JP3785676B2 - 透明導電膜付き基体とその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明導電膜付き基体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、液晶ディスプレイ(以下「LCD」と称する)用の基体としては、図5に示すようにガラス基板15上に、カラーフィルタ層7と、カラーフィルターを保護するためと平滑性を確保するためのアクリル系樹脂層8とを形成し、その上にシリカなどの透明無機中間膜層9を形成して下地基板1としたものが用いられ、さらにその上に透明導電膜であるITO膜(酸化インジウムスズ膜)を形成した透明導電膜付き基体も広く用いられている。
【0003】
特に、STN型のカラーLCDにおいては、その高精細化、大画面化に伴い、液晶駆動用透明電極の線幅もより細く、また長い形状のものが必要となってきている。このため、シート抵抗3Ω/□以下の極めて低抵抗の透明導電膜が必要とされる。
このシート抵抗を達成するためには、透明導電膜の厚膜化(300nm以上)もしくは低比抵抗化(100μΩ・cm以下)を図る必要がある。
【0004】
しかし、厚膜化については、(1)透明導電膜の成膜コストが増加すること、(2)電極パターニングの困難さが増加すること、(3)透明導電膜の有る部分と無い部分との間での段差が大きくなり、液晶の配向制御が困難になる、などの問題が生じる。従って、この技術にも限界がある。
【0005】
一方、ITO膜自体を低比抵抗化する方法も検討されているが、100μΩ・cm以下の低抵抗ITO膜を安定して生産する方法はまだ確立されていない。
【0006】
他方、100μΩ・cm以下の低抵抗透明導電膜を容易に得る技術としては、図6に示すような、Ag膜3をITO膜などの透明酸化物層2、4で挟んだITO/Ag/ITOという構成が知られている。しかし、この構成も低比抵抗ではあるが次のような問題を有している。(1)室内放置により膜剥離と思われる白色欠点を生じてしまうほど耐久性が不十分であること、(2)酸性水溶液を用いたエッチングによる電極加工の際にも、サイドエッチングが進行し、パターンエッジ部に剥離が見られるなどその加工性は不十分であること。
【0007】
このような理由から、従来ITO/Ag/ITO構成の電極は低抵抗が容易に得られるという利点を有しながら、LCD用透明導電基板としては実用化されていなかった。
【0008】
また、酸化亜鉛系の酸化物のみを用いた場合には、耐アルカリ性が十分ではなく、アルカリ水溶液と接触すると膜の厚さの減少(膜べり)を招いてしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来技術が有していた前述の欠点を解決し、低比抵抗で、しかも耐久性に優れ、電極の微細加工性にも優れ、かつ、耐アルカリ性にも優れ、例えば、液晶ディスプレイなどに好適に利用される透明導電膜付き基体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題を解決すべくなされたものであり、下地基板上に、透明酸化物層及び金属層がその順にn回(nは1以上の整数)繰り返して積層されているとともに、n番目の金属層上にさらに透明酸化物層が形成されてなる透明導電膜付き基体において、該金属層は、Ag膜又はAgを主成分とする膜からなり、かつ、該透明酸化物層は酸化亜鉛を主成分とし、かつ、n番目の金属層上の透明酸化物層の上に酸化インジウムを主成分とする被覆層が形成されており、かつ、前記透明導電膜の比抵抗が100μΩ・cm以下であることを特徴とする電極パターニング用の透明導電膜付き基体を提供する。
【0011】
また、本発明は、下地基板上に、透明酸化物層及び金属層をその順にn回(nは1以上の整数)繰り返して積層するとともに、n番目の金属層上にさらに透明酸化物層を形成し、さらにパターニングを行う透明導電膜付き基体のパターニング方法において、該透明酸化物層はGaを含む酸化亜鉛ターゲットを用い、直流スパッタリングにより形成し、最上層に酸化インジウムを主成分とする被覆層を形成し、かつ前記透明導電膜の比抵抗が100μΩ・cm以下であることを特徴とする透明導電膜付き基体のパターニング方法を提供する。
【0012】
【作用】
本発明では、金属層は、Ag膜又はAgを主成分とする膜からなる。また、透明酸化物層は酸化亜鉛を主成分とする。
【0013】
従来のITO膜は150℃以下の低温成膜条件下において非結晶構造をとっていた。しかるに、酸化亜鉛は結晶化しやすく、Ag膜又はAgを主成分とする膜からなる金属層の下地層となった時、Agの結晶化を促し、Agの凝集現象を防止するだけでなく、酸化亜鉛と金属層との界面の付着力が向上し、その結果、耐湿性の向上ひいては耐久性の向上と、酸性水溶液によるパターニング特性が著しく向上するという作用を有する。
【0014】
加えて、酸化亜鉛に比較し、耐アルカリ性や耐酸性に優れる酸化インジウムを主成分とする層を被覆層として最上層部に形成することによって、耐アルカリ溶液性やエッチング時の下地基板との密着性を向上する作用が認められる。
【0015】
なお、第一層と基体との間に酸化インジウムを主成分とする膜を挿入することによって、耐アルカリ溶液性やエッチング時の下地基板との密着性をより一層向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の一実施形態を示す。
【0017】
(下地基板)
図1において1は下地基板である。この下地基板1は図5に示したように、ガラス基板10上に、カラーフィルタ層7と、カラーフィルターを保護するためと平滑性を確保するためのアクリル系樹脂層8とを形成し、その上にシリカ、SiNx などの透明無機中間膜層9を形成して下地基板とすればよい。
【0018】
(積層構成)
図1に示すように、下地基板1上に、透明酸化物層2及び金属層3がそれぞれ1回(n=1)積層され、金属層3上にさらに透明酸化物層4が形成されている。
【0019】
そして、透明酸化物層4の上には酸化インジウムを主成分とする被覆層11が形成されている。
【0020】
一方、図2に示す構成は、下地基板1上に、透明酸化物層2、4及び金属層3、5が2回(n=2)繰り返して積層されている。上の金属層5上にさらに透明酸化物層6が形成されている。
【0021】
図3は図1に示す実施の形態の変形例であり、下地基板1と透明酸化物層2との間に酸化インジウムを主成分とする下地層10が介在している。かかる層構成により図1に示す形態よりもより一層耐アルカリ性に優れた基体が得られる。
【0022】
なお、透明酸化物層/金属層/透明酸化物層の3層構成で3Ω/□程度、透明酸化物層/金属層/透明酸化物層/金属層/透明酸化物層の5層構成で2Ω/□、7層構成で1Ω/□の透明導電膜が得られ、透明酸化物層のそれぞれの層の幾何学的な厚さを次のような範囲内で選択することによって、光学的干渉効果による透過率や色調の調整も可能となる。
【0023】
(1)3層構成
基板
酸化亜鉛層
15nm〜60nm、
金属層
3nm〜15nm、
酸化亜鉛層/酸化インジウム層
合計層厚:30nm〜60nm、
酸化亜鉛層:5nm以上、
酸化インジウム層:5nm以上。
【0024】
(2)3層構成
基板
酸化インジウム層/酸化亜鉛層
合計層厚:15nm〜60nm、
酸化亜鉛層:5nm以上、
酸化インジウム層:5nm以上、
金属層
3nm〜15nm、
酸化亜鉛層/酸化インジウム層
合計層厚:30nm〜60nm、
酸化亜鉛層:5nm以上。
【0025】
酸化インジウム層:5nm以上。
【0026】
(3)5層構成
基板
酸化亜鉛層
30nm〜60nm、
金属層
3nm〜15nm、
酸化亜鉛層
60nm〜100nm、
金属層
3nm〜15nm、
酸化亜鉛層/酸化インジウム層
合計層厚:30nm〜60nm、
酸化亜鉛層:5nm以上、
酸化インジウム層:5nm以上。
【0027】
なお、3層、5層においては、低抵抗化、耐久性向上を期待して、酸化物層(酸化亜鉛層や酸化インジウム層)の層厚をそれぞれ個別に厚くすることもできる。
【0028】
この場合、各酸化物層の層厚増加分としては、光学的層厚でλ/2m(λは430〜680nm、mは透明酸化物の屈折率)とする。
【0029】
(金属層)
本発明では、金属層は、Ag膜又はAgを主成分とする膜からなる。
【0030】
Agを主成分とする膜は、Agと他の金属とが均一に存在している合金膜でも、Ag膜と他の金属膜とが積層された積層膜でも、Ag中に他の金属が濃度勾配をもって連続的に変化している傾斜材料膜でもよい。このようなAgを主成分とする膜においては、Agの凝集現象が防止され、耐久性の高い金属層が得られる。ここで、他の金属としては、Pd、Au、Cu、Ti、Zr、V、Ni、Cr、Pt、Rh、Ir、W、Mo、Alなどが挙げられる。特にPd、Auが好ましい。
【0031】
なお、合金膜の場合には、他の金属の含有量は全金属原子に対し0.1〜5.0原子%が好ましい。かかる理由としては、0.1原子%未満では耐久性が不十分となり、5.0原子%を超えると可視光透過率の低下及び高比抵抗化をもたらすために好ましくない。
【0032】
また、金属層を、Ag膜と他の金属膜との積層膜で構成する場合には、他の金属膜の厚さは0.1〜3nmとすることが好ましい。
【0033】
また、層構成としては、例えば他の金属としてPdを例にとると次のような層構成が例示される。(下地基板側のGaドープ酸化亜鉛層)/(Ag層)/(Pd層)/(Gaドープ酸化亜鉛層)、(下地基板側のGaドープ酸化亜鉛層)/(Pd層)/(Ag層)/(Gaドープ酸化亜鉛層)、(基体側のGaドープ酸化亜鉛層)/(Pd層)/(Ag層)/(Pd層)/(Gaドープ酸化亜鉛膜層)、などである。
【0034】
なお、他の金属膜の厚さが0.1nm以下では耐久性が不十分となり、1nm以上では可視光透過率が低下するために好ましくない。
【0035】
傾斜材料膜の場合には、Gaドープ酸化亜鉛膜との片方もしくは両方の界面に0.1〜3nmの範囲にわたりPdやAu等の他の金属の濃度が全金属原子に対して50原子%以上であるPdやAu等の他の金属リッチ層を含む構成が望まれる。このときPdやAu等の他の金属リッチ層の厚さは0.1nm以下では耐久性が不十分となり、3nm以上では可視光透過率が低下するという理由で好ましくない。
【0036】
前述のいずれの場合にも、金属層自体の層厚は3〜15nmが好ましい。3nm未満ではシート抵抗が高くなり、15nmを超えると可視光透過率の低下をもたらすので好ましくない。
【0037】
なお、傾斜材料膜の例を図4に示す。図4に示すように金属層3中においてPdやAu等の他の金属を濃度勾配をつけて含有せしめることができる。
【0038】
図4において3は金属層であり、2は透明酸化物層、4は他の透明酸化物層である。
【0039】
濃度勾配の付け方は目的によって各種変えることができる。図4の(a)に示す例では、上下の透明酸化物層2、4側ではPdやAuがリッチな組成となり、中間部分ではAgがリッチな組成となっている。それに対し、図4の(b)に示す例では、下側の透明酸化物層2から上側の透明酸化物層4に向かい順次Agがリッチになっていく。もちろんこれ以外に適宜勾配を変えることができる。
【0040】
また、透明酸化物層、金属層、及び透明酸化物層を3層にした場合(n=3の場合)には、シート抵抗3Ω/□程度のものが得られるが、さらに低抵抗の膜を得るためには、透明酸化物層、金属層、及び透明酸化物層がこの順で5層、あるいは7層積層された構成とすることで、2Ω/□、あるいは1Ω/□も達成できる。
【0041】
(透明酸化物層)
図1、図2、図3における2、4、6の酸化亜鉛を主成分とする透明酸化物層は、Gaドープ酸化亜鉛膜により構成することが好ましい。かかる理由としては、絶縁物である酸化亜鉛にAlなどの3価のドーパントを添加すると導電性を示すことが知られているが、Gaを添加したものが最も良い導電性と可視光透過率を示すからである。
【0042】
また、成膜法として、量産性の高い直流スパッタリングを想定した場合、亜鉛金属をターゲットとして用いることもできるが、成膜条件のマージンが狭い難点がある。他方、Gaを添加することで酸化亜鉛ターゲットからの直流スパッタリングが可能となり、その成膜条件のマージンも非常に広くなるためである。
【0043】
特に、Gaドープ酸化亜鉛膜のGa添加量は、Ga/(Ga+Zn)の割合(以下同じ)で1〜15原子%であることが好ましい。すなわち、Gaドープ量は1原子%未満では成膜速度が遅くなり、ドープ量が15原子%より多いと可視光透過率が低くなるので好ましくない。
【0044】
(酸化インジウム層)
10、11は酸化インジウムを主成分とする膜からなり、10は下地層、11は被覆層である。それぞれはSnをSn/(Sn+In)の割合で0〜15原子%含んだSnドープ酸化インジウム膜が好ましい。耐アルカリ性を向上するために5nm以上の膜厚が好ましい。
【0045】
また、本発明の透明導電膜は、低シート抵抗、高可視光透過率、高耐久性を示すが、さらに特性を向上させるために、成膜後100〜300℃の加熱処理をおこなってもよい。このような成膜後の100〜300℃の基板加熱により、Agが凝集することなく、アニールされる。さらに、透明酸化物層も同時にアニールされ、導電率や可視光透過率、耐久性能が向上する。
【0046】
【実施例】
(実施例1)
ソーダライムガラス基板1、及びカラーフィルター層7、及びカラーフィルターの保護と平滑化のためのアクリル系樹脂層保護層8とがあらかじめ形成されたソーダライムガラス基板(図5)上に高周波スパッタリング法によりシリカ膜を10nm形成した。これにより下地基板1を用意した。
【0047】
この下地基板1上に、直流スパッタリング法により、Arガス3mTorrの雰囲気下で、膜厚16nmのGaドープZnO膜(以下、GZO膜と称する)により透明酸化物層2、11nmのPdAg合金膜によりAg層3、30nmのGZO膜により透明酸化物層4を、さらに10nmのITO膜により被覆層11を順次積層した。このとき、GZO膜はGaを5原子%含むZnO焼結体ターゲットを用い、PdAg合金膜は、1原子%のPdを含むPdAg合金ターゲットを、また、ITO膜はSnを10原子%含む酸化インジウム焼結体ターゲットを用い、3%酸素を含んだArガス3mTorrの雰囲気下で成膜した。
【0048】
また、GZO膜の成膜時におけるスパッタ電力密度は、5.7W/cm2 、PdAg膜の成膜時におけるスパッタ電力密度は0.57W/cm2 、ITO膜の成膜時におけるスパッタ電力密度は5.7W/cm2 とした。
【0049】
なお、成膜時に下地基板1の加熱は行わなかった。
【0050】
得られた透明導電膜のシート抵抗値は、3.5Ω/□、可視光透過率は74.5%であった。
【0051】
加えて、該透明導電膜の諸特性を評価した。
【0052】
まず、該透明導電基板上に、フォトリソグラフィー法によりライン幅130μm、スペース幅20μmのストライプ状のレジストパターンを形成した後、KMnO4 を0.01mol/lとH2 SO4 を0.25mol/l含んだ室温の酸性水溶液により、電極のパターニングを実施し、その特性を評価した。
【0053】
その結果、サイドエッチング量が4μm程度であったが、パターンエッジもシャープで、エッチング残渣もなく良好なパターニング特性が得られた。
【0054】
耐湿性については、40℃、相対湿度90%の雰囲気中に1週間放置する耐湿テストを実施した。
【0055】
その結果、直径0.5mm以上の白色欠点などは観察されず、良好な結果を示した。
【0056】
耐アルカリ性についても評価を行った結果、3wt%NaOH、室温のアルカリ水溶液に10分浸漬した後にも、膜減りは観察されなかった。
【0057】
(実施例2)
実施例1と同様な下地基板上に、直流スパッタリング法により、3%酸素を含んだArガス3mTorrの雰囲気下で10nmのITO膜を成膜した。
【0058】
続いて、実施例1と同じく、GZO膜10nm、PdAg合金膜11nm、GZO膜30nm、ITO膜10nmを順次積層した。形成条件は実施例1と同じとした。
【0059】
得られた透明導電膜のシート抵抗値は、3.4Ω/□、可視光透過率は74.0%であった。加えて、実施例1と同様な方法で該透明導電膜の諸特性を評価した。パターニング特性については、サイドエッチング量が2μmと良好なものが得られ、パターンエッジもシャープで、エッチング残渣もなく非常に良好なパターニング特性が得られた。
【0060】
耐湿性については、40℃、相対湿度90%の雰囲気中に1週間放置する耐湿テストを実施した。
【0061】
その結果、直径0.5mm以上の白色欠点などは観察されず、良好な結果を示した。
【0062】
耐アルカリ性についても評価を行った結果、3wt%NaOH、室温のアルカリ水溶液に10分浸漬した後にも、膜減りは観察されなかった。
【0063】
(実施例3)
実施例1と同様な下地基板上に、直流スパッタリング法により、膜厚40nmのGZO膜、10nmのPdAg合金膜、85nmのGZO膜、10nmのPdAg合金膜、30nmのGZO膜を、さらに10nmのITO膜を順次積層した。
【0064】
このときの使用ターゲット、スパッタガス雰囲気、スパッタ電力密度などの条件は、実施例1と同様とした。
【0065】
得られた透明導電膜のシート抵抗値は、2.4Ω/□、可視光透過率は73.5%であった。加えて、実施例1と同様な方法で該透明導電膜の諸特性を評価した。
【0066】
パターニング特性については、サイドエッチング量が4μm程度であったが、パターンエッジもシャープで、エッチング残渣もなく良好なパターニング特性が得られた。
【0067】
耐湿性については、40℃、相対湿度90%の雰囲気中に1週間放置する耐湿テストを実施した。
【0068】
その結果、直径0.5mm以上の白色欠点などは観察されず、良好な結果を示した。
【0069】
耐アルカリ性についても評価を行った結果、3wt%NaOH、室温のアルカリ水溶液に10分浸漬した後にも、膜減りは観察されなかった。
【0070】
(実施例4)
実施例1と同様な下地基板上に、直流スパッタリング法により、膜厚16nmのGZO膜、11nmのPdAg合金膜、30nmのGZO膜を、さらに10nmのITO膜を順次積層した。
【0071】
このときの使用ターゲット、スパッタガス雰囲気、スパッタ電力密度などの条件は、実施例1と同様とし、成膜時には基板加熱を行わず、成膜後に、250℃、20分の加熱処理を行った。
得られた透明導電膜のシート抵抗値は、3.0Ω/□、可視光透過率は75.4%であった。
【0072】
加えて、実施例1同様な方法で該透明導電膜の諸特性を評価した。
【0073】
パターニング特性については、サイドエッチング量が4μm程度であったが、パターンエッジもシャープで、エッチング残渣もなく良好なパターニング特性が得られた。
【0074】
耐湿性については、40℃、相対湿度90%の雰囲気中に1週間放置する耐湿テストを実施した。
【0075】
その結果、直径0.5mm以上の白色欠点などは観察されず、良好な結果を示した。
【0076】
耐アルカリ性についても評価を行った結果、3wt%NaOH、室温のアルカリ水溶液に10分浸漬した後にも、膜減りは観察されなかった。
【0077】
(実施例5)
実施例1と同様な下地基板上に、直流スパッタリング法により、10nmのITO膜を成膜し、続いて、膜厚10nmのGZO膜、11nmのPdAg合金膜、30nmのGZO膜を、さらに10nmのITO膜を順次積層した。
【0078】
このときの使用ターゲット、スパッタガス雰囲気、スパッタ電力密度などの条件は、実施例1と同様とし、成膜時には基板加熱を行わず、成膜後に、250℃、20分の加熱処理を行った。
【0079】
得られた透明導電膜のシート抵抗値は、2.9Ω/□、可視光透過率は75.5%であった。加えて、実施例1と同様な方法で該透明導電膜の諸特性を評価した。
【0080】
パターニング特性については、サイドエッチング量が2μmと良好なものが得られ、パターンエッジもシャープで、エッチング残渣もなく非常に良好なパターニング特性が得られた。
【0081】
耐湿性については、40℃、相対湿度90%の雰囲気中に1週間放置する耐湿テストを実施した。
【0082】
その結果、直径0.5mm以上の白色欠点などは観察されず、良好な結果を示した。
【0083】
耐アルカリ性についても評価を行った結果、3wt%NaOH、室温のアルカリ水溶液に10分浸漬した後にも、膜減りは観察されなかった。
【0084】
(実施例6)
実施例1と同様な下地基板上に、直流スパッタリング法により、膜厚40nmのGZO膜、10nmのPdAg合金膜、85nmのGZO膜、10nmのPdAg合金膜、30nmのGZO膜を、さらに10nmのITO膜を順次積層した。
【0085】
このときの使用ターゲット、スパッタガス雰囲気、スパッタ電力密度などの条件は、実施例1と同様とし、成膜時には基板加熱を行わず、成膜後に、250℃、20分の加熱処理を行った。
【0086】
得られた透明導電膜のシート抵抗値は、1.9Ω/□、可視光透過率は75.6%であった。加えて、実施例1と同様な方法で該透明導電膜の諸特性を評価した。
【0087】
パターニング特性については、サイドエッチング量が4μm程度であったが、パターンエッジもシャープで、エッチング残渣もなく良好なパターニング特性が得られた。
【0088】
耐湿性については、40℃、相対湿度90%の雰囲気中に1週間放置する耐湿テストを実施した。
【0089】
その結果、直径0.5mm以上の白色欠点などは観察されず、良好な結果を示した。
【0090】
耐アルカリ性についても評価を行った結果、3wt%NaOH、室温のアルカリ水溶液に10分浸漬した後にも、膜減りは観察されなかった。
【0091】
(比較例1)
実施例1と同様な下地基板上に、直流スパッタリング法により、膜厚16nmのGZO膜、11nmのPdAg合金膜、38nmのGZO膜を順次積層した。
このときの使用ターゲット、スパッタガス雰囲気、スパッタ電力密度などの条件は、実施例1と同様とし、成膜時には基板加熱を行わず、成膜後に、250℃、20分の加熱処理を行った。
得られた透明導電膜のシート抵抗値は、3.0Ω/□、可視光透過率は75.4%であった。加えて、実施例1同様な方法で該透明導電膜の諸特性を評価した。パターニング特性については、サイドエッチング量が4μm程度であったが、パターンエッジもシャープで、エッチング残渣もなく良好なパターニング特性が得られた。
【0092】
耐湿性については、40℃、相対湿度90%の雰囲気中に1週間放置する耐湿テストを実施した。
【0093】
その結果、直径0.5mm以上の白色欠点などは観察されず、良好な結果を示した。
【0094】
耐アルカリ性についても評価を行った。
【0095】
その結果、1wt%NaOH、室温のアルカリ水溶液に10分浸漬した場合には、膜減りは観察されなかったが、3wt%NaOH、室温のアルカリ水溶液に10分浸漬した後には、膜減りが観察された。
【0096】
(比較例2)
実施例1と同様な下地基板上に、直流スパッタリング法により、膜厚16nmのITO膜、11nmのPdAg合金膜、38nmのITO膜を順次積層した。
このときの使用ターゲット、スパッタガス雰囲気、スパッタ電力密度などの条件は、実施例1と同様とし、成膜時には基板加熱を行わず、成膜後に、250℃、20分の加熱処理を行った。
【0097】
得られた透明導電膜のシート抵抗値は、3.6Ω/□、可視光透過率は77.1%であった。
【0098】
加えて、実施例1同様な方法で該透明導電膜の諸特性を評価した。
【0099】
パターニング特性については、10μm以上のサイドエッチングが進行し、パターンエッジ付近ではPdAg膜と見られる剥離が発生し、十分なパターニング特性は得られなかった。40℃、相対湿度90%の雰囲気中に1週間放置する耐湿テストについても、直径1mm以上の白色欠点が多数発生した。
【0100】
しかし、耐アルカリ性については、非常に良好な特性が得られ、3wt%NaOH、室温のアルカリ水溶液に10分以上浸漬した後にも、膜減りが観察されなかった。
【0101】
以上の実施例1〜6、及び比較例1、2の特性を表1にまとめた。
【0102】
なお、前述の実施例に加えて、金属層をPdとAg、AuとAgの積層構成や傾斜膜構成としても同様な結果が得られた。
【0103】
【表1】
【0104】
【発明の効果】
本発明は、成膜時の基板加熱無しでも良好な特性が容易に得られるため、耐熱性の高いガラス基板上はもちろんのこと、耐熱性の低いプラスチック製基板(100℃以下)やカラーLCD用のカラーフィルター付き基板上(250℃以下)に、しかもその合計膜厚が300nm以下で、シート抵抗値4Ω/□以下の透明導電膜が容易に得られるという優れた効果を有する。
【0105】
加えて、耐湿性、耐アルカリ性、酸性水溶液によるパターニング特性に優れた透明導電膜が容易に得られるという効果も同時に有する。
【0106】
また、LCD用基板の他にその高い耐久性のために、窓などの電熱ヒーター電極、低輻射熱窓用の膜としても利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す基体の層構成図である。
【図2】本発明の他の実施形態を示す基体の層構成図である。
【図3】本発明のさらに他の実施形態例を示す基体の金属層部の層構成図である。
【図4】金属層の濃度傾斜例を示す図である。
【図5】下地基板の構成を示す図である。
【図6】従来における基体の層構成図である。
【符号の説明】
1:下地基板
2:透明酸化物層
3:金属層
4:透明酸化物層
5:金属層
6:透明酸化物層
7:カラーフィルター層
8:透明樹脂保護層
9:シリカなどの透明無機中間膜層
10:下地層(酸化インジウムを主成分とする層)
11:被覆層(酸化インジウムを主成分とする層)
15:ガラス基板
Claims (6)
- 下地基板上に、透明酸化物層及び金属層がその順にn回(nは1以上の整数)繰り返して積層されているとともに、n番目の金属層上にさらに透明酸化物層が形成されてなる透明導電膜付き基体において、該金属層は、Ag膜又はAgを主成分とする膜からなり、かつ、該透明酸化物層は酸化亜鉛を主成分とし、かつ、n番目の金属層上の透明酸化物層の上に酸化インジウムを主成分とする被覆層が形成されており、かつ、前記透明導電膜の比抵抗が100μΩ・cm以下であることを特徴とする電極パターニング用の透明導電膜付き基体。
- 第1番目の透明酸化物層と下地基板との間に酸化インジウムを主成分とする下地層を介在せしめたことを特徴とする請求項1に記載の透明導電膜付き基体。
- 透明酸化物層はGaがドープされた酸化亜鉛層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の透明導電膜付き基体。
- 該透明導電膜付き基体は液晶ディスプレイ用の基体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の透明導電膜付き基体。
- 下地基板上に、透明酸化物層及び金属層をその順にn回(nは1以上の整数)繰り返して積層するとともに、n番目の金属層上にさらに透明酸化物層を形成し、さらにパターニングを行う透明導電膜付き基体のパターニング方法において、該透明酸化物層はGaを含む酸化亜鉛ターゲットを用い、直流スパッタリングにより形成し、最上層に酸化インジウムを主成分とする被覆層を形成し、かつ前記透明導電膜の比抵抗が100μΩ・cm以下であることを特徴とする透明導電膜付き基体のパターニング方法。
- 成膜後、100〜300℃において熱処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の透明導電膜付き基体のパターニング方法。
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