JP2023063075A - 真空脱ガス装置用れんがの製造方法及び使用方法 - Google Patents

真空脱ガス装置用れんがの製造方法及び使用方法 Download PDF

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一茉 橋本
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雄史 筒井
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雄也 冨田
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Abstract

【課題】スラグ成分が低塩基度(CaO/SiO2質量比)及び高Al2O3含有となる真空脱ガス装置の内張り材として使用される場合でも、耐熱衝撃性及び耐食性に優れる真空脱ガス装置用れんがの製造方法及び使用方法を提供する。【解決手段】スピネルを20~80質量%と、粒度0.3mm以上のアルミナを10~70質量%と、粒度0.3mm未満のアルミナを8質量%以下(0を含む)と、黒鉛を3~15質量%とを含有し、しかもスピネルとアルミナの合量が84質量%以上である耐火原料配合物に、有機バインダーを添加して、混練後、成形し、熱処理する。得られたれんがを、脱ガス処理後の取鍋スラグが、塩基度(CaO/SiO2質量比)が0.5~2.0、かつAl2O3含量率が20~50質量%となる条件下で操業される真空脱ガス装置に使用する。【選択図】なし

Description

本発明は、溶鋼の二次精錬設備として真空脱炭や脱ガス等を目的として使用されるRHやDHなどの真空脱ガス装置に使用される真空脱ガス装置用れんがの製造方法及び使用方法に関する。
DHやRHのような真空脱ガス装置においては、耐火物への負荷が大きく、耐火物損傷を著しく増大させるため、耐用性に優れた材料の供給が望まれてきた。従来、真空脱ガス装置用耐火物としては耐食性に優れるマグネシア-クロムれんがやマグネシア-カーボンれんがが使用されてきた。しかし、マグネシア-クロムれんがは耐熱衝撃性に劣る問題があった。また、マグネシア-カーボンれんがにおいても、スラグによる溶損及び熱衝撃が損傷の主因であると考えられており、併せて高温において、マグネシア-カーボン反応(下記(1)の反応)が起き、耐用性に影響する。
MgO(固体)+C(固体)→ Mg(ガス)+CO(ガス) (1)
このようなマグネシア-カーボン反応を抑制するために、例えば特許文献1には、スピネル75~99.5質量%及びカーボン0.5~25質量%を含有するスピネル-カーボンれんがが開示されている。特許文献1によれば、スピネル固溶体を用いてMgO含有量を低下させることで、マグネシア-カーボン反応抑制に効果が得られることが示されている。また、低塩基度(CaO/SiO質量比)かつ高Al含有スラグの場合にも耐食性に優れているとされている。なお、低塩基度とはCaO/SiO質量比が0.5~3.0で、高Al含有とはAl含有率が20~40質量%とされている。
また、特許文献2には、スピネルを65質量%以上98質量%以下、マグネシアを1質量%以上30質量%以下、黒鉛を0.1質量%以上15質量%以下含有する不焼成タイプのスピネル-マグネシア-カーボンれんがも開示されている。しかしながら、このスピネル-マグネシア-カーボンれんがを実際の真空脱ガス装置で使用してみると、マグネシア-カーボンれんがよりも耐用性に優れているが、依然として真空脱ガス装置の寿命の要因はれんがの耐用性不足であり、使用後れんがの解析からさらに耐熱衝撃性と耐食性の改善が必要であることがわかった。
また、特許文献3には、重量割合において、アルミナ質材料30~90%、炭素質材料3~30%、粒径1mm以下のAl-MgO系スピネル質材料5~50%、ガラス質材料を外掛けで0.1~5%含む配合物に炭素系結合剤を添加して混練、成形、乾燥することを特徴とする不焼成の炭素含有耐火物の製造方法が開示されている。しかし、この特許文献2に開示されているれんがでも、耐用性にまだ問題があった。
特開2016-60651号公報 特許第6600729号公報 特開平9-25160号公報
本発明が解決しようとする課題は、スラグ成分が低塩基度(CaO/SiO質量比)及び高Al含有となる真空脱ガス装置の内張り材として使用される場合でも、耐熱衝撃性及び耐食性に優れる真空脱ガス装置用れんがの製造方法及び使用方法を提供することにある。
本発明者は、真空脱ガス装置で使用されたスピネル-マグネシア-カーボンれんがの使用後の解析から、損傷の要因は、スラグが低塩基度かつ高Al含有であることによる溶損及び熱衝撃による剥離が生じているためと推察した。そして、耐火原料配合物においてスピネル及びマグネシアよりもさらに低塩基度かつ高Al含有スラグに対して耐食性に優れ、かつ耐熱衝撃性にも優れるアルミナを0.3mm以上の粒度で使用することで耐熱衝撃性及び耐食性が同時に向上するれんがが得られることを知見した。
すなわち、本発明によれば、以下の真空脱ガス装置用れんがの製造方法及び使用方法が提供される。
1.
スピネルを20~80質量%と、
粒度0.3mm以上のアルミナを10~70質量%と、
粒度0.3mm未満のアルミナを8質量%以下(0を含む)と、
黒鉛を3~15質量%とを含有し、
しかもスピネルとアルミナの合量が84質量%以上である耐火原料配合物に、
有機バインダーを添加して、混練後、成形し、熱処理する、真空脱ガス装置用れんがの製造方法。
2.
前記耐火原料配合物は、アルミニウム、アルミニウム合金及びシリコンのうち1種以上を合量で0.3~2.5質量%以下含有する、前記1に記載の真空脱ガス装置用れんがの製造方法。
3.
前記1又は前記2に記載の真空脱ガス装置用れんがの製造方法により得られた真空脱ガス装置用れんがを、脱ガス処理後の取鍋スラグが、塩基度(CaO/SiO質量比)が0.5~2.0、かつAl含有率が20~50質量%となる条件下で操業される真空脱ガス装置に使用する、真空脱ガス装置用れんがの使用方法。
本発明の真空脱ガス装置用れんがは、耐熱衝撃性及び耐食性に優れているため、真空脱ガス装置の寿命が向上する。特にスラグ成分が低塩基度かつ高Al含有となる操業を含む真空脱ガス装置で使用することで顕著な耐用性向上効果が得られる。
本発明の耐火原料配合物において、スピネルは耐食性を確保するために20~80質量%使用する。耐火原料配合物中のスピネル含有率が20質量%未満では耐食性が不十分となり、80質量%を超えると耐熱衝撃性が低下する。また、スピネル含有率を36~76質量%とすることで、さらに耐食性を向上することができる。
アルミナは、スピネルと比較して熱膨張率が小さいことから耐熱衝撃性に優れており、しかも低塩基度かつ高Al含有スラグに対する耐食性がより優れている点から使用する。ただし、実際の脱ガス処理では処理される鋼種によりスラグの塩基度が変動しているため、比較的塩基度の高いスラグではアルミナは耐食性に劣るため、その影響ができるだけ小さいように、アルミナは粒度0.3mm以上のものを使用する。
すなわち、本発明では粒度0.3mm以上のアルミナを10~70質量%使用する。耐火原料配合物中の粒度0.3mm以上のアルミナ含有率が10質量%未満では耐熱衝撃性が不十分となり、70質量%を超えると耐食性が低下する。また、粒度0.3mm以上のアルミナ含有率を10~50質量%とすることで、さらに耐食性を向上することができる。
この粒度0.3mm以上のアルミナの含有率は、真空脱ガス装置で処理される溶鋼中のスラグの塩基度及びAl含有率等の操業条件に応じて選択することができる。例えば、スラグの塩基度がより低い場合やAl含有率がより高い場合には、耐火原料配合物中粒度0.3mm以上のアルミナ含有率を高くし、逆の場合にはアルミナ含有率を低くすることができる。
一方、本発明の耐火原料配合物において、粒度0.3mm未満のアルミナは、上記の理由から使用しない方が好ましいが、粒度0.3mm以上のアルミナ中に混入し分離にコストが掛かる場合等の理由で使用する場合には、耐火原料配合物中の含有率として8質量%以下であれば耐食性低下の影響を無視できるため使用可能である。粒度0.3mm未満のアルミナ含有率が8質量%を超えると耐食性が低下する。
ここで、本発明でいう粒度とは、耐火原料粒子を篩いで篩って分離したときの篩い目の大きさのことであり、例えば粒度0.3mm以上のアルミナとは、篩い目が0.3mmの篩い目を通過しないアルミナのことで、粒度0.3mm未満のアルミナとは、篩い目が0.3mmの篩いを通過するアルミナのことである。
本発明の耐火原料配合物においてスピネルとアルミナの合量は、耐熱衝撃性及び耐食性の面から84質量%以上とする。
スピネル及びアルミナとしては、耐火物の原料として一般に市販されている電融品や焼結品を使用できる。また、スピネルはコモンスピネル(Al:71.7質量%、MgO:28.3質量%)を使用できるほか、Alが多いアルミナリッチスピネル、MgOが多いマグネシアリッチスピネルも使用できる。アルミナは、Al純度が90質量%以上の電融アルミナや焼結アルミナ等を使用することができる。
本発明の耐火原料配合物において黒鉛の含有率は、3~15質量%以下とする。黒鉛の含有率が3質量%未満では耐熱衝撃性が得られにくく、15質量%を超えると酸化により組織が劣化し損耗しやすくなるためである。耐摩耗性を向上しかつカーボンピックアップを抑制する場合には、黒鉛の含有率は7~13質量%以下とすることもできる。
黒鉛としては、鱗状黒鉛、膨張黒鉛、電極粉などを使用することができ、粒度は0.1mm未満のものを好適に使用することができる。ここで、膨張黒鉛とは、鱗状黒鉛をその組織間に硫酸などを含ませた状態で急激に加熱し、数十倍あるいは百倍以上に膨張させたものであり、本発明ではこの膨張黒鉛を解砕し、薄肉状としたものを使用することができる。膨張黒鉛は、同じ黒鉛含有率でも粒子数が増えることで耐火物組織内に均一に分布するため、カーボンピックアップの原因となる炭素成分を増やすことなく耐熱衝撃性を向上することができる。また、同時に耐摩耗性や耐食性も向上することができる。
本発明の耐火原料配合物には、アルミニウム、アルミニウム合金、及びシリコンのうち1種以上の金属を、れんがの強度向上及び酸化防止を目的として使用することができる。酸化防止材としての機能を十分発揮するためには、これら金属の含有率(合量)は0.3質量%以上とすることができる。一方、これら金属の含有率(合量)が高くなると、れんがの使用中に金属が酸化物、炭化物あるいは窒化物になることで組織が緻密化しすぎて高弾性化し耐熱衝撃性が低下する。そのため、よりれんがを低弾性率にしたい場合には金属の含有率(合量)は2.5質量%以下とすることができる。
アルミニウム、アルミニウム合金、及びシリコンとしては、粒度0.1mm未満の微粉を好適に使用することができる。
また、本発明の耐火原料配合物においては、上記の耐火原料以外に、マグネシア、ピッチ、カーボンブラック、炭化硼素、及び炭化珪素を適宜含有して、れんがの耐酸化性、残存膨張性、耐熱衝撃性を改善するという公知技術を採用することも可能である。この際、それぞれの含有率も公知技術を参考にし、合量で5質量%までは含有しても悪影響は無視できる。
ピッチ、カーボンブラックはカーボンボンドの強化のために合量で3質量%以下の範囲で含有することができる。ピッチ及びカーボンブラックとしては、粒度0.2mm未満の粉末状のものを好適に使用することができる。
炭化硼素及び炭化珪素は酸化防止材として使用し、炭化硼素は2質量%以下の範囲で、炭化珪素は5質量%以下の範囲で使用することができる。
本発明の真空脱ガス装置用れんがは、一般的な不焼成カーボン含有れんがの製造工程によって製造することができる。すなわち、本発明の真空脱ガス装置用れんがは、耐火原料配合物に有機バインダーを添加して混練し成形後、熱処理することで得ることができる。熱処理温度は一般的な不焼成カーボン含有れんがと同様に200~800℃とすることができ、熱処理時間も同様には2~24時間とすることができる。有機バインダーとしては、例えばフラン樹脂やフェノール樹脂等の一般的な不焼成カーボン含有れんがに使用されているものが使用可能である。また、有機バインダーは、粉末又は適当な溶剤に溶かした液状、さらに液状と粉末の併用のいずれの形態でも使用可能である。混練、成形及び熱処理の方法及び条件も、一般的な不焼成カーボン含有れんがの製造方法に準じる。
本発明の真空脱ガス装置用れんがは、スラグ成分が低塩基度及び高Al含有となる真空脱ガス装置の内張り材として使用される場合に、耐食性及び耐熱衝撃性がより向上する。特に、脱ガス処理後の取鍋スラグが、塩基度(CaO/SiO質量比)が0.5~2.0、かつAl含有率が20~50質量%となる条件下で操業される真空脱ガス装置の内張り材として、本発明の真空脱ガス装置用れんがを使用することで、真空脱ガス装置の寿命をより延ばすことができる。
表1及び表2に、本発明の実施例及び比較例における耐火原料配合物の組成、及び得られたれんがの物性を示す。使用した耐火原料としてスピネルはAlが72質量%、MgOが28質量%の電融スピネルを、アルミナはAlが98質量%の電融アルミナを、マグネシアはMgOが98質量%の電融マグネシアを使用した。
Figure 2023063075000001
Figure 2023063075000002
これらのれんがは、表1及び表2の耐火原料配合物に有機バインダーとしてフェノール樹脂を適量添加して混練し、オイルプレスによって230mm×114mm×100mmの形状に成形後、最高温度250℃で5時間保持の熱処理を施すことで製造した。これらから物性測定用試料を切り出して見掛気孔率を測定すると共に、耐食性、及び耐熱衝撃性を評価した。
見掛気孔率の測定においては形状50×50×50mmの試料をコークスブリーズ中に埋め、電気炉において1400℃まで昇温し、5時間保持して自然放冷した。その後、溶媒を白灯油としJIS R 2205に準拠して測定した。
耐食性は、回転侵食試験にて評価した。回転侵食試験では、水平の回転軸を有するドラム内面を供試れんがでライニングし、スラグを投入、加熱して、供試れんが表面を侵食させた。回転侵食試験はCaO/SiO質量比(以下「C/S」という。)=0.5のスラグとC/S=2.0のスラグとをそれぞれ使用し2通りの試験を行った。
また、C/S=0.5のスラグとして、CaOを13質量%、SiOを26質量%、Alを50質量%含有するものを、またC/S=2.0のスラグとして、CaOを40質量%、SiOを20質量%、Alを30質量%含有するものをそれぞれ使用した。
加熱源は酸素-プロパンバーナーとし、試験温度は1700℃、スラグの排出、投入を30分毎に行い、この操作を10回繰り返した。試験終了後、各供試れんがの最大溶損部の溶損寸法(mm)を測定し、表1に記載の「比較例1」のれんがの溶損寸法を100とする溶損指数で表示した。この溶損指数は数値が小さいものほど耐食性が優れていることを示す。
そして、実際の使用条件ではスラグの塩基度が鋼種や操業条件によって変動するため、耐食性の総合評価は、C/S=0.5のスラグの溶損指数1とC/S=2.0のスラグの溶損指数2とから平均値を計算した平均溶損指数で行った。すなわち、平均溶損指数=(溶損指数1+溶損指数2)/2である。
耐熱衝撃性は、40×40×190mmの試料を1400℃で5時間還元雰囲気下において焼成した試料を使用し、この試料を1600℃に昇温した溶銑中に90秒間浸漬後、30秒水冷するサイクルを5回繰り返した。試験終了後、試料を切断し断面を観察して評価した。表1において、◎のものは亀裂が見られなかった試料であり、○のものは使用上問題ない程度の微亀裂が発生した試料、×のものは亀裂が観察された試料で実機使用には適さないと判断した。
総合評価は、◎:非常に優れている、○:優れている、×:劣っている、の3段階で評価した。具体的には、平均溶損指数が95未満かつ耐熱衝撃性評価が◎又は○のもの、及び平均溶損指数が95以上100未満かつ耐熱衝撃性評価が◎のものを◎、平均溶損指数が95以上100未満かつ耐熱衝撃性評価が○のものを○、平均溶損指数が100以上又は耐熱衝撃性評価が×のものを×とし、◎及び○を合格とした。
実施例1から実施例5は、耐火原料配合物中の粒度0.3mm以上のアルミナの含有率が本発明の範囲内で異なる例である。粒度0.3mm以上のアルミナの使用により耐熱衝撃性が向上していることがわかる。耐食性に関しては、C/S=0.5のスラグに対しては粒度0.3mm以上のアルミナ含有率が高くなるに従い向上するが、C/S=2のスラグに対しては粒度0.3mm以上のアルミナ含有率が高くなるに従い低下する傾向になった。ただし、耐食性の総合評価では実施例1から実施例5は優れる結果となった。
これに対して比較例1は、粒度0.3mm以上のアルミナを含有しない例であり、耐食性及び耐熱衝撃性に劣る結果となった。比較例2は、粒度0.3mm以上のアルミナを5質量%含有する例であるが、本発明の下限値を下回っており耐熱衝撃性及び耐食性が不十分であった。比較例3は、粒度0.3mm以上のアルミナ含有率を80質量%と高くした例で、本発明の上限値を上回っており耐食性が不十分となった。
実施例6から実施例8は、耐火原料配合物中の粒度0.3mm未満のアルミナの含有率が異なる例であるが、本発明の範囲内であり、耐食性及び耐熱衝撃性に優れる結果となった。これに対して比較例4は、粒度0.3mm未満のアルミナの含有率が本発明の上限値を上回っており、耐食性が不十分となった。
実施例9と実施例10は、耐火原料配合物中の黒鉛の含有率が異なる例であるが、本発明の範囲内であり良好な結果となった。これに対して比較例5は、黒鉛の含有率が本発明の下限値を下回っており耐熱衝撃性が不十分であった。また比較例6は、黒鉛の含有率が本発明の上限値を上回っており、耐食性が低下した。
実施例11及び実施例12は膨張黒鉛を使用した例であり、耐食性及び耐熱衝撃性が優れる結果となった。
実施例13から実施例16は、耐火原料配合物中のアルミニウムの含有率が異なる例であるが、本発明の範囲内であり良好な結果となった。
比較例1と実施例3のれんがを実際のRH真空脱ガス装置の下部層にライニングして試験を実施したところ、実施例3を使用した下部層の寿命が16%向上した。なお、このとき脱ガス処理後の取鍋スラグは、塩基度(CaO/SiO質量比)が0.5~2.0、かつAl含有率が20~50質量%の範囲であった。

Claims (3)

  1. スピネルを20~80質量%と、
    粒度0.3mm以上のアルミナを10~70質量%と、
    粒度0.3mm未満のアルミナを8質量%以下(0を含む)と、
    黒鉛を3~15質量%とを含有し、
    しかもスピネルとアルミナの合量が84質量%以上である耐火原料配合物に、
    有機バインダーを添加して、混練後、成形し、熱処理する、真空脱ガス装置用れんがの製造方法。
  2. 前記耐火原料配合物は、アルミニウム、アルミニウム合金及びシリコンのうち1種以上を合量で0.3~2.5質量%含有する、請求項1に記載の真空脱ガス装置用れんがの製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の真空脱ガス装置用れんがの製造方法により得られた真空脱ガス装置用れんがを、脱ガス処理後の取鍋スラグが、塩基度(CaO/SiO質量比)が0.5~2.0、かつAl含有率が20~50質量%となる条件下で操業される真空脱ガス装置に使用する、真空脱ガス装置用れんがの使用方法。
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