JP4671141B2 - 上部ノズルれんが - Google Patents

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  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスライディングノズル装置に使用される上部ノズルれんがに関する。
【0002】
【従来の技術】
取鍋やタンディッシュで溶鋼の流量制御を行うスライディングノズル装置には、上部ノズルれんが、プレートれんが、下部ノズルれんがの三種のれんがが使用されている。この中で上部ノズルれんがは、スライディングノズル装置の最上部に装着されており、取鍋またはタンディッシュに滞留した溶鋼を整流化し、プレートへ通湯する役割を果たしている。このため、この上部ノズルれんがには、溶鋼の通湯時に生じる熱応力に対する耐熱衝撃性、溶鋼流による機械的磨耗に対する耐磨耗性、さらには、鋳造末期に流出されるスラグに対する耐食性等の特性を具備することが要求される。
【0003】
この上部ノズル用れんがの原料としては、アルミナ質原料をベースにしたセラミックボンドを結合形態とするアルミナ系耐火物と、アルミナ質原料にカーボン、金属粉を使用したカーボンボンドを結合形態とするアルミナカーボン系の材質が一般に使用されている。
【0004】
このアルミナカーボン系材質は、例えば特公昭63−57380号公報に記載されているように、アルミナ質原料に0.5mm以下の粒度をもつ融点1000℃以下の低融点金属粉1〜30重量%および熱硬化性の合成樹脂2〜15重量%により構成される配合物を混練,成形後、加熱処理したいわゆる不焼成れんががある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この上部ノズル用れんがは、近年、操業条件の過酷化や使用回数の増加に伴い酸素洗浄による内孔耗損が顕著となり、内孔の孔径拡大がれんがの耐用性を律し、耐用性に限界を生じている。
【0006】
この上部ノズル用れんがの耐用性を律する酸素洗浄作業は、ノズル内孔に付着したメタルに鉄製パイプを使って酸素を吹き付けて加熱してメタルを除去するものであるが、この際にメタル及び鉄製パイプの主な構成元素であるFeと酸素が高温で反応し、浸食性の強いFeOを生じる。この溶融FeOはれんが成分と反応し、低融点物質を生成することから、溶損を著しく進行させる原因となっている。
【0007】
また、メタルの付着してない部分では、酸素が直接にれんがに当たることから、気相酸化によりれんがの組織が劣化し、機械的な磨耗に対する抵抗性を著しく低下させる。
【0008】
本発明は、スライディングノズル装置用上部ノズルれんがの酸素洗浄による内孔耗損の問題を解決するもので、酸素洗浄による孔径拡大が軽減され、良好な耐用性を有する上部ノズルれんがを提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、従来使用されていた上部ノズルれんがの耐用性は、その多くが、マトリックスの先行溶損により律せれるという知見を得て、マトリックスの緻密化による耐用性の改善を検討した結果、表面積が大きく活性な仮焼アルミナと、金属粉をマトリックスに多く使用したところ、操業条件に相当する高温下では、焼結により組織が著しく緻密化することが明らかとなったことに基づく。
【0010】
マトリックスの緻密化は、気孔率の低下を意味しており、溶融FeOと接するれんが稼働面の表面積は減少することから、溶損は著しく軽減される。また、マトリックスの緻密化により、通気率は低下することから、気相酸化による組織劣化を抑制する効果もある。緻密化したマトリックスは耐磨耗性にも優れており、溶鋼流による磨耗や、酸素洗浄時の磨耗による損耗も軽減される。
【0011】
さらに、上部ノズルは、溶融金属容器の底のライニング部の一部としてノズル受けれんがに挿入して使用されるため、予熱状態が良く、しかも周囲をノズル受けれんがに拘束されているため、プレートれんがや下部ノズルと比較して耐熱衝撃性が厳しくないことが特徴である。
【0012】
したがって、マトリックス部の微粉を多くして緻密化することにより耐熱衝撃が低下しても、実用面で問題になりにくい。
【0013】
そこで、本発明では、上部ノズルれんがの原料構成において、骨材原料として耐食性に優れるアルミナ質原料を使用し、マトリックス部に平均粒径5μm以下の仮焼アルミナと金属粉を用し、1000℃以下の温度で加熱処理することにより、従来のアルミナカーボン質の上部ノズルれんがよりもさらに耐酸素洗浄性に優れた材質を得た。
【0014】
マトリックスの緻密化は、高弾性率化につながり、耐熱衝撃性は低下する。そこで、アルミナ質原料の60%以上を緻密な電融アルミナとして使用すると、その表面性状によりマトリックスとの過度の焼結を抑制し、マトリックスとの界面に微細な空隙が形成され、この空隙が応力を吸収するので、耐熱衝撃性が付与されるという効果がある。また、原料自体が緻密であることから、耐食性の向上にも効果がある。
【0015】
すなわち、本発明は、アルミナ質原料50〜74重量%と、平均粒径5μm以下の仮焼アルミナ20〜40重量%と、金属粉5〜25重量%と、炭素粉0.5〜2重量%とからなり、アルミナ質原料と仮焼アルミナのAl2O3含有率が98重量%以上である配合物を、有機バインダーを加えて混練,成形し、1000℃以下の温度で加熱処理をした上部ノズルれんがである。
【0017】
さらに、アルミナ質原料の60重量%以上が電融アルミナ原料であると、耐食性はより優れたものとなる。
【0018】
本発明で用いられるアルミナ質原料とは、仮焼アルミナを除くアルミナ原料であって、一般に市販されている焼結アルミナ原料、電融アルミナ原料の使用が可能であるが、Al23含有率が98重量%以上であると耐食性は大きく向上する。98重量%未満では、不純物によりアルミナ原料のFeOに対する耐食性が低下する。
【0019】
平均粒径5μm以下の仮焼アルミナは、20〜40重量%使用する。仮焼アルミナとは、表面積が大きく、反応性の高いアルミナであり、一般に市販されているものが使用できる。この仮焼アルミナは平均粒径5μm以下で効果が顕著で、5μmを越えると、反応性が低く、組織が緻密化しにくい。また、20重量%未満では、緻密な組織が得られず、40重量%を超えると、過度に緻密化し高弾性率化するため、耐熱衝撃性が著しく低下する。
【0020】
金属粉は、Al、Mg、Si等の単独使用あるいは併用、または合金として使用することができるが、AlやMgなどの低融点金属を使用すると、仮焼アルミナと焼結がより効果的である。金属粉の使用量は5〜25重量%である。5重量%未満では、組織の緻密化が不十分であり、25重量%を超えると、金属の反応による膨張が顕著となり、使用時の亀裂の発生を引き起こし、さらには、組織の脱落、剥離の原因となる。
【0021】
炭素粉は、マトリックスの空隙を充填することで、溶融FeOとの濡れ性を低くし、浸潤や溶損を軽減させる効果とともに、弾性率を低下させ、耐熱衝撃性を付与する効果を併せ持つ。カーボンブラック、コークス粉、電極屑、黒鉛、ピッチ粉等の1種または2種以上が使用できる。炭素粉の使用量は0.5〜2重量%である。0.5重量%未満では、耐食性や耐浸潤性の効果が乏しく、2重量%を超えると、耐酸化性を低下させ、さらには、仮焼アルミナと金属粉との焼結を著しく阻害する。また、これらの配合に、酸化防止を目的として、炭化硼素、硼化マグネシウムなどの硼化物、或いは炭化珪素などの炭化物を0.5〜2重量%添加しても差し支えない。さらに、配合に可塑性を持たせるために、粘土を0.5〜7重量%添加しても差し支えない。
【0022】
以上の配合物に、一般的に使用されているフェノール樹脂のような有機バインダーを添加し、混練、成形し、1000℃以下の加熱処理をするという一般的な製法で製造することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、実施例によって発明の実施の形態を説明する。
【0024】
表1及び表2に本発明の実施例をその配合組成(重量%)と得られたれんがの特性を示す。表3に比較例を示す。
【0025】
【表1】
Figure 0004671141
【表2】
Figure 0004671141
【表3】
Figure 0004671141
アルミナ質原料としてはAl23含有率99重量%の電融アルミナを、仮焼アルミナはAl23含有率99重量%で平均粒径2μmの原料を使用した。また、金属粉は、100メッシュの粒度のアルミニウムを、炭素粉は、1重量%使用した。また、その他の耐火原料としては、配合に可塑性を持たせるために粘土を外掛けで2重量%添加した。
【0026】
この配合原料に熱硬化性の有機バインダーであるフェノールレジンを加え、表1〜3の配合割合で混練した後、上部ノズルれんがを成形し、300℃で加熱処理した。れんがを作成後、物理的性質を測定した。
【0027】
耐食性試験は、れんがから、120×65×50mmのサンプルを切り出して、回転浸食試験をおこなった。試験は、酸化鉄粉を用い1800℃で30分間バーナーで加熱し、浸食した後、スラグを排出する操作を10回繰り返して行った。
【0028】
試験後のサンプルの減寸量から、耐食性を評価した。評価結果は、比較例1の減寸量を100として指数で表した。
【0029】
スポーリング試験は、れんがから、40×40×180mmのサンプルを切り出して、1600℃の溶銑中に3分間浸漬後取り出して水冷する操作を5回繰り返し、サンプルの亀裂及び剥落より耐熱衝撃性を評価した。
【0030】
実施例1〜5は、仮焼アルミナの使用量が異なるものであるが、いずれも良好な熱間強度、耐食性を示す。これに対して、比較例1は仮焼アルミナが15重量%と少なすぎるため低熱間強度となり、耐食性も劣っている。比較例2は仮焼アルミナが45重量%と多すぎるために、熱間強度は良好であるが耐熱衝撃性に劣っている。また、耐食性試験では、過焼結による稼働面の剥離が顕著であり、損耗が大きいという結果になっている。
【0031】
実施例6〜11は、金属アルミニウムの使用量が異なるものであるが、いずれも良好な強度、耐食性を示す。これに対して、比較例3は金属アルミニウムが3重量%と少なすぎるため低熱間強度となり、耐食性も劣っている。比較例4は金属アルミニウムが30重量%と多すぎるために、熱間強度は良好であるが、稼働面の剥離により耐食性試験での損耗が大きく、また耐熱衝撃性にも劣っている。
実施例12、13は、炭素粉の使用量が異なるものであるが、いずれも良好な熱間強度、耐食性を示す。一方、比較例5は炭素粉無添加であるため、スラグとの濡れ性が大きく、耐食性が低下している。比較例6は炭素粉3%と添加量が多過ぎ、仮焼アルミナと金属アルミニウムの焼結を阻害するため熱間強度が低く、また、試験時の気相酸化による組織劣化の影響を受け耐食性は著しく低下している。
【0032】
実施例14、15は電融アルミナ原料と焼結アルミナ原料の割合を変えて、組み合わせて使用したものである。実施例14、15ともに良好な耐食性、耐スポーリング性を示す。
【0033】
実施例3及び比較例1の配合を使用して、上部ノズルを製造し、各5個を実際の取鍋で使用した。溶鋼排出後、酸素洗浄により内孔面の溶鋼を除去する作業を毎回実施した。実施例3の配合を使用した上部ノズルは、平均24.3回使用でき良好な耐用性を示したが、比較例1の配合による上部ノズルは内孔の溶損が大きく平均20.8回の使用であった。
【0034】
【発明の効果】
上部ノズルれんがの原料構成において、マトリックス部に平均粒径5μm以下の仮焼アルミナと金属粉とを多量に使用したことで、従来のアルミナ質原料を使用したものよりも、酸素洗浄性による損傷が減少し、耐用性が向上する。
【0035】
使用するアルミナ原料のAl23原料の純度を高めることで、耐食性はより一層向上する。
【0036】
電融アルミナ原料を使用することで、さらに耐食性を向上させるとともに、仮焼アルミナや金属粉と電融アルミナ表面との反応を抑制し、耐熱衝撃性を付与することができる。

Claims (2)

  1. アルミナ質原料50〜74重量%と、平均粒径5μm以下の仮焼アルミナ20〜40重量%と、金属粉5〜25重量%と、炭素粉0.5〜2重量%とからなり、前記アルミナ質原料と前記仮焼アルミナのAl 2 3 含有率が98重量%以上である配合物に、有機バインダーを加えて混練、成形し、1000℃以下の温度で加熱処理をした上部ノズルれんが。
  2. アルミナ質原料のうちの60重量%以上が電融アルミナ原料である請求項1記載の上部ノズルれんが。
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