JP2008273380A - 車両の制動制御方法とその装置及び制動状態の判定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】制動時の状態が安定状態か否かを確実に判定するとともに、不安定状態にある場合には、スリップ率を小さくして、低摩擦路面での制動距離を短縮する。
【解決手段】車輪に加わる制動力を制御する制動力制御手段18において、上記制動力を周期Δtでステップ状に増加させるとともに、上記周期Δtで、車輪速センサ11で検出した車輪速Vwの2階微分(d2w/dt2)の符号の正負から制動状態が安定状態にあるかどうかを判定する判定手段15を設け、制動状態が不安定であると判定された場合には、車輪に加える制動力を減少させるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の制動状態を判定する方法と、車両の制動状態を制御する方法及びその装置とに関するものである。
車両が一定速度で走行している場合には、車輪の回転速度(車輪速)Vwと車体速度Vとはほぼ一致しているが、車輪に制動力が加わった場合には、車輪と路面との間に滑りが発生することから車輪速Vwと車体速度Vとは一致しない。この車輪と路面間の滑りの度合を表わす指数としては、以下の式(1)で表わされるスリップ率Sが用いられている。
S={(V−Vw)/V}×100(%)‥‥‥‥(1)
図9はスリップ率Sとタイヤの摩擦係数μとの関係を示すグラフで、タイヤの摩擦係数μはスリップ率Sが大きくなるに従って増加し最大値を示した後、再び減少する。この曲線はS−μ曲線と呼ばれ、このS−μ曲線におけるμ最大値の左側の、スリップ率Sが上昇するに伴ってタイヤの摩擦係数μが増加する領域は安定領域といわれ、μ最大値の右側の、スリップ率Sが上昇するとタイヤの摩擦係数μが減少する、すなわち、滑りが増大する領域は不安定領域といわれている。なお、制動力FBはタイヤの摩擦係数μと荷重Fzとの積に比例するので、上記図9のグラフは、縦軸を制動力に置換えたスリップ率Sと制動力の関係として捉えることもできる。
摩擦係数μの低い路面で車輪に制動をかける場合には、制動力が大きいとホイールがロックしてタイヤはスリップ状態になる。このスリップ率Sが100%の状態はホイールがロック状態であり、この状態では摩擦係数μが小さいため、制動距離が大幅に長くなり危険である。
そこで、近年は、ホイールがロックする傾向にある場合、すなわち、上記スリップ率Sが所定の値を超えた場合には、例えば、車輪のホイルシリンダ圧を一時的減圧するなどしてブレーキを緩め、上記スリップ率Sを減少させてタイヤの摩擦係数μを大きくする、いわゆるABS制御が行なわれている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2006−224946号公報 特開平10−329690号公報
車輪を制動する場合、理想的には、上記S−μ曲線上で、タイヤの摩擦係数μが最大値付近を維持できれば、制動距離を最短にすることができる。
しかしながら、一般的なABS制御では、制動力を一定の値に収束させるためにブレーキのON−OFFを繰り返す制御を行っているため、S−μ曲線上での挙動をみると、ループを描くような挙動となっている。具体的には、図10に示すように、ブレーキがONされると車輪速Vwは急激に減少し、ブレーキがOFFになると車輪速度Vwは急激に増加するといった動作を繰り返す。このため、車体速度Vと車輪速度Vwとの差が増減し、これに伴ってスリップ率Sも安定せずに上昇・減少を繰り返すことになる。この傾向は制動状態で滑りが増大する不安定領域にある場合に特に顕著である。
このように、ブレーキのON−OFFを繰り返す制御では、不安定領域でのスリップ率が安定しないため、制動距離を十分に短縮することが困難であった。
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、制動時の状態が安定状態か否かを確実に判定するとともに、不安定状態にある場合には、スリップ率を小さくして、低摩擦路面での制動距離を短縮することを目的とする。
本願の請求項1に記載の発明は、車輪に作用する制動力を制御する制動力制御手段を備えた車両の制動制御装置において、車輪速検出手段と、この車輪速検出手段の出力信号を微分して車輪速の微分値を求める第1の微分手段と、上記第1の微分手段で得られた車輪速の微分値を微分して車輪速の2階微分を求める第2の微分手段と、上記第2の微分手段で得られた車輪速の2階微分の符号から制動状態が上記車輪速の減速の度合が収束する安定状態にあるか収束しない不安定状態にあるかを判定する判定手段とを備えるとともに、上記制動力制御手段は、上記判定手段が制動状態が安定状態にあると判定した場合には、上記制動力を増加させ、不安定状態にあると判定した場合には、上記制動力を減じるように上記制動力を制御することを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両の制動制御装置において、上記制動力制御手段が、制動状態が安定状態にある場合に加える制動力を、例えば、階段状などのように不連続に増加させるか、もしくは、折れ線状のようにその増加率が不連続的になるように増加させる制御を行うことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両の制動制御装置において、上記制動力制御手段は、車輪に加える制動力を一定時間毎に増加させるか、制動力の増加の割合を一定時間毎に変化させる制御を行うことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の車両の制動制御装置において、上記一定時間をタイヤ前後振動の時定数よりも長く設定したことを特徴とするものである。なお、上記タイヤ前後振動の時定数とは、ホイールから路面、もしくは、路面からホイールに伝達される前後振動の時定数で、通常のタイヤでは20msec.程度である。
また、請求項5に記載の発明は、車輪に作用する制動力を制御する車両の制動制御方法であって、車輪速の2階微分を求め、上記求められた車輪速の2階微分の符号から制動状態が上記車輪速の減速の度合が収束する安定状態にあるか収束しない不安定状態にあるかを判定するとともに、制動状態が安定状態にあると判定した場合には、上記制動力を増加させ、不安定状態にあると判定した場合には、上記制動力を減じるように上記制動力を制御することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、車両の制動状態を判定する方法であって、車輪速を検出するとともに、この検出された車輪速の2階微分の符号に基づいて、制動状態が上記車輪速の減速の度合が収束する安定状態にあるかどうかを判定することを特徴とする。
本発明によれば、車輪速を検出し、この車輪速の2階微分の符号を用いて車両の制動状態が車輪速の減速の度合が収束する方向に向かっている安定状態にあるかどうかを判定するようにしたので、制動状態を的確に把握することができる。
また、制動状態が車輪速の減速の度合が収束しない状態、すなわち、車輪速が急激に0に向かって減少する不安定状態にあると判定した場合には、車輪に加わる制動力を減じるように上記制動力を制御するようにしたので、ブレーキのON−OFF制御に比較して、制動時のスリップ率の変化が小さい状態で制動制御を行うことができる。したがって、低摩擦路面での制動距離を確実に短縮することができる。
このとき、車輪に加える制動力を階段状や折れ線状などのように不連続に増加させながら車輪速の2階微分の符号を判定するようにすれば、制動状態が安定状態にあるが不安定状態にあるかを明確に判定することができる。また、車輪に加える制動力を一定時間毎に増加させるか、制動力の増加の割合を一定時間毎に変化させることが好ましい。これは、連続的に制動力を変化させると、路面の変化やタイヤの応答性などを考慮して、上記2階微分の判定を行う必要があり、制御則が複雑になるからである。
また、上記一定時間はタイヤ前後振動の時定数よりも長く設定することが好ましく、これにより、車輪の制動状態を安定して行うことができる。
以下、本発明の最良の形態について、図面に基づき説明する。
図1は、本最良の形態に係る車両の制動制御装置10の概略構成を示す図で、同図において、11は走行中の車輪の速度(以下、車輪速という)を検出する車輪速センサ、12は上記車輪速センサ11の出力信号から高周波ノイズを除去するためのローパスフィルタ、13は上記ノイズが除去された車輪速Vwの微分値(dVw/dt)を求める第1の微分手段、14は上記第1の微分手段13で得られた車輪速Vwの微分値(dVw/dt)を微分して車輪速Vwの2階微分(d2w/dt2)を求める第2の微分手段、15は制動状態が安定状態にあるか不安定状態にあるかを判定する判定手段、16は上記車輪速Vwの微分値(dVw/dt)と車輪の慣性モーメントMwとの積から当該車輪のトルクを演算する車輪トルク演算手段、17は車輪に加える制動力をステップ状に増加させるためのステップ波形を生成するステップ波形生成手段、18は車輪を駆動する電気モータ20に駆動電流を供給するモータ駆動手段21を制御して、車輪に加わる制動力を制御する制動力制御手段である。
従来の制動力制御手段は、図示しないブレーキペダルの踏み込み量に応じて車輪に加える制動力を算出して、この算出された制動力(目標制動力)に基づいて、電気モータ20に流れる電流を制御して車輪に加える制動力を連続的に増加させる制御を行うが、本例の上記制動力制御手段18では、図2に示すように、制動力FBを階段関数的に増加させる制御を行う。すなわち、本例では、ステップ波形生成手段17を設けて、所定時間Δt毎にその高さが増加するステップ波形を生成してこれを制動力制御手段18に送り、制動力制御手段18では、上記ステップ波形に応じて、所定時間Δt毎に車輪に作用する制動力FBを増加させるように、上記モータ駆動手段21を制御する。なお、挿図の点線は制動力をON−OFF制御する従来の制動制御方法における制動力FBの時間変化を模式的に示したものである。
判定手段15は、上記第2の微分手段14で得られた車輪速の2階微分(d2w/dt2)の符号から、制動状態が車輪速Vwの減少の度合が収束する方向に向かう安定状態にあるか収束しない方向に向かっている不安定状態にあるかを判定し、その結果を制動力制御手段18に送るもので、上記判定手段15において制動状態が不安定状態にあると判定された場合には、制動力制御手段18は、制動力の増加を中止するとともに、そのときの制動力から上記制動力演算手段16で演算した車輪トルクMw・(dVw/dt)に比例する制動力である減算補正制動力Fwを減算し、この減算された制動力を車輪に加えるように、上記モータ駆動手段21を制御する。
次に、本発明による制動制御方法について説明する。
車輪に制動力を加えると、図3に示すように、制動力の上昇に伴ってスリップ率Sは大きくなり、タイヤ−路面間の摩擦係数は上昇する(安定領域)。更に制動が大きくなり、摩擦係数の最大値を超えると、摩擦係数μはスリップ率Sに対して減少関数になるため、ブレーキがONでかつ制動力を維持した状態では、スリップ率Sは一気に100%となりホイールはロックする(不安定領域)。
ここで、上記図2に示したように、制動力をΔt毎にステップ状に増加させて維持する場合を想定すると、安定領域では、スリップ率Sは制動力から決定される摩擦係数の位置まで上昇して止まるため、図4の実線に示すように、車輪速Vwの減少度は収束する。一方、最大摩擦係数から決定される最大制動力よりも大きな制動力を加えてしまい、制動状態が上記不安定領域に入った場合には、図4の破線に示すように、車輪速Vwは一気に0へ減少してしまう。すなわち、制動がかかった場合には、車輪速の1階微分は安定領域でも不安定領域でも正であるが、車輪速の2階微分は安定領域では正となり、不安定領域では負となる。したがって、制動力の増加の仕方を制御すれば、車輪速の2階微分の符号から制動状態が安定状態にあるか不安定状態にあるかを判定することが可能になる。
制動力増加の具体的な方法としては、上記図2に示したように、制動力FBを所定時間毎、すなわち、周期Δtでステップ状に増加させるのが最も簡単な方法である。本例では、上記制動力FBの各ステップ毎に、判定手段15において車輪速Vwの2階微分の符号を判定する。上記ステップの長さはΔtであるので、制動状態が安定状態にあるか不安定状態にあるかの判定も、この判定に基づいた制動力の制御も上記Δtの周期で行うことになる。以下、上記Δtを制御周期という。
制動状態が安定状態である場合には、車輪速Vwの2階微分(d2w/dt2)は正なので、上記減算補正制動力Fwは0となる。したがって、制動力FBはΔt毎にステップ状に増加するので、図5に示すように、タイヤの摩擦力Fmは徐々に増加する。そして、制動力が更に増加して、制動状態が不安定状態に入った場合には、同図の太い破線で示すように、タイヤの摩擦力Fmは急激に減少する方向に向かうので、車輪速Vwの2階微分(d2w/dt2)は負となる。そこで、本例では、判定手段15により、現在の制動状態を不安定状態と判定し、車輪に加える制動力を、そのときの制動力から上記制動力演算手段16で演算した減算補正制動力Fwを減算した値に減少させる。これにより、図6に示すように、制動状態は安定領域にまで戻り安定状態となる。本発明では、図2の実線に示すように、制動状態が安定状態になると、制動力FBは再びΔt毎にステップ状に増加するので、図5に示すように、タイヤの摩擦力Fmが増加して滑りが減少する。これに対して、図2の破線に示すように、ブレーキのON−OFF制御を行った場合には、図6に示すように、安定状領域への戻り量が大きいので、スリップ率Sの変化が大きくなる。
このように、制御周期Δtで車輪に作用する制動力を制御するようにすれば、図7に示すように、車輪速Vwは車速Vとの差を維持しながら緩やかに減少するので、制動時のスリップ率Sの変化が小さい状態で制動力の制御を行うことができる。したがって、低摩擦路面での制動距離を確実に短縮することができる。
なお、上記制動力の増加を断続的に行う理由は、連続的に制動力を変化させると、路面の変化やタイヤの応答性などを考慮して、上記2階微分の符号の判定を行う必要があり、制御則が複雑になるからである。
また、上記ステップの長さである制御周期Δtとしては、これをタイヤ前後振動の時定数よりも長く設定することが好ましい。これは、タイヤ前後振動の時定数よりも短い制御周期では、制動力変化によるタイヤ接地面の変化の方が車輪速の変化に現れるよりも速く制御量を決定することになるため、制御の安定性に欠けるからである。
このように、本最良の形態によれば、車輪に加わる制動力を制御する制動力制御手段18において、車輪に加える制動力を周期Δtでステップ状に増加させるとともに、上記周期Δtで、車輪速センサ11で検出した車輪速Vwの2階微分(d2w/dt2)の符号の正負から制動状態が安定状態にあるかどうかを判定する判定手段15を設け、制動状態が不安定であると判定された場合には、車輪に加える制動力を減少させるようにしたので、制動時の状態が安定状態か否かを確実に判定することができるとともに、車輪速Vwを車速Vとの差を維持しながら緩やかに減少させることができる。したがって、制動時のスリップ率の変化が小さい状態で制動力の制御を行うことができるので、低摩擦路面での制動距離を確実に短縮することができる。
また、本例では、車体速度Vを検出する手段を省略して、車輪速センサ11で検出した車輪速Vwのみを用いて制動状態の安定性の判定と制動制御を行っているので、制御装置についても簡易化できるという利点を有している。
なお、上記最良の形態では、電気モータにより車輪を駆動する電気自動車の制動制御装置について説明したが、一般のエンジン車にも適用可能である。この場合には、ブレーキ装置の油圧を制御して制動力を制御するので、応答性に関しては電気自動車には劣るものの、従来のブレーキをON−OFFする制御に比べてスリップ率Sの変化が小さくできるので、制動距離を短くすることができる。
また、上記例では、車輪に加える制動力をステップ状に増加させたが、折れ線状に変化させたりするなど、その増加率が不連続的になるように増加させるようにしてもよい。
また、上記例では、制動力制御手段18は、車輪トルクMw・(dVw/dt)に比例する制動力を減算したが、単に、一定量の制動力を減算したり、車輪速Vwの2階微分(d2w/dt2)の大きさに比例する制動力を減算するようにしてもよい。
[実施例]
本発明による制動制御方法と従来のABS制御方法との比較試験を行った。
試験はμ≒0.15程度の低摩擦路面にて車両を走行させるとともに、制動開始時の車速を35km/h〜44km/hの間で変化させて、その制動距離を測定した結果を図8のグラフに示す。
グラフから明らかなように、本発明による制動制御方法を用いた場合には、従来のABS制御を用いた場合に比較して制動距離が約10%程度短縮されていることが分かる。ちなみに、制動開始時の車速が40km/hの場合、従来のABS制御での制動距離が60mであるのに対し、本発明による制動制御方法では制動距離が53mであった。
このときの車体速度Vと車輪速Vwの制動開始から車両停止までの時間変化を比較した制動挙動を図10と図7に示す。図10は従来のABS制御方法を採用した場合の制動挙動であり、図7は本発明による制動制御方法を採用した場合の制動挙動である。
図10と図7とを比較すると、従来のABS制御方法では制動開始後に車輪速が急激に減少してスリップ率Sが増加し、制動状態が不安定状態になり易いことが分かる。ブレーキをOFFにすると車輪速Vwは車速Vに急速に近づきスリップ率Sは小さくなるが、スリップ率Sが回復するとすぐにブレーキONになるため、車輪速Vwは減少・増加を繰り返す。したがって、スリップ率Sも上昇・減少を繰り返すので、制動距離を十分に短縮することができない。
これに対して本発明による制動制御方法では、車輪速Vwは車速Vとの差を維持しながらゆっくりと減少するので、スリップ率Sの変化は小さくなる。したがって、タイヤの滑りを確実に抑制できるので、制動距離を十分に短縮することができる。
このように、本発明によれば、制動時の状態が安定状態か否かを確実に判定することができるとともに、低摩擦路面での制動距離を確実に短縮することができるので、車両の走行安全性を向上させることができる。
本発明の最良の形態に係る車両の制動制御装置の構成を示す図である。 本発明による制動力の増加方法の一例を示す図である。 スリップ率とタイヤの摩擦係数との関係を示す図である。 制動時の車輪速の変化を示す図である。 制動時における摩擦係数の時間変化を示す図である。 制動時における制動力の低減を説明するための図である。 本発明の制動制御方法を採用した場合の制動挙動を示す図である。 本発明の制動制御方法を採用した制動制御と従来のABS制御方法を採用した制動制御における制動距離を比較した図である。 スリップ率とタイヤの摩擦係数との関係を示す図である。 従来のABS制御方法を採用した場合の制動挙動を示す図である。
符号の説明
10 車両の制動制御装置、11 車輪速センサ、12 ローパスフィルタ、
13 第1の微分手段、14 第2の微分手段、15 判定手段、
16 車輪トルク演算手段、17 ステップ波形生成手段、18 制動力制御手段、
20 電気モータ、21 モータ駆動手段。

Claims (6)

  1. 車輪に作用する制動力を制御する制動力制御手段を備えた車両の制動制御装置において、車輪速検出手段と、この車輪速検出手段の出力信号を微分して車輪速の微分値を求める第1の微分手段と、上記第1の微分手段で得られた車輪速の微分値を微分して車輪速の2階微分を求める第2の微分手段と、上記第2の微分手段で得られた車輪速の2階微分の符号から制動状態が上記車輪速の減速の度合が収束する安定状態にあるか収束しない不安定状態にあるかを判定する判定手段とを備えるとともに、上記制動力制御手段は、上記判定手段が制動状態が安定状態にあると判定した場合には、上記制動力を増加させ、不安定状態にあると判定した場合には、上記制動力を減じるように上記制動力を制御することを特徴とする車両の制動制御装置。
  2. 制動状態が安定状態にある場合には、上記制動力制御手段は、車輪に加える制動力を不連続に増加させるか、もしくは、その増加率が不連続的になるように増加させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両の制動制御装置。
  3. 上記制動力制御手段は、車輪に加える制動力を一定時間毎に増加させるか、制動力の増加の割合を一定時間毎に変化させる制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の車両の制動制御装置。
  4. 上記一定時間をタイヤ前後振動の時定数よりも長く設定したことを特徴とする請求項3に記載の車両の制動制御装置。
  5. 車輪に作用する制動力を制御する車両の制動制御方法であって、車輪速の2階微分を求め、上記求められた車輪速の2階微分の符号から制動状態が上記車輪速の減速の度合が収束する安定状態にあるか収束しない不安定状態にあるかを判定するとともに、制動状態が安定状態にあると判定した場合には、上記制動力を増加させ、不安定状態にあると判定した場合には、上記制動力を減じるように上記制動力を制御することを特徴とする車両の制動制御方法。
  6. 車輪速を検出するとともに、この検出された車輪速の2階微分の符号に基づいて、制動状態が上記車輪速の減速の度合が収束する安定状態にあるかどうかを判定することを特徴とする制動状態の判定方法。
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