JP2001024884A - 画像処理装置、方法及び記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、方法及び記録媒体

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JP2001024884A
JP2001024884A JP11192783A JP19278399A JP2001024884A JP 2001024884 A JP2001024884 A JP 2001024884A JP 11192783 A JP11192783 A JP 11192783A JP 19278399 A JP19278399 A JP 19278399A JP 2001024884 A JP2001024884 A JP 2001024884A
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JP11192783A
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Hiroshi Yamaguchi
博司 山口
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像中の修正すべき全ての欠陥部を精度良く
修正することを可能とする。 【解決手段】 写真フィルムに記録された画像をR,G,B,
IRについて各々読み取った後に、IRデータに基づき処理
対象の画像の欠陥部を検出し(102)、欠陥部を自動的に
修正し(104)、欠陥部修正前の画像及び修正後の画像を
表示(106,108)し、検定(及びマニュアル修正)対象の
欠陥部を選択・拡大表示し、オペレータに検定を要請す
る(110〜114)。マニュアル修正が指示された場合に
は、マニュアル修正対象の欠陥部に対する修正パラメー
タをオペレータに設定させ、設定されたパラメータに従
って欠陥部の修正を行って欠陥部修正後の画像を再表示
する(122〜132)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理装置、方法
及び記録媒体に係り、特に、画像情報が表す画像の欠陥
部を検出し、画像情報に対して欠陥部の修正を行う画像
処理方法、該画像処理方法を適用可能な画像処理装置、
及びコンピュータによって前記画像処理方法を実現する
ためのプログラムが記録された記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】写真フィルムは、取扱い方によっては乳
剤面やバック面(乳剤面の裏面)に傷が付くことがある
が、写真フィルムの画像記録領域内に相当する箇所に傷
が付いていた場合、該写真フィルムに記録されている画
像を出力(印画紙等の記録材料に記録、或いはディスプ
レイ等の表示手段に表示)したとすると、傷の程度にも
よるが、写真フィルムに付いた傷が、低濃度の筋や白い
筋等の欠陥部として出力画像上で明瞭に視認されること
が多い。また、写真フィルムの表面に塵埃等の異物が付
着していた場合にも、該異物が欠陥部として明瞭に視認
される。
【0003】写真フィルムに光を照射し写真フィルムを
透過した光を印画紙に照射することで印画紙に画像を露
光記録する面露光タイプの写真焼付装置では、写真フィ
ルムの傷付き対策として、光源と写真フィルムとの間に
拡散板を配置し、拡散板によって散乱された光を写真フ
ィルムに照射している。しかし、上記技術では出力画像
(印画紙に露光記録した画像)中の欠陥部を消去するこ
とは困難であり、欠陥が若干軽減される(目立たなくな
る)に過ぎない。
【0004】また、写真フィルムに記録された画像をC
CD等の読取センサによって読み取る構成の画像読取装
置に適用可能な技術として、特開平11−75039号
公報には、可視光域3波長と、非可視光域(例えば赤外
域や紫外域)1波長を含む少なくとも4波長以上の波長
域で写真フィルムを各々読み取り、非可視光域での読み
取りによって得られた情報に基づいて、可視光域での読
み取りによって得られた画像情報を補正する技術が開示
されている。
【0005】可視光域の光は、写真フィルムに記録され
ている画像濃度に応じて透過光量が変化すると共に、写
真フィルムに傷や異物が付いている箇所でも傷や異物に
よって光が一部屈折されたり反射されることで透過光量
が変化する。一方、非可視光域の光は、写真フィルムに
傷や異物が付いている箇所では透過光量が変化するもの
の、写真フィルムに記録されている画像濃度の影響は受
けない。
【0006】従って、前記公報に記載の技術によれば、
非可視光域の光の透過光量の変化から写真フィルムに付
いている傷や異物を検出し、写真フィルムに付いている
傷や異物に起因する可視光域の光の透過光量の変動を補
正すること、すなわち写真フィルムに付いている傷や異
物に起因する画像(可視光域での読み取りによって得ら
れた画像情報が表す画像)の欠陥部を修正することが可
能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報に記載の技術による欠陥部の修正精度は安定しておら
ず、画像中に存在する種々の欠陥部の全てを常に適正に
修正することは困難である、という問題がある。例え
ば、写真フィルム上の欠陥部に相当する領域と該領域の
周囲に存在する領域の境界における非可視光域の光の透
過光量の変化の傾きが小さい場合、欠陥部の外縁の位置
が明瞭でないので、非可視光域での読み取りによって得
られた情報から欠陥部の外縁位置を自動により精度良く
確定することは困難であり、欠陥部以外の領域に対して
も欠陥部の修正に相当する処理が誤って行われたり、或
いは欠陥部内の一部領域が修正されずに残ってしまうこ
とがある。
【0008】このように、前記公報に記載の技術による
欠陥部の修正精度は必ずしも満足のいく水準には達して
いない。しかし前記公報には、修正対象の欠陥部が精度
良く修正することが困難な欠陥部であった場合、或いは
欠陥部の修正に失敗した場合にどのような処理を行うべ
きかについて何ら考慮されておらず、画像中の修正すべ
き全ての欠陥部を精度良く修正することは困難であっ
た。
【0009】一方、デジタルスチルカメラ(DSC:以
下単にデジタルカメラという)が内蔵しているCCD等
の光電変換素子の多数の光電変換セルの中に、入射光量
と出力信号との関係が所期の関係と異なっているセル
(所謂欠陥画素)が存在していた場合にも、被写体を撮
像することで得られる画像データが表す画像に、写真フ
ィルムに付いた傷や異物に起因する欠陥部と同様の欠陥
部が生ずる。この欠陥部も写真フィルムに付いた傷や異
物に起因する欠陥部と同様に修正可能であるが、この修
正においても欠陥部の修正に失敗する場合があり、画像
中の全ての欠陥部を精度良く修正することは困難であっ
た。
【0010】また、欠陥部の修正方法には種々の修正方
法があるが、そのうちの一種である補間方法は、欠陥部
の濃度や色等の画像特徴量を欠陥部の周囲に存在する領
域の画像特徴量から補間によって求めることで欠陥部を
修正するものであり、欠陥部に相当する領域の情報が画
像情報から欠落している場合にも欠陥部の修正が可能な
有用な修正方法である。しかし、例えば画像上の欠陥部
が存在している箇所の近傍に互いに異なる画像領域(例
えば互いに異なる被写体に対応する領域)の境界が存在
している等の場合に補間方法を適用したとすると、欠陥
部が属する画像領域と異なる画像領域の画像特徴量も補
間処理に用いられる可能性が高く、欠陥部を適正に修正
することは困難である。
【0011】また、欠陥部を修正する他の修正方法とし
て、欠陥部領域の輝度を調整することで画像の欠陥部を
修正する輝度調整方法がある。この輝度調整方法は、例
えば画像が記録された記録媒体に非可視光を照射し、画
像上の欠陥部が存在していない箇所における非可視光の
光量(透過光量又は反射光量)と、欠陥部が存在してい
る箇所における非可視光の光量との差に基づいて修正強
度を決定し、画像上の欠陥部が存在していない箇所にお
ける非可視光の光量を基準として、非可視光の光量が所
定値以上低下している領域を修正範囲としている。
【0012】しかし、例えば画像上の欠陥部が存在して
いない箇所における非可視光の光量が変動している等の
場合、非可視光の光量から自動的に適正な修正強度を得
ることは困難である。また、例えば欠陥部における非可
視光の変化の傾きが緩やかである等の場合にも、欠陥部
の外縁部の位置が明瞭でないので、非可視光の光量から
修正範囲を自動的に決定したとすると誤りが生じ易い。
自動的に適正な修正強度や修正範囲を得ることが困難な
場合、欠陥部を精度良く修正することは困難であった。
【0013】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、画像中の修正すべき全ての欠陥部を精度良く修正す
ることが可能な画像処理装置、画像処理方法、及び記録
媒体を得ることが第1の目的である。
【0014】また本発明は、補間方法による欠陥部の修
正において、修正対象の欠陥部の周囲における画像領域
の分布状況等に拘わらず、欠陥部を精度良く修正するこ
とが可能な画像処理装置を得ることが第2の目的であ
る。
【0015】また本発明は、修正強度や修正範囲を決定
して欠陥部を修正する際に、自動的に適正な修正強度や
修正範囲を得ることが困難な場合にも、欠陥部を精度良
く修正することが可能な画像処理装置を得ることが第3
の目的である。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1の目的を達成するた
めに請求項1記載の発明に係る画像処理装置は、画像情
報が表す画像の欠陥部を検出する検出手段と、前記画像
情報に対して欠陥部の修正を行う修正手段と、画像を表
示するための表示手段と、修正対象の特定の欠陥部の修
正に用いる修正パラメータを入力するための入力手段
と、画像情報が表す画像を前記表示手段に表示させ、前
記入力手段を介して修正パラメータが入力されると、該
入力された修正パラメータに従って前記特定の欠陥部の
修正が行われるように修正手段を制御した後に、少なく
とも特定の欠陥部が修正された画像情報が表す画像を前
記表示手段に表示させる制御手段と、を含んで構成され
ている。
【0017】請求項1記載の発明に係る画像処理装置
は、具体的には、例えば写真感光材料等の記録媒体に光
を照射し、前記記録媒体を透過又は反射した光を、多数
の光電変換セルを備えた光電変換素子によって光電変換
する(読み取る)ことで前記記録媒体に記録された画像
の画像情報を取得し、各種の補正(例えば暗補正やシェ
ーディング補正等)や各種の画像処理(例えば色補正や
濃度補正等)を行って出力する構成であってもよいし、
被写体からの光を光電変換素子によって光電変換するこ
とで前記被写体を含む画像の画像情報を取得し、各種の
補正や画像情報の圧縮等の処理を行って情報記憶媒体へ
出力する(記憶させる)構成(所謂デジタルカメラ)で
あってもよい。また、記録媒体に記録された画像を読み
取る画像読取装置、或いは該画像読取装置やデジタルカ
メラ等の画像情報入力機器から画像情報を取得し、各種
の画像処理(例えば色補正や濃度補正等)を行って出力
する構成の画像処理装置を請求項1の発明に係る画像処
理装置として用いてもよい。
【0018】また請求項1の発明に係る画像処理装置
は、画像情報が表す画像の欠陥部を検出する検出手段を
備えている。この欠陥部の検出は、具体的には、例えば
以下のように行うことができる。すなわち、画像情報が
記録媒体に記録された画像を表している場合、記録媒体
に付いている傷や異物に起因する欠陥部を検出すること
は、例えば請求項4にも記載したように、画像が記録さ
れた記録媒体に非可視光を照射し、記録媒体を透過又は
反射した非可視光を光電変換した結果から検出すること
ができる。また、光電変換素子を用いて画像情報を取得
する態様において、光電変換素子の欠陥画素に起因する
欠陥部を検出することは、例えば画像処理装置の製造時
に、検査によって発見された光電変換素子の欠陥画素を
特定するための情報が記憶手段に記憶されるのであれ
ば、該記憶手段に記憶された欠陥画素を特定するための
情報を読み出すことで行うことができる。
【0019】また請求項1の発明に係る画像処理装置
は、画像情報に対して欠陥部の修正を行う修正手段を備
えている。この欠陥部の修正は、例えば画像の欠陥部に
相当する領域の情報を、画像上で欠陥部の周囲に存在し
ている領域の情報から補間によって求めるか、又は欠陥
部の輝度が変化するように修正することで行うことがで
きる。なお、修正手段は検出手段によって検出された全
ての欠陥部に対して修正を行うようにしてもよいし、検
出された欠陥部のうち所定の基準に従って選択した欠陥
部に対してのみ修正を行うようにしてもよい。
【0020】また請求項1の発明では、画像を表示する
ための表示手段、及び修正対象の特定の欠陥部の修正に
用いる修正パラメータを入力するための入力手段が設け
られており、制御手段は、画像情報が表す画像を表示手
段に表示させる。なお、修正パラメータとしては、特定
の欠陥部の範囲を指定する情報、特定の欠陥部に対する
修正方法を指定する情報、欠陥部に対する修正強度や修
正量を指定する情報のうちの少なくとも1つを用いるこ
とができる。
【0021】また、入力手段を介して修正パラメータが
入力されるタイミングは、修正手段が欠陥部の修正を行
う前であってもよいし、欠陥部の修正(例えば修正パラ
メータを自動的に決定することによる修正)を行った後
であってもよく、修正パラメータが入力される前に表示
手段に表示させる画像は、修正手段が欠陥部の修正を行
う前の画像情報が表す画像であってもよいし、修正手段
が欠陥部の修正を行った後の画像情報が表す画像であっ
てもよいし、その両方であってもよい。更に、表示手段
への画像の表示に際し、制御手段は、欠陥部が存在して
いる箇所又は修正手段によって欠陥部の修正が行われた
箇所を明示することが好ましい。
【0022】上記のような画像が表示手段に表示される
ことで、オペレータは、修正対象の特定の欠陥部の特
徴、又は修正手段による前記特定の欠陥部の修正具合を
目視によって容易に確認することができ、前記特定の欠
陥部が適正に修正されるように修正パラメータを定めて
入力することを容易に行うことができる。なお、本発明
における特定の欠陥部は、修正手段による修正具合が適
正でないと判断された欠陥部であってもよいし、修正手
段による修正(例えば修正パラメータを自動的に決定す
ることによる修正)では適正に修正できないと推定され
る特徴を有する欠陥部であってもよく、検出手段によっ
て検出された任意の欠陥部を特定の欠陥部とすることが
できる。
【0023】また、入力手段を介して修正パラメータが
入力されると、制御手段は、該入力された修正パラメー
タに従って特定の欠陥部の修正が行われるように修正手
段を制御した後に、少なくとも特定の欠陥部が修正され
た画像情報が表す画像を表示手段に表示させる。特定の
欠陥部が修正された画像情報が表す画像が表示されるこ
とで、オペレータは、自身が入力した修正パラメータに
従って修正が行われた特定の欠陥部の修正具合を目視に
よって容易に確認することができる。
【0024】また、例えば先に入力した修正パラメータ
が不適であったために特定の欠陥部が適正に修正されて
いなかった等の場合には、修正パラメータを修正して再
入力することで、特定の欠陥部の修正に用いる修正パラ
メータを最適化することも可能となり、特定の欠陥部を
適正に修正することができる。
【0025】従って、請求項1の発明によれば、画像中
の修正すべき全ての欠陥部、或いは修正すべき全ての欠
陥部のうち修正パラメータを自動的に決定することによ
る修正では適正に修正できない欠陥部を特定の欠陥部と
し、上記のように特定の欠陥部の修正を行うことで、画
像中の修正すべき全ての欠陥部を精度良く修正すること
が可能となる。
【0026】また、修正手段による欠陥部の修正が、欠
陥部の画像特徴量を、画像情報が表す画像上で欠陥部の
周囲に存在する領域の画像特徴量から補間によって求め
る補間処理を含んでいる場合、請求項2に記載したよう
に、特定の欠陥部の修正に用いる修正パラメータとし
て、画像特徴量を補間処理に用いる領域が存在している
方向を特定の欠陥部の位置を基準として指定する情報が
入力手段を介して入力され、制御手段は、前記欠陥部の
位置を基準として、入力手段を介して指定された方向に
存在する領域の画像特徴量を用いて補間処理が行われる
ように修正手段を制御することが好ましい。
【0027】請求項2記載の発明では、画像特徴量を補
間処理に用いる領域が存在している方向を、特定の欠陥
部の位置を基準として指定する情報が入力され、欠陥部
の位置を基準として指定された方向に存在する領域の画
像特徴量を用いて補間処理が行われるので、例えば画像
上の欠陥部が存在している箇所の近傍に互いに異なる画
像領域の境界が存在している等の場合であっても、画像
特徴量を補間処理に用いる領域が存在している方向とし
て、欠陥部が属する画像領域が存在している方向が指定
されることにより、欠陥部を適正に修正することができ
る。このように、請求項2の発明によれば、修正対象の
欠陥部の周囲における画像領域の分布状況等に拘わら
ず、欠陥部を精度良く修正することが可能となる。
【0028】請求項3記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、修正手段による欠陥部の修正は、欠陥部の画像
特徴量を、画像情報が表す画像上で前記欠陥部の周囲に
存在する領域の画像特徴量から補間によって求める補間
処理を含み、特定の欠陥部の修正に用いる修正パラメー
タとして、画像特徴量を補間処理に用いる領域を指定す
る情報が入力手段を介して入力され、制御手段は、入力
手段を介して指定された領域の画像特徴量を用いて補間
処理が行われるように修正手段を制御することを特徴と
している。
【0029】請求項3記載の発明では、画像特徴量を補
間処理に用いる領域を指定する情報が入力され、入力手
段を介して指定された領域の画像特徴量を用いて補間処
理が行われるので、例えば画像上の欠陥部が存在してい
る箇所の近傍に互いに異なる画像領域の境界が存在して
いる等の場合であっても、画像特徴量を補間処理に用い
る領域として、欠陥部が属する画像領域が指定されるこ
とにより、欠陥部を適正に修正することができる。この
ように、請求項3の発明によれば、請求項2の発明と同
様に、修正対象の欠陥部の周囲における画像領域の分布
状況等に拘わらず、欠陥部を精度良く修正することが可
能となる。
【0030】ところで、画像情報が記録媒体に記録され
た画像を表し、検出手段が、画像が記録された記録媒体
に非可視光を照射し、記録媒体を透過又は反射した非可
視光を光電変換することで画像の欠陥部(記録媒体に付
いた傷や異物に起因する欠陥部)を検出する態様におい
て、欠陥部に対する修正強度及び修正範囲(欠陥部とし
て修正する範囲)は、請求項4に記載したように、記録
媒体を透過又は反射した非可視光を光電変換した結果か
ら決定することができる。
【0031】ここで、請求項4記載の発明では、修正対
象の特定の欠陥部の修正に用いる修正パラメータとし
て、特定の欠陥部に対する修正強度及び修正範囲の少な
くとも一方を指定する情報が入力手段を介して入力さ
れ、制御手段は、入力手段を介して指定された修正強度
及び修正範囲の少なくとも一方に従って特定の欠陥部の
修正が行われるように修正手段を制御するので、例えば
画像上の欠陥部が存在していない箇所における非可視光
の光量が変動している場合や、欠陥部における非可視光
の変化の傾きが緩やかである等の場合にも、修正対象の
特定の欠陥部の修正に用いる修正パラメータとして、特
定の欠陥部に対する修正強度及び修正範囲の少なくとも
一方が指定されることにより、欠陥部を精度良く修正す
ることが可能となる。
【0032】請求項5記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、制御手段は、修正手段が欠陥部の修正を行う前
の画像情報が表す画像、及び修正手段が欠陥部の修正を
行った画像情報が表す画像を表示手段に同時に表示させ
ることを特徴としている。
【0033】請求項5の発明では、欠陥部の修正を行う
前の画像情報が表す画像、及び修正手段が欠陥部の修正
を行った画像情報が表す画像を表示手段に同時に表示さ
せるので、表示された双方の画像を比較参照すること
で、オペレータが、修正手段によって欠陥部がどのよう
に修正されたかを容易に把握することができると共に、
特定の欠陥部が適正に修正されていなかった等の場合
に、入力手段を介して入力する修正パラメータの内容
を、特定の欠陥部が適正に修正されるように決定するこ
とを容易に行うことができ、入力する修正パラメータを
決定するためのオペレータの負担を軽減することができ
る。
【0034】請求項6記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、制御手段は、修正手段が欠陥部の修正を行う前
の画像情報が表す画像、及び修正手段が欠陥部の修正を
行った画像情報が表す画像の少なくとも一方について、
欠陥部を含む一部領域を表示手段に拡大表示することを
特徴としている。
【0035】請求項6の発明では、欠陥部の修正を行う
前の画像情報が表す画像、及び修正手段が欠陥部の修正
を行った画像情報が表す画像の少なくとも一方における
欠陥部を含む一部領域を拡大表示するので、拡大表示さ
れた一部領域を参照することで、オペレータが、修正前
の欠陥部の特徴、及び修正手段による欠陥部の修正具合
の少なくとも一方を容易に把握することができ、入力手
段を介して入力する修正パラメータの内容を、特定の欠
陥部が適正に修正されるように決定することを容易に行
うことができ、入力する修正パラメータを決定するため
のオペレータの負担を軽減することができる。
【0036】なお、請求項6の発明における欠陥部を含
む一部領域の表示は、詳しくは、例えば請求項7に記載
したように、欠陥部を含む一部領域を表示する際の表示
倍率を指定する情報が入力手段を介して入力され、欠陥
部を含む一部領域を、入力手段を介して指定された表示
倍率で表示することができる。この場合、オペレータが
入力手段を介して表示倍率を指定する情報を入力すれ
ば、欠陥部を含む一部領域が指定された表示倍率で表示
されるので、欠陥部の特徴又は修正具合をより細かく確
認したい等の場合に、前記一部領域を更に大きな表示倍
率で表示させることも可能となり、入力する修正パラメ
ータを決定するためのオペレータの負担を軽減すること
ができる。
【0037】また、請求項6の発明における欠陥部を含
む一部領域の表示は、詳しくは例えば請求項8に記載し
たように、欠陥部を含む一部領域を、欠陥部の大きさに
基づいて決定した表示倍率で表示するようにしてもよ
い。例えば欠陥部の大きさが小さくなると、表示手段に
表示された画像から欠陥部の特徴や修正具合を確認する
ことが困難になるが、請求項8の発明によれば、例えば
欠陥部の大きさが小さくなるに従って表示倍率を大きく
することができると共に、オペレータが表示倍率を指定
する必要もなくなるので、入力する修正パラメータを決
定するためのオペレータの負担を軽減することができる
と共に、オペレータが表示倍率を指定する手間も省くこ
とができる。
【0038】また、修正対象の欠陥部が複数存在してい
る場合、オペレータが個々の欠陥部について各々修正パ
ラメータを入力する必要があるが、修正対象の欠陥部が
多数存在している等の場合には、修正対象の個々の欠陥
部を単位とする修正パラメータの入力順序等についてオ
ペレータが混乱する可能性がある。このため、請求項9
記載の発明は、請求項1の発明において、制御手段は、
修正対象の欠陥部が複数存在している場合に、該複数の
欠陥部のうち修正パラメータ入力対象の欠陥部を明示す
ると共に、修正パラメータ入力対象の欠陥部の修正パラ
メータが入力手段を介して入力される毎に、明示する欠
陥部を切り替えることを特徴としている。
【0039】請求項9記載の発明では、修正パラメータ
入力対象の欠陥部が明示されると共に、修正パラメータ
入力対象の欠陥部の修正パラメータが入力手段を介して
入力される毎に明示する欠陥部が切り替わるので、修正
対象の個々の欠陥部を単位とする修正パラメータの入力
順序等についてオペレータが混乱することを防止するこ
とができ、修正対象の複数の欠陥部について各々修正パ
ラメータを入力する場合のオペレータの負担を軽減する
ことができる。
【0040】第2の目的を達成するために請求項10記
載の発明に係る画像処理装置は、画像情報が表す画像の
欠陥部を検出する検出手段と、欠陥部の画像特徴量を、
前記画像情報が表す画像上で前記欠陥部の周囲に存在す
る領域の画像特徴量から補間によって求めることで、前
記画像情報に対して欠陥部の修正を行う修正手段と、修
正対象の特定の欠陥部の修正に用いる修正パラメータを
入力するための入力手段と、前記修正パラメータとし
て、前記特定の欠陥部の位置を基準として画像特徴量を
前記補間に用いる領域が存在している方向を指定する情
報が前記入力手段を介して入力されると、前記欠陥部の
位置を基準として、前記入力手段を介して指定された方
向に存在する領域の画像特徴量を用いて前記補間処理が
行われるように前記修正手段を制御する制御手段と、を
含んで構成されている。
【0041】請求項10記載の発明では、欠陥部の画像
特徴量を欠陥部の周囲に存在する領域の画像特徴量から
補間によって求めることで欠陥部の修正を行う修正手
段、及び修正対象の特定の欠陥部の修正に用いる修正パ
ラメータを入力するための入力手段が設けられており、
制御手段は、特定の欠陥部の位置を基準として画像特徴
量を補間に用いる領域が存在している方向を指定する情
報が入力されると、欠陥部の位置を基準として、前記指
定された方向に存在する領域の画像特徴量を用いて補間
処理が行われるように修正手段を制御するので、請求項
2の発明と同様に、補間方法による欠陥部の修正におい
て、修正対象の欠陥部の周囲における画像領域の分布状
況等に拘わらず、欠陥部を精度良く修正することが可能
となる。
【0042】第2の目的を達成するために請求項11記
載の発明に係る画像処理装置は、画像情報が表す画像の
欠陥部を検出する検出手段と、欠陥部の画像特徴量を、
前記画像情報が表す画像上で前記欠陥部の周囲に存在す
る領域の画像特徴量から補間によって求めることで、前
記画像情報に対して欠陥部の修正を行う修正手段と、修
正対象の特定の欠陥部の修正に用いる修正パラメータを
入力するための入力手段と、前記修正パラメータとし
て、画像特徴量を前記補間に用いる領域を指定する情報
が前記入力手段を介して入力されると、前記指定された
領域の画像特徴量を用いて前記補間が行われるように前
記修正手段を制御する制御手段と、を含んで構成されて
いる。
【0043】請求項11記載の発明では、欠陥部の画像
特徴量を欠陥部の周囲に存在する領域の画像特徴量から
補間によって求めることで欠陥部の修正を行う修正手
段、及び修正対象の特定の欠陥部の修正に用いる修正パ
ラメータを入力するための入力手段が設けられており、
制御手段は、画像特徴量を補間に用いる領域を指定する
情報が入力されると、前記指定された領域の画像特徴量
を用いて補間処理が行われるように修正手段を制御する
ので、請求項3の発明と同様に、補間方法による欠陥部
の修正において、修正対象の欠陥部の周囲における画像
領域の分布状況等に拘わらず、欠陥部を精度良く修正す
ることが可能となる。
【0044】第3の目的を達成するために請求項12記
載の発明に係る画像処理装置は、画像情報が表す画像の
欠陥部を検出する検出手段と、欠陥部に対する修正強度
及び修正範囲を決定し、前記画像情報に対して欠陥部の
修正を行う修正手段と、修正対象の特定の欠陥部の修正
に用いる修正パラメータを入力するための入力手段と、
前記修正パラメータとして、前記特定の欠陥部に対する
修正強度及び修正範囲の少なくとも一方を指定する情報
が前記入力手段を介して入力されると、前記修正強度及
び修正範囲の少なくとも一方に従って前記特定の欠陥部
の修正が行われるように前記修正手段を制御する制御手
段と、を含んで構成されている。
【0045】請求項12記載の発明では、欠陥部に対す
る修正強度及び修正範囲を決定して欠陥部の修正を行う
修正手段、及び修正対象の特定の欠陥部の修正に用いる
修正パラメータを入力するための入力手段が設けられて
おり、制御手段は、特定の欠陥部に対する修正強度及び
修正範囲の少なくとも一方を指定する情報が入力される
と、指定された修正強度及び修正範囲の少なくとも一方
に従って特定の欠陥部の修正が行われるように修正手段
を制御するので、請求項4の発明と同様に、修正強度や
修正範囲を決定して欠陥部を修正する際に、自動的に適
正な修正強度や修正範囲を得ることが困難な場合にも、
欠陥部を精度良く修正することが可能となる。
【0046】請求項13記載の発明に係る画像処理方法
は、画像情報が表す画像の欠陥部を検出すると共に、画
像を表示するための表示手段に前記画像情報が表す画像
を表示させ、修正対象の特定の欠陥部の修正に用いる修
正パラメータを入力するための入力手段を介して修正パ
ラメータが入力されると、該入力された修正パラメータ
に従い、前記画像情報に対して前記特定の欠陥部の修正
を行い、少なくとも特定の欠陥部が修正された画像情報
が表す画像を前記表示手段に表示させるので、請求項1
の発明と同様に、画像中の修正すべき全ての欠陥部を精
度良く修正することが可能となる。
【0047】請求項14記載の発明に係る記録媒体は、
画像情報が表す画像の欠陥部を検出すると共に、画像を
表示するための表示手段に前記画像情報が表す画像を表
示させる第1のステップ、修正対象の特定の欠陥部の修
正に用いる修正パラメータを入力するための入力手段を
介して修正パラメータが入力されると、該入力された修
正パラメータに従い、前記画像情報に対して前記特定の
欠陥部の修正を行う第2のステップ、及び、少なくとも
特定の欠陥部が修正された画像情報が表す画像を前記表
示手段に表示させる第3のステップを含む処理をコンピ
ュータに実行させるためのプログラムが記録されてい
る。
【0048】請求項14記載の発明に係る記録媒体に
は、上記第1乃至第3のステップを含む処理、すなわち
請求項13に記載の画像処理方法をコンピュータによっ
て実現するためのプログラムが記録されているので、コ
ンピュータが前記記録媒体に記録されたプログラムを読
み出して実行することにより、請求項1及び請求項13
の発明と同様に、画像中の修正すべき全ての欠陥部を精
度良く修正することが可能となる。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施形態の一例を詳細に説明する。なお、以下では一例と
して、写真フィルムに付いている傷や異物に起因する欠
陥部を修正する場合を説明する。
【0050】図1には、本実施形態に係る画像処理シス
テム10が示されている。画像処理システム10は、フ
ィルムスキャナ12、画像処理装置14及びプリンタ1
6が直列に接続されて構成されている。なお、フィルム
スキャナ12及び画像処理装置14は本発明に係る画像
処理装置に対応している。
【0051】フィルムスキャナ12は、写真フィルム
(例えばネガフィルムやリバーサルフィルム)等の写真
感光材料(以下単に写真フィルムと称する)に記録され
ているフィルム画像(被写体を撮影後、現像処理される
ことで可視化されたネガ画像又はポジ画像)を読み取
り、該読み取りによって得られた画像データを出力する
ものであり、図2にも示すように、ハロゲンランプ等か
ら成り写真フィルム26に光を照射する光源20を備え
ている。なお、光源から射出される光は可視光域の波長
の光及び赤外域の波長の光を各々含んでいる。
【0052】光源20の光射出側には、写真フィルム2
6に照射する光の光量を調節するための絞り21、フィ
ルタユニット23、写真フィルム26に照射する光を拡
散光とする光拡散ボックス22が順に配置されている。
フィルタユニット23は、入射光のうちRに相当する波
長域の光(R光)のみ透過させるフィルタ23Cと、入
射光のうちGに相当する波長域の光(G光)のみ透過さ
せるフィルタ23Mと、入射光のうちBに相当する波長
域の光(B光)のみ透過させるフィルタ23Yと、入射
光のうち赤外域の光(IR光)のみ透過させるフィルタ
23IRの4個のフィルタが、図2矢印A方向に沿って
回転可能とされたターレット23Aに嵌め込まれて構成
されている。
【0053】写真フィルム26を挟んで光源20と反対
側には、光軸Lに沿って、写真フィルム26を透過した
光を結像させるレンズ28、エリアCCD30が順に配
置されている。エリアCCD30は、各々可視光域及び
赤外域に感度を有する多数のCCDセルがマトリクス状
に配列されたモノクロのCCDであり、受光面がレンズ
28の結像点位置に一致するように配置されている。ま
た、エリアCCD30とレンズ28との間にはシャッタ
(図示省略)が設けられている。
【0054】エリアCCD30はCCDドライバ31を
介してスキャナ制御部33に接続されている。スキャナ
制御部33はCPU、ROM(例えば記憶内容を書換え
可能なROM)、RAM及び入出力ポートを備え、これ
らがバス等を介して互いに接続されて構成されている。
スキャナ制御部33はフィルムスキャナ12の各部の動
作を制御する。また、CCDドライバ31はエリアCC
D30を駆動するための駆動信号を生成し、エリアCC
D30の駆動を制御する。
【0055】写真フィルム26はフィルムキャリア24
(図1参照、図2では図示省略)によって搬送され、フ
ィルム画像の画面中心が光軸Lに一致する位置(読取位
置)に位置決めされる。また、フィルタユニット23
は、写真フィルム26のフィルム画像が読取位置に位置
決めされている状態で、フィルタ23IRを除く各フィ
ルタ23、又はフィルタ23IRを含む全てのフィルタ
23が順に光軸L上に位置するようにターレット23A
が回転される。
【0056】これにより、写真フィルム26上のフィル
ム画像記録領域が、R光、G光、B光(及びIR光)に
よって順に読み取られ、エリアCCD30からはフィル
ム画像に対応する信号が出力される。エリアCCD30
から出力された信号はA/D変換器32によってデジタ
ルの画像データに変換されて画像処理装置14に入力さ
れる。なお、この画像データはR、G、B(及びIR)
の各波長域のデータを含んでおり、このうちIRを除く
R、G、Bの各波長域のデータは本発明の画像情報に対
応している。
【0057】一方、画像処理装置14のスキャナ補正部
36は、入力された画像データに対し、暗補正、濃度変
換、シェーディング補正等の各種の補正処理を順に行
う。スキャナ補正部36の出力端はI/Oコントローラ
38の入力端に接続されており、スキャナ補正部36で
前記各処理が施された画像データはI/Oコントローラ
38に入力される。I/Oコントローラ38の入力端
は、イメージプロセッサ40のデータ出力端にも接続さ
れており、イメージプロセッサ40から画像処理(詳細
は後述)が行われた画像データが入力される。
【0058】また、I/Oコントローラ38の入力端は
制御部42にも接続されている。制御部42は拡張スロ
ット(図示省略)を備えており、この拡張スロットに
は、デジタルスチルカメラに装填可能なPCカードやI
Cカード(以下、これらをデジタルカメラカードと総称
する)、CD−R等の情報記憶媒体に対してデータの読
出し/書込みを行うドライバ(図示省略)や、他の情報
処理機器と通信を行うための通信制御装置が接続され
る。拡張スロットを介して外部から入力された画像デー
タはI/Oコントローラ38へ入力される。
【0059】I/Oコントローラ38の出力端は、イメ
ージプロセッサ40のデータ入力端及び制御部42に各
々接続されており、更にI/F回路54を介してプリン
タ16に接続されている。I/Oコントローラ38は、
入力された画像データを、出力端に接続された前記各機
器に選択的に出力する。
【0060】本実施形態では、写真フィルム26に記録
されている個々のフィルム画像に対し、フィルムスキャ
ナ12において異なる解像度で2回の読み取りを行う。
1回目の比較的低解像度での読み取り(プレスキャン)
では、フィルム画像の濃度が非常に低い場合にも、エリ
アCCD30で蓄積電荷の飽和が生じないように決定し
た読取条件(写真フィルム26に照射する光のR、G、
Bの各波長域毎の光量、エリアCCD30の電荷蓄積時
間)で各フィルム画像の読み取りが行われる。なお、本
実施形態ではプレスキャン時にはIR読み取りは行なわ
ない。このプレスキャンによって得られたデータ(プレ
スキャン画像データ)は、I/Oコントローラ38から
制御部42へ入力される。
【0061】制御部42は、CPU46、RAM48、
ROM50(例えば記憶内容を書換え可能なROM)、
入出力ポート52を備え、これらがバスを介して互いに
接続されて構成されている。制御部42は、I/Oコン
トローラ38から入力されたプレスキャン画像データに
基づいてフィルム画像の濃度等の画像特徴量を演算し、
各フィルム画像に対し、フィルムスキャナ12が比較的
高解像度での再度の読み取り(ファインスキャン)を行
う際の読取条件を決定し、決定した読取条件をフィルム
スキャナ12に出力する。
【0062】また制御部42は、プレスキャン画像デー
タに基づいて、フィルム画像中の主要画像領域(例えば
人物の顔に相当する領域(顔領域))の抽出を含む画像特
徴量の演算を行い、フィルムスキャナ12がファインス
キャンを行うことによって得られる画像データ(ファイ
ンスキャン画像データ)に対する各種の画像処理の処理
条件を演算により自動的に決定し(セットアップ演
算)、決定した処理条件をイメージプロセッサ40へ出
力する。
【0063】なお、制御部42は、フィルムスキャナ1
2から入力されたIRデータに基づいて、画像データが
表す画像中に、写真フィルム26に付いている傷や塵埃
等の異物に起因する欠陥部が生じているか否かを探索す
る機能、イメージプロセッサ40が欠陥部修正処理を行
うためのパラメータを設定する機能を有している。
【0064】また、制御部42のバスにはディスプレイ
43、キーボード44及びマウス(図示省略)が接続さ
れている。なお、キーボード44及びマウスは本発明の
入力手段に対応しており、ディスプレイ43は本発明の
表示手段に対応している。
【0065】制御部42は、演算した画像処理の処理条
件に基づき、ファインスキャン画像データを対象として
イメージプロセッサ40で行われる画像処理と等価な画
像処理をプレスキャン画像データに対して行ってシミュ
レーション画像データを生成する。そして、生成したシ
ミュレーション画像データを、ディスプレイ43に画像
を表示するための信号に変換し、該信号に基づいてディ
スプレイ43にシミュレーション画像を表示する。ま
た、表示されたシミュレーション画像に対しオペレータ
によって画質等の検定が行われ、検定結果として処理条
件の修正を指示する情報がキーボード44やマウスを介
して入力されると、入力された情報に基づいて画像処理
の処理条件の再演算等を行う。
【0066】一方、フィルムスキャナ12でフィルム画
像に対してファインスキャンが行われることによってI
/Oコントローラ38に入力された画像データ(ファイ
ンスキャン画像データ)は、I/Oコントローラ38か
らイメージプロセッサ40へ入力される。
【0067】イメージプロセッサ40は、階調変換や色
変換を含む色・濃度補正処理、画素密度変換処理、画像
の超低周波輝度成分の階調を圧縮するハイパートーン処
理、粒状を抑制しながらシャープネスを強調するハイパ
ーシャープネス処理等の各種の画像処理を行う画像処理
回路を各々備えており、入力された画像データに対し、
制御部42によって各画像毎に決定されて通知された処
理条件に従って種々の画像処理を行う。また、イメージ
プロセッサ40は制御部42によって設定されたパラメ
ータに従って欠陥部修正処理を行う機能を有している。
【0068】イメージプロセッサ40で画像処理が行わ
れた画像データを印画紙への画像の記録に用いる場合に
は、イメージプロセッサ40で画像処理が行われた画像
データは、I/Oコントローラ38からI/F回路54
を介し記録用画像データとしてプリンタ16へ出力され
る。また、画像処理後の画像データを画像ファイルとし
て外部へ出力する場合は、I/Oコントローラ38から
制御部42へ画像データが出力される。これにより、制
御部42では、外部への出力用としてI/Oコントロー
ラ38から入力された画像データを、拡張スロットを介
して画像ファイルとして外部(前記ドライバや通信制御
装置等)に出力する。
【0069】プリンタ16は、画像メモリ58、R,
G,Bのレーザ光源60、該レーザ光源60の作動を制
御するレーザドライバ62を備えている。画像処理装置
14から入力された記録用画像データは画像メモリ58
に一旦記憶された後に読み出され、レーザ光源60から
射出されるR,G,Bのレーザ光の変調に用いられる。
レーザ光源60から射出されたレーザ光は、ポリゴンミ
ラー64、fθレンズ66を介して印画紙68上を走査
され、印画紙68に画像が露光記録される。画像が露光
記録された印画紙68は、プロセッサ部18へ送られて
発色現像、漂白定着、水洗、乾燥の各処理が施される。
これにより、印画紙68に露光記録された画像が可視化
される。
【0070】次に本実施形態の作用として、まず写真フ
ィルムに傷や異物の付いている箇所のIR光による検出
の原理について説明する。図3(A)に示すように、写
真フィルム上の表面に傷や異物が付いていない箇所に光
を照射したときの透過光量は、写真フィルムへの入射光
量に対し、写真フィルムによる光の吸収に応じた減衰量
だけ減衰する。なお、写真フィルムで光の吸収が生ずる
波長域はおおよそ可視光域であり、赤外域のIR光につ
いては殆ど吸収されないので、前記傷や異物が付いてい
ない箇所にIR光を照射した場合の透過光量は入射光量
から僅かに変化するのみである。
【0071】一方、写真フィルム上の傷が付いている箇
所に光を照射した場合、照射された光の一部は傷によっ
て屈折するので、前記傷が付いている箇所に光を照射し
たときの透過光量(前記箇所を直線的に透過する光の光
量)は、写真フィルムへの入射光量に対し、前述した写
真フィルムによる光の吸収に起因する減衰に、傷による
光の屈折に起因する減衰を加えた減衰量だけ減衰する。
なお、図3(A)では光の入射側に傷が付いている場合
を示しているが、光の射出側に傷が付いている場合も同
様である。
【0072】傷による光の屈折はIR光でも生ずるの
で、前記傷が付いている箇所にIR光を照射した場合の
IR光の透過光量は、傷による光の屈折に起因する減衰
に応じた減衰量だけ減衰する。なお傷による光の屈折
は、例として図3(B)にも示すように、傷の規模(深
さ等)が大きくなるに伴って顕著となる(可視光もIR
光も同様)ので、前記傷が付いている箇所にIR光を照
射した場合の透過光量は傷の規模が大きくなるに従って
小さくなる。従って、IR光の透過光量の減衰量に基づ
いて、写真フィルムに付いている傷の規模も検知するこ
とができる。
【0073】また、写真フィルム上の塵埃等の異物がつ
いている箇所に光を照射した場合、照射した光は異物に
よって反射されるので、異物の大きさや種類(光透過
率)にも依存するが、前記異物が付いている箇所に光を
照射した場合の光の透過光量は前記異物によって大きく
減衰する。異物が付いている箇所に光を照射した場合の
透過光量の減衰は、前記箇所にIR光を照射した場合も
同様である。
【0074】上記のように、写真フィルムにIR光を透
過した場合の透過光量は、写真フィルム上の傷又は異物
が付いている箇所でのみ変化し、写真フィルムに画像が
記録されていたとしても、該画像の透過濃度の変化の影
響を受けないので、写真フィルムにIR光を照射して透
過光量を検出することで、写真フィルムに付いている傷
や異物を検出できる。
【0075】次に画像データが表す画像の欠陥部の修正
について説明する。写真フィルム上の傷又は異物が付い
ている箇所では、上述したように可視光(例えばR光、
G光、B光)の透過光量も変化するので、写真フィルム
を透過した可視光を光電変換することで得られた画像デ
ータが表す画像上で、傷又は異物が付いている箇所に対
応する領域の輝度や色が本来の輝度や色と相違する(傷
や異物に起因する欠陥部)。
【0076】図3(B)に示すように、写真フィルムの
乳剤層はR,G,Bの各感光層を含んで構成されてお
り、画像が露光記録され現像等の処理が行われた写真フ
ィルム(ネガフィルム)は、R感光層にCのネガ像が形
成され、Gの感光層にMのネガ像が形成され、Bの感光
層にYのネガ像が形成される。そして写真フィルムを透
過した可視光のうち、R光についてはR感光層において
Cのネガ像の透過濃度に応じた減衰量だけ減衰(吸収)
され、G光についてはG感光層においてMのネガ像の透
過濃度に応じた減衰量だけ減衰(吸収)され、B光につ
いてはB感光層においてYのネガ像の透過濃度に応じた
減衰量だけ減衰(吸収)される。
【0077】ここで、例として図3(B)に示すよう
に、乳剤面と反対側のバック面に傷が付いている場合、
透過光に対するR,G,Bの各感光層における光の吸収
の比率は傷が付いていない場合と同じである。すなわ
ち、図3(B)において、写真フィルムへの入射光量を
0、傷が付いていないときのR光、G光、B光の透過
光量を各々I0R,I0G,I0Bとし、傷が付いたときに傷
が付いている箇所を直線的に透過して乳剤層に入射する
光量をI1(I1<I0:I0−I1が傷による光の減衰
分)、傷が付いているときのR光、G光、B光の透過光
量を各々I1R,I1G,I1Bとすると、以下の(1)式の
関係が成り立つ。 I0R/I0≒I1R/I1 0G/I0≒I1G/I1 0B/I0≒I1B/I1 …(1)
【0078】従って、バック面に傷が付いている箇所に
対応する欠陥部は、傷が付いていない場合と比較して輝
度のみが変化し、写真フィルムに記録されている画像の
色情報は保存されているので、写真フィルムにIR光を
照射したときの、前記傷が付いている箇所におけるIR
光の入射光量と射出光量の比、或いは他の物理量に基づ
いて欠陥部領域の輝度を調整することで、画像データが
表す画像の欠陥部を修正することができる(輝度調整方
法)。
【0079】また、例として図3(C)に示すように乳
剤面に傷が付いている場合、浅い傷であれば各感光層の
うちの一部の感光層が削られることで、透過光に対する
R,G,Bの各感光層における光の吸収の比率は傷が付
いていない場合と変化する。また、各感光層が全て剥ぎ
取られているような非常に深い傷であれば、透過光に対
する各感光層における光の吸収は生じない。従って、何
れの場合も(1)式の関係は成立しない。
【0080】このように、乳剤面に傷が付いている箇所
に対応する欠陥部は、傷の深さに拘わらず、傷が付いて
いない場合と比較して輝度及び色が各々変化しており、
写真フィルムに記録されている画像の色情報も失われて
いるので、輝度を調整しても欠陥部を精度良く修正する
ことは困難である。このため、乳剤面に傷が付いている
箇所に対応する欠陥部の修正には、欠陥部の周囲の領域
の情報から補間によって欠陥部の輝度及び濃度を決定す
る修正方法(補間方法)が適している。
【0081】なお、写真フィルムに異物が付いているこ
とに起因して生じた欠陥部についても、異物が付いてい
ない場合と比較して輝度及び色が各々変化するので、上
記の欠陥部を修正する場合にも補間方法が適している。
【0082】次に、フィルムスキャナ12で行われる画
像の読み取りについて説明する。フィルムスキャナ12
では、以下で説明するように、写真フィルム26に記録
されている各画像に対してプレスキャン(比較的低解像
度での読み取り)を行った後にファインスキャン(比較
的高解像度での読み取り)を行うが、本実施形態のよう
に読取センサとしてエリアセンサ(エリアCCD30)
を用いた態様において、読み取りの解像度の切り替え
(各回の読み取りで異なる解像度の画像データを得るこ
と)は、例えばプレスキャン時もファインスキャン時と
同一の高解像度で読み取りを行い、得られた画像データ
に対して画素の間引き又は画素の統合等の後処理を行う
か、或いはファインスキャン時にはエリアセンサによっ
て読み取りを複数回行うと共に、各回の読み取り時にピ
エゾ素子等のアクチュエータにより画素間隔の整数分の
1に相当する距離だけエリアセンサを移動させることで
実現できる。
【0083】フィルムスキャナ12は、写真フィルム2
6に記録されている各フィルム画像が順次読取位置(フ
ィルム画像の画面中心が光軸Lに一致する位置)に位置
決めされるように、フィルムキャリア24によって写真
フィルム26を所定方向へ間欠搬送し、各フィルム画像
が読取位置に位置決めされている状態で以下のプレスキ
ャンを各々行う。
【0084】すなわち、R光,G光,B光の何れかのみ
透過させるフィルタ23(フィルタ23C,23M,2
3Yの何れか)が光軸L上に位置するようにターレット
23を回転駆動させ、プレスキャン時の読取条件に対応
するエリアCCD30の電荷蓄積時間をCCDドライバ
31へ設定し、絞り21をプレスキャン時の読取条件に
対応する位置へ移動させた後に、エリアCCD30によ
り、読取位置に位置決めしたフィルム画像を、光軸L上
に位置しているフィルタ23に対応する波長域(R又は
G又はB)について読み取る。
【0085】この読み取りは、読取位置に位置決めされ
ているフィルム画像にR光又はG光又はB光が照射さ
れ、フィルム画像上の各部を透過した光がエリアCCD
30によって光電変換されて電荷として蓄積されること
によって成される。エリアCCD30による読取結果
(蓄積電荷量を表すアナログ信号)は、A/D変換器3
2を介し、R,G,Bの何れかのプレスキャン画像デー
タとして画像処理装置14へ入力される。この読み取り
を、光軸L上に位置させるフィルタ23を順次切り替え
ながら繰り返すことにより、読取位置に位置決めされて
いるフィルム画像に対しR,G,Bについての読み取り
(プレスキャン)が順次行われる。これにより、単一の
フィルム画像に対するプレスキャンが完了する。
【0086】上記のプレスキャンを全てのフィルム画像
に対して行うと、画像処理装置14でファインスキャン
時の読取条件の演算が完了する迄待機する。ファインス
キャン時の読取条件が画像処理装置14から通知される
と、各フィルム画像が順次読取位置に位置決めされるよ
うに、フィルムキャリア24によって写真フィルム26
を間欠搬送(例えばプレスキャン時と逆方向へ間欠搬
送)し、各フィルム画像が読取位置に位置決めされてい
る状態で以下のファインスキャンを各々行う。
【0087】すなわち、まずフィルタ23C,23M,
23Yの何れかが光軸L上に位置するようにターレット
23を回転駆動させ、画像処理装置14から通知された
ファインスキャン時の読取条件のうち、読取位置に位置
決めしたフィルム画像に対応する読取条件を取り込み、
取り込んだ読取条件に対応するエリアCCD30の電荷
蓄積時間をCCDドライバ31へ設定し、絞り21を前
記読取条件に対応する位置へ移動させた後に、エリアC
CD30により、読取位置に位置決めしたフィルム画像
を、光軸L上に位置しているフィルタ23に対応する波
長域(R又はG又はB)について読み取る。
【0088】エリアCCD30による読取結果は、A/
D変換器32を介し、R,G,Bの何れかのファインス
キャン画像データとして画像処理装置14へ入力され
る。この読み取りを、光軸L上に位置させるフィルタ2
3を順次切り替えながら繰り返すことにより、読取位置
に位置決めされているフィルム画像に対しR,G,Bに
ついての読み取り(ファインスキャン)が順次行われ
る。
【0089】次に、読取位置に位置決めしているフィル
ム画像に対してIRについての読み取りを行う。すなわ
ち、IR光のみ透過させるフィルタ23IRが光軸L上
に位置するようにターレット23を回転駆動させ、所定
の電荷蓄積時間をCCDドライバ31へ設定し、絞り2
1を所定位置へ移動させた後に、エリアCCD30によ
り、読取位置に位置決めしたフィルム画像に対してIR
についての読み取りを行う。エリアCCD30による読
取結果は、A/D変換器32を介し、IRデータとして
画像処理装置14へ入力される。上記のファインスキャ
ンを全てのフィルム画像に対して行うことで、単一の写
真フィルムに記録された各フィルム画像の読み取りが完
了する。
【0090】次に、フィルムスキャナ12で上述したプ
レスキャン・ファインスキャンが順次行われた際に、画
像処理装置14で実行される処理について説明する。プ
レスキャンが行われることでフィルムスキャナ14から
出力されたR,G,Bの画像データは、画像処理装置1
4のスキャナ補正部36での補正を経て制御部42に入
力される。
【0091】制御部42では、単一のフィルム画像の
R,G,Bの画像データが入力される毎に、まず入力さ
れたR,G,Bの画像データに基づいて、該画像データ
に対応するフィルム画像に対するファインスキャン時
に、エリアCCD30の個々のセルにおいて、蓄積電荷
の飽和が生じない範囲でなるべく蓄積電荷量が多くなる
ように適正な読取条件を決定する。
【0092】また制御部42は、入力されたR,G,B
の画像データに基づいて、該画像データに対応するフィ
ルム画像に対するファインスキャンによって得られる高
解像度の画像データ(ファインスキャン画像データ)に
対する各種の画像処理の処理条件を演算により自動的に
決定するセットアップ演算を行い、セットアップ演算に
よって決定した処理条件をイメージプロセッサ40に通
知する。
【0093】また、フィルムスキャナ12でフィルム画
像に対するファインスキャンが行われることでフィルム
スキャナ14から出力された比較的高解像度のR,G,
Bの画像データ(及びIRデータ)は、画像処理装置1
4のスキャナ補正部36での補正を経て制御部42及び
イメージプロセッサ40に各々入力される。
【0094】制御部42では、イメージプロセッサ40
における各種の画像処理の実行に先立ち、欠陥部修正条
件決定処理を行う。この欠陥修正条件決定処理は、請求
項13に記載の画像処理方法が適用された処理であり、
欠陥修正条件決定処理は、制御部42のCPU46によ
り、欠陥修正条件決定プログラムが実行されることによ
り実現される。欠陥修正条件決定プログラムは、その他
の処理をCPU46で実行させるためのプログラムと共
に、当初は情報記憶媒体72(図1参照)に記憶されて
いる。なお、図1では情報記憶媒体72をフロッピー
(登録商標)ディスクとして示しているが、CD−RO
Mやメモリカード等で構成してもよい。
【0095】制御部42に接続された情報読出装置(図
示省略)に情報記憶媒体72が装填され、情報記憶媒体
72から画像処理装置14へのプログラムの移入(イン
ストール)が指示されると、情報読出装置によって情報
記憶媒体72から欠陥部修正条件決定プログラム等が読
み出され、記憶内容を書換え可能なROM50に記憶さ
れる。そして、欠陥修正条件決定処理を実行すべきタイ
ミングが到来すると、ROM50から欠陥修正条件決定
プログラムが読み出され、該プログラムがCPU46に
よって実行される。
【0096】これにより、画像処理装置14は、請求項
1に記載の画像処理装置として機能する(請求項10乃
至請求項12に記載の画像処理装置としても機能す
る)。このように、欠陥部修正条件決定プログラム等を
記憶している情報記憶媒体72は請求項14に記載の記
録媒体に対応している。以下、欠陥部修正条件決定処理
について図4のフローチャートを参照して説明する。な
お、図4に示した欠陥部修正条件決定処理は、個々のフ
ィルム画像を単位として各々実行される。
【0097】ステップ100では制御部42に入力され
た単一の処理対象の画像のR,G,B及びIRの画像デ
ータをRAM48等に取り込み、次のステップ102で
はRAM48等に取り込んだR,G,B及びIRの画像
データに基づき、R,G,Bの画像データが表す処理対
象の画像の欠陥部を検出する欠陥部検出処理を行う。こ
の欠陥部検出処理は以下のようにして行われる。
【0098】写真フィルムにIR光を照射したときの透
過光量は、写真フィルムに記録されている画像の透過濃
度の影響を受けない(乳剤層でIR光の吸収が生じな
い)ので、図5に示すように通常は画像上の位置に拘わ
らず略一定となり、写真フィルムに傷又は異物が付いて
いる箇所でのみ低下する。IRデータは処理対象の画像
上の各位置におけるIR光の透過光量を表しているの
で、IRデータに基づいて、処理対象の画像上の傷や異
物が付いていない箇所におけるIR光の透過光量(例え
ば透過光量の最大値)を基準値とする。基準値に対する
透過光量の変化量(低下量)が所定値(傷や異物が付い
ていない箇所におけるIR光の透過光量の若干の変動を
考慮して定めた値)以上の箇所を検出する。
【0099】そして、基準値に対する透過光量の変化量
(低下量)が所定値(傷や異物が付いていない箇所にお
けるIR光の透過光量の若干の変動を考慮して定めた
値)以上の箇所を修正対象の欠陥部として検出する。な
お、前記所定値はオペレータ等によって変更設定可能と
してもよい。またステップ102では、検出した修正対
象の各欠陥部を特定するための情報(例えば欠陥部の位
置・サイズ・形状等)やIR光の透過光量の低下量等の
情報をRAM48等に記憶する。ステップ102は、画
像のIR光の透過光量を測定するフィルムスキャナ12
と共に本発明の検出手段(詳しくは請求項4に記載の検
出手段)に対応している。
【0100】次のステップ104では欠陥部自動修正処
理を行う。以下、欠陥部自動修正処理の一例として、修
正対象の個々の欠陥部に対し、補間方法及び輝度調整方
法を選択的に適用して修正を行う場合を説明する。すな
わち、まず修正対象の個々の欠陥部について、補間方法
を適用して修正するか輝度調整方法を適用して修正する
かを判定するための所定の特徴量を各々演算する。本実
施形態では所定の特徴量の一例として、欠陥部における
R光、G光、B光の透過光量の変化の相関を表す特徴量
を用いている。
【0101】例えば写真フィルムのバック面に傷が付い
ている場合、例として図5(A)に示すように、傷が付
いている箇所においてR光、G光、B光の透過光量は略
同様の変化を示すので、R光、G光、B光の透過光量の
変化の相関は高い。一方、写真フィルムの乳剤面に傷が
ついている場合、例として図5(B)に示すように、傷
が付いている箇所におけるR光、G光、B光の透過光量
の変化は一定せず、R光、G光、B光の透過光量の変化
の相関は低い(写真フィルムに異物が付いている場合も
同様)。
【0102】図5は典型的なケースを示したものであ
り、実際には写真フィルムの両面に傷が付いている等の
ように、何れの修正方法を適用すべきかが明確でないケ
ースも多々存在しているが、R,G,Bの画像データに
被写体の色に関する情報が残っていれば輝度調整方法を
適用することが好ましく、前記情報が残っていない場合
には補間方法を適用することが望ましいので、欠陥部に
おけるR光、G光、B光の透過光量の変化の相関を表す
所定の特徴量(例えばR光、G光、B光の透過光量の変
化の微分値の差を積算した値)に基づいて、適用すべき
修正方法を個々の欠陥部毎に適正に判定することができ
る。
【0103】修正対象の個々の欠陥部について、上述し
た所定の特徴量を各々演算すると、双方の修正方法の適
用範囲の設定値(双方の修正方法の適用範囲の境界を表
す閾値)を取り込み、各欠陥部の所定の特徴量を前記設
定値と各々比較することにより、個々の欠陥部を単位と
して、補間方法を適用して修正を行うか輝度調整方法を
適用して修正を行うかを各々判定する。
【0104】具体的には、所定の特徴量が適用範囲の設
定値以下又は未満であれば(R光、G光、B光の透過光
量の変化の相関が高ければ)適用すべき修正方法として
輝度調整方法を選択し、所定の特徴量が前記設定値以上
又は前記設定値よりも大きければ(前記相関が低けれ
ば)適用すべき修正方法として補間方法を選択する。
【0105】そして、補間方法を適用して修正を行うと
判定した欠陥部に対しては、補間方法を適用して修正を
行う。すなわち、修正対象の欠陥部の輝度及び色を該欠
陥部の周囲の領域の輝度及び色から補間によって新たに
演算し、補間演算によって求まる欠陥部内の各画素の値
(R,G,B毎の濃度値でもよいし、色相・明度・彩度
を表す値でもよい)をD1、各画素の元の値をD2、修
正強度をαとし、欠陥部内の各画素の補正後の値D3を
(2)式に従って求める。 D3=α・D1+(1−α)D2 …(2) 上記処理を、補間方法を適用して修正を行うと判定した
欠陥部に対して各々行って処理対象の画像のR,G,B
の各画像データを補正する。
【0106】また、輝度調整方法を適用して修正を行う
と判定した欠陥部に対しては、輝度調整方法を適用して
修正を行う。すなわち、修正対象の欠陥部におけるIR
光の透過光量の変化量に基づいて欠陥部の輝度修正量を
演算し、輝度修正量に応じて修正した欠陥部内の各画素
の輝度値をL1、各画素の元の輝度値をL2、「欠陥部
修正強度」の現在の設定値をαとし、欠陥部内の各画素
の補正後の輝度値L3を(3)式に従って求める。 L3=α・L1+(1−α)L2 …(3) 上記処理を輝度調整方法を適用して修正を行うと判定し
た欠陥部に対して各々行って処理対象の画像のR,G,
Bの各画像データを補正する。
【0107】上記処理により、修正対象の全ての欠陥部
が自動的に修正されることになる。なお、ステップ10
4(及び後述するステップ130)は本発明に係る修正
手段に対応している。
【0108】次のステップ106では、ステップ100
で取り込んだR,G,Bの画像データを用いてディスプ
レイ43にポジ画像(入力された画像データが表す処理
対象の画像(欠陥部修正前の画像)のポジ画像)を表示
すると共に、この欠陥部修正前のポジ画像上で、欠陥部
検出処理によって検出された欠陥部をオペレータが容易
に認識できるように明示する(例として図6に「原画
像」と表記した画像80Aを参照)。またステップ10
8では、ステップ104の欠陥部自動修正処理を経た処
理対象の画像のR,G,Bの画像データに基づき、該画
像データが表す画像(欠陥部修正後のポジ画像)をディ
スプレイ43に表示すると共に、この欠陥部修正後のポ
ジ画像上で、欠陥部自動修正処理による修正後の欠陥部
をオペレータが容易に認識できるように明示する(例と
して図6に「欠陥部修正後の画像」と表記した画像80
Bを参照)。
【0109】例として図6には、画像80A、80B上
で、明示対象の4個の欠陥部を外接する矩形状の枠で囲
んで各々示すことで個々の欠陥部を明示した例を示して
いるが、欠陥部の明示方法はオペレータが容易に認識可
能な方法であれば良く、例えば明示対象の欠陥部又は該
欠陥部を含む領域を網点で表示する、明示対象の欠陥部
又は該欠陥部を含む領域を周囲の領域の色と反対色(例
えば補色)で表示する、明示対象の欠陥部を矩形以外の
形状(例えば円形)の枠で囲む、明示対象の欠陥部を点
滅させる、等の明示方法の何れか1つ、或いは複数の明
示方法を組み合わせて適用することができる。
【0110】上記のステップ106、108により、例
として図6に示すように、欠陥部修正前の画像80A及
び欠陥部修正後の画像80Bがディスプレイ43に同時
に表示されることになる。このように、ステップ10
6、108は請求項1に記載の制御手段による「画像情
報が表す画像を表示手段に表示させ」ることに対応して
おり、より詳しくは請求項5に記載の制御手段に対応し
ている。また、ステップ106、108によって表示さ
れる画像80A、80B上で欠陥部が明示されているの
で、画像中の欠陥部をオペレータが容易に認識すること
ができ、欠陥部検定等の作業の煩雑さを軽減することが
できる。
【0111】次のステップ110では、欠陥部自動修正
処理によって修正が行われた各欠陥部に対し、個々の欠
陥部を単位として検定(及びマニュアル修正)を行うた
めに、まず欠陥部自動修正処理によって修正が行われた
各欠陥部の中から検定対象の欠陥部を選択し、選択した
欠陥部を欠陥部修正後の画像80B上で強調して表示す
る。例として図6では、検定対象の欠陥部として、人物
の右肩付近に相当する位置に存在している欠陥部を選択
し、該欠陥部を囲む枠の線の太さを太くすることで、選
択した欠陥部を強調して表示するようにした例を示して
いる(図6の画像80B参照)。
【0112】なお、検定対象の欠陥部として選択した欠
陥部の強調表示の方法としては、上記以外に、強調対象
の欠陥部を他の欠陥部と異なる形状の枠で囲む、他の欠
陥部よりも目立つ表示色で表示する、強調対象の欠陥部
のみ点滅させる、他の欠陥部よりも短い時間間隔で点滅
させる等の方法のうちの何れか1つ、或いは複数の方法
を組み合わせて用いることができる。
【0113】後述するように、ステップ110は検定対
象として選択した単一の欠陥部に対して検定(及びマニ
ュアル修正)が完了する毎に繰り返し実行され、ステッ
プ110が実行される毎に、検定(及びマニュアル修
正)が未実行の欠陥部が検定対象として選択されて強調
表示されるので、ステップ110は請求項9に記載の制
御手段に対応している。
【0114】次のステップ112では、検定対象として
選択した欠陥部の大きさに基づいて欠陥部の表示倍率を
演算により決定し、前記選択した欠陥部を含む部分領域
を前記決定した表示倍率で拡大表示する(例として図6
に「検定(修正)対象の欠陥部の拡大図」と表記した拡
大図80Cを参照)。なお表示倍率は、例えばディスプ
レイ43の表示面上において、拡大表示された欠陥部の
大きさが、本来の欠陥部の大きさに拘わらず略一定とな
るように決定することができる。このステップ112は
請求項6に記載の制御手段(より詳しくは請求項8に記
載の制御手段)に対応している。
【0115】ステップ114では、拡大表示した検定対
象の欠陥部に対し、欠陥部自動修正処理による修正具合
の検定を要請するメッセージをディスプレイ43に表示
し、検定対象の欠陥部をオペレータに検定させる。次の
ステップ116ではオペレータから何らかの指示が入力
されたか否か判定し、判定が肯定される迄待機する。
【0116】これにより、オペレータは、表示されてい
る拡大図を参照し、検定対象の欠陥部が欠陥部自動修正
処理によって適正に修正されているか否かを目視によっ
て確認する。そして、例えば欠陥部を更に拡大表示して
確認したい等の場合には、拡大図の表示倍率の変更を指
示する情報をキーボード44やマウスを介して入力す
る。また、例えば検定対象の欠陥部が適正に修正されて
いると判断した場合には、検定結果がOKであることを
表す情報をキーボード44等を介して入力する。また、
例えば検定対象の欠陥部が適正に修正されていないと判
断した場合には、マニュアル修正(検定対象の欠陥部に
対する修正パラメータのマニュアル設定)を指示する情
報をキーボード44等を介して入力する。
【0117】上記のようにしてオペレータから何らかの
指示(情報)が入力されると、ステップ116の判定が
肯定されてステップ118へ移行し、オペレータから入
力された指示(又は情報)の内容を判定する。
【0118】例えばオペレータから拡大図の表示倍率の
変更を指示する情報が入力された場合、ステップ118
からステップ120へ移行する。ステップ120では、
例として図6に示すように、拡大図の表示倍率を設定す
るための拡大図の表示倍率変更ウインドウ82をディス
プレイ43に表示することで、オペレータに対し、拡大
図の表示倍率の設定を要請する。そして、オペレータに
よって表示倍率が設定されると、検定対象の欠陥部を含
む部分領域が設定された表示倍率で表示されるように拡
大図を再表示し、ステップ116に戻る。
【0119】これにより、例えば当初表示された拡大図
では、細かな修正具合の確認が困難である等の理由で、
検定対象の欠陥部が適正に修正されているか否かの判定
が難しい場合にも、オペレータが表示倍率の変更を指示
して所望の表示倍率を設定すれば、拡大図が所望の表示
倍率で再表示されるので、検定対象の欠陥部が適正に修
正されているか否かを容易に判定することが可能とな
る。なお、ステップ120は請求項7に記載の制御手段
に対応している。
【0120】また、オペレータから、検定対象の欠陥部
に対する修正パラメータのマニュアル設定を指示する情
報が入力された場合には、ステップ118からステップ
122へ移行し、拡大図80Cに表示している欠陥部を
マニュアル修正対象の欠陥部と認識すると共に、マニュ
アル修正対象の欠陥部に対して設定されている修正パラ
メータ(欠陥部自動修正処理によって設定された修正パ
ラメータ)をマニュアルで再設定(すなわち修正)する
ための修正パラメータマニュアル設定ウインドウ84
(一例として図7参照)をディスプレイ43に表示す
る。
【0121】図7に示す修正パラメータマニュアル設定
ウインドウ84には、オペレータが設定可能な修正パラ
メータの項目として「修正範囲」「修正方法」「補間領
域」「修正強度」が各々記されており、更に、修正(再
設定)すべき項目の選択をオペレータに要請するメッセ
ージが記されている。従って、このウインドウ84を表
示することで、マニュアル修正対象の欠陥部に対して設
定されている修正パラメータのうち修正(再設定)すべ
き項目の選択がオペレータに対して要請される。次のス
テップ124では、修正(再設定)すべき項目がオペレ
ータによって選択されたか否か判定し、判定が肯定され
る迄待機する。
【0122】オペレータは、修正パラメータマニュアル
設定ウインドウ84がディスプレイ43に表示されると
拡大図80Cや画像80A、80Bを参照し、マニュア
ル修正対象の欠陥部を適正に修正するためには、表示さ
れている各項目のうちの何れの項目について修正パラメ
ータを修正(再設定)することが有効かを判断する。そ
して、判断結果に従って修正(再設定)すべき項目を選
択する。
【0123】例えば画像80Aを目視することで認識で
きるマニュアル修正対象の欠陥部の範囲(外縁位置)に
対し、画像80Bや拡大図80Cを目視することで確認
できる前記欠陥部に対する修正範囲が一致していない場
合(例えば前記欠陥部外の領域にも欠陥部自動修正処理
が誤って行われ前記欠陥部外の領域に輝度や色の好まし
くない変化が生じている場合、或いは前記欠陥部内の一
部領域が修正されずに残っている場合)には、欠陥部自
動修正処理で決定された修正範囲が不適正である可能性
が高い。このため、オペレータは修正(再設定)すべき
項目として「修正範囲」を選択する。
【0124】また、例えば画像80A上でマニュアル修
正対象の欠陥部に被写体の色に関する情報が残っている
にも拘わらず、画像80Bや拡大図80C上で前記欠陥
部の色が元の色から変化している等の場合(この場合、
欠陥部自動修正処理で前記欠陥部に対する修正方法とし
て「補間方法」が選択された可能性が高い)、或いは画
像80A上でマニュアル修正対象の欠陥部に被写体の色
に関する情報が残っていないにも拘わらず、画像80B
や拡大図80C上で前記欠陥部の輝度のみが変化してお
り色が変化していない等の場合(この場合、欠陥部自動
修正処理で前記欠陥部に対する修正方法として「輝度調
整方法」が選択された可能性が高い)、オペレータは修
正(再設定)すべき項目として「修正方法」を選択す
る。なお、マニュアル修正対象の欠陥部に被写体の色に
関する情報が残っているか否かは、画像80A上で前記
欠陥部の色が周囲の領域の色に対して不自然に変化して
いないか否かを確認することで容易に判断できる。
【0125】また、例えば画像80A上でマニュアル修
正対象の欠陥部に被写体の色に関する情報が残っておら
ず、画像80Bや拡大図80C上で前記欠陥部の色が元
の色(画像80A上での色)から変化しているが、その
色や輝度が不適正である等の場合には、欠陥部自動修正
処理で前記欠陥部に対する修正方法として補間方法が選
択されたものの、補間演算に用いた領域が不適正である
可能性が高い。このため、オペレータは修正(再設定)
すべき項目として「補間領域」を選択する。
【0126】また、例えば画像80Bや拡大図80C上
でマニュアル修正対象の欠陥部の色や輝度が最適な色や
輝度に近づいているものの、最適な色や輝度には一致し
ていない等の場合、欠陥部自動修正処理で用いた修正強
度の値が最適値でないと考えられるので、オペレータは
修正(再設定)すべき項目として「修正強度」を選択す
る。
【0127】上記のようにして修正(再設定)すべき項
目がオペレータによって選択されると、ステップ124
の判定が肯定されてステップ126へ移行し、選択され
た項目についてオペレータがマニュアル設定を行うため
のモードに移行する。そして、次のステップ128では
オペレータによるマニュアル設定が完了したか否か判定
し、判定が肯定される迄待機する。
【0128】例えばオペレータによって「修正範囲」が
選択された場合にオペレータが修正範囲をマニュアルで
設定するためのモードは、一例としてマニュアル修正対
象の欠陥部に対して欠陥部自動修正処理で決定された修
正範囲を拡大図80Cに重ねて色分け表示すると共に、
色分け表示された修正範囲に対してカーソルがペン又は
消しゴムとして機能可能とすることで実現できる。この
場合、オペレータが、カーソルをペンとして機能させる
か消しゴムとして機能させるかを選択し、色分け表示さ
れている範囲が適正な修正範囲に一致するように、カー
ソルを移動させて色分け表示されている範囲を修正する
ことにより、「修正範囲」をマニュアルで設定すること
ができる。
【0129】なお、この修正範囲の設定は、請求項4及
び請求項12に記載の「特定の欠陥部に対する修正範囲
の指定」に対応している。上記のようにして設定された
「修正範囲」に従って欠陥部自動修正処理(後述するス
テップ130)を行うことで、例えばIRデータが表す
処理対象の画像のIR光の透過光量が、欠陥部が存在し
ている箇所で緩やかに変化している等の場合にも、欠陥
部を精度良く修正することができる。
【0130】また、例えばオペレータによって「修正方
法」が選択された場合にオペレータが「修正方法」をマ
ニュアルで設定するためのモードは、一例として、修正
方法として「補間方法」及び「輝度調整方法」を表示
し、オペレータに何れかの方法の選択を要請するメッセ
ージを表示することで実現できる(更に、欠陥部自動修
正処理で選択された方法を明示するようにしてもよ
い)。この場合、オペレータは表示された何れかの方法
を選択することにより、「修正方法」をマニュアルで設
定することができる。上記のようにして設定された「修
正方法」に従って欠陥部自動修正処理(後述するステッ
プ130)を行うことで、個々の欠陥部を、適切な修正
方法によって精度良く修正することができる。
【0131】また、例えばオペレータによって「補間領
域」が選択された場合にオペレータが「補間領域」をマ
ニュアルで設定するためのモードは、一例として、マニ
ュアル修正対象の欠陥部の位置を基準として、補間に用
いるべき領域が存在する方向(補間方向)を拡大図80
C上で指定するよう要請するメッセージを表示すること
で実現できる。
【0132】この場合、オペレータは例として図8
(A)に示すように、拡大図80Cに表示されているマ
ニュアル修正対象の欠陥部の位置を基準として、補間方
向を表す矢印(図8(A)に示す破線の矢印を参照)の
向きを指定することで、「補間領域」をマニュアルで設
定することができる。なお、上記の補間方向の指定は、
請求項2及び請求項10に記載の「画像特徴量を補間処
理に用いる領域が存在している方向を特定の欠陥部の位
置を基準として指定する」ことに対応している。
【0133】補間方向が指定されることで「補間領域」
が設定された場合、欠陥部自動修正処理(後述するステ
ップ130)では、マニュアル修正対象の欠陥部の位置
を基準として、指定された補間方向に存在する領域を補
間領域とし、該補間領域の輝度や色に基づき補間によっ
てマニュアル修正対象の欠陥部の輝度や色が演算され
る。なお、上記処理は請求項2及び請求項10に記載の
制御手段に各々対応している。
【0134】また、上記に代えて、補間に用いるべき領
域(補間領域)そのものを拡大図80C上で指定するよ
う要請するメッセージを表示するようにしてもよい。こ
の場合、オペレータは例として図8(B)に示すよう
に、拡大図80C上で補間領域(図8(B)に破線で囲
んで示す矩形状領域を参照)を指定することで、「補間
領域」をマニュアルで設定することができる。なお、上
記の補間領域の指定は、請求項3及び請求項12に記載
の「画像特徴量を補間処理に用いる領域を指定する」こ
とに対応している。
【0135】補間領域が指定されることで「補間領域」
が設定された場合、欠陥部自動修正処理(後述するステ
ップ130)では、マニュアル修正対象の欠陥部の位置
を基準として、指定された補間領域の輝度や色に基づき
補間によってマニュアル修正対象の欠陥部の輝度や色が
演算される。なお、上記処理は請求項3及び請求項11
に記載の制御手段に各々対応している。
【0136】上記のように、設定された「補間領域」に
従って補間処理を行うことで、マニュアル修正対象の欠
陥部が、図6及び図7に示す拡大図80C内に示されて
いる欠陥部のように、互いに異なる画像領域の境界が近
傍に存在している欠陥部である等の場合にも、欠陥部を
精度良く修正することができる。
【0137】また、例えばオペレータによって「修正強
度」が選択された場合にオペレータが「修正強度」をマ
ニュアルで設定するためのモードは、一例として、修正
強度を数値で指定するための指定欄、或いは修正強度を
視覚的に確認しながら指定可能なスライドバーを表示
し、修正強度を指定するよう要請するメッセージを表示
することで実現できる。この場合、オペレータは修正強
度の指定値を指定欄内に入力するか、或いはマウス等を
介してスライドバーを操作することで、「修正強度」を
マニュアルで設定することができる。
【0138】なお、この修正強度の設定は、請求項4及
び請求項12に記載の「特定の欠陥部に対する修正強度
の指定」に対応している。上記のようにして設定された
「修正強度」に従って欠陥部自動修正処理(後述するス
テップ130)を行うことで、例えばIRデータが表す
処理対象の画像におけるIR光の透過光量が、欠陥部が
存在していない箇所で変動している等の場合にも、欠陥
部を精度良く修正することができる。
【0139】オペレータによる修正パラメータのマニュ
アル設定が完了すると、ステップ128の判定が肯定さ
れてステップ130へ移行し、マニュアル修正対象の欠
陥部に対し、マニュアルで設定された修正パラメータに
従って欠陥部自動修正処理を再度実行する。また、次の
ステップ132では、マニュアル修正対象の欠陥部の再
修正を経た処理対象の画像のR,G,Bの画像データに
基づき、該画像データが表す画像を欠陥部修正後の画像
80Bとしてディスプレイ43に再表示すると共に拡大
図80Cを再表示し、ステップ116に戻る。
【0140】なお、ステップ130は請求項1に記載の
制御手段による「入力された修正パラメータに従って特
定の欠陥部の修正が行われるように修正手段を制御す
る」ことに対応しており、詳しくは請求項2乃至請求項
4、請求項10乃至請求項12に記載の制御手段に各々
対応している。また、ステップ132は請求項1に記載
の制御手段による「少なくとも特定の欠陥部が修正され
た画像情報が表す画像を表示手段に表示させる」ことに
対応している。
【0141】再表示された画像80Bや拡大図80Cに
表示されているマニュアル修正対象の欠陥部を参照する
ことで、オペレータは、先にマニュアルで設定した修正
パラメータにより、マニュアル修正対象の欠陥部に対す
る修正具合がどのように変化したかを容易に認識するこ
とができ、先に設定した修正パラメータによってマニュ
アル修正対象の欠陥部が適正に修正されているか否か、
すなわち先に設定した修正パラメータの内容が適正か否
かを容易に判断することができる。
【0142】ここで、オペレータにより、マニュアル修
正対象の欠陥部が適正に修正されていないと判断された
場合には、ステップ122以降の修正パラメータのマニ
ュアル設定が再度実行され、マニュアル修正対象の欠陥
部に対する修正パラメータがマニュアルで再設定(修
正)される。これにより、マニュアル修正対象の欠陥部
に対する修正パラメータが最適化され、欠陥部を精度良
く修正できる修正パラメータを得ることができる。
【0143】オペレータにより、マニュアル修正対象の
欠陥部が適正に修正されていると判断され、検定結果が
「OK」であることを表す情報が入力された場合には、
ステップ118からステップ134へ移行し、欠陥部検
出処理(ステップ102)によって検出された全ての欠
陥部に対して検定(及びマニュアル修正)を行ったか否
か判定する。判定が否定された場合にはステップ110
に戻り、ステップ110以降を繰り返す。そして、検出
された全ての欠陥部に対して検定(及びマニュアル修
正)を行うと、ステップ134の判定が肯定されてステ
ップ136へ移行し、処理対象の画像の各欠陥部に対し
て設定された修正パラメータをRAM48等に記憶し、
欠陥部修正条件決定処理を終了する。
【0144】また、上述した欠陥部修正条件決定処理
は、フィルムスキャナ12からR,G,Bの画像データ
(及びIRデータ)が入力された全てのフィルム画像に
対して各々行われ、全てのフィルム画像に対して欠陥部
修正条件決定処理の実行を完了すると、ステップ136
で記憶した各フィルム画像毎の修正パラメータがイメー
ジプロセッサ40に通知される。
【0145】上記の欠陥部修正条件決定処理が完了する
と、イメージプロセッサ40では、入力された画像デー
タに対し、制御部42におけるセットアップ演算によっ
て決定された処理条件で各種の画像処理を行うと共に、
制御部42で欠陥部修正条件決定処理が行われることで
制御部42から通知された欠陥部を修正するためのパラ
メータを参照する。そして、修正対象の欠陥部が有る場
合には、修正対象の欠陥部を、前記欠陥部を修正するた
めのパラメータに従って修正する欠陥部修正処理を行
う。このようにイメージプロセッサ40も本発明の修正
手段に対応している。これにより、印画紙68に露光記
録される画像から、修正対象として選択された欠陥部が
消去されることになる。
【0146】なお、上記では写真フィルムに記録されて
いる画像を読み取る画像読取装置の一例として、光電変
換セルがマトリクス状に配列されたエリアセンサ(エリ
アCCD30)によって画像を読み取る構成を説明した
が、これに限定されるものではなく、光電変換セルがラ
イン状に配列されたラインセンサによって画像を読み取
るようにしてもよい。また、上記では写真フィルムを透
過した光を光電変換することで画像を読み取る構成を説
明したが、これに限定されるものではなく、写真フィル
ムを反射した光を光電変換することで画像を読み取る構
成を採用してもよい。
【0147】また、上記では欠陥部の修正に適用可能な
修正方法の一例として補間方法及び輝度調整方法を記載
したが、これに限定されるものではなく、例えば欠陥部
に対してローパスフィルタをかけることで欠陥部をぼか
す修正方法や、フィルムスキャナ12の光源20と写真
フィルム26との間の光路上に光拡散板を挿入して欠陥
部を目立たなくする修正方法を用いてもよい。
【0148】また、上記ではプレスキャン時にR,G,
Bの読み取りを行い、ファインスキャン時にR,G,
B,IRの読み取りを行う例を説明したが、これに限定
されるものではなく、IR読み取りはプレスキャン時に
のみ行ってもよいし、プレスキャン時及びファインスキ
ャン時に各々行ってもよい。
【0149】更に、上記で説明した欠陥部修正条件決定
処理では、欠陥部検出処理及び欠陥部自動修正処理を行
うと、処理結果を表示した後に無条件で検定(及びマニ
ュアル修正)を行っていたが、これに限定されるもので
なく、例えば画像中に存在している欠陥部が予め設定さ
れた条件(欠陥部の自動修正では何らかの不都合が生ず
る可能性が高い画像を抽出する条件)を満たしている画
像についてのみ検定(及びマニュアル修正)を行うよう
にしてもよい。これにより、検定(及びマニュアル修
正)の実施頻度が低減され、オペレータの負担を軽減す
ることができる。上記の条件としては、具体的には、例
えば大きさが所定値以上の欠陥部が存在しているか、欠
陥部の数が所定値以上か、深さが所定値以上の欠陥部が
存在しているか、外縁部の明瞭度が所定値以下の欠陥部
が存在しているか、主要画像領域に対する重複割合が所
定値以上の欠陥部が存在しているか、周囲のテクスチャ
強度が所定値以上の欠陥部が存在しているか等のうちの
少なくとも1つを用いることができる。
【0150】また、上記では写真フィルムに付いた傷や
異物に起因する欠陥部を修正する場合を説明したが、本
発明はこれに限定されるものではない。例えば、フィル
ムスキャナやデジタルカメラ等に設けられているCCD
等の光電変換素子の中に欠陥画素が存在していた場合、
画像或いは被写体を撮像することで得られる画像データ
が表す画像に、傷や異物に起因する欠陥部と同様の欠陥
部が生ずる。この画素欠陥に起因する欠陥部の修正に本
発明を適用し、各欠陥部が各々精度良く修正されるよう
に検定(及びマニュアル修正)によって修正パラメータ
を最適化するようにすることも可能である。
【0151】画素欠陥に起因する欠陥部は、例えば装置
製造時に欠陥画素に起因する欠陥部を検出することは、
例えば画像処理装置の製造時に、検査によって発見され
た光電変換素子の欠陥画素を特定するための情報を装置
内蔵のROM等に記憶しておき、ROM等に記憶された
情報を読み出すことで検出することができる。また、例
えば単一の光電変換素子によって可視光及びIR光の光
電変換(読み取り)を各々行う構成(例えばターレット
を回転させて各波長域の光の読み取りを順次行う構成)
のフィルムスキャナであれば、光電変換素子の画素欠陥
に起因する画像の欠陥部の検出は、可視光の読み取り結
果とIR光の読み取り結果を比較することで行うことも
可能である。
【0152】
【発明の効果】以上説明したように請求項1及び請求項
13記載の発明は、画像情報が表す画像を表示させ、修
正対象の特定の欠陥部の修正に用いる修正パラメータが
入力されると、入力された修正パラメータに従って特定
の欠陥部を修正し、少なくとも特定の欠陥部が修正され
た画像情報が表す画像を表示させるようにしたので、画
像中の修正すべき全ての欠陥部を精度良く修正すること
が可能となる、という優れた効果を有する。
【0153】請求項2記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、画像特徴量を補間処理に用いる領域が存在して
いる方向を指定する情報が入力され、指定された方向に
存在する領域の画像特徴量を用いて補間処理が行われる
ように修正手段を制御するので、上記効果に加え、修正
対象の欠陥部の周囲における画像領域の分布状況等に拘
わらず、欠陥部を精度良く修正することが可能となる、
という効果を有する。
【0154】請求項3記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、画像特徴量を補間処理に用いる領域を指定する
情報が入力され、指定された領域の画像特徴量を用いて
補間処理が行われるように修正手段を制御するので、上
記効果に加え、修正対象の欠陥部の周囲における画像領
域の分布状況等に拘わらず、欠陥部を精度良く修正する
ことが可能となる、という効果を有する。
【0155】請求項4記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、特定の欠陥部に対する修正強度及び修正範囲の
少なくとも一方を指定する情報が入力され、指定された
修正強度及び修正範囲の少なくとも一方に従って特定の
欠陥部の修正が行われるように修正手段を制御するの
で、上記効果に加え、欠陥部が存在していない箇所にお
ける非可視光の光量が変動している場合や、欠陥部にお
ける非可視光の変化の傾きが緩やかである等の場合に
も、欠陥部を精度良く修正することが可能となる、とい
う効果を有する。
【0156】請求項5記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、欠陥部の修正を行う前の画像情報が表す画像、
及び欠陥部の修正を行った画像情報が表す画像を表示手
段に同時に表示させるので、上記効果に加え、入力する
修正パラメータを決定するためのオペレータの負担を軽
減することができる、という効果を有する。
【0157】請求項6記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、欠陥部の修正を行う前の画像情報が表す画像、
及び欠陥部の修正を行った画像情報が表す画像の少なく
とも一方における欠陥部を含む一部領域を拡大表示する
ので、上記効果に加え、入力する修正パラメータを決定
するためのオペレータの負担を軽減することができる、
という効果を有する。
【0158】請求項7記載の発明は、請求項6の発明に
おいて、欠陥部を含む一部領域を指定された表示倍率で
表示するので、上記効果に加え、入力する修正パラメー
タを決定するためのオペレータの負担を軽減することが
できる、という効果を有する。
【0159】請求項8記載の発明は、請求項6の発明に
おいて、欠陥部を含む一部領域を、欠陥部の大きさに基
づいて決定した表示倍率で表示するので、上記効果に加
え、入力する修正パラメータを決定するためのオペレー
タの負担を軽減することができると共に、オペレータが
表示倍率を指定する手間も省くことができる、という効
果を有する。
【0160】請求項9記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、修正対象の欠陥部が複数存在している場合に、
修正パラメータ入力対象の欠陥部を明示すると共に、修
正パラメータ入力対象の欠陥部の修正パラメータが入力
される毎に、明示する欠陥部を切り替えるので、上記効
果に加え、修正対象の複数の欠陥部について各々修正パ
ラメータを入力する場合のオペレータの負担を軽減する
ことができる、という効果を有する。
【0161】請求項10記載の発明は、特定の欠陥部の
位置を基準として画像特徴量を補間に用いる領域が存在
している方向を指定する情報が入力手段を介して入力さ
れると、欠陥部の位置を基準として、指定された方向に
存在する領域の画像特徴量を用いて補間処理が行われる
ように制御するので、補間方法による欠陥部の修正にお
いて、修正対象の欠陥部の周囲における画像領域の分布
状況等に拘わらず、欠陥部を精度良く修正することが可
能となる、という優れた効果を有する。
【0162】請求項11記載の発明は、画像特徴量を補
間に用いる領域を指定する情報が入力手段を介して入力
されると、指定された領域の画像特徴量を用いて補間処
理が行われるように制御するので、修正対象の欠陥部の
周囲における画像領域の分布状況等に拘わらず、欠陥部
を精度良く修正することが可能となる、という優れた効
果を有する。
【0163】請求項12記載の発明は、特定の欠陥部に
対する修正強度及び修正範囲の少なくとも一方を指定す
る情報が入力手段を介して入力されると、指定された修
正強度及び修正範囲の少なくとも一方に従って特定の欠
陥部の修正が行われるように制御するので、修正強度や
修正範囲を決定して欠陥部を修正する際に、自動的に適
正な修正強度や修正範囲を得ることが困難な場合にも、
欠陥部を精度良く修正することが可能となる、という優
れた効果を有する。
【0164】請求項14記載の発明は、欠陥部を検出す
ると共に表示手段に画像を表示させる第1のステップ、
入力手段を介して修正パラメータが入力されると、入力
された修正パラメータに従い特定の欠陥部の修正を行う
第2のステップ、及び、少なくとも特定の欠陥部が修正
された画像を表示手段に表示させる第3のステップを含
む処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを
記録媒体に記録したので、画像中の修正すべき全ての欠
陥部を精度良く修正することが可能となる、という優れ
た効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る画像処理システムの概略構成
図である。
【図2】フィルムスキャナの概略構成を示す斜視図であ
る。
【図3】(A)は写真フィルムの傷及び異物が付いてい
ない箇所、傷が付いている箇所、異物が付いている箇所
における光の透過を各々示す概念図、(B)は写真フィ
ルムのバック面に傷が付いている場合、(C)は写真フ
ィルムの乳剤面に傷が付いている場合の光の透過を各々
示す概念図である。
【図4】欠陥部修正条件決定処理の内容を示すフローチ
ャートである。
【図5】(A)はバック面に傷が付いている場合、
(B)は乳剤面に傷が付いている場合のR光、G光、B
光、IR光の透過光量の変化の一例を示す線図である。
【図6】ディスプレイに、欠陥部修正前の画像及び欠陥
部修正後の画像を同時に表示すると共に、修正対象の欠
陥部の拡大図を表示し、かつ拡大図の表示倍率変更ウイ
ンドウを表示している状態の一例を示すイメージ図であ
る。
【図7】ディスプレイに、欠陥部修正前の画像及び欠陥
部修正後の画像を同時に表示すると共に、修正対象の欠
陥部の拡大図表示し、かつ修正パラメータ設定ウインド
ウを表示している状態の一例を示すイメージ図である。
【図8】(A)はオペレータによる補間方向の指定、
(B)は補間領域の指定の一例を説明するためのイメー
ジ図である。
【符号の説明】
12 フィルムスキャナ 14 画像処理装置 20 光源 23 フィルタユニット 26 写真フィルム 30 エリアCCD 40 イメージプロセッサ 42 制御部 44 キーボード 72 情報記憶媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06T 5/00 G06F 15/68 310A Fターム(参考) 2H106 AA62 AA73 BH00 2H110 AC03 AC14 BA07 BA13 BA16 CE07 CE12 5B050 AA09 BA15 CA07 EA04 EA09 EA12 FA02 FA13 5B057 AA20 CC03 CE11 CE17 DA03 DC22 DC25 5C077 LL19 MP08 PP05 PP32 SS07

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像情報が表す画像の欠陥部を検出する
    検出手段と、 前記画像情報に対して欠陥部の修正を行う修正手段と、 画像を表示するための表示手段と、 修正対象の特定の欠陥部の修正に用いる修正パラメータ
    を入力するための入力手段と、 画像情報が表す画像を前記表示手段に表示させ、前記入
    力手段を介して修正パラメータが入力されると、該入力
    された修正パラメータに従って前記特定の欠陥部の修正
    が行われるように修正手段を制御した後に、少なくとも
    特定の欠陥部が修正された画像情報が表す画像を前記表
    示手段に表示させる制御手段と、 を含む画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記修正手段による欠陥部の修正は、欠
    陥部の画像特徴量を、前記画像情報が表す画像上で前記
    欠陥部の周囲に存在する領域の画像特徴量から補間によ
    って求める補間処理を含み、 前記特定の欠陥部の修正に用いる修正パラメータとし
    て、画像特徴量を前記補間処理に用いる領域が存在して
    いる方向を前記特定の欠陥部の位置を基準として指定す
    る情報が前記入力手段を介して入力され、 前記制御手段は、前記欠陥部の位置を基準として、前記
    入力手段を介して指定された方向に存在する領域の画像
    特徴量を用いて前記補間処理が行われるように前記修正
    手段を制御することを特徴とする請求項1記載の画像処
    理装置。
  3. 【請求項3】 前記修正手段による欠陥部の修正は、欠
    陥部の画像特徴量を、前記画像情報が表す画像上で前記
    欠陥部の周囲に存在する領域の画像特徴量から補間によ
    って求める補間処理を含み、 前記特定の欠陥部の修正に用いる修正パラメータとし
    て、画像特徴量を前記補間処理に用いる領域を指定する
    情報が前記入力手段を介して入力され、 前記制御手段は、前記入力手段を介して指定された領域
    の画像特徴量を用いて前記補間処理が行われるように前
    記修正手段を制御することを特徴とする請求項1記載の
    画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記画像情報は記録媒体に記録された画
    像を表し、 前記検出手段は、前記画像が記録された前記記録媒体に
    非可視光を照射し、記録媒体を透過又は反射した非可視
    光を光電変換することで前記画像の欠陥部を検出し、 前記修正手段による欠陥部の修正は、記録媒体を透過又
    は反射した非可視光を光電変換した結果から欠陥部に対
    する修正強度及び修正範囲を決定する処理を含み、 修正対象の特定の欠陥部の修正に用いる修正パラメータ
    として、前記特定の欠陥部に対する修正強度及び修正範
    囲の少なくとも一方を指定する情報が前記入力手段を介
    して入力され、 前記制御手段は、前記入力手段を介して指定された修正
    強度及び修正範囲の少なくとも一方に従って前記特定の
    欠陥部の修正が行われるように前記修正手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記修正手段が欠陥部
    の修正を行う前の画像情報が表す画像、及び修正手段が
    欠陥部の修正を行った画像情報が表す画像を前記表示手
    段に同時に表示させることを特徴とする請求項1記載の
    画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記修正手段が欠陥部
    の修正を行う前の画像情報が表す画像、及び修正手段が
    欠陥部の修正を行った画像情報が表す画像の少なくとも
    一方について、欠陥部を含む一部領域を前記表示手段に
    拡大表示することを特徴とする請求項1記載の画像処理
    装置。
  7. 【請求項7】 前記欠陥部を含む一部領域を表示する際
    の表示倍率を指定する情報が前記入力手段を介して入力
    され、 前記制御手段は、前記欠陥部を含む一部領域を、前記入
    力手段を介して指定された表示倍率で表示することを特
    徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、前記欠陥部を含む一部
    領域を、前記欠陥部の大きさに基づいて決定した表示倍
    率で表示することを特徴とする請求項6記載の画像処理
    装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、修正対象の欠陥部が複
    数存在している場合に、該複数の欠陥部のうち修正パラ
    メータ入力対象の欠陥部を明示すると共に、前記修正パ
    ラメータ入力対象の欠陥部の修正パラメータが入力手段
    を介して入力される毎に、明示する欠陥部を切り替える
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 画像情報が表す画像の欠陥部を検出す
    る検出手段と、 欠陥部の画像特徴量を、前記画像情報が表す画像上で前
    記欠陥部の周囲に存在する領域の画像特徴量から補間に
    よって求めることで、前記画像情報に対して欠陥部の修
    正を行う修正手段と、 修正対象の特定の欠陥部の修正に用いる修正パラメータ
    を入力するための入力手段と、 前記修正パラメータとして、前記特定の欠陥部の位置を
    基準として画像特徴量を前記補間に用いる領域が存在し
    ている方向を指定する情報が前記入力手段を介して入力
    されると、前記欠陥部の位置を基準として、前記入力手
    段を介して指定された方向に存在する領域の画像特徴量
    を用いて前記補間処理が行われるように前記修正手段を
    制御する制御手段と、 を含む画像処理装置。
  11. 【請求項11】 画像情報が表す画像の欠陥部を検出す
    る検出手段と、 欠陥部の画像特徴量を、前記画像情報が表す画像上で前
    記欠陥部の周囲に存在する領域の画像特徴量から補間に
    よって求めることで、前記画像情報に対して欠陥部の修
    正を行う修正手段と、 修正対象の特定の欠陥部の修正に用いる修正パラメータ
    を入力するための入力手段と、 前記修正パラメータとして、画像特徴量を前記補間に用
    いる領域を指定する情報が前記入力手段を介して入力さ
    れると、前記指定された領域の画像特徴量を用いて前記
    補間が行われるように前記修正手段を制御する制御手段
    と、 を含む画像処理装置。
  12. 【請求項12】 画像情報が表す画像の欠陥部を検出す
    る検出手段と、 欠陥部に対する修正強度及び修正範囲を決定し、前記画
    像情報に対して欠陥部の修正を行う修正手段と、 修正対象の特定の欠陥部の修正に用いる修正パラメータ
    を入力するための入力手段と、 前記修正パラメータとして、前記特定の欠陥部に対する
    修正強度及び修正範囲の少なくとも一方を指定する情報
    が前記入力手段を介して入力されると、前記修正強度及
    び修正範囲の少なくとも一方に従って前記特定の欠陥部
    の修正が行われるように前記修正手段を制御する制御手
    段と、 を含む画像処理装置。
  13. 【請求項13】 画像情報が表す画像の欠陥部を検出す
    ると共に、画像を表示するための表示手段に前記画像情
    報が表す画像を表示させ、 修正対象の特定の欠陥部の修正に用いる修正パラメータ
    を入力するための入力手段を介して修正パラメータが入
    力されると、該入力された修正パラメータに従い、前記
    画像情報に対して前記特定の欠陥部の修正を行い、 少なくとも特定の欠陥部が修正された画像情報が表す画
    像を前記表示手段に表示させる画像処理方法。
  14. 【請求項14】 画像情報が表す画像の欠陥部を検出す
    ると共に、画像を表示するための表示手段に前記画像情
    報が表す画像を表示させる第1のステップ、 修正対象の特定の欠陥部の修正に用いる修正パラメータ
    を入力するための入力手段を介して修正パラメータが入
    力されると、該入力された修正パラメータに従い、前記
    画像情報に対して前記特定の欠陥部の修正を行う第2の
    ステップ、 及び、少なくとも特定の欠陥部が修正された画像情報が
    表す画像を前記表示手段に表示させる第3のステップを
    含む処理をコンピュータに実行させるためのプログラム
    が記録された記録媒体。
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