JPH09272422A - 制動液圧制御装置 - Google Patents
制動液圧制御装置Info
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- JPH09272422A JPH09272422A JP8677396A JP8677396A JPH09272422A JP H09272422 A JPH09272422 A JP H09272422A JP 8677396 A JP8677396 A JP 8677396A JP 8677396 A JP8677396 A JP 8677396A JP H09272422 A JPH09272422 A JP H09272422A
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- pressure increase
- wheel rotation
- pressure
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Abstract
(57)【要約】
【課題】アンチスキッド制御による減圧後の再増圧開始
時における増圧量を適切に制御する。 【解決手段】増圧開始後のスリップ状態の回復傾向を利
用するために、減圧開始後に車輪回転加速度VW ′が設
定加速度Gにまで復帰した時の車輪回転加々速度VW ″
である第1車輪回転加々速度VWp″が大きい場合は小さ
い場合に比して増圧量を大きくする。また、車輪回転加
速度VW ′が第1設定加速度αを超えた時点から、第1
設定加速度α以上である第2設定加速度βn を超えた状
態からその第2設定加速度βn 以下の状態となる時点ま
での期間中に増圧が開始されるか否かの判定を行い、そ
の期間中に増圧が開始される場合はされない場合に比し
て増圧量を大きくする。
時における増圧量を適切に制御する。 【解決手段】増圧開始後のスリップ状態の回復傾向を利
用するために、減圧開始後に車輪回転加速度VW ′が設
定加速度Gにまで復帰した時の車輪回転加々速度VW ″
である第1車輪回転加々速度VWp″が大きい場合は小さ
い場合に比して増圧量を大きくする。また、車輪回転加
速度VW ′が第1設定加速度αを超えた時点から、第1
設定加速度α以上である第2設定加速度βn を超えた状
態からその第2設定加速度βn 以下の状態となる時点ま
での期間中に増圧が開始されるか否かの判定を行い、そ
の期間中に増圧が開始される場合はされない場合に比し
て増圧量を大きくする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンチスキッド制
御が可能な制動液圧制御装置に関するものであり、特に
アンチスキッド制御中における増圧制御に関するもので
ある。
御が可能な制動液圧制御装置に関するものであり、特に
アンチスキッド制御中における増圧制御に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】氷結路や雪路等の低摩擦係数路(低μ路
と称する)走行時や、急制動時等における車両の制動性
能および操縦安定性能を確保するためにアンチスキッド
制御を行う制動液圧制御装置は既に広く使用されてい
る。アンチスキッド制御においては、車輪のスリップ状
態が悪化したときにブレーキシリンダ圧の減圧が開始さ
れ、その後車輪のスリップ状態が設定状態まで回復した
とき、制動力を確保するために再び増圧が開始される。
この増圧において、増圧量が不足すれば無用に制動力が
抑制され、過大であれば再びスリップ状態が悪化してし
まう。最適なブレーキシリンダ圧は、スリップ率Sと路
面摩擦係数μとの関係を示すS−μ曲線において路面摩
擦係数μが最大値付近となるスリップ率Sを実現できる
液圧であるが、走行中常に変動する路面摩擦係数μを精
度よく推定あるいは計測することは困難である。そこ
で、従来のアンチスキッド制御においては、スリップ率
Sや路面摩擦係数μの推定値を直接用いるのではなく、
減圧開始後の車輪回転速度VW や車輪回転加速度VW ′
の状態によって増圧の仕方を決定していた。
と称する)走行時や、急制動時等における車両の制動性
能および操縦安定性能を確保するためにアンチスキッド
制御を行う制動液圧制御装置は既に広く使用されてい
る。アンチスキッド制御においては、車輪のスリップ状
態が悪化したときにブレーキシリンダ圧の減圧が開始さ
れ、その後車輪のスリップ状態が設定状態まで回復した
とき、制動力を確保するために再び増圧が開始される。
この増圧において、増圧量が不足すれば無用に制動力が
抑制され、過大であれば再びスリップ状態が悪化してし
まう。最適なブレーキシリンダ圧は、スリップ率Sと路
面摩擦係数μとの関係を示すS−μ曲線において路面摩
擦係数μが最大値付近となるスリップ率Sを実現できる
液圧であるが、走行中常に変動する路面摩擦係数μを精
度よく推定あるいは計測することは困難である。そこ
で、従来のアンチスキッド制御においては、スリップ率
Sや路面摩擦係数μの推定値を直接用いるのではなく、
減圧開始後の車輪回転速度VW や車輪回転加速度VW ′
の状態によって増圧の仕方を決定していた。
【0003】例えば、特開平2−310159号公報に
記載のアンチスキッド制御装置は、車輪回転速度VW が
基準速度以下となった時点で減圧を開始した後、車輪回
転加速度VW ′がゼロまで回復した時点で減圧が十分な
されたとして保持を開始し、さらに車輪回転速度VW が
上記基準速度に等しくなった時点でスリップ状態が十分
回復したとして増圧を開始するようにされている。ま
た、増圧期間中の車輪回転加速度VW ′が基準加速度以
上である期間においてはそれ以外の期間におけるより増
圧勾配が大きくされる。
記載のアンチスキッド制御装置は、車輪回転速度VW が
基準速度以下となった時点で減圧を開始した後、車輪回
転加速度VW ′がゼロまで回復した時点で減圧が十分な
されたとして保持を開始し、さらに車輪回転速度VW が
上記基準速度に等しくなった時点でスリップ状態が十分
回復したとして増圧を開始するようにされている。ま
た、増圧期間中の車輪回転加速度VW ′が基準加速度以
上である期間においてはそれ以外の期間におけるより増
圧勾配が大きくされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の制
動液圧制御装置においては、車輪回転加速度VW ′の大
きさのみに着目して増圧の仕方が決定されており、車輪
回転加速度VW ′の時間的な変化の状態に関する情報が
増圧制御の決定に用いられていなかった。そのために、
増圧制御が不適切になり、アンチスキッド制御の結果が
不満足なものになってしまうことがあった。
動液圧制御装置においては、車輪回転加速度VW ′の大
きさのみに着目して増圧の仕方が決定されており、車輪
回転加速度VW ′の時間的な変化の状態に関する情報が
増圧制御の決定に用いられていなかった。そのために、
増圧制御が不適切になり、アンチスキッド制御の結果が
不満足なものになってしまうことがあった。
【0005】そこで、請求項1に係る第1発明の課題
は、スリップ状態の回復傾向の強さを表す情報として車
輪回転加速度変化状態の情報を用いることにより増圧制
御の適正化を図ることである。また、請求項2に係る第
2発明の課題は、第1発明における車輪回転加速度変化
状態の情報として車輪回転加速度の変化率である車輪回
転加々速度を用い、増圧制御の適正化を図ることであ
る。請求項3に係る第3発明の課題は、第1発明におけ
る車輪回転加速度変化状態の情報として、増圧開始時点
までの車輪回転加速度の変化状態の情報を用い、増圧制
御の適正化を図ることである。
は、スリップ状態の回復傾向の強さを表す情報として車
輪回転加速度変化状態の情報を用いることにより増圧制
御の適正化を図ることである。また、請求項2に係る第
2発明の課題は、第1発明における車輪回転加速度変化
状態の情報として車輪回転加速度の変化率である車輪回
転加々速度を用い、増圧制御の適正化を図ることであ
る。請求項3に係る第3発明の課題は、第1発明におけ
る車輪回転加速度変化状態の情報として、増圧開始時点
までの車輪回転加速度の変化状態の情報を用い、増圧制
御の適正化を図ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、第1発明に
おいては、車輪のスリップ状態の悪化を回復させるため
に減圧開始時点にブレーキシリンダ圧の減圧を開始し、
そのスリップ状態が設定状態まで回復した増圧開始時点
に増圧を開始するアンチスキッド制御を行う制動液圧制
御装置に、前記増圧開始時点における車輪回転加速度の
変化状態がスリップ状態の回復傾向が強いことを表して
いる場合に、弱いことを表している場合に比して増圧量
を大きくする車輪回転加速度変化状態対応型増圧制御手
段を設けることによって解決される。
おいては、車輪のスリップ状態の悪化を回復させるため
に減圧開始時点にブレーキシリンダ圧の減圧を開始し、
そのスリップ状態が設定状態まで回復した増圧開始時点
に増圧を開始するアンチスキッド制御を行う制動液圧制
御装置に、前記増圧開始時点における車輪回転加速度の
変化状態がスリップ状態の回復傾向が強いことを表して
いる場合に、弱いことを表している場合に比して増圧量
を大きくする車輪回転加速度変化状態対応型増圧制御手
段を設けることによって解決される。
【0007】また、第2発明においては、第1発明にお
ける前記車輪回転加速度変化状態対応型増圧制御手段
を、減圧開始時点以降の車輪回転加速度の大きさが設定
加速度となる設定加速度時点を特定する設定加速度時点
特定手段と、特定された設定加速度時点における車輪回
転加々速度が大きい場合は小さい場合より増圧量を大き
くする車輪回転加々速度対応型増圧量変更手段とを含む
ものとすることによって解決される。
ける前記車輪回転加速度変化状態対応型増圧制御手段
を、減圧開始時点以降の車輪回転加速度の大きさが設定
加速度となる設定加速度時点を特定する設定加速度時点
特定手段と、特定された設定加速度時点における車輪回
転加々速度が大きい場合は小さい場合より増圧量を大き
くする車輪回転加々速度対応型増圧量変更手段とを含む
ものとすることによって解決される。
【0008】第3発明においては、前記車輪回転加速度
変化状態対応型増圧制御手段を、減圧開始時点以降の車
輪回転加速度が第1設定加速度を超える第1時点から、
その第1設定加速度以上の第2設定加速度より大きい状
態から小さい状態に変化する第2時点までの増圧量増加
許容期間に前記増圧開始時点が含まれる場合は含まれな
い場合に比して増圧量を大きくする期間限定型増圧量変
更手段を含むものとすることによって解決される。
変化状態対応型増圧制御手段を、減圧開始時点以降の車
輪回転加速度が第1設定加速度を超える第1時点から、
その第1設定加速度以上の第2設定加速度より大きい状
態から小さい状態に変化する第2時点までの増圧量増加
許容期間に前記増圧開始時点が含まれる場合は含まれな
い場合に比して増圧量を大きくする期間限定型増圧量変
更手段を含むものとすることによって解決される。
【0009】
【作用】スリップ状態の回復傾向が強い場合には、増圧
勾配を大きくしたり、増圧時間を長くするなどして増圧
量を大きくしても、増圧が過大となることはない。そし
て、車輪回転加速度の変化状態を見ればスリップ状態の
回復傾向の強さが判る。したがって、第1発明において
は、スリップ状態の回復傾向の強さを表す情報として、
増圧開始時点における車輪回転加速度の変化状態の情報
を使用し、車輪回転加速度の変化状態がスリップ状態の
回復傾向が強いことを表している場合に、弱いことを表
している場合に比して増圧量を大きくすることとしたの
である。スリップ状態の回復傾向の強さを2段階に分
け、増圧量も2段階に変えてもよく、回復傾向が強いほ
ど増圧量が大きくなるようにしてもよい。スリップ状態
の回復傾向の強さの情報を増圧制御に導入することは、
いわば増圧開始後のスリップ状態を予測し、その予測結
果に応じた増圧を行うことであり、制動液圧制御装置の
性能を向上させることができる。
勾配を大きくしたり、増圧時間を長くするなどして増圧
量を大きくしても、増圧が過大となることはない。そし
て、車輪回転加速度の変化状態を見ればスリップ状態の
回復傾向の強さが判る。したがって、第1発明において
は、スリップ状態の回復傾向の強さを表す情報として、
増圧開始時点における車輪回転加速度の変化状態の情報
を使用し、車輪回転加速度の変化状態がスリップ状態の
回復傾向が強いことを表している場合に、弱いことを表
している場合に比して増圧量を大きくすることとしたの
である。スリップ状態の回復傾向の強さを2段階に分
け、増圧量も2段階に変えてもよく、回復傾向が強いほ
ど増圧量が大きくなるようにしてもよい。スリップ状態
の回復傾向の強さの情報を増圧制御に導入することは、
いわば増圧開始後のスリップ状態を予測し、その予測結
果に応じた増圧を行うことであり、制動液圧制御装置の
性能を向上させることができる。
【0010】第2発明に係る制動液圧制御装置において
は、スリップ状態の回復傾向の強さを表す情報として、
車輪回転加々速度が使用され、設定加速度時点における
車輪回転加々速度が大きい場合は小さい場合より増圧量
が大きくされる。設定加速度時点において車輪回転加々
速度が大きい場合は小さい場合より増圧開始時点におけ
る車輪回転加速度が大きいと予測して増圧量が大きくさ
れるのである。スリップ状態の回復傾向の強さを確実に
推定するためには、設定加速度をある程度の大きさに設
定することが必要であるが、この設定加速度が大き過ぎ
れば、減圧開始時点以降の車輪回転加速度が設定加速度
まで増加せず、設定加速度時点特定手段が設定加速度時
点を特定し得なくなる可能性がある。したがって、設定
加速度はこのことを考慮して適切な大きさに設定される
のであるが、それでも設定加速度時点特定手段が設定加
速度時点を特定し得なくなる事態を確実に回避できない
場合には、設定加速度時点特定手段が設定加速度時点を
特定する前に増圧開始が必要になったときは車輪回転加
速度変化状態対応型増圧制御手段が予め設定されている
最少増圧量の増圧を行うようにしておけばよい。上記事
態の発生は、車輪回転加々速度を取得する時点を増やす
ことによっても回避することができる。この対策はスリ
ップ状態の予測の精度をよくするためにも有効である。
例えば、上記設定加速度時点より後の時点の車輪回転加
々速度が設定加速度時点の車輪回転加々速度よりも相当
小さい場合は増圧量を大きくしない制御を行うことがで
きるのである。
は、スリップ状態の回復傾向の強さを表す情報として、
車輪回転加々速度が使用され、設定加速度時点における
車輪回転加々速度が大きい場合は小さい場合より増圧量
が大きくされる。設定加速度時点において車輪回転加々
速度が大きい場合は小さい場合より増圧開始時点におけ
る車輪回転加速度が大きいと予測して増圧量が大きくさ
れるのである。スリップ状態の回復傾向の強さを確実に
推定するためには、設定加速度をある程度の大きさに設
定することが必要であるが、この設定加速度が大き過ぎ
れば、減圧開始時点以降の車輪回転加速度が設定加速度
まで増加せず、設定加速度時点特定手段が設定加速度時
点を特定し得なくなる可能性がある。したがって、設定
加速度はこのことを考慮して適切な大きさに設定される
のであるが、それでも設定加速度時点特定手段が設定加
速度時点を特定し得なくなる事態を確実に回避できない
場合には、設定加速度時点特定手段が設定加速度時点を
特定する前に増圧開始が必要になったときは車輪回転加
速度変化状態対応型増圧制御手段が予め設定されている
最少増圧量の増圧を行うようにしておけばよい。上記事
態の発生は、車輪回転加々速度を取得する時点を増やす
ことによっても回避することができる。この対策はスリ
ップ状態の予測の精度をよくするためにも有効である。
例えば、上記設定加速度時点より後の時点の車輪回転加
々速度が設定加速度時点の車輪回転加々速度よりも相当
小さい場合は増圧量を大きくしない制御を行うことがで
きるのである。
【0011】第3発明に係る制動液圧制御装置において
は、スリップ状態の回復傾向の強さを表す情報として、
減圧開始時点以降の車輪回転加速度が第1設定加速度を
超える第1時点から、その第1設定加速度以上の第2設
定加速度より大きい状態から小さい状態に変化する第2
時点までの増圧量増加許容期間に増圧開始時点が含まれ
るか否かの情報が使用される。この情報は、減圧開始時
点から増圧開始時点までの車輪回転加速度の変化状態を
表す情報の一種であり、増圧開始時点が増圧量増加許容
期間に含まれていれば、スリップ状態の回復傾向が強
く、増圧量を増して制動力を強くする余裕があることを
意味するため、増圧量が大きくされる。増圧開始時点が
増圧量増加許容期間に含まれるか否かは、換言すれば、
増圧開始時点における車輪回転加速度が第2設定加速度
より大きいか否かであり、第2設定加速度より大きい場
合は小さい場合より増圧量が大きくされるのである。第
2設定加速度は第1設定加速度以上の値とされるため、
スリップ状態の回復傾向が弱くなって、車輪回転加速度
が減少したことを早期に検知できる。第2設定加速度を
第1設定加速度に対してどれだけ大きくするかは、増圧
量を大きくできる度合いの強さに対応する。したがっ
て、第1,第2設定加速度の差と増圧量とは、互いに一
方の大きさから決めることができる。
は、スリップ状態の回復傾向の強さを表す情報として、
減圧開始時点以降の車輪回転加速度が第1設定加速度を
超える第1時点から、その第1設定加速度以上の第2設
定加速度より大きい状態から小さい状態に変化する第2
時点までの増圧量増加許容期間に増圧開始時点が含まれ
るか否かの情報が使用される。この情報は、減圧開始時
点から増圧開始時点までの車輪回転加速度の変化状態を
表す情報の一種であり、増圧開始時点が増圧量増加許容
期間に含まれていれば、スリップ状態の回復傾向が強
く、増圧量を増して制動力を強くする余裕があることを
意味するため、増圧量が大きくされる。増圧開始時点が
増圧量増加許容期間に含まれるか否かは、換言すれば、
増圧開始時点における車輪回転加速度が第2設定加速度
より大きいか否かであり、第2設定加速度より大きい場
合は小さい場合より増圧量が大きくされるのである。第
2設定加速度は第1設定加速度以上の値とされるため、
スリップ状態の回復傾向が弱くなって、車輪回転加速度
が減少したことを早期に検知できる。第2設定加速度を
第1設定加速度に対してどれだけ大きくするかは、増圧
量を大きくできる度合いの強さに対応する。したがっ
て、第1,第2設定加速度の差と増圧量とは、互いに一
方の大きさから決めることができる。
【0012】
【発明の効果】上記のように、第1発明においては、増
圧制御に車輪回転加速度の変化状態の情報を導入したの
で、増圧量を従来のアンチスキッド制御に比してより適
切に調整することができ、適切なアンチスキッド制御が
可能になる効果が得られる。第2発明においては、車輪
回転加速度の変化状態の情報として、容易に取得できる
車輪回転加々速度を用いることとしたので、制動液圧制
御装置の性能を容易に向上できるという効果が得られ
る。第3発明においては、車輪回転加速度の変化状態の
情報として、増圧開始時点における車輪回転加速度を用
いることとしたので、一層確実に増圧開始時点における
スリップ状態回復傾向の強さに対応した増圧制御を行う
ことが可能となり、一層良好なアンチスキッド制御を行
い得る効果が得られる。
圧制御に車輪回転加速度の変化状態の情報を導入したの
で、増圧量を従来のアンチスキッド制御に比してより適
切に調整することができ、適切なアンチスキッド制御が
可能になる効果が得られる。第2発明においては、車輪
回転加速度の変化状態の情報として、容易に取得できる
車輪回転加々速度を用いることとしたので、制動液圧制
御装置の性能を容易に向上できるという効果が得られ
る。第3発明においては、車輪回転加速度の変化状態の
情報として、増圧開始時点における車輪回転加速度を用
いることとしたので、一層確実に増圧開始時点における
スリップ状態回復傾向の強さに対応した増圧制御を行う
ことが可能となり、一層良好なアンチスキッド制御を行
い得る効果が得られる。
【0013】
【発明の補足説明】本発明は、前記請求項記載の態様の
他に以下の態様でも実施できる。各実施の態様は便宜
上、請求項と同じ形式の実施態様項として記載する。 (1)前記車輪回転加速度変化状態対応型増圧制御手段
が、前記減圧開始時点以降の車輪回転加速度の大きさが
設定加速度となる設定加速度時点を特定する設定加速度
時点特定手段と、特定された設定加速度時点における車
輪回転加々速度である第1車輪回転加々速度と前記増圧
開始時点における車輪回転加々速度である第2車輪回転
加々速度との両方に基づいて増圧量を変更する2時点車
輪回転加々速度対応型増圧量変更手段とを含む請求項1
に記載の制動液圧制御装置。増圧開始以前の異なる2時
点の車輪回転加々速度を共に考慮することで増圧開始後
におけるスリップ状態の回復傾向をより的確に予測し、
増圧制御の適正化をより確実に行う態様である。 (2)前記2時点車輪回転加々速度対応型増圧量変更手
段が、前記第2車輪回転加々速度が前記第1車輪回転加
々速度以上である場合は、前記第2車輪回転加々速度が
前記第1車輪回転加々速度より小さい場合に比して増圧
量を大きくする2時点車輪加々速度大小状態対応型増圧
量変更手段を含む実施態様項1に記載の制動液圧制御装
置。第2車輪回転加々速度が第1車輪回転加々速度より
大きい場合はスリップ状態の回復傾向が強いと見なし、
増圧量を大きくするのである。 (3)前記2時点車輪回転加々速度対応型増圧量変更手
段が、前記第2車輪回転加々速度が前記第1車輪回転加
々速度より小さい場合に、それらの差である車輪回転加
々速度差の大きさが大きい場合は小さい場合に比して増
圧量を小さくする2時点車輪加々速度差対応型増圧量変
更手段を含む実施態様項1または2に記載の制動液圧制
御装置。第2車輪回転加々速度が第1車輪回転加々速度
より小さい場合は、両者の差が大きい程スリップ状態の
回復傾向が弱いと見なし、増圧量を小さくするのであ
る。車輪回転加々速度差を複数段階に分けて増圧量を段
階的に変えてもよく、車輪回転加々速度差が小さいほど
増圧量が連続的に大きくなるようにしてもよい。 (4)前記2時点車輪回転加々速度対応型増圧量変更手
段が、前記第1車輪回転加々速度と、その第1車輪回転
加々速度から前記第2車輪回転加々速度を減じた値であ
る車輪回転加々速度差との両方に基づいて増圧量を変更
する2時点車輪回転加々速度/加々速度差対応型増圧量
変更手段を含むことを特徴とする実施態様項1に記載の
制動液圧制御装置。例えば、請求項2の構成と、実施態
様項2の構成との両方を用いて増圧量を決定する実施態
様がその一例である。この場合、それぞれの構成による
2つの結果は必ずしも一致しない。しかし、発明の実施
の形態で一例を示すように、それらの結果の可能な組の
それぞれに対応する適正な増圧量の大きさを、プログラ
ム,演算式,数値テーブル等で表現される予め与えられ
た手段で決定できるため、増圧量決定のための情報量が
増えることとなり、増圧制御の適正化をより確実に行う
ことができる。 (5)前記期間限定型増圧量変更手段が、前記第2設定
加速度を複数個有し、それら複数の第2設定加速度にそ
れぞれ対応する複数の前記増圧量増加許容期間の少なく
とも一つが前記増圧開始時点において終了している場合
に、その終了している増圧量増加許容期間に対応する少
なくとも1つの第2設定加速度のうちの最小値が大きい
場合は小さい場合に比して前記増圧量を大きくする複数
期間限定型増圧量変更手段である請求項3に記載の制動
液圧制御装置。発明の実施の形態で一例を説明するよう
に、請求項3の発明で、増圧量を3段階以上段階的に変
更する態様である。 (6)前記複数期間限定型増圧量変更手段が、前記複数
の増圧量増加許容期間のすべてが前記増圧開始時点にお
いて終了していない場合に、前記増圧量を予め定められ
た最小増圧量とする最小増圧量設定手段を含むことを特
徴とする実施態様項5に記載の制動液圧制御装置。
他に以下の態様でも実施できる。各実施の態様は便宜
上、請求項と同じ形式の実施態様項として記載する。 (1)前記車輪回転加速度変化状態対応型増圧制御手段
が、前記減圧開始時点以降の車輪回転加速度の大きさが
設定加速度となる設定加速度時点を特定する設定加速度
時点特定手段と、特定された設定加速度時点における車
輪回転加々速度である第1車輪回転加々速度と前記増圧
開始時点における車輪回転加々速度である第2車輪回転
加々速度との両方に基づいて増圧量を変更する2時点車
輪回転加々速度対応型増圧量変更手段とを含む請求項1
に記載の制動液圧制御装置。増圧開始以前の異なる2時
点の車輪回転加々速度を共に考慮することで増圧開始後
におけるスリップ状態の回復傾向をより的確に予測し、
増圧制御の適正化をより確実に行う態様である。 (2)前記2時点車輪回転加々速度対応型増圧量変更手
段が、前記第2車輪回転加々速度が前記第1車輪回転加
々速度以上である場合は、前記第2車輪回転加々速度が
前記第1車輪回転加々速度より小さい場合に比して増圧
量を大きくする2時点車輪加々速度大小状態対応型増圧
量変更手段を含む実施態様項1に記載の制動液圧制御装
置。第2車輪回転加々速度が第1車輪回転加々速度より
大きい場合はスリップ状態の回復傾向が強いと見なし、
増圧量を大きくするのである。 (3)前記2時点車輪回転加々速度対応型増圧量変更手
段が、前記第2車輪回転加々速度が前記第1車輪回転加
々速度より小さい場合に、それらの差である車輪回転加
々速度差の大きさが大きい場合は小さい場合に比して増
圧量を小さくする2時点車輪加々速度差対応型増圧量変
更手段を含む実施態様項1または2に記載の制動液圧制
御装置。第2車輪回転加々速度が第1車輪回転加々速度
より小さい場合は、両者の差が大きい程スリップ状態の
回復傾向が弱いと見なし、増圧量を小さくするのであ
る。車輪回転加々速度差を複数段階に分けて増圧量を段
階的に変えてもよく、車輪回転加々速度差が小さいほど
増圧量が連続的に大きくなるようにしてもよい。 (4)前記2時点車輪回転加々速度対応型増圧量変更手
段が、前記第1車輪回転加々速度と、その第1車輪回転
加々速度から前記第2車輪回転加々速度を減じた値であ
る車輪回転加々速度差との両方に基づいて増圧量を変更
する2時点車輪回転加々速度/加々速度差対応型増圧量
変更手段を含むことを特徴とする実施態様項1に記載の
制動液圧制御装置。例えば、請求項2の構成と、実施態
様項2の構成との両方を用いて増圧量を決定する実施態
様がその一例である。この場合、それぞれの構成による
2つの結果は必ずしも一致しない。しかし、発明の実施
の形態で一例を示すように、それらの結果の可能な組の
それぞれに対応する適正な増圧量の大きさを、プログラ
ム,演算式,数値テーブル等で表現される予め与えられ
た手段で決定できるため、増圧量決定のための情報量が
増えることとなり、増圧制御の適正化をより確実に行う
ことができる。 (5)前記期間限定型増圧量変更手段が、前記第2設定
加速度を複数個有し、それら複数の第2設定加速度にそ
れぞれ対応する複数の前記増圧量増加許容期間の少なく
とも一つが前記増圧開始時点において終了している場合
に、その終了している増圧量増加許容期間に対応する少
なくとも1つの第2設定加速度のうちの最小値が大きい
場合は小さい場合に比して前記増圧量を大きくする複数
期間限定型増圧量変更手段である請求項3に記載の制動
液圧制御装置。発明の実施の形態で一例を説明するよう
に、請求項3の発明で、増圧量を3段階以上段階的に変
更する態様である。 (6)前記複数期間限定型増圧量変更手段が、前記複数
の増圧量増加許容期間のすべてが前記増圧開始時点にお
いて終了していない場合に、前記増圧量を予め定められ
た最小増圧量とする最小増圧量設定手段を含むことを特
徴とする実施態様項5に記載の制動液圧制御装置。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。まず、本実施形態のハードウエア
構成について説明する。このハードウエア構成は以下に
述べるすべての実施形態に共通に用いられるものであ
る。図1において、ブレーキペダル10はブースタ12
を介してマスタシリンダ14に連携させられている。マ
スタシリンダ14は2個の加圧室が互いに直列に並んで
成るタンデム型であり、それら加圧室に互いに等しい高
さのブレーキ圧をそれぞれ発生させる。
に基づいて説明する。まず、本実施形態のハードウエア
構成について説明する。このハードウエア構成は以下に
述べるすべての実施形態に共通に用いられるものであ
る。図1において、ブレーキペダル10はブースタ12
を介してマスタシリンダ14に連携させられている。マ
スタシリンダ14は2個の加圧室が互いに直列に並んで
成るタンデム型であり、それら加圧室に互いに等しい高
さのブレーキ圧をそれぞれ発生させる。
【0015】本ブレーキ回路は互いに独立した2個のブ
レーキ系統がX字状に配置されたX配管式である。第一
のブレーキ系統は、マスタシリンダ14の一方の加圧室
が液通路20,ノーマルオープン型の電磁開閉弁22お
よび液通路24を経て左後輪RLのブレーキのブレーキ
シリンダ26に接続されるとともに、液通路20,3
0,ノーマルオープン型の電磁開閉弁32および液通路
34を経て右前輪FRのブレーキのブレーキシリンダ3
6に接続されることによって構成されている。一方、第
二のブレーキ系統は、他方の加圧室が液通路40,ノー
マルオープン型の電磁開閉弁42および液通路44を経
て左前輪FLのブレーキのブレーキシリンダ46に接続
されるとともに、液通路40,48,ノーマルオープン
型の電磁開閉弁50および液通路52を経て右後輪RR
のブレーキのブレーキシリンダ54に接続されることに
よって構成されている。
レーキ系統がX字状に配置されたX配管式である。第一
のブレーキ系統は、マスタシリンダ14の一方の加圧室
が液通路20,ノーマルオープン型の電磁開閉弁22お
よび液通路24を経て左後輪RLのブレーキのブレーキ
シリンダ26に接続されるとともに、液通路20,3
0,ノーマルオープン型の電磁開閉弁32および液通路
34を経て右前輪FRのブレーキのブレーキシリンダ3
6に接続されることによって構成されている。一方、第
二のブレーキ系統は、他方の加圧室が液通路40,ノー
マルオープン型の電磁開閉弁42および液通路44を経
て左前輪FLのブレーキのブレーキシリンダ46に接続
されるとともに、液通路40,48,ノーマルオープン
型の電磁開閉弁50および液通路52を経て右後輪RR
のブレーキのブレーキシリンダ54に接続されることに
よって構成されている。
【0016】また、第一のブレーキ系統においては、前
記液通路24がノーマルクローズド型の電磁開閉弁60
を経て、前記液通路34もノーマルクローズド型の電磁
開閉弁62を経てそれぞれリザーバ64に接続されてい
る。このリザーバ64はポンプ66の吸込み口に接続さ
れ、それの吐出し口は前記液通路20に接続されてい
る。一方、第二のブレーキ系統においては、前記液通路
44がノーマルクローズド型の電磁開閉弁68を経て、
前記液通路52もノーマルクローズド型の電磁開閉弁7
0を経てそれぞれリザーバ72に接続されている。この
リザーバ72はポンプ74の吸込み口に接続され、それ
の吐出し口は前記液通路40に接続されている。そし
て、それら2個のポンプ66,74は共通のモータ76
により駆動される。
記液通路24がノーマルクローズド型の電磁開閉弁60
を経て、前記液通路34もノーマルクローズド型の電磁
開閉弁62を経てそれぞれリザーバ64に接続されてい
る。このリザーバ64はポンプ66の吸込み口に接続さ
れ、それの吐出し口は前記液通路20に接続されてい
る。一方、第二のブレーキ系統においては、前記液通路
44がノーマルクローズド型の電磁開閉弁68を経て、
前記液通路52もノーマルクローズド型の電磁開閉弁7
0を経てそれぞれリザーバ72に接続されている。この
リザーバ72はポンプ74の吸込み口に接続され、それ
の吐出し口は前記液通路40に接続されている。そし
て、それら2個のポンプ66,74は共通のモータ76
により駆動される。
【0017】また、ブレーキシリンダ26からマスタシ
リンダ14に向かう流れは許容するが、その逆向きの流
れは阻止する逆止弁80が、液通路24と液通路30と
に接続されている液通路81の途中に設けられており、
同様の逆止弁82,84および86がそれぞれ同様の液
通路83,85および87に設けられている。さらに、
リザーバ64からマスタシリンダ14に向かう流れは許
容するが、逆向きの流れは阻止する逆止弁88が、液通
路20とポンプ66の吸い込み側とに接続されている液
通路89の途中に設けられ、同様の逆止弁90が同様の
液通路91の途中に設けられている。
リンダ14に向かう流れは許容するが、その逆向きの流
れは阻止する逆止弁80が、液通路24と液通路30と
に接続されている液通路81の途中に設けられており、
同様の逆止弁82,84および86がそれぞれ同様の液
通路83,85および87に設けられている。さらに、
リザーバ64からマスタシリンダ14に向かう流れは許
容するが、逆向きの流れは阻止する逆止弁88が、液通
路20とポンプ66の吸い込み側とに接続されている液
通路89の途中に設けられ、同様の逆止弁90が同様の
液通路91の途中に設けられている。
【0018】したがって、例えば、左後輪RLのブレー
キ圧については、電磁開閉弁22,60をいずれも非通
電状態とすることによって増圧状態が実現され、電磁開
閉弁22のみを通電状態とすることによって保持状態が
実現され、電磁開閉弁22,60をいずれも通電状態と
することによって減圧状態が実現される。他の車輪のブ
レーキ圧についても同様である。すなわち、各車輪のブ
レーキ圧は2個の電磁開閉弁の開閉状態の組合せによっ
て、増圧状態,保持状態および減圧状態が択一的に実現
されるのである。増圧状態,保持状態および減圧状態を
それぞれ実現するために各電磁開閉弁に供給される信号
を、それぞれ増圧信号,保持信号および減圧信号と称す
る。
キ圧については、電磁開閉弁22,60をいずれも非通
電状態とすることによって増圧状態が実現され、電磁開
閉弁22のみを通電状態とすることによって保持状態が
実現され、電磁開閉弁22,60をいずれも通電状態と
することによって減圧状態が実現される。他の車輪のブ
レーキ圧についても同様である。すなわち、各車輪のブ
レーキ圧は2個の電磁開閉弁の開閉状態の組合せによっ
て、増圧状態,保持状態および減圧状態が択一的に実現
されるのである。増圧状態,保持状態および減圧状態を
それぞれ実現するために各電磁開閉弁に供給される信号
を、それぞれ増圧信号,保持信号および減圧信号と称す
る。
【0019】上記電磁開閉弁22等は電子制御装置10
0により制御される。この電子制御装置100は図2に
示すように、コンピュータ102を主体として構成され
ており、CPU104,ROM106,RAM108,
タイマ120,入力インターフェース回路122および
出力インターフェース回路124を含んでいる。この出
力インターフェース回路124には各ドライバ126を
介して前記モータ76および電磁開閉弁22等がそれぞ
れ接続されている。一方、入力インターフェース回路1
22には各バッファアンプ128を介して4個の車輪速
度センサ140,142,144,146、ストップラ
ンプスイッチ150がそれぞれ接続されている。各車輪
速度センサ140,142,144,146は各車輪と
共に回転するロータの回転を検出し、回転速度に対応し
た周波数の電気的パルス信号を出力するものである。ス
トップランプスイッチ150はドライバによるブレーキ
ペダル10の踏込みを取得するものである。
0により制御される。この電子制御装置100は図2に
示すように、コンピュータ102を主体として構成され
ており、CPU104,ROM106,RAM108,
タイマ120,入力インターフェース回路122および
出力インターフェース回路124を含んでいる。この出
力インターフェース回路124には各ドライバ126を
介して前記モータ76および電磁開閉弁22等がそれぞ
れ接続されている。一方、入力インターフェース回路1
22には各バッファアンプ128を介して4個の車輪速
度センサ140,142,144,146、ストップラ
ンプスイッチ150がそれぞれ接続されている。各車輪
速度センサ140,142,144,146は各車輪と
共に回転するロータの回転を検出し、回転速度に対応し
た周波数の電気的パルス信号を出力するものである。ス
トップランプスイッチ150はドライバによるブレーキ
ペダル10の踏込みを取得するものである。
【0020】つぎに、以下に説明するすべての実施形態
に共通に用いられるソフトウエア構成について説明す
る。図3は、アンチスキッド制御中を含むブレーキシリ
ンダの液圧の制御モードの状態を、各制御モード間の切
り換え条件と共に記した状態遷移図である。以下の図,
式等において、連続増圧モードをCI,減圧モードを
D,保持モードをH,増圧モードをIと略記する。ま
た、減圧モードDへの遷移条件をC1,保持モードHへ
の遷移条件をC2,増圧モードIへの遷移条件をC3,
アンチスキッド制御が終了して連続増圧モードへ遷移す
る条件をC4と略記する。遷移条件C1〜C4は前記従
来の技術と同様の条件が用いられる。具体的には、各車
輪ごとに次の4つの条件式(1)〜(4)が真となった
ときに対応する遷移が行われる。 VW (i)↓∧VW (i)=VS ・・・(1) (C1) VW (i)↑∧VW (i)=0 ・・・(2) (C2) VW (i)↑∧VW (i)=VS ・・・(3) (C3) ストップランプスイッチ=OFF ・・・(4) (C4) ここで、VS は基準車輪回転速度であり、この値の算出
方法は後述する(図4参照)。また、↑または↓は各車
輪の車輪回転速度VW (i)(i=1〜4)がそれぞれ
増加中または減少中であることを示すための記号であ
る。このように、本実施形態の制御モード間の遷移条件
は基本的には車輪回転速度VW (i)の状態で決まるの
であるが、以下に説明するように車輪回転加速度V W ′
(i)の減少傾向の強さに基づいて増圧量が変更される
点が特徴的である。
に共通に用いられるソフトウエア構成について説明す
る。図3は、アンチスキッド制御中を含むブレーキシリ
ンダの液圧の制御モードの状態を、各制御モード間の切
り換え条件と共に記した状態遷移図である。以下の図,
式等において、連続増圧モードをCI,減圧モードを
D,保持モードをH,増圧モードをIと略記する。ま
た、減圧モードDへの遷移条件をC1,保持モードHへ
の遷移条件をC2,増圧モードIへの遷移条件をC3,
アンチスキッド制御が終了して連続増圧モードへ遷移す
る条件をC4と略記する。遷移条件C1〜C4は前記従
来の技術と同様の条件が用いられる。具体的には、各車
輪ごとに次の4つの条件式(1)〜(4)が真となった
ときに対応する遷移が行われる。 VW (i)↓∧VW (i)=VS ・・・(1) (C1) VW (i)↑∧VW (i)=0 ・・・(2) (C2) VW (i)↑∧VW (i)=VS ・・・(3) (C3) ストップランプスイッチ=OFF ・・・(4) (C4) ここで、VS は基準車輪回転速度であり、この値の算出
方法は後述する(図4参照)。また、↑または↓は各車
輪の車輪回転速度VW (i)(i=1〜4)がそれぞれ
増加中または減少中であることを示すための記号であ
る。このように、本実施形態の制御モード間の遷移条件
は基本的には車輪回転速度VW (i)の状態で決まるの
であるが、以下に説明するように車輪回転加速度V W ′
(i)の減少傾向の強さに基づいて増圧量が変更される
点が特徴的である。
【0021】図4は、イグニッションスイッチがONで
ある場合に継続して実行されるアンチスキッド制御のメ
インルーチンのフローチャートである。まず、ステップ
100(以下、S100と略記する。他のステップにつ
いても同じ)において、初期処理が行われる。初期処理
では、後述する幾つかの変数の初期化が行なわれる。次
に、S102で、車両の走行速度の推定値である推定車
両速度VC を車輪回転速度VW に基づいて算出するサブ
ルーチンであるVC 算出処理(図5参照)がコールされ
る。続いてS104において、基準車輪回転速度VS が
S102で得られた推定車両速度VC に係数(1−
ρS )を乗じた値として算出される。ここで、ρS は予
め設定される設定スリップ率である。次に、S106に
おいて、最適なブレーキシリンダの液圧の制御モードを
選択するサブルーチンである制御モード状態フラグ設定
処理(図6参照)がコールされる。さらに、S108に
おいて、S106で選択された制御モードに切り換える
サブルーチンである制御モード切換処理(図7参照)が
コールされる。最初のS108の実行完了後は、S10
2〜S108が繰り返し実行される。なお、S100に
おいて、推定車両速度VC および基準車輪回転速度VS
が0に初期化される。
ある場合に継続して実行されるアンチスキッド制御のメ
インルーチンのフローチャートである。まず、ステップ
100(以下、S100と略記する。他のステップにつ
いても同じ)において、初期処理が行われる。初期処理
では、後述する幾つかの変数の初期化が行なわれる。次
に、S102で、車両の走行速度の推定値である推定車
両速度VC を車輪回転速度VW に基づいて算出するサブ
ルーチンであるVC 算出処理(図5参照)がコールされ
る。続いてS104において、基準車輪回転速度VS が
S102で得られた推定車両速度VC に係数(1−
ρS )を乗じた値として算出される。ここで、ρS は予
め設定される設定スリップ率である。次に、S106に
おいて、最適なブレーキシリンダの液圧の制御モードを
選択するサブルーチンである制御モード状態フラグ設定
処理(図6参照)がコールされる。さらに、S108に
おいて、S106で選択された制御モードに切り換える
サブルーチンである制御モード切換処理(図7参照)が
コールされる。最初のS108の実行完了後は、S10
2〜S108が繰り返し実行される。なお、S100に
おいて、推定車両速度VC および基準車輪回転速度VS
が0に初期化される。
【0022】図5は、S102のVC 算出処理の内容を
示すフローチャートである。まず、S120において、
前回のVC 算出処理の実行開始時からの時間間隔ΔTC
が算出される。時間間隔ΔTC は、今回および前回のV
C 算出処理のS120実行時にタイマ120がそれぞれ
示す、今回時間TC および前回時間TCLの差として算出
される。まず、今回時間TC にタイマ120が示す時間
tTIM が代入される。次に、時間間隔ΔTC が算出され
た後、前回時間TCLに今回時間TC が代入されて、次回
のVC 算出処理の実行時に備えられる。次に、S122
において、推定車両速度VC の値の3つの候補が算出さ
れる。第1の候補は、前回のVC 算出処理で算出された
前回推定車両速度VCLに、車両が取り得る最大加速度に
相当する最大加速度相当αSUP と時間間隔ΔTC とを乗
じた値を加えた値である上限推定車両速度VSUP であ
る。第2の候補は、車両が取り得る最大減速度に相当す
る最大減速度相当αINF と時間間隔ΔTC を乗じた値を
前回推定車両速度VCLから減じた値である下限推定車両
速度VINF である。第3の候補は、各車輪の車輪回転速
度VW (i)の最大値である最大車輪回転速度VWMAXで
ある。各車輪の車輪回転速度VW (i)の算出方法は後
述する(図10参照)。最後に、S124においてこれ
ら3つの候補の中間値が推定車両速度VC として採用さ
れる。なお、前回時間TCLおよび前回推定車両速度VCL
の値は、S100においてゼロに初期化される。
示すフローチャートである。まず、S120において、
前回のVC 算出処理の実行開始時からの時間間隔ΔTC
が算出される。時間間隔ΔTC は、今回および前回のV
C 算出処理のS120実行時にタイマ120がそれぞれ
示す、今回時間TC および前回時間TCLの差として算出
される。まず、今回時間TC にタイマ120が示す時間
tTIM が代入される。次に、時間間隔ΔTC が算出され
た後、前回時間TCLに今回時間TC が代入されて、次回
のVC 算出処理の実行時に備えられる。次に、S122
において、推定車両速度VC の値の3つの候補が算出さ
れる。第1の候補は、前回のVC 算出処理で算出された
前回推定車両速度VCLに、車両が取り得る最大加速度に
相当する最大加速度相当αSUP と時間間隔ΔTC とを乗
じた値を加えた値である上限推定車両速度VSUP であ
る。第2の候補は、車両が取り得る最大減速度に相当す
る最大減速度相当αINF と時間間隔ΔTC を乗じた値を
前回推定車両速度VCLから減じた値である下限推定車両
速度VINF である。第3の候補は、各車輪の車輪回転速
度VW (i)の最大値である最大車輪回転速度VWMAXで
ある。各車輪の車輪回転速度VW (i)の算出方法は後
述する(図10参照)。最後に、S124においてこれ
ら3つの候補の中間値が推定車両速度VC として採用さ
れる。なお、前回時間TCLおよび前回推定車両速度VCL
の値は、S100においてゼロに初期化される。
【0023】図6は、S106の制御モード選択処理の
内容を示すフローチャートである。まず、S130にお
いてアンチスキッド制御がどの制御モードの状態にある
かを示す制御モード状態フラグFABS が、連続増圧モー
ドを示すCI,保持モードを示すH,増圧モードを示す
Iのいずれかであるか否かが判定され、偽であればS1
32の判定が行われる。S132では、遷移条件C2が
判定され、真であればS134が実行され、続いてS1
36で制御モード状態フラグFABS に保持モードを示す
Hがセットされて、制御モード状態フラグ設定処理が終
了する。なお、S134の処理の内容については後述す
る(図18参照)。
内容を示すフローチャートである。まず、S130にお
いてアンチスキッド制御がどの制御モードの状態にある
かを示す制御モード状態フラグFABS が、連続増圧モー
ドを示すCI,保持モードを示すH,増圧モードを示す
Iのいずれかであるか否かが判定され、偽であればS1
32の判定が行われる。S132では、遷移条件C2が
判定され、真であればS134が実行され、続いてS1
36で制御モード状態フラグFABS に保持モードを示す
Hがセットされて、制御モード状態フラグ設定処理が終
了する。なお、S134の処理の内容については後述す
る(図18参照)。
【0024】S130の判定が真(FABS =CI∨H∨
I)であれば、S138の判定が行われる。S138で
は、遷移条件C1が判定され、真であればS140で制
御モード状態フラグFABS に減圧モードを示すDがセッ
トされて、制御モード状態フラグ設定処理が終了する。
S138で遷移条件C1の判定結果が偽であれば、S1
42の判定が行われる。S142では、制御モードフラ
グFABS が保持モードを示すHであるか否かが判定さ
れ、偽であればそのまま制御モード状態フラグ設定処理
が終了する。S142の判定結果が真(FABS =H)で
あれば、S144の判定が行われる。S144では、遷
移条件C3が判定され、偽であればそのまま制御モード
状態フラグ設定処理が終了し、真であれば、S146で
サブルーチンである増圧量選択処理(図15,16,1
7,20参照)がコールされ、続いてS148で制御モ
ード状態フラグFABS に増圧モードを示すIがセットさ
れて、制御モード状態フラグ設定処理が終了する。な
お、S100において、制御モードフラグFABS はCI
に初期化される。
I)であれば、S138の判定が行われる。S138で
は、遷移条件C1が判定され、真であればS140で制
御モード状態フラグFABS に減圧モードを示すDがセッ
トされて、制御モード状態フラグ設定処理が終了する。
S138で遷移条件C1の判定結果が偽であれば、S1
42の判定が行われる。S142では、制御モードフラ
グFABS が保持モードを示すHであるか否かが判定さ
れ、偽であればそのまま制御モード状態フラグ設定処理
が終了する。S142の判定結果が真(FABS =H)で
あれば、S144の判定が行われる。S144では、遷
移条件C3が判定され、偽であればそのまま制御モード
状態フラグ設定処理が終了し、真であれば、S146で
サブルーチンである増圧量選択処理(図15,16,1
7,20参照)がコールされ、続いてS148で制御モ
ード状態フラグFABS に増圧モードを示すIがセットさ
れて、制御モード状態フラグ設定処理が終了する。な
お、S100において、制御モードフラグFABS はCI
に初期化される。
【0025】図7は、S108の制御モード切換処理の
内容を示すフローチャートである。まず、S160にお
いて、制御モード状態フラグFABS の状態が判定され、
その結果に対応してS162の連続増圧モード切換,S
164の減圧モード切換,S166の保持モード切換,
S168の増圧モード切換が行われる。連続増圧モード
切換,減圧モード切換および保持モード切換は単純にそ
れぞれのモードに対応した状態に電磁開閉弁22等を切
り換える作動であるが、増圧モード切換は、増圧量の大
きさを示す増圧量設定値QI の値に対応する増圧量で増
圧が行われるように電磁開閉弁22等を制御することで
あり、例えば、図示を省略するデューティ制御処理の割
込みを許可するとともに、そのデューティ制御処理のデ
ューティ比を増圧量設定値QI に対応する値に変更する
ことが行われる。デューティ制御処理は、タイマ120
の割込出力に応じてμsオーダのごく短い時間毎に定期
的に開始されるのタイマ割込みで増圧と保持とを交互に
切り換えるものである。
内容を示すフローチャートである。まず、S160にお
いて、制御モード状態フラグFABS の状態が判定され、
その結果に対応してS162の連続増圧モード切換,S
164の減圧モード切換,S166の保持モード切換,
S168の増圧モード切換が行われる。連続増圧モード
切換,減圧モード切換および保持モード切換は単純にそ
れぞれのモードに対応した状態に電磁開閉弁22等を切
り換える作動であるが、増圧モード切換は、増圧量の大
きさを示す増圧量設定値QI の値に対応する増圧量で増
圧が行われるように電磁開閉弁22等を制御することで
あり、例えば、図示を省略するデューティ制御処理の割
込みを許可するとともに、そのデューティ制御処理のデ
ューティ比を増圧量設定値QI に対応する値に変更する
ことが行われる。デューティ制御処理は、タイマ120
の割込出力に応じてμsオーダのごく短い時間毎に定期
的に開始されるのタイマ割込みで増圧と保持とを交互に
切り換えるものである。
【0026】以上説明したメインルーチンおよびデュー
ティ制御処理の他に以下のいくつかの割込処理が実行さ
れる。図8は、タイマ120の割込出力に応じて定期的
(例えば、1ms毎)に開始されるタイマ割込処理1の
内容を示すフローチャートである。まずS180におい
て、ストップランプスイッチ150がONであるか否か
が判定される。ストップランプスイッチ150がOFF
であれば、S182で制御モード状態フラグFABS に連
続増圧モードを示すCIがセットされた後、タイマ割込
処理1が終了する。S180の判定結果が真であれば、
S184において制御モード状態フラグF ABS が保持モ
ードを示すHであるか否かが判定され、偽(FABS ≠
H)であればそのままタイマ割込処理1が終了し、真
(FABS =H)であれば、S186においてサブルーチ
ンであるVW ′状態監視処理(図14,19参照)がコ
ールされた後、タイマ割込処理1が終了する。
ティ制御処理の他に以下のいくつかの割込処理が実行さ
れる。図8は、タイマ120の割込出力に応じて定期的
(例えば、1ms毎)に開始されるタイマ割込処理1の
内容を示すフローチャートである。まずS180におい
て、ストップランプスイッチ150がONであるか否か
が判定される。ストップランプスイッチ150がOFF
であれば、S182で制御モード状態フラグFABS に連
続増圧モードを示すCIがセットされた後、タイマ割込
処理1が終了する。S180の判定結果が真であれば、
S184において制御モード状態フラグF ABS が保持モ
ードを示すHであるか否かが判定され、偽(FABS ≠
H)であればそのままタイマ割込処理1が終了し、真
(FABS =H)であれば、S186においてサブルーチ
ンであるVW ′状態監視処理(図14,19参照)がコ
ールされた後、タイマ割込処理1が終了する。
【0027】図9〜11は、各車輪の車輪回転速度
VW ,車輪回転加速度VW ′,車輪回転加々速度VW ″
を算出する処理を説明するための図である。図9は、個
々の車輪速度センサ140,142,144,146か
らのパルス信号の立ち上がりおよび立ち下がり変化時に
各車輪毎に独立に実行される外部割込処理の内容を示す
フローチャートである。なお、以下に説明する処理は各
車輪毎に同じ処理が独立して行われるので、一つの車輪
についてのみ説明する。まず、S200において今回の
外部割込処理実行時にタイマ120が示す時間tTIM が
今回外部割込時間T1 に、前回の外部割込処理実行時に
タイマ120が示した時間tTIM が前回外部割込時間T
2 にそれぞれ代入される。次に、S202において外部
割込処理回数CEXTINTがインクリメントされて外部割込
処理が終了する。この値は、各車輪速度センサ140,
142,144,146からのパルス信号の立ち上がり
および立ち下がりの頻度であり、車輪回転速度VW にほ
ぼ比例して大きくなる。なお、S100において、今回
外部割込時間T1 および外部割込処理回数CEX TINTが0
に初期化される。
VW ,車輪回転加速度VW ′,車輪回転加々速度VW ″
を算出する処理を説明するための図である。図9は、個
々の車輪速度センサ140,142,144,146か
らのパルス信号の立ち上がりおよび立ち下がり変化時に
各車輪毎に独立に実行される外部割込処理の内容を示す
フローチャートである。なお、以下に説明する処理は各
車輪毎に同じ処理が独立して行われるので、一つの車輪
についてのみ説明する。まず、S200において今回の
外部割込処理実行時にタイマ120が示す時間tTIM が
今回外部割込時間T1 に、前回の外部割込処理実行時に
タイマ120が示した時間tTIM が前回外部割込時間T
2 にそれぞれ代入される。次に、S202において外部
割込処理回数CEXTINTがインクリメントされて外部割込
処理が終了する。この値は、各車輪速度センサ140,
142,144,146からのパルス信号の立ち上がり
および立ち下がりの頻度であり、車輪回転速度VW にほ
ぼ比例して大きくなる。なお、S100において、今回
外部割込時間T1 および外部割込処理回数CEX TINTが0
に初期化される。
【0028】図10は、タイマ120の割込出力によっ
て定期的(例えば、5ms毎)に開始されるタイマ割込
処理2の内容を示すフローチャートである。この処理
は、外部割込処理によって取得された今回,前回外部割
込時間T1 ,T2 および外部割込処理回数CEXTINT等を
用いて、車輪回転速度VW ,車輪回転加速度VW ′,車
輪回転加々速度VW ″を算出する処理である。まず、S
210において今回のタイマ割込処理2実行時にタイマ
120が示す時間tTIM が今回タイマ割込時間T0 に、
前回の外部割込処理実行時にタイマ120が示した時間
tTIM が前回タイマ割込時間T0Lに代入される。また、
今回タイマ割込時間T0 と前回タイマ割込時間T0Lとの
差がタイマ割込時間間隔ΔT0とされる(図11参
照)。
て定期的(例えば、5ms毎)に開始されるタイマ割込
処理2の内容を示すフローチャートである。この処理
は、外部割込処理によって取得された今回,前回外部割
込時間T1 ,T2 および外部割込処理回数CEXTINT等を
用いて、車輪回転速度VW ,車輪回転加速度VW ′,車
輪回転加々速度VW ″を算出する処理である。まず、S
210において今回のタイマ割込処理2実行時にタイマ
120が示す時間tTIM が今回タイマ割込時間T0 に、
前回の外部割込処理実行時にタイマ120が示した時間
tTIM が前回タイマ割込時間T0Lに代入される。また、
今回タイマ割込時間T0 と前回タイマ割込時間T0Lとの
差がタイマ割込時間間隔ΔT0とされる(図11参
照)。
【0029】なお、図11に示したように、今回のタイ
マ割込処理2実行時の最近2回の外部割込みを発生させ
る原因である凸または凹のパルスを今回パルスP0 、前
回のタイマ割込処理2実行時のそれを前回パルスP0Lと
称する。また、今回パルスP 0 の中央時間を今回パルス
中央時間TV 、前回パルスP0Lのそれを前回パルス中央
時間TVLと称する。また、今回パルス中央時間TV と前
回パルス中央時間TVLとの差をパルス中央時間間隔ΔT
V 、前回パルス中央時間TVLと図11には表示されてい
ない前々回パルス中央時間との差を前回パルス中央時間
間隔ΔTVLと称する。また、今回パルス中央時間TV と
前回パルス中央時間TVLとの中間値を今回パルス中間時
間TA 、前回パルス中央時間TVLと図11に示されてい
ない前々回パルス中央時間との中間値を前回パルス中間
時間TALと称する。さらに、今回パルス中間時間TA と
前回パルス中間時間TALとの差をパルス中間時間間隔Δ
T A と称する。
マ割込処理2実行時の最近2回の外部割込みを発生させ
る原因である凸または凹のパルスを今回パルスP0 、前
回のタイマ割込処理2実行時のそれを前回パルスP0Lと
称する。また、今回パルスP 0 の中央時間を今回パルス
中央時間TV 、前回パルスP0Lのそれを前回パルス中央
時間TVLと称する。また、今回パルス中央時間TV と前
回パルス中央時間TVLとの差をパルス中央時間間隔ΔT
V 、前回パルス中央時間TVLと図11には表示されてい
ない前々回パルス中央時間との差を前回パルス中央時間
間隔ΔTVLと称する。また、今回パルス中央時間TV と
前回パルス中央時間TVLとの中間値を今回パルス中間時
間TA 、前回パルス中央時間TVLと図11に示されてい
ない前々回パルス中央時間との中間値を前回パルス中間
時間TALと称する。さらに、今回パルス中間時間TA と
前回パルス中間時間TALとの差をパルス中間時間間隔Δ
T A と称する。
【0030】S212で今回パルス中央時間TV と前回
パルス中央時間TVLとが、S214で今回パルス中央時
間間隔ΔTV と前回パルス中央時間間隔ΔTVLとが、S
216で今回パルス中間時間TA と前回パルス中間時間
TALとパルス中間時間間隔ΔTA とが図示の計算式によ
りそれぞれ算出される。次に、S218において、これ
まで今回パルス中間時間車輪回転速度VWAとされていた
ものが前回パルス中間時間車輪回転速度VWAL とされた
後、今回パルス中央時間間隔ΔTV と外部割込処理回数
CEXTINTとから今回パルス中間時間TAにおける車輪回
転速度として今回パルス中間時間車輪回転速度VWAが算
出される。
パルス中央時間TVLとが、S214で今回パルス中央時
間間隔ΔTV と前回パルス中央時間間隔ΔTVLとが、S
216で今回パルス中間時間TA と前回パルス中間時間
TALとパルス中間時間間隔ΔTA とが図示の計算式によ
りそれぞれ算出される。次に、S218において、これ
まで今回パルス中間時間車輪回転速度VWAとされていた
ものが前回パルス中間時間車輪回転速度VWAL とされた
後、今回パルス中央時間間隔ΔTV と外部割込処理回数
CEXTINTとから今回パルス中間時間TAにおける車輪回
転速度として今回パルス中間時間車輪回転速度VWAが算
出される。
【0031】次に、S220において、これまで前回車
輪回転速度VWLおよび今回パルス中間時間車輪回転速度
VWAとされていたものがそれぞれ前々回車輪回転速度V
WLLおよび前回車輪回転速度VWLとされた後、タイマ割
込処理2実行時の車輪回転速度VW が今回パルス中間時
間車輪回転速度VWAと前回パルス中間時間車輪回転速度
VWAL とに基く外挿演算により算出される。このよう
に、タイマ割込処理2実行時の車輪回転速度VW を過去
の値から外挿演算することによって、算出に要する時間
遅れがなく、より正確な車輪回転速度を得ることができ
るのである。最後に、S222において車輪回転加速度
VW ′と車輪回転加々速度VW ″とが算出された後、S
224において外部割込処理回数CEXTINTがゼロとされ
てタイマ割込処理2が終了する。なお、今回タイマ割込
時間T0 ,今回パルス中央時間TV ,パルス中央時間間
隔ΔTV ,今回パルス中間時間TA ,今回パルス中間時
間車輪回転速度VWAおよび前回車輪回転速度VWLが0に
初期化される。また、以上に説明した4つの割込処理の
割込優先順位は、デューティ制御処理,外部割込処理,
タイマ割込処理1,タイマ割込処理2の順に高くされて
いる。
輪回転速度VWLおよび今回パルス中間時間車輪回転速度
VWAとされていたものがそれぞれ前々回車輪回転速度V
WLLおよび前回車輪回転速度VWLとされた後、タイマ割
込処理2実行時の車輪回転速度VW が今回パルス中間時
間車輪回転速度VWAと前回パルス中間時間車輪回転速度
VWAL とに基く外挿演算により算出される。このよう
に、タイマ割込処理2実行時の車輪回転速度VW を過去
の値から外挿演算することによって、算出に要する時間
遅れがなく、より正確な車輪回転速度を得ることができ
るのである。最後に、S222において車輪回転加速度
VW ′と車輪回転加々速度VW ″とが算出された後、S
224において外部割込処理回数CEXTINTがゼロとされ
てタイマ割込処理2が終了する。なお、今回タイマ割込
時間T0 ,今回パルス中央時間TV ,パルス中央時間間
隔ΔTV ,今回パルス中間時間TA ,今回パルス中間時
間車輪回転速度VWAおよび前回車輪回転速度VWLが0に
初期化される。また、以上に説明した4つの割込処理の
割込優先順位は、デューティ制御処理,外部割込処理,
タイマ割込処理1,タイマ割込処理2の順に高くされて
いる。
【0032】以上に説明したハードウエアおよびソフト
ウエアの構成を共通に含み、前記増圧量設定値QI の設
定方法が異なるいくつかの実施の形態を、以下にそれぞ
れ示す。まず、車輪回転加速度VW ′の変化率である車
輪回転加々速度VW ″の値に基づいて増圧量設定値QI
の値を変更する実施の形態を説明する。図12および図
13は、制動期間中における車輪回転速度VW ,車輪回
転加速度VW ′,車輪回転加々速度VW ″の一例と、制
動液圧制御装置の制御モードの状態とを図示したもので
ある。この図においてVWp″とVWs″は、それぞれ車輪
回転加速度VW ′が設定加速度Gに等しくなったときの
第1車輪回転加々速度と車輪回転速度VW が基準速度V
S に復帰したときの第2車輪回転加々速度である。以下
に示す実施形態は、これら第1,第2車輪回転加々速度
の値に基づいて増圧量設定値QI の値を変更するもので
ある。
ウエアの構成を共通に含み、前記増圧量設定値QI の設
定方法が異なるいくつかの実施の形態を、以下にそれぞ
れ示す。まず、車輪回転加速度VW ′の変化率である車
輪回転加々速度VW ″の値に基づいて増圧量設定値QI
の値を変更する実施の形態を説明する。図12および図
13は、制動期間中における車輪回転速度VW ,車輪回
転加速度VW ′,車輪回転加々速度VW ″の一例と、制
動液圧制御装置の制御モードの状態とを図示したもので
ある。この図においてVWp″とVWs″は、それぞれ車輪
回転加速度VW ′が設定加速度Gに等しくなったときの
第1車輪回転加々速度と車輪回転速度VW が基準速度V
S に復帰したときの第2車輪回転加々速度である。以下
に示す実施形態は、これら第1,第2車輪回転加々速度
の値に基づいて増圧量設定値QI の値を変更するもので
ある。
【0033】図14は、S186のVW ′状態監視処理
の内容を示すフローチャートである。この処理は、第1
車輪回転加々速度VWp″を取得するために実行される。
まず、S240において車輪回転加速度VW ′が設定加
速度G以下の状態から設定加速度Gを超える状態に変化
したか否かが判定され、真ならば、S242で車輪回転
加々速度VW ″の値が第1車輪回転加々速度VWp″とし
て採用されてVW ′状態監視処理が終了する。S240
の判定結果が偽ならば、S244において、第1車輪回
転加々速度VWp″がゼロとされて、VW ′状態監視処理
が終了する。
の内容を示すフローチャートである。この処理は、第1
車輪回転加々速度VWp″を取得するために実行される。
まず、S240において車輪回転加速度VW ′が設定加
速度G以下の状態から設定加速度Gを超える状態に変化
したか否かが判定され、真ならば、S242で車輪回転
加々速度VW ″の値が第1車輪回転加々速度VWp″とし
て採用されてVW ′状態監視処理が終了する。S240
の判定結果が偽ならば、S244において、第1車輪回
転加々速度VWp″がゼロとされて、VW ′状態監視処理
が終了する。
【0034】図15は、S146の増圧量選択処理の内
容を示すフローチャートである。この処理は、図14の
VW ′状態監視処理によって取得された第1車輪回転加
々速度VWp″に基づいて増圧量設定値QI の値を変更す
るものである。まず、S250において第1車輪回転加
々速度VWp″が設定加々速度θp0より大きいか否かが判
定され、偽であればS252において増圧量設定値QI
に0が代入されて増圧量選択処理が終了する。
容を示すフローチャートである。この処理は、図14の
VW ′状態監視処理によって取得された第1車輪回転加
々速度VWp″に基づいて増圧量設定値QI の値を変更す
るものである。まず、S250において第1車輪回転加
々速度VWp″が設定加々速度θp0より大きいか否かが判
定され、偽であればS252において増圧量設定値QI
に0が代入されて増圧量選択処理が終了する。
【0035】以下、同様にして、S254,S258,
S262,S266において第1車輪回転加々速度
VWp″が設定加々速度θp1,θp2,θp3,θp4より大き
いか否かが判定され、判定結果に応じて増圧量設定値Q
I に1〜4が代入されるとともに、S266の判定結果
が真であった場合にS270において増圧量設定値QI
に5が代入されて増圧量選択処理が終了する。設定加々
速度θp0〜θp4は、θp0<θp1<θp2<θp3<θp4とさ
れている。つまりこの処理においては、第1車輪回転加
々速度VWp″の大きさが6段階に分けられ、それぞれの
段階に対応して0〜5の整数のいずれかが増圧量設定値
QI にセットされるのである。また、図14のフローチ
ャートから明らかな通り、車輪回転加速度VW ′が設定
加速度G以下の状態から設定加速度Gを超える状態に変
化しない、換言すれば、車輪回転加速度VW ′が設定加
速度Gを超える程度に回復しない場合には、S244に
おいて第1車輪回転加々速度VWp″がゼロとされ続け
る。そのため、図15のS250およびS252の処理
によって、増圧量設定値QI が最低の値であるゼロとさ
れて、増圧量が最も小さくされる。
S262,S266において第1車輪回転加々速度
VWp″が設定加々速度θp1,θp2,θp3,θp4より大き
いか否かが判定され、判定結果に応じて増圧量設定値Q
I に1〜4が代入されるとともに、S266の判定結果
が真であった場合にS270において増圧量設定値QI
に5が代入されて増圧量選択処理が終了する。設定加々
速度θp0〜θp4は、θp0<θp1<θp2<θp3<θp4とさ
れている。つまりこの処理においては、第1車輪回転加
々速度VWp″の大きさが6段階に分けられ、それぞれの
段階に対応して0〜5の整数のいずれかが増圧量設定値
QI にセットされるのである。また、図14のフローチ
ャートから明らかな通り、車輪回転加速度VW ′が設定
加速度G以下の状態から設定加速度Gを超える状態に変
化しない、換言すれば、車輪回転加速度VW ′が設定加
速度Gを超える程度に回復しない場合には、S244に
おいて第1車輪回転加々速度VWp″がゼロとされ続け
る。そのため、図15のS250およびS252の処理
によって、増圧量設定値QI が最低の値であるゼロとさ
れて、増圧量が最も小さくされる。
【0036】図16は、S146の増圧量選択処理の別
の実施形態を示すフローチャートである。この処理は、
図14のVW ′状態監視処理によって取得された第1車
輪回転加々速度VWp″と後述する第2車輪回転加々速度
VWs″とに基づいて増圧量設定値QI の値を変更するも
のである。殆どの場合、図15に示した増圧量選択処理
によって増圧量設定値QI の値を決定すれば十分なので
あるが、本実施形態によればさらに増圧制御を行うこと
ができる。まず、S280において車輪回転加々速度V
W ″が第2車輪回転加々速度VWs″として採用される。
つまり、第2車輪回転加々速度VWs″は増圧開始時の車
輪回転加々速度VW ″なのである。次に、S282にお
いて第1車輪回転加々速度VWp″がゼロであるか否かが
判定され、結果が真であればS284おいて増圧量設定
値QI が最小値であるゼロとされた後に増圧量選択処理
が終了する。S282の判定結果が偽であれば、S28
6において第1,第2車輪回転加々速度VWp″,VWs″
の差が設定加々速度差θ0 未満であるか否かが判定さ
れ、真であればS288において増圧量設定値QI に5
が代入されて増圧量選択処理が終了する。
の実施形態を示すフローチャートである。この処理は、
図14のVW ′状態監視処理によって取得された第1車
輪回転加々速度VWp″と後述する第2車輪回転加々速度
VWs″とに基づいて増圧量設定値QI の値を変更するも
のである。殆どの場合、図15に示した増圧量選択処理
によって増圧量設定値QI の値を決定すれば十分なので
あるが、本実施形態によればさらに増圧制御を行うこと
ができる。まず、S280において車輪回転加々速度V
W ″が第2車輪回転加々速度VWs″として採用される。
つまり、第2車輪回転加々速度VWs″は増圧開始時の車
輪回転加々速度VW ″なのである。次に、S282にお
いて第1車輪回転加々速度VWp″がゼロであるか否かが
判定され、結果が真であればS284おいて増圧量設定
値QI が最小値であるゼロとされた後に増圧量選択処理
が終了する。S282の判定結果が偽であれば、S28
6において第1,第2車輪回転加々速度VWp″,VWs″
の差が設定加々速度差θ0 未満であるか否かが判定さ
れ、真であればS288において増圧量設定値QI に5
が代入されて増圧量選択処理が終了する。
【0037】以下、同様にして、S290,S294,
S298,S302において第1,第2車輪回転加々速
度VWp″,VWs″の差がそれぞれ設定加々速度差θ1 ,
θ2,θ3 ,θ4 未満であるか否かが判定され、判定結
果に応じて増圧量設定値QIに4〜1が代入されるとと
もに、S302の判定結果が偽であった場合にS284
において増圧量設定値QI に0が代入されて増圧量選択
処理が終了する。設定加々速度θ0 〜θ4 は、θ0 <θ
1 <θ2 <θ3 <θ4 とされている。つまりこの処理に
おいては、第1,第2車輪回転加々速度VWp″,VWs″
の差が6段階に分けられ、それぞれの段階に対応して0
〜5のいずれかが増圧量設定値Q I にセットされるので
ある。このような処理を用いることで、万一図13に示
したような状態となったとしても、より適切に増圧量を
変更できるのである。
S298,S302において第1,第2車輪回転加々速
度VWp″,VWs″の差がそれぞれ設定加々速度差θ1 ,
θ2,θ3 ,θ4 未満であるか否かが判定され、判定結
果に応じて増圧量設定値QIに4〜1が代入されるとと
もに、S302の判定結果が偽であった場合にS284
において増圧量設定値QI に0が代入されて増圧量選択
処理が終了する。設定加々速度θ0 〜θ4 は、θ0 <θ
1 <θ2 <θ3 <θ4 とされている。つまりこの処理に
おいては、第1,第2車輪回転加々速度VWp″,VWs″
の差が6段階に分けられ、それぞれの段階に対応して0
〜5のいずれかが増圧量設定値Q I にセットされるので
ある。このような処理を用いることで、万一図13に示
したような状態となったとしても、より適切に増圧量を
変更できるのである。
【0038】図17は、S146の増圧量選択処理の別
の実施形態を示す図表である。この図表は、図14のV
W ′状態監視処理によって取得された第1車輪回転加々
速度VWp″と、例えば図16のS280の処理によって
取得された第2車輪回転加々速度VWs″とに基づいて増
圧量設定値QI の値を変更するルールを示す一つの表現
であり、このルールに従えば図15に示した増圧量選択
処理によるよりもさらに適切な増圧制御を行うことがで
きる。図17において、第1車輪回転加々速度VWp″は
Z(Zero),PS(PositiveSmal
l),PM(PositiveMedium),PL
(PositiveLarge)の4つの範囲に分類さ
れ、第2車輪回転加々速度V Ws″はNL(Negati
veLarge),NS(NegativeSmal
l),Z(Zero),PS(PositiveSma
ll),PL(PositiveLarge)の5つの
範囲に分類されている。そして、増圧量設定値Q I にセ
ットされる値に対応するラベルとしては、VS(Ver
ySmall),S(Small),M(Mediu
m),B(Big),VB(VeryBig)が準備さ
れている。例えば、VSが0,Sが1,Mが2,Bが
3,VBが4であれば、増圧量を5段階に変更できるこ
ととなる。
の実施形態を示す図表である。この図表は、図14のV
W ′状態監視処理によって取得された第1車輪回転加々
速度VWp″と、例えば図16のS280の処理によって
取得された第2車輪回転加々速度VWs″とに基づいて増
圧量設定値QI の値を変更するルールを示す一つの表現
であり、このルールに従えば図15に示した増圧量選択
処理によるよりもさらに適切な増圧制御を行うことがで
きる。図17において、第1車輪回転加々速度VWp″は
Z(Zero),PS(PositiveSmal
l),PM(PositiveMedium),PL
(PositiveLarge)の4つの範囲に分類さ
れ、第2車輪回転加々速度V Ws″はNL(Negati
veLarge),NS(NegativeSmal
l),Z(Zero),PS(PositiveSma
ll),PL(PositiveLarge)の5つの
範囲に分類されている。そして、増圧量設定値Q I にセ
ットされる値に対応するラベルとしては、VS(Ver
ySmall),S(Small),M(Mediu
m),B(Big),VB(VeryBig)が準備さ
れている。例えば、VSが0,Sが1,Mが2,Bが
3,VBが4であれば、増圧量を5段階に変更できるこ
ととなる。
【0039】増圧量の変更を連続的に行うこともでき
る。例えば、上述のVS,S,M,B,VBを条件部
(前件部)のメンバシップ関数のラベルと考えて、第
1,第2車輪回転加々速度VWp″,VWs″を入力とした
2入力1出力のファジー推論の出力として増圧量を算出
し、その値を増圧量設定値QI にセットすればよいので
ある。増圧量設定値QI のラベルは、基本的には第1,
第2車輪回転加々速度VWp″,VWs″が大きい場合に小
さい場合に比して増圧量が大きくなるように設定されて
いるが、図17に網掛けで示した左下の6つのラベル
は、第1車輪回転加々速度VWp″のみによって増圧量を
決めた場合に比して小さい増圧量となるように設定され
ている。これは、第1車輪回転加々速度VWp″が大きく
ても第2車輪回転加々速度VWs″が小さい場合には、増
圧量が抑えられることを示している。
る。例えば、上述のVS,S,M,B,VBを条件部
(前件部)のメンバシップ関数のラベルと考えて、第
1,第2車輪回転加々速度VWp″,VWs″を入力とした
2入力1出力のファジー推論の出力として増圧量を算出
し、その値を増圧量設定値QI にセットすればよいので
ある。増圧量設定値QI のラベルは、基本的には第1,
第2車輪回転加々速度VWp″,VWs″が大きい場合に小
さい場合に比して増圧量が大きくなるように設定されて
いるが、図17に網掛けで示した左下の6つのラベル
は、第1車輪回転加々速度VWp″のみによって増圧量を
決めた場合に比して小さい増圧量となるように設定され
ている。これは、第1車輪回転加々速度VWp″が大きく
ても第2車輪回転加々速度VWs″が小さい場合には、増
圧量が抑えられることを示している。
【0040】さらに、図17のような2次元のルール
に、車輪回転加速度VW ′を加えた3次元のルールを作
ることもできる。例えば、車輪回転加速度VW ′の値に
ラベルPS(PositiveSmall),PM(P
ositiveMedium),PB(Positiv
eBig)を対応させ、保持開始から設定時間T3D経過
後の車輪回転加速度VW ′が大きい場合は小さい場合に
比して図17のラベルを増圧量が大きくなるように変更
するのである。この場合においても、増圧量設定値QI
にセットされる値は、段階的に変更してもよく、また、
例えば3入力1出力のファジー推論によって得られた連
続的な出力に対応した連続的な値としてもよい。
に、車輪回転加速度VW ′を加えた3次元のルールを作
ることもできる。例えば、車輪回転加速度VW ′の値に
ラベルPS(PositiveSmall),PM(P
ositiveMedium),PB(Positiv
eBig)を対応させ、保持開始から設定時間T3D経過
後の車輪回転加速度VW ′が大きい場合は小さい場合に
比して図17のラベルを増圧量が大きくなるように変更
するのである。この場合においても、増圧量設定値QI
にセットされる値は、段階的に変更してもよく、また、
例えば3入力1出力のファジー推論によって得られた連
続的な出力に対応した連続的な値としてもよい。
【0041】次に、車輪回転加速度の回復傾向の強さに
基づいて増圧量設定値QI を変更する別の実施形態を説
明する。本実施形態においては、図8のS186におけ
るV W ′状態監視処理と、図6のS146における増圧
量選択処理との内容が、それぞれ後に説明する図19お
よび図20に変更される。図18は、制動期間中におけ
る車輪回転速度VW ,車輪回転加速度VW ′の一例と、
トリガ出力TRG0 〜TRG4 の状態と、制動液圧制御
装置の制御モードの状態とを図示したものである。トリ
ガ出力TRGn (n=0〜4)は、車輪回転加速度
VW ′が第1設定加速度αを超える状態となったときに
ONとされ、第2設定加速度βn 以上の状態から第2設
定加速度βn 未満となったときにOFFされる内部出力
である。以下に示す形態は、増圧開始時におけるこれら
トリガ出力TRGn の状態に基づいて増圧量設定値QI
の値を変更するものである。なお、nが0の値を取り得
るため、増圧量を変更するためのしきい値の数はnの最
大値N(図18に示した例では、N=4)より1大きく
なり、増圧量を変更する段階の数はN+2となる。ま
た、トリガ出力TRGn は、S134においてすべてO
FFとされ、保持モード中はOFFのままである。S1
34は、本実施形態にのみ必要な処理である。
基づいて増圧量設定値QI を変更する別の実施形態を説
明する。本実施形態においては、図8のS186におけ
るV W ′状態監視処理と、図6のS146における増圧
量選択処理との内容が、それぞれ後に説明する図19お
よび図20に変更される。図18は、制動期間中におけ
る車輪回転速度VW ,車輪回転加速度VW ′の一例と、
トリガ出力TRG0 〜TRG4 の状態と、制動液圧制御
装置の制御モードの状態とを図示したものである。トリ
ガ出力TRGn (n=0〜4)は、車輪回転加速度
VW ′が第1設定加速度αを超える状態となったときに
ONとされ、第2設定加速度βn 以上の状態から第2設
定加速度βn 未満となったときにOFFされる内部出力
である。以下に示す形態は、増圧開始時におけるこれら
トリガ出力TRGn の状態に基づいて増圧量設定値QI
の値を変更するものである。なお、nが0の値を取り得
るため、増圧量を変更するためのしきい値の数はnの最
大値N(図18に示した例では、N=4)より1大きく
なり、増圧量を変更する段階の数はN+2となる。ま
た、トリガ出力TRGn は、S134においてすべてO
FFとされ、保持モード中はOFFのままである。S1
34は、本実施形態にのみ必要な処理である。
【0042】図19は、本実施形態におけるVW ′状態
監視処理の内容を示すフローチャートである。まず、S
310においてTRGn のいずれかがONであるか否か
が判定され、偽であればS312において車輪回転加速
度VW ′が第1設定加速度α以下の状態から第1設定加
速度αを超える状態となったか否かが判定される。S3
12の判定結果が真であれば、S314においてTRG
n がすべてONとされた後に、真であればそのまま
VW ′状態監視処理が終了する。S310の判定結果が
真であれば、S316においてnの値が0に初期化され
た後、S318において車輪回転加速度VW ′が第2設
定加速度βn を超える状態から第2設定加速度βn 以下
の状態となったか否かが判定され、真であればS320
においてTRGn がOFFとされてVW ′状態監視処理
が終了する。
監視処理の内容を示すフローチャートである。まず、S
310においてTRGn のいずれかがONであるか否か
が判定され、偽であればS312において車輪回転加速
度VW ′が第1設定加速度α以下の状態から第1設定加
速度αを超える状態となったか否かが判定される。S3
12の判定結果が真であれば、S314においてTRG
n がすべてONとされた後に、真であればそのまま
VW ′状態監視処理が終了する。S310の判定結果が
真であれば、S316においてnの値が0に初期化され
た後、S318において車輪回転加速度VW ′が第2設
定加速度βn を超える状態から第2設定加速度βn 以下
の状態となったか否かが判定され、真であればS320
においてTRGn がOFFとされてVW ′状態監視処理
が終了する。
【0043】S318の判定結果が真となるためには、
車輪回転加速度VW ′が第2設定加速度βn を一旦上回
らなければならないのはいうまでもないことである。し
たがって、例えば、車輪回転加速度VW ′が第1設定加
速度αは上回るが、第2設定加速度βn の最小値β0 に
達しないことも論理的にあり得るが、実際には第1,第
2設定加速度α,βn をこのようなことが極めて稀にし
か生じないように設定できる。さらに付言すれば、確実
にこのようなことが生じないようにするために、第1設
定加速度αと第2設定加速度β0 とを等しくしてもよ
い。S318の判定結果が偽であれば、S322におい
てnがNに等しいか否かが判定され、偽であればS32
4でnがインクリメントされて、S318の判定を再び
行う。S322の判定結果が真であれば、そのまま
VW ′状態監視処理が終了する。つまり、複数の第2設
定加速度βn (この場合、5つ)を敷居値として、車輪
回転加速度VW ′が第1設定敷居値αを超え、それらの
敷居値以上の状態から個々の敷居値を下回る状態に変化
した後であるか否かに基づいて、それぞれのトリガ出力
TRGn の状態が決まるのである。
車輪回転加速度VW ′が第2設定加速度βn を一旦上回
らなければならないのはいうまでもないことである。し
たがって、例えば、車輪回転加速度VW ′が第1設定加
速度αは上回るが、第2設定加速度βn の最小値β0 に
達しないことも論理的にあり得るが、実際には第1,第
2設定加速度α,βn をこのようなことが極めて稀にし
か生じないように設定できる。さらに付言すれば、確実
にこのようなことが生じないようにするために、第1設
定加速度αと第2設定加速度β0 とを等しくしてもよ
い。S318の判定結果が偽であれば、S322におい
てnがNに等しいか否かが判定され、偽であればS32
4でnがインクリメントされて、S318の判定を再び
行う。S322の判定結果が真であれば、そのまま
VW ′状態監視処理が終了する。つまり、複数の第2設
定加速度βn (この場合、5つ)を敷居値として、車輪
回転加速度VW ′が第1設定敷居値αを超え、それらの
敷居値以上の状態から個々の敷居値を下回る状態に変化
した後であるか否かに基づいて、それぞれのトリガ出力
TRGn の状態が決まるのである。
【0044】図20は、本実施形態における増圧量選択
処理の内容を示すフローチャートである。この処理は、
図19に示した処理によって決定されたトリガ出力TR
Gnの状態に基づいて増圧量設定値QI の値を変更する
ものである。まず、S330においてnが0に初期化さ
れた後、S332でトリガ出力TRGn がONであるか
否かが判定され、偽であればS334で増圧量設定値Q
I にnが代入されて増圧量選択処理が終了する。S33
2の判定結果が真であれば、S336でnがNに等しい
か否かが判定され、偽であればS338でnがインクリ
メントされた後、S332の判定を再び行う。S336
の判定結果が真であれば、S334の処理を実行した
後、増圧量選択処理が終了する。つまり、トリガ出力T
RGn が一つ以上OFFであればそのトリガ出力TRG
n がOFFであるnの値の最小値が、また、TRGn が
すべてONであれば、nの最大値Nが増圧量設定値QI
にセットされて、増圧量を適切に変更できるのである。
処理の内容を示すフローチャートである。この処理は、
図19に示した処理によって決定されたトリガ出力TR
Gnの状態に基づいて増圧量設定値QI の値を変更する
ものである。まず、S330においてnが0に初期化さ
れた後、S332でトリガ出力TRGn がONであるか
否かが判定され、偽であればS334で増圧量設定値Q
I にnが代入されて増圧量選択処理が終了する。S33
2の判定結果が真であれば、S336でnがNに等しい
か否かが判定され、偽であればS338でnがインクリ
メントされた後、S332の判定を再び行う。S336
の判定結果が真であれば、S334の処理を実行した
後、増圧量選択処理が終了する。つまり、トリガ出力T
RGn が一つ以上OFFであればそのトリガ出力TRG
n がOFFであるnの値の最小値が、また、TRGn が
すべてONであれば、nの最大値Nが増圧量設定値QI
にセットされて、増圧量を適切に変更できるのである。
【0045】以上、本願の各発明に共通の実施形態を図
面に基づいて詳細に説明したが、これらの他にも、特許
請求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づい
て種々の変形,改良を施した態様で各発明を実施するこ
とが可能である。
面に基づいて詳細に説明したが、これらの他にも、特許
請求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づい
て種々の変形,改良を施した態様で各発明を実施するこ
とが可能である。
【図1】本発明の複数の実施形態に共通に使用されるア
ンチスキッド制御が実行可能な制動液圧制御装置のシス
テム図である。
ンチスキッド制御が実行可能な制動液圧制御装置のシス
テム図である。
【図2】図1に示した制動液圧制御装置の電子制御装置
100の構成を示すブロック図である。
100の構成を示すブロック図である。
【図3】電子制御装置100内部のROM106に格納
されるアンチスキッド制御プログラムによる液圧制御モ
ードとそれら制御モード間における遷移を示す状態遷移
図である。
されるアンチスキッド制御プログラムによる液圧制御モ
ードとそれら制御モード間における遷移を示す状態遷移
図である。
【図4】ROM106に格納されるアンチスキッド制御
プログラムのメインルーチンの内容を示すフローチャー
トである。
プログラムのメインルーチンの内容を示すフローチャー
トである。
【図5】ROM106に格納されるアンチスキッド制御
プログラムのVC 算出処理の内容を示すフローチャート
である。
プログラムのVC 算出処理の内容を示すフローチャート
である。
【図6】ROM106に格納されるアンチスキッド制御
プログラムの制御モード状態フラグ設定処理の内容を示
すフローチャートである。
プログラムの制御モード状態フラグ設定処理の内容を示
すフローチャートである。
【図7】ROM106に格納されるアンチスキッド制御
プログラムの制御モード切換処理の内容を示すフローチ
ャートである。
プログラムの制御モード切換処理の内容を示すフローチ
ャートである。
【図8】ROM106に格納されるアンチスキッド制御
プログラムのタイマ割込処理1の内容を示すフローチャ
ートである。
プログラムのタイマ割込処理1の内容を示すフローチャ
ートである。
【図9】ROM106に格納されるアンチスキッド制御
プログラムの外部割込処理の内容を示すフローチャート
である。
プログラムの外部割込処理の内容を示すフローチャート
である。
【図10】ROM106に格納されるアンチスキッド制
御プログラムのタイマ割込処理2の内容を示すフローチ
ャートである。
御プログラムのタイマ割込処理2の内容を示すフローチ
ャートである。
【図11】車輪回転速度VW の取得方法を説明するため
のグラフである。
のグラフである。
【図12】制動期間中における車輪回転速度VW ,車輪
回転加速度VW ′,車輪回転加々速度VW ″および制御
モードの一例を示すグラフである。
回転加速度VW ′,車輪回転加々速度VW ″および制御
モードの一例を示すグラフである。
【図13】制動期間中における車輪回転速度VW ,車輪
回転加速度VW ′,車輪回転加々速度VW ″および制御
モードの別の例を示すグラフである。
回転加速度VW ′,車輪回転加々速度VW ″および制御
モードの別の例を示すグラフである。
【図14】ROM106に格納されるアンチスキッド制
御プログラムのVW ′状態監視処理の内容を示すフロー
チャートである。
御プログラムのVW ′状態監視処理の内容を示すフロー
チャートである。
【図15】ROM106に格納されるアンチスキッド制
御プログラムの増圧量選択処理の内容を示すフローチャ
ートである。
御プログラムの増圧量選択処理の内容を示すフローチャ
ートである。
【図16】ROM106に格納されるアンチスキッド制
御プログラムの増圧量選択処理の別の実施形態を示すフ
ローチャートである。
御プログラムの増圧量選択処理の別の実施形態を示すフ
ローチャートである。
【図17】ROM106に格納されるアンチスキッド制
御プログラムの増圧量選択処理のさらに別の実施形態を
示す図表である。
御プログラムの増圧量選択処理のさらに別の実施形態を
示す図表である。
【図18】制動期間中における車輪回転速度VW ,車輪
回転加速度VW ′,トリガ出力TRGn および制御モー
ドの一例を示すグラフである。
回転加速度VW ′,トリガ出力TRGn および制御モー
ドの一例を示すグラフである。
【図19】ROM106に格納されるアンチスキッド制
御プログラムのVW ′状態監視処理の別の実施形態を示
すフローチャートである。
御プログラムのVW ′状態監視処理の別の実施形態を示
すフローチャートである。
【図20】ROM106に格納されるアンチスキッド制
御プログラムの増圧量選択処理の別の実施形態を示すフ
ローチャートである。
御プログラムの増圧量選択処理の別の実施形態を示すフ
ローチャートである。
10 ブレーキペダル 14 マスタシリンダ 22,32,42,50,60,62,68,70 電
磁開閉弁 26,36,46,54 ブレーキシリンダ 64,72 リザーバ 66,74 ポンプ 76 モータ 100 電子制御装置 102 コンピュータ 104 CPU 106 ROM 108 RAM 120 タイマ 122 入力インタフェース回路 124 出力インタフェース回路 126 ドライバ 128 バッファアンプ 140,142,144,146 車輪速度センサ 150 ストップランプスイッチ
磁開閉弁 26,36,46,54 ブレーキシリンダ 64,72 リザーバ 66,74 ポンプ 76 モータ 100 電子制御装置 102 コンピュータ 104 CPU 106 ROM 108 RAM 120 タイマ 122 入力インタフェース回路 124 出力インタフェース回路 126 ドライバ 128 バッファアンプ 140,142,144,146 車輪速度センサ 150 ストップランプスイッチ
Claims (3)
- 【請求項1】 車輪のスリップ状態の悪化を回復させる
ために減圧開始時点にブレーキシリンダ圧の減圧を開始
し、そのスリップ状態が設定状態まで回復した増圧開始
時点に増圧を開始するアンチスキッド制御を行う制動液
圧制御装置であって、 前記増圧開始時点における車輪回転加速度の変化状態が
スリップ状態の回復傾向が強いことを表している場合
に、弱いことを表している場合に比して増圧量を大きく
する車輪回転加速度変化状態対応型増圧制御手段を含む
ことを特徴とする制動液圧制御装置。 - 【請求項2】 前記車輪回転加速度変化状態対応型増圧
制御手段が、前記減圧開始時点以降の車輪回転加速度の
大きさが設定加速度となる設定加速度時点を特定する設
定加速度時点特定手段と、特定された設定加速度時点に
おける車輪回転加々速度が大きい場合は小さい場合より
増圧量を大きくする車輪回転加々速度対応型増圧量変更
手段とを含むことを特徴とする請求項1に記載の制動液
圧制御装置。 - 【請求項3】 前記車輪回転加速度変化状態対応型増圧
制御手段が、前記減圧開始時点以降の車輪回転加速度が
第1設定加速度を超える第1時点から、その第1設定加
速度以上の第2設定加速度より大きい状態から小さい状
態に変化する第2時点までの増圧量増加許容期間に前記
増圧開始時点が含まれる場合は含まれない場合に比して
増圧量を大きくする期間限定型増圧量変更手段を含むこ
とを特徴とする請求項1に記載の制動液圧制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8677396A JPH09272422A (ja) | 1996-04-09 | 1996-04-09 | 制動液圧制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8677396A JPH09272422A (ja) | 1996-04-09 | 1996-04-09 | 制動液圧制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09272422A true JPH09272422A (ja) | 1997-10-21 |
Family
ID=13896081
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8677396A Pending JPH09272422A (ja) | 1996-04-09 | 1996-04-09 | 制動液圧制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09272422A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020019829A (ko) * | 2000-09-07 | 2002-03-13 | 밍 루 | 차량의 abs 제어 방법 |
JP2007245884A (ja) * | 2006-03-15 | 2007-09-27 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | フェールセーフ装置及びフェールセーフシステム |
JP2008273380A (ja) * | 2007-04-27 | 2008-11-13 | Bridgestone Corp | 車両の制動制御方法とその装置及び制動状態の判定方法 |
-
1996
- 1996-04-09 JP JP8677396A patent/JPH09272422A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020019829A (ko) * | 2000-09-07 | 2002-03-13 | 밍 루 | 차량의 abs 제어 방법 |
JP2007245884A (ja) * | 2006-03-15 | 2007-09-27 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | フェールセーフ装置及びフェールセーフシステム |
JP2008273380A (ja) * | 2007-04-27 | 2008-11-13 | Bridgestone Corp | 車両の制動制御方法とその装置及び制動状態の判定方法 |
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