JP3040354B2 - マグネシア・カーボン質流し込み材 - Google Patents
マグネシア・カーボン質流し込み材Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マグネシア・カー
ボン質流し込み材に関し、特に、鉄鋼産業用耐火物とし
て使用される“耐食性およびスラグ浸透抑制”に優れた
マグネシア・カーボン質流し込み材に関する。
ボン質流し込み材に関し、特に、鉄鋼産業用耐火物とし
て使用される“耐食性およびスラグ浸透抑制”に優れた
マグネシア・カーボン質流し込み材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、マグネシア・カーボン質れん
がは、溶銑予備処理炉,転炉,取鍋スラグライン部など
の“使用条件が苛酷化な溶炉用耐火物”として主に使用
されており、また、真空脱ガス炉への適用も図られてい
る。
がは、溶銑予備処理炉,転炉,取鍋スラグライン部など
の“使用条件が苛酷化な溶炉用耐火物”として主に使用
されており、また、真空脱ガス炉への適用も図られてい
る。
【0003】しかし、今日の築炉作業の機械化による省
力化,省人化に対応するため、上記のようなれんが(定
形耐火物)に代えて、流し込み材を用いた不定形化が検
討されている。そして、流し込み材の材質として、マグ
ネシア質等の塩基性流し込み材が検討されているが、耐
食性が前記マグネシア・カーボン質れんがと比較して極
端に劣り、かつスラグ浸透も大きく、このため、耐食性
および耐スポーリング性面から実用化には至っていな
い。
力化,省人化に対応するため、上記のようなれんが(定
形耐火物)に代えて、流し込み材を用いた不定形化が検
討されている。そして、流し込み材の材質として、マグ
ネシア質等の塩基性流し込み材が検討されているが、耐
食性が前記マグネシア・カーボン質れんがと比較して極
端に劣り、かつスラグ浸透も大きく、このため、耐食性
および耐スポーリング性面から実用化には至っていな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】マグネシア質流し込み
材は、前記したとおり、マグネシア・カーボン質れんが
と比較して、スラグ浸潤が大きく、構造的スポーリング
を起こす。
材は、前記したとおり、マグネシア・カーボン質れんが
と比較して、スラグ浸潤が大きく、構造的スポーリング
を起こす。
【0005】このマグネシア質流し込み材のスラグ浸潤
を抑制し、構造的スポーリングの防止を意図した流し込
み材の材質として、(A)マグネシアとシリカとを組み合
わせた流し込み材(特公昭62−113号公報)、(B)ジルコニ
ア含有マグネシア原料を使用した流し込み材(特公平7−
37344号公報)が提案されている。しかし、これらの流し
込み材(A),(B)は、マグネシア質流し込み材と比較し
て、スラグ浸潤の抑制効果は認められるものの、前記マ
グネシア・カーボン質れんがと比較して、スラグ浸潤抑
制が未だ充分とは言えず、かつ耐食性も不十分である。
を抑制し、構造的スポーリングの防止を意図した流し込
み材の材質として、(A)マグネシアとシリカとを組み合
わせた流し込み材(特公昭62−113号公報)、(B)ジルコニ
ア含有マグネシア原料を使用した流し込み材(特公平7−
37344号公報)が提案されている。しかし、これらの流し
込み材(A),(B)は、マグネシア質流し込み材と比較し
て、スラグ浸潤の抑制効果は認められるものの、前記マ
グネシア・カーボン質れんがと比較して、スラグ浸潤抑
制が未だ充分とは言えず、かつ耐食性も不十分である。
【0006】また、(C)縮合リン酸ソーダ系バインダー
とハイアルミナセメンドをバインダーとした黒鉛を含有
するマグネシア・カーボン質流し込み材(特開昭57−925
81号公報),(D)ピッチやフェノール樹脂で金属や合金を
コーティングしたカーボン原料を含有するマグネシア・
カーボン質流し込み材(特公昭62−20153号公報)も提案
されている。しかし、これらの流し込み材(C),(D)も、
スラグ浸潤抑制効果は認められるものの、添加したカー
ボン源が流し込み材の組織を破壊するため、「加熱−冷
却」に伴い組織が脆弱化し、耐用性は不十分である。
とハイアルミナセメンドをバインダーとした黒鉛を含有
するマグネシア・カーボン質流し込み材(特開昭57−925
81号公報),(D)ピッチやフェノール樹脂で金属や合金を
コーティングしたカーボン原料を含有するマグネシア・
カーボン質流し込み材(特公昭62−20153号公報)も提案
されている。しかし、これらの流し込み材(C),(D)も、
スラグ浸潤抑制効果は認められるものの、添加したカー
ボン源が流し込み材の組織を破壊するため、「加熱−冷
却」に伴い組織が脆弱化し、耐用性は不十分である。
【0007】そこで、本発明者等は、マグネシア質流し
込み材のスラグ浸透を抑制し、かつ組織の脆弱化を抑制
することにより、前記マグネシア・カーボンれんがに匹
敵する耐用性を有する流し込み材を開発するために鋭意
研究を重ねた結果、本発明を完成したものであって、本
発明の目的は、スラグ浸透および組織脆弱化を抑制し、
従来の前記マグネシア・カーボン質れんがに匹敵する耐
用性を有する流し込み材を提供することにある。
込み材のスラグ浸透を抑制し、かつ組織の脆弱化を抑制
することにより、前記マグネシア・カーボンれんがに匹
敵する耐用性を有する流し込み材を開発するために鋭意
研究を重ねた結果、本発明を完成したものであって、本
発明の目的は、スラグ浸透および組織脆弱化を抑制し、
従来の前記マグネシア・カーボン質れんがに匹敵する耐
用性を有する流し込み材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成する手段として、マグネシア・カーボン質流し込み材
において、反応性のメチロール基を6〜9重量%含み、
重量平均分子量が1,000〜15,000であって、
水に不溶性あるいは難溶性の樹脂である機能性微粒子状
フェノール樹脂を1〜5重量%、及び、炭化珪素粉末,
炭化硼素粉末および窒化珪素粉末の1種以上を0.5〜
10重量%添加配合することを特徴とする(請求項
1)。
成する手段として、マグネシア・カーボン質流し込み材
において、反応性のメチロール基を6〜9重量%含み、
重量平均分子量が1,000〜15,000であって、
水に不溶性あるいは難溶性の樹脂である機能性微粒子状
フェノール樹脂を1〜5重量%、及び、炭化珪素粉末,
炭化硼素粉末および窒化珪素粉末の1種以上を0.5〜
10重量%添加配合することを特徴とする(請求項
1)。
【0009】また、本発明は、前記機能性微粒子状フェ
ノール樹脂を1〜5重量%、及び、炭化珪素粉末,炭化
硼素粉末および窒化珪素粉末の1種以上を0.5〜10
重量%添加配合してなるマグネシア・カーボン質流し込
み材に、見掛気孔率が10%以下で粒度が6〜70mm
のマグネシア・カーボン質粗大粒を外掛けで20〜70
重量%添加配合することを特徴とする(請求項2)。
ノール樹脂を1〜5重量%、及び、炭化珪素粉末,炭化
硼素粉末および窒化珪素粉末の1種以上を0.5〜10
重量%添加配合してなるマグネシア・カーボン質流し込
み材に、見掛気孔率が10%以下で粒度が6〜70mm
のマグネシア・カーボン質粗大粒を外掛けで20〜70
重量%添加配合することを特徴とする(請求項2)。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明で使用する“機能性微粒子状フェノ
ール樹脂”は、反応性を有するメチロール基を6〜9重
量%含み、重量平均分子量が1,000〜15,000
であって、水に不溶性あるいは難溶性の樹脂である。反
応性を有するメチロール基が6重量%より少ない場合
は、熱間における反応性に乏しく強度低下の原因とな
り、逆に、このメチロール基が9重量%より多い場合
は、熱間における反応性が高く組織脆化の原因となるの
で、いずれも好ましくない。
て説明する。本発明で使用する“機能性微粒子状フェノ
ール樹脂”は、反応性を有するメチロール基を6〜9重
量%含み、重量平均分子量が1,000〜15,000
であって、水に不溶性あるいは難溶性の樹脂である。反
応性を有するメチロール基が6重量%より少ない場合
は、熱間における反応性に乏しく強度低下の原因とな
り、逆に、このメチロール基が9重量%より多い場合
は、熱間における反応性が高く組織脆化の原因となるの
で、いずれも好ましくない。
【0011】上記機能性微粒子状フェノール樹脂の添加
量は、1〜5重量%が好ましく、より好ましくは2〜4重量
%である。添加量が1重量%より少ないと、スラグの浸
透抑制効果に乏しく、また、5重量%より多くなると、
耐食性が低下するので好ましくない。
量は、1〜5重量%が好ましく、より好ましくは2〜4重量
%である。添加量が1重量%より少ないと、スラグの浸
透抑制効果に乏しく、また、5重量%より多くなると、
耐食性が低下するので好ましくない。
【0012】本発明に係る流し込み材において、上記機
能性微粒子状フェノール樹脂を1〜5重量%添加し配合し
た上で、さらに、カ−ボン源として従来から使用されて
いるピッチペレット,処理コークス,鱗状黒鉛,土状黒
鉛,カーボンブラック等の1種あるいは2種以上を添加
することもでき、これも本発明に包含されるものであ
る。
能性微粒子状フェノール樹脂を1〜5重量%添加し配合し
た上で、さらに、カ−ボン源として従来から使用されて
いるピッチペレット,処理コークス,鱗状黒鉛,土状黒
鉛,カーボンブラック等の1種あるいは2種以上を添加
することもでき、これも本発明に包含されるものであ
る。
【0013】本発明に係る流し込み材は、上記機能性微
粒子状フェノール樹脂を使用したマグネシア・カーボン
質流し込み材に、更に、炭化珪素粉末,炭化硼素粉末お
よび窒素珪素粉末の1種以上を添加配合することを特徴
とし、これにより、耐酸化性が向上し、耐食性がさらに
向上する。これら1種以上の添加量は、0.5〜10重量%
が好ましく、より好ましくは1〜8重量%である。添加量
が0.5重量%より少ない場合は、耐酸化性の向上効果が
得られ難く、逆に10重量%を超えると、ガラス相の生成
量が増加し、耐食性が低下するので好ましくない。
粒子状フェノール樹脂を使用したマグネシア・カーボン
質流し込み材に、更に、炭化珪素粉末,炭化硼素粉末お
よび窒素珪素粉末の1種以上を添加配合することを特徴
とし、これにより、耐酸化性が向上し、耐食性がさらに
向上する。これら1種以上の添加量は、0.5〜10重量%
が好ましく、より好ましくは1〜8重量%である。添加量
が0.5重量%より少ない場合は、耐酸化性の向上効果が
得られ難く、逆に10重量%を超えると、ガラス相の生成
量が増加し、耐食性が低下するので好ましくない。
【0014】また、本発明に係る流し込み材は、前記機
能性微粒子状フェノール樹脂、及び、上記炭化珪素粉
末,炭化硼素粉末および窒素珪素粉末の1種以上を添加
配合したマグネシア・カーボン質流し込み材に、マグネ
シア・カーボン質粗大粒を添加配合することも特徴と
し、これにより、耐食性がさらに向上する。
能性微粒子状フェノール樹脂、及び、上記炭化珪素粉
末,炭化硼素粉末および窒素珪素粉末の1種以上を添加
配合したマグネシア・カーボン質流し込み材に、マグネ
シア・カーボン質粗大粒を添加配合することも特徴と
し、これにより、耐食性がさらに向上する。
【0015】上記マグネシア・カーボン質粗大粒として
は、見掛気孔率が10%以下が好ましく、より好ましくは
8%以下であり、また、粒度としては6〜70mmのものが
好ましく、より好ましくは10〜50mmである。見掛気孔
率が10%より大きい場合、流し込み材の見掛気孔率が大
きくなり、耐食性の向上効果が得られ難いので好ましく
ない。また、粒度が6mmより小さい場合または70mm
より大きい場合、いずれも流動性が損なわれるので好ま
しくない。
は、見掛気孔率が10%以下が好ましく、より好ましくは
8%以下であり、また、粒度としては6〜70mmのものが
好ましく、より好ましくは10〜50mmである。見掛気孔
率が10%より大きい場合、流し込み材の見掛気孔率が大
きくなり、耐食性の向上効果が得られ難いので好ましく
ない。また、粒度が6mmより小さい場合または70mm
より大きい場合、いずれも流動性が損なわれるので好ま
しくない。
【0016】上記マグネシア・カーボン質粗大粒の配合
量は、外掛けで20〜70重量%が好ましく、より好ましく
は30〜60重量%である。この添加量が外掛けで70重量%
より多い場合には流動性が損なわれ、逆に20重量%より
少ない場合は耐食性の向上効果が得られ難いので好まし
くない。
量は、外掛けで20〜70重量%が好ましく、より好ましく
は30〜60重量%である。この添加量が外掛けで70重量%
より多い場合には流動性が損なわれ、逆に20重量%より
少ない場合は耐食性の向上効果が得られ難いので好まし
くない。
【0017】マグネシア・カーボン質粗大粒としては、
同材質のれんが未使用品や使用後品を粉砕し篩い分けし
て使用することができ、あるいは、同材質のペレットを
粒調して使用することができる。また、マグネシア・カ
ーボン質粗大粒の原料組成としては、海水マグネシアや
電融マグネシアよりなり、かつ鱗状黒鉛の含有量が10重
量%以上含有するものが望ましい。
同材質のれんが未使用品や使用後品を粉砕し篩い分けし
て使用することができ、あるいは、同材質のペレットを
粒調して使用することができる。また、マグネシア・カ
ーボン質粗大粒の原料組成としては、海水マグネシアや
電融マグネシアよりなり、かつ鱗状黒鉛の含有量が10重
量%以上含有するものが望ましい。
【0018】本発明に係るマグネシア・カーボン質流し
込み材を構成するマグネシア原料としては、電融マグネ
シアクリンカー,海水マグネシアクリンカー,天然マグ
ネシアクリンカーの1種あるいは2種以上を使用するこ
とができ、これらを粉砕し所望粒度調整したものが好ま
しい。
込み材を構成するマグネシア原料としては、電融マグネ
シアクリンカー,海水マグネシアクリンカー,天然マグ
ネシアクリンカーの1種あるいは2種以上を使用するこ
とができ、これらを粉砕し所望粒度調整したものが好ま
しい。
【0019】その他の添加剤として、流し込み施工時の
作業性や可使時間などを調整するため、各種のリン酸ソ
ーダ,硼酸ソーダ,炭酸ソーダ等の無機塩類、クエン酸
ソーダ,酒石酸ソーダ,ポリアクリル酸ソーダやスルホ
ン酸ソーダ等の有機塩類、塩基性乳酸アルミ,硼酸,ク
エン酸,炭酸リチウム等が解膠剤や硬化調整剤などとし
て使用することができる。また、流動性を向上させるた
め、水酸化マグネシウム超微粉や軽焼マグネシア超微粉
等のマグネシア超微粉,仮焼アルミナ超微粉,シリカ系
超微粉などを添加することができ、これらの添加も本発
明に包含されるものである。
作業性や可使時間などを調整するため、各種のリン酸ソ
ーダ,硼酸ソーダ,炭酸ソーダ等の無機塩類、クエン酸
ソーダ,酒石酸ソーダ,ポリアクリル酸ソーダやスルホ
ン酸ソーダ等の有機塩類、塩基性乳酸アルミ,硼酸,ク
エン酸,炭酸リチウム等が解膠剤や硬化調整剤などとし
て使用することができる。また、流動性を向上させるた
め、水酸化マグネシウム超微粉や軽焼マグネシア超微粉
等のマグネシア超微粉,仮焼アルミナ超微粉,シリカ系
超微粉などを添加することができ、これらの添加も本発
明に包含されるものである。
【0020】さらに必要に応じて、アルミニウム粉末,
アルミニウム合金粉末,発泡剤,金属ファイバー,有機
ファイバー,セラミックファイバー,カーボンファイバ
ーなどを、本発明の効果を阻害しない範囲で、添加する
こともできる。
アルミニウム合金粉末,発泡剤,金属ファイバー,有機
ファイバー,セラミックファイバー,カーボンファイバ
ーなどを、本発明の効果を阻害しない範囲で、添加する
こともできる。
【0021】本発明に係る流し込み材の硬化材として
は、ハイアルミナセメント,縮合リン酸ソーダ,水硬性
アルミナ,珪酸ソーダ,コロイダルシリカ等を使用する
ことができ、これらの1種あるいは2種以上が使用でき
る。
は、ハイアルミナセメント,縮合リン酸ソーダ,水硬性
アルミナ,珪酸ソーダ,コロイダルシリカ等を使用する
ことができ、これらの1種あるいは2種以上が使用でき
る。
【0022】本発明に係る流し込み材の施工方法として
は、前記した配合組成に水を4〜8重量%添加・混合し、
施工枠内に流し込むことによって行うことができる。こ
の際、充填性を向上させる目的で、ユーラスモーター,
棒状バイブレーター,板状バイブレーター等の振動機を
併用するのが好ましい。さらに、本発明に係る流し込み
材を、上記したように施工枠に流し込み施工する以外
に、予め所望形状に成形したブロックを製造し、該ブロ
ックを用いて築炉することもできる。
は、前記した配合組成に水を4〜8重量%添加・混合し、
施工枠内に流し込むことによって行うことができる。こ
の際、充填性を向上させる目的で、ユーラスモーター,
棒状バイブレーター,板状バイブレーター等の振動機を
併用するのが好ましい。さらに、本発明に係る流し込み
材を、上記したように施工枠に流し込み施工する以外
に、予め所望形状に成形したブロックを製造し、該ブロ
ックを用いて築炉することもできる。
【0023】また、本発明に係る流し込み材に水を4〜8
重量%添加・混合した後、ポンプにて圧送し、施工枠内
に流し込むことや、ポンプ配管の先端にノズルを設け、
圧縮空気と硬化剤とをこのノズル内に送り込むことによ
り吹付施工することも可能である。
重量%添加・混合した後、ポンプにて圧送し、施工枠内
に流し込むことや、ポンプ配管の先端にノズルを設け、
圧縮空気と硬化剤とをこのノズル内に送り込むことによ
り吹付施工することも可能である。
【0024】
【作用】本発明に係るマグネシア・カーボン質流し込み
材は、熱間における結合性に優れ、しかも、従来のマグ
ネシア・カーボン質流し込み材において、添加するカー
ボン源(ピッチペレット,処理コークス,鱗状黒鉛,土
状黒鉛,カーボンブラック等の1種あるいは2種以上の
カーボン源)で生じる「加熱−冷却に伴う組織の脆弱
化」を防止することができる。
材は、熱間における結合性に優れ、しかも、従来のマグ
ネシア・カーボン質流し込み材において、添加するカー
ボン源(ピッチペレット,処理コークス,鱗状黒鉛,土
状黒鉛,カーボンブラック等の1種あるいは2種以上の
カーボン源)で生じる「加熱−冷却に伴う組織の脆弱
化」を防止することができる。
【0025】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、
本発明に係る流し込み材をさらに詳細に説明する。
本発明に係る流し込み材をさらに詳細に説明する。
【0026】(実施例1〜14,比較例1〜11)表1
〜4に示す割合で配合し、所定の水を添加して混練した
後、金枠に振動流し込み成形し、20℃で24時間養生を経
て110℃で24時間乾燥させてマグネシア・カーボン質流
し込み材を製造した。得られた各流し込み材について、
「曲げ強さ(MPa)」「圧縮強さ(MPa)」を測定し、また、
「侵食試験」を行い、その測定結果を表1〜4に併記し
た。さらに、従来のマグネシア・カーボン質れんがとの
溶損性を比較し、これを“指数”で表して同じく表1〜
4に併記した。
〜4に示す割合で配合し、所定の水を添加して混練した
後、金枠に振動流し込み成形し、20℃で24時間養生を経
て110℃で24時間乾燥させてマグネシア・カーボン質流
し込み材を製造した。得られた各流し込み材について、
「曲げ強さ(MPa)」「圧縮強さ(MPa)」を測定し、また、
「侵食試験」を行い、その測定結果を表1〜4に併記し
た。さらに、従来のマグネシア・カーボン質れんがとの
溶損性を比較し、これを“指数”で表して同じく表1〜
4に併記した。
【0027】なお、表1〜4に示す「曲げ強さ(MPa)」
は、JIS-R2553に準じ、“110℃乾燥後”および“1500℃
焼成後”の各試料について測定した。また、「圧縮強さ
(MPa)」は、JIS-R2555に準じ、同じく“110℃乾燥後”
および“1500℃焼成後”の各試料について測定した。ま
た、「侵食試験」は、転炉スラグを侵食剤とし、1700℃
で4時間の回転侵食試験を実施し、溶損寸法とスラグ浸
透量を測定した。
は、JIS-R2553に準じ、“110℃乾燥後”および“1500℃
焼成後”の各試料について測定した。また、「圧縮強さ
(MPa)」は、JIS-R2555に準じ、同じく“110℃乾燥後”
および“1500℃焼成後”の各試料について測定した。ま
た、「侵食試験」は、転炉スラグを侵食剤とし、1700℃
で4時間の回転侵食試験を実施し、溶損寸法とスラグ浸
透量を測定した。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】前記表1〜表4から、本発明で規定する範
囲内の実施例1〜14では、従来のマグネシア・カーボン
質れんがと比較すると、耐食性は30%以上であり、そし
て、炭化珪素粉末,炭化硼素粉末,窒化珪素粉末の1種
あるいは1種以上を組み合わせることにより、酸化に対
する抵抗力が増加することが認められた。また、本発明
で規定する範囲内の粒度,見掛気孔率,添加量のマグネ
シア・カーボン粗大粒(MgO・C粗大粒)を添加することに
より(実施例11〜14参照)、1500℃焼成後の圧縮強度が高
くなるばかりでなく、耐食性はさらに格段に向上するこ
とが判明した。
囲内の実施例1〜14では、従来のマグネシア・カーボン
質れんがと比較すると、耐食性は30%以上であり、そし
て、炭化珪素粉末,炭化硼素粉末,窒化珪素粉末の1種
あるいは1種以上を組み合わせることにより、酸化に対
する抵抗力が増加することが認められた。また、本発明
で規定する範囲内の粒度,見掛気孔率,添加量のマグネ
シア・カーボン粗大粒(MgO・C粗大粒)を添加することに
より(実施例11〜14参照)、1500℃焼成後の圧縮強度が高
くなるばかりでなく、耐食性はさらに格段に向上するこ
とが判明した。
【0033】これに対して、本発明の機能性微粒子状フ
ェノール樹脂以外のカーボン原料を使用した比較例1〜3
や、本発明で規定する範囲外の炭化珪素粉末や機能性微
粒子状フェノール樹脂の添加量あるいは見掛気孔率が高
いマグネシア・カーボン粗大粒を使用した比較例8〜10
では、耐食性が従来のマグネシア・カーボン質れんがの
25%以下であり、しかも、特に前者の「機能性微粒子状
フェノール樹脂以外のカーボン原料を使用した比較例1
〜3」では、1500℃焼成後の強度も低く、組織の脆弱化
が著しく、実用化が不可能であることが判った。また、
炭化珪素粉末,炭化硼素粉末,窒化珪素粉末を配合しな
い比較例4〜7では、それ以外の比較例(比較例8を除く)
と同様、酸化層の生成がみられた。さらに、見掛気孔率
が14%と高いマグネシア・カーボン粗大粒を使用した比
較例11では、実施例11〜14との対比から、1500℃焼成後
の圧縮強度が低いばかりでなく、耐食性が劣り、しかも
酸化層の生成がみられることが判明した。
ェノール樹脂以外のカーボン原料を使用した比較例1〜3
や、本発明で規定する範囲外の炭化珪素粉末や機能性微
粒子状フェノール樹脂の添加量あるいは見掛気孔率が高
いマグネシア・カーボン粗大粒を使用した比較例8〜10
では、耐食性が従来のマグネシア・カーボン質れんがの
25%以下であり、しかも、特に前者の「機能性微粒子状
フェノール樹脂以外のカーボン原料を使用した比較例1
〜3」では、1500℃焼成後の強度も低く、組織の脆弱化
が著しく、実用化が不可能であることが判った。また、
炭化珪素粉末,炭化硼素粉末,窒化珪素粉末を配合しな
い比較例4〜7では、それ以外の比較例(比較例8を除く)
と同様、酸化層の生成がみられた。さらに、見掛気孔率
が14%と高いマグネシア・カーボン粗大粒を使用した比
較例11では、実施例11〜14との対比から、1500℃焼成後
の圧縮強度が低いばかりでなく、耐食性が劣り、しかも
酸化層の生成がみられることが判明した。
【0034】
【発明の効果】本発明に係るマグネシア・カーボン質流
し込み材は、次の効果を有する。 (1) 取鍋スラグラインに適用した場合、従来のマグネシ
ア・カーボン質流し込み材や塩基性流し込み材等と比較
して、耐用性が2倍以上になり、組織の脆弱化も認めら
れない。 (2) マグネシア・カーボン質れんがと比較した耐用性
は、従来材質が該れんがの30%以下であったが、本発明
に係る流し込み材では、該れんがの60%以上の耐用を示
した。また、継ぎ足し補修により、大幅な寿命向上や取
鍋原単価低減が可能である。
し込み材は、次の効果を有する。 (1) 取鍋スラグラインに適用した場合、従来のマグネシ
ア・カーボン質流し込み材や塩基性流し込み材等と比較
して、耐用性が2倍以上になり、組織の脆弱化も認めら
れない。 (2) マグネシア・カーボン質れんがと比較した耐用性
は、従来材質が該れんがの30%以下であったが、本発明
に係る流し込み材では、該れんがの60%以上の耐用を示
した。また、継ぎ足し補修により、大幅な寿命向上や取
鍋原単価低減が可能である。
【0035】(3) 転炉絞り部パーマに適用した場合、マ
グネシア・カーボンれんが施工では、解体時に脱落する
ため1代耐用であったが、本発明に係る流し込み材で
は、2代耐用が可能となった。 (4) RH浸漬管やCAS浸漬管に適用した場合、従来の
ハイアルミナ質流し込み材や塩基性流し込み材と比較し
て、スラグ付着が少なく、また、耐用性も1.3倍から1.5
倍向上した。
グネシア・カーボンれんが施工では、解体時に脱落する
ため1代耐用であったが、本発明に係る流し込み材で
は、2代耐用が可能となった。 (4) RH浸漬管やCAS浸漬管に適用した場合、従来の
ハイアルミナ質流し込み材や塩基性流し込み材と比較し
て、スラグ付着が少なく、また、耐用性も1.3倍から1.5
倍向上した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−118067(JP,A) 特開 平4−182361(JP,A) 特開 平10−7471(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/66
Claims (2)
- 【請求項1】 反応性のメチロール基を6〜9重量%含
み、重量平均分子量が1,000〜15,000であっ
て、水に不溶性あるいは難溶性の樹脂である機能性微粒
子状フェノール樹脂を1〜5重量%、及び、炭化珪素粉
末,炭化硼素粉末および窒化珪素粉末の1種以上を0.
5〜10重量%添加配合してなることを特徴とするマグ
ネシア・カーボン質流し込み材。 - 【請求項2】 前記機能性微粒子状フェノール樹脂を1
〜5重量%、及び、炭化珪素粉末,炭化硼素粉末および
窒化珪素粉末の1種以上を0.5〜10重量%添加配合
してなるマグネシア・カーボン質流し込み材に、見掛気
孔率が10%以下で粒度が6〜70mmのマグネシア・
カーボン質粗大粒を外掛けで20〜70重量%添加配合
してなることを特徴とする請求項1に記載のマグネシア
・カーボン質流し込み材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8320197A JP3040354B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | マグネシア・カーボン質流し込み材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8320197A JP3040354B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | マグネシア・カーボン質流し込み材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10167843A JPH10167843A (ja) | 1998-06-23 |
JP3040354B2 true JP3040354B2 (ja) | 2000-05-15 |
Family
ID=18118794
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8320197A Expired - Fee Related JP3040354B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | マグネシア・カーボン質流し込み材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3040354B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104276831B (zh) * | 2014-09-23 | 2016-01-20 | 沈阳化工大学 | 一种制备氧化钙碳砖的方法 |
-
1996
- 1996-11-29 JP JP8320197A patent/JP3040354B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10167843A (ja) | 1998-06-23 |
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