JPH09278548A - 耐火物屑を配合したカーボン含有吹き付け補修材およびその製造方法 - Google Patents
耐火物屑を配合したカーボン含有吹き付け補修材およびその製造方法Info
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- JPH09278548A JPH09278548A JP11526096A JP11526096A JPH09278548A JP H09278548 A JPH09278548 A JP H09278548A JP 11526096 A JP11526096 A JP 11526096A JP 11526096 A JP11526096 A JP 11526096A JP H09278548 A JPH09278548 A JP H09278548A
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/91—Use of waste materials as fillers for mortars or concrete
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- Ceramic Products (AREA)
- Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
- Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 カーボン含有耐火物屑の親水性を向上し、施
工時の水分を増加させることなく、カーボン含有吹き付
け補修材へのカーボン含有耐火物屑の有効適用を図る。 【解決手段】 窯炉で使用済みのカーボン含有耐火物を
破砕して得られる耐火物屑のうち、粒径が１〜５ｍｍの
ものについて、加熱酸化処理し、表面のカーボン質部分
を除去することによって脱炭層を設け、次いで表面処理
材の水溶液に浸漬し耐火物屑の脱炭層の気孔に表面処理
剤を含浸させた後、乾燥して表面処理剤を脱炭層の気孔
内に結合、充填させた耐火物屑を、カーボン含有吹き付
け補修材の、粒径１〜５ｍｍでかつ３０重量％以下の部
分に配合する。
工時の水分を増加させることなく、カーボン含有吹き付
け補修材へのカーボン含有耐火物屑の有効適用を図る。 【解決手段】 窯炉で使用済みのカーボン含有耐火物を
破砕して得られる耐火物屑のうち、粒径が１〜５ｍｍの
ものについて、加熱酸化処理し、表面のカーボン質部分
を除去することによって脱炭層を設け、次いで表面処理
材の水溶液に浸漬し耐火物屑の脱炭層の気孔に表面処理
剤を含浸させた後、乾燥して表面処理剤を脱炭層の気孔
内に結合、充填させた耐火物屑を、カーボン含有吹き付
け補修材の、粒径１〜５ｍｍでかつ３０重量％以下の部
分に配合する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄鋼製造プロセス
で用いられる窯炉の吹き付け補修材およびその製造方法
に関する。
で用いられる窯炉の吹き付け補修材およびその製造方法
に関する。
【０００２】
【従来の技術】窯炉の熱間補修方法として吹き付け補修
方法が用いられている。吹き付け補修材に用いられる耐
火物としては、転炉ではＭｇＯ質、ＭｇＯ−ＣａＯ質が
ある。これらに用いる原料には旧くよりレンガ屑の利用
が図られてきた。例えば特開昭５１−３０２１４号公報
では転炉使用後ドロマイト系レンガ屑を破砕し粒度調整
を行って再利用を可能とした。また特開昭５４−１３４
７２０号公報ではカーボンを含有する使用後ドロマイト
系レンガ屑を利用した吹き付け補修材を開示している。
方法が用いられている。吹き付け補修材に用いられる耐
火物としては、転炉ではＭｇＯ質、ＭｇＯ−ＣａＯ質が
ある。これらに用いる原料には旧くよりレンガ屑の利用
が図られてきた。例えば特開昭５１−３０２１４号公報
では転炉使用後ドロマイト系レンガ屑を破砕し粒度調整
を行って再利用を可能とした。また特開昭５４−１３４
７２０号公報ではカーボンを含有する使用後ドロマイト
系レンガ屑を利用した吹き付け補修材を開示している。
【０００３】レンガではカーボンを含有させることでス
ラグ浸潤が抑制できることはよく知られており、吹き付
け補修材においても高耐用化を指向してカーボン含有材
料が用いられている。カーボンを含有した耐火物屑を利
用する技術としては、特開平６−２１９８５３号公報に
マグ−カーボンレンガ屑の処理方法及びマグネシア質キ
ャスタブルとして、マグ−カーボンレンガ屑をシリカゾ
ル溶液に浸漬し、レンガ屑内部にシリカ分を含浸させて
キャスタブルに添加する方法、特開平６−３４５５４８
号公報に耐火物廃材を用いた流し込み材の製造方法並び
にその成形体及び成形体の製造方法として、耐火物廃材
の粒塊表面をモルタルにより被覆して流し込み材に添加
する方法が開示されている。
ラグ浸潤が抑制できることはよく知られており、吹き付
け補修材においても高耐用化を指向してカーボン含有材
料が用いられている。カーボンを含有した耐火物屑を利
用する技術としては、特開平６−２１９８５３号公報に
マグ−カーボンレンガ屑の処理方法及びマグネシア質キ
ャスタブルとして、マグ−カーボンレンガ屑をシリカゾ
ル溶液に浸漬し、レンガ屑内部にシリカ分を含浸させて
キャスタブルに添加する方法、特開平６−３４５５４８
号公報に耐火物廃材を用いた流し込み材の製造方法並び
にその成形体及び成形体の製造方法として、耐火物廃材
の粒塊表面をモルタルにより被覆して流し込み材に添加
する方法が開示されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】カーボン含有耐火物屑
を利用するにおいて、カーボン含有量が少ない場合は前
述の従来技術で問題ないが、カーボン含有量が多くなる
と、カーボンの疎水性のために施工時の水分が増加して
気孔率が高くなって、カーボンによる耐食性向上が期待
されるにもかかわらず、逆に耐用が低下する。また前述
のキャスタブルまたは流し込み材に用いられる耐火物屑
の処理技術を用いた場合、カーボン含有耐火物屑は緻密
なために十分な含浸ができず、水と混合し高速でノズル
より噴出した際に処理材が剥離し十分な効果が得られな
い。
を利用するにおいて、カーボン含有量が少ない場合は前
述の従来技術で問題ないが、カーボン含有量が多くなる
と、カーボンの疎水性のために施工時の水分が増加して
気孔率が高くなって、カーボンによる耐食性向上が期待
されるにもかかわらず、逆に耐用が低下する。また前述
のキャスタブルまたは流し込み材に用いられる耐火物屑
の処理技術を用いた場合、カーボン含有耐火物屑は緻密
なために十分な含浸ができず、水と混合し高速でノズル
より噴出した際に処理材が剥離し十分な効果が得られな
い。
【０００５】そこで本発明は、カーボン含有耐火物屑の
親水性を向上し、高速吹き付け時にも親水性を低下させ
ないことで、施工時の水分を増加させることなく、カー
ボン含有吹き付け補修材へカーボン含有耐火物屑の有効
活用を図ることを目的とする。
親水性を向上し、高速吹き付け時にも親水性を低下させ
ないことで、施工時の水分を増加させることなく、カー
ボン含有吹き付け補修材へカーボン含有耐火物屑の有効
活用を図ることを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本発明は、カーボン含有吹き付け補修材のうち、
粒径が１〜５ｍｍでかつ、３０重量％以下の部分に、窯
炉で使用済みのカーボン含有耐火物から得られた耐火物
屑を用いた耐火物屑を配合したカーボン含有吹き付け補
修材を提供する。耐火物屑としては、窯炉で使用済みの
カーボン含有耐火物を破砕して得られる粒径が１〜５ｍ
ｍのもので、表面に脱炭層を有し、かつ少なくとも脱炭
層の気孔に表面処理剤が充填されたものを用いる。表面
処理剤としては、燐酸、燐酸の金属塩、酸化物ゾル、金
属アルコキシドを用いる。
めに、本発明は、カーボン含有吹き付け補修材のうち、
粒径が１〜５ｍｍでかつ、３０重量％以下の部分に、窯
炉で使用済みのカーボン含有耐火物から得られた耐火物
屑を用いた耐火物屑を配合したカーボン含有吹き付け補
修材を提供する。耐火物屑としては、窯炉で使用済みの
カーボン含有耐火物を破砕して得られる粒径が１〜５ｍ
ｍのもので、表面に脱炭層を有し、かつ少なくとも脱炭
層の気孔に表面処理剤が充填されたものを用いる。表面
処理剤としては、燐酸、燐酸の金属塩、酸化物ゾル、金
属アルコキシドを用いる。
【０００７】また本発明のカーボン含有耐火物屑を配合
したカーボン含有吹き付け補修材の製造は、窯炉で使用
済みのカーボン含有耐火物を破砕して得られる耐火物屑
のうち粒径１〜５ｍｍのものを、加熱酸化処理し、表面
のカーボン質部分を除去して脱炭層を設け、次いで得ら
れた耐火物屑を表面処理剤の水溶液に浸漬して該耐火物
屑表面の脱炭層の気孔に該表面処理剤を含浸させた後、
乾燥して表面処理剤を脱炭層の気孔内に結合、充填さ
せ、これをカーボン含有吹き付け補修材の粒径１〜５ｍ
ｍの部分に、補修材全量の３０重量％以下の割合で配合
することによって製造する。
したカーボン含有吹き付け補修材の製造は、窯炉で使用
済みのカーボン含有耐火物を破砕して得られる耐火物屑
のうち粒径１〜５ｍｍのものを、加熱酸化処理し、表面
のカーボン質部分を除去して脱炭層を設け、次いで得ら
れた耐火物屑を表面処理剤の水溶液に浸漬して該耐火物
屑表面の脱炭層の気孔に該表面処理剤を含浸させた後、
乾燥して表面処理剤を脱炭層の気孔内に結合、充填さ
せ、これをカーボン含有吹き付け補修材の粒径１〜５ｍ
ｍの部分に、補修材全量の３０重量％以下の割合で配合
することによって製造する。
【０００８】
【発明の実施の形態】本発明に用いる、窯炉で使用済み
のカーボン含有耐火物は、ＭｇＯ−Ｃ質，Ａｌ2Ｏ3−Ｓ
ｉＣ−Ｃ質、Ａｌ2Ｏ3−Ｃ質などで、補修を行う窯炉に
応じて選択する。使用済み耐火物の破砕はジョークラッ
シャーなど従来方法を用いて行う。破砕して得られる耐
火物屑のうち、本発明では粒径が１〜５ｍｍの粒を用い
る。従来の吹き付け補修材の多くは粒径５ｍｍ以下であ
る。本発明では５ｍｍ超の耐火物屑についても検討した
が、５ｍｍを超えると施工時のリバウンドによって付着
し難くなることがわかった。また１ｍｍより小さいと、
酸化処理で粉化して表面に脱炭層を形成することが困難
になり、本発明の効果が得られない。
のカーボン含有耐火物は、ＭｇＯ−Ｃ質，Ａｌ2Ｏ3−Ｓ
ｉＣ−Ｃ質、Ａｌ2Ｏ3−Ｃ質などで、補修を行う窯炉に
応じて選択する。使用済み耐火物の破砕はジョークラッ
シャーなど従来方法を用いて行う。破砕して得られる耐
火物屑のうち、本発明では粒径が１〜５ｍｍの粒を用い
る。従来の吹き付け補修材の多くは粒径５ｍｍ以下であ
る。本発明では５ｍｍ超の耐火物屑についても検討した
が、５ｍｍを超えると施工時のリバウンドによって付着
し難くなることがわかった。また１ｍｍより小さいと、
酸化処理で粉化して表面に脱炭層を形成することが困難
になり、本発明の効果が得られない。
【０００９】本発明の耐火物屑を配合したカーボン含有
吹き付け補修材で、耐火物屑の配合量は全体の３０重量
％以下とする。即ち耐火物屑を配合したカーボン含有吹
き付け補修材の粒度構成が従来のカーボン含有吹き付け
補修材と同じになるようにする上で、従来のカーボン含
有吹き付け補修材の１〜５ｍｍ粒子は約３０重量％であ
り、従って、耐火物屑による耐用性の低下が顕著になら
ない配合量の上限は３０重量％として考えることが可能
と思われる。
吹き付け補修材で、耐火物屑の配合量は全体の３０重量
％以下とする。即ち耐火物屑を配合したカーボン含有吹
き付け補修材の粒度構成が従来のカーボン含有吹き付け
補修材と同じになるようにする上で、従来のカーボン含
有吹き付け補修材の１〜５ｍｍ粒子は約３０重量％であ
り、従って、耐火物屑による耐用性の低下が顕著になら
ない配合量の上限は３０重量％として考えることが可能
と思われる。
【００１０】本発明ではカーボン含有耐火物屑の親水性
を向上させるために、まず表面に脱炭層を形成する。即
ち表面にある疎水性のカーボンを除去することと、表面
処理剤を充填するための気孔を形成する。脱炭層の厚み
は０．１ｍｍ程度もあれば十分であって、本発明では加
熱酸化処理、例えばロータリーキルン等を用いて行う。
脱炭層を厚くしすぎて、カーボン含有量が少なくなる
と、カーボンによる耐食性向上効果が低下するので、過
度の酸化は行わない。
を向上させるために、まず表面に脱炭層を形成する。即
ち表面にある疎水性のカーボンを除去することと、表面
処理剤を充填するための気孔を形成する。脱炭層の厚み
は０．１ｍｍ程度もあれば十分であって、本発明では加
熱酸化処理、例えばロータリーキルン等を用いて行う。
脱炭層を厚くしすぎて、カーボン含有量が少なくなる
と、カーボンによる耐食性向上効果が低下するので、過
度の酸化は行わない。
【００１１】次に耐火物屑表面の脱炭層に表面処理剤を
充填する。表面処理剤は耐火物屑の親水性を向上させる
ために添加し、剥離しない程度に表面の気孔に密着させ
る。従って、必ずしも完全緻密に充填する必要はなく、
本発明では表面処理剤の水溶液に耐火物屑を浸漬し、表
面処理剤を含浸する方法を用いる。含浸後水分を十分乾
燥させることで、表面処理剤を脱炭層の気孔内で骨材と
強固に結合させる。表面処理剤を気孔に充填することに
よって、表面処理剤の剥離を防止できるとともに、カー
ボン含有耐火物屑表面にカーボンの露出がなく、親水性
が向上する。
充填する。表面処理剤は耐火物屑の親水性を向上させる
ために添加し、剥離しない程度に表面の気孔に密着させ
る。従って、必ずしも完全緻密に充填する必要はなく、
本発明では表面処理剤の水溶液に耐火物屑を浸漬し、表
面処理剤を含浸する方法を用いる。含浸後水分を十分乾
燥させることで、表面処理剤を脱炭層の気孔内で骨材と
強固に結合させる。表面処理剤を気孔に充填することに
よって、表面処理剤の剥離を防止できるとともに、カー
ボン含有耐火物屑表面にカーボンの露出がなく、親水性
が向上する。
【００１２】本発明で用いる表面処理剤としては、燐
酸、燐酸の金属塩、酸化物ゾル、金属アルコキシドであ
る。燐酸または燐酸の金属塩は従来のカーボン含有吹き
付け補修材のバインダーとして用いられており、カーボ
ンとの馴染みも良く、カーボン含有耐火物屑表面の気孔
に容易に充填される。また酸化物ゾル、例えばシリカゾ
ルや、金属アルコキシド、例えばアルミニウムプロポキ
シドは、酸化脱炭処理によって表面に露出したカーボン
含有耐火物屑中の酸化物と結合し易いので、同様に表面
の気孔に容易に充填される。カーボン含有耐火物屑に前
記の処理を施すことによって、従来の吹き付け材と同等
の方法で施工が可能となる。
酸、燐酸の金属塩、酸化物ゾル、金属アルコキシドであ
る。燐酸または燐酸の金属塩は従来のカーボン含有吹き
付け補修材のバインダーとして用いられており、カーボ
ンとの馴染みも良く、カーボン含有耐火物屑表面の気孔
に容易に充填される。また酸化物ゾル、例えばシリカゾ
ルや、金属アルコキシド、例えばアルミニウムプロポキ
シドは、酸化脱炭処理によって表面に露出したカーボン
含有耐火物屑中の酸化物と結合し易いので、同様に表面
の気孔に容易に充填される。カーボン含有耐火物屑に前
記の処理を施すことによって、従来の吹き付け材と同等
の方法で施工が可能となる。
【００１３】
【実施例】本発明に基づく耐火物屑を配合したカーボン
含有吹き付け補修材の実施例及び比較例の特性を表１及
び表２に示す。
含有吹き付け補修材の実施例及び比較例の特性を表１及
び表２に示す。
【００１４】
【表１】
【００１５】
【表２】
【００１６】実施例１〜７は本発明の例であり、比較例
８は従来のマグネシア−カーボン質吹き付け補修材、比
較例９〜１３は本発明の範囲から外れた例である。実施
例１〜５及び比較例９〜１３の骨材は、マグネシア−カ
ーボン質で、実施例６、７の骨材はアルミナ−炭化珪素
質であり、骨材以外の成分例えばバインダー等は比較例
８の従来材と同じである。表１、２に示す処理条件で本
発明の製造方法に従ってカーボン含有吹き付け補修材を
製造した。
８は従来のマグネシア−カーボン質吹き付け補修材、比
較例９〜１３は本発明の範囲から外れた例である。実施
例１〜５及び比較例９〜１３の骨材は、マグネシア−カ
ーボン質で、実施例６、７の骨材はアルミナ−炭化珪素
質であり、骨材以外の成分例えばバインダー等は比較例
８の従来材と同じである。表１、２に示す処理条件で本
発明の製造方法に従ってカーボン含有吹き付け補修材を
製造した。
【００１７】表に示した施工水分は、吹き付け機を用い
１３００℃炉内に施工したとき最も安定した施工のでき
た水分量である。付着率は、吹き付け量に対する施工体
の重量％から求めた。気孔率は、施工水分量の半分の水
分で吹き付け補修材を試験片形状に鋳込み成形し、１０
００℃×１時間の還元焼成を行った後の見かけ気孔率で
ある。また耐食性は、同様に成形した試験片を用い高周
波内張り侵食試験を行った後の最大溶損寸法を求め、比
較例８を１００とした相対値で評価した。従って数値が
大きいほど耐食性に劣ることを示す。侵食試験は転炉ス
ラグ（Ｃ／Ｓ＝３．５）を用い、１７００℃×２．５時
間行った。
１３００℃炉内に施工したとき最も安定した施工のでき
た水分量である。付着率は、吹き付け量に対する施工体
の重量％から求めた。気孔率は、施工水分量の半分の水
分で吹き付け補修材を試験片形状に鋳込み成形し、１０
００℃×１時間の還元焼成を行った後の見かけ気孔率で
ある。また耐食性は、同様に成形した試験片を用い高周
波内張り侵食試験を行った後の最大溶損寸法を求め、比
較例８を１００とした相対値で評価した。従って数値が
大きいほど耐食性に劣ることを示す。侵食試験は転炉ス
ラグ（Ｃ／Ｓ＝３．５）を用い、１７００℃×２．５時
間行った。
【００１８】実施例１、２は表面処理材にリン酸ソーダ
を用い、マグネシア−カーボン質耐火物屑の５−１ｍｍ
を各々３０、２０重量％配合した。施工水分は比較例８
の従来材なみでよく、物性もほぼ同等であった。耐火物
屑の配合量が増えると若干耐食性が低下するが、実用上
問題もかった。
を用い、マグネシア−カーボン質耐火物屑の５−１ｍｍ
を各々３０、２０重量％配合した。施工水分は比較例８
の従来材なみでよく、物性もほぼ同等であった。耐火物
屑の配合量が増えると若干耐食性が低下するが、実用上
問題もかった。
【００１９】実施例３は表面処理材にリン酸を用いた
が、従来材とほぼ同等の特牲を示した。実施例４は表面
処理材にシリカゾルを用いた。シリカ成分が増えると耐
食性低下が懸念されるため、耐火物屑の配合量を２０重
量％として、若干耐食性が低下するが従来材とほぼ同等
に利用できた。
が、従来材とほぼ同等の特牲を示した。実施例４は表面
処理材にシリカゾルを用いた。シリカ成分が増えると耐
食性低下が懸念されるため、耐火物屑の配合量を２０重
量％として、若干耐食性が低下するが従来材とほぼ同等
に利用できた。
【００２０】実施例５は表面処理材に金属アルコキシド
を用いた例で、アルミナ成分が増えることにより、今回
のＣ／Ｓの高い侵食試験では耐食性が低くなったが、実
用上問題はなかった。
を用いた例で、アルミナ成分が増えることにより、今回
のＣ／Ｓの高い侵食試験では耐食性が低くなったが、実
用上問題はなかった。
【００２１】実施例６、７は耐火物屑に各々アルミナ−
炭化珪素−カーボン質、アルミナ−カーボン質を用い
た。今回のＣ／Ｓの高い侵食試験では侵食がやや大きい
が、その他の特性はほぼ従来材と同等で、Ｃ／Ｓの低い
条件下で利用できる。
炭化珪素−カーボン質、アルミナ−カーボン質を用い
た。今回のＣ／Ｓの高い侵食試験では侵食がやや大きい
が、その他の特性はほぼ従来材と同等で、Ｃ／Ｓの低い
条件下で利用できる。
【００２２】比較例９は、耐火物屑に５ｍｍ以上即ち１
〜７ｍｍを用いた。施工水分、気孔率は従来材同等で耐
食性も若干低下する程度であったが、粗粒のリバウンド
ロスで付着率が低下した。付着率の低下で実用寿命が低
下した。
〜７ｍｍを用いた。施工水分、気孔率は従来材同等で耐
食性も若干低下する程度であったが、粗粒のリバウンド
ロスで付着率が低下した。付着率の低下で実用寿命が低
下した。
【００２３】比較例１０は、１ｍｍ以下の耐火物屑を配
合した例である。１ｍｍ以下の耐火物屑は酸化処理で粉
化し、実質微粉が増加したことになり、施工水分が増加
した。従って気孔率も高くなり耐食性が大きく低下し
た。
合した例である。１ｍｍ以下の耐火物屑は酸化処理で粉
化し、実質微粉が増加したことになり、施工水分が増加
した。従って気孔率も高くなり耐食性が大きく低下し
た。
【００２４】比較例１１は耐火物屑３０重量％以上配合
した場合で、微粉が増加する。従って比較例１０と同
様、施工水分が増加し、気孔率の上昇と耐食性が低下し
た。比較例１２は、酸化処理を行わなかったために表面
処理剤が十分に付着せず、施工時に表面処理剤が剥離し
て、付着歩留が低下した。
した場合で、微粉が増加する。従って比較例１０と同
様、施工水分が増加し、気孔率の上昇と耐食性が低下し
た。比較例１２は、酸化処理を行わなかったために表面
処理剤が十分に付着せず、施工時に表面処理剤が剥離し
て、付着歩留が低下した。
【００２５】比較例１３は、本発明の処理を全く行わ
ず、単純に耐火物屑を配合した例である。耐火物屑は骨
材と均一に混合されず、施工水との馴染みも悪く、実施
例１に比較して大幅に特性が低下した。
ず、単純に耐火物屑を配合した例である。耐火物屑は骨
材と均一に混合されず、施工水との馴染みも悪く、実施
例１に比較して大幅に特性が低下した。
【００２６】
【発明の効果】本発明により、従来廃棄処分されていた
耐火物屑が有効利用できる。またカーボン含有耐火物屑
の本来もち得る高耐用性を引出し、従来と同等の特性を
有する耐火物屑を配合したカーボン含有吹き付け補修材
が製造可能となった。
耐火物屑が有効利用できる。またカーボン含有耐火物屑
の本来もち得る高耐用性を引出し、従来と同等の特性を
有する耐火物屑を配合したカーボン含有吹き付け補修材
が製造可能となった。
Claims (3)
- 【請求項１】 カーボン含有吹き付け補修材のうち、粒
径が１〜５ｍｍでかつ、３０重量％以下の部分に、窯炉
で使用済みのカーボン含有耐火物から得られた耐火物屑
を用いた耐火物屑を配合したカーボン含有吹き付け補修
材であって、耐火物屑として窯炉で使用済みのカーボン
含有耐火物を破砕して得られる粒径が１〜５ｍｍのもの
で、表面に脱炭層を有し、かつ少なくとも脱炭層の気孔
に表面処理剤が充填されたものを用いたことを特徴とす
る耐火物屑を配合したカーボン含有吹き付け補修材。 - 【請求項２】 表面処理剤が、燐酸、燐酸の金属塩、酸
化物ゾル、金属アルコキシドのいずれか１種または２種
以上の混合物であることを特徴とする請求項第１項記載
の耐火物屑を配合したカーボン含有吹き付け補修材。 - 【請求項３】 窯炉で使用済みのカーボン含有耐火物を
破砕して得られる耐火物屑のうち粒径１〜５ｍｍのもの
を、加熱酸化処理し、表面のカーボン質部分を除去して
脱炭層を設け、次いで得られた耐火物屑を表面処理剤の
水溶液に浸漬して該耐火物屑表面の脱炭層の気孔に該表
面処理剤を含浸させた後、乾燥して表面処理剤を脱炭層
の気孔内に結合、充填させ、これをカーボン含有吹き付
け補修材の粒径１〜５ｍｍの部分に、補修材全量の３０
重量％以下の割合で配合することを特徴とする耐火物屑
を配合したカーボン含有吹き付け補修材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11526096A JPH09278548A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 耐火物屑を配合したカーボン含有吹き付け補修材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11526096A JPH09278548A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 耐火物屑を配合したカーボン含有吹き付け補修材およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09278548A true JPH09278548A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=14658278
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11526096A Withdrawn JPH09278548A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 耐火物屑を配合したカーボン含有吹き付け補修材およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09278548A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009269801A (ja) * | 2008-05-09 | 2009-11-19 | Kobe Steel Ltd | セメント含有材料及びその製造方法 |
| JP2011121798A (ja) * | 2009-12-09 | 2011-06-23 | Koua Fireproofing Industries Co Ltd | 使用済みれんがを使用した吹付補修材 |
| JP2013001622A (ja) * | 2011-06-21 | 2013-01-07 | Mintekku Japan Kk | タンディッシュコーティング材及びこれを用いてタンディッシュをコーティングする方法 |
| JP2013147414A (ja) * | 2011-12-19 | 2013-08-01 | Jfe Steel Corp | 炭素含有中性／酸性耐火物の再利用方法及び製造方法 |
| JP2014043383A (ja) * | 2012-08-28 | 2014-03-13 | Nippon Steel & Sumitomo Metal | 溶鋼槽の内面へのコーティング材の施工方法 |
| CN111018548A (zh) * | 2019-11-27 | 2020-04-17 | 天津炜润达新材料科技有限公司 | 一种废旧耐火材料的回收利用方法 |
-
1996
- 1996-04-15 JP JP11526096A patent/JPH09278548A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009269801A (ja) * | 2008-05-09 | 2009-11-19 | Kobe Steel Ltd | セメント含有材料及びその製造方法 |
| JP2011121798A (ja) * | 2009-12-09 | 2011-06-23 | Koua Fireproofing Industries Co Ltd | 使用済みれんがを使用した吹付補修材 |
| JP2013001622A (ja) * | 2011-06-21 | 2013-01-07 | Mintekku Japan Kk | タンディッシュコーティング材及びこれを用いてタンディッシュをコーティングする方法 |
| JP2013147414A (ja) * | 2011-12-19 | 2013-08-01 | Jfe Steel Corp | 炭素含有中性／酸性耐火物の再利用方法及び製造方法 |
| JP2014043383A (ja) * | 2012-08-28 | 2014-03-13 | Nippon Steel & Sumitomo Metal | 溶鋼槽の内面へのコーティング材の施工方法 |
| CN111018548A (zh) * | 2019-11-27 | 2020-04-17 | 天津炜润达新材料科技有限公司 | 一种废旧耐火材料的回收利用方法 |
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Legal Events
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