されないときに
    前記CPUに対してリセット信号を供給するウォッチド
    ッグカウンタ回路の異常を検出するウォッチドッグカウ
    ンタ回路の異常検出装置において、 前記リセット信号が発せられた回数を計数するリセット
    信号カウント手段と、 前記リセット信号カウント手段の計数値が所定値以上で
    ある場合に、前記ウォッチドッグカウンタ回路に異常が
    生じていると判定する異常判定手段と、 を備えることを特徴とするウォッチドッグカウンタ回路
    の異常検出装置。
  2. 【請求項2】 正常作動時に所定周期毎にRUNパルス
    信号を出力するCPUと、前記RUNパルス信号が適正
    な周期毎に検出されない場合に前記CPUに向けてリセ
    ット信号を出力するウォッチドッグカウンタ回路と、を
    備える電子回路の異常を検出する電子回路の異常検出装
    置であって、 前記RUNパルス信号の出力が前記所定期間を超えて禁
    止されたにも関わらず前記リセット信号が発せられない
    場合に第1の異常モードが生じていると判定する第1の
    異常判定手段と、 前記リセット信号が所定回数以上検出された場合に第2
    の異常モードが生じていると判定する第2異常判定手段
    と、 を備えることを特徴とする電子回路の異常検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005250524A (ja) * 2004-03-01 2005-09-15 Mitsubishi Electric Corp コンピュータシステム
JP2017016601A (ja) * 2015-07-07 2017-01-19 アルパイン株式会社 ウォッチドッグタイマの動作確認方式

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