JP2861140B2 - 車両用ブレーキ圧力制御装置 - Google Patents

車両用ブレーキ圧力制御装置

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JP2861140B2 JP29208589A JP29208589A JP2861140B2 JP 2861140 B2 JP2861140 B2 JP 2861140B2 JP 29208589 A JP29208589 A JP 29208589A JP 29208589 A JP29208589 A JP 29208589A JP 2861140 B2 JP2861140 B2 JP 2861140B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、車両が路面の凹凸が大きい悪路等を走行し
ている場合にも、アンチロック制御が円滑に行われるよ
うにしたブレーキ圧力制御装置に関する。
【従来技術】
従来、車両に用いられているアンチロックのためのブ
レーキ圧力制御装置は、制動時に車輪速度を推定車両速
度と比較することによって、車輪のスリップ量を検出し
て、そのスリップ量が大きくなった時にブレーキ圧を減
圧し、車輪速度が回復し車輪のスリップ量が小さくなっ
た時に、ブレーキ圧を増圧するという制御をスリップ状
態に応じて交互に繰り返すようにして、滑り易い路面等
で、車輪がロックするのを防止している。 このようなアンチロック制御では、車輪のスリップ率
を判定するのに、通常、車輪速度を検出することと、制
動時の車体速度を予測することが必要である。 そして、アンチロック制御における性能を向上させる
ためには、左右の制動輪の車輪速度が独立に検出され、
その車輪速度の低い方を制御のための車輪速度として決
定している。即ち、より早く、車輪のスリップを検出し
て減圧制御の開始タイミングを進めるために、左右の制
動輪の車輪速度の低い方で制御されている。 又、推定車体速度に関しては、左右の制動輪の車輪速
度の大きい方が、より車体速度を近似していることか
ら、左右の制動輪の車輪速度の大きい方に基づいて決定
することが行われている。 しかしながら、あらゆる車両走行状態に対して良好な
アンチロック制御を行うことは甚だ困難であり、特に、
路面の凹凸が大きい悪路では、急ブレーキ操作等が行わ
れた場合に誤動作し易く、不必要なアンチロック制御が
行われるといった不具合が生じていた。 この対策として、特開昭60−22548号公報「アンチス
キッド制御装置」にて開示されたように、車輪加速度が
ある基準を超える回数により走行路面の悪路状態を判定
し、制御感度を変更する方法が知られている。
【発明が解決しようとする課題】
ところが、車両の路面の凹凸が大きい悪路を走行して
いる場合には、路面の凹凸により左右の制動輪の車輪速
度が大きく変動し、制御のための車輪速度と推定車体速
度とが実際の値と大きく異なることとなり、それらの値
から演算により求められたスリップ率には大きな誤差が
含まれ、ブレーキ操作時に誤動作し易いという問題があ
る。 本発明は、上記の課題を解決するために成されたもの
であり、その目的とするところは、車両が路面の凹凸が
大きい悪路を走行している場合でも、アンチロック制御
を良好に行うことのできる車両用ブレーキ圧力制御装置
を提供することである。
【課題を解決するための手段】
発明の構成は、複数の車輪のホイールシリンダにかか
るブレーキ圧力をそれぞれ調圧可能な圧力制御手段と、
複数の車輪の車輪速度をそれぞれ検出する車輪速度検出
手段と、複数の車輪の車輪加速度をそれぞれ検出する車
輪加速検出手段と、車両の走行路面状態と判定する路面
状態判定手段と、路面状態判定手段により走行路面が悪
路状態ではないと判定された場合には、複数の車輪の車
輪速度のうち大きい方に基づいて推定車体速度を算出
し、走行路面が悪路状態であると判定された場合には、
複数の車輪の車輪速度の平均値に基づいて推定車体速度
を算出する推定車体速度演算手段と、路面状態判定手段
により走行路面が悪路状態でないと判定された場合に
は、複数の車輪の車輪速度のうち小さい方の車輪速度と
推定車体速度演算手段にて算出された推定車体速度とを
比較して車輪のスリップ傾向を求め、走行路面が悪路状
態であると判定された場合には、複数の車輪の車輪速度
の平均値と推定車体速度演算手段にて算出された推定車
体速度とを比較して車輪のスリップ傾向を求める車輪ス
リップ判定手段と、を備え、車輪スリップ判定手段の出
力するスリップ傾向に応じて、圧力制御手段を実行する
ことを特徴とする。
【作用】
車輪速度センサ等により構成された車輪速度検出手段
によって、複数の車輪の車輪速度がそれぞれ検出され
る。それらの検出された車輪速度等を用いて車輪加速度
検出手段が車輪加速度を検出する。また、路面状態判定
手段は、走行路面が悪路状態であるか否かを検出する。
この判定結果は、推定車体速度演算手段と車輪スリップ
判定手段とに入力される。 又、制動中の車体の速度、即ち、推定車体速度は、推
定車体速度演算手段により演算される。 その推定車体速度は路面判定手段により走行路面が悪
路状態でないと判定された場合には、複数の車輪の車輪
速度のうち大きい方に基づいて決定され、走行路面が悪
路状態であると判定された場合には、複数の車輪の車輪
速度の平均値に基づいて決定される。 そして、それら車輪速度及び推定車体速度は車輪スリ
ップ判定手段に入力されて、路面判定手段により走行路
面により走行路面が悪路状態でないと判定された場合に
は、複数の車輪の車輪速度のうち小さい方の車輪速度と
推定車体速度とが比較され、走行路面が悪路状態である
と判定された場合には、複数の車輪の車輪速度の平均値
と推定車体速度とが比較されて車輪のスリップ傾向が判
定される。 そのスリップ傾向に応じて、圧力制御弁が実行され
る。 この結果、路面の凹凸が大きい悪路を走行した場合で
も、制御用の車輪速度と推定車体速度において、複数の
車輪の車輪速度の変動に起因する速度差が消去されるこ
とになり、より正確なスリップ傾向を求めることができ
る。従って、アンチロック制御が良好に行われる。
【実施例】
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。 第1図は本発明に係る車両用ブレーキ圧力制御装置を
示した構成図である。 第1図において、11は2系統ブレーキ用としてピスト
ンを直列に配置したブレーキマスタシリンダであるタン
デムマスタシリンダ(以下「マスタシリンダ」とい
う)、12,13は左右の前輪FL,FRのそれぞれのホイールシ
リンダ、14,15は、左右の後輪RL,RRのそれぞれのホイー
ルシリンダであり、前後の分離型の2系統のブレーキ油
圧配管路BR1,BR2が形成されている。 又、16,17は車輪速度センサであり、車輪速度センサ1
6,17は左右の後輪RL,RRに配設され、各々の回転数を検
出している。 21はマスタシリンダ11とブレーキ油圧配管路BR1との
間に配設されたプロポーショニングバルブ(PV)であ
り、プロポーショニングバルブ21はマスタシリンダ11か
らの圧力が所定値を超えると、その後の後輪RL,RRのそ
れぞれのホイールシリンダ14,15への圧力上昇の比率を
小さくする。 23はブレーキペダル踏込スイッチであり、ブレーキペ
ダル踏込スイッチ23のON/OFFにより運転者がブレーキペ
ダル22を踏み込んでいるか否かを検出する。 25は左右の後輪RL,RRのホイールシリンダ14,15の油圧
の増圧/保持/減圧を切り替える圧力制御弁である3ポ
ート3位置構造の電磁弁(3位置弁)である。 電磁弁(3位置弁)25はプロポーショニングバルブ21
の下流側に配設され、左右の後輪RL,RRのホイールシリ
ンダ14,15とリザーバタンク29とに接続されている。 そして、電磁弁(3位置弁)25はA位置ではマスタシ
リンダ11と後輪のホイールシリンダ14,15とを連通して
通常のブレーキ圧力制御動作を行い、B位置ではそれら
ホイールシリンダ14,15のブレーキ圧力を保持し、C位
置ではそれらホイールシリンダ14,15とリザーバタンク2
9とを連通してそれらホイールシリンダ14,15のブレーキ
圧力の減圧を行う。 27,28はチェック弁であり、チェック弁27はプロポー
ショニングバルブ21とリザーバタンク29とを接続するブ
レーキ油圧配管路に配設され、マスタシリンダ11のブレ
ーキ圧力が低下した場合にリザーバタンク29に蓄えられ
たブレーキ作動液をマスタシリンダ11へ送るように配設
されている。又、チェック弁28はプロポーショニングバ
ルブ21と電磁弁(3位置弁)25の間と左右の後輪RL,RR
のホイールシリンダ14,15とを接続するブレーキ油圧配
管路BR2に配設され、ホイールシリンダ14,15のブレーキ
圧力がマスタシリンダ11のブレーキ圧力よりも上昇する
場合に、ホイールシリンダ14,15のブレーキ圧力を逃が
して圧力の過昇を防止する。 30は電子制御装置(ECU)であり、電子制御装置30は
入力、演算及び出力回路等を有し、後述するように、車
輪速度センサ16,17及びブレーキペダル踏込スイッチ23
からの信号に応じて、電磁弁(3位置弁)25を制御し、
左右の後輪RL,RRのホイールシリンダ14,15のブレーキ圧
力を調整する。 又、19は電子制御装置30に接続された警告ランプであ
り、警告ランプ19は電子制御装置30に故障が生じた場
合、そのランプが点灯することにより、運転者等はその
故障を知ることができる。 次に、第1図の車両用ブレーキ圧力制御装置における
電子制御装置30の処理手順を示した第2図のフローチャ
ートに基づいて説明する。 尚、マスタシリンダ11やホイールシリンダ12〜15等の
ブレーキ油圧配管路に配設された各構成部分の作動は従
来のものと同様であり、本文ではそれらの部分について
の説明を省略する。 車両のイグニッションスイッチがONにされると、電子
制御装置30は電源が供給されて動作を開始する。 先ず、ステップ100ではイニシャライズとして、各部
の動作のチェックや制御装置内の各種制御データ及びフ
ラグ等の初期化といった処理を実行する。 次にステップ200に移行して、車輪速度センサ16,17か
らの出力信号に基づき、左右の後輪RL,RRの車輪速度
VRL,VRRと、それらを微分した車輪加速度ARL,ARR、即
ち、 が算出される。 次にステップ300に移行して、ステップ200で算出した
車輪加速度ARL,ARRを基準と比較することにより、現在
走行中の路面が悪路状態であるか否かを判定する路面判
定処理を実行する。 この路面判定処理は第3図に示した如く、先ず、ステ
ップ310で右の後輪RRの車輪加速度ARRと予め設定された
基準加速度KABとが比較判定される。ここで、右の後輪R
Rの車輪加速度ARRの方が基準加速度KABより大きい場合
には走行路面が悪路状態であると判定する。判定結果が
悪路状態であれば、ステップ360に移行する。逆に、基
準加速度KABの方が大きい場合には走行路面が悪路状態
でないと判定し、ステップ320に移行する。 ステップ320では同様に左の後輪RLの車輪加速度ARL
上記基準加速度KABとが比較される。左の後輪RLの車輪
加速度ARLの方が基準加速度KABより大きい場合には走行
路面が悪路状態であると判定し、ステップ360に移行す
る。逆に、基準加速度KABの方が大きい場合には走行路
面が悪路状態でないと判定し、ステップ330に移行す
る。 ステップ310又はステップ320の判定により走行路面が
悪路状態でない又は悪路状態でなくなったという場合に
は、ステップ330以下が実行される。 上述したように、ステップ310でARR>KAB又はステッ
プ320でARL>KABとなる場合には、共に走行路面が悪路
状態であると判定し、ステップ360に移行し、悪路状態
判定カウンタCTBに予め設定された時間に対応した値KTB
をセットした後、ステップ370に移行し、悪路フラグFB
をONとして処理を終了する。 尚、悪路状態判定カウンタCTBは悪路状態であるとい
う判定を維持するための時間を計時するカウンタであ
る。 そして、ステップ330では悪路状態判定カウンタC
TBが、CTB>0であり走行路面が悪路状態であるか否か
が判定される。悪路状態判定カウンタCTBが0の場合に
は、走行路面が悪路状態でない又は悪路状態でなくなっ
たとして、ステップ340に移行する。 ステップ340では悪路状態を示すフラグである悪路フ
ラグFBをOFFとする。 尚、上述のステップ330で悪路状態判定カウンタCTB
0の場合には、走行路面の悪路状態が続いており、ステ
ップ350に移行し、悪路状態判定カウンタCTBを1つだけ
減算させる。 次に、電子制御装置30は第2図のプログラムにおける
ステップ400へ移行し、ステップ200で算出した左右の後
輪RL,RRの車輪速度VRL,VRRから近似車体速度、即ち、車
体速度推定値として推定車体速度VBを求める推定車体速
度演算処理を実行する。 この推定車体速度演算処理は第4図に示した如く、先
ず、ステップ410で上述の悪路フラグFBがONであるか否
かが判定される。走行路面が悪路状態でなく悪路フラグ
FBがOFFであれば、ステップ420に移行する。又、走行路
面が悪路状態であり悪路フラグFBがONであれば、ステッ
プ430に移行する。 ステップ420では左右の後輪RL,RRの車輪速度VRL,VRR
のうち大きい方を判定して、その速度をWR1とする。 [WR1←max(VRL,VRR)] ステップ430では左右の後輪RL,RRの車輪速度VRL,VRR
の平均値を求め、その速度をWR1とする。 続く、ステップ440では前回の推定車体速度VB(n−
1)から予め設定されている減速度上限値KDに演算間隔
時間Tを乗じた値を減算して、その結果をWR2とする。 [WR2←VB(n−1)−KD・T] 次にステップ450に移行して、前回の推定車体速度VB
(n−1)に、予め設定されている加速度上限値KUに演
算間隔時間Tを乗じた値を加算して、その結果をWR3と
する。 [WR3←VB(n−1)+KU・T] 次にステップ460に移行して、これまでのステップで
求めたWR1,WR2,WR3の中間値を求め、その速度を今回の
推定車体速度VB(n)とする。 [VB(n)←MED(WR1,WR2,WR3)] そして、ステップ470に移行し、上記推定車体速度VB
からKV1,KV2をそれぞれ減算して制御用基準速度V1,V2
算出して処理を終了する。 [V1←VB−KV1,V2←VB−KV2] ここで、KV1,KV2は予め設定されたスリップ量を表
す。 次に、電子制御装置30は第2図のプログラムにおける
ステップ500へ移行し、ステップ200で算出した左右の後
輪RL,RRの車輪速度VRL,VRR及び車輪加速度ARL,ARRの状
態を判定して制御モードを定める制御モード判定処理を
実行する。 この制御モード判定処理は第5図に示した如く、先
ず、ステップ505では上述の悪路フラグFBがONであるか
否かが判定される。走行路面が悪路状態でなく悪路フラ
グFBがOFFであれば、ステップ510に移行する。又、走行
路面が悪路状態であり悪路フラグFBがONであれば、ステ
ップ515に移行する。 ステップ510では左右の後輪RL,RRの車輪速度VRL,VRR
のうち小さい方を制御用車輪速度VCとする。 [VC←min(VRL,VRR)] そして、左右の後輪RL,RRの車輪加速度ARL,ARRのうち
その輪の車輪加速度A**を制御用車輪加速度ACとす
る。 又、ステップ515では左右の後輪RL,RRの車輪速度VRL,
VRRの平均値を制御用車輪速度VCとする。 そして、左右の後輪RL,RRの車輪加速度ARL,ARRの平均
値を制御用車輪加速度ACとする。 続く、ステップ520ではブレーキペダル22が踏み込ま
れ、ブレーキペダル踏込スイッチ23がONとなっているか
否かが判定される。ブレーキペダル踏込スイッチ23がON
であると、現在ブレーキペダル22が踏み込まれて制動操
作が行われており、ステップ525に移行する。又、ブレ
ーキペダル踏込スイッチ23がOFFであれば、現在ブレー
キペダル22が踏み込まれておらず制動操作が行われてい
ないので、次の制動に備えてステップ580に移行する。 ステップ525では、現在ブレーキ圧力制御が作動中で
あることを示す制御中フラグFCがONになっているか否か
が判定される。制御中フラグFCがONになっており現在ブ
レーキ圧力制御が作動中であれば、ステップ530に移行
する。又、制御中フラグFCがOFFになっておりブレーキ
圧力制御が作動中でなければ、ステップ540に移行す
る。 ステップ530では制御用車輪速度VC及び制御用車輪加
速度ACがそれぞれ制御用基準速度V1,V2及び制御用基準
加速度A1,A2と比較され、それらの大小関係で特定され
る状態により第6図(a)に示したモード選択Iマップ
から1つのモードが選択される。モード選択Iマップの
選択結果がモードでない場合には、ステップ535に移
行する。又、モード選択Iマップの選択結果がモード
で後輪のスリップが大きくロック傾向、即ち、制動過大
である場合には、ステップ555に移行する。 ステップ535ではモード選択Iマップの選択結果がモ
ードの場合には、後輪の制動が適性であり、ステップ
560に移行する。又、モード選択Iマップの選択結果が
モードでなく、即ち、モードで制動を増大する余地
がある場合には、ステップ565に移行する。 一方、上述のモード選択と同様に、ステップ540にお
いては、選択結果がモードであるか否か、ステップ54
5においては、選択結果がモードであるか否かが判定
され、第6図(b)に示したモード選択IIマップから1
つのモードが選択される。 ステップ540でモード選択IIマップの選択結果がモー
ドでない場合には、ステップ545に移行する。又、モ
ード選択IIマップの選択結果がモードの場合には、ス
テップ550に移行し、制御中フラグFCをONとして、上述
と同様に、ステップ555に移行する。 ステップ545ではモード選択IIマップの選択結果がモ
ードであると、上述と同様に、ステップ560に移行す
る。又、モード選択IIマップの選択結果がモードでな
く、即ち、モードでやはり制動を増大する余地がある
場合には、ステップ580に移行する。 第6図(a)及び第6図(b)に示したマップで、V1
は車輪のスリップ量を判定する第1の制御用基準速度
で、V2は車輪のスリップ量を判定する第2の制御用基準
速度であり、前述の通りに推定車体速度VBに対して予め
設定されたスリップ量或いはスリップ率から求められ
る。又、前述のように、A1は車輪がスリップ傾向にある
か否かを判定する第1の制御用基準加速度で、A2は車輪
が復帰傾向にあるか否かを判定する第2の制御用基準加
速度であり、予め設定された定数(例えば、+0.3G)で
ある。 ステップ555では制御モードを減圧モードとする。
又、ステップ560では、制御モードを保持モードとす
る。 一方、ステップ565ではステップ増圧モードの連続時
間を計時しているカウンタCPが予め設定された時間に対
応した値KCPを越えているか否かが判定される。カウン
タCPがKCPを越えていない場合には、ステップ570に移行
する。又、カウンタCPがKCPを越えている場合には、ス
テップ580に移行する。 ステップ570では上記カウンタCPに1を加算し、ステ
ップ575に移行して、制御モードをステップ増圧モード
とする。尚、このステップ増圧モードは、既に制御中で
ある場合に制動の急増を防ぎつつブレーキ圧力を増すた
めに、保持モードと所定時間の増圧モードの組み合わせ
から成っている。 又、ステップ580では制御中フラグFCをOFFとし、ステ
ップ585に移行し、制御モードを増圧モードとする。 ステップ555、ステップ560及びステップ585に続くス
テップ590では、上記カウンタCPをクリアして処理を終
了する。 次に、再び、電子制御装置30は第2図のプログラムに
おけるステップ600へ移行し、ステップ500で判定した制
御モードを電磁弁制御信号として電磁弁(3位置弁)25
へ出力する。 その結果、減圧モードの場合には、電磁弁(3位置
弁)25がC位置にセットされて、左右の後輪RL,RRのホ
イールシリンダ14,15のブレーキ圧力の減圧を行う。
又、保持モードの場合には、電磁弁(3位置弁)25がB
位置にセットされて、左右の後輪RL,RRのホイールシリ
ンダ14,15のブレーキ圧力を保持する。又、増圧モード
の場合には、電磁弁(3位置弁)25がA位置にセットさ
れて、通常のブレーキ動作が可能である。一方、ステッ
プ増圧モードの場合には、電磁弁(3位置弁)25は所定
時間だけB位置からA位置に切り替わって、段階的なブ
レーキ圧力の増圧を可能とする。 このようにして、制動時に左右の後輪RL,RRはロック
が防止され、その回転状態を良好な制動性が得られるス
リップ率領域に維持される。 次に、本発明による装置の制御を、本発明を適用しな
い場合と比較して説明する。 第7図は本発明を適用しない場合の左右の後輪RL,RR
の後輪速度VRL,VRR、推定車体速度VB、制御用車輪速度V
C、制御用車輪加速度ACとブレーキ圧力制御信号の関係
を示している。 路面の凹凸の大きい悪路を走行した場合、車輪速度V
RL,VRRが変動し、推定車体速度VBと制御用車輪速度VC
大きく差が生ずる。この時にブレーキ操作が行われる
と、車輪がスリップしていないにも拘わらず、アンチロ
ック制御が行われるという誤動作の問題が生じてしま
う。 第8図は本発明を適用した場合の左右の後輪RL,RRの
車輪速度VRL,VRR、推定車体速度VB、制御用車輪速度
VC、制御用車輪加速度ACとブレーキ圧力制御信号の関係
を示している。 路面の凹凸の大きい悪路を走行した場合でも、車輪速
度VRL,VRRの変動の大きくなったことを車輪加速度を監
視することによって判定し、その場合、推定車体速度の
算出に用いる車輪速度と制御モード判定に用いる制御用
車輪速度とを左右の後輪RL,RRの車輪速度VRL,VRRの平均
値である平均車輪速度に切り換えることによって推定車
体速度VBと制御用車輪速度VCとの間に大きな差が生じな
くなる。 このため、ブレーキ操作が行われてもスリップ状態が
生じない場合には、アンチロック制御は行われず誤動作
の防止が可能となる。
【発明の効果】
本発明によれば、上述の通り、車両が路面の凹凸が大
きい悪路を走行している場合でも、アンチロック制御を
良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の具体的な一実施例に係る車両用ブレー
キ圧力制御装置を示した構成図。第2図は同実施例装置
で使用されている電子制御装置の処理手順を示したフロ
ーチャート。第3図は第2図のフローチャートのステッ
プ300における処理を詳細に説明するためのフローチャ
ート。第4図は第2図のフローチャートのステップ400
における処理を詳細に説明するためのフローチャート。
第5図は第2図のフローチャートのステップ500におけ
る処理を詳細に説明するためのフローチャート。第6図
(a)及び第6図(b)は第5図のフローチャートに用
いるモード選択マップを示した説明図。第7図は本発明
を適用しない場合の制御を説明するためのタイムチャー
ト。第8図は本発明を適用した場合の第7図と同様なタ
イムチャート。 11……マスタシリンダ 12,13,14,15……ホイールシリンダ 16,17……車輪速度センサ 21……プロポーショニングバルブ 22……ブレーキペダル 23……ブレーキペダル踏込スイッチ 25……電磁弁(3位置弁) 27,28……チェック弁、29……リザーバタンク 30……電子制御装置 BR1,BR2……ブレーキ油圧配管路 FL,FR……左右の前輪 RL,RR……左右の後輪

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の車輪のホイールシリンダにかかるブ
    レーキ圧力をそれぞれ調圧可能な圧力制御手段と、 複数の車輪の車輪速度をそれぞれ検出する車輪速度検出
    手段と、 前記複数の車輪の車輪加速度をそれぞれ検出する車輪加
    速度検出手段と、 車両の走行路面状態を判定する路面状態判定手段と、 前記路面状態判定手段により走行路面が悪路状態ではな
    いと判定された場合には、前記複数の車輪の車輪速度の
    うち大きい方に基づいて推定車体速度を算出し、走行路
    面が悪路状態であると判定された場合には、前記複数の
    車輪の車輪速度の平均値に基づいて推定車体速度を算出
    する推定車体速度演算手段と、 前記路面状態判定手段により走行路面が悪路状態でない
    と判定された場合には、前記複数の車輪の車輪速度のう
    ち小さい方の車輪速度と前記推定車体速度演算手段にて
    算出された推定車体速度とを比較して前記車輪のスリッ
    プ傾向を求め、走行路面が悪路状態であると判定された
    場合には、前記複数の車輪の車輪速度の平均値と前記推
    定車体速度演算手段にて算出された推定車体速度とを比
    較して前記車輪のスリップ傾向を求める車輪スリップ判
    定手段と、を備え 前記車輪スリップ判定手段の出力するスリップ傾向に応
    じて、前記圧力制御手段を実行することを特徴とする車
    両用ブレーキ圧力制御装置。
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