JP2005139062A - 低カーボン不焼成れんが - Google Patents

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Abstract

【課題】耐食性と耐熱衝撃性とともに高熱間強度、さらには、耐スラグ浸透性に優れ、十分な耐用性を有するカーボンピックアップを生じにくい低カーボン不焼成れんがを提供すること。
【解決手段】 鱗状黒鉛を含有しない耐火原料混合物100質量%に対して、外掛けでメソフェーズピッチ0.5〜5質量%と熱硬化性樹脂0.5〜5質量%を添加し、混練、成形後、加熱して得たものである。メソフェーズピッチと熱硬化性樹脂は、両者が共存することでメソフェーズピッチと熱硬化性樹脂の炭化により生成するカーボンコンポジット組織がナノサイズのファイバー状、短冊状に生成し、フレキシビリティに富み耐熱衝撃性にすぐれ、かつ強度が発現しやすい。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱衝撃性、耐食性および耐スラグ浸透性に優れ、カーボンピックアップを生じにくい低カーボン不焼成れんがに関する。
従来から、溶融金属容器の内張り材として、アルミナ−炭素質、アルミナ−炭化珪素−炭素質、マグネシア−炭素質などの不焼成の炭素含有れんがが使用されている。
これらの炭素含有れんがはスラグに濡れ難く、しかも耐熱衝撃性に優れていることから剥離損傷が少なく、安定した耐用性が得られる。
しかしながら、炭素含有れんがは、炭素の存在により熱伝導率が高いために溶融金属の温度低下による熱損失を招く、また、容器内の溶融金属が溶鋼の場合には、耐火物中の炭素成分の溶解による鋼製品の品質を低下させるいわゆるカーボンピックアップを生じる欠点がある。
この意味から、炭素含有れんが中の炭素含有量は、耐熱衝撃性を低下させない範囲で極力少なくすることが望ましい。
マグネシア−炭素質れんがでは、炭素原料として鱗状黒鉛およびフェノール樹脂が主に使用され、ピッチ、カーボンブラック、あるいはコークス等は補助的に使用されている。
そして、この不焼成炭素含有れんがの低カーボン化のために炭素含有量をさらに低減するための手段として、鱗状黒鉛の添加量を減らすと同時にフェノール樹脂も減少させることが一般的に行われてきた。ところが、鱗状黒鉛を減少させたために耐スポーリング性が低下するという問題が出ている。
この低カーボン化に伴う鱗状黒鉛の低減による耐スポーリング性の低下を防止する手段が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、メソフェーズピッチは、マグネシアカーボンれんがにおいて、強度向上に効果があると同時に弾性率の向上を抑制することにより耐スポーリング性も向上する効果があるとされ、このメソフェーズピッチを使用することで鱗状黒鉛の使用量を1%とすることが開示されている。しかしながら、この例のマグネシアカーボンれんがでは強度面で問題があり使用する窯炉によってはさらなる耐用性が不足する。
また、特許文献2には、耐火性原料の粒子表面および粒子間にカーボン被膜を形成させて高温での過焼結を抑制するために、ピッチとフェノールレジンを合計で3.5%添加したマグネシアカーボンれんがが記載されている。しかしながら、このマグネシアカーボンれんがは熱間の強度が依然として不足している。実際に、カーボンピックアップが問題となっている実炉で使用してみたところ、従来のマグクロれんがと同等の低い耐用性しか得られなかった。
さらに、特許文献3には、マトリックス中の気孔構造を微細なものとするためにカーボンブラックから製造された平均粒子径が500nm以下の超微粉黒鉛を使用し、これとフェノールレジンを合計で5%添加した耐用性を向上したマグネシアカーボンれんが記載されている。しかしながら、これにしても、未だ耐熱衝撃性が不十分である。
特開平5−4861号公報 特開平11−322405号公報 特開2002−265211号公報
本発明の目的は、耐食性と耐熱衝撃性とともに高熱間強度、さらには、耐スラグ浸透性に優れ、十分な耐用性を有するカーボンピックアップを生じにくい低カーボン不焼成れんがを提供することにある。
本発明は、メソフェーズピッチと熱硬化性樹脂を結合材として使用した不焼成れんがは、強度向上と弾性率の抑制により耐スポーリング性が向上するという上記特許文献1に開示された効果以外にも、優れた機能を発揮するという新たな知見に基づいて完成した。
すなわち、メソフェーズピッチと熱硬化性樹脂を結合材として使用した低カーボン不焼成れんがは、還元雰囲気下1000℃以上で熱処理を行い、冷却後粉砕しその表面を電子顕微鏡で観察すると、直径が約200nmのファイバー状あるいは短冊状の炭素が生成されることが観察された。そして、熱処理後、係る独特の形状の炭素を有する耐火物は、強度と耐食性において非常に優れ、しかも、鱗状黒鉛を使用していないにもかかわらす耐熱衝撃性にも優れていることがわかった。
本発明の低カーボン不焼成れんがは、鱗状黒鉛を含有しない耐火原料混合物100質量%に対して、メソフェーズピッチ0.5〜5質量%および熱硬化性樹脂0.5〜5質量%を添加した配合物からなることを特徴とする。
本発明の低カーボン不焼成れんがは、使用時の受熱によって、1000℃以上に加熱され、これによって、断面が円形およびまたは角形で、断面の長径が500nm以下、長さが1μm以上のファイバー状あるいは短冊状のカーボンを生成する。これによって、耐スポーリング性も鱗状黒鉛を配合した場合と同等以上の性能が得られる。そして、鱗状黒鉛を含有しないため高強度でしかもカーボンピックアップを生じ難い。
さらには、生成したナノサイズのファイバー状あるいは短冊状の炭素は、原料中分散配合された結合材から生成されるため、極めて分散性が良く、細くかつ多量に分散されるために破壊抵抗性に優れたものとなる。したがって、本発明においては、高熱伝導率で酸化されやすい欠点を有する鱗状黒鉛などの黒鉛材料を添加する必要がないという利点がある。
本発明において、耐火原料混合物は、通常の耐火物に一般的に使用されている耐火性酸化物、炭化物、窒化物、硼化物、炭素あるいは金属等の耐火性原料の混合物を意味し、原料の粒度や使用割合が調整されたものである。
耐火性酸化物は、例えばアルミナ、シリカ、マグネシア、マグネシア−カルシア、カルシア、スピネル、あるいはジルコニア等の金属酸化物であって、れんがの原料として一般的に使用されているものであれば特に問題なく使用することができる。アルミナの具体例としては、電融アルミナ、焼結アルミナ、仮焼アルミナ、ボーキサイト、ばん土けつ岩、アンダルサイト、カイヤナイトなどである。マグネシアの具体例は、電融マグネシア、焼結マグネシア、天然マグネシア等である。スピネルの具体例は電融スピネルまたは焼結スピネルである。AlとMgOとの割合が理論組成に近いほど好ましいが、これに限らず、Alが理論組成より多い材質、MgOが理論組成より多い材質でも使用できる。マグネシア−カルシアの具体例は合成または天然のドロマイトである。ジルコニアとしては電融ジルコニアまたは天然ジルコニアが使用できる。とくに、好ましい耐火性酸化物は、マグネシア原料あるいはマグネシア−カルシア原料であり、耐火原料混合物中に90質量%以上含有することがより好ましい。
炭化物、窒化物および硼化物等の非酸化物系は、SiC,Si,BC,BN、MgB,CaBなどである。金属はアルミニウム、シリコン、マグネシウム、ジルコニウム、クロミウム等あるいはその合金を単独または組み合わせて使用する。
耐火原料混合物は、用途に応じて適切な配合割合にすることで、例えばアルミナ−炭化珪素質、アルミナ−炭化珪素−炭素質、マグネシア−炭素質、ジルコニア−炭素質等の従来の炭素含有不焼成れんがを低カーボン不焼成れんがとすることができる。
本発明の低カーボン不焼成れんがを耐食性と強度に優れたマグネシア原料あるいはマグネシア−カルシア原料を使用した不焼成れんがに適用することによって、カーボンピックアップがなく鋼の品質が向上し、また、耐用性に優れているために、RH、AOD、VOD等の精錬炉の内張り用に好適なれんがが得られる。
本発明の低カーボン不焼成れんがをマグネシア原料あるいはマグネシア−カルシア原料系の耐火物に適用する場合、それぞれ原料が90質量%未満の場合には、スラグに対する耐食性が低下するため、それぞれの耐火物にはマグネシア原料あるいはマグネシア−カルシア原料を90質量%以上添加する必要がある。
マグネシア原料としては、マグネシアカーボンれんが等の耐火物の原料として一般的に使用されている原料であれば問題なく使用することができる。またマグネシア−カルシア原料とは、ドロマイトクリンカーあるいは合成ドロマイトクリンカーの1種以上が使用でき、また、ドロマイトクリンカー、合成ドロマイトクリンカー、あるいはカルシアの1種以上とマグネシア原料との混合物としても使用することができる。
本発明においては、鱗状黒鉛は耐火物の熱伝導率が大きくなり、またカーボンピックアップの影響が大きくなるため原料としては使用しない。また、鱗状黒鉛の添加は強度の低下をもたらすと共に、ナノサイズのカーボンファイバーが気相生成しにくくなるものと推定される。また、原料として鱗状黒鉛以外の黒鉛あるいはコークスも使用しない方が耐食性や強度の面からはより好ましい。
本発明において、結合材として熱硬化性樹脂とともに配合されるメソフェーズピッチは、従来から一般的に耐火物に使用されているものを問題なく使用するこができる、さらに、軟化点の異なる軟ピッチ、中ピッチ、硬ピッチを併用することも可能である。ピッチは常温で固体のもの、溶剤に溶解させ液体としたものも使用できる。
本発明者等は、原料として鱗状黒鉛を使用しない配合において、種々のピッチと熱硬化性樹脂との組合わせについて耐火物を試作して検討したが、メソフェーズピッチの場合に、強度、耐スポーリング性、及び耐食性に最も良好な結果が得られ、実炉使用でも高結果が得られた。さらに、この組合わせの耐火物に関して、高倍率の電子顕微鏡で観察すると直径約200nmのファイバー状の炭素を観察することができ、他のピッチを使用した場合には、ナノサイズのファイバーの生成が少なく、しかもファイバーとしての形態も不十分であった。以上から、メソフェーズピッチは、他のピッチと比較してよりナノサイズのカーボンファイバーを生成しやすいために、物性及び実炉使用での耐用性に優れているものである。
結合材としてメソフェーズピッチとともに配合される熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、フラン樹脂など一般的に耐火物に使用されている有機バインダーが使用できる。強度面から、より好ましくはフェノール樹脂である。メソフェーズピッチとフェノール樹脂の併用に際しては、両者を予め混合し複合化させたものでも使用できる。
また、本発明において、メソフェーズピッチと熱硬化性樹脂を併用するのは、メソフェーズピッチは炭素化した組織がソフトなフレキシビリティに富んだ結合組織を示し耐スポーリング性にすぐれ、一方熱硬化性樹脂は、グラッシー状の組織で強度が大きいという両者の利点を有することに加え、両者が共存することでメソフェーズピッチと熱硬化性樹脂の炭化により生成するカーボンコンポジット組織がナノサイズのファイバー状、短冊状に生成され、引き抜き効果により一層フレキシビリティに富み耐熱衝撃性にすぐれ、かつ強度が発現しやすいためである。
さらに本発明の耐火物は不焼成とすることでメソフェーズピッチ及び 熱硬化性樹脂が使用中に揮発するガスによりスラグ等の侵入を防止し、これによって、炭素材料を多く含有しなくても耐スラグ浸透性に優れたものとなる。本発明では、不焼成とするためには成形後の熱処理温度は1000℃以下であることが好ましい。熱処理温度が1000℃を超えると、スラグ侵入防止効果や耐熱衝撃性が低下する。
メソフェーズピッチと熱硬化性樹脂の配合量は、耐火原料混合物100質量%部に対して外掛けで、それぞれ0.5〜5質量%で、0.5質量%未満ではファイバー状のカーボンコンポジットの生成が不十分で耐スポーリング性、強度が劣り、5質量%を超えると揮発分により気孔率が増大し耐食性が低下する。
さらに、本発明では、マグネシアを使用した系において耐火原料混合物中に金属クロミウムまたはその合金を0.5〜10質量%含有することで耐食性が向上する。これは稼動中にれんが表面に存在する金属クロミウムが大気中のあるいはスラグ、溶鋼中の酸素と反応し酸化クロムとなりさらにマグネシアと反応してマグネシア−クロムスピネルを生成し緻密化する。これによって耐食性が著しく向上すると考えられる。従って、マグネシアを使用した系においては、鱗状黒鉛を含有しないことによる耐食性向上効果がより一層高まり、極めて耐食性に優れる耐火物が得られることになる。
この金属クロミウムまたはその合金としては、例えば金属クロミウム、クロム鉄合金、クロムアルミ合金、硼化クロム等を粉末として使用することができる。耐火原料混合物中に金属クロミウムまたはその合金は、0.5〜10質量%含有するが、0.5質量%未満ではマグネシア−クロムスピネルの生成量が不十分で緻密化が起こらないため耐食性の向上が認められず、10質量%を超えるとマグネシア−クロムスピネルの生成量が多くなりすぎ膨張により耐火物に亀裂が生じ使用中に剥離する原因となる。
本発明の不焼成れんがは、以上の配合物の他にも、ガラス粉などを酸化防止剤として添加してもよい。
本発明の耐火物は、以上の配合物を従来の不焼成れんがの製造方法と同様に混練、成形後、1000℃以下、例えば100〜800℃程度で加熱処理して得られる。
このようにして得られた本発明の低カーボン不焼成れんがは、1000℃以上の還元雰囲気下で加熱することによって、端面が円形及びまたは角形のナノサイズのカーボンファイバーを生成する。つまり、本発明の低カーボン不焼成れんがは、使用する前の予熱あるいは使用中の受熱によりナノサイズのカーボンファイバーを生成する。本発明で言うナノサイズのカーボンファイバーは断面が円形およびまたは角形で、断面の長径が1〜500nm、長さが1〜100μmのファイバー状あるいは短冊状の炭素である。
本発明の不焼成れんがは、ナノサイズのカーボンファイバーがカーボンボンドの一部として均一に生成するので、従来のように黒鉛、特に鱗状黒鉛を使用しなくても十分な耐スポーリング性と強度が得られ、耐火物の耐用性が格段に向上する。例えば、RH、AOD、VOD等の精錬炉の内張りれんがとして使用するこができ、鋼の品質低下をまねくことなく炉の寿命を飛躍的に延ばすことができる。また、鱗状黒鉛を含まないため、低熱伝導率であり、溶融金属の温度低下抑制あるいは鉄皮の変形防止効果が得られる。
以下、本発明の実施形態を実施例によって説明する。
表1から表3は、それぞれ本発明の実施例と比較例に係る供試材の配合組成物とその特性を示す。
供試材は、それぞれ表1から表3に示す配合組成物を混練し、フリクションプレスによって並形に加圧成形後、250℃で10時間加熱した。表中の結合材を含む原料の使用割合は質量%である。得られた供試れんがについて、曲げ強さ、耐熱衝撃性、耐食性を測定し、比較した。
曲げ強さはJIS−R2213に準じて測定した。耐熱衝撃性は1500℃の溶銑中に3分間浸漬し、その後空冷を15分行い、この操作を10回繰り返した後の亀裂の大きさを目視で測定した。耐食性は回転侵食法により、鍋スラグを用いて1700℃で5時間行い、溶損寸法を測定し、指数で示した。
なお、曲げ強さ、耐熱衝撃性の測定は、各供試れんがを所定の形状に切り出し、コークスブリーズ中に埋め込んだ状態で1400℃×3時間焼成した後、試験した。実機試験は、100tのVOD鍋の内張りに使用し、耐用性を試験したものである。
Figure 2005139062
表1は、マグネシア−炭素系れんがについて示す。同表から明らかなように、実施例1〜5は、いずれも比較例1〜6と較べ、強度及び耐食性において優れており、耐熱衝撃性も同等以上の数値が得られた。
とくに、比較例1は鱗状黒鉛を1質量%、比較例2は鱗状黒鉛を3質量%含有したものである。これを鱗状黒鉛を含有しない実施例1と比べると、耐スポーリング性については同等であるが強度が大幅に低い結果となっている。比較例3及び比較例4は、メソフェーズピッチと異なる他のピッチを使用したものであり、実施例2及び実施例4と比較して低強度でしかも耐スポーリング性が不足している。比較例5は、メソフェーズピッチが本発明の範囲外のもので耐食性が著しく低下する。比較例6は、フェノール樹脂が本発明の範囲外のもので耐食性、耐スポーリング性が低下している。
Figure 2005139062
表2は、アルミナ−炭素系、アルミナ−炭化珪素−炭素系、及びスピネル−炭素系での実施例と比較例である。鱗状黒鉛を2質量%含有する比較例の不焼成れんがと比較しても耐スポーリング性は同等で、高強度になっている。
Figure 2005139062
表3は、鱗状黒鉛を使用しないマグネシア−炭素系に金属クロミウムまたはその合金を使用した場合の実施例、比較例を示す。実施例9は金属クロミウム、実施例10はクロム鉄合金、実施例11はクロムアルミ合金、実施例12は硼化クロムをそれぞれ使用した例である。また比較例は鱗状黒鉛を使用したマグネシア−炭素系に金属クロミウムまたはその合金を添加したものである。実施例は、比較例と比べると格段に耐食性に優れていることが明らかである。
本発明による実施例2、および比較例3を実際のVOD鍋において実炉試験を行った結果、それぞれ10ch、8chの耐用が得られた。また、従来カーボンピックアップの点からマグネシア−クロムダイレクトボンドれんがの耐用は5chであった。
以上の試験結果からも明らかなように、本発明により得られる不焼成れんがは熱間強度及び耐食性に優れ、しかも耐熱衝撃性は従来の鱗状黒鉛を使用した材質にくらべて同等以上であり、その結果、耐用寿命が格段に優れている。また、耐食性を低下させることなく耐熱衝撃性の向上を図ることで、炭素原料の配合割合を低減することができ、鋼製品の品質向上の面でも好ましい。
本発明の不焼成れんがは、例えば高炉、溶鋼取鍋、溶銑取鍋、混銑車、転炉、RH、DH、VOD、AODなどの溶融金属容器の内張りあるいは、ロングノズル、浸漬ノズル、スライディングノズル等の連続鋳造用ノズルやストッパー等、さらにはガス吹込み用プラグ等に好適に適用できる。

Claims (5)

  1. 鱗状黒鉛を含有しない耐火原料混合物100質量%に対して、メソフェーズピッチ0.5〜5質量%および熱硬化性樹脂0.5〜5質量%を添加してなる配合物からなる低カーボン不焼成れんが。
  2. 配合物を混合し、成形後、1000℃以下に加熱してなる請求項1に記載の低カーボン不焼成れんが。
  3. 鱗状黒鉛を含有しない耐火原料混合物が、マグネシア原料あるいはマグネシア−カルシア原料を90質量%以上含有する請求項1に記載の低カーボン不焼成れんが。
  4. 耐火原料混合物中に金属クロミウムまたはその合金を0.5〜10質量%含有する請求項1に記載の低カーボン不焼成れんが。
  5. 使用時の受熱によって、断面が円形およびまたは角形で、断面の長径が500nm以下、長さが1μm以上のファイバー状あるいは短冊状のカーボンが生成される請求項1に記載の低カーボン不焼成れんが。
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