JP2002216827A - 燃料電池用改質系におけるco変成器 - Google Patents

燃料電池用改質系におけるco変成器

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JP2002216827A JP2001005792A JP2001005792A JP2002216827A JP 2002216827 A JP2002216827 A JP 2002216827A JP 2001005792 A JP2001005792 A JP 2001005792A JP 2001005792 A JP2001005792 A JP 2001005792A JP 2002216827 A JP2002216827 A JP 2002216827A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】CO変成器内の温度分布を適切に制御すること
ができ、また最小限の触媒量で所期のCO変成目的を達
成できるCO変成器を得る。 【解決手段】容器内に変成触媒および冷媒流通装置を配
置するとともに、被処理改質ガスがその一方の端から他
方の端へ流通するようにしてなるCO変成器であって、
被処理改質ガスの流通方向に対し、変成触媒に接する冷
媒流通装置の冷却面の面積が順次連続的に小さく、また
は、順次段階的に小さくなるようにしてなることを特徴
とする燃料電池用改質系におけるCO変成器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池用改質系
におけるCO変成器、すなわち燃料電池に連結した改質
器、CO変成器を含む改質系におけるCO変成器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】水素を燃料とする燃料電池として固体高
分子型燃料電池(PEFC)やリン酸型燃料電池(PA
FC)といったものが知られている。水素(水素ガス)
は、電解法等のほか、メタン、エタン、プロパン、ブタ
ン、都市ガス、LPガス、天然ガス、その他の炭化水素
ガス(2種以上の炭化水素の混合ガスを含む)の部分酸
化法(部分燃焼法)や水蒸気改質法、あるいは両者を組
み合わせた方法(内燃式改質法)により得られる。この
うち部分酸化法では反応:CH4+1/2O2→CO+2
2により水素を生成させるもので、その報告例はなく
はないが、その多くは内燃式改質法に関するものであ
る。
【0003】内燃式改質法は、発熱型の部分酸化反応と
吸熱型の水蒸気改質反応を組み合せたもので、原料ガス
がメタンの場合の反応は下記式(1)〜(5)により表
される。式(1)のような一部のメタンの完全酸化反
応、式(2)のような一部のメタンの部分酸化反応を経
て、(3)〜(4)の反応が後続し、(2)〜(4)の
反応で生成するCOを水蒸気と反応させるシフト反応
(5)を経て、最終的にH 2とCO2が生成する。
【0004】
【化 1】
【0005】図1はこの改質器を模式的に示した図であ
る。概略、酸化触媒を配置した部分酸化反応部と改質触
媒を配置した水蒸気改質反応部とにより構成され、原料
ガス(炭化水素ガス)、水、空気から水素リッチな改質
ガスが得られる。ところが、改質ガス中には未反応のメ
タン、水蒸気〔反応(1)での生成水蒸気や別途導入添
加した水蒸気〕、生成炭酸ガスのほか、一酸化炭素(C
O)が副生して8〜15%(容量)程度含まれている。
【0006】一方、水蒸気改質法は、原料ガス(炭化水
素ガス)を水蒸気により改質して水素リッチな改質ガス
を生成させる方法である。水蒸気改質法でも改質器が用
いられ、接触反応によりそれら原料ガスが水素リッチな
改質ガスへ変えられる。図2は水蒸気改質器を模式的に
示す図で、概略、バーナあるいは燃焼触媒を充填した燃
焼部(加熱部)と改質触媒を充填した改質部とにより構
成される。改質部では原料ガスが水蒸気と反応して水素
リッチな改質ガスが生成される。改質部で起こる反応は
大きな吸熱を伴うので、燃焼部での燃料ガスの空気によ
る燃焼により発生した燃焼熱(ΔH)が改質部に供給さ
れる。燃焼触媒としては例えば白金等の貴金属触媒が用
いられ、改質触媒としては例えばNi系、Ru系等の触
媒が用いられる。
【0007】原料ガスがメタンである場合の水蒸気改質
反応は下記式(6)で示される。しかし、内燃式改質法
の場合と同じく、水蒸気改質法でも生成する改質ガス中
には未反応のメタン、改質用に導入した水蒸気のうち未
利用の水蒸気、生成炭酸ガスのほか、一酸化炭素(C
O)が副生して8〜15%(容量)程度含まれている。
【0008】
【化 2】
【0009】図3は、改質器からからPEFCに至るま
での態様例を示す図である。改質器から順次、CO変成
器、CO酸化器(CO選択酸化器)を経てPEFCが連
結されている。原料ガスとして都市ガスやLPガスを用
いる場合、これらガスにはメルカプタン類、サルファイ
ド類、あるいはチオフェン類などの付臭剤が添加されて
いる。改質触媒は、これら硫黄化合物により被毒し性能
劣化を来してしまうので、それらの硫黄化合物を除去す
るために脱硫器へ導入される。次いで、改質器へ導入さ
れ、改質器中での改質反応により水素リッチな改質ガス
が生成される。
【0010】図3では、改質器として図2のような改質
器を用いた場合を示しているが、図1のような改質器を
用いる場合も同様である。なお、後述のとおりPAFC
ではCO酸化器は必要としない。このように、CO酸化
器を必要としない場合もあるが、本明細書においては、
改質器にCO変成器を連結する場合のほか、これにCO
酸化器を連結する場合を含めて「改質器、CO変成器を
含む改質系」ないし「燃料電池用改質系」と指称してい
る。
【0011】改質ガスは、シフト反応(=CO変成反
応)、すなわち前記副生COを炭酸ガスと水素に変える
ためにCO変成器にかけられる。CO変成器では例えば
銅ー亜鉛系や白金触媒等の変成触媒(=シフト触媒)が
用いられるが、その触媒を機能させるには200〜25
0℃程度の温度が必要である。CO変成器中でのシフト
反応は下記反応式(7)で示される。
【0012】
【化 3】
【0013】この反応で必要な水蒸気としては、内燃式
改質法の改質器からの改質ガスでは前記式(1)の完全
酸化反応で生成した水蒸気と別途導入添加した水蒸気が
利用され、水蒸気改質法の改質器からの改質ガスでは改
質器で未利用の水蒸気が利用される。なお、CO変成器
に使用する水蒸気として、改質器で余った水蒸気だけで
は足りない場合もあるが、この場合にはCO変成器に別
途水蒸気を追加導入し、CO変成反応を促進する場合も
ある。
【0014】改質器で生成された改質ガス中のCOは、
CO変成器中で炭酸ガスと水素に変えられ、その濃度1
%(容量、以下同じ)程度以下まで低下される。ここ
で、水素をPAFCの燃料として使用する場合、PAF
Cでの水素中のCOの許容濃度(上限)は1%程度であ
るので、CO変成器を経た改質ガスはそのままPAFC
用の燃料水素として使用することができる。
【0015】一方、PEFCに供給する燃料水素中のC
O含有量は100ppm程度(その燃料極等の構成材料
の如何によっては10ppm程度)(ppmは容量、以
下同じ)が限度であり、これを超えると電池性能が著し
く劣化するので、燃料水素中のCO成分はPEFCへ導
入する前にできる限り除去する必要がある。このため、
改質ガスはCO変成器によりCO濃度を1%程度以下ま
で低下させた後、CO酸化器にかけられる。ここで空気
等の酸化剤ガスが添加され、COの酸化反応(CO+1
/2O2=CO2)により、COを100ppm程度以
下、好ましくは50ppm以下、さらに好ましくは10
ppm以下というように低減させる。
【0016】以上のうち、CO変成器でのCO変成反応
(7)は、化学平衡上低温ほど進行するが、発熱反応で
あるため、その内部に冷却配管を配置するなどをして、
反応温度の上昇を回避する必要がある。図4〜6は従来
における幾つかのCO変成器の例を示す図である。
【0017】図4の例(特開平11−199202号)
では、冷媒通流部Pを、冷媒通流用の複数の蛇行状の伝
熱管21を処理室32内の全体に広がるように配置した
蛇管式に構成されている。図5の例(特開平11−19
9202号)では、ケーシング31にて形成される処理
室32内に、冷媒として冷却水が通流する冷媒通流部P
と変成触媒33を充填して、変成触媒33が充填された
箇所を被変成ガスが通流するとともに、その被変成ガス
中の一酸化炭素ガスが二酸化炭素ガスに変成処理される
ように構成してある。
【0018】図6の例は、改質器の周囲を囲んで構成さ
れた容器内に変成触媒および冷媒流通装置を配置すると
ともに、被処理改質ガスがその一方の端から他方の端へ
流通するようにしてなるCO変成器であり、冷媒流通装
置は螺旋状の冷却配管として配置されている。本例は、
改質器とCO変成器が一体化されているため、冷却媒体
として水を使用すれば、改質器からの伝熱で水蒸気を生
成できるので、改質用の水蒸気として用いることができ
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来におけ
る、各種CO変成器を現実に作動させて詳しく観察し、
追求したところ、改質ガスの入口側では発熱反応である
CO変化反応が進行して高い温度分布となる傾向があ
り、出口側では発熱反応であるCO変成反応が殆ど進行
せず、急激に温度が下がる傾向があることが観察され
た。図7はその傾向例を示す図である(図7中、縦軸
は、被処理改質ガス入口から出口に至る各位置における
触媒の温度である)。図7中、従来例(改良前)として
示すとおり、CO変成器の入口付近ではCO変成反応が
急激に進行し、また冷媒として用いた空気も加熱され、
改質ガスとの温度差が小さいため、入口付近から中間域
まではなかなか温度が下がらない。
【0020】一方、中間域から出口までは、CO変成反
応があまり起こらず、また冷媒空気も加熱されていない
ことから、改質ガスとの温度差が大きいため、冷却効果
が必要以上に大きくなり、一気に温度が下がってしま
う。さらに、改質ガスの入口に近い高温部では反応速度
が速いため、反応ガスが平衡組成に達しやすい(CO変
成反応に必要な触媒が多い傾向)ことが確認された。し
かし、改質ガスの出口に近い低温部では反応速度が遅い
ため、反応ガスが平衡組成に達しにくい(CO変成反応
に必要な触媒が少ない傾向)ことが確認された。
【0021】本発明は、以上の事実を基に、従来のCO
変成器を改良し、燃料電池用改質系におけるCO変成器
内の温度分布を適切に制御できるだけでなく、最小限の
触媒量でCO変成器として十分に作用させることがで
き、さらには改質系をコンパクト化できるなど各種効果
を得ることができる燃料電池用改質系におけるCO変成
器を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、容器内に変成
触媒および冷媒流通装置を配置するとともに、被処理改
質ガスがその一方の端から他方の端へ流通するようにし
てなるCO変成器であって、被処理改質ガスの流通方向
に対し、変成触媒に接する冷媒流通装置の冷却面の面積
が順次連続的に小さくなるようにしてなることを特徴と
する燃料電池用改質系におけるCO変成器を提供する。
【0023】また、本発明は、容器内に変成触媒および
冷媒流通装置を配置するとともに、被処理改質ガスがそ
の一方の端から他方の端へ流通するようにしてなるCO
変成器であって、被処理改質ガスの流通方向に対し、変
成触媒に接する冷媒流通装置の冷却面の面積が順次段階
的に小さくなるようにしてなることを特徴とする燃料電
池用改質系におけるCO変成器を提供する。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明は、燃料電池用改質系にお
けるCO変成器であって、その容器内に変成触媒を充填
し且つ該変成触媒中に冷媒流通装置を配置するととも
に、被処理改質ガスをその一方の端から他方の端へ流通
するように構成される。そして、被処理改質ガスが流通
する方向に対し、変成触媒に接する冷媒流通装置の冷却
面の面積が順次連続的に小さくなるようにしてなること
を特徴とする。
【0025】また、本発明は、燃料電池用改質系におけ
るCO変成器であって、その容器内に変成触媒を充填し
且つ該変成触媒中に冷媒流通装置を配置するとともに、
被処理改質ガスをその一方の端から他方の端へ流通する
ように構成される。そして、被処理改質ガスが流通する
方向に対し、変成触媒に接する冷媒流通装置の冷却面の
面積が順次段階的に小さくなるようにしてなることを特
徴とする。
【0026】CO変成器を以上のように構成することに
より、CO変成器内の温度分布を適切に制御することが
できる。併せて、最小限の触媒量で、低温部の触媒量を
多く、高温部の触媒量を相対的に少なくし、CO変成器
として十分に作用させることができる。図7に、本発明
において、冷却媒体として空気を用いた場合に得られた
触媒層の温度分布を示している。図7中、本発明の例
(改良後)として示すとおり、CO変成触媒による被処理
改質ガス入口付近の急激な温度上昇が防がれ、従来例
(改良前)に比べて、その出口に至るまで改善されている
ことが分かる。
【0027】変成触媒を充填したCO変成器における冷
媒流通装置には各種形式があり得るが、本発明は、例え
ば前記図4〜6のような構造のCO変成器とは限らず、
いずれの形式のCO変成器にも適用される。冷媒流通装
置に通す冷媒としては、空気、水、その他適宜の冷媒が
使用できるが、好ましくは改質器、CO変成器を含む改
質系、あるいはそれらに加えてCO酸化器を含む改質系
に用いる空気、水、水蒸気又は原料ガスを使用すること
ができる。
【0028】改質器に供給する原料ガスとしてはメタ
ン、エタン、プロパン、ブタン、都市ガス、LPガス、
天然ガス、その他の炭化水素ガス(2種以上の炭化水素
の混合ガスを含む)が用いられる。このれら原料ガスが
硫黄化合物を含む場合には、改質器の前段に脱硫器が配
置される。また、燃料電池としてPEFCを用いる場合
には、CO変成器を経た改質ガス中のCOをさらに減じ
るためCO変成器に続きCO酸化器が配置される。
【0029】前記のとおり、内燃式改質法の改質器では
原料ガス、水、空気が用いられる。空気としては空気の
ほか、酸素富化空気、酸素等も使用される。一方、水蒸
気改質法の改質器では、改質部へは原料ガスと水蒸気が
供給され、燃焼部へは燃料ガスと空気が供給される。上
記水、水蒸気発生用の水としては蒸留水やイオン交換水
などが用いられる。本発明においては、これらの流体を
それら流体の各導管から分岐して冷媒流通装置の冷媒と
して用いることができる。この場合には、冷媒用の設備
を別途配置する必要がないので、装置のコンパクト化そ
の他各種利点が得られる。燃料電池としてはPEFC、
PAFC等の水素を燃料とする燃料電池が用いられる。
【0030】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないこと
はもちろんである。
【0031】《実施例1》図8は本発明のCO変成器の
例を示す図である。円筒状容器(ケーシング)内に、冷
媒流通装置として、内管と外管との2系統の螺旋状冷媒
流通配管を配置し、ケーシング内の上下の多孔板間に変
成触媒(CO変成触媒:例えば銅ー亜鉛系触媒や白金触
媒等)を充填する。図8での円筒状容器は、縦方向に配
置しているが、横方向に配置してもよく、縦方向の上下
を逆にしてもよい。また、冷媒流通配管は、CO変成器
の規模(容器の内径等)、冷媒流通配管の外径その他の
条件如何により1系統としてもよく、3系統以上として
もよい。さらに、螺旋状の巻き数(1回りを単位とした
ときのその数)は、同じくCO変成器の規模(容器の内
径等)、冷媒流通配管の外径その他の条件如何により設
定される。これらの点は以下の例でも同様である。
【0032】改質器からの改質ガス、すなわちCO変成
器での被処理改質ガスはケーシングの下部から多孔板を
通して変成触媒層に均等に供給される。供給改質ガス
は、変成触媒中を通り、ここで供給改質ガス中のCOが
水蒸気によりH2とCO2に変成され、ケーシングの上部
の多孔板を経て排出される。冷却媒体は上部からヘッダ
を介して内管と外管とに分岐して供給され、これら冷媒
流通配管により変成触媒を冷却し、下部ヘッダを経て下
部から排出される。
【0033】本例においては、螺旋状に配置された内管
と外管からなる冷媒流通配管について、図8のとおり、
配管ピッチをその低温部から高温部にわたり連続的に疎
から密になるようにしている。配管ピッチをこのように
していることにより、CO変成器内の温度分布を適切に
制御することができる。併せて、最小限の触媒量で、低
温部の触媒量を多く、高温部の触媒量を相対的に少なく
し、CO変成器として十分に作用させることができる。
【0034】冷媒流通配管に通す冷媒としては、空気、
水、その他適宜の冷媒が使用できるが、好ましくは改質
器、CO変成器を含む改質系に用いる空気、水、水蒸気
又は原料ガスが使用できる。すなわち、内燃式改質法の
改質器では原料ガスと水と空気が供給される。水蒸気改
質法の改質器では、その改質部へ原料ガスと水蒸気が供
給され、その燃焼部へは燃料ガスと空気が供給される。
そこで、これらのガスをその導管から分岐して冷媒流通
配管に通す冷媒として用いることができる。この場合に
は、別途その冷媒用の設備の配置が必要でないので装置
のコンパクト化その他各種利点が得られる。これらの点
は以下の例でも同様である。
【0035】本実施例における実測例として、CO変成
器中の冷却配管のピッチを従来のように入口から出口に
わたり均等にした場合には、その入口温度250℃、中
間域温度250℃、出口温度170℃であったのに対し
て、冷却配管のピッチを本実施例のように構成したCO
変成器では、その入口温度250℃、中間域温度220
℃、出口温度170℃となった。このように本発明によ
れば触媒層の温度分布を大きく緩和することができる。
【0036】《実施例2》図9は本発明のCO変成器の
他の例を示す図である。実施例1では配管ピッチの粗密
を低温部から高温部にわたり連続的に疎から密になるよ
うにしているが、本例では、これに代えて、冷媒流通配
管ピッチの粗密を低温部、中温部、高温部の3領域(す
なわち3ブロック)に分け、被処理改質ガスが流通する
方向に対し、変成触媒に接する冷媒流通配管の冷却面の
面積が順次段階的に小さくなるようにしている。
【0037】すなわち、本例では内管と外管からなる冷
媒流通配管について、上部から3分の1程度までの低温
部(低温域)における配管ピッチを疎に配置し、下部か
ら3分の1程度までの高温部(高温域)では配管ピッチ
を密に配置し、且つ、その間の3分の1程度の中央部を
中温部(中温域)とし、この中温部では配管ピッチをそ
れら粗密の中間程度のピッチにしている。
【0038】こうして、CO変成器内の温度分布を適切
に制御することができる。併せて、最小限の触媒量で、
低温部の触媒量を相対的に多く、高温部の触媒量を相対
的に少なく、且つ、中間温度領域の触媒量はその中間の
触媒量として、CO変成器として十分に作用させること
ができる。本例の変形例として、冷媒流通配管ピッチの
粗密を低温部から高温部にわたり4領域以上というよう
に分けてもよい。
【0039】《実施例3》図10は本発明のCO変成器
の他の例を示す図である。実施例2では、低温部では配
管ピッチを疎にし、高温部では配管ピッチを密にし、そ
の間の中央部の中温部の配管ピッチをそれら粗密の間の
ピッチにしているが、本例では、内管と外管からなる冷
媒流通配管について、上部から中央部近辺までの低温部
(低温域)における配管のピッチを疎に配置し、中央部
近辺から下部までの高温部(高温域)では配管のピッチ
を密に配置して構成している。
【0040】こうして、被処理改質ガスが流通する方向
に対し、変成触媒に接する冷媒流通配管の冷却面の面積
を2段階に小さくしている。この点以外は実施例1〜2
と同様である。このように低温部では冷媒流通配管ピッ
チを疎にし、高温部では冷却配管ピッチを密にしている
ことにより、CO変成器内の温度分布を適切に制御する
ことができ、併せて、最小限の触媒量で、低温部の触媒
量を多く、高温部の触媒量を相対的に少なくし、CO変
成器として十分に作用させることができる。
【0041】《実施例4》図11は、本発明を、改質器
の周囲を囲んで構成された容器内に変成触媒および螺旋
状の冷却配管からなる冷媒流通装置を配置するととも
に、被処理改質ガスがその一方の端から他方の端へ流通
するようにしてなるCO変成器に対して適用した例であ
る。図11のとおり、被処理改質ガスが流通する方向に
対し、高温部では冷却配管ピッチを密にし、低温部では
冷媒流通配管ピッチを疎にして、変成触媒に接する冷媒
流通配管の冷却面の面積を2段階にしている。
【0042】こうしてCO変成器内の温度分布を適切に
制御することができ、併せて、最小限の触媒量で、低温
部の触媒量を多く、高温部の触媒量を相対的に少なく
し、CO変成器として十分に作用させることができる。
なおこの場合、冷媒として水を用いると、気体冷媒を用
いる場合に比べて冷却効果が大きくなるため、CO変成
器出口温度が低くなり過ぎるが、本例のように出口側
(低温部)で配管ピッチを疎にすることにより、その温
度低下を防ぐこともできる。
【0043】本例の変形例として、冷媒流通配管のピッ
チをその低温部から高温部にわたり連続的に疎から密に
なるようにしてもよく、冷媒流通配管ピッチの粗密を低
温部、中温部、高温部の3領域に分けてもよく、またそ
の変形として冷媒流通配管ピッチの粗密を低温部から高
温部にわたり4領域以上というように分けて、被処理改
質ガスが流通する方向に対し、変成触媒に接する冷媒流
通配管の冷却面の面積が順次段階的に小さくなるように
してもよい。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、CO変成器内の温度分
布を適切に制御することができ、最小限の触媒量でCO
変成器として十分に作用させることができる。また、冷
媒流通配管等の冷媒流通装置に通す冷却冷媒として改質
器、CO変成器を含む改質系に用いる原料ガス、水、水
蒸気又は空気を用いることにより、別途冷却冷媒用の設
備を不要とし、装置のコンパクト化その他各種効果を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】改質器の例として内燃式改質器を模式的に示す
【図2】改質器の例として水蒸気改質器を模式的に示す
【図3】改質器からからPEFCに至るまでの態様例を
示す図
【図4】従来におけるCO変成器の例を示す図
【図5】従来におけるCO変成器の例を示す図
【図6】従来におけるCO変成器の例を示す図
【図7】CO変成器における触媒層の温度分布を示す図
【図8】本発明の実施例1のCO変成器を示す図
【図9】本発明の実施例2のCO変成器を示す図
【図10】本発明の実施例3のCO変成器を示す図
【図11】本発明の実施例4のCO変成器を示す図

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器内に変成触媒および冷媒流通装置を配
    置するとともに、被処理改質ガスがその一方の端から他
    方の端へ流通するようにしてなるCO変成器であって、
    被処理改質ガスの流通方向に対し、変成触媒に接する冷
    媒流通装置の冷却面の面積が順次連続的に小さくなるよ
    うにしてなることを特徴とする燃料電池用改質系におけ
    るCO変成器。
  2. 【請求項2】容器内に変成触媒および冷媒流通装置を配
    置するとともに、被処理改質ガスがその一方の端から他
    方の端へ流通するようにしてなるCO変成器であって、
    被処理改質ガスの流通方向に対し、変成触媒に接する冷
    媒流通装置の冷却面の面積が順次段階的に小さくなるよ
    うにしてなることを特徴とする燃料電池用改質系におけ
    るCO変成器。
  3. 【請求項3】上記CO変成器が、改質器の周囲を囲んで
    構成された容器内に変成触媒および螺旋状の冷却配管か
    らなる冷媒流通装置を配置するとともに、被処理改質ガ
    スがその一方の端から他方の端へ流通するようにしてな
    るCO変成器である請求項1または2に記載の燃料電池
    用改質系におけるCO変成器。
  4. 【請求項4】上記冷媒流通装置に通す冷媒が改質器、C
    O変成器を含む改質系に用いる空気、水、水蒸気または
    原料ガスである請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電
    池用改質系におけるCO変成器。
  5. 【請求項5】上記燃料電池に連結した改質器、CO変成
    器を含む改質系が、CO変成器の後段にCO酸化器を配
    置した改質系である請求項1〜4のいずれかに記載の燃
    料電池用改質系におけるCO変成器。
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