JPH09270933A - 色再現検査方法及び色再現処理装置 - Google Patents

色再現検査方法及び色再現処理装置

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JPH09270933A
JPH09270933A JP8099469A JP9946996A JPH09270933A JP H09270933 A JPH09270933 A JP H09270933A JP 8099469 A JP8099469 A JP 8099469A JP 9946996 A JP9946996 A JP 9946996A JP H09270933 A JPH09270933 A JP H09270933A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 階調つぶれや疑似階調等の色再現に伴う問題
を自動的に検出することを可能とする。 【解決手段】 色再現処理前後の画像から対応する画素
を順次取り出してそれらの色を比較し(S101),色
再現処理前後の画素の色が異なる場合(S102),色
再現処理前の画素の色とその周辺に位置する各画素の色
とを比較し(S103、S104),階調つぶれ及び擬
似階調有りの判断基準を得て(S105,S106,S
107,S108),色再現処理後の画像に階調つぶれ
や疑似階調が発生しているか否かを判定する(S109
〜S112)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は,異なる色再現範囲
を有するCRT,カラープリンタ及びカラーコピー等の
デバイス間において,カラー画像情報を移転する色再現
検査方法及び色再現処理装置に関し,特に,再現後の画
像に階調つぶれ又は疑似階調が発生しているか否かを判
定する色再現検査方法及び色再現処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年,カラー画像を扱うメディアは様々
な形態で発達してきている。例えば,カラースキャナに
より文字・画像を読み取り,コンピュータのディスプレ
イ上で編集・加工し,その結果をカラープリンタ等によ
りプリント出力するシステムが良く知られている。
【0003】ところが,このシステムにおいては,ディ
スプレイ上で再現される色とプリント出力される色との
間で,色再現の方法や混色系(RGB,YMC)の違
い,更に色再現範囲の不一致により,相互に異なる色と
なることも良く知られていることである。
【0004】通常,前述したように,各デバイスにおけ
る表現可能な色の再現範囲はそれぞれ異なっているた
め,入力された色のうち,画像出力装置では出力できな
い色を再現可能な色に置き換えて変換する,いわゆるガ
マット圧縮処理が行われている。
【0005】このガマット圧縮処理においても,被出力
画像に非再現色が含まれているような場合には,非再現
色の周辺の色にかかわらず圧縮処理がなされ,非再現色
の周辺と同じ色に再現される場合がある。その結果,階
調つぶれが発生することになる。また,非再現色につい
て,元々なかった色の階調が再現されることがあり,そ
の結果,疑似階調が発生することになる。
【0006】そこで,例えば,特公平6−36548号
公報の「カラー画像信号処理方法」に開示されているよ
うに,明度及び彩度の双方について入力カラー画像信号
によって表現される画像の特徴に適した圧縮割合を決定
し,明度及び彩度の階調を保存するように出力系の色再
現範囲内に圧縮写像を行うことによって階調つぶれの発
生を防止している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,従来の
色再現処理方法においては,色再現に伴う問題が検査さ
れることはなく,単に色変換処理が行われるのみである
ため,たとえ,前述したガマット圧縮等の色再現処理を
行ったとしても,周囲の色との関係において,階調つぶ
れや疑似階調等の色再現に伴う問題が発生することがあ
り,これを検出することはできなかった。
【0008】したがって,前記課題を解決するため,本
発明の第1の目的は,階調つぶれや疑似階調等の色再現
に伴う問題を自動的に検出することが可能な色再現検査
方法及び色再現処理装置を提供することにある。
【0009】また,本発明の第2の目的は,色再現に伴
う問題を自動的に検出すると共に,色再現性の良さを知
る尺度を得ることが可能な色再現検査方法及び色再現処
理装置を提供することにある。
【0010】また,本発明の第3の目的は,色再現処理
を実行すると共に,色再現処理に伴う問題の発生をより
早く検出することができる色再現検査方法及び色再現処
理装置を提供することにある。
【0011】更に,本発明の第4の目的は,色再現処理
に伴う問題の発生の検査結果に基づいて,原稿に忠実な
色再現を可能とし,より高品位のカラー画像を得ること
ができる色再現検査方法及び色再現処理装置を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め,本発明の請求項1にあっては,カラー画像情報の色
再現処理方法において,画素毎に再現前後の色が同じよ
うに見える色であるかどうかを比較する手段を用いて再
現後の画素の色つぶれが起こっているか否かを判定する
ことを特徴とする色再現検査方法を提供する。
【0013】また,本発明の請求項2にあっては,異な
るデバイス間でカラー画像情報を移転するための色再現
処理前後の画像から対応する画素をそれぞれ順次取り出
して,色再現処理前後の画素の色を比較し,前記色再現
処理前後の画素の色が異なる場合,前記取り出された色
再現処理前の画素の色と前記色再現処理前の画素の周辺
に位置する各画素の色とを比較し,前記色再現処理前の
画素の色と前記周辺の画素の色とが実質的に同一の場
合,前記取り出された色再現処理後の画素と前記色再現
処理後の画素の周辺に位置する各画素の色とを比較し
て,これらが同一の場合は階調つぶれ有りの判断基準と
し,前記色再現処理前の画素の色と前記周辺の各画素の
色とが異なる場合,前記取り出された色再現処理後の画
素と前記色再現処理後の画素の周辺に位置する画素の色
とを比較して,これらが異なる場合は疑似階調有りの判
断基準とし,前記色再現処理前の画素の色と,その周辺
に位置する全ての画素の色との比較の終了後,前記判断
基準に基づいて色再現処理後の画像に階調つぶれや疑似
階調が発生しているか否かを判定することを特徴とする
色再現検査方法を提供する。
【0014】また,本発明の請求項3にあっては,前記
色再現検査方法に加え,階調つぶれや疑似階調の発生の
有無が判定された複数の画素をまとめて画像内に複数の
ブロックを形成し,前記画素に対する階調つぶれや疑似
階調の発生の判定結果に基づいて,複数のブロック単位
で階調つぶれや疑似階調が発生しているか否かを判定
し,前記ブロックが所定の大きさのブロックに形成され
るまで,複数のブロックをまとめてブロック単位での階
調つぶれや疑似階調が発生しているか否かの判定を繰り
返し,色再現処理後の画像に前記階調つぶれや疑似階調
が発生しているか否かを判定すると共に,前記階調つぶ
れや疑似階調が集中して発生している場所を特定するこ
とを特徴とする色再現検査方法を提供する。
【0015】また,本発明の請求項4にあっては,画像
を画素を最小の単位として所定の大きさの第1ブロック
で区画し,前記第1ブロック内の画素に対し,異なるデ
バイス間でカラー画像情報を移転するための色再現処理
を実行し,前記第1ブロック内の前記色再現処理前後の
画素をそれぞれ取り出して,色再現処理前後の画素の色
を比較し,前記色再現処理前後の画素の色が異なる場
合,前記取り出された色再現処理前の画素の色と前記色
再現処理前の画素の周辺に位置する各画素の色とを比較
し,前記色再現処理前の画素の色と前記周辺の画素の色
とが実質的に同一の場合,前記取り出された色再現処理
後の画素と前記色再現処理後の画素の周辺に位置する各
画素の色とを比較して,これらが同一の場合は階調つぶ
れ有りの判断基準とし,前記色再現処理前の画素の色と
前記周辺の各画素の色とが異なる場合,前記取り出され
た色再現処理後の画素と前記色再現処理後の画素の周辺
に位置する画素の色とを比較して,これらが異なる場合
は疑似階調有りの判断基準とし,前記色再現処理前の画
素の色と,その周辺に位置する全ての画素の色との比較
の終了後,前記判断基準に基づいて色再現処理後の画素
に階調つぶれや疑似階調が発生しているか否かを判定
し,階調つぶれや疑似階調の発生の有無が判定された複
数の画素をまとめて前記第1ブロックを複数の第2ブロ
ックで区画し,前記画素に対する階調つぶれや疑似階調
の発生の判定結果に基づいて,前記第2ブロック単位で
階調つぶれや疑似階調が発生しているか否かを判定し,
前記ブロックが所定の前記第1ブロックと同一の大きさ
に形成されるまで,ブロック単位での階調つぶれや疑似
階調が発生しているか否かの判定を繰り返し,前記第1
ブロックについて階調つぶれや疑似階調が発生している
か否かを判定した後,他の第1ブロックについて階調つ
ぶれや疑似階調が発生しているか否かを判定して,色再
現処理後の画像に前記階調つぶれや疑似階調が発生して
いるか否かを判定すると共に,前記階調つぶれや疑似階
調が集中して発生している場所を特定することを特徴と
する色再現検査方法を提供する。
【0016】また,本発明の請求項5にあっては,前記
階調つぶれや疑似階調が発生している場合に,その旨を
表示することを特徴とする色検査方法を提供する。
【0017】また,本発明の請求項6にあっては,異な
るデバイス間でカラー画像情報を移転するための色再現
処理を異なるパラメータの下で実行し,前記色再現処理
後の画像のそれぞれについて,前記色再現検査方法によ
って前記階調つぶれや疑似階調が発生しているか否かを
判定し,前記階調つぶれや疑似階調の発生度合いが最小
の前記色再現処理を選択することを特徴とする色再現検
査方法を提供する。
【0018】また,本発明の請求項7にあっては,検査
対象である画像の範囲を限定して,前記階調つぶれや疑
似階調の発生を判定することを特徴とする色検査方法を
提供する。
【0019】更に,本発明の請求項8にあっては,ある
カラー入力画像データを入力し,色を再現してカラー出
力画像データを出力する色再現処理装置において,カラ
ー入力画像データが入力され,色を再現してカラー出力
画像データを出力する色再現処理手段と,前記色再現処
理手段に接続され,前記色再現処理手段から入力された
カラー出力画像データと予め入力された前記カラー入力
画像データとを比較して,前記カラー出力画像データに
階調つぶれや疑似階調が発生しているか否かを判定し,
判定結果を出力する検出処理手段とを含むことを特徴と
する色再現処理装置を提供する。
【0020】また,本発明の請求項9にあっては,ある
カラー入力画像データを入力し,色を再現してカラー出
力画像データを出力する色再現処理装置において,カラ
ー入力画像データが入力され,それぞれ異なる色再現処
理パラメータに基づいてカラー出力画像データを出力す
る複数の色再現処理手段と,前記複数の色再現処理手段
にそれぞれ接続され,前記色再現処理手段から入力され
たカラー出力画像データと予め入力された前記カラー入
力画像データとを比較して,前記カラー出力画像データ
に階調つぶれや疑似階調が発生しているか否かを判定
し,判定結果を出力する複数の検出処理手段と,前記複
数の検出処理手段に接続され,前記複数の検出処理手段
から入力された判定結果を比較し,前記階調つぶれや疑
似階調の発生度合いが少ないカラー出力画像データを選
択する選択手段とを含むことを特徴とする色再現処理装
置を提供する。
【0021】また,本発明の請求項10にあっては,前
記色再現処理装置に加え,検査対象となるカラー出力画
像データの範囲を所定の範囲に限定して前記検出処理手
段に出力する検査対象処理手段を含むことを特徴とする
色再現処理装置を提供する。
【発明の実施の形態】
【0022】以下,本発明の実施の形態を図面を参照し
つつ詳細に説明する。
【0023】まず,原画と再現後の画像の画素を単位と
して,色再現処理に伴う『階調つぶれ』や『疑似階調』
の発生の可能性を検出する方法について説明する。
【0024】図1は,本発明の本実施の形態に係る色再
現検査方法のフローチャートである。この図1は,異な
るデバイス間でカラー画像情報を移転するための色再現
処理によって処理後の画像に発生する色つぶれを画素単
位で検出する方法を示している。すなわち,色再現処理
前と後の画像について画素毎に階調つぶれや疑似階調の
発生の有無を判定する。
【0025】まず,色再現処理前と後の画像から対応す
る画素をそれぞれ取り出し(S101),ある画素につ
いて原画で使用されていた色と再現後の色とを比較し,
再現後の画素が異なる色の再現となっているか否かを判
定する(S102)。
【0026】ステップS102において,再現後の画素
の色が,原画の画素の色と同一の場合は,次の画素を同
様に取り出し(S101),原画で使用されていた画素
の色と再現後の画素の色とを比較し,両者が同一か否か
を判定する(S102)。
【0027】なお,本実施の形態において,色が同一と
は,原画の画素の色と再現後の画素の色とが共に等色の
範囲に属するということを意味する。すなわち,原画の
画素の色と再現後の画素の色とが必ずしも完全に一致し
ていなければならないという意味ではなく,ある幅のあ
る範囲に属していれば同一とするという意味である。し
たがって,色が同一であるか否かの判断には,原画の画
素の色と再現後の画素の色とが同一でなくても,例えば
2つの色の色差を計算し,その値がある基準値以下(例
えば,1.0)であれば等色とし,その値がその基準値
を超える値であれば異なる色であるとするような判定方
法を用いることができる。
【0028】一方,ステップS102において,原画の
画素の色と再現後の画素の色とが異なるという判定がな
された場合は,原画の画素の周辺に位置する全ての画素
の色について以下の処理を行う。
【0029】まず,原画の画素の周辺に位置する画素の
一つを取り出し(S103),原画の画素の色とその周
辺に位置する画素の色とが異なっているか否か判定する
(S104)。原画の画素の色とその周辺に位置する画
素の色が同一の場合は,更に,再現後の画素の色と再現
後の画素の周辺に位置する画素の色とを比較する(S1
05)。
【0030】再現後の画素の色とその周辺に位置する画
素の色とが同一の場合は,原画の画素の周辺に位置する
他の画素を取り出し(S103),同様に原画の画素の
色と,その周辺に位置する新たに取り出された画素の色
とを比較する(S104)。
【0031】一方,ステップS105において,再現後
の画素の色とその周辺に位置する画素の色とが異なると
判定された場合は,疑似階調の小計値を1加算する(S
106)。すなわち,原画の画素とその周辺の画素の一
つの色が同一であるにも拘わらず,再現後の画素とその
周辺の画素の一つの色が異なる場合には,元々なかった
色の階調が色再現後に形成されてしまった,換言すれ
ば,疑似階調が発生したという判定がなされる。そし
て,この疑似階調の小計値は,後述する疑似階調の有無
を判定する際の判定基準として利用される。
【0032】ステップS104において,原画の画素の
色とその周辺に位置する画素の色とが異なると判定され
た場合は,ステップS105と同様に,再現後の画素の
色とその周辺に位置する画素の色とを比較する(S10
7)。
【0033】再現後の画素の色とその周辺に位置する画
素の色とが同一の場合は,階調つぶれの小計値を1加算
する(S108)。すなわち,原画の画素とその周辺に
位置する画素の一つの色が異なるにもかかわらず,再現
後の画素とその周辺に位置する画素の一つが同一である
場合には,元々あった色の階調が再現後につぶれてしま
った,換言すれば,階調つぶれが発生したという判定が
なされることになる。そして,この階調つぶれの小計値
は,後述する階調つぶれの有無を判定する際の判定基準
として利用される。
【0034】一方,ステップS107において,再現後
の画素の色とその周辺に位置する画素の色とが異なると
いう判定がなされた場合は,ステップS103に戻り,
原画の画素の周辺に位置する次の画素を取り出し,同様
に原画の画素の色と新たに取り出された周辺に位置する
画素の色とを比較する(S104)。
【0035】以上説明したステップS103〜S108
を,ステップS101において取り出された画素の周辺
に位置する全ての画素について実行し,これらのステッ
プの終了後,取り出された画素に階調つぶれや疑似階調
の発生の可能性が判定される。
【0036】そして,ステップS109において,階調
つぶれの発生の有無が判定される。階調つぶれの発生の
有無の判定に際しては,例えば,ステップS108にお
いて加算された階調つぶれの小計値が所定の基準値以上
であれば,検査対象である画素に階調つぶれが発生して
いる可能性があると判断される。
【0037】ステップS109において,階調つぶれが
発生している可能性がないと判定された場合は,疑似階
調の発生の有無が判断される(S110)。この疑似階
調の発生の有無の判定に際しても,階調つぶれの有無の
判定と同様に,例えば,ステップS106において加算
された疑似階調の小計値が所定の基準値以上であれば,
検査対象である画素に疑似階調が発生している可能性が
あると判定される。
【0038】ステップS110において,疑似階調が発
生している可能性がないと判断された場合は,ステップ
S101に戻り,検査の終了した画素の次の画素を,原
画と再現後の画像から取り出して前述した検査を行う。
【0039】一方,ステップS109において,階調つ
ぶれの小計値が所定の基準値以上である場合は,階調つ
ぶれが発生している可能性があると判定され,階調つぶ
れの累計値が1加算される(S111)。この累計値
は,例えば階調つぶれが発生している可能性のある画素
をカウントするために使用される。この判定後,疑似階
調の有無を判断するステップS110に移る。
【0040】ステップS110において,疑似階調の小
計値が所定の基準値以上である場合は,疑似階調が発生
している可能性があると判定され,疑似階調の累計値が
1加算される(S112)。この累計値は,例えば,疑
似階調が発生している可能性のある画素をカウントする
ために使用される。ステップS112の処理が終了する
と,再びステップS101に戻り,他の画素について前
述した検査が行われる。
【0041】このように,原画と再現後の画像から対応
する画素をそれぞれ取り出し,全ての画素について前述
した検査を繰り返し,全ての画素について検査が終了し
た時点でこの検査は終了する。図1に示された画素を単
位とした階調つぶれや疑似階調の発生の可能性の判定方
法においては,ステップS104〜S108で,色再現
に伴う問題発生の可能性の判定の準備が行われ,ステッ
プS109〜S112において,ステップS104〜S
108における結果を基準として,色再現に伴う問題発
生の可能性の判定を行うことが特徴である。そして,こ
の方法により,色再現処理に伴う問題が発生している可
能性を検知することが可能となる。
【0042】図1に基づいて説明した色再現検査方法に
より,異なるデバイス間でカラー画像を移転する場合の
色再現に伴う問題,即ち,色再現後の画像に階調つぶれ
や疑似階調の発生の可能性があるか否かの判定が可能と
なる。しかしながら,それらが目立つ問題であるのか,
あるいはノイズとして認識され,実際上大きな問題とな
らないのかについて判断するには十分ではない。そこ
で,以下に,色再現後の画像に,色再現に伴う問題が集
中している場所があるかどうかを検査し,色再現に伴う
問題の有無を判定する方法を説明する。
【0043】図2は,以下に説明する色再現に伴う『階
調つぶれ』や『疑似階調』等の問題の発生を検出する方
法の原理を示す説明図である。図2において,(A)
は,画像を画素毎に分割し,画素を単位とした最小ブロ
ックによって画像を分割したものである。(B)は,複
数個の画素(最小ブロック)を一つにまとめ,これを一
つのブロックとして,このブロック毎に画像を分割した
ものである。(C)は,更に,複数個のブロック(B)
を一つにまとめ,これを新たなブロックとして,画像を
ブロック毎に分割したものである。
【0044】以下に説明する色再現検査方法は,このブ
ロックを単位として階調つぶれや疑似階調の発生の可能
性を判定するというものである。すなわち,検査におい
ては,最小ブロックからスタートして,最小ブロックに
色再現に伴う問題が発生しているか判断し,検査終了後
の複数の最小ブロックを一つのブロックにまとめ,この
ブロックを単位として色再現に伴う問題が発生している
か判断する。この作業を人間が目で認識できる程度のブ
ロック(最終ブロック)になるまで繰り返し,この最終
ブロックの検査結果を用いて,色再現後の画像につい
て,色再現に伴う問題が発生しているか否かを最終的に
判断すると共に問題が集中的に発生している場所を特定
する。
【0045】図3は,前述したブロックを単位として色
再現に伴う問題の発生の有無を判定する方法を示すフロ
ーチャートである。まず,ステップS301において,
画素毎(最小ブロック(A))に色再現に伴う問題が発
生している可能性があるか否かを判定する。画素毎に色
再現に伴う問題が発生しているか否かは,例えば前述し
た図1に示される色再現検査方法を利用して判定する。
その結果,画像全体につき,画素(最小ブロック
(A))を単位として色再現に伴う問題が判定される。
【0046】次に,最小ブロック(A)を複数まとめて
ブロック(B)を形成し,画像をブロック(B)で分割
する(S302)。なお,ブロックの大きさは,図2に
示されるものに限られず,任意に設定可能である。
【0047】そして,形成された各ブロックにおいて,
色再現に伴う問題が発生している可能性があるか否かが
判定される(S303)。判定手段としては,例えば,
ブロック(B)を構成する最小ブロック(A)のステッ
プS301における検査結果を用い,ブロック(B)中
に色再現に伴う問題を有する最小ブロック(A)が含ま
れている割合を計算し,その計算結果が所定の基準値以
上であればブロック(B)に色再現に伴う問題が発生し
ている可能性があると判断するという方法を用いること
ができる。
【0048】各ブロック(B)について前述の検査を行
い,色再現に伴う問題が発生している可能性が高いか否
かを記録する(S304)。
【0049】次に,ステップS302に戻り,検査の終
了した複数のブロック(B)をまとめてブロック(C)
とし,各ブロック(C)についてブロック(B)と同様
に色再現に伴う問題が発生している可能性があるか否か
を判定し,記録する(S303〜S304)。すなわ
ち,各ブロック(C)について,問題が発生している可
能性のあるブロック(B)が含まれている割合を計算
し,あらかじめ設定した所定の基準値と比較することに
よって各ブロック(C)に問題が発生している可能性を
判定する。
【0050】以上説明した,ブロックを形成して問題の
発生を検査するという方法を,ブロックがある程度の大
きさ(最終ブロック)になるまで繰り返す。ブロックが
ある程度の大きさになるとは,例えば,各ブロックが,
人が識別できる程度に十分な大きさになるということで
ある。
【0051】最終的に,最終ブロックの検査結果を用い
て色再現後の画像に色再現に伴う問題が発生している可
能性があるか否かを判定する(S305)。例えば,色
再現に伴う問題が発生している最終ブロックが画像中に
存在している場合は,その画像には色再現に伴う問題が
発生しているものと判定する。
【0052】このように,画像をブロックを単位として
分割し,そのブロック単位で色再現に伴う問題の発生を
判定し,更に複数のブロックをまとめて新たなブロック
を形成して色再現に伴う問題の発生を判定するという作
業を最終ブロックまで繰り返すことにより,最終ブロッ
クは人が認識できる程度の大きさであるため,色再現後
の画像中に色再現に伴う問題が集中している場所を特定
することができると共に,色再現に伴う問題の有無を判
定することができる。
【0053】更に,図4は,色再現処理(ガマット圧縮
処理)において,色再現処理と,画像の範囲を限定して
色再現に伴う問題の発生の可能性を検出することを並行
して実行する方法を示すフローチャートである。なお,
図4に示される方法には,既に図1〜図3を用いて説明
した色再現検査方法を使用するため,ここではこれらに
関する詳細な説明は省略する。
【0054】図4に示される方法においては,図1に示
す方法において原画と再現後の画像とを画素毎に処理す
る際,色再現処理を画素毎に行いつつ,図1で説明した
色再現検査方法を実行する。加えて,色再現処理と色再
現検査は,図3において説明した最終ブロック毎に行
う。すなわち,一つの最終ブロックについて色再現処理
が実行しつつ,その最終ブロックについて図3で説明し
た色再現検査方法を実行し,最終ブロックを単位として
色再現に伴う問題が発生したか否かを判定する。
【0055】まず,最終ブロックを規定し,その最終ブ
ロックを構成する画素毎に色再現処理を実行する(S4
01)。そして,最終ブロック内の色再現処理が終了し
た画素について,色再現処理前と後の画像から対応する
画素をそれぞれ取り出して(S402),原画の画素で
使用されていた色と再現後の画素の色とを比較し,再現
後の画素が異なる色の再現となっているか否かを判定す
る(S403)。
【0056】ステップS403において,再現後の画素
の色が原画の画素の色と同一の場合は,ステップS40
2に戻り,最終ブロック内の他の画素についても同様に
原画で使用されていた色と再現後の色とを比較し,両者
が同一か否かを判定する(S403)。
【0057】一方,ステップS403において,原画の
画素の色と再現後の画素の色とが異なる場合は,原画の
画素の全ての周辺の画素の色について以下の処理を行
う。
【0058】まず,原画の画素の周辺に位置する画素の
一つを取り出し(S404),原画の画素の色とその周
辺に位置する画素の色とが異なっているか否かを判定す
る(S405)。原画の画素の色とその周辺に位置する
画素の色が同一の場合は,更に再現後の画素の色と再現
後の画素の周辺に位置する画素の色とを比較する(S4
06)。
【0059】再現後の画素の色とその周辺に位置する画
素の色とが同一の場合は,ステップS404に戻って原
画の画素の周辺に位置する他の画素を取り出し,同様に
原画の画素の色と新たに取り出された周辺に位置する画
素の色とを比較する(S405)。
【0060】またステップS406において,再現後の
画素の色とその周辺に位置する画素の色とが異なる場合
は,疑似階調の小計値を1加算し(S407),この疑
似階調の小計値を,後述する疑似階調の発生の有無を判
定する際の判定基準として利用する。
【0061】ステップS405において,原画の画素の
色とその周辺に位置する画素の色とが異なると判定され
た場合,ステップS406と同様に再現後の画素の色と
その周辺に位置する画素の色とを比較する(S40
8)。
【0062】ステップS408において,再現後の画素
の色とその周辺に位置する画その色とが同一の場合は階
調つぶれの小計値を1加算し(S409),この階調つ
ぶれの小計値を後述する階調つぶれの発生の有無を判定
する際の判定基準として利用する。
【0063】一方,再現後の画素の色とその周辺に位置
する画素の色とが異なる場合は,ステップS404に戻
って最終ブロック内における原画の画素の周辺に位置す
る他の画素を取り出し,同様に原画の画素の色と新たに
取り出された周辺に位置する画素の色とを比較する(S
405)。
【0064】以上説明したステップS404〜S409
を,ステップS402において取り出された画素の周辺
に位置する全ての画素について実行し,これらのステッ
プの終了後,取り出された画素に階調つぶれや疑似階調
が発生している可能性が判定される。
【0065】そして,ステップS410において階調つ
ぶれの有無が判定される。階調つぶれの有無の判定に際
しては,例えばステップS409において加算された階
調つぶれの小計値が所定の基準値以上であれば,検査対
象である画素に階調つぶれが発生している可能性がある
と判断される。
【0066】階調つぶれが発生している可能性がないと
判断された場合は,疑似階調の有無が判断される(S4
11)。この疑似階調の有無の判断に際しても,階調つ
ぶれの有無の判断と同様に,例えばステップS407に
おいて加算された疑似階調の小計値が所定の基準値以上
であれば,検査対象である画素に疑似階調が発生してい
る可能性があると判断される。
【0067】ステップS411において疑似階調が発生
している可能性がないと判断された場合は,ステップS
402に戻り,検査対象となっている最終ブロック内の
他の画素について,前述した検査を実行する。
【0068】一方,ステップS410において階調つぶ
れの小計値が所定の基準値以上である場合は,階調つぶ
れが発生している可能性があると判定され,階調つぶれ
の累計値が1加算される(S412)。この累計値は,
例えば階調つぶれが発生している可能性のある画素をカ
ウントするために使用される。この判定後,疑似階調の
有無を判断するステップS411に移る。
【0069】ステップS411において,疑似階調の小
計値が所定の基準値以上である場合は,疑似階調が発生
している可能性があると判定され,疑似階調の累計値が
1加算される(S413)。この累計値は,例えば疑似
階調が発生している可能性のある画素をカウントするた
めに使用される。
【0070】ステップS413の処理が終了すると,最
終ブロック内の他の画素について同様の検査が実行され
る(S402)。
【0071】最終ブロック内の全ての画素について前述
のステップS402〜S413の処理が終了した場合,
色再現検査の処理はステップS414に移る。
【0072】ステップS414において,最終ブロック
内の複数の画素をまとめて複数のブロックを形成する。
ここでは,例えば図2に示された複数のブロック(B)
が最終ブロック内に形成されたものとする。
【0073】次に,各ブロック(B)について色再現に
伴う問題が発生しているか否かをを判定する(S41
5)。判定手段としては,例えばブロック(B)を構成
する画素についてのステップS410及びS411にお
ける検査結果を用い,ブロック(B)中に色再現に伴う
問題を有する画素が含まれている割合を計算し,その計
算結果が所定の基準値以上であれば,ブロック(B)に
色再現に伴う問題が発生している可能性があると判断す
るという方法を用いることができる。
【0074】各ブロック(B)について前述の検査を行
い,色再現に伴う問題が発生している可能性が高いか否
かを記録する(S416)。
【0075】次に,ステップS414に戻り,検査の終
了した複数のブロック(B)をまとめて,例えば図2に
示されるブロック(C)を形成し,各ブロック(C)に
ついてブロック(B)と同様に色再現に伴う問題が発生
している可能性があるか否かを判定し,記録する(S4
15及びS416)。すなわち,各ブロック(C)につ
いて問題が発生している可能性のあるブロック(B)が
含まれている割合を計算し,所定の基準値と比較するこ
とによって各ブロック(C)に問題が発生している可能
性を判定する。
【0076】以上説明した,ブロックを形成して問題の
発生を検査するという方法をブロックが最終ブロックに
なるまで繰り返す。
【0077】そして,最終ブロックの検査結果を用いて
色再現に伴う問題が発生している可能性があるか否かを
判定する(S417)。例えば,色再現に伴う問題が発
生している最終ブロックが画像中に存在している場合
は,その画像には色再現に伴う問題が発生しているもの
と判定する。
【0078】このように一つの最終ブロックの検査が終
了すると,他の最終ブロックを構成する画素について色
再現処理が実行されると共に他の最終ブロックについ
て,同様に色再現検査処理が行われる(S401)。そ
して,画像内の全ての最終ブロックについて色再現処理
及び色再現検査処理が行われ,図4に示される方法の実
行を終了する。
【0079】この図4に示された方法によれば,画像を
最終ブロックに分割することによって,色再現処理及び
色再現検査処理を同時に実行することができ,色再現検
査を高速に行うことが可能となる。
【0080】次に,図1〜図4に基づいて説明した色再
現検査方法を,色再現処理装置において適用する場合に
ついて説明する。
【0081】図5は,本発明の色再現検査方法を利用し
た色再現処理装置の一例を示すブロック図である。図4
に示された色再現処理装置502は,入力装置501か
らあるカラー入力画像データ(原画)が入力され,色を
再現してカラー出力画像データ(色再現後画像)を出力
装置505に出力する本発明の色再現処理手段としての
色再現処理部503と,色再現処理部503によって再
現されたカラー出力画像データ(色再現後画像)が入力
され,色再現後画像に色再現に伴う問題が発生している
か否かを検出し,その結果を出力する本発明の検出処理
手段としての検出処理部504とを備えている。
【0082】この図5に示された色再現処理装置502
において,本発明の色再現検査方法は,以下のように使
用される。
【0083】まず,入力装置501から原画が色再現処
理部503に入力されると共に,検出部504にも入力
される。色再現処理部503は,入力された原画に基づ
き色再現処理を行い,色再現処理後の画像を出力装置5
05及び検出処理部504に出力する。出力装置505
は,色再現後の画像を出力する。
【0084】ここで,検出処理部504は,入力された
原画及び色再現後画像を所定のメモリ等に一時記憶した
後,図1において既に説明した色再現検査方法を実行
し,色再現処理後画像に色再現に伴う問題が発生してい
るか否かについて検出した結果を出力する。なお,検出
結果の出力方法としては,色再現に伴う問題が発生して
いる場合に警告音を発する方法や,ディスプレイ等に表
示する方法等,いかなる方法をも用いることができる。
また,検出処理部504における色再現に伴う問題の検
出には,図1の色再現検査方法に限らず,図3及び図4
で説明した色再現検査方法を用いても良い。
【0085】この図5に示された色再現処理装置によ
り,色再現処理を行うと共に,色再現処理に伴う問題の
発生を自動的に検査することが可能となる。
【0086】図6は,色再現処理(ガマット圧縮処理)
において,色再現に伴う問題の発生を自動検出する方法
を利用して,最適の色再現方法を選択することを可能に
した色再現処理装置のブロック図である。
【0087】この図6の色再現処理装置602は,入力
装置601からあるカラー入力画像データ(原画)が入
力され,色を再現してカラー出力画像データ(色再現後
画像)を,例えば,メモリ(図示せず)等に出力する本
発明の色再現処理手段としての色再現処理部603,6
05及び607と,色再現処理部603,605及び6
07によって再現されたカラー出力画像データ(色再現
後画像)が入力され,色再現後画像に色再現に伴う問題
が発生しているか否かを検出し,その結果を出力する本
発明の検出処理手段としての検出処理部604,606
及び608との組み合わせを複数備えると共に,各検出
処理部604,606及び608の検出結果が入力さ
れ,色再現に伴う問題発生の可能性の少ない色再現方法
を選択する本発明の選択手段としての検出結果比較部6
09とを備えている。
【0088】なお,複数の色再現処理部603,605
及び607は,予めそれぞれ異なった色再現処理のパラ
メータ(ガマット圧縮処理の際のパラメータ)が与えら
れており,従って本装置においては色再現処理のパラメ
ータが異なった複数の個の色再現後画像が形成され,メ
モリ等に一時保存されることになる。
【0089】次に,この図6に示された色再現処理装置
602における色再現検査方法を説明する。
【0090】まず,入力装置601から原画が複数の色
再現処理部603,605及び607に入力されると共
に,複数の検出処理部604,606及び608にもそ
れぞれ入力される。色再現処理部603,605及び6
07は,予め与えられた色再現処理のパラメータに従っ
て入力された原画について色再現処理を行い,色再現処
理後の画像を図示しないメモリ等に出力し,かつ,それ
ぞれに接続された検出処理部604,606及び607
に色再現後画像を出力する。
【0091】検出処理部604,606及び608は,
入力された原画及び色再現後画像を所定のメモリ等に一
時記憶した後,図1において既に説明した色再現検査方
法を実行し,色再現処理後画像に色再現に伴う問題が発
生しているか否かを検出し,その結果を検出結果比較部
609に出力する。なお,検出処理部604,606及
び608における色再現に伴う問題の検出には,図1の
色再現検査方法に限らず,図3及び図4で説明した色再
現検査方法を用いても良い。
【0092】検出結果比較部609は,検出処理部60
4,606及び608から入力された色再現に伴う問題
の発生の可能性の大小を比較し,色再現に伴う問題の発
生の可能性が最も小さい画像を選択する。そして,検出
結果比較部609は,出力装置(図示せず)に出力する
画像を選択する出力画像選択信号を出力し,選択された
画像が予め記憶されていたメモリから呼び出され,その
画像が出力装置によって出力される。
【0093】なお,色再現に伴う問題の発生を自動検出
する色再現検査方法を利用して,最適の色再現方法を選
択することを特徴とする色再現処理方法は,この図6に
示される装置による例に限られない。例えば,順次色再
現処理を実行した後で,色再現に伴う問題の発生を自動
検出し,問題があるようであれば,次の色再現方法を実
行し,問題がなくなったところで終了するという方法等
が考えられる。
【0094】図7は,色再現処理(ガマット圧縮処理)
において,色再現に伴う問題の発生を自動検出する際,
検査対象の画像の範囲(大きさ)を限定することができ
る色再現処理装置の構成を示すブロック図である。
【0095】図7に示された色再現処理装置は,入力装
置701からあるカラー入力画像データ(原画)が入力
され,色を再現してカラー出力画像データ(色再現後画
像)を出力装置705に出力すると共に色再現後の画像
の一部を抽出して出力する本発明の色再現処理手段とし
ての色再現処理部703と,色再現処理部703によっ
て一部が抽出された色再現後画像が入力され,色再現後
画像に色再現に伴う問題が発生しているか否かを検出
し,その結果を出力する本発明の検出処理手段としての
検出処理部704とを備えている。
【0096】この色再現処理装置702において,本発
明の色再現検査方法は,以下のように使用される。
【0097】まず,入力装置701から原画が色再現処
理部703に入力されると共に検出処理部704にも入
力される。色再現処理部703は,入力された原画に基
づき色再現処理を行い,色再現処理後の画像を出力装置
705に出力し,かつ,予め指定された検査対象範囲と
なる色再現処理後の画像の一部を抽出して検出処理部7
04に出力する。出力手段705は色再現後の画像を出
力する。
【0098】ここで,検出処理部704は,入力された
原画及び色再現後画像を所定のメモリ等に一時記憶した
後,図1において既に説明した色再現検査方法を実行
し,検査対象として限定された色再現処理後画像に色再
現に伴う問題が発生しているか否かについて検出した結
果を出力する。なお,検出結果の出力方法としては,色
再現に伴う問題が発生している場合に警告音を発する方
法やディスプレイ等に表示する方法等,いかなる方法を
も用いることができる。また,検出処理部704におけ
る色再現に伴う問題の検出には,図1の色再現検査方法
に限らず,図3及び図4で説明した色再現検査方法を用
いても良い。
【0099】このように,色再現検査対象を一部に限定
することにより,より高速に色再現に伴う問題の発生の
可能性を検査することが可能となる。
【0100】なお,本色再現処理手段703のような,
色再現後画像の一部を抽出する機能を図6に示した色再
現処理部602に持たせることにより,図6に示された
色再現処理装置602においても予め検査範囲を指定す
ることにより,限定された範囲で色再現検査を実行する
ことができる。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように,本発明に係る色再
現検査方法(請求項1)によれば,画素毎に再現前後の
色が同じように見える色であるかどうかを比較する手段
を用いて再現後の画素の色つぶれが起こっているか否か
を判定することにしたため,色再現処理に伴う問題が発
生している可能性を容易にかつ精度良く検出することが
でき,また,自動的にこれを検出することができる。
【0102】また,本発明に係る色再現検査方法(請求
項2)によれば,色再現後の画素について,再現前の画
素と比較するのみならず,特定の画素の色とその周辺に
位置する画素の色とを比較することにより,色再現処理
に伴う問題が発生している可能性を容易にかつ精度良く
検出することができ,また,自動的にこれを検出するこ
とができる。
【0103】また,本発明に係る色再現検査方法(請求
項3)によれば,画素ではなく,所定の大きさのブロッ
クを単位として,色再現処理に伴う問題が発生している
可能性を判定することにしたため,色再現に伴う問題が
集中している場所があるかどうかを検査でき,また,色
再現に伴う問題が発生している可能性を容易にかつ精度
良く検出することができると共に,自動的にこれらを検
出することができる。
【0104】また,本発明に係る色再現検査方法(請求
項4)によれば,所定のブロックを単位として,色再現
処理と色再現検査を同時に実行可能としたため,高速に
原稿に忠実な色再現を可能とし,より高品位のカラー画
像が得られると共に,色再現処理と色再現検査の処理速
度を向上させることができる。
【0105】また,本発明に係る色再現検査方法(請求
項5)によれば,前記階調つぶれや疑似階調が発生して
いる場合に,その旨を表示することにしたため,色再現
性の良さの尺度を知ることができる。
【0106】また,本発明に係る色再現検査方法(請求
項6)によれば,予め色再現検査を行って,最適な色再
現処理を選択することにしたので,原稿に忠実な色再現
を可能とし,より高品位のカラー画像を得ることができ
る。
【0107】また,本発明に係る色再現検査方法(請求
項7)によれば,検査対象である画像の範囲を限定し
て,前記階調つぶれや疑似階調の発生を判定することに
したため,高速に原稿に忠実な色再現処理を可能とし,
より高品位のカラー画像を得ることができる。
【0108】更に,本発明に係る色再現処理装置(請求
項8)によれば,カラー出力画像データとカラー入力画
像データとを比較して,カラー出力画像データに階調つ
ぶれや疑似階調が発生しているか否かを判定し,判定結
果を出力する検出処理手段を備えることとしたので,色
再現性の良さの尺度を知ることができると共に,原稿に
忠実な色再現を可能とし,より高品位のカラー画像を得
ることができる。
【0109】また,本発明に係る色再現処理装置(請求
項9)によれば,カラー入力画像データが入力され,そ
れぞれ異なる色再現処理パラメータに基づいてカラー出
力画像データを出力する複数の色再現処理手段と,複数
の色再現処理手段にそれぞれ接続され,色再現処理手段
から入力されたカラー出力画像データと予め入力された
カラー入力画像データとを比較して,カラー出力画像デ
ータに階調つぶれや疑似階調が発生しているか否かを判
定し,判定結果を出力する複数の検出処理手段と,複数
の検出処理手段に接続され,複数の検出処理手段から入
力された判定結果を比較し,階調つぶれや疑似階調の発
生度合いが少ないカラー出力画像データを選択する選択
手段とを有するため,カラー画像情報の色空間範囲を変
換するカラー画像処理装置において,原稿に忠実な色再
現を可能とし,より高品位のカラー画像を得ることがで
きる。
【0110】また,本発明に係る色再現処理装置(請求
項10)によれば,検査対象となるカラー出力画像デー
タの範囲を所定の範囲に限定して前記検出処理手段に出
力する検査対象処理手段を備えることにしたため,カラ
ー画像情報の色空間範囲を変換するカラー画像処理装置
において,高速に原稿に忠実な色再現を可能とし,より
高品位のカラー画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る色再現検査方法を示すフローチャ
ートである。
【図2】本発明に係る色再現検査方法の原理を示す説明
図である。
【図3】本発明に係る色再現検査方法を示すフローチャ
ートである。
【図4】本発明に係る色再現検査方法を示すフローチャ
ートである。
【図5】本発明に係る色再現検査方法を実行するための
装置を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る色再現検査方法を実行するための
装置を示すブロック図である。
【図7】本発明に係る色再現検査方法を実行するための
装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
501,601,701 入力装置 502,602,702 色再現処理装置 503,603,605,607,703 色再現処
理部 504,604,606,608,704 検出処理
部 505,705 出力装置 609 検出結果比較部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー画像情報の色再現処理方法におい
    て,画素毎に再現前後の色が同じように見える色である
    かどうかを比較する手段を用いて再現後の画素の色つぶ
    れが起こっているか否かを判定することを特徴とする色
    再現検査方法。
  2. 【請求項2】 異なるデバイス間でカラー画像情報を移
    転するための色再現処理前後の画像から対応する画素を
    それぞれ順次取り出して,色再現処理前後の画素の色を
    比較し,前記色再現処理前後の画素の色が異なる場合,
    前記取り出された色再現処理前の画素の色と前記色再現
    処理前の画素の周辺に位置する各画素の色とを比較し,
    前記色再現処理前の画素の色と前記周辺の画素の色とが
    実質的に同一の場合,前記取り出された色再現処理後の
    画素と前記色再現処理後の画素の周辺に位置する各画素
    の色とを比較して,これらが同一の場合は階調つぶれ有
    りの判断基準とし,前記色再現処理前の画素の色と前記
    周辺の各画素の色とが異なる場合,前記取り出された色
    再現処理後の画素と前記色再現処理後の画素の周辺に位
    置する画素の色とを比較して,これらが異なる場合は疑
    似階調有りの判断基準とし,前記色再現処理前の画素の
    色と,その周辺に位置する全ての画素の色との比較の終
    了後,前記判断基準に基づいて色再現処理後の画像に階
    調つぶれや疑似階調が発生しているか否かを判定するこ
    とを特徴とする色再現検査方法。
  3. 【請求項3】 前記色再現検査方法は,更に,階調つぶ
    れや疑似階調の発生の有無が判定された複数の画素をま
    とめて画像内に複数のブロックを形成し,前記画素に対
    する階調つぶれや疑似階調の発生の判定結果に基づい
    て,複数のブロック単位で階調つぶれや疑似階調が発生
    しているか否かを判定し,前記ブロックが所定の大きさ
    のブロックに形成されるまで,複数のブロックをまとめ
    てブロック単位での階調つぶれや疑似階調が発生してい
    るか否かの判定を繰り返し,色再現処理後の画像に前記
    階調つぶれや疑似階調が発生しているか否かを判定する
    と共に,前記階調つぶれや疑似階調が集中して発生して
    いる場所を特定することを特徴とする請求項1又は2記
    載の色再現検査方法。
  4. 【請求項4】 画像を画素を最小の単位として所定の大
    きさの第1ブロックで区画し,前記第1ブロック内の画
    素に対し,異なるデバイス間でカラー画像情報を移転す
    るための色再現処理を実行し,前記第1ブロック内の前
    記色再現処理前後の画素をそれぞれ取り出して,色再現
    処理前後の画素の色を比較し,前記色再現処理前後の画
    素の色が異なる場合,前記取り出された色再現処理前の
    画素の色と前記色再現処理前の画素の周辺に位置する各
    画素の色とを比較し,前記色再現処理前の画素の色と前
    記周辺の画素の色とが実質的に同一の場合,前記取り出
    された色再現処理後の画素と前記色再現処理後の画素の
    周辺に位置する各画素の色とを比較して,これらが同一
    の場合は階調つぶれ有りの判断基準とし,前記色再現処
    理前の画素の色と前記周辺の各画素の色とが異なる場
    合,前記取り出された色再現処理後の画素と前記色再現
    処理後の画素の周辺に位置する画素の色とを比較して,
    これらが異なる場合は疑似階調有りの判断基準とし,前
    記色再現処理前の画素の色と,その周辺に位置する全て
    の画素の色との比較の終了後,前記判断基準に基づいて
    色再現処理後の画素に階調つぶれや疑似階調が発生して
    いるか否かを判定し,階調つぶれや疑似階調の発生の有
    無が判定された複数の画素をまとめて前記第1ブロック
    を複数の第2ブロックで区画し,前記画素に対する階調
    つぶれや疑似階調の発生の判定結果に基づいて,前記第
    2ブロック単位で階調つぶれや疑似階調が発生している
    か否かを判定し,前記ブロックが所定の前記第1ブロッ
    クと同一の大きさに形成されるまで,ブロック単位での
    階調つぶれや疑似階調が発生しているか否かの判定を繰
    り返し,前記第1ブロックについて階調つぶれや疑似階
    調が発生しているか否かを判定した後,他の第1ブロッ
    クについて階調つぶれや疑似階調が発生しているか否か
    を判定して,色再現処理後の画像に前記階調つぶれや疑
    似階調が発生しているか否かを判定すると共に,前記階
    調つぶれや疑似階調が集中して発生している場所を特定
    することを特徴とする色再現検査方法。
  5. 【請求項5】 前記階調つぶれや疑似階調が発生してい
    る場合に,その旨を表示することを特徴とする請求項1
    から4のいずれかに記載の色検査方法。
  6. 【請求項6】 異なるデバイス間でカラー画像情報を移
    転するための色再現処理を異なるパラメータの下で実行
    し,前記色再現処理後の画像のそれぞれについて,前記
    色再現検査方法によって前記階調つぶれや疑似階調が発
    生しているか否かを判定し,前記階調つぶれや疑似階調
    の発生度合いが最小の前記色再現処理を選択することを
    特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の色再現検
    査方法。
  7. 【請求項7】 検査対象である画像の範囲を限定して,
    前記階調つぶれや疑似階調の発生を判定することを特徴
    とする請求項1から4のいずれかに記載の色検査方法。
  8. 【請求項8】 あるカラー入力画像データを入力し,色
    を再現してカラー出力画像データを出力する色再現処理
    装置において,カラー入力画像データが入力され,色を
    再現してカラー出力画像データを出力する色再現処理手
    段と,前記色再現処理手段に接続され,前記色再現処理
    手段から入力されたカラー出力画像データと予め入力さ
    れた前記カラー入力画像データとを比較して,前記カラ
    ー出力画像データに階調つぶれや疑似階調が発生してい
    るか否かを判定し,判定結果を出力する検出処理手段と
    を含むことを特徴とする色再現処理装置。
  9. 【請求項9】 あるカラー入力画像データを入力し,色
    を再現してカラー出力画像データを出力する色再現処理
    装置において,カラー入力画像データが入力され,それ
    ぞれ異なる色再現処理パラメータに基づいてカラー出力
    画像データを出力する複数の色再現処理手段と,前記複
    数の色再現処理手段にそれぞれ接続され,前記色再現処
    理手段から入力されたカラー出力画像データと予め入力
    された前記カラー入力画像データとを比較して,前記カ
    ラー出力画像データに階調つぶれや疑似階調が発生して
    いるか否かを判定し,判定結果を出力する複数の検出処
    理手段と,前記複数の検出処理手段に接続され,前記複
    数の検出処理手段から入力された判定結果を比較し,前
    記階調つぶれや疑似階調の発生度合いが少ないカラー出
    力画像データを選択する選択手段とを含むことを特徴と
    する色再現処理装置。
  10. 【請求項10】 前記色再現処理装置は,検査対象とな
    るカラー出力画像データの範囲を所定の範囲に限定して
    前記検出処理手段に出力する検査対象処理手段を含むこ
    とを特徴とする請求項8又は9記載の色再現処理装置。
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