JP2707722B2 - ブレーキ圧力制御装置 - Google Patents

ブレーキ圧力制御装置

Info

Publication number
JP2707722B2
JP2707722B2 JP13067389A JP13067389A JP2707722B2 JP 2707722 B2 JP2707722 B2 JP 2707722B2 JP 13067389 A JP13067389 A JP 13067389A JP 13067389 A JP13067389 A JP 13067389A JP 2707722 B2 JP2707722 B2 JP 2707722B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
wheels
brake
control
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP13067389A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02310157A (ja
Inventor
多佳志 渡辺
周策 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP13067389A priority Critical patent/JP2707722B2/ja
Publication of JPH02310157A publication Critical patent/JPH02310157A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2707722B2 publication Critical patent/JP2707722B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、左右の制動輪の半径が異なった場合にも、
アンチロック制御が円滑に行われるようにしたブレーキ
圧力制御装置に関する。
【従来技術】
従来、この種の装置として、制動時に車輪のスリップ
量を検出して、そのスリップ量が大きくなった時にブレ
ーキ圧を減圧し、車輪速度が回復し車輪のスリップ量が
小さくなった時に、ブレーキ圧を増圧するという制御を
スリップ状態に応じて交互に繰り返すようにして、車輪
のロックを防止した装置が知られている(例えば、特開
昭49−1968号公報)。
【発明が解決しようとする課題】
このようなアンチロック制御では、車輪のスリップ率
を判定するのに、通常、車輪速度を検出することと、制
動時の車体速度を予測することが必要である。 そして、車輪速度は、アンチロック性能を向上させる
ためには、複数の制動輪の車輪速度が独立に検出され、
その車輪速度の低い方を制御のための車輪速度として決
定されている。即ち、より早く、車輪のスリップを検出
して減圧制御の開始タイミングを進めるために、複数輪
の車輪速度の低い方で制御されている。 又、推定車体速度に関しては、複数輪の車輪速度の大
きい方が、より車体速度に近似していることから、複数
輪の車輪速度の大きい方に基づいて決定することが行わ
れている。 このため、予備タイヤの使用により複数輪の半径が異
なった場合には、制御のための車輪速度、推定車体速度
とが大きく異なることになり、演算により求められたス
リップ率に大きな誤差が含まれ、アンチロック制御が制
度良く行われないという問題がある。 本発明は上記課題を解決するために成されたものであ
り、その目的は、制動輪の半径が異なる場合でも、アン
チロック制御を制度良く行うことである。
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1においては、第1図に示すように、
圧力弁手段A2、車輪速度センサA3,A4、車輪半径判定手
段A5、車輪速度演算手段A6、推定車体速度演算手段A7、
スリップ演算手段A8、圧力制御手段A9とで構成される。 圧力弁手段A2は車輪のブレーキ油圧経路に配設され車
輪のホイールシリンダA1のブレーキ圧力を調圧する手段
である。 車輪速度センサA3,A4は、複数の制動輪の車輪速度を
それぞれ検出するセンサである。 車輪半径判定手段A5は、車輪速度センサA3,A4の検出
する複数の制動輪の車輪速度を入力し、複数の制動輪の
半径の相違の程度を判定する手段である。 車輪速度演算手段A6は、車輪速度センサA3,A4により
検出された複数の制動輪の車輪速度から、スリップ傾向
を求めるための制御用車輪速度を演算する手段である。
車輪半径判定手段により複数輪の半径が相違しないと判
定された場合には、スリップ傾向を求めるための制御用
車輪速度を車輪速度センサにより検出された複数の制動
輪の車輪速度の小さい方の値又は平均値とし、複数輪の
半径が所定の程度相違すると判定された場合には、制御
用車輪を検出された複数の制動輪の車輪速度の平均値と
する。 推定車体速度演算手段A7は、車輪半径判定手段A5によ
り複数輪の半径が相違しないと判定された場合には、推
定車体を検出された複数の制動輪の車輪速度のうち大き
い方に基づいて求め、複数輪の半径が所定の程度相違す
ると判定された場合には、推定車体速度を検出された複
数の制動輪の車輪速度の平均値に基づいて求める手段で
ある。 スリップ演算手段A8は、車輪速度演算手段A6の出力す
る制御用車輪速度と推定車体速度演算手段A7の出力する
推定車体速度から車輪のスリップ傾向を求める手段であ
る。 圧力制御手段A9は、スリップ演算手段A8の出力するス
リップ傾向に応じて、圧力弁手段A2を制御して、ブレー
キ圧力を制御する手段である。 本発明の請求項2においては、上述の圧力弁手段A2か
ら車輪速度演算手段A6と同様の構成を有し、かつ圧力制
御手段が車輪速度演算手段の出力する制御用車輪速度に
基づいて、圧力弁手段A2を制御してブレーキ圧力を制御
する。
【作用】
請求項1のものでは、複数の制動輪の実際の車輪速度
は、車輪速度センサA3とA4により独立に検出される。そ
して、その検出された車輪速度は、車輪半径判定手段A5
に入力され、複数の車輪速度が所定程度相違するとき、
複数の制動輪の半径が相違すると判定される。その判定
結果は、車輪速度演算手段A6と推定車体速度演算手段A7
に入力される。 車輪速度演算手段A6により、スリップ傾向を求めるた
めの制御用車輪速度が演算される。複数輪の半径が相違
しない場合には制御用車輪速度は複数の制動輪の車輪速
度の小さい方の値又は平均値で決定され、複数輪の半径
が所定の程度相違する場合には制御用車輪速度は検出さ
れた複数の制動輪の車輪速度の平均値で決定される。 又、制動中の車体の速度、即ち、推定車体速度は、推
定車体速度演算手段A7により演算される。その推定車体
速度は、車輪半径判定手段A5により複数輪の半径が相違
しないと判定された場合には、複数の制動輪の車輪速度
のうち大きい方に基づいて決定され、複数輪の半径が所
定の程度相違すると判定された場合には、検出された複
数の制動輪の車輪速度の平均値に基づいて決定される。 そして、その制御用車輪速度と推定車体速度は、スリ
ップ演算手段A8に入力されて、その手段により車輪のス
リップ傾向が判定される。そのスリップ傾向は圧力制御
手段A9により入力されその手段によりそのスリップ傾向
に応じて、圧力制御手段A2が制御されてブレーキ圧力が
制御される。 この結果、複数輪の半径が異なった場合でも、制御用
車輪速度と推定車体速度において、車輪の半径が異なる
ことに起因する速度差が消去されることになり、より正
確なスリップ傾向を求めることができる。したがって、
アンチロック制御が精密に行われる。 請求項2のものては、車輪速度演算手段により演算し
た制御用車輪速度に基づいて、ブレーキ圧力を制御する
ことで、車輪の半径が異なることに起因する誤差を少な
くして、正確なブレーキ圧力制御を行うことができる。
【発明の効果】
本発明における請求項1では、複数の車輪速度の相違
の程度により、複数の制動輪の半径の相違の程度を判定
し、複数の制度輪の半径が異ならない場合には、制御用
車輪速度は複数の車輪速度の小さい方又は平均値で求
め、推定車体速度は複数の車輪速度の大きい方の値に基
づいて決定し、複数の制動輪の半径が異なる場合には、
制御用車輪速度は複数の車輪速度の平均値で求め、推定
車体速度は複数の車輪速度の平均値に基づいてもとめる
ようにしているので、複数の制動輪の半径が異なって
も、スリップのない状態では、制御用車輪速度と推定車
体速度の差が消去されるので、ステップ傾向が制度良く
検出できる。したがって、アンチロック制御が制度良く
行われる。 また、請求項2における発明では、複数の車輪速度の
相違の程度により、複数の制動輪の半径の相違の程度を
判定し、複数の制度輪の半径が異ならない場合には、制
御用車輪速度は複数の車輪速度の小さい方で求め、推定
車体速度は複数の車輪速度の大きい方の値に基づいて決
定し、複数の制動輪の半径が異なる場合には、制御用車
輪速度は複数の車輪速度の平均値で求め、推定車体速度
は複数の車輪速度の平均値に基づいてもとめるようにし
ているので、複数の制動輪の半径が異なっても、ブレー
キ圧力制御を正確に行うことができる。 第2図において、ブレーキペダル9の作動により加圧
されるマスタシリンダ1には前輪及び後輪の2系統の油
圧経路11,12が接続されている。その後輪の油圧経路12
にはプロポーショニングバルブ13と3ポート3位置構造
の電磁弁(3位置弁)14が配設されている。そのプロポ
ーショニングバルブ13は、マスタシリンダ1の油圧が所
定値を越えると、その後の後輪のホイールシリンダ4、
5のブレーキ圧力の上昇比率を前輪のホイールシリンダ
2、3のそれに比べて小さくするためのバルブである。 電磁弁14の作動位置がA位置の時には、マスタシリン
ダ1で加圧された圧油が油圧経路15を介して左右後輪の
ホイールシリンダ4,5に供給され、ブレーキ圧力は加圧
状態となる。この状態は通常のブレーキ動作状態であ
る。又、電磁弁14の作動位置がB位置の時には、油圧経
路15は他の油圧経路12、16に対して遮断され、ホイール
シリンダ4,5内の油圧は保持され、ブレーキ圧力は保持
状態となる。更に、電磁弁14の作動位置がC位置の時に
は、油圧経路15は油圧経路12と遮断されるが油圧経路16
と連通し、ホイールシリンダ4,5内の圧油は油圧経路1
5、16を介して、リザーバ6に戻され、ブレーキ圧力は
減圧状態となる。 又、油圧経路15はチェック弁8を介して油圧経路12と
接続されており、ブレーキペダル9の復元に伴いマスタ
シリンダ1内の油圧が減圧されると、ホイールシリンダ
4、5内のブレーキ油は一部マスタシリンダ1に還元さ
れ、ホイールシリンダ4、5は無圧状態となり、ブレー
キは解放される。 又、油圧経路16はチェック弁7を介して油圧経路12と
接続されており、同様に、ブレーキペダル9の復元に伴
うマスタシリンダ1の減圧により、リザーバ6に溜めら
れたブレーキ油は完全にマスタシリンダ1に還流され
る。 尚、前輪のブレーキ系統は、油圧経路11によりマスタ
シリンダ1とホイールシリンダ2、3とを直接接続する
ことにより構成されている。 その他、左右後輪の回転速度を検出する速度センサ1
7、18が配設されている。これら速度センサ17、18及び
ブレーキペダル9が作動状態か否かを検出するブレーキ
スイッチ10の出力信号は、これらの信号に応じて電磁弁
14の弁位置を制御する電子制御装置20に入力している。 次に、電子制御装置20の作用について説明する。 第3図に示すタイミングチャートに沿って、制御手順
を説明する。 通常、電磁弁14の作動位置はA位置となっおり、ブレ
ーキペダル9が、時刻t1において作動すると、前輪及び
後輪のホイールシリンダ2、3、4、5のブレーキ圧力
は向上しブレーキがきき始める、すると、実際の車体速
度Vは図示するように減少し、この時の予測される推定
車体速度VBは所定の関数で減少する。又、制御用車輪速
度VwCは急激に減少し、予測される推定車体速度VBとの
間で速度差を生じ、スリップ傾向は急激に大きくなる。
この制御用車輪速度VwCは、左右の車輪半径が異ならな
い通常の状態では、実際に検出された左右輪の車輪速度
のうち低い方が選択されている。 このスリップ傾向を判定する基準として、基準速度Vs
が設定されている。この基準速度Vsは、推定車体速度VB
に所定のスリップ率を考慮したある関数で決定されてい
る。 時刻t2で後輪の制御用車輪速度VwCが基準速度Vsより
低くなると、即ち、スリップがある所定量より大きくな
ると、電磁弁14の作動位置はA位置からC位置に切換ら
れる。すると、ホイールシリンダ4、5の圧油がリザー
バ6に戻され、ブレーキ圧力は減圧される。ブレーキ圧
力が減圧されると、車輪加速度AwCは、減少勾配が小さ
くなり、極小となり、その後、増加傾向となる。尚、こ
の車輪加速度AwCは制御用車輪速度VwCの時間微分で演算
されている。この車輪加速度AwCが極小となる時刻t
3で、電磁弁14の作動位置はB位置に切換られ、ブレー
キ圧力はその減圧状態に保持される。すると、車輪加速
度AwCは増加傾向となり、ついには、時刻t4を越えると
正値をとるようになる。車輪加速度AwCが正値をとると
制御用車輪速度VwCは増加傾向となり、スリップ率が次
第に減少する。そして、時刻t5において、制御用車輪速
度VwCは所定の関数で減少するその時の基準速度Vsを越
えるようになる。 その時刻t5から、電磁弁14の作動位置をA位置とB位
置とで交互に切り換えるステップ増圧制御が行われる。
すると、車輪は低いスリップ状態となり、ブレーキ作用
により車輪および車体が効果的に減速される。そして、
制御用車輪速度VwCが基準速度Vsより低くなる時刻t6
ら、時刻t2から行われた制御と同様な制御が再度繰り返
し実行される。 次に、上記の油圧制御を指令する電子制御装置20の処
理手順について第4図を参照して説明する。 第4図のプログラムは、ステップ102以下が例えば5ms
毎に繰り返し実行される。 ステップ100では、各部の動作チェック及びフラグの
初期設定が行われる。又、制御フェーズはフェーズIIが
セットされる。フェーズIIは左右輪の半径が異なる場合
の制御フェーズである。又、フェーズIは左右輪の半径
が異ならない通常状態での制御フェーズであり、フェー
ズIIIは左右輪の半径が大きく異なる場合であって、ア
ンチロック制御をしない方が望ましいような異常状態で
の制御フェーズである。 次のステップ102では、車輪速度センサ17,18の出力信
号に基づいて左後輪の車輪速度VwRR,右後輪の車輪速度V
wRLが演算される。 ステップ104では、ステップ102で演算された車輪速度
VwRL,VwRRより左後輪の車輪加速度AwRL,右後輪の車輪加
速度AwRRが演算される。 次に、ステップ106へ移行して、車輪速度VwRL,VwRRの
値より、左右後輪のタイヤ径の比P(以下「タイヤ径
比」という)を下式より求める。 但し、MiN(VwRR,VwRL)は、左右輪の車輪速度のうち
小さい方の値を意味し、MAX(VwRR,VwRL)は左右輪の車
輪速度のうち大きい方の値を意味する。 次に、ステップ108にて、タイヤ径比Pが所定の第1
基準値KIと比較される。この、第1基準値KIは、タイヤ
径の異なる程度を判別する基準である。タイヤ径比Pが KI<P を満たす場合には、左右輪の半径は異ならないと判定さ
れ、この状態が所定時間TI継続して検出されると、初め
て状態はフェーズIとされる。タイヤ径比Pが上記条件
を満たす場合には、ステップ110へ移行して、カウンタC
Iがインクリメントされ、カウンタCII,CIIIはクリアさ
れる。カウンタCI,CII,CIIIは、それぞれ、制御フェー
ズI,II,IIIを決定するためのカウンタである。 一方、ステップ108での判定がNOの場合にはステップ1
12において、更に、タイヤ径比Pが所定の第2基準値KI
Iと比較される。この、第2基準値KIIは第1基準値KIよ
り小さい値であり、タイヤ径比Pが、 KII≦P≦KI を満たす場合には、左右輪の半径が異なると判定され、
この状態が所定時間TII継続して検出されると、初めて
状態はフェーズIIとされる。タイヤ径比Pが上記条件を
満たす場合には、ステップ114へ移行し、カウンタCIIが
インクリメントされ、カウンタCI,CIIIはクリアされ
る。即ち、フェーズIIを決定するために、上記状態の継
続時間が計測される。 又、タイヤ径比Pが、 P<KII を満たす場合には、左右輪の半径が大きく異なり、アン
チロック制御が不能であると判定され、この状態が所定
時間TIII継続する場合には、初めて、状態はフェーズII
Iとされる。上記条件が満たされる場合には、ステップ1
16へ移行し、ウンタCIIIがインクリメントされ、カウン
タCI,CIIはクリアされる。即ち、フェーズIIIを決定す
るために、上記状態の継続時間が計測される。 尚、上記の第1基準値KI、第2基準値KIIは、本実施
例では、KI=0.95,KII=0.6とした。 次のステップ119〜128は、それぞれの上記状態の継続
時間を判別して、制御フェーズを決定するステップであ
る。 即ち、ステップ119では、カウンタCIの値が基準値TI
と比較され T1<C1 を満たす場合には、ステップ120へ移行して、制御フェ
ーズはフェーズIに設定される。又、ステップ122で
は、カウンタCIIの値が基準値TIIと比較され、 TII<CII を満たす場合には、ステップ124へ移行して、制御フェ
ーズがフェーズIIに設定される。又、ステップ126で
は、カウンタCIIIの値が基準値TIIIと比較され、 TIII<CIII を満たす場合には、ステップ128へ移行して、制御フェ
ーズはフェーズIIIに設定される。 尚、各基準値の値は、本実施例では、 TI=3sec,TII=TIII=5sec に設定されている。 上記のステップ119,122,126において、全て判定結果
がNOの場合には、設定されている制御フェーズに変化は
なく、ステップ130へ移行する。 ステップ130−140において、設定された制御フェーズ
に応じて、制御用車輪速度Vwc、車輪加速度VwCP、推定
車体速度VB、基準速度Vsが演算され、それらの数値に応
じて、減圧、増圧制御が行われる。 ステップ130では、制御フェーズがフェーズIか否か
が判定され、判定結果がYESの場合には、ステップ132で
フェーズI用の制御用車輪速度Vwc、車輪加速度VwCP、
推定車体速度VB、基準速度Vsが演算され、ステップ140
でそれらの値に応じて、減圧、増圧制御が行われ、警告
灯21も消灯される。 フェーズIでは、 VwC=MiN(VwRR,VwRL) AwC=制御車輪速度に対応する車輪速度の加速度 VB(n)=MED[VwM(n),VB(n−1)+Kup・T,VB
(n−1)+Kdw・T] Vs=VB−(KM・VB+KS) ただし、NiNは、2者のうち最小の方の値を、VwM
(n)は左右輪の車輪速度のうち、大きい方の値を、ME
Dは3者のうち、中間値を意味する。Kupは加速度上限、
Kdwは減速度上限であり、Tは経過時間である。上記の
式は、前回と今回の推定車体速度VBの速度差を、加速時
には加速度Kupによる速度以下に、減速時は減速度Kdw
よる速度以下に制限するものである。つまり、大きい方
の車輪速度VwMと、前回求めた推定車体速度VB(n−
1)から加速度Kupで加速した場合の速度VB(n−1)
+Kup・Tと、前回求めた推定車体速度VB(n−1)か
ら減速度Kdwで減速した場合の速度VB(n−1)+Kdw
Tとの3者を比較し、このうち中間の値を今回の推定車
体速度VB(n)とするものである。 又、ステップ130での判定結果がNOの場合には、ステ
ップ134へ移行して、制御フェーズがフェーズIIか否か
が判定され、判定結果がYESの場合には、ステップ136で
フェーズII用の制御用車輪速度Vwc、車輪加速度VwCP、
推定車体速度VB、基準速度Vsが演算され、同様にステッ
プ140でそれらの値に応じて、減圧、増圧の制御が行わ
れ、警告灯21も消灯される。 フェーズIIでは、 VwC=(VwRR+VwRL)/2 AwC=(AwRR+AwRL)/2 VB(n)=MED[(VwRR+VwRL)/2,VB(n−1)+Kup
・T,VB(n−1)+Kdw・T] Vs=VB−(KM・VB+KS) 但し、AwRR,AwRLは、それぞれ、左輪加速度、右輪加
速度である。 上式により、それぞれの値が求められる。即ち、制御用
車輪速度VwCは検出された左右輪の車輪速度の平均値
で、推定車体速度は同様に左右輪の平均値を特性決定の
1つの要素として決定される。 したがって、左右後輪のタイヤ径が異なっても、制御
用車輪速度VwCは左右輪の平均値で与えられ、推定車体
速度VBも左右輪の平均値が使用されているので、制動が
かかっていない場合には、制御用車輪速度VwCと推定車
体速度VBとの間に差は無く、したがって、制動中の車輪
のスリップを適正に検出することができる。 更に、ステップ134の判定がNOの場合には、制御フェ
ーズはフェーズIIIであるので、アンチロック制御が不
能な程、左右輪の半径が異なっているとして、ステップ
138で、アンチロック制御を行わず、かつその事を運転
者に知らせるために、警告灯21を点灯する。 次に、ステップ140で実行される、減圧、増圧の処理
手順を第5図を参照して説明する。 ステップ200で、現在、車輪は油圧制御中か否かが制
御中フラグがセットされているか否かで判定される。最
初の実行サイクルではフラグはリセットされているの
で、車輪は制御中でないことになり、ステップ202で車
輪速度VwCと基準速度Vsとの大小比較が実行され、車輪
速度VwCが基準速度Vsより小さくない場合には、スリッ
プは所定量に達していないと判断し、ステップ204へ移
行して、電磁弁14の作動位置がA位置となるような増圧
指令信号が出力される。尚、通常は、電磁弁14の作動位
置はA位置であるので、これによる電磁弁の作動位置の
変化は見られない。そして、ステップ206で制御中フラ
グがオフに設定され、本プログラムは終了する。 そして、ブレーキペダル9が作動し、車輪に制動がか
かるとスリップ率は大きくなり、車輪速度VwCは基準速
度Vsより小さくなり、ステップ202の判定がYESとなる。
このタイミングは第3図の時刻t2である。すると、ステ
ップ208へ移行して、ステップ202と同様に、車輪速度Vw
Cと基準速度Vsとの大小比較が実行され、車輪速度VwCが
基準速度Vsより小さい場合には、スリップ状態であるの
で、ステップ210へ移行する。ステップ210では、現実行
サイクル時の車輪加速度AwC(n)と前実行サイクル時
の車輪加速度AwC(n−1)との大小比較が行われ、現
実行サイクル時の車輪加速度AwC(n)が前実行サイク
ル時の車輪加速度AwC(n−1)よりも小さい場合、即
ち、車輪加速度が減少傾向にある場合には、ステップ21
2へ移行する。そして、ステップ212で電磁弁14の作動位
置C位置とする減圧制御信号が出力される。ステップ20
2で最初にYESと判断された実行サイクルでは、必ずステ
ップ212が実行されることになり、このタイミングは時
刻t2である。そして、ステップ214でアンチロック制御
中であることを示す制御中フラグがオンに設定されて、
本プログラムは終了する。次の実行サイクルからは、ス
テップ200の判定がYESとなる。 そして、車輪速度VwCが基準速度Vsより小さい間、ス
テップ210が実行されるが、現実行サイクル時の車輪加
速度AwC(n)が前実行サイクル時の車輪加速度AwC(n
−1)以上となると、即ち、車輪加速度が増加傾向に転
ずると、ステップ216へ移行して、電磁弁14の作動位置
をB位置とする保持制御信号を出力して、ブレーキ圧力
を減圧状態で保持する。このステップ216が最初に実行
されるタイミングが時刻t3である。そして、車輪加速度
が増加傾向にある間、ステップ210の判定はNOとなり、
ステップ200−208−210−216−214のステップが実行さ
れる。 次に、車輪速度VwCが回復して、車輪速度VwCが基準速
度Vs以上になると、ステップ208の判定はNOとなり、ス
テップ218へ移行する。 ステップ218では、ステップ増圧制御信号の出力が完
了しているか否かが判定される。しかし、本ステップの
最初の実行時には、ステップ増圧制御信号の出力は完了
していないので、ステップ220へ移行して、時刻t5から
電磁弁14の作動位置をA位置とB位置とで設定された所
定パターンにしたがって周期的に繰り返すすステップ増
圧制御信号が出力され、ステップ214を経由して、本プ
ログラムが終了する。 そして、ステップ増圧制御中はステップ200−208−22
0−214が繰り返し実行される。このステップ増圧制御に
より、ホイールシリンダ4,5の油圧は上昇し、車輪速度V
wCは、再度減少し、スリップが発生するようになる。す
ると、車輪速度VwCが基準速度Vsより低下し、ステップ2
08、210の判定がYESとなり、ステップ212以下が実行さ
れて、再び、油圧は、減圧される。このタイミングがt6
である。このようにして、時刻t6から時刻t2からの制御
と同様な制御が繰り返し実行される。 このような制御の繰り返しにより、車体速度Vと車輪
速度VwCが共に減少し、最後には、共に停止状態にな
る。ステップ増圧制御中に停止状態に近くなり、ついに
は、車輪速度VwCは基準速度Vsより低下しなくなる。即
ち、スリップしなくなり、ステップ増圧制御における増
圧パターンが最後まで出力されることになる。このタイ
ミングが時刻t7であり、ステップ増圧制御信号の出力が
完了すると、その後の実行サイクルでのステップ218の
判定がYESとなり、ステップ204へ移行して、電磁弁14の
位置をA位置として、ステップ206でアンチロック制御
が終了したことを示すため、制御中フラグをオフに設定
する。 このようにして、減圧、増圧の制御が実行される。
【発明の効果】
本発明は、左右の車輪速度の相違の程度により、左右
の制動輪の半径の相違の程度を判定し、左右の制動輪の
半径が異ならない場合には、制御用車輪速度は左右の車
輪速度の小さい方又は平均値で求め、推定車体速度は左
右の車輪速度の大きい方の値に基づいて決定し、左右の
制動輪の半径が異なる場合には、制御用車輪速度は左右
の車輪速度の平均値で求め、推定車体速度は左右の車輪
速度の平均値に基づいてもとめるようにしているので、
左右の制動輪の半径が異なっても、スリップのない状態
では、制御用車輪速度と推定車体速度の差が消去される
ので、ステップ傾向が精度良く検出できる。したがっ
て、アンチロック制御が精度良く行われる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の全体構成を示したブロックダイヤグラ
ム、第2図は本発明の具体的な実施例に係るブレーキ圧
力制御装置を示した構成図、第3図はその装置の作用を
示したタイミングチャート、第4図、第5図はその装置
で使用された電子制御装置の処理手順を示したフローチ
ャートである。 1…マスタシリンダ 2、3、4、5…ホイールシリンダ 14…電磁弁、6…リザーバ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪のブレーキ油圧経路に配設され前記車
    輪のホイールシリンダのブレーキ圧力を調圧する圧力弁
    手段と、 複数の制動輪の車輪速度をそれぞれ検出する車輪速度セ
    ンサと、 前記車輪速度センサの検出する複数の制動輪の車輪速度
    を入力し、複数の制動輪の半径の相違の程度を判定する
    車輪判定判定手段と、 前記車輪半径判定手段により複数輪の半径が相違しない
    と判定された場合には、スリップ傾向を求めるための制
    御用車輪速度を前記車輪速度センサにより検出された複
    数の制動輪の車輪速度の小さい方の値又は平均値とし、
    複数輪の半径が所定の程度相違すると判定された場合に
    は、前記制御用車輪速度を検出された複数の制動輪の車
    輪速度の平均値とする車輪速度演算手段と、 前記車輪半径判定手段により複数輪の半径が相違しない
    と判定された場合には、前記推定車体速度を検出された
    前記複数の制動輪の車輪速度のうち大きい方に基づいて
    求め、複数輪の半径が所定の程度相違すると判定された
    場合には、前記推定車体速度を検出された複数の制動輪
    の車輪速度の平均値に基づいて求める推定車体速度演算
    手段と、 前記車輪速度演算手段の出力する前記制御用車輪速度と
    前記推定車体速度演算手段の出力する前記推定車体速度
    とから前記車輪のスリップ傾向を求めるスリップ演算手
    段と、 前記スリップ演算手段の出力するスリップ傾向に応じ
    て、前記圧力弁手段を制御して、ブレーキ圧力を制御す
    る圧力制御手段と、 を有するブレーキ圧力制御装置。
  2. 【請求項2】車輪のブレーキ油圧経路に配設され前記車
    輪のホイールシリンダのブレーキ圧力を調圧する圧力弁
    手段と、 複数の制動輪の車輪速度をそれぞれ検出する車輪速度セ
    ンサと、 前記車輪速度センサの検出する複数の制動輪の車輪速度
    を入力し、複数の制動輪の半径の相違の程度を判定する
    車輪半径判定手段と、 前記車輪半径判定手段により複数輪の半径が相違しない
    と判定された場合には、スリップ傾向を求めるための制
    御用車輪速度を前記車輪速度センサにより検出された複
    数の制動輪の車輪速度の小さい方の値とし、複数輪の半
    径が所定の程度相違すると判定さた場合には、前記制御
    用車輪速度を検出された複数の制動輪の車輪速度の平均
    値とする車輪速度演算手段と、 前記車輪速度演算手段の出力する前記制御用車輪速度に
    基づいて、前記圧力弁手段を制御してブレーキ圧力を制
    御する圧力制御手段と、 を有するブレーキ圧力制御装置。
JP13067389A 1989-05-23 1989-05-23 ブレーキ圧力制御装置 Expired - Lifetime JP2707722B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13067389A JP2707722B2 (ja) 1989-05-23 1989-05-23 ブレーキ圧力制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13067389A JP2707722B2 (ja) 1989-05-23 1989-05-23 ブレーキ圧力制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02310157A JPH02310157A (ja) 1990-12-25
JP2707722B2 true JP2707722B2 (ja) 1998-02-04

Family

ID=15039880

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13067389A Expired - Lifetime JP2707722B2 (ja) 1989-05-23 1989-05-23 ブレーキ圧力制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2707722B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4803498B2 (ja) * 2007-03-30 2011-10-26 株式会社エクォス・リサーチ 車輪半径推定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02310157A (ja) 1990-12-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07196029A (ja) 前後加速度センサ異常検出装置
JPH01145253A (ja) 4輪駆動車用アンチロツク制御装置
JPH04345567A (ja) アンチスキッド制御装置
JPH0986377A (ja) 液圧制御装置
US6246946B1 (en) Automotive brake control system with skid control unit
JP2707722B2 (ja) ブレーキ圧力制御装置
JP3573763B2 (ja) 自動車用制動液圧制御装置
JPH0880825A (ja) 車両制動装置
JP2000335393A (ja) ブレーキ制御装置
JP2811749B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JP3547088B2 (ja) アンチロック制御装置
JP2861140B2 (ja) 車両用ブレーキ圧力制御装置
JP3508210B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JP3792937B2 (ja) ブレーキ制御装置
KR100343037B1 (ko) Abs제어시스템의비동기리어덤프논리
JP2794771B2 (ja) ブレーキ圧力制御装置
JP3885492B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JPH09301150A (ja) 車両のアンチロックブレーキ制御装置
US6334657B1 (en) Vehicular brake controlling apparatus and method
JP3541061B2 (ja) ブレーキ液圧制御方法およびその装置
JP3577809B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JP3301078B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JPH1120646A (ja) アンチスキッド制御装置
JP2765047B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JP3473072B2 (ja) アンチスキッド制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091017