JPH09290950A - シート処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート巻取り部で巻取り不良が生じた時、プ
リンタ本体部から排出された印字済みの記録シートがシ
ート巻取り部内に堆積しないようにする。 【解決手段】 シート巻取り部３００には、記録シート
Ｓの張力状態を検出するためのテンションバー３０６
と、同テンションバー３０６の位置を検出する第１、第
２の位置検出センサ３０７ａ，３０７ｂが備えられてい
る。巻取り不良により記録シートＳに張力がなくなる
と、テンションバー３０６は下限位置まで下方に回動す
る。この場合、両センサ３０７ａ，３０７ｂはテンショ
ンバー３０６を検出しなくなり、アクティブ信号を出力
する。センサ３０７ａ，３０７ｂの信号はシート巻取り
部３００のＣＰＵ６０２からプリンタ本体部２００のＣ
ＰＵ５０１に送られており、ＣＰＵ５０１はＣＰＵ６０
２からアクティブ信号が送られると搬送ローラ２０１ａ
等の駆動源である駆動モータの駆動回路５０４等にオフ
信号を出力して印字動作を停止させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、ＰＯＳ、
ＦＡ、物流等の各分野で広く使用されているラベルプリ
ンタ等のシート処理装置に関する。なお、本明細書で
は、給送されたシートに対して所定の処理（例えば、画
像の形成、画像の読取り等）を行う装置をシート処理装
置と称する。

【０００２】

【従来の技術】ラベルプリンタにはロール状に巻かれて
いる記録シートが備えられており、この記録シートが引
き出されて印字部へ送り込まれるようになっている。ま
た、印字済みの記録シートは巻き取られるようになって
いる。このようなことから、ラベルプリンタは、印字を
行うプリンタ本体部（シート処理部）と、ロール状に巻
かれている記録シートを引き出してプリンタ本体部へ供
給するシート供給部と、プリンタ本体部にて印字済みの
記録シートを巻き取って行くシート巻取り部と、からな
っている。

【０００３】プリンタ本体部においては印字を行う記録
シートに一定のテンションを与えて搬送している。この
ため、シート供給部の記録シートには常に一定量のたる
みが形成されているようになっている。シート供給部で
は一定量のたるみがなくなると一定量のたるみが形成さ
れるまで記録シートを引き出して行く。また、シート巻
取り部では、巻き取っている記録シートの張力状態が所
定の張力状態よりも弱まった時点で所定の張力状態に達
するまで記録シートを巻き取って行く。

【０００４】従来、プリンタ本体部と、シート供給部
と、シート巻取り部は、それぞれ個別に制御されている
のが一般的である。シート供給部の制御手段は、たるみ
量検出手段から送られた情報に基づいて記録シートの供
給を制御している。また、シート巻取り部の制御手段
は、張力状態検出手段の位置を検出する位置検出手段か
ら送られた情報に基づいて記録シートの巻取りを制御し
ている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プリン
タ本体部とシート供給部とシート巻取り部とを個別に制
御している上記従来例のラベルプリンタにおいては、シ
ート巻取り部でシート巻取り不良が生じても動作中のプ
リンタ本体部を停止させることが不可能であるため、次
のような問題が生じていた。

【０００６】すなわち、シート巻取り部でシート巻取り
不良が生じてもプリンタ本体部では印字動作が続けられ
ているので、プリンタ本体部から排出された印字済みの
記録シートが次々にシート巻取り部内に堆積して行く。
このため、堆積した記録シートが重みで折れてしまった
り、搬送不良によってインクで汚損（インクジェット記
録方式のプリンタの場合）してしまったりする等の不具
合が生じる。

【０００７】なお、シート巻取り不良をもたらす原因に
は、例えば、インクの乾燥によって生じる記録シートの
反りがある。この反りは、印字濃度が高くなるほど生じ
易くなる。

【０００８】そこで本発明は、上述の如き事情に鑑みて
なされたもので、シート巻取り部でシート巻取り不良が
生じてもシート巻取り部内に処理済みのシートが堆積し
ないようにしたシート処理装置を提供することを目的と
する。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、シートに対し
て所定の処理を行うシート処理部と、ロール状に巻かれ
ているシートを引き出して前記シート処理部へ供給する
シート供給部と、前記シート処理部にて処理済みのシー
トを巻き取って行くシート巻取り部と、を備えているシ
ート処理装置に係る。

【００１０】そして、本発明は、上記目的を達成するた
め、前記シート巻取り部におけるシート巻取り不良状態
を検出する巻取り不良検出手段と、前記巻取り不良検出
手段からの巻取り不良情報に基づいて前記シート処理部
の動作を停止させる動作停止手段と、を有したことを特
徴とする。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。

【００１２】図１は本発明が適用されたラベルプリンタ
（シート処理装置）の全体的な構成を示す。

【００１３】本ラベルプリンタは、印字を行うプリンタ
本体部２００と、ロール状に巻かれている記録シートＳ
を引き出してプリンタ本体部２００へ供給するシート供
給部１００と、プリンタ本体部２００にて印字済みの記
録シートＳを巻き取って行くシート巻取り部３００と、
から構成されている。

【００１４】なお、記録シートＳとしては、帯状をなし
ている剥離台紙上に所定サイズのラベルを連続的に貼り
付けたシートや、一定の間隔で切り取り可能にミシン目
の入った連続シート等が用いられている。

【００１５】シート供給部１００において、ロール状に
巻かれている記録シートＳは支軸１０１上に回転可能な
状態で装着されている。この記録シートＳの先端は、た
るみ量センサ１０３，押えローラ１０４ａ，１０４ｂ，
搬送ローラ２０１ａ，排紙ローラ２０７ａ，テンション
ローラ３０６ｂ，支持バー３０８を通って、巻取り軸３
０２と一体的に回転するようになっている巻取り用コア
３０３に固定されている。巻取り用コア３０３は２枚の
ガイド板３０４ａ，３０４ｂによって両端を挟まれて巻
取り軸３０２に固定されている。

【００１６】シート供給部１００内で引き出されている
記録シートＳの先端側は押えローラ１０４ａ，１０４ｂ
によって押えられている。また、シート供給部１００内
で引き出されている記録シートＳには一定量のたるみが
形成されている。このたるみは、たるみ量センサ１０３
によって検出されている。シート供給部１００の制御手
段（不図示）は、たるみ量センサ１０３から送られた情
報に基づいて、たるみ量が一定量以下になると一定量に
なるまで給送ベルト１０２を駆動して記録シートＳを引
き出して行く。

【００１７】プリンタ本体部２００では、印字動作が開
始すると、反時計回り方向に回転する搬送ローラ２０１
ａがコロ２０１ｂとで記録シートＳを挟持した状態で搬
送する。搬送ローラ２０１ａによって搬送された記録シ
ートＳは続いて水平姿勢の搬送ベルト２０３によって搬
送された後、排紙ローラ２０７ａとコロ２０７ｂによっ
てプリンタ本体部２００外に排出される。なお、搬送ベ
ルト２０３はローラ２０１ａ，２０２に巻き掛けられて
いる。

【００１８】ここでは、搬送ローラ２０１ａの搬送速度
よりも排紙ローラ２０７ａの搬送速度を若干大きく設定
して、記録シートＳにテンションを与えている。

【００１９】記録シートＳが搬送ベルト２０３上を移動
している過程で、搬送ベルト２０３の上方に設置されて
いるインクジェット・ヘッド２０４が記録シートＳ上に
所定の印字を行う。インクジェット・ヘッド２０４は印
字分の幅をもつオンライン型ヘッドである。また、ここ
ではカラー印字を行うため、上流側から下流側に向け
て、ブラック・ヘッド２０４ａ，シアン・ヘッド２０４
ｂ，マゼンタ・ヘッド２０４ｃ，イエローヘッド２０４
ｄが順に配設されている。１枚分の記録シートＳの先頭
が入口側ＴＯＦセンサ２０５に検知された後、各ヘッド
２０４ａ〜２０４ｄが所定のタイミングで各色を印字し
て行く。この１枚分の記録シートＳが所定の時間で出口
側ＴＯＦセンサ２０６を通過したか否かをチェックする
ことによって記録シートＳの搬送不良等に対処してい
る。

【００２０】なお、入口側ＴＯＦセンサ２０５及び出口
側ＴＯＦセンサ２０６には、剥離台紙とラベルとの光反
射や光透過の違い、あるいは記録シートと記録シートに
印されているマークとの光反射や光透過の違いで出力が
異なるフォトインタラプタが用いられている。

【００２１】シート巻取り部３００は、プリンタ本体部
２００から排出された記録シートＳの張力状態が所定の
張力状態よりも弱まると巻き取り、所定の張力状態に戻
ると巻き取りを停止する。この動作を繰り返しながら順
次印字済みの記録シートＳを巻き取って行く。

【００２２】シート巻取り部３００には、巻き取ってい
る記録シートＳの張力状態を検出するためのテンション
バー３０６と、同テンションバー３０６の位置を検出す
るための第１、第２の位置検出センサ（フォトインタラ
プタ）３０７ａ，３０７ｂと、が備えられている。テン
ションバー３０６は巻取り支持部材３０１上の支軸３０
６ａを中心として上下の方向に回動可能であり、先端に
回転可能なテンションローラ３０６ｂを有している。こ
のテンションローラ３０６ｂが記録シートＳ上に載置さ
れ、テンションローラ３０６ｂを介してテンションバー
３０６の重量が記録シートＳにかけられている。

【００２３】記録シートＳの張力状態が所定の張力状態
にある時にはテンションバー３０６は略水平の状態、す
なわち図２のＸ１の位置状態にある。この時には第１、
第２の位置検出センサ３０７ａ，３０７ｂがテンション
バー３０６を検出しており、検出信号を出力する。そし
て、両センサ３０７ａ，３０７ｂが検出信号を出力して
いる場合には、巻取り軸３０２を駆動する不図示の巻取
りモータはオフになっている。

【００２４】記録シートＳの排出量が増えてくると張力
状態が弱まる。これに伴ってテンションバー３０６は下
方に回動する。そして、テンションバー３０６が図２の
Ｘ３の位置まで到達すると第１の位置検出センサ３０７
ａのみが検出信号を出力するようになる。この場合には
巻取りモータが巻取り方向に駆動し、記録シートＳの巻
取りを行う。記録シートＳを矢印Ａ方向に巻き取って行
くとテンションバー３０６は上方に回動し、第１、第２
の位置検出センサ３０７ａ，３０７ｂの双方が、検出信
号を出力した時点で巻取りモータはオフになる。

【００２５】プリンタ本体部２００における印字位置調
整動作等により、一旦排出された記録シートＳが引き戻
されると、記録シートＳの張力状態は強まり、テンショ
ンバー３０６は上方に回動する。そして、テンションバ
ー３０６が図２のＸ２の位置まで到達すると第２の位置
検出センサ３０７ｂのみが検出信号を出力するようにな
る。この場合には巻取りモータが巻戻し方向に駆動し、
記録シートＳの巻戻しを行う。記録シートＳを矢印Ｂ方
向に巻き戻して行くとテンションバー３０６は下方に回
動し、第１、第２の位置検出センサ３０７ａ，３０７ｂ
の双方が検出信号を出力した時点で巻取りモータはオフ
になる。

【００２６】記録シートＳに張力がなくなると、テンシ
ョンバー３０６は図２のＸ３の位置を越えた所定の位置
（下限位置）まで下方に回動する。この位置までテンシ
ョンバー３０６が回動した時には、第１、第２の位置検
出センサ３０７ａ、３０７ｂの双方はテンションバー３
０６を検出しなくなり（しかし、アクティブの信号を出
力する）、この場合には巻取りモータはオフになる。例
えば、記録シートＳの後端がプリンタ本体部２００の排
紙ローラ２０７ａを通過した時や、インクの乾燥によっ
て記録シートＳに反りが生じた時に、記録シートＳに張
力がなくなる。

【００２７】しかし、記録シートＳの巻取り途中でテン
ションバー３０６が下限位置まで回動して、第１、第２
の位置検出センサ３０７ａ，３０７ｂが検出信号を出力
しなくなり、巻取りモータがオフ状態になってしまう
と、プリンタ本体部２００から排出された印字済みの記
録シートＳが次々にシート巻取り部３００内に堆積する
ようになる。そこで本ラベルプリンタにおいては、この
ような不具合をなくすために、シート巻取り部３００に
おいて巻取り不良が生じた時、プリンタ本体部２００の
印字動作が停止する構成にしている。図３にその制御回
路の構成を示す。ここでは、本発明に関連する部分の構
成のみ説明する。

【００２８】符号５００はプリンタ本体部２００の制御
系を示し、符号６００はシート巻取り部３００の制御系
を示す。シート供給部１００の制御系は省略してある。
プリンタ本体部２００の制御を司るＣＰＵ５０１には、
Ｉ／Ｏポート５０２を介してセンサ回路５０３が接続さ
れており、入口ＴＯＦセンサ２０５及び出口ＴＯＦセン
サ２０６からの検出信号が入力するようになっている。
また、Ｉ／Ｏポート５０２を介して駆動モータ５０５の
駆動回路５０４が接続されており、ＣＰＵ５０１から同
駆動回路５０４に制御信号を出力する。なお、駆動モー
タ５０４は搬送ローラ２０１ａ、排紙ローラ２０７ａ等
の駆動源である。

【００２９】制御系６００において、符号６０１は第
１、第２の位置検出センサ３０７ａ，３０７ｂのセンサ
回路であり、シート巻取り部３００の制御を司るＣＰＵ
６０２に接続されている。符号６０３は巻取りモータ６
０４を駆動する駆動回路であり、ＣＰＵ６０２に接続さ
れている。また、符号６０５は制御系６００の電源回路
であり、ＣＰＵ６０２に接続されている。上記制御系５
００のＣＰＵ５０１には、この制御系６００の電源オン
信号とセンサ信号とがＣＰＵ６０２からＩ／Ｏポート５
０２を介して入力するようになっている。

【００３０】次に、図４を参照して、制御系５００のＣ
ＰＵ５０１の動作を説明する。

【００３１】ＣＰＵ５０１は、印字開始により、まず、
インクジェット・ヘッド２０４の位置を制御する（Ｓ
１）。次に、駆動モータ５０５を駆動して記録シートＳ
を搬送する（Ｓ２）。次に、制御系６００のＣＰＵ６０
２からアクティブ信号（センサ信号）が入力しているか
否かをチェックする（Ｓ３）。そして、アクティブ信号
が入力していない場合には入口ＴＯＦセンサ２０５から
検出信号が入力しているか否かをチェックし（Ｓ４）、
検出信号が入力している場合には、インクジェット・ヘ
ッド２０４を駆動する（Ｓ５）。続いて、出口ＴＯＦセ
ンサ２０６から検出信号が入力しているか否かをチェッ
クし（Ｓ６）、検出信号が入力している場合には、所定
の印字を終了したか否かをチェックする（Ｓ７）。そし
て、所定の印字が終了していないと判断した場合にはＳ
３に戻ってＳ７までの動作を繰り返す。所定の印字が終
了したと判断した場合には印字動作を停止させる（Ｓ
８）。

【００３２】上記Ｓ３のチェックにおいてアクティブ信
号が入力している場合、Ｓ４，Ｓ６のチェックにおいて
検出信号が入力していない場合には、印字動作を停止さ
せ（Ｓ９）、エラー処理（警告表示等）を行う（Ｓ１
０）。

【００３３】このように、本ラベルプリンタにおいて
は、シート巻取り部３００の第１、第２の位置検出セン
サ３０７ａ，３０７ｂがアクティブ信号を出力すると、
プリンタ本体部２００の印字動作が自動的に停止するよ
うになっている。従って、シート巻取り部３００に巻取
り不良が生じても、プリンタ本体部２００から排出され
た印字済みの記録シートＳがシート巻取り部３００内に
堆積するようなことがない。

【００３４】なお、本発明は、上述のラベルプリンタに
限らず、シートに対して所定の処理を行うシート処理部
と、ロール状に巻かれているシートを引き出して前記シ
ート処理部へ供給するシート供給部と、前記シート処理
部にて処理済みのシートを巻き取って行くシート巻取り
部と、を備えている装置であれば幅広く適用することが
可能である。

【００３５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のシート処
理装置によれば、シート巻取り部で巻取り不良が生じる
とシート処理部の処理動作が停止するようになるので、
巻取り不良時にはシート処理部から排出された処理済み
のシートがシート巻取り部内に堆積しなくなる。これに
より、処理済みのシートが折れたり、インクで汚損した
りする等の不具合が生じなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明が適用されたラベルプリンタ（シート処
理装置）の全体的な構成を示す縦断側面図。

【図２】シート巻取り部に備えられているテンションバ
ーの動作を説明する側面図。

【図３】同ラベルプリンタの制御回路の構成を示す電気
ブロック図。

【図４】プリンタ本体部の制御を司るＣＰＵの動作を説
明するフローチャート。

【符号の説明】

１００ シート供給部 ２００ プリンタ本体部（シート処理部） ３００ シート巻取り部 ３０７ａ 第１の位置検出センサ（巻取り不良検出
手段） ３０７ｂ 第２の位置検出センサ（巻取り不良検出
手段） ５０１ ＣＰＵ（動作停止手段） Ｓ 記録シート

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シートに対して所定の処理を行うシート
   処理部と、ロール状に巻かれているシートを引き出して
   前記シート処理部へ供給するシート供給部と、前記シー
   ト処理部にて処理済みのシートを巻き取って行くシート
   巻き取り部と、を備えているシート処理装置において、 前記シート巻取り部におけるシート巻取り不良状態を検
   出する巻取り不良検出手段と、前記巻取り不良検出手段
   からの巻取り不良情報に基づいて前記シート処理部の動
   作を停止させる動作停止手段と、を有したことを特徴と
   するシート処理装置。
2. 【請求項２】 前記シート巻取り部が巻き取っているシ
   ートに自重で当接してシートの張力状態を検出する張力
   状態検出手段と、シートの張力状態で変わる前記張力状
   態検出手段の位置を検出する位置検出手段と、を用いて
   前記シート巻取り部のシート巻取り不良状態を検出する
   ことを特徴とする請求項１に記載のシート処理装置。
3. 【請求項３】 前記位置検出手段は前記張力状態検出手
   段を検出しなくなるとアクティブ信号を出力するように
   なり、前記動作停止手段は前記位置検出手段からのアク
   ティブ信号が入力すると前記シート処理部の動作を停止
   させることを特徴とする請求項２に記載のシート処理装
   置。