JP2008051659A - 寿命評価方法 - Google Patents

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宣彦 西村
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信太郎 熊野
Satoshi Chazono
聡 茶園
Kyoko Wada
恭子 和田
Noriyuki Miyazawa
敬之 宮澤
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Abstract

【課題】簡便、かつ迅速に、より高精度にボイラ等の火炉壁管等の亀裂の亀裂深さを評価するようにした寿命評価方法を提供する。
【解決手段】寿命評価方法の判定手法は、検査対象表面のブラスト処理を行うブラスト処理工程(S101)と、前記検査対象表面の亀裂の亀裂幅の長さの測定を行う亀裂幅測定工程(S102)と、予め求めた亀裂の亀裂幅と亀裂深さとの関係を示す関係図に、前記得られた亀裂幅の値を当てはめて、前記亀裂の亀裂深さを算出し、前記亀裂の前記亀裂深さの推定を行う第一の亀裂深さ推測工程(S103)と、予め求めた複数の前記亀裂の前記亀裂深さの分布に応じて少なくとも二つ以上に区分した損傷区分に、前記第一の亀裂深さ推測工程において推定される前記亀裂深さの値を当てはめて、前記検査対象の取替の有無について評価する損傷区分評価工程(S104)とからなるものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、検査対象表面に形成される亀裂の亀裂深さを評価する寿命評価方法に関する。
燃料として重油や石炭などを用い、例えば燃焼過程で硫化水素を生じる燃焼器を有するボイラの火炉壁管などは、使用が進むと溝状腐食又はエレファントスキンと呼ばれる筋状の腐食等といった亀裂が発生し、管材損傷の発生が認められていた。このような管材損傷が進行すると前記火炉壁管等を貫通し、内部の高温水が流出するという問題が発生していた。
そのため、従来では、こうした被害を避けるため管材損傷の生じた前記火炉壁管等を個々に検査し、例えば、電位差法、TOFD法等の非破壊検査方法を用いて前記火炉壁管等の表面の腐食により発生した前記亀裂の深さ(以下、「亀裂深さ」という)を測定し、被害が生じないように管理していた(特許文献1、2)。
特開平2−47545号公報 特開2001−153865号公報
しかしながら、従来の方法として、例えば電位差法により、前記火炉壁管等の表面の前記亀裂の前記亀裂深さを測定しようとした場合、前記火炉壁管等の表面の亀裂の形態、発生状況によって、電位と前記亀裂深さとの関係が異なってしまうため、前記亀裂深さを精度よく測定できない、という問題がある。
これは、例えば前記火炉壁管等の表面の前記亀裂の亀裂進展方向と直交する前記亀裂の開口幅(以下、「亀裂幅」という)の大きい溝状腐食の亀裂が発生している場合、前記亀裂深さに応じて変化する電位を検出し、検出される電位の変化によって前記亀裂深さを測定する電位差法では、前記火炉壁管等の表面にある前記亀裂幅の大きい前記亀裂によって、検査時に得られる信号の測定誤差が大きくなり、前記亀裂の前記亀裂深さを精度よく判定できなくなるからである。
図21及び図22に、例えばボイラの火炉壁管の表面に発生した亀裂の幅の大きい溝状腐食状態の一例を示す。図21に示すように、火炉壁管10の表面には複数の亀裂が発生しており、亀裂幅Wの大きい溝状腐食の亀裂11が、亀裂幅Wの小さい溝状腐食の前記亀裂11の間に疎らに生じている。
このような場合には、電位差法を用いて電位を測定すると比較的高い電位が得られるため、実際の前記亀裂11の亀裂深さよりも大きい前記亀裂深さの値を検出し、前記亀裂11の前記亀裂深さの測定誤差が大きくなってしまう、という問題がある。
一方、図22に示すように、前記火炉壁管10の表面に前記亀裂幅Wの小さい溝状腐食の前記亀裂11の中に、比較的亀裂幅Wの大きい溝状腐食の前記亀裂11が生じている場合には、電位差法を用いて電位を測定すると電位が低下してしまうため、実際の前記亀裂深さよりも小さい前記亀裂深さの値を検出し、前記亀裂11の前記亀裂深さの測定誤差が大きくなってしまう、という問題がある。
本発明は、前記問題に鑑み、簡便、かつ迅速に、より高精度にボイラ等の火炉壁管等の前記亀裂の前記亀裂深さを評価するようにした寿命評価方法を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、検査対象の表面の亀裂の亀裂長さ、亀裂幅、亀裂間隔の何れか一つ又はこれらの組合わせの長さの測定を行う亀裂測定工程と、予め求めた亀裂の亀裂長さ、亀裂幅、亀裂間隔の何れか一つ又はこれらの組合わせと亀裂深さとの関係を示す関係図に、前記得られた亀裂長さ、亀裂幅、亀裂間隔の何れか一つ又はこれらの組合わせの値を当てはめて、前記検査対象表面の前記亀裂の前記亀裂深さの推定を行う第一の亀裂深さ推測工程と、予め求めた複数の前記亀裂の前記亀裂深さの分布に応じて少なくとも二つ以上に区分した損傷区分に、前記第一の亀裂深さ推測工程において推定される前記亀裂深さの値を当てはめて、前記検査対象の取替の有無について評価する損傷区分評価工程とからなることを特徴とする寿命評価方法にある。
第2の発明は、検査対象の表面をデジタルX線により撮影し、前記検査対象のデジタルX線画像を得る画像撮影工程と、前記画像撮影工程において得られた前記デジタルX線画像を画像処理することにより前記検査対象の表面の亀裂を抽出し、前記亀裂の輝度を検出する画像処理工程と、予め求めた亀裂の輝度と亀裂深さとの関係を示す亀裂深さ評価曲線に、前記画像処理工程において得られた前記亀裂の輝度の値を当てはめて、前記検査対象表面の前記亀裂の亀裂深さの推定を行う第二の亀裂深さ推測工程と、前記第二の亀裂深さ推測工程において推定される前記亀裂深さの値に応じて前記検査対象の取替の有無について評価する損傷評価工程とからなることを特徴とする寿命評価方法にある。
第3の発明は、第2の発明において、前記画像処理が、二値化処理によって行われることを特徴とする寿命評価方法にある。
第4の発明は、第2又は3の発明において、前記損傷評価工程が、前記デジタルX線画像の前記亀裂に付して表示され、前記第二の亀裂深さ推測工程において推定される前記亀裂深さの値に応じて表示を変化させる亀裂深さ表示部を有していることを特徴とする寿命評価方法にある。
第5の発明は、第4の発明において、前記亀裂深さ表示部が、前記亀裂を囲む枠からなり、前記枠の線の種類又は色を変えて表示することを特徴とする寿命評価方法にある。
第6の発明は、第4の発明において、前記亀裂深さ表示部が、前記デジタルX線画像に表示されている各々の前記亀裂に前記亀裂深さの値に応じてランク分けして表示することを特徴とする寿命評価方法にある。
第7の発明は、第1の発明の寿命評価方法の前記損傷区分評価工程において、前記検査対象の取替えの必要がある損傷区分に属する場合には、第2乃至6の発明の何れか一つの寿命評価方法を用いて前記検査対象の取替の有無について再評価することを特徴とする寿命評価方法にある。
第8の発明は、第1乃至第7の発明のいずれか一つにおいて、前記検査対象が、ボイラ等の火炉壁管等の管材であることを特徴とする寿命評価方法にある。
本発明によれば、予め求めた亀裂長さ、亀裂幅及び亀裂間隔の何れか一つ又はこれらの組合わせと亀裂深さとの関係を示す関係図に、検査対象表面に形成される亀裂の亀裂長さ、亀裂幅及び亀裂間隔の何れか一つ又はこれらの組合わせの値を当てはめることにより、より精度高く亀裂深さの推測を行うことができ、ボイラ等の火炉壁管等の余寿命を正確に予測することができるため、必要に応じて適切な処置を施すことができるものとなる。
また、前記検査対象表面のデジタルX線の撮影画像を画像処理して前記亀裂を抽出し前記亀裂の輝度を検出し、予め求めた亀裂の輝度と亀裂深さとの関係を示す亀裂深さ評価曲線に、前記検出された前記亀裂の輝度の値を当てはめることにより、より精度高く亀裂深さの推測を行うことができるため、ボイラ等の火炉壁管等の余寿命を正確に予測することができる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[第一の実施形態]
本発明による第一の実施形態に係る寿命評価方法について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る寿命評価方法の判定手法を示すフローチャートである。
図1に示すように、本実施の形態に係る寿命評価方法の判定手法は、先ず、検査対象の表面のブラスト処理を行うブラスト処理工程(S101)と、前記検査対象の表面の亀裂の亀裂幅の長さの測定を行う亀裂測定工程(S102)と、予め求めた亀裂の亀裂幅と亀裂深さとの関係を示す関係図に、前記得られた亀裂幅の値を当てはめて、前記検査対象の表面の前記亀裂の亀裂深さを算出し、前記検査対象の表面の前記亀裂の前記亀裂深さの推定を行う第一の亀裂深さ推測工程(S103)と、予め求めた複数の前記亀裂の前記亀裂深さの分布に応じて少なくとも二つ以上に区分した損傷区分に、前記第一の亀裂深さ推測工程において推定される前記亀裂深さの値を当てはめて、前記検査対象の取替の有無について評価する損傷区分評価工程(S104)とからなるものである。なお、本実施形態では、前記検査対象としては、ボイラの火炉壁管10を用いて行なっている。
ここで、本実施形態における亀裂11とは、図2−1の火炉壁管の一部拡大図に示すように、前記火炉壁管10に発生する溝状の腐食のことをいう。
また、亀裂長さLとは、前記火炉壁管10Aの表面の前記亀裂11の亀裂進展時における前記火炉壁管10の亀裂進行方向の長さをいう。
また、亀裂幅Wとは、前記火炉壁管10の表面の前記亀裂11の亀裂進展方向と直交する前記亀裂11開口幅をいう。
図1に示す前記ブラスト処理工程(S101)においては、前記火炉壁管10の表面がスケールで覆われているため、該表面をブラスト処理し、前記火炉壁管10の表面を覆っているスケールを除去するようにしている。
ここで、前記ブラスト処理とは、前記火炉壁管10の表面に鉄、砂、ガラス等の粒子を吹き付けることにより、研削または研磨する(あるいは表面を粗くする)処理をいう。なお、本実施形態におけるブラスト処理は、乾式ブラスト処理と湿式ブラスト処理の両方が含まれる。
また、図1に示す前記亀裂測定工程(S102)においては、前記火炉壁管10の表面の前記亀裂11の前記亀裂幅Wの測定は、レプリカ法を用いて計測するようにしている。
前記レプリカ法とは、所定の処理を施した前記火炉壁管10の表面の組織を転写し、これに基づき目視又は画像処理により前記亀裂幅Wの長さを測定することにより、前記火炉壁管10の表面の前記亀裂11の前記亀裂幅Wの長さを計測する手法をいう。
また、本実施形態では、前記火炉壁管10の表面の前記亀裂11の前記亀裂幅Wの測定は、前記レプリカ法を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば直接前記亀裂11の亀裂幅Wを例えばノギス等を用いて測定するようにしてもよい。
次に、図1に示す前記第一の亀裂深さ推測工程(S103)においては、前述した工程において予め求めた前記亀裂幅Wと前記亀裂深さHとから求めた関係図に、前記亀裂測定工程(S102)において得られた前記亀裂11の前記亀裂幅Wの値を当てはめて、前記火炉壁管10の表面の亀裂深さHを算出し、前記火炉壁管10の表面の前記亀裂深さHを推定する。
ここで、亀裂深さHとは、前記火炉壁管10表面の腐食により発生した前記亀裂11の深さをいう(後述する図10参照。)。
そして、図1に示す前記損傷区分評価工程(S104)においては、前記第一の亀裂深さ推測工程(S103)において推定される前記亀裂深さHの値から前記火炉壁管10の損傷区分を評価する。
ここで、前記亀裂幅Wと前記亀裂深さHとの関係を表す関係図の作成方法について図面を参照して説明する。
図2−1〜図2−4は、前記火炉壁管10A〜10Dの表面に形成される溝状腐食の前記亀裂11の状態を示した簡略図である。図2−1〜図2−4に示すように、前記火炉壁管10A〜10Dの表面に形成される溝状腐食の前記亀裂11の状態を判断するに際して、例えば次の四通りに区分(損傷区分A〜D)することができる。
先ず、図2−1に示すように、前記火炉壁管10Aの表面には、前記亀裂長さLが例えば約10mm以下の溝状腐食の前記亀裂11が疎らに発生している。前記火炉壁管10の表面が図2−1に示すような前記亀裂11の発生状況のときを損傷区分Aとする。
また、図2−2に示すように、前記火炉壁管10Bの表面には、前記亀裂長さLが例えば約5〜15mmの溝状腐食の前記亀裂11が密集して発生しているが、前記亀裂11の発生している範囲は狭く、前記亀裂幅Wも狭くなっている。前記火炉壁管10の表面が図2−2に示すような前記亀裂11の発生状況のときを損傷区分Bとする。
また、図2−3に示すように、前記火炉壁管10Cの表面には、前記亀裂長さLが例えば約5〜15mmの溝状腐食の前記亀裂11が密集して火炉壁管10の全面に発生している。また、前記亀裂幅Wの小さい前記亀裂11がほとんどであって、前記亀裂幅Wの比較的大きい前記亀裂11がいくつか点在している。前記火炉壁管10の表面が図2−3に示すような前記亀裂11の発生状況のときを損傷区分Cとする。
また、図2−4に示すように、前記火炉壁管10Dの表面には、前記亀裂長さLが例えば約5〜15mmの溝状腐食の前記亀裂11が疎らに発生し、前記亀裂幅Wの大きい前記亀裂11が点在している。前記火炉壁管10の表面が図2−4に示すような前記亀裂11の発生状況のときを損傷区分Dとする。
図3は、図2−1〜図2−4に示すような損傷区分A〜Dの前記火炉壁管10の前記亀裂11を切断し、各前記亀裂11の前記亀裂幅Wと前記亀裂深さHとの関係を測定した結果について各々プロットした図である。
図3に示すように、前記損傷区分Aに区分された前記火炉壁管10でプロット(図3中、黒丸で示す。)された前記亀裂11の前記亀裂深さHの値は、約0.2mmであった。
また、前記損傷区分Bに区分された前記火炉壁管10でプロット(図3中、黒四角で示す。)された前記亀裂11の前記亀裂深さHの値は、約0.4〜約1.1mmの範囲内であった。
また、前記損傷区分Cに区分された前記火炉壁管10でプロット(図3中、黒ひし形で示す。)された前記亀裂11の前記亀裂深さHの値は、約0.5〜約1.6mmの範囲内であった。
更に、前記損傷区分Dに区分された前記火炉壁管10でプロット(図3中、黒三角で示す。)された前記亀裂11の前記亀裂深さHの値は、約1.0〜2.7mmの範囲内であった。
よって、図3の結果より、前記火炉壁管10の損傷区分が前記損傷区分Aから前記損傷区分Dになるのに従って、前記亀裂幅Wが大きくなり、前記亀裂深さHも大きくなっている傾向にあることが確認できた。
また、図4は、図2−1〜図2−4の前記損傷区分A〜Dの前記火炉壁管10の前記亀裂11の前記亀裂深さHとその時の前記亀裂11の個数とをプロットした図である。また、各損傷区分が属する前記亀裂深さHの領域を網掛け線で示した。
図4に示すように、前記損傷区分Aの場合には、プロットされた前記亀裂11の個数は他の前記損傷区分B〜Dの場合に比べて少なかった。また、前記亀裂深さHの値が約0.1〜0.2mmの範囲内にある時と約0.4〜0.5mmの範囲内にある時にプロットされた前記亀裂11の個数は2個あり、プロットされた前記亀裂11の前記亀裂深さHの値は全体で約0.1〜0.6mmの範囲内であった。このとき、前記損傷区分Aに該当する前記亀裂深さHの値の範囲を約0.1〜0.6mmとする。
また、前記損傷区分Bの場合には、プロットされた前記亀裂11の個数は前記損傷区分Aの場合より多かった。また、前記亀裂深さHの値が約0.6〜0.7mmの範囲内にある時にプロットされた前記亀裂11の個数は11個あり、他の前記亀裂深さHの値を有する前記亀裂11の個数よりも多かった。また、プロットされた前記亀裂11の前記亀裂深さHの値は全体で約0.3〜1.1mmの範囲内であった。このとき、前記損傷区分Bに該当する前記亀裂深さHの値の範囲を約0.3〜1.1mmとする。
また、前記損傷区分Cの場合には、プロットされた前記亀裂11の個数は前記損傷区分Bの場合とほぼ同じくらいの数であった。また、前記亀裂深さHの値が約0.8〜0.9mmの範囲内にある時にプロットされた前記亀裂11の個数は8個あり、他の前記亀裂深さHの値を有する前記亀裂11の個数よりも多かった。また、プロットされた前記亀裂11の前記亀裂深さHの値は全体で約0.4〜1.5mmの範囲内であった。このとき、前記損傷区分Cに該当する前記亀裂深さHの値の範囲を約0.4〜1.5mmとする。
また、前記損傷区分Dの場合には、プロットされた前記亀裂11の個数は前記損傷区分A〜Cの場合よりも多くプロットされた。また、前記亀裂深さHの値が約1.6〜1.7mmの範囲内にある時にプロットされた前記亀裂11の個数は12個あり、他の前記亀裂深さHを有する前記亀裂11の個数よりも多かった。また、プロットされた前記亀裂11の前記亀裂深さHの値は全体で約0.9〜2.7mmの範囲内であった。また、本実施形態では、プロットされた前記亀裂11から測定されなかった前記亀裂深さHの値が約2.7mm以上のものについては、前記損傷区分Dに属するものとし、前記損傷区分Dに該当する前記亀裂深さHの値の範囲を約0.9mm以上とする。
よって、図4の結果より、前記亀裂深さHは前記損傷区分Aから前記損傷区分Dになるに従って、前記亀裂深さHの大きい前記亀裂11が多くなり、前記亀裂深さHの異なる前記亀裂11の分布が広くなる傾向にあることが確認できた。
ここで、前記損傷区分Dの場合において、他の損傷区分A〜Cの場合に比べて前記亀裂深さHが大きくなるのは、前記火炉壁管10の亀裂進展方向の略同一の線上に前記亀裂11が複数存在すると、それらの複数の亀裂11の進展に伴って複数の亀裂11が集まり、1つの大きな亀裂深さHを有する亀裂11が形成されるからである。
図5−1〜図5−3は、複数の前記亀裂11が集合して前記亀裂幅Wの大きい前記亀裂11を形成する様子を模式的に示す説明図である。また、図6−1〜図6−3は、図5−1〜図5−3の前記火炉壁管10のそれぞれの状態の断面を模式的に示した図である。また、図6−4は、図6−3の測定時点から所定時間経過後の前記亀裂11の進展状態を示す前記火炉壁管10の断面を模式的に示した図である。
ここで、亀裂間隔Iとは、亀裂進展方向の略同一の線上にある前記亀裂11同士の間隔をいう。
図5−1に示すように、前記火炉壁管10の表面に複数の前記亀裂11がそれぞれ形成されている時は、前記火炉壁管10には、図6−1に示すように、それぞれの前記亀裂11に応じた亀裂深さHを有する溝が形成されている。
そして、複数の前記亀裂11が近接している場合(例えば、亀裂間隔Iが0.2mm以下)には、前記亀裂11の進展に伴い、図5−2に示すように、近接する前記亀裂11同士の間隔は狭くなる。また、図6−2に示すように、それぞれの前記亀裂11同士の溝の間隔が狭くなっていくことが確認できる。
更に、前記亀裂11の進展が進むことにより、図5−3に示すように、近接する前記亀裂11同士が重なって、前記亀裂幅Wの大きい前記亀裂11が形成されるようになる。また、図6−3に示すように、複数の前記亀裂11同士が重なり、前記亀裂幅Wの大きい前記亀裂11が形成されるのが確認できる。
そして、図6−3に示すような前記亀裂11の状態の測定時点から所定時間経過後、図6−4に示すように、前記亀裂11が徐々に進展することにより、更に前記亀裂深さHの大きい前記亀裂11が発生する。
一方、複数の前記亀裂11が近接してない場合(例えば、亀裂間隔Iが0.3mm以上)には、前記亀裂11が進展しても、図5−1〜図5−3に示すように、前記亀裂11同士が重なることはないため前記亀裂幅Wの大きい前記亀裂11が形成されることはないことが確認できる。
このように、図5−1、5−2に示すように前記火炉壁管10の表面の前記亀裂11の前記亀裂幅Wが小さく、亀裂深さHも浅い状態にある時を損傷区分A、Bとした場合、複数の前記亀裂11が前記亀裂11の進展に伴って重なることにより、図5−3に示すように前記亀裂11の前記亀裂幅Wが大きく、亀裂深さHも深い状態にある時を損傷区分C、Dとなる。
よって、前記火炉壁管10の前記損傷区分が、前記損傷区分A、Bの場合には、前記亀裂11の前記亀裂深さHがそれほど深くないため、所定期間経過後に再検査する損傷区分とする。
また、前記火炉壁管10の損傷区分が前記損傷区分C、Dの場合には、前記亀裂11の前記亀裂深さHが深いため、前記亀裂11が進行して前記火炉壁管10等を貫通し、内部の高温水が流出する可能性が高いので、前記火炉壁管10の取替を行う損傷区分とする。
また、前記火炉壁管10の損傷区分が前記損傷区分Bの場合でも、前記火炉壁管10の損傷区分が前記損傷区分Cに近いと評価できる場合には、前記火炉壁管10の取替を行うようにする。
また、本実施形態では、前記火炉壁管10の損傷区分を前記損傷区分A〜Dの四通りの区分としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、四通り以下の区分でも、四通り以上の区分としてもよい。
また、本実施形態では、前記亀裂11の前記亀裂幅Wを測定して、予め求めた前記亀裂11の前記亀裂幅Wと前記亀裂深さHとの関係を示す関係図に、前記得られた前記亀裂11の前記亀裂幅Wの値を当てはめて、前記火炉壁管10の前記亀裂11の前記亀裂深さHの推定を行うようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、前記亀裂11の前記亀裂幅W、前記亀裂長さL、前記亀裂間隔Iの何れか一つ又はこれらの組合わせの長さを測定して、予め求めた前記亀裂11の前記亀裂幅W、前記亀裂長さL、前記亀裂間隔Iの何れか一つ又はこれらの組合わせと前記亀裂深さHとの関係を示す関係図に、前記得られた前記亀裂11の前記亀裂幅W、前記亀裂長さL、前記亀裂間隔Iの何れか一つ又はこれらの組合わせの値を当てはめて、前記火炉壁管10の前記亀裂11の前記亀裂深さHの推定を行い前記火炉壁管10の損傷区分を決定するようにしてもよい。
例えば、前記亀裂11の前記亀裂間隔Iの値から前記亀裂深さHを算出し、前記火炉壁管10の損傷区分を決定しようとする場合、前記火炉壁管10の全ての前記亀裂間隔Iが、例えば図5−1〜5−3に示すように約0.3mm以上の場合には、前記亀裂11が進展しても将来的に前記亀裂11同士が重なることなく独立した状態にあるため、前記火炉壁管10を取替える必要はない。よって、前記亀裂間隔Iが、例えば、約0.3mm以上の場合における前記火炉壁管10の損傷区分を損傷区分A又はBとする。
また、前記火炉壁管10の前記亀裂間隔Iが、例えば約0.1〜0.3mmの範囲内で分布している場合、前記亀裂間隔Iが、例えば約0.2mm以上であれば、前記亀裂11が進展しても将来的に前記亀裂11同士が重なることはなく独立した状態にあるため、前記亀裂幅Wの大きい前記亀裂11を形成することはない。
しかし、前記亀裂間隔Iが、例えば図5−1〜5−3に示すように約0.2mm以下の場合には、前記亀裂11が進展することにより将来的に前記亀裂11同士が重なり、前記亀裂幅Wの大きい前記亀裂11を形成するようになる。よって、前記亀裂間隔Iが、例えば約0.1〜0.3mmの範囲内にある場合における前記火炉壁管10の損傷区分を損傷区分C又はDとする。
また、本発明は、前記亀裂幅W、前記亀裂長さL及び前記亀裂間隔Iの長さの測定の他に、前記火炉壁管10の外観を観察して、前記亀裂幅W、前記亀裂長さL、前記亀裂間隔I、前記火炉壁管10の外観の観察状況と前記亀裂深さHとの関係を示す関係図に、前記得られた前記亀裂11の前記亀裂幅W、前記亀裂長さL、前記亀裂間隔Iの何れか一つ又はこれらの組合わせの値、又は前記火炉壁管10の外観の観察状況を当てはめて、前記火炉壁管10の前記亀裂11の前記亀裂深さHの推定を行い、総合的に評価して前記火炉壁管10の損傷区分を決定するようにしてもよい。
例えば、図7に示すように、前記亀裂幅W、前記亀裂長さL及び前記亀裂間隔Iの測定値から前記火炉壁管10の損傷区分が損傷区分Cに属すると評価しても、外観の観察結果から前記火炉壁管10の損傷区分が損傷区分B、Cのいずれにも属すると判断できる場合には、総合的に評価して前記火炉壁管10の損傷区分を損傷区分Cと評価する。
次に、図1に示す損傷区分判定工程(S105)では、前記損傷区分評価工程(S104)で評価した損傷区分の判定を行なう。
ここで、損傷区分の判定結果において、前記火炉壁管10の損傷区分が取替え不要の所定の区分(例えば、損傷区分A、B)である場合には、所定期間経過後に再検査するようにすればよい(S106)。
また、前記損傷区分判定工程(S105)の損傷区分の判定の結果において、前記火炉壁管10の損傷区分が取替え必要な所定の区分(例えば、損傷区分C、D)である場合には、次回の検査までに前記亀裂11が進行し前記火炉壁管10等を貫通し、内部の高温水が流出する可能性が高いので、前記火炉壁管10の取替を行う(S107)。
また、前記火炉壁管10の損傷区分が損傷区分Bの場合でも、前記火炉壁管10の損傷区分が損傷区分Cに近いと評価できる場合には、前記火炉壁管10の取替を行う(S107)。
このように、前記火炉壁管10表面の前記亀裂幅Wの大小に関わらず、より精度高く前記亀裂深さHの検出を行うことができる寿命評価方法が提案できるため、前記火炉壁管10の信頼性の確保および噴破事故などの未然防止が可能となる。
また、本実施形態では、前記検査対象として、前記火炉壁管10を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなくボイラ等の他の配管等に用いるようにしてもよい。
[第二の実施形態]
本発明による第二の実施形態に係る寿命評価方法について、図面を参照して説明する。
図8は、本実施形態に係る寿命評価方法の判定手法を示すフローチャートである。本実施形態に係る寿命評価方法は、図1に示す第一実施形態に係る寿命評価方法の工程と同様であるため、同一工程には同一の符号を付して重複した説明は省略する。
図8に示すように、寿命評価方法の判定手法は、先ず、前記検査対象の表面のブラスト処理を行うブラスト処理工程(S201)と、前記検査対象の表面をデジタルX線により撮影し、前記検査対象のデジタルX線画像を得る画像撮影工程(S202)と、前記画像撮影工程(S202)において得られた前記デジタルX線画像を画像処理することにより前記検査対象の表面の亀裂を抽出し、前記亀裂の輝度を検出する画像処理工程(S203)と、予め求めた亀裂の輝度と亀裂深さとの関係を示す亀裂深さ評価曲線に、前記画像処理工程(S203)において得られた前記亀裂の輝度の値を当てはめて、前記検査対象表面の亀裂の亀裂深さの推定を行う第二の前記亀裂深さ推測工程(S204)と、前記デジタルX線画像の前記亀裂を枠で囲んで表示し、前記第二の亀裂深さ推測工程(S204)において推定される前記亀裂深さの値に応じて前記枠の表示を変化させ、前記検査対象の取替の有無について評価する損傷評価工程(S205)とからなるものである。
ここで、本実施形態では、前記亀裂11の面積に相当するものから前記検査対象の前記亀裂深さHを推測するものである。即ち、第一の実施形態では、上述のように、前記亀裂幅W、前記亀裂長さL、前記亀裂間隔Iの何れかと前記亀裂深さHとの関係を出し、前記検査対象の前記亀裂11の前記亀裂幅W、前記亀裂長さL、前記亀裂間隔Iの何れかの値から前記亀裂深さHを推測するものである。
これに対し、本実施形態では、図9に示すように、例えば、前記検査対象の表面の前記亀裂11が前記亀裂幅Wと前記亀裂長さLとを乗じたものSにほぼ対応するものであると仮定すると、前記亀裂幅Wと前記亀裂長さLとを乗じたものSと図10に示すような亀裂深さHとの関係を出し、前記検査対象の前記亀裂11の前記亀裂幅Wと前記亀裂長さLとを乗じたものSから前記検査対象の前記亀裂深さHを推測するものである。
本実施形態では、図8に示す前記ブラスト処理工程(S201)は、前述した第一の実施形態で説明した検査対象の表面のブラスト処理を行うブラスト処理工程(S101)と同様の工程であるため、説明は省略する。
また、図8に示す前記画像撮影工程(S202)においては、前記ブラスト処理工程(S201)においてブラスト処置後の前記検査対象の表面をデジタルX線により撮影し、前記検査対象のX線画像を得る。
図11は、前記火炉壁管10をデジタルX線により撮影し、デジタルX線画像を画像処理する方法についての説明の一例を示す図である。
図11に示すように、前記検査対象となる火炉壁管10の炉内側表面にイメージングプレート(IP)12を設置し、炉外側よりデジタルX線を前記イメージングプレート(IP)12に照射し、前記火炉壁管10の炉内側表面のデジタルX線画像を撮影することにより、前記火炉壁管10と前記亀裂11とを観察できる前記デジタルX線画像を得ることができる。また、前記デジタルX線画像には火炉壁管10内にあるライフル管13も同時に撮影される。
そして、デジタルX線画像から前記亀裂11と前記亀裂11以外の部分との輝度差から所定の閾値を設定して、二値化処理を行うことにより、前記亀裂11のみの抽出を行い、前記亀裂11の輝度の検出を行うようにしている。
そして、予め求めた前記亀裂11の輝度と前記亀裂深さHとの関係を示す亀裂深さ評価曲線に、検出された前記亀裂11の輝度の値を当てはめることにより、前記火炉壁管10表面の亀裂11の亀裂深さの推定を行うようにしている。
そして、前記デジタルX線画像に表示されている各々の前記亀裂11を枠14で囲んで表示し、前記亀裂深さHの値に応じて前記枠14の線の種類を変えて表示するようにしている。例えば、前記亀裂深さHの大きい前記亀裂11を囲んでいる前記枠14を実線で表示し、前記亀裂深さHの小さい前記亀裂11を囲んでいる前記枠14を一点鎖線で表示するようにしている。
この結果、前記デジタルX線画像に表示されている各々の前記亀裂11の前記亀裂深さHの大きい亀裂11と前記亀裂深さHの小さい亀裂11とを簡単に確認することができ、前記火炉壁管10の取替の有無について容易に判断することができるようにしている。
デジタルX線の撮影のためには、図12に示すように、前記火炉壁管10の炉内側表面に前記イメージングプレート(IP)12を設置し、前記火炉壁管10の炉外側には保温材15とケーシング16が設けられている。また、前記保温材15は針金17で支持されている。
そして、デジタルX線の撮影は、先ずデジタルX線を炉外側より前記イメージングプレート12に照射することにより、前記火炉壁管10と前記亀裂11が撮影されたデジタルX線画像を得る。
また、前記デジタルX線画像には、前記火炉壁管10内にある前記ライフル管13と前記保温材15内にある前記針金17とが撮影されるが、後述するように例えば画像処理等を施すことにより前記亀裂11の観察に影響がないようにすることができる。
また、本実施形態では、前記火炉壁管10の表面にある前記亀裂11の前記亀裂深さHが約0.7mm以上であれば、前記デジタルX線撮影画像から前記亀裂11を確認することができるため、前記亀裂深さHが約0.7mm以上の前記亀裂11を有する前記火炉壁管10に適用することが好ましい。
また、本実施形態では、前記保温材15、前記ケーシング16及び外面スケールを設けた状態で撮影したデジタルX線撮影画像と前記保温材15、前記ケーシング16及び前記外面スケールを設けていないデジタルX線撮影画像とは検出性能にそれほど大差はないため、前記保温材15、前記ケーシング16及び前記外面スケールを設けている状態で、デジタルX線撮影を行ってもデジタルX線撮影画像から十分前記亀裂11を観察することができる。
よって、前記火炉壁管10の表面にある前記亀裂11をデジタルX線撮影により評価する際、前記保温材15、前記ケーシング16及び前記外面スケールの除去を行う等の前処理を行う必要がないため、低コスト、かつ簡単に前記火炉壁管10の前記亀裂11の前記亀裂深さHを評価することができる。
ここで、次に前記検査対象をデジタルX線撮影した実施結果について説明する。
図13は、前記火炉壁管10の外観図(図13中左側図)と左側図の前記火炉壁管10の外観に対応したデジタルX線撮影画像(図13中右側図)である。
前記火炉壁管10の外観図(図13中左側図)に示すように、前記火炉壁管10の表面に周方向に平行に並んだ無数の前記亀裂11があるのが確認できる。また、図13中左側図の火炉壁管の外観に対応したデジタルX線撮影画像(図13中右側図)に示すように、左側図の前記火炉壁管10の表面の無数の前記亀裂11をデジタルX線撮影画像から観察することができることが確認された。更に、デジタルX線撮影画像(図13中右側図)から、前記火炉壁管10内にある前記ライフル管13が確認でき、前記針金17が前記保温材15内にクロスした状態であることが確認できた。
図13に示す前記火炉壁管10の表面の無数の前記亀裂11の内、10箇所の亀裂11−1〜11−10の管軸断面方向の破面を確認し、最大亀裂深さを測定した結果を図14−1〜14−10にそれぞれ示す。
図14−1〜14−10は、前記火炉壁管10の表面にある前記亀裂11の内、10箇所の亀裂11−1〜11−10の管軸断面方向の破面拡大図である。
図14−1〜14−10に示すように、前記亀裂11が溝状に発生していることが確認できた。また、前記火炉壁管10の外観図(図13中左側図)の中で最も前記亀裂幅Wが大きい前記亀裂11−8では、最大亀裂深さが約2.62mmであり、他の亀裂よりも最大亀裂深さが大きかったことが確認された。また、図13中の前記火炉壁管10の10箇所の前記亀裂11−1〜11−10の最大亀裂深さは、約1.02〜2.62mmの範囲内であったことが確認された。
よって、図14−1〜14−10より、前記亀裂深さHが約1.02〜2.62mmの前記亀裂11については、デジタルX線撮影画像から観察することができることが確認された。
また、図15は、他の前記火炉壁管10の外観図(図15中左側図)と左側図の前記火炉壁管10の外観に対応したデジタルX線撮影画像(図15中右側図)である。
前記火炉壁管10の外観図(図15中左側図)に示すように、図13と同様、前記火炉壁管10の表面に周方向に平行に並んだ無数の前記亀裂11があるのが確認できた。また、図15中左側図の前記火炉壁管の外観に対応したデジタルX線撮影画像(図15中右側図)に示すように、左側図の前記火炉壁管10にある無数の前記亀裂11をデジタルX線撮影画像から撮影されることが確認された。また、図13と同様に、デジタルX線撮影画像(図15中右側図)から、前記火炉壁管10内にある前記ライフル管13が確認でき、前記針金17が前記保温材15内にクロスした状態であることが確認できた。
前記火炉壁管10の表面の無数の前記亀裂11の内、8箇所の亀裂11−11〜11−18の管軸断面方向の破面を確認し、最大亀裂深さを測定した結果を図16−1〜16−8にそれぞれ示す。
図16−1〜16−8は、前記火炉壁管10の表面にある前記亀裂11の内、8箇所の前記亀裂11−11〜11−18の管軸断面方向の破面拡大図である。
図16−1〜16−8に示すように、前記亀裂11が溝状に発生していることが確認できた。また、図15中の前記火炉壁管10の8箇所の前記亀裂11−11〜11−18の最大亀裂深さは、約1.04〜1.93mmの範囲内にあったことが確認された。
よって、図16−1〜16−8より、前記亀裂深さHが約1.04〜1.96mmの前記亀裂11については、デジタルX線撮影画像から見ることができることが確認された。
このように、前記デジタルX線撮影画像から前記火炉壁管10の前記亀裂11を容易に観察することができるため、前記火炉壁管10の前記亀裂深さHを定量的に評価することができることが確認された。
次に、前記画像処理工程(S203)では、前記画像撮影工程(S202)において得られたデジタルX線画像を画像処理して前記検査対象の表面の前記亀裂11を抽出し、前記亀裂11の輝度を検出する。
撮影したデジタルX線画像から前記亀裂11の部分と前記亀裂11以外の部分との信号から前記亀裂11の部分と前記亀裂11以外の部分とを分けるために所定の閾値を設定し、二値化処理を行うことにより、前記亀裂11のみを抽出し、前記亀裂11の輝度の検出を行うようにしている。
ここで、二値化処理とは、ある画像の各画素の画素値と、所定の閾値とを比較し、該閾値に基づいて該画像の画素を二つのグループに分け、一方のグループに属する画素の画素値と、他方のグループに属する画素の画素値を、それぞれ異なる所定の画素値に変換する画像処理をいう。
図17は、透過するデジタルX線強度と前記亀裂深さHとの関係を示す説明図にある。
図17に示すように、デジタルX線は、前記亀裂深さHが大きくなるに従って透過するデジタルX線量が多くなる関係にある。そのため、デジタルX線を検出する信号は、例えば、図18に示すように、前記亀裂11の部分で増大する。この結果、デジタルX線画像の前記亀裂11の部分と前記亀裂11以外の部分との信号から所定の閾値を設定することにより前記亀裂11の部分と前記亀裂11以外の部分とを区別することができる。
また、前記亀裂11で検出されるデジタルX線の信号は、前記亀裂深さHに相当する強度の信号が得られるため、前記亀裂深さHに応じた前記亀裂11の輝度の検出を行うことができる。
よって、デジタルX線画像の前記亀裂11の部分と前記亀裂11以外の部分との信号から前記亀裂11の部分と前記亀裂11以外の部分とを分ける所定の閾値を設定して、所定の閾値以上の信号部分は、例えば白色で表示し、所定の閾値以下の信号部分は、例えば黒色で表示することにより前記亀裂11の抽出を行い、前記亀裂11の輝度の検出を行うようにしている。
本実施形態では、画像処理する方法として二値化処理で行っているが、本発明はこれに限定されるものではなく、二以上の多値化処理を行うようにしてもよい。
また、図8に示す前記第二の亀裂深さ推測工程(S204)においては、予め求めた前記亀裂11の輝度と亀裂深さとの関係を示す亀裂深さ評価曲線に、前記画像処理工程(S203)において得られた前記亀裂11の輝度の値を当てはめて、前記検査対象表面の前記亀裂11の前記亀裂深さHの推定を行う。
このため、予め前記亀裂11の輝度と前記亀裂深さHとの関係との関係を求め、図19に示すような前記亀裂11の輝度と前記亀裂深さHとの関係を示す亀裂深さ評価曲線を算出しておく。
そして、予め求めた前記亀裂11の輝度と前記亀裂深さHとの関係を示す前記亀裂深さ評価曲線に、前記画像処理工程(S203)において得られた前記亀裂11の輝度の値を当てはめて、前記検査対象表面の前記亀裂11の前記亀裂深さHの推定を行うようにしている。
また、図8に示す前記損傷評価工程(S205)においては、前記デジタルX線画像の前記亀裂11を前記枠14で囲んで表示し、前記第二の亀裂深さ推測工程(S204)において推定される前記亀裂深さHの値に応じて前記枠14の表示を変化させることにより、前記検査対象の取替の有無について確認する。
前記枠14の表示は、前記第二の亀裂深さ推測工程(S204)において推定される複数の前記亀裂深さHの値に応じて前記枠14の線の種類を変えて表示するようにしている。これにより、図11において実線で表示されている前記枠14で囲まれている前記亀裂11の場合には、前記亀裂深さHが大きいと判断できる。また一方、一点鎖線で表示されている前記枠14で囲まれている前記亀裂11の場合には、前記亀裂深さHが小さいと判断できる。この結果、前記火炉壁管10の取替の有無について容易に確認することができる。
本実施形態では、前記枠14の表示をデジタルX線画像に表示されている各々の前記亀裂11の前記枠14の線の種類を変えて表示するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記枠14の線を前記亀裂11の前記亀裂深さHの値に応じて色分けして表示するようにしてもよい。例えば、前記亀裂深さHの大きい前記亀裂11を囲む前記枠14の線は赤で表示し、前記亀裂深さHの小さい前記亀裂11を囲む前記枠14の線は黄色で表示するようにしてもよい。
また、本発明は、前記デジタルX線画像に表示されている各々の前記亀裂11に前記亀裂深さHの値に応じてランク分け表示するようにしてもよい。例えば、デジタルX線画像に表示されている各々の前記亀裂11に前記亀裂深さHの値に応じて、前記亀裂深さHの大きい前記亀裂11から順にABC等の記号を用い、ランク分けして表示するようにしてもよい。
また、本発明は、前記亀裂深さHの小さい前記亀裂11には「YES」の表示をし、前記亀裂深さHの大きい前記亀裂11には「NO」の表示をしてランク分けして表示するようにしてもよい。
次に、図8に示す前記亀裂11の枠判定工程(S206)では、前記損傷評価工程(S205)で表示した前記枠14の判定を行なう。
ここで、前記亀裂の枠判定工程(S206)の前記枠14の表示の判定結果において、表示された前記亀裂11を囲む前記枠14の線の種類が取替え不要な所定の種類(例えば、一点鎖線)である場合には、前記亀裂深さHは小さいため所定期間経過後に再検査するようにすればよい(S207)。
また、前記亀裂11の枠判定工程(S206)の前記枠14の表示の判定結果において、前記表示された前記亀裂11を囲む前記枠14の線の種類において、取替えが必要な所定の種類(例えば、実線)である場合には、次回の検査までに前記亀裂11が進行し前記火炉壁管10等を貫通し、内部の高温水が流出する可能性が高いので、前記火炉壁管10の取替を行う(S208)。
これにより、前記火炉壁管10表面の前記亀裂幅Wの大小に関わらず、より精度高く前記亀裂深さHの検出を行うことができる寿命評価方法が提案できるため、前記火炉壁管10の信頼性の確保および噴破事故などの未然防止が可能となる。
[第三の実施形態]
本発明による第三の実施形態に係る寿命評価方法について、図面を参照して説明する。
図20は、本実施形態に係る高寿命評価方法の判定手法を示すフローチャートである。
本実施形態に係る寿命評価方法は、図1に示す第一の実施形態に係る寿命評価方法の工程及び図8に示す第二の実施形態に係る寿命評価方法の工程と同様の工程であるため、同一工程には同一の符号を付して重複した説明は省略する。
本実施形態に係る寿命評価方法は、図1に示す第一の実施形態に係る寿命評価方法と図8に示す第二の実施形態に係る寿命評価方法とを併用してなるものである。
本実施形態に係る寿命評価方法は、先ず、図20に示すように、第一の実施形態に係る寿命評価方法と同様の評価手法(工程S101〜S104)を用い、火炉壁管10(図21参照)の亀裂幅W(図2−1参照)から推定される亀裂深さH(図10参照)の値より画一的に前記火炉壁管10の損傷区分を評価する。次いで、損傷区分判定工程(S301)において、評価された前記損傷区分からでは前記火炉壁管10の取替えが必要か否かをはっきり判定できない場合には、第二の実施形態に係るデジタルX線による寿命評価方法と同様の評価手法(工程S202〜S205)を用い、前記火炉壁管10の前記亀裂11の前記亀裂深さHを個別具体的に推定し、再評価することで、前記火炉壁管10の取替えが必要か否かをより正確に判定するようにしている。
即ち、本実施形態の寿命評価方法は、先ず、図20に示すように、ブラスト処理工程(S101)から損傷区分評価工程(S104)までを行い、損傷区分判定工程(S301)では、前記損傷区分評価工程(S104)で評価した損傷区分の判定を行なう。
ここで、前記損傷区分評価工程(S301)で評価した損傷区分の判定結果において、前記火炉壁管10の損傷区分が取替え不要の所定の区分(例えば、損傷区分A、B)である場合には、所定期間経過後に再検査するようにすればよい(S106)。
また、前記損傷区分判定工程(S301)の損傷区分の判定結果において、前記火炉壁管10の損傷区分が取替え必要な所定の区分(例えば、損傷区分C、D)である場合、又は前記火炉壁管10の取替えが必要か否かをはっきり判定できない場合には、第二の実施形態に係るデジタルX線による寿命評価方法と同様の評価手法(工程S202〜S205)を行う。
即ち、図20に示すように、前記画像撮影工程(S202)から前記損傷評価工程(S205)までを行い、前記亀裂11の枠判定工程(S206)では、前記損傷評価工程(S205)で表示した前記枠14(図11参照)の判定を行なう。
ここで、前記亀裂の枠判定工程(S206)の前記枠14の表示の判定結果において、表示された前記亀裂11を囲む前記枠14の線の種類が取替え不要の所定の種類(例えば、一点鎖線)である場合には、前記亀裂深さHは小さいため所定期間経過後に再検査するようにすればよい(S207)。
また、前記亀裂11の枠判定工程(S206)の前記枠14の表示の判定結果において、前記表示された前記亀裂11を囲む前記枠14の線の種類が取替え必要な所定の種類(例えば、実線)である場合には、次回の検査までに前記亀裂11が進行し前記火炉壁管10を貫通し、内部の高温水が流出する可能性が高いので、前記火炉壁管10の取替を行う(S208)。
このように、前記火炉壁管10表面の前記亀裂幅Wの大小に関わらず、より精度高く前記亀裂深さHの検出を行うことができる寿命評価方法が提案できるため、前記火炉壁管10の信頼性の確保および噴破事故などの未然防止が可能となる。
また、本実施形態は、前記火炉壁管10の溝状腐食の前記亀裂11を対象にしているが、本発明はこれに限定されるものではなく他の用途にも用いることが可能である。
以上のように、本発明に係る寿命評価方法は、検査対象表面の亀裂幅の大小に関わらず、より精度高く亀裂深さの検出を行うことができるため、ボイラ配管等の火炉壁管の溝状腐食のよる表面に形成される亀裂深さを測定するのに用いて適している。
本発明の第一の実施形態に係る寿命評価方法の判定手法を示すフローチャートである。 火炉壁管10Aの表面に形成される溝状腐食の亀裂の状態を示した簡略図である。 火炉壁管10Bの表面に形成される溝状腐食の亀裂の状態を示した簡略図である。 火炉壁管10Cの表面に形成される溝状腐食の亀裂の状態を示した簡略図である。 火炉壁管10Dの表面に形成される溝状腐食の亀裂の状態を示した簡略図である。 損傷区分A〜Dの火炉壁管の亀裂深さをプロットした図である。 損傷区分A〜Dの火炉壁管の亀裂の亀裂深さとその時の亀裂の個数とをプロットした図である。 複数の亀裂が集合して亀裂幅の大きい亀裂を形成するようすを模式的に示す説明図である。 複数の亀裂が集合して亀裂幅の大きい亀裂を形成するようすを模式的に示す説明図である。 複数の亀裂が集合して亀裂幅の大きい亀裂を形成するようすを模式的に示す説明図である。 図5−1の火炉壁管の状態の断面を模式的に示した図である。 図5−2の火炉壁管の状態の断面を模式的に示した図である。 図5−3の火炉壁管の状態の断面を模式的に示した図である。 図6−3の測定時点から所定時間経過後の亀裂の進展状態を示す火炉壁管の断面を模式的に示した図である。 亀裂幅、亀裂長さ、亀裂間隔、外観と亀裂深さとの関係から亀裂深さを算出し、損傷区分を決定する場合の概念を示す説明図である。 本発明の第二の実施形態に係る寿命評価方法の判定手法を示すフローチャートである。 亀裂の亀裂幅と亀裂長さとを表した説明図である。 亀裂の亀裂長さと亀裂深さとを表した説明図である。 火炉壁管をデジタルX線により撮影し、デジタルX線画像を画像処理する方法についての説明図である。 デジタルX線により撮影する方法を示す説明図である。 火炉壁管の外観図と火炉壁管の外観図に対応したデジタルX線撮影画像を示す図である。 図13の火炉壁管の表面にある亀裂の内、亀裂11−1の管軸断面方向の破面拡大図である。 図13の火炉壁管の表面にある亀裂の内、亀裂11−2の管軸断面方向の破面拡大図である。 図13の火炉壁管の表面にある亀裂の内、亀裂11−3の管軸断面方向の破面拡大図である。 図13の火炉壁管の表面にある亀裂の内、亀裂11−4の管軸断面方向の破面拡大図である。 図13の火炉壁管の表面にある亀裂の内、亀裂11−5の管軸断面方向の破面拡大図である。 図13の火炉壁管の表面にある亀裂の内、亀裂11−6の管軸断面方向の破面拡大図である。 図13の火炉壁管の表面にある亀裂の内、亀裂11−7の管軸断面方向の破面拡大図である。 図13の火炉壁管の表面にある亀裂の内、亀裂11−8の管軸断面方向の破面拡大図である。 図13の火炉壁管の表面にある亀裂の内、亀裂11−9の管軸断面方向の破面拡大図である。 図13の火炉壁管の表面にある亀裂の内、亀裂11−10の管軸断面方向の破面拡大図である。 他の火炉壁管の外観図と火炉壁管の外観図に対応したデジタルX線撮影画像を示す図である。 図15の他の火炉壁管の表面にある亀裂の内、亀裂11−11の管軸断面方向の破面拡大図である。 図15の他の火炉壁管の表面にある亀裂の内、亀裂11−12の管軸断面方向の破面拡大図である。 図15の他の火炉壁管の表面にある亀裂の内、亀裂11−13の管軸断面方向の破面拡大図である。 図15の他の火炉壁管の表面にある亀裂の内、亀裂11−14の管軸断面方向の破面拡大図である。 図15の他の火炉壁管の表面にある亀裂の内、亀裂11−15の管軸断面方向の破面拡大図である。 図15の他の火炉壁管の表面にある亀裂の内、亀裂11−16の管軸断面方向の破面拡大図である。 図15の他の火炉壁管の表面にある亀裂の内、亀裂11−17の管軸断面方向の破面拡大図である。 図15の他の火炉壁管の表面にある亀裂の内、亀裂11−18の管軸断面方向の破面拡大図である。 透過するデジタルX線強度と亀裂深さとの関係を示す説明図である。 亀裂と検出信号との関係を示す図である。 亀裂の輝度と亀裂深さとの関係を示す亀裂深さ評価曲線を表した説明図である。 本発明の第三の実施形態に係る寿命評価方法の判定手法を示すフローチャートである。 表面に亀裂幅の大きい溝状腐食を有する火炉壁管を示す概念図である。 表面に亀裂幅の大きい溝状腐食を有する他の火炉壁管を示す概念図である。
符号の説明
10 火炉壁管
11 亀裂
12 イメージングプレート(IP)
13 ライフル管
14 枠
15 保温材
16 ケーシング
17 針金

Claims (8)

  1. 検査対象の表面の亀裂の亀裂長さ、亀裂幅、亀裂間隔の何れか一つ又はこれらの組合わせの長さの測定を行う亀裂測定工程と、
    予め求めた亀裂の亀裂長さ、亀裂幅、亀裂間隔の何れか一つ又はこれらの組合わせと亀裂深さとの関係を示す関係図に、前記得られた亀裂長さ、亀裂幅、亀裂間隔の何れか一つ又はこれらの組合わせの値を当てはめて、前記検査対象表面の前記亀裂の前記亀裂深さの推定を行う第一の亀裂深さ推測工程と、
    予め求めた複数の前記亀裂の前記亀裂深さの分布に応じて少なくとも二つ以上に区分した損傷区分に、前記第一の亀裂深さ推測工程において推定される前記亀裂深さの値を当てはめて、前記検査対象の取替の有無について評価する損傷区分評価工程とからなることを特徴とする寿命評価方法。
  2. 検査対象の表面をデジタルX線により撮影し、前記検査対象のデジタルX線画像を得る画像撮影工程と、
    前記画像撮影工程において得られた前記デジタルX線画像を画像処理することにより前記検査対象の表面の亀裂を抽出し、前記亀裂の輝度を検出する画像処理工程と、
    予め求めた亀裂の輝度と亀裂深さとの関係を示す亀裂深さ評価曲線に、前記画像処理工程において得られた前記亀裂の輝度の値を当てはめて、前記検査対象表面の前記亀裂の亀裂深さの推定を行う第二の亀裂深さ推測工程と、
    前記第二の亀裂深さ推測工程において推定される前記亀裂深さの値に応じて前記検査対象の取替の有無について評価する損傷評価工程とからなることを特徴とする寿命評価方法。
  3. 請求項2において、
    前記画像処理が、二値化処理によって行われることを特徴とする寿命評価方法。
  4. 請求項2又は3において、
    前記損傷評価工程が、前記デジタルX線画像の前記亀裂に付して表示され、前記第二の亀裂深さ推測工程において推定される前記亀裂深さの値に応じて表示を変化させる亀裂深さ表示部を有していることを特徴とする寿命評価方法。
  5. 請求項4において、
    前記亀裂深さ表示部が、前記亀裂を囲む枠からなり、前記枠の線の種類又は色を変えて表示することを特徴とする寿命評価方法。
  6. 請求項4において、
    前記亀裂深さ表示部が、前記デジタルX線画像に表示されている各々の前記亀裂に前記亀裂深さの値に応じてランク分けして表示することを特徴とする寿命評価方法。
  7. 請求項1の寿命評価方法の前記損傷区分評価工程において、前記検査対象の取替えの必要がある損傷区分に属する場合には、請求項2乃至6の何れか一つの寿命評価方法を用いて前記検査対象の取替の有無について再評価することを特徴とする寿命評価方法。
  8. 請求項1乃至7の何れか一つにおいて、
    前記検査対象が、ボイラ等の火炉壁管等の管材であることを特徴とする寿命評価方法。
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