JP2000003437A - 収差補正方法、電子スチルカメラ及び画像処理システム - Google Patents

収差補正方法、電子スチルカメラ及び画像処理システム

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JP2000003437A
JP2000003437A JP10168324A JP16832498A JP2000003437A JP 2000003437 A JP2000003437 A JP 2000003437A JP 10168324 A JP10168324 A JP 10168324A JP 16832498 A JP16832498 A JP 16832498A JP 2000003437 A JP2000003437 A JP 2000003437A
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data
image
aberration
lens
color
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Toru Matama
徹 真玉
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N9/00Details of colour television systems
    • H04N9/11Scanning of colour motion picture films, e.g. for telecine

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  • Image Processing (AREA)
  • Color Television Image Signal Generators (AREA)
  • Studio Devices (AREA)
  • Cameras In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 輝度信号及び色差信号で表した画像データに
対し収差補正を行う。 【解決手段】 撮影時のレンズの識別データと輝度信号
及び色差信号で表された画像データとがデジタルカメラ
34から画像処理部16に取り込まれ、補正パラメータ
演算部80により前記識別データに応じた収差情報が読
み出される。そして、収差情報及び解像度情報に基づい
て、レンズの歪曲収差に起因した画像の歪みを補正する
パラメータと、倍率色収差に起因した画像の色にじみを
補正するパラメータとが算出される。さらに、収差補正
部86によって、各パラメータを用いて、輝度信号及び
色差信号で表した画像データに対し、歪曲収差補正及び
倍率色収差補正が行われる。なお、倍率色収差補正時に
は、一旦RBデータに変換する。これにより、レンズの
収差に起因した画質低下を補正した画像データを得るこ
とができ、プリント画像の画質を良好に保持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、収差補正方法、電
子スチルカメラ及び画像処理システムに係り、より詳し
くは、レンズを介して投影された被写体の像を撮像して
得られた、輝度データ及び色差データで表された画像デ
ータを対象とする収差補正方法、被写体の像を撮像する
電子スチルカメラ、及び輝度データ及び色差データで表
された画像データを対象として画像処理を行う画像処理
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、CCDにより被写体を撮像して該
被写体のデジタル画像データを得るデジタルカメラが普
及しつつある。このデジタルカメラでは、撮像で得られ
た被写体のデジタル画像データは、PCカードと呼ばれ
る小型着脱式の記憶媒体に記憶され該PCカードを介し
てパーソナルコンピュータ(パソコン)等に入力された
り、一旦該デジタルカメラに内蔵のメモリに蓄積され専
用のケーブルを介してパソコン等に入力される。そし
て、パソコンに付属のディスプレイに、撮像で得られた
被写体の画像が表示される。また、近年では、被写体の
画像を表示するための液晶モニタ等のディスプレイを備
えたデジタルカメラも販売されている。
【0003】このようなデジタルカメラにおいても、一
般的なカメラと同様に、撮像で得られた画像の画質を良
好に保持しつつ、装置コストを低減することが要求され
る。カメラにおいて装置コストを低減するには、廉価な
レンズを採用することが一般的である。
【0004】このように廉価なレンズを採用する場合、
該レンズの収差に起因して、撮像で得られた画像の画質
を良好に保持できないおそれがある。即ち、レンズの歪
曲収差に起因して、図9(A)に示すように破線で表す
格子状の被写体に対して実線で表す樽型の像が得られた
り、図9(B)に示すように破線で表す格子状の被写体
に対して実線で表す糸巻型の像が得られたりする。ま
た、レンズの倍率色収差に起因して、図10に示すよう
に被写体像の黒白の境界部分に赤や青の色にじみが生じ
る。このため、上記のようなレンズの収差に起因した被
写体像の画質低下を補正することが望まれる。
【0005】ところが、一般的にデジタルカメラでは、
撮像で得られたデジタル画像データとして、輝度データ
及び色差データで表されたデジタル画像データが用いら
れる。また、フォトCDに記録されたデジタル画像デー
タも、輝度データ及び色差データで表されたものが多
い。そこで、輝度データ及び色差データで表されたデジ
タル画像データに対して補正を行うことが待望される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解消するために成されたものであり、輝度データ及び
色差データで表されたデジタル画像データに対し、レン
ズの収差に起因した画質低下の補正を円滑に行うことが
できる収差補正方法、画像処理システムを提供し、円滑
な補正を可能とする画像データを記録媒体に保存する電
子スチルカメラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の収差補正方法は、被写体を投影する
レンズの収差に関する情報を取得し、取得した前記レン
ズの収差に関する情報に基づいて、前記レンズを介して
投影された被写体の像を撮像して得られた、前記被写体
の像を輝度データ及び色差データで表す画像データに対
し、該画像データが表す被写体像の前記レンズの収差に
起因する画質の低下を補正する、ことを特徴とする。
【0008】また、請求項2記載の収差補正方法では、
請求項1記載の収差補正方法において、前記レンズの収
差は歪曲収差及び倍率色収差の少なくとも一方であり、
歪曲収差に起因する前記被写体像の歪み及び倍率色収差
に起因する前記被写体像の色にじみの少なくとも一方を
補正することを特徴とする。
【0009】また、請求項3記載の収差補正方法では、
請求項1又は請求項2に記載の収差補正方法において、
前記画像データの色差データの解像度に応じて、前記補
正のパラメータを切り替えることを特徴とする。
【0010】また、請求項4記載の収差補正方法では、
請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の収差補正方
法において、前記画像データは、輝度データが基準色の
データを表し色差データが基準色と非基準色との差を表
すデータであり、少なくともレンズの倍率色収差に起因
する前記被写体像の色にじみを補正する場合、色差デー
タに輝度データを加算することで非基準色を表すデータ
を生成し、該生成したデータ及び輝度データに対して補
正を行うことを特徴とする。
【0011】また、請求項5記載の電子スチルカメラ
は、撮像により得られる被写体の像を輝度データ及び色
差データで表す画像データは、前記輝度データが基準色
のデータを表し、前記色差データが基準色と非基準色と
の差を表しており、該輝度データ及び色差データで表さ
れた画像データを記録媒体に保存することを特徴とす
る。
【0012】また、請求項6記載の画像処理システム
は、レンズを介して投影された被写体の像を撮像して得
られ記録媒体に記録された、基準色のデータを表す輝度
データ及び基準色と非基準色との差を表す色差データに
対し、該輝度データ及び色差データが表す被写体像の前
記レンズの収差に起因する画質の低下を補正することを
特徴とする。
【0013】上記請求項1記載の収差補正方法では、ま
ず、被写体を投影するレンズの収差に関する情報を取得
する。ここでは例えば、予め各種のレンズの収差に関す
る情報をレンズの識別情報毎に記憶しておいて、対象の
レンズの識別情報を得て、該識別情報に対応するレンズ
の収差に関する情報を取得しても良いし、対象のレンズ
の収差に関する情報を直接取得しても良い。なお、レン
ズの収差に関する情報としては、レンズの収差を表す情
報でも良いし、レンズの収差を補正するための補正のパ
ラメータでも良い。
【0014】次に、上記取得したレンズの収差に関する
情報に基づいて、レンズを介して投影された被写体の像
を撮像して得られた、被写体の像を輝度データ及び色差
データで表す画像データに対し、該画像データが表す被
写体像のレンズの収差に起因する画質の低下を補正す
る。
【0015】即ち、レンズの収差に関する情報として、
レンズの収差を表す情報を取得した場合は、該収差に起
因して発生する被写体像の画質の低下を補正するための
補正のパラメータを求め、求めた補正のパラメータに従
って、被写体の像を表す画像データ(輝度データ及び色
差データ)に対し補正を行う。また、レンズの収差に関
する情報として、レンズの収差を補正するための補正の
パラメータを取得した場合は、該補正のパラメータに従
って、被写体の像を表す画像データ(輝度データ及び色
差データ)に対し補正を行う。
【0016】このようにして、輝度データ及び色差デー
タで表された画像データが表す被写体像のレンズの収差
に起因する画質の低下を補正するので、収差が大きい廉
価なレンズを用いて被写体を撮像した場合でも、該撮像
で得られた輝度データ及び色差データで表された画像デ
ータに対し上記補正が行われ、該画像データより再現さ
れる画像の画質を良好に保持することができる。即ち、
コスト低減を図るべく廉価なレンズを用いた場合でも、
再現される画像の画質を良好に保持することができる。
【0017】上記レンズの収差としては、請求項2に記
載したように、歪曲収差及び倍率色収差の少なくとも一
方が挙げられる。即ち、歪曲収差に起因する被写体像の
歪み及び倍率色収差に起因する被写体像の色にじみの少
なくとも一方を補正することが望ましい。もちろん、上
記被写体像の歪みと色にじみの両方を補正することが最
も望ましい。
【0018】ところで、一般的に色差データは所定の規
則で間引かれることが多く、色差データの解像度は輝度
データの解像度よりも低いことがある。このような場合
には、請求項3に記載したように、色差データの解像度
に応じて補正のパラメータを切り替えることが望まし
く、色差データを解像度に応じて適切に補正することが
できる。
【0019】請求項4記載の発明では、画像データは、
輝度データが基準色のデータを表し色差データが基準色
と非基準色との差を表すデータである。ここで、少なく
ともレンズの倍率色収差に起因する被写体像の色にじみ
を補正する場合に、色差データに輝度データを加算する
ことで非基準色を表すデータを生成し、該生成したデー
タ及び輝度データに対して補正を行う。
【0020】即ち、RGB表色系で表されるRGBデー
タを例にとると、輝度データが基準色としての緑(G)
のデータを表し、色差データがこの基準色(G)と非基
準色(赤(R)、青(B))との差を表す。ここで、色
差データに輝度データを加算することで非基準色(R、
B)を表すデータを生成し、該生成したデータ(=R、
Bを表すデータ)及び輝度データ(=Gを表すデータ)
に対して補正を行う。
【0021】このように少なくとも被写体像の色にじみ
を補正する場合、基準色と非基準色の各々を表すデータ
に対して補正を行う。特に、被写体像の色にじみの補正
については、基準色と非基準色の各々を表すデータに対
して行った方が、輝度データ及び色差データに対して行
うよりも、補正の性能が良いとされている。従って、被
写体像の色にじみの補正については、より良い補正性能
を得ることができる。
【0022】なお、補正後の非基準色を表すデータから
補正後の輝度データを単純に減算することで色差データ
を生成することができる。即ち、補正後の色差データを
簡単な演算で求めることができる。
【0023】上記のように被写体の像を輝度データ及び
色差データで表す画像データに対し、記録媒体への保存
やレンズの収差に起因する画質低下の補正を行うものと
して、以下の請求項5記載の電子スチルカメラ、請求項
6記載の画像処理システムを挙げることができる。
【0024】請求項5記載の電子スチルカメラでは、該
電子スチルカメラを用いた撮像により得られる被写体の
像を輝度データ及び色差データで表す画像データは、輝
度データが基準色のデータを表し、色差データが基準色
と非基準色との差を表している。この電子スチルカメラ
は、該輝度データ及び色差データで表された画像データ
を、フロッピーディスクやメモリカード等の記録媒体に
保存(記憶)する。
【0025】請求項6記載の画像処理システムは、レン
ズを介して投影された被写体の像を撮像して得られ記録
媒体に記録された、基準色のデータを表す輝度データ及
び基準色と非基準色との差を表す色差データに対し、該
輝度データ及び色差データが表す被写体像のレンズの収
差に起因する画質の低下を補正する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して発明の実施
形態を説明する。
【0027】[第1実施形態] (ディジタルラボシステムの概略構成)図1及び図2に
は、本実施形態に係るディジタルラボシステム10の概
略構成が示されている。
【0028】図1に示すように、このディジタルラボシ
ステム10は、ラインCCDスキャナ14、画像処理部
16、レーザプリンタ部18、及びプロセッサ部20を
含んで構成されており、ラインCCDスキャナ14と画
像処理部16は、図2に示す入力部26として一体化さ
れており、レーザプリンタ部18及びプロセッサ部20
は、図2に示す出力部28として一体化されている。
【0029】ラインCCDスキャナ14は、ネガフィル
ムやリバーサルフィルム等の写真フィルムに記録されて
いるコマ画像を読み取るためのものであり、例えば13
5サイズの写真フィルム、110サイズの写真フィル
ム、及び透明な磁気層が形成された写真フィルム(24
0サイズの写真フィルム:所謂APSフィルム)、12
0サイズ及び220サイズ(ブローニサイズ)の写真フ
ィルムのコマ画像を読取対象とすることができる。ライ
ンCCDスキャナ14では、光源66から射出された光
が光拡散板72により拡散光とされ、フィルムキャリア
74上の写真フィルム68のコマ画像に照射される。コ
マ画像を透過した光はレンズユニット76に入射され、
該レンズユニット76により上記透過光による像がライ
ンCCD30の受光面に結像される。ここで結像したコ
マ画像がラインCCD30により読み取られ、この読み
取りで得られた画像データはA/D変換部32でA/D
変換された後、画像処理部16へ出力される。
【0030】画像処理部16は、ラインCCDスキャナ
14から出力された画像データ(スキャン画像データ)
が入力されると共に、デジタルカメラ34等での撮像に
よって得られた画像データ、原稿(例えば反射原稿等)
をスキャナ36(フラットベット型)で読み取ることで
得られた画像データ、他のコンピュータで生成され、フ
ロッピディスクドライブ38、MOドライブ又はCDド
ライブ40に記録された画像データ、及びモデム42を
介して受信する通信画像データ等(以下、これらをファ
イル画像データと総称する)を、外部から入力できるよ
う構成されている。
【0031】画像処理部16については後に詳述する
が、この画像処理部16では、入力された画像データに
対して、歪曲収差補正、倍率色収差補正、ハイパーシャ
ープネス処理等の各種の画像処理が行われ、画像処理後
の画像データは記録用画像データとしてレーザプリンタ
部18へ出力される。また、画像処理部16は、画像処
理を行った画像データを画像ファイルとして外部へ出力
する(例えばFD、MO、CD等の記憶媒体に出力した
り、通信回線を介して他の情報処理機器へ送信する等)
ことも可能とされている。
【0032】レーザプリンタ部18はR、G、Bのレー
ザ光源52を備えており、レーザドライバ54を制御し
て、画像処理部16から入力された記録用画像データ
(一旦、画像メモリ56に記憶される)に応じて変調し
たレーザ光を印画紙に照射して、走査露光(本実施の形
態では、主としてポリゴンミラー58、fθレンズ60
を用いた光学系)によって印画紙62に画像を記録す
る。また、プロセッサ部20は、レーザプリンタ部18
で走査露光によって画像が記録された印画紙62に対
し、発色現像、漂白定着、水洗、乾燥の各処理を施す。
これにより、印画紙上に画像が形成される。
【0033】(画像処理部の構成)次に、図3を用いて
画像処理部16の構成を説明する。図3に示すように、
画像処理部16には、入力された画像データに対しカラ
ーバランス調整、コントラスト調整(色階調処理)、暗
時補正、欠陥画素補正、シェーディング補正等の処理を
行う前処理部82と、撮像時のレンズに起因した歪曲収
差及び倍率色収差の補正を行う収差補正部86と、輝度
強調型シャープネス強調処理を行うシャープネス強調処
理部96と、輝度データ(Y)及び色差データ(Cr、
Cb)で表された画像データをRGBデータに変換する
RGB変換部98と、後述する撮像で用いられるレンズ
の収差情報がレンズの識別データ毎に予め記憶され、収
差補正前の画像データや収差補正及びシャープネス強調
処理後の画像データ等を記憶するための記憶部84と、
レンズの収差情報及び画像の解像度情報に基づいて収差
補正パラメータを演算する補正パラメータ演算部80と
が設けられている。記憶部84はハードディスク等の不
揮発性メモリで構成されている。なお、図3では、各種
データや情報の入出力をわかり易くするため、記憶部8
4を記憶部84A、84B、84Cに分けて記載してい
るが、実際には記憶部84は1台の記憶装置(例えばハ
ードディスク)により構成しても良いし、複数台の記憶
装置により構成しても良い。
【0034】収差補正部86には、歪曲収差の補正を行
う歪曲収差補正部86Aと、G色を基準としてR色の倍
率色収差の補正を行うR倍率色収差補正部86Bと、G
色を基準としてB色の倍率色収差の補正を行うB倍率色
収差補正部86Cとが設けられている。また、シャープ
ネス強調処理部96には、ローパスフィルタ(LPF)
88と、減算器90と、加算器94と、ゲイン増幅器9
2とが設けられている。
【0035】(本実施形態の作用)以下、本実施形態の
作用として、レンズを介して投影された被写体の像を、
デジタルカメラ34により撮像して得られた画像データ
(輝度データ(Y)及び色差データ(Cb、Cr)で表
された画像データ、以下、YCデータと略称する)を画
像処理部16に入力し、画像処理部16において、前記
画像データに対し歪曲収差及び倍率色収差の補正と輝度
強調型シャープネス強調処理とを行って、処理後の画像
データをモニタ16M及びデジタルプリンタ部18に出
力する例を説明する。
【0036】デジタルカメラ34により被写体を撮像す
ると、デジタルカメラ34内のCCDよりRGBデータ
が出力され、該デジタルカメラ34内でRGBデータか
らYCデータへの変換が行われ、変換後のYCデータ
が、内蔵されたメモリに記憶される。
【0037】一般的なデジタルカメラでは、以下の
(1)式、(2)式、(3)式によりRGBデータから
YCデータへ変換される。
【0038】 Y=0.3R+0.6G+0.1B ・・・(1) Cb=B−Y ・・・(2) Cr=R−Y ・・・(3) ここで、輝度データYは、人間の明るさに対する感度に
応じてRGBデータを重み付けして求められる。この輝
度データYの特性はデジタルカメラ34のCCDの構造
やY生成信号処理アルゴリズムに依存して変化する。例
えば、CCDが単板CCDである場合、RGBの画素配
列が市松模様状になっている場合とストライプ状になっ
ている場合とで、輝度データYの特性は異なる。また、
色差データCb、Crに対しては人間の感度が鈍いた
め、該色差データCb、Crは所定の間引き率で間引か
れており、輝度データYに対し色差データCb、Crは
その画素密度が低い。
【0039】オペレータがデジタルカメラ34の出力端
子と画像処理部16の入力端子とを通信ケーブルで接続
し、キーボード16Kにより画像処理の開始指示を行う
と、画像処理部16において図4の処理ルーチンが実行
開始される。なお、図4の処理ルーチンには、画像処理
部16の各部が行う処理が時系列に沿って順に示されて
いる。
【0040】図4のステップ102では、撮像で得られ
たYCデータ及び撮像で用いられたレンズの識別データ
を、通信ケーブルを介してデジタルカメラ34から前処
理部82へ取り込み、次のステップ104では前処理部
82によりYCデータに対し、カラーバランス調整、コ
ントラスト調整(色階調処理)、暗時補正、欠陥画素補
正、シェーディング補正等の処理を、LUTやマトリク
ス(MTX)演算等の周知の方法で行う。なお、上記の
ような画像処理では、YCデータを図11に示すような
仮想的な二次元座標系(x,y)に展開し、各画素に対
応するYCデータに対して画像処理を行う。上記画像処
理により、輝度データYと色差データCr、Cbの各々
について、図11のx軸方向、y軸方向の各々の解像度
情報及び図11の二次元座標系における撮像中心座標
(x0 ,y0 )が得られる。
【0041】次のステップ106では上記画像処理後の
画像データを記憶部84Aに記憶し、次のステップ10
8ではレンズの識別データ、撮像中心座標(x0
0 )の情報、及び輝度データYと色差データCr、C
bの各々についてのx軸方向、y軸方向の解像度情報を
前処理部82から補正パラメータ演算部80へ取り込
む。なお、ステップ106では画像データを圧縮して記
憶しても良い。
【0042】次のステップ110では上記取り込んだレ
ンズの識別データに対応する収差情報を記憶部84Bか
ら取り込み、次のステップ112では補正パラメータ演
算部80によって、以下に述べる図5の補正パラメータ
の演算処理を行う。
【0043】図5のステップ132では、後述する歪曲
収差補正処理で用いられる、レンズの歪曲収差に起因し
た画像の歪みを補正するための歪曲収差補正パラメータ
を、図11の二次元座標系における各画素について周知
の方法により算出する。
【0044】例えば、図11の二次元座標系における撮
像中心座標(x0 ,y0 )を原点とするレンズの歪曲収
差情報及び解像度情報より、図11の二次元座標系にお
ける各画素の位置における歪曲量を求め、該歪曲量だけ
補正するためのx軸方向、y軸方向の各々の座標変換量
を各画素毎に求める。そして、求めた座標変換量だけ各
画素を座標変換したときの状態で、図11の二次元座標
系における各画素位置(本来の画素位置)における画像
データ(輝度データY、色差データCr、Cbの各値)
を補間演算で求めるための補正パラメータを求める。
【0045】即ち、図12に示すように、画素Tの画像
データd(x,y)は、座標変換後に該画素Tの周囲に
存在する4個の画素の濃度値d(m,n)、d(m+
1,n)、d(m,n+1)、d(m+1,n+1)に
基づき、以下の(4)式に従って補間演算により求めら
れる。
【0046】 d(x,y) =d(m,n)(1−α)(1−β)+d(m+1,n) α(1−β) +d(m,n+1)(1−α)β+d(m+1,n+1) αβ …(4) なお、α及びβは、座標変換前の画像データが表す画素
の位置と座標変換後の画像データが表す画素の位置との
偏差を表している。
【0047】そこで、本実施形態では、補正パラメータ
として、(4)式に従って変換するためのデータ、すな
わち(4)式による画像データd(x,y)への変換に
おいて、画像データを参照すべき画素のアドレスを表す
データm、n及び定数α、βを求める。
【0048】上記(4)式に従って各画素の画像データ
を変換することは、実質的に、歪曲収差の方向と逆の方
向に画像が歪むように画像データを補正することに相当
する。
【0049】このようなステップ132の処理を、Y、
Cb、Crの各データについてそれぞれ実行していく。
そして、Y、Cb、Crの各データについてステップ1
32の処理が完了すると、ステップ134で肯定判定さ
れ、ステップ136へ進む。このとき、Y、Cb、Cr
の各データについて、各画素毎の歪曲収差補正パラメー
タ(データm、n及び定数α、β)が得られる。
【0050】ところで、レンズの歪曲収差に起因して図
8(A)のように歪んだ画像P1を表す画像データに対
して補正を行うケースを考えると、図8(B)のように
歪みが無い画像P2を表す画像データが得られるが、図
8(B)に一点鎖線で示す有効な画像領域A’を元の画
像領域Aに拡大する拡大処理(画素密度変換)を行う必
要が有る。また、レンズの歪曲収差に起因して図9
(A)のように樽型の歪みがある画像を表す画像データ
に対して補正を行うケースでは、縮小処理を行う必要が
有る。
【0051】こうしたことから、図5のステップ136
では、上記のような歪曲収差に起因した歪みの補正後に
実行すべき拡大/縮小処理での拡縮倍率を設定する。
【0052】次のステップ138では、後述する倍率色
収差補正処理で用いられる、レンズの倍率色収差に起因
した色にじみを補正するための倍率色収差補正パラメー
タを算出する。
【0053】一般的に倍率色収差補正は、YCデータに
対して実行するよりも、RGBデータで表された画像デ
ータ(RGBデータ)に対して実行する方が、補正性能
が良いとされている。このため、デジタルカメラ34か
ら入力されたYCデータをRGBデータに逆変換し、逆
変換後のRGBデータに対して倍率色収差補正を行うこ
とが考えられる。
【0054】しかし、現実には、各種のデジタルカメラ
では、その機種毎に様々なデータ処理方法でCCDから
の出力(RGBデータ)をYCデータに変換しているた
め、その逆変換の標準的な方法は無く、逆変換自体が非
現実的である。
【0055】そこで、本実施形態では、後述する倍率色
収差補正処理(図7)において、R倍率色収差補正部8
6B及びB倍率色収差補正部86Cによって、輝度デー
タY及び色差データCr、Cbで表された画像データを
それぞれRデータ、Bデータへ変換し、変換後のRデー
タ、Bデータに対して倍率色収差補正処理を行う。
【0056】このためステップ138では、RGBデー
タにおいてGデータを基準としてRデータ、Bデータの
倍率色収差補正パラメータを算出する。ここでは、図1
1の二次元座標系における撮像中心座標(x0 ,y0
を原点とする、Rデータ、Bデータについての倍率色収
差情報及び解像度情報より、図11の二次元座標系にお
ける各画素の位置における倍率色収差に起因したズレ量
を求め、該ズレ量だけ補正するためのx軸方向、y軸方
向の各々の座標変換量を各画素毎に求める。そして、求
めた座標変換量だけ各画素を座標変換したときの状態
で、図11の二次元座標系における各画素位置(本来の
画素位置)における画像データ(Rデータ、Bデータ)
を補間演算で求めるための補正パラメータ(上記式
(4)のデータm、n及び定数α、β)を求める。
【0057】このようなステップ138の処理を、Rデ
ータ、Bデータの各々について実行していく。そして、
Rデータ、Bデータの各々についてステップ138の処
理が完了すると、図5の処理を終了する。このとき、R
データ、Bデータの各々について、各画素毎の倍率色収
差補正パラメータ(データm、n及び定数α、β)が得
られる。
【0058】図4の主ルーチンへリターンして、次のス
テップ114では、ステップ106で記憶した画像デー
タを記憶部84Aから読み出す。なお、上記ステップ1
06で画像データを圧縮して記憶した場合は、上記読み
出し後、圧縮された画像データを伸張して、圧縮前の画
像データに復元する。
【0059】次のステップ116では歪曲収差補正部8
6Aによって、以下に述べる図6の歪曲収差補正処理を
行う。図6のステップ152、154では、Y、Cb、
Crのうち1つの対象データについて、ステップ112
で得られた歪曲収差補正パラメータを用いて、歪曲収差
に起因した画像歪みの補正を各画素毎に実行していく。
これにより、図8(A)に示すように画像の周縁部に近
づくに従い、内側に凸となる歪曲が大きくなる画像を表
す画像データは、図8(B)に示すように歪曲が無い画
像を表す画像データに補正される。
【0060】次のステップ156、158では、対象デ
ータについて、図5のステップ138で得られた拡縮倍
率に従い拡大又は縮小処理(画素密度変換処理)を各画
素毎に実行していく。これにより、図8(B)にて一点
鎖線で示す画像領域A’が画像領域Aに拡大される。そ
して、次のステップ160では有効領域外、即ち図8
(B)で画像領域Aの外部領域に対応するデータを切り
捨てる。これにより、対象データについて、歪曲収差に
起因した画像歪みが補正された画像を表す画像データが
得られる。
【0061】以後、ステップ152へ戻り、未処理のデ
ータについてステップ152〜162の処理を繰り返
す。そして、Y、Cb、Crの各データについて処理が
完了したら、図6の処理を終了する。
【0062】次に、図4の主ルーチンへリターンして、
次のステップ118では、R倍率色収差補正部86B及
びB倍率色収差補正部86Cによって、以下に述べる図
7の倍率色収差補正のサブルーチンを実行する。
【0063】図7のステップ172、174では、以下
の式(5)、(6)に従い、輝度データY及び色差デー
タCr、Cbで表された画像データを、各画素について
Rデータ、Bデータへ変換する。この変換では解像度変
換は不要であり、簡単に実行可能である。
【0064】R=Cr+Y ・・・(5) B=Cb+Y ・・・(6) 次のステップ176、178、180では、Rデータ、
Bデータの各々について、ステップ112で得られた倍
率色収差補正パラメータを用いて、倍率色収差に起因し
た色にじみの補正を各画素毎に実行していく。これによ
り、図10に示すような色にじみがある画像を表す画像
データは、色にじみが無い画像を表す画像データに補正
される。
【0065】そして、次のステップ182、184で
は、以下の式(7)、(8)に従い、倍率色収差の補正
後のRデータ、Bデータを、それぞれ色差データCr、
Cbへ変換する。この変換でも解像度変換は不要であ
り、簡単に実行可能である。なお、R’は補正後のRデ
ータを、B’は補正後のBデータを、それぞれ表す。
【0066】Cr=R’−Y ・・・(7) Cb=B’−Y ・・・(8) 以上で図7のサブルーチンを終了し、図4の主ルーチン
で次のステップ120ではシャープネス強調処理部96
により、以下のようにして輝度強調型のシャープネス強
調の画像処理を行う。
【0067】収差補正部86からの輝度データYが減算
器90とLPF88とにそれぞれ入力される。LPF8
8からは輝度データYの低周波成分YLが出力され、減
算器90と加算器94とにそれぞれ入力される。減算器
90からは、輝度データYと該輝度データYの低周波成
分YLとの差分、即ち、輝度データYの高周波成分YH
が出力され、ゲイン増幅器92に入力される。
【0068】ゲイン増幅器92では輝度データYの高周
波成分YHが所定のゲイン定数で増幅され、増幅後の高
周波成分YH’は加算器94に入力される。加算器94
では、増幅後の高周波成分YH’と低周波成分YLとが
加算され、高周波成分のみが増幅された輝度データY’
が生成される。
【0069】次のステップ122では、上記高周波成分
のみが増幅された輝度データY’と倍率色収差補正後の
色差データCr、Cbとから成る画像データを記憶部8
4Cに記憶する。このとき、画像データを圧縮して記憶
しても良い。次のステップ124では、RGB変換部9
8によって以下の式(9)、(10)に従いRデータ、
Bデータを求め、以下の式(11)に従いGデータを求
める。
【0070】 R=Y’+Cr ・・・(9) B=Y’+Cb ・・・(10) G=(Y’−0.3R−0.1B)/0.6 ・・・(11) 次のステップ126では、上記変換で得られたRGBデ
ータをモニタ16M及びデジタルプリンタ部18に出力
する。これにより、デジタルカメラ34のレンズの歪曲
収差及び倍率色収差に起因した画質劣化の補正が施され
た画像データに基づく画像が、モニタ16Mに表示され
ると共にデジタルプリンタ部18よりプリント出力され
る。
【0071】以上で図4の処理は終了するが、その後、
所望のタイミングで記憶部84Cから画像データ(YC
データ)を読み出して、上記ステップ120のようにR
GBデータへ変換し、モニタ16Mやデジタルプリンタ
部18へ出力しても良い。
【0072】以上説明した実施形態によれば、画像処理
装置10は、デジタルカメラ34から撮像で用いたレン
ズの識別データを取り込み、該識別データに応じた収差
情報、撮像中心座標情報及び解像度情報より補正パラメ
ータを算出し、該補正パラメータを用いて、デジタルカ
メラ34から入力された画像データに対し歪曲収差補正
及び倍率色収差補正を行うので、デジタルカメラ34に
おいて比較的収差が大きい廉価なレンズを用いて撮像を
行った場合でも、歪曲収差及び倍率色収差が補正された
画像データを得ることができ、モニタ16Mに表示され
る画像及びデジタルプリンタ部18よりプリント出力さ
れる画像の画質を良好に保持することができる。即ち、
レンズのコスト低減を図りつつ、出力される画像の画質
を良好に保持することができる。
【0073】なお、自機に装着されたレンズの収差情報
を送信可能なデジタルカメラについては、該デジタルカ
メラから、レンズの識別データに代わり、レンズの収差
情報そのものを取り込み、該取り込んだ収差情報を用い
ても良い。
【0074】また、デジタルプリンタ部18から画像を
拡大又は縮小して、プリント出力する場合には、前述し
た図6の歪曲収差補正処理のステップ156の拡縮処理
とプリント出力用の拡縮処理とを同時に実行するのが望
ましい。これにより、拡縮処理(画素密度変換)での補
間演算やデータの丸め込み(有効桁数外の端数切り捨て
など)に起因した誤差をなるべく小さくすることがで
き、画像の再現精度の低下を抑えることができる。
【0075】また、本実施形態の処理対象としては、デ
ジタルカメラから入力されたYCデータのみならず、フ
ォトCD等に記憶されたYCデータも対象となる。但
し、該YCデータが得られた時の撮像にて用いられたレ
ンズの識別データ又はレンズの収差情報が必要である。
【0076】[第2実施形態]次に、請求項3に記載の
発明に係る第2実施形態を説明する。この第2実施形態
では、画像データの色差データの解像度に応じて、歪曲
収差補正のパラメータを切り替える例を説明する。
【0077】図13に示すように、図3の歪曲収差補正
部86Aには、入力された輝度データに対し歪曲収差補
正を行う輝度データ歪曲収差補正部86A1と、輝度デ
ータ歪曲収差補正部86A1で補正された輝度データに
対し補間処理を行う画像データ補間部86A3と、入力
された色差データに対し歪曲収差補正を行う色差データ
歪曲収差補正部86A2と、色差データ歪曲収差補正部
86A2で補正された色差データに対し補間処理を行う
画像データ補間部86A4とが、設けられている。
【0078】ここでは、色差データについてのx軸(図
11)方向の解像度の間引き率をM x とし、y軸方向の
解像度の間引き率をMy とする。例えば、1/2間引き
の場合は、Mx =My =1/2である。なお、x方向間
引き率とy方向間引き率とは独立に設定可能とする。
【0079】以下、補正パラメータ演算部80におい
て、色差データの解像度に応じて、歪曲収差補正のパラ
メータを切り替える例を説明する。
【0080】輝度データに対する歪曲収差の補正式は、
xy座標系で表すと、例えば、以下のように表現でき
る。
【0081】 x’=x+ax3 +ay2 x …(12) y’=y+ay3 +ax2 y …(13) なお、x、yは補正後の出力走査アドレスを、x’、
y’は補正前の入力画像の座標を、それぞれ表す。上記
aが、レンズの歪曲収差を表すパラメータである。
【0082】色差データの座標は、間引き率がMx 、M
y であるので、以下のように表される。なお、X、Yは
補正後の出力走査アドレスを、X’、Y’は補正前の入
力画像の座標を、それぞれ表す。
【0083】X=Mx ・x …(14) Y=My ・y …(15) X’=Mx ・x’ …(16) Y’=My ・y’ …(17) これら(14)〜(17)式を(12)、(13)式に
代入した後、整理すると、以下の(18)、(19)式
が得られる。
【0084】 X’=X+A1 3 +A2 2 X …(18) Y’=Y+A3 3 +A4 2 Y …(19) ここで、A1 =a/Mx 2 、A2 =a/My 2 、A3
a/My 2 、A4 =a/Mx 2 となる。
【0085】このようにして、補正パラメータ演算部8
0は、色差データの解像度の間引き率(Mx ,My )に
応じて、色差データについての歪曲収差補正パラメータ
1、A2 、A3 、A4 を設定し、これらを色差データ
歪曲収差補正部86A2へ出力する。
【0086】これにより、色差データ歪曲収差補正部8
6A2において、歪曲収差補正パラメータA1 、A2
3 、A4 を用いた補正が行われる。即ち、色差データ
をその解像度に応じて適切に補正することができる。
【0087】[第3実施形態]次に、請求項5、6に記
載の発明に係る第3実施形態を説明する。
【0088】図14には、デジタルカメラ34(図16
参照)で行われる処理の概要を示す。レンズを介して投
影された被写体の像をデジタルカメラ34により撮像す
る。このとき、図14に示すように、デジタルカメラ3
4内のCCD34BにおけるRGBの画素配列が市松模
様状になっており、1回の撮像で縦Sx 画素×横Sy
素分のRGBデータが得られるものとする。
【0089】即ち、図14に示すように、基準色として
のGデータについては、縦Sx 画素×横(Sy /2)画
素分のデータが得られ、非基準色としてのBデータ、R
データについては、それぞれ縦(Sx /2)画素×横
(Sy /2)画素分のデータが得られる。
【0090】ここで、以下の(20)式、(21)式、
(22)式によりRGBデータからYCデータへ変換す
る。
【0091】Y=G ・・・(20) Cb=B−((G1 +G2 )/2) ・・・(21) Cr=R−((G1 +G2 )/2) ・・・(22) なお、G1 は、図14においてRデータの読取画素に対
し右に位置する画素による読取で得られたGデータを示
し、G2 は、図14においてBデータの読取画素に対し
左に位置する画素による読取で得られたGデータを示
す。
【0092】そして、変換後のYCデータを圧縮し、圧
縮されたYCデータを図16のPCカード34Cに記録
する。なお、記録メディアとしては、デジタルカメラ3
4に内蔵の磁気ディスク装置等を採用しても良い。
【0093】以上のようにして、基準色としてのGデー
タを表す輝度データY、及び基準色と非基準色(RBデ
ータ)との差を表す色差データCb、Crを記録メディ
アに保存することができる。
【0094】次に、図15を用いて、ディジタルラボシ
ステム10による上記YCデータに対する収差補正処理
を説明する。
【0095】デジタルカメラ34によりYCデータが記
録されたPCカード34Cは、図16のPCカード読取
部16Dに装填され、PCカード34CからYCデータ
が読み取られ図3の画像処理部16へ入力される。
【0096】画像処理部16では、前処理部82によ
り、圧縮されたYCデータの解凍処理や前述した前処理
が行われる。さらに、歪曲収差補正部86Aにより、Y
データ(=Gデータ)については、図14において横方
向(y方向)について画素数を2倍にする(縦Sx 画素
×横Sy 画素にする)ための補間処理が行われ、補間処
理後の縦Sx 画素×横Sy 画素のGデータに対し歪曲収
差補正が行われる。
【0097】また、歪曲収差補正部86Aにより、Y、
Cr、Cbの各データを以下の式(23)、(24)に
適用することで、Rデータ、Bデータが求められる。
【0098】 R=Cr+((G1 +G2 )/2) ・・・(23) B=Cb+((G1 +G2 )/2) ・・・(24) 一方、補正パラメータ演算部80では、前述した第2実
施形態の要領で、色差データの解像度(Mx ,My )=
(1/2、1/2)に応じた補正パラメータが設定さ
れ、設定された補正パラメータは歪曲収差補正部86A
に入力される。
【0099】そして、歪曲収差補正部86Aにより、色
差データの解像度に応じて設定された補正パラメータを
用いて、上記求められたRデータ、Bデータに対しそれ
ぞれ歪曲収差補正が行われる。
【0100】さらに、R倍率色収差補正部86Bにより
歪曲収差補正後のRデータに対し倍率色収差補正が、B
倍率色収差補正部86Cにより歪曲収差補正後のBデー
タに対し倍率色収差補正が、それぞれ行われる。
【0101】以上のようにして、記録メディアに記録さ
れたYCデータ(即ち、基準色としてのGデータを表す
輝度データY、及び基準色と非基準色(RBデータ)と
の差を表す色差データCb、Cr)に対し、歪曲収差補
正及び倍率色収差補正を実行することができる。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、コスト低減を図るべく廉価なレンズを用い
た場合でも、再現される画像の画質を良好に保持するこ
とができる。
【0103】また、請求項2記載の発明によれば、歪曲
収差及び倍率色収差の少なくとも一方について補正が行
われる。
【0104】また、請求項3記載の発明によれば、色差
データの解像度に応じて補正のパラメータを切り替える
ので、色差データをその解像度に応じて適切に補正する
ことができる。
【0105】また、請求項4記載の発明によれば、少な
くとも被写体像の色にじみを補正する場合、基準色と非
基準色の各々を表すデータに対して補正を行うので、被
写体像の色にじみの補正について、より良い補正性能を
得ることができる。
【0106】また、請求項5記載の発明によれば、基準
色のデータを表す輝度データ、及び基準色と非基準色と
の差を表す色差データを記録媒体に保存することができ
る。
【0107】また、請求項6記載の発明によれば、記録
媒体に記録された、基準色のデータを表す輝度データ及
び基準色と非基準色との差を表す色差データに対し、該
輝度データ及び色差データが表す被写体像のレンズの収
差に起因する画質の低下を補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るディジタルラボシステ
ムの概略構成図である。
【図2】ディジタルラボシステムの外観図である。
【図3】画像処理部の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係る主ルーチンを示す流れ
図である。
【図5】補正パラメータの演算処理のサブルーチンを示
す流れ図である。
【図6】歪曲収差補正処理のサブルーチンを示す流れ図
である。
【図7】倍率色収差補正処理のサブルーチンを示す流れ
図である。
【図8】(A)は歪曲収差補正前の画像を表す図であ
り、(B)は歪曲収差補正後の画像を表す図である。
【図9】(A)はレンズの歪曲収差に起因して樽型の歪
みが生じた像を示す図であり、(B)はレンズの歪曲収
差に起因して糸巻型の歪みが生じた像を示す図である。
【図10】レンズの倍率色収差に起因した色にじみを示
す図である。
【図11】画像処理部において画像処理を行う際に画像
データが展開される仮想的な二次元座標系を示す図であ
る。
【図12】座標変換後に各画素位置における画像データ
を求めるための補間演算を説明するための図である。
【図13】第2実施形態における補正パラメータ演算部
及び歪曲収差補正部による処理概要を説明するための図
である。
【図14】第3実施形態におけるデジタルカメラで行わ
れる処理の概要を示す図である。
【図15】第3実施形態におけるディジタルラボシステ
ムによる収差補正処理を説明するための図である。
【図16】デジタルカメラの概略構成図である。
【符号の説明】
10 ディジタルラボシステム 16 画像処理部 34 デジタルカメラ 34C PCカード 80 補正パラメータ演算部 84 記憶部 86 収差補正部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 15/66 360 Fターム(参考) 2H054 AA01 5B047 AA05 AB04 BA03 BB04 BC05 CB01 CB10 CB25 DA10 5B057 AA20 BA02 BA28 CA01 CA08 CB01 CB08 CE01 CE17 CH08 CH11 DB06 DB09 5C022 AA13 AC42 AC54 AC69 5C065 AA03 CC02 CC03 CC08 CC09 DD02 EE05 EE06 EE12 GG21 GG22 GG23 GG30 HH04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体を投影するレンズの収差に関する
    情報を取得し、 取得した前記レンズの収差に関する情報に基づいて、前
    記レンズを介して投影された被写体の像を撮像して得ら
    れた、前記被写体の像を輝度データ及び色差データで表
    す画像データに対し、該画像データが表す被写体像の前
    記レンズの収差に起因する画質の低下を補正する、 収差補正方法。
  2. 【請求項2】 前記レンズの収差は歪曲収差及び倍率色
    収差の少なくとも一方であり、歪曲収差に起因する前記
    被写体像の歪み及び倍率色収差に起因する前記被写体像
    の色にじみの少なくとも一方を補正することを特徴とす
    る請求項1記載の収差補正方法。
  3. 【請求項3】 前記画像データの色差データの解像度に
    応じて、前記補正のパラメータを切り替えることを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載の収差補正方法。
  4. 【請求項4】 前記画像データは、輝度データが基準色
    のデータを表し色差データが基準色と非基準色との差を
    表すデータであり、 少なくともレンズの倍率色収差に起因する前記被写体像
    の色にじみを補正する場合、色差データに輝度データを
    加算することで非基準色を表すデータを生成し、該生成
    したデータ及び輝度データに対して補正を行うことを特
    徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の収
    差補正方法。
  5. 【請求項5】 撮像により得られる被写体の像を輝度デ
    ータ及び色差データで表す画像データは、前記輝度デー
    タが基準色のデータを表し、前記色差データが基準色と
    非基準色との差を表しており、該輝度データ及び色差デ
    ータで表された画像データを記録媒体に保存することを
    特徴とする電子スチルカメラ。
  6. 【請求項6】 レンズを介して投影された被写体の像を
    撮像して得られ記録媒体に記録された、基準色のデータ
    を表す輝度データ及び基準色と非基準色との差を表す色
    差データに対し、該輝度データ及び色差データが表す被
    写体像の前記レンズの収差に起因する画質の低下を補正
    することを特徴とする画像処理システム。
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