JPH09268476A - ドレスシャツ - Google Patents

ドレスシャツ

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Publication number
JPH09268476A
JPH09268476A JP8076466A JP7646696A JPH09268476A JP H09268476 A JPH09268476 A JP H09268476A JP 8076466 A JP8076466 A JP 8076466A JP 7646696 A JP7646696 A JP 7646696A JP H09268476 A JPH09268476 A JP H09268476A
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JP
Japan
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dress shirt
acid
owf
minutes
ammonium salt
Prior art date
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Pending
Application number
JP8076466A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Takahashi
利幸 高橋
Masaru Haruta
勝 春田
Koichi Saito
公一 齋藤
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】ポリスルホン酸を主体とする化合物が1〜
20%owfおよび第4級アンモニウム塩が0.02〜
10%owf付与されたポリエステルスパン織物からな
り、吸放湿パラメーター(ΔMR)が1%以上、JIS
L 1094B法による摩擦帯電圧が3kv未満、菌
数測定法による増減値差が1.6以上、さらにアンモニ
アの消臭率が80%以上であることを特徴とするドレス
シャツ。 【効果】本発明によれば、ポリエステルのむれやすい、
まとわりつきやすいといった欠点が解消され、洗濯耐久
性に優れた吸湿性、制電性、抗菌性、消臭性の複合機能
を有しながら、実用的に優れた風合い、およびポリエス
テルの特性である形態安定性や強度保持性をも具備する
着用感の快適なポリエステルスパン使いドレスシャツが
提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸湿性のあるポリ
エステルスパン使いドレスシャツに関する。さらに詳し
くは、洗濯耐久性に優れた吸湿性、制電性、抗菌性、消
臭性の複合機能を有するポリエステルスパン織物を用い
たドレスシャツに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルに代表される熱可塑性合成
繊維は、形態安定性、機械強度、耐薬品性、耐熱性、洗
濯耐久性などに優れるため、衣料用途や産業用途などを
主体に広く使用されている。
【0003】しかしながら、ポリエステル繊維は極めて
吸湿率が低いため、ドレスシャツのように直接肌に触れ
て、あるいは肌側に近い状態で着用される場合には、肌
からの発汗によるムレやベタツキなどを生じる。
【0004】さらに、電荷を帯びやすく、摩擦帯電圧が
高くなるため、着用時に肌へのまとわりつきが起こりや
すい。
【0005】このような理由により、ポリエステル繊維
は快適性の点で天然繊維やセルロース系合成繊維よりも
劣り、ドレスシャツ用途への進出はポリエステル/綿混
素材に限定されているのが実情である。
【0006】しかしながら、ポリエステル/綿混素材は
ポリエステル100%素材に比べて形態安定性や摩耗強
度が劣る。形態安定性については近年、形態安定加工技
術が進みかなり改善されているが、複雑な工程を経るた
め、比較的高価な加工技術である。また形態安定加工に
より綿の吸湿性が一部損なわれているものも見受けられ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
した従来の技術の問題点を克服し、吸湿性、制電性、抗
菌性、消臭性を有し、かつ、ポリエステルの特性である
形態安定性や強度保持性を具備する着用感の快適なポリ
エステルスパン使いドレスシャツを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のドレスシャツ
は、前記課題を解決するため以下の構成を有する。
【0009】すなわち、ポリスルホン酸を主体とする化
合物が1〜20%owfおよび第4級アンモニウム塩が
0.02〜10%owf付与されたポリエステルスパン
織物からなり、吸放湿パラメーター(ΔMR)が1%以
上、JIS L 1094B法による摩擦帯電圧が3k
v未満、菌数測定法による増減値差が1.6以上、さら
にアンモニアの消臭率が80%以上であることを特徴と
するドレスシャツである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明のドレスシャツを詳
細に説明する。
【0011】本発明のドレスシャツはポリスルホン酸を
主体とする化合物が1〜20%owfおよび第4級アン
モニウム塩が0.02〜10%owf付与されたポリエ
ステルスパン織物を用いるものである。
【0012】本失明においてはポリエステルスパン織物
はポリエステル100%に限定されず、ポリエステルと
天然繊維やセルロース系合成繊維との混繊繊維を使用し
たスパン織物や天然繊維やセルロース系合成繊維と交織
したスパン織物など何等限定されるものではない。
【0013】また、スパン糸とフィラメント糸の長短複
合糸も好ましく用いられ、特にフィラメント糸を芯、ス
パン糸を鞘としたものが好ましい。その際のスパン糸/
フィラメント糸の複合比率は10/90〜60/40で
あることが好ましい。
【0014】本発明において、ポリスルホン酸を主体と
する化合物とは、ビニルスルホン酸と架橋剤を共重合し
たものをいう。ビニルスルホン酸の具体例として、2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−
アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、ス
チレンスルホン酸ナトリウム、イソプレンスルホン酸ナ
トリウム、スルホエチルメタクリレート、アリルスルホ
ン酸ナトリウム、メタリルスルホン酸ナトリウムなどを
用いることができる。本発明では、これらのモノマーを
2種類以上用いることも何等差支えない。特に重合効率
と吸湿性の面から、2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸を用いるのが好ましい。
【0015】架橋剤としては、一般式[II]で示される
ジビニルモノマーやメチロール基を有するビニルモノマ
ーを用いるのが好ましく、例えば、N−メチロールアク
リルアミドやN−メチロールメタクリルアミドなどが好
ましく用いられるが、特に限定されるものではない。
【0016】
【化2】 (ここで、XはHまたはCH3 、mは1〜23を示
す。) 本発明において、ポリスルホン酸を主体とする化合物は
優れた風合いと吸湿性を付与する観点から1〜20%o
wfの範囲で繊維表面に固着するものである。1%に満
たないと、十分な吸湿性を付与できないという問題があ
り、20%を越えると風合が粗硬になり、ドレスシャツ
としては適さないという問題がある。より好ましくは3
〜10%owfの範囲である。
【0017】本発明において用いる第4級アンモニウム
塩は、一般式[III ]、[IV]等で表わされる制電性と
抗菌性を付与できるものであれば特に制約を受けず用い
ることができるが、前述の一般式[I ]で示される第4
級アンモニウム塩が優れた制電性、抗菌性および耐久性
を有する観点から好ましい。
【0018】
【化3】 (ここで、R6 はヤシ油を示す。)
【化4】 (ここで、Yはアクリル酸またはメタクリル酸を示
す。) 本発明において、式[I ]で示される第4級アンモニウ
ム塩はR1 をオクチル、ノニル、デシル、ドデシル、テ
トラデシル、ペンタデシル、オクタデシル等の炭素数6
〜20のアルキル基とするものが好ましく、より好まし
くは炭素数8〜18のアルキル基とするものであり、さ
らに好ましくは炭素数10〜12のアルキル基のもので
ある。炭素数5以下または21以上では抗菌力が不十分
となる傾向にある。
【0019】また、R2 、R3 、R4 は、それぞれ独立
に、メチルまたはエチルの炭素数1または2のアルキル
基とするのが好ましい。炭素数を3以上にすると粘度が
上昇して製造上好ましくない傾向にあり、また水に対す
る溶解性が低くなる。一方、炭素数が0の場合、すなわ
ちHではアンモニアガスとなってアンモニウム塩でなく
なってしまう。
【0020】R5 はHまたはCH3 とするものであり、
炭素数を2以上にすると粘度が上昇して製造上好ましく
ない傾向にあり、また水に対する溶解性が低くなる。
【0021】nは1または2とするのが好ましい。すな
わち、リン原子が5価であり、そのうち2価を酸素が占
めているので、残り3価を水酸基と式中2重結合を有す
る特定の有機基とで分け合うものである。nが0では陰
イオンがリン酸イオンとなり、2重結合を含む官能基が
なくなるため、ラジカル重合が起こりにくくなり耐久性
がなくなる傾向にある。一方、nが3ではリン原子に結
合する水酸基がなくなり、第4級アンモニウム塩でなく
なるため、制電性能、抗菌性能が著しく低下する傾向に
ある。
【0022】本発明において、第4級アンモニウム塩
は、優れた風合いと制電性、抗菌性を付与する観点か
ら、0.02〜10%owfの範囲で繊維表面に固着し
ていることが好ましい。より好ましくは0.05〜2%
owfの範囲である。
【0023】本発明において、ポリスルホン酸を主体と
する化合物および第4級アンモニウム塩を繊維に固着さ
せる方法としては、ポリスルホン酸および第4級アンモ
ニウム塩を同時処理にて固着させる1段処理、あるいは
ポリスルホン酸を先に固着させ、次いで第4級アンモニ
ウム塩を固着させる2段処理、あるいはその逆のいずれ
も可能である。
【0024】本発明において、ポリスルホン酸を主体と
する化合物および第4級アンモニウム塩を固着させる方
法としては、ラジカル重合に用いられるあらゆる手段を
用いることができる。例えば、乾熱処理、スチーム処
理、浸漬法、コールドバッチ法、マイクロ波処理、紫外
線処理などを用いることができる。これらの手段は、単
独で適用してもよいし、加熱効率を高めるために、例え
ば、スチーム処理または乾熱処理時にマイクロ波処理ま
たは紫外線処理を併用するなどしてもよい。なお、空気
中の酸素が存在すると重合が進みにくくなるので、乾熱
処理、マイクロ波処理、紫外線処理の場合には、不活性
ガス雰囲気下で処理するのが好ましく、コールドバッチ
法の場合にも、シール材で密閉するのが好ましい。
【0025】これらの重合方法の中では、スチーム処理
が重合効率および処理の安定性の観点から好適である。
スチーム処理は、常圧スチーム、過熱スチーム、高圧ス
チームのいずれでもよいが、コスト面からは、常圧スチ
ームまたは過熱スチームが好ましい。スチーム処理温度
は、80〜180℃が好ましく、100〜150℃がよ
り好ましい。スチーム処理時間は、1〜10分程度でよ
い。
【0026】なお、本発明においては、モノマーを重合
させる前に、風乾あるいは乾燥機などで予備乾燥するこ
とも好ましく行われる。
【0027】本発明に用いる重合開始剤としては、通常
のラジカル重合開始剤を使用できる。
【0028】例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリ
ウム、過酸化水素などの無機系重合開始剤や、2,2´
−アゾビス(2−アミディノプロパン)ジハイドロクロ
ライド、2,2´−アゾビス(N,N´−ジメチレンイ
ソブチラミディン)ジハイドロクロライド、2−(カル
バモイラゾ)イソブチロニトリルなどの有機系重合開始
剤を用いることができる。また、過酸化ベンゾイル、ア
ゾビスイソブチロニトリルなどの水不溶性重合開始剤を
アニオン、ノニオンなどの界面活性剤で乳化させて用い
てもよい。コスト、取扱の容易さの点から過硫酸アンモ
ニウムが好ましく用いられる。さらに、重合効率を高め
るために、重合開始剤としての過酸化物と還元性物質を
併用するいわゆるレドックス系重合開始剤を用いてもよ
い。
【0029】また、本発明においては、ポリスルホン酸
を主体とする化合物および第4級アンモニウム塩を固着
させる方法として、上述したモノマーの共重合に加え
て、バインダー等で固着させることも好ましく行なわれ
る。
【0030】本発明において用いるバインダーは、特に
限定されないが、なかでも、アクリル酸エステル系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、ポリエーテ
ルエステルブロックコポリマー、ポリアミド系樹脂、シ
リコーン系樹脂などが好ましい。シリコーン系樹脂は洗
濯耐久性、衣料の柔軟性を向上させるので好ましく、な
かでも、80℃以下の低温でも造膜性に優れたシリコー
ン系樹脂、例えば、ヒドロキシオルガノポリシロキサン
にアルコキシシランをカップリング剤として添加したも
のなどは特に好ましい。
【0031】本発明では、消臭性を向上させる観点から
ポリスルホン酸のスルホン酸基はZn2+、Cu2+、Ni
+ 、Mn2+、Ag+ 、Fe2+からなる群より選ばれた少
なくとも1種の金属イオンで置換されていることが好ま
しい。
【0032】これら金属イオンに置換する方法として
は、例えば、これら金属イオンを含んだ化合物を含有し
た仕上加工剤に浸漬し、マングルで絞り、乾燥する方法
または浴中で50〜80℃の温度で1〜30分程度処理
し、水洗、乾燥する方法等を用いることができる。
【0033】本発明においては、該処理時に風合いを柔
らかくするために、柔軟剤等を併用することも好ましく
行なわれる。
【0034】また、本発明においては、これら所定の金
属イオンで置換された酸性基以外に、例えば、H+ 、K
+ 、Na+ 、Ca2+、Mg2+、Al3+等の金属イオンで
置換された酸性基が本発明の目的を阻害しない範囲で一
部含まれていても何等差し支えない。
【0035】本発明のドレスシャツに用いるポリエステ
ルスパン織物の吸放湿パラメーター(ΔMR)は1%以
上とするものである。吸放湿パラメーター(ΔMR)が
1%に満たないと、吸湿率が低いため、肌からの発汗に
よるムレやベタツキなどを防止することが困難になると
いう問題がある。さらに、着用地の快適性の観点から、
吸放湿パラメーター(ΔMR)は1.5%以上であるこ
とが好ましく、3%以上であることはより好ましい。吸
放湿パラメーター(ΔMR)の上限は特に限定されない
が、風合いとの兼ね合いから10%以下であることが好
ましく、7%以下であることはより好ましい。
【0036】また、吸湿性に関しては、洗濯耐久性に優
れていることが好ましく、30回洗濯後の吸放湿パラメ
ーター(ΔMR)が洗濯前の50%以内であることが好
ましく、80%以内であることはより好ましい。
【0037】本発明における吸放湿パラメーター(ΔM
R)とは、30℃×90%RHにおける吸湿率(M
2 )と20℃×65%RHにおける吸湿率(MR1
との差で表される(ΔMR(%)=MR2 −MR1 )値
のことをいう。ここで、ΔMRは衣服着用時の衣服内の
湿気を外気に放出することにより快適性を得るためのド
ライビングフォースであり、軽〜中作業あるいは軽〜中
運動を行った際の30℃×90%RHに代表される衣服
内温湿度と20℃×65%RHに代表される外気温湿度
との吸湿率差を表わす。本発明では吸湿性評価の尺度と
して、このΔMRをパラメーターとして用いる。ΔMR
は大きければ大きいほど吸放湿力が高く、着用時の快適
性が良好であることを表わしている。
【0038】本発明のドレスシャツは、JIS L 1
094 B法(摩擦帯電圧測定法)による摩擦帯電圧が
3kv未満であるのが好ましく、1kv未満(実質的に
0kvである。)であるのはより好ましい。
【0039】従来のドレスシャツは、洗濯を繰り返す
と、帯電防止効果が低下する傾向があった。本発明のド
レスシャツは、帯電防止効果の洗濯に対する耐久性の観
点から、洗濯30回後の摩擦帯電圧が3kv未満である
のが好ましく、1kv未満であるのはより好ましい。こ
こで、洗濯1回とは、市販の自動反転うずまき式電気洗
濯機の洗濯槽に40±2℃の0.2%弱アルカリ性合成
洗剤液25リットルを入れ、試験布と追加布の合計重量
が約500gとなるように調整した後、洗濯5分、脱水
30秒、すすぎ2分、脱水30秒、すすぎ2分、脱水3
0秒という手順で行ったもののことをいう。また、すす
ぎは常温水を用い、オーバーフローさせながら行う。
【0040】さらに、本発明のドレスシャツは、繊維製
品衛生協議会が用いている抗菌性評価法(AATCC−
100−1977に準ずる)の菌数測定法による増減値
差が1.6以上とするものである。増減値差が1.6よ
り小さいと抗菌性が低く、抗菌防臭性効果も低い問題が
ある。
【0041】本発明のドレスシャツは、アンモニアの消
臭率が80%以上とするものである。本発明のドレスシ
ャツのアンモニアの消臭率は実質的には80%以上10
0%以内が好ましい。該測定法は後述の実施例の項で述
べる。アンモニアの消臭率が80%に満たないと汗の臭
いを完全に吸い取る効果に欠ける問題がある。
【0042】また本発明のドレスシャツは、経糸および
緯糸の織密度が、それぞれ50〜300本/インチであ
って、経糸および緯糸のうち少なくともいずれかの単糸
繊度が0.1〜10デニール、総繊度が20〜150番
手、引裂き強度が700g以上、縫目ずれが2mm以下
であることが好ましい。
【0043】本発明の引裂き強力は、JIS L 10
96 D法(引裂き強さ、ペンジュラム法)、縫目ずれ
は、JIS L 1096法(縫目強さ)法により測定
する。
【0044】経糸および緯糸の織密度が50本/インチ
に満たないと、縫目ずれや着用時の目ずれが起きやすく
なる傾向にある。一方、経糸および緯糸の織密度が30
0本/インチを越えると、裏地が厚くなり、軽量感が損
なわれる傾向にある。
【0045】経糸および緯糸のうち少なくともいずれか
の単糸繊度が10デニール以上であると布帛の風合いが
硬くなり、裏地として使用することが困難となる傾向に
あり、0.1デニール未満であると製糸性が低下する傾
向にある。
【0046】また、異繊度混繊糸など単糸繊度の異なる
糸または三角断面、星型断面等の異型断面糸を用いるこ
とも、ソフトでかつ張りのあるシャツ地を作製する観点
から好ましい。
【0047】経糸および緯糸のうち少なくともいずれか
の総繊度が150番手に満たない場合、製織性、製糸性
が悪くなり、また、はりがない裏地となる傾向にある。
一方、経糸および緯糸のうち少なくともいずれかの総繊
度が20番手より大きくなると、布帛の風合いが硬くな
り、裏地として使用することが困難となる傾向にある。
【0048】本発明のドレスシャツにおいて、経方向お
よび緯方向のうち少なくともいずれかの引裂き強度が7
00g未満であると、ドレスシャツとしての強度を保つ
ことができない傾向にある。
【0049】また、縫目ずれが2mm未満であると着用
時に縫い目周辺に目ずれが起こり、衣服外観を乱した
り、破れやすくなる傾向にある。
【0050】本発明のドレスシャツの組織は、平組織、
綾組織、朱子組織およびそれらの変化組織など何等限定
されるものではない。
【0051】また、本発明のドレスシャツは織物である
ことが外観及び風合いの面で好ましい。
【0052】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的
に説明する。
【0053】なお、本発明における消臭性の評価は以下
の方法により測定した。吸湿性、制電性、抗菌性、引裂
強力、縫目ずれについては上述した方法により測定し
た。また、風合いについては、生地を掴んだときの感触
を、非常に柔らかい、柔らかい、やや硬い、硬い、非常
に硬いの5段階で評価した。
【0054】消臭性は消臭率によって評価した。試料3
gおよび下記表1の濃度の四大悪臭ガスをそれぞれ50
0mlの洗浄瓶に入れ、下記表1の時間放置後の残留ガ
ス濃度を測定する。
【0055】
【表1】 消臭率は次式により算出した。
【0056】消臭率(%)=100−(残留ガス濃度)
/(初期ガス濃度)×100 また、実施例の供試生地には、以下の4種類のものを用
いた。
【0057】供試生地A:ポリエステルスパン織物(タ
テ糸、ヨコ糸ともに40番手、織密度:タテ123本/
インチ、ヨコ83本/インチ、平織物、目付:120g
/m2 )を精練、乾熱セット、23%減量後、蛍光染料
ミカホワイト−MTN(Mikawhite−MT
N、日本化薬株式会社製)0.2%owfを用いて常法
で染色し、洗浄、乾燥したもの。
【0058】供試生地B:ポリエステル(50%)/綿
(50%)混織物(タテ糸、ヨコ糸ともに40番手、織
密度:タテ123本/インチ、ヨコ83本/インチ、平
織物、目付:120g/m2 )を精練、乾熱セット、2
3%減量後、蛍光染料 ミカホワイト−MTN(Mik
awhite−MTN、日本化薬株式会社製)0.2%
owfを用いて常法で染色し、洗浄、乾燥したもの。
【0059】供試生地C:ε−カプロラクタム340
部、テレフタル酸18部、分子量が1000のポリエチ
レングリコール100部を加え、重合を行いN6成分の
割合が45wt%であるポリエーテルエステルアミドブ
ロック共重合体を得た。
【0060】このようにして得られたポリエーテルエス
テルアミドブロック共重合体70重量部と5−ナトリウ
ムスルホイソフタル酸を2モル%共重合した変性ポリエ
チレンテレフタレート30重量部をチップ状態でブレン
ドして芯成分、ポリエチレンテレフタレートを鞘成分と
して、ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体が
繊維全重量の20wt%となるように同心円芯鞘複合繊
維を製糸した。
【0061】この複合繊維を用いて、スパン織物(タテ
糸、ヨコ糸ともに40番手、織密度:タテ123本/イ
ンチ、ヨコ83本/インチ、平織物、目付:120g/
2)を製織し、精練、乾熱セット、23%減量後、蛍
光染料 ミカホワイト−MTN(Mikawhite−
MTN、日本化薬株式会社製)0.2%owfを用いて
常法で染色し、洗浄、乾燥したもの。
【0062】供試生地D:ジメチルテレフタル酸194
部、エチレングリコール135部、5−ナトリウムスル
ホイソフタル酸ジメチル26.6部、トリメリット酸ト
リメチル7.5部、およびテトラブチルチタネート0.
1部を加え、エステル交換を行った後、分子量4000
のポリエチレングリコール328部を加え、重合を行っ
て共重合ポリエステルを製造した。
【0063】このようにして得られた共重合ポリエステ
ルを芯成分、ポリエチレンテレフタレートを鞘成分とし
て、共重合ポリエステルが繊維全重量の20wt%とな
る同心円芯鞘複合繊維を製糸した。
【0064】この複合繊維を用いて、スパン織物(タテ
糸、ヨコ糸ともに40番手、織密度:タテ123本/イ
ンチ、ヨコ83本/インチ、平織物、目付:120g/
2)を製織し、精練、乾熱セット、23%減量後、蛍
光染料 ミカホワイト−MTN(Mikawhite−
MTN、日本化薬株式会社製)0.2%owfを用いて
常法で染色し、洗浄、乾燥したもの。
【0065】[実施例1]供試生地Aを下記組成の処理
液に浸漬後、マングルで絞り率50%になるように絞
り、乾燥機で120℃・2分乾燥した。
【0066】2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸:3wt% 一般式[II]においてX=CH3、n=9のモノマー:
0.6wt% N−メチロールアクリルアミド:0.2wt% 過硫酸アンモニウム:0.06wt% 乾燥後、100℃の過熱スチーマーで3分間処理し、硫
酸亜鉛7水和物5%owfを用いて、浴中で80℃・2
0分(浴比1:20)処理し、湯水洗、乾燥した。次い
で、下記組成の処理液に浸漬後、マングルで絞り率50
%になるように絞り、乾燥機で160℃・2分乾燥セッ
トし、評価に供した。結果を表2に示す。
【0067】一般式[I ]においてR1=ヤシ油、R2
〜R5=CH3、n=1(50%)/2(50%)のモ
ノマー:0.2wt% 2,2´−アゾビス−ジハイドロクロライド:0.02
wt% 水溶性メラミン系樹脂(有効成分80%):0.1wt
% 触媒(有効成分35%):0.06wt% 水溶性ウレタン系樹脂(有効成分25%):1wt% 触媒(有効成分25%):0.04wt%
【表2】 表2より、ΔMRはやや低いものの、未加工ポリエステ
ルの10倍あり、さらに消臭性、制電性、抗菌性ともに
十分な性能をもっていることが分かる。
【0068】[実施例2]供試生地Aを下記組成の処理
液に浸漬後、マングルで絞り率50%になるように絞
り、乾燥機で120℃・2分乾燥した。
【0069】2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸:15wt% 一般式[II]においてX=CH3、n=9のモノマー:
3wt% N−メチロールアクリルアミド:1wt% 過硫酸アンモニウム:0.3wt% 乾燥後、100℃の過熱スチーマーで3分間処理し、硫
酸亜鉛7水和物5%owfを用いて、浴中で80℃・2
0分(浴比1:20)処理し、湯水洗、乾燥した。次い
で、下記組成の処理液に浸漬後、マングルで絞り率50
%になるように絞り、乾燥機で160℃・2分乾燥セッ
トし、評価に供した。結果を表2に示す。
【0070】一般式[I ]においてR1=ヤシ油、R2
〜R5=CH3、n=1(50%)/2(50%)のモ
ノマー:1wt% 2,2´−アゾビス−ジハイドロクロライド:0.1w
t% 水溶性メラミン系樹脂(有効成分80%):0.5wt
% 触媒(有効成分35%):0.3wt% 水溶性ウレタン系樹脂(有効成分25%):5wt% 触媒(有効成分25%):0.2wt% 表2より、ΔMR、消臭性、制電性、抗菌性ともに十分
な性能をもっていることが分かる。
【0071】[実施例3]供試生地Aを下記組成の処理
液に浸漬後、マングルで絞り率50%になるように絞
り、乾燥機で120℃・2分乾燥した。
【0072】2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸:45wt% 一般式[II]においてX=CH3、n=9のモノマー:
9wt% N−メチロールアクリルアミド:3wt% 過硫酸アンモニウム:0.9wt% 乾燥後、100℃の過熱スチーマーで3分間処理し、硫
酸亜鉛7水和物5%owfを用いて、浴中で80℃・2
0分(浴比1:20)処理し、湯水洗、乾燥した。次い
で、下記組成の処理液に浸漬後、マングルで絞り率50
%になるように絞り、乾燥機で160℃・2分乾燥セッ
トし、評価に供した。結果を表2に示す。
【0073】一般式[I ]においてR1=ヤシ油、R2
〜R5=CH3、n=1(50%)/2(50%)のモ
ノマー:3wt% 2,2´−アゾビス−ジハイドロクロライド:0.3w
t% 水溶性メラミン系樹脂(有効成分80%):1.5wt
% 触媒(有効成分35%):0.9wt% 水溶性ウレタン系樹脂(有効成分25%):15wt% 触媒(有効成分25%):0.6wt% 表2より、風合いがやや硬いものの、ΔMR、消臭性、
制電性、抗菌性ともに十分な性能をもっていることが分
かる。
【0074】[実施例4]供試生地Aを下記組成の処理
液に浸漬後、マングルで絞り率50%になるように絞
り、乾燥機で120℃・2分乾燥した。
【0075】2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸:15wt% 一般式[II]においてX=CH3、n=9のモノマー:
3wt% N−メチロールアクリルアミド:1wt% 過硫酸アンモニウム:0.3wt% 乾燥後、100℃の過熱スチーマーで3分間処理し、硫
酸亜鉛7水和物5%owfを用いて、浴中で80℃・2
0分(浴比1:20)処理し、湯水洗、乾燥した。次い
で、下記組成の処理液に浸漬後、マングルで絞り率50
%になるように絞り、乾燥機で160℃・2分乾燥セッ
トし、評価に供した。結果を表2に示す。
【0076】一般式[I ]においてR1=ヤシ油、R2
〜R5=CH3、n=1(50%)/2(50%)のモ
ノマー:15wt% 2,2´−アゾビス−ジハイドロクロライド:1.5w
t% 水溶性メラミン系樹脂(有効成分80%):0.5wt
% 触媒(有効成分35%):0.3wt% 水溶性ウレタン系樹脂(有効成分25%):5wt% 触媒(有効成分25%):0.2wt% 表2より、風合いがやや硬いものの、ΔMR、消臭性、
制電性、抗菌性ともに十分な性能をもっていることが分
かる。
【0077】[実施例5]供試生地Aを用いて、下記組
成の処理液に浸漬後、マングルで絞り率50%になるよ
うに絞り、乾燥機で120℃・2分乾燥した。
【0078】2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸:45wt% 一般式[II]においてX=CH3、n=9のモノマー:
9wt% N−メチロールアクリルアミド:3wt% 過硫酸アンモニウム:0.9wt% 乾燥後、100℃の過熱スチーマーで3分間処理し、硫
酸亜鉛7水和物5%owfを用いて、浴中で80℃・2
0分(浴比1:20)処理し、湯水洗、乾燥した。次い
で、下記組成の処理液に浸漬後、マングルで絞り率50
%になるように絞り、乾燥機で160℃・2分乾燥セッ
トし、評価に供した。結果を表2に示す。
【0079】一般式[I ]においてR1=ヤシ油、R2
〜R5=CH3、n=1(50%)/2(50%)のモ
ノマー:0.05wt% 2,2´−アゾビス−ジハイドロクロライド:0.00
5wt% 水溶性メラミン系樹脂(有効成分80%):0.5wt
% 触媒(有効成分35%):0.3wt% 水溶性ウレタン系樹脂(有効成分25%):5wt% 触媒(有効成分25%):0.2wt% 表2より、風合いがやや硬く、制電性、抗菌性の洗濯耐
久性にやや劣るものの、ΔMR、消臭性ともに十分な性
能をもっていることが分かる。
【0080】[実施例6]供試生地Aを下記組成の処理
液に浸漬後、マングルで絞り率50%になるように絞
り、乾燥機で120℃・2分乾燥した。
【0081】2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸:15wt% 一般式[II]においてX=CH3、n=9のモノマー:
3wt% N−メチロールアクリルアミド:1wt% 一般式[I ]においてR1=ヤシ油、R2〜R5=CH
3、n=1(50%)/2(50%)のモノマー:1w
t% 2,2´−アゾビス−ジハイドロクロライド:0.3w
t% 乾燥後、100℃の過熱スチーマーで3分間処理し、硫
酸亜鉛7水和物5%owfを用いて浴中で80℃・20
分(浴比1:20)処理し、湯水洗、乾燥した。
【0082】さらに、乾燥機で180℃・1分乾燥セッ
トし、評価に供した。結果を表2に示す。
【0083】表2より、2段処理に比べると制電性、抗
菌性の洗濯耐久性にやや劣るものの、ΔMR、消臭性、
制電性、抗菌性ともに十分な性能をもっていることが分
かる。
【0084】[実施例7]供試生地Bを下記組成の処理
液に浸漬後、マングルで絞り率50%になるように絞
り、乾燥機で120℃・2分乾燥した。
【0085】2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸:15wt% 苛性ソーダ(有効成分:30%):9.6wt% 一般式[II]においてX=CH3,n=9のモノマー:
3wt% N−メチロールアクリルアミド:1wt% 過硫酸アンモニウム:0.3wt% 乾燥後、100℃の過熱スチーマーで3分間処理し、硫
酸亜鉛7水和物5%owfを用いて、浴中で80℃・2
0分(浴比1:20)処理し、湯水洗、乾燥した。次い
で、下記組成の処理液に浸漬後、マングルで絞り率50
%になるように絞り、乾燥機で160℃・2分乾燥セッ
トし、評価に供した。結果を表2に示す。
【0086】一般式[I ]においてR1=ヤシ油、R2
〜R5=CH3、n=1(50%)/2(50%)のモ
ノマー:1wt% 2,2´−アゾビス−ジハイドロクロライド:0.1w
t% 水溶性メラミン系樹脂(有効成分80%):0.5wt
% 触媒(有効成分35%):0.3wt% 水溶性ウレタン系樹脂(有効成分25%):5wt% 触媒(有効成分25%):0.2wt% 綿混の場合、強酸性の処理液で処理を行なうと綿が脆化
してしまう。そのため、該処理液を苛性ソーダで中和す
ることにより、綿を脆化させることなく加工ができるこ
とが表2より分かる。
【0087】[実施例8]供試生地Cを用いて、実施例
2とまったく同じ処理を施し試料を作製し、評価に供し
た。結果を表2に示す。
【0088】表2より、原糸自身では不十分な吸湿性を
後加工で補完し、さらに、消臭性、制電性、抗菌性も追
加付与できることが分かる。
【0089】[実施例9]供試生地Dを用いて、実施例
2とまったく同じ処理を施し試料を作製し、評価に供し
た。結果を表2に示す。
【0090】表2より、原糸自身の吸湿性を後加工でさ
らに向上させ、併せて消臭性、制電性、抗菌性も追加付
与できることが分かる。
【0091】[比較例1]供試生地Aを下記組成の処理
液に浸漬後、マングルで絞り率50%になるように絞
り、乾燥機で120℃・2分乾燥した。
【0092】2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸:15wt% 一般式[II]においてX=CH3、n=9のモノマー:
3wt% N−メチロールアクリルアミド:1wt% 2,2´−アゾビス−ジハイドロクロライド:0.3w
t% 乾燥後、100℃の過熱スチーマーで3分間処理し、湯
水洗、乾燥した。次いで、乾燥機で180℃・1分セッ
トし、評価に供した。結果を表2に示す。
【0093】表2より、第4級アンモニウム塩が固着さ
れていないと、制電性、抗菌性が不十分であることが分
かる。また、ポリスルホン酸のスルホン酸基がZn2+
Cu2+等の金属イオンに置換されていないため、硫化水
素、メチルメルカプタンに対する消臭性に欠ける。
【0094】[比較例2]供試生地Aを下記組成の処理
液に浸漬後、マングルで絞り率50%になるように絞
り、乾燥機で160℃・2分乾燥セットし、評価に供し
た。結果を表2に示す。
【0095】一般式[I ]においてR1=ヤシ油、R2
〜R5=CH3、n=1(50%)/2(50%)のモ
ノマー:1wt% 2,2´−アゾビス−ジハイドロクロライド:0.1w
t% 水溶性メラミン系樹脂(有効成分80%):0.5wt
% 触媒(有効成分35%):0.3wt% 水溶性ウレタン系樹脂(有効成分25%):5wt% 触媒(有効成分25%):0.2wt% 表2より、ポリスルホン酸が固着されていないと、吸湿
性、消臭性が不十分であることが分かる。
【0096】[比較例3]供試生地Aを下記組成の処理
液に浸漬後、マングルで絞り率50%になるように絞
り、乾燥機で120℃・2分乾燥した。
【0097】2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸:2.5wt% 一般式[II]においてX=CH3、n=9のモノマー:
0.5wt% N−メチロールアクリルアミド:0.17wt% 過硫酸アンモニウム:0.05wt% 乾燥後、100℃の過熱スチーマーで3分間処理し、硫
酸亜鉛7水和物5%owfを用いて、浴中で80℃・2
0分(浴比1:20)処理し、湯水洗、乾燥した。次い
で、下記組成の処理液に浸漬後、マングルで絞り率50
%になるように絞り、乾燥機で160℃・2分乾燥セッ
トし、評価に供した。結果を表2に示す。
【0098】一般式[I ]においてR1=ヤシ油、R2
〜R5=CH3、n=1(50%)/2(50%)のモ
ノマー:1wt% 2,2´−アゾビス−ジハイドロクロライド:0.1w
t% 水溶性メラミン系樹脂(有効成分80%):0.5wt
% 触媒(有効成分35%):0.3wt% 水溶性ウレタン系樹脂(有効成分25%):5wt% 触媒(有効成分25%):0.2wt% 表2より、ポリスルホン酸の付着量が1%に満たない
と、本発明の目的である吸湿性が十分付与できないこと
が分かる。
【0099】[比較例4]供試生地Aを下記組成の処理
液に浸漬後、マングルで絞り率50%になるように絞
り、乾燥機で120℃・2分乾燥した。
【0100】2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸:50wt% 一般式[II]においてX=CH3、n=9のモノマー:
10wt% N−メチロールアクリルアミド:3.3wt% 過硫酸アンモニウム:1wt% 乾燥後、100℃の過熱スチーマーで3分間処理し、硫
酸亜鉛7水和物5%owfを用いて、浴中で80℃・2
0分(浴比1:20)処理し、湯水洗、乾燥した。次い
で、下記組成の処理液に浸漬後、マングルで絞り率50
%になるように絞り、乾燥機で160℃・2分乾燥セッ
トし、評価に供した。結果を表2に示す。
【0101】一般式[I ]においてR1=ヤシ油、R2
〜R5=CH3、n=1(50%)/2(50%)のモ
ノマー:1wt% 2,2´−アゾビス−ジハイドロクロライド:0.1w
t% 水溶性メラミン系樹脂(有効成分80%):0.5wt
% 触媒(有効成分35%):0.3wt% 水溶性ウレタン系樹脂(有効成分25%):5wt% 触媒(有効成分25%):0.2wt% 表2より、ポリスルホン酸の付着量が20%を越える
と、風合いが粗硬になり本発明の目的であるドレスシャ
ツには使用できない。
【0102】[比較例5]供試生地Aを下記組成の処理
液に浸漬後、マングルで絞り率50%になるように絞
り、乾燥機で120℃・2分乾燥した。
【0103】2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸:20wt% 一般式[II]においてX=CH3、n=9のモノマー:
4wt% N−メチロールアクリルアミド:1.3wt% 過硫酸アンモニウム:0.4wt% 乾燥後、100℃の過熱スチーマーで3分間処理し、硫
酸亜鉛7水和物5%owfを用いて、浴中で80℃・2
0分(浴比1:20)処理し、湯水洗、乾燥した。次い
で、下記組成の処理液に浸漬後、マングルで絞り率50
%になるように絞り、乾燥機で160℃・2分乾燥セッ
トし、評価に供した。結果を表2に示す。
【0104】一般式[I ]においてR1=ヤシ油、R2
〜R5=CH3、n=1(50%)/2(50%)のモ
ノマー:0.04wt% 2,2´−アゾビス−ジハイドロクロライド:0.00
4wt% 水溶性メラミン系樹脂(有効成分80%):0.1wt
% 触媒(有効成分35%):0.06wt% 水溶性ウレタン系樹脂(有効成分25%):1wt% 触媒(有効成分25%):0.04wt% 表2より、第4級アンモニウム塩の付着量が0.02%
に満たないと、本発明の目的である制電性および抗菌性
が十分付与できないことが分かる。
【0105】[比較例6]供試生地Aを下記組成の処理
液に浸漬後、マングルで絞り率50%になるように絞
り、乾燥機で120℃・2分乾燥した。
【0106】2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸:15wt% 一般式[II]においてX=CH3、n=9のモノマー:
3wt% N−メチロールアクリルアミド:1wt% 過硫酸アンモニウム:0.3wt% 乾燥後、100℃の過熱スチーマーで3分間処理し、硫
酸亜鉛7水和物5%owfを用いて、浴中で80℃・2
0分(浴比1:20)処理し、湯水洗、乾燥した。次い
で、下記組成の処理液に浸漬後、マングルで絞り率50
%になるように絞り、乾燥機で160℃・2分乾燥セッ
トし、評価に供した。結果を表2に示す。
【0107】一般式[I ]においてR1=ヤシ油、R2
〜R5=CH3、n=1(50%)/2(50%)のモ
ノマー:30wt% 2,2´−アゾビス−ジハイドロクロライド:3wt% 水溶性メラミン系樹脂(有効成分80%):1.5wt
% 触媒(有効成分35%):0.9wt% 水溶性ウレタン系樹脂(有効成分25%):15wt% 触媒(有効成分25%):0.6wt% 表2より、第4級アンモニウム塩の付着量を10%より
増やしても、制電性および抗菌性はこれ以上向上せず、
また風合いも粗硬になることが分かる。
【0108】[実施例10]実施例2で作製した本発明
の複合機能付与スパン織物、未加工のポリエステル10
0%スパン織物(供試生地A)、さらに綿を50%混紡
したポリエステル/綿織物(供試生地B)を用いてそれ
ぞれドレスシャツを縫製し、実着用テストを実施した。
【0109】テストは25歳〜50歳の男子10人を対
象に、各ドレスシャツを1日づつ計3日間着用してもら
い、下記表3に従ってアンケート調査を行なった。調査
結果を表4に示す。
【0110】
【表3】
【表4】 表4より、本発明の複合機能付与ドレスシャツは、未加
工のポリエステル100%ドレスシャツ、ポリエステル
/綿(50%)混ドレスシャツに比べてあらゆる面で快
適であることが実着用でも証明されたことが分かる。
【0111】
【発明の効果】本発明によれば、ポリエステルのむれや
すい、まとわりつきやすいといった欠点が解消され、洗
濯耐久性に優れた吸湿性、制電性、抗菌性、消臭性の複
合機能を有しながら、実用的に優れた風合い、およびポ
リエステルの特性である形態安定性や強度保持性をも具
備する着用感の快適なポリエステルスパン使いドレスシ
ャツが提供できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリスルホン酸を主体とする化合物が1〜
    20%owfおよび第4級アンモニウム塩が0.02〜
    10%owf付与されたポリエステルスパン織物からな
    り、吸放湿パラメーター(ΔMR)が1%以上、JIS
    L 1094B法による摩擦帯電圧が3kv未満、菌
    数測定法による増減値差が1.6以上、さらにアンモニ
    アの消臭率が80%以上であることを特徴とするドレス
    シャツ。
  2. 【請求項2】ポリスルホン酸を主体とする化合物が2−
    アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸および
    架橋剤を共重合したポリマーであることを特徴とする請
    求項1記載のドレスシャツ。
  3. 【請求項3】ポリスルホン酸を主体とする化合物におい
    て、スルホン酸基がZn2+、Cu2+、Ni+ 、Mn2+
    Ag+ 、Fe2+からなる群より選ばれた少なくとも1種
    の金属イオンで置換されたことを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のドレスシャツ。
  4. 【請求項4】第4級アンモニウム塩が下記一般式[I ]
    で示されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載のドレスシャツ。 【化1】 (ここでR1 は炭素数6〜20のアルキル基、R2 は炭
    素数1または2のアルキル基、R3 は炭素数1または2
    のアルキル基、R4 は炭素数1または2のアルキル基、
    5 はHまたはCH3 、nは1または2を示す。)
  5. 【請求項5】ポリエステルスパン織物の、経糸および緯
    糸の織密度が、それぞれ50〜300本/インチであっ
    て、経糸および緯糸のうち少なくともいずれかにおいて
    単糸繊度0.1〜10デニール、総繊度20〜150番
    手、引裂き強度700g以上、縫目ずれ2mm以下であ
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のド
    レスシャツ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004513246A (ja) * 2000-06-02 2004-04-30 ミリケン・アンド・カンパニー 耐洗濯性かつ非導電性の局所適用された金属に基づく仕上剤を有する糸および生地
KR100521781B1 (ko) * 1998-12-31 2006-02-28 주식회사 엘지생활건강 섬유 유연제 조성물
JP2020016000A (ja) * 2018-07-26 2020-01-30 東レ株式会社 積層不織布

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