JPH09291356A - 透明導電膜付き基体とその製造方法 - Google Patents
透明導電膜付き基体とその製造方法Info
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- JPH09291356A JPH09291356A JP10733496A JP10733496A JPH09291356A JP H09291356 A JPH09291356 A JP H09291356A JP 10733496 A JP10733496 A JP 10733496A JP 10733496 A JP10733496 A JP 10733496A JP H09291356 A JPH09291356 A JP H09291356A
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Abstract
加工性にも優れ、かつ、耐アルカリ性にも優れた液晶デ
ィスプレイに好適な透明導電膜付き基体及びその製造方
法の提供。 【解決手段】下地基板1上に、酸化亜鉛を主成分とする
透明酸化物層2及びAg膜又はAgを主成分とする金属
層3をこの順にn回繰り返して積層し、n番目の金属層
3上の透明酸化物層4の上に最上層として酸化インジウ
ムを主成分とする被覆層11を形成する。
Description
体及びその製造方法に関するものである。
D」と称する)用の基体としては、図5に示すようにガ
ラス基板15上に、カラーフィルタ層7と、カラーフィ
ルターを保護するためと平滑性を確保するためのアクリ
ル系樹脂層8とを形成し、その上にシリカなどの透明無
機中間膜層9を形成して下地基板1としたものが用いら
れ、さらにその上に透明導電膜であるITO膜(酸化イ
ンジウムスズ膜)を形成した透明導電膜付き基体も広く
用いられている。
は、その高精細化、大画面化に伴い、液晶駆動用透明電
極の線幅もより細く、また長い形状のものが必要となっ
てきている。このため、シート抵抗3Ω/□以下の極め
て低抵抗の透明導電膜が必要とされる。このシート抵抗
を達成するためには、透明導電膜の厚膜化(300nm
以上)もしくは低比抵抗化(100μΩ・cm以下)を
図る必要がある。
電膜の成膜コストが増加すること、(2)電極パターニ
ングの困難さが増加すること、(3)透明導電膜の有る
部分と無い部分との間での段差が大きくなり、液晶の配
向制御が困難になる、などの問題が生じる。従って、こ
の技術にも限界がある。
も検討されているが、100μΩ・cm以下の低抵抗I
TO膜を安定して生産する方法はまだ確立されていな
い。
導電膜を容易に得る技術としては、図6に示すような、
Ag膜3をITO膜などの透明酸化物層2、4で挟んだ
ITO/Ag/ITOという構成が知られている。しか
し、この構成も低比抵抗ではあるが次のような問題を有
している。(1)室内放置により膜剥離と思われる白色
欠点を生じてしまうほど耐久性が不十分であること、
(2)酸性水溶液を用いたエッチングによる電極加工の
際にも、サイドエッチングが進行し、パターンエッジ部
に剥離が見られるなどその加工性は不十分であること。
ITO構成の電極は低抵抗が容易に得られるという利点
を有しながら、LCD用透明導電基板としては実用化さ
れていなかった。
合には、耐アルカリ性が十分ではなく、アルカリ水溶液
と接触すると膜の厚さの減少(膜べり)を招いてしま
う。
技術が有していた前述の欠点を解決し、低比抵抗で、し
かも耐久性に優れ、電極の微細加工性にも優れ、かつ、
耐アルカリ性にも優れ、例えば、液晶ディスプレイなど
に好適に利用される透明導電膜付き基体及びその製造方
法を提供することを目的とする。
解決すべくなされたものであり、本発明は、下地基板上
に、透明酸化物層及び金属層がその順にn回(nは1以
上の整数)繰り返して積層されているとともに、n番目
の金属層上にさらに透明酸化物層が形成されてなる透明
導電膜付き基体において、該金属層は、Ag膜又はAg
を主成分とする膜からなり、かつ、該透明酸化物層は酸
化亜鉛を主成分とし、かつ、n番目の金属層上の透明酸
化物層の上に酸化インジウムを主成分とする被覆層が形
成されていることを特徴とする透明導電膜付き基体を提
供する。
物層及び金属層をその順にn回(nは1以上の整数)繰
り返して積層するとともに、n番目の金属層上にさらに
透明酸化物層を形成してなる透明導電膜付き基体の製造
方法において、該透明酸化物層はGaを含む酸化亜鉛タ
ーゲットを用い、直流スパッタリングにより形成し、最
上層に酸化インジウムを主成分とする被覆層を形成する
ことを特徴とする透明導電膜付き基体の製造方法を提供
する。
分とする膜からなる。また、透明酸化物層は酸化亜鉛を
主成分とする。
条件下において非結晶構造をとっていた。しかるに、酸
化亜鉛は結晶化しやすく、Ag膜又はAgを主成分とす
る膜からなる金属層の下地層となった時、Agの結晶化
を促し、Agの凝集現象を防止するだけでなく、酸化亜
鉛と金属層との界面の付着力が向上し、その結果、耐湿
性の向上ひいては耐久性の向上と、酸性水溶液によるパ
ターニング特性が著しく向上するという作用を有する。
や耐酸性に優れる酸化インジウムを主成分とする層を被
覆層として最上層部に形成することによって、耐アルカ
リ溶液性やエッチング時の下地基板との密着性を向上す
る作用が認められる。
ムを主成分とする膜を挿入することによって、耐アルカ
リ溶液性やエッチング時の下地基板との密着性をより一
層向上させることができる。
す。
ある。この下地基板1は図5に示したように、ガラス基
板10上に、カラーフィルタ層7と、カラーフィルター
を保護するためと平滑性を確保するためのアクリル系樹
脂層8とを形成し、その上にシリカ、SiNx などの透
明無機中間膜層9を形成して下地基板とすればよい。
1上に、透明酸化物層2及び金属層がそれぞれ1回(n
=1)積層され、金属層3上にさらに透明酸化物層4が
形成されている。
ジウムを主成分とする被覆層11が形成されている。
に、透明酸化物層2、4及び金属層3、5が2回(n=
2)繰り返して積層されている。上の金属層5上にさら
に透明酸化物層6が形成されている。
り、下地基板1と透明酸化物層2との間に酸化インジウ
ムを主成分とする下地層10が介在している。かかる層
構成により図1に示す形態よりもより一層耐アルカリ性
に優れた基体が得られる。
層の3層構成で、3Ω/□程度、透明酸化物層/金属層
/透明酸化物層/金属層/透明酸化物層の5層構成で2
Ω/□、7層構成で1Ω/□の透明導電膜が得られ、透
明酸化物層のそれぞれの層の幾何学的な厚みを次のよう
な範囲内で選択することによって、光学的干渉効果によ
る透過率や色調の調整も可能となる。
耐久性向上を期待して、酸化物層(酸化亜鉛層や酸化イ
ンジウム層)の層厚をそれぞれ個別に厚くすることもで
きる。
は、光学的層厚でλ/2m(λは430〜680nm、
mは透明酸化物の屈折率)とする。
又はAgを主成分とする膜からなる。
とが均一に存在している合金膜でも、Ag膜と他の金属
膜とが積層された積層膜でも、Ag中に他の金属が濃度
勾配をもって連続的に変化している傾斜材料膜でもよ
い。このようなAgを主成分とする膜においては、Ag
の凝集現象が防止され、耐久性の高い金属層が得られ
る。ここで、他の金属としては、Pd、Au、Cu、T
i、Zr、V、Ni、Cr、Pt、Rh、Ir、W、M
o、Alなどが挙げられる。特にPd、Auが好まし
い。
量は全金属原子に対し0.1〜5.0原子%が好まし
い。かかる理由としては、0.1原子%未満では耐久性
が不十分となり、5.0原子%を超えると可視光透過率
の低下及び高比抵抗化をもたらすために好ましくない。
積層膜で構成する場合には、他の金属膜の厚さは0.1
〜3nmとすることが好ましい。
してPdを例にとると次のような層構成が例示される。
(下地基板側のGaドープ酸化亜鉛層)/(Ag層)/
(Pd層)/(Gaドープ酸化亜鉛層)、(下地基板側
のGaドープ酸化亜鉛層)/(Pd層)/(Ag層)/
(Gaドープ酸化亜鉛層)、(基体側のGaドープ酸化
亜鉛層)/(Pd層)/(Ag層)/(Pd層)/(G
aドープ酸化亜鉛膜層)、などである。
では耐久性が不十分となり、1nm以上では可視光透過
率が低下するために好ましくない。
鉛膜との片方もしくは両方の界面に0.1〜3nmの範
囲にわたりPdやAu等の他の金属の濃度が全金属原子
に対して50原子%以上であるPdやAu等の他の金属
リッチ層を含む構成が望まれる。このときPdやAu等
の他の金属リッチ層の厚みは0.1nm以下では耐久性
が不十分となり、3nm以上では可視光透過率が低下す
るという理由で好ましくない。
厚は3〜15nmが好ましい。かかる理由としては、3
nm未満ではシート抵抗が高くなり、15nmを超える
とでは可視光透過率の低下をもたらすので好ましくな
い。
に示すように金属層3中においてPdやAu等の他の金
属を濃度勾配をつけて含有せしめることができる。
酸化物層、4は他の透明酸化物層である。
ることができる。図4の(a)に示す例では、上下の透
明酸化物層2、4側ではPdやAuがリッチな組成とな
り、中間部分ではAgがリッチな組成となっている。そ
れに対し、図4の(b)に示す例では、下側の透明酸化
物層2から上側の透明酸化物層4に向かい順次Agがリ
ッチになっていく。もちろんこれ以外に適宜勾配を変え
ることができる。
化物層を3層にした場合(n=3の場合)には、シート
抵抗3Ω/□程度のものが得られるが、さらに低抵抗の
膜を得るためには、透明酸化物層、金属層、及び透明酸
化物層がこの順で5層、あるいは7層積層された構成と
することで、2Ω/□、あるいは1Ω/□も達成でき
る。
る2、4、6の酸化亜鉛を主成分とする透明酸化物層
は、Gaドープ酸化亜鉛膜により構成することが好まし
い。かかる理由としては、絶縁物である酸化亜鉛にAl
などの3価のドーパントを添加すると導電性を示すこと
が知られているが、Gaを添加したものが最も良い導電
性と可視光透過率を示すからである。
パッタリングを想定した場合、亜鉛金属をターゲットと
して用いることもできるが、成膜条件のマージンが狭い
難点がある。他方、Gaを添加することで酸化亜鉛ター
ゲットからの直流スパッタリングが可能となり、その成
膜条件のマージンも非常に広くなるためである。
は、Ga/(Ga+Zn)の割合(以下同じ)で1〜1
5原子%であることが好ましい。すなわち、Gaドープ
量は1%未満では成膜速度が遅くなり、ドープ量が15
%より多いと可視光透過率が低くなるので好ましくな
い。
ンジウムを主成分とする膜からなり、10は下地層、1
1は被覆層である。それぞれはSnをSn/(Sn+I
n)の割合で0〜15原子%含んだSnドープ酸化イン
ジウム膜が好ましい。耐アルカリ性を向上するために5
nm以上の膜厚が好ましい。
抗、高可視光透過率、高耐久性を示すが、さらに特性を
向上させるために、成膜後100〜300℃の加熱処理
をおこなってもよい。このような成膜後の100〜30
0℃の基板加熱により、Agが凝集することなく、アニ
ールされる。さらに、透明酸化物層も同時にアニールさ
れ、導電率や可視光透過率、耐久性能が向上する。
ィルター層7、及びカラーフィルターの保護と平滑化の
ためのアクリル系樹脂層保護層8とがあらかじめ形成さ
れたソーダライムガラス基板(図5)上に高周波スパッ
タリング法によりシリカ膜を10nm形成した。これに
より下地基板1を用意した。
法により、Arガス3mTorrの雰囲気下で、膜厚1
6nmのGaドープZnO膜(以下、GZO膜と称す
る)により透明酸化物層2、11nmのPdAg合金膜
によりAg層3、30nmのGZO膜により透明酸化物
層4を、さらに10nmのITO膜により被覆層11を
順次積層した。このとき、GZO膜はGaを5原子%含
むZnO焼結体ターゲットを用い、PdAg合金膜は、
1原子%のPdを含むPdAg合金ターゲットを、ま
た、ITO膜はSnを10原子%含む酸化インジウム焼
結体ターゲットを用い、3%酸素を含んだArガス3m
Torrの雰囲気下で成膜した。
電力密度は、5.7W/cm2 、PdAg膜の成膜時に
おけるスパッタ電力密度は0.57W/cm2 、ITO
膜の成膜時におけるスパッタ電力密度は5.7W/cm
2 とした。
かった。
3.5Ω/□、可視光透過率は74.5%であった。
た。
ラフィー法によりライン幅130μm、スペース幅20
μmのストライプ状のレジストパターンを形成した後、
KMnO4 を0.01mol/lとH2 SO4 を0.2
5mol/l含んだ室温の酸性水溶液により、電極のパ
ターニングを実施し、その特性を評価した。
度であったが、パターンエッジもシャープで、エッチン
グ残渣もなく良好なパターニング特性が得られた。
%の雰囲気中に1週間放置する耐湿テストを実施した。
などは観察されず、良好な結果を示した。
果、3wt%NaOH、室温のアルカリ水溶液に10分
浸漬した後にも、膜減りは観察されなかった。
に、直流スパッタリング法により、3%酸素を含んだA
rガス3mTorrの雰囲気下で10nmのITO膜を
成膜した。
nm、PdAg合金膜11nm、GZO膜30nm、I
TO膜10nmを順次積層した。形成条件は実施例1と
同じとした。
3.4Ω/□、可視光透過率は74.0%であった。加
えて、実施例1と同様な方法で該透明導電膜の諸特性を
評価した。パターニング特性については、サイドエッチ
ング量が2μmと良好なものが得られ、パターンエッジ
もシャープで、エッチング残渣もなく非常に良好なパタ
ーニング特性が得られた。
%の雰囲気中に1週間放置する耐湿テストを実施した。
などは観察されず、良好な結果を示した。
果、3wt%NaOH、室温のアルカリ水溶液に10分
浸漬した後にも、膜減りは観察されなかった。
に、直流スパッタリング法により、膜厚40nmのGZ
O膜、10nmのPdAg合金膜、85nmのGZO
膜、10nmのPdAg合金膜、30nmのGZO膜
を、さらに10nmのITO膜を順次積層した。
雰囲気、スパッタ電力密度などの条件は、実施例1と同
様とした。
2.4Ω/□、可視光透過率は73.5%であった。加
えて、実施例1と同様な方法で該透明導電膜の諸特性を
評価した。
チング量が4μm程度であったが、パターンエッジもシ
ャープで、エッチング残渣もなく良好なパターニング特
性が得られた。
%の雰囲気中に1週間放置する耐湿テストを実施した。
などは観察されず、良好な結果を示した。
果、3wt%NaOH、室温のアルカリ水溶液に10分
浸漬した後にも、膜減りは観察されなかった。
に、直流スパッタリング法により、膜厚16nmのGZ
O膜、11nmのPdAg合金膜、30nmのGZO膜
を、さらに10nmのITO膜を順次積層した。
雰囲気、スパッタ電力密度などの条件は、実施例1と同
様とし、成膜時には基板加熱を行わず、成膜後に、25
0℃、20分の加熱処理を行った。得られた透明導電膜
のシート抵抗値は、3.0Ω/□、可視光透過率は7
5.4%であった。
膜の諸特性を評価した。
チング量が4μm程度であったが、パターンエッジもシ
ャープで、エッチング残渣もなく良好なパターニング特
性が得られた。
%の雰囲気中に1週間放置する耐湿テストを実施した。
などは観察されず、良好な結果を示した。
果、3wt%NaOH、室温のアルカリ水溶液に10分
浸漬した後にも、膜減りは観察されなかった。
に、直流スパッタリング法により、10nmのITO膜
を成膜し、続いて、膜厚10nmのGZO膜、11nm
のPdAg合金膜、30nmのGZO膜を、さらに10
nmのITO膜を順次積層した。
雰囲気、スパッタ電力密度などの条件は、実施例1と同
様とし、成膜時には基板加熱を行わず、成膜後に、25
0℃、20分の加熱処理を行った。
2.9Ω/□、可視光透過率は75.5%であった。加
えて、実施例1と同様な方法で該透明導電膜の諸特性を
評価した。
チング量が2μmと良好なものが得られ、パターンエッ
ジもシャープで、エッチング残渣もなく非常に良好なパ
ターニング特性が得られた。
%の雰囲気中に1週間放置する耐湿テストを実施した。
などは観察されず、良好な結果を示した。
果、3wt%NaOH、室温のアルカリ水溶液に10分
浸漬した後にも、膜減りは観察されなかった。
に、直流スパッタリング法により、膜厚40nmのGZ
O膜、10nmのPdAg合金膜、85nmのGZO
膜、10nmのPdAg合金膜、30nmのGZO膜
を、さらに10nmのITO膜を順次積層した。
雰囲気、スパッタ電力密度などの条件は、実施例1と同
様とし、成膜時には基板加熱を行わず、成膜後に、25
0℃、20分の加熱処理を行った。
1.9Ω/□、可視光透過率は75.6%であった。加
えて、実施例1と同様な方法で該透明導電膜の諸特性を
評価した。
チング量が4μm程度であったが、パターンエッジもシ
ャープで、エッチング残渣もなく良好なパターニング特
性が得られた。
%の雰囲気中に1週間放置する耐湿テストを実施した。
などは観察されず、良好な結果を示した。
果、3wt%NaOH、室温のアルカリ水溶液に10分
浸漬した後にも、膜減りは観察されなかった。
に、直流スパッタリング法により、膜厚16nmのGZ
O膜、11nmのPdAg合金膜、38nmのGZO膜
を順次積層した。このときの使用ターゲット、スパッタ
ガス雰囲気、スパッタ電力密度などの条件は、実施例1
と同様とし、成膜時には基板加熱を行わず、成膜後に、
250℃、20分の加熱処理を行った。得られた透明導
電膜のシート抵抗値は、3.0Ω/□、可視光透過率は
75.4%であった。加えて、実施例1同様な方法で該
透明導電膜の諸特性を評価した。パターニング特性につ
いては、サイドエッチング量が4μm程度であったが、
パターンエッジもシャープで、エッチング残渣もなく良
好なパターニング特性が得られた。
%の雰囲気中に1週間放置する耐湿テストを実施した。
などは観察されず、良好な結果を示した。
カリ水溶液に10分浸漬した場合には、膜減りは観察さ
れなかったが、3wt%NaOH、室温のアルカリ水溶
液に10分浸漬した後には、膜減りが観察された。
に、直流スパッタリング法により、膜厚16nmのIT
O膜、11nmのPdAg合金膜、38nmのITO膜
を順次積層した。このときの使用ターゲット、スパッタ
ガス雰囲気、スパッタ電力密度などの条件は、実施例1
と同様とし、成膜時には基板加熱を行わず、成膜後に、
250℃、20分の加熱処理を行った。
3.6Ω/□、可視光透過率は77.1%であった。
膜の諸特性を評価した。
上のサイドエッチングが進行し、パターンエッジ付近で
はPdAg膜と見られる剥離が発生し、十分なパターニ
ング特性は得られなかった。40℃、相対湿度90%の
雰囲気中に1週間放置する耐湿テストについても、直径
1mm以上の白色欠点が多数発生した。
良好な特性が得られ、3wt%NaOH、室温のアルカ
リ水溶液に10分以上浸漬した後にも、膜減りが観察さ
れなかった。
特性を表1にまとめた。
dとAg、AuとAgの積層構成や傾斜膜構成としても
同様な結果が得られた。
好な特性が容易に得られるため、耐熱性の高いガラス基
板上はもちろんのこと、耐熱性の低いプラスチック製基
板(100℃以下)やカラーLCD用のカラーフィルタ
ー付き基板上(250℃以下)に、しかもその合計膜厚
が300nm以下で、シート抵抗値4Ω/□以下の透明
導電膜が容易に得られるという優れた効果を有する。
液によるパターニング特性に優れた透明導電膜が容易に
得られるという効果も同時に有する。
のために、窓などの電熱ヒーター電極、低輻射熱窓用の
膜としても利用できる。
る。
ある。
属層部の層構成図である。
Claims (6)
- 【請求項1】下地基板上に、透明酸化物層及び金属層が
その順にn回(nは1以上の整数)繰り返して積層され
ているとともに、n番目の金属層上にさらに透明酸化物
層が形成されてなる透明導電膜付き基体において、該金
属層は、Ag膜又はAgを主成分とする膜からなり、か
つ、該透明酸化物層は酸化亜鉛を主成分とし、かつ、n
番目の金属層上の透明酸化物層の上に酸化インジウムを
主成分とする被覆層が形成されていることを特徴とする
透明導電膜付き基体。 - 【請求項2】第1番目の透明酸化物層と下地基板との間
に酸化インジウムを主成分とする下地層を介在せしめた
ことを特徴とする請求項1の透明導電膜付き基体。 - 【請求項3】透明酸化物層はGaがドープされた酸化亜
鉛層であることを特徴とする請求項1又は2の透明導電
膜付き基体。 - 【請求項4】該透明導電膜付き基体は液晶ディスプレイ
用の基体であることを特徴とする請求項1乃至3のいず
れか1の透明導電膜付き基体。 - 【請求項5】下地基板上に、透明酸化物層及び金属層を
その順にn回(nは1以上の整数)繰り返して積層する
とともに、n番目の金属層上にさらに透明酸化物層を形
成してなる透明導電膜付き基体の製造方法において、該
透明酸化物層はGaを含む酸化亜鉛ターゲットを用い、
直流スパッタリングにより形成し、最上層に酸化インジ
ウムを主成分とする被覆層を形成することを特徴とする
透明導電膜付き基体の製造方法。 - 【請求項6】各層の形成後、100〜300℃において
熱処理を行うことを特徴とする請求項5の透明導電膜付
き基体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10733496A JP3785676B2 (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | 透明導電膜付き基体とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP10733496A JP3785676B2 (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | 透明導電膜付き基体とその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH09291356A true JPH09291356A (ja) | 1997-11-11 |
JP3785676B2 JP3785676B2 (ja) | 2006-06-14 |
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