JPH09293230A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

Info

Publication number
JPH09293230A
JPH09293230A JP8107909A JP10790996A JPH09293230A JP H09293230 A JPH09293230 A JP H09293230A JP 8107909 A JP8107909 A JP 8107909A JP 10790996 A JP10790996 A JP 10790996A JP H09293230 A JPH09293230 A JP H09293230A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
layer
recording medium
solvent
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8107909A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3559388B2 (ja
Inventor
Akira Ishikawa
彰 石川
Hidehiko Nakayama
英比古 中山
Kazutaka Yamashita
和孝 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP10790996A priority Critical patent/JP3559388B2/ja
Priority to US08/742,815 priority patent/US5795642A/en
Publication of JPH09293230A publication Critical patent/JPH09293230A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3559388B2 publication Critical patent/JP3559388B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/73Base layers, i.e. all non-magnetic layers lying under a lowermost magnetic recording layer, e.g. including any non-magnetic layer in between a first magnetic recording layer and either an underlying substrate or a soft magnetic underlayer
    • G11B5/735Base layers, i.e. all non-magnetic layers lying under a lowermost magnetic recording layer, e.g. including any non-magnetic layer in between a first magnetic recording layer and either an underlying substrate or a soft magnetic underlayer characterised by the back layer
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/73Base layers, i.e. all non-magnetic layers lying under a lowermost magnetic recording layer, e.g. including any non-magnetic layer in between a first magnetic recording layer and either an underlying substrate or a soft magnetic underlayer
    • G11B5/733Base layers, i.e. all non-magnetic layers lying under a lowermost magnetic recording layer, e.g. including any non-magnetic layer in between a first magnetic recording layer and either an underlying substrate or a soft magnetic underlayer characterised by the addition of non-magnetic particles
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10S428/90Magnetic feature
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/24Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.]
    • Y10T428/24355Continuous and nonuniform or irregular surface on layer or component [e.g., roofing, etc.]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/26Web or sheet containing structurally defined element or component, the element or component having a specified physical dimension
    • Y10T428/263Coating layer not in excess of 5 mils thick or equivalent
    • Y10T428/264Up to 3 mils
    • Y10T428/2651 mil or less

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁変換特性に優れ、更には、保存時におけ
る電磁変換特性の低下が少ない等、保存安定性に優れた
磁気記録媒体を提供すること。 【解決手段】 本発明は、非磁性支持体と表層と裏層と
からなり、該表層は、該非磁性支持体の表面側の中間層
と最上層としての磁性層とを具備し、該裏層は、該非磁
性支持体の裏面側のバックコート層を具備し、該磁性層
は、強磁性金属粉末及びバインダを含む磁気記録媒体に
おいて、上記表層の残留溶剤量は5〜1000ppm
で、上記強磁性金属粉末は鉄主体の強磁性金属粉末でラ
ンタノイドを含む周期律表のIIIa族の元素の一種以上を
Fe原子100重量部に対して0.8〜20重量部含
み、上記磁性層の厚みは0.05〜0.6μmで、上記
磁性層の中心線表面粗さは1〜5nmで、上記裏層の残
留溶剤量は5〜800ppmで、上記バックコート層の
中心線表面粗さは2〜8nmである磁気記録媒体であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁変換特性に優
れ且つその保存安定性に優れた磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、磁気記録媒体は、テープ、ディスク、ドラム或いは
シート等の形態で汎用されている。このような磁気記録
媒体は、通常、ポリエステルフィルムのような非磁性支
持体上に、磁性粉末及び結合剤を主成分とする磁性塗料
を塗布して磁性層を形成し、更に該非磁性支持体の裏面
にバックコート層を形成する等して製造されている。そ
して、特に近年においては、磁気記録媒体に対し、その
小型化と共に記録の高密度化が要求されている。斯る要
求に応えるために、例えば、磁性層と非磁性支持体との
間に中間層として他の磁性層や非磁性層を設けた多層構
造の磁気記録媒体が提案されている。
【0003】しかし、上述の磁気記録媒体においては、
電磁変換特性及びその保存安定性が悪いという問題があ
り、具体的には、保存時において電磁変換特性の低下が
生じる等の問題がある。
【0004】このような問題を解決すべく、種々の提案
が開示されている。例えば、特公平4−79046号公
報においては、磁性層中の磁性粉末の比表面積や該磁性
層の残留溶剤量及び表面粗さを規定した磁気記録媒体が
開示され、特開昭63−255814号公報において
は、バックコート層の残留溶剤量を規定した磁気記録媒
体が開示され、特開平3−288329号公報において
は、磁性層及びバックコート層の残留溶剤量を規定した
磁気記録媒体の製造方法が開示され、特開平2−873
20号公報においては、磁性層の残留溶剤量を規定した
磁気記録媒体が開示され、特開平4−229415号公
報においては、磁性層の残留溶剤量を規定した磁気記録
媒体及びその製造方法が開示され、特開平2−3108
21号公報においては、磁性層及び/又はバックコート
層の残留溶剤量及び損失正接のピーク温度を規定した磁
気記録媒体が開示され、特開平1−241019号公報
においては、磁性層あるいはバックコート層等の塗布層
の残留溶剤量を規定した磁気記録媒体が開示されてい
る。
【0005】また、特開平1−277325号公報にお
いては、磁性層中の磁性粉末の比表面積やカーボンブラ
ックの平均粒径、及び磁性層の残留溶剤量を規定した磁
気記録媒体が開示され、特公平6−42285号公報に
おいては、特定の結合剤を用い、磁性層を乾燥処理して
その残留溶剤量が特定の範囲になったときカレンダー処
理を施し、その後充分に乾燥させる磁気記録媒体の製造
方法が開示され、特開平1−94531号公報において
は、磁性塗料の溶剤組成として特定の蒸発指数を有する
有機溶剤を含むものを用い、磁性層の残留溶剤量が特定
の範囲の状態でカレンダー処理し、次いで充分に乾燥す
る磁気記録媒体の製造方法が開示され、特開昭64−8
6324号公報においては、少なくとも1層の磁性層を
有し、結合剤の硬化成分として重合系ポリイソシアネー
トを含み、カレンダー処理を塗布層の残留溶剤量が特定
の範囲になるように乾燥した後に行なう磁気記録媒体の
製造方法が開示されている。
【0006】しかし、これらの公報に開示された提案で
も、未だ上述の問題が十分に解決されておらず、更に、
電磁変換特性及び保存安定性に優れる磁気記録媒体の開
発が要望されているのが現状である。
【0007】従って、本発明の目的は、電磁変換特性に
優れ、更には、保存時における電磁変換特性の低下が少
ない等、保存安定性に優れた磁気記録媒体を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を行った結果、非磁性支持体の表
面側に位置する層が特定の残留溶剤量を有し、磁性層が
特定の強磁性金属粉末を有し且つ特定の厚み及び中心線
表面粗さを有し、また、非磁性支持体の裏面側に位置す
る層が特定の残留溶剤量を有し、バックコート層が特定
の中心線表面粗さを有する磁気記録媒体が、上記目的を
達成し得ることを知見した。
【0009】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、非磁性支持体と表層と裏層とからなり、該表層
は、該非磁性支持体の表面側に設けられた中間層と最上
層としての磁性層とを具備し、該裏層は、該非磁性支持
体の裏面側に設けられたバックコート層を具備し、該磁
性層は、強磁性金属粉末及びバインダを含む磁気記録媒
体において、上記表層の残留溶剤量は、5〜1000p
pmであり、上記強磁性金属粉末は、鉄を主体とする強
磁性金属粉末であり、ランタノイドを含む周期律表のII
Ia族の元素、即ち、La、Ce、Pr、Nd、Pm、S
m、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Y
b、Lu、Sc及びY等、からなる群より選択された一
種以上をFe原子100重量部に対して0.8〜20重
量部含み、上記磁性層の厚みは、0.05〜0.6μm
であり、上記磁性層の中心線表面粗さRaは、1〜5n
mであり、上記裏層の残留溶剤量は、5〜800ppm
であり、上記バックコート層の中心線表面粗さRaは、
2〜8nmであることを特徴とする磁気記録媒体を提供
するものである。ここで、上記「残留溶剤量」は、製造
直後の磁気記録媒体における残留溶剤量並びに通常の使
用・保存状態で使用・保存された磁気記録媒体における
残留溶剤量のいずれをも指し、後述の実施例における測
定法に従って示される値である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気記録媒体につ
いて詳細に説明する。先ず、図1を参照して、本発明の
磁気記録媒体の好ましい構成を例示して説明する。図1
に示す本発明の磁気記録媒体1は、非磁性支持体2と、
該非磁性支持体2の表面側に設けられた中間層3と該中
間層3上に設けられた最上層としての磁性層4とを具備
する表層10と、該非磁性支持体2の裏面側に設けられ
たバックコート層5を具備する裏層20とからなる。ま
た、該磁性層4は、強磁性金属粉末及びバインダを含
む。
【0011】尚、本発明の磁気記録媒体には、上記非磁
性支持体2、上記中間層3、上記磁性層4及び上記バッ
クコート層5以外に、更に、上記表層10又は上記裏層
20中に他の層を設けることができる。具体的には、非
磁性支持体2と中間層3又はバックコート層5との間に
プライマー層を設けたり、上記表層10中(非磁性支持
体2と中間層3との間、又は中間層3と磁性層4との
間)に長波長信号を使用するハードシステムに対応して
サーボ信号等を記録するために設けられる他の磁性又は
非磁性の層等を設けてもよい。
【0012】而して、本発明の磁気記録媒体は、上記表
層の残留溶剤量は5〜1000ppmであり、上記強磁
性金属粉末は、鉄を主体とする強磁性金属粉末であり、
ランタノイドを含む周期律表のIIIa族の元素の一種以上
をFe原子100重量部に対して0.8〜20重量部含
み、上記磁性層の厚みは0.05〜0.6μmであり、
上記磁性層の中心線表面粗さRaは1〜5nmであり、
上記裏層の残留溶剤量は5〜800ppmであり、上記
バックコート層の中心線表面粗さRaは2〜8nmであ
ることを特徴とする。
【0013】以下、本発明の磁気記録媒体の詳細につい
て、その構成に従って説明する。本発明の磁気記録媒体
において用いられる上記非磁性支持体は、通常公知のも
のを特に制限されることなく用いることができるが、具
体的には、高分子樹脂からなる可撓性フィルムやディス
ク;Cu,Al,Zn等の非磁性金属、ガラス、磁器、
陶器等のセラミック等からなるフィルム、ディスク、カ
ード等を用いることができる。
【0014】上記可撓性フィルムや上記ディスクを形成
する上記高分子樹脂としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンビスフェノキシカルボキシレート等
のポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフィン類、セルロースアセテートブチレート、
セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース誘
導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル
系樹脂、或いはポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネ
ート、ポリスルフォン、ポリエーテル・エーテルケト
ン、ポリウレタン等が挙げられ使用に際しては、単独若
しくは2種以上併用して用いることができる。
【0015】本発明の磁気記録媒体において用いられる
上記表層は、上記非磁性支持体の表面側に設けられた中
間層と該中間層上に設けられた最上層としての磁性層と
を具備する。
【0016】上記表層は、上述したように、その残留溶
剤量が5〜1000ppmであり、好ましくは5〜90
0ppm、更に好ましくは5〜800ppmである。即
ち、上記表層が中間層と磁性層との2層のときは、この
2層全体の残留溶剤量がこの範囲にあり、他の層を有す
る3層以上からなるときは、これら全体の残留溶剤量が
この範囲にある。該残留溶剤量を5ppm未満とするの
は製造上困難であり、また該残留溶剤量が1000pp
mを超えると、磁気記録媒体がテープ状である場合、
該テープを巻き取った後に磁性層とテープの裏層とが粘
着して磁性面が荒れ、更にその粘着が甚だしい場合には
磁性面のはがれやテープ切れを生じる、更に、磁気記
録媒体がテープ状である場合に、該テープのカーリング
が発生する、等の問題が生じる。尚、ここでppmは、
重量基準である。
【0017】本発明の磁気記録媒体において、上記非磁
性支持体の表面側に設けられる上記表層の必須構成層で
ある上記中間層は、磁性を有する層であっても、磁性を
有しない層であってもよい。上記中間層が磁性を有する
層である場合には、上記中間層は、磁性粉末を含有する
磁性の層(以下、「磁性中間層」という)であって、上
記非磁性支持体上に該磁性粉末を含有する磁性の塗料を
塗布して形成される。また、上記中間層が磁性を有しな
い層である場合には、上記中間層は、磁性粉末を含有し
ない非磁性の層(以下、「非磁性中間層」という)であ
って、上記非磁性支持体上に非磁性の塗料を塗布して形
成される。尚、本発明においては、上記の磁性の塗料及
び上記の非磁性の塗料の両者を総称して中間塗料という
こともある。
【0018】上記磁性中間層の形成に用いられる磁性の
塗料は、磁性粉末、バインダ及び中間塗料用溶剤を主成
分とする塗料を好ましく用いることができる。
【0019】上記の磁性の塗料に用いられる磁性粉末と
しては、強磁性粉末が好ましく用いられ、該強磁性粉末
としては、軟磁性粉末及び硬磁性粉末のいずれも好まし
く用いられる。該軟磁性粉末としては、軟磁性粉末であ
ればその種類等は特に制限されないが、特に磁気ヘッド
や電子回路等のいわゆる弱電機器に用いられるものが好
ましく、例えば近角聡信著「強磁性体の物理(下)磁気
特性と応用」(裳華房,1984年)368〜376頁
に記載されているソフト磁性材料が使用でき、具体的に
は、酸化物軟磁性粉末が挙げられる。上記酸化物軟磁性
粉末としては、スピネル型フェライト粉末が好ましく用
いられ、該スピネル型フェライト粉末としては、MnF
2 4 、Fe3 4 、CoFe2 4 、NiFe2
4 、MgFe2 4 、Li0.5 Fe2.5 4 や、Mn−
Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ni−C
u系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Mg−Zn
系フェライト、Li−Zn系フェライト、Zn系フェラ
イト、Mn系フェライト等を挙げることができる。ま
た、使用に際しては、その一種を単独で使用することも
できるが、その二種以上を併用することもできる。
【0020】また、上記軟磁性粉末としては、金属軟磁
性粉末等を用いることもできる。上記金属軟磁性粉末と
しては、Fe−Si合金、Fe−Al合金(Alperm, Alf
enol ,Alfer)、パーマロイ(Ni−Fe系二元合金、お
よびこれにMo、Cu、Crなどを添加した多元系合
金)、センダスト(Fe−Si−Al〔9.6重量%の
Si、5.4重量%のAl、残りがFeである組
成〕)、Fe−Co合金等を挙げることができる。ま
た、使用に際しては、その一種を単独で使用することも
できるし、又その二種以上を併用することもできる。
【0021】上記酸化物軟磁性粉末の保磁力は、通常
0.1〜150Oeであり、飽和磁化は、通常30〜9
0emu/gである。また、金属軟磁性粉末の保磁力は、通
常0.02〜100Oeであり、飽和磁化は、通常50
〜500emu/gである。
【0022】上記軟磁性粉末は、例えば、下記の如くし
て製造することができる。即ち、金属軟磁性粉末は、気
相法により製造することができる。また、酸化物軟磁性
粉末は、ガラス結晶化法、共沈焼成法、カ焼法、水熱合
成法、ゾルゲル法等により製造することができる。
【0023】また、上記軟磁性粉末の形状は、特に制限
されないが、具体的には、球状、板状、無定形であるの
が好ましい。また、上記軟磁性粉末の大きさは、0.0
01〜0.2μmであるのが好ましい。
【0024】また、上記硬磁性粉末としては、硬磁性金
属粉末、硬磁性酸化物粉末、六方晶系フェライト粉末等
が挙げられる。該硬磁性金属粉末としては、金属分が5
0重量%以上であり、該金属分の50重量%以上がFe
である鉄を主体とした硬磁性金属粉末が挙げられ、該硬
磁性金属粉末の具体例としては、例えば、Fe−Co、
Fe−Ni、Fe−Al、Fe−Ni−Al、Fe−C
o−Ni、Fe−Ni−Al−Zn、Fe−Al−Si
等が挙げられる。また、該硬磁性酸化物粉末としては、
酸化鉄〔FeOx (4/3≦x≦3/2)で表わされる
酸化鉄系の強磁性粉末〕、該FeOx にCr、Mn、C
o、Ni等の二価の金属が添加された酸化鉄粉末、該F
eOx にCo被着させてなるCo被着FeOx 、二酸化
クロム、又は該二酸化クロムにNa、K、Feあるいは
Mn等の金属、P等の半導体若しくは該金属の酸化物が
添加されてなる酸化物粉末などが挙げられる。また、該
硬磁性金属粉末及び該硬磁性酸化物粉末の形状は、針状
又は紡錘状で、その長軸長が好ましくは0.05〜0.
25μm、更に好ましくは0.05〜0.2μmであ
り、好ましい針状比が、3〜20、好ましいX線粒径
が、130〜250Åであるのが望ましい。
【0025】また、上記六方晶系フェライト粉末として
は、微小平板状のバリウムフェライト及びストロンチウ
ムフェライト並びにそれらのFe原子の一部がTi、C
o、Ni、Zn、V等の原子で置換された磁性粉末等が
挙げられる。また、該六方晶系フェライト粉末の形状
は、板径が0.02〜0.09μmで板状比が2〜7で
あるのが好ましい
【0026】また、上記磁性中間層を形成する磁性の塗
料における磁性粉末には、必要に応じて、希土類元素や
遷移金属元素を含有せしめることもできる。なお、本発
明においては、上記磁性粉末の分散性等を向上させるた
めに、該磁性粉末に表面処理を施してもよい。上記表面
処理は、「Characterization of Powder Surfaces 」;
Academic Pressに記載されている方法等と同様の方法に
より行うことができ、例えば上記磁性粉末の表面を無機
質酸化物で被覆する方法が挙げられる。この際、用いる
ことができる上記無機質酸化物としては、Al2 3
SiO2 、TiO2 、ZrO2、SnO2 、Sb
2 3 、ZnO等が挙げられ、使用に際しては、単独若
しくは2種以上混合して用いることができる。上記表面
処理は、上記の方法以外に、シランカップリング処理、
チタンカップリング処理及びアルミニウムカップリング
処理等の有機処理により行うこともできる。
【0027】また、上記磁性中間層を形成する上記の磁
性の塗料に用いられる上記バインダとしては、熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂、及び反応型樹脂等が挙げられ、使
用に際しては単独又は混合物として用いることができ
る。上記バインダの具体例としては、塩化ビニル系の樹
脂、ポリエステル、ポリウレタン、ニトロセルロース、
エポキシ樹脂等が挙げられ、その他にも、特開昭57−
162128号公報の第2頁右上欄16行〜第2頁右下
欄19行等に記載されている樹脂等が挙げられる。さら
に、上記バインダは、分散性等向上のために極性基を含
有してもよい。上記バインダの配合割合は、上記磁性粉
末100重量部に対して、5〜200重量部とするのが
好ましく、5〜100重量部とするのが更に好ましい。
【0028】また、上記磁性中間層を形成する上記の磁
性の塗料に用いられる上記中間塗料用溶剤としては、例
えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イ
ソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノー
ル、イソブタノール、3−ペンタノール、イソペンタノ
ール、n−ヘキサノール、メチルアミルアルコール、2
−エチルブタノール、フルフリルアルコール、シクロヘ
キサノール等のアルコール系の溶剤;エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、
2−メチル−2,4−ペンタンジオール〔ヘキシレング
リコール〕、グリセリン等のポリオール系の溶剤;2−
メトキシエタノール〔メトキシセロソルブ〕、1−メト
キシ−2−プロパノール、2−エトキシエタノール〔セ
ロソルブ〕、1−エトキシ−2−プロパノール、2−ブ
トキシエタノール〔ブチルセロソルブ〕、2−(2−メ
トキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエト
キシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタ
ノール等のエーテルアルコール系の溶剤;エチルエーテ
ル、1,4−ジオキサン等のエーテル系の溶剤;アセト
ン、メチルエチルケトン〔MEK〕、メチル−n−プロ
ピルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン
〔MIBK〕、メチル−n−ブチルケトン、エチル−n
−ブチルケトン、メチル−n−アミルケトン、ジイソブ
チルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、メシチルオ
キサイド、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、
メチルフェノールケトン、イソホロン等のケトン系の溶
剤;メチルアセテート、エチルアセテート、n−プロピ
ルアセテート、イソプロピルアセテート、n−ブチルア
セテート、sec−ブチルアセテート、イソブチルアセ
テート、2−メトキシエチルアセテート、アミルアセテ
ート、2−エトキシエチルアセテート、2−(2−エト
キシエトキシ)エチルアセテート等の酢酸エステル系の
溶剤;塩化メチレン、二塩化エチレン、クロロホルム、
トリクロロエチレン、1,1,2−トリクロロエタン、
四塩化炭素、パークロロエチレン、モノクロロベンゼン
等の塩素化炭化水素系の溶剤;ニトロメタン、ニトロエ
タン、1−ニトロプロパン、2−ニトロプロパン等のニ
トロ化合物系の溶剤;n−ペンタン、n−ヘキサン、n
−ヘプタン、n−オクタン、ベンゼン、トルエン、p−
キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサン、テトラヒドロナフタレン等の炭化水素系
の溶剤等が挙げられ、これらのうち、バインダの溶解性
の点から、ケトン系の溶剤が好ましい。また、使用に際
しては単独又は混合物として用いることができる。
【0029】上記の磁性の塗料における上記中間塗料用
溶剤の配合割合は、上記磁性粉末100重量部に対し
て、80〜500重量部とするのが好ましく、100〜
350重量部とするのが更に好ましい。
【0030】また、上記中間塗料用溶剤としては、溶剤
混合物が好ましく用いられる。該溶剤混合物は、上述の
中間塗料用溶剤として例示したもののうち、沸点が13
0〜180℃の高沸点溶剤又は蒸発速度指数(Solvent E
vaporation Rate Index)が10〜45の低揮発性溶剤を
含むのが好ましい。更には、該溶剤混合物は、沸点が1
30〜180℃であり且つ蒸発速度指数が10〜45で
ある高沸点・低揮発性溶剤を含むのが特に好ましい。こ
こで、「蒸発速度指数」とは、n−ブチルアセテートの
蒸発速度を100とした際の溶剤の蒸発速度の比であ
り、溶剤の蒸発性の指標となるものである。その詳細に
ついては、Tenple C. Patton著 "PAINT FLOW AND PIGME
NT DISPERSION", Interscience Publishers, a divisio
n of John Wiley and Sons, New York,London, Sydney,
1964の第 380頁〜第 381頁及び第 462頁〜第 467頁に
記載されている。
【0031】ここで、好ましい上記高沸点溶剤として
は、例えば、イソペンタノール、n−ヘキサノール、メ
チルアミルアルコール、2−エチルブタノール、フルフ
リルアルコール、シクロヘキサノール、2−エトキシエ
タノール、1−エトキシ−2−プロパノール、2−ブト
キシエタノール、エチル−n−ブチルケトン、メチル−
n−アミルケトン、ジイソブチルケトン、メチル−n−
ヘキシルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコ
ール、2−メトキシエチルアセテート、アミルアセテー
ト、2−エトキシエチルアセテート、モノクロロベンゼ
ン、1−ニトロプロパン、p−キシレン、エチルベンゼ
ン等が挙げられる。使用に際しては、単独又は混合して
用いることができる。
【0032】また、好ましい上記低揮発性溶剤として
は、例えば、n−ブタノール、メチルアミルアルコー
ル、2−エトキシエタノール、エチル−n−ブチルケト
ン、メチル−n−アミルケトン、ジイソブチルケトン、
メチル−n−ヘキシルケトン、シクロヘキサノン、ジア
セトンアルコール、2−メトキシエチルアセテート、2
−エトキシエチルアセテート等が挙げられる。使用に際
しては、単独又は混合して用いることができる。
【0033】更に、好ましい上記高沸点・低揮発性溶剤
としては、上記高沸点溶剤及び上記低揮発性溶剤の何れ
にも例示されるもの、具体的には、メチルアミルアルコ
ール、2−エトキシエタノール、エチル−n−ブチルケ
トン、メチル−n−アミルケトン、ジイソブチルケト
ン、メチル−n−ヘキシルケトン、シクロヘキサノン、
ジアセトンアルコール、2−メトキシエチルアセテー
ト、2−エトキシエチルアセテート等が挙げられ、これ
らのうち、シクロヘキサノンが最も好ましい。使用に際
しては、単独又は混合して用いることができる。
【0034】上記溶剤混合物における上記高沸点溶剤、
上記低揮発性溶剤又は上記高沸点・低揮発性溶剤の含有
量は、好ましくは5〜90重量%、更に好ましくは10
〜85重量%、最も好ましくは12〜80重量%であ
る。該含有量が5重量%未満であると、塗料を塗布後、
磁場配向を施す際において、配向器を通過させる前に乾
燥し、所望の配向度が得られず、また90重量%を超え
ると、乾燥条件を強くする必要性が生じ、生産性の点か
ら好ましくない。
【0035】また、上記磁性中間層を形成する上記の磁
性の塗料には、分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤、
防錆剤、防黴剤、及び硬化剤等の通常磁気記録媒体に用
いられている添加剤を、必要に応じて添加することがで
きる。上記添加剤としては、具体的には、特開昭57−
162128号公報の第2頁左上欄6行〜第2頁右上欄
10行及び第3頁左上欄6行〜第3頁右上欄18行等に
記載されている種々の添加剤を挙げることができる。
【0036】また、上記非磁性中間層の形成に用いられ
る上記の非磁性の塗料は、非磁性粉末、バインダ及び中
間塗料用溶剤を主成分とする塗料を好ましく用いること
ができる。
【0037】上記の非磁性の塗料に用いられる上記非磁
性粉末としては、非磁性であれば特に制限されないが、
カーボンブラック、グラファイト、酸化チタン、硫酸バ
リウム、硫化亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、二
硫化タングステン、二硫化モリブデン、窒化ホウ素、二
酸化錫、二酸化珪素、非磁性の酸化クロム、アルミナ、
炭化珪素、酸化セリウム、コランダム、人造ダイヤモン
ド、非磁性の酸化鉄、ザクロ石、ガーネット、ケイ石、
窒化珪素、炭化モリブデン、炭化ホウ素、炭化タングス
テン、炭化チタン、ケイソウ土、ドロマイト、樹脂性の
粉末等が挙げられ、中でも、カーボンブラック、酸化チ
タン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、アルミナ、非磁
性の酸化鉄等が好ましく用いられる。該非磁性粉末の形
状は、球状、板状、針状、無定形のいずれでもよく、ま
た、その大きさは、球状、板状、無定形のものにおいて
は、5〜200nmであるのが好ましく、また、針状の
ものにおいては、長軸長が20〜300nmで、軸比が
3〜20であるのが好ましい。
【0038】なお、本発明においては、上記非磁性粉末
の分散性等を向上させるために、該非磁性粉末に、上述
の磁性中間層が含有する磁性粉末に施した表面処理と同
様の表面処理を施すことができる。
【0039】上記非磁性中間層を形成する上記の非磁性
の塗料に用いられる上記バインダとしては、上記の磁性
の塗料に用いられるバインダと同様のものが用いられ
る。上記バインダの配合割合は、上記非磁性粉末100
重量部に対して、5〜200重量部が好ましく、5〜1
00重量部が更に好ましい。
【0040】上記非磁性中間層を形成する上記の非磁性
の塗料に用いられる上記中間塗料用溶剤及びその配合割
合は、上記の磁性の塗料の欄で説明した中間塗料用溶剤
と同じである。
【0041】また、上記の非磁性の塗料には、分散剤、
潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆剤、防黴剤、及び硬
化剤等の通常磁気記録媒体に用いられている添加剤を、
必要に応じて添加することができる。上記添加剤として
は、具体的には、上記の磁性の塗料に用いられる添加剤
と同様のものを挙げることができる。
【0042】上記中間塗料を調製するには、例えば、上
記磁性粉末又は上記非磁性粉末、及び上記バインダを上
記中間塗料用溶剤の一部と共にナウターミキサー等に投
入し予備混合して混合物を得、得られた混合物を連続式
二軸混練機等により混練し、次いで、上記中間塗料用溶
剤の一部で希釈し、サンドミル等を用いて分散処理した
後、潤滑剤等の添加剤を混合して、濾過し、更にポリイ
ソシアネート等の硬化剤や上記中間塗料用溶剤の残りを
混合する方法等を挙げることができる。
【0043】上記中間層の厚みは、0.2〜5μmであ
るのが好ましく、0.5〜4μmであるのが更に好まし
く、0.5〜3.5μmであるのが最も好ましい。0.
2μm未満であると、得られる磁気記録媒体の曲げ剛性
(こしの強さ)が弱くなり、5μmを超えると、得られ
る磁気記録媒体の曲げ剛性(こし)が強くなり過ぎた
り、カッピングやカーリングを生じてヘッド当たりが低
下する場合があるので上記範囲内とするのが好ましい。
【0044】本発明の磁気記録媒体において上記中間層
上に設けられる上記表層の必須構成層である上記磁性層
は、磁気記録媒体の最上層、即ち、磁気記録媒体の表面
に位置する層として設けられる層であり、上記中間層上
に、磁性塗料を塗布することにより形成される。上記磁
性塗料は、上述した強磁性金属粉末及びバインダを含む
塗料であり、該強磁性金属粉末、バインダ及び磁性塗料
用溶剤を主成分とする塗料が好ましく用いられる。
【0045】上記強磁性金属粉末は、上述したように、
鉄を主体とする強磁性金属粉末であり、ランタノイドを
含む周期律表のIIIa族の元素の一種以上をFe原子10
0重量部に対して0.8〜20重量部、好ましくは0.
8〜15重量部、更に好ましくは1.0〜10重量部含
むものである。該IIIa族の元素としては、La、Ce、
Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、H
o、Er、Tm、Yb、Lu、Sc及びY等からなる群
より選択された一種以上が挙げられる。尚、上記IIIa族
の元素としては、アクチノイドを用いることもでき、使
用に際しては、単独若しくは上述のSc、Y等と適宜混
合して用いることができる。ここで、上記IIIa族の元素
の含有量がFe原子100重量部に対して0.8重量部
未満であると、上記強磁性金属粉末の合成時の融着防止
性が充分でなく、磁気特性〔保磁力、SFD(Switching
Field Distributuion)等〕が充分な磁気記録媒体が得
られにくく、また20重量部を超えると、上記強磁性金
属粉末の分散性が不良となる。
【0046】また、上記強磁性金属粉末としては、金属
分が50重量%以上であり、該金属分の50重量%以上
がFeであるものが好ましい。さらに、Co原子をFe
原子100重量部に対して0.5〜66重量部、好まし
くは5〜40重量部含むものが望ましい。
【0047】上記強磁性金属粉末の具体例としては、例
えば、Fe−Co−Y、Fe−Ni−Y、Fe−Al−
Y、Fe−Ni−Al−Y、Fe−Co−Ni−Y、F
e−Ni−Al−Zn−Y、Fe−Al−Si−Y、F
e−Co−La、Fe−Ni−La、Fe−Al−L
a、Fe−Ni−Al−La、Fe−Co−Ni−L
a、Fe−Ni−Al−Zn−La、Fe−Al−Si
−La、Fe−Co−Al−Y、Fe−Co−Al−L
a、Fe−Co−Al−Gd、Fe−Co−Nd−Al
−Si、Fe−Co−Al−Nd−Y、Fe−Co−C
e−Al、Fe−Co−La−Y−Al等が挙げられ
る。
【0048】また、上記強磁性金属粉末の粒子形状は、
針状又は紡錘状であるのが好ましく、その長軸長は好ま
しくは0.03〜0.2μm、更に好ましくは0.03
〜0.12μmであり、比表面積は好ましくは38〜8
0m2 /g、更に好ましくは40〜70m2 /g、更に
好ましくは42〜68m2 /gであるのが望ましい。ま
た、針状比は好ましくは3〜20、更に好ましくは3〜
15であり、X線粒径は好ましくは130〜250Å、
更に好ましくは130〜200Å、最も好ましくは13
0〜180Åであるのが望ましい。尚、該強磁性金属粉
末の長軸長等の粒径の範囲は、上記磁性層の中心線表面
粗さが上述した特定範囲内となるように調節される。ま
た、上記強磁性金属粉末における含有水分量(対強磁性
金属粉末)は、好ましくは0.2〜2.5重量%、更に
好ましくは0.4〜2.0重量%である。
【0049】また、上記強磁性金属粉末の保磁力は、1
600〜2500Oeであるのが好ましく、1800〜
2400Oeであるのが更に好ましい。上記強磁性金属
粉末の保磁力が、上記の下限未満であると、減磁しやす
いため短波長RF出力が低下し、また、上記の上限を超
えると、ヘッド磁界が不充分となり書き込み能力が不足
し、更にはオーバーライト特性が低下するので、上記範
囲内とするのが好ましい。また、上記強磁性金属粉末の
飽和磁化は、100〜180emu/gであるのが好まし
く、110〜160emu/gであるのが更に好ましい。上
記強磁性金属粉末の飽和磁化が、上記の下限未満である
と、磁気記録媒体としたときの磁束密度が低下するため
出力が低下し、また、上記の上限を超えると、保存時に
酸化して磁束密度が低下しやすくなったり、各磁性粉末
間の相互作用が大きくなるため充分な分散性が得られず
結果的に、磁性粉末が凝集状態となって、所望の出力を
得るのが困難となる場合があり、上記範囲内とするのが
好ましい。
【0050】従って、上記強磁性金属粉末を含有する磁
性層の保磁力は、好ましくは1800〜2400Oe、
更に好ましくは1800〜2300Oeである。また、
上記強磁性金属粉末を含有する磁性層の飽和磁束密度
は、好ましくは3000〜4500ガウス、更に好まし
くは3200〜4000ガウスである。
【0051】また、上記強磁性金属粉末には、必要に応
じて、遷移金属元素を含有せしめることもできる。な
お、本発明においては、上記強磁性金属粉末の分散性等
を向上させるために、該強磁性金属粉末に、上述の磁性
中間層が含有する磁性粉末に施した表面処理と同様の表
面処理を施すことができる。
【0052】また、上記磁性層を形成する磁性塗料に用
いられる上記バインダは、上記中間層を形成する上記の
磁性の塗料に用いられるバインダと同様のものが挙げら
れる。上記バインダの配合割合は、上記磁性粉末100
重量部に対して約5〜100重量部とするのが好まし
く、5〜70重量部とするのが特に好ましい。
【0053】また、上記磁性層を形成する磁性塗料に用
いられる上記磁性塗料用溶剤は、上記磁性中間層を形成
する上記の磁性の塗料に用いられる中間塗料用溶剤の欄
で説明したものと同様のものが挙げられる。また、使用
に際しては、単独又は混合物として用いることができ
る。また、上記磁性塗料用溶剤の配合割合は、上記磁性
粉末100重量部に対して、80〜500重量部が好ま
しく、100〜350重量部が更に好ましい。
【0054】また、上記磁性塗料用溶剤としては、上記
中間塗料用溶剤と同様に、上記溶剤混合物が好ましく用
いられ、該溶剤混合物は、上記高沸点溶剤又は上記低揮
発性溶剤を含むのが好ましく、更には、上記高沸点・低
揮発性溶剤を含むのが特に好ましい。ここで、好ましい
上記高沸点溶剤、好ましい上記低揮発性溶剤及び好まし
い上記高沸点・低揮発性溶剤としては、上記中間塗料用
溶剤の欄で説明したものと同様のものが挙げられる。ま
た、上記溶剤混合物における上記高沸点溶剤、上記低揮
発性溶剤又は上記高沸点・低揮発性溶剤の含有量も、上
記中間塗料用溶剤の欄で説明したものと同様である。
【0055】本発明においては、上記中間層は、上記高
沸点溶剤を含む中間塗料用溶剤を含有する中間塗料から
形成されており、且つ上記磁性層は、上記高沸点溶剤含
む磁性塗料用溶剤を含有する磁性塗料から形成されてい
るか、又は、上記中間層は、上記低揮発性溶剤を含む中
間塗料用溶剤を含有する中間塗料から形成されており、
且つ上記磁性層は、上記低揮発性溶剤を含む磁性塗料用
溶剤を含有する磁性塗料から形成されていることが好ま
しい。
【0056】また、上記磁性塗料には、分散剤、潤滑
剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆剤、防黴剤、及び硬化剤
等の通常磁気記録媒体に用いられている添加剤を、必要
に応じて添加することができる。上記添加剤としては、
具体的には、上記中間層を形成する上記の磁性の塗料に
用いられる添加剤と同様のものを挙げることができる。
【0057】上記磁性塗料を調製するには、例えば、上
記強磁性金属粉末及び上記バインダを上記磁性塗料用溶
剤の一部と共にナウターミキサー等に投入し予備混合し
て混合物を得、得られた混合物を連続式二軸混練機等に
より混練し、次いで、上記磁性塗料用溶剤の一部で希釈
し、サンドミル等を用いて分散処理した後、潤滑剤等の
添加剤を混合して、濾過し、更にポリイソシアネート等
の硬化剤や上記磁性塗料用溶剤の残りを混合する方法等
を挙げることができる。この場合、該磁性塗料中におけ
る上記強磁性金属粉末の分散の程度(従って得られる磁
性層の中心線表面粗さ等の表面性)は、使用するバイン
ダ、分散剤等の配合物の種類、配合割合等を適当なもの
に選定することにより変化するのみでなく、混合分散に
用いる装置の種類や、磁性塗料の固形分濃度、攪拌速
度、シェアレート、滞留時間(分散時間)等の操作条件
を変えることにより変化する。また、得られる磁性層の
表面性は、塗布時の乾燥条件や塗布後施されるカレンダ
ー条件等によっても変化する。従って、以上の配合物・
条件等を適宜選定することにより、上記磁性層の中心線
表面粗さRaを上述した特定範囲内とすることができ
る。
【0058】上記磁性層の厚みは、上述したように、
0.05〜0.6μmであり、好ましくは0.08〜
0.5μmである。該磁性層の厚みが0.05μm未満
であると、均一塗布が困難となり、耐久性も低下し、
0.6μmを超えると、厚み損失が大きくなり、出力特
性が低下したり、オーバーライト特性が低下する。
【0059】また、上記磁性層の中心線表面粗さRa
は、上述したように、1〜5nmであり、好ましくは
1.5〜4.5nm、更に好ましくは2〜4.2nmで
ある。上記磁性層の中心線表面粗さが1nm未満である
と、摩擦係数が高くなる等の走行上の支障が生ずる。一
方、5nmを超えると、スペース・ロスの増加のため出
力特性が低下する。尚、上記「中心線表面粗さRa」
は、後述の実施例における測定法に従って示される値で
ある。
【0060】また、上記磁性層の飽和磁束密度の減衰率
ΔBsは、好ましくは10%以下であり、更に好ましく
は8%以下であり、最も好ましくは7.5%以下であ
る。該飽和磁束密度の減衰率ΔBsが10%を超える
と、長期保存特性が劣化し、特に、出力特性やエラーレ
ートに及ぼす影響が顕著となる傾向があるので、上記範
囲内とするのが好ましい。ここで、ΔBsは、温度60
℃、相対湿度90%の環境下に30日間放置した後の飽
和磁束密度Bs’の、放置前の該磁性層の飽和磁束密度
Bs(初期値)に対する変化率で、ΔBs=(1−B
s’/Bs)×100で表される値であり、製造直後の
磁気記録媒体並びに通常の使用・保存状態で使用・保存
された磁気記録媒体を上記の条件に放置した場合の値で
ある。
【0061】上記磁性層の飽和磁束密度の減衰率ΔBs
は、(1)用いる強磁性金属粉末に含まれる金属元素組
成を選定したり、(2)強磁性金属粉末に表面酸化物層
を設ける場合における該表面酸化物層の厚さ及び緻密さ
を調節したり、(3)磁性塗料の分散性を調節したり、
(4)磁性塗料に用いるバインダや添加物を選定するこ
とにより、適宜調整できる。特に、上記(1)及び
(2)による効果が大きく、例えば、強磁性金属粉末の
製造時に添加元素としてCo等を加えることにより製造
される強磁性金属粉末を用いることにより、上記ΔBs
を調整することができる。
【0062】また、上記磁性層の角型比は、好ましくは
0.80〜0.95であり、更に好ましくは0.85〜
0.95である。
【0063】また、上記磁性層は、上記中間層の湿潤時
に塗設・形成されていることが好ましい。
【0064】本発明の磁気記録媒体において用いられる
上記裏層は、上記非磁性支持体の裏面側に設けられたバ
ックコート層を具備する。
【0065】上記裏層は、上述したように、その残留溶
剤量が5〜800ppmであり、好ましくは5〜700
ppm、更に好ましくは5〜600ppmである。即
ち、上記裏層がバックコート層1層のときは、該バック
コート層の残留溶剤量がこの範囲にあり、他の層を有す
る2層以上からなるときは、これら裏層全体の残留溶剤
量がこの範囲にある。該残留溶剤量を5ppm未満とす
るのは製造上困難であり、また該残留溶剤量が800p
pmを超えると、磁気記録媒体がテープ状である場
合、該テープを巻き取った後に該テープの裏層が磁性層
と粘着して磁性面が荒れ、更にその粘着が甚だしい場合
には磁性面のはがれやテープ切れを生じる、磁気記録
媒体がテープ状である場合に、該テープのカーリングが
発生する、等の問題が生じる。尚、ここでppmは、重
量基準である。
【0066】本発明の磁気記録媒体において、上記非磁
性支持体の裏面側に設けられる上記裏層の必須構成層で
ある上記バックコート層は、一般に、上記非磁性支持体
の裏面上に、バックコート塗料を塗布することにより形
成される。そして、かかるバックコート塗料は、一般
に、非磁性の粉体、バインダ及びバックコート塗料用溶
剤を主成分としてなるバックコート塗料が好ましく用い
られる。
【0067】上記バックコート塗料に用いられる各成分
について説明すると、上記非磁性の粉体としては、非磁
性であれば特に制限されないが、カーボンブラック、グ
ラファイト、酸化チタン、硫酸バリウム、硫化亜鉛、炭
酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化カル
シウム、酸化マグネシウム、二硫化タングステン、二硫
化モリブデン、窒化ホウ素、二酸化錫、二酸化珪素、非
磁性の酸化クロム、アルミナ、炭化珪素、酸化セリウ
ム、コランダム、人造ダイヤモンド、非磁性の酸化鉄、
ザクロ石、ガーネット、ケイ石、窒化珪素、炭化モリブ
デン、炭化ホウ素、炭化タングステン、炭化チタン、ケ
イソウ土、ドロマイト、樹脂性の粉体等が挙げられ、中
でも、カーボンブラック、酸化チタン、硫酸バリウム、
炭酸カルシウム、アルミナ、非磁性の酸化鉄等が好まし
く用いられる。これらの粒径は、上記バックコート層の
中心線表面粗さが上述した特定範囲内となるように調節
される。
【0068】上記非磁性の粉体としては、平均粒子サイ
ズ0.01〜0.03μmの微粒子カーボンブラック
と、平均粒子サイズ0.05〜0.1μmの粗粒子カー
ボンブラックとを含むものが好ましく、また、該微粒子
カーボンブラックと該粗粒子カーボンブラックとの配合
比(重量)は97:3〜90:10とするのが好まし
い。かかる非磁性の粉体を含有するバックコート層を用
いることにより、磁気記録媒体の出力を一層向上させつ
つ、磁気記録媒体の保存中におけるバックコート層の表
面凹凸形状が磁性層の表面に転写することが防止され、
その結果、保存中における記録再生特性の劣化が一層低
減されるので好ましい。かかるバックコート層を形成す
るためには、上記バックコート塗料に、上記微粒子カー
ボンブラックと上記粗粒子カーボンブラックとを、上記
配合比で以て配合させればよい。
【0069】次に、上記バックコート塗料において用い
られる上記バインダ及び上記溶剤について説明する。上
記バインダとしては、磁気記録媒体に通常用いられてい
るものを特に制限無く用いることができ、例えば、上記
中間層を形成する上記の磁性の塗料に用いられるバイン
ダと同様のものが挙げられるが、それらには限定されな
い。使用に際しては単独で又は2種以上の混合物として
用いることができる。また、上記バインダの配合割合
は、上記非磁性の粉体100重量部に対して、好ましく
は15〜250重量部、更に好ましくは50〜200重
量部、最も好ましくは70〜150重量部である。
【0070】また、上記バックコート塗料用溶剤として
は、磁気記録媒体に通常用いられているものを特に制限
無く用いることができるが、上記磁性中間層を形成する
上記の磁性の塗料に用いられる中間塗料用溶剤の欄で説
明したものと同様のものが好ましく用いられる。また、
使用に際しては単独で又は2種以上の混合物として用い
ることができる。また、上記バックコート塗料用溶剤の
配合割合は、上記非磁性の粉体及びバインダ等の不揮発
分100重量部に対して100〜900重量部とするこ
とが好ましく、120〜750重量部とすることが更に
好ましい。
【0071】また、上記バックコート塗料用溶剤として
は、上記中間塗料用溶剤と同様に、上記溶剤混合物が好
ましく用いられ、該溶剤混合物は、上記高沸点溶剤、上
記低揮発性溶剤又は上記高沸点・低揮発性溶剤を含んで
もよい。ここで、上記高沸点溶剤、上記低揮発性溶剤及
び上記高沸点・低揮発性溶剤としては、上記中間塗料用
溶剤の欄で説明したものと同様のものが挙げられる。ま
た、上記溶剤混合物に上記高沸点溶剤、上記低揮発性溶
剤又は上記高沸点・低揮発性溶剤を含む場合、該溶剤混
合物における上記高沸点溶剤、上記低揮発性溶剤又は上
記高沸点・低揮発性溶剤の含有量も、上記中間塗料用溶
剤の欄で説明したものと同様である。
【0072】上記バックコート塗料を調製するには、例
えば、上記非磁性の粉体及び上記バインダを上記バック
コート塗料用溶剤の一部と共にナウターミキサー等に投
入し予備混合して混合物を得、得られた混合物を連続式
二軸混練機等により混練し、次いで、上記バックコート
塗料用溶剤の一部で希釈し、サンドミル等を用いて分散
処理した後、添加剤を混合して、濾過し、更にポリイソ
シアネート等の硬化剤や上記バックコート塗料用溶剤の
残りを混合する方法等を挙げることができる。この場
合、該バックコート塗料中における上記非磁性の粉体の
分散の程度(従って得られるバックコート層の中心線表
面粗さ等の表面性)は、使用するバインダ、分散剤等の
配合物の種類、配合割合等を適当なものを選定すること
により変化するのみでなく、混合分散に用いる装置の種
類や、バックコート塗料の固形分濃度、攪拌速度、シェ
アレート、滞留時間(分散時間)等の操作条件を変える
ことにより変化する。また、得られるバックコート層の
表面性は、塗布時の乾燥条件や、塗布・乾燥後必要によ
り施されるカレンダー条件等によっても変化する。従っ
て、以上の配合物・条件等を適宜選定することにより、
上記バックコート層の中心線表面粗さを上述した特定範
囲内に制御することができる。
【0073】上記各成分が配合されてなる上記バックコ
ート塗料を公知の塗布手段を用いて上記非磁性支持体上
に塗布し、塗膜を乾燥させることにより上記バックコー
ト層が形成される。このようにして形成されたバックコ
ート層の厚みは、カーリング等の点から0.3〜2.0
μmであることが好ましく、0.4〜1.0μmである
ことが更に好ましく、0.5〜0.8μmであることが
最も好ましい。
【0074】また、上記バックコート層の中心線表面粗
さRaは、上述したように、2〜8nmであり、好まし
くは2〜7nm、更に好ましくは2.5〜6nmであ
る。該中心線表面粗さが2nmに満たないと、摩擦係数
の増大により走行性不良となり、8nmを超えると、磁
気記録媒体の保存中におけるバックコート層の表面凹凸
形状が磁性層表面に転写し、記録再生特性の劣化の原因
となる。
【0075】本発明の磁気記録媒体の厚み(全体、即
ち、図1における非磁性支持体2の厚みと表層10の厚
みと裏層20の厚みとの総和)は、好ましくは3〜10
μmであり、更に好ましくは4〜9.5μm、更に好ま
しくは4〜9μmである。本発明の磁気記録媒体の厚み
が3μm未満であると、磁気記録媒体の曲げ剛性が低下
し、良好なヘッド当たりを得るのが困難になったり、磁
気記録媒体が張力により伸びたまま(残留伸びが大き
く)、元に戻らない場合があり、10μmを超えると、
同じ体積のカセットに巻き込める量が減少する(即ち、
単位体積当たりの記録容量が減少する)ので、上記範囲
内とすることが好ましい。
【0076】また、本発明の磁気記録媒体の曲げ剛性
は、好ましくは7×10-4〜4.2×10-3N・mm2
であり、更に好ましくは7.5×10-4〜3×10-3
・mm 2 である。本発明の磁気記録媒体の曲げ剛性が7
×10-4N・mm2 未満の場合又は4.2×10-3N・
mm2 を超える場合には、ヘッド当たりが不良となるお
それがある。尚、上記「曲げ剛性」は、3.81mm幅
のテープ状にした際に測定したものをいい、後述の実施
例における測定法に従って示される値である。
【0077】また、本発明の磁気記録媒体のヤング率E
は、好ましくは5〜15kN/mm 2 であり、更に好ま
しくは7〜14kN/mm2 である。本発明の磁気記録
媒体のヤング率Eが5kN/mm2 未満の場合又は15
kN/mm2 を超える場合には、曲げ剛性が適正でな
く、ヘッド当たりが不良となるおそれがある。尚、上記
ヤング率Eは、後述の実施例における測定法に従って示
される値である。
【0078】本発明においては、特に、上記磁性層の飽
和磁束密度の減衰率ΔBsが10%以下であり、且つ磁
気記録媒体の厚みが3〜10μmで、曲げ剛性が7×1
-4〜4.2×10-3N・mm2 である磁気記録媒体が
好ましい。
【0079】本発明の磁気記録媒体は、8mmビデオテ
ープやDATテープ等の磁気テープとして好適である
が、フロッピーディスク等の他の磁気記録媒体としても
適用することができる。
【0080】次に、本発明の磁気記録媒体を製造する方
法の概略を述べる。尚、以下の説明においては、本発明
の磁気記録媒体として、表層が中間層及び磁性層からな
り、裏層がバックコート層からなる磁気記録媒体を具体
例として挙げ、この磁気記録媒体を製造する方法の概略
を述べる。
【0081】まず、上記非磁性支持体上に、上記中間層
を形成する中間塗料(磁性又は非磁性の塗料)と上記磁
性層を形成する磁性塗料とを、中間層及び磁性層の乾燥
厚みが前記の厚みとなるようにウエット・オン・ウエッ
ト方式により同時重層塗布を行い、中間層及び磁性層の
塗膜を形成する。即ち、上記磁性層は、上記中間層の湿
潤時に塗設・形成されているのが好ましい。次いで、該
塗膜に対して、磁場配向処理を行った後、乾燥処理し、
カレンダー処理を行った後、更に上記非磁性支持体の裏
面に上記バックコート塗料を塗布して、バックコート層
を形成し、乾燥処理を行う。次いで、必要に応じて、例
えば、磁気テープを得る場合には、40〜70℃下に
て、6〜72時間エージング処理し、所望の幅にスリッ
トする。
【0082】上記同時重層塗布方法は、特開平5−73
883号公報の第42欄31行〜第43欄31行等に記
載されており、上記中間層を形成する上記中間塗料が乾
燥する前に上記磁性層を形成する上記磁性塗料を塗布す
る方法であって、上記中間層と上記磁性層との境界面が
滑らかになると共に上記磁性層の表面性も良好になるた
め、ドロップアウトが少なく、高密度記録に対応でき且
つ塗膜(中間層及び磁性層)の耐久性にも優れた磁気記
録媒体が得られる。
【0083】また、上記磁場配向処理は、上記中間塗料
及び上記磁性塗料が乾燥する前に行われ、例えば、本発
明の磁気記録媒体が磁気テープの場合には、上記磁性塗
料の塗布面に対して平行方向に約500Oe以上、好ま
しくは約1000〜10000Oeの磁界を印加する方
法や、上記中間塗料及び上記磁性塗料が湿潤状態のうち
に1000〜10000Oeのソレノイド磁石等の中を
通過させる方法等により行うことができる。
【0084】また、上記カレンダー処理は、メタルロー
ル及びコットンロール若しくは合成樹脂ロール、メタル
ロール及びメタルロール等の2本のロールの間を通すス
ーパーカレンダー法等により行うことができる。
【0085】また、上記中間塗料、上記磁性塗料及び上
記バックコート塗料の塗膜の乾燥処理は、例えば、加熱
された気体(熱風)の供給により行うことができ、この
際、該熱風の温度とその供給量(風速)を制御すること
により塗膜の乾燥程度を制御することができる。
【0086】尚、本発明の磁気記録媒体の製造に際して
は、必要に応じ、磁性層表面の研磨やクリーニング工程
等の仕上げ工程を施すこともできる。また、上記中間塗
料及び磁性塗料の塗布は、通常公知の逐次重層塗布方法
により行うこともできる。
【0087】本発明の磁気記録媒体は、上記磁性層が上
記の特定の強磁性金属粉末を含み、上記表層及び上記裏
層の残留溶剤量、上記磁性層の厚み、並びに上記磁性層
及び上記バックコート層の中心線表面粗さが上述した範
囲内にあれば何等制限されないが、該残留溶剤量及び該
中心線表面粗さは、下記の如くして上述の範囲内に調節
することができる。
【0088】上記表層及び上記裏層の残留溶剤量を上記
の範囲とするには、それぞれの層を形成する塗料におけ
る溶剤組成、該塗料の塗工速度、乾燥条件(風速、温度
等)等を適宜選定して調節することにより行うことがで
きる。ここで、上記溶剤組成は、少なくとも一種以上の
シクロヘキサノン等の上記高沸点溶剤又は上記低揮発性
溶剤を含む組成とするのが好ましい。また、上記塗工速
度は、50〜800m/minとするのが好ましい。ま
た、上記乾燥条件は、熱風の温度を40〜120℃、風
速を5〜35m/sec とし、乾燥時間を1〜60秒間と
するのが好ましい。
【0089】また、上記磁性層及び上記バックコート層
の中心線表面粗さを上記の範囲とするには、それぞれ磁
性塗料及びバックコート塗料における強磁性金属粉末又
は非磁性の粉体の粒径や分散の程度の他、これらの塗料
における溶剤組成、これらの塗料の乾燥条件(風速、温
度等)、カレンダー条件(速度、圧力、ロール表面温度
等)等を適宜選定して調節することにより行うことがで
きる。ここで、上記溶剤組成は、少なくとも一種以上の
シクロヘキサノン等の上記高沸点溶剤又は上記低揮発性
溶剤を含む組成とするのが好ましい。また、上記乾燥条
件は、熱風の温度を40〜120℃、風速を5〜35m
/sec とし、乾燥時間を1〜60秒間とするのが好まし
い。また、上記カレンダー条件は、カレンダー速度を5
0〜300m/minとし、圧力を50〜450kg/
cmとし、ロール温度を60〜120℃とするのが好ま
しい。
【0090】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0091】〔実施例1〕下記配合の磁性塗料Aと、下
記配合の磁性の塗料(イ)とを用い、またバックコート
塗料として下記配合のバックコート塗料(i)を用い、
下記〔磁気記録媒体の製造方法〕に準じて磁気テープの
製造を行って、表層として、該中間塗料(イ)により中
間層が形成され、該磁性塗料Aにより磁性層が形成さ
れ、且つ裏層として、該バックコート塗料(i)により
バックコート層が形成されてなる磁気記録媒体としての
磁気テープを得た。尚、磁性塗料Aを用いて形成した磁
性層の保磁力及び飽和磁束密度を後述の〔測定法〕に準
じて測定したところ、保磁力は、1880Oeであり、
飽和磁束密度は、3760ガウスであった。
【0092】 磁性塗料A ・鉄を主体とする針状の強磁性金属粉末 100重量部 Fe:Al:Y:Co:Ca=85:4:2:8:1(重量比) 保磁力;1820Oe、 飽和磁化;136emu/g 平均長軸長;0.11μm、比表面積;58m2 /g、 X線粒径;150Å、 含有水分量;1.1wt%(対金属粉末) 〔上記比表面積及び上記含有水分量は、後述の〔測定法〕に準じて測定した値 を示す(以下、同じ)。〕 ・アルミナ(平均粒径0.3μm) 8重量部 ・カーボンブラック(平均一次粒子径20nm) 2重量部 ・「MR−110」 10重量部 〔商品名、日本ゼオン(株)製、スルホン酸基含有塩化ビニル系重合体〕 ・「UR−8700」 23重量部 〔商品名、東洋紡績(株)製、スルホン酸基含有ポリウレタン樹脂〕 ・2−エチルヘキシルステアレート 2重量部 ・パルミチン酸 2重量部 ・「コロネートL」 4重量部 〔商品名、日本ポリウレタン工業(株)製、ポリイソシアネート化合物〕 ・メチルエチルケトン 120重量部 ・トルエン 80重量部 ・シクロヘキサノン 40重量部
【0093】 磁性の塗料(イ) ・Mn−Znフェライト粉末 100重量部 〔飽和磁化62emu/g ,保磁力64Oe,平均粒径0.04μm,比表面積45 m2 /g,含有水分量0.6wt%(対Mn−Znフェライト粉末)〕 ・カーボンブラック(平均一次粒子径20nm) 2重量部 ・「MR110」 10重量部 〔商品名、日本ゼオン(株)製、スルホン酸基含有塩化ビニル系重合体〕 ・「UR8700」 23重量部 〔商品名、東洋紡績(株)製、スルホン酸基含有ポリウレタン樹脂〕 ・2−エチルヘキシルステアレート 2重量部 ・パルミチン酸 1重量部 ・「コロネートL」 4重量部 (商品名、日本ポリウレタン工業(株)製、ポリイソシアネート化合物〕 ・メチルエチルケトン 84重量部 ・トルエン 56重量部 ・シクロヘキサノン 28重量部
【0094】 バックコート塗料(i) ・微粒子カーボンブラック(平均一次粒径0.018μm) 38.5重量部 ・粗粒子カーボンブラック(平均一次粒径0.075μm) 1.5重量部 ・「ニッポラン2301」〔商品名,日本ポリウレタン工業(株)製のポリウレ タン〕 50重量部 ・ニトロセルロース(Hercules Powder Co.製の粘度表示 1/2秒のもの) 20重量部 ・ポリイソシアネート(武田薬品工業(株)製、商品名「D−250N」) 4重量部 ・銅フタロシアニン 5重量部 ・ステアリン酸 1重量部 ・メチルエチルケトン 140重量部 ・トルエン 140重量部 ・シクロヘキサノン 140重量部
【0095】〔磁気記録媒体の製造〕厚さ4.5μmの
アラミドフィルムの表面上に、上記磁性塗料Aの乾燥、
カレンダー処理後の厚みが0.2μm、上記の磁性の塗
料(イ)の乾燥、カレンダー処理後の厚みが1.3μm
となるようにライン速度100m/分で同時重層塗布方
式で該磁性塗料A及び該磁性の塗料(イ)を塗布し、表
層としての磁性層及び中間層の塗膜を形成した。次い
で、塗膜が湿潤状態のうちに5000Oeのソレノイド
磁石中を通過させて磁場配向処理を行い、温度90℃の
熱風が風速15m/secで供給される乾燥炉中にて3
0秒間乾燥した。次いで、90℃、350kg/cmの
条件でカレンダー処理を行い磁性層及び中間層を形成し
た後、上記非磁性支持体の裏面上にバックコート塗料
(i)を乾燥厚さが0.5μmになるよう塗布し、90
℃にて乾燥して裏層としてのバックコート層を形成した
後、巻き取った。この後、直ちに3.81mm幅に裁断
し、表層及び裏層ともに不織布にてクリーニング処理を
施して磁気テープを得、得られた磁気テープの長さ12
0m分をDDS−2(データ記録用のDATテープ)の
カセットケースに装填して評価用のカセットを作製し
た。尚、上記塗布及びカレンダー処理は、同一ライン
(インライン方式)とした。
【0096】得られた磁気記録媒体としての磁気テープ
について、下記〔測定法〕に示す如く、角型比、飽和磁
束密度の減衰率ΔBs、ヤング率E、曲げ剛性、残留溶
剤量、中心線表面粗さRa、C/N特性及び耐久性(エ
ラーレート低下率)について評価した。その結果を〔表
1〕に示す。
【0097】〔測定法〕 ◎粉末の比表面積 (株)島津製作所製の流動式比表面積自動測定装置「マ
イクロメリティックスフロソーブ 2300形」を用い
て、粉末のサンプル量を0.1〜0.5gとし、脱気条
件を105℃、30分とし、供給ガスを窒素/ヘリウム
=70/30(モル比)の混合ガスとするBET一点法
により測定した。 ◎粉末の含有水分量 自動水分気化装置を付与したカールフィッシャー法によ
る微量水分測定装置を用いて測定した。
【0098】◎保磁力、飽和磁束密度、及び角型比 磁気テープにおける中間層が非磁性中間層の場合は、そ
のまま所定寸法形状に打抜いてサンプル片を得、得られ
たサンプル片について、振動式磁力計(VSM)を使用
し、印加磁場10kOeにて、保磁力、飽和磁化、及び
角型比をそれぞれ測定した。また、磁気テープにおける
中間層が磁性中間層の場合は、粘着テープを用いて磁性
層のみを剥離させ、該磁性層を所定寸法形状に打抜いて
サンプル片を得るか、これが困難なときは、上記磁気テ
ープにおける非磁性支持体と同様の非磁性支持体を用い
て、上記磁気テープと同様の条件で磁性塗料のみを塗布
し、カレンダー処理を施して、磁性層のみ設けられた磁
気記録媒体を形成し、これを上記磁気テープとして所定
寸法形状に打抜いてサンプル片を得、得られたサンプル
片について、上記中間層が非磁性中間層の場合と同様に
保磁力、飽和磁化、及び角型比をそれぞれ測定した。ま
た、磁性層の厚みは、磁気テープをダイヤモンドカッタ
ーで約0.1μmの幅に切り出して切片を得、透過型電
子顕微鏡(TEM)を用いて1万倍〜10万倍の倍率で
該切片の写真を撮り、該写真から測定した。この磁性層
の厚み、上記サンプル片の面積、及び上記サンプル片の
飽和磁化の測定値より、飽和磁束密度を求めた。
【0099】◎飽和磁束密度の減衰率ΔBs 磁気テープにおける中間層が非磁性中間層の場合は、そ
のまま所定寸法形状に打抜いてサンプル片を得、得られ
たサンプル片について、振動式磁力計を使用して、印加
磁場10kOeにて、飽和磁化(Ms)を測定した。ま
た、磁気テープにおける中間層が磁性中間層の場合は、
粘着テープを用いて磁性層のみを剥離させ、該磁性層を
所定寸法形状に打抜いてサンプル片を得るか、これが困
難なときは、上記磁気テープにおける非磁性支持体と同
様の非磁性支持体を用いて、上記磁気テープと同様の条
件で磁性塗料のみを塗布し、カレンダー処理を施して、
磁性層のみ設けられた磁気記録媒体を形成し、これを上
記磁気テープとして所定寸法形状に打抜いてサンプル片
を得、得られたサンプル片について、上記中間層が非磁
性中間層の場合と同様に飽和磁化(Ms)を測定した。
次いで、該サンプル片を温度60℃、相対湿度90%の
環境下に30日間放置した後、再度飽和磁化(Ms’)
を測定した。磁性層の飽和磁束密度の減衰率ΔBsは、
Bs’/Bs=Ms’/Msとして、ΔBs=(1−B
s’/Bs)×100から求めた。
【0100】◎ヤング率E 得られた磁気テープから長さ180mmのテスト片を作
成し、該テスト片を100mmの間隔でクランプし、5
mm/minの引張速度で引張試験を行い、負荷0.5
〜1.5N(負荷変化量ΔF)の間の伸び率をΔL/L
(伸び量/クランプ間隔)とした際、次式より与えられ
るEの値をヤング率とした。 E=ΔF/(WT・ΔL/L) 〔式中、W;テスト片の幅=3.81(mm)、T;テ
スト片の厚み(mm)〕
【0101】◎曲げ剛性 Standard ECMA-198 (2nd Ed. Jun, 1995) 〔3.81mm、Wi
de Magnetic Tape Cartridge for Information Interch
enge-Helical Scan Recording-DDS-2 Format using 120
m Length Tapes〕の7.12節で定義される次式より、
上記ヤング率Eの結果を基にして得られる「Flexural R
igidity 」の値を曲げ剛性とした。 (Flexural Rigidity )=E・WT3 /12 〔式中、E;ヤング率、W;テスト片の幅=3.81
(mm)、T;テスト片の厚み(mm)〕
【0102】◎残留溶剤量 上記裁断直後の磁気テープについて、その表層(中間層
及び磁性層)及び裏層(バックコート層)の残留溶剤量
を次のようにして求めた。即ち、表層の残留溶剤量を測
定する場合には、粘着テープを用いるか、アセトンを含
浸させた綿棒でこすり取ることにより該磁気テープから
裏層のみを除去し、また裏層の残留溶剤量を測定する場
合には、粘着テープを用いるか、アセトンを含浸させた
綿棒でこすり取ることにより該磁気テープから表層のみ
を除去して得られた、表層のみ形成されたテープ又は裏
層のみ形成されたテープを、ヘッドスペース・ガスクロ
マトグラフィーのサンプル管に充填し、ガスクロマトグ
ラフ分析を行い、溶剤濃度を測定した。この際、剥離し
た磁性層の面積は約30cm2 とした。尚、表層のみの重
量は上記表層のみ形成されたテープの重量から支持体の
重量を差し引くことにより求め、また裏層のみの重量は
上記裏層のみ形成されたテープの重量から支持体の重量
を差し引くことにより求めた。尚、ガスクロマトグラフ
ィーの条件は次の通りであった。 ・サンプル温度;140℃ ・ニードル温度;165℃ ・注入時間;30秒 ・カラム:J&W社製、「DB−1」(商品名)〔内径
0.25mm、長さ30m、固定相0.25μm〕 ・カラム温度;60〜70℃ ・検出器;FID法 ・検出器温度;220℃ ・キャリアーガス;He,14psi 得られたクロマトグラムは、標準溶液の測定結果により
較正し、残留溶剤量を求めた。メチルエチルケトン、ト
ルエン及びシクロヘキサノンについての合計の残留溶剤
量をもって、残留溶剤量とした。
【0103】◎中心線表面粗さRa 得られた磁気テープを適当なサイズに切って測定用試料
片を作成し、該試料片を顕微鏡用スライドグラス上にし
わの発生しないように粘着テープで固定した。次いで、
この固定した試料片について、Zygo製 商品名「L
aser Interferometric Micr
oscope Maxim 3D Model 570
0」により、Maxim Advanced Texture Applicationを用
い、Fizeauレンズを40倍とし、Cutoff Frequency=4.
236 1/mm、Cutoff Wavelength =0.236mm 、 Removedを
cylinder、Trimmed を0として、下記式より、磁気テー
プの磁性層及びバックコート層それぞれの中心線表面粗
さRaを算出した(保存前)。なお、下記式中、yiは
サンプリング長さをN分割した際のi番目の中心線から
の偏差の絶対値である。
【0104】
【数1】
【0105】また、温度60℃、相対湿度90%の保存
条件で30日間カセットの状態で保存した後の中心線表
面粗さRaも求めた(保存後)。
【0106】◎C/N特性 得られた評価用カセットについて、DDS−2ドライブ
(データ記録用のDATドライブ)を用いて、4.7M
Hzの単一波を記録し、再生出力(C)をスペクトラム
アナライザーで観測し、ノイズレベルを3.7MHzノ
イズレベル(N)としてC/Nを表わした(保存前)。
次いで、カセット状態のまま温度60℃、相対湿度90
%の保存条件で30日間保存した後のC/Nも求めた
(保存後)。尚、比較例1(保存前)を基準とした。
【0107】◎保存安定性(エラーレート低化率) 得られた評価用カセットについて、DDS−2ドライブ
を用い、4.7MHzの信号をテープ全長に記録し、再
生してエラーレートを測定し、その平均値(全長の平均
値)を求め、これを保存前のエラーレートとした。ま
た、温度60℃、相対湿度90%の保存条件で30日間
保存した後のエラーレートを同様に測定し、その平均値
を求め、これを保存後のエラーレートとした。そして、
(保存後のエラーレート)/(保存前のエラーレート)
をエラーレート低化率として求め、これにより保存安定
性を評価した。尚、上昇の少ない方が保存安定性が良好
であることを表す。
【0108】以下、他の実施例及び比較例について説明
する。尚、以下の実施例及び比較例においては、熱風の
温度、風速及び乾燥時間を適宜調節することにより、上
記表層の残留溶剤量及び上記裏層の残留溶剤量が下記
〔表1〕に示す値となるように制御した。
【0109】〔実施例2〕磁性の塗料(イ)に代えて下
記の磁性の塗料(ロ)を塗布して中間層(磁性中間層)
を形成した以外は、実施例1に準じて磁気テープを作成
した。また、得られた磁気テープを用いて実施例1に準
じて評価用カセットも作成した。この磁気テープ及び評
価用カセットについて実施例1と同様に試験を行い評価
した。その結果を〔表1〕に示す。
【0110】 磁性の塗料(ロ) ・Co被着FeOx粉末(4/3≦X<3/2) 100重量部 〔飽和磁化81emu/g ,保磁力910Oe,平均長軸長0.2μm, 針状比10,比表面積38m2 /g,含有水分量0.4wt%(対Co被着Fe Ox粉末)〕 ・カーボンブラック(平均一次粒子径20nm) 2重量部 ・「MR110」 10重量部 〔商品名、日本ゼオン(株)製、スルホン酸基含有塩化ビニル系重合体〕 ・「UR8700」 23重量部 〔商品名、東洋紡績(株)製、スルホン酸基含有ポリウレタン樹脂〕 ・2−エチルヘキシルステアレート 2重量部 ・パルミチン酸 1重量部 ・「コロネートL」 4重量部 〔商品名、日本ポリウレタン工業(株)製、ポリイソシアネート化合物〕 ・メチルエチルケトン 90重量部 ・トルエン 60重量部 ・シクロヘキサノン 30重量部
【0111】〔実施例3〕磁性塗料Aを乾燥厚が0.1
5μmとなるように塗布して磁性層を形成し、磁性の塗
料(イ)に代えて下記の磁性の塗料(ハ)を乾燥厚が
1.35μmとなるように塗布して中間層(磁性中間
層)を形成した以外は、実施例1に準じて磁気テープを
作成した。また、得られた磁気テープを用いて実施例1
に準じて評価用カセットも作成した。この磁気テープ及
び評価用カセットについて実施例1と同様に試験を行い
評価した。その結果を〔表1〕に示す。
【0112】 磁性の塗料(ハ) ・六方晶フェライト粉末 50重量部 〔六角状のバリウムフェライト粉末、保磁力;1680Oe、 飽和磁化;57emu/g、平均板径;0.04μm、板状比;3、比表面積3 9m2 /g, 含有水分量1.2wt% (対六角状バリウムフェライト粉末) 〕 ・針状のα−Fe2 3 粉末 50重量部 〔長軸長;0.15μm、軸比;8、比表面積;52m2 /g,含有水分量0 .6wt%(対針状のα−Fe2 3 粉末)〕 ・アルミナ(平均粒径0.3μm) 7重量部 ・カーボンブラック(平均一次粒子径20nm) 2重量部 ・塩ビ共重合体(MR−110、商品名、日本ゼオン(株)製) 11重量部 ・ポリウレタン樹脂 13重量部 (UR−8200、商品名、東洋紡績(株)製) ・「コロネートHX」 3重量部 (商品名、日本ポリウレタン工業(株)製、ポリイソシアネート化合物) ・ブチルステアレート 2重量部 ・ミリスチン酸 2重量部 ・メチルエチルケトン 84重量部 ・トルエン 56重量部 ・シクロヘキサノン 28重量部
【0113】〔実施例4〕磁性塗料Aを乾燥厚が0.1
μmとなるように塗布して磁性層を形成し、磁性の塗料
(イ)に代えて下記の磁性の塗料(ニ)を乾燥厚が1.
4μmとなるように塗布して中間層(非磁性中間層)を
形成した以外は、実施例1に準じて磁気テープを作成し
た。また、得られた磁気テープを用いて実施例1に準じ
て評価用カセットも作成した。この磁気テープ及び評価
用カセットについて実施例1と同様に試験を行い評価し
た。その結果を〔表1〕に示す。非磁性の塗料(ニ) Mn−Znフェライト粉末に代えて、TiO2 粉末〔石
原産業製、商品名「TTO−55B」、比表面積37m
2 /g,含有水分量0.5wt%(対TiO2 粉末)〕を
用いた以外は、前記の磁性の塗料(イ)と同様。
【0114】〔実施例5〕磁性の塗料(イ)に代えて下
記の非磁性の塗料(ホ)を塗布して中間層(非磁性中間
層)を形成した以外は、上記の実施例1に準じて磁気テ
ープを作成した。また、得られた磁気テープを用いて実
施例1に準じて評価用カセットも作成した。この磁気テ
ープ及び評価用カセットについて実施例1と同様に試験
を行い評価した。その結果を〔表1〕に示す。非磁性の塗料(ホ) Mn−Znフェライト粉末に代えて、針状のα−Fe2
3 粉末〔戸田工業(株)製、商品名「DPN−250
BX」、長軸長0.15μm、短軸長0.023μm、
比表面積53m2 /g,含有水分量0.8wt%(対針状
のα−Fe2 3 粉末)〕を用いた以外は、前記の磁性
の塗料(イ)と同様。
【0115】〔実施例6〕磁性塗料Aに代えて下記磁性
塗料Bを塗布して磁性層を形成し、磁性の塗料(イ)に
代えて上記の非磁性の塗料(ホ)を塗布して中間層(非
磁性中間層)を形成した以外は、実施例1に準じて磁気
テープを作成した。また、得られた磁気テープを用いて
実施例1に準じて評価用カセットも作成した。この磁気
テープ及び評価用カセットについて実施例1と同様に試
験を行い評価した。その結果を〔表1〕に示す。尚、磁
性塗料Bを用いて形成した磁性層の保磁力及び飽和磁束
密度を上記の実施例1における〔測定法〕に準じて測定
したところ、保磁力は、2320Oeであり、飽和磁束
密度は、3840ガウスであった。
【0116】磁性塗料B 前記磁性塗料Aで用いた強磁性金属粉末に代えて、下記
の強磁性金属粉末を用いた以外は、前記磁性塗料Aと同
様。 ・鉄を主体とする紡錘状の強磁性金属粉末 Fe:Al:La:Co:Ba=74:4.5:2.
5:17:2(重量比) 保磁力;2240Oe、 飽和磁化;141emu/g、 平均長軸長;0.065μm、比表面積;63m2
g、 X線粒径;142Å、 含有水分量;0.85wt%(対金属粉末)
【0117】〔実施例7〕表層としての磁性層及び中間
層並びに裏層としてのバックコート層を実施例6に準じ
て形成した磁気テープの表層及び裏層を、更に、熱風温
度80℃、風速15m/sec で45秒間乾燥して磁気テー
プを作成した。また、得られた磁気テープを用いて実施
例1に準じて評価用カセットも作成し、該磁気テープ及
び評価用カセットについて実施例1と同様の試験を行い
評価した。その結果を〔表1〕に示す。
【0118】〔実施例8〕実施例7に準じて更に乾燥し
作成した磁気テープの表層及び裏層を、更にまた、熱風
温度90℃、風速15m/sec で45秒間乾燥し、磁気テ
ープ作成した。また、得られた磁気テープを用いて実施
例1に準じて評価用カセットも作成し、該磁気テープ及
び評価用カセットについて実施例1と同様の試験を行い
評価した。その結果を〔表1〕に示す。
【0119】〔実施例9〕磁性塗料Bに代えて下記磁性
塗料Cを塗布して磁性層を形成した以外は、実施例8に
準じて磁気テープを作成した。また、得られた磁気テー
プを用いて実施例1に準じて評価用カセットも作成し
た。この磁気テープ及び評価用カセットについて実施例
1と同様に試験を行い評価した。その結果を〔表1〕に
示す。尚、磁性塗料Cを用いて形成した磁性層の保磁力
及び飽和磁束密度を上記の実施例1における〔測定法〕
に準じて測定したところ、保磁力は、2310Oeであ
り、飽和磁束密度は、3670ガウスであった。
【0120】磁性塗料C 前記磁性塗料Aで用いた強磁性金属粉末に代えて、下記
の強磁性金属粉末を用いた以外は、前記磁性塗料Aと同
様。 ・鉄を主体とする針状の強磁性金属粉末 Fe:Al:Y:Co:Nd:Ba=69:4:5:2
0:1:1(重量比) 保磁力;2230Oe、 飽和磁化;132emu/g、 平均長軸長;0.065μm、比表面積;61m2
g、 X線粒径;145Å、 含有水分量;0.8wt%(対金属粉末)
【0121】〔比較例1〕磁性塗料Aに代えて下記磁性
塗料Dを塗布して磁性層を形成した以外は、実施例1に
準じて磁気テープを作成した。また、得られた磁気テー
プを用いて実施例1に準じて評価用カセットも作成し、
該磁気テープ及び評価用カセットについて実施例1と同
様の試験を行い評価した。その結果を〔表2〕に示す。
尚、磁性塗料Dを用いて形成した磁性層の保磁力及び飽
和磁束密度を上記の実施例1における〔測定法〕に準じ
て測定したところ、保磁力は、1890Oeであり、飽
和磁束密度は、3960ガウスであった。
【0122】磁性塗料D 前記磁性塗料Aで用いた強磁性金属粉末に代えて、下記
の強磁性金属粉末を用いた以外は、前記磁性塗料Aと同
様。 ・鉄を主体とする紡錘状の強磁性金属粉末 Fe:Al:Si:Co:Ba=74:4:2:17:
2(重量比) 保磁力;1830Oe、 飽和磁化;148emu/g、 平均長軸長;0.13μm、比表面積;49m2 /g、 X線粒径;165Å、 含有水分量;0.95wt%(対金属粉末)
【0123】〔比較例2〕磁性塗料Aに代えて上記磁性
塗料Dを塗布して磁性層を形成し、磁性の塗料(イ)に
代えて前記の非磁性の塗料(ニ)を塗布して中間層(非
磁性中間層)を形成した以外は、実施例1に準じて磁気
テープを作成した。また、得られた磁気テープを用いて
実施例1に準じて評価用カセットも作成し、該磁気テー
プ及び評価用カセットについて実施例1と同様の試験を
行い評価した。その結果を〔表2〕に示す。
【0124】〔比較例3〕磁性塗料Aを乾燥厚が1.5
μmとなるように塗布して磁性層を形成し、中間層を形
成せず、該磁性層のみの単層構造とした以外は、実施例
1に準じて磁気テープを作成した。また、得られた磁気
テープを用いて実施例1に準じて評価用カセットも作成
し、該磁気テープ及び評価用カセットについて実施例1
と同様の試験を行い評価した。その結果を〔表2〕に示
す。
【0125】〔比較例4〕カレンダー処理の温度を80
℃として磁気テープを製造した以外は、実施例2に準じ
て磁気テープを作成した。また、得られた磁気テープを
用いて実施例1に準じて評価用カセットも作成し、該磁
気テープ及び評価用カセットについて実施例1と同様の
試験を行い評価した。その結果を〔表2〕に示す。
【0126】〔比較例5〕バックコート塗料(i)に代
えて下記バックコート塗料(ii)を塗布してバックコー
ト層を形成した以外は、実施例3に準じて磁気テープを
作成した。また、得られた磁気テープを用いて実施例1
に準じて評価用カセットも作成し、該磁気テープ及び評
価用カセットについて実施例1と同様の試験を行い評価
した。その結果を〔表2〕に示す。バックコート塗料(ii) 微粒子カーボンブラックの配合量を32重量部とし、粗
粒子カーボンブラックの配合量を8重量部とした以外
は、前記バックコート塗料(i)と同様。
【0127】〔比較例6〕表層の残留溶剤量が1200
ppmとなるように磁気テープを製造した以外は、実施
例5に準じて磁気テープを作成した。また、得られた磁
気テープを用いて実施例1に準じて評価用カセットも作
成し、該磁気テープ及び評価用カセットについて実施例
1と同様の試験を行い評価した。その結果を〔表2〕に
示す。
【0128】〔比較例7〕裏層の残留溶剤量が900p
pmとなるように磁気テープを製造した以外は、実施例
6に準じて磁気テープを作成した。また、得られた磁気
テープを用いて実施例1に準じて評価用カセットも作成
し、該磁気テープ及び評価用カセットについて実施例1
と同様の試験を行い評価した。その結果を〔表2〕に示
す。
【0129】〔比較例8〕表層の残留溶剤量が1200
ppm、裏層の残留溶剤量が900ppmとなるように
磁気テープを製造した以外は、実施例5に準じて磁気テ
ープを作成した。また、得られた磁気テープを用いて実
施例1に準じて評価用カセットも作成し、該磁気テープ
及び評価用カセットについて実施例1と同様の試験を行
い評価した。その結果を〔表2〕に示す。
【0130】
【表1】
【0131】
【表2】
【0132】〔表1〕及び〔表2〕に示す結果から明ら
かなように、本発明の磁気記録媒体は、表層が前記範囲
の残留溶剤量を有し、磁性層が前記の特定の強磁性金属
粉末を有し且つ前記範囲の厚み及び中心線表面粗さを有
し、また、裏層が前記範囲の残留溶剤量を有し、バック
コート層が前記範囲の中心線表面粗さを有するので、電
磁変換特性が優れ、且つ保存時(原反状態での保存時、
スリットして作成したパンケーキ状態での保存時及びカ
セット状態での保存時の何れも含む)における電磁変換
特性の低下が少ないことが判る。
【0133】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、電磁変換特性
が優れ、且つ保存時における電磁変換特性の低下が少な
いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の磁気記録媒体の構造を示す概
略断面図である。
【符号の説明】
1 磁気記録媒体 2 非磁性支持体 3 中間層 4 磁性層 5 バックコート層 10 表層 20 裏層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0096
【補正方法】変更
【補正内容】
【0096】得られた磁気記録媒体としての磁気テープ
について、下記〔測定法〕に示す如く、角型比、飽和磁
束密度の減衰率ΔBs、ヤング率E、曲げ剛性、残留溶
剤量、中心線表面粗さRa、C/N特性及び耐久性(エ
ラーレート変化率)について評価した。その結果を〔表
1〕に示す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0107
【補正方法】変更
【補正内容】
【0107】◎保存安定性(エラーレート変化率) 得られた評価用カセットについて、DDS−2ドライブ
を用い、信号をテープ全長に記録し、再生してエラーレ
ートを測定し、その平均値(全長の平均値)を求め、こ
れを保存前のエラーレートとした。また、温度60℃、
相対湿度90%の保存条件で30日間保存した後のエラ
ーレートを同様に測定し、その平均値を求め、これを保
存後のエラーレートとした。そして、(保存後のエラー
レート)/(保存前のエラーレート)をエラーレート
率として求め、これにより保存安定性を評価した。
尚、上昇の少ない方が保存安定性が良好であることを表
す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0130
【補正方法】変更
【補正内容】
【0130】
【表1】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0131
【補正方法】変更
【補正内容】
【0131】
【表2】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体と表層と裏層とからなり、
    該表層は、該非磁性支持体の表面側に設けられた中間層
    と最上層としての磁性層とを具備し、該裏層は、該非磁
    性支持体の裏面側に設けられたバックコート層を具備
    し、該磁性層は、強磁性金属粉末及びバインダを含む磁
    気記録媒体において、 上記表層の残留溶剤量は、5〜1000ppmであり、 上記強磁性金属粉末は、鉄を主体とする強磁性金属粉末
    であり、ランタノイドを含む周期律表のIIIa族の元素の
    一種以上をFe原子100重量部に対して0.8〜20
    重量部含み、 上記磁性層の厚みは、0.05〜0.6μmであり、 上記磁性層の中心線表面粗さRaは、1〜5nmであ
    り、 上記裏層の残留溶剤量は、5〜800ppmであり、 上記バックコート層の中心線表面粗さRaは、2〜8n
    mであることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記磁性層の飽和磁束密度の減衰率ΔB
    s(温度60℃、相対湿度90%の環境下に30日間放
    置した後の飽和磁束密度Bs’の、放置前の該磁性層の
    飽和磁束密度Bsに対する変化率であり、ΔBs=(1
    −Bs’/Bs)×100で表される値)が、10%以
    下であることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 厚みが3〜10μmであり、曲げ剛性が
    7×10-4〜4.2×10-3N・mm2 であることを特
    徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記強磁性金属粉末は、粒子形状が針状
    又は紡錘状であり、比表面積が38〜80m2 /gであ
    り、長軸長が0.03〜0.2μmであることを特徴と
    する請求項1記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 上記強磁性金属粉末は、Co原子をFe
    原子100重量部に対して0.5〜66重量部含むこと
    を特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 ヤング率Eが5〜15kN/mm2 であ
    ることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 上記中間層は、沸点が130〜180℃
    の高沸点溶剤を含む中間塗料用溶剤を含有する中間塗料
    から形成されており、上記磁性層は、上記高沸点溶剤を
    含む磁性塗料用溶剤を含有する磁性塗料から形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 上記中間層は、蒸発速度指数が10〜4
    5の低揮発性溶剤を含む中間塗料用溶剤を含有する中間
    塗料から形成されており、上記磁性層は、上記低揮発性
    溶剤を含む磁性塗料用溶剤を含有する磁性塗料から形成
    されていることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒
    体。
JP10790996A 1996-04-26 1996-04-26 磁気テープ記録媒体 Expired - Fee Related JP3559388B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10790996A JP3559388B2 (ja) 1996-04-26 1996-04-26 磁気テープ記録媒体
US08/742,815 US5795642A (en) 1996-04-26 1996-11-01 Magnetic recording medium

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10790996A JP3559388B2 (ja) 1996-04-26 1996-04-26 磁気テープ記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09293230A true JPH09293230A (ja) 1997-11-11
JP3559388B2 JP3559388B2 (ja) 2004-09-02

Family

ID=14471138

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10790996A Expired - Fee Related JP3559388B2 (ja) 1996-04-26 1996-04-26 磁気テープ記録媒体

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5795642A (ja)
JP (1) JP3559388B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010102818A (ja) * 2008-09-29 2010-05-06 Fujifilm Corp 磁気記録媒体
JP2011158064A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Hitachi Maxell Ltd グランドパッキン及び粉体分散塗料の製造方法

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69737438D1 (de) * 1996-12-27 2007-04-19 Tdk Corp Magnetisches Aufzeichnungsmedium
DE19840525A1 (de) * 1998-09-06 2000-03-09 Inst Neue Mat Gemein Gmbh Verfahren zur Herstellung optischer Schichten von gleichmäßiger Schichtdicke
EP1049077A1 (en) 1999-04-28 2000-11-02 TDK Corporation Magnetic recording medium
US6630256B2 (en) * 2000-08-03 2003-10-07 Fuji Photo Film Co., Ltd. Magnetic recording medium comprising a non-magnetic layer having inorganic particles of specific size and distribution
JP2004005937A (ja) * 2002-04-25 2004-01-08 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体
JP2004046928A (ja) * 2002-07-09 2004-02-12 Sony Corp 磁気記録媒体
AU2003282694A1 (en) * 2002-10-08 2004-05-04 Scientific Games, Inc. Methods for applying coating compositions to an article and articles produced thereof
US20050129983A1 (en) * 2003-12-15 2005-06-16 Imation Corp. Magnetic recording medium having a backside coating dispersion
JP2006054000A (ja) * 2004-08-12 2006-02-23 Hitachi Maxell Ltd 磁気記録媒体
JP2006107543A (ja) * 2004-09-30 2006-04-20 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気テープカートリッジ
JP3852476B2 (ja) * 2005-01-13 2006-11-29 ソニー株式会社 磁気記録媒体
US8356678B2 (en) * 2010-10-29 2013-01-22 Racional Energy & Environment Company Oil recovery method and apparatus
US9334436B2 (en) 2010-10-29 2016-05-10 Racional Energy And Environment Company Oil recovery method and product
WO2019225348A1 (ja) * 2018-05-23 2019-11-28 関西ペイント株式会社 複層塗膜及び複層塗膜の形成方法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59203224A (ja) * 1983-05-02 1984-11-17 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体
JPS63255814A (ja) * 1987-04-13 1988-10-24 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体
JPH0642285B2 (ja) * 1987-10-06 1994-06-01 富士写真フイルム株式会社 磁気記録媒体の製造方法
JPH0194531A (ja) * 1987-10-06 1989-04-13 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体の製造方法
JPH01241019A (ja) * 1988-03-19 1989-09-26 Hitachi Maxell Ltd 磁気記録媒体
JP2665671B2 (ja) * 1988-04-28 1997-10-22 コニカ株式会社 磁気記録媒体
JPH0287320A (ja) * 1988-09-22 1990-03-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 磁気記録媒体
JPH02310821A (ja) * 1989-05-24 1990-12-26 Hitachi Maxell Ltd 磁気記録媒体
DE69104861T2 (de) * 1990-02-13 1995-06-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd Magnetische Aufzeichnungsträger.
JP2738771B2 (ja) * 1990-04-05 1998-04-08 松下電器産業株式会社 磁気記録媒体およびその製造方法
JP2746313B2 (ja) * 1990-07-20 1998-05-06 キヤノン株式会社 情報記録方法
JP2716872B2 (ja) * 1990-12-27 1998-02-18 富士写真フイルム株式会社 磁気記録媒体及びその製造方法
JPH0642285A (ja) * 1992-07-20 1994-02-15 Okumura Corp リーミング用トンネル掘進機

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010102818A (ja) * 2008-09-29 2010-05-06 Fujifilm Corp 磁気記録媒体
JP2011158064A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Hitachi Maxell Ltd グランドパッキン及び粉体分散塗料の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3559388B2 (ja) 2004-09-02
US5795642A (en) 1998-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3559388B2 (ja) 磁気テープ記録媒体
JPH08180378A (ja) 磁気記録媒体
JP2810339B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2820913B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2813157B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2815834B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3975367B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3130436B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3111841B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2801165B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3012190B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH11120540A (ja) 磁気記録媒体
JPH0950621A (ja) 磁気記録媒体
JPH11144234A (ja) 磁気テープ
JPH09147350A (ja) 磁気記録媒体
JPH11144229A (ja) 磁気記録媒体
JPH1027330A (ja) 磁気記録媒体
JP2000123347A (ja) 磁気記録媒体
JPH08180377A (ja) 磁気記録媒体
JPH08287452A (ja) 磁気記録媒体
JPH08287451A (ja) 磁気記録媒体
JPH10293919A (ja) 磁気記録媒体
JPH08235571A (ja) 磁気記録媒体
JPH09219013A (ja) 磁気記録媒体
JPH08180379A (ja) 磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040407

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040521

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080528

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090528

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090528

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100528

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110528

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110528

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120528

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130528

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140528

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees