JP5543432B2 - ピリジンチオ誘導体及びそれを含有する抗ヘリコバクター・ピロリ作用を有する医薬組成物 - Google Patents
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Description
胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍等に対する治療は、従来は胃酸の分泌を抑えるH2ブロッカー、プロトンポンプインヒビター(PPI)等の胃酸の分泌を抑制する薬及び粘膜保護薬等を用いた対症療法が主流であった。しかし、これらの薬で一時的に病変が治癒しても、治療を中止すると1年以内に約80%が再発をするといわれている(非特許文献1参照)。一方、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)を除菌すると、一年間の再発率は十二指腸潰瘍で10%以内、胃潰瘍においても明らかに低率であったと報告している(非特許文献2参照)。そこでプロトンポンプインヒビター(PPI)にアモキシシリンやクラリスロマイシン及びメトロニダゾール等の抗菌剤を同時に、1週間以上にわたり大量に投与する方法が普及している。しかし、抗菌剤の大量投与により、腸管内の有用菌も殺されてしまうことになる。その結果、軟便、下痢及び味覚異常、舌炎、口内炎や肝機能障害、肝機能異常、出血性腸炎等の副作用、さらにメチシリン耐性菌(MRSA)の出現を助長する可能性が危惧されることになる。
臨床において、抗生物質と同等のヘリコバクター・ピロリの除菌効果を発揮するためには、ヘリコバクター・ピロリに対して臨床で有効性を示す抗生物質等の抗ヘリコバクター・ピロリ活性と同等以上の活性を示す必要がある。即ち最小発育阻止濃度(MIC)が0.3μg/mlより活性が強いことが望まれる。
また、特許文献6に記載されたグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸エステル誘導体のいくつかの化合物は抗ヘリコバクター・ピロリ活性はMICが1μg/ml未満である。しかし、この化合物は小腸、あるいは血中で、分解酵素により極めて急速に分解する性質を有している。この性質は特許文献7に述べられている「抗生物質や合成の抗菌剤は投与されると消化管を通り腸管から吸収されて血中に入るものや糞便と伴に排泄されるものなど代謝分布されるところ、薬物の腸管通過によって腸内に棲息している多くの菌が死滅する事になり、腸内細菌叢のバランスを崩す事になるので長期に亘る投与は避けなければならない。」との考えからヘリコバクター・ピロリへの選択性を腸、あるいは血中で分解するという代謝特性に求めてデザインされた化合物とされている。しかし腸や血中の代謝酵素及び腸内細菌には個人差や食事による変動が知られており、患者背景が多様な患者でこの様な代謝特性が安定して保証される可能性は高くはない。
ところで、抗潰瘍剤として有用なピリジン誘導体(特許文献8参照)、ヘリコバクター・ピロリに対して抗菌作用を示すピリジン誘導体(特許文献2参照)及び胃酸分泌抑制に使用するピリジン誘導体(特許文献9参照)が知られている。このようなピリジン誘導体としては、2−[{4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルピリジン−2−イル}メチルチオ]−1H−ベンツイミダゾール及び2−[{4−(3−ヒドロキシプロポキシ)−3−メチルピリジン−2−イル}メチルチオ]−1H−ベンツイミダゾールなどが特許文献5の中で、実施例26及び実施例34に抗潰瘍剤として有用と記載されている化合物であるが、その抗潰瘍作用に関する実験データの記載はなく、また、ヘリコバクター・ピロリに対する作用に関しては何らの記載も示唆もない。
また、本発明者らは、極めて抗ヘリコバクター・ピロリ活性の強いピリジルメチルチオ−1H−ベンツイミダゾール誘導体を見出してきた(特許文献10参照)。
このような状況の下、抗潰瘍剤、胃酸分泌抑制剤、ヘリコバクター・ピロリに対する抗菌作用を示すピリジン誘導体が検討された。しかしこれらの検討努力にもかかわらず有用な化合物の発見には至っていない。
例えば、ピリジン−2−イル−チオメチル−1H−ベンツイミダゾール構造を有する化合物をCASオンラインにより検索したところ、化合物のヒット数はわずかに10件であった。そのうちの8化合物は、ベンズイミダゾールの窒素原子がベンゼンスルフニル化され、チオ基の硫黄原子がスルフィニル化された化合物であった。他の1化合物はピリジン環の4位に塩素原子が結合したものであった(非特許文献3参照)。残りの1化合物はピリジン環の4位がメトキシ基であるが、3位にシアノ基を有し、当該シアノ基を環化させてインデノフレオレノン環を合成する原料として使用されるものであった(非特許文献4参照)。
ヒットした10化合物が記載されている文献は2件であり、これを非特許文献3及び4として示しておく。
即ち、本発明は、次の一般式(I)、
で表されるピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩に関する。
また、本発明は、前記一般式(I)で表されるピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩、及び製薬上許容される担体とを含有してなる医薬組成物、より詳細には、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)の感染症又はヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)が関与する疾患を予防又は治療するための医薬組成物に関する。
さらに、本発明は、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)の感染症又はヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)が関与する疾患を予防又は治療するための有効成分としての前記一般式(I)で表されるピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩に関する。
また、本発明は、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)に感染した患者に、有効量の前記一般式(I)で表されるピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩を含有してなる医薬組成物を投与することからなる、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)が関与する疾患を予防又は治療する方法に関する。
さらに、本発明は、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)の感染症又はヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)が関与する疾患を予防又は治療するための医薬組成物を製造するための、前記一般式(I)で表されるピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩の使用(use)に関する。
(1)次の一般式(I)、
で表されるピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩。
(2)一般式(I)におけるYが、水酸基、又はC1−8のアルコキシ基からなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいC3−10のアルキル基である前記(1)に記載のピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩。
(3)一般式(I)におけるYが、−(R5−O)n−R6(式中、R5はC1−5のアルキレン基を表し、R6は水酸基、C1−8のアルコキシ基、及びハロゲン原子からなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−8のアルキル基を表し、nは1から10の整数を表す。)であって、R5がエチレン基であり、R6がフッ素原子で置換されていてもよいC1−8のアルキル基である前記(1)に記載のピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩。
(4)一般式(I)におけるXが、−O−、又は−S−である前記(1)から(3)のいずれかに記載のピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩。
(5)一般式(I)におけるR3、R4が、それぞれ独立して水素原子、メチル基、又はメトキシ基である前記(1)から(4)のいずれかに記載のピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩。
(6)前記(1)から(5)のいずれかに記載されたピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩、及び製薬上許容される担体とを含有してなる医薬組成物。
(7)医薬組成物が、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)による感染症を予防又は治療するためのものである前記(6)に記載の医薬組成物。
(8)医薬組成物が、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)が関与する疾患の予防又は治療するためのものである前記(6)に記載の医薬組成物。
(9)ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)が関与する疾患が、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、非潰瘍消化不良症候群、胃MALTリンパ腫、胃過形成ポリープ、胃癌、消化器癌、膵炎、又は炎症性腸疾患である前記(8)に記載の医薬組成物。
(10)ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)に感染した患者に、有効量の前記(1)から(5)のいずれかに記載されたピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩を含有してなる医薬組成物を投与することからなる、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)が関与する疾患を予防又は治療する方法。
(11)ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)が関与する疾患が、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、非潰瘍消化不良症候群、胃MALTリンパ腫、胃過形成ポリープ、胃癌、消化器癌、膵炎、又は炎症性腸疾患である前記(10)に記載の方法。
(12)ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)の感染症又はヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)が関与する疾患を予防又は治療するための医薬組成物を製造するための、前記(1)から(5)のいずれかに記載されたピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩の使用(use)。
(13)ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)が関与する疾患が、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、非潰瘍消化不良症候群、胃MALTリンパ腫、胃過形成ポリープ、胃癌、消化器癌、膵炎、又は炎症性腸疾患である前記(12)に記載の使用。
(14)ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)の感染症又はヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)が関与する疾患を予防又は治療するための有効成分としての前記(1)から(5)のいずれかに記載されたピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩。
(15)ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)が関与する疾患が、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、非潰瘍消化不良症候群、胃MALTリンパ腫、胃過形成ポリープ、胃癌、消化器癌、膵炎、又は炎症性腸疾患である前記(14)に記載のピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩。
また、本発明のヘリコバクター・ピロリに対する抗菌剤は、H2ブロッカーや、プロトンポンプインヒビター(PPI)等の胃酸分泌抑制剤との併用も可能であり、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、非潰瘍消化不良症候群、胃MALTリンパ腫、胃過形成ポリープ、胃癌、消化器癌、膵炎、又は炎症性腸疾患などのヘリコバクター・ピロリが関与する各種の疾患の予防や治療剤として使用することができる。
本発明は、ベンズイミダゾール環の2位が、酸素原子や硫黄原子などの異種原子となっておらず、当該2位が炭素原子となっていても、当該2位の炭素原子に4−置換−ピリジルチオ基が置換していれば、ヘリコバクター・ピロリに対する選択的かつ強力な抗菌活性を示すことを初めて見出したものである。したがって、本発明の2−(4’−置換−ピリジルチオ−メチル)−ベンズイミダゾール誘導体におけるピリジン環、ベンズイミダゾール環などの位置に結合している水素原子は、必要に応じて各種の置換基で置換されていてもよい。本発明の化合物において重要なことは、ベンズイミダゾール環の2位に、4−置換−ピリジルチオ−メチル基が置換していることである。
本発明の一般式(I)のYにおけるC1−12のアルキル基としては、炭素数が1から12、好ましくは1から10、又は3から12、より好ましくは3から10の直鎖状又は分枝状のアルキル基であり、例えば、メチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基などが挙げられる。好ましいC1−12のアルキル基としては、炭素数が1から12、好ましくは1から10、より好ましくは3から10の直鎖状のアルキル基が挙げられ、例えば、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基などが挙げられる。
本発明のC1−8のアルコキシ基としては、炭素数が1から8、好ましくは1から5、より好ましくは1から3の直鎖状又は分枝状のアルキル基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、n−ペンチルオキシ基などが挙げられる。
本発明のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子などのハロゲン原子が挙げられる。
本発明のC1−5のアルキレン基としては、炭素数が1から5、好ましくは2から5、より好ましくは2から4の直鎖状又は分枝状のアルキレン基であり、例えば、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基などが挙げられる。
本発明のnは、オキシアルキレン基の繰り返し数を示し、1から10の整数、好ましくは2から10、より好ましくは2から5の整数が挙げられる。これらの整数は、必ずしも一定の数値でなくてもよく、例えば、nが2と3の混合物や、2から10の混合物であってもよいが、一定の数値となっているものが好ましい。
本発明の一般式(I)における好ましいR3、R4としては、水素原子、又はC1−8のアルキル基が挙げられる。より好ましくは、水素原子、メチル基、メトキシ基などが挙げられる。
本発明の一般式(I)における好ましいXとしては、酸素原子又は硫黄原子が挙げられる。
本発明の一般式(I)における好ましいYのひとつとしては、水酸基又はC1−8のアルコキシ基で置換されていてもよいC1−12のアルキル基、より好ましくは直鎖状のC1−12のアルキル基、さらに好ましくは直鎖状のC3−12のアルキル基が挙げられる。置換基としてのC1−8のアルコキシ基の好ましい例としては、メトキシ基やエトキシ基などのC1−3のアルコキシ基が挙げられる。水酸基やC1−8のアルコキシ基は、C1−12のアルキル基のいずれも位置に置換していてもよいが、好ましい置換位置としてはアルキル基の末端が挙げられる。したがって、好ましいYとしては、C1−12のアルキル基、ω−ヒドロキシ−C1−12のアルキル基、ω−C1−8のアルコキシ−C1−12のアルキル基が挙げられる。
また、本発明の一般式(I)における好ましいYの他のものとしては、−(R5−O)n−R6(式中、R5はC1−5のアルキレン基を表し、R6は水酸基又はハロゲン原子で置換されていてもよいC1−8のアルキル基を表し、nは1から10の整数を表す。)で表される基が挙げられる。より好ましくは、−(CH2CH2−O)n−R6(式中、R6は水酸基又はハロゲン原子で置換されていてもよいC1−8のアルキル基を表し、nは2から5の整数を表す。)で表される基が挙げられる。この場合の好ましいハロゲン原子としては、フッ素原子が挙げられ、その数としては1から6個、好ましくは1から3個が挙げられる。ハロゲン原子は、C1−8のアルキル基のいずれの位置に置換していてもよいが、好ましい置換位置としてはアルキル基の末端が挙げられる。したがって、好ましいR6としては、C1−8のアルキル基、ω−モノ又はポリフルオロ−C1−8のアルキル基、ω−ヒドロキシ−C1−8のアルキル基が挙げられる。
本発明の一般式(I)における好ましいZとしては、水素原子が挙げられる。
また、本発明のピリジンチオ誘導体やその製薬学的に許容される塩は、水や有機溶媒などの溶媒和物であってもよい。好ましい溶媒和物としては、水和物や各種の溶媒和物(例えば、エタノールなどのアルコールとの溶媒和物)が挙げられる。
ピリジン−N−オキサイド誘導体(1)から1,2−ジヒドロピリジン−N−オキサイド−2−チオン誘導体(4)を製造し、次いでこれを次に示す方法により、
2−置換メチル−ベンズイミダゾール誘導体(5)と反応させることにより製造することができる。
まず、ピリジン誘導体を公知の方法によりN−オキサイド(1)とし、これにY−XHを反応させることにより、ピリジン環の4位に−X−Yが置換したピリジン誘導体(2)を製造する。この場合において、Xが酸素原子の原子の場合には、水酸化ナトリウムなどの塩基の存在下で、Y−XHを反応させて一段階で4−X−Y置換体(2)とすることができるが、Xが硫黄原子の場合には、水硫化ナトリウムなどを用いて4−メルカプト体とした後、Y−Hal(式中、Halはハロゲン原子を示す。)のようなハロゲン化物を用いて4−S−Y置換体とするのが好ましい。式(1)及びY−Halにおける、ハロゲン原子としては、塩素原子が好ましい。
得られたジヒドロピリジン−2−チオン体(4)を、ベンズイミダゾール誘導体(5)と反応させることにより目的の一般式(I)の化合物を製造することができる。ベンズイミダゾール誘導体(5)における脱離基Lとしては、ハロゲン原子、特に塩素原子が好ましい。
これらの反応において、活性な官能基が存在する場合には、必要に応じて保護基で保護して反応を行うのが好ましい。
本発明の一般式(I)で表される化合物又はその塩を含有する薬剤は、ヘリコバクター・ピロリが関与する疾患を予防又は治療するために有効である。本発明において「ヘリコバクター・ピロリが関与する疾患」とは、生体内におけるヘリコバクター・ピロリの感染、生存または増殖により惹起又は悪化される疾患である。換言すれば、「ヘリコバクター・ピロリが関与する疾患」はヘリコバクター・ピロリを除去することにより症状が改善され得る疾患である。このような疾患としては、例えば、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、非潰瘍消化不良症候群、胃MALTリンパ腫、胃過形成ポリープ、胃癌(特に、早期胃癌の内視鏡切除後に生じる胃癌)等が挙げられる。「ヘリコバクター・ピロリが関与する疾患」の他の例としては、ヘリコバクター・ピロリによる消化器癌や、膵炎が挙げられる。本発明の化合物又はその塩はヘリコバクター・ピロリによる消化器癌の進行を遅延又は阻止することができる。「ヘリコバクター・ピロリが関与する疾患」の他の例としては、ヘリコバクター・ピロリに起因する炎症性腸疾患が挙げられる。
本発明の医薬組成物は、予防や治療の目的に応じて各種の投与形態を採用可能であり、例えば、投与剤型としては散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、ドライシロップ剤、シロップ剤、注射剤等が挙げられ、これらを経口投与又は非経口投与することができる。
経口用液体製剤を調製する場合は、本発明の化合物に矯味剤、緩衝剤、安定化剤、矯臭剤等を加えて常法により内服液剤、シロップ剤、エリキシル剤等を製造することができる。この場合矯味・矯臭剤としては、上記に挙げられたものでよい。緩衝剤としては、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。安定剤としては、トラガント、アラビアゴム、ゼラチン等が挙げられる。
また、本発明の医薬組成物及び予防又は治療剤は、前記一般式(I)で表されるピリジンチオ誘導体又はその製薬学的に許容される塩に加えて、胃酸の分泌を抑制する医薬成分の1種又は2種以上を更に含有することができし、これを併用して使用することもできる。胃酸の分泌を抑制する医薬としては、H2ブロッカー、プロトンポンプインヒビター(PPI)等が挙げられる。本発明において使用することができるH2ブロッカーとしては、例えば、ファモチジン、ラニチジン等が挙げられ、また、本発明において使用することができるプロトンポンプインヒビターとしては、例えば、ランソプラゾール、オメプラゾール、ラベプラゾール、パントプラゾール等が、それぞれ挙げられるが、これらに限定されない。
上記のような組合せ製剤によれば、本発明の効果が更に高まることが期待される。
上記の各投与単位形態中に配合されるべき本発明の化合物の量は、これを適用すべき患者の症状により、あるいはその剤形等により一定ではないが、一般に投与単位形態あたり、経口剤では約1〜1200mg、注射剤では約0.1〜500mgとするのが望ましい。また、上記投与形態を有する薬剤の1日あたりの投与量は、患者の症状、体重、年齢、性別等によって異なり一概には決定できないが、通常成人1日あたり約0.1〜5000mg、好ましくは1〜1200mgとすればよく、これを1日1回又は2〜4回程度に分けて投与するのが好ましい。
4−クロロ−3−メチルピリジン−1−オキシド130.6g(0.910mol, 1.0当量)と硫化水素ナトリウム三水塩330.0g(3.788mol,4.2当量)を、エタノール2.17Lに加え、還流下攪拌し5.5時間反応した。反応液を冷却後溶媒を減圧留去して得られた残渣に、水1.31Lを加え溶解した。攪拌下溶解液に35%塩酸379.2g(3.64mol,4.0当量)を徐々に加えることにより結晶が析出した。得られた結晶を濾取、減圧乾燥することにより、4−メルカプト−3−メチルピリジン−1−オキシド124.4gを得た(HPLC:97.7Area%,収率96.9%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl3) δ:
0.94 (3H, t J=7 Hz) , 1.35-1.45 (4H, m) , 1.76-1.81(2H, m) ,
2.13 (3H, s) , 3.97 (2H, t J=6 Hz) , 4.71 (1H, d J=14 Hz) ,
4.82 (1H, d J=14 Hz) ,6.69 (1H, d J=6 Hz), 7.33-7.28 (2H, m),
7.63 (2H, m) ,8.30 (1H, d J=6 Hz)
MS m/z: 357(M+)
参考例1で製造した4−メルカプト−3−メチルピリジン−1−オキシド122.8g(0.870mol,1.0当量)に30%水酸化ナトリウム水溶液173.3g(1.5当量)と1−クロロ−4−メトキシブタン106.7g(1.0当量)およびエタノール1.85Lを加え、攪拌下7時間還流した後に反応終了。冷却後、40℃以下で溶媒を減圧留去して得られた残渣に、水0.93Lを加えた後、酢酸エチル1.5L、ついでジクロロメタン1.0L(x2)により抽出した。得られた有機層を合わせ無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を40℃以下で減圧留去することにより、4−[(4−メトキシ−ブチル)チオ−3−メチルピリジン−1−オキシド183.2gを得た。
4−[(4−メトキシ−ブチル)チオ]−3−メチルピリジン−1−オキシド181.0g(0.796mol,1.0当量)に無水酢酸1796.8g(17.60mol.22.1当量)を加え加熱還流下10時間攪拌下反応した。反応液は40℃以下にて減圧下濃縮後、酢酸エチル1.5Lとメタノール0.24Lを加え、更に、加熱還流下6時間20分攪拌した。反応液は40℃以下にて減圧下濃縮後、得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより4−[(4−メトキシ−ブチル)チオ−2−ケト−3−メチルピリジン100.6gを油状物として得た。
4−[(4−メトキシ−ブチル)チオ]−2−ケトー3−メチルピリジン100.0g (0.440mol,1.0当量)にローソン試薬96.3g(0.238mol,1.1当量)及びトルエン0.76Lを加え、加熱還流下14時間攪拌した。反応液を冷却後、析出した固体をジクロロメタンで洗浄することにより4−[(4−メトキシ−ブチル)チオ]−3−メチルピリジン−2−チオン17.1gを得た。
(4)2−[[[4−[(4−メトキシ−ブチル)チオ]−3−メチル−2−ピリジル]チオ]メチル]−1H−ベンズイミダゾール塩酸塩の製造
4−[(4−メトキシ−ブチル)チオ−3−メチルピリジン−2−チオン10.02g(41.2mmol,1.0当量)と2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール7.50g(45.0mmol,1.1当量)を30%水酸化ナトリウム水溶液6.0gとエタノール315mLの混液に加え、50℃で6時間攪拌した。反応を完結させるために、さらに2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール1.40g(8.4mmol,0.2当量)と30%水酸化ナトリウム水溶液1.1gを追加し、更に50℃で4時間攪拌し反応を終了した。反応液を減圧濃縮後、水240mLを加え、ジクロロメタンにより3回(470mL,200mL,200mL)抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後溶媒を濃縮乾固し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト精製した。クロマト後の目的画分を濃縮することにより得られた残渣をエタノール性塩酸で結晶化することにより目的の2−[[[4−[(4−メトキシ−ブチル)チオ]−3−メチル−2−ピリジル]チオ]メチル]−1H−ベンズイミダゾール塩酸塩の無色結晶9.23gを得た。
全収率は4.7%で、HPLCによる純度は99.2%であった。
1.62-1.66 (4H, m ) , 2.21 (3H, s ) , 3.04-3.07 (2H, m ) ,
3.21 (3H, s ) 3.31-3.34 (2H, m ) , 4.94 (3H, s ) ,
7.09 (1H, d J=5.6 Hz ) , 7.50-7.55 (2H, m ) ,
7.74-7.79 (2H, m ) , 8.14 (1H, d J=5.6 Hz )
MS m/z:373(M+;遊離体)
参考例1で製造した4−メルカプト−3−メチルピリジン−1−オキシド59.85g(0.424mol,1.0当量)に30%水酸化ナトリウム水溶液88.7g(1.6当量)と8−ブロモ−1−オクタノール88.7g(1.0当量)、及びエタノール0.9Lを加え、攪拌下5時間還流した後に反応終了。冷却後、40℃以下で溶媒を減圧留去して得られた残渣に、水0.76L、次いで酢酸エチル1.5L、を加え、析出物を濾取、減圧乾燥することにより、4−[(8−ヒドロキシ−オクチル)チオ]−3−メチルピリジン−1−オキシド103.6gを得た。
4−[(8−ヒドロキシ−オクチル)チオ]−3−メチルピリジン−1−オキシド97.43g(0.362mol,1.0当量)に無水酢酸55.0g(15.2当量)を加え、攪拌下7時間還流させた。無水酢酸を留去後、酢酸エチル520mLとメタノール69mLを加え、更に攪拌下、5時間30分還流した。反応液を減圧濃縮後、得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより4−[(8−アセトキシ−オクチル)チオ]−2−ケト−3−メチルピリジン46.24gを油状物として得た。
(3)4−[(8−アセトキシ−オクチル)チオ]−3−メチルピリジン−2−チオンの製造
4−[(8−アセトキシ−オクチル)チオ]−2−ケト−3−メチルピリジン46.13g(0.148mol,1.0当量)にローソン試薬32.5g(0.080mol,1.1当量)、及びトルエン255mLを加え、加熱還流下12時間攪拌した。反応液を冷却後、40℃以下で溶媒を減圧留去し、次いで、水600mLを加えジクロロメタン6000mLにより抽出した。得られた有機層を合わせ、水600mLで3回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。40℃以下で溶媒を減圧留去後、得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより、4−[(8−アセトキシ−オクチル)チオ]−3−メチルピリジン−2−チオン8.40gを得た。
4−[(8−アセトキシ−オクチル)チオ]−3−メチルピリジン−2−チオン8.40g(25.6mmol,1.0eq.)と2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール4.32g(25.9mmol,1.0eq.)を30%水酸化ナトリウム水溶液3.20gとエタノール192mLの混液に加え、50℃で2時間30分攪拌した。反応が完結していなかったので、2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール0.76g(4.6mmol,0.2eq.)と30%水酸化ナトリウム水溶液0.56gを追加し、更に50℃で1時間反応した。反応を完結させるため再度2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール1.53g(9.2mmol,0.4eq.)と30%水酸化ナトリウム水溶液1.15gを追加し、20℃で13時間攪拌した。反応液に30%水酸化ナトリウム水溶液3.21gを追加し、更に20℃で10時間攪拌し、析出物をアセトン水から再結晶することにより、目的の2−[[[4−[(8−ヒドロキシ−オクチル)チオ]−3−メチル−2−ピリジル]チオ]メチル]−1H−ベンズイミダゾールの無色結晶6.45gを得た。
全収率は3.9%で、HPLCによる純度は98.4%であった。
1.41-1.26 (10H, m ) , 1.63 (2H, m ) , 2.17 (3H, s ) ,
3.04 (2H, t, J=7.2Hz ) , 3.37-3.34 (2H, m ) , 4.34 (1H, bs ),
4.66 (2H, s ) , 7.08 (1H, d J=5.6 Hz ) , 7.12-7.15 (2H, m ),
7.48 (2H, bs ) ,8.25 (1H, d J=5.6 Hz ) , 12.25 (1H, bs )
MS m/z: 415(M+)
参考例1で製造した4−メルカプト−3−メチルピリジン−1−オキシド1.6g(11.3mmol,1.0当量)に30%水酸化ナトリウム水溶液2.25g(1.5当量)と8−クロロ−1−メトキシオクタン1.93g(1.0当量)、及びエタノール30mLを加え、攪拌19時間還流した後に反応終了。冷却後、40℃以下で溶媒を減圧濃縮して得られた残渣に、水20mLを加えた後、酢酸エチル400mLで2回抽出した。得られた有機層を合わせ無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を40℃以下で溶媒を減圧留去することにより、4−[(8−メトキシ−オクチル)チオ−3−メチルピリジン−1−オキシド2.36gを油状物として得た。
4−[(8−メトキシ−オクチル)チオ−3−メチルピリジン−1−オキシド2.36g(8.3mmol,1.0当量)に無水酢酸19.4g(22.9当量)を加え、攪拌下28時間還流させた。無水酢酸を留去後、酢酸エチル18mLとメタノール2.5mLを加え、更に攪拌下、11時間還流した。反応液を減圧濃縮後、得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより4−[(8−メトキシ−オクチル)チオ]−2−ケト−3−メチルピリジン1.41g を油状物として得た。
(3)4−[(8−メトキシ−オクチル)チオ]−3−メチルピリジン−2−チオンの製造
4−[(8−メトキシ−オクチル)チオ]−2−ケト−3−メチルピリジン1.40g(4.9mmol,1.0当量)にローソン試薬1.10g(2.7mmol,1.1当量)、及びトルエン10mLを加え、加熱還流下4時間攪拌した。反応液を冷却後、40℃以下で溶媒を減圧留去後、得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより、4−[(8−メトキシ−オクチル)チオ]−3−メチルピリジン−2−チオン0.18gを得た。
4−[(8−メトキシ−オクチル)チオ]−3−メチルピリジン−2−チオン111.6mg(0.37mmol,1.0当量)と2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール 84.1mg(0.5mmol,1.0当量)を30%水酸化ナトリウム水溶液0.068mLとエタノール3mLの混液に加え、50℃で5時間攪拌した。反応が完結していなかったので、さらに2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール13.6mg(0.08mmol,0.2当量)と30%水酸化ナトリウム水溶液0.011mLを追加し、更に50℃で14時間30分反応した。反応液に水6mLを加え、ジクロルメタン18mLで3回抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後溶媒を濃縮乾固し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト精製した。クロマト後の目的画分を濃縮することにより得られた残渣をエタノール性塩酸で結晶化することにより、目的の2−[[[4−[(8−メトキシ−オクチル)チオ]−3−メチル−2−ピリジル]チオ]−メチル]−1H−ベンズイミダゾール塩酸塩の無色結晶66.5mgを得た。
全収率は2.3%で、HPLCによる純度は97.3%であった。
1.42-1.22(10H, m ) , 1.61 (2H, m J=6.8Hz ) , 2.21 (3H, s ) ,
3.02 (2H,t J=7.2Hz ) , 3.19 (3H, s ) , 3.27 (2H, t J=6.8Hz ) ,
4.92 (2H, s ) , 7.08 (1H, d J=5.6 Hz ) , 7.50-7.54 (2H, m ) ,
7.73-7.78 (2H, m ) ,8.12 (1H, d J=5.2 Hz )
MS m/z: 429(M+:遊離体)
窒素気流下、1−プロパノール12.5g(208mmol,1.0当量)、DMSO200mLの混合液を50℃に加熱攪拌下60%水素化ナトリウム8.32g(208mmol,2.0当量)を1時間かけて添加した。添加終了後、53〜57℃で1時間加熱攪拌した後、4−クロロ−3−メチルピリジン−1−オキシド15.0g(104.5mmol,1.0当量)を添加した。次いで、44〜46℃で更に3時間加熱攪拌後、水15mLを加えた後、溶媒を減圧留去した。濃縮残渣に水400mLを加えた後、ジクロロメタン500mL、及び400mLにより抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮乾固することにより4−プロポキシ−3−メチルピリジン−1−オキシド24.1gを得た。
4−プロポキシ−3−メチルピリジン−1−オキシド24.0g(143.5mmol,1.0当量)に無水酢酸233.6g(2.29mol,16当量)を加え110〜112℃で8時間反応させた。無水酢酸を留去後得られた濃縮残渣に酢酸エチル244mLとメタノール31mLを加え、更に攪拌下、2時間還流した。反応液を冷却後40℃以下で溶媒を減圧留去する。得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより4−プロポキシ−2−ケト−3−メチルピリジン9.67gを油状物として得た。
(3)4−プロポキシ−3−メチルピリジン−2−チオンの製造
4−プロポキシ−2−ケト−3−メチルピリジン9.0g(53.8mmol,1.0eq.)にローソン試薬11.8g(29.2mmol,1.1eq.)およびトルエン93mLを加え、加熱還流下9時間攪拌した。反応液に更にローソン試薬1.3g(3.2mmol,0.1eq.)を追加し10時間還流下反応した。反応液を冷却後、40℃以下で溶媒を減圧留去し、得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより、4−プロポキシ−3−メチルピリジン−2−チオン0.39gを得た。
4−プロポキシ−3−メチルピリジン−2−チオン370mg(2.0mmol,1.0当量)と2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール370mg(2.2mmol,1.1当量)を30%水酸化ナトリウム水溶液297mgとエタノール16mLの混液に加え、50℃で2時間攪拌した。反応液を40℃以下で減圧濃縮後、水26mLを加え、ジクロルメタン112mLで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後溶媒を濃縮乾固し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト精製した。クロマト後の目的画分を濃縮することにより得られた残渣をエタノール性塩酸で結晶化することにより、目的の2−[[(4−プロポキシ−3−メチル−2−ピリジル)チオ]−メチル]−1H−ベンズイミダゾール塩酸塩の無色結晶431mgを得た。
全収率は0.14%で、HPLCによる純度は98.7%であった。
1.09 (3H, t J=7.2 Hz) , 1.90-1.99 (2H, m) , 2.40 (3H, s) ,
4.22 (2H, t J=6.4 Hz) , 5.46 (2H, s) , 7.11 (1H, d J=6.8 Hz),
7.48-7.53 (2H, m) , 7.79-7.83 (2H, m) , 8.55 (1H, d J=6.8 Hz)
MS m/z: 313(M+:遊離体)
4−クロロ−3−メチルピリジン−1−オキシド5.0g(34.8mmol,1.0当量)とナトリウムチオメトキシド2.4g(34.2mmol,1.0当量)、及びエタノール74mLの混合溶液を加熱還流下5時間攪拌した。次いで、ナトリウムチオメトキシド1.2g(17mmol,0.5当量)を追加し、更に1時間加熱還流下反応後室温まで冷却した。反応液を40℃で減圧濃縮後、水20mLを加えた後、酢酸エチル37mLで2回、さらにジクロロメタン40mL及び50mLでそれぞれ2回抽出した。併せた抽出層は無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮乾固することにより4−メチルチオ−3−メチルピリジン−1−オキシド4.9gを固体として得た。
4−メチルチオ−3−メチルピリジン−1−オキシド4.7g(30.3mmol,1.0当量)と無水酢酸68.0g(666mmol,22当量)を加え107〜115℃で20時間反応させた。無水酢酸を留去後得られた濃縮残渣に酢酸エチル63mLとメタノール8.4mLを加え、更に攪拌下、3時間還流した。反応液を冷却後40℃以下で溶媒を減圧留去する。得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより4−メチルチオ−2−ケト−3−メチルピリジン3.62gを油状物として得た。
(3)4−メチルチオ−3−メチルピリジン−2−チオンの製造
4−メチルチオ−2−ケト−3−メチルピリジン3.4g(21.9mmol,1.0当量)をローソン試薬4.8g(11.9mmol,1.1当量)、及びトルエン38mLを加え、加熱還流下11時間攪拌した。反応液を冷却後、40℃以下で溶媒を減圧留去し、得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより、4−メチルチオ−3−メチルピリジン−2−チオン1.33gを固体として得た。
4−メチルチオ−3−メチルピリジン−2−チオン1.29g(7.5mmol,1.0当量)と2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール1.38g(8.3mmol,1.1当量)を30%水酸化ナトリウム水溶液1.10gとエタノール100mLの混液に加え、50℃で2時間攪拌した。反応が完結していなかったので、さらに2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール250mg(1.5mmol,0.20当量)を加え、50℃で1時間攪拌した。次いで30%水酸化ナトリウム水溶液0.20gを追加し、更に50℃で30分反応した。反応液を40℃以下で減圧濃縮後、水94mLを加え、ジクロルメタン300mLおよび100mLで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後溶媒を濃縮乾固し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト精製した。クロマト後の目的画分を濃縮することにより得られた残渣をエタノール性塩酸で結晶化することにより、目的の2−[[(4−チオメチル−3−メチル−2−ピリジル)チオ]メチル]−1H−ベンズイミダゾール塩酸塩の無色結晶62mgを得た。
全収率は0.62%で、HPLCによる純度は97.8%であった。
2.22 (3H, s ) , 4.91 (2H, s ) , 7.04 (1H, d J=5.6 Hz ) ,
7.50-7.54 (2H, m), 7.72-7.77 (2H, m), 8.14 (1H, d J=5.6 Hz)
MS m/z: 301(M+:遊離体)
4−クロル−3−メチルピリジン−1−オキシド5.0g(34.8mmol,1.0当量)と30%苛性ソーダ水溶液7.0g(52.5mmol,1.5当量)、及び1−プロパンチオール2.7g(35.5mmol,1.0当量)をエタノール74mLに加え、72〜73℃で1時間30分加熱攪拌下反応した。反応が完結していなかったので、さらに1−プロパンチオール0.5g(6.6mmol,0.2当量)と30%苛性ソーダ水溶液1.4g(10.5mmol,0.3当量)を追加し、更に2〜73℃で1時間30分加熱攪拌下反応した。30℃まで冷却後溶媒を減圧留去した。濃縮残渣に水20mLを加えた後、酢酸エチル37mLで2回、30mLで2回で計4回抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮乾固することにより4−プロピルチオ−3−メチルピリジン−1−オキシド6.25gを固体として得た。
(2)4−プロピルチオ−2−ケト−3−メチルピリジンの製造
4−プロピルチオ−3−メチルピリジン−1−オキシド6.05g(33.0mmol,1.0当量)に無水酢酸40.8g(730mmol,22当量)を加え108〜110℃で18時間反応させた。無水酢酸を留去後得られた濃縮残渣に酢酸エチル69mLとメタノール9.5mLを加え、更に攪拌下、2時間還流した。反応液を冷却後40℃以下で溶媒を減圧留去する。得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより4−プロピルチオ−2−ケト−3−メチルピリジン3.5gを油状物として得た。
4−プロピルチオ−2−ケト−3−メチルピリジン0.7g(3.8mmol,1.0当量)をローソン試薬0.83g(11.9mmol,1.1当量)およびトルエン6.6mLを加え、加熱還流下11時間攪拌した。反応液を冷却後、40℃以下で溶媒を減圧留去し、得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製後、1−ヘキサン2mLを加え3回洗浄することにより、4−プロピルチオ−3−メチルピリジン−2−チオン0.081gを固体として得た。
同様の方法により、より大量の目的物を製造した。
4−プロピルチオ−2−ケト−3−メチルピリジン2.8g(15.3mmol,1.0当量)をローソン試薬3.3g(8.2mmol,1.1当量)およびトルエン26mLを加え、加熱還流下7時30分間攪拌した。反応液を冷却し、40℃以下で溶媒を減圧留去後得られた残渣に、ジクロロメタンン50mLを添加し不溶物を濾去した。濾液を減圧濃縮することにより得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより、4−プロピルチオ−3−メチルピリジン−2−チオン0.29gを固体として得た。
4−チオプロピル−3−メチルピリジン−2−チオン370mg(1.86mmol,1.0当量)と2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール340mg(2.0mmol,1.1当量)を30%水酸化ナトリウム水溶液320mgとエタノール24mLの混液に加え、50℃で2時間攪拌した。反応が完結していなかったので、2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール62mg(0.37mmol,0.5当量)と30%水酸化ナトリウム水溶液50mgを追加し、更に50℃で3時間反応した。反応液を40℃以下で減圧濃縮後、水39mLを加え、ジクロルメタン100mLと68mLで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後溶媒を濃縮乾固し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト精製した。クロマト後の目的画分を濃縮することにより得られた残渣をエタノール性塩酸で結晶化することにより、2−[[(4−プロポキシ−3−メチル−2−ピリジル)チオ]メチル]−1H−ベンズイミダゾール塩酸塩の無色結晶93mgを得た。
全収率は0.79%で、HPLCによる純度は99.5%であった。
0.99 (3H, t J=7.2 Hz) , 1.61-1.66 (2H, m) , 2.22 (3H, s) ,
3.02 (2H, t J=7.2 Hz) , 4.92 (2H, s) , 7.09 (1H, d J=5.6 Hz),
7.50-7.55 (2H, m) , 7.73-7.78 (2H, m) ,8.12 (1H, d J=5.6 Hz)
MS m/z: 329 (M+:遊離体)
窒素気流下、1−ペンタンチオール 3.63g(34.8mmol,1.0当量) 、エタノール74mLと30%苛性ソーダ水溶液7.0g(52.5mmol,1.5当量)の混合物を1時間加熱還流攪拌した。30℃まで冷却後、4−クロル−3−メチルピリジン−1−オキシド5.0g(34.8mmol,1.0当量)を添加し、再び1時間加熱攪拌した。室温まで冷却し溶媒を減圧留去後、濃縮残渣に水20mLを加えた後、酢酸エチル20mLおよび37mLで計2回抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮乾固することにより4−ペンチルチオ−3−メチルピリジン−1−オキシド6.0gを油状物として得た。
4−ペンチルチオ−3−メチルピリジン−1−オキシド7.8g(36.9mmol,1.0当量)に無水酢酸78.2g(766mmol,21当量)を加え108〜111℃で15時間反応させた。無水酢酸を留去後得られた濃縮残渣に酢酸エチル78mLとメタノール10.4mLを加え、更に攪拌下、3時間還流した。反応液を冷却後40℃以下で溶媒を減圧留去する。得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより、4−ペンチルチオ−2−ケト−3−メチルピリジン2.61gを油状物として得た。
(3)4−ペンチルチオ−3−メチルピリジン−2−チオンの製造
4−ペンチルチオ−2−ケト−3−メチルピリジン0.54g(2.6mmol,1.0当量)をローソン試薬0.56g(1.4mmol,1.1当量)およびトルエン 5mLを加え、加熱還流下9時間攪拌した。反応液を冷却し、40℃以下で溶媒を減圧留去後の濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより、4−ペンチルチオ−3−メチルピリジン−2−チオン0.343gを粉末固体として得た。
4−チオペンチル−3−メチルピリジン−2−チオン330mg(1.7mmol,1.0当量)と2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール304mg(1.8mmol,1.1当量)を30%水酸化ナトリウム水溶液243mgとエタノール13mLの混液に加え、50℃で2時間攪拌した。反応液を40℃以下で減圧濃縮後、水21mLを加え、ジクロルメタン91mLで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後溶媒を濃縮乾固し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト精製した。クロマト後の目的画分を濃縮精製することにより、目的の2−[[(4−チオペンチル−3−メチル−2−ピリジル)チオ]メチル]−1H−ベンズイミダゾールの無色結晶222mgを得た。
全収率は6.8%で、HPLCによる純度は99.6%であった。
0.93 (3H, t J=7.2 Hz) , 1.35-1.51 (4H, m) , 1.71-1.78 (2H, m),
2.25 (3H, s ) , 2.97 (2H, t J=7.6 Hz ) , 4.57 (2H, s ) ,
6.96 (1H, d J=5.6 Hz ) , 7.18-7.23 (2H, m ) , 7.35 (1H, bs ),
7.72 (1H, bs ) , 8.33 (1H, d J=5.6 Hz ) , 10.90 (1H, bs ) ,
MS m/z: 357 (M+:遊離体)
参考例1で製造した4−メルカプト−3−メチルピリジン−1−オキシド20.02g(141.8mmol,1.0当量)に水酸化ナトリウム8.71g(217.8mmol,1.5当量)、水8.71mLと1−クロロ−2−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]エタン31.18g(150.9mmol,1.1当量)、及びエタノール300mLを加え、攪拌下8時間還流した後に反応終了。冷却後、40℃以下で溶媒を減圧留去して得られた残渣に、水80mLを加えた後、酢酸エチル300mL により抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を40℃以下で減圧留去することにより、4−[2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−エトキシ)エチル]チオ−3−メチルピリジン−1−オキシド46.01gを油状物として得た。
4−[2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−エトキシ)エチル]チオ−3−メチルピリジン−1−オキシド45.73g(146.9mmol,1.0当量)に無水酢酸324g(3.2mol,22当量)を加え100℃で15時間反応させた。無水酢酸を留去後得られた濃縮残渣に酢酸エチル300mLとメタノール40mLを加え、更に攪拌下、2時間還流した。反応液を冷却後40℃以下で溶媒を減圧留去する。得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより、4−[2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−エトキシ)エチル]チオ−2−ケト−3−メチルピリジン18.50gを油状物として得た。
(3)4−[2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−エトキシ)エチル]チオ−3−メチルピリジン−2−チオンの製造
4−[2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−エトキシ)エチル]チオ−2−ケト−3−メチルピリジン18.03g(57.9mmol,1.0当量)をローソン試薬12.57g(31.1mmol,1.1当量)、及びトルエン100mLを加え、加熱還流下8時間攪拌した。反応液を冷却し、40℃以下で溶媒を減圧留去後の濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより、4−[2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−エトキシ)エチル]チオ−3−メチルピリジン−2−チオン4.90gを褐色粉末として得た。
4−[2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−エトキシ)エチル]チオ−3−メチルピリジン−2−チオン4.08g(12.5mol,1.0当量)と2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール2.20g(13.2mmol,1.1当量)を30%水酸化ナトリウム水溶液570mgとエタノール50mLの混液に加え、50℃で3時間攪拌した。反応液を40℃以下で減圧濃縮後、水100mLを加え、ジクロルメタン300mLで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後溶媒を濃縮乾固し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト精製した。クロマト後の目的画分を濃縮後、得られた残渣をエタノール性塩酸で結晶化することにより、目的の2−[[4−[[2−[2−(2,2,2−トリフロオロエトキシ)エトキシ]−エチル]チオ]−3−メチル−2−ピリジル]チオ]−メチル]−1H−ベンズイミダゾール塩酸塩の無色結晶4.63gを得た。
全収率は11.0%で、HPLCによる純度は99.1%であった。
2.22 (3H, s) , 3.26 (2H, t J=6.2 Hz) , 3.50-3.60 (2H, m) ,
3.66 (2H, t J=6.3 Hz ) , 3.69-3.71 (2H, m ) ,
4.06 (2H, q J=9.3 Hz), 4.94 (2H, s), 7.14 (1H, d J=5.1 Hz),
7.50-7.55 (2H, m ) , 7.74-7.80 (2H, m ) ,
8.14 (1H, d J=5.2 Hz ) , 15.2 (1H, bs )
MS m/z: 457 (M+ :遊離体)
4−クロロ−3−メチルピリジン−1−オキシド17.01g(118.5mmol,1.0当量)水酸化ナトリウム9.77g(244mmol,2.1当量)と2−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−エトキシ]−エタノール44.58g(237mmol,2.0当量)、及びトルエン80mLを加え、攪拌下6時間還流した後に反応終了。冷却後、水140mLと濃塩酸11.84gを加え、酢酸エチル280mLにより抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにより乾燥後、40℃以下で溶媒を減圧乾燥することにより、4−[2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−エトキシ)−エトキシ]−3−メチルピリジン−1−オキシド48.90gを油状物として得た。
4−[2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−エトキシ)−エトキシ]−3−メチルピリジン−1−オキシド48.69g(164.9mmol,1.0当量)に無水酢酸324g(3.2mol,19当量)を加え100℃で11時間反応させた。無水酢酸を留去後得られた濃縮残渣に酢酸エチル300mLとメタノール40mLを加え、更に攪拌下、30分間還流した。反応液を冷却後40℃以下で溶媒を減圧留去後得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより、4−[2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−エトキシ)−エトキシ]−2−ケト−3−メチルピリジン8.70gを油状物として得た。
(3)4−[2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ)エトキシ]チオ−3−メチルピリジン−2−チオンの製造
4−[2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−エトキシ)−エトキシ]−2−ケト−3−メチルピリジン8.60g(29.1mmol,1.0当量)をローソン試薬6.25g(16.8mmol,1.2当量)およびトルエン50mLを加え、加熱還流下11時間攪拌した。30℃まで冷却後、反応液にローソン試薬6.15g(15.2mmol,1.0当量)を追加し、更に加熱還流下11時間反応した。反応液を冷却し、40℃以下で溶媒を減圧留去した後、濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより、4−[2−(2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ)エトキシ]チオ−3−メチルピリジン−2−チオン1.40gを粉末として得た。
4−[2−[2−(2,2,2−トリフロオロエトキシ)−エトキシ]−エトキシ]−3−メチルピリジン−2−チオン4.08g(12.5mol,1.0当量)と、2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール2.20g(13.2mmol,1.1当量)を30%水酸化ナトリウム水溶液570mgとエタノール50mLの混液に加え、50℃で3時間攪拌した。反応液を40℃以下で減圧濃縮後、水100mLを加え、ジクロルメタン300mLで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後溶媒を濃縮乾固し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト精製した。クロマト後の目的画分を濃縮後、得られた残渣をエタノール性塩酸で結晶化することにより、目的の2−[[4−[2−[2−(2,2,2−トリフロオロエトキシ)−エトキシ]−エトキシ]−3−メチル−2−ピリジル−チオ]−メチル]−1H−ベンズイミダゾール塩酸塩の無色結晶4.63gを得た。
全収率は3.0%で、HPLCによる純度は99.1%であった。
2.12 (3H, s ) , 3.62-3.66 (2H, m ) 3.70-3.74 (2H, m ) ,
3.76-3.80 (2H, m), 4.07 (2H, q J=9.3 Hz), 4.19-4.23 (2H, m),
4.94 (2H, s ) , 6.92 (1H, d J=5.9 Hz ) , 7.50-7.56 (2H, m ) ,
7.74-7.79 (2H, m ) ,8.19 (1H, d J=5.9 Hz ) , 15.2 (1H, bs )
MS m/z: 457 (M+:遊離体)
4−クロロ−3−メチルピリジン−1−オキシド12.04g(83.9mmol,1.0当量)水酸化ナトリウム6.79g(170mmol,2.0当量)と1−ペンタノール14.76g(167mmol,2.0当量)、及びトルエン58mLを加え、攪拌下5時間還流した後に反応終了。冷却後、水97mLと濃塩酸7.24gを加え、酢酸エチル98mLにより抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにより乾燥後、40℃以下で溶媒を減圧乾燥することにより、4−ペンチルオキシ−3−メチルピリジン−1−オキシド17.56gを油状物として得た。
4−ペンチルオキシ−3−メチルピリジン−1−オキシド17.56g(89.9mmol,1.0当量)に無水酢酸248g(2.43mol,27当量)を加え105〜110℃で9時間反応させた。無水酢酸を留去後得られた濃縮残渣に酢酸エチル230mLとメタノール34.5mLを加え、更に攪拌下、8時間還流した。反応液を冷却後40℃以下で溶媒を減圧留去後得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより、4−ペンチルオキシ−2−ケト−3−メチルピリジン8.70gを油状物として得た。
(3)4−ペンチルオキシ−3−メチルピリジン−2−チオンの製造
4−ペンチルオキシ−2−ケト−3−メチルピリジン5.8g(29.7mmol,1.0当量)をローソン試薬6.18g(15.3mmol,1.0当量)およびトルエン52mLを加え、加熱還流下11時間30分攪拌した。30℃まで冷却後、反応液にローソン試薬6.18g(15.3mmol,1.0当量)を追加し、更に加熱還流下16時間30分反応した。反応液を冷却し、40℃以下で溶媒を減圧留去した後、濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより、4−ペンチルオキシ−3−メチルピリジン−2−チオン0.338gを粉末として得た。
4−ペンチルオキシ−3−メチルピリジン−2−チオン338mg(1.6mmol,1.0当量)と2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール362mg(2.2mmol,1.1当量)を30%水酸化ナトリウム水溶液0.290mLとエタノール12mLの混液に加え、50℃で4時間30分攪拌した。反応液に水19mLを加え、ジクロルメタン84mLおよび20mLで順次抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後溶媒を濃縮乾固し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト精製した。クロマト後の目的画分を濃縮後、得られた残渣をエタノール性塩酸で結晶化することにより、目的の2−[[(4−ペンチルオキシ−3−メチル−2−ピリジル)チオ]メチル]−1H−ベンズイミダゾール塩酸塩の無色結晶134.8mgを得た。
全収率は0.64%で、HPLCによる純度は97.4%であった。
0.89 (3H, t J=7.6 Hz ) , 1.29-1.42 (4H, m ) ,
1.73 (2H, m J=6.8 Hz ) , 2.11 (3H, s ) ,
4.06 (2H, t J=6.4 Hz ) , 4.93 (2H, s ) ,
6.89 (1H, d J=6.0 Hz ) , 7.50-7.55 (2H, m ) ,
7.74-7.79 (2H, m ) , 8.17 (1H, d J=5.6 Hz )
MS m/z: 341 (M+:遊離体)
4−クロロ−3−メチルピリジン−1−オキシド3.52g(24.5mmol,1.0当量)水酸化ナトリウム2.0g(50mmol,2.0当量)と3−エトキシ−1−プロパノール4.80g(46.1mmol,1.9当量)およびトルエン17mLを加え、攪拌下4時間還流した後に反応終了。冷却後、水30mLと濃塩酸1.7gを加え、酢酸エチル50mLとジクロロメタン30mLによりそれぞれ2回抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにより乾燥後、40℃以下で溶媒を減圧乾燥することにより、4−[(3−エトキシ−1−プロピル)オキシ]−3−メチルピリジン−1−オキシド5.6gを油状物として得た。
4−[(3−エトキシ−1−プロピル)オキシ]−3−メチルピリジン−1−オキシド5.5g(26.0mmol,1.0当量)に無水酢酸64.9g(636mmol,24当量)を加え118℃で4時間反応させた。無水酢酸を留去後得られた濃縮残渣に酢酸エチル60mLとメタノール9mLを加え、更に攪拌下、2時間還流した。反応液を冷却後40℃以下で溶媒を減圧留去後得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより、4−[(3−エトキシ−1−プロピル)オキシ]−2−ケト−3−メチルピリジン1.74gを油状物として得た。
(3)4−[(3−エトキシ−1−プロピル)オキシ]−3−メチルピリジ−2−チオンの製造
4−[(3−エトキシ−1−プロピル)オキシ]−2−ケト−3−メチルピリジン1.67g(7.9mmol,1.0当量)をローソン試薬1.60g(4.0mmol,1.0当量)、及びトルエン13mLを加え、加熱還流下14時間30分攪拌した。30℃まで冷却後、反応液にローソン試薬1.54g(3.8mmol,1.0当量)を追加し、更に加熱還流下10時間反応した。反応液を冷却し、40℃以下で溶媒を減圧留去した後、濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより、4−[(3−エトキシ−1−プロピル)オキシ]−3−メチルピリジ−2−チオン0.44gを粉末として得た。
4−[(3−エトキシ−1−プロピル)オキシ]−3−メチルピリジン−2−チオン420mg(1.8mmol,1.0当量)と2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール 350mg(2.1mmol,1.1当量)を30%水酸化ナトリウム水溶液276mgとエタノール14mLの混液に加え、50℃で3時間攪拌した。反応液を40℃以下で減圧濃縮後、反応液に水23mLを加え、ジクロルメタン(100mL,30mLx2)で順次抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後溶媒を濃縮乾固し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト精製することにより、目的の2−[[4−(3−エトキシ−1−プロポキシ)−3−メチル−2−ピリジル]チオ]メチル]−1H−ベンズイミダゾール220mgを得た。
全収率は2.9%で、HPLCによる純度は98.6%であった。
1.10 (3H, t J=7.2 Hz ) , 1.93-1.99 (2H, m ) ,
2.07 (3H, s ) , 3.42 (2H, q J=7.2 Hz ) ,
3.51 (2H, t J=6.4 Hz ) , 4.20 (2H, t J=6.0 Hz ) ,
4.66 (2H, s ) , 6.88 (1H, d J=6.0 Hz ) , 7.12-7.15 (2H, m ) ,
7.42-7.54 (2H, m ) ,8.27 (1H, d J=6.0 Hz )
MS m/z: 357 (M+)
4−クロロ−3−メチルピリジン−1−オキシド3.50g(24.4mmol,1.0当量)水酸化ナトリウム1.97g(49.3mmol,2.0当量)と2−(2−メトキシエトキシ)エタノール5.86g(48.8mmol,2.0当量)およびトルエン16mLを加え、攪拌下5時間還流した後に反応終了。冷却後、水28mLと濃塩酸0.90gを加え、酢酸エチル31mLで抽出後更にジクロロメタン60mL(x2)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにより乾燥後、40℃以下で溶媒を減圧乾燥することにより、4−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−3−メチルピリジン−1−オキシド5.91を油状物として得た。
4−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−3−メチルピリジン−1−オキシド 5.84g(25.7mmol,1.0当量)に無水酢酸75.6g(741mmol,168当量)を加え100〜113℃で5時間反応させた。無水酢酸を留去後得られた濃縮残渣に酢酸エチル70mLとメタノール15mLを加え、更に攪拌下、3時間還流した。反応液を冷却後40℃以下で溶媒を減圧留去後得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより4−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−2−ケト−3−メチルピリジン1.35gを油状物として得た。
(3)4−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−3−メチルピリジン−2−チオンの製造
4−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−2−ケト−3−メチルピリジン1.33g(5.9mmol,1.0当量)をローソン試薬1.30g(3.2mmol,1.1当量)およびトルエン11mLを加え、加熱還流下12時間攪拌した。30℃まで冷却後、反応液にローソン試薬1.32g(3.3mmol,1.1当量)を追加し、更に加熱還流下10時間反応した。反応液を冷却し、40℃以下で溶媒を減圧留去した後、濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより、4−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−3−メチルピリジン−2−チオン87.1mgを粉末として得た。
4−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−3−メチルピリジン−2−チオン80.9mg(0.33mmol,1.0当量)と2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール63.5mg(0.38mmol,1.2当量)を30%水酸化ナトリウム水溶液 0.051mLとエタノール3mLの混液に加え、50℃で3時間30分攪拌した。反応液に水6mLを加え、ジクロルメタン(30mLで1回,12mLで2回)で順次抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後溶媒を濃縮乾固し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト精製した。クロマト後の目的画分を濃縮後、得られた残渣をエタノール性塩酸で結晶化することにより、目的の2−[[[4−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−3−メチル−2−ピリジル ]チオ]−メチル]−1H−ベンズイミダゾール塩酸塩の無色結晶77.5mgを得た。
全収率は0.87%で、HPLCによる純度は98.2%であった。
2.12 (3H, s) , 3.44 (2H, t J=4.8 Hz) , 3.59 (2H, t J=4.8 Hz),
3.75 (2H, t J=4.4 Hz), 4.18 (2H, t J=4.4 Hz), 4.92 (2H, s),
6.89 (1H, d J=6.0 Hz), 7.51-7.55 (2H, m), 7.74-7.78 (2H, m),
8.15 (1H, d J=5.6 Hz)
MS m/z: 373 (M+:遊離体)
4−クロロ−3−メチルピリジン−1−オキシド10.00g(69.7mmol,1.0当量)水酸化ナトリウム5.60g(140mmol,2.0当量)と1,8−オクタンジオール20.5g(140mmol,2.0当量)およびトルエン46mLを加え、攪拌下5時間30分還流した後に反応終了。冷却後、水80mLと濃塩酸5.0gを加え、その後、30%水酸化ナトリウム水溶液1.8gを加えた後、酢酸エチル100mLで3回抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにより乾燥後、40℃以下で溶媒を減圧乾燥することにより、4−[(8−ヒドロキシ−1−オクチル)オキシ]−3−メチルピリジン−1−オキシド20.8gを油状物として得た。
4−[(8−ヒドロキシ−1−オクチル)オキシ]−3−メチルピリジン−1−オキシド20.4g(69.1mmol,1.0当量)に無水酢酸189.4g(1.855mol,27当量)を加え117℃で7時間反応させた。無水酢酸を留去後得られた濃縮残渣に酢酸エチル175mLとメタノール26mLを加え、更に攪拌下、5時間還流した。反応液を冷却後40℃以下で溶媒を減圧留去後得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより4−[(8−アセトキシ−1−オクチル)オキシ]−2−ケト−3−メチルピリジン1.63gを油状物として得た。
(3)4−[(8−アセトキシ−1−オクチル)オキシ]−3−メチルピリジン−2−チオンの製造
4−[(8−アセトキシ−1−オクチル)オキシ]−2−ケト−3−メチルピリジン 1.60g(5.4mmol,1.0当量)をローソン試薬1.10g(2.7mmol,1.0当量)、及びトルエン9.4mLを加え、加熱還流下14時間30分攪拌した。反応が完結しなかったので反応の進行を調べながら、反応液にローソン試薬を順次合計3回追加した。追加1回目[ローソン試薬1.10g(2.7mmol,1.0当量)、加熱還流下8時間反応]、追加2回目[ローソン試薬0.44g(1.1mmol,0.4当量)、加熱還流下3時間30分反応]、追加3回目[ローソン試薬0.44g(1.1mmol,0.4当量)、加熱還流下15時間反応]、を添加した。反応液を冷却し、40℃以下で溶媒を減圧留去した後、濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより、4−[(8−アセトキシ−1−オクチル)オキシ]−3−メチルピリジン−2−チオン0.185gを粉末として得た。
4−[(8−アセトキシ−1−オクチル)オキシ]−3−メチルピリジン−2−チオン180mg(0.58mmol,1.0当量)と2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール96.2mg(0.58mmol,1.0当量)を2mol/L水酸化ナトリウム水溶液0.051mLとエタノール4.4mLの混液に加え、50℃で3時間攪拌した。反応が完結していなかったので、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液0.289mLを追加し、更に20℃で14時間反応した。反応液を40℃以下で減圧濃縮後、反応液に水7mLを加え、ジクロルメタン(30mL,12mLx2)で順次抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後溶媒を濃縮乾固し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト精製した。クロマト後の目的画分を濃縮後、得られた残渣をエタノール、n−ヘキサン、t−ブチルメチルエーテルで結晶化することにより、目的の2−[[4−(8−ヒドロキシ−1−オクチルオキシ)−3−メチル−2−ピリジル]チオ]−メチル]−1H−ベンズイミダゾールの無色結晶75.5mgを得た。
全収率は0.34%で、HPLCによる純度は99.4%であった。
1.28-1.42 (10H, m ) , 1.69-1.76 (2H, m ) ,2.07 (3H, s ) ,
3.31-3.38 (2H, m ) , 4.06 (2H, t J=6.4 Hz ) , 4.66 (2H, s ) ,
6.87 (1H, d J=6.0 Hz ) , 7.11-7.15 (2H, m ) , 7.48(2H, bs ) ,
8.26(1H, d J=5.6 Hz ) , 12.23 (1H, bs )
MS m/z: 399 (M+)
4−クロロ−3−メチルピリジン−1−オキシド8.6g(59.9mmol,1.0当量)水酸化ナトリウム4.8g(120mmol,2.0当量)と8−メトキシ−1−オクタノール33.0g(205.9mmol,3.4当量)およびトルエン60mLを加え、攪拌下6時間還流した後に反応終了。冷却後、水100mLと濃塩酸7.35gを加え、その後、30%水酸化ナトリウム水溶液0.14gを加えた後、酢酸エチルで3回(150mLで1回,100mLで2回)抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにより乾燥後、40℃以下で溶媒を減圧乾燥することにより、4−[(8−メトキシ−1−オクチル)オキシ]−3−メチルピリジン−1−オキシド26.02gを油状物として得た。
4−[(8−メトキシ−1−オクチル)オキシ]−3−メチルピリジン−1−オキシド26.02g(97.3mmol,1.0当量)に無水酢酸161.78g(1.585mol,16当量)を加え110℃で6時間反応させた。無水酢酸を留去後得られた濃縮残渣に酢酸エチル162mLとメタノール30mLを加え、更に攪拌下、3時間還流した。反応液を冷却後40℃以下で溶媒を減圧留去後得られた濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより4−[(8−メトキシ−1−オクチル)オキシ]−2−ケト−3−メチルピリジン2.18gを油状物として得た。
(3)4−[(8−メトキシ−1−オクチル)オキシ]−3−メチルピリジン−2−チオンの製造
4−[(8−メトキシ−1−オクチル)オキシ]−2−ケト−3−メチルピリジン2.1g(7.9mmol,1.0当量)をローソン試薬1.59g(3.9mmol,1.0当量)およびトルエン14mLを加え、加熱還流下6時間攪拌した。反応が完結しなかったので反応の進行を調べながら、反応液にローソン試薬を順次合計2回追加した。追加1回目[ローソン試薬0.95g(2.3mmol,0.6当量)、加熱還流下1時間反応]、追加2回目[ローソン試薬0.95g(2.3mmol,0.6当量)、加熱還流下3時間30分反応]を添加した。反応液を冷却し、40℃以下で溶媒を減圧留去した後、濃縮残渣をシリカゲルカラム精製することにより、4−[(8−メトキシ−1−オクチル)オキシ]−3−メチルピリジン−2−チオン0.565gを粉末として得た。
4−[(8−メトキシ−1−オクチル)オキシ]−3−メチルピリジン−2−チオン565mg(2.0mmol,1.0当量)と2−(クロロメチル)ベンズイミダゾール 363mg(2.2mmol,1.1当量)を2mol/L水酸化ナトリウム水溶液1.09mLとエタノール15.2mLの混液に加え、50℃で3時間攪拌した。反応液を40℃以下で減圧濃縮後、反応液に水24mLを加え、ジクロルメタン106mLおよび53mLで順次抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後溶媒を濃縮乾固し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト精製した。クロマト後の目的画分を濃縮後、得られた残渣をエタノール性塩酸で結晶化することにより、目的の2−[[4−(8−メトキシ−1−オクチルオキシ)−3−メチル−2−ピリジル]チオ]−メチル]−1H−ベンズイミダゾール塩酸塩の結晶168mgを得た。
全収率は0.65%で、HPLCによる純度は94.7%であった。
1.29-1.47 (10H, m ) , 1.71-1.72 (2H, m ) , 2.11 (3H, s ) ,
3.20 (3H, s ) , 4.05-4.06 (2H, m ) , 4.90 (2H, s ) ,
6.85-6.86 (1H, m ) ,7.52-7.53 (2H, m ) ,
7.74-7.76(2H, m ) , 8.13-14 (1H, m )
MS m/z: 413 (M+:遊離体)
抗菌力試験
実施例1から14で製造した化合物についてヘリコバクター・ピロリ(H.Pylori)に対する抗菌試験を行った。
ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)は、標準菌株であるATCC43504を用いて、コロンビア寒天培地にて、インビトロ(in vitro)で試験を実施した。37℃、pH7.0で3日間培養した。4日目に最小発育阻止濃度(MIC,μg/ml)を求めた。各検体は1%DMSOに溶解して使用した。抗菌剤の対照薬としてアムピシリン(AMPC)、クラリトロマイシン(CAM)、及びゲンタマイシン(GEM)を用いた。また、比較のための細菌類としては、グラム陰性菌としては、E.coli(ATCC 10536、ATCC 25922), Klebsiella pneumonia(ATCC 10031), Proteus vulgaris(ATCC 13315), Pseudomonas aeruginosa(ATCC 9027), 及びSalmonella typhimurium(ATCC 13311)を用い、グラム陽性菌としては、Staphylococcus aureus,MRSA(ATCC 33591), Staphylococcus epidermidis(ATCC 12228), Streptococcus pneumonia(ATCC 6301), Mycobacterium ranae(ATCC 110), 及びEnterococcus faecalis(VRE, ATCC 51575)を用いた。
試験の結果を次の表2及び表3に示す。
表2及び3の結果から明らかなように、本発明の新規ピリジンチオ誘導体はヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)に対して強い抗菌活性を示した。実施例1、2、13、14の化合物のMICは0.03μg/ml以下で、特に実施例2、13の化合物は極めて抗菌作用が強く、そのMICは0.003μgであった。
そして、これらの本発明の化合物のいずれもが、グラム陰性菌やグラム陽性菌などの細菌類に対しては、そのMICは100μg/ml以上であり抗菌活性を示さず、本発明の化合物がヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)に対して選択的かつ特異的に作用することがわかった。
一方、対照薬として用いたゲンタマイシン(GEM)は、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)に対してMICは0.3μg/mlであったが、各種グラム陰性、グラム陽性菌に対して、そのMICは0.1〜1.0μg/mlであった。また、アモキシシリン(AMPC)やクラリトロマイシン(CAM)も同様であった。
実施例2の化合物 50.0mg
マンニトール 65.5mg
ハイドロキシプロピルセルロース 2.5mg
結晶セルロース 10.0mg
コーンスターチ 10.0mg
カルボキシメチルセルロース・カルシウム 5.0mg
タルク 2.0mg
ステアリン酸マグネシウム 0.2mg
上記配合割合で、常法に従い、1錠当たり145.2mgの錠剤を調製する。
実施例4の化合物 300mg
乳糖 540mg
トウモロコシデンプン 100mg
ハイドロキシプロピルセルロース 50mg
タルク 10mg
上記配合割合で、常法に従い、1包当たり1000mgの顆粒剤を調製する。
Claims (9)
- 次の一般式(I)、
(式中、R1、R2はそれぞれ独立して水素原子、C1−8のアルキル基、C1−8のアルコキシ基、又はハロゲン原子を表し、R3、R4はそれぞれ独立して水素原子、C1−8のアルキル基、又はC1−8のアルコキシ基を表し、Xは−O−、−S−、又は−NH−を表し、Yは−(R5−O)n−R6(式中、R5はC1−5のアルキレン基を表し、R6は水酸基、C1−8のアルコキシ基、及びハロゲン原子からなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−8のアルキル基を表し、nは1から10の整数を表す。)を表し、Zは水素原子、又はC1−8のアルキル基を表す。)
で表されるピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩。 - 一般式(I)におけるYが、−(R5−O)n−R 6 であって、R5がエチレン基であり、R6がフッ素原子で置換されていてもよいC1−8のアルキル基である請求項1に記載のピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩。
- 一般式(I)におけるXが、−O−、又は−S−である請求項1又は2に記載のピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩。
- 一般式(I)におけるR3、R4が、それぞれ独立して水素原子、メチル基、又はメトキシ基である請求項1から4のいずれかに記載のピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩。
- 請求項1から5のいずれかに記載されたピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩、及び製薬上許容される担体とを含有してなる医薬組成物。
- 次の一般式(I)、
(式中、R 1 、R 2 はそれぞれ独立して水素原子、C 1−8 のアルキル基、C 1−8 のアルコキシ基、又はハロゲン原子を表し、R 3 、R 4 はそれぞれ独立して水素原子、C 1−8 のアルキル基、又はC 1−8 のアルコキシ基を表し、Xは−O−、−S−、又は−NH−を表し、Yは水酸基、C 1−8 のアルコキシ基、及びハロゲン原子からなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいC 1−12 のアルキル基、又は−(R 5 −O) n −R 6 (式中、R 5 はC 1−5 のアルキレン基を表し、R 6 は水酸基、C 1−8 のアルコキシ基、及びハロゲン原子からなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいC 1−8 のアルキル基を表し、nは1から10の整数を表す。)を表し、Zは水素原子、又はC 1−8 のアルキル基を表す。)
で表されるピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩、及び製薬上許容される担体とを含有してなる医薬組成物であって、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)による感染症を予防又は治療するためのものである、医薬組成物。 - 次の一般式(I)、
(式中、R 1 、R 2 はそれぞれ独立して水素原子、C 1−8 のアルキル基、C 1−8 のアルコキシ基、又はハロゲン原子を表し、R 3 、R 4 はそれぞれ独立して水素原子、C 1−8 のアルキル基、又はC 1−8 のアルコキシ基を表し、Xは−O−、−S−、又は−NH−を表し、Yは水酸基、C 1−8 のアルコキシ基、及びハロゲン原子からなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいC 1−12 のアルキル基、又は−(R 5 −O) n −R 6 (式中、R 5 はC 1−5 のアルキレン基を表し、R 6 は水酸基、C 1−8 のアルコキシ基、及びハロゲン原子からなる群から選ばれる置換基で置換されていてもよいC 1−8 のアルキル基を表し、nは1から10の整数を表す。)を表し、Zは水素原子、又はC 1−8 のアルキル基を表す。)
で表されるピリジンチオ誘導体、又はその薬理学的に許容できる塩、及び製薬上許容される担体とを含有してなる、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)が関与する疾患の予防又は治療するためのヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)除菌又は静菌剤。 - ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)が関与する疾患が、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、非潰瘍消化不良症候群、胃MALTリンパ腫、胃過形成ポリープ、胃癌、消化器癌、膵炎、又は炎症性腸疾患である請求項8に記載のヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)除菌又は静菌剤。
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