JPH09274226A - フィルム給送装置およびこれを用いた光学機器 - Google Patents

フィルム給送装置およびこれを用いた光学機器

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JPH09274226A
JPH09274226A JP8651296A JP8651296A JPH09274226A JP H09274226 A JPH09274226 A JP H09274226A JP 8651296 A JP8651296 A JP 8651296A JP 8651296 A JP8651296 A JP 8651296A JP H09274226 A JPH09274226 A JP H09274226A
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JP
Japan
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film
rewinding
time
frames
film feeding
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Application number
JP8651296A
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English (en)
Inventor
Koji Oshima
孝治 大嶋
Yuichi Matsuda
雄市 松田
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 すべての巻き戻し制御における移動検出待ち
時間や巻き戻し続行時間として一律に長い時間を設定す
ると、エネルギーの浪費になる。 【解決手段】 フィルムの巻き戻し移動検出を所定の待
ち時間の間待って巻き戻し動作を停止させるフィルム給
送装置において、フィルムの巻き戻し条件を判別する判
別手段と、この判別手段により判別された巻き戻し条件
に応じて待ち時間を設定する時間設定手段とを設ける。
また、フィルムの移動検出に応じて巻き戻し動作を行っ
た後、所定の続行時間の間巻き戻し動作を続行するフィ
ルム給送装置において、フィルムの巻き戻し条件を判別
する判別手段503,504,505と、この判別手段
により判別された巻き戻し条件に応じて続行時間を設定
する時間設定手段507,508とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルムの巻き戻
し制御を行えるフィルム給送装置およびこれを用いたカ
メラ等の光学機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カメラにおけるフィルム巻き戻し制御に
は、フィルムの撮影(巻き上げ済み)駒数のカウント値
がフィルムの全駒数データと一致した際に行われる自動
巻き戻し制御と、巻き上げ途中でフィルムの移動を示す
信号が一定時間内に得られない場合に行われる突張り巻
き戻し制御と、撮影者が意図して撮影途中でフィルムを
巻戻す際に行われる強制巻き戻し制御とがある。
【0003】これらの巻き戻し制御における巻き戻し動
作は、光電変換素子によりフィルムのパーフォレーショ
ンの移動を検出して出力されるパルス信号に基づいて行
われる。具体的には、所定の開始信号に応じて巻き戻し
動作を開始した後、上記パルス信号が所定の信号待ち時
間内に所定数だけ得られる場合は巻き戻し途中であると
して巻き戻し動作を続ける。そして、信号待ち時間内に
パルス信号が得られなくなったときは、フィルムの巻き
戻しが終了したと判断して、巻き戻し動作を終了させ
る。
【0004】ところで、強制巻き戻しを開始する時点で
の巻き上げ済み駒数に応じて、パトローネ内でのフィル
ムのたるみ状態が異なる。すなわち、撮影済み駒数が全
駒数に近い場合には、パトローネ内に残ったフィルムは
ほとんどたるみがない状態で巻かれているが、撮影済み
駒数が全駒数の半分に満たないような場合には、パトロ
ーネ内に残ったフィルムはたるみ量が多い状態(いわゆ
るブカ巻き状態)で巻かれている。
【0005】このため、ブカ巻き状態から巻き戻し動作
を開始しても、このブカ巻きが解消されるまではフィル
ムの巻き戻し移動が始まらず、パルス信号も入力されな
い。したがって、従来のカメラでは、このようなブカ巻
きの解消中に巻き戻し完了と判断されることがないよう
上記信号待ち時間を長めに設定している。
【0006】また、従来のカメラでは、フィルムの巻き
戻し途中で何らかの原因でパルス信号が遅れたりパルス
信号を検出できなかったりしても、フィルムの巻き戻し
残りを防止することができるように、パルス信号が得ら
れなくなってからも所定の巻き戻し続行時間の間は巻き
戻し動作を続行させ、フィルムの完全なパトローネ内の
巻込みを保証することが行われている。
【0007】すなわち、前述した信号待ち時間内にパル
ス信号が得られない場合に、即巻き戻し動作を終了させ
るのではなく、巻き戻し続行時間の間巻き戻し動作を続
行させている。これにより、フィルムの一部が巻き残っ
た状態でフィルム取出しのためにカメラの背蓋が開けら
れてしまい、未露光フィルムが露光されたり撮影済フィ
ルムが多重露光されたりすることが防止される。
【0008】ここで、上記信号待ち時間は、前述した各
巻き戻し制御において全て同一に設定されている。具体
的には、フィルムのパトローネ内でのたるみ量が最も多
くなる強制巻き戻し制御にて、ブカ巻きが解消されるの
に必要な時間の実測データに対応するように設定されて
いる。
【0009】また、上記巻き戻し続行時間も、各巻き戻
し制御において全て同一に設定されている。具体的に
は、フィルムのパトローネ内でのたるみ量が最も多くな
る少撮影枚数状態からの強制巻き戻し制御にて最後のパ
ルス信号出力時からフィルムがパトローネに完全に巻込
まれるまでの時間の実測データに対応するよう設定され
ている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
信号待ち制御において、自動巻き戻しのようにパトロー
ネ内のフィルムのたるみがほとんどないにもかかわら
ず、巻き戻し完了後に、たるみ量が多い場合を考慮して
設定された長い信号待ち時間の間巻き戻し駆動用のモー
タへの通電を行なわなければならないのでは、電源エネ
ルギーを浪費することになる。
【0011】また、後者の続行制御のように、最も長い
巻き戻し続行時間を一律にすべての巻き戻し制御におけ
る巻き戻し続行時間として用いると、例えば突張り巻き
戻し制御のように続行時間の経過を待たずに巻き戻し完
了状態になる巻き戻し制御では、完了後も巻き戻し駆動
用のモータへの通電が行なわれることとなり、電源エネ
ルギーを浪費してしまうという問題がある。
【0012】さらに、上記いずれの制御においても、多
くの枚数撮影や早い撮影が要求される場合であっても巻
き戻し動作終了までの時間が必要以上に長くとられるこ
とになるため、フィルム交換に要する時間が長くなり、
シャッターチャンスを逃がす等、撮影に制限が加わり、
撮影者が満足する撮影ができなくなるという問題もあ
る。
【0013】しかも、巻き戻し完了後に、巻き戻し負荷
がない状態で巻き戻し動作が行われると、大きな作動音
が発生するという問題がある。
【0014】そこで、本願発明の第1の目的は、エネル
ギー浪費を防止でき、フィルム巻き戻しからフィルム交
換までを迅速に行えるようにしたフィルム給送装置およ
び光学機器を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本願第1の発明では、フィルムの巻き戻し移動検
出を所定の待ち時間の間待ってフィルムの巻き戻し動作
を停止させるフィルム給送装置において、フィルムの巻
き戻し条件を判別する判別手段と、この判別手段により
判別された巻き戻し条件に応じて上記待ち時間を設定す
る時間設定手段とを設けている。
【0016】すなわち、実行している又は実行しようと
する巻き戻し動作が、例えばフィルムの巻き上げ済み駒
数が全駒数に一致したことに基づく自動巻き戻しか、強
制巻き戻し操作に基づく強制巻き戻しかを判別させた
り、フィルムの全駒数を判別させたりして、各判別条件
にてフィルムのパトローネ内でのたるみ(ブカ巻き)を
解消するのに適切な待ち時間を設定することにより、必
要以上の信号待ちによって巻き戻し終了時間が遅れたり
電源エネルギーを浪費したりする不都合を防止してい
る。
【0017】具体的には、フィルムのたるみがほとんど
ない自動巻き戻し時の待ち時間を、比較的フィルムのた
るみが多い強制巻き戻し時の待ち時間よりも短く設定す
るのが望ましい。また、フィルムの全駒数が多いほど待
ち時間を短く設定し、強制巻き戻し時等においてフィル
ムのたるみ量が少ないときに長すぎる待ち時間が設定さ
れないようにするのが望ましい。
【0018】また、本願第2の発明では、フィルムの移
動検出に応じて巻き戻し動作を行った後、所定の続行時
間の間巻き戻し動作を続行するフィルム給送装置におい
て、フィルムの巻き戻し条件を判別する判別手段と、こ
の判別手段により判別された巻き戻し条件に応じて続行
時間を設定する時間設定手段とを設けている。
【0019】すなわち、実行している又は実行しようと
する巻き戻し動作が、例えばフィルムの巻き上げ済み駒
数が最大駒数に一致したことに基づく自動巻き戻しか、
巻き上げ途中でフィルムの移動検出が行われなかったこ
とに基づく突張り巻き戻しか、強制巻き戻し操作に基づ
く強制巻き戻しかを判別させたり、巻き戻し開始時の巻
き上げ済み駒数を判別させたり、巻き戻し時の周囲温度
を判別させたりして、各判別条件にてフィルムの巻き戻
り残しを防止するのに適切な続行時間を設定することに
より、必要以上の巻き戻し動作の続行によって巻き戻し
終了時間が遅れたり電源エネルギーを浪費したりする不
都合を防止している。
【0020】なお、巻き上げ済み駒数が所定数以下であ
ると判別されたときに、所定数より多いと判別されたと
きよりも続行時間を長く設定するようにして、強制巻き
戻し時等においてフィルムのパトローネ内での比較的多
いたるみ量に応じた続行時間を設定できるようにするの
が望ましい。
【0021】また、周囲温度が所定温度以下であると判
別されたときに、所定温度より高いと判別されたときよ
りも続行時間を長く設定するようにして、例えば低温環
境下での給送機構の高負荷に応じた続行時間を設定でき
るようにするのが望ましい。そして、本願第3の発明で
は、これらのフィルム給送装置をカメラ等の光学機器に
適用している。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)図1は、本発明の第1実施形態である
フィルム給送装置を備えたカメラの概略を示すブロック
図である。この図中、1はカメラの各種回路を制御する
CPUであり、内部にプログラムを内蔵したROMや各
種のフラグの内容等を記憶したRAM等を有している。
3はフィルムの巻き上げや巻き戻しを行うフィルム給送
モータ3であり、2はこのモータ3を駆動するフィルム
駆動回路である。
【0023】4は公知のストロボ回路、5はストロボ回
路4に制御されて閃光発光するキセノン管である。6は
不図示のシャッタの開閉を行うシャッタ駆動回路、8は
不図示の焦点調節用レンズを動かすフォーカスモータで
あり、7は後述するAF回路11での測距結果に基づい
てフォーカスモータ8を駆動するフォーカス駆動回路で
ある。
【0024】9は巻き上げ時および巻き戻し時の信号待
ち時間の計時を行うタイマー回路である。10は不図示
の測光センサを用いて被写体輝度を測光するAE回路、
11は、被写体へ向けて投光を行う発光素子(図示せ
ず)を光らせるとともに、その反射光を受光した受光素
子(図示せず)からの受光信号を処理して被写体距離を
検出するAF回路である。12はフィルム駆動回路2の
動作時にフィルムのパーフォレーションの明暗をフォト
リフレクター(図示せず)にて信号に変換し、フィルム
の走行を検出するフィルム走行信号検出回路である。
【0025】SW1は不図示のレリーズボタンの第1の
ストロークによりONする第1スイッチ、SW2は不図
示のレリーズボタンの第2ストロークによりONする第
2スイッチ、RWSWはフィルムの巻き戻しを強制的に
行うリワインドスイッチ、BKSWは不図示の背蓋が開
いているときにONになり、閉じているときにOFFに
なる背蓋スイッチである。
【0026】次に、CPU1の動作を図2に示すフロー
チャートに従って説明する。
【0027】[ステップ101]このステップでは、カ
メラの電源(電池)がカメラの電池収納室に装填された
たことを検出し、カメラの各種回路に電源を供給すると
ともに、各種のフラグ等を初期化(リセット)する。
【0028】[ステップ102]このステップでは、ス
トロボ回路4にストロボ充電開始信号を出力し、撮影に
備えてストロボ充電を行わせる。
【0029】[ステップ103]このステップでは、第
1スイッチSW1およびリワインドスイッチRWSW等
から操作信号の入力を待つ。
【0030】ここからは、上記第1スイッチSW1もし
くはリワインドスイッチRWSWがONされた場合につ
いて述べる。この場合、ステップ103からステップ1
04へ進む。
【0031】[ステップ104]このステップでは、電
池の残量検知(バッテリーチェック)を行う。
【0032】[ステップ105]このステップでは、上
記バッテリーチェックの結果、電池の残量レベルがカメ
ラの動作を行うのに充分なレベルにあるか否かを判別す
る。充分である場合はステップ106へ進み、そうでな
い場合はステップ103へ戻る。
【0033】[ステップ106]このステップでは、リ
ワインドスイッチRWSWがONされているか否かを判
別する。ONである場合は、強制巻き戻しを行うステッ
プ116へ進み、そうでなければSW1がONであると
判断してステップ107へ進む。
【0034】[ステップ107]このステップでは、A
F回路11を動作させ、被写体に向けて発光素子から投
光し、その反射光を受光素子に受光させる。そして、こ
の受光素子の受光結果に応じた被写体までの距離情報を
得てこれをメモリに記憶させる。
【0035】[ステップ108]このステップでは、A
E回路10を動作させることにより被写体輝度情報を得
て、これをメモリに記憶させる。
【0036】[ステップ109]このステップでは、ス
テップ107において記憶した距離情報に基づいて、フ
ォーカス駆動回路を介してフォーカスモータ8を動か
し、焦点調節用レンズを合焦位置へ駆動させる。
【0037】[ステップ110]このステップでは、第
1スイッチSW1の状態を判別する。OFFであればス
テップ103へ戻り、ONのままで有ればステップ11
1へ進む。
【0038】[ステップ111]このステップでは、第
2スイッチSW2の状態を判別する。OFFであればス
テップ110へ戻り、同様の動作を繰り返す。ONされ
ていればステップ112へ進みレリーズ動作を行う。
【0039】[ステップ112]このステップでは、ス
テップ107およびステップ108において得られた情
報に基づいて、シャッタ駆動用回路6を介してシャッタ
の開閉駆動を行う。
【0040】[ステップ113]このステップでは、フ
ィルム駆動回路2を介してフィルム給送用モータ3を駆
動し、同時にフィルム走行検出回路12およびタイマー
回路9を動作させる。そして、フィルムのパーフォレー
ションの移動をフォトリフレクターによってパルス信号
に変換したパーフォレーション信号が1駒分カウントさ
れた時点もしくは1駒分カウントできずタイマ回路9に
て設定された巻き上げ用信号待ち時間が経過した時点
で、フィルム給送用モータ3をブレーキ動作させ停止さ
せる。なお、不図示の背蓋が閉じられた後1回目の巻き
上げである場合において1駒巻き上げが成功していれば
フィルム有と、そうでなければ無と、次に背蓋が開かれ
るまでメモリに記憶させておく。
【0041】[ステップ114]このステップでは、ス
テップ113にて1駒分の巻き上げが行われたか否かを
判別し、行われたときはステップ115へ進み、そうで
なければステップ117へ進む。
【0042】[ステップ115]このステップでは、ス
トロボ回路4へストロボ充電開始信号を出力し、撮影に
備えてストロボ充電を行う。そして、ストロボ充電完了
信号が入力されると、ステップ103へ戻って各種スイ
ッチの入力待ち状態に入る。
【0043】[ステップ116]ステップ106でリワ
インドスイッチRWSWがONのときにこのステップに
進む。このステップでは、フィルム強制巻き戻し用の信
号待ち時間T1をタイマー回路9に設定してステップ1
18へ進む。ここで、信号待ち時間T1は、パトローネ
内でのフィルムのたるみを考慮して、このたるみが解消
するのに必要な時間のうち最も長い時間(全駒数の半分
以下の巻き上げ状態から巻き戻すときにブカ巻きを解消
するのに必要な時間)が設定されている。
【0044】[ステップ117]このステップでは、フ
ィルム自動巻き戻し用の信号待ち時間T2をタイマー回
路9に設定してステップ118へ進む。なお、信号待ち
時間T2は、パトローネ内のフィルムにたるみがほとん
どない状態からの巻き戻しに適した時間として設定され
ており、T2<T1の関係にある。
【0045】[ステップ118]このステップでは、フ
ィルム駆動回路2を介してフィルム給送モータ3を駆動
してフィルム巻き戻し動作を行う。このステップの動作
について図3のサブルーチンのフローチャートを用いて
詳しく説明する。なお、このサブルーチンを終了した後
は、ステップ103に戻って各種スイッチの入力待ち状
態に入る。
【0046】[ステップ301]このステップでは、フ
ィルム駆動回路2を介して給送用モータ3をステップ1
13での巻き上げとは逆の方向に通電を行い、巻き戻し
を開始する。
【0047】[ステップ302]このステップでは、タ
イマー回路9の動作を開始させる。
【0048】[ステップ303]このステップでは、ス
テップ116およびステップ117のいずれかにて設定
された信号待ち時間(T1,T2)が経過したか否かを
判別し、経過していればステップ307へ、そうでなけ
ればステップ304へ進む。
【0049】[ステップ304]このステップでは、フ
ィルム走行検出回路12にてパーフォレーション信号の
変化があったか(フィルムが走行しているか)否かを判
別する。変化があればステップ305へ進み、そうでな
ければステップ303へ戻る。
【0050】[ステップ305]このステップでは、タ
イマー回路9の計時カウントをリセットする。
【0051】[ステップ306]このステップでは、タ
イマー回路9を再び動作させ、ステップ303へ戻る。 [ステップ307]ステップ303でタイマー回路9の
カウントがアップした(信号待ち時間が経過した)と判
別されたときにこのステップに進む。このステップで
は、タイマー回路9を停止させる。
【0052】[ステップ308]このステップでは、フ
ィルム駆動回路2を介して給送用モーター3をブレーキ
動作させて停止させる。
【0053】[ステップ309]このステップでは、ス
テップ113においてメモリに記憶させた情報がフィル
ム無であればステップ103へそのまま戻り、フィルム
有であれば背蓋が開かれる(BKSWがONする)まで
待つ。そして、背蓋スイッチBKSWがONすることよ
りステップ103へ戻る。
【0054】以上のように、本実施形態では、自動巻戻
し用の信号待ち時間を強制巻戻し用の信号待ち時間より
も短く設定しているので、自動巻戻し時に必要以上の信
号待ちによって給送モーターへの通電が続けられ、電池
エネルギーが浪費されるのを防止することができる。
【0055】(第2実施形態)図4は、本発明の第2実
施形態であるフィルム給送装置を備えたカメラのブロッ
ク図であり、図5はこのカメラ3のCPU1の動作を示
すフローチャート、図6は図5における巻き戻し動作の
詳細のフローチャートである。なお、図4において図1
の第1実施形態のブロック図と共通する構成部分には同
一符号を付す。本実施形態では、フィルムのISO感度
や全駒数の情報を表示しているDXコードを検出するD
X検出回路13を備える点で第1実施形態と異なる。
【0056】次に、図5を用いてCPU1の動作を説明
する。
【0057】[ステップ201]このステップでは、カ
メラの電源(電池)がカメラの電池収納室に装填された
ことを検出し、カメラの各種回路に電源を供給するとと
もに、各種のフラグ等を初期化(リセット)する。
【0058】[ステップ202]このステップでは、D
X検出回路13を動作させ、ISO感度およびフィルム
駒数を読み出してメモリに記憶する。
【0059】[ステップ203]このステップでは、ス
トロボ回路4へストロボ充電開始信号を出力し、撮影に
備えてストロボ充電を行う。
【0060】[ステップ204]このステップでは、第
1スイッチSW1、リワインドスイッチRWSWおよび
背蓋スイッチBKSW等のスイッチの入力又はスイッチ
状態の変化を待つ。
【0061】ここからは、第1スイッチSW1もしくは
リワインドスイッチRWSWがONされた場合、背蓋ス
イッチBKSWがOFFからONに変化した場合につい
て述べる。この場合、ステップ204からステップ20
5へ動作は進む。
【0062】[ステップ205]このステップでは、電
池の残量の検知(バッテリーチェック)を行う。
【0063】[ステップ206]このステップでは、上
記バッテリーチェックの結果、電池の残量レベルがカメ
ラの動作を行うのに充分なレベルにあるか否かを判別す
る。充分である場合はステップ207へ進み、そうでな
い場合はステップ204へ戻る。
【0064】[ステップ207]このステップでは、背
蓋スイッチBKSWがONからOFFに変化したか否か
を判別する。変化していれば、DXコードを検出するス
テップ208へ、そうでない場合はステップ209へ進
む。
【0065】[ステップ209]このステップでは、リ
ワインドスイッチRWSWがONされているか否かを判
別する。ONである場合は、強制巻き戻しを行うステッ
プ219へ進み、そうでなければ第1スイッチSW1が
ONであると判断してステップ210へ進む。
【0066】[ステップ210]このステップでは、A
F回路11を動作させ、被写体に向けて発光素子から投
光し、その反射光を受光素子に受光させる。そして、こ
の受光素子の受光結果に応じた被写体までの距離情報を
得てこれをメモリに記憶させる。
【0067】[ステップ211]このステップでは、A
E回路10を動作させることにより被写体輝度情報を得
て、これをメモリに記憶させる。
【0068】[ステップ212]このステップでは、ス
テップ210において記憶した距離情報に基づいて、フ
ォーカス駆動回路7を介してフォーカスモータ8を動か
し、焦点調節用レンズを合焦位置へ移動させる。
【0069】[ステップ213]このステップでは、第
1スイッチSW1の状態を判別する。OFFであればス
テップ204へ戻り、ONのままで有ればステップ21
4へ進む。
【0070】[ステップ214]このステップでは、第
2スイッチSW2の状態を判別する。OFFであればス
テップ213へ戻り同様の動作を繰り返す。ONされて
いればステップ215へ進み、レリーズ動作を行う。
【0071】[ステップ215]このステップでは、ス
テップ210,211,202および208において得
られた情報に基づいてシャッタ駆動用回路6を介してシ
ャッタの開閉駆動を行う。
【0072】[ステップ216]このステップでは、フ
ィルム駆動回路2を介してフィルム給送用モーター3を
駆動し、同時にフィルム走行検出回路12およびタイマ
ー回路9を動作させる。そして、フィルムのパーフォレ
ーションの移動をフォトリフレクターによってパルス信
号に変換したパーフォレーション信号が1駒分カウント
された時点もしくは記憶したDXコードのフィルム枚数
よりも撮影枚数が上回った時点で、もしくはノンDX
(DXコードが検出できない)で1駒分のパーフォレー
ション信号をカウントできずタイマ回路9にて設定され
た所定時間が経過した時点でフィルム給送用モータ3を
ブレーキ動作させ停止させる。
【0073】なお、不図示の背蓋が閉じられた後1回目
の巻き上げである場合において、1駒巻き上げが成功し
ていればフィルム有と、そうでなければ無と、次に背蓋
が開かれるまでメモリに記憶させておく。
【0074】[ステップ217]このステップでは、ス
テップ216にて1駒分の巻き上げが行われていたか否
かを判別し、行われたときはステップ218へ進み、そ
うでなければステップ219へ進む。
【0075】[ステップ218]このステップでは、ス
トロボ回路4へストロボ充電開始信号を出力し、撮影に
備えてストロボ充電を行う。そして、ストロボ充電完了
信号が入力されると、ステップ204へ戻って各種スイ
ッチの入力待ち状態に入る。
【0076】[ステップ219]ステップ209でリワ
インドスイッチRWSWがONのときにこのステップに
進む。このステップでは、フィルム巻き戻し動作を行っ
た上で、ステップ103へ戻り、各種スイッチの入力待
ち状態に入る。ここで本ステップの動作について図6の
サブルーチンフローチャートを用いて詳しく説明する。
【0077】[ステップ401]このステップでは、ス
テップ202,208にて得られたDXコードのフィル
ム枚数が36枚であるか否かを判別し、36枚であれば
ステップ403へ、そうでなければステップ402へ進
む。
【0078】[ステップ402]このステップでは、ス
テップ202,208にて得られたDXコードのフィル
ム枚数が24枚であるか否かを判別し、24枚であれば
ステップ404へ、そうでなければステップ405へ進
む。
【0079】[ステップ403]DXコードが36枚で
ある場合にこのステップに進み、ブカ巻きである確率が
低い36枚撮り用の信号待ち時間T36をタイマー回路
9に設定してステップ406へ進む。
【0080】[ステップ404]DXコードが24枚で
ある場合にこのステップへ進み、ブカ巻きである確率が
ある程度高い24枚撮り用の信号待ち時間T24をタイ
マー回路9に設定してステップ406へ進む。
【0081】[ステップ405]DXコードが12枚で
あると判断してブカ巻きである確率が高い12枚撮り用
の信号待ち時間T12をタイマー回路9に設定してステ
ップ406へ進む。
【0082】ここで、各信号待ち時間の関係は、T36
<T24<T12となる。
【0083】[ステップ406]このステップでは、フ
ィルム駆動回路2を介して給送用モータ3をステップ2
16での巻き上げとは逆の方向に通電を行い、巻き戻し
を開始する。
【0084】[ステップ407]このステップでは、タ
イマー回路9の動作を開始させる。
【0085】[ステップ408]このステップでは、ス
テップ403およびステップ404およびステップ40
5のいずれかにて設定された信号待ち時間が経過したか
否かを判別し、経過していればステップ412へ、そう
でなければステップ409へ進む。
【0086】[ステップ409]フィルム走行検出回路
12にてパーフォレーション信号の変化(フィルムが走
行しているか)があるか否かを判別する。変化があれば
ステップ410へ進み、そうでなければステップ408
へ戻る。
【0087】[ステップ410]このステップでは、タ
イマー回路9の計時カウントをリセットする。
【0088】[ステップ411]このステップでは、タ
イマー回路9を再び動作させステップ408へ戻る。
【0089】[ステップ412]このステップでは、タ
イマー回路9を停止させる。
【0090】[ステップ413]このステップでは、フ
ィルム駆動回路2を介して給送用モーター3をブレーキ
動作させて停止させる。
【0091】[ステップ414]このステップでは、ス
テップ219でメモリに記憶させた情報がフィルム無で
あればステップ203へそのまま戻り、フィルム有であ
れば背蓋が開かれる(BKSWがONする)まで待つ。
そして、背蓋スイッチBKSWがONすることによりス
テップ203へ戻る。
【0092】なお、本実施形態では、DX検出回路13
を用いてDXコードの検出を行っているが、パトローネ
に設けられた電気接点を通じてDXコード情報をCPU
に読み込むようにしてもよい。
【0093】このように、本実施形態では、フィルムの
全駒数に応じて信号待ち時間を異ならせている(具体的
には、全駒数が多いほど信号待ち時間を短くしてい
る)。このため、全駒数が多い場合に、必要以上の信号
待ちをすることによって電池エネルギーを浪費してしま
うことを防止することができる。
【0094】(第3実施形態)図7は本発明の第3実施
形態であるフィルム給送装置を備えたカメラの回路構成
を示している。同図において51は電池、52は電池5
1に接続され負荷への定電圧を供給する定電圧回路、5
3はカメラのシーケンスを制御するコントローラであ
る。54はS1スイッチであり、このスイッチが操作さ
れると被写体までの距離を測定したり、被写体及び外光
の明るさを測定したりするシーケンスが実行される。
【0095】55は、スイッチ(S1)4がONしたと
きに、測距を行うために被写体に向けて投光する発光素
子(IRED)、56は発光素子5から投光され、被写
体で反射した光を受光する光電変換素子(PSD)であ
る。57は被写体の明るさの測定と温度の測定を行なう
測光ICであり、受光素子(SPD)を有する。58は
S2スイッチであり、このスイッチが操作されるとカメ
ラのレリーズシーケンスが実行される。
【0096】59はカメラの状態を撮影者に知らせるた
めに発光する発光素子(LED)である。60は後述す
るモータの駆動制御を行なうモータ駆動用ICである。
61はレンズの繰り出しおよび繰り込み駆動を発生する
鏡筒モータ、62はフィルムの巻き上げおよび巻き戻し
駆動を発生する給送モータ、63は巻き上げおよび巻き
戻し時にフィルムのパーフォレーションを検出してパル
ス信号を発生するフォトリフレクタ(光電変換素子)、
64はフィルムの強制巻き戻しを開始させる強制巻き戻
しスイッチである。
【0097】このように構成されたカメラにおいて、ス
イッチ(S1)54をONするとコントローラ53は電
池1の電圧をチェックしその容量を確認する。そして、
IRED55を駆動し、被写体に向けて投光させる。
【0098】投光された光が被写体に反射してPSD5
6に入射し、PSD56から入射光の強弱に対応した出
力がコントローラ53に入力されると、コントローラ5
3は被写体までの距離を演算する。これが後に行われる
レンズ駆動制御のデータとなる。
【0099】次に、SPD57から被写体及び外光の輝
度(明るさ)に対応した出力がコントローラ53に入力
される。これが後のシャッタ駆動時において適正露光値
を求めるためのデータとなる。
【0100】これらの測距と測光とを行なった後、スイ
ッチ(S2)58がONされるとコントローラ53は、
先に演算された測距データに基づいてレンズの繰り出し
量を演算し、モータ駆動IC60を通じて鏡筒モータ6
1を駆動する。鏡筒モータ61の駆動力によって撮影レ
ンズが合焦動作し、被写体に対するピントが合った状態
で、先に演算した測光データに基づいて、適正露光が得
られるように不図示のシャッターを制御する。これで、
撮影動作が終了する。
【0101】そして次の駒の撮影のために、給送モータ
62を駆動して撮影済みのフィルムを巻き上げる動作を
行なう。
【0102】このとき、フォトリフレクタ63は巻き上
げられつつあるフィルムのパーフォレーションの移動を
光電的に検出し、出力されたパルス信号が1駒に対応す
る所定数に達した時点で給送モータ62を停止させる。
こうしてフィルムの巻き上げが行われるのであるが。そ
の途中でフォトリフレクタ63からのパルス信号が所定
時間内に得られなかった場合は、コントローラ53は、
フィルムが突っ張ったと判断し、パルス信号が所定時間
入力されないことを再度確認した後に給送モータ12を
逆転駆動して、フィルムの巻き戻し制御(突張り巻き戻
し制御)を行う。
【0103】また、不図示のDX接片スイッチからコン
トローラ53にフィルムの最大駒数データが入力記憶さ
れている場合は、不図示のフィルムカウンターによるカ
ウント駒数が最大駒数データに一致した時点でコントロ
ーラ53が給送モータ62を駆動し、巻き戻し制御(自
動巻き戻し制御)を行う。
【0104】また、撮影者が途中駒であっても撮影を中
止してフィルムを巻き戻したい場合には、スイッチ(S
3)64をONすることにより、巻き戻し制御(強制巻
き戻し制御)を行う。
【0105】これらの巻き戻し制御においては、フォト
リフレクタ63からのパルス信号をカウントすることに
よって巻き戻し量を検知する。そして、パルス信号が所
定時間内に入力されない場合は、後述する巻き戻し続行
時間の間巻き戻し動作を続行させた上で給送モータ62
を停止させる。
【0106】次に、図8のフローチャートを用いて上記
カメラにおけるコントローラ53の動作について説明す
る。
【0107】[ステップ501]このステップでは、フ
ォトリフレクタ63によるフィルムパーフォレーション
の検知に基づいて、給送モータ62を駆動し、フィルム
巻き上げ制御を行う。
【0108】[ステップ502]このステップでは、給
送モータ62を停止させ、フィルムの巻き上げ制御を終
了する。
【0109】[ステップ503]このステップでは、ス
テップ502における巻き上げ制御の終了が、フィルム
の全駒撮影終了(DXデータとフィルムカウンタ値との
一致)に基づくものか否かを判別する。全駒撮影終了に
基づくものである場合はステップ507に進み、それ以
外の場合はステップ504に進む。
【0110】[ステップ504]このステップでは、巻
き上げ制御の終了がフィルムの突張りに基づくものか否
かを判別する。突張りに基づく場合は、ステップ507
に進み、突張りに基づくものでない場合はステップ50
5に進む。
【0111】[ステップ505]このステップでは、巻
き上げ制御の終了が強制巻き戻しスイッチ64がONさ
れたことに基づくものか否かを判別する。強制巻き戻し
スイッチ64がONされたことに基づくものでない場合
は、ステップ501に戻って再度巻き上げを行ない、巻
き上げ完了かの再チェックを行なう。強制巻き戻しスイ
ッチ64がONされたことに基づく場合はステップ50
6に進む。
【0112】[ステップ506]このステップでは、こ
れまでに撮影した駒数をフィルムカウンターの値により
確認し、6枚以上撮影したか否かを判別する。ここで、
6枚という駒数は、フィルムの撮影枚数とパトローネ内
でのフィルムのたるみ量相関関係に基づいて定めたもの
であり、6枚以下の場合は、6枚を超える場合より長い
巻き戻し続行時間が必要になる。
【0113】[ステップ507]このステップでは、巻
き戻し続行時間Tを第1所定時間Aにセットする。この
時間Aは、自動巻き戻し制御の場合、突張り巻き戻し制
御の場合および強制巻き戻し制御のうち撮影済駒数が7
枚以上の場合にフィルムの巻き残しを防止するのに適し
た巻き戻し続行時間である。
【0114】[ステップ508]このステップでは、巻
き戻し続行時間Tを第2所定時間Bにセットする。この
時間Bは、強制巻き戻しのうち撮影済駒数が6枚以下の
場合に適する巻き戻し続行時間であり、第2所定時間B
>第1所定時間Aの関係にある。これは強制巻き戻しで
は、6枚の撮影済駒数を境に撮影済駒数の減少に伴って
フィルムのパトローネ内でのたるみが急増するため、巻
き戻し続行時間も長く必要となることに基づく。
【0115】[ステップ509]このステップでは、給
送モータ62を逆転駆動しフィルムを巻戻す。この間フ
ィルムパーフォレーションの移動をフォトリフレクタ6
3で検出し、パルス信号の出力状況に基づいて巻き戻し
状態を判断する。
【0116】[ステップ510]このステップでは、フ
ォトリフレクタ63からのパルス信号が所定時間の間出
力されなかったか否かを判別する。パルス信号出力がま
だある場合はステップ509に戻って巻き戻しを続行
し、パルス信号出力がない場合はステップ511に進
む。
【0117】[ステップ511]このステップでは、巻
き戻し続行タイマをスタートさせる。
【0118】[ステップ512]このステップでは、巻
き戻し続行タイマがカウントアップ(END)したか否
かを判別する。タイマアップした場合は、パトローネに
全てのフィルムが巻き込まれたと判断してステップ51
3に進む。タイマがカウント途中であるときは、そのま
ま巻き戻し動作を続行させ、再度ステップ510でパル
ス信号の有無を判別する。
【0119】[ステップ513]このステップでは、給
送モータ62を停止させる。
【0120】[ステップ514]このステップでは、不
図示の背蓋スイッチ等のスイッチ受付け、カメラの状態
をホールドする。
【0121】このように本実施形態では、巻き戻しの条
件、すなわち自動巻き戻しと、突張り巻き戻しと強制巻
き戻しとにおいて、巻き戻し続行時間を切り換えること
ができるので、各巻き戻し条件によるフィルムのパトロ
ーネ内でのたるみ量の違いに応じた適切な巻き戻し続行
時間を設定することができ、巻き戻し完了後の余分なモ
ータへの通電による電池51のエネルギーの浪費を防止
することができる。しかも、フィルム巻き戻し時間の最
適化により従来よりフィルム交換に要する時間が短くな
り、撮影チャンスを逃がす等の不都合を防止することが
できる。
【0122】(第4実施形態)図9には、本発明の第2
実施形態であるカメラにおける動作フローチャートを示
している。なお、第3実施形態と同じ動作を行うステッ
プには、同一符号を付して説明に代える。
【0123】[ステップ515]ステップ503で全駒
撮影済と判別したとき、ステップ504で突張りが発生
していると判別したときおよび強制巻き戻し時にステッ
プ506で撮影済駒数が7枚以上であると判別したとき
にこのステップ515に進む。このステップでは、測光
IC7により測定した温度が−10℃以下か否かを判別
する。−10℃以下の場合はステップ518に進み、−
10℃より高い場合はステップ517に進む。
【0124】[ステップ516]ステップ506で撮影
済駒数が6枚以上であると判別したときにこのステップ
に進む。このステップでは、ステップ515と同様に温
度が−10℃以下か否かを判別する。そして、−10℃
以下の場合はステップ519に進み、−10℃より高い
場合はステップ520に進む。
【0125】[ステップ517〜520]これらのステ
ップでは、それぞれ、巻き戻し続行時間TをD,C,
E,Fにセットする。ここで、これら巻き戻し続行時間
の関係について詳しく説明する。
【0126】−10℃以下の低温環境下では、電源電圧
が低下したり、巻き上げや巻き戻し駆動系のギヤ類を含
めた機構の負荷が増加したりして、全体として巻き戻し
負荷が大きくなり、巻き戻し途中のフィルム移動検出も
遅くなる傾向にある。このため、低温環境下での巻き戻
し続行時間は、高い温度環境下のときよりも長く設定す
る必要がある。したがって、時間C>時間Dおよび時間
E>時間Fの関係になっている。
【0127】さらに、第3実施形態にて説明したよう
に、強制巻き戻し時の撮影済駒数が6枚以下のときはフ
ィルムのパトローネ内たるみ量が大きいので、7枚以上
の場合よりも必要な巻き戻し続行時間が長くなる。した
がってE>F>C>Dの関係となっている。
【0128】このように本実施形態では、巻き戻しに対
する温度の影響を極力無くするために温度を測定し、低
い温度すなわち巻き戻し負荷が大きくなり、パルス出力
の遅れが発生するおそれのある場合に、高い温度のとき
よりも巻き戻し続行時間を長くしている。このため、低
温環境下においても、フィルム巻き戻し残りをなくする
とともに、電源エネルギーの浪費を防ぐことができる。
【0129】なお、本実施形態では、温度に応じて巻き
戻し続行時間を切り換える場合について説明したが、本
発明では、電源電圧をモニタして所定電圧より高い場合
は巻き戻し続行時間を短くし、低い場合は巻き戻し続行
時間を長く設定するようにしてもよい。
【0130】さらに、フィルムの最大駒数に応じて巻き
戻し時間を切り換える(例えば、12枚撮りや24枚撮
りの場合に巻き戻し続行時間を長くする)ようにしても
よい。
【0131】また、上記各実施形態では、フィルムの撮
影枚数が6枚以上か否か又は周囲温度が−10℃以下か
否かによって巻き戻し続行時間を切り換えるようにした
が、本発明ではこれら以外の撮影枚数や周囲温度で巻き
戻し続行時間を切り換えるようにしてもよい。
【0132】(実施の形態と本発明との関係)上記第1
および第2実施形態において、信号待ち時間T1,T
2,T36,T24,T12が本願第1の発明にいう待
ち時間に、CPU1の動作であるステップ106,20
9,401,402が本願第1の発明にいう判別手段
に、同ステップ116,117,403〜405が本願
第1の発明にいう時間設定手段に、それぞれ相当する。
【0133】また、上記第3および第4実施形態におい
て、巻き戻し続行時間A,B,C,D,E,Fが本願第
2の発明にいう続行時間に、メインコントローラ53の
動作であるステップ509,510による巻き戻し動作
が本発明にいうフィルムの移動検出に応じた巻き戻し動
作に、不図示のフィルムカウンター、測光IC7および
メインコントローラ3(ステップ503〜506,51
5,516)が本発明の判別手段に相当し、メインコン
トローラ53の動作であるステップ507,508,5
17〜520が本発明の時間設定手段にそれぞれ相当す
る。
【0134】なお、以上が本発明の各構成と実施形態の
各構成との対応関係であるが、本発明はこれら実施形態
の構成に限られるものではなく、請求項に示した機構ま
たは実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であれ
ばどのようなものであってもよい。
【0135】また、本発明は、以上の実施形態および変
形例、またはそれら技術要素を必要に応じて組み合わせ
て用いてもよい。
【0136】さらに、本発明は、一眼レフカメラ、レン
ズシャッタカメラ、ビデオカメラ等、種々の形態のカメ
ラに適用することができ、さらにはカメラ以外の光学機
器やその他の装置、さらにはそれらカメラや光学機器や
その他の装置に適用される装置またはこれらを構成する
要素に対しても適用することができる。
【0137】
【発明の効果】以上説明したように、本願第1の発明で
は、巻き戻し条件に応じてフィルムの移動検出の待ち時
間を設定するようにしている。このため、本発明を用い
れば、各判別条件に応じたフィルムのパトローネ内での
たるみ(ブカ巻き)を解消するのに適切な待ち時間を設
定することができ、必要以上の信号待ちによって巻き戻
し終了時間が遅れたり電源エネルギーを浪費したりする
不都合を防止することができる。
【0138】なお、上記第1の発明において、自動巻き
戻し時の待ち時間を強制巻き戻し時の待ち時間よりも短
く設定したり、フィルムの全駒数が多いほど待ち時間を
短く設定したりすれば、フィルムのたるみ量が少ないと
きに長すぎる待ち時間が設定されることを防止できる。
【0139】また、本願第2の発明では、巻き戻し条件
に応じて、フィルム移動検出に応じた巻き戻し動作後の
巻き戻し動作の続行時間を設定するようにしている。こ
のため、本発明を用いれば、種々の巻き戻し条件に応じ
てフィルムの巻き残しを防止するために必要な続行時間
を設定することができるので、必要以上の巻き戻し動作
の続行により巻き戻し終了時間が遅れたり電源エネルギ
ーを浪費したりする不都合を防止することができる。
【0140】なお、上記第2の発明において、巻き上げ
済み駒数が所定数以下であると判別されたときに、所定
数より多いと判別されたときよりも続行時間を長く設定
すれば、強制巻き戻し時等においてフィルムのパトロー
ネ内での比較的多いたるみ量に応じた続行時間を設定す
ることができる。
【0141】また、周囲温度が所定温度以下であると判
別されたときに、所定温度より高いと判別されたときよ
りも続行時間を長く設定すれば、例えば低温環境下での
給送機構の高負荷に応じた続行時間を設定することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるカメラの要部構成
を示すブロック図である。
【図2】上記第1実施形態のカメラのCPUの動作を示
すフローチャートである。
【図3】図2のサブルーチンであるフィルム巻き戻しの
フローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態である力メラの要部構成
を示すブロック図である。
【図5】上記第2実施形態であるカメラのCPUの動作
を示すフローチャートである。
【図6】図5のサブルーチンであるフィルム巻き戻しの
フローチャートである。
【図7】本発明の第3実施形態であるカメラの回路構成
図である。
【図8】上記第3実施形態のカメラのメインコントロー
ラの動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第4実施形態であるカメラのメインコ
ントローラの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…CPU 2…フィルム駆動装置 3…フィルム給送用モータ 4…ストロボ回路 5…キセノン管 6…シャッタ駆動回路 7…フォーカス駆動回路 8…フォーカス駆動用モータ 9…タイマー回路 10…AE回路 11…AF回路 12…フィルム走行信号検出回路 13…DX検出回路 51…電池 52…定電圧回路 53…メインコントローラ 54…測距・測光スイッチ 55…測距用投光素子 56…測距用受光素子 57…測光用受光素子 58…レリーズスイッチ 59…表示素子 60…モータ駆動用IC 61…鏡筒モータ 62…給送モータ 63…フォトリフレクタ 64…強制巻き戻しスイッチ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムの巻き戻し移動検出を所定の待
    ち時間の間待ってフィルムの巻き戻し動作を停止させる
    フィルム給送装置において、 前記フィルムの巻き戻し条件を判別する判別手段と、 この判別手段により判別された巻き戻し条件に応じて前
    記待ち時間を設定する時間設定手段とを有することを特
    徴とするフィルム給送装置。
  2. 【請求項2】 前記判別手段は、前記フィルムの巻き上
    げ済み駒数が全駒数に一致したことに基づく自動巻き戻
    しか、強制巻き戻し操作に基づく強制巻き戻しかを判別
    することを特徴とする請求項1に記載のフィルム給送装
    置。
  3. 【請求項3】 前記時間設定手段は、前記自動巻き戻し
    用の待ち時間を、前記強制巻き戻し用の待ち時間よりも
    短く設定することを特徴とする請求項2に記載のフィル
    ム給送装置。
  4. 【請求項4】 前記判別手段は、フィルムの全駒数を判
    別し、 前記時間設定手段は、前記判別手段により判別された全
    駒数に応じて前記待ち時間を設定することを特徴とする
    請求項1又は2に記載のフィルム給送装置。
  5. 【請求項5】 前記時間選択手段は、フィルムの全駒数
    が多いほど前記待ち時間を短く設定することを特徴とす
    る請求項4に記載のフィルム給送装置。
  6. 【請求項6】 前記判別手段は、前記強制巻き戻しを判
    別したときにフィルムの全駒数を判別することを特徴と
    する請求項4又は5に記載のフィルム給送装置。
  7. 【請求項7】 フィルムの移動検出に応じてフィルムの
    巻き戻し動作を行った後、所定の続行時間の間巻き戻し
    動作を続行するフィルム給送装置において、 前記フィルムの巻き戻し条件を判別する判別手段と、 この判別手段により判別された巻き戻し条件に応じて前
    記続行時間を設定する時間設定手段とを有することを特
    徴とするフィルム給送装置。
  8. 【請求項8】 前記判別手段は、前記フィルムの巻き上
    げ済み駒数が全駒数に一致したことに基づく自動巻き戻
    しか、巻き上げ途中で前記フィルムの移動検出が行われ
    なかったことに基づく突張り巻き戻しか、強制巻き戻し
    操作に基づく強制巻き戻しかを判別することを特徴とす
    る請求項7に記載のフィルム給送装置。
  9. 【請求項9】 前記判別手段は、巻き戻し開始時の巻き
    上げ済み駒数を判別し、 前記時間設定手段は、前記判別手段により判別された巻
    き上げ済み駒数に応じて前記続行時間を設定することを
    特徴とする請求項7又は8に記載のフィルム給送装置。
  10. 【請求項10】 前記判別手段は、前記巻き上げ済み駒
    数が所定数以下であるか否かを判別し、 前記時間選択手段は、前記判別手段により前記巻き上げ
    済み駒数が前記所定数以下であると判別されたときは、
    前記所定数より多いと判別されたときよりも前記続行時
    間を長く設定することを特徴とする請求項9に記載のフ
    ィルム給送装置。
  11. 【請求項11】 前記判別手段は、前記強制巻き戻し開
    始時の巻き上げ済み駒数を判別することを特徴とする請
    求項9又は10に記載のフィルム給送装置。
  12. 【請求項12】 前記判別手段は、巻き戻し時の周囲温
    度を判別し、 前記時間設定手段は、前記判別手段により判別された周
    囲温度に応じて前記続行時間を設定することを特徴とす
    る請求項7に記載のフィルム給送装置。
  13. 【請求項13】 前記判別手段は、前記周囲温度が前記
    所定温度以下であるか否かを判別し、 前記時間設定手段は、前記判別手段により前記周囲温度
    が前記所定温度以下であると判別されたときは、前記所
    定温度より高いと判別されたときよりも前記続行時間を
    長く設定することを特徴とする請求項12に記載のフィ
    ルム給送装置。
  14. 【請求項14】 請求項1から13のいずれかに記載の
    フィルム給送装置を備えたことを特徴とする光学機器。
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