JP4391071B2 - 色調変動監視方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷中の印刷物の色調変動を監視する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来技術】
印刷中の印刷物の色調変動を監視する装置については、印刷物を印刷中に色むらの変化を検出するための装置として特許文献1がある。特許文献1に係る装置においては、事前にオペレータにより指定された印刷物のべた地部分の所定領域の平均明度値を基準の明度値と比較する。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−177826号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
同じ網点面積率の色であっても、周囲の網点の網点面積率の分布の違い等によって、絵柄内の場所が異なれば、色調変動量は異なる。したがって色調変動を監視するには、特定部位に挿入されたカラーパッチだけでなく絵柄自体を監視することが望ましい。絵柄自体を検査する場合、画素ごとに色度を比較してしまうと、不確定要因に基づく画素値のばらつきをそのまま反映してしまうので、画像を分割して分割単位ごとに色調変動を監視する必要がある。ここでいう不確定要因としては、微小な異物の付着やレンズの色収差、画像処理による位置補正では吸収できないような刷ものの微妙な位置ずれ、あるいは受光素子の光電変換プロセスにおける量子ゆらぎなどが考えられる。しかし、画像を単純に縦・横方向にブロック分割してその積算もしくは平均を取っても、目視検査で検出されるような色調の変化をうまく取り出せるとは限らない。たとえばあるブロック分割画像において、その中のさらに一部の領域にだけ明確な色調変化がある場合、これが目視で容易に確認できるほどの変化量であったとしても、積算もしくは平均してしまえばこの色調変化はうまく検出できないことがある。また、特許文献1に係る装置では、基準印刷物と検査対象印刷物の比較対象とする所定の領域を事前に設定しなければならないこと、複数色の色を含む領域を検査対象領域とできないことという制約がある。検査対象を指定するような事前の設定が不要で、設定領域内に複数の色領域を許容可能な装置の方が使い勝手がよく望ましい。
【0005】
本発明はこのような問題点を考慮してなされたものであり、上記制約がなく、人間が目視検査で色調が変化したと検知するのと同様の感度で印刷中の印刷物の色調変動を監視する方法及び装置を提案することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するための第1の発明は、検査対象印刷物の基準印刷物からの色調変動を監視する方法であって、その第1の態様は、
基準印刷物と検査対象印刷物について、画像入力装置により読取ったそれぞれの画像データをM個のブロックに分割し、分割した各ブロックに属する画素を色空間上でクラスタリング処理して色の固まり毎にグループ分けし、このグループ毎に代表色をそのグループに属する画素の色分布から演算して定め、基準印刷物と検査対象印刷物のそれぞれの画像データの対応する代表色同士の色差が許容色差以内であるかどうかにより検査対象印刷物の基準印刷物からの色調変動を監視することを要旨とする。
【0007】
分割した各ブロック内で近似する色の固まりごとに画素データをグループ分けする方法あるいは手順は特に限定しない。例えば、既知の画像クラスタリングアルゴリズムを用いてコンピュータプログラムにより行うことができる。抽出したグループの代表色は、そのグループに属する画素データの平均値で定めてもよいし、グループに属する画素データの中で最も出現率が高い色により定めてもよい。
【0008】
いずれにしても、本発明の方法の特徴は、検査対象画像の部分領域の近似する色の固まり毎に、基準画像の対応する固まりの色と比較することであって、このような比較の仕方は、単純に同じ位置の画素毎の色差を画像全体に渡って、または、一定の部分領域に渡って積分するような方法と比較して、絵柄に含まれる色調の特徴を適切に抽出できるため、人が目視により印刷物の色を検査するやり方に近いといえるものである。
【0009】
第1の発明のより好ましい第2の態様は、
印刷物の色空間上の十分な数のテスト点についての各テスト点毎の許容色差を許容色差データとして用意しておいた上で、基準印刷物と検査対象印刷物について、画像入力装置により読取ったそれぞれの画像データをM個のブロックに分割し、分割した各ブロックに属する画素を色空間上でクラスタリング処理して色の固まり毎にグループ分けし、このグループ毎に代表色をそのグループに属する画素の色分布から演算して定め、基準印刷物と検査対象印刷物のそれぞれの画像データの対応する代表色同士の色差が事前に用意しておいた許容色差データに照らして許容範囲内であるかどうかにより検査対象印刷物の基準印刷物からの色調変動を監視する方法である。
【0010】
一般に印刷物の色のずれの感じ方は、色相や明度彩度に関して一様とは限らない。第2の態様では、印刷物の色ずれの感じ方を、人間の感じ方に合わせてきめ細かく設定することができる。さらに、印刷物の色ずれの感じ方は印刷物の内容や目的によっても変わってくることがあるが、そのような場合にも対応できる。したがって例えば、広告印刷物の場合に、広告モデルの肌色付近の許容色差を小さくすることや、ブランドカラーあるいは商品の色について許容色差を小さくするなど、許容色差データを用意することにより実作業での作業員による目視検査に近い基準で色調変動監視を行うことができる。
【0011】
課題を解決する第2の発明は、印刷物等の色調変動監視装置であって、その第1の態様は、
基準画像または検査画像をデジタル画像データとして読みとるカメラユニットと、入力した画像データ等を記録するメモリユニットと、基準画像をM個のブロックに分割し、個々のブロックにおいて、当該ブロックに属する画素を色空間上でクラスタリング処理して色の固まり毎にグループ分けし、各グループの代表色をそのグループに属する画素の色分布から演算して定め、基準印刷物画像についての、決定された各グループの代表色を基準テーブルとして記録する基準画像処理手段と、検査画像についての代表色を同様にして決定して、前記基準テーブルに記録されている対応する代表色との色差が予め定められた許容色差の範囲内かどうかを対応する代表色の対ごとに判定する検査画像処理手段と、結果を表示するディスプレイユニットと、を備える印刷物等の色調変動監視装置である。
【0012】
第2の発明のより好ましい第2の態様は、
基準画像または検査画像をデジタル画像データとして読みとるカメラユニットと、印刷物の色空間上の十分な数のテスト点についての各テスト点毎の許容色差を記録した許容色差データおよび入力した画像データ等を記録するメモリユニットと、基準画像をM個のブロックに分割し、個々のブロックにおいて、当該ブロックに属する画素を色空間上でクラスタリング処理して色の固まり毎にグループ分けし、各グループの代表色をそのグループに属する画素の色分布から演算して定め、基準印刷物画像についての、決定された各グループの代表色を基準テーブルとして記録する基準画像処理手段と、検査画像についての代表色を同様にして決定して、前記基準テーブルに記録されている対応する代表色との色差が、予め定められた許容色差の範囲内かどうかを前記許容色差データに基づいて、対応する代表色の対ごとに判定する検査画像処理手段と、結果を表示するディスプレイユニットと、を備える印刷物等の色調変動監視装置である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下図面を用いて、本発明の一つの好適な実施形態である色調変動監視装置1(以下「装置1」)を説明してゆく。図1は、装置1の全体構成を示す概略図である。装置1はCMYKのプロセスカラーで印刷する印刷機20上に設置したラインセンサカメラ11と、カメラがリアルタイムで取得するRGB画像や設定データを保存するメモリユニット13と、この画像を解析する解析ユニット14と、設定解析結果を表示する表示ユニット12と、装置全体を統括し制御する制御ユニット15から成る。
【0014】
図2は、装置1の内部をより詳しく説明するブロック図である。装置1はコンピュータシステムをベースにして構成される。制御ユニット15には、CPU150と、監視制御手段152、設定手段153、オペレーティングシステム(OS)151が内蔵される。監視制御手段152、設定手段153、オペレーティングシステム(OS)151は、実際には、制御ユニット15に内蔵されるROMまたは装置1に備えられるハードディスクに納められるコンピュータプログラムがCPU150に読み出され解釈実行されて、それぞれの機能を実現する。監視制御手段152は、装置1が起動されてからの全体の動作を制御する。設定手段153は、装置1が設定処理モードになった時の動作を制御する。設定処理モード時の動作は後述する。OS151は、コンピュータ装置として装置1が円滑に動作するために各種ハードウエア資源の割当てや入出力装置とのインターフェース動作を行う。
【0015】
解析ユニット14には、基準画像処理手段141、検査画像処理手段142および解析ライブラリ143が内蔵される。基準画像処理手段141、検査画像処理手段142は、実際には、装置1に備えられるハードディスクに納められるコンピュータプログラムがCPU150に読み出され解釈実行されて、それぞれの機能である基準画像処理、検査画像処理を実現する。これらの処理の詳細は後述する。解析ライブラリ143は、基準画像処理または検査画像処理が実行される時に呼出される関数プログラムの集合である。
【0016】
装置1が電源ONされると監視制御手段152が起動し、メインメニュー(図示せず)を表示ユニット12に表示してオペレータの入力待ちの状態となる。オペレータは、メインメニューから設定処理を行うか、検査処理を行うかを指定する。設定処理が選択された場合は、設定手段153が起動され、以後設定処理モードとなる。検査処理が選択された場合は、監視制御手段152の制御のもとで検査処理モードが実行されることになる。まず、設定処理モードを説明する。
【0017】
[A.設定処理]
設定処理が実行される前に、前提として色調の良否の判定基準となる「許容色差」が決定されていなければならない。許容色差とは、CMY(K)の網点面積率の組合わせに対しての色のずれを許容できる色差の値である。まず、許容色差の決定方法の一例を説明する。
【0018】
[A-1.許容色差の決定手順例]
設定の初期値は、主観評価実験により決定する。すなわち、CMYK各色の網点面積率m段階のカラーパッチセットを印刷し検査画像とする。mは20以上の十分に大きな数とする。但しKを加えるパッチは、通常の印刷においてKを加えるCMYの組合わせの範囲に限ってよい。このような組合わせで作成されたm段階カラーパッチセットからCMYK各色n(=5〜10<m)段階の組合わせの色のパッチをテスト色として選択し、各テスト色について色のずれが主観的に許容可能な色の範囲をm段階カラーパッチセットの中から被験者に選ばせる。このとき被験者は、印刷絵柄として色を観察した場合を想定して該当カラーパッチを選ぶ。テスト色と被験者が選んだカラーパッチを測色してその色度値からその色差を計算する。この色差をテスト色の許容色差とする。図7は、このようにして得られたCMY空間上の許容色差の概念図である。格子状の交点の位置がテスト色を、交点の玉の大きさがそのテスト点における許容色差を表現している。なお、色差は、色度値としてCIELab1976に規定されるL*a*b*を用いる場合は下記のΔEである。
色差ΔE={ΔL**2+(Δa*)**2+(Δb*)**2}
【0019】
[A-2.許容色差テーブルの作成]
図3は、設定手段15が行う設定処理の流れを示した概略フローチャートである。上述のようにして決定した各テスト色における許容色差を、各テスト色のCMYK値に対してコンソール16から入力する(S10)。次に設定手段は、予め用意されているカメラ11のICCプロファイルを参照するなどして、各テスト色のパッチ(CMYK)をカメラ11で読取った時のRGB値に変換する。図8は、このようにして得られたRGB空間上の許容色差の概念図である。そして、この各RGBに対しての許容色差のテーブル(以後「許容色差テーブル30」)を作成する。これをメモリユニット13の所定のエリアに格納する(S14)。図9は、許容色差テーブル30のイメージ図である。立方体中に存在する点の濃淡で許容色差の大小を表現した図である。ここまでが設定処理の説明である

【0020】
[B.検査処理]
次に検査処理について説明する。メインメニューから検査処理を選択すると検査処理モードになる。図4は、検査処理の全体の流れを説明するフロー図である。まず、基準画像処理が行われる。すなわち、基準画像処理手段が呼出され基準画像を解析しそのデータを基準テーブル31として記憶する(S20)。次にオペレータが監視スタートを指示すると、装置1は、検査画像処理(S22)→結果表示(S26)→次の検査画像処理(S22)のサイクルを繰り返すこととなり、印刷機で印刷中の刷ものの色調変動監視が行われることとなる。なお、この色調監視サイクル中に、オペレータの指示により基準画像を更新させることもできる(S28)。検査処理モードのトップメニューにおいて「基準画像処理」を選択すると基準画像処理手段141が起動され基準画像を解析しそのデータを基準テーブル31に記憶する基準画像処理が開始される。以下基準画像処理の内容を説明する。
【0021】
[B-1. 基準画像処理]
図5により基準画像処理を説明する。図5(a)は、基準画像処理の手順を説明するフローチャートである。まず、カメラユニット11が撮像している基準画像を取り込みデジタル画像データとする(S200)。次に画像内の部分領域ごとに色調変動を監視するため、基準画像を縦・横方向にブロック分割する(S201)。図5(b)はこのステップの処理のイメージ図である。分割したブロック毎にRGB空間での解析処理を行うことを表している。ブロックの分割数をMとする。次に、各ブロック分割画像について、1つのブロックに属する画素をRGB色空間内でクラスタリング処理を行い、1つのブロックに属する画素をRGB空間の分布状態によりグループ分けする。クラスタリングは適当な既知のクラスタリング手法により行う。例えば、特許第2987169号において図4〜図8により説明されている画像データをCMY空間でクラスタリングする手法をRGB空間に適用して実現してもよい。図5(c)は1つのブロックにおけるクラスタリング処理のイメージ図である。この結果、1つのブロックの画素がRGB空間上の分布の固まりによって幾つかのグループにグループ分けされる(S202)。k番目のブロックにおいて分割されたグループの数をN(k)とすれば、一般に、基準画像全体でN(1)+N(2)+・・+N(M)のグループができる。グループ数をN(一定)とするクラスタリングアルゴリズムを採用する場合は、NMのグループができることになる。図5(a)のフローチャートはN(一定)の場合である。次にこれらのそれぞれのグループに属する画素を代表するRGB値(基準RGB値)を決定する(S203)。これは各グループに属する画素のRGB値の平均値、または最頻値、など適当に基準を決めておけばよい。最後に代表RGB値をL*a*b*値(基準L*a*b*値)に変換する。図5(d)は、ステップS202〜S204の処理をM個のブロックそれぞれに行うことを表している。そして各グループに対して代表RGB値および代表L*a*b*値を記録したテーブルを作成しメモリユニットに図10のような基準テーブル31として記録する(S205)。このテーブルにはステップS201のブロック分割の仕方も記録されるものとする。基準テーブル31は基準画像が更新される毎に書き替えられる。
【0022】
[B-2. 検査画像処理]
基準画像テーブルが作成(更新)された後で、オペレータが色調変動監視開始の指示を行うと、色調変動監視サイクルが始まるわけであるが、そのサイクルの最初の処理は検査画像処理(S22)である。図6は検査画像処理内容を説明するフローチャートである。以下図6を説明する。
【0023】
検査画像処理は、基準画像処理と同じように分割ブロック毎に処理を行う。すなわち、まず、カメラユニット11が撮像している検査画像を取り込みデジタル画像データとする(S220)。次に、検査画像を、基準画像処理時と同様にM個に分割する(S221)。次に、1つの分割ブロックにおいてRGB空間上の画素分布に基づいてクラスタリング処理を行い各ブロックについてN個のグループにグループ分けする(S222)。次に、各グループの代表色を決定し、代表色のRGB値(検査RGB値)および代表色のL*a*b*値(検査L*a*b*値)を決定し、これを検査テーブル32に記録する(S223)。ここまでの処理(S221〜S223)は、対象とする画像データが異なるだけで、基準画像処理のステップS201〜S204と同じである。次にメモリユニットに記録されている基準テーブルを参照し、対応するグループの代表色のL*a*b*値(基準L*a*b*値)を読み、検査L*a*b*値と基準L*a*b*値の色差を求めグループ色差とする(S224)。図11は、グループ毎の色調変動判定方法を説明するイメージ図である。図の白丸と黒丸は、それぞれ基準画像および検査画像の各グループの代表色を表している。結局グループ色差はこの白丸と黒丸がどれくらい離れているかを表す。
【0024】
[B-3. 許容色差以内かどうかの判定]
次にステップS225において、グループ毎に、代表色差が許容色差以内かどうか判定し、結果を検査テーブル32に記録する。この判定処理を行う際には、設定処理で設定した許容色差テーブルを参照する。ステップS14で設定した許容色差テーブルはRGB空間の幾つかのテスト点(このテスト点はCMYKカラーパッチセットの中から適当に選択されたもの)について、許容色差が対応付けられているものである。ステップS225の判定処理を行うには、基準テーブルに記録されている各グループの代表RGB値に対してそのポイントにおける許容色差をまず決めなければならない。各グループの代表RGB値と許容色差テーブルに記録されているテスト点のRGB値とは一般に一致しない。そこで、許容色差テーブルの値を適当な方法で補間して、グループの代表RGB値についての許容色差とする。例えば、RGB空間上でグループの代表RGB値に最も近い位置にあるテスト点を2個以上選択し、それらの選択点の許容色差を適当な重み付けで加算してグループの代表RGB値における許容色差とする。
【0025】
グループ色差>許容色差ならばそのグループで許容しがたい色調変動があったことになる。このようにしてグループ毎に色調変動があったかどうかを判定すれば、絵柄中の特定の位置にある色の固まりごとに、色の変動を認識することになるので、目視検査に近い判断基準で色調を監視できる。判定結果は検査画像の検査テーブル32に追記しておく。
【0026】
[B-4. 結果の出力]
検査テーブル32に追記された判定結果において許容しがたい色調変動があった場合は、監視制御手段152は表示ユニット12にその旨を表示し、必要であれば警告音を鳴らすなどしてオペレータに警告を発する(S26)。例えば、検査画像を表示する画面において、色調不良があったと判定された画素は検査画像を表示した表示ユニット12の画面上で(R,G,B)=(255,0,0)のような特定の表示色で表示する。
【0027】
以上のように、色調変動監視装置1または装置1において具現化されている色調変動監視方法によれば、絵柄中の色の色度ごとに異なる基準で色調変動を判定することが可能になり、絵柄の内容に応じたきめ細かい色調自動監視が実施できることになる。
【0028】
【発明の効果】
本発明に係る方法またはその方法を実行する色調変動監視装置を用いれば、CMYKのプロセスカラーで印刷される印刷物の色調を機上で自動検査するにあたり、絵柄全体を空間的に分割して、また同時に近似色のグループに分けて、各々の領域・グループごとに基準画像と検査画像の色調変動量を計算することで、絵柄の色の特徴が抽出でき、絵柄に応じた色調変動監視を実施することができる。またその際、比較的大きな面積をもつ色だけに注目することで、不確定要因に基づく画素値のばらつきを検査対象から排除できる。総合して、目視検査に近い判定基準で色調変動を監視することができるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 装置1の全体構成を示す概略図である。
【図2】 装置1の構成をより詳しく説明するブロック図である。
【図3】 設定処理を説明するフローチャートである。
【図4】 検査処理の概要を説明するフローチャートである。
【図5】 基準画像処理の動作を説明するフローチャートである。
【図6】 検査画像処理の動作を説明するフローチャートである。
【図7】 CMY空間上の許容色差の概念図である。
【図8】 RGB空間上の許容色差の概念図である。
【図9】 RGB−許容色差テーブルのイメージ図である。
【図10】基準テーブルの説明図である。
【図11】1ブロック内の色調変動判定方法を説明するイメージ図である。
【符号の説明】
1 色調変動監視装置
11 ラインセンサカメラ
12 ディスプレイ
13 メモリユニット
14 解析ユニット
15 制御ユニット
16 入力コンソール
20 印刷機
30 許容色差テーブル
31 基準テーブル
32 検査テーブル
141 基準画像処理手段
142 検査画像処理手段
143 解析ライブラリ
150 CPU
151 オペレーティングシステム
152 監視制御手段
153 設定手段

Claims (4)

  1. 基準印刷物と検査対象印刷物について、画像入力装置により読取ったそれぞれの画像データをM個のブロックに分割し、分割した各ブロックに属する画素を色空間上でクラスタリング処理して色の固まり毎にグループ分けし、このグループ毎に代表色をそのグループに属する画素の色分布から演算して定め、基準印刷物と検査対象印刷物のそれぞれの画像データの対応する代表色同士の色差が許容色差以内であるかどうかにより検査対象印刷物の基準印刷物からの色調変動を監視する方法。
  2. 印刷物の色空間上の十分な数のテスト点についての各テスト点毎の許容色差を許容色差データとして用意しておいた上で、基準印刷物と検査対象印刷物について、画像入力装置により読取ったそれぞれの画像データをM個のブロックに分割し、分割した各ブロックに属する画素を色空間上でクラスタリング処理して色の固まり毎にグループ分けし、このグループ毎に代表色をそのグループに属する画素の色分布から演算して定め、基準印刷物と検査対象印刷物のそれぞれの画像データの対応する代表色同士の色差が事前に用意しておいた許容色差データに照らして許容範囲内であるかどうかにより検査対象印刷物の基準印刷物からの色調変動を監視する方法。
  3. 基準画像または検査画像をデジタル画像データとして読みとるカメラユニットと、入力した画像データ等を記録するメモリユニットと、基準画像をM個のブロックに分割し、個々のブロックにおいて、当該ブロックに属する画素を色空間上でクラスタリング処理して色の固まり毎にグループ分けし、各グループの代表色をそのグループに属する画素の色分布から演算して定め、基準印刷物画像についての、決定された各グループの代表色を基準テーブルとして記録する基準画像処理手段と、検査画像についての代表色を同様にして決定して、前記基準テーブルに記録されている対応する代表色との色差が予め定められた許容色差の範囲内かどうかを対応する代表色の対ごとに判定する検査画像処理手段と、結果を表示するディスプレイユニットと、を備える印刷物等の色調変動監視装置。
  4. 基準画像または検査画像をデジタル画像データとして読みとるカメラユニットと、印刷物の色空間上の十分な数のテスト点についての各テスト点毎の許容色差を記録した許容色差データおよび入力した画像データ等を記録するメモリユニットと、基準画像をM個のブロックに分割し、個々のブロックにおいて、当該ブロックに属する画素を色空間上でクラスタリング処理して色の固まり毎にグループ分けし、各グループの代表色をそのグループに属する画素の色分布から演算して定め、基準印刷物画像についての、決定された各グループの代表色を基準テーブルとして記録する基準画像処理手段と、検査画像についての代表色を同様にして決定して、前記基準テーブルに記録されている対応する代表色との色差が、予め定められた許容色差の範囲内かどうかを前記許容色差データに基づいて、対応する代表色の対ごとに判定する検査画像処理手段と、結果を表示するディスプレイユニットと、を備える印刷物等の色調変動監視装置。
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