JPH08180377A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH08180377A JPH08180377A JP6325499A JP32549994A JPH08180377A JP H08180377 A JPH08180377 A JP H08180377A JP 6325499 A JP6325499 A JP 6325499A JP 32549994 A JP32549994 A JP 32549994A JP H08180377 A JPH08180377 A JP H08180377A
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Abstract
り、更にはオーバーライト特性にも優れた磁気記録媒体
を提供すること。 【構成】 非磁性支持体と、該非磁性支持体上に設けら
れた複数の磁性層とを有し、該複数の磁性層は、最上層
として設けられた第1の磁性層と、該第1の磁性層に隣
接して設けられた第2の磁性層とを含む磁気記録媒体に
おいて、上記の第1の磁性層は、飽和磁化が140〜1
60emu/gである強磁性金属粉末を含有しており、上記
の第2の磁性層は、軟磁性粉末を含有することを特徴と
する磁気記録媒体。
Description
びオーバーライト特性に優れた磁気記録媒体に関する。
り、磁気記録媒体は、テープ、ディスク、ドラム或いは
シート等の形態で汎用されている。このような磁気記録
媒体は、通常、ポリエステルフルムのような非磁性支持
体上に、磁性粉及び結合剤を主成分とする磁性塗料を塗
布することにより製造されている。そして、特に近年に
おいては、磁気記録媒体に対し、その小型化と共に記録
の高密度化が要求されている。斯る要求に応えるため
に、例えば、磁性層の保磁力Hcや残留磁束密度Br
を向上させること、及び磁性層の厚さを薄くすること
が提案されており、該の提案としては、具体的には、
磁性層と支持体との間に第2の層を設け、該第2の層と
磁性層とを重層塗布により形成する、所謂ダブルコート
法が提案されている。しかし、上記の提案では、オー
バーライト特性が低下するという問題がある他、従来の
デッキを用いて再生を行う場合には最適電流値がズレて
低周波の出力が低下することがあるという問題がある。
また、上記の提案では、得られる磁気記録媒体の高周
波特性は良好であるが、低周波特性が低下するという問
題がある。
低周波特性の両方が良好であり、更にはオーバーライト
特性にも優れた磁気記録媒体を提供することにある。
を解決すべく鋭意検討を行った結果、磁気記録媒体の最
上層として設けられ、特定の飽和磁化を有する強磁性金
属粉末を含有する磁性層を設け、該磁性層に隣接して軟
磁性粉末を含有する磁性層を設けた磁気記録媒体が上記
目的を達成し得ることを知見した。
ので、非磁性支持体と、該非磁性支持体上に設けられた
複数の磁性層とを有し、該複数の磁性層は、最上層とし
て設けられた第1の磁性層と、該第1の磁性層に隣接し
て設けられた第2の磁性層とを含む磁気記録媒体におい
て、上記の第1の磁性層は、飽和磁化が140〜160
emu/gである強磁性金属粉末を含有しており、上記の第
2の磁性層は、軟磁性粉末を含有することを特徴とする
磁気記録媒体を提供するものである。
に説明する。先ず、図1を参照して、本発明の磁気記録
媒体の好ましい構成を例示して説明する。
磁性支持体2と、該非磁性支持体2上に設けられた複数
の磁性層3とを有し、該複数の磁性層3は、最上層とし
て設けられた第1の磁性層3aと、該第1の磁性層3a
に隣接して設けられた第2の磁性層3bとからなる。ま
た、上記非磁性支持体2の裏面には、必要に応じてバッ
クコート層4が設けられる。
性支持体、上記第1の磁性層、上記第2の磁性層及び上
記バックコート層以外に、更に、非磁性支持体と第2の
磁性層又はバックコート層との間に設けられるプライマ
ー層や、長波長信号を使用するハードシステムに対応し
てサーボ信号等を記録するために設けられる第3の磁性
層等の他の層を設けてもよい。
上記非磁性支持体1は、通常公知のものを特に制限され
ることなく用いることができるが、具体的には、高分子
樹脂からなる可撓性フィルムやディスク;Cu,Al,
Zn等の非磁性金属、ガラス、磁器、陶器等のセラミッ
ク等からなるフィルム、ディスク、カード等を用いるこ
とができる。
する上記高分子樹脂としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンビスフェノキシカルボキシレート等
のポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフィン類、セルロースアセテートブチレート、
セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース誘
導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル
系樹脂、或いはポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネ
ート、ポリスルフォン、ポリエーテル・エーテルケト
ン、ポリウレタン等が挙げられ使用に際しては、単独若
しくは2種以上併用して用いることができる。
非磁性支持体の裏面に必要に応じて設けられる上記バッ
クコート層は、公知のバックコート塗料を特に制限なく
用いて形成することができる。
支持体上に設けられる上記第1の磁性層は、磁気記録媒
体の最上層、即ち、磁気記録媒体の表面に位置する層と
して設けられ、特定の飽和磁化を有する強磁性金属粉末
を含有する層であり、後述する第2の磁性層上に第1の
磁性塗料を塗布することにより形成される。上記の第1
の磁性塗料は、上記強磁性金属粉末、バインダ及び溶剤
を主成分とする塗料が好ましく用いられる。
飽和磁化は、140〜160emu/gであり、好ましくは
142〜158emu/gである。上記飽和磁化が、140
emu/g未満であると、第1の磁性層の飽和磁束密度が低
くなり、低周波出力が低下し、また、160emu/gを超
えると、各強磁性金属粉末間の相互作用が大きくなり、
結果的に、強磁性金属粉末が凝集状態となって、所望の
出力を得るのが困難となる。また、上記強磁性金属粉末
の保磁力は、1600〜2500Oeであるのが好まし
く、1700〜2400Oeであるのが更に好ましい。
上記強磁性金属粉末の上記保磁力が、それぞれ、上記の
下限未満であると、減磁しやすいため短波長RF出力が
得られず、また、上記の上限を超えると、ヘッド磁界が
不充分となり書き込み能力が不足し、更にはオーバーラ
イト特性が悪化するので、上記範囲内とするのが好まし
い。
上記の第1の磁性層の保磁力は、好ましくは1800〜
2400Oe、更に好ましくは1800〜2300Oe
であり、また、上記の第1の磁性層の飽和磁束密度は、
好ましくは3000〜5500ガウス、更に好ましくは
3200〜5000ガウスである。
上述の範囲内のものであれば特に制限されないが、金属
分が70重量%以上であり、該金属分の80重量%以上
がFeである強磁性金属粉末が挙げられる。該強磁性金
属粉末の具体例としては、例えば、Fe−Co、Fe−
Ni、Fe−Al、Fe−Ni−Al、Fe−Co−N
i、Fe−Ni−Al−Zn、Fe−Al−Si等が挙
げられる。また、該強磁性金属粉末の形状は、針状又は
紡錘状で、その長軸長が好ましくは0.05〜0.25
μm、更に好ましくは0.05〜0.2μmであり、好
ましい針状比が、3〜20、好ましいX線粒径が、13
0〜250Åであるのが望ましい。
じて、稀土類元素や遷移金属元素を含有せしめることも
できる。また、上記強磁性金属粉末には、該強磁性金属
粉末粒子を均一にして分散性等を向上させるために、表
面処理を施すのが好ましい。上記表面処理は、「Charac
terization of Powder Surfaces 」;Academic Pressに
記載されている方法等と同様の方法により行うことがで
き、例えば上記強磁性金属粉末の表面を無機質酸化物で
被覆する方法が挙げられる。この際、用いることができ
る上記無機質酸化物としては、Al2 O3 、SiO2 、
TiO2 、ZrO2 、SnO2 、Sb2 O3 、ZnO等
が挙げられ、使用に際しては、単独若しくは2種以上混
合して用いることができる。上記表面処理は、上記の方
法以外に、シランカップリング処理、チタンカップリン
グ処理及びアルミナカップリング処理等の有機処理によ
り行うこともできる。
られる上記強磁性金属粉末としては、上述の組成の最適
化及び上記表面処理の最適化により、粉末粒子を均一に
したものが特に好ましく用いられる。即ち、上記強磁性
金属粉末としては、磁気特性を付与する中心部と該中心
部を被覆する酸化物層とからなり、該中心部の組成が下
記組成であり、該酸化物層の組成が下記組成である
強磁性金属粉末が、特に好ましく挙げられる。
との比が、重量比で、Fe:Co=100:10〜100:
40である組成。尚、上記組成においては、Cr,Ni,稀
土類金属原子,遷移金属原子,C,N,P等をFeとCoと
の合計量100重量部に対して0.1〜20重量部添加
した組成でもよい。
2 O3 ,BaO,CaO等 また、上記酸化物層は、上述の表面処理に準じて、上記
中心部を還元して金属微粒子化した後、徐々に酸素ガス
を導入して形成したものであり、該中心部の表面におけ
る酸化物層は、上記酸素ガスとの反応により形成された
酸化物被覆層と、更に該酸化物被覆層の上層として共沈
法、エピタキシャル結晶成長等により形成された表面処
理酸化物層とからなるものである。即ち、上記酸化物層
は、多層に形成されたものである。更に、上記表面処理
酸化物層も多層で且つ各層の厚さが薄く均一であること
が好ましく、具体的には、1〜5層で、各層の厚さが
0.2〜1mμであるのが好ましい。
脂、熱硬化性樹脂、及び反応型樹脂等が挙げられ、使用
に際しては単独又は混合物として用いることができる。
上記バインダの具体例としては、塩化ビニル系の樹脂、
ポリエステル、ポリウレタン、ニトロセルロース、エポ
キシ樹脂等が挙げられ、その他にも、特開昭57−16
2128号公報の第2頁右上欄19行〜第2頁右下欄1
9行等に記載されている樹脂等が挙げられる。さらに、
上記バインダは、分散性等向上のために極性基を含有し
てもよい。上記バインダの使用量は、上記強磁性金属粉
末100重量部に対して約5〜100重量部とするのが
好ましく、5〜70重量部とするのが特に好ましい。
テル系の溶剤、エーテル系の溶剤、芳香族炭化水素系の
溶剤、及び塩素化炭化水素系の溶剤等が挙げられ、具体
的には、特開昭57−162128号公報の第3頁右下
欄17行〜第4頁左下欄10行等に記載されている溶剤
を用いることができる。また、上記溶剤の使用量は、上
記強磁性金属粉末100重量部に対して、80〜500
重量部が好ましく、100〜350重量部が更に好まし
い。
潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆剤、防黴剤、及び硬
化剤等の通常磁気記録媒体に用いられている添加剤を、
必要に応じて添加することができる。上記添加剤として
は、具体的には、特開昭57−162128号公報の第
2頁左上欄6行〜第2頁右上欄10行及び第3頁左上欄
6行〜第3頁右上欄18行等に記載されている種々の添
加剤を挙げることができる。
ば、上記磁性粉体及び上記バインダを溶剤の一部と共に
ナウターミキサー等に投入し予備混合して混合物を得、
得られた混合物を連続式加圧ニーダー等により混練し、
次いで、溶剤の一部で希釈し、サンドミル等を用いて分
散処理した後、潤滑剤等の添加剤を混合して、濾過し、
更にポリイソシアネート等の硬化剤や残りの溶剤を混合
する方法等を挙げることができる。
1.0μmであるのが好ましく、0.05〜0.8μm
であるのが更に好ましい。0.05μm未満であると、
均一塗布が困難となり、耐久性も低下する場合があり、
1.0μmを超えると、厚み損失が大きくなり、オーバ
ーライト特性が著しく不良となる場合があるので、上記
範囲内とするのが好ましい。
磁性層に隣接して設けられる上記第2の磁性層は、軟磁
性粉末を含有する層であって、上記非磁性支持体上に第
2の磁性塗料を塗布して形成される層である。上記第2
の磁性塗料は、該軟磁性粉末、バインダ及び溶剤を主成
分とする塗料を好ましく用いることができる。
ればいかなるものでも用いることができるが、特に磁気
ヘッドや電子回路等のいわゆる弱電機器に用いられるも
のが好ましく、例えば近角聡信著「強磁性体の物理
(下)磁気特性と応用」(裳華房,1984年)368
〜376頁に記載されているソフト磁性材料が使用で
き、具体的には、酸化物軟磁性粉末が挙げられる。上記
酸化物軟磁性粉末としては、スピネル型フェライト粉末
が好ましく用いられ、該スピネル型フェライト粉末とし
ては、MnFe2 O4 、Fe3 O4 、CoFe2 O4 、
NiFe2 O4 、MgFe2 O4 、Li0.5 Fe2.5 O
4 や、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライ
ト、Ni−Cu系フェライト、Cu−Zn系フェライ
ト、Mg−Zn系フェライト、Li−Zn系ファレイト
等を挙げることができ、これらの中でも、Mn−Zn系
フェライトおよびNi−Zn系フェライトが好ましい。
また、使用に際しては、その一種を単独で使用すること
もできるが、その二種以上を併用することもできる。
性粉末等を用いることもできる。前記金属軟磁性粉末と
しては、Fe−Si合金、Fe−Al合金(Alperm, Alf
enol ,Alfer)、パーマロイ(Ni−Fe系二元合金、お
よびこれにMo、Cu、Crなどを添加した多元系合
金)、センダスト(Fe−Si−Al〔9.6重量%の
Si、5.4%のAl、残りがFeである組成〕)、F
e−Co合金等を挙げることができる。また、使用に際
しては、その一種を単独で使用することもできるし、又
その二種以上を併用することもできる。
0.1〜150Oeであり、飽和磁化は、通常30〜9
0emu/gである。また、金属軟磁性粉末の保磁力は、通
常0.02〜100Oeであり、飽和磁化は、通常50
〜500emu/gである。また、上記軟磁性粉末の粒径
は、1mμ〜1,000mμであるのが好ましく、1m
μ〜500mμであるのが更に好ましい。
上記バインダ及び上記溶剤は、上記の第1の磁性塗料に
用いられる上記バインダ及び上記溶剤と同じものを用い
ることができる。また、上記の第2の磁性塗料における
上記バインダの配合割合は、上記軟磁性粉末及び必要に
応じて添加される後述の非磁性粉体の合計量100重量
部に対して、5〜200重量部が好ましく、5〜100
重量部が更に好ましい。また、上記の第2の磁性塗料に
おける上記溶剤の配合割合は、上記軟磁性粉末100重
量部に対して、80〜500重量部が好ましく、100
〜350重量部が更に好ましい。
潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆剤、防黴剤、及び硬
化剤等の通常磁気記録媒体に用いられている添加剤を、
必要に応じて添加することができる。上記添加剤として
は、具体的には、特開昭57−162128号公報の第
2頁左上欄6行〜第2頁右上欄10行及び第3頁左上欄
6行〜第3頁右上欄18行等に記載されている種々の添
加剤を挙げることができる。
粉体を添加することもできる。上記非磁性粉体として
は、非磁性であれば特に制限されないが、カーボンブラ
ック、グラファイト、酸化チタン、硫酸バリウム、硫化
亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、
酸化カルシウム、酸化マグネシウム、二硫化タングステ
ン、二硫化モリブデン、窒化ホウ素、二酸化錫、二酸化
珪素、非磁性の酸化クロム、アルミナ、炭化珪素、酸化
セリウム、コランダム、人造ダイヤモンド、非磁性の酸
化鉄、ザクロ石、ガーネット、ケイ石、窒化珪素、炭化
モリブデン、炭化ホウ素、炭化タングステン、炭化チタ
ン、ケイソウ土、ドロマイト、樹脂性の粉末等が挙げら
れ、中でも、カーボンブラック、酸化チタン、硫酸バリ
ウム、炭酸カルシウム、アルミナ、非磁性の酸化鉄等が
好ましく用いられる。また、上記非磁性粉体には、該非
磁性粉体の分散性等を向上させるために、該非磁性粉体
に上述の表面処理を施してもよい。
2〜5μmであるのが好ましく、0.5〜4μmである
のが更に好ましく、0.5〜2.5μmであるのが最も
好ましい。0.2μm未満であると、得られる磁気記録
媒体のこしの強さが弱くなり、5μmを超えると、オー
バーライト特性が低下するので上記範囲内とするのが好
ましい。
ープやDATテープ等の磁気テープとして好適である
が、フロッピーディスク等の他の磁気記録媒体としても
適用することができる。
法の概略を述べる。まず、上記非磁性支持体上に上記の
第1の磁性塗料と上記の第2の磁性塗料とを第1の磁性
層及び第2の磁性層の乾燥厚みがそれぞれ前記の厚みと
なるようにウエット・オン・ウエット方式により同時重
層塗布を行い、第1及び第2の磁性層の塗膜を形成す
る。即ち、上記の第1の磁性層は、上記の第2の磁性層
の湿潤時に塗設・形成されているのが好ましい。次い
で、該塗膜に対して、磁場配向処理を行った後、乾燥処
理を行い巻き取る。この後、必要に応じてカレンダー処
理を行った後、更に必要に応じてバックコート層を形成
する。次いで、必要に応じて、例えば、磁気テープを得
る場合には、40〜70℃下にて、6〜72時間エージ
ング処理し、所望の幅にスリットする。
883号公報の第42欄31行〜第43欄31行等に記
載されており、上記第2の磁性層を形成する上記第2の
磁性塗料が乾燥する前に上記の第1の磁性層を形成する
上記の第1の磁性塗料を塗布する方法であって、上記の
第1の磁性層と上記の第2の磁性層との境界面が滑らか
になると共に上記の第1の磁性層の表面性も良好になる
ため、ドロップアウトが少なく、高密度記録に対応でき
且つ塗膜(第1の磁性層及び第2の磁性層)の耐久性に
も優れた磁気記録媒体が得られる。
第2の磁性塗料が乾燥する前に行われ、例えば、本発明
の磁気記録媒体が磁気テープの場合には、上記第1の磁
性塗料の塗布面に対して平行方向に約500Oe以上、
好ましくは約1000〜10000Oeの磁界を印加す
る方法や、上記の第1及び第2の磁性塗料が湿潤状態の
うちに1000〜10000Oeのソレノイド等の中を
通過させる方法等により行うことができる。
に加熱された気体の供給により行うことができ、この
際、気体の温度とその供給量を制御することにより塗膜
の乾燥程度を制御することができる。
ル及びコットンロール若しくは合成樹脂ロール、メタル
ロール及びメタルロール等の2本のロールの間を通すス
ーパーカレンダー法等により行うことができる。また、
上記カレンダー処理の条件は、60〜140℃、100
〜500kg/cmとすることができる。
コート層は、上記非磁性支持体の裏面(上記第1及び第
2の磁性層を設けていない側の面)に設けられるもので
あり、通常バックコート層の形成に用いられているバッ
クコート塗料を上記非磁性支持体上に塗布することによ
り得られるものである。
は、必要に応じ、磁性層表面の研磨やクリーニング工程
等の仕上げ工程を施すこともできる。また、上記第1及
び第2の磁性塗料の塗布は、通常公知の逐次重層塗布方
法により行うこともできる。
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
配合の第1の磁性塗料A〜Cと、下記配合の第2の磁性
塗料(イ)及び(ロ)とを〔表1〕に示す組み合わせで
用い、またバックコート塗料として下記配合のバックコ
ート塗料を用い、下記〔磁気記録媒体の製造〕に準じて
磁気テープの製造を行って、それぞれ〔表1〕に示す第
1及び第2の磁性塗料により第1及び第2の磁性層が形
成されてなる磁気記録媒体としての磁気テープを得た。
尚、第1の磁性塗料A〜Cを用いて形成した第1の磁性
層の保磁力及び飽和磁束密度を後述の〔測定法〕に準じ
て測定したところ、第1の磁性塗料Aを用いて形成した
第1の磁性層の保磁力は、1890Oeであり、飽和磁
束密度は、4150ガウスであった。また第1の磁性塗
料Bを用いて形成した第1の磁性層の保磁力は、213
0Oeであり、飽和磁束密度は、4070ガウスであっ
た。また第1の磁性塗料Cを用いて形成した第1の磁性
層の保磁力は、1890Oeであり、飽和磁束密度は、
3720ガウスであった。
は、上記の第1の磁性塗料Aと同じ配合 ・強磁性金属粉末 Fe:Co:Al:Y:Ca:Ni=100:30:
3:6:0.3:0.2(重量比) 保磁力;2050Oe、 飽和磁化;148emu/g 平均長軸長;0.08μm、針状比10、比表面積;5
4m2 /g
は、上記の第1の磁性塗料Aと同じ配合 ・強磁性金属粉末 Fe:Co:Al:Y:Ca:Ni=100:10:
4:2:0.5:0.(重量比) 保磁力;1810Oe、 飽和磁化;132emu/g 平均長軸長;0.12μm、針状比8、比表面積;56
m2 /g
<x<1.5)〔保磁力;850Oe、飽和磁化;76
emu/g、平均長軸長;0.20μm、針状比12、比表
面積;39m2 /g〕を用いた以外は、上記の第2の磁
性塗料(イ)と同じ。
エチレンテレフタレートフィルムの表面上に上記の第1
及び第2の磁性塗料を乾燥厚みが〔表1〕に示す値とな
るように塗布し、第1及び第2の磁性層の塗膜を形成し
た。次いで、塗膜が湿潤状態のうちに5000Oeのソ
レノイド中を通過させて磁場配向処理を行い、80℃に
て乾燥処理を行った後巻き取った。次いで、85℃、3
50kg/cmの条件でカレンダー処理を行い第1及び
第2の磁性層を形成した後、上記非磁性支持体の裏面上
にバックコート塗料を乾燥厚さが0.5μmになるよう
塗布し、90℃にて乾燥処理を行った後、巻き取った。
その後、50℃下にて、16時間エージング処理した
後、8mm幅のテープ状に裁断し、磁気テープを得、得ら
れた磁気テープを8mmカセットケースに装填して録画時
間120分の8mmビデオカセットを作製した。
について、下記の如くC/N特性(9MHz;高周波出
力特性、2MHz;低周波出力特性)及びオーバーライ
ト特性について評価した。その結果を〔表1〕に示す。
第1の磁性層について、粘着テープを用いて該非磁性支
持体及び第2の磁性層から該第1の磁性層のみを剥離さ
せ、該第1の磁性層を所定寸法形状に打抜き、振動式磁
力計を使用して、印加磁場10kOeにて、保磁力及び
飽和磁束密度をそれぞれ測定した。 ◎C/N特性(8mmの評価) 市販のHi8デッキを改造した8mmビデオデッキを用
い、9MHz及び2MHzの単一波を記録し、再生出力
(C)をスペクトラムアナライザーで観測し、ノイズレ
ベルを8MHzノイズレベル(N)としてC/Nを表わ
した。尚、比較例1を基準とした。 ◎オーバーライト特性 市販のHi8デッキを改造した8mmビデオデッキを用
い、2MHzの信号を飽和レベルで記録し、その後、9
MHzの信号を重ね書き記録した際の2MHzの信号の
残留出力レベルを測定した。尚、比較例1を基準とし
た。また、残留出力レベルが小さい程、オーバーライト
特性は良好である。
て下記非磁性塗料を用いた以外は、上記の実施例1及び
2,比較例1及び2と同様にして磁気テープを作製し、
得られた磁気テープについて実施例1及び2,比較例1
及び2と同様に試験を行い評価した。その結果を〔表
1〕に示す。非磁性塗料(ハ) Mn−Znフェライトに代えて、針状のα−Fe2 O
3 〔平均長軸長;0.17μm、針状比12〕を用いた
以外は、上記の第2の磁性塗料(イ)と同じ。
外は、実施例1及び2,比較例1及び2と同様にして磁
気テープを作製し、得られた磁気テープについて実施例
1及び2,比較例1及び2と同様に試験を行い評価し
た。その結果を〔表1〕に示す。
本発明の磁気記録媒体は、第2の磁性層が軟磁性粉末を
有しており且つ第1の磁性層が特定の範囲の強磁性金属
粉末を含有しているので、高周波出力特性及び低周波出
力特性に優れ、更にはオーバーライト特性にも優れるも
のであることが判る。
び低周波特性の両方が良好であり、更にはオーバーライ
ト特性にも優れたものである。
略断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 非磁性支持体と、該非磁性支持体上に設
けられた複数の磁性層とを有し、該複数の磁性層は、最
上層として設けられた第1の磁性層と、該第1の磁性層
に隣接して設けられた第2の磁性層とを含む磁気記録媒
体において、 上記の第1の磁性層は、飽和磁化が140〜160emu/
gである強磁性金属粉末を含有しており、上記の第2の
磁性層は、軟磁性粉末を含有することを特徴とする磁気
記録媒体。 - 【請求項2】 上記の第1の磁性層は、その厚みが0.
05〜1.0μmであり、上記の第1の磁性層は、上記
の第2の磁性層の湿潤時に塗設・形成されていることを
特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6325499A JPH08180377A (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP6325499A JPH08180377A (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08180377A true JPH08180377A (ja) | 1996-07-12 |
Family
ID=18177566
Family Applications (1)
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JP6325499A Pending JPH08180377A (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH08180377A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009519374A (ja) * | 2005-12-06 | 2009-05-14 | エルジー・ケム・リミテッド | コアシェル型のナノ粒子及びその製造方法 |
-
1994
- 1994-12-27 JP JP6325499A patent/JPH08180377A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009519374A (ja) * | 2005-12-06 | 2009-05-14 | エルジー・ケム・リミテッド | コアシェル型のナノ粒子及びその製造方法 |
US8343577B2 (en) | 2005-12-06 | 2013-01-01 | Lg Chem, Ltd. | Core-shell type nanoparticles comprising crystalline metal-oxide shell and method for preparing the same |
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