JPH093064A - 新規の5−ピロリル−6−ハロゲノ−2−ピリジルメチルスルフィニルベンゾイミダゾール誘導体およびその製造方法 - Google Patents

新規の5−ピロリル−6−ハロゲノ−2−ピリジルメチルスルフィニルベンゾイミダゾール誘導体およびその製造方法

Info

Publication number
JPH093064A
JPH093064A JP7083801A JP8380195A JPH093064A JP H093064 A JPH093064 A JP H093064A JP 7083801 A JP7083801 A JP 7083801A JP 8380195 A JP8380195 A JP 8380195A JP H093064 A JPH093064 A JP H093064A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
hydrogen atom
general formula
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7083801A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2650869B2 (ja
Inventor
Su Ung Kim
スウ ウン キム
Dong Yeon Kim
ドン ヨン キム
Gi Ju Chung
キ ジュ ジョン
Sung Kol Hong
ソォン ギォル ホン
Sung Jun Park
ソォン ジュン バク
Sang Hoon Nam
サン フン ナム
Seung Mok Lee
スン モク イ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IRUYANYAKUPUN JIYUSHIKUFUESA
Il Yang Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
IRUYANYAKUPUN JIYUSHIKUFUESA
Il Yang Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IRUYANYAKUPUN JIYUSHIKUFUESA, Il Yang Pharmaceutical Co Ltd filed Critical IRUYANYAKUPUN JIYUSHIKUFUESA
Publication of JPH093064A publication Critical patent/JPH093064A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2650869B2 publication Critical patent/JP2650869B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D401/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom
    • C07D401/14Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing three or more hetero rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • A61P1/04Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system for ulcers, gastritis or reflux esophagitis, e.g. antacids, inhibitors of acid secretion, mucosal protectants

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】新規な5−ピロリル−6−ハロゲノ−2−ピリ
ジルメチルスルフィニルベンゾイミダゾール誘導体また
はその塩、その製造方法、およびそれらを有効成分とし
て含有する胃・十二指腸潰瘍治療用医薬組成物を提供す
る。 【構成】下記一般式(I)で表される5−ピロリル−6
−ハロゲノ−2−ピリジルメチルスルフィニルベンゾイ
ミダゾール誘導体またはその塩。 〔式中、XはS,SO又はSO,Yはハロゲン原子、
及びRは水素原子又はアルキル基、Rは水素、
アルキル基、−SR,−NRなど、Rはアルキル
基など、Rは水素又はアルキル基、R及びRは水
素、アルキル基などを示す〕。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、胃・十二指腸潰瘍の予
防および治療剤として有用な薬物学的活性を持つ、新規
な5−ピロリル−6−ハロゲノ−2−ピリジルメチルス
ルフィニルベンゾイミダゾール誘導体に関する。さらに
詳しくは、本発明は、下記一般式(I)の新規な5−ピ
ロリル−6−ハロゲノ−2−ピリジルメチルスルフィニ
ルベンゾイミダゾール誘導体、またはその製剤学的に許
容される塩に関するものである。
【0002】
【化7】
【0003】式中、XはS、SOまたはSO2 を示し、
Yはハロゲン原子を示し、R1 およびR2 は、それぞれ
独立に、水素原子またはアルキル基を示し、R3 は、水
素原子、C1 −C8 のアルキル基、−SR6 、−N(R
7 2 、1−ピペリジニル基、4−モルホリニル基、4
−メチルピペラジン−1−イル基、1−ピロリジニル
基、または式−OR6 または−O(CH2 m −Zのグ
ループを示し、ここで、R6 は、C1 −C4 のアルキル
基、C2 −C4 のアルケニル基、置換されていてもよい
3 −C10のシクロアルキル基、C2 −C5 のフルオロ
アルキル基、または一つまたは二つ以上のハロゲン原子
またはハロゲン原子によって置換されていてもよいC1
−C4 のアルキル基またはアルコキシ基によってそれぞ
れ独立に置換されたフェニル基またはベンジル基を示
し、R7 は、水素原子またはC1 −C5 のアルキル基を
示し、Zは、式−O(CH2 p −OR8 、−O(CH
2 q −R9 または−O(CH2 r O(CH2 s
OR10のグループを示し、pおよびqは、それぞれ独立
に、1乃至3のいずれかの整数を示し、rおよびsは、
それぞれ独立に、1乃至5のいずれかの整数を示し、R
8 は、水素原子、低級アルキル基、アリール基またはア
ラルキル基を示し、R9 は、水素原子、アルコキシカル
ボニル、アリール基またはヘテロアリール基を示し、R
10は、水素原子または低級アルキル基を示し、mは、2
乃至10のいずれかの整数を示し、R4 およびR5 は、
それぞれ独立に、水素原子またはC1 −C5 のアルキル
基を示すか、R4 およびR5 がピリジン環に接した炭素
原子とともに環を形成する場合に、R4 およびR3 また
はR3 およびR5 は、−CH=CH−CH=CH−、−
O(CH2 n −、−O(CH2 n O−、−CH
2 (CH2 n −、または−OCH=CH−を示し、こ
こでnは1乃至4のいずれかの整数を示す。
【0004】本発明はまた、上記一般式(I)の化合物
またはその製剤学的に許容される塩の製造方法、および
活性成分として上記一般式(I)の化合物またはその製
剤学的に許容される塩を含有する、胃・十二指腸潰瘍予
防および/または治療用組成物に関するものである。
【0005】
【従来の技術】胃・十二指腸潰瘍は、精神的ストレス、
食習慣、刺激性のある飲料や食物の摂取等、多様な原因
によって発症する消化器疾患である。主たる発病部位
は、食道下部や胃または十二指腸であるが、その他、変
則的に小腸に胃粘膜が存在してこの胃粘膜より胃液が分
泌されて潰瘍が生じるといった特異な場合もある。消化
性潰瘍の発生メカニズムは、胃酸やペプシンのような攻
撃因子の強化によって生ずる場合と、これに対応する防
禦因子が弱体化して攻撃因子を防ぐことができなくなっ
て発生する場合とに分けられる。十二指腸潰瘍の場合は
攻撃因子の強化が主たる病因であることが明らかになっ
ており、胃潰瘍の場合は、部位によって多少の差異はあ
るが、防禦因子の弱体化がその原因として知られてい
る。
【0006】現在、このような胃・十二指腸潰瘍の治療
に用いられる製剤としては、胃酸を中和するための制酸
剤、抗ペプシン剤、胃粘膜保護剤、胃酸分泌を抑制する
ための抗コリン剤、副交換神経遮断剤、H2 −受容体拮
抗剤およびプロトンポンプ阻害剤等が挙げられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】制酸剤や中枢神経作用
性胃潰瘍治療剤は薬効が十分でなく、また、長期間の服
用時に副作用が発生するなどの問題があるため、近年は
新しい作用機序の胃・十二指腸潰瘍治療剤であるH2
受容体拮抗剤の使用が増加している。
【0008】また、最近開発された下記構造式(A)の
5−メトキシ−2−〔〔(4−メトキシ−3,5−ジメ
チル−2−ピリジニル)メチル〕スルフィニル〕−1H
−ベンゾイミダゾール(一般名:オメプラゾル)〔参
考:米国特許第 4,255,431号、第 4,337,257号、第 4,5
08,905号、第 4,758,579号、英国特許第 2,134,523号、
ヨーロッパ特許第 0,005,129号および 0,268,956号〕
は、既存のH2 −受容体拮抗剤とは異なり、プロトンポ
ンプ阻害剤として胃粘膜細胞に存在するH+ ,K+−A
TPaseによるプロトンポンプを遮断することにより
胃酸分泌の最終段階を抑制する特異な作用機序を示し、
その持続時間も既存の抗潰瘍剤に比べて長いという利点
がある。オメプラゾルは、既存のH2 −受容体拮抗剤で
ある、シメチジン、パモチジン、ラニチジン、ニザチジ
ンまたはロキサチジンなどの効果をはるかに凌ぐ、優れ
た抗潰瘍効果を有することが立証され、各種の剤型で開
発されて広く使用されている。
【0009】
【化8】
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、オメプラ
ゾルと類似のベンゾイミダゾール骨格を持ちながら、オ
メプラゾルより抗潰瘍効果の面ではるかに優れた作用を
示す新しい抗潰瘍剤を開発するために、長期間にわたっ
て広範で集中的な研究を行った。その結果、本発明者等
は、上記一般式(I)の構造を有する新規化合物を合成
し、この化合物がオメプラゾルを凌駕する抗潰瘍効果を
示すことを確認することによって、本発明を完成するに
至った。
【0011】本発明は、下記一般式(I)の新規な5−
ピロリル−6−ハロゲノ−2−ピリジルメチルスルフィ
ニルベンゾイミダゾール誘導体、またはその製剤学的に
許容される塩を提供することを目的とする。
【0012】
【化9】
【0013】また、本発明は、上記5−ピロリル−6−
ハロゲノ−2−ピリジルメチルスルフィニルベンゾイミ
ダゾール誘導体およびその製剤学的に許容される塩の製
造方法を提供することに加えて、活性成分として少なく
とも一つの上記式(I)の化合物またはその製剤学的に
許容される塩を含有する胃・十二指腸潰瘍の予防および
/または治療用の医薬組成物を提供することをも目的と
する。
【0014】以下に、本発明を詳細に説明する。すなわ
ち、本発明は、下記一般式(I)の新規な5−ピロリル
−6−ハロゲノ−2−ピリジルメチルスルフィニルベン
ゾイミダゾール誘導体、またはその製剤学的に許容され
る塩である。
【0015】
【化10】
【0016】式中、XはS、SOまたはSO2 を示し、
Yはハロゲンを示し、R1 およびR2 はそれぞれ独立に
水素原子またはアルキル基を示し、R3 は水素原子、C
1 −C8 のアルキル基、−SR6 、−N(R7 2 、1
−ピペリジニル基、4−モルホリニル基、4−メチルピ
ペラジン−1−イル基、1−ピロリジニル基、または式
−OR6 または−O(CH2 m −Zのグループを示
し、ここで、R6 は、C1 −C4 のアルキル基、C2
4 のアルケニル基、置換されていてもよいC3 −C10
のシクロアルキル基、C2 −C5 のフルオロアルキル
基、または一つまたは二つ以上のハロゲン原子またはハ
ロゲン原子によって置換されていてもよいC1 −C4
アルキル基またはアルコキシ基によってそれぞれ独立に
置換されたフェニル基またはベンジル基を示し、R
7 は、水素原子またはC1 −C5 のアルキル基を示し、
Zは、式−O(CH2 p −OR8 、−O(CH2 q
−R9 または−O(CH2 r O(CH2 s −OR10
のグループを示し、ここで、pおよびqは、それぞれ独
立に、1乃至3のいずれかの整数を示し、rおよびs
は、それぞれ独立に、1乃至5のいずれかの整数を示
し、R8 は、水素原子、低級アルキル基、アリール基ま
たはアラルキル基を示し、R9 は、水素原子、アルコキ
シカルボニル基、アリール基またはヘテロアリール基を
示し、R10は、水素原子または低級アルキル基を示し、
mは2乃至10のいずれかの整数を示し、R4 およびR
5 は、それぞれ独立に、水素原子またはC1 −C5 のア
ルキル基を示すか、R4 およびR5 がピリジン環に接し
た炭素原子とともに環を形成する場合に、R4 およびR
3 またはR3 およびR5 は−CH=CH−CH=CH
−、−O(CH2 n −、−O(CH2 n O−、−C
2 (CH2 n −、または−OCH=CH−を示し、
ここで、nは1乃至4のいずれかの整数を示す。
【0017】本発明の一般式(I)の化合物は、好まし
くは、XはS、SOまたはSO2 を示し、Yはハロゲン
原子を示し、R1 およびR2 は、それぞれ独立に、水素
原子またはメチル基を示し、R3 は、水素原子、C1
8 のアルキル基、−SR6 、−N(R7 2 、1−ピ
ペリジニル基、4−モルホリニル基、4−メチルピペラ
ジン−1−イル基、1−ピロリジニル基、または式−O
6 または−O(CH2 m −Zのグループを示し、こ
こで、R6 はC1 −C4 のアルキル基、C2 −C4 のア
ルケニル基、C1 −C4 のアルキル基によって置換され
ていてもよいC3 −C10のシクロアルキル基、3乃至8
個のいずれかの数のフッ素原子によって置換されたC2
−C5 のフルオロアルキル基、または一つまたは二つ以
上のハロゲン原子またはハロゲン原子によって置換され
ていてもよいC1 −C4 のアルキル基またはアルコキシ
基によって置換されたフェニル基を示し、R7 は、水素
原子またはC1 −C4 のアルキル基を示し、Zは、式−
O(CH2 p −OR8 、−O(CH2 q −R9 また
は−O(CH2 r O(CH2 s −OR10のグループ
を示し、ここで、pおよびqは、それぞれ独立に、1乃
至3のいずれかの整数を示し、rおよびsは、それぞれ
独立に、1乃至5のいずれかの整数を示し、R8 は、水
素原子、低級アルキル基、アリール基またはアラルキル
基を示し、R9 は、水素原子、アルコキシカルボニル
基、アリール基またはヘテロアリール基を示し、R
10は、水素原子または低級アルキル基を示し、mは2乃
至10のいずれかの整数を示し、R4 およびR5 は、そ
れぞれ独立に、水素原子またはC1 −C5 のアルキル基
を示すか、R4 およびR5 がピリジン環に接した炭素原
子とともに環を形成する場合に、R4 およびR3 または
3 およびR5 は−CH=CH−CH=CH−、−O
(CH2 n −、−CH2 (CH2 n −、または−O
CH=CH−を示し、ここでnは1乃至4のいずれかの
整数を示し、この時酸素原子は常にR3 位に存在する化
合物である。
【0018】上記R6 のC2 −C4 のアルケニル基の好
ましい例としては、1−プロペニル基、3−ブテニル
基、またはこれらの異性体が挙げられ、C3 −C10のシ
クロアルキル基の例としては、シクロプロピル基、2−
メチルシクロプロピル基、2,2−ジメチルシクロプロ
ピル基、2,3−ジエチルシクロプロピル基、2−ブチ
ルシクロプロピル基、シクロブチル基、2−メチルシク
ロブチル基、3−プロピルシクロブチル基、2,3,4
−トリエチルシクロブチル基、2,2−ジメチルシクロ
ヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シ
クロノニル基またはシクロデシル基のように、置換され
ていてもよいシクロアルキル基が挙げられる。
【0019】また、一つまたは二つ以上のハロゲン原子
またはハロゲン原子によって置換されていてもよいC1
−C4 のアルキル基またはアルコキシ基によって置換さ
れたフェニル基の例としては、フェニル(o−,m−ま
たはp−)トリル基、(o−,m−またはp−)エチル
フェニル基、2−エチルトリル基、4−エチル−o−ト
リル基、5−エチル−m−トリル基、(o−,m−また
はp−)プロピルフェニル基、2−プロピル(o−,m
−またはp−)トリル基、4−イソプロピル−2,6−
キシリル基、3−プロピル−4−エチルフェニル基、
(2,3,4−,2,3,6−または2,4,5−)ト
リメチルフェニル基、(o−,m−またはp−)フルオ
ロフェニル基、(4−,2,5−,2,6−,3,4−
または3,5−)ジフルオロフェニル基、(o−,m−
またはp−)クロロフェニル基、2−クロロ−p−トリ
ル基、(3−,4−,5−または6−)クロロ−o−ト
リル基、(o−,m−またはp−トリフルオロメチル)
フェニル基、4−フルオロ−2,5−キシリル基、4−
クロロ−2−プロピルフェニル基、2−イソプロピル−
4−クロロフェニル基、4−クロロ−3,5−キシリル
基、(2,3−,2,4−,2,5−,2,6−または
3,5−)ジクロロフェニル基、4−クロロ−3−フル
オロフェニル基、(3−または4−)クロロ−2−フル
オロフェニル基、(o−,m−またはp−)トリフルオ
ロメチルフェニル基、(o−,m−またはp−)エトキ
シフェニル基、(4−またはp−(4−または5−))
クロロ−2−メトキシ−フェニル基、または2,4−ジ
クロロ−(5−または6−)メチルフェニル基がある。
【0020】C2 −C5 のフルオロアルキル基の例とし
ては、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,
3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,
3−テトラフルオロプロピル基、1−(トリフルオロメ
チル)−2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,
3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル基、2,
2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル
基が挙げられる。上記Yはハロゲン原子であり、フッ素
原子、塩素原子、臭素原子等を意味する。
【0021】本発明の特に好ましい一般式(I)の化合
物は、XがS、SOまたはSO2 を示し、Yはフッ素原
子を示し、R1 およびR2 は、それぞれ独立に、水素原
子またはメチル基を示し、R3 は、水素原子、メチル
基、メトキシ基、エトキシ基、エトキシエトキシ基、
2,2,2−トリフルオロエトキシ基または3,3,
3,2,2−ペンタフルオロプロポキシ基を示し、R4
は、水素原子またはメチル基を示し、R5 は、水素原
子、メチル基またはエチル基を示す化合物である。
【0022】また、本発明の特に好ましい一般式(I)
の化合物は、XがSOを示し、Yはフッ素原子を示し、
1 およびR2 が、それぞれ独立に、水素原子またはメ
チル基を示し、R3 は、メトキシ基またはエトキシ基を
示し、R4 およびR5 は、それぞれ独立に、水素原子、
メチル基またはエチル基を示す化合物である。
【0023】本発明はまた、上記一般式(I)の新規化
合物およびその製剤学的に許容される塩を製造する方法
である。本発明の方法によれば、上記一般式(I)の化
合物は下記反応式(A)に図示されたように、下記一般
式(II)の化合物を、塩基の存在下で有機溶媒中で下記
一般式(III)の化合物と反応させることによって得るこ
とができる。
【0024】
【化11】
【0025】式中、Y、R1 、R2 、R3 、R4 および
5 は上記一般式(I)で定義された通りであり、Lは
ハロゲン原子、エステル化されたヒドロキシル基または
アシルオキシ基を示す。
【0026】上記反応式(A)の反応における適切な反
応溶媒として、メタノールまたはエタノールのような低
級アルカノール、アセトン、エーテル、テトラヒドロフ
ラン、塩化メチレン、アセトニトリル、ジメチルスルホ
キシドまたはジメチルホルムアミド等の一般的な有機溶
媒を使用することができ、この際に任意に水を添加して
もよい。上記反応式(A)で表される反応は、約0℃乃
至150℃で行うことが好ましく、さらに好ましくは約
50℃乃至100℃である。
【0027】上記反応で用いる塩基としては、アルカリ
金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩または
水素化物、または三級アミン等を使用することができ
る。これらの化合物の例としては、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、ナト
リウムメトキシド、炭酸水素ナトリウム、水素化カリウ
ム、水素化ナトリウムおよびピリジン、トリエチルアミ
ン、エチルジイソプロピルアミン等が含まれる。
【0028】本発明の一般式(I)の化合物は、上記反
応式(A)に図示されたように、一般式(Ia)の化合
物を適当量の酸化剤を使用して酸化することによって得
ることもできる。この場合、生成される一般式(I)の
化合物は、使用する酸化剤の種類および使用量によっ
て、スルホキシド(−SO−)化合物またはスルホン
(−SO2 −)化合物になる。
【0029】かかる目的に使用できる酸化剤には、m−
クロロペルオキシ安息香酸、過酸化水素、ペルオキシ酢
酸、トリフルオロペルオキシ酢酸、3,5−ジニトロペ
ルオキシ安息香酸、ペルオキシマレイン酸、バナジウム
ペンタオキシド、硝酸、オゾン、ジニトロベンゼンテト
ラオキシド、ヨードソベンゼン、N−ハロスクシンイミ
ド、1−クロロベンゾトリアゾール、次亜塩素酸t−ブ
チル、ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタン、ナトリ
ウムメタ過ヨウ素酸塩、セレンジオキシド、二酸化マン
ガン、クロム酸、ヘキサニトラセリウム(IV)酸アンモ
ニウム、臭素、塩素または塩化スルフリル等がある。
【0030】この反応は、ベンゼンまたはトルエンのよ
うな芳香族炭化水素、クロロホルムまたは塩化メチレン
のような塩素化炭化水素、またはアセトン等のような不
活性溶媒中で遂行するのが好ましい。
【0031】一般式(Ia)の化合物を酸化する場合
は、一般的に、−70℃〜使用された溶媒の沸点間の温
度で反応させることが好ましく、−50℃乃至−20℃
の温度で行うことがさらに好ましい。
【0032】本発明の一般式(I)の化合物は、また、
下記反応式(B)に図示されたように、下記一般式(I
V)の化合物を下記一般式(V)の化合物と反応させる
ことによって得ることができる。
【0033】
【化12】
【0034】式中、Y、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
は上記一般式(I)で定義された通りであり、tは1ま
たは2を示し、Mはアルカリ金属を示す。
【0035】上記反応式(B)の反応は、好ましくは、
通常の不活性溶媒中で遂行することができ、このような
溶媒としては上記反応式(A)で述べた有機溶媒が挙げ
られる。また上記反応式(B)で表される反応は、一般
的に、0℃乃至120℃の間の温度で行ない、好ましく
は、使用された溶媒の沸点で行う。
【0036】本発明の一般式(I)の化合物を製造する
上記反応式(B)の方法で出発物質として使用される一
般式(V)の化合物は、ピリジンN−オキシド中間体を
オキシ塩化燐または五塩化燐等のような塩素化剤と反応
させることによって製造することができる。
【0037】本発明の一般式(I)の化合物はまた、下
記反応式(C)に図示されたように下記一般式(VI)の
化合物を下記一般式(VII)の化合物と反応させることに
よって得ることができる。
【0038】
【化13】
【0039】式中、Y、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
は上記一般式(I)で定義された通りである。
【0040】上記反応式(C)の反応は、本発明の一般
式(I)の化合物を製造する上記反応式(A)の方法で
使用された反応条件と同様の条件下にて行う。
【0041】また、この方法によって生成された一般式
(Ia)の化合物を上記反応式(A)で行ったと同様の
条件の下で酸化することによって、本発明の一般式
(I)のXがSOまたはSO2 であるスルホン化物また
はスルホキシド化合物を製造することができる。
【0042】本発明の一般式(I)の化合物はまた、下
記反応式(D)に図示されたように、下記一般式(VII
I)の化合物を、強酸の存在下に、極性溶媒中で下記一
般式(IX)の化合物と反応させることによって得ること
ができる。
【0043】
【化14】
【0044】式中、Y、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
は上記一般式(I)で定義された通りである。
【0045】上記反応式(D)で表される反応で使用さ
れる極性溶媒は、一般的に使用される極性溶媒の他、水
を用いることもでき、また、水とこれら極性溶媒との混
液を使用してもよい。上記反応式(D)で表される反応
は、反応に使用された溶媒の沸点で遂行するのが好まし
い。
【0046】上記反応式(C)または(D)の方法によ
って製造された本発明の一般式(Ia)の化合物を、上
記反応式(A)の方法で行うと同一の方式で酸化するこ
とによって、本発明の一般式(I)で表される上記スル
ホン化物またはスルホキシド化合物を製造することがで
きる。
【0047】以上のような本発明の製造方法で使用され
る出発物質は、それ自体が公知であるか、または公知の
方法によって製造したものを使用することができる。
【0048】上記の方法によって製造された本発明の一
般式(I)の化合物は、一般的な後処理方法に従って分
離・精製したり、通常の方法によってその製剤学的に許
容される塩に転換させることができる。具体的には、上
述した上記一般式(I)の化合物の生成反応が終了した
後に、沈殿物を濾別し、濾液から溶媒を留去し、上述の
ような有機溶媒を用いて結晶化を行う。あるいは、カラ
ムクロマトグラフィーでの分離・精製や、凍結乾燥など
によっても、本発明の化合物(I)を得ることができ
る。また、後述する各種の酸によってこのようにして得
られた本発明の化合物(I)を塩にすることができる。
【0049】上述のようにして得られた本発明の一般式
(I)の化合物は、胃・十二指腸潰瘍を予防および/ま
たは治療するために使用することができる。本発明の一
般式(I)の化合物は、公知の抗潰瘍剤であるオメプラ
ゾルと類似の構造を持っており、その作用メカニズムが
類似する。しかし、後述する実験結果より、薬効面にお
いては、試験管内(in vitro)実験ばかりでなく生体内(i
n vivo) 実験においても、オメプラゾルより強い効果を
有することが確認された。また、薬理試験および毒性試
験の結果より、本発明の一般式(I)の化合物は急性毒
性、中枢神経系に対する毒性、および心臓循環器系に対
する毒性が殆どないことが確認された。
【0050】従って、本発明の一般式(I)の新規化合
物は、既に開発された抗潰瘍剤よりも優れた効果を有す
るばかりではなく、薬効の持続時間も長い優秀な抗潰瘍
剤であることが明らかになった。
【0051】本発明の一般式(I)の化合物は、経口的
または非経口的に投与することができるが、経口投与が
より好ましい。
【0052】本発明の一般式(I)の化合物は、それ自
体でまたは製剤学的に許容されるその塩の形態で投与す
ることができる。一般式(I)化合物の適切な塩の例と
しては、酸付加塩またはアルカリ金属塩を挙げることが
できる。上記アルカリ金属塩としては、例えば、ナトリ
ウム塩、カリウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カ
ルシウム塩またはアルキルアミノ塩等がある。
【0053】酸付加塩を形成することができる酸として
は、例えば、スルホン酸、燐酸、硝酸、過塩素酸、蟻
酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グルコン酸、乳
酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、マ
レイン酸、ヒドロキシマレイン酸、ピルビン酸、フェニ
ル酢酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−ヒドロキ
シ安息香酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、アン
ボン酸(ambonic acid)、メタンスルホン酸、エタンスル
ホン酸、ヒドロキシエタンスルホン酸、エチレンスルホ
ン酸、トルエンスルホン酸、ナフチルスルホン酸、スル
ファニル酸、ショウノウスルホン酸、キニン酸(quinic
acid) 、o−メチレンマンデル酸(o-methylene mandeli
c acid) 、ハロゲンベンゼンスルホン酸、メチオニン、
トリプトファン、リシン、アルギニン、ピクリン酸また
はd−o−トリル−酒石酸等があり、本発明の一般式
(I)の化合物にはこれらによって形成された酸付加塩
が含まれる。
【0054】発明の一般式(I)の化合物は、製剤学的
に許容される、安定化剤、賦形剤、pH調節剤、各種の
色素などの添加剤、および種々の基剤、緩衝液、カプセ
ルなどの適切な担体を使用して、製剤学的に許容される
適切な剤型として投与することができる。このような製
剤は、固形剤、液剤のいずれであってもよく、粉剤、顆
粒剤、種々の錠剤、カプセル剤、シロップ剤、坐剤、注
射剤、または徐放性製剤等などの製剤学的に許容される
様々な製剤とすることができるが、錠剤またはカプセル
剤として投与するのが好ましい。
【0055】本発明の化合物を、臨床的に、胃・十二指
腸潰瘍の予防および/または治療のために患者に投与し
ようとする場合、その投与用量は、潰瘍の状態、性別、
年齢、体重、環境等を含む多様な要因によって異なる
が、一般的には、1日当たり、成人の場合で体重1kg
当たり0.05mg乃至10mg、好ましくは0.1m
g乃至1.5mgの用量を1回または数回に分けて投与
する。
【0056】本発明は、以下の実施例によってより詳細
に説明されるが、本発明はこれらの実施例によって何ら
制限されるものではない。
【0057】
【実施例】
(実施例1)2−〔〔(4−メトキシ−3−メチル)−
2−ピリジニル〕メチルチオ〕−5−(1H−ピロル−
1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール
(化合物1)の製造 メタノール200mlに5−(1H−ピロル−1−イ
ル)−6−フルオロ−2−メルカプトベンゾイミダゾー
ル5g(21.43ミリモル)および水酸化ナトリウム
1.89g(2当量)を順に加えて溶解させ、この溶液
に4−メトキシ−3−メチル−2−クロロメチルピリジ
ン塩酸塩4.46g(1当量)を加えて50乃至60℃
で3時間攪拌した。反応が完結した後に生成された沈殿
した無機物を濾過して除去し、濾液から溶媒を減圧下に
留去した後、生成物を酢酸エチル、ヘキサンおよびエー
テルで結晶化させ表題化合物7.14g(収率:86.
8%)を得た。
【0058】融点:150℃1 H−NMR δ[DMSO−d6 ]:2.2(s,3
H),3.9(s,3H),4.7(s,2H),6.
3(t,2H),7.0(d,1H),7.1(t,2
H),7.5(bs,2H),8.3(d,1H)
【0059】(実施例2)2−〔〔(4−メトキシ−3
−メチル)−2−ピリジニル〕メチルスルフィニル〕−
5−(1H−ピロル−1−イル)−6−フルオロ−1H
−ベンゾイミダゾール(化合物2)の製造 実施例1で製造された化合物6g(16.29ミリモ
ル)をアセトン200mlに溶解させた後、−40℃ま
で冷却した。ここにm−クロロペルオキシ安息香酸(5
0−60%)4.69gをアセトン30mlに溶解した
溶液を徐々に滴下し、−40℃の温度を維持しつつ30
分間攪拌した。反応完結後、反応混合物にヘキサンを加
えて生成物を結晶させて濾別し、エーテルで数回洗浄し
て表題化合物5.92g(収率:94.6%)を得た。
【0060】融点:170℃1 H−NMR δ[DMSO−d6 ]:2.1(s,3
H),3.9(s,3H),4.7−4.8(dd,2
H),6.3(t,2H),7.0(d,1H),7.
1(t,2H),7.7(m,2H),8.2(d,1
H)
【0061】実施例2と同様の方法を使用して、化合物
3,4,5,7,8および9を合成した。
【0062】(実施例3)2−〔〔(4−(2−エトキ
シエトキシ−3−メチル)−2−ピリジニル〕メチルス
ルフィニル〕−5−(1H−ピロル−1−イル)−6−
フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール(化合物6)の製
造 メタノール150mlに5−(1H−ピロル−1−イ
ル)−6−フルオロ−2−メルカプトベンゾイミダゾー
ル3g(12.86ミリモル)および水酸化ナトリウム
1.13g(2当量)を順に加えて溶解し、この溶液に
4−(2−エトキシエトキシ−3−メチル)−2−クロ
ロメチルピリジン塩酸塩3.42g(1当量)を加えて
50乃至60℃で3時間反応させた後、減圧下に溶媒を
留去し、生成物をクロロホルム150mlに溶解して、
−40℃まで冷却した。ここにm−クロロペルオキシ安
息香酸(1当量)を徐々に滴下し、温度を−40℃に維
持しつつ30分間攪拌した。次いで、反応混合物から溶
媒を減圧下に留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー
にかけて、酢酸エチル:ヘキサン=3:1の溶離液を用
いて不純物と分離し精製して、表題化合物2.94g
(収率:51.8%)を得た。
【0063】融点:84℃1 H−NMR δ[DMSO−d6 ]:1.1(t,3
H),2.2(s,3H),3.6(q,2H),3.
8(t,2H),4.2(t,2H),4.7−4.9
(dd,2H),6.3(t,2H),7.0(d,1
H),7.2(t,2H),7.7(m,2H),8.
2(d,1H)
【0064】(実施例4)2−〔〔(4−(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)−3,5−ジメチル)−2−
ピリジニル〕メチルスルフィニル〕−5−(1H−ピロ
ル−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾ
ール(化合物10)の製造 メタノール150mlに5−(1H−ピロル−1−イ
ル)−6−フルオロ−2−メルカプトベンゾイミダゾー
ル3g(12.86ミリモル)および水酸化ナトリウム
1.13g(2当量)を順に加えて溶解し、この溶液に
4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3,5−
ジメチル−2−クロロメチルピリジン塩酸塩3.42g
(1当量)を加えて50乃至60℃で3時間反応させた
後、減圧下に溶媒を留去し、生成物をクロロホルム15
0mlに溶解し、−40℃まで冷却した。
【0065】ここにm−クロロペルオキシ安息香酸(1
当量)を徐々に滴下し、温度を−40℃に維持しつつ3
0分間攪拌した。次いで、反応混合物を重炭酸ナトリウ
ムおよび飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥
させ、その後、減圧下に溶媒を留去して、残留物を酢酸
エチル、エーテルおよびヘキサンより結晶化させて表題
化合物4.38g(収率:76.0%)を得た。
【0066】融点:190−192℃1 H−NMR δ[DMSO−d6 ]:2.2(s,6
H),4.6(q,2H),4.7−4.9(dd,2
H),6.2(t,2H),7.1(t,2H),7.
6(m,2H),8.2(s,1H)
【0067】実施例4と同様の方法で化合物11乃至1
4を合成した。
【0068】(実施例5)2−〔〔(4−(メトキシ−
3−メチル)−2−ピリジニル〕メチルスルフィニル〕
−5−(1H−2,5−ジメチルピロル−1−イル)−
6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール(化合物1
6)の製造 メタノール200mlに5−(1H−2,5−ジメチル
ピロル−1−イル)−6−フルオロ−2−メルカプトベ
ンゾイミダゾール4g(15.31mモル)および水酸
化ナトリウム1.35g(2当量)を順に加えて溶解
し、この溶液に4−メトキシ−3−メチル−2−クロロ
メチルピリジン塩酸塩3.18g(1当量)を加えて5
0乃至60℃で3時間反応させた後、減圧下に溶媒を留
去し、生成物をクロロホルム200mlに溶解し、−4
0℃に冷却した。ここにm−クロロペルオキシ安息香酸
(1当量)を徐々に滴下し、温度を−40℃に維持しつ
つ30分間攪拌した。次いで、反応混合物から溶媒を4
0℃で減圧下に留去し、残留物をカラムクロマトグラフ
ィーにかけ、酢酸エチル:ヘキサン=3:1の溶離液で
精製して表題化合物4.23g(収率:67.1%)を
得た。
【0069】融点:112℃1 H−NMR δ[DMSO−d6 ]:1.9(s,6
H),2.1(s,3H),3.8(s,3H),4.
6−4.8(dd,2H),5.8(s,2H),7.
0(d,1H),7.6(m,2H),8.1(d,1
H)
【0070】上記実施例5と同様の方法で化合物15乃
至23を合成した。
【0071】(実施例6)2−〔〔(4−メトキシ−3
−メチル)−2−ピリジニル〕メチルスルフィニル〕−
5−(1H−ピロル−1−イル)−6−フルオロ−1H
−ベンゾイミダゾール(化合物24)の製造 実施例2で製造された化合物1.3g(3.38ミリモ
ル)を塩化メチレン20mlに溶解し、この溶液に、水
10mlに溶解した水酸化ナトリウム1.35g(1当
量)を加えて、20分間攪拌した。次いで、水層を取っ
て塩化メチレンで数回洗滌して凍結乾燥させ、表題化合
物1.12g(収率:81.8%)を得た。
【0072】融点:232−234℃1 H−NMR δ[D2 O]:1.9(s,3H),
3.8(s,3H),4.5−4.8(dd,2H),
6.4(t,2H),6.9(d,1H),7.1
(t,2H),7.4(d,1H),7.6(d,1
H),8.2(d,1H)
【0073】上記実施例6と同様の方法に従って、一般
式(I)の他の化合物のナトリウム塩を製造した。
【0074】(実施例7)2−〔〔(4−メトキシ−3
−メチル)−2−ピリジニル〕メチルスルフィニル〕−
5−(1H−ピロル−1−イル)−6−フルオロ−1H
−ベンゾイミダゾール(化合物2)の製造 2−(リチウムメチルスルフィニル)−5−(1H−ピ
ロル−1−イル)−6−フルオロ−ベンゾイミダゾール
5g(18.59ミリモル)をベンゼン200mlに溶
解し、この溶液に2−クロロ−4−メトキシ−3−メチ
ル−ピリジン2.93g(1当量)を加えた。反応混合
物を2時間還流し、濾過して塩化リチウムを除去した。
この反応混合物から減圧下に溶媒を留去した後に、得ら
れた粗生成物を酢酸エチルに溶解してエーテルより結晶
化させ表題化合物5.82g(収率:81.5%)を得
た。
【0075】融点:170℃1 H−NMR δ[DMSO−d6 ]:2.1(s,3
H),3.9(s,3H),4.7−4.8(dd,2
H),6.3(t,2H),7.0(d,1H),7.
1(t,2H),7.7(m,2H),8.2(d,1
H)
【0076】(実施例8)2−〔〔(4−メトキシ−3
−メチル)−2−ピリジニル〕メチルチオ〕−5−(1
H−ピロル−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾ
イミダゾール(化合物1)の製造 4−メトキシ−3−メチル−2−チオメチルピリジン6
g(35.50ミリモル)を、水酸化ナトリウム1.5
6g(1.1当量)を含むメタノール250mlに溶解
し、この溶液に2−クロロ−5−(1H−ピロル−1−
イル)−6−フルオロ−ベンゾイミダゾール8.36g
(1当量)を加えて、反応混合物を2時間還流した。反
応混合物から減圧下に溶媒を留去し、得られた生成物を
エーテルより結晶させ、表題化合物10.85g(収
率:83.0%)を得た。
【0077】融点:150℃1 H−NMR δ[DMSO−d6 ]:2.2(s,3
H),3.9(s,3H),4.7(s,2H),6.
3(t,2H),7.0(d,1H),7.1(t,2
H),7.5(bs,2H),8.3(d,1H)
【0078】(実施例9)2−〔〔(4−メトキシ−3
−メチル)−2−ピリジニル〕メチルチオ〕−5−(1
H−ピロル−1−イル)−6−フルオロ−1H−ベンゾ
イミダゾール(化合物1)の製造 2−〔〔2−(4−メトキシ−3−メチル)ピリジニ
ル〕メチルチオ〕蟻酸5.58g(26.18ミリモ
ル)および5−(1H−ピロル−1−イル)−6−フル
オロ−2,3−ジアミノベンゼン5g(1当量)を、4
N塩酸150ml中で40分間還流した。この反応混合
物を冷却し、アンモニア水で中和した後、溶液を活性炭
で処理して酢酸エチルで反応生成物を抽出した。抽出液
から溶媒を減圧下に留去した後、残留物をエーテルより
結晶化し、表題化合物2.75g(収率:28.6%)
を得た。
【0079】融点:150℃1 H−NMR δ[DMSO−d6 ]:2.2(s,3
H),3.9(s,3H),4.7(s,2H),6.
3(t,2H),7.0(d,1H),7.1(t,2
H),7.5(bs,2H),8.3(d,1H)
【0080】上記実施例1乃至9と同様の方法で製造さ
れた下記一般式(I)で表される各化合物の構造および
物理的性質を、下記表1および表2に示す。
【0081】
【化15】
【0082】
【0083】
【0084】
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】
【0087】本発明の上記一般式(I)の各化合物の抗
潰瘍効果を、薬理試験として、酵素阻害試験、胃液分泌
抑制試験、酸度阻害試験を行い、また、急性毒性試験と
してED50調べて確認した。以下に、試験方法およびそ
の結果を示す。
【0088】(薬理活性試験) (1)酵素阻害試験 本発明の一般式(I)の化合物のH+ /K+ −ATPa
seに対する阻害効果を調べるため、試験管内(in vitr
o )で試験を実施した。対照化合物として、オメプラゾ
ル〔5−メトキシ−2−〔〔(4−メトキシ−3,5−
ジメチル−2−ピリジニル)メチル〕スルフィニル〕−
1H−ベンゾイミダゾール〕を使用した。
【0089】H+ /K+ −ATPaseの酵素源として
は、家兎の胃粘膜を採取し、77,000×gで高速遠心機に
より遠心分離して得たマイクロゾム分画を使用した。酵
素活性阻害は、60μgのH+ /K+ −ATPaseを
試料(本発明の化合物)とともに5分間37℃で予備振
盪した後、基質として4mMのATP、補因子(cofacto
r)として4mMのMg++、20mMのK+ を添加した。
【0090】H+ /K+ −ATPaseの反応により生
じた無機燐の量を、分光分析機(spectrophotometer) を
使用して660nmで測定した。結果は、それぞれ異な
る濃度の試料を用いて得られた値を(n=3乃至5)、
ローリー法で定量した蛋白量を基準として換算して求め
た。酵素活性が阻害される各試料の%値をリッチフィー
ルド−ウィルコクソン(Litchfield-Wilcoxon )法を用
いて算出し、酵素活性を50%阻害する濃度であるIC
50を得てその結果を下記表3に記載した。
【0091】
【表3】
【0092】(2)胃液分泌抑制および酸度低下効果試
験(in vivo) 2次試験は、生体内試験(in vivo test)として、シャイ
法(Shay method )を用いたラットにおける胃液分泌抑
制作用および酸度阻害作用を調べた。正常対照群、オメ
プラゾル投与群、および本発明の化合物(被験物質)投
与群に分けて、測定し比較した。以下に、具体的な実験
方法を示す。
【0093】すなわち、SD雄性ラット(200±20
g)を、水のみを供給して24時間絶食させた後、エー
テルで麻酔し、腹腔を切開して幽門部を結紮し、上記被
験物質を0乃至5%CMC(カルボキシメチルセルロー
ス)水溶液に懸濁または溶解し、十二指腸に投与した。
腹腔を再縫合して5時間放置した後、エーテルで致死さ
せ、胃を摘出して胃液を回収した。この胃液を10,000×
gで10分間4℃で遠心分離して沈殿物を除去し、胃液
の量と酸度(acidity) をpH7.0終点測定法(end poi
nt assay) により0.02NのNaOHを用いて滴定す
ることによって、総酸分泌量(total acid output)を算
出した。その結果を、下記表4および表5に示す。
【0094】
【表4】
【0095】
【表5】
【0096】以上の実験結果から明らかなように、本発
明の一般式(I)で示される化合物のうち、化合物2,
5,16および20は公知の抗潰瘍剤であるオメプラゾ
ルと同等、またはより強力な酵素阻害作用を示し、特
に、化合物16は薬理試験において、非常に強い胃液分
泌抑制作用および酸度低下作用を示した。一方、化合物
2はオメプラゾルと比較すると薬効面ではほぼ同等であ
るが、より合成が容易で収率が高いという利点を有す
る。化合物2,16およびオメプラゾルのED50値を下
記表6に示す。
【0097】
【0098】(3)急性毒性試験 5週齢のICR(雌、雄)マウスを1週間飼育室で予備
飼育した後、体重増加が順調なマウスを無作為に選別し
て6群に群分けし、実験に使用した。投与用量は、最大
投与用量5,000mg/kgを基準とし、各群におけ
る投与量の比を1.5とし、以下のように設定した。粉
末状の試験物質を0.5%メチルセルローズに懸濁し、
1mlのシリンジを用いて経口投与した。その他の詳細
な投与条件は下記表7の通りである。
【0099】
【0100】1)検査項目 臨床症状および死亡動物−投与直後および試験期間中
の被験物質による臨床症状および死亡動物を記録した。 体重変化−投与当日、投与後1週間目および試験終了
当日の3回について、体重変化を記録した。 剖検所見−試験終了時、全ての動物をジエチルエーテ
ルで致死させ、被験物質による内、外部臓器の変化を観
察した。
【0101】2)試験結果 臨床症状および死亡動物−試験期間中、化合物2およ
びオメプラゾル投与群では、最大投与用量5,000m
g/kgにおいても、雌、雄いずれの群とも、表8−1
および8−2に示すように、被験物質による動物の特異
な臨床症状は認められなかった。 体重変化−被験物質の投与による試験動物の体重増加
を対照群(0.5%CMC投与群)と比較したが、有意
な体重変化は観察されなかった。体重変化を次の表9−
1および表9−2に示した。 肉眼的剖検所見−化合物2およびオメプラゾル投与群
において、試験期間中生存した個体では、特別な剖検所
見は観察されなかった。
【0102】
【表6】
【0103】
【表7】
【0104】
【表8】
【0105】
【表9】
【0106】3)考察 化合物2の安全性を評価するために、オメプラゾルを対
照薬物にして、化合物2をマウス2匹(ICR、雌雄)
に経口投与し、急性毒性試験を行なった結果、次のよう
な結果を得た。 化合物2の急性毒性試験の結果、臨床症状および死亡
例、剖検所見より、オメプラゾルと同様に毒性が低い傾
向が示された。 化合物2およびオメプラゾルのLD50は、それぞれ
5,000mg/kg以上であることが推定された。 化合物2は急性毒性試験結果より、安全性が高い薬物
と思われた。
【0107】上記に示すオメプラゾルを対照薬物とする
化合物2のマウスに対する急性毒性試験の結果(経口投
与)、LD50は下記表10に示す値であった。
【0108】
【0109】
【発明の効果】本発明によれば、新規な5−ピロリル−
6−ハロゲノ−2−ピリジルメチルスルフィニルベンゾ
イミダゾール誘導体およびその塩を得ることができる。
本発明の上記イミダゾール誘導体およびその製剤学的に
許容される塩は、酵素阻害試験、胃液分泌抑制および酸
度低下効果が大きく、毒性がないことが確認されたの
で、胃・十二指腸潰瘍の予防および/または治療に有用
な薬剤とすることができる。さらに、本発明の上記化合
物の製造方法によれば、上記のイミダゾール誘導体およ
びその製剤学的に許容される塩を効率よく製造すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン キ ジュ 大韓民国 キョンキド ブチョンシ ソサ グ ヨクゴク3ドン スォンウエーピーテ ィー. ラ−503 (72)発明者 ホン ソォン ギォル 大韓民国 キョンキド スウォンシ パル タルグ メタンドン ジュゴンイルタンジ 6−306 (72)発明者 バク ソォン ジュン 大韓民国 ソウル市 ヨンドンポグ ヨン ドンポ3ドン 6ガ 75−2 (72)発明者 ナム サン フン 大韓民国 ソウル市 ソォンブックグ サ ンウォルゴクドン 55−51 (72)発明者 イ スン モク 大韓民国 キョンキド スウォンシ キォ ンソンドン 1199−1 ドンアエーピー ティー. 110−505

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)の化合物またはその製剤
    学的に許容される塩: 【化1】 〔式中、 Xは、S、SOまたはSO2 を示し、 Yは、ハロゲン原子を示し、 R1 およびR2 は、それぞれ独立に、水素原子またはア
    ルキル基を示し、 R3 は、水素原子、C1 −C8 のアルキル基、−S
    6 、−N(R7 2 、1−ピペリジニル基、4−モル
    ホリニル基、4−メチルピペラジン−1−イル基、1−
    ピロリジニル、または式−OR6 または−O(C
    2 m −Zのグループを示し、ここで、 R6 は、C1 −C4 のアルキル基、C2 −C4 のアルケ
    ニル基、置換されていてもよいC3 −C10のシクロアル
    キル基、C2 −C5 のフルオロアルキル基、一つまたは
    二つ以上のハロゲン原子、またはハロゲン原子によって
    置換されていてもよいC1 −C4 のアルキル基またはア
    ルコキシ基によってそれぞれ独立に置換されたフェニル
    基またはベンジル基を示し、 R7 は、水素原子またはC1 −C5 のアルキルを示
    し、 Zは、式−O(CH2 p −OR8 、−O(CH2 q
    −R9 、または−O(CH2 r O(CH2 s −OR
    10のグループを示し、ここで、 pおよびqは、それぞれ独立に、1乃至3のいずれかの
    整数を示し、 rおよびsは、それぞれ独立に、1乃至5のいずれかの
    整数を示し、 R8 は、水素原子、低級アルキル基、アリール基または
    アラルキル基を示し、 R9 は、水素原子、アルコキシカルボニル基、アリール
    基、またはヘテロアリール基を示し、 R10は、水素原子または低級アルキル基を示し、 mは、2乃至10のいずれかの整数を示し、 R4 およびR5 は、それぞれ独立に、水素原子またはC
    1 −C5 のアルキル基を示すか、R4 およびR5 がピリ
    ジン環に接した炭素原子とともに環を形成する場合に、
    4 およびR3 またはR3 およびR5 は、−CH=CH
    −CH=CH−、−O(CH2 n −、−O(CH2
    n O−、−CH2 (CH2 n −、または−OCH=C
    H−を示し、ここでnは1乃至4のいずれかの整数を示
    す。〕
  2. 【請求項2】Xは、S、SOまたはSO2 を示し、 Yは、ハロゲン原子を示し、 R1 およびR2 は、それぞれ独立に、水素原子またはメ
    チル基を示し、 R3 は、水素原子、C1 −C8 のアルキル基、−S
    6 、−N(R7 2 、1−ピペリジニル基、4−モル
    ホリニル基、4−メチルピペラジン−1−イル基、1−
    ピロリジニル基、または式−OR6 または−O(C
    2 m −Zのグループを示し、ここで、 R6 は、C1 −C4 のアルキル基、C3 −C4 のアルケ
    ニル基、C1 −C4 のアルキル基によって置換されてい
    てもよいC3 −C10のシクロアルキル基、3乃至8個の
    いずれかの数のフッ素原子によって置換されたC2 −C
    5 のフルオロアルキル基、一つまたは二つ以上のハロゲ
    ン原子、または一つまたは二つ以上のハロゲン原子によ
    って置換されていてもよいC1 −C4 のアルキル基また
    はアルコキシ基によってそれぞれ置換されたフェニル
    を示し、 R7 は、水素原子またはC1 −C4 のアルキル基を示
    し、 Zは、式−O(CH2 p −OR8 、−O(CH2 q
    −R9 、または−O(CH2 r O(CH2 s −OR
    10のグループを示し、ここで、 pおよびqは、それぞれ独立に、1乃至3のいずれかの
    整数を示し、 rおよびsは、それぞれ独立に、1乃至5のいずれかの
    整数を示し、 R8 は、水素原子、低級アルキル基、アリール基または
    アラルキル基を示し、 R9 は、水素原子、アルコキシカルボニル基、アリール
    基、またはヘテロアリール基を示し、 R10は、水素原子または低級アルキル基を示し、 mは、2乃至10のいずれかの整数を示し、 R4 およびR5 は、それぞれ独立に、水素原子またはC
    1 −C5 のアルキル基を示すか、R4 およびR5 がピリ
    ジン環に接した炭素原子とともに環を形成する場合に、
    4 およびR3 またはR3 およびR5 は、−CH=CH
    −CH=CH−、−O(CH2 n −、−CH2 (CH
    2 n −、または−OCH=CH−を示し、ここでnは
    1乃至4のいずれかの整数を示し、この時、酸素原子は
    常にR3位に存在することを特徴とする請求項1に記載
    の上記一般式(I)の化合物またはその製剤学的に許容
    される塩。
  3. 【請求項3】Xは、S、SOまたはSO2 を示し、Yは
    フッ素原子を示し、R1 およびR2は、それぞれ独立
    に、水素原子またはメチル基を示し、R3 は、水素原
    子、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、エトキシエト
    キシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、または
    3,3,3,2,2−ペンタフルオロプロポキシ基を示
    し、R4 は、水素原子またはメチル基を示し、R5 は、
    水素原子、メチル基、またはエチル基を示すことを特徴
    とする請求項1または2に記載の上記一般式(I)の化
    合物またはその製剤学的に許容される塩。
  4. 【請求項4】XはSOを示し、Yはフッ素原子を示し、
    1 およびR2 は、それぞれ独立に、水素原子またはメ
    チル基を示し、R3 は、メトキシ基、エトキシ基または
    エトキシエトキシ基を示し、R4 およびR5 は、それぞ
    れ独立に、水素原子、メチル基またはエチル基を示すこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の一般式
    (I)の化合物またはその製剤学的に許容される塩。
  5. 【請求項5】下記一般式(II)の化合物を、塩基の存在
    下に有機溶媒中で、下記一般式(III)の化合物と反応さ
    せることを特徴とする請求項1に記載の一般式(I)の
    化合物またはその製剤学的に許容される塩を製造する方
    法。 【化2】 〔式中、X、Y、R1 〜R10、m、n、p〜sは請求項
    1と同じであり、Lは、ハロゲン原子、エステル化され
    たヒドロキシル基、またはアシルオキシ基を示す。〕
  6. 【請求項6】下記一般式(IV)の化合物を下記一般式
    (V)の化合物と反応させることを特徴とする請求項1
    に記載の一般式(I)の化合物またはその製剤学的に許
    容される塩を製造する方法。 【化3】 〔ここで、X、Y、Z、R1 〜R10、m、n、p〜s、
    およびLは請求項5と同じであり、tは1または2であ
    り、Mはアルカリ金属を示す。〕
  7. 【請求項7】下記一般式(VI)の化合物を下記一般式
    (VII)の化合物と反応させることを特徴とする請求項1
    に記載の一般式(I)の化合物またはその製剤学的に許
    容される塩を製造する方法。 【化4】 〔ここで、X、Y、Z、R1 〜R10、m、n、p〜sは
    請求項5に記載の通りである。〕
  8. 【請求項8】下記一般式(VIII)の化合物を強酸の存在
    下に極性溶媒中で、下記一般式(IX)の化合物と反応さ
    せることを特徴する請求項1に記載の一般式(I)の化
    合物またはその製剤学的に許容される塩を製造する方
    法。 【化5】 〔ここで、Y、Z、R1 〜R10、m、n、p〜sは請求
    項5に記載の通りである。〕
  9. 【請求項9】前記一般式(II)の化合物と前記一般式
    (III)の化合物を反応させる工程において、反応温度が
    0℃乃至150℃であることを特徴とする請求項5に記
    載の方法。
  10. 【請求項10】生成されたXがSを示す前記一般式
    (I)の化合物を続けて酸化させ、XがSOまたはSO
    2 である一般式(I)の化合物を得ることを特徴とする
    請求項5〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】前記酸化反応が、−70℃乃至使用され
    た溶媒の沸点の間の温度にて行われることを特徴とする
    請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】クロロホルム、塩化メチレン、またはア
    セトンである有機溶媒の存在下で酸化反応を行った後
    に、反応温度を徐々に常温に上昇させて結晶を得ること
    を特徴とする請求項10または11に記載の方法。
  13. 【請求項13】クロロホルム、塩化メチレン、またはア
    セトンである有機溶媒の存在下で酸化反応を行った後
    に、ヘキサン、シクロヘキサン、エーテル、および石油
    エーテルからなる群から選ばれる少なくとも1つの有機
    溶媒を加えて結晶を得ることを特徴とする請求項10ま
    たは11に記載の方法。
  14. 【請求項14】上記一般式(IV)の化合物と上記一般式
    (V)の化合物を反応させる工程において、反応温度が
    0℃乃至120℃であることを特徴とする請求項6に記
    載の方法。
  15. 【請求項15】下記一般式(I)の化合物またはその製
    剤学的に許容される塩を有効成分として含有する抗潰瘍
    剤組成物。 【化6】 〔式中、X、Y、R1 、R2 、R3 、R4 およびR5
    請求項1に定義した通りである。〕
JP7083801A 1994-12-02 1995-04-10 新規の5−ピロリル−6−ハロゲノ−2−ピリジルメチルスルフィニルベンゾイミダゾール誘導体およびその製造方法 Expired - Fee Related JP2650869B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1019940032612A KR0142815B1 (ko) 1994-12-02 1994-12-02 신규한 5-피롤릴-6-할로게노-2피리딜메틸설피닐벤즈이미다졸 유도체
KR94-32612 1994-12-02

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH093064A true JPH093064A (ja) 1997-01-07
JP2650869B2 JP2650869B2 (ja) 1997-09-10

Family

ID=19400183

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7083801A Expired - Fee Related JP2650869B2 (ja) 1994-12-02 1995-04-10 新規の5−ピロリル−6−ハロゲノ−2−ピリジルメチルスルフィニルベンゾイミダゾール誘導体およびその製造方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5554631A (ja)
JP (1) JP2650869B2 (ja)
KR (1) KR0142815B1 (ja)
DE (1) DE19513048C2 (ja)
FR (1) FR2727680B1 (ja)
GB (1) GB2295614B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012507530A (ja) * 2008-10-29 2012-03-29 メルク・シャープ・エンド・ドーム・コーポレイション 有用な抗糖尿病剤である新規な環状ベンズイミダゾール誘導体
JP5543432B2 (ja) * 2009-04-09 2014-07-09 リンク・ジェノミクス株式会社 ピリジンチオ誘導体及びそれを含有する抗ヘリコバクター・ピロリ作用を有する医薬組成物

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR0179401B1 (ko) * 1994-02-28 1999-03-20 송택선 신규한 5-피롤릴-2-피리딜메틸설피닐벤즈이미다졸 유도체
US5708017A (en) * 1995-04-04 1998-01-13 Merck & Co., Inc. Stable, ready-to-use pharmaceutical paste composition containing proton pump inhibitors
EP0983263A1 (en) * 1997-05-30 2000-03-08 Dr. Reddy's Research Foundation Novel benzimidazole derivatives as antiulcer agents, process for their preparation and pharmaceutical compositions containing them
KR100299562B1 (ko) * 1998-12-29 2001-11-22 우재영 안정성을극대화시킨5-피롤릴-2-피리딜메틸설피닐벤즈이미다졸유도체함유미세과립
US6852739B1 (en) 1999-02-26 2005-02-08 Nitromed Inc. Methods using proton pump inhibitors and nitric oxide donors
AU2002224038B2 (en) * 2000-11-15 2006-03-09 Banyu Pharmaceutical Co., Ltd. Benzimidazole derivatives
KR100467100B1 (ko) * 2002-03-20 2005-01-24 일양약품주식회사 2-[(4-메톡시-3-메틸)-2-피리디닐]메틸설피닐-5-(1H-피롤-1-릴)-1H-벤즈이미다졸 또는 이의 Nа염을 함유하는주사제의 제조방법
US7211590B2 (en) * 2002-08-01 2007-05-01 Nitromed, Inc. Nitrosated proton pump inhibitors, compositions and methods of use
US20100317689A1 (en) * 2006-09-19 2010-12-16 Garst Michael E Prodrugs of proton pump inhibitors including the 1h-imidazo[4,5-b] pyridine moiety
US20100210847A1 (en) * 2007-07-17 2010-08-19 Ranbaxy Laboratories Limited Process for the preparation of pantoprazole sodium and pantoprazole sodium sesquihydrate
WO2009066317A2 (en) * 2007-08-20 2009-05-28 Macleods Pharmaceuticals Limited Process for the preparation of pantoprazole sodium
EP2350044A4 (en) * 2008-10-10 2012-06-06 Celtaxsys Inc PROCESS FOR INTRODUCTION OF NEGATIVE CHEMOTAXIS

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE7804231L (sv) * 1978-04-14 1979-10-15 Haessle Ab Magsyrasekretionsmedel
SE8300736D0 (sv) * 1983-02-11 1983-02-11 Haessle Ab Novel pharmacologically active compounds
IL75400A (en) * 1984-06-16 1988-10-31 Byk Gulden Lomberg Chem Fab Dialkoxypyridine methyl(sulfinyl or sulfonyl)benzimidazoles,processes for the preparation thereof and pharmaceutical compositions containing the same
GB8417171D0 (en) * 1984-07-05 1984-08-08 Beecham Group Plc Compounds
FI90544C (fi) * 1986-11-13 1994-02-25 Eisai Co Ltd Menetelmä lääkeaineina käyttökelpoisten 2-pyridin-2-yyli-metyylitio- ja sulfinyyli-1H-bensimidatsolijohdannaisten valmistamiseksi

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012507530A (ja) * 2008-10-29 2012-03-29 メルク・シャープ・エンド・ドーム・コーポレイション 有用な抗糖尿病剤である新規な環状ベンズイミダゾール誘導体
JP5543432B2 (ja) * 2009-04-09 2014-07-09 リンク・ジェノミクス株式会社 ピリジンチオ誘導体及びそれを含有する抗ヘリコバクター・ピロリ作用を有する医薬組成物

Also Published As

Publication number Publication date
DE19513048A1 (de) 1996-06-05
US5554631A (en) 1996-09-10
FR2727680A1 (fr) 1996-06-07
JP2650869B2 (ja) 1997-09-10
KR960022505A (ko) 1996-07-18
GB2295614B (en) 1998-05-27
DE19513048C2 (de) 2002-11-21
FR2727680B1 (fr) 1997-01-10
KR0142815B1 (ko) 1998-07-15
GB9504714D0 (en) 1995-04-26
GB2295614A (en) 1996-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2690621B2 (ja) 新規な5−ピロリル−2−ピリジルメチルスルフィニルベンゾイミダゾール誘導体
JP2544567B2 (ja) ピリジン誘導体及びそれを含有する潰瘍治療剤
CA2735162C (en) Pyrrole compounds
JP2650869B2 (ja) 新規の5−ピロリル−6−ハロゲノ−2−ピリジルメチルスルフィニルベンゾイミダゾール誘導体およびその製造方法
TW200800185A (en) Acid secretion inhibitor
JPS6128673B2 (ja)
JPH0674272B2 (ja) ピリジン誘導体及びそれを含有する潰瘍治療剤
WO1992012976A1 (en) Use of pyridine compound as selective drug and novel pyridine compound
RU2139286C1 (ru) Замещенные арилалкилтиоалкилтиопиридины для борьбы с бактериями helicobacter
WO2008075462A1 (ja) 胃酸分泌抑制作用を併せ持つヘリコバクター・ピロリ除菌剤
WO1998054172A1 (en) Novel benzimidazole derivatives as antiulcer agents, process for their preparation and pharmaceutical compositions containing them
PT91198B (pt) Processo para a preparacao de derivados antiulcera da (alquilditio) quinolina
JP2718945B2 (ja) ピリジン誘導体及びそれを含有する潰瘍治療剤
US20070219236A1 (en) Dialkoxy-Imidazopyridines Derivatives
JPH01190682A (ja) 新規なイミダゾ[4,5−b]ピリジン誘導体、その製造法及びそれを含有する抗潰瘍剤
JPS63183577A (ja) ベンズイミダゾ−ル誘導体
JPH10505328A (ja) ヘリコバクター細菌類を撲滅するためのピペラジノチオピリジン
US20070244115A1 (en) Amino-Halogen-Imidazopyridines as Proton Pump Inhibitors
JP2576843B2 (ja) ピリジン誘導体
JPH0249781A (ja) ピリジニウム誘導体

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19970422

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080516

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090516

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100516

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100516

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110516

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees