JPH09306532A - 燃料電池用反応器 - Google Patents
燃料電池用反応器Info
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- JPH09306532A JPH09306532A JP8125968A JP12596896A JPH09306532A JP H09306532 A JPH09306532 A JP H09306532A JP 8125968 A JP8125968 A JP 8125968A JP 12596896 A JP12596896 A JP 12596896A JP H09306532 A JPH09306532 A JP H09306532A
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Abstract
料電池用反応器において、触媒層に分配されるガスの温
度を均一化することによって、触媒反応を良好に行うこ
とのできるものを提供する。 【解決手段】 CO変成器4は、バッファ槽39のまわ
りに予熱槽40が設けられ、バッファ槽39と予熱槽4
0との間は熱伝導性の仕切板38仕切られている。仕切
板38には、ガス入口42から環状空間内を略半周離隔
した部位に、予熱槽40からバッファ槽39へのガス連
絡口38aが設けられている。ガスが予熱槽40を流れ
るとき、バッファ槽39から加を受けて昇温する。一
方、ガスがバッファ槽39を流れるとき、高温の改質器
3から熱が伝わるが、予熱槽40に熱が吸収されるの
で、触媒層35に分配されるガスの温度は均一化され
る。
Description
器や脱硫器等の燃料電池用反応器に関し、特に高温体の
周りに設けられた二重筒管構造の燃料電池用反応器に関
する。
ルに、水素リッチなガスと空気とを供給し、電気化学的
に反応させて発電を行う。水素リッチなガスとしては、
天然ガス,メタノ−ル,ナフサ等の原料を水蒸気と混合
し改質用の触媒で反応させて生成した改質ガスが広く用
いられている。ここでの改質反応は、下記化1に示され
るような反応式で表され、主に700〜800℃程度の
高温下でなされる。
酸化炭素が含まれているが、一酸化炭素は電極の触媒能
を低下させる原因となるので、これを防ぐため、転化用
触媒を備えたCO変成器を通して、改質ガス中の一酸化
炭素を下記化2の反応で二酸化炭素に転化反応してから
燃料電池に供給するようにしている改質システムが多
い。CO変成器は改質器より低温(180〜300℃程
度)で運転されるが、これは、化2の反応が平衡状態に
達すると、低温度である方が一酸化炭素濃度が低濃度と
なるように平衡がずれるからである。
外観円柱状の改質器のまわりに、二重円筒管内に転化用
触媒が充填されたCO変成器が設けられたものも開発さ
れており、改質器の熱がCO変成器の加熱に利用でき、
熱ロスが低減される点で優れている(例えば特開平6−
140068号公報)。
器は、触媒層の135の入口側に沿って環状のバッファ
槽139が設けられており、ガス入口142からバッフ
ァ槽139に導入された改質ガスは2つに分岐され、バ
ッファ槽139内を約半周旋回しながら触媒層135に
分配され、更に、触媒層135内を管軸方向に流通しな
がら転化されるようになっている。
では、バッファ槽139内を流通する改質ガスは、高温
の改質器103から熱を受けるので、ガス入口142か
ら離隔するほど温度は上昇し、ガス入口142と反対側
の部位で最もガス温度が高くなる。即ち、触媒層135
に分配される改質ガスの温度が不均一になる。
一であると、部分的にガス温度が低くなって転化反応が
不十分となったり、部分的にガス温度が高くなって一酸
化炭素の濃度が十分に低減されないという状態が生じや
すい。なお、このような課題は、CO変成器だけに限ら
れず、例えば、高温の流体が流れる管の外周に設けられ
た二重筒管構造で、内部に脱硫用の触媒を備えた構造の
脱硫器においても、同様に触媒層に入るガス温度が不均
一となり、脱硫反応にとって好ましくない状態が生じ得
る。
の周りに設けられた二重筒管構造の燃料電池用反応器に
おいて、触媒層に分配されるガスの温度を均一化するこ
とによって、触媒反応を良好に行うことのできるものを
提供することを目的とする。
め、本発明は、このような二重筒管構造の燃料電池用反
応器において、高温体からバッファ槽に伝わる熱を吸収
する予熱槽をバッファ槽に隣接して設け、予熱槽のガス
入口から環状空間内を略半周離隔した部位に、予熱槽か
らバッファ槽へのガス連絡口を設けた。
ては、ガス入口から流入したガスは予熱層内で分岐し
て、予熱槽内をガス連絡口に向かって約半周旋回し、合
流してガス連絡口からバッファ槽に流れる。そして、バ
ッファ槽内で分岐し、バッファ槽内をガス入口に向かっ
て約半周旋回しながら触媒層に分配される。ガスが予熱
槽内を流れるときには、高温体からバッファ槽に伝わる
熱を吸収しながら温度上昇する。一方、ガスがバッファ
層内を流れるときには、高温体から熱を受け温度上昇し
ようとするが、予熱槽のガスによって熱が吸収される。
温度を上昇させ、バッファ槽内を流れるときには、高温
体から受ける熱と予熱槽に吸収される熱とのバランスを
とって、温度の上昇を抑制することができるので、触媒
槽に分配されるガスの温度分布を均一化することができ
る。ここで、予熱槽とバッファ槽とを、熱伝導性部材か
らなる第一の仕切板で仕切り、ガス連絡口を第一の仕切
板に開設した構成とすることができる。この場合、CO
変成器の構造を比較的簡単にすることができる。
介挿させた構造とすることができ、この場合、バッファ
槽は、高温体により内側から加熱されると共に、予熱槽
により外側から冷却される。従って、ガスがバッファ槽
を流れるときの加熱と冷却のバランスを調整しやすい。
また、第一の仕切板を平板状とし、その板面を管軸と略
垂直方向に設けることもできる。この場合、予熱槽は高
温体からも熱を受けるので、ガスが予熱槽を流れるとき
の昇温作用が大きい。また、第一の仕切板は平板状なの
で製造が簡単であって、空間内における第一の仕切板の
位置も容易に調整することができる。
用い、これをバッファ槽の中に設けた構成とすることも
でき、この場合、比較的容易に予熱槽及びバッファ槽を
設けることができる。また、予熱槽を内周板とバッファ
槽との間に介挿させた構造とすることもでき、この場
合、高温体からバッファ槽への伝熱は予熱層で遮断さ
れ、予熱槽を流れるガスはこの熱を吸収するので、ガス
が予熱槽を流れるときの昇温作用は大きい。
ガス分配孔が開設された第二の仕切板を挿設することも
でき、この場合、触媒層に分配されるガスは、第二の仕
切板によって整流され、より均一的にガスが触媒層に分
配される。
て、図面を参照しながら説明を行う。 (実施の形態1) (改質システムの全体構成の説明)図1は、本発明の一
実施形態にかかる二重円筒管構造のCO変成器を備えた
燃料ガス改質システムの概略構成図である。
料(天然ガスや都市ガス等)から硫黄成分を除去する脱
硫器1と、燃料ガスを水蒸気改質して水素リッチな改質
ガスを生成する円柱形の改質器3と、改質器3の外周に
設けられた二重円筒管構造で改質ガス中の一酸化炭素を
二酸化炭素に転化するCO変成器4と、CO変成器4を
冷却する水配管5と、水蒸気中の水を分離して除く気水
分離器6と、改質器3からの改質ガスの熱で水蒸気を加
熱する熱交換器7と、燃料ガスに水蒸気を混合するエゼ
クタ8等から構成されている。
を送る配管A、改質器3から熱交換器7を経由してCO
変成器4に改質ガスを送り込む配管B、気水分離器6か
ら熱交換器7を経由してエゼクタ8に水蒸気を送り込む
配管C等の配管系も配設されている。脱硫器1は、円筒
容器の中に脱硫用の触媒が充填されており、その周囲に
は脱硫器1を運転温度(200〜300℃)に保つため
のヒ−タ2が配設されている。
の改質器及びCO変成器の断面図であり、図3はCO変
成器の斜視図である。改質器3は、円柱状の外容器11
と、外容器11の下面11b側から中央部に挿設された
円筒状の燃焼筒12と、燃焼筒12の下側に取り付けら
れたバーナ13と、外容器11の上面11a側から挿設
された反応槽20とから構成されている。
4からの未反応ガスを、外部のファン(不図示)から供
給される空気と混合し、燃焼筒12内で燃焼させて、高
温の燃焼ガスを燃焼筒12から排出させる。反応槽20
は、円筒状の内周板21及び外周板22と,円形の外天
板23及び内天板24と、円環状の下板25によって囲
まれてなる二重円筒管状の容器の中に円筒状の触媒層2
6が設けられて構成されている。内周板21と外周板2
2の間隙は、円筒状の仕切板27によって内側と外側の
間隙に仕切られており、上記の触媒層26は、内周板管
21と仕切り板27の間の内側間隙に改質用触媒が充填
されて形成されている。
周板22の上端部にガス出口28b,が設けられてお
り、ガス入口28aから送り込まれ水蒸気を含む燃料ガ
スは、触媒層27内を下降しながら触媒反応によって水
素リッチな改質ガスに改質され、外周板22と仕切り板
27との外側間隙を上り、ガス出口28bから配管Bに
流れ込むようになっている。
天板24によって囲まれた凹状空間が形成されている
が、上記燃焼筒12は、この凹状空間に挿設されてい
る。燃焼筒12の上端から排出される高温の燃焼ガス
は、図2中実線矢印Gで示されるように、燃焼筒12と
内管21との間隙を下降した後、外周板22と外容器1
1との間隙を上昇して、外容器11側面の上端近くに取
付けられた燃焼ガス排出口29から排出されるが、この
燃焼ガスによって、触媒層26が反応に適した温度(7
00〜800℃)に加熱されるようになっている。
周板32、及び円環状の上板33と下板34からなる二
重円筒管状の容器30の中に、円筒状の触媒層35が設
けられて構成されている。CO変成器4は、改質器3の
外周に、断熱材9を介して周設されて一体となってお
り、その全体が断熱材10によって覆われている。この
ような構造によって、装置がコンパクトになると共に、
改質器3から放出される熱が、CO変成器4の加熱に利
用され、外部に放出される熱も低減される。なお、CO
変成器4の詳しい構成については後述する。
明)図1を参照しながら、改質システムの運転動作につ
いて説明する。ヒ−タ2で加熱された脱硫器1に燃料ガ
ス原料が供給され脱硫される。そして、エゼクタ8で気
水分離器6からの水蒸気と混合され、配管Aを経由し、
バーナ13により750℃程度に加熱された改質器3に
供給される。
り燃料ガスが水蒸気改質され、水素リッチな改質ガスが
生成されるが、これには一酸化炭素が十数%含まれてい
る。改質器3から配管Bに排出される改質ガスは高温
(400℃程度)であるが、熱交換器7を通過するとき
に、気水分離器6から配管Cを通ってエゼクタ8に供給
される水蒸気を加熱するため、200℃程度にまで冷却
されてCO変成器4に送り込まれる。
されながら水配管5で冷却されて、180〜300℃程
度に保たれる。CO変成器4では、改質器3からの改質
ガス中に含まれている一酸化炭素が上記化2の反応によ
り二酸化炭素に転化され、燃料電池には一酸化炭素濃度
の低い改質ガスが供給される。水配管5はCO変成器4
からの熱で水蒸気を生成する。気水分離器6は、外部の
ボイラ(不図示)及び水配管5から供給される水蒸気の
気水分離を行う。
説明)図2,3を参照しながらCO変成器4の詳しい構
成について説明する。容器30内の下部には、円環状の
整流板36が取り付けられており、容器30内の空間
は、整流板36によって上下に仕切られている。上述し
た触媒層35は、整流板36上に載置された触媒支持網
板37の上に一酸化炭素転化反応用の触媒が充填されて
形成されている。
は、円筒状の仕切板38によって内側空間(バッファ槽
39)及び外側空間(予熱槽40)に仕切られている。
整流板36には、バッファ槽39から触媒層35に改質
ガスを送り込む複数の分配孔51(図2,3では不図
示、図4参照)が、ほぼ等間隔で円周状に開設されてい
る。仕切板38は、金属等の熱伝導性の材質で形成さ
れ、予熱槽40とバッファ槽39との間で熱交換がなさ
れるようになっている。
は円環状の空間41が形成され、転化反応後の改質ガス
がこの空間41で集合するようになっている。外周板3
2には、予熱槽40に改質ガスを導入するガス入口42
と、空間41から改質ガスを排出するガス出口43が設
けられている。また仕切板38には、ガス入口42と1
80°反対側の位置に窓38aが開設され、予熱槽40
からバッファ層39にはこの窓38aを通って改質ガス
が送り込まれるようになっている。
板32に沿って螺旋状に巻き付けられている。なお、水
配管5は、触媒層35の下部は比較的高温(300℃程
度)に、触媒層35の上部は比較的低温(200℃程
度)にコントロールできるように配設されている。これ
は、改質ガスが触媒層35内を流れるとき、まず化2の
反応を平衡状態まで進め、次に一酸化炭素を低下させる
方向に平衡を移動させるよう反応をコントロールするた
めである。
に応じて必要な触媒量に基づいて設定されるが、厚みW
が大きくなるに伴って触媒層35の内側と外側との温度
差が大きくなるので、あまり大きくならないよう設定す
ることが望ましい。図4(a),(b)は、CO変成器
4の垂直方向及び水平方向の概略断面図である。図4を
参照しながら、CO変成器4の機能及び効果について説
明する。
ている。ガス入口42から送り込まれた改質ガスは、予
熱槽40内で分岐して窓38aに向かって各々約180
℃旋回した後、合流して窓38aを通ってバッファ層3
9に送り込まれる。そして、バッファ層39内で分岐し
て、ガス入口42に向かって約180℃旋回しながら分
配孔51を通って触媒層35に分配される。分配された
改質ガスは、触媒層35内を上昇しながら転化反応が施
され、空間41で集合してガス出口43から燃料電池に
送り込まれる。
印で示されている。予熱槽40を流通する改質ガスは、
バッファ槽39を流通する改質ガスから仕切板38を介
して熱を受ける。一方、バッファ槽39を流通する改質
ガスは、改質器3から熱を受けるが、予熱槽40を流通
する改質ガスに仕切板38を介して熱が吸収される。従
って、改質ガスが予熱槽40を流通するときに温度を上
昇させ、バッファ層39を流通するときには、熱の授受
のバランスをとって温度の変化を小さくすることができ
る。
5に分配される改質ガスの温度は均一化されるので、燃
料電池に送り込む改質ガスの一酸化炭素の濃度を低くす
るのに適した環境を形成することができる。 (実施の形態2)本実施形態の改質システムは、実施の
形態1と同様であるが、CO変成器4の代わりに、CO
変成器70が用いられている。
垂直方向及び水平方向の概略断面図である。CO変成器
70は、実施の形態1のCO変成器4と同様の構成であ
るが、CO変成器4では整流板36の下の円環状の空間
が、円筒状の仕切板38で仕切られていたのに対して、
CO変成器70では、この空間が平板状の円環形の仕切
板71で上下に仕切られて(仕切板71の板面が管軸方
向と垂直)、バッファ槽72と予熱槽73とが形成され
ている点が異なっている。
板38と同様、熱伝導性の材料が用いられ、ガス入口4
2と180°反対側の位置に窓71aが開設されてい
る。図5を参照しながら、CO変成器70の機能及び効
果について説明する。改質ガスの流れは、図中に太線矢
印で示される。ガス入口42から送り込まれた改質ガス
は、実施の形態1と同様、予熱槽73内で分岐して窓7
1aに向かって各々約180℃旋回した後、合流して窓
71aを通ってバッファ層72に送り込まれる。そし
て、バッファ層72内で分岐して、ガス入口42に向か
って約180℃旋回しながら分配孔51を通って触媒層
35に分配される。
印で示される。予熱槽73を流通する改質ガスは、バッ
ファ槽72を流通する改質ガスから仕切板71を介して
熱を受ける点は実施の形態1と同様であり、それと共に
改質器3からも内周板31を介して熱を受ける。一方、
バッファ槽72を流通する改質ガスは、実施の形態1と
同様、改質器3から熱を受けるが予熱槽73を流通する
改質ガスに仕切板71を介して熱が吸収される。
予熱槽73を流通するときに温度を上昇させ、バッファ
槽72を流通するときには、熱の授受のバランスをとっ
て温度の変化を小さくすることができる。また、実施の
形態1と比べて、予熱槽73を流通する改質ガスを昇温
する作用が大きい。 (実施の形態3)本実施形態の改質システムは、実施の
形態1と同様であるが、CO変成器4の代わりに、CO
変成器80が用いられている。
垂直方向及び水平方向の概略断面図である。本実施形態
のCO変成器80は、実施の形態1のCO変成器4と同
様の構成であるが、CO変成器4では仕切板38の内側
がバッファ槽39,外側が予熱槽40であったのに対し
て、CO変成器80では、整流板36の下の円環状の空
間を円筒状の仕切板81で仕切った外側空間がバッファ
槽82,外側空間が予熱槽83となっている。
性の材料であったが、仕切板81の材料は熱伝導性でな
くてもよい。また、実施の形態1の仕切板38と同様、
仕切板81には、ガス入口42と180°反対側の位置
に、窓81aが開設されている。ガス入口42は、外周
板32からバッファ槽82を貫通して予熱槽83に連結
されている。
能及び効果について説明する。改質ガスの流れは図中太
線矢印で示されている。ガス入口42から送り込まれた
改質ガスは、実施の形態1と同様、予熱槽83内で分岐
して窓81aに向かって各々約180℃旋回した後、合
流して窓81aを通ってバッファ槽82に送り込まれ
る。そして、バッファ槽82内で分岐して、ガス入口4
2に向かって約180℃旋回しながら分配孔51を通っ
て触媒層35に分配される。
印で示されている。予熱槽83を流通する改質ガスは、
改質器3から内周板31を介して熱を受ける。一方、改
質器3とバッファ槽82との間に予熱槽83が介挿され
ているので、バッファ槽82を流通する改質ガスは、改
質器3から熱をあまり受けない。従って、改質ガスが予
熱槽83を流通するときに温度を上昇させ、バッファ槽
82を流通するときには、温度の変化を小さくすること
ができる。
ムは、実施の形態1と同様であるが、CO変成器4の代
わりに、CO変成器90が用いられている。図7
(a),(b)は、CO変成器90の垂直方向及び水平
方向の概略断面図である。
成器4と同様の構成であるが、整流板36の下の円環状
の空間内に、熱伝導性の管を円形に巻いてなるリング管
91が設置され、リング管91の外側空間がバッファ槽
92,内側空間が予熱槽93となっている。なお、実施
の形態1の仕切板38と同様、リング管91には、ガス
入口42と180°反対側の位置に窓91aが開設され
ている。
槽92を貫通して予熱槽93に連結されている。図中に
改質ガスの流れは太線矢印,改質ガスに対する熱の流れ
は白抜矢印で示されている。改質ガスの流れ及び改質ガ
スに対する熱の流れは、実施の形態1と同様であって、
従って、バッファ槽92から分配孔51を通って触媒槽
35に分配されるガスの温度は均一化される。
1に基づいている。改質器3は、3kW級であって、外
径約150mm、高さ約500mmである。
周板31の径は改質器3の外径150mmに断熱材9の
厚み分が加わって約200mm、外周板32の径は約3
00mm、触媒層35の高さは約300mm、触媒層3
5の厚みWは約50mmに設定されている。CO変成器
4の内周板31,外周板32,上板33,下板34,整
流板36,仕切板38は、すべてステンレス板が用いら
れている。
記実施例と同様であるが、予熱槽が設けられていないC
O変成器104が用いられている点が異なっている。図
8(a),(b)は、CO変成器104の垂直方向及び
水平方向の概略断面図である。
器4と同様の構成であるが、仕切板38が設けられてお
らず、整流板36の下の円環状の空間全体がバッファ槽
139となっている。このCO変成器104では、図中
太線矢印で示されるように、ガス入口42から送り込ま
れた改質ガスは、バッファ槽139内で分岐して、約1
80℃旋回しながら分配孔51を通って触媒層35に分
配される。
槽139を流通する改質ガスは、改質器3から熱を受け
るが、CO変成器4の場合のように予熱槽に熱を吸収さ
せることができないので、温度が上昇する。従って、触
媒槽35に分配されるガスの温度が不均一となる。 (実験)上記実施例及び比較例の改質システムを用いて
運転を行い、定常運転時において、各CO変成器4及び
104の触媒層内の温度分布を測定した。
示すように、触媒層35の入口位置E,下部位置L,中
央位置M,上部位置Hの各上下方向位置において、図4
(b),図8(b)に示すように、ガス入口の位置から
CO変成器の円周に沿って、0゜(位置α),90゜
(位置β),180゜(位置γ),270゜(位置δ)
旋回した水平方向位置について測定した。
器4及び比較例のCO変成器104についての測定結果
を示すものであって、いずれも、各上下方向位置E,
L,M,Hについて、水平方向位置α,β,γ,δと温
度との関係を示す特性図である。(a),(b)のいず
れにおいても、位置Eよりも位置Lで温度が上昇し、位
置Mで温度が下降し,位置Lでは200℃程度まで下降
している点は共通である。
平方向位置α,β,γ,δ間の温度のばらつきが、
(b)では大きいのに対して、(a)では少ない。即
ち、比較例のCO変成器104では、ガス入口に近い位
置αで250℃程度、位置β,γでは290℃程度、位
置δでは320℃程度であって、ガスがバッファ層を流
れるときにかなり昇温していることを示している。
は、位置α,β,γ,δのいずれも280℃程度を示し
ている。これは、ガスの昇温は予熱層でなされ、ガスが
バッファ層を流れるときにほとんど昇温していないこと
を示している。このように、実施例のCO変成器4で
は、比較例のCO変成器104と比べて、触媒層に入る
改質ガスの温度が均一化されていることがわかる。
おいては、改質ガスがCO変成器の触媒層内を下から上
に流れる構造を示したが、逆に上から下に流れる構造の
CO変成器においても同様に実施することができる。ま
た、上記実施の形態においては、CO変成器の触媒層に
下に整流板が用いられている例を示したが、整流板を設
けなくても実施することができる。
筒管構造のCO変成器の例を示したが、二重円筒管に限
らず、楕円形や多角形の二重筒管構造のCO変成器にお
いて同様に実施することができる。また、上記実施の形
態においては、改質器の周りにCO変成器を設けた改質
システムの例を示したが、本発明は、同様の二重筒管構
造の燃料電池用反応器において適用することができる。
例えば、高温の流体が流れる管の外周に設けられ脱硫用
の触媒を備えた二重筒管構造の脱硫器においても、同様
に実施することができ、触媒層に入るガス温度を均一化
し、脱硫反応に適した環境を形成することができると考
えられる。
の周りに設けられた二重筒管構造の燃料電池用反応器に
おいて、バッファ槽に隣接して高温体からバッファ槽に
伝わる熱を吸収する予熱槽を設け、予熱槽のガス入口か
ら環状空間内を略半周離隔した部位に、予熱槽からバッ
ファ槽へのガス連絡口を設けた構成とすることにより、
触媒層に分配されるガスの温度を均一化することがで
き、それによって、触媒反応を良好に行うことができ
る。
切板を用いることによって、比較的簡単に構成すること
ができる。特に本発明は、燃料電池用のCO変成器に適
用することによって、触媒反応を良好に行い改質ガス中
の一酸化炭素を低減するのに寄与できる点で実用的効果
が大きい。
成器を備えた燃料ガス改質システムの概略構成図であ
る。
CO変成器の断面図である。
の概略断面図である。
び水平方向の概略断面図である。
び水平方向の概略断面図である。
び水平方向の概略断面図である。
概略断面図である。
ついての実験の結果を示す特性図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 高温体の周りに設けられた二重筒管構造
で、内管と外管の間の環状空間内に触媒層及び該触媒層
に供給するガスを一時的に貯蔵するバッファ槽が管軸方
向に層をなすように配設され、ガスがバッファ槽を流通
しながら触媒層に分配され該触媒層内を管軸方向に流通
する燃料電池用反応器において、 前記環状空間内には、 前記高温体から前記バッファ槽に伝わる熱を吸収する予
熱槽が前記バッファ槽に隣接して設けられており、 前記予熱槽のガス入口から環状空間内を略半周離隔した
部位に、該予熱槽からバッファ槽へのガス連絡口が設け
られていることを特徴とする燃料電池用反応器。 - 【請求項2】 前記予熱槽と前記バッファ槽とは、熱伝
導性部材からなる第一の仕切板で仕切られ、 前記ガス連絡口は、第一の仕切板に開設されていること
を特徴とする請求項1記載の燃料電池用反応器。 - 【請求項3】 前記予熱槽は、 前記バッファ槽と前記外管との間に介挿されていること
を特徴とする請求項2記載の燃料電池用反応器。 - 【請求項4】 前記第一の仕切板は、 平板状であって、その板面が管軸方向と略垂直に設けら
れていることを特徴とする請求項2記載の燃料電池用反
応器。 - 【請求項5】 前記第一の仕切板は、 前記バッファ槽の中に設けられた管からなることを特徴
とする請求項2記載の燃料電池用反応器。 - 【請求項6】 前記予熱槽は、 前記内管と前記バッファ槽との間に介挿されていること
を特徴とする請求項1の燃料電池用反応器。 - 【請求項7】 前記触媒層と前記バッファ槽との間に、 複数のガス分配孔が開設された第二の仕切板が挿設され
ていることを特徴とする請求項1〜6記載の燃料電池用
反応器。
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