JP4397621B2 - 異常監視装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はマイクロコンピュータ(以下、マイコンと記す)の異常を監視する異常監視装置に関し、より詳細にはウォッチドッグタイマ方式の異常監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子機器はマイコンにより制御されるものが多くなり、特に高度な制御が要求される電子機器では殆どがマイコンにより制御されている。マイコンは各種演算処理により高度な制御が可能であるが、ノイズ等の影響により暴走する可能性もあり、多くの機器の場合、暴走を検出するとマイコンをリセットする等の対策が施されている。この対策としてウォッチドッグタイマ方式の異常監視装置があるが、これは正常時にはマイコンが所定時間間隔、あるいは所定時間内等、ある時間条件を満たすようなパルスを出力するように構成(プログラミング)しておき、そのパルスを監視対象のマイコンとは別に構成された監視装置(監視対象の動作に影響を受けないように構成されたもので、マイコン(CPU)と同一パッケージ内に設けておくことも可能)で監視し、パルス出力が所定の時間条件を満たさない時に異常として検出している。
【0003】
また、マイコンの暴走要因の1つである電源電圧の異常を検出することもよく行われている。これら暴走対策の具体的方法として、例えば、特開平3−217364号公報(特許文献1)、特開2000−010825号公報(特許文献2)、特開平10−031531号公報(特許文献3)等における方法が提案されている。
【0004】
図15は自動車用電子機器、例えばナビゲーションシステムにおけるマイコン周辺部分の構成を示すブロック図、図16はその動作状態を示す波形図である。以下これらの図を用いて、ウォッチドッグタイマ方式の異常監視装置の一例を説明する。
【0005】
マイコン1には、バッテリBATTからレギュレータ2を介して所定電圧に定電圧化された電力が供給されている。マイコン1はこの電力の供給を受けて動作可能となるが、自動車の駐車時等、ナビゲーションシステム非使用時には、メモリに記憶されたデータの保持動作等、停車時にも動作が必要な部分を除いて電力供給が停止されたり、マイコン1の動作クロックの周波数を低下させるスタンバイ状態に移る。この時、マイコン1には、使用者によるナビゲーションシステム停止操作や自動車のエンジン停止操作に基づくスタンバイ信号(STBY)が入力され、マイコン1はそのスタンバイ信号に基づいてスタンバイ状態となる。
【0006】
マイコン1からは、異常監視装置3のウォッチドッグタイマ監視部(WDT監視部)4に、異常検出用のパルスとして所定時間間隔にプログラムされたウォッチドッグクロックWDTCLK信号が出力される。また、WDT監視部4には、マイコン1の監視動作の動作/停止を指示する異常監視指示信号(WDTEN信号)が入力され、WDT監視部4はこのWDTEN信号によりその動作/停止が制御される。これは、マイコン1のスタンバイ状態では、マイコン1の大部分が停止状態、あるいは動作クロックの周波数が低下しているためにウォッチドッグクロックWDTCLKが正常に出力されず、WDTCLKによる監視ができない(正常でも異常と検出する)ために設けられたもので、マイコン1のスタンバイ状態では、異常監視装置3の監視動作は停止される。
【0007】
また、レギュレータ2の出力電圧は異常監視装置3の電圧監視部5により監視されており、電圧監視部5はレギュレータ2の出力電圧の異常(主に電圧が所定電圧以下に低下したことを検出するが、異常高圧を検出することも可能)を検出してタイマ6に出力する。そして、タイマ6はWDT監視部4からの信号、および電圧監視部5からの信号に基づき、WDTCLKの異常およびレギュレータ2の出力電圧の異常が所定時間以上継続した場合に、マイコン1に対してリセット(RESET)信号を出力し、マイコン1をリセットする。このリセットにより、マイコン1は正常状態に復帰する。
【0008】
次に、WDTCLKに対する異常監視動作例を図16を用いて説明する。時刻t1でナビゲーションシステムの電源が投入されると、マイコン1は動作状態となり、異常監視装置3に監視を行う指示をするWDTEN信号(例えばハイレベル)が入力される。これに伴って、異常監視装置3はWDTCLKの監視を開始する。時刻t3でマイコン1が何らかの原因で暴走するとWDTCLKが停止する。その状態が継続し、時刻t4に達すると、リセット信号RESETはローに切り換えられ、その後時刻t5で異常監視装置3はマイコン1にリセット信号RESETを出力する。すると、マイコン1はリセットされて時刻t5でリスタートし、正常状態に復帰し、WDTCLKの出力も再開される。時刻t6でナビゲーションシステムの電源が遮断されると、マイコン1はスタンバイ状態となり、異常監視装置3による監視の停止のためにWDTEN信号(例えばローレベル)が入力される。
【0009】
【特許文献1】
特開平3−217364号公報
【特許文献2】
特開2000−010825号公報
【特許文献3】
特開平10−031531号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、スタンバイ状態においてもノイズ等の影響により、マイコン1が暴走する可能性もある。この場合、異常監視装置3は監視停止状態である可能性が高く、その場合にはマイコン1の暴走は止まらない。従って、ナビゲーションシステムが停止中であるにも拘らず異常動作を行ったり、また異常動作が起こらないまでもマイコン1の暴走によりマイコン1の消費電力が正常動作時程度に大きくなり、バッテリBATT電力を消費し、最悪の場合にはバッテリあがりを招く虞れがあった。
【0011】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、ナビゲーションシステム等の制御対象装置の動作時、非動作時を問わず、確実にマイコンの異常動作を監視することのできる異常監視装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記目的を達成するため、本発明に係る異常監視装置(1)は、通常動作中に所定の時間間隔で異常検出用パルスを出力するマイコンの異常を監視する異常監視装置において、前記マイコンの通常動作中において、前記マイコンからの前記異常検出用パルスが一定時間以上入力されない場合、前記マイコンに異常が生じていると判断する通常時異常検出手段と、前記マイコンのスタンバイ動作中において、前記マイコンからの前記異常検出用パルスが検出された場合、前記マイコンに異常が生じていると判断するスタンバイ時異常検出手段と、前記マイコンへのスタンバイ指示信号に従い、前記通常時異常検出手段を動作させる通常検出モードと、前記スタンバイ時異常検出手段を動作させるスタンバイ検出モードとを切り換える検出モード切換手段とを備えていることを特徴としている。
上記異常監視装置(1)によれば、通常動作時とスタンバイ動作時の両方で、各々に適した異常検出を行えるので、確実な異常検出を行えると共に、消費電力をも考慮することが可能となる。
【0080】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る異常監視装置を図面に基づいて説明する。図1は実施の形態に係る異常監視装置及び周辺回路の構成を示すブロック図である。尚、この異常監視装置は車載用電子機器、例えばナビゲーションシステムに用いられている場合を示している。
【0081】
マイコン1には、バッテリBATTからレギュレータ2を介して所定電圧に定電圧化された電力が供給されている。マイコン1はこの電力の供給を受けて動作可能となるが、自動車の駐車時等、ナビゲーションシステムの非使用時には、メモリに記憶されたデータの保持動作等、停止時にも動作が必要な部分を除いて電力供給を停止させたり、マイコン1の動作クロックの周波数を低下させるスタンバイ状態に移る。この時、マイコン1には、使用者によるナビゲーションシステム停止操作や自動車のエンジン停止操作に基づくスタンバイ(STBY)信号が入力され、マイコン1はそのSTBY信号によりスタンバイ状態となる。
【0082】
マイコン1からは、異常監視部3のウォッチドッグタイマ監視部(WDT監視部)4とスタンバイ監視部7に、異常検出用のパルスとしてウォッチドッグクロック(WDTCLK)が出力される。本例では、マイコン1のプログラムにより所定時間間隔のパルスが出力されるようになっている。また、STBY信号は監視モード切換部8にも入力され、監視モード切換部8は、通常動作時にウォッチドッグ監視モード、スタンバイ状態時にスタンバイ監視モードを指示する異常監視指示信号(WDTSW信号)を、WDT監視部4およびスタンバイ監視部7に出力するようになっている。
【0083】
このWDTSW信号により、WDT監視部4はウォッチドッグ監視モード時(通常動作時)に監視を行い、またスタンバイ監視部7はスタンバイ監視モード時(スタンバイ状態時)に監視を行う。そして、WDT監視部4は通常動作時には起こり得ないWDTCLKの状態を検出した場合、つまり所定時間以内にウォッチドッグパルスが入力されない場合に異常と判断し、マイコン1に対してリセット信号を出力してマイコン1をリセットする。このリセットにより、マイコン1は正常状態に復帰する。またスタンバイ監視部7はスタンバイ時には起こり得ないWDTCLKの状態を検出した場合、つまりウォッチドッグパルスを検出した場合や短周期のウォッチドッグパルスを検出した場合等(スタンバイ状態ではマイコン1は通常のプログラムを実行しないためウォッチドッグパルスを出力しない、あるいは低周波数のクロックで動作するためウォッチドッグパルス間隔が長くなる等、スタンバイ状態での動作設定によりこの条件は決められる)の場合には異常と判断し、マイコン1に対してリセット信号を出力してマイコン1をリセットする。このリセットにより、マイコン1は正常状態に復帰する。尚、WDT監視部4およびスタンバイ監視部7共に、異常状態が所定時間継続することを条件にマイコン1に対してリセット信号を出力するようにして、誤判断によるマイコン1のリセットを防止する構成とすることが望ましい。
【0084】
また、レギュレータ2の出力電圧は異常監視部3の電圧監視部5により監視されており、電圧監視部5はレギュレータ2の出力電圧の異常(主に電圧が所定電圧以下に低下したことを検出するが、異常高圧も検出することも可能)を検出してタイマ6に出力する。そして、タイマ6は電圧監視部5からの信号に基づき、レギュレータ2の出力電圧の異常が所定時間以上継続した場合に、マイコン1に対してリセット信号を出力し、マイコン1をリセットする。このリセットにより、マイコン1は正常状態に復帰する。
【0085】
次に、WDTCLKに関する異常監視動作例を図2を用いて説明をする。時刻t1でナビゲーションシステムの電源が投入されると、マイコン1は動作状態となり、監視モード切換部8はWDT監視部4に監視を行う指示をするWDTSW信号(ローレベル)を出力する。従って、WDT監視部4はWDTCLKの監視を開始する。また、マイコン1は通常動作を始めるので、時刻t2から、WDTCLKの異常監視部3への出力も開始される。時刻t3でマイコン1が何らかの原因で暴走するとWDTCLKが停止する。その状態(WDT監視部4が検出)がタイマ時間継続し(タイマ6が計測)、時刻t4に達すると、リセット信号RESETはローに切り換えられ、その後時刻t5で異常監視部3はマイコン1にリセット信号RESETを出力する。すると、マイコン1はリセットされて時刻t5でリスタートし、正常状態に復帰し、WDTCLKの出力も再開される。時刻t6でナビゲーションシステムの電源が遮断されると、マイコン1はスタンバイ状態となり、監視モード切換部8はスタンバイ監視部7に監視を行う指示をするWDTSW信号(ハイレベル)を出力する。従って、スタンバイ監視部7はWDTCLKの監視を開始する。また、マイコン1はスタンバイ状態となるので、WDTCLKの異常監視部3への出力も停止する。時刻t7でマイコン1が何らかの原因で暴走すると、WDTCLKが出力される。その状態(スタンバイ監視部7が検出)がタイマ時間継続し(タイマ6が計測)、時刻t8に達すると、つまりタイマ時間内に再度WDTCLKを入力した場合(タイマ時間内の入力パルス数が所定数を超えた場合等、他の条件も可能)、リセット信号RESETはローに切り換えられ、その後時刻t9で異常監視部3はマイコン1にリセット信号RESETを出力する。すると、マイコン1はリセットされて時刻t9でリスタートし、正常状態に復帰する。尚、この復帰において、マイコン1はSTBY信号に従いスタンバイ状態となる。
【0086】
次に監視モード切換部8のより詳しい構成について説明する。図3は監視モード切換部8及びその周辺回路の構成を示す回路図である。
WDT監視部4およびスタンバイ監視部7には、各々バッテリからの電源ラインVCCから電力が供給されているが、その間には、定電流の電力を供給する定電流回路11、12とスイッチ13、14が接続されており、各々スイッチ13、14のオン時に定電流回路11、12から定電流電力が供給されるようになっている。スイッチ13はSTBY信号により制御され、マイコン1のスタンバイ状態時にオンとなる。また、スイッチ14は反転回路10により反転されたSTBY信号により制御され、マイコン1の動作状態時にオンとなる。従って、マイコン1の動作状態時にはWDT監視部4が動作し、またマイコン1のスタンバイ状態時にはSTBY監視部7が動作することとなる。尚、この構成ではWDT監視部4およびスタンバイ監視部7のうち、動作が必要な方にのみ電力を供給するので消費電力を抑えることができる。
【0087】
次に異常監視部のより詳しい構成を説明する。図4は異常監視部の主要部の構成を示すブロック図である。
スタンバイ監視部7は、クロック端子CKに入力されるパルスをカウントし、リセット端子RSTに入力される信号がハイレベル信号の時にカウント値をリセットするカウンタ15を含んで構成されている。クロック端子CKにはWDTCLKが入力され、またリセット端子RSTにはWDTSW信号が入力されるように各入力信号線が接続され、カウント値が所定の値に達した時に、異常を示す信号をセレクタ18に出力するようになっている。カウンタ15はフリップフロップ等を用いて構成された公知のカウンタで実現されている。
【0088】
WDT監視部4は、クロック端子CKに入力されるパルスをカウントし、リセット端子RSTに入力される信号の立ち下がり(あるいは立ち上がり)時にカウントを初期化するタイマ16により構成されている。そして、クロック端子CKには所定周期のパルスを出力する発振器17のパルス出力が入力され、またリセット端子RSTにはWDTCLK信号が入力されるように各入力信号線が接続され、カウント値が所定の値に達した時に異常を示す信号をセレクタ18に出力する。タイマ16はフリップフロップ等を用いて構成された公知のカウンタで実現されている。また、発振器17は、WDTSW信号によりその動作が制御されており、マイコン1のスタンバイ時(WDTSW信号がH信号:WDT監視部4の動作停止時)には発振器17は停止する。従って、発振器17の不要な発振動作を停止でき消費電力を低減できる。
【0089】
セレクタ18は、WDTSW信号に応じて、スタンバイ監視部7の異常検出信号あるいはWDT監視部4の異常検出信号を選択し、リセット信号としてマイコン1に出力するもので、トランジスタ等で構成されたWDTSW信号を制御入力とするスイッチ回路により実現されている。セレクタ18は、WDTSW信号がH信号の場合にスタンバイ監視部7の異常出力信号をマイコン1に出力し、WDTSW信号がL信号の場合にWDT監視部4の異常出力信号をマイコン1に出力するように構成されている。
【0090】
次に動作を説明する。通常動作状態では、WDTSW信号はL信号であるため、スタンバイ監視部7のカウンタはリセット状態、セレクタ18はWDT監視部4の異常検出信号をマイコン1に出力する状態で、スタンバイ監視部7は停止状態となる。また、発振器17はパルスを出力中で、タイマ16は動作している。従って、タイマ16が所定時間をカウントするまでにWDTCLKが入力されない場合には、WDT監視部4は異常検出信号を出力し、セレクタ18を介したこの異常検出信号によりマイコン1はリセットされる。つまり、通常のウォッチドッグ監視動作が行われる。
【0091】
スタンバイ状態では、WDTSW信号はH信号であるため、発振器17は停止しており、タイマ16は停止、つまりWDT監視部4は停止している。また、セレクタ18はスタンバイ監視部7の異常検出信号をマイコン1に出力する状態となる。スタンバイ監視部7のカウンタ15はカウント状態で、WDTCLKをカウントしている。従って、カウンタ15へのWDTCLKのパルスが所定値に達すると、スタンバイ監視部7は異常検出信号を出力し、セレクタ18を介したこの異常検出信号によりマイコン1はリセットされる。つまり、スタンバイ状態には起こり得ない、WDTCLKのパルスを検出した場合に異常と判断され、マイコン1がリセットされることとなる。本例では、ノイズ等の影響による誤検出を防止するために、WDTCLKの検出個数がスタンバイ状態になってから所定値に達した時に異常と判断される。
【0092】
次に異常監視装置における主要部の別の実施の形態を図5に基づいて説明する。尚、図4に示した構成部品と同様の機能を有する構成部品については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0093】
本実施の形態では、所定周期のパルスを出力する発振器21と、その発振器21の出力信号を分周する分周器22、23を備え、分周器22、23の出力がカウンタ15のRST端子およびタイマ16のCK端子に入力されるように構成されている。
【0094】
次に動作を説明する。通常動作状態では、WDTSW信号はL信号であるため、セレクタ18はWDT監視部4の異常検出信号をマイコン1に出力する状態で、スタンバイ監視部7は停止状態(異常検出信号はセレクタ18により遮断)となる。また、発振器21のパルスは分周器22を介してタイマ16のCK端子に出力され、タイマ16は動作している。従って、タイマ16が所定時間をカウントするまでにWDTCLKが入力されない場合には、WDT監視部4は異常検出信号を出力し、セレクタ18を介したこの異常検出信号によりマイコン1はリセットされる。つまり、通常のウォッチドッグ監視動作が行われる。分周器22の分周比は、異常と判断されるWDTCLKの非入力状態継続時間に応じて(発振器21の発振周波数およびタイマ16の異常信号出力設定カウント数に応じて)設定される。
【0095】
スタンバイ状態では、WDTSW信号はH信号であるため、セレクタ18はスタンバイ監視部7の異常検出信号をマイコン1に出力する状態で、WDT監視部4は停止状態(異常検出信号はセレクタ18により遮断)となる。スタンバイ監視部7のカウンタ15はカウント状態で、WDTCLKをカウントしており、また分周器23の出力によりリセットされる状態となっている。従って、カウンタ15へのWDTCLKの入力が分周器23からの出力信号が入力されるまでに所定値に達すると、スタンバイ監視部7は異常検出信号を出力し、セレクタ18を介したこの異常検出信号によりマイコン1はリセットされる。つまり、スタンバイ状態では起こり得ない、WDTCLKのパルスを所定時間内に所定値以上検出した場合に異常と判断され、マイコン1がリセットされることとなる。本例では、ノイズ等の影響による誤検出を防止するために、WDTCLKの検出個数が所定時間以内に所定値に達した時に異常と判断されるようになっている。
【0096】
次に異常監視装置における主要部のさらに別の実施の形態を図6に基づいて説明する。尚、図5に示した構成部品と同様の機能を有する構成部品については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0097】
本実施の形態では、水晶発振子等により構成されたマイコン1における動作クロック生成用の発振回路23の発振出力(動作クロック)がカウンタ15のCK端子に入力されるように構成されている。つまり、スタンバイ状態ではマイコン1における動作クロックは停止あるいは周波数が低下している。しかし、異常状態になると、動作クロック停止状態であるにもかかわらずクロックが出力されたり、あるいは動作クロックが低周波数化されているにもかかわらず高周波数クロックが出力され、カウンタ15は発振器21の発振周波数と分周器23の分周比とにより決定される所定時間内に所定個数以上の動作クロックをカウントすることとなる。従って、スタンバイ監視部7は、セレクタ18を介してリセット信号をマイコン1に出力し、マイコン1はリセットされる。
【0098】
次に異常監視装置における主要部のさらに別の実施の形態を図7に基づいて説明する。
本例におけるスタンバイ監視部7は、マイコン1の被制御装置(各種アクチュエータ等の負荷を駆動する回路等)が接続された出力ポートを監視するもので、スタンバイ状態では当該出力ポートが低電位レベルに固定されるマイコン1に適用される。マイコン1のポートP1とアースとの間には抵抗R3、R2が接続されており、抵抗R3、R2の間にはNPNトランジスタTR2のベースが接続されている。また、負荷28にはFETTR1のドレインが、バッテリBATTにはFETTR1のソースが接続されている。そして、FETTR1のゲートにはトランジスタTR2のコレクタが接続され、またFETTR1のゲートとソースとの間には抵抗R1が接続されている。トランジスタTR2のエミッタは接地されている。
【0099】
スタンバイ監視部7は、2入力端子の電圧を比較する比較器31、基準電圧を印加する基準電源34、2入力が共にローレベル信号である時にのみハイレベル信号を出力するNOR回路32、入力がハイレベルである状態が所定時間継続した時に異常を示す信号を出力するタイマ35を含んで構成されている。これらの回路は公知のアナログ回路および論理回路で構成されている。そして、比較器31の反転入力端子―にはマイコン1のポートP1が接続され、非反転入力端子+には基準電源34が接続されている。また、NOR回路32の一方の端子にはWDTSW信号がインバータ33を介して入力され、比較器31の出力信号は、NOR回路32の他方の端子に入力される。そしてNOR回路32の出力信号はタイマ35に入力され、タイマ35の出力信号はマイコン1のリセット端子に出力されるようになっている。
【0100】
次に動作を説明する。負荷駆動時には、マイコン1の出力ポートP1はハイレベルとなり、ベースがハイレベルとなったトランジスタTR2は導通状態となる。すると、FETTR1のゲートがローレベルとなって、FETTR1が導通して負荷28に電流が流れる(電力が供給される)。またこの負荷駆動状態では、WDTSW信号がローレベルのため、WDTSW信号の反転信号はハイレベルとなってNOR回路32に入力される。このため、NOR回路32の出力は常にローレベルとなりタイマ35はカウントせず、スタンバイ監視部7は停止状態となる。
【0101】
スタンバイ状態では、マイコン1の出力ポートP1はローレベルとなり、ベースがローレベルとなったトランジスタTR2は遮断状態となる。すると、FETTR1のゲートがハイレベル(抵抗R1を介してバッテリBATT電圧が印加される)となって、FETTR1が遮断されて負荷28への電流が遮断される(電力が非供給となる)。また、このスタンバイ状態では、比較器31の反転入力端子ーにはポートP1のローレベルが入力されるので、比較器31の出力(NOR回路32の入力信号)はハイレベルとなる。従って、NOR回路32の出力は常にローレベルとなりタイマ35はカウントせず、スタンバイ監視部7は異常(リセット)信号をマイコン1に出力しない。
【0102】
しかし、マイコン1が故障してポートP1がハイレベルとなると、比較器31の出力(NOR回路32の入力信号)はローレベルとなる。従って、NOR回路32の両入力は共にローレベルとなり、NOR回路32出力はハイレベルとなってタイマ35はカウントを開始する。そしてこの状態が所定時間継続すると、タイマ35はマイコン1に異常(リセット)信号を出力する。
【0103】
尚、本例ではスタンバイ状態時にマイコン1のポートP1がローレベルになる場合を例にあげたが、ポートP1がハイレベルの場合やハイインピーダンスになる場合にも適用可能である。
【0104】
スタンバイ状態時にマイコン1のポートP1がハイレベルの場合への適用は、図8(A)に示すように、比較器31の非反転入力端子+にポートP1を接続し、反転入力端子ーに基準電源34を接続するようにすれば良い。
【0105】
またスタンバイ状態時にマイコン1のポートP1がハイインピーダンスになる場合への適用は、図8(B)に示すように、比較器31の反転入力端子ーと接地間にプルダウン抵抗R4を接続すれば良い。
【0106】
次に異常監視装置におけるさらに別の実施の形態を図9に基づいて説明する。低周波異常検出部54は、クロック端子CKに入力されるパルスをカウントして所定値に達した時に異常(リセット)信号をマイコン1に出力し、リセット端子RSTに入力される信号がローレベル信号の時にカウント値をリセットするタイマ56を含んで構成されている。リセット端子RSTにはWDTCLKが入力され、またクロック端子CKには発振器51の発振パルス信号が分周器52により分周されたパルス信号が入力されるようになっている。マイコン1にはメインクロック発振器58とサブクロック発振器59が設けられており、通常動作時にはメインクロック発振器58による高い周波数の動作クロックによりマイコン1は動作し、スタンバイ状態ではサブクロック発振器59による低い周波数の動作クロックによりマイコン1が動作するようになっている。
【0107】
また、発振器51の発振周波数は、タイマ56が異常(リセット)信号を出力する判断時間を規定する。つまりその時間継続してWDTCLKが検出できない場合に異常と判断できる時間を規定するが、その判断時間はWDTSW信号により切換制御され、通常動作状態とスタンバイ状態で異なった時間となる。これは、マイコン1の動作クロックの周波数差によるもので、動作クロックの周波数の高い通常動作時にはWDTCLKの周波数も高いため判断時間も短く、発振器51の周波数も高くなる。通常、WDTCLKはプログラムにより出力されるため、その周波数はマイコン1の動作クロックに比例する。このため、発振器51の発振周波数もマイコン1の動作周波数に比例した値が適切である。また、発振器51の発振周波数の切換は、例えば発振器51を構成する容量素子にバリスタ等の可変容量素子を採用し、WDTSW信号を前記可変容量素子の制御端子に印加する構成により実現される。
【0108】
次に動作を説明する。発振器51のパルスは分周器52を介してタイマ56のCK端子に入力され、タイマ56のカウント値はWDTCLKのパルスによりリセットされる。正常時は、判断時間以内にWDTCLKが出力されるようにプログラムされているため、判断時間以内にWDTCLKがタイマ56に入力され、異常検出(リセット)信号はマイコン1に出力されない。しかし、マイコン1の異常時には、判断時間以内にWDTCLKがタイマ56に入力されない事態が起こり、タイマ56はマイコン1に異常検出(リセット)信号を出力する。さらに、マイコン1の通常動作状態とスタンバイ状態に応じて発振器51のパルス発振周波数は切り換えられ、タイマ56のカウント値のリセット周期が変わるため、判断時間は状態に応じた時間に切り換えられる。
【0109】
次に異常監視装置における主要部のさらに別の実施の形態を図10に基づいて説明する。尚、図9に示した構成部品と同様の機能を有する構成部品については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0110】
本例では、WDTCLKの低周波異常だけでなく、高周波異常、つまりWDTCLKパルスが所定時間内に規定数以上検出された場合に、異常と判断する機能が付加されている。これは、プログラムによってWDTCLKのパルス出力周波数が規定されているため、その規定に対してあまりに多い数のパルスが検出された場合に異常と判断できるという原理に基づく。
【0111】
高周波異常検出部57は、クロック端子CKに入力されるパルスをカウントして所定値に達した時に異常(リセット)信号をマイコン1に出力し、リセット端子RSTに入力される信号がローレベル信号の時にカウント値をリセットするカウンタ55を含んで構成されている。そして、クロック端子CKにはWDTCLKが入力され、またリセット端子RSTには発振器51の発振パルス信号が分周器53により分周されたパルス信号が入力されるようになっている。マイコン1にはメインクロック発振器58とサブクロック発振器59が設けられており、通常動作時にはメインクロック発振器58による高い周波数の動作クロックによりマイコン1は動作し、スタンバイ状態ではサブクロック発振器59による低い周波数の動作クロックによりマイコン1が動作するようになっている。
【0112】
また、発振器51の発振周波数は、カウンタ55が異常(リセット)信号を出力する所定時間にカウントされるパルス数を規定する。つまりその所定時間内にその数以上のWDTCLKのパルスが検出された場合に異常と判断できるパルス数を規定するが、そのパルス数はWDTSW信号により切換制御され、通常動作状態とスタンバイ状態で異なった数となる。これは、マイコン1の動作クロックの周波数差によるもので、動作クロックの周波数の高い通常動作時にはWDTCLKの周波数も高いため判断パルス数も多く、発振器51の周波数も高くなる。通常、WDTCLKはプログラムにより出力されるため、その周波数はマイコン1の動作クロックに比例する。このため、発振器51の発振周波数もマイコン1の動作周波数に比例した値が適切である。そして、この条件は高周波異常検出部57の条件とも一致するため、本例では発振器51を共通化し、分周器52、53でそれぞれに適した値に調整されている。
【0113】
次に動作を説明する。発振器51のパルスは分周器53を介してカウンタ55のRES端子に入力され、カウンタ55は分周器53からパルスが出力される度にリセットされる。そして、カウンタ55のカウント値はWDTCLKのパルスにより加算される。正常時は、分周器53からパルスが出力される時間以内にWDTCLKのパルスの数が所定数となるようにプログラムされているため、その時間以内に異常判断数以上のWDTCLKのパルスがカウンタ55に入力されることは無く、異常検出(リセット)信号はマイコン1に出力されない。しかし、マイコン1の異常時には、異常判断数以上のWDTCLKのパルスがカウンタ55に入力される事態が起こり、カウンタ55はマイコン1に異常検出(リセット)信号を出力する。さらに、マイコン1の通常動作状態とスタンバイ状態に応じて発振器51のパルス発振周波数は切り換えられ、タイマ56のカウント値のリセット周期が変わるため、異常判断パルス数は状態に応じた数に切り換えられる。
【0114】
次に本発明のさらに別の実施の形態に係る異常監視装置を図11に基づいて説明する。尚、図1に示した構成部品と同様の機能を有する構成部品については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0115】
マイコン1からは、異常監視部60のWDT監視部64に、異常検出用のパルスとしてWDTCLKが出力される。尚、このWDT監視部64は、図1〜図10で説明したWDT監視部4と同様の構成となっている。STBY信号は監視モード切換部8に入力され、監視モード切換部8は、通常動作時にウォッチドッグ監視モード、スタンバイ状態時にスタンバイ監視モードを指示する異常監視指示信号(WDTSW信号)を、WDT監視部64に出力する。このWDTSW信号により、WDT監視部64はウォッチドッグ監視モード時にWDTCLKの監視を行う。そして、WDT監視部64は通常動作状態では起こりえないWDTCLKの状態を検出した場合に異常と判断し、タイマ65に出力する。タイマ65は、その異常検出状態が所定時間継続すれば、マイコン1に対してリセット信号を出力してマイコン1をリセットする。このリセットにより、マイコン1は正常状態に復帰する。
【0116】
また、レギュレータ2の出力電圧は異常監視部60の減電圧監視部61により監視されており、減電圧監視部61はレギュレータ2の出力電圧の異常(本例では電圧が所定電圧以下に低下したことを検出するが、異常高圧を検出することも可能)を検出してタイマ65に出力するようになっている。そして、タイマ65は減電圧監視部61からの信号に基づき、レギュレータ2の出力電圧の異常が所定時間以上継続した場合に、マイコン1に対してリセット信号を出力し、マイコン1をリセットする。このリセットにより、マイコン1は正常状態に復帰する。尚、この監視はスタンバイ状態でも行われる。
【0117】
レギュレータ2とバッテリBATTとの間には、電流検出用の抵抗R5が接続されており、抵抗R5の両端の電圧値がSTBY電源電流監視部62により監視されている。つまり、抵抗R5による電圧降下値(抵抗R5の両端電圧の差)と抵抗R5の抵抗値により、バッテリBATTからレギュレータ2に流れる電流値が検出されるようになっている。また、STBY電源電流監視部62には、監視モード切換部8からのWDTSW信号が反転回路66で反転されて入力されており、STBY電源電流監視部62はスタンバイ状態でバッテリBATTからレギュレータ2に流れる電流値を計測する。そして、STBY電源電流監視部62は、スタンバイ状態における検出電流値が所定値より大きくなれば異常と判断して、タイマ65に異常検出信号を出力する。そして、タイマ65はSTBY電源電流監視部62からの信号に基づき、バッテリBATTからレギュレータ2に流れる電流の異常が所定時間以上継続した場合に、マイコン1に対してリセット信号を出力し、マイコン1をリセットする。このリセットにより、マイコン1は正常状態に復帰する。
【0118】
これは、マイコン1がスタンバイ状態の場合、機能が殆ど停止して、動作クロック周波数が低下している等の理由で、動作電流が低い状態になっているが、暴走した場合にはこれらの条件が崩れて消費電力、つまり電流値が増加することを利用したものである。つまり、STBY電源電流監視部62は、スタンバイ状態における電流値の異常増加から暴走を検出して、マイコン1をリセットするものである。
【0119】
尚、本実施の形態における異常監視部60では、スタンバイ状態時にはSTBY電源電流監視部62による監視のみを行っているが、WDT監視部64に図1〜図10に示したスタンバイ監視部7と同様の構成を付加し、WDT監視部64でもスタンバイ状態における監視を行うようにして暴走監視能力を向上させてもよい。
【0120】
また、本実施の形態によればレギュレータ2の入力側で電流検出を行うことにより電流検出用の抵抗R5によるマイコン1への供給電力への悪影響を防いでいるが、影響の程度が小さいような場合(抵抗による電圧降下の影響を小さくできる場合)には、レギュレータ2の出力側で電流検出を行うことも可能である。
【0121】
次にSTBY電源電流監視部62のより具体的構成を説明する。図12はSTBY電源電流監視部62の構成を示す回路図である。尚、図11に示した構成部品と同様の機能を有する構成部品については、同じ符号を付してその説明を省略する。
【0122】
抵抗R5のバッテリBATT接続側端子は定電圧低減用の電源VRを介して比較器71の反転入力端子ーに接続され、レギュレータ2接続側端子は比較器71の非反転入力端子+に接続されている。比較器71の出力はNOR回路73の一方の入力端子に入力され、NOR回路73の他方の入力端子にはWDTSW信号がインバータ66を介して入力されている。そして、NOR回路73の出力はタイマ65に入力されている。
【0123】
次に動作を説明する。マイコン1の通常動作状態では、WDTSW信号はローレベルであるため、NOR回路73への入力はハイレベルになる。従って、NOR回路73の出力は常にローレベルとなり、タイマ65によるカウントは行われず、結果としてSTBY電源電流監視部62は監視動作を行わないこととなる。
【0124】
マイコン1のスタンバイ状態では、WDTSW信号はハイレベルであるため、NOR回路73への入力はローレベルになる。従って、NOR回路73の出力は比較器71の出力に依存することとなる。マイコン1が正常の状態では、スタンバイ状態のためにマイコン1に流れる電流は小さく、抵抗R5による電圧降下は小さく、電源VRによる電圧低下量より小さい(電源VRによる電圧低下量は異常時の抵抗R5の電圧降下量に設定されている)。従って、比較器71への入力電圧は非反転入力端子+側の方が高くなり、比較器71の出力はハイレベルとなる。このためNOR回路73への入力はハイレベルとローレベルとなり、その出力はローレベルとなる。その結果、タイマ65によるカウントは行われず、マイコン1はリセットされない。
【0125】
異常状態では、スタンバイ状態であるにも係わらずマイコン1に流れる電流が大きくなることがある。この場合、抵抗R5による電圧降下は大きく、電源VRによる電圧低下量より大きくなる。従って、比較器71への入力電圧は反転入力端子ー側の方が高くなり、比較器71からの出力はローレベルとなる。このためNOR回路73への入力はローレベルとローレベルとなり、その出力はハイレベルとなる。その結果、タイマ65はカウントを開始し、その状態が所定時間継続すると、マイコン1にリセット信号が出力され、マイコン1はリセットされる。
【0126】
次に、STBY電源電流監視部の別の実施の形態を説明する。図13はSTBY電源電流監視部の別の実施の形態の構成を示す回路図である。尚、図12に示した構成部品と同様の機能を有する構成部品については、同じ符号を付してその説明を省略する。
【0127】
本例では、マイコン1の通常動作時に抵抗R5に流れる電流による電圧降下による悪影響、レギュレータ2への入力電圧が低下してレギュレータ2が規定の電圧の出力をできなくなることを防止しており、通常動作時には抵抗R5をバイパスしてレギュレータ2とバッテリBATTとが接続される構成となっている。
【0128】
抵抗R5のバッテリ接続側端子にはPNPトランジスタTR8のエミッタが接続され、レギュレータ2接続側端子にはPNPトランジスタTR8のコレクタが接続され、またPNPトランジスタTR8のエミッタとベースとの間には抵抗R6が介装され、スイッチングトランジスタによるバイパスが設けられている。またPNPトランジスタTR8のベースには、抵抗R7を介してPNPトランジスタTR8制御用のNPNトランジスタTR9のコレクタが接続されている。NPNトランジスタTR9のエミッタは接地されており、NPNトランジスタTR9のオン時にはPNPトランジスタTR8のベース電位が低下してトランジスタTR8がオン状態となり、またNPNトランジスタTR9のオフ時にはPNPトランジスタTR8のベース電位が高くなり(抵抗R6を介してバッテリBATT電圧となる)、PNPトランジスタTR8がオフ状態となる。NPNトランジスタTR9のベースは抵抗R8、R9を介して接地されると共に、抵抗R8とR9の接続点にはWDTSW信号がインバータ66を介して印加されており、WDTSW信号がローレベルの時はNPNトランジスタTR9はオン状態、WDTSW信号がハイレベルの時はNPNトランジスタTR9はオフ状態となる。
【0129】
次に動作を説明する。マイコン1の通常動作状態では、WDTSW信号はローレベルであるため、NPNトランジスタTR9のベースにはハイレベルの信号が印加される。このため、NPNトランジスタTR9はオン状態となり、PNPトランジスタTR8のベースはローレベルとなってPNPトランジスタTR8はオン状態となる。この結果、レギュレータ2にはPNPトランジスタ8を通る経路で大半の電流が流れ、抵抗R5による電圧降下の悪影響を防止できる。
【0130】
また、マイコン1のスタンバイ状態では、WDTSW信号はハイレベルであるため、NPNトランジスタTR9のベースにはローレベルの信号が印加される。このため、NPNトランジスタTR9はオフ状態となり、PNPトランジスタTR8のベースはハイレベルとなってPNPトランジスタTR8はオフ状態となる。この結果、レギュレータ2には抵抗R5を通る経路で電流が流れ、電流量の検出は影響を受けず、マイコン1の異常を確実に検出できることとなる。
【0131】
次にリセット信号出力後の処理について説明する。図14はリセット信号発生時の各種処理を行うリセット信号処理部の構成を示すブロック図である。尚、図1〜図13に示した構成部品と同様の機能を有する構成部品については、同じ符号を付してその説明を省略する。
【0132】
異常監視部90からは、リセット信号がマイコン1に出力されるが、このリセット信号はカウンタ95のCK(カウント入力)端子にも入力され、カウンタ95はリセット信号の発生回数をカウントする。また、カウンタ95のRST(リセット)端子にはSTBY信号が入力され、マイコン1の通常動作状態ではカウント値がリセットされるようになっている。つまり、カウンタ95はスタンバイ状態(1回)におけるリセット回数をカウントする。そして、カウンタ95のカウント値が所定数に達すると、EEPROM97にその状態が記憶される。また、マイコン1はスタンバイ状態でリセットされるとその初期化処理においてEEPROM97にリセットを行ったことを記憶させる。マイコン1は、このリセットの記憶をスタンバイ状態となる時に消去する。
【0133】
スタンバイ状態におけるリセット回数が所定値に達するとEEPROM97にその状態が記憶されるが、この時、異常処理回路93はリセットによる正常状態への復帰ができないと判断してマイコン1の動作を停止し、リセットも行わないようにする。具体的には、マイコン1への電源供給を停止(マイコン1への電源ラインのスイッチを遮断)する、マイコン1を内蔵するシステム全体、例えばナビゲーションシステム自体の電源供給を停止(システムへの電源ラインのスイッチを遮断)する、マイコン1の動作クロックを生成する発振器への電源供給を遮断(発振器への電源ラインのスイッチを遮断)する等の方法が採用される。
【0134】
またスタンバイ状態が解除された時には、異常処理回路93はディスプレイ91(ナビゲーションにおける地図表示等のためのディスプレイ)に、スタンバイ状態時にマイコン1のリセット処理で解消できない異常が発生したことを表示し、利用者の対応がとり易いようにする。また、ランプの点灯状態で異常を報知するウォーニングランプ92を用いて、スタンバイ状態時にマイコン1のリセット処理で解消できない異常が発生したことを表示し、利用者の対応がとり易いようにする。このウォーニングランプ92による報知は、ディスプレイ91が無いシステムで特に有用である。尚、異常処理回路93は、マイコン1の影響を受けない独立した回路で、画像表示回路、論理回路等で構成されている。また、ディスプレイ91への表示に関しては、マイコン1の異常時にはマイコン1による表示処理はできないので、例えば他のシステムのマイコンに対してLAN等を用いて異常を伝達し、そのシステムにより表示処理を行ったり、異常処理回路93にディスプレイ91の駆動回路に規定の信号(所定の静止画像の信号)を出力する回路を搭載すること等により実現される。
【0135】
このように、数回のリセット処理で解消できない異常以外に、例えば1回のリセット処理でマイコン1が復帰した場合にもこれに応じた報知をするようにしてもよい。すなわちマイコン1はスタンバイ状態が解除された時に、EEPROM97の内容を読むことにより、スタンバイ状態でリセット処理を行ないマイコン1が正常復帰したか否かを確認し、リセット処理を行ったと判断した場合には、ディスプレイ91あるいはウォーニングランプ92を用いてスタンバイ状態でリセット処理を行った旨を報知する。EEPROM97にはマイコン1がリセットされ、マイコン1が復帰したか否かの情報が記憶される。前記報知により、利用者はスタンバイ状態でリセット処理がなされたことを把握でき、システムの状態、例えばシートコントロール装置におけるリセット処理によるシート位置の変更、ナビゲーションシステムにおけるリセット処理による設定目的地の消去等が発生しても、使用者はその状況を把握でき、使用者の戸惑を防止して、その後の対処を容易なものにすることができる。
【0136】
EEPROM97にリセット情報を記憶させる以外に、マイコン1が異常になったことを示す情報を記憶させておき、これに基づいてディスプレイ91あるいはウォーニングランプ92に、この旨を表示させるように異常処理回路93に信号を出力させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る異常監視装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る異常監視装置の動作状態を示すタイミングチャートである。
【図3】監視モード切換部の具体的構成を示す回路図である。
【図4】実施の形態に係る異常監視装置の主要部を示すブロック図である。
【図5】別の実施の形態に係る異常監視装置の主要部を示すブロック図である。
【図6】別の実施の形態に係る異常監視装置の主要部を示すブロック図である。
【図7】別の実施の形態に係る異常監視装置の主要部を示す回路図である。
【図8】(A)(B)はスタンバイ監視部を示す回路図である。
【図9】別の実施の形態に係る異常監視装置の主要部を示すブロック図である。
【図10】別の実施の形態に係る異常監視装置の主要部を示すブロック図である。
【図11】別の実施の形態に係る異常監視装置を示すブロック図である。
【図12】STBY電源電流監視部の実施の形態を示す回路図である。
【図13】STBY電源電流監視部の別の実施の形態を示す回路図である。
【図14】リセット信号処理部の構成を示すブロック図である。
【図15】従来の異常監視装置の構成を示すブロック図である。
【図16】従来の異常監視装置の動作状態を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1・・・マイコン
4・・・WDT監視部
5・・・電圧監視部
6・・・タイマ
7・・・スタンバイ監視部
8・・・監視モード切換部

Claims (1)

  1. 通常動作中に所定の時間間隔で異常検出用パルスを出力するマイクロコンピュータの異常を監視する異常監視装置において、
    前記マイクロコンピュータの通常動作中において、前記マイクロコンピュータからの前記異常検出用パルスが一定時間以上入力されない場合、前記マイクロコンピュータに異常が生じていると判断する通常時異常検出手段と、
    前記マイクロコンピュータのスタンバイ動作中において、前記マイクロコンピュータからの前記異常検出用パルスが検出された場合、前記マイクロコンピュータに異常が生じていると判断するスタンバイ時異常検出手段と、
    前記マイクロコンピュータへのスタンバイ指示信号に従い、前記通常時異常検出手段を動作させる通常検出モードと、前記スタンバイ時異常検出手段を動作させるスタンバイ検出モードとを切り換える検出モード切換手段とを備えていることを特徴とする異常監視装置。
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