JP2000078390A - 画像処理方法及び装置 - Google Patents

画像処理方法及び装置

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JP2000078390A
JP2000078390A JP10241495A JP24149598A JP2000078390A JP 2000078390 A JP2000078390 A JP 2000078390A JP 10241495 A JP10241495 A JP 10241495A JP 24149598 A JP24149598 A JP 24149598A JP 2000078390 A JP2000078390 A JP 2000078390A
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Atsushi Enomoto
淳 榎本
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像データに対する画像処理を簡易な構成で
高速に行うことができると共に、柔軟性が高い画像処理
を行うことができる画像処理方法及び装置を得る。 【解決手段】 ラインCCDにより得られセレクタを介
して入力された画像データに対し、主走査方向に、1次
元歪曲収差補正量演算部58及び1次元倍率色収差補正
量演算部60R、60Bにより、画像の記録に用いたレ
ンズに応じた収差補正処理を行った後に1次元電子変倍
処理部62によって収差補正に伴う画欠けを回避するた
めの電子変倍処理を行い、有効画像領域抽出部64によ
って画像データから画欠けの領域を除去して有効画像領
域を抽出する。この画像データをフレームメモリ142
に一旦記憶した後、90°回転させた状態で1次元画像
処理部54に入力することにより、副走査方向に上記各
処理を行い、その他の画像処理を行った後に画像データ
を出力する。この際、電子変倍処理における主走査方向
及び副走査方向の各々の変倍率を相違させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理方法及び装
置に係り、特に、画像記録媒体に記録された画像を表わ
す画像データに対して画像処理を行う画像処理方法、及
び該画像処理方法を適用可能な画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、写真フィルムに記録されてい
るフィルム画像を読み取ることによって得られた画像デ
ータや、デジタルカメラ等から入力された画像データに
対し、各種の画像処理を行った後に、印画紙等の記録材
料に画像を記録したり、情報記録媒体に画像データを格
納する等の種々の出力形態で画像を出力可能な画像処理
システムが知られている。この画像処理システムによれ
ば、フィルム画像を面露光により印画紙に記録する従来
の写真処理システムと比較して、画像データに対する画
像処理により出力画像の画質を自在にコントロールでき
るので、出力画像の高画質化を実現できる。
【0003】ところで、レンズ付きフィルムのレンズ
は、一般に安価なプラスティックレンズで構成されてい
るので、歪曲収差や倍率色収差等の収差が大きく、レン
ズ付きフィルムによって写真フィルムに露光記録された
フィルム画像には、レンズの歪曲収差により、例として
図12(A)に示すような幾何学的歪み(所謂糸巻型の
歪み)が比較的顕著に生ずる(なお、図12は多数の線
が格子状に配置された画像をレンズ付きフィルムによっ
て写真フィルムに撮影記録した場合を例として示してい
る)と共に、レンズの倍率色収差に起因する色ずれが比
較的顕著に生ずる。このため、前述の画像処理システム
において、上記のような画像から高画質の出力画像を得
るために、レンズの歪曲収差に起因する画像の幾何学的
歪みを補正する歪曲収差補正や、レンズの倍率色収差に
起因する画像の色ずれを補正する倍率色収差補正を行う
ことが検討されている。
【0004】一方、上記の画像処理システムにおいて各
種の画像処理を行う場合、処理の高速化を目的として、
画像データが表わす画像の縦方向及び横方向等の各方向
に対する画像処理の内容及び画像処理に適用されるパラ
メータの値を同一のものとしていた。例えば、画像処理
として電子変倍処理を行う場合には、処理対象とする画
像データが表わす画像の縦方向及び横方向の各々に対す
る電子変倍率を同一としていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、画像デ
ータはデータ量が膨大であると共に、2次元的な広がり
をもった画像を表しているデータであるので、歪曲収差
補正や倍率色収差補正等の画像処理の処理内容は複雑で
あり、処理に時間がかかると共に大容量の記憶手段が必
要となる。このため、歪曲収差補正や倍率色収差補正等
の画像処理を行うために画像処理部の構成が非常に複雑
になると共に、画像処理システムの処理能力の低下を招
く、という問題があった。
【0006】例えば歪曲収差補正は、フィルム画像を構
成する各画素の本来の位置(格子点位置)を基準とした
ときの、レンズの歪曲収差に起因する各画素の位置の移
動方向及び移動量を表す歪曲収差補正データをレンズの
種類毎に予め測定・記憶しておき、処理対象の画像デー
タに対し、撮影に用いられたレンズの種類に対応する歪
曲収差補正データを取り込み、取り込んだ歪曲収差補正
データに基づいて歪曲収差がない場合の各画素のデータ
が表す各画素の位置を判断し、本来の位置(格子点位
置)における濃度値を補間演算によって求めることによ
り成されるが、上記処理のうち、例えば格子点位置にお
ける濃度値の補間演算は、格子点位置の周囲に存在する
複数の画素(格子点位置を中心として2次元的な広がり
をもった領域内の各画素)の濃度値から格子点位置にお
ける濃度値を推定演算することを、2次元的に分布して
いる多数の格子点を処理対象として各々行う必要があ
り、処理が極めて煩雑である。
【0007】なお、歪曲収差補正は上記のように補正前
の画像データが表す画素位置の移動を伴う補正であるの
で、補正後の画像データが表す画像の外縁の形状も、前
述の収差補正により矩形状から非矩形状(例えば樽形や
糸巻形)へ変化する。例えば歪曲収差により図12
(A)に示すような所謂糸巻型の幾何学的歪みが生じて
いる画像に対して歪曲収差補正を行ったとすると、補正
後の画像データが表す画像の外縁の形状は図12(B)
に示すように所謂樽型となる。これに対し、画像の外縁
の形状は一般に矩形状であるので、歪曲収差補正を行っ
た画像データを単に出力したとすると、出力画像の一部
に、空白又は濃度値が不確定の領域(図12(B)にお
いて画像の4隅付近に示している空白の領域:所謂画欠
け)が発生するという不具合が生ずる。また、倍率色収
差補正についても、移動量は僅かではあるものの画素位
置の移動を伴う補正であるので、上記と同様の不具合が
生ずる。
【0008】一方、従来の画像処理システムでは、上述
したように、画像データが表わす画像の縦方向及び横方
向等の各方向に対する画像処理の内容及び画像処理に適
用されるパラメータの値を同一のものとしていたので、
各方向毎に異なる画像処理を行うことができず、画像処
理の柔軟性が低い、という問題点があった。
【0009】例えば、従来の画像処理システムで電子変
倍処理を行う場合、上述したように縦方向及び横方向の
各々の電子変倍率を同一としていたので、例えば原画像
中に存在する人物を主画像上で細身に仕上げる所謂細身
仕上げ等の特殊な画像処理を行うことができなかった。
【0010】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、画像データに対する画像処理を簡易な構成で高速に
行うことができると共に、柔軟性が高い画像処理を行う
ことができる画像処理方法及び装置を得ることが目的で
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明に係る画像処理方法は、画像記録
媒体に記録された画像を表わす画像データに対して第一
の方向及び該第一の方向と交差する第二の方向の少なく
とも一方について画像処理を行うと共に、前記画像処理
を前記第一の方向及び前記第二の方向の双方について行
う場合に、前記第一の方向及び前記第二の方向の各々に
ついての画像処理の内容を変更する。ここで、第一の方
向及び第二の方向の各々についての画像処理の内容の変
更には、画像処理の種類を変更する場合、及び画像処理
の種類は同一で画像処理の程度を変更する場合が含まれ
る。
【0012】例えば、前記画像データが3ラインカラー
CCDによってR、G、Bの各成分色毎に得られたもの
である場合、該画像データに基づいて形成される画像に
おいて、3ラインカラーCCDのライン方向(主走査方
向)に直交する方向(副走査方向)に色ずれが発生する
場合がある。この場合は、画像処理として副走査方向の
みに対する色ずれの補正処理を行えばよい。従って、請
求項1記載の発明における第一の方向及び第二の方向の
何れか一方として副走査方向を、画像処理として上記色
ずれの補正処理を、各々適用することにより、1方向の
みの画像処理によって上記色ずれの補正を行うことがで
きるので、主走査方向及び副走査方向の双方について画
像処理を行う場合に比較して高速に画像処理を行うこと
ができる。
【0013】また、例えば、画像記録媒体に記録された
画像がレンズを介して投影されたものであり、画像処理
として上記レンズの収差補正処理を行う場合には、通
常、主走査方向及び副走査方向の双方に対して行う必要
があるので、請求項1記載の発明における第一の方向及
び第二の方向として主走査方向及び副走査方向を、画像
処理としてレンズの収差補正処理を、各々適用して、双
方の方向について収差補正処理を行う。
【0014】この場合、請求項1記載の発明では、第一
の方向及び第二の方向の各方向毎に収差補正を行う。従
って、収差補正に伴う画素位置の移動の方向が単一の方
向に制限されるので、例えば補間演算についても単一の
方向に沿って並ぶ画素のデータから行うことができ、収
差補正処理を高速に行うことができる。
【0015】一方、例えば、画像記録媒体に記録された
画像がレンズを介して投影されたものであり、かつ画像
データが3ラインカラーCCDによってR、G、Bの各
成分色毎に得られたものである場合、主走査方向につい
てはレンズの収差補正処理のみを行い、副走査方向につ
いては3ラインカラーCCDによる色ずれの補正処理と
レンズの収差補正処理の双方の処理を行いたい場合があ
る。また、この場合、通常は、副走査方向についてのレ
ンズの収差補正処理は、主走査方向についての収差補正
処理とは異なる補正係数で行う。
【0016】この場合は、請求項1記載の発明における
第一の方向として主走査方向を、第二の方向として副走
査方向を、第一の方向に対する画像処理として収差補正
処理を、第二の方向に対する画像処理として上記色ずれ
の補正処理及び第一の方向に対する収差補正処理とは補
正係数を変えた収差補正処理を、各々適用することによ
り、各画像処理を実現することができる。
【0017】このように、請求項1記載の発明によれ
ば、画像記録媒体に記録された画像を表わす画像データ
に対して第一の方向及び該第一の方向と交差する第二の
方向の少なくとも一方について画像処理を行っているの
で、画像データに対する画像処理を高速に行うことがで
きると共に、画像処理を第一の方向及び第二の方向の双
方について行う場合、第一の方向及び第二の方向の各々
についての画像処理の内容を変更しているので、画像処
理の内容を変更しない場合に比較して、より柔軟性が高
い画像処理を行うことができる。
【0018】また、請求項2記載の発明に係る画像処理
方法は、請求項1記載の発明において、前記第一の方向
及び前記第二の方向の各々について画像処理に関するパ
ラメータの値を変更することによって前記画像処理の内
容を変更することを特徴としている。
【0019】従って、例えば、画像処理として電子変倍
処理を行う場合、第一の方向及び第二の方向の各々につ
いての画像処理に関するパラメータを電子変倍率とする
ことにより、画像処理後の画像データが表す画像の縦横
比を画像処理前の画像データが表す画像とは異なるもの
とすることができるので、例えば細身仕上げを行うこと
も可能となる。
【0020】このように、請求項2記載の発明によれ
ば、第一の方向及び第二の方向の各々について画像処理
に関するパラメータの値を変更することによって画像処
理の内容を変更しているので、パラメータの値を変更す
るのみの簡易な方法で柔軟性の高い画像処理を行うこと
ができる。
【0021】また、請求項3記載の発明に係る画像処理
装置は、画像記録媒体に記録された画像を表わす画像デ
ータに対して単一の方向について画像処理を行う画像処
理手段と、前記画像データに対して第一の方向及び該第
一の方向と交差する第二の方向の少なくとも一方につい
て画像処理が行われるように前記画像処理手段を制御す
ると共に、前記画像処理が前記第一の方向及び前記第二
の方向の双方について行われるように前記画像処理手段
を制御する場合、前記第一の方向及び前記第二の方向の
各々についての画像処理の内容を変更する制御手段と、
を備えている。
【0022】請求項3記載の発明によれば、画像記録媒
体に記録された画像を表わす画像データに対して単一の
方向について画像処理を行う画像処理手段を備え、制御
手段によって、画像データに対して第一の方向及び該第
一の方向と交差する第二の方向の少なくとも一方につい
て画像処理が行われるように上記画像処理手段が制御さ
れると共に、画像処理が第一の方向及び第二の方向の双
方について行われるように画像処理手段が制御される場
合、第一の方向及び第二の方向の各々についての画像処
理の内容が変更される。
【0023】このように、請求項3記載の発明によれ
ば、請求項1記載の発明と同様に、画像記録媒体に記録
された画像を表わす画像データに対して第一の方向及び
該第一の方向と交差する第二の方向の少なくとも一方に
ついて画像処理を行っているので、画像データに対する
画像処理を高速に行うことができ、かつ画像処理を第一
の方向及び第二の方向の双方について行う場合、第一の
方向及び第二の方向の各々についての画像処理の内容を
変更しているので、画像処理の内容を変更しない場合に
比較して、より柔軟性が高い画像処理を行うことができ
ると共に、第一の方向及び第二の方向の双方について画
像処理を行う場合には、第一の方向及び第二の方向の各
々についての画像処理を単一の画像処理手段によって行
うことができるので、画像処理装置を簡易な構成とする
ことができる。
【0024】また、請求項4記載の発明に係る画像処理
装置は、請求項3記載の発明において、前記制御手段
は、前記第一の方向及び前記第二の方向の各々について
画像処理に関するパラメータの値を変更することによっ
て前記画像処理の内容を変更することを特徴としてい
る。
【0025】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の発明における制御手段によって、第一の方向及び第
二の方向の各々について画像処理に関するパラメータの
値が変更されることによって画像処理の内容が変更され
る。
【0026】このように、請求項4記載の発明によれ
ば、第一の方向及び第二の方向の各々について画像処理
に関するパラメータの値を変更することによって画像処
理の内容を変更しているので、請求項2記載の発明と同
様に、パラメータの値を変更するのみの簡易な手段で柔
軟性が高い画像処理を行うことができる。
【0027】なお、上記画像処理に関するパラメータと
しては、使用するフィルタのフィルタ係数、シャープネ
ス処理の係数、収差補正処理の補正係数、及び電子変倍
処理の電子変倍率の少なくとも1つを適用することがで
きる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態の一例を詳細に説明する。まず本発明に係る画像
処理装置を含んで構成された、本実施形態に係るディジ
タルラボシステムについて説明する。
【0029】(システム全体の概略構成)図1には本実
施形態に係るディジタルラボシステム10の概略構成が
示されており、図2にはディジタルラボシステム10の
外観が示されている。図1に示すように、このラボシス
テム10は、ラインCCDスキャナ14、本発明に係る
画像処理装置としての画像処理部16、レーザプリンタ
部18、及びプロセッサ部20を含んで構成されてお
り、ラインCCDスキャナ14と画像処理部16は、図
2に示す入力部26として一体化されており、レーザプ
リンタ部18及びプロセッサ部20は、図2に示す出力
部28として一体化されている。
【0030】ラインCCDスキャナ14は、写真フィル
ム(例えばネガフィルムやリバーサルフィルム)等の写
真感光材料(以下、単に「写真フィルム」と称する)に
記録されているフィルム画像(被写体を撮影後、現像処
理されることで可視化されたネガ画像又はポジ画像)を
読み取るためのものであり、例えば135サイズの写真
フィルム、110サイズの写真フィルム、及び透明な磁
気層が形成された写真フィルム(240サイズの写真フ
ィルム:所謂APSフィルム)、120サイズ及び22
0サイズ(ブローニサイズ)の写真フィルムのフィルム
画像を読取対象とすることができる。ラインCCDスキ
ャナ14は、上記の読取対象のフィルム画像を3ライン
カラーCCDで読み取り、R、G、Bの画像データを出
力する。
【0031】図2に示すように、ラインCCDスキャナ
14は作業テーブル30に取り付けられている。画像処
理部16は、作業テーブル30の下方側に形成された収
納部32内に収納されており、収納部32の開口部には
開閉扉34が取り付けられている。収納部32は、通常
は開閉扉34によって内部が隠蔽された状態となってお
り、開閉扉34が回動されると内部が露出され、画像処
理部16の取り出しが可能な状態となる。
【0032】また作業テーブル30には、奥側にディス
プレイ164が取り付けられていると共に、2種類のキ
ーボード166A、166Bが併設されている。一方の
キーボード166Aは作業テーブル30に埋設されてい
る。他方のキーボード166Bは、不使用時には作業テ
ーブル30の引出し36内に収納され、使用時には引出
し36から取り出されてキーボード166A上に重ねて
配置されるようになっている。キーボード166Bの使
用時には、キーボード166Bから延びるコード(信号
線)の先端に取り付けられたコネクタ(図示省略)が、
作業テーブル30に設けられたジャック37に接続され
ることにより、キーボード166Bがジャック37を介
して画像処理部16と電気的に接続される。
【0033】また、作業テーブル30の作業面30U上
にはマウス40が配置されている。マウス40は、コー
ド(信号線)が作業テーブル30に設けられた孔42を
介して収納部32内へ延設されており、画像処理部16
と接続されている。マウス40は、不使用時はマウスホ
ルダ40Aに収納され、使用時はマウスホルダ40Aか
ら取り出されて、作業面30U上に配置される。
【0034】画像処理部16は、ラインCCDスキャナ
14から出力された画像データ(スキャン画像データ)
が入力されると共に、デジタルカメラでの撮影によって
得られた画像データ、フィルム画像以外の原稿(例えば
反射原稿等)をスキャナで読み取ることで得られた画像
データ、コンピュータで生成された画像データ等(以
下、これらをファイル画像データと総称する)を外部か
ら入力する(例えば、メモリカード等の記憶媒体を介し
て入力したり、通信回線を介して他の情報処理機器から
入力する等)ことも可能なように構成されている。
【0035】画像処理部16は、入力された画像データ
に対して各種の補正等の画像処理を行って、記録用画像
データとしてレーザプリンタ部18へ出力する。また、
画像処理部16は、画像処理を行った画像データを画像
ファイルとして外部へ出力する(例えばメモリカード等
の情報記憶媒体に出力したり、通信回線を介して他の情
報処理機器へ送信する等)ことも可能とされている。
【0036】レーザプリンタ部18はR、G、Bのレー
ザ光源を備えており、画像処理部16から入力された記
録用画像データに応じて変調したレーザ光を印画紙に照
射して、走査露光によって印画紙に画像を記録する。ま
た、プロセッサ部20は、レーザプリンタ部18で走査
露光によって画像が記録された印画紙に対し、発色現
像、漂白定着、水洗、乾燥の各処理を施す。これによ
り、印画紙上に画像が形成される。
【0037】(画像処理部の構成)次に画像処理部16
の構成について図3を参照して説明する。画像処理部1
6は、ラインCCDスキャナ14から入力されるR、
G、Bのデータに対応してラインスキャナ補正部122
R、122G、122Bが設けられている。ラインスキ
ャナ補正部122R、122G、122Bは互いに同一
の構成であり、以下ではこれらを区別せずに「ラインス
キャナ補正部122」と総称する。
【0038】ラインスキャナ補正部122は、ラインC
CDが写真フィルムを読み取ることによってラインCC
Dスキャナ14からスキャン画像データが入力される
と、入力されたスキャン画像データから各画素毎に対応
するセルの暗出力レベルを減ずる暗補正、暗補正を行っ
たデータを写真フィルムの濃度を表すデータに対数変換
する濃度変換、写真フィルムを照明する光の光量むらに
応じて前記濃度変換を行ったデータを画素単位で補正す
るシェーディング補正、該シェーディング補正を行った
データのうち入射光の光量に正確に対応した信号が出力
されないセル(所謂欠陥画素)のデータを周囲の画素の
データから補間して新たに生成する欠陥画素補正の各処
理を順に行う。
【0039】ラインスキャナ補正部122の出力端はセ
レクタ132の入力端に接続されており、ラインスキャ
ナ補正部122で前記各処理が施されたデータは、スキ
ャンデータとしてセレクタ132に入力される。また、
セレクタ132の入力端は入出力コントローラ134の
データ出力端にも接続されており、入出力コントローラ
134からは、外部から入力されたファイル画像データ
がセレクタ132に入力される。セレクタ132の出力
端は入出力コントローラ134、イメージプロセッサ部
136A、136Bのデータ入力端に各々接続されてい
る。セレクタ132は、入力された画像データを、入出
力コントローラ134、イメージプロセッサ部136
A、136Bの各々に選択的に出力可能とされている。
【0040】イメージプロセッサ部136Aは、メモリ
コントローラ138、イメージプロセッサ140、3個
のフレームメモリ142A、142B、142Cを備え
ており、フレームメモリ142A、142B、142C
は各々1フレーム分以上のフィルム画像の画像データを
記憶可能な容量を有している。セレクタ132から入力
された画像データは、メモリコントローラ138によ
り、3個のフレームメモリ142の何れかに直接記憶さ
れるか、又はイメージプロセッサ140の1次元画像処
理部54(詳細は後述)で所定の画像処理が行われた後
に記憶される。
【0041】なお、ラインCCDスキャナ14から画像
処理部16への画像データの入力順序は、ラインCCD
スキャナ14による写真フィルムの読取方向、すなわち
写真フィルムの搬送方向を副走査方向とするラスタスキ
ャン方向に一致しており、ラインスキャナ補正部12
2、セレクタ132を介してイメージプロセッサ部13
6に画像データが入力される際にも、各画素のデータが
ラスタスキャン方向に沿った順序で入力される(より詳
しくは、写真フィルムの搬送方向と直交する主走査方向
(本発明の第一の方向に相当、以下y方向という)に平
行なラインを単位として、各ラインを構成する各画素の
データが各ラインの主走査開始側端部の画素から順に入
力される)。
【0042】また、メモリコントローラ138は、フレ
ームメモリ142A、142B、142Cの何れか(処
理対象の画像データを記憶しているフレームメモリ、以
下、単にフレームメモリ142と称する)からの画像デ
ータの読み出し時に、画像データの読み出し順序が、前
述のラスタスキャン方向に沿った順序、又はラスタスキ
ャン方向と90°異なるスキャン方向に沿った順序(よ
り詳しくは、写真フィルムの搬送方向である副走査方向
(本発明の第二の方向に相当、以下x方向という)に平
行なラインを単位として、各ラインを構成する各画素の
データを各ラインの端部の画素から順に読み出される)
になるように読出しアドレスを制御する。
【0043】図4に示すように、イメージプロセッサ1
40は、コントローラ50、1次元画像処理部54、切
替部52、及びその他の画像処理部56を備えており、
1次元画像処理部54は、1次元歪曲収差補正量演算部
58、1次元倍率色収差補正量演算部60R、1次元倍
率色収差補正量演算部60B、1次元電子変倍処理部6
2、及び有効画像領域抽出部64から構成されている。
なお、1次元歪曲収差補正量演算部58、1次元倍率色
収差補正量演算部60R、60B、及び1次元電子変倍
処理部62は、本発明の画像処理手段に対応しており、
コントローラ50は本発明の制御手段に対応している。
【0044】イメージプロセッサ140に入力された画
像データは1次元画像処理部54に入力されるが、コン
トローラ50は、オートセットアップエンジン144
(後述)から通知された画像処理の処理条件に基づい
て、イメージプロセッサ140に入力された画像データ
(処理対象の画像データ)がレンズ付きフィルム(以
下、LFという)によって写真フィルムに撮影記録され
たフィルム画像を表す画像データ(以下、LF画像デー
タという)か否か判断する。
【0045】そしてコントローラ50は、処理対象の画
像データがLF画像データでない場合には、1次元画像
処理部54において、1次元電子変倍処理部62による
1次元電子変倍処理のみが行われるように1次元画像処
理部54を制御する。1次元電子変倍処理は、画像デー
タが表す画像を所定のサイズ・所定の記録密度で記録材
料に記録可能とするために画像データの画素数(解像
度)を変換する処理であり、オートセットアップエンジ
ン144から通知される画像処理の処理条件の1つであ
る電子変倍率に従って、画像データの入力順序に対応す
る単一の方向(x方向又はy方向)についての画素数
(解像度)の変換を行う。なお、画素数の変換では、通
常、変換後の各画素位置が変換前の各画素位置と重なら
ないので、変換後の各画素位置における濃度値の補間演
算も行われる。
【0046】またコントローラ50は、処理対象の画像
データがLF画像データである場合には、1次元画像処
理部54において、前述の1次元電子変倍処理に加え、
1次元歪曲収差補正量演算部58において、LFのレン
ズの歪曲収差に起因する画像の幾何学的歪みを、画像デ
ータの入力順序に対応する単一の方向について補正する
1次元歪曲収差補正が行われ、1次元倍率色収差補正量
演算部60R、60Bにおいて、LFのレンズの倍率色
収差に起因する画像の色ずれを、画像データの入力順序
に対応する単一の方向について補正する1次元倍率色収
差補正が行われ、有効画像領域抽出部64において、前
述の1次元歪曲収差補正及び1次元倍率色収差補正によ
って画像データの入力順序に対応する単一の方向(x方
向又はy方向)に沿った画像の端部に生ずる画欠け部を
除外した有効画像領域を抽出する抽出処理が行われるよ
うに、1次元画像処理部54を制御する。
【0047】1次元画像処理部54で上記処理が行われ
た画像データは切替部52に入力される。切替部52は
スイッチング素子等で構成されており、コントローラ5
0により、入力された画像データをその他の画像処理部
56に出力する第1の状態、又は入力された画像データ
をフレームメモリ142へ出力する(すなわち、その他
の画像処理部56での処理を行わせることなくフレーム
メモリ142に記憶する)第2の状態に切替え可能とさ
れている。
【0048】セレクタ132から入力された画像データ
は、1次元画像処理部54において、まずセレクタ13
2からイメージプロセッサ140への画像データの入力
順序に対応するy方向についての画像処理が行われる。
コントローラ50は、y方向についての画像処理が行わ
れた画像データを、切替部52を介してフレームメモリ
142に一旦記憶させた後に、該画像データが前記入力
順序と90°異なる順序でフレームメモリ142から読
み出されるように、メモリコントローラ138を介して
画像データの読出順序を制御する。読み出された画像デ
ータが1次元画像処理部54に順に入力されることによ
り、1次元画像処理部54では前記読出順序に対応する
x方向についての画像処理が行われる。そしてコントロ
ーラ50は、x方向についての画像処理も行われた画像
データを、切替部52を介してその他の画像処理部56
へ入力する。
【0049】その他の画像処理部56は、入力された画
像データに対し、オートセットアップエンジン144に
よって各画像毎に決定されてコントローラ50に通知さ
れた処理条件に従って、種々の画像処理を行う。その他
の画像処理部56で実行される画像処理としては、例え
ば階調変換、色変換、画像の超低周波輝度成分の階調を
圧縮するハイパートーン処理、粒状を抑制しながらシャ
ープネスを強調するハイパーシャープネス処理等のよう
に、出力画像の画質向上のための画像処理(標準画像処
理)が挙げられる。
【0050】また、画調を意図的に変更する画像処理
(例えば出力画像をモノトーンに仕上げる画像処理、出
力画像をポートレート調に仕上げる画像処理、出力画像
をセピア調に仕上げる画像処理等)や、画像を加工する
画像処理等のように、個々の画像(或いは1本の写真フ
ィルムに記録された画像群等の複数の画像)を単位とし
て選択的に実行すべき非標準の画像処理も実行可能にそ
の他の画像処理部56を構成してもよい。更に、LFに
よって撮影された画像に対し、LFのレンズの周辺減光
に起因する画像の周縁部の明度低下を補正する周辺減光
補正処理や、LFのレンズの特性に起因する画像の鮮鋭
度の低下を補正するピントボケ補正処理等のように、L
Fのレンズの特性に起因する出力画像の画質の低下を補
正する各種のLF収差補正処理も併せて行うようにして
もよい。
【0051】イメージプロセッサ140は入出力コント
ローラ134に接続されており、画像処理を行った画像
データは、フレームメモリ142に一旦記憶された後
に、所定のタイミングで入出力コントローラ134へ出
力される。なお、イメージプロセッサ部136Bは、上
述したイメージプロセッサ部136Aと同一の構成であ
るので説明を省略する。
【0052】ところで、本実施形態では個々のフィルム
画像に対し、ラインCCDスキャナ14において異なる
解像度で2回の読み取りを行う。1回目の比較的低解像
度での読み取り(以下、プレスキャンという)では、フ
ィルム画像の濃度が非常に低い場合(例えばネガフィル
ムにおける露光アンダのネガ画像)にも、ラインCCD
で蓄積電荷の飽和が生じないように決定した読取条件
(写真フィルムに照射する光のR、G、Bの各波長域毎
の光量、ラインCCDの電荷蓄積時間)で写真フィルム
の全面の読み取りが行われる。このプレスキャンによっ
て得られたデータ(プレスキャンデータ)は、セレクタ
132から入出力コントローラ134へ出力される。
【0053】入出力コントローラ134にはオートセッ
トアップエンジン144が接続されている。オートセッ
トアップエンジン144は、CPU146、RAM14
8(例えばDRAM)、ROM150(例えば記憶内容
を書換え可能なROM)、入出力ポート152を備え、
これらがバス154を介して互いに接続されて構成され
ている。
【0054】オートセットアップエンジン144は、入
出力コントローラ134から入力されたプレスキャンデ
ータに基づいてフィルム画像のコマ位置を判定し、写真
フィルム上のフィルム画像が記録されている領域に対応
するデータ(プレスキャン画像データ)を抽出する。ま
た、プレスキャン画像データに基づいて、フィルム画像
のサイズを判定すると共に濃度等の画像特徴量を演算
し、プレスキャンを行った写真フィルムに対し、ライン
CCDスキャナ14が比較的高解像度での再度の読み取
り(以下、ファインスキャンという)を行う際の読取条
件を決定する。そしてコマ位置及び読取条件をラインC
CDスキャナ14に出力する。
【0055】また、オートセットアップエンジン144
は、複数コマ分のフィルム画像のプレスキャン画像デー
タに基づいて、ラインCCDスキャナ14がファインス
キャンを行うことによって得られる画像データ(ファイ
ンスキャン画像データ)に対する画像処理の処理条件を
演算により自動的に決定し、決定した処理条件をイメー
ジプロセッサ部136のイメージプロセッサ140へ出
力する。この画像処理の処理条件の決定は、撮影時の露
光量、撮影光源種やその他の特徴量から類似のシーンを
撮影した複数のフィルム画像が有るか否か判定し、類似
のシーンを撮影した複数のフィルム画像が有った場合に
は、これらのフィルム画像に対する画像処理の処理条件
が同一又は近似するように決定する。
【0056】なお、画像処理の最適な処理条件は、画像
処理後の画像データを、レーザプリンタ部18における
印画紙への画像の記録に用いるのか、ディスプレイ等の
表示手段への表示に用いるのか、情報記録媒体に格納す
るのか等によっても変化する。画像処理部16には2つ
のイメージプロセッサ部136A、136Bが設けられ
ているので、例えば、画像データを印画紙への画像の記
録に用いると共に外部へ出力する等の場合には、オート
セットアップエンジン144は各々の用途毎にセットア
ップ演算を行って各用途毎に最適な処理条件を各々決定
し、イメージプロセッサ部136A、136Bへ出力す
る。これにより、イメージプロセッサ部136A、13
6Bでは、同一のファインスキャン画像データに対し、
互いに異なる処理条件で画像処理が行われる。
【0057】更に、オートセットアップエンジン144
は、入出力コントローラ134から入力されたフィルム
画像のプレスキャン画像データに基づいて、レーザプリ
ンタ部18で印画紙に画像を記録する際のグレーバラン
ス等を規定する画像記録用パラメータを算出し、レーザ
プリンタ部18に記録用画像データ(後述)を出力する
際に同時に出力する。また、オートセットアップエンジ
ン144は、外部から入力されるファイル画像データに
対しても、上記と同様にして画像処理の処理条件を演算
により決定する。
【0058】また、オートセットアップエンジン144
のROM150には、先に述べた歪曲収差補正、倍率色
収差補正で用いられる歪曲収差補正データ及び倍率色収
差補正データが、各種のLFに用いられるレンズの種類
毎に予め記憶されている。
【0059】歪曲収差補正データは、レンズの歪曲収差
に起因する画像の幾何学的歪みを補正する歪曲収差補正
に用いるデータであり、レンズの歪曲収差に起因するフ
ィルム画像上の各位置での画素位置の変化方向及び変化
量を各種レンズについて各々測定した結果に基づいて各
種レンズ毎に設定されている。本実施形態では、基準色
としてGを採用し、歪曲収差補正データとして、レンズ
の歪曲収差に起因するフィルム画像上の各位置における
Gについての画素位置の変化量(歪曲収差量)の測定結
果をx方向とy方向に分解し、画像上の各位置における
歪曲収差量を、xP P 座標系(画像の中心位置
(xP0,yP0)を原点(=(0,0))として画像上の任
意の画素を座標値(xP ,yP )で表す座標系(図5
(B)参照))を基準として、x方向の歪曲収差量Dx
(xP ,yP )及びy方向の歪曲収差量Dy(xP ,y
P )で表すデータを用いている。
【0060】また、倍率色収差補正データは、レンズの
倍率色収差に起因する画像の色ずれを補正する倍率色収
差補正に用いるデータであり、レンズの倍率色収差に起
因するフィルム画像上の各位置での基準色の画素位置に
対する非基準色の画素位置の変化方向及び変化量を各種
レンズについて各々測定した結果に基づいて各種レンズ
毎に設定されている。
【0061】本実施形態では、非基準色としてR及びB
を採用し、Rの倍率色収差補正データとして、レンズの
倍率色収差に起因するフィルム画像上の各位置におけ
る、Gに対するRの画素位置の変化量(倍率色収差量)
の測定結果をx方向とy方向に分解し、画像上の各位置
におけるRの倍率色収差量を、xP P 座標系を基準と
して、Rのx方向の倍率色収差量ΔRx(xP ,yP
及びRのy方向の倍率色収差量ΔRy(xP ,yP )で
表すデータを用いている。また、Bの倍率色収差補正デ
ータとして、レンズの倍率色収差に起因するフィルム画
像上の各位置における、Gに対するBの画素位置の変化
量(倍率色収差量)の測定結果をx方向とy方向に分解
し、画像上の各位置におけるBの倍率色収差量を、xP
P 座標系を基準として、Bのx方向の倍率色収差量Δ
Bx(xP ,yP )及びBのy方向の倍率色収差量ΔB
y(xP ,yP )で表すデータを用いている。
【0062】入出力コントローラ134はI/F回路1
56を介してレーザプリンタ部18に接続されている。
画像処理後の画像データを印画紙への画像の記録に用い
る場合には、イメージプロセッサ部136で画像処理が
行われた画像データは、入出力コントローラ134から
I/F回路156を介し記録用画像データとしてレーザ
プリンタ部18へ出力される。
【0063】また、オートセットアップエンジン144
はパーソナルコンピュータ158に接続されている。画
像処理後の画像データを画像ファイルとして外部へ出力
する場合には、イメージプロセッサ部136で画像処理
が行われた画像データは、入出力コントローラ134か
らオートセットアップエンジン144を介してパーソナ
ルコンピュータ158に出力される。
【0064】パーソナルコンピュータ158は、CPU
160、メモリ162、ディスプレイ164、キーボー
ド166(図2のキーボード166A及びキーボード1
66Bに対応)、マウス40(図2も参照)、ハードデ
ィスク168、CD−ROMドライバ170、搬送制御
部172、拡張スロット174、画像圧縮/伸長部17
6を備えており、これらがバス178を介して互いに接
続されて構成されている。
【0065】パーソナルコンピュータ158は、オート
セットアップエンジン144によってプレスキャンデー
タから抽出されたプレスキャン画像データを取込むと共
に、オートセットアップエンジン144によって決定さ
れた画像処理の処理条件を取込み、取り込んだ処理条件
に基づき、ファインスキャン画像データを対象としてイ
メージプロセッサ140で行われる画像処理と等価な画
像処理をプレスキャン画像データに対して行ってシミュ
レーション画像データを生成する。
【0066】そして、生成したシミュレーション画像デ
ータを、ディスプレイ164に画像を表示するための信
号に変換し、該信号に基づいてディスプレイ164にシ
ミュレーション画像を表示する。また、ディスプレイ1
64に表示されたシミュレーション画像に対しオペレー
タによって画質等の検定が行われ、検定結果として処理
条件の修正を指示する情報がキーボード166を介して
入力されると、該情報をオートセットアップエンジン1
44へ出力する。これにより、オートセットアップエン
ジン144では画像処理の処理条件の再演算等の処理が
行われる。
【0067】一方、搬送制御部172は、ラインCCD
スキャナ14にセットされるフィルムキャリア38に接
続されており、フィルムキャリア38による写真フィル
ムの搬送を制御する。また、フィルムキャリア38にA
PSフィルムがセットされた場合には、フィルムキャリ
ア38がAPSフィルムの磁気層から読み取った情報
(例えばプリントサイズ等)が入力される。
【0068】また、メモリカード等の情報記憶媒体に対
してデータの読出し/書込みを行うドライバ(図示省
略)や、他の情報処理機器と通信を行うための通信制御
装置は、拡張スロット174を介してパーソナルコンピ
ュータ158に接続される。入出力コントローラ134
から外部への出力用の画像データが入力された場合に
は、前記画像データは拡張スロット174を介して画像
ファイルとして外部(前記ドライバや通信制御装置等)
に出力される。また、拡張スロット174を介して外部
からファイル画像データが入力された場合には、入力さ
れたファイル画像データは、オートセットアップエンジ
ン144を介して入出力コントローラ134へ出力され
る。この場合、入出力コントローラ134では入力され
たファイル画像データをセレクタ132へ出力する。
【0069】(作用)次に本実施形態の作用を説明す
る。本実施形態では、写真フィルムに記録されているフ
ィルム画像に対し、ラインCCDスキャナ14は2回の
読み取りを行う(プレスキャン及びファインスキャ
ン)。処理対象(読取対象)の写真フィルムの全面に対
し、ラインCCDスキャナ14によりプレスキャンが行
われ、ラインCCDスキャナ14から画像処理部16に
プレスキャンデータが入力されると、入力されたプレス
キャンデータに対し、ラインスキャナ補正部122によ
って暗補正、濃度変換、シェーディング補正、欠陥画素
補正の各処理が施される。
【0070】ラインスキャナ補正部122から出力され
たプレスキャンデータは、セレクタ132を介してオー
トセットアップエンジン144に入力される。オートセ
ットアップエンジン144では、フィルム画像のコマ位
置の判定、プレスキャン画像データの抽出、ファインス
キャン時の読取条件の決定の各処理を順に行った後に、
イメージプロセッサ140で実行される各種の画像処理
の処理条件を演算するオートセットアップ処理を行う。
以下、このオートセットアップ処理について図6のフロ
ーチャートを参照して説明する。なお、図6は単一のフ
ィルム画像に対するオートセットアップ処理の流れを示
したものであり、実際には、同一の写真フィルムに記録
された各フィルム画像に対し、以下で説明する処理が順
に行われる。
【0071】まず、ステップ200では、図7に示す電
子変倍率演算ルーチンを実行する。図7のステップ30
0では、フィルムキャリア38に挿入された写真フィル
ムがAPSフィルムであるか否かの判定を行う。APS
フィルムの場合は上述したように、プリントサイズ(印
画紙に記録する画像のサイズ)がAPSフィルムに設け
られた磁気層に記録されている。従って、ステップ30
0により写真フィルムがAPSフィルムであると判定さ
れた場合はステップ302へ移行して、APSフィルム
に設けられた磁気層からx方向のプリントサイズax及
びy方向のプリントサイズayを取得した後にステップ
308へ移行する。
【0072】一方、ステップ300により写真フィルム
がAPSフィルムではないと判定された場合にはステッ
プ304へ移行して、パーソナルコンピュータ158の
ディスプレイ164にx方向及びy方向の各々のプリン
トサイズの入力を促す旨のメッセージを表示することに
より、オペレータに対してプリントサイズの入力を要請
した後に、次のステップ306では、オペレータからの
プリントサイズの入力待ちを行う。
【0073】オペレータは、ディスプレイ164にプリ
ントサイズの入力を促す旨のメッセージが表示された場
合、キーボード166によって所望のx方向のプリント
サイズax及びy方向のプリントサイズayを入力す
る。
【0074】オペレータによりプリントサイズax及び
ayが入力されると(ステップ306の判定が肯定され
ると)、ステップ308へ移行する。
【0075】ステップ308では、以上によって取得さ
れたプリントサイズax及びayに基づいて決定される
出力画像(印画紙に記録する画像、又はディスプレイに
表示する画像、又は情報記録媒体に格納する画像データ
が表す画像)のx方向の目標画素数XX及びy方向の目
標画素数YYと、ファインスキャンを行うことによって
得られるファインスキャン画像データのx方向の画素数
X及びy方向の画素数Yと、に基づいて、ファインスキ
ャン画像データに対する電子変倍処理におけるx方向及
びy方向の電子変倍率mx、myを演算する(mx=X
X/X、my=YY/Y)。
【0076】なお、ファインスキャンにおける読み取り
の解像度は読取対象原稿の種類(例えば135サイズ、
110サイズ、240サイズ(APS)、120サイズ
及び220サイズ(ブローニサイズ)の各サイズの写真
フィルム等)に応じて相違される場合があり、ファイン
スキャン画像データのx方向の画素数X及びy方向の画
素数Yは、ファインスキャンにおける読み取りの解像度
と読取対象画像のサイズに応じて定まる。
【0077】また、x方向の電子変倍率mxとy方向の
電子変倍率myは、電子変倍処理後の画像データが表す
画像縦横比(アスペクト比)が原画像に対して変化しな
いように、通常は等しい値に設定され(すなわちX/Y
=XX/YY)、ファインスキャンにおける読み取りの
解像度がx方向とy方向とで異なる場合や、x方向又は
y方向の何れか一方にのみ画像を若干縮小又は拡大する
特殊仕上げ(例えば細身仕上げ)を行う等の場合にの
み、電子変倍率mx,myとして異なる値が設定され
る。以降では、予めプリントサイズaxに対するプリン
トサイズayの割合を、原画像のx方向のサイズに対す
るy方向のサイズの割合に比較して若干大きく設定する
ことにより細身仕上げを行う場合について説明する。
【0078】電子変倍率の演算が終了すると、次のステ
ップ202(図6参照)では、処理対象の画像データ
が、LF(レンズ付きフィルム)によって写真フィルム
に撮影記録されたフィルム画像を表すLF画像データか
否か判定する。処理対象の画像データがLF画像データ
か否かの判断は、LFとして使用された写真フィルム
が、LFのボディ内に収容されている状態で画像処理シ
ステムに持ち込まれることから、例えばLFのボディか
ら写真フィルムを取り出す際に、LFの種類を判断し、
現在市場に多数種出回っているLFの何れによって画像
が撮影されたかを表すマークを写真フィルムに付与する
か、或いは磁気層が形成されたフィルムであれば前記マ
ークと同様の情報を表す識別コードを磁気層に記録して
おき、前記マークの有無や前記識別コードの記録の有無
を検知することで行うことができる。またLFの製造時
に、LFとして用いられる写真フィルムに前記マークを
付与しておくか、或いは識別コードを磁気層に記録して
おくようにしてもよい。
【0079】上記判定が否定された場合にはステップ2
24へ移行し、プレスキャン画像データに基づいて種々
の画像特徴量を演算し、演算した画像特徴量に基づい
て、イメージプロセッサ140のその他の画像処理部5
6で行われる種々の画像処理の処理条件を演算し、オー
トセットアップ処理を終了する。この場合、上記で演算
した画像処理の処理条件は検定処理を経た後に、ステッ
プ200で演算した電子変倍率mx、myと共に、イメ
ージプロセッサ140で画像データに対する画像処理が
行われる際にイメージプロセッサ140(のコントロー
ラ50)に通知される。
【0080】また、処理対象の画像データがLF画像デ
ータである場合には、ステップ202の判定が肯定され
てステップ204へ移行する。本実施形態では、LF画
像データ(より詳しくはLFによって写真フィルムに撮
影記録されたフィルム画像を表すファインスキャン画像
データ)に対し、イメージプロセッサ140の1次元画
像処理部54で歪曲収差補正及び倍率色収差補正を行
う。このためステップ204では、歪曲収差補正及び倍
率色収差補正の基準としての画像の中心位置を、プレス
キャン画像データに基づいて演算する。
【0081】画像の中心位置の演算は、例えばx方向に
沿ったプレスキャン画像データの画素数XP 、y方向に
沿ったプレスキャン画像データの画素数YP を演算し、
画像の中心位置の画素として、フィルム画像の角部(画
像の角部を原点とするxy座標系(図5(A)参照)の
原点)に相当する画素から、x方向に(XP /2)番
目、y方向に(YP /2)番目の画素(図5(A)に示
すxy座標系において座標(xP0,yP0)の画素:xP0
=XP /2,yP0=YP /2)を抽出することで行うこ
とができる。
【0082】次のステップ206では、プレスキャン画
像データが表すフィルム画像の撮影に用いられたレンズ
の種類を判定し、判定したレンズの種類を記憶する。こ
のレンズの種類は、先に説明したマーク又は識別コード
を読み取って写真フィルムに画像を撮影記録したレンズ
付きフィルムの種類を判断することで判定することがで
きる。そして、ステップ208では、ステップ206で
判定したレンズ種に対応する歪曲収差補正データを取り
込む。
【0083】ところで、画像データの歪曲収差補正及び
倍率色収差補正を行った場合、この補正に伴い、例とし
て図12(B)に示すような画欠けが生ずる。このた
め、次のステップ210以降では、イメージプロセッサ
140の1次元電子変倍処理部62によって電子変倍処
理が行われ、有効画像領域抽出部64により画欠け部が
除外された抽出される有効画像領域の画像データの画素
数(出力画像の画素数)が所定の画素数となるように電
子変倍率を補正する。
【0084】本実施形態に係るイメージプロセッサ14
0では、歪曲収差補正及び倍率色収差補正をy方向とx
方向と分離して別々に行う。ここで、図8(A)に示す
ように、外縁形状が矩形状の原画像を表しx方向の画素
数がX、y方向の画素数がYの画像データに対し、歪曲
収差補正及び倍率色収差補正をy方向について行った後
に、電子変倍率myに従ってy方向についての電子変倍
処理を行ったとすると、図8(B)に示すようにy方向
に沿った画素数は目標画素数YY(=Y・my)となる
ものの、画像の四隅に空白又は濃度値が不確定の画欠け
領域が生じる。この画欠け領域を除外した領域(図8
(B)に太線で囲んで示す領域)を画像領域とみなした
場合、画像領域の外縁形状もy方向にのみ変化すること
になり、画像領域の外縁形状の変化は、画像領域の外縁
を形成する四辺のうちy方向に沿った両端の二辺に現れ
る(前記二辺が湾曲する)ことになる。
【0085】また、前記画像データに対し、歪曲収差補
正及び倍率色収差補正をx方向について行った後に、電
子変倍率mxに従ってx方向についての電子変倍処理を
行ったとすると、図8(C)に示すようにx方向に沿っ
た画素数は目標画素数XX(=X・mx)となるもの
の、画像の四隅に空白又は濃度値が不確定の領域が生じ
る。この画欠け領域を除外した領域(図8(C)に太線
で囲んで示す領域)を画像領域とみなした場合、画像領
域の外縁形状もx方向にのみ変化することになり、画像
領域の外縁形状の変化は、画像領域の外縁を形成する四
辺のうちx方向に沿った両端の二辺に現れる(前記二辺
が湾曲する)ことになる。
【0086】上記に基づきステップ210では、ステッ
プ200で演算した電子変倍率mx、myと、ステップ
208で取り込んだ歪曲収差補正データとに基づいて、
歪曲収差補正及び倍率色収差補正をy方向について行っ
た場合のy方向の画欠け量Δy(より詳しくはy方向に
沿った両端の二辺の湾曲量:図8(B)参照)、歪曲収
差補正及び倍率色収差補正をx方向について行った場合
のx方向の画欠け量Δx(より詳しくはx方向に沿った
両端の二辺の湾曲量:図8(C)参照)を各々演算す
る。
【0087】次のステップ212では、歪曲収差補正及
び倍率色収差補正をx方向について行いx方向について
の電子変倍処理を行ったときのx方向のけられ率(=2
×Δx/XX)、及び歪曲収差補正及び倍率色収差補正
をy方向について行いy方向についての電子変倍処理を
行ったときのy方向のけられ率(=2×Δy/YY)を
各々演算する。このけられ率は、所定方向(y方向又は
x方向)について歪曲収差補正、倍率色収差補正及び電
子変倍処理を行った画像データが表す画像領域(図8
(B)又は(C)に太線で囲んで示す領域)に対し、内
接する最大の矩形状領域を有効画像領域と仮定したとき
の、前記画像領域内でかつ有効画像領域から外れる領域
の所定方向に沿った画素数と、前記画像領域の所定方向
に沿った全画素数との比を表している。
【0088】ステップ214では、ステップ212で演
算したx方向のけられ率とy方向のけられ率を比較し、
その大小関係に応じて処理を分岐する。x方向のけられ
率がy方向のけられ率よりも大きい場合にはステップ2
16へ移行し、次の(1)式に従って電子変倍微調係数
Δmを演算し、ステップ220へ移行する。
【0089】 Δm=XX/(XX−2×Δx) …(1) また、y方向のけられ率がx方向のけられ率よりも大き
い場合にはステップ218へ移行し、次の(2)式に従
って電子変倍微調係数Δmを演算し、ステップ220へ
移行する。
【0090】 Δm=YY/(YY−2×Δy) …(2) なお、x方向のけられ率とy方向のけられ率が等しい場
合には、電子変倍微調係数Δmの演算には(1)式及び
(2)式の何れを用いてもよい。そしてステップ220
では、上記のステップ216又はステップ218で演算
した電子変倍微調係数Δmに基づき、次式に従って電子
変倍率mx、myを補正する。
【0091】mx’=mx・Δm my’=my・Δm 次のステップ222では、ステップ220で求めた補正
電子変倍率mx’、my’に基づき、次式に従って補正
画欠け量Δx’、Δy’を演算する。
【0092】 Δx’=(XX’−XX)/2=(X・mx’−XX)/2 Δy’=(YY’−YY)/2=(Y・my’−YY)/2 補正電子変倍率mx’、my’は、x方向とy方向のう
ち、けられ率が大きい方向の画欠け量から電子変倍微調
係数Δmを演算し、x方向及びy方向の電子変倍率m
x、myを同一の電子変倍微調係数Δmで補正すること
によって求めているので、x方向及びy方向について歪
曲収差補正及び倍率色収差補正を各々行うと共に、補正
電子変倍率mx’、my’に従いx方向及びy方向につ
いて電子変倍処理を各々行ったときに、処理後の画像デ
ータが表す画像領域に内接する最大の矩形状領域は、x
方向の画素数が目標画素数XXに一致し、y方向の画素
数は目標画素数YYに一致する領域になる。そして、こ
の矩形状領域は、前記処理後の画像データが表す画像領
域に対し、x方向に沿った両端から補正画欠け量Δx’
に対応する領域を各々除外し、y方向に沿った両端から
補正画欠け量Δy’に対応する領域を各々除外すること
で抽出することができる。
【0093】次のステップ224では、先に述べたよう
に画像処理の処理条件を演算し、オートセットアップ処
理を終了する。処理対象の画像データがLF画像データ
である場合には、上記で演算した画像処理の処理条件は
検定処理を経た後に、ステップ204で演算した画像の
中心位置、ステップ206で判定したレンズ種に対応す
る歪曲収差補正データ及び倍率色収差補正データ、ステ
ップ220で求めた補正電子変倍率mx’、my’、ス
テップ222で求めた補正画欠け量Δx’、Δy’と共
に、イメージプロセッサ140で画像処理が行われる際
にイメージプロセッサ140(のコントローラ50)に
通知される。
【0094】一方、写真フィルムに対するプレスキャン
を完了すると、ラインCCDスキャナ14では、同一の
写真フィルムを、プレスキャンよりも高い解像度でフィ
ルム画像単位で読み取るファインスキャンを行う。この
ファインスキャンに際しては、個々のフィルム画像に対
する読取条件がオートセットアップエンジン144から
ラインCCDスキャナ14に通知され、ラインCCDス
キャナ14は、通知された読取条件に従って個々のフィ
ルム画像の読み取り(ファインスキャン)を行う。
【0095】このファインスキャンにより、ラインCC
Dスキャナ14から画像処理部16に画像データ(ファ
インスキャン画像データ)が入力され、入力された画像
データはラインスキャナ補正部122、セレクタ132
を介してイメージプロセッサ140に入力され、1次元
画像処理部54において、画像データの入力順序に対応
するy方向についての画像処理が行われる。ここで、ラ
インCCDスキャナ14にセットされている処理対象の
写真フィルムが、LF以外のカメラ等によって画像が撮
影記録された写真フィルムであった場合には、1次元画
像処理部54では、1次元電子変倍処理部62におい
て、先のオートセットアップ処理のステップ200で演
算された電子変倍率myに従い、y方向についての電子
変倍処理のみが行われる。
【0096】一方、処理対象の写真フィルムがLFによ
って画像が撮影記録された写真フィルムであった場合
は、1次元画像処理部54において、歪曲収差補正、倍
率色収差補正及び電子変倍処理がy方向について各々行
われる。すなわち、1次元歪曲収差補正量演算部58
は、先のオートセットアップ処理のステップ204で演
算された画像の中心位置を基準として、入力された画像
データの各画素の座標値(x,y)をxP P 座標系
(図5(B)参照)での座標値(xP ,yP )に変換
(xP =x−xP0、yP =y−yP0:すなわち規格化)
した後に、規格化後の座標値が(xP ,yP )の画素に
対し、座標(xP ,yP )をキーにして、オートセット
アップエンジン144から通知された歪曲収差補正デー
タの中から対応するy方向についての歪曲収差量Dy
(xP ,yP )を検索し、座標(xP ,yP)の画素の
R、G、B各色の濃度値を表すデータR(xP
P )、G(xP ,yP )、B(xP ,yP )の座標を
次式に従って変換することを、全ての画素について行
う。
【0097】R(xP ,yPR')←R(xP ,yP ) G(xP ,yPG)←G(xP ,yP ) B(xP ,yPB')←B(xP ,yP ) 但し、yPR’=yPG=yPB’=yP +Dy(xP
P ) また、1次元倍率色収差補正量演算部60Rは、規格化
後の座標値が(xP ,yP )の画素(y方向についての
歪曲収差補正後の座標値が(xP ,yPR')の画素)のR
のデータに対し、座標(xP ,yP )をキーにして、オ
ートセットアップエンジン144から通知されたRの倍
率色収差補正データの中から、対応するRのy方向につ
いての倍率色収差量ΔRy(xP ,yP )を検索し、y
方向についての歪曲収差補正後の座標値が(xP
PR')の画素のRの濃度値を表すデータR(xP
PR')の座標を次式に従って変換することを、全ての画
素について行う。
【0098】 R(xP ,yPR)←R(xP ,yPR') 但し、yPR=yPR’+ΔRy(xP ,yP ) =yP +Dy(xP ,yP )+ΔRy(xP ,yP ) 更に、1次元倍率色収差補正量演算部60Bは、規格化
後の座標値が(xP ,yP )の画素(y方向についての
歪曲収差補正後の座標値が(xP ,yPB')の画素)のB
のデータに対し、座標(xP ,yP )をキーにして、オ
ートセットアップエンジン144から通知されたBの倍
率色収差補正データの中から、対応するBのy方向につ
いての倍率色収差量ΔBy(xP ,yP )を検索し、y
方向についての歪曲収差補正後の座標値が(xP
PB')の画素のBの濃度値を表すデータB(xP
PB')の座標を次式に従って変換することを、全ての画
素について行う。
【0099】 B(xP ,yPB)←B(xP ,yPB') 但し、yPB=yPB’+ΔBy(xP ,yP ) =yP +Dy(xP ,yP )+ΔBy(xP ,yP ) 上記により、y方向についての歪曲収差補正、及びy方
向についてのR及びBの倍率色収差補正が行われ、画像
データが表す各画素の位置はR、G、B各色独立にy方
向に各々移動されることになる。
【0100】1次元電子変倍処理部62は、先のオート
セットアップ処理のステップ220で演算されたy方向
の補正電子変倍率my’に基づいて、原画像のy方向に
沿った画素数Yを画素数YY’(=Y・my')に変更し
たときの画像の各画素のy方向についての本来の位置
(以下、この位置を座標値(xP ,yP0)で表す)を求
める。
【0101】そして、座標値(xP ,yP0)の位置にお
けるRの濃度値を、歪曲収差補正及び倍率色収差補正を
経たデータR(xP ,yPR)のうち、y方向に沿って座
標値(xP ,yP0)を挟んで隣り合っている2つの位置
におけるRのデータに基づいて補間演算によって求め
る。また、座標値(xP ,yP0)の位置におけるGの濃
度値を、歪曲収差補正及び倍率色収差補正を経たデータ
G(xP ,yPG)のうち、y方向に沿って座標値
(xP ,yP0)を挟んで隣り合っている2つの位置にお
けるGのデータに基づいて補間演算によって求め、座標
値(xP ,yP0)の位置におけるBの濃度値を、歪曲収
差補正及び倍率色収差補正を経たデータB(xP
PB)のうち、y方向に沿って座標値(xP ,yP0)を
挟んで隣り合っている2つの位置におけるBのデータに
基づいて補間演算によって求める。上記処理を画像の全
ての画素について行うことにより、y方向についての電
子変倍処理が行われる。
【0102】x方向の画素数X、y方向の画素数Yの画
像(図9(A)参照)を表す画像データに対し、上記の
ようにy方向についての歪曲収差補正、倍率色収差補
正、電子変倍処理を行うことにより、空白又は濃度値が
不確定の画欠け領域を除いた画像領域は、図9(B)に
示すように、画像領域の外縁を形成する四辺のうちy方
向に沿った両端の二辺が湾曲した外縁形状となり、かつ
y方向に沿った画素数の最大値がYY’となる。
【0103】有効画像領域抽出部64は、先のオートセ
ットアップ処理のステップ222で演算された補正画欠
け量Δy’に従い、画像の中心位置を基準として、前記
画像領域のy方向に沿った両端から補正画欠け量Δy’
に対応する領域(画欠け部)を各々除外することで有効
画像領域を抽出する。これにより、有効画像領域抽出部
64からは、x方向に沿った画素数がXのままで、y方
向に沿った画素数のみが目標画素数YYに一致された画
像データが抽出される(図9(C)参照)。
【0104】上記のようにしてy方向についての画像処
理が行われると、コントローラ50は、1次元画像処理
部54から出力された画像データを、切替部52を介し
てフレームメモリ142に一旦記憶させた後に、ラスタ
スキャン方向と90°異なる方向に沿った順序で画像デ
ータが読み出されるように、メモリコントローラ138
を介して画像データの読出順序を制御し、読み出された
画像データを1次元画像処理部54に順に入力させる。
【0105】これにより、1次元画像処理部54におい
て、歪曲収差補正、倍率色収差補正及び電子変倍処理が
x方向について各々行われる。すなわち、1次元歪曲収
差補正量演算部58は、画像の中心位置を基準として、
入力された画像データの座標値が(xP ,yP0)の画素
に対し、座標(xP ,yP0)をキーにして、オートセッ
トアップエンジン144から通知された歪曲収差補正デ
ータの中から対応するx方向についての歪曲収差量Dx
(xP ,yP0)を検索し(なお、座標(xP ,yP0)に
おける歪曲収差量がデータとして記憶されていない場合
には、前記座標の周囲の位置における歪曲収差量に基づ
いて、座標(xP ,yP0)における歪曲収差量を補間演
算によって求める)、座標(xP ,yP0)の画素のR、
G、B各色の濃度値を表すデータR(xP ,yP0)、G
(xP ,yP0)、B(xP ,yP0)の座標を次式に従っ
て変換することを、全ての画素について行う。
【0106】R(xPR',yP0)←R(xP ,yP0) G(xPG,yP0)←G(xP ,yP0) B(xPB',yP0)←B(xP ,yP0) 但し、xPR’=xPG=xPB’=xP +Dx(xP
P0) また、1次元倍率色収差補正量演算部60Rは、x方向
についての歪曲収差補正前の座標値が(xP ,yP0)の
画素(x方向についての歪曲収差補正後の座標値が(x
PR',yP0)の画素)のRのデータに対し、座標(xP
P0)をキーにして、オートセットアップエンジン14
4から通知されたRの倍率色収差補正データの中から、
対応するRのx方向についての倍率色収差量ΔRx(x
P ,yP0)を検索し(なお、座標(xP ,yP0)におけ
る倍率色収差量がデータとして記憶されていない場合に
は、前述のように補間演算によって倍率色収差量を演算
する)、x方向についての歪曲収差補正後の座標値が
(xPR',yP0)の画素のRの濃度値を表すデータR(x
PR',yP0)の座標を次式に従って変換することを、全て
の画素について行う。
【0107】 R(xPR,yP0)←R(xPR',yP0) 但し、xPR=xPR’+ΔRx(xP ,yP0) =xP +Dx(xP ,yP0)+ΔRx(xP ,yP0) 更に、1次元倍率色収差補正量演算部60Bは、x方向
についての歪曲収差補正前の座標値が(xP ,yP0)の
画素(x方向についての歪曲収差補正後の座標値が(x
PR',yP0)の画素)のBのデータに対し、座標(xP
P0)をキーにして、オートセットアップエンジン14
4から通知されたBの倍率色収差補正データの中から、
対応するBのx方向についての倍率色収差量ΔBx(x
P ,yP0)を検索し、x方向についての歪曲収差補正後
の座標値が(xPB',yP0)の画素のBの濃度値を表すデ
ータB(xPB',yP0)の座標を次式に従って変換するこ
とを、全ての画素について行う。
【0108】 B(xPB,yP0)←B(xPB',yP0) 但し、xPB=xPB’+ΔBx(xP ,yP0) =xP +Dx(xP ,yP0)+ΔBx(xP ,yP0) 上記により、x方向についての歪曲収差補正、及びx方
向についてのR及びBの倍率色収差補正が行われ、画像
データが表す各画素の位置はR、G、B各色独立にx方
向に各々移動される。
【0109】1次元電子変倍処理部62は、先のオート
セットアップ処理のステップ220で演算されたx方向
の補正電子変倍率mx’に基づいて、原画像のx方向に
沿った画素数Xを画素数XX’(=X・mx')に変更し
たときの画像の各画素のx方向についての本来の位置
(以下、この位置を座標値(xP0,yP0)で表す)を求
める。
【0110】そして、座標値(xP0,yP0)の位置にお
けるRの濃度値を、歪曲収差補正及び倍率色収差補正を
経たデータR(xPR,yP0)のうち、x方向に沿って座
標値(xP0,yP0)を挟んで隣り合っている2つの位置
におけるRのデータに基づいて補間演算によって求め
る。また、座標値(xP0,yP0)の位置におけるGの濃
度値を、歪曲収差補正及び倍率色収差補正を経たデータ
G(xPG,yP0)のうち、x方向に沿って座標値
(xP0,yP0)を挟んで隣り合っている2つの位置にお
けるGのデータに基づいて補間演算によって求め、座標
値(xP0,yP0)の位置におけるBの濃度値を、歪曲収
差補正及び倍率色収差補正を経たデータB(xPB
P0)のうち、x方向に沿って座標値(xP0,yP0)を
挟んで隣り合っている2つの位置におけるBのデータに
基づいて補間演算によって求める。上記処理を画像の全
ての画素について行うことにより、x方向についての電
子変倍処理が行われる。
【0111】x方向の画素数X、y方向の画素数YYの
画像(図9(C)参照)を表す画像データに対し、上記
のようにx方向についての歪曲収差補正、倍率色収差補
正、電子変倍処理を行うことにより、空白又は濃度値が
不確定の画欠け領域を除いた画像領域は、図9(D)に
示すように、画像領域の外縁を形成する四辺のうちx方
向に沿った両端の二辺が湾曲した外縁形状となり、かつ
x方向に沿った画素数の最大値がXX’となる。
【0112】有効画像領域抽出部64は、先のオートセ
ットアップ処理で演算された補正画欠け量Δx’に従
い、画像の中心位置を基準として、前記画像領域のx方
向に沿った両端から補正画欠け量Δx’に対応する領域
(画欠け部)を各々除外することで有効画像領域を抽出
する。これにより、有効画像領域抽出部64からは、y
方向に沿った画素数が目標画素数YYに維持され、x方
向に沿った画素数も目標画素数XXに一致された画像デ
ータが抽出される(図9(E)参照)。これにより、画
像の中心位置を基準として、レンズの歪曲収差及び倍率
色収差による幾何学的歪み及び色ずれがx方向及びy方
向について各々高精度に補正され、画欠け領域除去後の
x方向及びy方向の画素数が目標画素数XX、YYに一
致するように電子変倍処理が行われ、かつ画欠け領域が
除去された画像データが得られる。
【0113】また、本実施形態では、細身仕上げを行う
ために、予めプリントサイズayをプリントサイズax
に比較して若干大きく設定しているので、原画像のx方
向のサイズに対するy方向のサイズの割合に比較して、
以上の結果得られた画像データが表わす画像のx方向の
サイズに対するy方向のサイズの割合は若干大きくな
る。従って、例えば、人物を正面から撮影して得られた
フィルム画像が読取対象画像である場合には、人物が実
際より細身の状態とされる。
【0114】すなわち、例えば、以上の結果得られた画
像データを用いて印刷を行う場合、予め設定されたプリ
ントサイズが原画像に対して縮小することが必要なサイ
ズであったときには、図10(A)に示すように、縮小
率はx方向の方がy方向より大きくなり、印刷された画
像における人物110' の方が原画像における人物11
0より細身の状態とされる。一方、予め設定されたプリ
ントサイズが原画像に対して拡大することが必要なサイ
ズであったときには、図10(B)に示すように、拡大
率はy方向の方がx方向より大きくなり、印刷された画
像における人物110''の方が原画像における人物11
0より細身の状態とされる。
【0115】コントローラ50は、1次元画像処理部5
4において、上記のようにしてx方向についての画像処
理も行われた画像データを、切替部52を介してその他
の画像処理部56へ入力する。その他の画像処理部56
では、入力された画像データに対し、オートセットアッ
プエンジン144から通知された処理条件に従って各種
の画像処理を各々行う。その他の画像処理部56で各種
の画像処理が行われた画像データは、出力用画像データ
としてイメージプロセッサ140から出力される。この
出力用画像データは、レーザプリンタ部18における印
画紙への画像の記録に用いられるか、又は拡張スロット
174を介してメモリカード等の情報記憶媒体に格納さ
れる。
【0116】以上詳細に説明したように、本実施形態に
係る画像処理方法及び画像処理装置では、歪曲収差補正
処理、倍率色収差補正処理、及び電子変倍処理の各画像
処理をx方向及びy方向の各方向別に実施すると共に、
x方向及びy方向の各々の各画像処理を単一の画像処理
手段(1次元歪曲収差補正量演算部58、1次元倍率色
収差補正量演算部60R、60B、及び1次元電子変倍
処理部62)によって行っているので、各画像処理を簡
易な構成で高速に行うことができる。
【0117】また、本実施形態に係る画像処理方法及び
画像処理装置では、電子変倍処理を行う際のx方向及び
y方向の各方向に対する電子変倍率を異ならせているの
で、予め規格化された所定のサイズとは異なるサイズの
プリントを生成することができ、柔軟性の高い電子変倍
処理を行うことができる。
【0118】なお、本実施形態では、オペレータによっ
て予め設定されたプリントサイズに応じて電子変倍処理
の変倍率を設定することにより細身仕上げを行う場合に
ついて説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、例えば、読取対象とするフィルム画像に人物が含
まれているか否かを周知の技術を用いて自動的に判断
し、人物が含まれている場合にのみ所定縦横比の細身仕
上げを実施する形態としてもよい。この場合、プリント
サイズを設定するために要する時間を省略することがで
きる。
【0119】また、本実施形態では、x方向とy方向と
で異ならせるパラメータとして電子変倍処理における電
子変倍率及びレンズの収差補正における補正係数を適用
した場合について説明したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、例えば、画像処理装置で用いられる各
種フィルタのフィルタ係数、シャープネス処理における
パラメータ等を適用する形態としてもよい。
【0120】また、本実施形態では、レンズの収差補正
(歪曲収差補正及び倍率色収差補正)や電子変倍処理を
x方向及びy方向の双方に対して実施する場合について
説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
例えば、レンズの収差補正及び電子変倍処理の少なくと
も一方をx方向及びy方向の何れか一方のみに行う形態
としてもよい。また、y方向に対するラインCCDによ
る色ずれの補正処理をy方向のみに対して実施する形態
としてもよい。
【0121】また、本実施形態では、オペレータによっ
て予め設定されたプリントサイズに応じて細身仕上げを
行う場合に本発明を適用した場合について説明したが、
これに限定されるものではなく、例えば、主走査方向及
び副走査方向の各々の読取解像度が異なる場合に本発明
を適用してもよい。例えば、エリアCCDで読み取った
画像をあるサイズにする場合は、通常、エリアCCDは
主走査方向及び副走査方向の各々の読取解像度が同一で
あるためx方向及びy方向の電子変倍率は各々同一にす
ればよいが、本実施形態のように、ラインCCDで読み
取った画像をあるサイズにする場合には、主走査方向及
び副走査方向の各々の読取解像度が異なる場合があるた
め、この場合にはx方向及びy方向の各々の電子変倍率
を変える必要がある。
【0122】また、上記ではイメージプロセッサ140
の有効画像領域抽出部64によって画欠け部の除去(有
効画像領域の抽出)を行う場合を説明したが、これに限
定されるものではない。例として図11に示すように、
1次元画像処理部54の入力側に切替部52と同様の構
成の切替部64を設けると共に、有効画像領域抽出部6
4を省略してイメージプロセッサ140を構成してもよ
い。この場合、コントローラ50は、y方向についての
歪曲収差補正、倍率色収差補正、及び電子変倍処理が行
われて1次元電子変倍処理部62から出力された画像デ
ータを、画欠け部を除去することなくフレームメモリ1
42に一旦記憶し、フレームメモリ142からの画像デ
ータの読み出し時に、y方向の両端の画欠け部が除去さ
れるようにメモリコントローラ138を介して画像デー
タの読出アドレスを制御する。
【0123】またx方向の両端の画欠け部の除去につい
ては、x方向についての歪曲収差補正、倍率色収差補
正、及び電子変倍処理が行われて1次元電子変倍処理部
62から出力された画像データを、画欠け部を除去する
ことなくフレームメモリ142に一旦記憶し、フレーム
メモリ142からの画像データの読み出し時に、x方向
の両端の画欠け部が除去されるようにメモリコントロー
ラ138を介して画像データの読出アドレスを制御す
る。読み出した画像データは、切替部64を切り替える
ことで、1次元画像処理部54を迂回してその他の画像
処理部56に入力することができる。
【0124】また、上記では処理対象の画像データが、
レンズ付きフィルムによって写真フィルムに撮影記録さ
れたフィルム画像を表す画像データである場合にのみ、
レンズの特性に起因する画質の劣化の補正を行うように
していたが、これに限定されるものではなく、処理対象
の画像データが、例えば比較的安価なコンパクトカメラ
等のように、レンズの特性に起因する画質の低下度合い
が大きいカメラによって写真フィルムに撮影記録された
フィルム画像を表す画像データである場合や、レンズの
特性に起因する画質の低下度合いが大きいデジタルカメ
ラによる撮像によって情報記録媒体に格納された画像デ
ータである場合にも上記の補正を行うようにしてもよ
い。また、レンズの特性に起因する画質の低下度合いの
大小に拘らず、レンズを用いて記録材料に記録された画
像を表す全ての画像データや、レンズを用いた撮像によ
って得られた全ての画像データに対して上記の補正を行
うようにしてもよい。
【0125】また、上記では歪曲収差補正、倍率色収差
補正、電子変倍処理、有効画像領域抽出処理をy方向に
ついて行った後に、上記の補正及び処理をx方向につい
て行っていたが、これは、特定のLFが、レンズの像面
湾曲収差を考慮し、写真フィルムをy方向に沿って湾曲
させた状態で画像を露光記録するように構成されてお
り、これに伴い、前記特定のLFによって写真フィルム
に露光記録された画像は、x方向よりもy方向の方が画
像の幾何学的歪み等が小さくなることに基づいている
(図9(B)においても、補正画欠け量Δy’がy方向
に沿った両端の辺の湾曲量よりも大きくされている)。
従って、前述の補正及び処理は、x方向について行った
後にy方向について行うようにしてもよいし、レンズの
種類、或いはLFを含むカメラの種類等に応じて処理方
向の順序(y方向→x方向、x方向→y方向)を切り替
えるようにしてもよい。
【0126】更に、上記では1次元画像処理部54にお
いて、レンズの歪曲収差に起因する画像の幾何学的歪み
及びレンズの倍率色収差に起因する画像の色ずれを各々
補正する場合を説明したが、これに限定されるものでは
なく、1次元画像処理部54において、上記2つの補正
の何れか一方のみを行うようにしてもよい。
【0127】また、処理対象の画像データとして、ライ
ンCCDスキャナ14等の画像読取装置によって写真フ
ィルム等の記録材料に記録された画像を読み取ることに
よって得られた画像データを用いる場合には、前記画像
読取装置に設けられているレンズの特性に起因する画質
の低下も併せて補正するようにしてもよい。
【0128】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の画像
処理方法は、画像記録媒体に記録された画像を表わす画
像データに対して第一の方向及び該第一の方向と交差す
る第二の方向の少なくとも一方について画像処理を行っ
ているので、画像データに対する画像処理を高速に行う
ことができると共に、画像処理を第一の方向及び第二の
方向の双方について行う場合、第一の方向及び第二の方
向の各々についての画像処理の内容を変更しているの
で、画像処理の内容を変更しない場合に比較して、より
柔軟性が高い画像処理を行うことができる、という優れ
た効果を有する。
【0129】また、請求項2記載の画像処理方法は、第
一の方向及び第二の方向の各々について画像処理に関す
るパラメータの値を変更することによって画像処理の内
容を変更しているので、パラメータの値を変更するのみ
の簡易な方法で柔軟性が高い画像処理を行うことができ
る、という優れた効果を有する。
【0130】また、請求項3記載の画像処理装置は、画
像記録媒体に記録された画像を表わす画像データに対し
て第一の方向及び該第一の方向と交差する第二の方向の
少なくとも一方について画像処理を行っているので、画
像データに対する画像処理を高速に行うことができ、か
つ画像処理を第一の方向及び第二の方向の双方について
行う場合、第一の方向及び第二の方向の各々についての
画像処理の内容を変更しているので、画像処理の内容を
変更しない場合に比較して、より柔軟性が高い画像処理
を行うことができると共に、第一の方向及び第二の方向
の双方について画像処理を行う場合には、第一の方向及
び第二の方向の各々についての画像処理を単一の画像処
理手段によって行うことができるので、画像処理装置を
簡易な構成とすることができる、という優れた効果を有
する。
【0131】さらに、請求項4記載の画像処理装置は、
第一の方向及び第二の方向の各々について画像処理に関
するパラメータの値を変更することによって画像処理の
内容を変更しているので、請求項2記載の発明と同様
に、パラメータの値を変更するのみの簡易な手段で柔軟
性が高い画像処理を行うことができる、という優れた効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るディジタルラボシステムの概
略ブロック図である。
【図2】ディジタルラボシステムの外観を示す斜視図で
ある。
【図3】画像処理部の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図4】イメージプロセッサの概略構成を示すブロック
図である。
【図5】(A)はフィルム画像に対して設定したxy座
標系、(B)はxP P 座標系を各々示す概念図であ
る。
【図6】オートセットアップエンジンで実行されるオー
トセットアップ処理の内容を示すフローチャートであ
る。
【図7】図6のオートセットアップ処理の途中で実行さ
れる電子変倍率演算ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図8】電子変倍率の演算を説明するための、(A)は
原画像、(B)はy方向にのみLF収差補正(歪曲収差
補正、倍率色収差補正)及び電子変倍処理を行った画
像、(C)はx方向にのみLF収差補正及び電子変倍処
理を行った画像の外縁の形状を各々示す概念図である。
【図9】1次元画像処理部の作用を説明するための、
(A)は原画像、(B)はy方向についてLF収差補正
及び電子変倍処理を行った画像、(C)はy方向の画欠
け部を除去した画像、(D)はx方向についてもLF収
差補正及び電子変倍処理を行った画像、(E)はy方向
の画欠け部を除去した出力画像の外縁の形状を各々示す
概念図である。
【図10】(A)は原画像を電子変倍処理により縮小し
た場合の細身仕上げの状態を、(B)は原画像を電子変
倍処理により拡大した場合の細身仕上げの状態を各々示
すイメージ図である。
【図11】イメージプロセッサの他の構成を示す概略ブ
ロック図である。
【図12】(A)はレンズの歪曲収差に起因する画像の
幾何学的歪み、(B)は歪曲収差補正後の画像データが
表す画像の外縁形状を各々示すイメージ図である。
【符号の説明】
10 ディジタルラボシステム 16 画像処理部(画像処理装置) 50 コントローラ(制御手段) 54 1次元画像処理部 58 1次元歪曲収差補正量演算部(画像処理手段) 60R 1次元倍率色収差補正量演算部(画像処理手
段) 60B 1次元倍率色収差補正量演算部(画像処理手
段) 62 1次元電子変倍処理部(画像処理手段) 64 有効画像領域抽出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C062 AA01 AB03 AB17 AB22 AB41 AB42 AC07 AC08 AC21 AC24 BA00 BA04 BD00 5C065 AA07 BB48 CC01 CC08 CC09 DD02 EE12 GG13 GG30 HH02 5C076 AA21 AA22 AA31 AA40 BA06 BB25 CB01 5C077 LL01 LL18 MP08 PP03 PP05 PP20 PP32 PP39 PP47 PP58 PP60 PP61 PP65 PP71 PQ08 PQ12 PQ25 RR19 TT10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像記録媒体に記録された画像を表わす
    画像データに対して第一の方向及び該第一の方向と交差
    する第二の方向の少なくとも一方について画像処理を行
    うと共に、前記画像処理を前記第一の方向及び前記第二
    の方向の双方について行う場合に、前記第一の方向及び
    前記第二の方向の各々についての画像処理の内容を変更
    する画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記第一の方向及び前記第二の方向の各
    々について画像処理に関するパラメータの値を変更する
    ことによって前記画像処理の内容を変更することを特徴
    とする請求項1記載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 画像記録媒体に記録された画像を表わす
    画像データに対して単一の方向について画像処理を行う
    画像処理手段と、 前記画像データに対して第一の方向及び該第一の方向と
    交差する第二の方向の少なくとも一方について画像処理
    が行われるように前記画像処理手段を制御すると共に、
    前記画像処理が前記第一の方向及び前記第二の方向の双
    方について行われるように前記画像処理手段を制御する
    場合、前記第一の方向及び前記第二の方向の各々につい
    ての画像処理の内容を変更する制御手段と、 を備えた画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記第一の方向及び前
    記第二の方向の各々について画像処理に関するパラメー
    タの値を変更することによって前記画像処理の内容を変
    更することを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記画像処理に関するパラメータが、使
    用するフィルタのフィルタ係数、シャープネス処理の係
    数、収差補正処理の補正係数、及び電子変倍処理の電子
    変倍率の少なくとも1つであることを特徴とする請求項
    4記載の画像処理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007159045A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Nagasaki Univ 画像データ処理方法及び装置
JP2009170970A (ja) * 2008-01-10 2009-07-30 Canon Inc 画像処理方法、画像処理装置、システム
JP2013089113A (ja) * 2011-10-20 2013-05-13 Olympus Corp 画像処理装置および画像処理方法

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