JPH09287755A - 温水利用装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 浴室の暖房及び浴室利用の衣類乾燥が行える
とともに、浴室に隣接する脱衣室の暖房を行えるように
しつつ、既築住宅への設置が簡便に行えるようにする。 【解決手段】 吸気口９と温風吐出口１１を有するケー
シング１２内に熱交換器２Ａと送風機１３が収容され、
脱衣室１Ａに設置されて温風による暖房を行う壁面設置
型の温風機２と、吸気口１８と温風吐出口２０を有する
ケーシング２３内に熱交換器３Ａと送風機２３が収容さ
れ、浴室１Ｂに設置されて温風による暖房、浴室利用の
衣類乾燥を行う壁面設置型の浴室乾燥機３とを備えてい
る。そして、温風機２の熱交換器２Ａと浴室乾燥機３の
熱交換器３Ａは直列に配管接続されて温水供給部からの
温水が循環供給されるようにした構成である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、熱源機から供給さ
れる温水を利用して、浴室の暖房及び浴室利用の衣類乾
燥を行えるとともに、浴室に隣接した脱衣室の暖房を行
えるようにした温水利用装置に関し、特に既築住宅への
設置が簡便に行えるようにした温水利用装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の温水利用装置において、
熱源機から供給される温水を利用して、浴室の暖房及び
浴室利用の衣類乾燥を行える浴室乾燥機は、例えば、実
公平２−１５７号公報にて知られている。この従来の浴
室乾燥機は、浴室の天井に浴室乾燥機のケーシングを挿
通させる大きな取付用開口を開け、この取付用開口に組
み込み、この浴室乾燥機と熱源機を浴室の天井裏を通し
て配管接続する構成であった。また、熱源機から供給さ
れる温水を利用して、浴室に隣接する脱衣室の暖房をも
行う場合は、脱衣室にファンコイルを設置し、このファ
ンコイルと熱源機を浴室乾燥機とは別に配管接続してい
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の温水利
用装置では、浴室の天井に大きな取付用開口を開けた
り、浴室乾燥機と熱源機を浴室の天井裏を通して配管接
続する構成であるため、住宅の新築時の設置には適して
いるものの、既築住宅への設置が困難であり、しかも、
脱衣室の暖房をも行う場合は、ファンコイルと熱源機を
浴室乾燥機とは別に配管接続していたため、配管工事も
繁雑であった。

【０００４】本発明は上述の実情に鑑みてなされたもの
であり、浴室の暖房及び浴室利用の衣類乾燥が行えると
ともに、浴室に隣接する脱衣室の暖房を行えるようにし
つつ、既築住宅への設置が簡便に行えるようにすること
を目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の本発明
では、吸気口と温風吐出口を有するケーシング内に熱交
換器と送風機が収容され、脱衣室に設置されて温風によ
る暖房を行う壁面設置型の温風機と、吸気口と温風吐出
口を有するケーシング内に熱交換器と送風機が収容さ
れ、浴室に設置されて温風による暖房、浴室利用の衣類
乾燥を行う壁面設置型の浴室乾燥機とを備え、前記温風
機の熱交換器と前記浴室乾燥機の熱交換器は直列に配管
接続されて温水供給部からの温水が循環供給されるよう
にした構成である。

【０００６】請求項２に記載の本発明では、吸気口と温
風吐出口を有するケーシング内に熱交換器と送風機が収
容され、脱衣室に設置されて温風による暖房を行う壁面
設置型の温風機と、吸気口と温風吐出口を有するケーシ
ング内に熱交換器と送風機が収容され、浴室に設置され
て温風による暖房、浴室利用の衣類乾燥を行う壁面設置
型の浴室乾燥機とを備え、前記温風機の熱交換器と前記
浴室乾燥機の熱交換器は直列に配管接続されて温水供給
部からの温水が循環供給される温水利用装置であって、
前記温風機は、この温風機と浴室乾燥機の双方を運転す
るための制御器が内蔵されるとともに、この制御器に各
種の運転指示信号を送るコントローラが装備されている
構成である。

【０００７】請求項３に記載の本発明では、吸気口と温
風吐出口を有するケーシング内に熱交換器と送風機が収
容され、脱衣室に設置されて温風による暖房を行う壁面
設置型の温風機と、吸気口と温風吐出口を有するケーシ
ング内に熱交換器と送風機が収容され、浴室に設置され
て温風による暖房、浴室利用の衣類乾燥を行う壁面設置
型の浴室乾燥機とを備え、前記温風機の熱交換器と前記
浴室乾燥機の熱交換器は直列に配管接続されて温水供給
部からの温水が循環供給される温水利用装置であって、
前記温風機と浴室乾燥機には同一形状の共通のケーシン
グが用いられ、前記温風機は温風吐出口を下向きにして
設置し、前記浴室乾燥機は温風吐出口を横向きにして設
置する構成としている。

【０００８】請求項４に記載の本発明では、吸気口と温
風吐出口を有するケーシング内に熱交換器と送風機が収
容され、脱衣室に設置されて温風による暖房を行う壁面
設置型の温風機と、吸気口と温風吐出口を有するケーシ
ング内に熱交換器と送風機が収容され、浴室に設置され
て温風による暖房、浴室利用の衣類乾燥を行う壁面設置
型の浴室乾燥機とを備え、前記温風機の熱交換器と前記
浴室乾燥機の熱交換器は直列に配管接続されて温水供給
部からの温水が循環供給される温水利用装置であって、
前記温風機と浴室乾燥機は、脱衣室と浴室とを仕切る仕
切り壁に対向して設置され、この仕切り壁に設けた単一
の貫通穴を利用してそれらの配管接続が行われる構成と
している。

【０００９】請求項１の温水利用装置においては、浴室
乾燥機により、浴室の暖房や浴室利用の衣類乾燥が行え
るとともに、温風機により、浴室に隣接する脱衣室の暖
房をも行える。また、温風機と浴室乾燥機はともに壁面
設置型であり、しかも、温風機の熱交換器と浴室乾燥機
の熱交換器は直列に配管接続されて温水供給部からの温
水が循環供給されるようにした構成であるから、並列接
続に比べて配管の長さを短くできるとともに、両機器は
壁を挟んで近接設置することが可能となり、さらに、浴
室の天井等に大きな取付用開口を開ける必要もない。

【００１０】請求項２の温水利用装置においては、温風
機は、この温風機と浴室乾燥機の双方を運転するための
制御器が内蔵されるとともに、この制御器に各種の運転
指示信号を送るコントローラが装備されている構成であ
るから、浴室よりも湿度の低い脱衣室側に制御器とコン
トローラが存在し、それらが浴室の湿気の悪影響を受け
ないように保護しつつ、脱衣室側で双方の機器を操作す
ることが可能となり、使い勝手も良好となせる。

【００１１】請求項３の温水利用装置においては、温風
機と浴室乾燥機には同一形状の共通のケーシングが用い
られ、前記温風機は温風吐出口を下向きにして設置し、
前記浴室乾燥機は温風吐出口を横向きにして設置する構
成としているので、双方の機器はケーシングを共用で
き、製造コスト面で有利であるとともに、温風機は温風
を下向きに放出できて、脱衣室の上下の温度差の少ない
良好な暖房が可能となり、また、浴室乾燥機は温風を横
向きに放出できて、浴室内の上部に吊り下げられる衣類
等の乾燥を促進できる。

【００１２】請求項４の温水利用装置においては、温風
機と浴室乾燥機は、脱衣室と浴室とを仕切る仕切り壁に
対向して設置されるので、温風機と浴室乾燥機とを繋げ
る配管の長さを最短にでき、また、仕切り壁に設けた単
一の貫通穴を利用してそれらの配管接続が行われる構成
としているので、面倒な孔明け工事が少なくて済み、設
置工事が一層簡便となる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態例につ
いて図１ないし図３に基づき説明する。本発明の一実施
形態例に係わる温水利用装置は、図１に示すように、家
屋１の脱衣室１Ａに設置されて温風による暖房を行う壁
面設置型の温風機２と、脱衣室１Ａに隣接する浴室１Ｂ
に設置されて温風による暖房及び浴室１Ｂを利用した衣
類Ｗの乾燥を行う壁面設置型の浴室乾燥機３を有し、こ
れら温風機２と浴室乾燥機３は、ガス燃料等を燃焼させ
てその燃焼熱により温水を生成する１台の熱源機４（温
水供給部）から温水が循環供給されるものである。ま
た、前記熱源機４には循環ポンプ５が内蔵されており、
この循環ポンプ５には温水循環路となる行き管６、６及
び戻り管７、７を介して前記温風機２の第１熱交換器２
Ａと浴室乾燥機３の第２熱交換器３Ａが直列に接続され
ている。

【００１４】前記温風機２は、フィルター８が装着され
た吸気口９と回動可能な風向翼１０が設けられた温風吐
出口１１を有するケーシング１２内に、熱源機４から送
られた温水を通す第１熱交換器２Ａと、この第１熱交換
器２Ａに送風して温風吐出口１１より温風を吐出する第
１送風機１３と、この温風機２のケーシング１２内に位
置する行き管６に設けられ、電熱で管路を開閉する熱動
弁等の開閉弁１４と、この温風機２と浴室乾燥機３の双
方を運転するための制御器１５が収容されており、ま
た、前記制御器１５には各種の運転指示信号をこの制御
器１５に送るコントローラ１６が接続されている。そし
て、この温風機２は温風吐出口１１を下向きにして設置
されるものである。

【００１５】前記浴室乾燥機３は、フィルター１７が装
着された吸気口１８と回動可能な風向翼１９が設けられ
た温風吐出口２０を有するケーシング２１内に、温風機
２の第１熱交換器２Ａから送られた温水を通す第２熱交
換器３Ａと、この第２熱交換器３Ａに送風して温風吐出
口２０より温風を吐出する第２送風機２３が収容されて
おり、そして、この浴室乾燥機３のケーシング２１は、
前記温風機２のケーシング１２と同一形状、同一寸法と
なっており、前記温風機２のケーシング１２と共通使用
されている。また、この浴室乾燥機３は温風吐出口２０
を横向きにして設置されるものである。

【００１６】また、前記温風機２と浴室乾燥機３は、図
１及び図２に示すように、脱衣室１Ａと浴室１Ｂとを仕
切る仕切り壁１Ｃに互いに対向して設置され、この仕切
り壁１Ｃに穿った直径が約５０〜８０ｍｍの一つの貫通
穴２４を利用して配管接続されている。そして、前記温
風機２と浴室乾燥機３は、図１に示すように、ドア２５
にて開閉される浴室１Ｂの出入口の上方部分の仕切り壁
１Ｃに背中合わせの状態で設置されている。このよう
に、温風機２と浴室乾燥機３を浴室１Ｂの出入口上方部
分の仕切り壁１Ｃに設置すると、貫通穴２４への配管の
挿入及び配管の接続等の作業が行い易く、設置工事を行
う上で、好都合である。

【００１７】前記コントローラ１６は、図３に示すよう
に、脱衣室側操作パネル部１６Ａと、浴室側操作パネル
部１６Ｂを備え、前記脱衣室側操作パネル部１６Ａに
は、運転入切キー２６、運転表示ランプ２７、タイマー
合わせキー２８、及びタイマー残時間表示部２９等がそ
れぞれ設けられ、一方、前記浴室側操作パネル部１６Ｂ
には、暖房運転入切キー３０、暖房運転表示ランプ３
１、乾燥運転入切キー３２、乾燥運転表示ランプ３３、
タイマー合わせキー３４、タイマー残時間表示部３５等
がそれぞれ設けられている。そして、このコントローラ
１６は、前記温風機２を設置した脱衣室１Ａに取り付け
られる。

【００１８】本発明による温水利用装置は以上のように
構成されており、以下、この温水利用装置の運転につい
て述べる。

【００１９】まず、温風機２による脱衣室１Ａの暖房運
転について述べる。コントローラ１６の運転入切キー２
６をオン操作すると、運転表示ランプ２７が点灯すると
ともに、タイマー残時間表示部２９が最初設定された１
時間を点灯表示する。この時、タイマー合わせキー２８
を操作して、運転時間を１〜４時間或るいは連続に切り
換えることが可能である。こうして、運転入切キー２６
のオン信号及びタイマー時間設定信号が温風機２の制御
器１５に送られると、制御器１５は開閉弁１４を開動作
させるとともに、熱源機４の運転を開始させる。この熱
源機４の運転開始により、熱源機４からの温水が行き管
６を通って第１熱交換器２Ａ、及び第２熱交換器３Ａに
循環供給され、この第２熱交換器３Ａに流れた温水は、
戻り管７を通って熱源機４に戻される。ここで、温風機
２の第１熱交換器２Ａの表面温度が所定温度に上昇した
時点で、第１送風機１３が起動し、約１，５００Ｋｃａ
ｌ／ｈの加熱能力による脱衣室１Ａの暖房が行われる。
この温風機２の運転は、運転入切キー２６をオフ操作す
るか、タイマーによる運転時間の終了により停止され
る。

【００２０】次に、浴室乾燥機３による浴室１Ｂの暖房
運転について述べる。コントローラ１６の暖房運転入切
キー３０をオン操作すると、暖房運転表示ランプ３１が
点灯するとともに、タイマー残時間表示部３５が最初設
定された１時間を点灯表示する。この時、タイマー合わ
せキー３４を操作して、暖房運転時間を１〜５時間或る
いは連続に切り換えることが可能である。こうして、暖
房運転入切キー３０のオン信号及びタイマー時間設定信
号が温風機２の制御器１５に送られると、制御器１５は
開閉弁１４を開動作させるとともに、熱源機４の運転を
開始させる。この熱源機４の運転開始により、熱源機４
からの温水が行き管６を通って第１熱交換器２Ａ、及び
第２熱交換器３Ａに循環供給され、この第２熱交換器３
Ａに流れた温水は、戻り管７を通って熱源機４に戻され
る。ここで、浴室乾燥機３の第２熱交換器３Ａの表面温
度が所定温度に上昇した時点で、第２送風機２３が起動
し、約２，８００Ｋｃａｌ／ｈの加熱能力による浴室１
Ｂの予備暖房が行われる。この浴室乾燥機３の暖房運転
は、暖房運転入切キー３０をオフ操作するか、タイマー
による運転時間の終了により停止される。

【００２１】次に、浴室乾燥機３による浴室１Ｂを利用
した衣類Ｗの乾燥運転について述べる。コントローラ１
６の乾燥運転入切キー３２をオン操作すると、乾燥運転
表示ランプ３３が点灯するとともに、タイマー残時間表
示部３５が最初設定された２時間を点灯表示する。この
時、タイマー合わせキー３４を操作して、乾燥運転時間
を１〜５時間或るいは連続に切り換えることが可能であ
る。こうして、乾燥運転入切キー３２のオン信号及びタ
イマー時間設定信号が温風機２の制御器１５に送られる
と、制御器１５は開閉弁１４を開動作させるとともに、
熱源機４の運転を開始させる。この熱源機４の運転開始
により、熱源機４からの温水が行き管６を通って第１熱
交換器２Ａ、及び第２熱交換器３Ａに循環供給され、こ
の第２熱交換器３Ａに流れた温水は、戻り管７を通って
熱源機４に戻される。ここで、浴室乾燥機３の第２熱交
換器３Ａの表面温度が所定温度に上昇した時点で、第２
送風機２３が起動し、約２，８００Ｋｃａｌ／ｈの加熱
能力と、暖房運転時よりも大風量の送風能力による衣類
乾燥が行われる。この浴室乾燥機３の乾燥運転は、乾燥
運転入切キー３２をオフ操作するか、タイマーによる運
転時間の終了により停止される。

【００２２】上述の説明では、温風機２と浴室乾燥機３
を単独で運転する場合について述べたが、温風機２と浴
室乾燥機３は同時に運転することも可能である。

【００２３】本実施形態例によれば、吸気口８と温風吐
出口１１を設けたケーシング１２内に、第１熱交換器２
Ａと第１送風機１３が収容され、脱衣室１Ａに設置され
て温風による暖房を行う温風機２と、吸気口１８と温風
吐出口２０を設けたケーシング２１内に第２熱交換器３
Ａと第２送風機２３が収容され、浴室１Ｂに設置されて
温風による暖房、浴室利用の衣類乾燥を行う浴室乾燥機
３とを備えているので、浴室乾燥機３により、浴室１Ｂ
の予備暖房及び浴室１Ｂを利用した衣類Ｗの乾燥が行え
るともに、温風機２により、浴室１Ｂに隣接した脱衣室
１Ａの暖房をも行うことができるばかりでなく、温風機
２と浴室乾燥機３はともに壁面設置型である上、温風機
２の第１熱交換器２Ａと浴室乾燥機３の第２熱交換器３
Ａは、互いに直列に配管接続されて１台の共通の熱源機
４から温水が循環供給されるので、行き管６や戻り管７
等の配管の全長を並列接続に比べて大幅に短くできると
ともに、温風機２と浴室乾燥機３は壁を挟んで近接設置
することが可能となり、しかも、従来のように、浴室１
Ｂの天井等に大きな取付用開口を開ける必要がなく、ま
た、浴室乾燥機３と温風機２との配管接続、配線接続、
及び熱源機４と温風機２とを連絡する配管の付設の工事
を脱衣室１Ａ側で行えるなど、機器の設置や配管作業を
簡略化でき、既築住宅への設置が簡便となる。

【００２４】また、脱衣室１Ａに設置される温風機２の
ケーシング内には、この温風機２と浴室乾燥機３の双方
を運転するための制御器１５が内蔵され、この温風機２
には制御器１５に各種の運転指示信号を送るコントロー
ラ１６が装備されているので、制御器１５とコントロー
ラ１６の双方は、浴室１Ｂに比べて湿度の低い脱衣室１
Ａ側に配置されることになり、そのため、高湿度に弱い
制御器１５とコントローラ１６を浴室１Ｂの湿気の悪影
響を受けないように保護できるばかりでなく、脱衣室１
Ａ側の一つのコントローラ１６で、温風機２と浴室乾燥
機３の双方の運転を操作することが可能となり、使い勝
手も良好である。

【００２５】また、温風機２と浴室乾燥機３は同一形
状、同一寸法の共通のケーシングが用いられ、温風機２
は温風吐出口１１を下向きにして脱衣室１Ａに設置さ
れ、浴室乾燥機３は温風吐出口２０を横向きにして浴室
１Ｂに設置されるので、温風機２と浴室乾燥機３はケー
シング１２、２１を共用でき、部品の共通化により、コ
ストダウンが可能となり、ローコストのシステムを提供
できるとともに、温風機２は温風を下向きに放出でき
て、脱衣室１Ａは上下空間の温度差の少ない良好な暖房
が施されることになり、一方、浴室乾燥機３は温風を横
向きに放出できて、浴室１Ｂ内の上部に吊り下げられた
洗濯、脱水後の衣類Ｗ等の乾燥を促進でき、共通のケー
シングを使用しながら、それぞれ、十分にその機能を発
揮できる。

【００２６】また、温風機２と浴室乾燥機３の双方は、
脱衣室１Ａと浴室１Ｂとを仕切る仕切り壁１Ｃに対向し
て壁掛け設置されるので、温風機２と浴室乾燥機３とを
繋げる配管の長さを最短にでき、さらに、仕切り壁１Ｃ
に穿った直径が約５０〜８０ｍｍの一つの貫通穴２４を
利用して配管接続されるので、面倒な壁の孔明け工事が
少なくて済み、設置工事が一層簡便となる。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように本発明の温水利用装
置によれば、吸気口と温風吐出口を有するケーシング内
に熱交換器と送風機が収容され、脱衣室に設置されて温
風による暖房を行う壁面設置型の温風機と、吸気口と温
風吐出口を有するケーシング内に熱交換器と送風機が収
容され、浴室に設置されて温風による暖房、浴室利用の
衣類乾燥を行う壁面設置型の浴室乾燥機とを備え、前記
温風機の熱交換器と前記浴室乾燥機の熱交換器は直列に
配管接続されて温水供給部からの温水が循環供給される
ようにした構成であるから、浴室の暖房や浴室利用の衣
類乾燥が行えるとともに、脱衣室の暖房をも行うことが
できるばかりでなく、両機器の熱交換器どおしを直列接
続したことにより、配管の全長を大幅に短縮でき、ま
た、両機器はともに壁面設置型であるため、壁を挟んで
近接設置することが可能となり、しかも、従来のよう
に、浴室の天井等に大きな取付用開口を開ける必要がな
い等、機器の設置や配管作業を簡略化でき、既築住宅へ
の設置を簡便となせる。

【００２８】請求項２の温水利用装置によれば、吸気口
と温風吐出口を有するケーシング内に熱交換器と送風機
が収容され、脱衣室に設置されて温風による暖房を行う
壁面設置型の温風機と、吸気口と温風吐出口を有するケ
ーシング内に熱交換器と送風機が収容され、浴室に設置
されて温風による暖房、浴室利用の衣類乾燥を行う壁面
設置型の浴室乾燥機とを備え、前記温風機の熱交換器と
前記浴室乾燥機の熱交換器は直列に配管接続されて温水
供給部からの温水が循環供給される温水利用装置であっ
て、前記温風機は、この温風機と浴室乾燥機の双方を運
転するための制御器が内蔵されるとともに、この制御器
に各種の運転指示信号を送るコントローラが装備されて
いる構成であるから、浴室よりも湿度の低い脱衣室側に
制御器とコントローラを配置でき、湿度に弱い制御器１
５とコントローラ１６を浴室の湿気の悪影響を受けない
ように保護できるばかりでなく、脱衣室側の一つのコン
トローラで、温風機と浴室乾燥機の双方の運転を操作す
ることが可能となり、使い勝手を良好となせる。

【００２９】請求項３の温水利用装置によれば、吸気口
と温風吐出口を有するケーシング内に熱交換器と送風機
が収容され、脱衣室に設置されて温風による暖房を行う
壁面設置型の温風機と、吸気口と温風吐出口を有するケ
ーシング内に熱交換器と送風機が収容され、浴室に設置
されて温風による暖房、浴室利用の衣類乾燥を行う壁面
設置型の浴室乾燥機とを備え、前記温風機の熱交換器と
前記浴室乾燥機の熱交換器は直列に配管接続されて温水
供給部からの温水が循環供給される温水利用装置であっ
て、前記温風機と浴室乾燥機には同一形状の共通のケー
シングが用いられ、前記温風機は温風吐出口を下向きに
して設置し、前記浴室乾燥機は温風吐出口を横向きにし
て設置する構成としているので、温風機と浴室乾燥機は
ケーシングを共用でき、部品の共通化により、コストダ
ウンが可能となり、ローコストのシステムを提供できる
とともに、温風機は温風を下向きに放出できて、脱衣室
は上下空間の温度差の少ない良好な暖房が施されること
になり、一方、浴室乾燥機は温風を横向きに放出でき
て、浴室内に吊り下げられられる衣類等の乾燥を促進で
き、共通のケーシングを使用しながら、それぞれ、十分
にその機能を発揮できる。

【００３０】請求項４の温水利用装置によれば、吸気口
と温風吐出口を有するケーシング内に熱交換器と送風機
が収容され、脱衣室に設置されて温風による暖房を行う
壁面設置型の温風機と、吸気口と温風吐出口を有するケ
ーシング内に熱交換器と送風機が収容され、浴室に設置
されて温風による暖房、浴室利用の衣類乾燥を行う壁面
設置型の浴室乾燥機とを備え、前記温風機の熱交換器と
前記浴室乾燥機の熱交換器は直列に配管接続されて温水
供給部からの温水が循環供給される温水利用装置であっ
て、前記温風機と浴室乾燥機は、脱衣室と浴室とを仕切
る仕切り壁に対向して設置され、この仕切り壁に設けた
単一の貫通穴を利用してそれらの配管接続が行われる構
成としているので、温風機と浴室乾燥機とを繋げる配管
の長さを最短にできるとともに、面倒な孔明け工事が少
なくて済む等、設置工事の一層の簡便化が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態例を示す温水利用装置の設
置状態を説明する説明図である。

【図２】温水利用装置の温風機と浴室乾燥機の設置状態
の断面図である。

【図３】温水利用装置のコントローラの正面図である。

【符号の説明】

１Ａ 脱衣室 １Ｂ 浴室 １Ｃ 仕切り壁 ２ 温風機 ２Ａ 第１熱交換器（温風機の熱交換器） ３ 浴室乾燥機 ３Ａ 第２熱交換器（浴室乾燥機の熱交換器） ４ 熱源機（温水供給部） ６ 行き管（配管） ７ 戻り管（配管） ９ 吸気口（温風機の吸気口） １１ 温風吐出口（温風機の温風吐出口） １２ ケーシング（温風機のケーシング） １３ 第１送風機（温風機の送風機） １５ 制御器 １６ コントローラ １８ 吸気口（浴室乾燥機の吸気口） ２０ 温風吐出口（浴室乾燥機の温風吐出口） ２１ ケーシング（浴室乾燥機のケーシング） ２３ 第２送風機（浴室乾燥機の送風機）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 忠夫 大阪府守口市京阪本通２丁目５番５号 三 洋電機株式会社内

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 吸気口と温風吐出口を有するケーシング
   内に熱交換器と送風機が収容され、脱衣室に設置されて
   温風による暖房を行う壁面設置型の温風機と、吸気口と
   温風吐出口を有するケーシング内に熱交換器と送風機が
   収容され、浴室に設置されて温風による暖房、浴室利用
   の衣類乾燥を行う壁面設置型の浴室乾燥機とを備え、前
   記温風機の熱交換器と前記浴室乾燥機の熱交換器は直列
   に配管接続されて温水供給部からの温水が循環供給され
   るようにしたことを特徴とする温水利用装置。
2. 【請求項２】 吸気口と温風吐出口を有するケーシング
   内に熱交換器と送風機が収容され、脱衣室に設置されて
   温風による暖房を行う壁面設置型の温風機と、吸気口と
   温風吐出口を有するケーシング内に熱交換器と送風機が
   収容され、浴室に設置されて温風による暖房、浴室利用
   の衣類乾燥を行う壁面設置型の浴室乾燥機とを備え、前
   記温風機の熱交換器と前記浴室乾燥機の熱交換器は直列
   に配管接続されて温水供給部からの温水が循環供給され
   る温水利用装置であって、前記温風機は、この温風機と
   浴室乾燥機の双方を運転するための制御器が内蔵される
   とともに、この制御器に各種の運転指示信号を送るコン
   トローラが装備されていることを特徴とする温水利用装
   置。
3. 【請求項３】 吸気口と温風吐出口を有するケーシング
   内に熱交換器と送風機が収容され、脱衣室に設置されて
   温風による暖房を行う壁面設置型の温風機と、吸気口と
   温風吐出口を有するケーシング内に熱交換器と送風機が
   収容され、浴室に設置されて温風による暖房、浴室利用
   の衣類乾燥を行う壁面設置型の浴室乾燥機とを備え、前
   記温風機の熱交換器と前記浴室乾燥機の熱交換器は直列
   に配管接続されて温水供給部からの温水が循環供給され
   る温水利用装置であって、前記温風機と浴室乾燥機には
   同一形状の共通のケーシングが用いられ、前記温風機は
   温風吐出口を下向きにして設置し、前記浴室乾燥機は温
   風吐出口を横向きにして設置する構成としたことを特徴
   とする温水利用装置。
4. 【請求項４】 吸気口と温風吐出口を有するケーシング
   内に熱交換器と送風機が収容され、脱衣室に設置されて
   温風による暖房を行う壁面設置型の温風機と、吸気口と
   温風吐出口を有するケーシング内に熱交換器と送風機が
   収容され、浴室に設置されて温風による暖房、浴室利用
   の衣類乾燥を行う壁面設置型の浴室乾燥機とを備え、前
   記温風機の熱交換器と前記浴室乾燥機の熱交換器は直列
   に配管接続されて温水供給部からの温水が循環供給され
   る温水利用装置であって、前記温風機と浴室乾燥機は、
   脱衣室と浴室とを仕切る仕切り壁に対向して設置され、
   この仕切り壁に設けた単一の貫通穴を利用してそれらの
   配管接続が行われる構成としたことを特徴とする温水利
   用装置。