JPH09301852A - ゲル組成物 - Google Patents
ゲル組成物Info
- Publication number
- JPH09301852A JPH09301852A JP14814496A JP14814496A JPH09301852A JP H09301852 A JPH09301852 A JP H09301852A JP 14814496 A JP14814496 A JP 14814496A JP 14814496 A JP14814496 A JP 14814496A JP H09301852 A JPH09301852 A JP H09301852A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- gel composition
- oil
- extract
- present
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
- Cosmetics (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
れるだけではなく、肌荒れ改善効果にも優れ、かつ使用
感触(なじみの良さ)にも優れるゲル組成物の提供。 【解決手段】アルキル変性カルボキシビニルポリマー、
特にアクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体を少なく
ともゲル化剤として含み、かつ中性アミノ酸を含んでな
るゲル組成物を提供すること。
Description
技術分野に属する。さらに詳細には、製造が容易で、か
つ保湿効果に優れ、剤型としてゲル形態を採る皮膚外用
剤(化粧品,医薬部外品及び医薬品)乃至その皮膚外用
剤の基剤として極めて有用なゲル組成物に関する技術分
野に属する。
用剤に関わる組成物において、少なくともゲル化剤の一
つとしてアルキル変性カルボキシビニルポリマーを用い
る場合、所望するゲル組成物を得るためには、このゲル
組成物のpHを中性付近にすることが必要である。その
ため、通常中和剤として塩基をゲル組成物に配合しなけ
ればならないことが多い。
効果を付与するために、別途グリセリン等の保湿剤を配
合する必要がある場合が多い。このように、所望のゲル
形態を採る皮膚外用剤を得るためには、製造方法と製造
工程に繁雑な面を伴うことは否めなかった。
べき課題は、製造が容易で、かつ保湿効果に優れ、剤型
としてゲル形態を採る皮膚外用剤(化粧品,医薬部外品
及び医薬品)乃至その皮膚外用剤の基剤として極めて有
用なゲル組成物を提供することにある。
解決を目的として鋭意検討を行った。その結果、少なく
ともアルキル変性カルボキシビニルポリマーをゲル化剤
の一つとして用いる場合に、中性アミノ酸をこれと組み
合わせて配合することで、この課題を解決し得ることを
見出し本発明を完成した。すなわち本発明者は、本願に
おいて以下に掲げる発明を提供する。
シビニルポリマーを少なくともゲル化剤として含み、か
つ中性アミノ酸を含んでなるゲル組成物を提供する。
シビニルポリマーが、アクリル酸メタクリル酸アルキル
共重合体である上記請求項1記載のゲル組成物を提供す
る。
ネキサム酸である上記請求項1又は請求項2記載のゲル
組成物を提供する。
て説明する。本発明ゲル組成物は、アルキル変性カルボ
キシビニルポリマーを少なくともゲル化剤として含有す
る。このアルキル変性カルボキシビニルポリマーは、ア
クリル酸メタクリル酸アルキル共重合体であり、これを
合成することも可能であるが、市販品を用いることもで
きる。
2,PEMULEN TR−1,PEMULEN TR
−2(いずれもB. F. Goodrich Chemi
cal社製)の商品名として知られているものを好まし
く本発明ゲル組成物に配合することができる。
ーは、本発明ゲル組成物中、組成物全体の0.01重量
%以上、同10重量%以下の範囲で配合され得る。
量%以上、同5重量%以下の範囲で配合され得る。
ル化剤として上記アルキル変性カルボキシビニルポリマ
ーを単独で配合する場合、組成物自体が適切な粘度を有
するゲル組成物として成立せず、ゲル組成物全体の10
重量%を越えるとゲル組成物の粘度が過度に高くなり、
またべたついた使用感が際立つようになり好ましくな
い。
変性カルボキシビニルポリマーを単独でゲル化剤として
配合することは勿論可能であり、これにより本発明の所
期の効果を発揮することも勿論可能であるが、必要に応
じて他のゲル化剤乃至増粘剤を配合することも可能であ
る。この場合、これらのゲル化剤乃至増粘剤の配合によ
り本発明の所期の効果を損なわない範囲で配合すべきで
あることは当然である。
ム,ガラクタン,キャロブガム,グアーガム,カラヤガ
ム,カラギーナン,ペクチン,寒天,クインスシード
(マルメロ),アルゲコロイド(褐藻エキス),デンプ
ン(コメ,トウモロコシ,バレイショ,コムギ)等の植
物系高分子、デキストラン,サクシノグルカン,プルラ
ン等の微生物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メ
チルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分
子、コラーゲン,カゼイン,アルブミン,ゼラチン等の
動物系高分子、メチルセルロース,ニトロセルロース,
エチルセルロース,メチルヒドロキシプロピルセルロー
ス,ヒドロキシエチルセルロース,セルロース硫酸ナト
リウム,ヒドロキシプロピルセルロース,カルボキシメ
チルセルロースナトリウム,結晶セルロース,セルロー
ス末等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム,
アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン
酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル,カルボキシビ
ニルポリマー(CARBOPOL等)等のビニル系高分
子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル
酸ナトリウム,ポリエチルアクリレート,ポリアクリル
酸アミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン,
カチオンポリマー,ベントナイト,ケイ酸アルミニウム
マグネシウム,ラポナイト,ヘクトライト,無水ケイ酸
等の無機系水溶性高分子等の水溶性高分子を本発明ゲル
組成物中にアルキル変性カルボキシビニルポリマーと組
み合わせて配合することができる。
とは、アルキル変性カルボキシビニルポリマーをゲル化
剤として含むが、同時に他の用途、例えば乳化剤として
含むことを妨げないことを意味する。
する。この中性アミノ酸は、その分子内にアミノ基(N
H2−)とカルボキシル基(−COOH)とを等量有す
るアミノ酸であり、例えばグリシン,アラニン,バリ
ン,ロイシン,イソロイシン,セリン,スレオニン,フ
ェニルアラニン,チロシン,トリプトファン,シスチ
ン,システイン,メチオニン,プロリン,ヒドロキシプ
ロリン等のα−アミノ酸やトラネキサム酸若しくはその
塩等を挙げることができる。
成成分として知られており、トラネキサム酸(その塩を
含む)は、抗プラスミン剤として一般に用いられ、その
製造法もすでに公知である。例えば特許第240611
号,同第242664号,同第480411号,同第4
88168号にトラネキサム酸の製造方法が明らかにさ
れている。
〜267℃(分解)で、白色の結晶又は粉末で無臭であ
り、苦みがある味がする。トラネキサム酸の塩として
は、例えばマグネシウム塩,カルシウム塩,カリウム塩
等の金属塩類;リン酸塩,塩酸塩,臭化水素塩,硫酸塩
等を挙げることができるが、これらに限定されるもので
はない。
アミノ酸の中から1種又は2種以上を適宜組み合わせて
配合することができる。
配合により肌荒れ等に対して優れた皮膚改善効果を本発
明ゲル組成物に付与することが可能であり、本発明ゲル
組成物中に配合するのに好ましい中性アミノ酸の一つと
して例示できる。
配合量は、組成物全体に対して0.01重量%以上、同
30重量%以下の範囲であり、同0.1重量%以上、2
0重量%以下が好ましい。
配合料では、本発明の所期の効果を十分に発揮させるこ
とができず好ましくない。また、組成物全体に対して3
0重量%を越えて配合しても、配合量の増大に見合った
効果の増強が期待できない。
性カルボキシビニルポリマーをゲル化剤として含有し、
かつ中性アミノ酸を配合することにより、製造が容易
で、かつ保湿効果に優れ、剤型としてゲル形態を採る皮
膚外用剤(化粧品,医薬部外品及び医薬品)乃至その皮
膚外用剤の基剤として極めて有用なゲル組成物が提供さ
れる。
分を本発明ゲル組成物に配合することのみで十分発揮さ
せることができる。すなわち、専ら上記の効果の発揮の
ために、他の有効成分を追加配合する必要は特にない。
ただし、他の薬効成分の配合により、ゲル組成物が一般
的に奏するであろう効果を付与する目的で、この他の薬
効成分を本発明ゲル組成物に配合することは、その配合
により本発明の所期の効果を損なわない範囲で可能であ
る。
として用いる場合には、パラアミノ安息香酸等の安息香
酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸メチル等のアントラ
ニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸オクチル、サリチル
酸フェニル、サリチル酸ホモメンチル等のサリチル酸系
紫外線吸収剤;パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パ
ラメトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸−
2−エチルヘキシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ−2
−エチルヘキサン酸グリセリル、〔4−ビス(トリメチ
ルシロキシ)メチルシリル−3−メチルブチル〕−3,
4,5−トリメトキシケイ皮酸エステル等のケイ皮酸系
紫外線吸収剤;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン
酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5
−スルホン酸ナトリウム等のベンゾフェノン系紫外線吸
収剤;ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、2−フェニ
ル−5−メチルベンゾオキサゾール、2−(2'−ヒド
ロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
4−tert−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタン
等の紫外線吸収剤を本発明ゲル組成物中に配合すること
ができる。
物に付与するために、ポリエチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシ
レングリコール、グリセリン、ジグリセリン、キシリト
ール、マルチトール、マルトース、D−マンニット、水
アメ、ブドウ糖、果糖、乳糖、コンドロイチン硫酸ナト
リウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アデノシンリン酸ナ
トリウム、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、ピロリドンカル
ボン酸、グルコサミン、シクロデキストリン等の保湿剤
を配合することができる。
チノール、パルミチン酸レチノール、イノシット、塩酸
ピリドキシン、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミ
ド、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、アスコルビ
ン酸リン酸マグネシウム、ビタミンD2 (エルゴカルシ
フェロール)、dl−α−トコフェロール、dl−α−
トコフェロール−2−L−アスコルビン酸ジエステルカ
リウム、酢酸dl−α−トコフェロール、パントテン
酸、ビオチン等のビタミン類;エストラジオール、エチ
ニルエストラジオール等のホルモン類;アルギニン、ア
スパラギン酸等の中性アミノ酸以外のアミノ酸類;アラ
ントイン、アズレン、グリチルレチン酸等の抗炎症剤;
アルブチン等の美白剤;酸化亜鉛、タンニン酸等の収斂
剤;L−メントール、カンフル等の清涼剤、イオウ、塩
化リゾチーム、塩酸ピリドキシン、γ−オリザノール等
を配合することができる。
出物を配合することができる。すなわち、ドクダミエキ
ス、オウバクエキス、メリロートエキス、オドリコソウ
エキス、カンゾウエキス、シャクヤクエキス、サボンソ
ウエキス、ヘチマエキス、キナエキス、ユキノシタエキ
ス、クララエキス、コウホネエキス、ウイキョウエキ
ス、サクラソウエキス、バラエキス、ジオウエキス、レ
モンエキス、シコンエキス、アロエエキス、ショウブ根
エキス、ユーカリエキス、スギナエキス、セージエキ
ス、タイムエキス、茶エキス、海草エキス、キューカン
バーエキス、チョウジエキス、キイチゴエキス、メリッ
サエキス、ニンジンエキス、マロニエエキス、モモエキ
ス、桃葉エキス、クワエキス、ヤグルマギクエキス、ハ
マメリスエキス、プラセンタエキス、胸腺抽出物、シル
ク抽出液等を配合することができる。
組成物に配合可能な他の薬効成分が限定されるものでは
ない。また、上に挙げた薬効成分は単独で本発明ゲル組
成物に配合することの他に、2種類以上の上記薬効成分
を、目的に応じ、適宜組み合わせて配合することも可能
である。
限り、化粧品,医薬部外品,医薬品のいずれの形態にお
いても適用することができる。また、本発明ゲル組成物
においては、これらの所望する形態に応じて通常公知の
基剤成分等を、その配合により本発明の所期の効果を損
なわない範囲で広く配合して用いることができる。
アナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、
アボガド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、キ
ョウニン油、シナモン油、ホホバ油、ブドウ油、ヒマワ
リ油、アーモンド油、ナタネ油、ゴマ油、小麦胚芽油、
米胚芽油、米ヌカ油、綿実油、大豆油、落花生油、茶実
油、月見草油、卵黄油、牛脚油、肝油、トリグリセリ
ン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸
グリセリン等の液体油脂;ヤシ油、パーム油、パーム核
油等の液体又は固体の油脂;カカオ脂、牛脂、羊脂、豚
脂、馬脂、硬化油、硬化ヒマシ油、モクロウ、シアバタ
ー等の固体油脂;ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロ
ウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨
ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、還元ラノリ
ン、硬質ラノリン、カポックロウ、サトウキビロウ、ホ
ホバロウ、セラックロウ等のロウ類を本発明ゲル組成物
中に配合することができる。
ステル、トリ−2−エチルヘキサエン酸グリセリン,テ
トラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット等のイ
ソオクタン酸エステル、ラウリン酸ヘキシル等のラウリ
ン酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル,ミリスチン
酸オクチルドデシル等のミリスチン酸エステル、パルミ
チン酸オクチル等のパルミチン酸エステル、ステアリン
酸イソセチル等のステアリン酸エステル、イソステアリ
ン酸イソプロピル等のイソステアリン酸エステル、イソ
パルミチン酸オクチル等のイソパルミチン酸エステル、
オレイン酸イソデシル等のオレイン酸エステル、アジピ
ン酸ジイソプロピル等のアジピン酸ジエステル、セバシ
ン酸ジエチル等のセバシン酸ジエステル、リンゴ酸ジイ
ソステアリル等のエステル油;流動パラフィン,オゾケ
ライト,スクワラン,スクワレン,プリスタン,パラフ
ィン,イソパラフィン,セレシン,ワセリン,マイクロ
クリスタリンワックス等の炭化水素油を本発明ゲル組成
物中に配合することができる。
ェニルポリシロキサン,メチルハイドロジェンポリシロ
キサン等の鎖状シリコーン、オクタメチルシクロテトラ
シロキサン,デカメチルシクロペンタシロキサン,ドデ
カメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン等
のシリコーンを本発明ゲル組成物中に配合することがで
きる。
ノール,イソプロパノール等の低級アルコール;コレス
テロール,シトステロール,フィトステロール,ラノス
テロール等のステロール類を本発明ゲル組成物中に配合
することができる。
酸ナトリウム,メタリン酸ナトリウム,リン酸等の金属
イオン封鎖剤;2−アミノ−2−メチル−1−プロパノ
ール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオ
ール、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノ
ールアミン、炭酸ナトリウム等の中和剤;乳酸,クエン
酸,グリコール酸,コハク酸,酒石酸,dl−リンゴ
酸,炭酸カリウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸水素アン
モニウム等のpH調整剤;アスコルビン酸,α−トコフ
ェロール,ジブチルヒドロキシトルエン,ブチルヒドロ
キシアニソール等の酸化防止剤を本発明ゲル組成物中に
配合することができる。
ルビン酸,パラオキシ安息香酸エステル,パラクロルメ
タクレゾール,ヘキサクロロフェン,塩化ベンザルコニ
ウム,塩化クロルヘキシジン,トリクロロカルバニリ
ド,感光素,フェノキシエタノール等の抗菌剤等を本発
明ゲル組成物中に配合することができる。
本発明の所期の効果を損なわない範囲で本発明ゲル組成
物に配合することもできる。また、本発明ゲル組成物に
おける諸成分の可溶化等を目的として界面活性剤、例え
ばモノグリセライド,ソルビタン脂肪酸エステル,ポリ
グリセリン脂肪酸エステル,ポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油,ポリオキシエチレン脂肪酸エーテル等を本発明
ゲル組成物に配合することができる。
れらの基剤成分に本発明ゲル組成物に配合可能な基剤成
分が限定されるものではない。これらの基剤成分は所望
する形態に応じた処方に従い、適宜組み合わせて本発明
ゲル組成物に配合することができる。本発明ゲル組成物
の具体的処方については、後述する実施例において記載
する。
に説明する。ただし、これにより、本発明の技術的範囲
が限定解釈されるべきものではない。なお、以下に重量
%とあるのは、全てゲル組成物全体に対する重量%を意
味する。
とpHと粘度との関係の検討 第1表に示す処方のゲル組成物について、中性アミノ酸
であるトラネキサム酸又はグリシンを配合した場合にお
ける、その配合量とpHと粘度との関係の検討を行っ
た。
ニルポリマーと中性アミノ酸であるトラネキサム酸とを
組み合わせた実施例1〜4は、pHが中性付近に調整さ
れ、粘度が向上してゲルを生成した。これに対してトラ
ネキサム酸のみを配合した比較例1〜4は、トラネキサ
ム酸の配合量を増量しても組成物の粘度は上昇せず、ま
たアルキル変性カルボキシビニルポリマーのみを配合し
た比較例5は、pHが酸性に傾き、粘度も殆ど上昇しな
い。この結果よりアルキル変性カルボキシビニルポリマ
ーと中性アミノ酸とを組み合わせて配合することによ
り、中和剤を配合することなしに所望するゲル組成物を
得ることができることが明らかになった。
が、この検討において採用した試験法及び評価法につい
て説明する。
ルを10μl 取り、25℃,相対湿度50%で放置し、
天秤により重量の変化を調べた。水分の蒸発は、一次式
で進行するものと仮定し、各試料における水分蒸発速度
定数を求めた。すなわち、時間tにおける試料の重量を
wとすると、水の蒸発速度は、 dw/dt=kw (kは水分蒸発速度定数)..........(1) で表される。この式を積分すると、 lnw=−kt+C (Cは定数)....................(2) 時間tnにおけるwnを測定し、(2)式にのっとっ
て、ln wnをtnに対してプロットし、一次関数の
直線の傾きから水分蒸発速度定数kを求めた。この水分
蒸発速度定数kが大きいほど水分の揮発性が大きく、k
が小さいほど水分は蒸発し難く、保湿効果が高い。
と、保湿性の検討結果について記載する。
合することなく、粘性を持つゲルを生成し、かつ保湿剤
である1,3−ブチレングリコールを配合した組成物
(比較例7)よりも優れた保湿効果を示した。この結果
より、中性アミノ酸とアルキル変性カルボキシビニルポ
リマーを組み合わせて配合することにより、前記したゲ
ル生成効果の他に、非常に優れた保湿効果を発揮し得る
ことが明らかになった。
感触の検討を行うが、この検討において採用した試験法
及び評価法について説明する。
硫酸ナトリウム水溶液)10%水溶液を3日間にわたり
塗布して故意に肌荒れを起こした。その後、第3表に記
載した処方のゲル組成物を1日2回塗布し、塗布開始後
5日後にレプリカ法及びスキンコンダクタンス(塗布し
た箇所のコンダクタンスと塗布しない箇所のコンダクタ
ンスを比較した。)によって肌表面の状態を測定し、肌
荒れ後何も塗布しない部位と比較して肌改善効果を評価
した。
紅斑がおきる 2)皮溝、皮丘がはっきりせず、肌のキ
メがそろわない等を示す。 <判定> ◎:被験者が著効,有効及びやや有効を示す割合が80
%以上 ○:被験者が著効,有効及びやや有効を示す割合が50
%以上80%未満 △:被験者が著効,有効及びやや有効を示す割合が30
%以上50%未満 ×:被験者が著効,有効及びやや有効を示す割合が30
%未満
定 <評価> 著効:塗布箇所のコンダクタンスの上昇が70%以上 有効:塗布箇所のコンダクタンスの上昇が50%以上7
0%未満 無効:塗布箇所のコンダクタンスの上昇が50%未満 <判定> ◎:被験者が著効及び有効を示す割合が80%以上 ○:被験者が著効及び有効を示す割合が50%以上80
%未満 △:被験者が著効及び有効を示す割合が30%以上50
%未満 ×:被験者が著効及び有効を示す割合が30%未満
顔面に、第3表に記載した処方のゲル組成物を塗布し、
使用感触(肌なじみ)の評価を行った。判定基準は以下
の通りである。 <判定> ◎:10名中8名以上がなじみが良いと評価 ○:10名中5名以上7名以下がなじみが良いと評価 △:10名中3〜4名がなじみが良いと評価 ×:10名中2人以下がなじみが良いと評価 使用したゲル組成物の処方及び上記実使用テストの結果
を第3表に示す。
オレイルエーテル,香料及びメチルパラベンを溶解して
エタノール相を調製した。これとは別に、上記処方に応
じてイオン交換水にCARBOPOL 1342 ,トラネキサム酸及
びKOHを溶解して水相を調製した。上記エタノール相
をこの水相に添加,可溶化して所望のゲル組成物を得
た。
ニルポリマーであるCARBOPOL 1342をゲル化剤として添
加して、かつ中性アミノ酸であるトラネキサム酸を配合
した実施例8のゲル組成物は、肌荒れ改善効果にも使用
感触(なじみの良さ)にも優れることが判明した。な
お、これに対してこれらのアルキル変性カルボキシビニ
ルポリマー又は中性アミノ酸を配合していない比較例の
組成物は、肌荒れ改善効果にも使用感触(なじみの良
さ)にも優れるものではなかった。
例示するが、どの実施例のゲル組成物もその調製に中和
剤を必要とせず、保湿効果に優れるだけではなく、肌荒
れ改善効果にも優れ、かつ使用感触(なじみの良さ)に
も優れるものであった。
れ70℃に加熱して溶解させた。この溶解させた油相成
分に、ホモジナイザー処理を十分に行いながら溶解させ
た水相成分を添加して乳化を行い、熱交換機を用いて所
望するゲル組成物を得た。
にCARBOPOL 1342及びトラネキサム酸を溶
解してゲルを調製した。次いで、Aの油相をCARBO
POL 1342及びトラネキサム酸を除いたBの水相
とをそれぞれ70℃に加熱して溶解させた。この溶解さ
せた油相成分にホモジナイザー処理を十分に行いながら
溶解させた水相成分を添加して乳化を行い、さらに前述
のゲルを添加してよく攪拌した後、熱交換機を用いて冷
却して、所望するゲル組成物を得た。
にCARBOPOL 1342及びアラニンを溶解して
ゲルを調製した。イオン交換水の残部にソルビット,ジ
プロピレングリコール,ポリエチレングリコール150
0を70℃で加熱してから添加し、これに前述のゲルを
加えて均一な水溶液を得た。エタノールにPOE(2
0)オレイルアルコールエーテル及び香料を加えてアル
コール溶液とし、これを前述の水溶液に添加混合して可
溶化を行い、所望するゲル組成物を得た。
とせず、保湿効果に優れるだけではなく、肌荒れ改善効
果にも優れ、かつ使用感触(なじみの良さ)にも優れる
ゲル組成物が提供される。
Claims (3)
- 【請求項1】アルキル変性カルボキシビニルポリマーを
少なくともゲル化剤として含み、かつ中性アミノ酸を含
んでなるゲル組成物。 - 【請求項2】アルキル変性カルボキシビニルポリマー
が、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体である請
求項1記載のゲル組成物。 - 【請求項3】中性アミノ酸が、トラネキサム酸である請
求項1又は請求項2記載のゲル組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14814496A JP3447177B2 (ja) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | ゲル組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14814496A JP3447177B2 (ja) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | ゲル組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09301852A true JPH09301852A (ja) | 1997-11-25 |
JP3447177B2 JP3447177B2 (ja) | 2003-09-16 |
Family
ID=15446256
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14814496A Expired - Lifetime JP3447177B2 (ja) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | ゲル組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3447177B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003231608A (ja) * | 2002-02-04 | 2003-08-19 | Kanebo Ltd | 皮膚化粧料 |
EP1581269A1 (de) * | 2002-12-16 | 2005-10-05 | Langer, Hans-Georg | Blutungsstillende wundversorgung |
JP2005298351A (ja) * | 2004-04-07 | 2005-10-27 | Pola Chem Ind Inc | ゲル状化粧料 |
US7001355B2 (en) | 2002-01-21 | 2006-02-21 | The Procter & Gamble Company | Skin care device |
JP2008174528A (ja) * | 2007-01-22 | 2008-07-31 | Naris Cosmetics Co Ltd | メーキャップ化粧料 |
ES2375784A1 (es) * | 2011-12-22 | 2012-03-06 | Laboratorios Kin S.A. | Gel de ácido tranexámico |
JP2016040236A (ja) * | 2014-08-12 | 2016-03-24 | ロート製薬株式会社 | 外用剤 |
-
1996
- 1996-05-17 JP JP14814496A patent/JP3447177B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7001355B2 (en) | 2002-01-21 | 2006-02-21 | The Procter & Gamble Company | Skin care device |
JP2003231608A (ja) * | 2002-02-04 | 2003-08-19 | Kanebo Ltd | 皮膚化粧料 |
EP1581269A1 (de) * | 2002-12-16 | 2005-10-05 | Langer, Hans-Georg | Blutungsstillende wundversorgung |
JP2005298351A (ja) * | 2004-04-07 | 2005-10-27 | Pola Chem Ind Inc | ゲル状化粧料 |
JP2008174528A (ja) * | 2007-01-22 | 2008-07-31 | Naris Cosmetics Co Ltd | メーキャップ化粧料 |
ES2375784A1 (es) * | 2011-12-22 | 2012-03-06 | Laboratorios Kin S.A. | Gel de ácido tranexámico |
JP2016040236A (ja) * | 2014-08-12 | 2016-03-24 | ロート製薬株式会社 | 外用剤 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3447177B2 (ja) | 2003-09-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3609834B2 (ja) | 皮膚外用剤 | |
JPH08119847A (ja) | 皮膚化粧料 | |
WO2009145344A1 (ja) | 水中油型皮膚外用剤 | |
JP4226073B2 (ja) | 乳化組成物 | |
JP3853868B2 (ja) | 水中油型乳化組成物 | |
JP3829048B2 (ja) | 水中油型乳化組成物 | |
JPH09124878A (ja) | ゲル組成物 | |
JP3447177B2 (ja) | ゲル組成物 | |
JP4225717B2 (ja) | 化粧料 | |
JP3504038B2 (ja) | 皮膚乳化化粧料 | |
JPH08245357A (ja) | 化粧料 | |
JP4562213B2 (ja) | 水中油型乳化組成物 | |
JP2005132828A (ja) | 外用組成物 | |
JPH1072312A (ja) | 皮膚外用剤 | |
JP3829049B2 (ja) | 水中油型乳化組成物 | |
JP3441387B2 (ja) | 保湿剤及び皮膚化粧料並びに入浴剤 | |
JPH09263510A (ja) | 乳化組成物 | |
JP2005281197A (ja) | 不全角化抑制剤、毛穴縮小剤及び皮膚外用剤 | |
JP3587320B2 (ja) | 乳化組成物 | |
JPH08126831A (ja) | 乳化組成物 | |
JP2005179318A (ja) | 抗炎症皮膚外用医薬部外品 | |
JPH11349439A (ja) | 水中油型乳化組成物 | |
JP3634139B2 (ja) | 水中油型乳化組成物 | |
JPH10114642A (ja) | 皮膚外用剤 | |
JPH08268866A (ja) | 皮膚外用剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20030603 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070704 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080704 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090704 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090704 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100704 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100704 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110704 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120704 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130704 Year of fee payment: 10 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |