JPH09307750A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH09307750A
JPH09307750A JP8115099A JP11509996A JPH09307750A JP H09307750 A JPH09307750 A JP H09307750A JP 8115099 A JP8115099 A JP 8115099A JP 11509996 A JP11509996 A JP 11509996A JP H09307750 A JPH09307750 A JP H09307750A
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JP
Japan
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data
color
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Application number
JP8115099A
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English (en)
Inventor
Katsuhisa Tsuji
勝久 辻
Hiroshi Arai
博 荒井
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストと処理時間のバランスのよい自動画像
調整機能を備えた画像形成装置を提供する。 【解決手段】 テストパターン発生回路1006は複数
のパッチから構成される所定のテストパターンデータを
発生し、このテストパターン発生回路1006から入力
される画像データに基づいて記録媒体にテストパターン
を形成し、スキャナ1001によって前記テストパター
ンを読み取るときに、パターンを記憶するフィールドメ
モリの画角を変更して前記複数のパッチからなるテスト
パターンを1回の読み取り動作で読み取り、CPU10
02は、読み取られフィールドメモリに記憶されたテス
トパターンの読み取りデータを解析し、画像処理条件を
自動的に調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の技術分野】この発明は、デジタル複写機、フ
ァクシミリなどの画像形成装置に係り、特にカラー画像
を得ることができるカラー画像形成装置に好適な画像形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル複写機のような画像形成装置に
おいては、原稿などの画像を電荷結合素子(CCD)な
どのイメージセンサを用いて走査して読み取る読み取り
装置(入力装置)によって電気信号に変換して処理し、
レーザプリンタ、インクジェットプリンタ、熱転写プリ
ンタなどの出力装置を用いて印字を行って記録し、複写
画像を得るようになっている。このような複写画像を得
る際には、読み取り画像に忠実な画像を複製する必要が
ある。しかし、特に出力装置においては記録特性がロッ
トや環境によって異なり、また、経時的な変動も生じる
ことから原稿画像に対して複写画像の忠実性が損なわれ
る場合もある。
【0003】この忠実性は、写真画像のような階調性が
要求される画像においては特に厳しく、さらにカラー画
像を形成する場合には、モノクロ画像よりも格段の品質
が要求される。このため、画像形成装置の画像処理条件
を調整し、忠実に再現することができるようにする作業
が必要となる。この調整作業は、条件を修正して複写画
像を形成し、画像の忠実性を確認する作業を満足行くま
で繰り返すため、時間がかかる上、作業者によって調整
結果が異なり、熟練の必要な作業となっていた。
【0004】そこで、この作業を自動化すべく出力装置
から所定のテストパターンを出力し、そのテストパター
ン画像を入力装置によって読み取らせることによって出
力装置の記録特性を検知し、最適の処理条件を自動的に
設定する方法が提案されている。この一例として特開昭
63−153139号公報記載の発明が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この公知技術
では、テストパターン画像の読み取り信号を一旦フレー
ムメモリに記憶するため、例えば400dpi(ドット
/インチ)の密度では、A4判のサイズでも1ドットあ
たり8ビットのデータ量として約16MBものメモリが
必要となり、かなりのコストが高くなるという問題があ
る。
【0006】また、上記公知技術では、読み取るべきパ
ッチの数だけのメモリを有し、読み取り動作を繰り返す
ことで必要なデータを得るように構成されている。しか
し、この方法では、メモリは少なくてすむが、読み取り
動作がパッチ数だけ必要なため、処理時間が長くなると
いう問題があった。
【0007】本発明は、このような従来技術の実情に鑑
みてなされたもので、その目的は、コストと処理時間の
バランスのよい自動画像調整機能を備えた画像形成装置
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の手段は、原稿画像を読み取る手段と、複数の
パッチから構成される所定のテストパターンデータを発
生する手段と、前記原稿画像を読み取る手段または前記
テストパターンデータを発生する手段から入力される画
像データに基づいて記録媒体に可視画像を形成する手段
と、前記原稿画像を読み取る手段によって読み取った画
像データを記憶する手段と、この画像データを記憶する
手段に記憶されたデータを解析する手段と、処理条件を
変更可能に画像処理を実行する手段と、前記テストパタ
ーンデータを発生する手段によって発生したテストパタ
ーンの読み取りデータを解析し、画像処理条件を調整す
る手段とを備えた画像形成装置において、前記画像デー
タを記憶する手段は、画角を変更することができるフィ
ールドメモリからなり、前記原稿画像を読み取る手段は
前記テストパターン中の複数のパッチを1回の読み取り
動作で読み取ることを特徴とする。
【0009】第2の手段は、第1の手段にさらに、前記
フィールドメモリに記憶する画像読み取り位置を変更す
る手段を設け、複数のパッチ群に分割された構成のテス
トパターンを用い、分割されたパッチ群の回数だけ読み
取り動作を行うことを特徴とする。
【0010】第3の手段は、第1の手段と同様の前提の
画像形成装置において、前記画像データを記憶する手段
は、不連続な複数の画像領域のデータを記憶できるフィ
ールドメモリであり、前記原稿画像を読み取る手段は1
回の読み取り動作で前記テストパターン中の複数のパッ
チ群のデータを読み取ることを特徴とする。
【0011】第4の手段は、第1ないし第3の手段にお
いて、前記画像を読み取る手段は原稿画像を複数の色分
解データとして読み取るカラー画像読み取り装置からな
り、前記作像手段は複数色の色材を重畳してカラー画像
を形成するカラー作像装置からなるとともに、複数の色
分解データから1色のデータを選択する色分解データ選
択手段をさらに備え、当該色分解データ選択手段は読み
取りパッチの色に応じて所定の色分解データを選択して
画像データ記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0012】第5の手段は、第4の手段において、前記
色分解データは、R,G,Bの3色であり、可視画像を
形成する手段によって作像されるカラー画像のテストパ
ターンの色はY,M,Cの3色またはY,M,C,Kの
4色であり、テストパターンのパッチ色Y,M,C,K
の読み取りデータに対し、それぞれB,G,R,Gのデ
ータを選択することを特徴とする。
【0013】第6の手段は、第1ないし第5の手段にお
いて、複数の画質モードのテストパターンを同一の記録
部材上に発生する手段をさらに備え、同一色のパターン
を主走査方向または副走査方向に直線状に形成すること
を特徴とする。
【0014】第7の手段は、第1の手段と同様の前提の
画像形成装置において、前記画像データを記憶する手段
は、主走査方向に並ぶ画像データを記憶するラインメモ
リからなり、画像データを少なくとも副走査方向に平滑
化処理する空間フィルタまたは平均化手段をさらに備
え、前記平滑化または平均化処理された画像データを前
記ラインメモリに記憶させることを特徴とする。
【0015】第8の手段は、第7の手段において、前記
画像を読み取る手段は、原稿画像を複数の色分解データ
として読み取るカラー画像読み取り装置からなり、前記
可視画像を形成する手段は、複数色の色材を重畳してカ
ラー画像を形成するカラー作像装置からなり、複数の色
分解データから1色のデータを選択する色分解データ選
択手段をさらに備え、色分解データ選択手段は、読み取
りパッチの色に応じて所定の色分解データを選択して前
記ラインメモリに記憶させることを特徴とする。
【0016】第9の手段は、第8の手段において、前記
色分解データは、R,G,Bの3色であり、可視画像を
形成する手段によって作像されるカラー画像のテストパ
ターンの色はY,M,Cの3色またはY,M,C,Kの
4色であり、テストパターンのパッチ色Y,M,C,K
の読み取りデータに対し、それぞれB,G,R,Gのデ
ータを選択することを特徴とする。
【0017】第10の手段は、第7ないし第9の手段
に、さらに複数の画質モードのテストパターンを同一の
記録部材上に発生する手段を設け、同一色のパターンを
主走査方向に直線状に形成することを特徴とする。
【0018】第11の手段は、第1の手段と同様の前提
の画像形成装置において、 前記画像データを記憶する
手段は、副走査方向に並ぶ画像データを記憶するライン
メモリからなり、画像データを少なくとも主走査方向に
平滑化処理する空間フィルタまたは平均化手段をさらに
備え、前記ラインメモリは前記平滑化または平均化処理
された画像データを記憶することを特徴とする。
【0019】第12の手段は、第11の手段において、
前記画像を読み取る手段は、原稿画像を複数の色分解デ
ータとして読み取るカラー画像読み取り装置からなり、
前記可視画像を形成する手段は、複数色の色材を重畳し
てカラー画像を形成するカラー作像装置からなり、複数
の色分解データから1色のデータを選択する色分解デー
タ選択手段をさらに備え、読み取りパッチの色に応じて
所定の色分解データを選択して前記ラインメモリに記憶
させることを特徴とする。
【0020】第13の手段は、第12の手段における前
記色分解データは、R,G,Bの3色であり、前記可視
画像を形成する手段によって作像されるカラー画像のテ
ストパターンの色はY,M,Cの3色またはY,M,
C,Kの4色であり、テストパターンのパッチ色Y,
M,C,Kの読み取りデータに対し、それぞれB,G,
R,Gのデータを選択することを特徴とする。
【0021】第14の手段は、第11ないし第13の手
段に、さらに複数の画質モードのテストパターンを同一
の記録部材上に発生する手段を設け、同一色のパターン
を副走査方向に直線状に形成することを特徴とする。
【0022】第15の手段は、第1ないし第14の手段
にさらに同時並行して機能する画像読み取り手段と画像
データ解析手段とを設け、テストパターンを複数回に分
割して読み取る際に、2回目以降の読み取り動作を行う
ときには前記画像データ解析手段によって前回までに読
み取ったデータを並行して解析することを特徴とする。
【0023】第16の手段は、第14の手段に、さらに
テストパターンが正常に作像されているか否かを判定す
る手段と、警告を表示する手段とを設け、前記判定する
手段が、テストパターンが正常に作像されていないと判
定したときには、以降の読み取り動作を中止させ、前記
表示する手段に警告表示を行うことを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施形態について説明する。
【0025】1.装置構成 1.1 基本構成 本実施形態に係る画像形成装置は、図3に示すようにス
キャナモジュール200、プリンタモジュール400お
よびシステム制御モジュール600の3つのモジュール
を基本構成要素として構成される。
【0026】1.2 装置構成 図1は上記3つのモジュールを組み合わせた本実施形態
に係る画像形成装置の画像形成装置の概略構成を示すブ
ロック図である。同図において、4角形で囲んだ部分は
機能ブロック、HOSTは外部のコンピュータ機器、両
者間の太い線200Sおよび400Sはモジュール間を
結ぶ制御信号を画像信号の伝送線をそれぞれ示す。な
お、伝送線はSCSIケーブルからなる。
【0027】図1において、同図(1)はいわゆるスキ
ャナ装置として、同図(2)はプリンタ装置としてシス
テムを構成した例である。また、同図(3)は一般的な
複写機として構成した例であって、それぞれ1個のスキ
ャナモジュール200、プリンタモジュール400、シ
ステム制御OA機器600を連結することによって複写
機として機能させることができる。なお、ここで、シス
テム制御モジュール600には、上記2つのモジュール
を統合的に制御して複写機能を達成するための複写処理
手段650CP(図2)が組み込まれる。
【0028】図1(4)は3連読取複写機で、それぞれ
第1のスキャナモジュール200−1、第2のスキャナ
モジュール200−2、第3のスキャナモジュール20
0−3、プリンタモジュール400およびシステム制御
モジュール600とが連結されている。ここでは、第1
のスキャナモジュール200−1を一般的なA3版程度
のスキャナモジュールと、第2のスキャナ200−2を
A1版などの大きなサイズのスキャナモジュールと、第
3のスキャナモジュール200−3をカラースキャナモ
ジュールとしておけば、それぞれ専用の複写機を設置す
るのに比べて種々の利点が生まれる。また、利用頻度に
応じてこれらの組み合わせと個数とを任意に変更するこ
とができる。システムモジュール600には、上記4つ
のモジュールを統合的に制御して複写機能を達成するた
めの重連読取複写処理手段が組み込まれる。なお、図示
しないが、プリンタモジュールを複数で構成することも
可能である。このときはシステム制御モジュール600
には他のモジュールを統合的に制御して複写機能を達成
するための重連記録複写処理手段が組み込まれる。
【0029】図1(5)はスキャナモジュール200、
プリンタモジュール400、システム制御モジュール6
00からなる複写機能、ファクシミリ機能、およびプリ
ンタ機能を備えた複写機の構成を示す。システム制御モ
ジュール600には図2に示すようにホストコンピュー
タ680PCに接続するための第4の通信手段680P
と、この第4の通信手段680Pから受信したページ記
述言語形式などのプリントデータをラスタデータに変換
するプリンタ処理手段650PR、および公衆回線68
0FCに接続するための第5の通信手段680Fと、こ
の第5の通信手段680Fから受信した所定の圧縮形式
のデータ伸張とスキャナモジュール200が読み取った
原画像データを前記所定の圧縮形式に圧縮するカラーフ
ァクシミリ処理手段650FXが組み込まれる。
【0030】1.3 各モジュール内部の構成 これら3つのモジュールの内部の構成とともに、ファク
シミリおよびプリンタ機能付き複写機としてシステムを
構成した場合のモジュール接続を含め、さらに追加モジ
ュールである自動原稿送り装置280、フィルムプロジ
ェクタ290、多段給紙装置480、およびソータ49
0を加えたシステムとしての各モジュールを図2および
図3に示す。
【0031】1.3.1 スキャナモジュールの概略構
成 スキャナモジュール200には少なくとも原画像を画素
に分解して読み取る画像読取部200rdとスキャナ制
御手段230、第1の通信制御手段230SCSI,第
1の電力受容もしくは供給手段201とを含む、基本画
像処理手段300、拡張画像処理手段350が必要に応
じて付加される。画像読取部200rdというのは、カ
ラー撮像デバイス207、アナログ/デジタル変換器
(以下、「A/D変換器」とも称す。)252などの複
数の手段の集合体に付した名称である。
【0032】1.3.2 プリンタモジュールの概略構
成 プリンタモジュール400は記録媒体190上に永久可
視像として形成し、出力する画像形成部400img
と、第2の通信制御手段430SCSI、第1の電力供
給手段401とからなる。ここで、画像形成部400i
mgとは複数の手段の集合体に付した名称であって、電
子写真感光体414、帯電手段419、レーザ露光手段
441、現像手段420、第1の転写手段414T、中
間転写体415、第2の転写手段416など、いわゆる
画像形成諸要素が含まれる。
【0033】1.3.3 システム制御モジュールの概
略構成 システム制御モジュール600には第3の通信制御手段
630SCSIと、スキャナモジュール200を画像読
取付勢制御するか、プリンタモジュール400を画像形
成付勢制御するか少なくとも一方の機能を果たすシステ
ム制御手段630とが設けられている。
【0034】1.4 モジュールの機構的組み合わせ これら3つのモジュールは図3に示すように機構的に互
いに離して配置してもシステムの機能を満足することが
できる構造に設定されている。たとえば、複写装置構成
においては、運搬単位重量の削減とシステム組立の簡便
さを両立させるために、スキャナモジュール側はその上
部にシステム制御モジュールを固定できるようにマウン
トした一体構成とし、1つの箱に梱包して工場出荷でき
るようにしている。
【0035】さらに、モジュールを合体したときに使い
勝手は美的まとまり方、空間効率といったユーザへの配
慮、あるいは電磁放射、ノイズイミュニティ、熱放散、
メカニカル共振の防止といった技術面の課題に対処した
構成となっている。例えば、複写装置を構成する場合に
は、少なくとも上記3モジュールをテーブルもしくは選
択多段給紙装置と組み合わせるが、空間効率からすると
これらを縦に積み重ねるのが好ましく、また、プラテン
の高さは900mmないし1100mmとすると、良好
な原稿載置操作性が得られる。また、各種ボタンはプラ
テン面かそれより若干下方に位置する面に配置すること
で、的確なヒューマンインターフェイスが実現できる。
これらを勘案して3つのモジュールは積み重ね面の投影
形状を概ね等しくして、不格好さや上位モジュールの脱
落を回避し、積み重ねたときのプラテン、操作装置面が
前述の位置に配置されるようにしてある。さらに、外観
と電磁環境の両立を図るという観点から、これらを接続
するケーブルは極力本数を減らし、長さが短くなるよう
に端子位置が互いに近くなるように工夫されている。し
かも、システム制御モジュール600は、単に複写機能
のみを実現すればいいといったケースでは、きわめてコ
ンパクトに構成することも可能であり、これを他のモジ
ュールの部分として組み入れるのも容易であって、この
ときは、2モジュールの組み合わせで前述の配慮がなさ
れればよい。
【0036】1.5 スキャナモジュール200 1.5.1 構成 図2および図3のスキャナモジュール200内におい
て、各符号は、それぞれ以下に列挙する各部を示してい
る。すなわち、230はスキャナ制御手段を実装した回
路板、201は第1の電力受容手段もしくは電力供給手
段、201Pは商用電源プラグもしくは直流電源接続用
電源、201SWは電源スイッチ、202はプラテンガ
ラス、202Sは画像先端基準位置、202SHはシェ
ーディング補正用白板、202Bは個体識別用バーコー
ド板、208は第1キャリッジ、209は第2キャリッ
ジ、203は原稿照明ランプ、204A,204B,2
04Cは第1ないし第3ミラー、205は結像レンズ、
205Xはレンズ光軸、207は撮像デバイス、211
はキャリッジホームセンサ、230S1,230S2は
スキャナ制御手段230上にあって同一の形状で同一の
インターフェイスを有するSCSIコネクタ、230F
1,230F2はスキャナの選択的な付加装置との通信
用の光ファイバコネクタ、250は原画読取回路を実装
した回路板、300は基本的画像処理手段を実装した回
路板、350は拡張画像処理手段を実装した回路板デジ
タルある。これらは図3において200で示すスキャナ
モジュールの筐体内にすべて収納されている。
【0037】1.6 スキャナ制御手段230 1.6.1 の構成 スキャナ制御手段230の構成を図2に示す。同図にお
いて、各符号は以下に列挙する各部を示している。すな
わち、230CPUはマイクロプロセッサ、230RA
Mはリード/ライトメモリ、230ROMは読み出し専
用メモリ、230INTは割り込みコントローラ、23
0DVはセンサおよびアクチュエータの入出力回路、2
30PFはシリアル通信ユニット、230SYNCは第
1同期信号発生器、230XTLは第1水晶発振子、2
30DMAはDMAコントローラ、230FIFOはフ
ァーストインファーストアウト(先入れ先出し)メモ
リ、230SCSIはSCSIコントローラを含む第1
通信手段、230BUSはバス、230DCは画像デー
タチャンネルである。
【0038】1.6.2 スキャナ制御手段230の走
査制御機能 スキャナ制御手段230はシステム制御モジュール60
0もしくはプリンタモジュール400と所定のプロトコ
ルで交信してその指令に基づいて原画読取付勢制御し、
原画画像データを出力する。また、スキャナモジュール
200内のすべての手段および原稿送り装置280など
の選択的付加装置を統合的に制御する。
【0039】ところで、画像読取部と画像形成手段とが
別々のモジュールからなる一般の画像システム、例え
ば、光ファイルシステムにおいては、その間に何らかの
ページバッファメモリ手段を備えているのが普通であ
る。しかし、このような構成では、画像読み取りから画
像形成の間に必然的に時間差を生じる。複写機ではこの
時間差はいわゆるファーストコピータイムの増加という
好ましくない結果を招く。そこで、この実施形態では、
ページバッファを省いてコストを低減するとともに、画
像読み取りと画像形成とを同期して、すなわちほとんど
時間差なく実行するようにした。この画像読み取りと画
像形成との同期には2通りの意味あいがある。その1つ
は「周期」の意味で、他の1つは「先頭の位相の一致」
という意味である。
【0040】もし、この同期が保てないと、前者につい
ては、例えばコピー画像が伸びるとか縮むとかの不具合
が発生し、後者については記録紙上のコピー画像位置が
正しく再現できないといった状況になる。さらに、この
実施形態のようにCMYK面順次作像方式のプリンタを
用いるカラー複写システムにおいては、プリンタモジュ
ール400がCMYK画像を順次重ね合わせて作像する
が、商用的に安価な装置とするには、ページバッファメ
モリを省くのが得策で、このときスキャナモジュール2
00は1枚の原稿に対して都合4回の走査を行い、1回
の原画像ごとにCMYKのうちの1色ずつ送り出す方式
が良い。このようにした場合、4回の色順次走査におい
て原画走査の走査位置精度をとること、言い換えれば前
述の同期が重要な問題になる。すなわち、同期が狂うと
色版ずれとなり、正しいカラー画像を得ることができな
くなる。
【0041】これを解決するための方式を図4を参照し
て説明する。同図は1回分の原画走査について表したも
ので、上部には2走査分の詳細を示す。
【0042】まず始めに、システム制御手段600から
のSCANコマンドを受信したとき、第1キャリッジ2
08は受信からいつもt5時間後に光軸205Xが原画
先端202Sに達し、かつ、副走査速度をVsubとす
るように第1の通信制御手段によって制御する。これに
よってコマンド受信タイミングから常に一定時間t5の
後に画像データを出力するので、少なくとも位相に関す
る同期は保たれる。なお、コントローラのためにキャリ
ッジ基準位置検知のためのセンサ211を設け、毎回の
走査の基準位置合わせの校正を行い、かつ、ステッピン
グモータ210の1ステップ角度デジタルの副走査移動
量(第1キャリッジ208の移動量)を1/16mm以
下としている。モータ駆動方式としてはマイクロステッ
プ駆動方式などが使用される。
【0043】次に、周期に対する同期のために、第1の
同期信号発生手段230SYNCの発生するパルス列周
期ts1に同期して1つの主走査線を読み取り、これを
送出バッファ230FIFOに入力するようにした。ま
た、コントローラのデータの受取側、図4では、システ
ム制御モジュール600が周期ts1と実質的に同一の
周期で順次取り出すようにした。複写モードにおいて
は、データの受取側をプリンタモジュール400とし、
前述の同期メカニズムを維持するようにした。このため
何回原画を走査してもコマンド受信からいつも一定時間
後に原画データが得られ、紙と画像の位置関係、すなわ
ちレジストレーションが常に正しく維持され、また、カ
ラーコピー時は余分なバッファメモリを必要としない
で、色版レジストレーションが維持され、かつ、コピー
がすばやく出力される。
【0044】なお、スキャナモジュール200は基本的
に他の2つのモジュール、すなわちシステム制御モジュ
ール600またはプリンタモジュール400から前記コ
マンドが入力される。
【0045】1.6.3 スキャナ制御手段230の他
の機能 図5はスキャナ制御手段230の上記以外の機能を実行
する処理手順を示すフローチャートで、これらの機能は
図2のマイクロプロセッサ230CPUのプログラムを
実行することで達成される。この実行プログラムは読み
出し専用メモリ230ROMに格納されている。
【0046】図5において電源が投入されるとp20
1、パワーオンの初期化処理が実行されp202、例え
ば、各種回路素子の初期パラメータ設定、ウオッチドグ
タイマスタート、キャリッジ208の初期位置(211
上)への移動といった処理が行われる。初期化が終了す
ると、p203で端子202S1,S2からのコマンド
入力が所定時間(タイムアウトタイム)内に来なかった
かどうかを判定する。コマンド入力が所定時間内にある
と、p204のスリープ開始処理を実行する。この処理
は、画像読取部200rdのパワーを切り、画像処理手
段300、拡張画像処理手段350の電源電圧を回路素
子内レジスタのデータが保持できる限界まで低下させる
機能であり、この処理によって待機時の消費電力削減、
冷却ファンの騒音低減に寄与する。
【0047】p205のウオッチドグタイムアウトで
は、ウオッチドグタイマがプログラムの正常実行を離れ
たときに発生し、この発生に応じてp206で故障発生
通知機能がシステム制御モジュール600にこれを通知
する。
【0048】p210は画像読取部200rd、画像処
理手段300、拡張画像処理手段350に故障が発生し
たときの割り込みベクタで、この割り込みが発生する
と、p211で故障部位の特定、要因の分析を行い、p
212でシステム制御モジュール600に通知する。そ
して、p213では安全化制御処理、例えばモータ21
0が過熱故障に至った場合、火災などの危険を避けるた
めにフェールセーフ処理を行う。
【0049】p220はSCSI端子202S1,S2
に情報入力があった場合の割り込みベクタで、このとき
p221でスリープタイマを停止し、p222で受信内
容を調べる。そして、受信内容に応じて、以下の5種の
いずれかにブランチさせる。その第1のブランチは、p
230のTEST(TEST unit ready)
で、本スキャナモジュールが原稿走査可能か否かの問い
合わせである場合のパスであって、p231で自動原稿
送り装置280やフィルムプロジェクタ290などの選
択的付加装置を含めてスキャナモジュールの準備状況を
回答する。
【0050】p290はスキャナに対して自己診断DI
AG(DIAGnostic)を求められた時のルート
で、典型的には故障発生通知機能p206,p212が
故障を通知した後に求められ、p291で故障部位を特
定し、p292で故障モードを特定し、p293で自己
故障診断結果の通知処理を実行して自己診断とその回答
処理を行う。
【0051】p240はスキャナモジュールの各種設定
モード問い合わせSENS(Mode SENSe)
で、p241ないしp245の処理で選択的付加装置2
89,290も含めてスキャナモジュールの現在設定さ
れている走査モードを回答する。すなわち、p241で
で本体スキャンモードを転送し、p242で原稿サイズ
を判定した後、p243でFPUモードを転送する。さ
らに、p244で画像処理モードを転送した後、p24
5でADFモードを転送する。
【0052】p250は各種設定モード設定SEL(m
ode SELect)要求時のパスで、上述のSEN
Sと対をなす。各種パラメータはp251ないしp25
6の各ルーチンで設定する。すなわち、p251でAD
Fモードを、p252でスキャンモードを、p253で
FPUモードを、p254で基本画像処理モードを、p
255で拡張画像処理モードをそれぞれ設定し、p25
6でシーケンス制御計画の処理を実行する。
【0053】p260はSCANまたはCOPY要求時
のパスで、通常、モノクロ処理では1原稿に対して1
回、カラー処理でRGB処理のケースでは1回、CMY
K処理のケースでは4回連続的に要求がある。この要求
時には、まず、p261でモータ210を起動し、続い
てp262でホームセンサ211の監視でキャリッジ2
08の通過を検知し、メモリ230RAM内に設けた位
置カウンタをリセットする校正操作を行う。この位置カ
ウンタは第1の同期信号発生手段230SYNCが1走
査線に対して1回発生する同期パルスによって1ずつイ
ンクリメントされる。p263では、先に受信したSC
ANまたはCOPY要求から計時してt5時間後に正し
く画先端202Sに到達し、かつ、事前にモード設定S
EL(mode SELect)要求で設定された走査
速度Vsubの定常状態を目指すためのモータ210の
駆動計画を計算する。
【0054】次いで、p264で基準白板202SHを
読み取り、シェーディング補正パラメータ算定、設定を
行い、以降の画像読み取りデータのシェーディング補正
に使用する。続いて、p265でバーコードで202B
を読み取り、P267でモータ加速制御を行い、所望の
速度に達した時にP268で定速制御に切り替える。p
269は前記位置カウンタの係数値が原稿先端位置に達
したかどうかを監視し、原稿先端位置に達した時点でp
270に移行する。p270では画像データのバッファ
メモリである230FIFOの入り口ゲートを開け、基
本画像処理手段300からの画像信号を画像信号線30
0Dを通じて受け入れる準備を行う。以降P271から
P274は原画画像データを230FIFOに送り出す
タスク群で、まずp271で第1の同期信号発生手段2
30SYNCが1走査線の度に発生する同期パルスを検
出する。p272では1走査線4752画装置分の画像
データを画像信号線300Dを通じて230FIFOに
記憶させる。このとき、p273でキャリッジ位置カウ
ンタをインクリメントする。p274はこのループが原
画サイズ相当、例えばA3サイズでは、走査線が672
0本、つまり、6720回だけ繰り返される。1面分の
走査が終わると、p275で230FIFOの入り口ゲ
ートを閉じ、p276で特殊原稿検知回路500から検
知結果を受け取り、p277でカラー原稿自動検知回路
320から色検知結果を受け取る。これらの情報授受は
バス430BUSを通じて行われる。
【0055】そして、p278でモータ210を反転駆
動し、p279でホームを検知し、p280でモータ2
10を止める。また、p223でスリープタイマはリセ
ットされ、起動される。
【0056】1.7 画像読取部200rd 1.7.1 構成 画像読取部200rdの構成を図2に示す。同図におい
て、各符号は以下に列挙する各部を示している。すなわ
ち、207はカラー撮像デバイス、252はアナログ/
ディジタル変換器、253はシェーディング補正回路、
254はサンプリング位置ずれ補償回路である。
【0057】原画180はプラテン202に複写面が下
で、読取開始位置がプラテンの左端202Sとなるよう
に載置される。結像レンズ205は原画像を撮像デバイ
ス207の受光面に縮小投影結像する。撮像デバイス2
07は電荷結合素子(CCD)でカラー撮像機能を備
え、赤フィルタで覆われた4752画素1次元配列のR
撮像部、緑フィルタで覆われた4752画素1次元配列
のG撮像部、青フィルタで覆われた4752画素1次元
配列のB撮像部が主走査方向(図3の紙面に垂直な方
向)に3列平行に並べられた構造としている。3本の走
査線はほとんど近接しており、具体的には、原画180
面に換算して4/16mm間隔であるのと等価である。
なお、以下、この1次元撮像デバイスによる走査方向を
主走査、これと直交する方向を副走査方向と称する。
【0058】照明ランプ203と第1ミラー204Aは
第1キャリッジ208にマウントされ、第2ミラー20
4Bと第3ミラー204Cは第2キャリッジ209に固
定されている。原画を読みとる時は、第1キャリッジ2
08は副走査方向Vsubで、第2キャリッジ209は
Vsub/2の速度で原画走査モータ210、駆動ワイ
ヤ210Wによって光学的共役関係を維持したまま左端
から右端に向かって走査(副走査)駆動される。モータ
210はステッピングモータが使用されている。
【0059】副走査速度Vsubは基準速度に対して1
/8倍ないし4倍まで1%刻みで可変であり、他モジュ
ールからのコマンドで任意の速度が選択される。
【0060】1.7.2 動作 図4に画像読取機構部の速度線図を示す。これを参照
し、原画走査について説明する。第1キャリッジ208
は、通常、キャリッジホームセンサ211の真上で静止
し、待機している。このときのセンサ出力はオンであ
る。読取走査指令SCANまたはREQを受信すると、
t1でランプ203を点灯し、モータ210を駆動して
右方向に走査を開始する。t2時間後、キャリッジ20
8がホームセンサ211の検知範囲をはずれ、出力はオ
フとなる。この外れる位置が走査基準位置として記憶さ
れ、位置の構成基準点として使用される。また、スキャ
ナ制御手段230は画先端202Sまでの到達時間t5
と速度Vsubの要求精度とを達成すべく最適加速計画
を計算し、モータ210のステップパルス列を算出す
る。以降、キャリッジ速度はこのパルス列で駆動され、
画先端202Sに至る時刻および所望の一定速度走査が
期待通り達成される。
【0061】校正基準点を通過した後は、副走査速度の
如何にかかわらず撮像デバイス207はレンズ205が
投影する各色の画像を主走査線単位で読み取る。これ
は、撮像デバイス207の電荷蓄積時間を一定にするた
めに都合が良い。主走査周期は第1の同期信号発生手段
230SYNCが発生するパルス列周期ts1であり、
同パルス列はバス230BUSを経由して読み取り手段
(回路)250に接続されている。なお、第1の同期信
号発生手段230SYNCは、ここに接続された水晶発
振子230XTLの原発振周波数を分周してバス230
BUSに出力する。撮像デバイス207の総画素数は4
752個で主走査1ラインを原画換算で16画素/mm
に分解、標本化して読み取り、原画180からの画素単
位のRGB反射光に応じたアナログ電圧を出力する。そ
の後、A/D変換器252によって8ビットのデジタル
信号に変換し、すなわち、256階調に量子化され、以
降の回路に渡される。
【0062】上記基準点通過後は、まず、t3で白基準
板202SHを読み取り、8ビットのデジタル変換値が
シェーディング補正回路253に記憶される。以降、読
み取られた画像データはシェーディング補正が有効に施
されることになる。t4時刻にキャリッジ208が有価
証券違法複写の追跡、リモートサービスに供するための
個体識別バーコード板202Bの下を通過するとき、こ
れを読み取り、画像データはシステム制御モジュール6
00に伝送される。
【0063】次に、t5時刻に原画先端202Sに達す
ると、画像読取部200rdは原画像180を走査線単
位で読み取り、画素毎の色分解デジタルデータ250D
として順次次段の基本画像処理手段300に出力する。
【0064】A3版原画180のすべて、6720走査
線分を読み取り、キャリッジ208が右端に達し、t6
の時刻となったとき、モータ210を反対方向に回し、
ホーム位置まで復帰して停止させ、次の走査に備える。
【0065】1.8 基本画像処理手段300 1.8.1 構成 基本画像処理手段300の構成を図2に示す。同図にお
いて、各符号は以下に列挙する各部を示している。すな
わち、図2において、301は空間フィルタ回路、30
2は変倍回路、303は色処理回路、304は階調処理
回路、310は像域自動分離回路、320はカラー原稿
自動検知回路、500は特定原画像検出回路である。
【0066】1.8.2 各要素の機能 空間フィルタ回路301は平滑化処理もしくは鮮鋭化処
理を施す。一般に原稿180が網点印刷物である場合に
は平滑化処理を施し、文字だけの原稿では鮮鋭化処理を
施す。選択はコンソール800の原稿指定画面で入力す
るかもしくは後述の像域自動分離回路310からの分離
結果に依存させる。
【0067】変倍回路302は画像を主走査方向に25
%ないし400%に変倍させる。なお、副走査方向の複
写変倍は画像読取速度(副走査速度)を変えることで行
う。
【0068】色処理回路303は、原画RGB信号にマ
スキング処理を施して記録色信号であるC(シアン)、
M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の画
像形成信号に変換する機能を有する。さらに、文字画像
と濃淡画像とでそれぞれに適した色処理、例えば黒文字
部の純黒化処理などいわゆる適応色処理を施す。また、
必要に応じてRGB信号のままスキャナ制御手段230
を経由させ、システム制御モジュール600に出力す
る。
【0069】階調処理回路304は、8ビットのCMY
Kいずれかの画像信号からディザ処理を施し、4ビット
の記録画像信号をつくる。さらに、文字画像と濃淡画像
とでそれぞれに適した階調変換、いわゆる適応的階調処
理を施す。
【0070】像域自動分離回路310は、1枚の原画上
の文字画像部分と濃淡画像部分とを画素単位で識別し、
この結果を空間フィルタ回路301、色処理回路30
3、階調処理回路304に出力する。
【0071】カラー原稿自動検知回路320はカラー原
稿/白黒原稿識別処理を行う。
【0072】特定原画検出回路500は、原稿180が
複写が禁じられている有価証券なその特定原画か否かを
判別し、特定原画を検出したときには、全面真っ黒にす
るなどが信号を変質させる。特定原画検出回路500は
n個の地肌特性照合手段520−1,520−2,・・
・520−nと、色特性検出手段570と特定マーク検
出580と、特定文字列検出手段590およびこれらの
論理和手段521と化ら構成され、複写無用な原画を検
出し、前記制御手段230に通知する。地肌特性照合手
段、色特性検出手段、特定文字列検出手段、特定マーク
検出手段は使用国の国情に応じて取捨選択して任意個数
組み合わせて使用する。これによって汎用化を図ること
ができる。
【0073】1.8.3 動作 読み取られた原画RGB画像データ250Dは空間フィ
ルタ回路301、像域自動分離回路310、カラー原稿
自動検知回路320、特定原画検出回路500に並列に
入力され、並列処理される。基本画像処理手段300の
機能は2つのカテゴリに分けられる。第1のカテゴリは
画像信号を直接操作するのではなく、画像操作を支援す
るための機能である。例えば文字領域と階調画像領域に
識別分離する像域分離処理や原稿サイズ検知処理や、カ
ラー原稿/白黒原稿識別処理がある。
【0074】このカテゴリの処理には、例えばカラー原
稿/白黒原稿識別処理のようにプラテン202上のすべ
ての原画情報を調べなくてはならないものがあり、コピ
ー画像形成に先だって行われる。
【0075】第2のカテゴリは画像信号を操作する処理
で、例えば空間フィルタ処理、変倍、画像トリミング、
像移動、色補正、階調変換といった画像処理である。こ
れらの処理はさらに像域によって共通の処理内容のも
の、例えば変倍と、文字画像と濃淡画像部の2像域で異
なるもの、例えば階調処理に分類される。
【0076】第1カテゴリの処理結果の多くは、システ
ム制御モジュール600に伝達される。これを受けたシ
ステム制御モジュール600は、入力された処理結果に
基づいていて他の手段に制御指令を発して像形成工程を
進める。例えば基本画像処理手段300が白黒原稿であ
ると検知したとき、基本画像処理手段300は、これを
スキャナ制御手段230に伝え、第1通信制御手段はシ
ステム制御モジュール600に伝え、システム制御モジ
ュール600がプリンタモジュール400にK現像付
勢、CMY現像停止というコマンドを送る。するとプリ
ンタモジュール400内のプリンタ制御手段430はK
現像装置420Kのみ付勢して多色の現像を停止し、効
率的に像形成を行う。
【0077】第2のカテゴリの画像処理内容は第1のカ
テゴリの処理結果によって自動的に付勢される場合と、
オペレータによってコンソール800から指定入力され
るものと、これらの組み合わせによるものとがある。こ
れらの処理の一例として特定色画像消去処理について説
明する。
【0078】この処理は原画中に含まれる特定の色を消
去し、それ以外の色を保存して転写紙190A上に画像
形成する処理であって、基本画像処理手段300に含ま
れる色処理手段によって行われる。なお、特定色はオペ
レータによってコンソールから入力される。いづれにし
ても複写モードにおいては、基本画像処理手段300に
入力されたRGB画像信号を最終的には記録用の信号
C,M,Y,Kに変換し、プリンタモジュール400に
このデータを渡す。
【0079】なお、原稿が白黒原稿であると識別された
場合や、黒単色処理コマンドを受けたときにはモノクロ
化処理を施し、K信号のみが出力される。
【0080】1.9 拡張画像処理手段350 1.9.1 構成 拡張画像処理手段350は図2に示す2つの回路、すな
わち像域指定画像処理回路351および画像編集回路3
52から構成されている。この拡張画像処理手段350
はユーザの要望によって選択的に組み込めるようにスキ
ャナモジュール200の外周近傍に配置してある。
【0081】1.9.2 動作 像域指定画像処理回路351はオペレータの指定した原
画特定領域に他の一般領域とは異なる画像処理を施す機
能を有する。また、画像編集回路352は各種画像加工
機能、例えば、画像の左右反転、モザイク化、ソラリゼ
ーション、ポスタリゼーション、ハイコントラスト化、
ラインイメージ化といった特殊効果画像を形成する役目
を有する。
【0082】ここに含まれる処理の一例として像域指定
画像処理の1つである画像トリミング処理を取り上げて
説明する。
【0083】画像トリミングは原画像の特定領域を複製
し、他を空白化する処理である。処理方法は特開昭62
−159570号公報に開示されているような周知の技
術を用いている。しかし、上記技術によれば原画に付し
たフェルトペンマークを原稿に付すので、原稿を損傷す
るという問題があった。
【0084】そこで、この実施形態では、原稿画像をプ
レスキャンで読み取り、これをコンソール800の表示
手段820に表示し、オペレータがその画像を見ながら
カーソル移動キー813と確定キー814を操作してト
リミング範囲を指定し、入力された指定領域を領域指定
画像処理回路351が空白化するようにしている。
【0085】1.10 プリンタモジュール400 1.10.1 構成 図2にプリンタモジュール400の概略構成を示す。同
図においてプリンタモジュール400は、画像形成部4
00imgと第2の通信制御手段430SCSIと電源
手段401および選択的付属装置とから構成される。
【0086】画像形成部400imgとは電子写真感光
体414、帯電手段419、レーザ露光手段441、現
像手段420、第1転写手段414T,中間転写体42
7などの画像形成諸要素の集合体に付した名前であるこ
とは前述の通りである。
【0087】1.10.2 機構構成 プリンタモジュール400の機構構成を図3に示す。同
図において、各符号は以下に列挙する各部を示してい
る。すなわち、401Pは商用電源プラグ、401SW
はパワースイッチ、401は電源手段、430は第2の
通信制御手段を含むプリンタ制御手段を実装した回路基
板、430S1,430S2はプリンタ制御手段430
上にあって同一形状に形成され、同一のインターフェイ
スを有するSCSIコネクタ、430F1,430F2
はプリンタの選択的付加装置通信用光ファイバコネク
タ、441はレーザダイオード、442はfθレンズ、
443は回転多面鏡、444はミラー、412Aは両面
複写兼用自動給紙カセット、412Bは手挿し給紙トレ
イ、413A,Bは給紙ロール、418Rはレジストロ
ール対、413F,G,H,Jは搬送ロール対、414
は感光体ドラム、415は中間転写ベルト、416は1
次転写コロトロン、417は2次転写コロトロン、41
9は帯電スコロトロン、420C,M,Y,Kはそれぞ
れシアン、マゼンタ、イエローおよび黒の現像装置。4
20は現像装置集合体、421はクリーナ、422は搬
送ベルト、423Aは定着ロール、423Bは定着バッ
クアップロール、424は排出ロール、425は排出切
り替えロール、426は画像先端位置検出手段である。
【0088】1.11 プリンタ制御手段430 1.11.1 構成 プリンタ制御手段430の構成を図2に示す。同図にお
いて、各符号は以下に列挙する各部を示している。すな
わち、430CPUはマイクロプロセッサ、430RA
Mはリード/ライトメモリ、430ROMは読み出し専
用メモリ、430INTは割り込みコントローラ、43
0PFはシリアル通信ユニット、430SYNCは第2
の同期信号発生器、430XLTは第2の水晶振動子、
430DMAはDMAコントローラ、430FIFOは
ファーストインファーストアウトメモリ、430SCS
Iは第2の通信制御手段として機能するSCSIコント
ローラ、430S1,S2は同コネクタ、430DVは
センサ、モータなど各種アクチュエータの入出力回路、
430BUSはバス、430DCはデータチャネルであ
る。
【0089】1.11.2 タイミング制御、同期制御 プリンタ制御手段430はシステム制御モジュール60
0もしくはスキャナモジュール200との所定のプロト
コルで交信して基本的には主走査線単位に画像データを
獲得し、指令の印字モードに基づいてモジュール内のす
べての手段を協調付勢制御して画像を形成し、最終画像
190Aを出力する。また、プリンタモジュールに選択
的に付加されるソータ490などを統合的に制御する。
【0090】カラー印字モードにおいては、CMYKの
1色ずつを面単位で形成し、中間転写ベルト415上に
これを重ね、記録紙190に転写して最終画像とする面
順次作像方式である。これにより、カラーコピーモード
では、システム制御モジュール600またはスキャナモ
ジュール200に対して1枚のプリンタに付き4回の走
査要求を出力する。カラー画像形成においては、中間転
写ベルト415上の色版ごとの位置精度(レジストレー
ション)の確保はきわめて重要である。
【0091】このレジストレーションの確保の方式につ
いて、図6を参照して説明する。
【0092】同図は1回分の画像信号の同期について示
した説明図である。ここでは、第1にシステム制御手段
600またはスキャナモジュール200に対してデータ
要求コマンドREQを画像データ受信の一定時間t5前
に送るという方式をとっていることを示している。カラ
ー画像形成では、2番目以降の色版形成では、その前の
色版画像先端が露光点441Xに達する予測されるt5
時間以前にデータ要求信号REQを発すれば良いことに
なる。精度よく前の色版先頭が441Xに到達すると予
測される時間を計るため、この作像手段では、画像先端
検知手段426を中間転写ベルト415に対向して設け
ている。基本的には、露光点441Xから第1の転写点
414Tまでの距離L1に感光体周速度Vpcとt5との
積を加えた値と、第1の転写点414Tから画像先端検
知手段426の検知位置までの距離L2を一致させ、2
番目以降の色版形成では、その前に形成された色の先端
基準画像を検知させ、検知と同時にデータ要求信号RE
Qを出力すればよい。
【0093】このいわば定時間前データ要求方式は、相
手がスキャナモジュール200のように走査装置が何ら
かの質量を有し、画像データを出力するまでにそれなり
の準備時間を要するといったデータ送信元には、特に有
効である。
【0094】このようにデータ要求コマンドを発信して
おけば、スキャナモジュールの項で述べたようにモジュ
ール間プロトコルにしたがってt5時間後にはデータ発
生側が第1走査線のデータを用意している。これによっ
て少なくとも位相に関する同期は保たれる。
【0095】次に、周期に関する同期をとるために、ま
ず、第2同期信号発生手段430SYNCの発生するパ
ルス列周期ts2に同期して1走査線分の記録データを
相手から受け取り、これを受信バッファ430FIFO
に入れるようにした。また、このパルス列周期ts2に
同期して回転多面鏡443を駆動し、具体的には、位相
ロックサーボ駆動とし、ミラー面が周期ts2で入れ替
わる用にした。これによりレーザ441の輝点441X
は感光体414上をts2周期で露光走査する。また、
当然のことながら、この輝点走査の間にレーザ駆動回路
441DVが画像データD1からD4752に基づいて
レーザ441を画素単位に4752回の点灯制御する。
複写モードにおいては、データの送信側をスキャナモジ
ュール200とし、また、印字モードにおいては、デー
タの送信側をシステム制御モジュール600として上記
同期メカニズムを維持するようにした。これによって何
回原画走査してもコマンド初信からいつも一定時間後に
原画データが得られ、紙と画像の位置関係(レジストレ
ーション)が正しく維持され、色版レジストレーション
が維持される。
【0096】このような色版レジストレーション方式
は、また、色版後との作像間隔を任意にできるという特
徴を有する。この実施形態におけるA4カラーサイズ複
写モードの画像形成では、転写ベルト415の2周期ご
とに1色形成し、A3サイズカラー複写モードの画像形
成では、転写ベルト415の2周期ごとに1色形成する
ことで、現像装置集合体420の回転などの色版交換作
用時間の十分な確保を行っている。さらに、カラー印字
モードの画像形成では、画像サイズにかかわらず、1色
形成するたびに任意の給紙時間を挿入できるようにし
た。これにより、システム制御手段630に含まれるメ
モリ630RAMなどのハードウエア量が比較的少な
く、また、マイクロプロセッサ630CPUが通常の能
力であったとしても印字処理手段650PRは1色ごと
に時間に制約されずに出力画像をビットマップデータに
展開し、前記1色データができあがった時点でシステム
制御モジュール600からプリンタモジュール400に
データ転送し、プリンタモジュール400が1色画像形
成を実施する。
【0097】1.11.3 全体としての機能 図7はプリンタ制御手段430の処理手順を示すフロー
チャートで、これらの機能は図2のマイクロプロセッサ
430CPUのプログラムを実行することで果たされ
る。この実行プログラムは読み出し専用メモリ430R
OMに格納されている。
【0098】図7において電源が投入されるとp40
1、パワーオンの初期化処理が実行されp402、例え
ば、各種回路素子の初期パラメータ設定、ウオッチドグ
タイマスタート、4色現像装置集合体420初期位置合
わせといった処理が行われる。初期化が終了すると、p
403で端子402S1,S2からのコマンド入力が所
定時間(タイムアウトタイム)内に来なかったかどうか
を判定する。p404は定着手段423のヒータ電源を
切る機能であり、この処理によって待機時の消費電力削
減に寄与する。
【0099】p405のウオッチドグタイムアウトで
は、ウオッチドグタイマがプログラムの正常実行を離れ
たときに発生し、この発生に応じてp406で故障発生
通知機能がシステム制御モジュール600にこれを通知
する。
【0100】p410は画像形成部400img、その
他、本モジュール内に故障が発生したときの割り込みベ
クタで、この割り込みが発生すると、p411で故障部
位の特定、要因の分析を行い、p412,p413でシ
ステム制御モジュール600に通知する。そして、p4
14では安全化制御処理、例えばモータ210が過熱故
障に至った場合、火災などの危険を避けるためにフェー
ルセーフ処理を行う。
【0101】p420はSCSI端子402S1,S2
に情報入力があった場合の割り込みベクタで、このとき
p421でスリープタイマを停止し、p422で受信内
容を調べる。そして、受信内容に応じて、以下の5種の
いずれかにブランチさせる。その第1のブランチは、p
430のTEST(TEST unit ready)
で、本スキャナモジュールが原稿走査可能か否かの問い
合わせである場合のパスであって、p431で選択的付
加装置480,490を含めてスキャナモジュール状況
を回答する。
【0102】p490はスキャナに対して自己診断DI
AG(DIAGnostic)を求められた時のルート
で、典型的には故障発生通知機能p406,p412が
故障を通知した後に求められ、p491で故障部位を特
定し、p492で故障モードを特定し、p493で自己
故障診断結果の通知処理を実行して自己診断とその回答
処理を行う。
【0103】p440はスキャナモジュールの各種設定
モード問い合わせSENS(Mode SENSe)
で、p441ないしp445の処理で選択的付加装置4
80,490も含めてプリンタモジュールのモード設定
状態を回答する。すなわち、p441でプリントモー
ド、p442で転写紙サイズ、p443でソータモー
ド、p444で給紙モード、p445でサプライ状態を
それぞれ転送する。
【0104】p450は各種設定モード設定SEL(m
ode SELect)要求時のパスで、上述のSEN
Sと対をなす。各種パラメータはp451ないしp45
4の各ルーチンで設定する。すなわち、p451でソー
タモードを、p452でプリントモードを、p453で
給紙モードを、p454でシーケンス制御計画の処理を
それぞれ実行する。なお、p454では、複写モードの
場合、記録画像データ要求先がスキャナモジュール20
0、プリント(印字)モードの場合はシステム制御モジ
ュール600であることをあらかじめ登録しておく。
【0105】p460はプリント要求時のパスで、通
常、単色画像形成処理では1枚のプリントに対して1
回、フルカラー処理では4回、2次色モノカラー処理で
は、2回連続的に要求がある。前述のように1枚のプリ
ントにおける複数のPRINT要求が不規則間隔で到来
しても各色版を正しく重ねる制御を可能にしてある。こ
の要求時には、まず、p461でモータ414Mを起動
し、続いてp462で作像シーケンス制御を開始し、p
463で先端センサ426の検知動作を監視する。先端
検知センサ426が画像先端を検知したときは直ちにp
464が起動され、データ転送要求信号REQをスキャ
ナモジュール200もしくはシステム制御モジュール6
00に出力する。p465でメモリ430RAM内に設
けたラインカウンタ(走査線カウンタ)をリセットす
る。このカウンタは第2の同期信号発生手段430SY
NCが1走査線に対して1回発生する同期パルスによっ
て1ずつインクリメントされる。p466は、データ転
送要求信号REQが発せられてからデータ転送先が第1
ライン目のデータを準備するまでの時間、言い替えれば
すでに別の色の画像が存在する場合、それが露光相当位
置441Xまで循環して戻ってくるに相当する時間を監
視するタスクである。この時間が経過したときp467
では、前記ラインカウンタに対し、2度目のリセットを
行い、さらに、画像データのバッファメモリである43
0FIFOの出口ゲートを開け、画像信号線を通じてレ
ーザドライバ441DVに記録画像信号引き渡しの準備
を行う。
【0106】以降、p468からp472は端子402
S1,S2から引き取る記録画像データを1走査線分ず
る430FIFOに記憶するタスク群で、まず、p46
8で、第2の同期信号発生手段430SYNCが1走査
線の度に発生する同期パルスを検出する。p469は端
子402S1,S2から獲得する1走査線4752画素
分の画像データをメモリ430FIFOに記憶させる。
このとき、p470でキャリッジ位置カウンタをインク
リメントする。p471はこのループが記録サイズサイ
ズ相当、例えばA3サイズでは、走査線が6720本、
つまり、6720回だけ繰り返される。1面分のレーザ
走査が終わると、p472がメモリ430FIFOの出
口ゲートを閉じ、レーザドライバの駆動信号を絶つ。こ
のとき当然、端子402S1,S2から記録画像データ
を引き取ることも完了する。p473では、今回の画像
形成が最終記録色画像の最後の色画像形成であったかど
うかを調べる。もし、最終色でなかった場合には、残り
の作像シーケンス制御を完了し、p480でモータを停
止する。また、もし最終色画像形成が終わっていたので
あれば、p474からp478の給紙、2次転写、定
着、排紙プロセスを実行し、記録画像190Bを本プリ
ンタモジュール400外に排出する。
【0107】1.11.4 画像形成部400imgの
動作 プリンタモジュール400はプリンタ制御手段430に
入力されるCMYK各色について主走査、副走査ともに
画素密度1/16mmもしくは1/24mmの2ビット
記録データに基づいて、転写紙上に主走査、副走査とも
にCMYK各色ともに記録ドット密度1/16または1
/24mmのドットパターンからなるフルカラーの可視
像を形成し、出力する。記録ドット密度1/16mmま
たは1/24mmの選択はモード選択コマンドであらか
じめ指定される。デフォルトはドット密度1/16mm
である。
【0108】像形成サイクルが開始されると、まず、感
光体ドラム414は反時計回りに、中間転写ベルト41
5は時計回りに、それぞれ駆動モータ414Mによって
駆動される。中間転写ベルト415の回転に伴ってCト
ナー像形成、Mトナー像形成、Yトナー像形成、Kトナ
ー像形成が行われ、最終的にCMYKの順に中間転写ベ
ルト415上に重ねてトナー像が得られる。
【0109】まず、C像形成は、以下のようにして行わ
れる。帯電スコロトロン419はコロナ放電によって感
光体ドラム414を負電荷で−700Vに一様に帯電さ
せる。続いて、レーザダイオード441はC信号に基づ
いてラスタ露光を行う。像形成のための記録信号は、一
般のコピーモードではスキャナモジュール200から、
知的画像処理を含む特殊なコピーモードおよびファクシ
ミリモード、または印字モードにおいては、システム制
御モジュール600から供給される。複写モードにおい
ては、スキャナモジュール200に対して印字モードや
ファクシミリモードではシステム制御モジュール600
に対して「所定時間後に記録画像データを送れ」という
データ要求信号REQを発しておく。
【0110】記録信号はプリンタ制御手段430のSC
SI端子430S1または430S2から入力され、記
録制御回路であるレーザ駆動回路441DVが入力され
た記録信号に基づいてレーザダイオード441を入力画
素単位に発光制御する。記録信号は1画素4ビットであ
る。より具体的には、最高C濃度画素のときには、全主
走査幅相当だけレーザ発光システム、白画素のときには
全く発光せず、中間的な濃度信号の場合には、濃度デー
タに比例した時間だけ発光させるようにしてある。この
ようにしてラスタ像が露光されたとき、当初、一様荷電
された感光体ドラム414の露光された部分は、露光光
量に比例する電荷が消失し、静電潜像が形成される。
【0111】現像装置420C内のトナーはフェライト
キャリアとの撹拌によって負極性に帯電され、また、本
現像装置のシアン現像ロール420Cは感光体ドラム4
14の金属基体層に対して図示しない電源手段によって
負の直流電位と交流とが重畳された電位にバイアスされ
ている。この結果、感光体414の電荷が残っている部
分にはトナーが付着することがなく、電荷のない部分、
すなわち、露光された部分にはCトナーが吸着され、潜
像と相似なC可視像が形成されることになる。レーザ駆
動回路441DVには、上記レーザダイオード441の
記録信号に基づく発光制御の他に、Y画像形成時に特殊
な画像文様データを発生し、入力画像データにこれを無
条件に加える。つまり、入力画像データと特殊画像文様
データとの論理和でレーザダイオード441を駆動する
機能を有する。この文様は、システム識別番号をパター
ン化した微細な画像で、何らかの方法で有価証券などの
違法画像を形成した際に、その追跡を助けるために付さ
れている。
【0112】このようにして感光体上のトナー像が反時
計回りで回転し、1次転写コロトロン416の対向位置
に達すると、前記感光体414と接し、同期速度で駆動
される中間転写ベルト415にコロナ転写される。感光
体414上の若干の未転写残留トナーは感光体414の
再使用に備えてクリーニング装置421で清掃される。
ここで回収されたトナーは回収パイプを経由して図示し
ない廃トナータンクに蓄えられる。
【0113】前記中間転写ベルト415は特に印字モー
ドで要求の多い長時間像担持特性を良好に維持させるた
め、比較的固有抵抗値の大きな材料を用いている。これ
によって次のMトナーの作像までにかかる時間が例えば
20分といった長い時間であってもトナー像を乱すこと
なく担持することが可能となった。
【0114】次に、M信号に基づいてM像形成ラスタ露
光を行うに先だって現像装置集合体420を反時計回り
に回転し、M現像ロール420Mを感光体414に対向
させる。次に、形成したC可視像の先頭位置を先端検知
手段426で検出し、スキャナモジュール200もしく
はシステム制御モジュール600に対して「所定時間後
に記録M画像データを送れ」というデータ要求信号RE
Qを再び発する。この要求信号は、画像位置検知手段4
26が前工程で有効C画像よりわずかに先方に付してお
いた見当合わせ(レジストレーション)Cトナーマーク
画像と検出した時間に発行される。また、Cトナーマー
ク画像の代わりにあらかじめ中間転写ベルト415に恒
久的なマークを付す方式であっても一向に差し支えな
い。
【0115】この要求信号に同期してM信号が送られて
くれば、M像露光、現像、1次転写が行われ、元も既存
C画像に対して正確な色版合わせ、すなわち、中間転写
ベルト415上でC画像上にM画像が正しく重なること
になる。
【0116】このようにしてMラスタ像が露光されたと
き、当初、一様荷電された感光体(ドラム)414の露
光された部分は、露光光量に比例する電荷が消失し、静
電潜像が形成される。現像装置420M内のMトナーは
すべて負極性に帯電され、また、現像装置の現像ロール
420M上の現像剤は感光体414と接触し、C現像と
同様の電位にバイアスされている。したがって、感光体
414の電荷が残っている部分にはトナーが付着せず、
M信号で露光された部分にはMトナーが吸着され、静電
潜像と同様なM可視像が形成されることになる。
【0117】同様にしてY画像はCMトナー画像上に、
K画像はCMY画像上にそれぞれ重畳して形成される。
なお、複写モードでは、基本画像処理回路300がUC
R(下色除去)処理を行っているので1つの画素が4色
すべてのトナーで現像される機会は少ない。
【0118】このようにして少なくとも4回回転した中
間転写ベルト415上に形成されたフルカラー画像はや
がて2次転写417部分に回転して移送される。
【0119】一方、像形成が開始される時期に、転写紙
190は3つの給送部すなわちカセット412A、手挿
し給紙トレイ412B、または外部給送口のいずれかか
ら給送ロール413A,413Bまたは搬送ロール対4
13Fの繰り出し、または搬送作用によって給送され、
レジストロール対418Rのニップで待機している。そ
して、2次転写コロトロン417に中間転写ベルト41
5上のトナー像先端がさしかかるときに、ちょうど転写
紙190先端がこの像の先端に一致するようにレジスト
ロール対418Rが駆動され、紙と像とのレジスト合わ
せが行われる。
【0120】このようにして転写紙が中間転写ベルト像
と重ねられて正電位電源につながれた2次転写コロトロ
ン417の下を通過する。このとき、コロナ放電電流で
転写紙が正電荷で荷電され、トナー画像のほとんどが転
写紙上に転写される。続いて2次転写コロトロン417
のわずか左に配した接地源に接続された図示しない除電
芯を通過するときに、転写紙が電荷を放電し、中間転写
ベルト415と転写紙190間の吸着力がほとんど消滅
する。そして、やがて転写紙190の自重が吸着力を上
回るようになり、転写紙190は中間転写ベルト415
から剥離して搬送ベルト422に移る。
【0121】トナー像を載せた転写紙190は、搬送ベ
ルト422によって定着装置423に送られる。その
際、加熱された定着ロール423Aとバックアップロー
ル423Bのニップ部において熱と圧力が加えられ、ト
ナーが溶融して転写紙190の繊維に食い込んで画像と
して定着され、これによってコピー像が完成する。完成
されたコピーは、この後、排出ロール対424によって
本体外に送り出される。排出されたコピー紙は図示しな
いトレイに表向きにスタックされる。
【0122】また、両面コピーのときには、切り替えロ
ール425を紙偏向とともに右方向に移動し、対向搬送
ロールに押し当てて転写紙を一旦反転操作した後、搬送
ロール対413Hで両面複写兼用自動給紙カセット41
2Aに導く。このときコピーされた転写紙190Aはコ
ピー面を上にしてスタックされる。
【0123】1.12 システム制御モジュール600 1.12.1 構成 システム制御モジュール600の構成を図2および図3
に示す。システム制御モジュール600は、システム制
御手段630、キー入力装置810とビットマップ表示
装置820からなるコンソール800、フロッピディス
ク装置740、光磁気記憶装置もしくはCD−ROMド
ライブ装置730、ICカード駆動装置745、第3の
通信制御手段630SCSI、および加速処理装置75
0から概略構成される。これらの各部もしくは各装置
は、図3のシステム制御モジュール600の筐体内にす
べて収納されている。また、結合手段600AL1でプ
リンタモジュール400の上部の結合手段400AL2
に嵌まり、締結できるようになっている。
【0124】1.12.2 機構 図3において、符号600で示されているものは、シス
テム制御モジュールの垂直断面図で、コンソール800
は、操作面が上に露出し、スキャナモジュール200を
重ねた際にも操作ができるように手前側に配されてい
る。また、フロッピディスク装置740、光磁気記憶装
置もしくはCD−ROMドライブ装置730、ICカー
ド駆動装置745は記録媒体挿入面を手前側として使い
勝手を考慮してある。また、第3通信制御手段630S
CSIのコネクタ630S1,S2は背面側に設けてあ
る。
【0125】1.12.3 機能構成 システム制御手段630の構成を図2に示す、同図にお
いて、630CPUはマイクロプロセッサ、630RA
Mは読み出し/書き込みメモリ、630ROMは読み出
し専用メモリ、630INTは割り込みコントローラ、
630SYNCは同期信号発生器、630XTLは水晶
発振器、630DMAはDMAコントローラ、630F
IFOはファーストインファーストアウトメモリ、63
0SCSIは第3の通信制御手段として機能するSCS
Iコントローラ、630S1,S2はSCSI端子、6
30BUSはバス、630DCはデータチャネル、65
0は物理的には磁気ディスクドライブであるが、機能的
にはシステム制御プログラムを記憶してあるため、応用
処理部とも称している。また、記憶媒体として例えばR
OMに代替しても何等差し支えない。
【0126】1.12.4 機能 システム制御手段630の第1の機能としては図1に示
すように種々のモジュール構成のシステム制御があり、
第2に画面表示とキー入力といったコンソール800の
制御がある。また、第3にファクシミリや外部ホストコ
ンピュータとの通信制御機能および記録画像データの展
開機能がある。
【0127】1.13 応用処理部650 1.13.1 構成 応用処理部650は図2に示すように、複写処理手段6
50CP、ファクシミリ処理手段650FX、印字処理
手段650PR、知的画像処理手段650AIから構成
される。これらすべての処理手段は、システム制御手段
630のハードウエア資源を共有し、ハードディスク装
置に記憶されたプログラムの実行という形式で実現して
いる。
【0128】複写処理手段650CPはスキャナモジュ
ール200やプリンタモジュール400とシステム制御
モジュール600とを接続したシステムにおいて、シス
テム全体を統合的に制御して画像複写機能を実現するた
めの処理である。
【0129】ファクシミリ処理手段650FXはスキャ
ナモジュール200やプリンタモジュール400とシス
テム制御モジュール600と、公衆電話回線650FC
を接続したシステムにおいて、ファクシミリ機能を実現
するための処理手段である。印字処理手段650PRは
プリンタモジュール400をシステム制御モジュール6
00とを接続し、さらに外部コンピュータ650PCか
ら印字データを受け入れるようにしたシステムにおい
て、永久可視像形成出力を行う印字機能を実現するため
の処理手段である。
【0130】知的画像処理手段650AIはスキャナモ
ジュール200やプリンタモジュール400とシステム
制御モジュール600とを接続したシステムにおいて、
知的画像処理機能を実現するための処理手段である。こ
こで知的画像処理とは例えばスキャナモジュール200
が読み取った画像から文字を認識し、これに基づいてグ
ラフを作成するなど、原画180と出力画像190とが
著しく異なる画像処理を施すのを指している。知的画像
処理では一般の複写モードとは異なり、一旦画像データ
をシステム制御手段630内に取り込み、知的画像処理
手段650AIのよって処理され、しかる後、加工され
た画像データがプリンタモジュール400に引き渡され
て画像形成される。
【0131】1.13.2 機能 図8は複写処理手段650CPおよび印字処理手段65
0PRの機能を説明するためのフローチャート、図9
(A)は複写処理の動作タイミングを示すタイミングチ
ャート、図9(B)は印字処理の動作タイミングを示す
タイミングチャート、図9(C)は複写処理動作中に故
障が発生したときのタイミングチャートである。
【0132】1.13.2.1 複写処理手段および印
字処理手段の処理手順 図8において、細線で示したブロックは複写処理650
CPおよび印字処理650PRの共通の処理、細線の破
線で示したブロックは複写処理650CP特有の処理、
太線で示したブロックは印字処理650PR特有の処理
であることを表している。
【0133】図8において、p601はプリンタモジュ
ール400の電源の投入時のスタートアドレスである。
プリンタモジュール400の電源の投入としたのはシス
テム制御モジュール600がプリンタモジュール400
と一体として組み立てられ、電力供給をプリンタモジュ
ール400から受けるようにしたためである。p604
では各種ソフトウエア上のパラメータ、例えば割り込み
コントローラ630INTの内部レジスタを初期化す
る。p602はウォッチドグタイマがタイムアウトした
ことを示し、p603でバックアップすべきデータの保
護処理、すなわち、データセーブを行い、p604の初
期化処理へブランチする。p605では各種イベント有
無を監視し、p606でその内容を調べ、4種のパスへ
ジャンプさせる。
【0134】p610はスキャナモジュール200また
はプリンタモジュール600から故障発生の通知を受け
取った際に分岐するブランチで、p611からp614
でその内容を確認する。p615ではオペレータに故障
内容が分かるように画面820に表示を行い、また、p
616で公衆回線で接続されるサービスセンタにその情
報を通知する。p617はこのサービスセンタから故障
快復手順などの指示を受信するもので、これをp618
で表示する。
【0135】p620はスキャナモジュール200また
はプリンタモジュール600から異常発生の通知を受け
取った際にブランチする。ここでいう異常とはトナーや
記録システムなどのサプライの不足や筐体ドアの開きな
ど、サプライ補給とかドア閉などの容易に正常状態に移
行できる状態を指す。p621からp624でその内容
を確認する。そして、p625でサプライ補給を促すな
ど正常状態復帰手順に関するメッセージをコンソール画
面820上に表示する。
【0136】p660はオペレータがコンソール800
から入力する各種複写モード、例えば画像処理モードの
指定、ソートモードの指定といったモード設定時、もし
くは印字モードでホストコンピュータからのモード設定
コマンド受信時に起動され、p661で表示器820に
応答画面を表示するとともに、p662およびp663
でスキャナモジュール200およびプリンタモジュール
400にモード設定コマンドを送る。
【0137】p630はスタートボタン811が押され
たとき、もしくは印字モードでホストコンピュータから
のスタートコマンドを受信したときに分岐するブランチ
で、p631からp632でプリンタモジュール400
に準備状況を問い合わせる。さらに複写モードではp6
33からp634でスキャナモジュール200に準備状
況を問い合わせる。これらが準備完了していれば複写モ
ードの場合に限り、p635でスキャナモジュール20
0にはCOPYコマンドを送る。p636でプリンタモ
ジュール400にはPRINTコマンドを送る。複写モ
ードの場合、これでスキャナモジュール200とプリン
タモジュール400間でコマンドを取り交わし、前述の
モジュールの項で述べた手順にしたがって画像データの
授受を行い、コピーを生成することになる。印字モード
の場合に限り、p636Dにおいてプリンタモジュール
400の項で述べた手順にしたがって1色1ページ分の
画像データをシステム制御モジュール600からプリン
タモジュール400に転送する。
【0138】p637からp640は一連の画像読取プ
ロセスおよび画像形成プロセスを終えたかどうかを問い
合わせるステップである。そして、p641で初期状態
に復帰していれば、これを画面820に表示する。p6
42では、所定の色版分だけ、また、所定の部数だけ全
部が完了したかどうかを調べ、まだ残りの像形成が必要
ならばp631に戻って処理を繰り返す。これらの処理
は、カラーコピー時には4回、このループが繰り返され
ることになる。
【0139】1.13.2.2 システムの動作タイミ
ング 図9は3つのモジュールの信号の流れとタイミングを表
したもので(A)は複写モードの動作タイミング、
(B)は印字モードの動作タイミング、(C)は転写時
ジャムなどの故障発生時の動作タイミングを示す。
【0140】図9(A)では、システム制御モジュール
600は複写制御手段650CPによって4色分4回の
PRINTコマンド発行を等間隔で行う。同図(B)で
は、システム制御モジュール600は印字制御手段65
0PRによって4色分4回のPRINTコマンド発行を
等間隔ではなく、ランダムに行う。印字データが多い場
合には、一般に発行間隔は複写モードの間隔よりもかな
り長くなる。また、650PRの扱う色別データサイズ
の多寡やビットマップデータのソフトウエア的展開作業
の不均一性の結果として完了時間のばらつきとして表
れ、このばらつきに合わせPRINTコマンドは非等間
隔に発行される。なお、印字モードではスキャナモジュ
ール200はまったく関与しないので、物理的に切り放
してもなんら支障なく動作する。また、同図(C)は複
写モードにおいてプリンタモジュール400で転写紙ジ
ャムが発生した場合の処理タイミングを示すものであ
る。
【0141】2.画像処理条件の調整 ここで、本発明の課題である画像処理条件の調整につい
て説明する。画像処理条件とは、さらに詳しくは、作像
部の階調特性を補正するためのプリンタγ変換回路に設
定するプリンタγ補正データの最適化に関する課題であ
る。図16を参照して、プリンタγ補正の原理について
説明する。
【0142】2.1 プリンタγ補正の原理 図16(1)はプリンタの現状のγ特性を示すもので、
プリンタγ変換回路の出力(γout)があるレベルの
ときに作像した画像を読取装置で読み取ったときの値
(Vscn(現))の関係を示す。本発明では、読取装
置を印刷の濃淡を計測するための計測器として用いるた
め、濃淡は読取装置の出力値で表す。図17にプリンタ
γ特性の現状値を検知するためのテストパターンの例を
示す。
【0143】図17から分かるように、A4判の記録紙
1700の中央部に、白レベル(地肌)から黒レベル
(ベタ)まで7段階のパッチ1701が作像されてい
る。左上には、このテストパターンを読取装置の原稿載
置台に載置する方向を指示する三角形のマーカ1702
が印字されている。図21および図22は原稿載置台に
テストパターン出力を載置する様子を示したものであ
る。この読取装置は、操作部の方向からみて左上のコー
ナが原稿載置位置の基準となっており、基準位置を示す
三角形のマーカ2101が表示されている。この原稿載
置台2102のマーカ2101とテストパターン170
1のマーカ1702の三角形の頂点を合わせるように裏
返しにして載置する。
【0144】図18はカラー画像形成装置用のテストパ
ターン出力の例で、写真モード用の階調処理パターンと
文字モード用の階調処理パターン1802,1803に
ついてそれぞれK,C,M,Yの4色、合わせて8本の
階調パターン1801が出力されている。この例では、
原稿載置方向を示すために、 「↑ シートは伏せて矢印を複写機の左奥にセットして
ください。」 というメッセージパターン1804に重畳して印字して
いる。
【0145】図19は左上コーナ基準のテストパターン
を出力する際に種々のサイズの記録紙を用いた場合の様
子を示したものである。ここではB5横、A4横、B4
縦およびA3縦置きの記録紙の場合である。いずれの場
合も左上コーナの基準位置1901から同じ位置にテス
トパターンが形成されている。そのため、図21に示す
ようにテストパターン出力を原稿載置台2102に載置
する場合は、テストパターン1801と読取装置の基準
位置1702,2101を合わせれば、記録紙1700
のサイズに関わりなく原稿載置台2102の同じ位置に
テストパターンが置かれる。したがって、読取装置は記
録紙1700のサイズを考慮することなくテストパター
ン1801を読み取ることができる。
【0146】図20は基準位置2001を中央・上部に
設定した場合のテストパターンの形成の様子を表したも
のである。この場合も、基準位置2001に対して同じ
位置にテストパターン1801が形成されている。この
場合は、読取装置側も基準位置を主走査方向の中央に設
定する必要がある。
【0147】図22は基準位置を中央・上部(原稿載置
台としては、左端中央部)に設定した場合のテストパタ
ーン出力を原稿載置台2202に載置する様子を表した
ものである。テストパターン1801および原稿載置台
2202のそれぞれに基準位置を示すマーカ2001,
2201があり、両マーカ2001,2201の頂点を
合わせるように載置する。その他、テストパターンの基
準位置は右上コーナに設定しても良いし、読取装置も右
側から左側に走査するように構成したものでは、右端の
奥、中央、手前などに基準位置を設定してもよい。
【0148】読取装置は原稿載置台2102に載置され
たテストパターンの各パッチを読み取ることによって図
16の(1)中の丸印でプロットされたデータを得る。
このデータに基づいて3次スプライン関数や簡単には直
線近似法などの方法を用いて、256段の出力レベルに
対する濃淡データ(読取装置で読み取ったときの値)を
知ることができる。
【0149】図18のように複数の階調パターンがある
場合は、各パターンごとにこのプリンタγ特性を求める
ことになる。図16の(3)はプリンタγ特性の目標値
である。これはプリンタγ変換回路へ入力されるレベル
(γIN)とその印字出力パターンの読取装置による読
取値(Vscn(標))の関係を示す。ここで、読取値
は標準的な特性の読取装置によるデータを用いている。
図16(2)は読取装置のγ特性の機差を補正するため
のカーブである。目標とする調整精度に対し機差が少な
ければ、このカーブは恒等変換を示す直線となる。 以
上、(1)ないし(3)の特性を基にして(4)のγ補
正カーブを得ることができる。このプリンタγ補正デー
タをプリンタγ変換回路に設定することで(3)に示す
所望のプリンタγ特性に調整することができる。
【0150】3.画像処理部の電気的構成および動作 本発明を前述の画像形成装置に適用したときの構成と動
作について説明する。 3.1 画像処理部(IPU)の構成 図10は本発明の実施形態に係る画像処理部(IPU
部)の構成を示すブロック図である。同図において原稿
読取部(スキャナ)1001、スキャナγ変換回路10
03、色変換などの加工処理を行う拡張IPU100
5、平滑化処理やエッジ強調処理などの空間フィルタお
よび色補正処理、UCR/UCA処理、テストパターン
信号発生回路を含むブロック1006、主走査方向の変
倍回路1007、プリンタγ変換回路1008、階調処
理回路1009、およびタイミング調整のためのFIF
Oメモリ1012、SCSI I/F回路1013、紙
幣などの複写禁止原稿を認識する特定原画検出回路10
10、像域自動分離回路・カラー原稿自動検知回路10
11、画像信号と像域信号のタイミングを調整するため
の遅延メモリ1004、およびこれらのブロックを制御
するためのCPU1002から構成されている。これら
各ブロックはパラメータを設定して処理条件の変更を行
うため、必要に応じてCPUバス1002aと接続され
ている。
【0151】3.1.1 テストパターン発生回路を含
むブロック1006の構成 図11は図10のテストパターン発生回路を含むブロッ
ク1006の詳細な構成を示すブロック図である。この
ブロック1006は、原稿を読み取って得られた画像信
号を空間フィルタ処理する第1および第2のフィルタ回
路1101,1103、色補正,UCR/UCA回路1
102、画像信号と像域信号のタイミングを調整するた
めの遅延メモリ1106,1107,1108、テスト
パターン信号発生回路1105および原稿読取部から得
られた画像信号からテストパターン信号を選択するセレ
クタ1104から構成される。自動画像調整を実行する
ためにテストパターン画像を出力するときは、CPU1
002は原稿画像データの代わりにテストパターン信号
を画像信号として選択する。
【0152】3.1.2 像域信号発生回路を含むブロ
ック1011の構成 図12は図10の像域信号発生回路を含むブロック10
11の詳細な構成を示すブロック図である。このブロッ
ク1011は原稿色検知回路1201、網点領域判定回
路1202、文字領域判定回路1203、テストパター
ン切り換え信号発生回路1204および文字判定信号を
選択するセレクタ1205から構成される。
【0153】テストパターン切り換え信号はテストパタ
ーン画像を出力する際に、1枚の出力中に写真モード用
と文字モード用のパターンを形成するためのものであ
る。文字判定信号として階調処理回路1009に入力さ
れ、写真モード用の処理か文字モード用の処理が選択さ
れる。
【0154】3.1.3 テストパターン発生回路11
05の構成および動作 図13はテストパターン発生回路1105の一例を示す
ブロック図である。図15は図13で示した回路によっ
て図18のテストパターン信号を出力する様子を表した
ものである。このテストパターン1801は、副走査方
向に出力レベルが7段に変化し、色および画質モードの
組み合わせに対応して8本の階調パターンから構成され
る。
【0155】図13において、カウンタCNT(1)1
309は副走査方向テストパターン切り換え信号であっ
て、同レベルのパッチの長さがmラインとすると、副走
査方向テストパターン有効領域信号の開始(Hレベルに
なった時点)からライン同期信号をm回カウントするた
びに副走査方向テストパターン切り換え信号がHレベル
になる。出力レベルの初期値(i)および出力レベルの
間隔(ステップ値(s))は読取装置(スキャナ20
0)を制御するCPU230CPUによってレジスタR
EG(2)1302およびREG(1)1301に設定
される。出力レベルは加算器(ADD)1305によっ
て副走査方向テストパターン切り換え信号パルスが入力
されるたびにステップ値sだけ加算される。セレクタS
EL(1)1303およびSEL(2)1304はテス
トパターン信号出力開始時に初期値iが出力されるよう
に加算器ADD1305の入力を0およびiにするため
のものである。計算された出力レベルは、次の切り換え
パルスが入力されるまで、フリップフロップ回路(F
F)1306に保持される。主走査方向のパターン形状
は、カウンタCNT(2)1310によって発生する主
走査方向テストパターン有効領域信号によって制御さ
れ、セレクタSEL(3)1307の選択信号がHレベ
ルのときだけ0でない値を出力する。選択信号は主走査
方向および副走査方向のテストパターン有効領域の論理
積であり、アンドゲート1311から入力される。な
お、前記カウンタCNT(1)1309のクリア端子に
は、副走査方向テストパターン有効領域信号と副走査方
向テストパターン切換信号の論理和を取るORゲート1
308の出力が入力される。
【0156】主走査方向テストパターン有効領域信号
は、図15に示すように作像色C,M,Y,Kごとに領
域が異なっており、単色の階調パターンが形成される。
また、各色とも写真モード用と文字モード用の2パター
ンを形成するため、2箇所で有効領域がある。画質モー
ドの切り換えは、テストパターン形成時は、図12のテ
ストパターン切り換え信号発生回路1204の信号が像
域信号のうちの文字判定信号(CHR)として選択さ
れ、図15に示すように主走査方向の中央部より左側で
はLレベルとなり、階調処理回路1009で写真モード
用の処理が選択される。右側では切り換え信号はHレベ
ルとなり、階調処理回路1009で文字モード用の処理
が選択される。このようにして図18に示すテストパタ
ーンが形成される。
【0157】テストパターンは図14のようなメモリテ
ーブルを使用して構成することもできる。この図14に
示すテストパターン発生回路は画素同期信号GCLKを
カウントして主走査方向のアドレスを発生する回路(C
NTX)1401、ライン同期信号LSYNCをカウン
トして副走査方向のアドレスを発生する回路(CNT
Y)1402、およびそのアドレスに対応した領域で所
定のテストパターンレベルを出力するメモリテーブル
(MEM)1403から構成されている。
【0158】16dot/mmの密度でA4判である
と、主・副走査方向のアドレスはそれぞれ13ビットで
あるが、テストパターンはそれほど細かく設定する必要
がないので、それぞれ下位7ビットを捨てて上位6ビッ
トをメモリテーブル1403のアドレスとして用いる。
言い替えれば、128×128(8mm×8mm)単位
でテストパターンを設定することができる。この回路で
は、メモリテーブル1403のアドレスとして2ビット
の色選択信号も入力される構成のため、色ごとにテスト
パターンの設定を行うことができる。この場合、メモリ
テーブル1403の容量は16キロバイト(KB)であ
る。メモリテーブルはROMでもよいが、RAMを用い
てCPUを介して設定できるようにして、複数通りのテ
ストパターンを発生させることができるように構成する
ことも可能である。メモリテーブルを用いた場合は、必
要なアドレスにのみ所定の出力データを書き込み、その
他の領域には0を書き込んでおくことにより、図13の
回路の主・副走査方向にテストパターン有効領域信号は
不要である。
【0159】図13の回路では、副走査方向に階調レベ
ルが変化するテストパターンを発生するが、主走査方向
に関する信号を副走査方向に関する信号を入れ換えれる
と、主走査方向に階調レベルが変換するテストパターン
を形成することができる。図14の回路では、メモリテ
ーブル1403の設定値を更新するだけで8mm×8m
m単位で任意にテストパターンを設計することができ
る。
【0160】3.3 テストパターンとメモリ領域 図23ないし図27はテストパターンと、読取装置によ
って読み取られ、メモリに取り込まれる領域を示したも
のである。メモリは図10のFIFO1012であり、
例えばNEC社製のフィールドメモリμPD42280
を用いることができる。このメモリは256Kワード×
8ビットFIFO構成のメモリである。通常のコピー時
にはこのメモリはユニット間のタイミング調整に用いら
れる。主走査方向の読み取りサイズが、 297mm/line×16dot/mm=4752d
ot/line であり、1ドット当たり4ビットの階調数で出力する
と、 256K×8ビット/4ビット/4752=110ライ
ン すなわち長さにして約7mmのタイミング調整が可能で
ある。
【0161】テストパターン読み取り時には、プリンタ
出力はしないので、タイミング調整のためにこのメモリ
を用いる必要はない。そこで、テストパターンデータの
取り込みにこのメモリを用いることができる。ただし、
テストパターン読み取り時は1ドット当たり8ビットの
階調数でメモリに取り込む。
【0162】3.4 テストパターン読み取り時のフィ
ールドメモリの動作 以下、テストパターン読み取り時のフィールドメモリの
動作について説明する。
【0163】図34は読取装置で用いられる同期信号
(画素同期信号GCLK、ライン同期信号LSYNC、
フレーム同期信号FSYNC)と画像信号DATAのタ
イミングを示したものである。読取密度16dot/m
mでA4横サイズの原稿を読み取った場合であり、フレ
ーム同期信号がHレベルの間に3360のライン同期信
号がある。また、ライン同期信号がHレベルの間に47
52画素の画素同期信号があり、画素同期信号に同期し
て原稿を読み取って得た画像信号が出力される。
【0164】図23では、左端の7パッチからなるパタ
ーン2301を読み取る様子を示している。パターンの
中央部を含む斜線部2302がメモリに取り込まれる領
域である。副走査方向の全てのラインを読み込むと、2
56K/3360=78であるから、主走査方向に78
ドット(約5mm)の幅でデータを取り込むことができ
る。すなわち、テストパターン読み取り時は、画角が7
8画素×3360ラインのフィールドメモリとして用い
る。必要なデータは2重斜線で示した各パッチの中央部
2303であるから、副走査方向の取り込み領域を2重
斜線部を含む最小領域に限定すれば、主走査方向のデー
タ取り込み領域を増やすことができる。
【0165】図24では、主走査方向に階調変化するテ
ストパターンの場合を表したもので、最上部のパターン
2401を読み取る様子を表している。図23の場合と
同様に斜線部2402がメモリに取り込まれる領域であ
る。主走査方向にフルサイズである4752画素の幅で
読み込むと、256K/4752=55であるから、副
走査方向には55ライン(約3.4mm)のデータを取
り込むことができる。ここでは、画角が4752画素×
55ラインのフィールドメモリとして用いる。この場合
も、必要なデータは2重斜線部で示した各パッチの中央
部2403であるから、主走査方向の取り込み領域を2
重斜線部を含む最小領域に限定すれば、副走査方向の取
り込み領域を増やすことができる。
【0166】3.5 テストパターン読み取り時のフィ
ールドメモリへの信号の接続 図40はテストパターン読み取り時のフィールドメモリ
への信号の接続を示したものである。メモリFMEM4
001へのデータの取り込みは、読取装置の画素同期信
号に同期して取り込むため、ライトクロック(WCK)
として画素同期信号(GCLK)を用いる。画像データ
(DATA)は白黒機の場合やRGBのうち1色のみ取
り込む場合は、8ビットであるが、RGB3色全てのデ
ータを取り込む時は、読取動作を3回繰り返すか、この
フィールドメモリFMEM4001を3個を用いて1度
に24ビットのデータを取り込むようにする。ライトイ
ネーブル信号(WE)として後述する主走査方向のテス
トパターン領域信号(LGATA)および副走査方向の
テストパターン領域信号(FGATE)のNAND出力
を用い、テストパターン領域のみメモリ4001への取
り込みを許可する。また、フレーム同期信号(FSYN
C)をライトリセット信号として用い、メモリ4001
の先頭アドレスからデータを記憶するようになってい
る。
【0167】メモリ4001からのデータの読み出し
は、読取動作後または動作間にCPUによって行われ
る。このため、メモリのデータ読み出しのための信号線
はCPUバスに直接または間接に接続される。メモリか
らデータを読み出すには、まず、リードリセット信号を
Lレベルにし、読み出しアドレスを先頭にリセットす
る。その後、リードリセット信号RRSTをHレベルに
し、リードイネーブル信号REおよびアウトプットイネ
ーブル信号OEをLレベルにすれば、リードクロックR
CKにパルスを入力するたびにシーケンシャルにデータ
を読み出すことができる。データは読取領域をラスタス
キャンした順番に読み出すことができる。CPUは画像
データを順次読み出し、各パッチごとに2重斜線の領域
のデータの平均値を算出する。この平均値データを図1
6(1)の丸印でプロットされた点のVscnとして用
いる。
【0168】3.6 フィールドメモリに入力される制
御信号のタイミング 図35はテストパターン読み取り時にフィールドメモリ
FMEM4001に入力される制御信号のタイムチャー
トである。図23の読取動作では、左端のパターンを読
み込むために主走査方向のLGATEとして、LGAT
E1を用いる。LGATE1ないし8は、それぞれ図2
3の8本のパターンに左から順番に対応しており、パタ
ーン2301の中央部2303のデータを取り込むこと
ができる。副走査方向に関しては、フルサイズ読み込む
のであれば、FSYNCを用いることができる。また、
副走査方向に関し、2重斜線の領域2303を含む区間
のみHレベルとなるFGATE9を用いることにより、
必要な領域のみ読み込むことができる。
【0169】図24のパターンの場合は、主走査方向の
領域信号としてLSYNCを用いることでフルサイズの
データを読み込むことができる。2重斜線の領域240
3を含む区間のみHレベルとなるLGATE19をもち
いれば、必要な領域のみ読み取ることができる。副走査
方向の領域信号は、最上部のパターンを読み取る場合に
は、FGATE10を用いる。FGATE10ないし1
7は、それぞれ図24の8本のパターンに上から順に対
応しており、パターンの中央部のデータを読み取ること
ができる。
【0170】3.7 GCLK,LSYNC,LGAT
EおよびLSYNC,FSYNC,FGATEの信号の
関係 図37はGCLK,LSYNC,LGATEおよびLS
YNC,FSYNC,FGATEの信号の関係を示すタ
イミングチャートである。LGATEはLSYNCの立
ち上がりからXOFS 個のGCLKをカウントした後、H
レベルになり、さらにXN 個のGCLKをカウント後に
再びLレベルになる信号である。
【0171】FGATEはFSYNCの立ち上がりから
OFS 個のLSYNCをカウントした後、Hレベルにな
り、さらにYN 個のLSYNCをカウントした後に再び
Lレベルになる信号である。
【0172】3.8 LGATE、FGATE信号の発
生回路 図38はこのLGATEあるいはFGATE信号を発生
するための回路である。FGATE信号は、LGATE
信号におけるGLCKをLSYNCに、LSYNCをF
SYNCに置き換えることで同様の回路で発生させるこ
とができるので、ここでは、代表して前者をCLK,後
者をXSYNC、そして出力をXGATEとする。この
XGATE発生回路は、XSYNCの立ち上がりからC
LKをカウントして走査方向のアドレスを発生する回路
(CNT)3801、XGATE信号の立ち上がりまで
のオフセット値(OFS)およびHレベルの幅(N)を
保持するレジスタ(REG1およびREG2)380
2,3803、OFS値とN値より、XGATEのたち
下がるアドレス(OFS+N)を計算する加算器(AD
D)3804、アドレスとOFS値および(OFS+
N)値を比較する比較器(CMP1およびCMP2)3
805,3806およびCMP(1)3805の出力
(s1)とCMP(2)3806の出力(s2)の論理
積を出力するAND回路3807から構成される。RE
G(1)3802およびREG(2)3803の設定値
はCPU1002によって設定することができ、XGA
TEのHレベルの領域を任意に変更することができる。
REG(2)3803の設定値としてCPU1002は
(OFS+N)を設定するようにして加算器(ADD)
3804を不要にすることもできる。
【0173】3.8.1 中間信号(s1),(s2)
およびXGATE信号のタイミング 図39に図38で示した回路の中間信号(s1),(s
2)およびXGATE信号のタイミングチャートを示
す。(s1)はアドレスOFSでHレベルになり、XS
YNCがLレベルになるまでHレベルを維持する。(s
2)はアドレス(OFS+N)でLレベルになり、XS
YNCがLレベルなるまでLレベルを維持する。したが
って(s1),(s2)の論理積を取ることによってX
GATE信号を得ることができる。
【0174】以上説明したように、テストパターン読み
取り時にフィールドメモリの画角を変更して複数のパッ
チからなるテストパターンを1回の読取動作で読み取る
ことができるので、時間の短縮ができる。複数色、複数
種類の階調処理パターンがある場合は、8本の階調パタ
ーンを形成し、それぞれ1回の読取動作で読み取ると、
8回の読取動作で必要なデータを得ることができる。
【0175】3.9 不連続な領域の画像データの読み
取り(主走査方向) 図25はフィールドメモリを主走査方向に分割して不連
続な領域の画像データを1回の読取動作で取り込む様子
を表したものである。主走査方向のテストパターン領域
信号として図35のLGATE9のように複数のテスト
パターンの中心部でHレベルとなる信号を用いる。この
信号は、個々のパターンの領域信号であるLGATE1
ないし8の論理和で合成することができる。これによ
り、1回の読取動作で全てのパターンを読み取ることが
できる。
【0176】3.10 不連続な領域の画像データの読
み取り(副走査方向) 図26はフィールドメモリを副走査方向に分割して不連
続な領域の画像データを1回の読取動作で取り込む様子
を表したものである。副走査方向のテストパターン領域
信号として、図36のFGATE18のように複数のテ
ストパターンの中心部でHレベルとなる信号を用いる。
この信号は、個々のパターンの領域信号であるFGAT
E10ないし17の論理和で合成することができる。こ
れにより1回の読取動作で全てのパターンを読み取るこ
とができる。
【0177】ただし、メモリ容量が同じならば、各パッ
チを読み取る領域は狭くなるので、必要に応じてメモリ
チップを増やすか容量の大きなメモリを用いれば良い。
あるいは1回で全てのパターンを読み取るのではなく、
2パターンずつ4回や、4パターンずつ2回のパターン
を読み取るように制御して1パッチ当たりの読取領域を
確保してもよい。
【0178】3.11 パッチの中央部のみの取り込み 図27はフィールドメモリを主・副走査方向に分割して
各パッチの中央部の必要な領域のみを取り込む様子を表
したものである。主走査方向のテストパターン領域信号
は図35のLGATE9に示すように8本のパターンの
中央部のみHレベルとなる。副走査方向のテストパター
ン領域信号は図35のFGATE8に示すように各パタ
ーンを構成する7個のパッチの中央部でHレベルとな
る。主・副走査方向の領域信号の論理積を領域信号とし
て用いることにより図27の斜線部の領域のみメモリに
取り込むこともできる。また、図24に示すような横長
のテストパターンの場合でも、領域信号として図36の
LGATE18およびFGATE18の論理積を用いて
テストパターンを構成するパッチの中央部分のみメモリ
に取り込むことができる。
【0179】この場合、取り込んだデータに無駄がない
ので、効率的にメモリを使うことができる。そのため、
容量の大きなメモリを用いたり、読取動作を増やしたり
することなく、1回または少ない回数の読取動作でテス
トパターンを読み取ることができる。
【0180】4.読み取りデータの取り扱い カラー複写機の場合の読み取りデータの扱いは以下のよ
うにして行われる。
【0181】フルカラー複写機の場合は、読取手段はR
GBの3色に色分解し、作像手段はYMCKの4色の色
材の組み合わせで色再現するのが一般的である。この場
合、Y,M,C,Kの4色それぞれがプリンタγ特性の
補正の対象となる。
【0182】Y,M,C,Kそれぞれの単色で形成した
テストパターンを読み取るのであるが、1次色のパター
ンの場合は、読み取りデータもパターンの色の補正に色
分解されたデータが最も濃淡をよく反映する。従って、
精度良く濃淡を計測するには、Y,M,CそれぞれB,
G,Rに色分解されたデータを用いる必要がある。K色
のパターンは基本的には可視領域においてフラットな分
光特性有するため、R,G,Bのいずれの色分解データ
を用いても良い。望ましくは読取装置の照明や撮像素子
の分光感度特性から最もS/N比の良好なデータを用い
るべきである。通常は、人の比視感度特性に近く安定し
た照明光量が得られるGデータを用いるのがのぞまし
い。
【0183】フルカラー機でなく、黒と赤、青、緑など
のうちから1ないし2色の有彩色の色材を組み合わせ、
読取装置もRGBの3色または2色に色分解するカラー
複写機も提案されている。この場合も、各色材の濃淡を
最も安定した良く反映する色分解データを用いれば良
い。たとえばR(赤)あるいはB(青)の色材にはGデ
ータを用い、G(緑)の色材には、Rデータを用いる。
G色の色材の場合にBデータではなく、Rデータを用い
るのは、読取装置において、一般的には短波長側は照明
光量、撮像素子の感度ともに低いためデータのS/N比
が長波長側より悪いためである。ただし、短波長側に光
量の豊かな照明や感度の良い撮像素子を用いる場合には
この限りではない。
【0184】ここでテストパターン読み取り時に色分解
データを選択する方法について図10に示す画像処理手
段を例にとって説明する。
【0185】テストパターン読み取り時にはスキャナγ
変換回路1003には、実質的に無変換となる変換テー
ブルを設定する。拡張IPU1005もここでは無処理
とする。フィルタ・色補正・UCR/UCA回路100
6については後述する。変倍回路1007も等倍処理と
し、実質的には無処理である。プリンタγ変換回路10
08もスキャナγ変換回路1003と同様に実質的に無
変換となる変換データを設定する。階調処理回路100
9も無変換とし、8ビットデータのままデータ記憶手段
FIFO1012に入力される。実質的に無変換とする
回路については無変換と等価になるデータを設定するの
ではなく、バイパス回路を設け、テストパターン読み取
り時にはそのバイパス回路を選択するように構成しても
よい。
【0186】フィルタ・色補正・UCR/UCA回路1
006については、図11を参照して説明する。
【0187】フィルタ(1)1101はRGB3色の各
データに対して平滑化処理またはエッジ強調処理を選択
できる。テストパターンの作像ムラや読取装置の読み取
りムラの影響を減らすため、ここでは最も平滑効果の高
いフィルタ処理を選択する。通常、フィルタ(2)11
03は色補正処理によってYMCK系に変換された画像
データに対して平滑化処理やエッジ強調処理を選択して
施す。ここではフィルタ(1)1101と同じく平滑化
処理を選択する。
【0188】色補正/UCR/UCA回路1006は、
R,G,Bデータの1次結合演算を行う。図41および
図42に色補正回路の例を示す。
【0189】この回路では、各計数を保持するレジスタ
(REG1ないし4)4101〜4104、計数とRG
Bデータの積を計算する乗算器(MUL1ないし3)4
105〜410および各積を加算する加算器(ADD1
ないし3)4108〜4110から構成される。計数レ
ジスタ4101〜4104はCPU1002に接続さ
れ、任意に設定できる構成になっている。
【0190】そこで、それぞれのデータに対する計数お
よび計数部をa、b,c,dとすると、色補正回路11
02の出力は、 a×R + b×G + c×B + d である。ここでは、UCR/UCA処理は不要なので、
無処理となるデータを設定する。ここでRGBデータか
ら1色を選択するには、上記計数の組として選択すべき
色の計数のみ1とし、他の計数は0を設定すればよい。
【0191】ただし、平滑化フィルタのサイズが各パッ
チの参照領域に比べて十分小さい場合には、参照領域の
データを平均化することで十分効果があるので、平滑化
処理でなく無処理のままでもよい。
【0192】また、色補正回路の係数をテストパターン
領域信号に同期して選択できるように構成することで、
1回の読取動作中に複数の色のパターンを読み取ること
ができる。
【0193】図42にテストパターン領域信号に同期し
て係数を選択可能なレジスタの回路を示す。テストパタ
ーン読み取り時は係数は1か0を選択するので、係数レ
ジスタ(REG)4201にはCPU1002より1を
設定しておく。領域信号を選択信号としたセレクタ(S
EL)4202は領域信号がHレベルのときはレジスタ
(REG)4201に設定された1を、Lレベルのとき
は0を出力する。ここで領域信号はYMCKそれぞれの
有効領域を示す信号から合成して用いる。Rデータの係
数の選択にはCの領域信号を用い、Gデータの係数の選
択にはMおよびKの領域信号の論理和を用い、Bデータ
の係数の選択にはYの領域信号を用いる。このようにし
てYMCKのパターンに対してそれぞれBGRGデータ
を選択することができる。
【0194】ところで、図23および図24を参照して
説明したように、フィールドメモリ4001の画角のみ
変更して1個の矩形領域を読み取る構成は、メモリ40
01の制御回路が簡単で、低コストで実現できる長所は
あるが、色および画質モードの種類が増えると読取回数
が多く必要となり、時間がかかるという不都合がある。
図28および図29は必要な読取回数を減らし、処理時
間を短縮するためのパターンである。図28において
は、同色の写真モード用および文字モード用のパターン
を副走査方向に直線状に並ぶように配置している。図2
9においては同じく2個のパターンが主走査方向に直線
状に並ぶように配置してある。1回の動作で1色のデー
タを読み取る構成でも、このように同色のパターンを直
線状に並べることにより、1回の読取動作で複数のパタ
ーンを読み取ることができ、これによって時間を短縮す
ることができる。ここでは、写真モードと文字モードの
2種類のモードを例に挙げたが、中間的な文字写真モー
ドや16値の他に2値や4値などの多値数の個となる階
調パターンを組み合わせてもよい。
【0195】また、他のテストパターン及びデータ取り
込みの構成例として、図30、図31、図32、及び図
33などがある。図30は2次元的に分布するパッチで
1組の階調パターンを構成している。パッチ数を増やし
て多くの階調レベルを実測し、プリンタγ特性をより精
度良く求めることができる。この例は12×3=36レ
ベルのパッチから構成される。また、同色の写真モード
と文字モードのパターンが主走査方向に並置されてお
り、フィールドメモリを副走査方向に3分割して用いる
ことによって、1回の読取動作で1色2パターンを読み
取ることができる。
【0196】図31の例では、テストパターンの構成は
図30と同様であるが、1パターンの領域すべてを1個
の矩形領域として読み取るように構成している。
【0197】図32の例では、1パッチ内を複数の領域
に分割して空間的に分散して読み取るように構成してい
る。パッチ内から広くサンプリングしたデータを平均す
ることにより、ムラの影響を低減することができる利点
がある。あるいは複数の領域ごとの平均値を比較するこ
とによってパッチ内のムラの程度を知ることができ、各
パッチごとの読み取りデータの正当性の判定や修正をす
ることもできる。図32の例では、1パッチあたり16
個のデータをサンプリングする。16個のデータの分散
が所定値以上の場合は、ムラがおおいと判断でき、この
パッチのデータは不適当としてプリンタγ特性算出に用
いないようにすることができる。あるいは16個のデー
タの分布を調べ、平均値からのズレが所定値以上、例え
ば標準偏差以上のデータを除外したデータの平均値、あ
るいは簡単には中央値をそのパッチの代表値としてもち
いることによってムラの影響を回避することができる。
【0198】図33の例では、1枚のテストパターン出
力内に同じパターンを複数箇所、ここでは2箇所に形成
し、図32の例と同様にして平均値や中央値を用いるこ
とによってムラの影響を低減することができる。また、
図32のパターンは同色のパターン同士を直線状に配置
したので、効率的に読み取ることができる。
【0199】以上説明した実施形態では、CMYKの各
色ごとにγ補正データの最適化を行うため、複数回に分
けてパターンの読み取りを行うようにすると、1個のパ
ターンのデータ読み取りが完了すれば、他のパターンデ
ータに関わりなくγ補正データの算出をすることができ
る。そこで、読取動作が終了するたびに、CPU100
2はデータ記憶手段から、まず、必要なデータを読み取
り、CPU1002が管理するワーク用のRAMにデー
タを移す。その際、平均化処理のみを行ってから平均値
をワークRAMに記憶するようにすれば、計算のために
データ記憶手段を占有する時間が少なくて済み、かつワ
ークRAMの使用量も少なくて済む。
【0200】データ記憶手段から必要なデータの取り出
しが終了すると、速やかに次のパターンの読取動作に入
る。CPU1002は読取動作と並行してすでに読み取
ったデータの解析を行い、γ補正データを算出する。並
列処理によりトータルのγ調整にかかる時間を低減する
ことができる。また、データの解析において、各パッチ
の読み取り値が所定の条件に適合するかどうかを判定
し、不適合の場合は、以降の計算および読取動作を中止
することで、調整失敗時の時間の無駄を最小限に抑える
ことができる。
【0201】また、γ特性は少なくとも同じ画質モード
においてはグレーバランスを保証するためにYMCK共
に所定の特性になるように調整する必要がある。それゆ
えパターンを複数回に分けて順次読み取り、並行してγ
補正データを算出する場合は、4色のγ補正データが正
常に算出されるまで、ワークRAMに保持し、4色のデ
ータが揃ってからプリンタγ変換回路およびCPUが管
理するγ補正データ用の不揮発性のメモリの領域に保存
する。途中でパターンデータからのγ補正データの算出
に失敗した場合は、それまで正常に算出できた色のγ補
正データも破棄し、データの更新は行わない。不揮発メ
モリに保存されたデータは、電源再投入したときに読み
出され、プリンタγ変換回路に設定される。
【0202】5.読み取りデータの正当性の判定 次に、読み取りデータの正当性の判定について説明す
る。
【0203】テストパターンは図17ないし図20に示
すように、白レベルから黒レベルまで連続的な階調レベ
ルの複数のパッチで構成し、読み取り値は反射率リニア
または黒い(濃度が高い)ほど小さな値となるものとし
て説明する。
【0204】ここで階調パターンの読み取りデータが満
足すべき条件として、 (1)白レベルの読み取り値は、所定の濃度相当の出力
よりも高いこと。(所定濃度よりも低いこと) (2)黒レベルの読み取り値は、所定の濃度相当の出力
よりも低いこと。(所定濃度よりも高いこと) (3)1組の階調パッチの読み取り値は、単調に減少す
ること。(階調出力レベルが高い程濃度が高いこと) がある。条件(1)は地肌汚れがひどいとき、条件
(2)はベタ濃度が十分でていないとき、条件(3)は
ムラがひどくて正しくγ特性を検知できないときをそれ
ぞれ想定している。また、テストパターン出力が原稿載
置台へ正しく載置されていない場合は、1ないし3のい
ずれかに反するため、知ることができる。また、前述の
ように各パッチ内でのムラの判定を組み込むようにして
もよい。また、パッチ数が十分多い場合は、条件2を厳
格に適用することなく、不適当なパッチの読み取りデー
タのみ除去して解析を続行するようにしても良い。
【0205】データの正当性判定で不適合となった場合
は、再度、テストパターン出力の画像形成からやり直す
必要がある。画像調整は本来頻繁に実施するものではな
いので、単なる原稿載置台2102への載置ミスを犯す
可能性が高い。この場合でも、画像形成からやり直すの
は時間がかかり、わずらわしいものである。そのため、
この実施形態では、1回目に失敗したときは、図21の
操作部2103中の文字表示部2104に「原稿の向き
を確かめてスタートキーを押して下さい。」などの警告
メッセージを表示し、原稿の再読み取りをオペレータに
促す。2回目にも失敗した場合は、テストパターン出力
自体の異常が考えられるため、「画像調整は失敗しまし
た。」などのメッセージを出力し、オペレータに異常発
生を知らせる。また、成功した場合、は「画像調整終了
しました。」などのメッセージを出力し、オペレータに
正常に終了したことを知らせて画像調整処理を終了す
る。
【0206】以上は、データ記憶手段として画角可変な
フィールドメモリFMEM4001を用いる場合につい
て説明したが、ラインメモリを用いてもムラの影響を低
減したテストパターンの読み取りが行える。
【0207】図43は、テストパターンを読み取った画
像データを平滑化フィルタ(FLT)4301で平滑化
処理した後、ラインメモリ4302に記憶するように構
成した例である。ラインメモリ4302は図10のFI
FO1012の代わりとして用いるが、最低、主走査ま
たは副走査方向に1ライン分の容量があればよく、FI
FO構成のメモリでもRAMでも構成することができ
る。図10の構成では、平滑化フィルタは新たに追加す
る必要はなく、図11のフィルタ(1)1101および
/またはフィルタ(2)1103を平滑化処理用の設定
として用いれば良い。
【0208】図44、図45および図46はそれぞれ平
滑化フィルタの係数の例である。図47ないし図49に
これらの係数のフィルタ処理を実施するための3×3サ
イズのフィルタ回路の例を示す。フィルタ回路は、図4
7に示すように3×3の画像データを同時に参照できる
ようにするためのラインメモリが2個(MEM1,2)
およびフリップフロップが9個(FF1ないし9)、図
48に示すように、フィルタ係数を設定するためのレジ
スタ(REG1ないし9)および3×3の画像データと
それぞれに対応するフィルタ係数との積を計算する乗算
器(MUL1ないし9)、図49に示すように9個の積
の和を計算する加算器(ADD)、係数の総和を設定す
るレジスタ(REG10)および和を係数の総和で割る
除算器(DIV)から構成される。図44ないし図46
に示したように、係数や係数の総和が2のべき乗の場合
は、積や商はビットシフトのみで算出できるので、複雑
な乗算器や除算器を用いなくともよい。
【0209】主走査方向に1ライン分のデータを記憶す
るラインメモリを用いる場合は、図24のようにパッチ
が主走査方向に直線状に配置された構成のテストパター
ンを用いることにより、効率適にパターンを読み取るこ
とができる。さらに複数の画質モードを有する場合は、
図29のように同色のパターンを主走査方向に直線状に
配置するパターンを用いることにより、1回の読取動作
で2本のパターンを読み取ることができるので、より効
率的である。このとき平滑化フィルタとしては、図44
や図45のように少なくとも副走査方向に平滑化処理す
るフィルタを用いて、副走査方向のムラを平滑化する。
ラインメモリMEM1,2への読み取りデータの書き込
みのタイミングは副走査方向に関しては、読取対象のパ
ターンの中央部の1ラインのデータを画素同期信号に同
期して取り込む。読み込まれたデータはCPU1002
によって読み出され、各パッチの中央部のデータの平均
値が算出され、以降のデータ解析に用いられる。ライン
メモリMEM1,2のデータの平均値を用いることで、
主走査方向にも平滑化処理がなされることになり、フィ
ルタを合わせて2次元的にデータの平滑化(平均化)処
理を実現でき、テストパターン画像のムラの影響を低減
することができる。
【0210】副走査方向に1ライン分のデータを記憶す
るラインメモリを用いる場合は、図23のようにパッチ
が副走査方向に直線状に配置された構成のテストパター
ンを用いることにより、効率的にパターンを読み取るこ
とができる。さらに、複数の画質モードを有する場合
は、図28に示すように同色のパターンを副走査方向に
直線状に配置するパターンを用いることにより、1回の
読取動作で2本のパターンを読み取ることができるの
で、より効率的である。このとき、平滑化フィルタとし
ては、図44や図46のように少なくとも主走査方向に
平滑化処理するフィルタを用いて、主走査方向のムラを
平滑化する。ラインメモリMEM1,2への読み取りデ
ータの書き込みのタイミングは、副走査方向の各ライン
ごとに、主走査方向の読取対象のパターンの中央部のア
ドレスで、画素同期信号に同期して取り込む。読み込ま
れたデータはCPU1002によって読み出され、各パ
ッチの中央部のデータの平均値が算出され、以降のデー
タ解析に用いられる。ラインメモリMEM1,2のデー
タの平均値を用いることで、副走査方向にも平滑化処理
がなされることになり、フィルタと合わせて2次元的に
データの平滑化(平均化)処理を実現でき、テストパタ
ーン画像のムラの影響を低減することができる。また、
主走査方向に平滑化処理をする場合は、フィルタ処理に
ラインメモリが不要なので、比較的低コストで大サイズ
のフィルタを実現することができる。
【0211】図50は、主走査方向に16画素の幅で平
滑化処理をするための回路である。連続する16画素の
データを同時に参照するためのフリップフロップ(FF
1ないし16)と16画素のデータの和を求める加算器
(ADD)から構成されている。ここでは、フィルタ係
数の総和が16であるため、16で除算する代わりに和
の上位8ビットを用いることができる。
【0212】テストパターンの読み取り時にはデータの
平滑化は参照領域が大きいほどムラの影響を低減する効
果は大きくなるが、図47ないし図49に示した平滑化
フィルタのように画素ごとに計算する場合は、特に副走
査方向にフィルタサイズを大きくするにはラインメモリ
が大量に必要となり、コスト高になる。ここで、テスト
パターン読み取り時には、画素ごとの平滑化データでは
なく、パッチを代表するある領域の平均値が得られれば
よい。この場合、ラインメモリの本数を増やすことなく
広い領域の平均値を算出することもできる。
【0213】図51は、副走査方向に連続する64画素
のデータの平均値算出回路である。図52に制御信号の
タイムチャートを示す。入力される画像データは、読取
対象となるパターンの副走査方向における中央部の領域
でFGATE信号がHレベルの間、FIFO5103に
記憶されている前ラインまでの加算データを加算器(A
DD)5102で足し合わされ、現走査中のラインまで
の和をFIFOに書き込む。ただし、領域中の最初のラ
インを処理するときは、FCLR信号はLレベルで、セ
レクタ(SEL)5101は0を出力するため、FIF
O5103には現走査中のラインのデータが記憶され
る。領域の2ラインないし6ラインまでは、前ラインま
での和に現走査中のラインのデータが加算される。64
ライン目まで走査が終了すると、FGATEはLライン
に戻り、FIFO5103への書き込みは禁止され、主
走査方向の各画素単位の64ライン分のデータ和が保持
される。8ビットの画像データを64個加算するため、
FIFO5103は14ビットのワード構成で用いてい
る。読み取り終了後はFIFO5103のデータ読み出
し系の信号はCPUバス1002aに接続される。CP
U1002はFIFO5103に記憶されるデータのう
ち、上位8ビットを参照することにより、和を64ビッ
トで除算することなく平均値データを得ることができ
る。
【0214】主走査方向に関しても、画素ごとの平滑化
データではなく、平均化データを算出することで、回路
規模を低減することができる。
【0215】図53は主走査方向に連続する64画素の
データの平均値を算出する回路である。図54に制御信
号のタイミングチャートを示す。
【0216】入力される画像データは、読取対象となる
パターンの主走査方向における中央部の領域でLGAT
E信号がHレベルの間、フリップフロップ(FF)53
03に記憶されている前画素までの加算データと加算器
(ADD)5302で足し合わされ、現走査中の画素ま
での和をFF5303に書き込む。ただし、領域中の最
初の画素を処理するときは、LCLR信号はLレベルで
あるため、セレクタ(SEL)5301は0を出力し、
FF5303には現走査中のデータが記憶される。領域
の2画素ないし64画素までは、前画素までの和に現走
査中の画素データが加算される。64画素目まで走査が
終了すると、LGATEはLレベルに戻り、FF530
3への書き込みは禁止され、副走査方向の各ライン単位
の64画素分のデータの和が次のラインの走査開始まで
保持される。8ビットの画像データ64個加算するた
め、FF5303は14ビットのワード構成で用いられ
ている。FIFO5304へのデータの書き込みは副走
査方向の全ラインを対象とするため、副走査方向の領域
信号としてFSYNCを用いる。書き込みクロックとし
て、LSYNCを用いており、次のラインの走査開始時
にFIFO5304に記憶する。読取終了後はFIFO
5304のデータ読み出し系の信号はCPUバス100
2aに接続される。CPU1002はFIFO5304
に記憶されるデータのうち、上位8ビットを参照するこ
とによって和を64で除算することなく平均値データを
得ることができる。
【0217】その他、テストパターンのパッチの並び
は、画像形成する際に縦横が逆転しているものであって
も原稿載置台に所望の方向に載置するように構成しても
よい。このとき、載置方向を指示するためのマーカは原
稿台に載置する際の方向を考慮して印字する必要があ
る。
【0218】カラーの画像形成装置の場合は、主、副い
ずれの走査方向のラインメモリを用いる場合であって
も、前述のフィールドメモリを用いるときと同様に、Y
MCKのパターンに対応してそれぞれBGRGに色分解
されたデータを用いることにより、精度よく各色のパッ
チの濃淡を計測することができる。
【0219】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
前述のように構成されているので下記のような効果があ
る。
【0220】すなわち、請求項1記載の発明によれば、
画像データを記憶する手段に画角の可変なフィールドメ
モリを使用し、テストパターン中の複数のパッチを1回
の読取動作で読み取るようにしたので、高コストになる
ことなく、画像調整に要する時間を短縮することができ
る。
【0221】請求項2記載の発明によれば、フィールド
メモリに記憶する画像読取位置を変更する手段をさらに
備え、複数のパッチ群に分割された構成のテストパター
ンを用いて分割されたパッチ群の回数だけ読取動作を行
うので、複数の画質モードや複数色を有する画像形成装
置であっても高コストになることなく画質調整に要する
時間を短縮することができる。
【0222】請求項3記載の発明によれば、画像データ
を記憶する手段を不連続な複数の画像領域のデータを記
憶できるフィールドメモリから構成し、1回の読取動作
で複数のパッチ群のデータを読み取るので、画像調整に
要する時間をより短縮することができる。
【0223】請求項4記載の発明によれば、画像読取手
段を原稿画像を複数の色分解データとして読み取るカラ
ー画像読取装置から構成し、作像手段を複数色の色材を
重畳してカラー画像を形成するカラー作像装置から構成
し、さらに複数の色分解データから1色のデータを選択
する色分解データ選択手段を設け、当該色分解データ選
択手段は読み取ったパッチの色に応じて所定の色分解デ
ータを選択して画像データ記憶手段に記憶させるので、
メモリ容量を増やすことなくカラー画像形成装置にも適
用することが可能になる。
【0224】請求項5記載の発明によれば、色分解デー
タはR,G,Bの3色であり、作像するテストパターン
の色はY,M,Cの3色またはY,M,C,Kの4色で
あり、テストパターンのパッチ色Y,M,C,Kに対し
てそれぞれ読み取りデータのうち、それぞれB,G,
R,Gのデータを選択するので、メモリ容量を増やすこ
となく、かつ調整精度を劣化させることなく画像調整を
行うことができる。
【0225】請求項6記載の発明によれば、複数の画質
モードのテストパターンを同一の記録部材上に発生する
手段をさらに備え、同一色のパターンを主走査方向また
は副走査方向に直線状に形成するので、複数の画質モー
ドを有する画像形成装置出会っても短時間で画像調整す
ることができる。
【0226】請求項7記載の発明によれば、画像データ
を記憶する手段が主走査方向に並ぶ画像データを記憶す
るラインメモリからなり、画像データを少なくとも副走
査方向に平滑化処理する空間フィルタまたは平均化手段
をさらに備え、平滑化または平均化処理された画像デー
タを前記ラインメモリに記憶させるので、高コストにす
ることなく、信頼性の高い画像調整をすることができ
る。
【0227】請求項8記載の発明によれば、画像を読み
取る手段を原稿画像を複数の色分解データとして読み取
るカラー画像読取装置から構成し、作像する手段を複数
色の色材を重畳してカラー画像を形成するカラー作像装
置から構成し、複数の色分解データから1色のデータを
選択する色分解データ選択手段をさらに設け、読み取り
パッチの色に応じて所定の色分解データを選択して前記
ラインメモリに記憶させるので、メモリ容量を増やすこ
となくカラー画像形成装置にも適用することができる。
【0228】請求項9記載の発明によれば、色分解デー
タはがR,G,Bの3色であり、作像するテストパター
ンの色はY,M,Cの3色またはY,M,C,Kの4色
であり、テストパターンのパッチ色Y,M,C,Kに対
してそれぞれ読み取りデータのうち、それぞれB,G,
R,Gのデータを選択するので、メモリ容量を増やすこ
となく、かつ調整精度を劣化させることなく画像調整を
行うことができる。
【0229】請求項10記載の発明によれば、複数の画
質モードのテストパターンを同一の記録部材上に発生す
る手段をさらに備え、同一色のパターンを主走査方向に
直線状に形成するので、複数の画質モードを有する画像
形成装置であっても短時間で画像調整することができ
る。
【0230】請求項11記載の発明によれば、画像デー
タを記憶する手段が副走査方向に並ぶ画像データを記憶
するラインメモリからなり、画像データを少なくとも主
走査方向に平滑化処理する空間フィルタまたは平均化手
段をさらに備え、前記ラインメモリは前記平滑化または
平均化処理された画像データを記憶するので、低コスト
で平滑効果の大きな平滑処理または平均化処理を実現で
き、これによって信頼性の高い画像調整を行うことがで
きる。
【0231】請求項12記載の発明によれば、画像を読
み取る手段は原稿画像を複数の色分解データとして読み
取るカラー画像読取装置からなり、作像する手段は複数
色の色材を重畳してカラー画像を形成するカラー作像装
置からなり、複数の色分解データから1色のデータを選
択する色分解データ選択手段をさらに備え、読み取りパ
ッチの色に応じて所定の色分解データを選択して前記ラ
インメモリに記憶させるので、メモリ容量を増やすこと
なくカラー画像形成装置にも適用することができる。
【0232】請求項13記載の発明によれば、色分解デ
ータは、R,G,Bの3色であり、作像するテストパタ
ーンの色はY,M,Cの3色またはY,M,C,Kの4
色であり、テストパターンのパッチ色Y,M,C,Kに
対してそれぞれ読み取りデータのうち、それぞれB,
G,R,Gのデータを選択するので、メモリ容量を増や
すことなく、かつ調整精度を劣化させることなく画像調
整を行うことができる。請求項14記載の発明によれ
ば、複数の画質モードのテストパターンを同一の記録部
材上に発生する手段をさらに備え、同一色のパターンを
副走査方向に直線状に形成するので、複数の画質モード
を有する画像形成装置であっても短時間で画像調整する
ことができる。
【0233】請求項15記載の発明によれば、同時並行
して機能する画像読取手段と画像データ解析手段とをさ
らに備え、テストパターンを複数回に分割して読み取る
際に、2回目以降の読取動作を行うときには前記画像デ
ータ解析手段によって前回までに読み取ったデータを並
行して解析するので、画像調整に要する時間をより短縮
することができる。
【0234】請求項16記載の発明によれば、テストパ
ターンが正常に作像されているか否かを判定する手段
と、警告を表示する手段とをさらに備え、前記判定する
手段が、テストパターンが正常に作像されていないと判
定したときには、以降の読取動作を中止させ、前記表示
する手段に警告表示を行うので、画像調整に失敗したと
きには、無駄な時間をかけることなく、オペレータに対
処を指示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像処理装置のモジュ
ールを組み合わせて構成された各種のシステムを示す図
である。
【図2】実施形態に係る画像形成装置のシステム構成を
示すブロック図である。
【図3】図2の画像形成装置の機構部を示す図である。
【図4】スキャナモジュールの動作タイミングを示すタ
イミングチャートである。
【図5】スキャナモジュールの制御手順を示すフローチ
ャートである。
【図6】プリンタモジュールの動作タイミングを示すタ
イミングチャートである。
【図7】プリンタモジュールの制御手順を示すフローチ
ャートである。
【図8】システム制御モジュールの制御手順を示すフロ
ーチャートである。
【図9】画像形成システムの動作タイミングを示すタイ
ミングチャートである。
【図10】本実施形態に係る画像形成装置の画像処理部
の構成を示すブロック図である。
【図11】図10におけるテストパターン発生部を含む
回路の構成を示すブロック図である。
【図12】図10における像域信号発生部を含む回路の
構成を示すブロック図である。
【図13】図11のテストパターン発生回路の詳細を示
すブロック図である。
【図14】図11のテストパターン発生回路の詳細を示
すブロック図である。
【図15】図13に示したテストパターン発生回路から
出力される信号の状態を示す説明図である。
【図16】プリンタγ補正の原理を説明するための図で
ある。
【図17】テストパターンの出力例を示す説明図であ
る。
【図18】テストパターンの出力例を示す説明図であ
る。
【図19】テストパターンの出力例を示す説明図であ
る。
【図20】テストパターンの出力例を示す説明図であ
る。
【図21】画像形成装置の原稿読取装置部分を示す図で
ある。
【図22】画像形成装置の原稿読取装置部分を示す図で
ある。
【図23】テストパターンと読取装置によって読み取ら
れ、メモリに取り込まれる領域を示す説明図である。
【図24】テストパターンと読取装置によって読み取ら
れ、メモリに取り込まれる領域を示す説明図である。
【図25】テストパターンと読取装置によって読み取ら
れ、メモリに取り込まれる領域を示す説明図である。
【図26】テストパターンと読取装置によって読み取ら
れ、メモリに取り込まれる領域を示す説明図である。
【図27】テストパターンと読取装置によって読み取ら
れ、メモリに取り込まれる領域を示す説明図である。
【図28】必要な読取回数を減らし、処理時間を短縮す
るためのパターンを示す説明図である。
【図29】必要な読取回数を減らし、処理時間を短縮す
るためのパターンを示す説明図である。
【図30】必要な読取回数を減らし、処理時間を短縮す
るためのパターンを示す説明図である。
【図31】必要な読取回数を減らし、処理時間を短縮す
るためのパターンを示す説明図である。
【図32】必要な読取回数を減らし、処理時間を短縮す
るためのパターンを示す説明図である。
【図33】必要な読取回数を減らし、処理時間を短縮す
るためのパターンを示す説明図である。
【図34】読取装置で用いられる同期信号と画像信号の
タイミングを示すタイミングチャートである。
【図35】テストパターン読み取り時にフィールドメモ
リに入力される制御信号のタイミングを示すタイミング
チャートである。
【図36】テストパターン読み取り時にフィールドメモ
リに入力される制御信号のタイミングを示すタイミング
チャートである。
【図37】読取装置で用いられる同期信号のタイミング
を示すタイミングチャートである。
【図38】LGATEあるいはFGATE信号を発生す
るための回路のブロック図である。
【図39】LGATEあるいはFGATE信号を発生す
るための回路のブロック図である。
【図40】テストパターン読み取り時のフィールドメモ
リへの信号の接続状態を示す説明図である。
【図41】図10における色補正回路を含むブロックの
詳細を示す図である。
【図42】テストパターン領域信号に同期して係数を選
択するレジスタの回路構成を示すブロック図である。
【図43】ラインメモリを使用したデータ記憶手段を説
明するための図である。
【図44】ラインメモリを使用したデータ記憶手段を説
明するための図である。
【図45】ラインメモリを使用したデータ記憶手段を説
明するための図である。
【図46】ラインメモリを使用したデータ記憶手段を説
明するための図である。
【図47】フィルタ回路の詳細を説明するための図であ
る。
【図48】フィルタ回路の詳細を説明するための図であ
る。
【図49】フィルタ回路の詳細を説明するための図であ
る。
【図50】主走査方向の平滑化フィルタの詳細を説明す
るための図である。
【図51】副走査方向の平均値算出回路の詳細を説明す
るための図である。
【図52】副走査方向の平均値算出回路の制御信号のタ
イミングを示すタイミングチャートである。
【図53】主走査方向の平均値算出回路の詳細を説明す
るための図である。
【図54】主走査方向の平均値算出回路の制御信号のタ
イミングを示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
180 原稿 190 記録紙 200 スキャナモジュール 200rd 画像読取部 201 第1の電力供給手段 207 撮像デバイス 211 キャリッジホームセンサ 230 スキャナ制御手段 230SCSI 第1の通信制御手段 230SYNC 第1の同期信号発生装置 300 基本画像処理手段 400 プリンタモジュール 400img 画像形成部 401 第2の電力供給手段 414 感光体(ドラム) 415 中間転写ベルト 426 画像先端検知手段 430 プリンタ制御手段 430SCSI 第2の通信制御手段 430SYNC 第2の同期信号発生手段 600 システム制御モジュール 630 システム制御手段 630SCSI 第3の通信制御手段 650 応用処理部 650CP 複写処理手段 650 印字処理手段 1001 スキャナ部 1002 CPU 1003 スキャナγ変換部 1004 遅延メモリ部 1005 拡張IPU 1006 フィルタ・色補正・UCR/UCA・テスト
パターン発生部 1007 変倍部 1008 プリンタγ変換部 1009 階調処理部 1010 特定原画検出部 1011 像域自動分離・カラー原稿自動検知部 1012 FIFO 1013 SCSI I/F

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿画像を読み取る手段と、 複数のパッチから構成される所定のテストパターンデー
    タを発生する手段と、 前記原稿画像を読み取る手段または前記テストパターン
    データを発生する手段から入力される画像データに基づ
    いて記録媒体に可視画像を形成する手段と、 前記原稿画像を読み取る手段によって読み取った画像デ
    ータを記憶する手段と、 この画像データを記憶する手段に記憶されたデータを解
    析する手段と、 処理条件を変更可能に画像処理を実行する手段と、 前記テストパターンデータを発生する手段によって発生
    したテストパターンの読み取りデータを解析し、画像処
    理条件を調整する手段と、を備えた画像形成装置におい
    て、 前記画像データを記憶する手段は画角を変更することが
    できるフィールドメモリからなり、 前記原稿画像を読み取る手段は前記テストパターン中の
    複数のパッチを1回の読み取り動作で読み取ることを特
    徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記フィールドメモリに記憶する画像読
    み取り位置を変更する手段をさらに備え、複数のパッチ
    群に分割された構成のテストパターンを用い、分割され
    たパッチ群の回数だけ読み取り動作を行うことを特徴と
    する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 原稿画像を読み取る手段と、 複数のパッチから構成される所定のテストパターンデー
    タを発生する手段と、 前記原稿画像を読み取る手段または前記テストパターン
    データを発生する手段から入力される画像データに基づ
    いて記録媒体に可視画像を形成する手段と、 前記原稿画像を読み取る手段によって読み取った画像デ
    ータを記憶する手段と、 この画像データを記憶する手段に記憶されたデータを解
    析する手段と、 処理条件を変更可能に画像処理を実行する手段と、 前記テストパターンデータを発生する手段によって発生
    したテストパターンの読み取りデータを解析し、画像処
    理条件を調整する手段と、を備えた画像形成装置におい
    て、 前記画像データを記憶する手段は不連続な複数の画像領
    域のデータを記憶できるフィールドメモリからなり、 前記原稿画像を読み取る手段は1回の読み取り動作で前
    記テストパターン中の複数のパッチ群のデータを読み取
    ることを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記画像読み取る手段は原稿画像を複数
    の色分解データとして読み取るカラー画像読み取り装置
    からなり、前記可視画像を形成する手段は複数色の色材
    を重畳してカラー画像を形成するカラー作像装置からな
    るとともに、複数の色分解データから1色のデータを選
    択する色分解データ選択手段をさらに備え、当該色分解
    データ選択手段は読み取りパッチの色に応じて所定の色
    分解データを選択して画像データ記憶手段に記憶させる
    ことを特徴とする請求項1または3に記載の画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 前記色分解データは、R,G,Bの3色
    であり、前記可視画像を形成する手段によって作像され
    るカラー画像のテストパターンの色はY,M,Cの3色
    またはY,M,C,Kの4色であり、テストパターンの
    パッチ色Y,M,C,Kの読み取りデータに対し、それ
    ぞれB,G,R,Gのデータを選択することを特徴とす
    る請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 複数の画質モードのテストパターンを同
    一の記録部材上に発生する手段をさらに備え、同一色の
    パターンを主走査方向または副走査方向に直線状に形成
    することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項
    に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 原稿画像を読み取る手段と、 複数のパッチから構成される所定のテストパターンデー
    タを発生する手段と、 前記原稿画像を読み取る手段または前記テストパターン
    データを発生する手段から入力される画像データに基づ
    いて記録媒体に可視画像を形成する手段と、 前記原稿画像を読み取る手段によって読み取った画像デ
    ータを記憶する手段と、 この画像データを記憶する手段に記憶されたデータを解
    析する手段と、 処理条件を変更可能に画像処理を実行する手段と、 前記テストパターンデータを発生する手段によって発生
    したテストパターンの読み取りデータを解析し、画像処
    理条件を調整する手段と、を備えた画像形成装置におい
    て、 前記画像データを記憶する手段は、主走査方向に並ぶ画
    像データを記憶するラインメモリからなり、 画像データを少なくとも副走査方向に平滑化処理する空
    間フィルタまたは平均化手段をさらに備え、 前記平滑化または平均化処理された画像データを前記ラ
    インメモリに記憶させることを特徴とする画像形成装
    置。
  8. 【請求項8】 前記画像を読み取る手段は、原稿画像を
    複数の色分解データとして読み取るカラー画像読み取り
    装置からなり、前記可視画像を形成する手段は複数色の
    色材を重畳してカラー画像を形成するカラー作像装置か
    らなるとともに、複数の色分解データから1色のデータ
    を選択する色分解データ選択手段をさらに備え、読み取
    りパッチの色に応じて所定の色分解データを選択して前
    記ラインメモリに記憶させることを特徴とする請求項7
    に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記色分解データは、R,G,Bの3色
    であり、前記可視画像を形成する手段によって作像され
    るカラー画像のテストパターンの色はY,M,Cの3色
    またはY,M,C,Kの4色であり、テストパターンの
    パッチ色Y,M,C,Kの読み取りデータに対し、それ
    ぞれB,G,R,Gのデータを選択することを特徴とす
    る請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 複数の画質モードのテストパターンを
    同一の記録部材上に発生する手段をさらに備え、同一色
    のパターンを主走査方向に直線状に形成することを特徴
    とする請求項7ないし9のいずれか1項に記載の画像形
    成装置。
  11. 【請求項11】 原稿画像を読み取る手段と、 複数のパッチから構成される所定のテストパターンデー
    タを発生する手段と、 前記原稿画像を読み取る手段または前記テストパターン
    データを発生する手段から入力される画像データに基づ
    いて記録媒体に可視画像を形成する手段と、 前記原稿画像を読み取る手段によって読み取った画像デ
    ータを記憶する手段と、 この画像データを記憶する手段に記憶されたデータを解
    析する手段と、 処理条件を変更可能に画像処理を実行する手段と、 前記テストパターンデータを発生する手段によって発生
    したテストパターンの読み取りデータを解析し、画像処
    理条件を調整する手段と、を備えた画像形成装置におい
    て、 前記画像データを記憶する手段は副走査方向に並ぶ画像
    データを記憶するラインメモリからなり、 画像データを少なくとも主走査方向に平滑化処理する空
    間フィルタまたは平均化手段をさらに備え、 前記ラインメモリは前記平滑化または平均化処理された
    画像データを記憶することを特徴とする画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記画像を読み取る手段は、原稿画像
    を複数の色分解データとして読み取るカラー画像読み取
    り装置からなり、前記可視画像を形成する手段は、複数
    色の色材を重畳してカラー画像を形成するカラー作像装
    置からなるとともに、複数の色分解データから1色のデ
    ータを選択する色分解データ選択手段をさらに備え、読
    み取りパッチの色に応じて所定の色分解データを選択し
    て前記ラインメモリに記憶させることを特徴とする請求
    項11に記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記色分解データは、R,G,Bの3
    色であり、前記可視画像を形成する手段によって作像さ
    れるカラー画像のテストパターンの色はY,M,Cの3
    色またはY,M,C,Kの4色であり、テストパターン
    のパッチ色Y,M,C,Kの読み取りデータに対し、そ
    れぞれB,G,R,Gのデータを選択することを特徴と
    する請求項12記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 複数の画質モードのテストパターンを
    同一の記録部材上に発生する手段をさらに備え、同一色
    のパターンを副走査方向に直線状に形成することを特徴
    とする請求項11ないし13のいずれか1項に記載の画
    像形成装置。
  15. 【請求項15】 同時並行して機能する画像読み取り手
    段と画像データ解析手段とをさらに備え、テストパター
    ンを複数回に分割して読み取る際に、2回目以降の読み
    取り動作を行うときには前記画像データ解析手段によっ
    て前回までに読み取ったデータを並行して解析すること
    を特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項に記載
    の画像形成装置。
  16. 【請求項16】 テストパターンが正常に作像されてい
    るか否かを判定する手段と、警告を表示する手段とをさ
    らに備え、前記判定する手段が、テストパターンが正常
    に作像されていないと判定したときには、以降の読み取
    り動作を中止させ、前記表示する手段に警告表示を行う
    ことを特徴とする請求項15記載の画像形成装置。
JP8115099A 1996-05-09 1996-05-09 画像形成装置 Pending JPH09307750A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6788831B1 (en) 1998-01-19 2004-09-07 Minolta Co., Ltd. Image reading apparatus
JP2007065847A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Ricoh Co Ltd 情報処理システム、プログラムおよびデータ転送方法
US7502512B2 (en) 2004-05-21 2009-03-10 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image processing apparatus and image processing method
US8477369B2 (en) 2008-12-02 2013-07-02 Canon Kabushiki Kaisha Image processing apparatus and its method, and computer-readable storage medium
JP2017022482A (ja) * 2015-07-08 2017-01-26 キヤノン株式会社 情報処理装置、情報処理方法、および、プログラム

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