JPH09273653A - ソレノイドバルブ - Google Patents

ソレノイドバルブ

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Publication number
JPH09273653A
JPH09273653A JP8104649A JP10464996A JPH09273653A JP H09273653 A JPH09273653 A JP H09273653A JP 8104649 A JP8104649 A JP 8104649A JP 10464996 A JP10464996 A JP 10464996A JP H09273653 A JPH09273653 A JP H09273653A
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JP
Japan
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plunger
shim
valve
center post
movable member
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JP8104649A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Oka
延由記 岡
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 品質の向上を図ると共に、製作の容易化を図
る。 【解決手段】 シム14を、ストローク量が決められる
可動部材3との当接部14Aと、ソレノイド本体1Aの
ガイド孔2の段差面23と固定部材5とで挟み込まれる
被挟み部14Bと、可動部材3が当接部14Aに当接時
可動部材3の端面32と固定部材5の端面54との間の
空間を埋める空間埋め部14Cとから構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば各種油,空
圧機器等の制御に用いられるソレノイドバルブに関し、
特にストローク量を決定するシムの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のソレノイドバルブとして
は、例えば図5及び図6に示すようなものがある。即
ち、このソレノイドバルブ100は、ソレノイド本体1
01と弁本体108とから構成されている。
【0003】ソレノイド本体101は、内部に有するガ
イド孔102と、ガイド孔102に往復動自在に挿入さ
れる磁性体製の可動部材としてのプランジャ103と、
プランジャ103と対向して同軸的にガイド孔102内
に挿入固定された磁性体製の固定部材としてのセンター
ポスト104と、センターポスト104とプランジャ1
03間に設けられ、プランジャ103をセンターポスト
104から離間する方向に付勢する付勢手段としてのス
プリング105とを備えている。
【0004】ガイド孔102は段付で、小径部102A
と大径部102Bとから成っており、その大径部102
B内にセンターポスト104が挿入固定され、そのセン
ターポスト104は小径部102Aとの段差面102C
にて位置決めされている。
【0005】一方、ガイド孔102の小径部102Aに
はプランジャ103が往復動自在に挿入されている。
【0006】センターポスト104には、軸方向に貫通
し、プランジャ103の反対側端部にねじ部を備えた孔
104Aを有しており、その孔104Aにねじ部を介し
てスプリング105のセット荷重を変化させるためのア
ジャストスクリュー106が設けられている。
【0007】また、センターポスト104のプランジャ
103側端面は、孔104Aに向って縮径となるテーパ
面104Bとなっており、その奥端である孔104Aの
開口端部内周縁は孔104Aより大径の大径穴104C
となっている。
【0008】この大径穴104Cにリング状の非磁性体
製のシム107が圧入されている。
【0009】一方、プランジャ103のセンターポスト
104側端面もそのセンターポスト104のテーパ面1
04Bと同じ向きのテーパ面103Aとなっており、シ
ム107と対向する位置は平面となっている。
【0010】そして、ソレノイド本体101には弁本体
108が一体的に設けられている。この弁本体108
は、プランジャ103に一体的に作動連結された弁体と
してのロッド109と対向して設けられる弁座110
と、弁座110に開口する流路としての流体圧を入力す
るための入力ポート111と、流体圧を外部に排出する
ための排出ポート112とを備えている。
【0011】ソレノイド本体101の非通電時は、スプ
リング105のスプリング力によってプランジャ103
が押圧され、そのプランジャ103に作動連結されたロ
ッド109の先端が、弁本体108内の弁座110に接
してシールされることになり、入力ポート111が閉じ
られ、外部の制御部の制御圧Pcが保持される(図6中
右側参照)。
【0012】一方、ソレノイド本体101の通電時は、
スプリング105のスプリング力に抗してプランジャ1
03がセンターポスト104側に磁気吸引されるので、
プランジャ103に作動連結されているロッド109が
弁座110から離間し、入力ポート111が開かれる
(図6中左側参照)。
【0013】このとき、センターポスト104に設けら
れているシム107はテーパ面104Bよりプランジャ
103側に突出しているため、プランジャ103はシム
107に当接することで移動が規制され、フルオープン
となる。
【0014】そして、上記したように入力ポート111
が開口することから、入力ポート111と排出ポート1
12が連通し、入力ポート111からの制御流体が排出
される。
【0015】このように、ソレノイド本体101に電流
を印加することによって、外部の制御部の制御圧Pcを
制御している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術の場合には、リング状のシム107をセンタ
ーポスト104の孔104Aの大径穴104Cに圧入す
る構造上、シム107はセンターポスト104の端面で
あるテーパ面104Bよりプランジャ103側に突出す
ることになる。
【0017】これにより、ソレノイド本体101の通電
時におけるプランジャ103のセンターポスト104側
に磁気吸引時にプランジャ103がシム107に当接し
た際、センターポスト104の端面であるテーパ面10
4Bとプランジャ103の端面であるテーパ面103A
との間に空間部113(図6中網かけ部参照)ができて
しまう。
【0018】このため、空間部113には油圧制御時に
入力側の不図示のポンプからガイド孔102の小径部1
02Aの内周面に形成されているスリット114を通っ
て送られてきたエアーを含んだ油が滞留する。
【0019】この滞留エアーは、プランジャ103が入
力側のポンプ圧により油圧振動をおこした時に油圧制振
(ダンピング)効果を低下させ、さらにチャタリングを
誘発する場合もあり、制御圧特性を不安定にしていた
(特に油の粘度が低下する高温時)。このときの電流−
制御圧(Pc)の特性を図7に示す。
【0020】また、ソレノイドバルブ100がフルオー
プン(流量最大)となるストローク量は、図6に示すよ
うに、弁座110のプランジャ103に作動連結されて
いるロッド109の端面が接する面からセンターポスト
104が位置決めされる段差面102Cまでの寸法a
と、その段差面102Cからシム107が圧入される大
径穴104Cと孔104Aとの段差面までの寸法b’
と、シム107の長さ寸法dとから決まる。即ち、スト
ローク=a+b’−c−dである。
【0021】このように、ストローク量は4つの寸法で
決まるため、バラツキが大きい。
【0022】さらに、シム107のセンターポスト10
4の大径穴104Cへの圧入時の組立性もサイズが小さ
いために困難であった。逆にサイズを大きくすると、大
径穴104Cも大きくしなければならないために吸引部
が小さくなり、ソレノイド本体101の吸引力が下がっ
てしまう。
【0023】本発明は、上記した従来技術の課題を解決
するためになされたもので、その目的とするところは、
品質の向上を図ると共に、製作の容易化を図り得るソレ
ノイドバルブを提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にあっては、内部に段付のガイド孔を有する
ソレノイド本体と、該ソレノイド本体のガイド孔に該ガ
イド孔の段差面にて位置決め固定される磁性体製の固定
部材と、該固定部材と対向して同軸的に設けられ、前記
ソレノイド本体のガイド孔に往復動自在に挿入される磁
性体製の可動部材と、該可動部材に作動連結される弁体
と、該弁体に対向して設けられる弁座と、該弁座に開口
する流路と、を備え、前記ソレノイド本体の非通電・通
電によって、前記可動部材を前記固定部材に対してスト
ロークさせ、前記弁体を前記弁座に接離させて前記流路
を開閉し、該流路に入力される流体圧を制御するもの
で、前記可動部材が閉弁時弁体を介して前記弁座に当接
し、開弁時前記固定部材側に設けられる非磁性体製のシ
ムに当接することで、可動部材のストローク量が決めら
れるソレノイドバルブにおいて、前記シムは、ストロー
ク量が決められる前記可動部材との当接部と、前記ガイ
ド孔の段差面と前記固定部材とで挟み込まれる被挟み部
と、前記可動部材が前記当接部に当接時可動部材の端面
と前記固定部材の端面との間の空間を埋める空間埋め部
とから成ることを特徴とする。
【0025】上記構成のソレノイドバルブにあっては、
シムを、ストローク量が決められる可動部材との当接部
と、ソレノイド本体のガイド孔の段差面と固定部材とで
挟み込まれる被挟み部と、可動部材が前記当接部に当接
時可動部材の端面と固定部材の端面との間の空間を埋め
る空間埋め部とから構成している。
【0026】このように、可動部材がシムの当接部に当
接時に、可動部材の端面と固定部材の端面との間の空間
部がシムの空間埋め部にて埋められることから、空間部
がなくなる。
【0027】このため、可動部材がシムの当接部に当接
するソレノイド本体通電時に、従来のようなエアー滞留
部がなくなり、流体圧制振効果が阻害されなくなる。よ
って、チャタリングや共振を誘発することもなくなるた
め、制御圧特性は安定する。その結果、品質の向上を図
ることができる。
【0028】また、シムは、その被挟み部をガイド孔の
段差面と固定部材とで挟むことで組付けられるため、組
立性は従来の固定部材に圧入するのに比べて容易とな
る。即ち、製作の容易化が図れる。
【0029】さらに、固定部材にシム圧入用の穴が不要
となるため、その部分が吸引部として利用可能となり、
従来に比べて吸引力の向上を図ることができる。このこ
とから、品質の向上を図ることができる。
【0030】そして、シムの被挟み部をガイド孔の段差
面と固定部材とで挟んでいることから、固定部材の位置
決めはその被挟み部を介して行われることになり、その
分従来に比べて弁座の可動部材に作動連結されている弁
体が接する端面からガイド孔の段差面までの寸法aは短
くなる。
【0031】また、可動部材のストローク量は、上記し
た従来の寸法より短くなったガイド孔の段差面までの寸
法aと、弁座に接する弁体の端面からシムの当接部に当
接する可動部材の端面までの寸法cと、次に示す寸法に
て決まる。
【0032】ストローク量を決めるシムは、上記したよ
うに被挟み部をガイド孔の段差面と固定部材とで挟むこ
とで組み付けられることから、従来のガイド孔の段差面
から固定部材のシム圧入部までの寸法b’及びシムの長
さ寸法dが不要となり、ガイド孔の段差面から可動部材
が当接するシムの当接部端面までの寸法bが必要となる
だけとなる。このことから、ストローク=a+b−cと
なる。
【0033】このように、ストローク量は従来の4つの
寸法に対して3つの寸法で決まるため、バラツキは減少
する。
【0034】
【発明の実施の形態】以下に本発明を図示の実施の形態
に基づいて説明する。本発明の一実施の形態に係るソレ
ノイドバルブを図1及び図2に示す。
【0035】このソレノイドバルブ1は、内部にガイド
孔2を有するソレノイド本体1Aと、ソレノイド本体1
Aのガイド孔2に往復動自在に挿入される磁性体製の可
動部材としてのプランジャ3と、プランジャ3に作動連
結された弁体としてのロッド4と、プランジャ3と対向
して同軸的に設けられる磁性体製の固定部材としてのセ
ンターポスト5と、センターポスト5とプランジャ3と
の間に設けられ、プランジャ3をセンターポスト5から
離間する方向に付勢する付勢手段としてのスプリング6
と、ソレノイド本体1Aと一体的に設けられている弁本
体7とを備えている。
【0036】ソレノイド本体1Aは、両端を開口するケ
ース8と、そのケース8内に収納される軸方向に貫通す
るガイド孔2を有するボビン9に巻つけられたコイル1
0と、コイル10に通電するためのその図中上端部及び
ケース8の切欠かれている部分の外周部に取付けられる
コネクタ20と、ケース8の一方の開口端部側に設けら
れたケース8からの磁路をプランジャ3に案内するサイ
ドリング11と、ケース8の他方の開口端部側に設けら
れたセンターポスト5からの磁路をケース8に案内する
ためのアッパープレート12とを備えている。
【0037】ボビン9のガイド孔2は、段付で弁本体7
の反対側の方の径が大となっており、その大径部21に
センターポスト5が挿入固定され、弁本体7側の小径部
22にプランジャ3が往復動自在に挿入されている。
【0038】尚、図中20A,20Bは第1,第2ター
ミナルを示している。
【0039】アッパープレート12は、環状で、その内
周面を介してセンターポスト5が固定され、外周面側は
ケース8の開口端部にてかしめられている。
【0040】サイドリング11は、径方向外向きのフラ
ンジ部11Bを有する円筒状部材で、その円筒部11A
はガイド孔2の小径部22を形成するボビン9の内周部
に埋設され、フランジ部11Bの外周面はケース8の内
周面に当接するようになっている。
【0041】このサイドリング11の図中下側に弁本体
7が設けられており、この弁本体7はボビン9と一体と
なっている。
【0042】弁本体7は、中心軸線上にガイド孔2側を
開口する凹部71を有し、その外周部は径方向外方に延
びる外向きフランジ部72を有した断面略T字状となっ
ている。この弁本体7の外向きフランジ部72とボビン
9のコイル10を保持する下端部との間に、サイドリン
グ11がその下端面及び外周面を露出して埋設されてい
る。
【0043】そして、そのサイドリング11の下端面を
ケース8の一方の開口端部の折曲部81にてスペーサ3
0を介して支持されて弁本体7が取付けられている。
【0044】また、弁本体7の外向きフランジ部72に
は、凹部71と外部とを連通するドレインポート19を
有している。
【0045】そして、ソレノイド本体1Aのガイド孔2
の小径部22に摺動自在に挿入されているプランジャ3
は、断面略コ字状で、その閉塞部には中心軸線上に弁本
体7の凹部71内に臨んで延びる弁体を成すロッド4が
一体的に設けられている。
【0046】このロッド4に対向して、弁本体7に弁座
17が設けられている。つまり、弁本体7には凹部71
に開口し、中心軸線上に貫通形成されるポート73を有
しており、そのポート73の凹部71側開口端部の内周
に弁座17が固定されている。
【0047】この弁座17には、流路として、ポート7
3を介して流体圧が入力される入力ポート18が中心軸
線上に貫通形成されている。また、弁座17の弁座面1
7Aは平坦面となっている。
【0048】そして、弁座17に接離するロッド4の先
端は、次のような形状となっている。即ち、弁座17の
入力ポート18内に向って縮径となるテーパ状のポペッ
ト部41を有しており、そのポペット部41の外周縁
に、いわゆるポペットエンド部に平面部42を設けたも
のである。
【0049】つまり、平面部42の外径がロッド4の径
となっており、それより径方向内側がポペットエンド部
となって入力ポート18内に向うポペット部41が設け
られているのである。
【0050】また、プランジャ3に対向して設けられる
センターポスト5は、軸方向に貫通形成された貫通孔5
1を有する筒状で、プランジャ3の反対側端部の外径は
小径となっており、この小径部52が環状のアッパープ
レート12の内周に挿入されることになっている。
【0051】このセンターポスト5の貫通孔51のプラ
ンジャ3の反対側端部にねじ部53を有しており、その
ねじ部53を介して、スプリング6のセット荷重を変化
させるためのアジャストスクリュー13が設けられてい
る。
【0052】そして、センターポスト5とプランジャ3
間、即ちアジャストスクリュー13とプランジャ3間に
スプリング6が設けられている。このスプリング6は、
一端がアジャストスクリュー13の端部に有する外周溝
13Aの端面に当接し、他端がプランジャ3の凹部31
内の底面に当接してプランジャ3をセンターポスト5か
ら離間する方向に付勢している。
【0053】つまり、スプリング6のスプリング力によ
り、プランジャ3に一体的に作動連結されるロッド4の
平面部42が弁座17の弁座面17Aに押し付けられて
シールされるのである。
【0054】また、センターポスト5のプランジャ3側
端面は、貫通孔51に向って縮径となるテーパ面54と
なっており、その奥端である貫通孔51の開口端部周縁
は平坦面55となっている。
【0055】一方、プランジャ3のセンターポスト5側
端面もそのセンターポスト5のテーパ面54と同じ向き
のテーパ面32となっており、またセンターポスト5の
平坦面55と対向する位置の凹部31の開口端部周縁も
平坦面33となっている。
【0056】そして、センターポスト5のプランジャ3
側端面に沿ってリング状の非磁性体製のシム14が設け
られている。
【0057】このシム14は、略ハ字状で、プランジャ
3のセンターポスト5側への磁気吸引時にその平坦面3
3が当接する当接部14Aと、ガイド孔2の大径部21
と小径部22との段端面23とセンターポスト5の外周
縁部とで挟み込まれる被挟み部14Bと、プランジャ3
の平坦面33が当接部14Aに当接時プランジャ3の端
面であるテーパ面32とセンターポスト5の端面である
テーパ面54間の空間を埋める空間埋め部14Cとから
成っている。
【0058】当接部14Aは、シム14の内端部で、セ
ンターポスト5の平坦面55に位置する断面矩形状であ
り、その内径はスプリング6の動きに支障を来さないよ
うになっている。
【0059】また、空間埋め部14Cは、センターポス
ト5のテーパ面54に位置している。
【0060】さらに、被挟み部14Bは、シム14の外
端部で、断面軸方向に延びる長方形状であり、その内径
はガイド孔2の小径部22を形成するボビン9の内周面
に設けられたプランジャ3の両端面間の流体の流れを許
容するスリット40より大きくなっている。
【0061】このように構成されたシム14は、被挟み
部14Bをガイド孔2の段差面23とセンターポスト5
の外周縁部とで挟むことで組み付けられる。
【0062】このとき、センターポスト5は、その被挟
み部14Bを介して段差面23にて位置決められ、その
反対側の小径部52に対してアッパープレート12が小
径部52との段差面に当接するまで挿入されて、アッパ
ープレート12の外周面側がケース8の開口端部にてか
しめられることで、センターポスト5が挿入固定され
る。
【0063】このように構成されたソレノイドバルブ1
は、図3に示す油圧回路に用いられる。この油圧回路
は、不図示のポンプからの元圧P0 をオリフィス15
(例えばプレートオリフィス)に通した制御圧Pcをソ
レノイドバルブ1にて制御するようになっている。
【0064】次にソレノイドバルブ1の作用について説
明する。
【0065】ソレノイド本体1Aの非通電時は、スプリ
ング6のスプリング力によってプランジャ3が押圧さ
れ、そのプランジャ3に作動連結されたロッド4の先端
の平面部42が、弁本体7内の弁座17の弁座面17A
に接することになり、入力ポート18が閉じられ、外部
の制御部の制御圧Pcが保持される(図2中右側参
照)。
【0066】一方、ソレノイド本体1Aのコイル10に
コネクタ20を介して通電した時は、センターポスト5
→アッパープレート12→ケース8→サイドリング11
→プランジャ3→センターポスト5から成る磁路により
磁気回路が形成され、スプリング6のスプリング力に抗
してプランジャ3がセンターポスト5側に磁気吸引され
る。このことから、プランジャ3に作動連結されている
ロッド4は弁座17から離間し、入力ポート18が開か
れる(図2中左側参照)。
【0067】このとき、プランジャ3は、その平坦面3
3がシム14の当接部14Aに当接することで移動が規
制されフルオープンとなる。
【0068】そして、上記したように入力ポート18と
ドレインポート19が弁本体7の凹部71を介して連通
し、入力ポート18からの制御流体がドレインポート1
9を介して不図示のタンクに排出される。
【0069】このように、ソレノイド本体1Aに電流を
印加することによって、プランジャ3をセンターポスト
5にシム14を介してストロークさせて、外部の制御部
の制御圧Pcを制御している。
【0070】上記構成のソレノイドバルブにあっては、
ソレノイド本体1Aの通電時にプランジャ3がセンター
ポスト5側に磁気吸引され、シム14の当接部14Aに
当接した時、プランジャ3のテーパ面33とセンターポ
スト5のテーパ面54との間の空間部がシム14の空間
埋め部14Cにて埋められているため、空間部がない。
【0071】このため、プランジャ3がシム14の当接
部14Aに当接するソレノイド本体1Aの通電時に、従
来のようなエアー滞留部がなくなり、プランジャ3がポ
ンプ圧により油圧振動を起こした時の油圧制振(ダンピ
ング)効果が阻害されなくなる。よって、チャタリング
や共振を誘発することもなくなるので、制御圧特性は安
定する。このときの電流−制御圧(Pc)の特性を図4
に示す。
【0072】また、シム14は、その被挟み部14Bを
ガイド孔2の段差面23とセンターポスト5の外周縁部
とで挟むことで組付けられるため、組立性は従来のセン
ターポストに圧入するのに比べて容易となる。即ち、製
作の容易化を図ることができる。
【0073】さらに、センターポスト5にシム圧入用の
穴が不要となるため、その部分が吸引部として利用可能
となり、従来に比べて吸引力の向上を図ることができ
る。このことからも、品質の向上を図ることができる。
【0074】そして、シム14の被挟み部14Bをガイ
ド孔2の段差面23とセンターポスト5の外周縁部とで
挟んでいることから、センターポスト5の位置決めはそ
の被挟み部14Bを介して行われることになり、その分
従来に比べて弁座17のプランジャ3に作動連結されて
いるロッド4の平面部42が接する弁座面17Aからガ
イド孔2の段差面23までの寸法aは短くなる。
【0075】また、プランジャ3のストローク量は、上
記した従来の寸法より短くなったガイド孔2の段差面2
3までの寸法aと、弁座面17Aに接するロッド4の平
面部42からシム14の当接部14Aに当接するプラン
ジャ3の平坦面33までの寸法cと、次に示す寸法にて
決まる。
【0076】ストローク量を決めるシム14は、上記し
たように被挟み部14Bをガイド孔2の段差面23とセ
ンターポスト5の外周縁部とで挟むことで組み付けられ
ることから、従来のガイド孔2の段差面23からセンタ
ーポスト5のシム圧入部までの寸法b’及びシムの長さ
寸法dが不要となり、ガイド孔2の段差面23からプラ
ンジャ3の平坦面33が当接するシム14の当接部14
Aの端面までの寸法bが必要となるだけとなる。このこ
とから、ストローク=a+b−cとなる。
【0077】このように、ストローク量は従来の4つの
寸法に対して3つの寸法で決まるため、バラツキは減少
する。
【0078】尚、上記実施の形態では、可動部材として
のプランジャ3及び固定部材としてのセンターポスト5
の端面の形状をテーパ面としたが、特にテーパ面に限る
ものではなく、その他の形状であっても良く、このとき
のシムの空間埋め部はそれらの間の空間を埋める形状と
すれば良い。
【0079】また、上記実施の形態では、可動部材とし
てのプランジャ3に弁体としてのロッド4を一体的に作
動連結されているものを例にとって説明したが、これに
限るものではなく、可動部材と弁体とが別体であっても
作動連結されている構成であれば、同様に適用すること
ができる。
【0080】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、ソ
レノイド本体の通電時に可動部材が固定部材側に磁気吸
引され、シムの当接部に当接した時、可動部材の端面と
固定部材の端面との間の空間部がシムの空間埋め部にて
埋められることから、空間部がなくなる。
【0081】このため、可動部材がシムの当接部に当接
するソレノイド本体通電時に、従来のようなエアー滞留
部がなくなり、流体圧制振効果が阻害されなくなる。よ
って、チャタリングや共振を誘発することもなくなるの
で、制御圧特性が安定する。その結果、品質の向上を図
ることができる。
【0082】また、シムは、その被挟み部をガイド孔の
段差面と固定部材とで挟むことで組付けられるので、組
立性は従来の固定部材に圧入するのに比べて容易とな
る。即ち、製作の容易化を図ることができる。
【0083】さらに、固定部材にシム圧入用の穴が不要
となるので、その部分が吸引部として利用可能となり、
従来に比べて吸引力の向上を図ることができる。このこ
とからも、品質の向上を図ることができる。
【0084】そして、シムは、その被挟み部をガイド孔
の段差面と固定部材とで挟むことで組み付けられること
から、可動部材のストローク量を決める寸法において
は、従来のガイド孔の段差面から固定部材のシム圧入部
までの寸法b’及びシムの長さ寸法dが不要となり、ガ
イド孔の段差面から可動部材が当接するシムの当接部端
面までの寸法bが必要となるだけとなり、ストローク量
を決める寸法が1つ減る。
【0085】このように、ストローク量は従来の4つの
寸法に対して3つの寸法で決まるため、バラツキは減少
する。このことからも、品質の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施の形態に係るソレノイド
バルブを示しており、同図(a)は上面図であり、同図
(b)は同図(a)のA−A線断面図である。
【図2】図2は図1のソレノイドバルブのバルブ部の拡
大図である。
【図3】図3は図1の本発明の一実施の形態に係るソレ
ノイドバルブを用いた油圧回路図である。
【図4】図4は図1の本発明の一実施の形態に係るソレ
ノイドバルブの電流−制御圧の特性のグラフである。
【図5】図5は従来のソレノイドバルブを示しており、
同図(a)は上面図であり、同図(b)は同図(a)の
A−A線断面図である。
【図6】図6は図5のソレノイドバルブのバルブ部の拡
大図である。
【図7】図4は図5の従来のソレノイドバルブの電流−
制御圧の特性のグラフである。
【符号の説明】
1 ソレノイドバルブ 1A ソレノイド本体 2 ガイド孔 21 大径部 22 小径部 23 段差面 3 プランジャ(可動部材) 31 凹部 32 テーパ面 33 平坦面 4 ロッド(弁体) 41 ポペット部 42 平面部 5 センターポスト(固定部材) 51 貫通孔 52 小径部 53 ねじ部 54 テーパ面 55 平坦面 6 スプリング 7 弁本体 71 凹部 72 外向きフランジ部 73 ポート 8 ケース 81 折曲部 9 ボビン 10 コイル 11 サイドリング 11A 円筒部 11B フランジ部 12 アッパープレート 13 アジャストスクリュー 13A 外周溝 14 シム 14A 当接部 14B 被挟み部 14C 空間埋め部 15 オリフィス 17 弁座 17A 弁座面 18 入力ポート(流路) 19 ドレインポート 20 コネクタ 20A 第1ターミナル 20B 第2ターミナル 30 スペーサ 40 スリット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に段付のガイド孔を有するソレノイ
    ド本体と、 該ソレノイド本体のガイド孔に該ガイド孔の段差面にて
    位置決め固定される磁性体製の固定部材と、 該固定部材と対向して同軸的に設けられ、前記ソレノイ
    ド本体のガイド孔に往復動自在に挿入される磁性体製の
    可動部材と、 該可動部材に作動連結される弁体と、 該弁体に対向して設けられる弁座と、 該弁座に開口する流路と、 を備え、 前記ソレノイド本体の非通電・通電によって、前記可動
    部材を前記固定部材に対してストロークさせ、前記弁体
    を前記弁座に接離させて前記流路を開閉し、該流路に入
    力される流体圧を制御するもので、 前記可動部材が閉弁時弁体を介して前記弁座に当接し、
    開弁時前記固定部材側に設けられる非磁性体製のシムに
    当接することで、可動部材のストローク量が決められる
    ソレノイドバルブにおいて、 前記シムは、ストローク量が決められる前記可動部材と
    の当接部と、前記ガイド孔の段差面と前記固定部材とで
    挟み込まれる被挟み部と、前記可動部材が前記当接部に
    当接時可動部材の端面と前記固定部材の端面との間の空
    間を埋める空間埋め部とから成ることを特徴とするソレ
    ノイドバルブ。
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