JP2000152067A - 画像処理方法、画像処理装置及び記録媒体 - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置及び記録媒体

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JP2000152067A
JP2000152067A JP10316270A JP31627098A JP2000152067A JP 2000152067 A JP2000152067 A JP 2000152067A JP 10316270 A JP10316270 A JP 10316270A JP 31627098 A JP31627098 A JP 31627098A JP 2000152067 A JP2000152067 A JP 2000152067A
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JP10316270A
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English (en)
Inventor
Naoto Kaneshiro
金城  直人
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 煩雑な補正データ設定作業を行うことなく、
レンズの収差に起因する画像の画質低下を高精度に補正
する。 【解決手段】 画像データが表す画像をディスプレイに
表示した後に、表示画像上では濃度や色味が相違してい
るものの、本来は濃度や色味が互いに近似すべき複数の
箇所をシミュレーション画像上で指定することをオペレ
ータに要請する(120) 。複数箇所が指定されると、指定
された複数箇所の間の濃度の変化の傾きを各色成分毎に
演算し、レンズの周辺減光に起因する画像中の各部にお
ける濃度の低下量を、濃度変化の傾きに基づき画面中央
部に関して上下対称及び左右対称となるように各色成分
毎に推定し、画像中の各部における各色成分毎の濃度を
補正するための濃度補正値を周辺減光補正テーブルに設
定する(124,126) 。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理方法、画像
処理装置及び記録媒体に係り、特に、レンズの収差に起
因する画像内の複数箇所における所定の画像特徴量の相
違を補正する画像処理方法、該画像処理方法を適用可能
な画像処理装置、及び前記画像処理方法をコンピュータ
で実行させるためのプログラムが記録された記録媒体に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】レンズ
付きフィルムのレンズは、一般に安価なプラスティック
レンズで構成されているので、所謂周辺減光や像面湾曲
等の収差が顕著であり、レンズ付きフィルムによって写
真フィルムに露光記録されたフィルム画像には、画像の
中心部に比較して画像の周縁部の明度が大幅に低下した
り、部分的に鮮鋭度が大きく低下する等の画質低下が生
ずることが知られている。また、明度や鮮鋭度の低下以
外にも、レンズの歪曲収差に起因する幾何学的歪みや、
レンズの倍率色収差に起因する色にじみも生ずる。ま
た、上記のようなレンズの収差に起因する画質の低下
は、レンズ付きフィルムのレンズに限られるものではな
く、低コストのカメラによって写真フィルムに露光記録
された画像や、低コストのデジタルスチルカメラによっ
て光電変換されて情報記憶媒体(以下、「デジタルカメ
ラカード」と称する)に記憶された画像データが表す画
像についても、程度の差はあるものの同様の問題を抱え
ている。
【0003】このため、特開平6−311425号公報
には、レンズの収差特性に応じて定めた補正強調係数の
データ(補正データ)を撮影カメラの機種モデル毎にR
OM等に記憶しておき、実際に撮影に使用されたカメラ
のレンズ収差特性に応じた補正データを選択的に用いて
画像データを補正することが提案されている。
【0004】しかしながら、現在、デジタルスチルカメ
ラを含め膨大な種類数のカメラが市販されているのに対
し、レンズの収差特性が詳細に発表されてるカメラは少
数であるので、上記技術の実施にあたっては、レンズの
収差特性を測定により求め、求めた収差特性に応じて補
正データを設定する等の煩雑な作業を繰り返し行う必要
がある。また、カメラの新機種が発表される毎に上記の
作業を行って前記カメラに対応する補正データを新たに
設定し、ROM等に書き込む必要もあり、補正データ設
定作業が煩雑であるという問題があった。
【0005】また、前記公報には画像データに基づいて
撮影カメラのレンズの収差特性を自動的に検出し、検出
した収差特性に対応する補正データを選択する態様が記
載されているが、画像データが表す画像の画像内容が不
定であることを考慮すると、画像データから収差特性を
精度良く検出することは困難であり、レンズの収差に起
因する画質低下に対する補正精度が不十分であるという
問題がある。
【0006】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、煩雑な補正データ設定作業を行うことなく、レンズ
の収差に起因する画像の画質低下を高精度に補正するこ
とができる画像処理方法、画像処理装置及び記録媒体を
得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明に係る画像処理方法は、レンズを
介して投影された画像を表す画像データを用いて前記画
像を出力することを、所定の属性を有する1つ以上の画
像について行うと共に、前記出力した1つ以上の画像内
において、所定の画像特徴量が互いに近似すべき複数箇
所を指定させ、前記指定された複数箇所における画像デ
ータ上での前記所定の画像特徴量に基づいて、前記複数
箇所における前記所定の画像特徴量の相違度が所定範囲
内に収まるように画像データを補正するための補正情報
を求め、所定の属性を有する画像を表す画像データを、
前記求めた補正情報に基づいて補正する。
【0008】本発明に係る画像データは、レンズを介し
て写真感光材料に投影(露光記録)された画像を、現像
等の処理を行って可視化した後に読取センサ等の読取手
段によって読み取ることで得た画像データであっても良
いし、レンズを介して読取センサ等の読取手段(光電変
換手段)の受光面に投影された画像が光電変換されるこ
とで得られた画像データを、該画像データを格納してい
る情報記憶媒体から読み出して得たものであってもよ
い。
【0009】また、本発明に係る所定の属性は、属性が
同一の複数の画像を、同一又は同一種のレンズを介して
投影された画像と判断できるか、同一又は同一種のレン
ズを介して投影された画像である可能性が高いと判断で
きる属性であり、例えば画像が記録されている写真感光
材料、画像データが格納されている情報記憶媒体、処理
を依頼した顧客、画像を撮影記録したカメラ種等が挙げ
られる。従って、例えば同一の写真感光材料に記録され
た画像や、同一の情報記憶媒体に画像データが格納され
ている画像、或いは同一の顧客から処理が依頼された画
像や、同一のカメラによって投影記録された画像等が、
所定の属性を有する画像となる。
【0010】請求項1記載の発明では、レンズを介して
投影された画像を表す画像データを用いて前記画像を出
力(ディスプレイ等の表示手段への画像の表示であって
もよいし、普通紙や印画紙等の記録材料への画像の記録
であってもよい)することを、所定の属性を有する1つ
以上の画像について行うと共に、前記出力した1つ以上
の画像内において、所定の画像特徴量が互いに近似すべ
き複数箇所を例えばオペレータ等によって指定させる。
前記複数箇所は、各々一定の面積を有する領域であって
もよいし、面積を有しない(或いは1画素分の面積を有
する)点であってもよい。
【0011】オペレータ等によって指定される複数箇所
は、所定の画像特徴量が互いに近似すべき箇所であるの
で、指定された複数箇所の各々における所定の画像特徴
量が画像データ上で相違していた場合、この相違はレン
ズの収差に起因していると判断できる。請求項1の発明
では、指定された複数箇所における画像データ上での所
定の画像特徴量に基づいて、複数箇所における所定の画
像特徴量の相違度が所定範囲内に収まるように画像デー
タを補正するための補正情報を求め、所定の属性を有す
る画像を表す画像データ(先に出力した画像の画像デー
タのみでもよいし、所定の属性を有する未出力の画像の
画像データが含まれていてもよい)を、求めた補正情報
に基づいて補正するので、レンズの収差に起因する画像
データ上での所定の画像特徴量の変動を精度良く補正す
ることができる。
【0012】すなわち、例えばレンズによって投影され
た画像が、濃度(明度)を略一定とすべき背景領域(例
えば空に相当する領域や砂浜に相当する領域)が比較的
広い面積で分布している画像であった場合、レンズの周
辺減光により、特に背景領域内における濃度の変動が視
認され易い。しかし請求項1の発明では、濃度が互いに
近似すべき箇所として背景領域内の複数箇所が指定され
れば、指定された背景領域内の複数箇所の濃度の相違度
が所定範囲内に収まるように自動的に補正情報を求めて
画像データを補正するので、レンズの周辺減光に起因す
る濃度の変動が高精度に補正される。
【0013】このように、請求項1の発明では、指定さ
れた複数箇所における所定の画像特徴量の相違度に基づ
いて自動的に補正情報を求めて画像データを補正するの
で、煩雑な補正情報設定作業が不要になると共に、画像
内容が不定の画像を表す画像データからレンズの収差特
性を検出する必要もない。従って、請求項1の発明によ
れば、煩雑な補正データ設定作業を行うことなく、レン
ズの収差に起因する画像の画質低下を高精度に補正する
ことができる。
【0014】なお、本発明に係る補正情報は、例えば1
フレーム分の画像全面を対象として画像データを補正す
る情報であってもよいし、画像の一部分(例えば指定さ
れた箇所及びその周辺)を対象として画像データを補正
する情報であってもよい。画像全面を対象として画像デ
ータを補正する補正情報は、例えば指定された複数箇所
における所定の画像特徴量の相違度に基づいて、画像全
面内におけるレンズの収差に起因する所定の画像特徴量
の相違度の分布を推定し、推定した相違度の分布に基づ
いて求めることができる。また補正情報は、テーブル、
マップ、或いは演算式の何れの形態であってもよい。
【0015】なお、所定の画像特徴量としては、例えば
請求項2に記載した濃度を用いることができる。この場
合、指定された複数箇所における画像データ上での濃度
の相違度に基づいて補正情報を求めることができる。こ
の補正情報を用いて画像データの補正を行えば、画像デ
ータが表す画像の濃度(明度)のばらつきを補正するこ
とができる。また、上記の補正情報を各色成分毎に求め
て画像データの補正を行えば、画像データが表す画像の
色味のばらつきも補正することができる。
【0016】また、所定の画像特徴量は、請求項2に記
載した空間周波数特性又はエッジ強度の分布であっても
よい。なお、空間周波数特性やエッジ強度の分布は鮮鋭
度に応じて変化する。この場合、指定された複数箇所に
おける画像データ上での空間周波数特性又はエッジ強度
の分布を求め、求めた周波数特性又はエッジ強度の分布
に基づいて補正情報を求めることができる。この補正情
報を用いて画像データの補正を行えば、画像データが表
す画像の空間周波数特性又はエッジ強度の分布のばらつ
き、すなわち鮮鋭度のばらつきを補正することができ
る。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、前記所定の属性を有する画像は、所定の顧客か
ら処理が依頼された画像又は所定のカメラ種のカメラに
よって投影記録された画像であり、前記所定の属性を有
する画像から補正情報を求める毎に、該求めた補正情報
を前記画像の属性を表す属性情報と対応させて記憶し、
前記所定の属性を有する画像を表す画像データに対する
補正を、前記所定の属性を有する画像から求めて記憶し
ている複数の補正情報を総合した補正情報に基づいて行
うことを特徴としている。
【0018】請求項3記載の発明では、所定の顧客から
処理が依頼された画像又は所定のカメラ種のカメラ(カ
メラでもよいしデジタルスチルカメラでもよい)によっ
て投影記録された画像について補正情報を求める毎に、
求めた補正情報を前記画像の属性を表す属性情報(顧客
又はカメラ種を表す情報)と対応させて記憶するので、
求めた補正情報が順次蓄積記憶されることになる。そし
て、所定の属性を有する画像を表す画像データに対する
補正を、所定の属性を有する画像(属性が同一の画像)
から求めて記憶している複数の補正情報を総合した補正
情報(例えば複数の補正情報の平均や加重平均に相当す
る補正情報)に基づいて行う。
【0019】属性が同一の画像は、同一又は同一種のレ
ンズを介して投影されたと判断できるか、同一又は同一
種のレンズを介して投影された可能性が高いと判断でき
る画像であるので、属性が同一の画像から求めた複数の
補正情報を総合することにより、前記レンズの収差に起
因する画像の画質低下をより高精度に補正できる補正情
報を得ることができる。そして、複数の補正情報を総合
した補正情報に基づいて画像データに対する補正を行う
ので、レンズの収差に起因する画像の画質低下を、顧客
毎又はカメラ種毎により高精度に補正することができ
る。
【0020】請求項4記載の発明に係る画像処理装置
は、画像を出力するための画像出力手段と、レンズを介
して投影された画像を表す画像データを用いて、前記出
力手段によって前記画像を出力させることを、所定の属
性を有する1つ以上の画像について行う出力制御手段
と、前記出力手段によって出力された1つ以上の画像内
において、所定の画像特徴量が互いに近似すべき複数箇
所を指定するための指定手段と、前記指定手段を介して
指定された複数箇所における画像データ上での前記所定
の画像特徴量に基づいて、前記複数箇所における前記所
定の画像特徴量の相違度が所定範囲内に収まるように画
像データを補正するための補正情報を求める演算手段
と、所定の属性を有する画像を表す画像データを、前記
求めた補正情報に基づいて補正する補正手段と、を含ん
で構成されているので、請求項1の発明と同様に、煩雑
な補正データ設定作業を行うことなく、レンズの収差に
起因する画像の画質低下を高精度に補正することができ
る。
【0021】請求項5記載の発明に係る記録媒体は、レ
ンズを介して投影された画像を表す画像データを用い
て、画像を出力するための画像出力手段によって前記画
像を出力させることを、所定の属性を有する1つ以上の
画像について行うと共に、前記出力手段によって出力さ
れた1つ以上の画像内において、所定の画像特徴量が互
いに近似すべき複数箇所を指定手段を介して指定させる
第1のステップ、前記指定された複数箇所における画像
データ上での前記所定の画像特徴量に基づいて、前記複
数箇所における前記所定の画像特徴量の相違度が所定範
囲内に収まるように画像データを補正するための補正情
報を求める第2のステップ、及び、所定の属性を有する
画像を表す画像データを、前記求めた補正情報に基づい
て補正する第3のステップを含む処理をコンピュータに
実行させるためのプログラムが記録されている。
【0022】請求項5記載の発明に係る記録媒体には、
上記の第1のステップ乃至第3のステップを含む処理、
すなわち請求項1の発明に記載の画像処理方法に係る処
理をコンピュータに実行させるためのプログラムが記録
されているので、コンピュータが前記記録媒体に記録さ
れているプログラムを読み出して実行することにより、
請求項1の発明と同様に、煩雑な補正データ設定作業を
行うことなく、レンズの収差に起因する画像の画質低下
を高精度に補正することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態の一例を詳細に説明する。
【0024】〔第1実施形態〕図1には、本発明が適用
された画像処理システム10が示されている。画像処理
システム10は、スキャナ12、画像処理装置14及び
プリンタ16が直列に接続されて構成されている。
【0025】スキャナ12は、写真フィルム(例えばネ
ガフィルムやリバーサルフィルム)等の写真感光材料
(以下単に写真フィルムと称する)に記録されているフ
ィルム画像(被写体を撮影後、現像処理されることで可
視化されたネガ画像又はポジ画像)を読み取り、該読み
取りによって得られた画像データを出力するものであ
り、光源20から射出され光拡散ボックス22によって
光量むらが低減された光が、フィルムキャリア24にセ
ットされているネガフィルムやリバーサルフィルム等の
写真フィルム26に照射され、写真フィルム26を透過
した光がレンズ28を介してCCDセンサ30(エリア
センサであってもラインセンサであってもよい)の受光
面上に結像されるように構成されている。
【0026】フィルムキャリア24は、写真フィルム2
6上のフィルム画像が記録されている箇所が、光源20
からの射出光の光軸上に順に位置するように写真フィル
ム26を搬送する。これにより、写真フィルム26に記
録されているフィルム画像がCCDセンサ30によって
順に読み取られ、CCDセンサ30からはフィルム画像
に対応する信号が出力される。CCDセンサ30から出
力された信号はA/D変換器32によってデジタルの画
像データに変換されて画像処理装置14に入力される。
【0027】画像処理装置14のラインスキャナ補正部
36は、入力されたスキャンデータ(スキャナ12から
入力されるR、G、Bのデータ)から各画素毎に対応す
るセルの暗出力レベルを減ずる暗補正、暗補正を行った
データを濃度値を表すデータに対数変換する濃度変換、
写真フィルム26を照明する光の光量むらに応じて濃度
変換後のデータを補正するシェーディング補正、該シェ
ーディング補正を行ったデータのうち入射光量に対応し
た信号が出力されないセル(所謂欠陥画素)のデータを
周囲の画素のデータから補間して新たに生成する欠陥画
素補正の各処理を順に行う。ラインスキャナ補正部36
の出力端はI/Oコントローラ38の入力端に接続され
ており、ラインスキャナ補正部36で前記各処理が施さ
れたデータはスキャンデータとしてI/Oコントローラ
38に入力される。
【0028】I/Oコントローラ38の入力端は、イメ
ージプロセッサ40のデータ出力端にも接続されてお
り、イメージプロセッサ40からは画像処理(詳細は後
述)が行われた画像データが入力される。また、I/O
コントローラ38の入力端はパーソナルコンピュータ4
2にも接続されている。パーソナルコンピュータ42は
拡張スロット(図示省略)を備えており、この拡張スロ
ットには、デジタルスチルカメラ等によって画像データ
が書き込まれたデジタルカメラカードに対してデータの
読出し/書込みを行うドライバ(図示省略)が接続され
る。拡張スロットを介して外部からファイル画像データ
(デジタルカメラカードから読み出した画像データ)が
入力された場合、入力されたファイル画像データはI/
Oコントローラ38へ入力される。
【0029】I/Oコントローラ38の出力端は、イメ
ージプロセッサ40のデータ入力端、オートセットアッ
プエンジン44、パーソナルコンピュータ42に各々接
続されており、更にI/F回路54を介してプリンタ1
6に接続されている。I/Oコントローラ38は、入力
された画像データを、出力端に接続された前記各機器に
選択的に出力する。
【0030】本実施形態では、写真フィルム26に記録
されている個々のフィルム画像に対し、スキャナ12に
おいて異なる解像度で2回の読み取りを行う。1回目の
比較的低解像度での読み取り(以下、プレスキャンとい
う)では、フィルム画像の濃度が非常に低い場合(例え
ばネガフィルムにおける露光アンダのネガ画像)にも、
CCDセンサ30で蓄積電荷の飽和が生じないように決
定した読取条件(写真フィルム26に照射する光のR、
G、Bの各波長域毎の光量、CCDセンサ30の電荷蓄
積時間)で写真フィルム26の全面の読み取りが行われ
る。このプレスキャンによって得られたデータ(プレス
キャンデータ)は、I/Oコントローラ38からオート
セットアップエンジン44へ入力される。
【0031】オートセットアップエンジン44は、CP
U46、RAM48(例えばDRAM)、ROM50
(例えば記憶内容を書換え可能なROM)、入出力ポー
ト52を備え、これらがバスを介して互いに接続されて
構成されている。オートセットアップエンジン44は、
I/Oコントローラ38から入力されたプレスキャンデ
ータに基づいてフィルム画像のコマ位置を判定し、写真
フィルム26上のフィルム画像記録領域に対応するデー
タ(プレスキャン画像データ)を抽出する。また、プレ
スキャン画像データに基づいて、フィルム画像のサイズ
を判定すると共に濃度等の画像特徴量を演算し、プレス
キャンを行った写真フィルム26に対し、スキャナ12
が比較的高解像度での再度の読み取り(以下、ファイン
スキャンという)を行う際の読取条件を決定する。そし
てコマ位置及び読取条件をスキャナ12に出力する。
【0032】また、オートセットアップエンジン44
は、プレスキャン画像データ(又は低解像度化したファ
イル画像データ)に基づいて各種の画像特徴量の演算を
行い、スキャナ12がファインスキャンを行うことによ
って得られるファインスキャン画像データ(又はファイ
ル画像データ)に対する各種の画像処理の処理条件を演
算により自動的に決定し(セットアップ演算)、決定し
た処理条件をイメージプロセッサ40へ出力する。
【0033】パーソナルコンピュータ42には、ディス
プレイ76、キーボード78及びマウス(図示省略)が
接続されている。なお、ディスプレイ76は請求項4及
び請求項5に記載の画像出力手段に対応しており、キー
ボード78及びマウスは請求項4及び請求項5に記載の
指示手段に対応している。パーソナルコンピュータ42
は、オートセットアップエンジン44から低解像度の画
像データを取込むと共に、オートセットアップエンジン
44によって決定された画像処理の処理条件を取込み、
取り込んだ処理条件に基づき、高解像度画像データを対
象としてイメージプロセッサ40で行われる画像処理と
等価な画像処理を低解像度画像データに対して行ってシ
ミュレーション画像データを生成する。
【0034】そして、生成したシミュレーション画像デ
ータを、ディスプレイ76に画像を表示するための信号
に変換し、該信号に基づいてディスプレイ76にシミュ
レーション画像を表示する。また、表示されたシミュレ
ーション画像に対しオペレータによって画質等の検定が
行われ、検定結果として処理条件の修正を指示する情報
がキーボード78等を介して入力されると、該情報をオ
ートセットアップエンジン44へ出力する。これによ
り、オートセットアップエンジン44では画像処理の処
理条件の再演算等の処理が行われる。
【0035】一方、スキャナ12でフィルム画像に対し
てファインスキャンが行われることによってI/Oコン
トローラ38に入力されたファインスキャン画像データ
(又はファイル画像データ)は、I/Oコントローラ3
8からイメージプロセッサ40へ入力される。イメージ
プロセッサ40は、階調変換や色変換を含む色・濃度補
正処理、画素密度変換処理、画像の超低周波輝度成分の
階調を圧縮するハイパートーン処理、粒状を抑制しなが
らシャープネスを強調するハイパーシャープネス処理等
の各種の画像処理を行う画像処理回路を各々備えてお
り、入力された画像データに対し、オートセットアップ
エンジン44によって各画像毎に決定されて通知された
処理条件に従って種々の画像処理を行う。
【0036】イメージプロセッサ40で実行可能な画像
処理としては、上記以外に、例えば画像全体又は一部分
(例えば人物の顔に相当する領域)に対するシャープネ
ス補正又はソフトフォーカス処理や、画調を意図的に変
更する画像処理(出力画像をモノトーンに仕上げる画像
処理、出力画像をポートレート調に仕上げる画像処理、
出力画像をセピア調に仕上げる画像処理等)や、画像を
加工する画像処理(例えば原画像中に存在する人物を主
画像上で細身に仕上げるための画像処理、赤目を修正す
る画像処理等)や、LF(レンズ付きフィルム)等の低
コストのカメラ(又はデジタルスチルカメラ)によって
撮影記録された画像に対し、レンズの歪曲収差に起因す
る画像の幾何学的歪み、レンズの倍率色収差に起因する
画像の色ずれ、レンズの周辺減光に起因する画像の周縁
部の明度低下、レンズの像面湾曲等に起因する画像の鮮
鋭度等のように、レンズの収差に起因する出力画像の各
種の画質の低下を補正する収差補正処理等が挙げられ
る。
【0037】イメージプロセッサ40で画像処理が行わ
れた画像データを印画紙への画像の記録に用いる場合に
は、イメージプロセッサ40で画像処理が行われた画像
データは、I/Oコントローラ38からI/F回路54
を介し記録用画像データとしてプリンタ16へ出力され
る。また、画像処理後の画像データを画像ファイルとし
て外部へ出力する場合は、I/Oコントローラ38から
パーソナルコンピュータ42に画像データが出力され
る。これにより、パーソナルコンピュータ42では、外
部への出力用としてI/Oコントローラ38から入力さ
れた画像データを、拡張スロットを介して画像ファイル
として外部(例えばCD−R等の情報記憶媒体に画像デ
ータを書き込む書込装置や、通信制御装置を介して接続
された他の情報処理装置等)に出力する。
【0038】プリンタ16は、画像メモリ58、R,
G,Bのレーザ光源60、該レーザ光源60の作動を制
御するレーザドライバ62を備えている。画像処理装置
14から入力された記録用画像データは画像メモリ58
に一旦記憶された後に読み出され、レーザ光源60から
射出されるR,G,Bのレーザ光の変調に用いられる。
レーザ光源60から射出されたレーザ光は、ポリゴンミ
ラー64、fθレンズ66を介して印画紙68上を走査
され、印画紙68に画像が露光記録される。画像が露光
記録された印画紙68は、プロセッサ部18へ送られて
発色現像、漂白定着、水洗、乾燥の各処理が施される。
これにより、印画紙68に露光記録された画像が可視化
される。
【0039】次に本実施形態の作用として、スキャナ1
2から画像処理装置14にプレスキャンデータが入力さ
れ、オートセットアップエンジン44がプレスキャンデ
ータからの画像データの切り出し等の処理を行った後
に、オートセットアップエンジン44とパーソナルコン
ピュータ42によって共同で行われる画像検定処理につ
いて説明する。
【0040】本実施形態に係る画像検定処理(後述する
周辺減光補正処理及び鮮鋭度補正処理を含む)は、本発
明に係る画像処理方法が適用された処理であり、オート
セットアップエンジン44のCPU46によって第1の
画像検定プログラムが実行されると共に、パーソナルコ
ンピュータ42のCPU(図示省略)によって第2の画
像検定プログラムが実行されることにより実現される。
各画像検定プログラムは、その他のプログラムと共に、
当初は情報記憶媒体72(図1参照)に記憶されてい
る。
【0041】なお、図1では情報記憶媒体72をフロッ
ピーディスクとして示しているが、CD−ROMやメモ
リカード等の他の情報記憶媒体で構成してもよい。パー
ソナルコンピュータ42に接続された情報読出装置(図
示省略)に情報記憶媒体72が装填され、情報記憶媒体
72から画像処理装置14へのプログラムの移入(イン
ストール)が指示されると、情報読出装置によって情報
記憶媒体72から各種のプログラムが読み出され、第1
の画像検定プログラムはオートセットアップエンジン4
4の記憶手段(例えば記憶内容を書換え可能なROM5
0等)に記憶され、第2の画像検定プログラムはパーソ
ナルコンピュータ42の記憶手段(例えばハードディス
ク(図示省略)等)に記憶される。
【0042】そして、画像検定処理を実行すべきタイミ
ングが到来すると、オートセットアップエンジン44の
記憶手段から第1の画像検定プログラムが読み出され、
CPU46によって実行されると共に、パーソナルコン
ピュータ42の記憶手段から第2の画像検定プログラム
が読み出され、パーソナルコンピュータ42のCPUに
よって実行される。これにより、オートセットアップエ
ンジン44及びパーソナルコンピュータ42は請求項4
に記載の画像処理装置として機能する。このように、画
像検定プログラム等を記憶している情報記憶媒体72は
請求項5に記載の記録媒体に対応している。
【0043】以下、画像検定処理について、図2のフロ
ーチャートを参照して説明する。なお図2では、オート
セットアップエンジン44によって実行されるステップ
の符号に「(A) 」の記号を付し、パーソナルコンピュー
タ42によって実行されるステップの符号に「(P) 」の
記号を付して区別している。
【0044】ステップ100において、オートセットア
ップエンジン44は、低解像度画像データ(プレスキャ
ン画像データ又は低解像度化したファイル画像データ)
に基づいて、同一の画像を表す高解像度画像データ(フ
ァインスキャン画像データ又はファイル画像データ)に
対する各種の画像処理の処理条件を演算する。なお、プ
レスキャン画像データは、レンズを介して写真フィルム
に投影されて露光記録された画像を読み取ることによっ
て得られた画像データであり、ファイル画像データは、
レンズを介してデジタルスチルカメラの光電変換センサ
の受光面に投影されて光電変換され、デジタルカメラカ
ードに格納された画像データであるので、何れも本発明
に係る「レンズを介して投影された画像を表す画像デー
タ」に対応している。ステップ100で演算した処理条
件は低解像度画像データと共にパーソナルコンピュータ
42に転送される。
【0045】パーソナルコンピュータ42は、次のステ
ップ102において、転送された処理条件に基づき、同
一の画像を表す高解像度画像データを対象としてイメー
ジプロセッサ40で実行される画像処理と等価な画像処
理を低解像度画像データに対して行ってシミュレーショ
ン画像データを生成し、次のステップ104において、
生成したシミュレーション画像データに基づいて、ディ
スプレイ76にシミュレーション画像を表示する。
【0046】なお、上記のステップ102、104は、
請求項1に記載の「レンズを介して投影された画像を表
す画像データを用いて画像を出力すること」に対応して
おり、請求項4に記載の出力制御手段に対応している。
【0047】次に、パーソナルコンピュータ42は、ス
テップ106において、画像の撮影記録に用いたカメラ
又はデジタルスチルカメラのレンズの周辺減光に起因す
る濃度むらの補正(周辺減光補正)が必要か否かの検
定、及び検定結果の入力をオペレータに要請するメッセ
ージをディスプレイ76に表示し、オペレータがキーボ
ード78又はマウスを介して入力した検定結果に基づい
て周辺減光補正が必要か否かを判定する。なお、上記の
メッセージを表示することは、請求項1に記載の「出力
した1つ以上の画像内において、所定の画像特徴量が互
いに近似すべき複数箇所を指定させ」ることに対応して
いる。
【0048】オペレータがディスプレイ76に表示され
たシミュレーション画像を目視で確認し、周辺減光補正
は不要との検定結果を入力した場合には、前記判定が否
定されてステップ110へ移行するが、オペレータによ
って周辺減光補正が必要との検定結果が入力された場合
には前記判定が肯定されてステップ108へ移行し、周
辺減光補正処理を行う。この周辺減光補正処理について
図3のフローチャートを参照して説明する。
【0049】ステップ120において、パーソナルコン
ピュータ42は、ディスプレイ76に表示しているシミ
ュレーション画像上では濃度や色味が相違しているもの
の、本来は濃度や色味が互いに近似すべき複数の箇所を
シミュレーション画像上で指定することをオペレータに
要請するメッセージをディスプレイ76に表示する。そ
して、次のステップ122ではオペレータによって前記
複数箇所が指定される迄待機する。
【0050】これにより、オペレータは表示されている
シミュレーション画像の画像内容等に基づいて、濃度や
色味が近似すべき複数箇所を判断し、その位置及び範囲
を指定する。例として、ディスプレイ76に図5(A)
に示すような画像が表示された場合、オペレータは、濃
度や色味が近似すべき複数箇所として、特定の被写体
(対応する領域内の濃度や色味が略一定であることが望
ましい被写体)に対応する領域(図では青空に対応する
領域及び地面に対応する領域)内で、濃度や色味が相違
している複数箇所(破線で囲んで示す箇所)を指定す
る。
【0051】上記のようにして複数箇所が指定される
と、指定された複数箇所の位置及び範囲を表す情報がオ
ートセットアップエンジン44に転送され、オートセッ
トアップエンジン44は、次のステップ124におい
て、指定された複数箇所の間の濃度(所定の画像特徴
量)の変化の傾きを各色成分(R,G,B)毎に演算す
る。レンズの周辺減光に起因する濃度のばらつきは、一
般に、レンズの光軸位置に相当する画像の画面中央部か
ら画像の周縁部の各方向に向けて、画面中央部からの距
離が大きくなるに従って徐々に濃度が低下する濃度変化
パターンとして現れる。また、レンズの周辺減光は、濃
度の低下度合いが各色成分毎に異なることで色味の変化
を伴うことも多い。
【0052】このためステップ126では、レンズの周
辺減光に起因する画像中の各部における濃度の低下量
を、指定された複数箇所の間の各色成分毎の濃度の傾き
に基づき、画像の画面中央部に関して上下対称及び左右
対称となるように各色成分毎に推定する(図5(B)に
は画像中の各部における濃度の低下量の推定結果の一例
を示す(矢印の長さが濃度低下量の大きさを表す))。そ
して、レンズの周辺減光に起因する画像中の各部におけ
る各色成分毎の濃度低下量の推定値に基づいて、画像中
の各部における各色成分毎の濃度を各部における濃度低
下量に応じて補正するための濃度補正値を、2次元のテ
ーブル上の各部の位置に対応するアドレスに各々記憶す
ることにより、各色成分毎に周辺減光補正テーブルを設
定する。
【0053】なお、画像中の各部における濃度の低下量
は、画像の画面中央部に関して上下対称及び左右対称の
少なくとも一方を満足するように推定してもよい。上記
の周辺減光補正テーブルは本発明の補正情報に対応して
おり、ステップ124、126は請求項4に記載の演算
手段に対応している。
【0054】設定された周辺減光補正テーブルはパーソ
ナルコンピュータ42に転送され、パーソナルコンピュ
ータ42では、ステップ128において、ディスプレイ
76に表示しているシミュレーション画像を表すシミュ
レーション画像データを、転送された周辺減光補正テー
ブルに従って各色成分毎に補正する。周辺減光補正テー
ブルに設定されている濃度補正値は、レンズの周辺減光
に起因する画像中の各部における各色成分毎の濃度低下
を補正するための補正値であるので、オペレータによっ
て指定された複数箇所についても、濃度及び色味の相違
度が所定値以下となるように、各色成分毎の濃度がシミ
ュレーション画像データ上で補正されることになる。ス
テップ128は請求項4に記載の補正手段に対応してい
る。
【0055】次のステップ130では、ステップ128
で補正したシミュレーション画像データを用いてディス
プレイ76に周辺減光補正後のシミュレーション画像を
表示する。パーソナルコンピュータ42は、次のステッ
プ132において、周辺減光補正テーブルによる補正が
適正か否かの検定、及び検定結果の入力をオペレータに
要請するメッセージをディスプレイ76に表示し、オペ
レータがキーボード78又はマウスを介して入力した検
定結果に基づいて周辺減光補正後のシミュレーション画
像の画質が適正か要か否か(すなわち周辺減光補正によ
る補正結果が適正か要か否か)を判定する。
【0056】オペレータがディスプレイ76に表示され
たシミュレーション画像を目視によって確認し、周辺減
光補正後のシミュレーション画像の画質は適正との検定
結果を入力した場合には前記判定が否定され、処理対象
の画像に対する画像処理の処理条件に、上記で設定した
周辺減光補正テーブルを加え、周辺減光補正処理を終了
する。
【0057】一方、オペレータがシミュレーション画像
を目視し、周辺減光補正後のシミュレーション画像に濃
度や色味のむらが生じていることを確認した等の場合に
は、周辺減光補正後のシミュレーション画像の画質が不
適正であるとの検定結果がオペレータによって入力され
る。この場合にはステップ132の判定が否定されてス
テップ134へ移行し、周辺減光補正テーブルをどのよ
うに修正すべきかを指示する修正指示がオペレータから
入力される迄待機する。
【0058】オペレータがキーボード78又はマウスを
介して修正指示を入力すると、ステップ134の判定が
肯定され、パーソナルコンピュータ42は入力された修
正指示をオートセットアップエンジン44へ転送する。
これにより、オートセットアップエンジン44は、ステ
ップ136において、入力された修正指示に応じて周辺
減光補正テーブルを修正する。修正した周辺減光補正テ
ーブルはパーソナルコンピュータ42へ転送され、パー
ソナルコンピュータ42によってステップ128、13
0が再度行われることにより、修正された周辺減光補正
テーブルに従って、ディスプレイ76にシミュレーショ
ン画像が再表示される。
【0059】再表示されたシミュレーション画像を目視
で確認することにより、オペレータは先に入力した修正
情報の内容が適正か否かを容易に判断できる。このよう
に、ステップ126で当初設定された周辺減光補正テー
ブルによる補正量が適切でなかった場合にも、オペレー
タからの修正指示に応じて周辺減光補正テーブルを修正
し、ステップ132の判定が肯定される迄、ステップ1
28〜136の処理・判定を繰り返すので、周辺減光補
正テーブルが最適化され、レンズの周辺減光による画像
の濃度や色味のばらつきを精度良く補正できる周辺減光
補正テーブルを得ることができる。
【0060】上述した周辺減光補正処理を終了すると、
図2のフローチャートのステップ110へ移行する。ス
テップ110において、パーソナルコンピュータ42
は、画像の撮影記録に用いたカメラ又はデジタルスチル
カメラのレンズの像面湾曲等に起因する鮮鋭度低下の補
正(鮮鋭度補正)が必要か否かの検定、及び検定結果の
入力をオペレータに要請するメッセージをディスプレイ
76に表示し、オペレータがキーボード78又はマウス
を介して入力した検定結果に基づいて鮮鋭度補正が必要
か否かを判定する。なお、上記のメッセージを表示する
ことも、請求項1に記載の「出力した1つ以上の画像内
において、所定の画像特徴量が互いに近似すべき複数箇
所を指定させ」ることに対応している。
【0061】オペレータがディスプレイ76に表示され
たシミュレーション画像を目視で確認し、鮮鋭度補正は
不要との検定結果を入力した場合には、前記判定が否定
されてステップ114へ移行するが、オペレータによっ
て鮮鋭度補正が必要との検定結果が入力された場合には
前記判定が肯定されてステップ112へ移行し、鮮鋭度
補正処理を行う。この鮮鋭度補正処理について図4のフ
ローチャートを参照して説明する。
【0062】ステップ140において、パーソナルコン
ピュータ42は、ディスプレイ76に表示しているシミ
ュレーション画像中で同一のパターンと判断した複数の
箇所をシミュレーション画像上で指定することをオペレ
ータに要請するメッセージをディスプレイ76に表示す
る。そして、次のステップ142ではオペレータによっ
て前記複数箇所が指定される迄待機する。これにより、
オペレータは表示されているシミュレーション画像の画
像内容等に基づいて、対応する領域内のパターンが略一
定であると推定される特定の被写体(例えば空、地面、
壁等)に対応する領域を判断し、該領域内の複数箇所の
位置及び範囲を指定する。
【0063】上記のように、オペレータによって複数箇
所が指定されると、指定された複数箇所の位置及び範囲
を表す情報がオートセットアップエンジン44に転送さ
れ、オートセットアップエンジン44は、次のステップ
144において、指定された各箇所内の空間周波数の分
布(所定の画像特徴量)を各々演算する。そして、指定
された各箇所の間の高周波成分の減衰度合いの変化の傾
きを求める。
【0064】一般にカメラやデジタルスチルカメラは、
レンズの像面湾曲に対し、レンズによる結像点位置と画
像投影面(写真感光材料の感光面、或いはデジタルスチ
ルカメラの光電変換センサの受光面)の位置との一致度
が、レンズの光軸位置に相当する画像の画面中央部で最
大となるように構成されている。このため、レンズの像
面湾曲等に起因する鮮鋭度のばらつきについても、一般
に、レンズの光軸位置に相当する画像の画面中央部から
画像の周縁部の各方向に向けて、画面中央部からの距離
が大きくなるに従って徐々に鮮鋭度が低下する変化パタ
ーンとして現れる。なお、鮮鋭度の低下は、空間周波数
の分布において高周波成分の減衰として現れる。
【0065】このためステップ146では、レンズの像
面湾曲等に起因する画像中の各部における高周波成分の
減衰度合いを、指定された各箇所の間の高周波成分の減
衰度合いの変化の傾きに基づき、画像の画面中央部に関
して上下対称及び左右対称となるように推定する。そし
て、レンズの像面湾曲等に起因する画像中の各部におけ
る高周波成分の減衰度合いの推定値に基づいて、画像中
の各部における高周波成分の減衰を各部における減衰度
合いに応じて補正するための鮮鋭度補正値(高周波成分
の強調度:減衰度合いが高くなるに従って強調度が高く
なるように設定する)を、2次元のテーブル上の各部の
位置に対応するアドレスに各々記憶することにより、鮮
鋭度補正テーブルを設定する。
【0066】なお、画像中の各部における高周波成分の
減衰度合いについても、画像の画面中央部に関して上下
対称及び左右対称の少なくとも一方を満足するように推
定してもよい。上記の鮮鋭度補正テーブルも本発明の補
正情報に対応しており、ステップ144、146も請求
項4に記載の演算手段に対応している。
【0067】設定された鮮鋭度補正テーブルはパーソナ
ルコンピュータ42に転送され、パーソナルコンピュー
タ42では、ステップ148において、ディスプレイ7
6に表示しているシミュレーション画像を表すシミュレ
ーション画像データを、転送された鮮鋭度補正テーブル
に従って補正する。なお、ステップ148も請求項4に
記載の補正手段に対応している。
【0068】本実施形態では、画像の鮮鋭度の低下を次
の(1)式に従って補正する。
【0069】 QL=Q+β(Q−QUS) …(1) 但し、QLは鮮鋭度補正後の画像データ、Qは補正対象
の画像データ、QUSは非鮮鋭マスク画像データ、βは高
周波成分の強調度(鮮鋭度補正値)である。
【0070】非鮮鋭マスク画像データQUSは、補正対象
の画像データQに対し、例えば画像の角部に存在するn
×n画素(例えばn=5程度の値を用いることができ
る)の平均値を、前記n×n画素から成る領域の中心に
相当する画素の非鮮鋭マスク信号とすることを、処理対
象のn×n画素の領域を1画素分ずつ移動させながら繰
り返すことで得ることができる。これにより、例として
図6(A)に実線で示す処理対象の画像データQのレス
ポンス特性(空間周波数の分布)に対し、図6(A)に
破線で示すように、高周波帯域での応答が画像データQ
よりも低くされたレスポンス特性の非鮮鋭マスク画像デ
ータQUSが得られる。
【0071】(1)式における(Q−QUS)は、画像デ
ータQと非鮮鋭マスク画像データQ USとの差であるの
で、図6(B)に示すように高周波帯域に応答のピーク
が生ずるレスポンス特性(すなわち、図6(A)に実線
で示すレスポンス特性と破線で示すレスポンス特性の差
に相当するレスポンス特性)となる。従って、(1)式
によって求まる鮮鋭度補正後の画像データQLのレスポ
ンス特性は、図6(C)に実線で示す画像データQのレ
スポンス特性に対し、図6(C)に破線で示すように、
高周波帯域においてのみ応答が高くされた特性になると
共に、該特性において高周波帯域における応答高さhは
高周波成分の強調度(鮮鋭度補正値)βの値に依存し、
鮮鋭度補正値βの値が高くなるに従って応答高さhも高
くなる。
【0072】鮮鋭度補正値βは、レンズの像面湾曲等に
起因する画像中の各部における高周波成分の減衰度合い
に応じて設定しているので、上記の補正により、オペレ
ータによって指定された複数箇所についても、鮮鋭度の
相違度(空間周波数分布の相違度)が所定値以下となる
ように、高周波成分の減衰がシミュレーション画像デー
タ上で補正されることになる。
【0073】次のステップ150では、ステップ148
で補正したシミュレーション画像データを用いてディス
プレイ76に鮮鋭度補正後のシミュレーション画像を表
示する。そして、次のステップ152では、鮮鋭度補正
テーブルによる補正が適正か否かの検定、及び検定結果
の入力をオペレータに要請するメッセージをディスプレ
イ76に表示し、オペレータがキーボード78又はマウ
スを介して入力した検定結果に基づいて鮮鋭度補正後の
シミュレーション画像の画質が適正か要か否か(すなわ
ち鮮鋭度補正による補正結果が適正か要か否か)を判定
する。
【0074】オペレータがディスプレイ76に表示され
たシミュレーション画像を目視によって確認し、鮮鋭度
補正後のシミュレーション画像の画質は適正との検定結
果を入力した場合には前記判定が否定され、処理対象画
像に対する画像処理の処理条件に上記で設定した鮮鋭度
補正テーブルを加え、鮮鋭度補正処理を終了する。
【0075】一方、オペレータがシミュレーション画像
を目視し、鮮鋭度補正後のシミュレーション画像に鮮鋭
度のばらつきが生じていることを確認した等の場合に
は、鮮鋭度補正後のシミュレーション画像の画質が不適
正であるとの検定結果がオペレータによって入力され
る。この場合にはステップ152の判定が否定されてス
テップ154へ移行し、鮮鋭度補正テーブルをどのよう
に修正すべきかを指示する修正指示がオペレータから入
力される迄待機する。
【0076】オペレータが鮮鋭度補正テーブルに対する
修正指示を入力すると、ステップ154の判定が肯定さ
れ、パーソナルコンピュータ42は入力された修正指示
をオートセットアップエンジン44へ転送する。これに
より、オートセットアップエンジン44は、ステップ1
56において、入力された修正指示に応じて鮮鋭度補正
テーブルを修正する。修正した鮮鋭度補正テーブルはパ
ーソナルコンピュータ42へ転送され、パーソナルコン
ピュータ42によってステップ148、150が再度行
われることにより、修正された鮮鋭度補正テーブルに従
って、ディスプレイ76にシミュレーション画像が再表
示される。
【0077】再表示されたシミュレーション画像を目視
で確認することにより、オペレータは先に入力した修正
情報の内容が適正か否かを容易に判断できる。このよう
に、ステップ146で当初設定された鮮鋭度補正テーブ
ルによる補正量(鮮鋭度補正値β)が適切でなかった場
合にも、オペレータからの修正指示に応じて鮮鋭度補正
テーブルを修正し、ステップ152の判定が肯定される
迄、ステップ148〜156の処理・判定を繰り返すの
で、鮮鋭度補正テーブルが最適化され、レンズの像面湾
曲等による画像の鮮鋭度のばらつきを精度良く補正でき
る鮮鋭度補正テーブルを得ることができる。
【0078】上述した鮮鋭度補正処理を終了すると、図
2のフローチャートのステップ114へ移行する。ステ
ップ114において、パーソナルコンピュータ42は、
処理対象の画像に対する周辺減光補正や鮮鋭度補正以外
の他の画像処理について、処理条件の修正が必要か否か
の検定、及び検定結果の入力をオペレータに要請するメ
ッセージをディスプレイ76に表示し、オペレータがキ
ーボード78又はマウスを介して入力した検定結果に基
づき、他の画像処理について、処理条件の修正が必要か
否かを判定する。
【0079】オペレータがディスプレイ76に表示され
たシミュレーション画像を目視で確認し、特定の画像処
理については処理条件を修正する必要が有ると判断した
場合には、前記処理条件をどのように修正するかを指示
する修正指示を入力する。オペレータから修正指示が入
力された場合には、パーソナルコンピュータ42は入力
された修正指示をオートセットアップエンジン44へ転
送する。これにより、オートセットアップエンジン44
は、ステップ116において、入力された修正指示に応
じて前記処理条件を修正する。そして、修正した処理条
件に基づいてステップ102以降の処理・判定が再度繰
り返される。
【0080】また、ディスプレイ76に表示されたシミ
ュレーション画像に対し、オペレータが画質が適正であ
ると判断した場合には、ステップ114の判定が否定さ
れ、画像検定処理を終了する。
【0081】I/Oコントローラ38からイメージプロ
セッサ40へ高解像度画像データが入力されると、イメ
ージプロセッサ40では、オートセットアップエンジン
44によって各画像毎に演算され、先の画像検定処理を
経て最終的に決定された処理条件に従って種々の画像処
理を行う。また、画像検定処理時に周辺減光補正が必要
と判断された場合には、設定された周辺減光補正テーブ
ルに従って周辺減光補正処理も行われ、画像検定処理時
に鮮鋭度補正が必要と判断された場合には、設定された
鮮鋭度補正テーブルに従って鮮鋭度補正処理も行われ
る。これにより、画像の撮影記録に用いたカメラ又はデ
ジタルスチルカメラのレンズの周辺減光や像面湾曲等の
程度に拘らず、濃度むらや鮮鋭度のばらつきの無い画像
を表す画像データを常に得ることができる。
【0082】〔第2実施形態〕次に本発明の第2実施形
態について説明する。なお、本第2実施形態は第1実施
形態と同一の構成であるので、各部分に同一の符号を付
して構成の説明を省略し、以下、本第2実施形態の作用
を説明する。
【0083】本第2実施形態では、第1実施形態で説明
した周辺減光補正処理(図3)に代えて、図7に示す周
辺減光補正処理を行う。第2実施形態に係る周辺減光補
正処理では、ステップ120〜126において各色成分
毎に周辺減光補正テーブルを設定した後に、ステップ1
60において、オートセットアップエンジン44によ
り、処理対象の画像を持ち込んだ顧客を識別するための
識別情報(顧客ID)を取り込み、同一の顧客からの処
理依頼によって過去に設定・記憶した周辺減光補正テー
ブルを取り込む。本第2実施形態では、過去に設定した
周辺減光補正テーブルを顧客IDと対応させて記憶して
おり、同一の顧客からの処理依頼によって過去に設定・
記憶した周辺減光補正テーブルは、顧客IDをキーにす
ることで検索・取り込むことができる。
【0084】なお、例えば顧客が写真フィルムやデジタ
ルカメラカードをDPE店の店頭等に持ち込むことで、
顧客からの処理依頼を店頭等で受付ける態様において
は、例えば顧客IDを含む種々の情報が磁気的や光学的
に記録されたカードを顧客に所持させるようにし、処理
依頼受付時に前記カードに記録されている顧客IDを読
み取ることによって顧客IDを取得する形態を採用する
ことができる。また、例えば顧客からの処理依頼をオン
ラインで受付ける態様においては、例えば通信時に受け
取る相手先を識別するための情報に基づいて顧客IDを
判断する形態を採用することができる。
【0085】カメラやデジタルスチルカメラによる画像
の撮影記録においては、個々の顧客は一定のカメラ、一
定のデジタルスチルカメラを用いて画像を撮影記録する
ことが多く、顧客からの処理依頼によって持ち込まれた
画像データに対して周辺減光補正や鮮鋭度補正を行う場
合の周辺減光補正テーブルや鮮鋭度補正テーブルの適正
な内容は、顧客毎に略一定であることが多い。
【0086】このため、次のステップ162では、今回
(ステップ126で)設定した周辺減光補正テーブルに
よる濃度補正値と、ステップ160で取り込んだ周辺減
光補正テーブル(同一の顧客からの処理依頼によって過
去に設定・記憶した周辺減光補正テーブル)による濃度
補正値と、の加重平均に相当する濃度補正値を求め、該
濃度補正値を用いて周辺減光補正テーブルを新たに設定
する。なお、ステップ162で新たに設定される周辺減
光補正テーブルは、請求項3に記載の「複数の補正情報
を総合した補正情報」に対応している。
【0087】なお、周辺減光補正テーブルの記憶は、過
去に設定した周辺減光補正テーブル全てを記憶対象とし
てもよいし、過去に周辺減光補正テーブルを設定した際
に各々求めた濃度補正値の平均値を求め、該平均値を設
定したテーブルのみを記憶しておくようにしてもよい。
また、加重平均における重み係数は予め固定的に定めて
もよいし、例えば過去に設定した周辺減光補正テーブル
の記憶時期等によって変更するようにしてもよい(後述
する鮮鋭度補正テーブルについても同様)。
【0088】上記のように、今回設定した周辺減光補正
テーブルと、過去に設定・記憶した周辺減光補正テーブ
ルの加重平均に相当する周辺減光補正テーブルを設定す
ることにより、今回の周辺減光補正テーブル設定時に、
例えばオペレータによる指定箇所が最適な位置に対して
ずれていた(原シーン上で濃度や色味が若干異なる箇所
が指定された)等の場合にも、これによる影響が軽減さ
れ、レンズの周辺減光に起因する濃度むらをより精度良
く補正可能な濃度補正値(周辺減光補正テーブル)を得
ることができる。
【0089】なお、次のステップ128以降の処理・判
定は第1実施形態で説明した周辺減光補正処理と略同一
であるが、オペレータによる検定において、周辺減光補
正テーブルによる補正が適正と判断された場合(ステッ
プ132の判定が肯定された場合)には、オートセット
アップエンジン44は、ステップ166において、オペ
レータによる検定を経た周辺減光補正テーブルを顧客I
Dと対応させて記憶する。なお、このステップ166
は、請求項3に記載の「補正情報を属性情報と対応させ
て記憶」することに対応している。
【0090】次に、第1実施形態で説明した鮮鋭度補正
処理(図4)に代えて、本第2実施形態で行われる鮮鋭
度補正処理について説明する。図8に示すように、本第
2実施形態に係る鮮鋭度補正処理では、ステップ140
〜146において鮮鋭度補正テーブルを設定した後に、
ステップ170において、オートセットアップエンジン
44により、処理対象の画像を持ち込んだ顧客を識別す
るための識別情報(顧客ID)を取り込み、同一の顧客
からの処理依頼によって過去に設定・記憶した鮮鋭度補
正テーブルを取り込む。本第2実施形態では、過去に設
定した鮮鋭度補正テーブルについても顧客IDと対応さ
せて記憶しており、同一の顧客からの処理依頼によって
過去に設定・記憶した鮮鋭度補正テーブルは、顧客ID
をキーにすることで検索・取り込むことができる。
【0091】次のステップ172では、今回(ステップ
146で)設定した鮮鋭度補正テーブルによる鮮鋭度補
正値と、ステップ170で取り込んだ鮮鋭度補正テーブ
ル(同一の顧客からの処理依頼によって過去に設定・記
憶した鮮鋭度補正テーブル)による鮮鋭度補正値と、の
加重平均に相当する鮮鋭度補正値を求め、該鮮鋭度補正
値を用いて鮮鋭度補正テーブルを新たに設定する。な
お、ステップ172で新たに設定される鮮鋭度補正テー
ブルも、請求項3に記載の「複数の補正情報を総合した
補正情報」に対応している。
【0092】上記のように、今回設定した鮮鋭度補正テ
ーブルと、過去に設定・記憶した鮮鋭度補正テーブルの
加重平均に相当する鮮鋭度補正テーブルを設定すること
により、今回の鮮鋭度補正テーブル設定時に、例えばオ
ペレータによる指定箇所が最適な位置に対してずれてい
た(原シーン上で鮮鋭度が若干異なる箇所が指定され
た)等の場合にも、これによる影響が軽減され、レンズ
の像面湾曲等に起因する鮮鋭度のばらつきをより精度良
く補正可能な鮮鋭度補正値(鮮鋭度補正テーブル)を得
ることができる。
【0093】次のステップ148以降の処理・判定は第
1実施形態で説明した鮮鋭度補正処理と同一であるが、
オペレータによる検定において、鮮鋭度補正テーブルに
よる補正が適正と判断された場合(ステップ152の判
定が肯定された場合)には、オートセットアップエンジ
ン44は、ステップ176において、オペレータによる
検定を経た鮮鋭度補正テーブルを顧客IDと対応させて
記憶する。なお、このステップ176も、請求項3に記
載の「補正情報を属性情報と対応させて記憶」すること
に対応している。
【0094】なお、第2実施形態では、を個々の顧客を
単位として補正量(周辺減光補正テーブルや鮮鋭度補正
テーブル)を設定・記憶していたが、これに限定される
ものではなく、画像の投影・記録(露光記録/光電変換
し画像情報として記録)に用いたレンズ種(又はカメラ
種)を単位として補正量を設定・記憶するようにしても
よい。
【0095】また、上記では単一の画像毎に補正量(周
辺減光補正テーブルや鮮鋭度補正テーブル)を設定して
いたが、これに限定されるものではなく、1本の写真フ
ィルムに記録されている画像群や、同一のデジタルカメ
ラカードに記憶されている画像データが表す画像群等の
ように、同一の属性を有する画像群、すなわち同一のレ
ンズを介して投影記録された可能性が高い画像群に対
し、同一の補正量を共通に使用し、該共通補正量によっ
て前記画像群を構成する各画像の画像データを各々補正
するようにしてもよい。
【0096】共通に使用する補正量は単一の画像に対し
てオペレータが指定した複数箇所の画像特徴量(濃度や
色味、空間周波数の分布)に基づいて設定してもよい
が、複数の画像を一覧表示し(同一の補正量を用いて画
像データの補正を行う全ての画像を一覧表示してもよい
し、APSフィルムの規格で定められているシリーズシ
ーン信号等に基づき類似のシーンを表す画像のみを一覧
表示してもよい)、一覧表示した各画像を対象として、
濃度や色味、或いは鮮鋭度が近似すべき箇所をオペレー
タに複数指定させることが好ましい。これにより、より
補正精度の高い補正量を得ることができる。
【0097】また、上記では出力手段としてディスプレ
イ76(表示手段)を用い、表示手段に画像を表示する
ことで画像を出力する場合を説明したが、これに限定さ
れるものではなく、例えば出力手段としてプリンタ等の
記録手段を用い、紙等の記録材料に画像を記録すること
で画像を出力するようにしてもよい。
【0098】更に、上記では低解像度画像データを用い
て画像処理の処理条件の演算・画像検定等の処理を行
い、高解像度画像データに対する実際の画像処理はイメ
ージプロセッサ40で行う場合を説明したが、これに限
定されるものでなく、単一の画像データに対して処理条
件の演算、画像検定、画像検定を経た処理条件での画像
処理を順に行うようにしてもよく、これらの一連の処理
を単一の処理部で行うようにしてもよい。
【0099】また、上記では処理対象の画像データとし
て、写真フィルムに記録された画像を読み取ることで得
られた画像データ、デジタルスチルカメラによる画像の
撮影記録によって得られた画像データ等を例に説明した
が、レンズを介して投影された画像を表す画像データで
あればよく、例えば紙等の他の記録材料にレンズを介し
て投影記録された画像を読み取ることで得られた画像デ
ータ等を処理対象の画像データとするようにしてもよ
い。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように請求項1及び請求項
4記載の発明は、レンズを介して投影された画像を表す
画像データを用いて画像を出力することを、所定の属性
を有する1つ以上の画像について行うと共に、出力した
画像内の所定の画像特徴量が互いに近似すべき複数箇所
を指定させ、指定された複数箇所における画像データ上
での所定の画像特徴量の相違度が所定範囲内に収まるよ
うに補正するための補正情報を求め、求めた補正情報に
基づいて画像データを補正するので、煩雑な補正データ
設定作業を行うことなく、レンズの収差に起因する画像
の画質低下を高精度に補正することができる、という優
れた効果を有する。
【0101】請求項3記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、所定の顧客から処理が依頼された画像又は所定
のカメラ種のカメラによって投影記録された画像から補
正情報を求める毎に、求めた補正情報を属性情報と対応
させて記憶し、所定の属性を有する画像を表す画像デー
タに対する補正を、所定の属性を有する画像から求めて
記憶している複数の補正情報を総合した補正情報に基づ
いて行うので、上記効果に加え、レンズの収差に起因す
る画像の画質低下を、顧客毎又はカメラ種毎により高精
度に補正することができる、という効果を有する。
【0102】請求項5記載の発明は、レンズを介して投
影された画像を表す画像データを用いて画像出力手段に
よって画像を出力させることを、所定の属性を有する1
つ以上の画像について行うと共に、出力された画像内の
所定の画像特徴量が互いに近似すべき複数箇所を指定手
段を介して指定させる第1のステップ、指定された複数
箇所における画像データ上での所定の画像特徴量の相違
度が所定範囲内に収まるように補正するための補正情報
を求める第2のステップ、求めた補正情報に基づいて画
像データを補正する第3のステップを含む処理をコンピ
ュータに実行させるためのプログラムを記録媒体に記録
したので、煩雑な補正データ設定作業を行うことなく、
レンズの収差に起因する画像の画質低下を高精度に補正
することができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る画像処理システムの概略構成
図である。
【図2】画像検定処理の内容を示すフローチャートであ
る。
【図3】第1実施形態に係る周辺減光補正処理の内容を
示すフローチャートである。
【図4】第1実施形態に係る鮮鋭度補正処理の内容を示
すフローチャートである。
【図5】(A)は画像中の濃度や色味が近似すべき複数
箇所の指定結果の一例を示すイメージ図、(B)はレン
ズの周辺減光に起因する画像中の各部における濃度低下
量の推定結果の一例を示すイメージ図である。
【図6】(A)は画像データQ及び非鮮鋭マスク画像デ
ータQUSのレスポンス特性の一例、(B)は画像データ
(Q−QUS)のレスポンス特性の一例、(C)は画像デ
ータQ及び鮮鋭度補正後の画像データQLのレスポンス
特性の一例を各々示す線図である。
【図7】第2実施形態に係る周辺減光補正処理の内容を
示すフローチャートである。
【図8】第2実施形態に係る鮮鋭度補正処理の内容を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
10 画像処理システム 14 画像処理装置 40 イメージプロセッサ 42 パーソナルコンピュータ 44 オートセットアップエンジン 72 情報記憶媒体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンズを介して投影された画像を表す画
    像データを用いて前記画像を出力することを、所定の属
    性を有する1つ以上の画像について行うと共に、前記出
    力した1つ以上の画像内において、所定の画像特徴量が
    互いに近似すべき複数箇所を指定させ、 前記指定された複数箇所における画像データ上での前記
    所定の画像特徴量に基づいて、前記複数箇所における前
    記所定の画像特徴量の相違度が所定範囲内に収まるよう
    に画像データを補正するための補正情報を求め、 所定の属性を有する画像を表す画像データを、前記求め
    た補正情報に基づいて補正する画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記所定の画像特徴量は濃度、或いは空
    間周波数特性又はエッジ強度の分布であり、 前記指定された複数箇所における画像データ上での濃度
    の相違度に基づいて前記補正情報を求めるか、或いは前
    記複数箇所における画像データ上での空間周波数特性又
    はエッジ強度の分布を求め、求めた空間周波数特性又は
    エッジ強度の分布の相違度に基づいて前記補正情報を求
    めることを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記所定の属性を有する画像は、所定の
    顧客から処理が依頼された画像又は所定のカメラ種のカ
    メラによって投影記録された画像であり、 前記所定の属性を有する画像から補正情報を求める毎
    に、該求めた補正情報を前記画像の属性を表す属性情報
    と対応させて記憶し、 前記所定の属性を有する画像を表す画像データに対する
    補正を、前記所定の属性を有する画像から求めて記憶し
    ている複数の補正情報を総合した補正情報に基づいて行
    うことを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  4. 【請求項4】 画像を出力するための画像出力手段と、 レンズを介して投影された画像を表す画像データを用い
    て、前記出力手段によって前記画像を出力させること
    を、所定の属性を有する1つ以上の画像について行う出
    力制御手段と、 前記出力手段によって出力された1つ以上の画像内にお
    いて、所定の画像特徴量が互いに近似すべき複数箇所を
    指定するための指定手段と、 前記指定手段を介して指定された複数箇所における画像
    データ上での前記所定の画像特徴量に基づいて、前記複
    数箇所における前記所定の画像特徴量の相違度が所定範
    囲内に収まるように画像データを補正するための補正情
    報を求める演算手段と、 所定の属性を有する画像を表す画像データを、前記求め
    た補正情報に基づいて補正する補正手段と、 を含む画像処理装置。
  5. 【請求項5】 レンズを介して投影された画像を表す画
    像データを用いて、画像を出力するための画像出力手段
    によって前記画像を出力させることを、所定の属性を有
    する1つ以上の画像について行うと共に、前記出力手段
    によって出力された1つ以上の画像内において、所定の
    画像特徴量が互いに近似すべき複数箇所を指定手段を介
    して指定させる第1のステップ、 前記指定された複数箇所における画像データ上での前記
    所定の画像特徴量に基づいて、前記複数箇所における前
    記所定の画像特徴量の相違度が所定範囲内に収まるよう
    に画像データを補正するための補正情報を求める第2の
    ステップ、 及び、所定の属性を有する画像を表す画像データを、前
    記求めた補正情報に基づいて補正する第3のステップを
    含む処理をコンピュータに実行させるためのプログラム
    が記録された記録媒体。
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