JPH09255879A - 難燃性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性熱可塑性樹脂組成物

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JPH09255879A
JPH09255879A JP436797A JP436797A JPH09255879A JP H09255879 A JPH09255879 A JP H09255879A JP 436797 A JP436797 A JP 436797A JP 436797 A JP436797 A JP 436797A JP H09255879 A JPH09255879 A JP H09255879A
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JP
Japan
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flame
thermoplastic resin
resin composition
resin
complex
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JP436797A
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Inventor
Keiichi Nakazawa
桂一 中沢
Akira Miyamoto
宮本  朗
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少量の難燃剤の配合で効果的な難燃性を与え
ることにより環境に対する悪影響を低減した難燃性樹脂
組成物を提供する。 【解決手段】 (A)熱可塑性樹脂(例えばスチレン系
樹脂など)99〜40重量部、(B)難燃剤1〜60重
量部、(A)と(B)の合計100重量部に対して、
(C)錯体および/または金属酸化物(例えばアセチル
アセトナート亜鉛など)の超微粒子10〜0.01重量
部、からなる難燃性熱可塑性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性熱可塑性樹
脂組成物に関し、更に詳しくは、錯体および/または金
属酸化物の超微粒子が配合されることにより自己消火性
が著しく向上した難燃性熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂は成形性に優れることに加
え、耐衝撃性に優れることから自動車部品、家電部品、
OA機器部品をはじめとして多岐の分野で使用されてい
る。しかし、近年火災に対する熱可塑性樹脂の安全性へ
の要求がとみにクローズアップされ、家電製品、OA機
器などに対する米国UL(アンダーライターズ・ラボラ
トリー)垂直法燃焼試験の規制が年とともに厳しくな
り、成形性と耐衝撃性を保持しつつ、難燃性を向上させ
る技術開発が強く望まれている。
【0003】また、熱可塑性樹脂にハロゲン系、リン
系、あるいは無機系の難燃剤を配合すると成形性や成形
体の機械的物性が損なわれることがある。さらに、従来
の難燃化技術の主流であるハロゲン系難燃剤を熱可塑性
樹脂に配合した難燃性熱可塑性樹脂組成物、またはハロ
ゲン系難燃剤と三酸化アンチモンを熱可塑性樹脂に配合
した難燃性熱可塑性樹脂組成物は、燃焼時または成形加
工時にハロゲン系ガスが発生するために問題視されてい
る。そこで燃焼時あるいは成形加工時にハロゲン系ガス
が発生しないか、もしくはハロゲン系ガスの発生量が低
減された難燃性樹脂組成物の要求が高まってきている。
【0004】従って、環境に対する悪影響を低減するこ
とはもとより、熱可塑性樹脂が本来有する成形性や機械
的物性を維持するためには、熱可塑性樹脂に対して使用
する難燃剤の添加量を少なくする事が大きな課題であ
る。ハロゲン系難燃剤を用いて熱可塑性樹脂の燃焼時ま
たは成形加工時におけるハロゲン系ガスの発生量を低減
させるために、特開昭60−86143号公報には含ハ
ロゲン系難燃剤を含有するスチレン系樹脂にハイドロタ
ルサイトを併用する方法、特開昭62−199654号
公報には含ハロゲン系難燃剤を含有するスチレン系樹脂
にA型ゼオライトを併用する方法、特開平3−2656
41号公報にはポリ塩化ビニル樹脂にハロゲン系難燃剤
と硫化亜鉛または酸化亜鉛を併用すること、特開平7−
316406号公報にはポリエステル系樹脂にハロゲン
系難燃剤と硫化亜鉛を併用する方法が開示されている
が、いまだに十分に満足できる性能のものは得られてい
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、少量の難燃
剤の添加量で効果的な難燃性を付与することにより、環
境に対する悪影響が低減された難燃性熱可塑性樹脂組成
物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来使用
されている難燃剤にさらに錯体および/または金属酸化
物超微粒子を配合することにより、少量の難燃剤で難燃
性を著しく向上させることができることを見出し、本発
明を完成するに至った。すなわち、本発明は下記の通り
である。 (1)(A)熱可塑性樹脂99〜40重量部、(B)難
燃剤1〜60重量部、(A)と(B)の合計100重量
部に対して、(C)錯体および/または金属酸化物超微
粒子20〜0.001重量部、からなることを特徴とす
る難燃性熱可塑性樹脂組成物。 (2)樹脂組成物における(C)成分の平均粒径が10
0nm未満であることを特徴とする上記1記載の難燃性
熱可塑性樹脂組成物。 (3)樹脂組成物における(B)成分がハロゲン系難燃
剤であり、(C)成分がAl、Ba、Be、Ca、C
d、Ce、Co、Cr、Cu、Fe、Ga、In、M
g、Mn、Mo、Ni、Pb、Pd、Pt、Rh、R
u、Sc、Si、Sn、Sr、Th、Ti、V、Y、Z
n、Zrから選ばれる金属成分からなる錯体および/ま
たは金属酸化物の超微粒子であることを特徴とする上記
1または2記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。 (4)金属酸化物超微粒子が、樹脂組成物中に配合した
有機金属化合物を完全にもしくは部分的に酸化分解せし
めることにより得られるものであることを特徴とする上
記1、2または3記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。 (5)(A)成分がスチレン系樹脂であることを特徴と
する上記1〜4のいずれかに記載の難燃性熱可塑性樹脂
組成物。 (6)錯体がアセチルアセトン錯体であることを特徴と
する上記1〜5のいずれかに記載の難燃性熱可塑性樹脂
組成物。
【0007】以下、本発明について詳しく説明する。本
発明の樹脂組成物を構成する(A)成分は熱可塑性樹脂
であり、例えば、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、
メタクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビ
ニリデン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポ
リアセタール系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、
フッ素系樹脂および各種の熱可塑性エラストマーなどの
単独もしくは二種以上を混合したものが使用できる。
【0008】これらの中でスチレン系樹脂、ポリフェニ
レンエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、オレフ
ィン系樹脂、メタクリル系樹脂及びポリ塩化ビニル系樹
脂が好適である。上記のスチレン系樹脂としては、一般
に成形用として使用されているもの、例えば、スチレン
の単一重合体(PS)のほか、ハイインパクトポリスチ
レン(HIPS)、メチルメタクリレート・スチレン共
重合体(MS)、メチルメタクリレート・ブタジエン・
スチレン共重合体(MBS)、α−メチルスチレンまた
はマレイミドを共重合してなる耐熱性スチレン樹脂、さ
らには、スチレン・アクリロニトリル系共重合樹脂、α
−メチルスチレン・アクリロニトリル系共重合樹脂など
を挙げることができる。
【0009】ここで、スチレン・アクリロニトリル系共
重合樹脂としては、例えば、アクリロニトリル・スチレ
ン共重合体(AS)、アクリロニトリル・スチレン・ブ
タジエン共重合体(ABS)、アクリロニトリル・スチ
レン・アクリルゴム共重合体(AAS)、アクリロニト
リル・スチレン・塩素化ポリエチレン共重合体(AC
S)、アクリロニトリル・スチレン・エチレン−プロピ
レンゴム共重合体(AES)、アクリロニトリル・スチ
レン・エチレン−酢酸ビニル共重合体、α−メチルスチ
レンまたはマレイミドを共重合してなる耐熱性ABS樹
脂等を包含し、また、α−メチルスチレン・アクリロニ
トリル系共重合樹脂は、スチレン・アクリロニトリル系
共重合樹脂のスチレン部分がα−メチルスチレンに置き
変わったα−メチルスチレン・アクリロニトリル系共重
合樹脂を挙げることができる。
【0010】上記のポリフェニレンエーテル系樹脂とし
ては、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェ
ニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと2,
3,6−トリメチルフェノールとの共重合体が好まし
く、特に、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレ
ンエーテル)が好ましい。上記のポリカーボネート系樹
脂としては、例えば、種々の二価フェノール化合物とホ
スゲンの反応(ホスゲン法)、あるいは、二価フェノー
ル化合物と炭酸ジエステルとの反応(エステル交換法)
などの公知の製造方法によって得られたポリカーボネー
トであり、好ましくは二価フェノール化合物として、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなど
のビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロヘキサンなどのビス(ヒドロ
キシフェニル)シクロアルカン、ジヒドロキシジフェニ
ルスルフィド、ジヒドロキシジフェニルスルホン、ジヒ
ドロキシジフェニルケトンなどを使用したポリカーボネ
ートが好ましく、特に好ましくは二価フェノール化合物
として、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン(すなわちビスフェノールA)が使用されたポリカ
ーボネートである。
【0011】上記のオレフィン系樹脂としては、一般に
成形用として使用されているもの、例えば、超低密度ポ
リエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチ
レン、中低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなど
のポリエチレン樹脂、酢酸ビニル含有量が0.1〜25
重量%のエチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン単
独重合体、エチレン含有量が2〜40モル%の結晶性プ
ロピレン・エチレンブロック共重合体、エチレン含有量
が0.5〜10モル%の結晶性エチレン・プロピレンラ
ンダム共重合体、ポリブテン、エチレン・プロピレンラ
バー、エチレン・プロピレン・ジエンラバーなどを挙げ
ることができる。
【0012】上記のメタクリル系樹脂としては、例え
ば、メチルメタクリレート単独重合体の他、メチルメタ
クリレートにスチレン、α−メチルスチレン、アクリロ
ニトリル、各種のアクリル酸エステルやメタクリル酸エ
ステルなどの他のモノマーを共重合させて各種の性能を
改良したメタクリル樹脂、さらにはアクリル酸エステル
やメタクリル酸エステルを主成分とする重合体あるいは
ブタジエンを主成分とする重合体にメチルメタクリレー
ト、スチレン、アクリロニトリル、各種のアクリル酸エ
ステルやメタクリル酸エステルなどをグラフト共重合し
た耐衝撃性メタクリル樹脂などが挙げられる。
【0013】上記のポリ塩化ビニル系樹脂としては、例
えば、塩化ビニル単独重合体の他、塩化ビニルにエチレ
ン、プロピレン、アクリロニトリル、塩化ビニリデン、
酢酸ビニル等をコモノマーとして重合させて得られた共
重合体や、ポリ塩化ビニルにMBS樹脂、ABS樹脂、
ニトリルゴム、塩素化ポリエチレン、EVA−PVCグ
ラフト共重合体、さらには各種の可塑剤を添加した改質
ポリ塩化ビニル樹脂を挙げることができる。
【0014】これらの熱可塑性樹脂は、重量平均分子量
(Mw)が10,000〜1,000,000、好まし
くは50,000〜800,000の範囲にあるもの、
特に100,000〜500,000の範囲にあるもの
が、成形性に優れるので好適である。また、これらの熱
可塑性樹脂は単独で用いてもよいし、二種以上を組み合
わせて使用することもできる。
【0015】本発明で使用される(B)成分は難燃剤で
あり、例えば、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、無機
系難燃剤を好ましく使用することができる。本発明にお
いて、難燃剤の量は1〜60重量部であり、好ましくは
3〜40重量部、さらに好ましくは5〜30重量部であ
る。難燃剤の量が少なすぎると難燃効果が不十分であ
り、多すぎると成形上支障が生じ、また経済的にも不利
である。
【0016】上記のハロゲン系難燃剤としては、特に限
定されないが、臭素含有量が40重量%以上の臭素系難
燃剤であることが好ましく、例えば、ハロゲン化エポキ
シ樹脂、ハロゲン化ビスフェノール、芳香族ハロゲン化
合物、ハロゲン化ポリカーボネート、ハロゲン化芳香族
ビニル系重合体、ハロゲン化シアヌレート樹脂、ハロゲ
ン化ポリフェニレンエーテルなどが挙げられ、好ましく
は、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビス
フェノールAのオリゴマー、ブロム化ビスフェノール系
フェノキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール系ポリカーボ
ネート、及び含ハロゲンリン酸エステルなどである。
【0017】好ましいハロゲン系難燃剤をさらに詳しく
例示すると、ヘキサブロモシクロドデカン、ペンタブロ
モトルエン、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモビフェ
ニル、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジ
フェニルエーテル、ヘキサブロモジフェニルエーテル、
ペンタブロモフタル酸無水物、ペンタブロモフェニルプ
ロピルエーテル、テトラブロムビスフェノールA、テト
ラブロモビスフェノールS、トリス(2,3−ジブロモ
プロピル)イソシアヌレート、デカブロモジフェニルエ
タン、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、ビス(ペ
ンタブロモフェノキシ)エタン、エチレンビス(テトラ
ブロモフタルイミド)、ブロム化ポリスチレン、ブロム
化架橋ポリスチレン、ブロム化ポリフェニレンオキサイ
ド、ポリジブロムフェニレンオキサイド、デカブロムジ
フェニルオキサイドビスフェノール縮合物、含ハロゲン
リン酸エステルなどのハロゲン系難燃剤である。
【0018】上記ハロゲン系難燃剤は一種のみならず二
種以上を組み合わせて使用することもできる。また、ハ
ロゲン系難燃剤はアンチモン含有化合物、好ましくは三
酸化アンチモンを併用すると難燃効果が大きくなり好ま
しい。本発明の樹脂組成物全量中に、ハロゲン系難燃剤
とアンチモン含有化合物の合計添加量は1〜45重量%
であることが好ましい。このうちハロゲン系難燃剤の添
加量は1〜30重量%、好ましくは5〜20重量%の範
囲であり、また、アンチモン化合物の添加量は0〜15
重量%、好ましくは0〜8重量%である。
【0019】上記のリン系難燃剤としては、例えば、ホ
スフィン、ホスフィンオキシド、ビホスフィン、ホスホ
ニウム塩、ホスフィン酸塩、リン酸エステル、亜リン酸
エステル、赤リン、およびポリリン酸アンモニウム系化
合物が使用でき、より具体的には、トリフェニルホスフ
ェート、メチルネオペンチルホスファイト、ペンタエリ
スリトールジエチルジホスファイト、メチルネオペンチ
ルホスホネート、フェニルネオペンチルホスフェート、
ペンタエリスリトールジフェニルジホスフェート、ジシ
クロペンチルハイポジホスフェート、ジネオペンチルハ
イポホスファイト、フェニルピロカテコールホスファイ
ト、エチルピロカテコールホスフェート、ジピロカテコ
ールハイポジホスフェートなどが使用できる。
【0020】また、前記赤リンは、一般の赤リンの他に
その表面をあらかじめ水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンより選ばれる金属
水酸化物の皮膜で被覆処理されたもの;水酸化アルミニ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタン
より選ばれる金属水酸化物および熱硬化性樹脂よりなる
皮膜で被覆処理されたもの;水酸化アルミニウム、水酸
化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンより選ばれ
る金属水酸化物の皮膜の上に熱硬化性樹脂の皮膜で二重
に被覆処理されたものなども好適に用いることができ
る。
【0021】また、有機リン化合物としては、特にヒド
ロキシル基含有芳香族リン酸エステルが好ましく、ヒド
ロキシル基含有芳香族リン酸エステルを主体にヒドロキ
シル基を含有しない有機リン化合物をも含むことができ
る。上記の無機系難燃剤としては、例えば、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、ドロマイト、ハイドロ
タルサイト、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、塩基
性炭酸マグネシウム、水酸化ジルコニウム、酸化スズの
水和物などの無機金属化合物の水和物、ホウ酸亜鉛、メ
タホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、炭酸亜鉛、炭酸マ
グネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウムなどを挙げ
ることができる。
【0022】本発明における(C)成分は錯体および/
または金属酸化物の超微粒子であるが、本発明において
は樹脂組成物中におけるこれら超微粒子の平均粒径が1
00nm未満である場合において、特に優れた燃焼抑止
効果やドリップ防止効果が得られる。また、本発明にお
いては、錯体および/または金属酸化物の超微粒子の粒
径が100nm未満の場合を特に超微粒子と呼ぶことに
する。また、樹脂組成物中におけるこれら超微粒子は、
その平均粒径が50nm以下であることがより好まし
く、さらに好ましくは30nm以下である。
【0023】ここで、平均粒径は次のように測定した。
作製した熱可塑性樹脂組成物、即ち、熱可塑性樹脂−超
微粒子複合体をウルトラミクロトームを用いて超薄片を
作製し、この切片をコロジオン支持膜を張り付けた銅製
グリッド上にのせ、カーボン蒸着処理を行って、透過型
電子顕微鏡観察用試料とした。超薄切片の厚みは50n
m以上100nm以下である。透過型電子顕微鏡(日本
電子(株)製;JEM−1200EX)を用いて加速電
圧100kVで観察倍率5万倍あるいは10万倍で行
い、写真倍率20万倍あるいは40万倍にした写真を用
いた。次に、この写真を用いて写真中の超微粒子の直径
の算術平均を平均粒径とした。また、上記熱可塑性樹脂
−超微粒子複合体中に超微粒子の二次凝集体が含まれる
場合は、二次凝集体の最大径を粒径とした。
【0024】本発明で使用される錯体は、金属にβ−ジ
ケトン類、ケトエステル類、ヒドロキシカルボン酸類ま
たはその塩類、ケトアルコール類、アミノアルコール
類、エノール性活性水素化合物類、ジカルボン酸類、グ
リコール類などの配位子が1種あるいは2種以上結合し
た化合物である。この配位子となる化合物としては、例
えば、アセチルアセトン、N,N’−ビス(1−メチル
−3−オキソブチリデン)エチレンジアミン、3−
{(2−アミノエチル)アミノ}−1−プロパノール、
3−(アミノエチルイミノ−2−ブタンオキシム、アラ
ニン、N,N’−ビス(2−アミノベンジリデン)エチ
レンジアミン、α−アミノ−α−メチルマロン酸、2−
{(3−アミノプロピル)アミノ}エタノール、アスパ
ラギン酸、1−フェニル−1,3,5−ヘキサントリオ
ン、5,5’−(1,2−エタンジイルジニトリロ)ビ
ス(1−フェニル−1,3−ヘキサンジオン)、1,3
−ビス{ビス[2−(1−エチルベンズイミダゾリル)
メチル]アミノ}−2−プロパノール、1,2−ビス
(ピリジン−α−アルジミノ)エタン、1,3−ビス
{ビス(2−ピリジルエチル)アミノメチル}ベンゼ
ン、1,3−ビス{ビス(2−ピリジルエチル)アミノ
メチル}フェノール、2,2’−ビピペリジン、2,6
−ビス{ビス(2−ピリジルメチル)アミノメチル}−
4−メチルフェノール、2,2’−ビピリジン、2,
2’−ビピラジン、ヒドロトリス(1−ピラゾリル)ホ
ウ酸イオン、カテコール、1,2−シクロヘキサンジア
ミン、1,4,8,11−テトラアザシクロドデカン、
3,4:9,10−ジベンゾ−1,5,8,12−テト
ラアザシクロテトラデカン−1,11−ジエン、2,6
−ジアセチルピリジンジオキシム、ジベンジルスルフィ
ド、N−{2−(ジエチルアミノ)エチル}−3−アミ
ノ−1−プロパノール、o−フェニレンビス(ジメチル
アルシン)、o−フェニレンビス(ジメチルホスフィ
ン)、2−{2−(ジメチルアミノ)エチルチオ}エタ
ノール、4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジン、
N,N’−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジアミ
ン、ジメチルグリオキシム、1,2−ビス(ジメチルホ
スフィノ)エタン、1,3−ビス(ジアセチルモノオキ
シムイミノ)プロパン、3,3’−トリメチレンジニト
ロビス(2−ブタンオキシム)1,5−ジアミノ−3−
ペンタノールジピバロイルメタン、1,2−ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)エタン、ジエチルジチオカルバミン
酸イオン、N,N’−ビス{2−(N,N’−ジエチル
アミノエチル)アミノエチル}オキサミド、エチレンジ
アミンテトラ酢酸、7−ヒドロキシ−4−メチル−5−
アザヘプト−4−エン−2−オン、エチレンジアミン、
エチレンビス(グアニド)、N’,N’−エチレンビス
(サリチルアミン)、テトラエチレングリコール、2−
アミノエタノール、N,N’−エチレンビス(3−カル
ボキシサリチリデンアミン)、1,3−ビス(3−ホル
ミル−5−メチルサリチリデンアミノ)プロパン、3−
グリシルアミノ−1−プロパノール、グリシン、グリシ
ルグリシン、トリグリシン、N’−(2−ヒドロキシエ
チル)エチレンジアミントリ酢酸、ヘキサフルオロアセ
チルアセトン、ヒスチジン、5,26:13,18−ジ
イミノ−7,11:20,24−ジニトロジベンゾ
[c,n]−1,6,12,17−テトラアザシクロド
コシン、2,6−ビス{N−(2−ヒドロキシフェニ
ル)イミノメチル}−4−メチルフェノール、5,5,
7,12,12,14−ヘキサメチル−1,4,8,1
1−テトラアザシクロテトラデカン−N,N”−ジ酢
酸、1,2−ジメチルイミダゾール、3,3’−エチレ
ンビス(イミノメチリデン)−ジ−2,4−ペンタンジ
オン、N,N’−ビス(5−アミノ−3−ヒドロキシペ
ンチル)マロンアミド、メチオニン、2−ヒドロキシ−
6−メチルピリジン、メチルイミノジ酢酸、1,1−ジ
シアノエチレン−2,2−ジチオール、1,8−ナフチ
リジン、3−(2−ヒドロキシエチルイミノ)−2−ブ
タノンオキシム、2,3,7,8,12,13,17,
18−オクタエチルポルフィリン、2,3,7,8,1
2,13,17,18−オクタメチルポルフィリン、シ
ュウ酸、オキサミド、2−ピリジルアルドキシム、3−
{2−(2−ピリジル)エチルアミノ}−1−プロパノ
ール、3−(2−ピリジルエチルイミノ)−2−ブタノ
ンオキシム、2−ピコリルアミン、3−(2−ピリジル
メチルイミノ)−2−ブタノンオキシム、二亜リン酸二
水素イオン、3−n−プロピルイミノ−2−ブタノンオ
キシム、プロリン、2,4−ペンタンジアミン、ピリジ
ン、N,N’−ジピリドキシリデンエチレンジアミン、
N−ピリドキシリデングリシン、ピリジン−2−チオー
ル、1,5−ビス(サリチリデンアミノ)−3−ペンタ
ノール、サリチルアルデヒド、N−サリチリデンメチル
アミン、サリチル酸、N−(サリチリデン)−N’−
(1−メチル−3−オキソブチリデン)エチレンジアミ
ン、サリチリデンアミン、N,N’−ジサリチリデン−
2,2’−ビフェニリレンジアミン、N,N’−ジサリ
チリデン−2−メチル−2−(2−ベンジルチオエチ
ル)エチレンジアミン、N,N’−ジサリチリデン−4
−アザ−1,7−ヘプタンジアミン、N,N’−ジサリ
チリデンエチレンジアミン、N−サリチリデングリシ
ン、サリチルアルドキシム、N,N’−ジサリチリデン
−o−フェニレンジアミン、N,N’−ジサリチリデン
トリメチレンジアミン、3−サリチリデンアミノ−1−
プロパノール、テトラベンゾ[b,f,j,n]−1,
5,9,13−テトラアザシクロヘキサデシン、1,
4,7−トリアザシクロノナン、5,14−ジヒドロジ
ベンゾ[b,i]−1,4,8,11−テトラアザシク
ロテトラデシン、トリス(2−ベンズイミダゾリルメチ
ル)アミン、6,7,8,9,16,17,18,19
−オクタヒドロジシクロヘプタ[b,j]−1,4,
8,11−テトラアザシクロテトラデセン、4,6,6
−トリメチル−3,7−ジアザノン−3−エン−1,9
−ジオール、トリス(3,5−ジメチル−1−ピラゾリ
ルメチル)アミン、2,2’:6’,2”−テルピリジ
ン、5,7,7,12,14,14−ヘキサメチル−
1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン、テ
トラヒドロフラン、トリス(2−ピリジルメチル)アミ
ン、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素、N,N’
−ビス(3−アミノプロピル)オキサミド、N,N,
N’,N’−テトラキス(2−ピリジルメチル)エチレ
ンジアミン、all−cis−5,10,15,20−
テトラキス{2−(2,2’−ジメチルプロピオンアミ
ド)フェニル}ポルフィリン、5,10,15,20−
テトラフェニルポルフィリン、1,4,7−トリス(2
−ピリジルメチル)−1,4,7−トリアザシクロノナ
ン、ヒドロトリス(1−ピラゾリル)ボレイト、3,
3’4−トリメチルジピロメテン、トリメチレンジアミ
ンテトラ酢酸、3,3’5,5’−テトラメチルジピロ
メテン、5,10,15,20−テトラキス(p−トリ
ポルフィリン)、チオ尿素等が挙げられる。
【0025】また、本発明で使用される錯体の中心金属
は、Al、Ba、Be、Ca、Cd、Ce、Co、C
r、Cu、Fe、Ga、In、Mg、Mn、Mo、N
i、Pb、Pd、Pt、Rh、Ru、Sc、Si、S
m、Sn、Sr、Th、Ti、V、Y、Zn、Zrであ
る場合が好ましく、特に好ましくはAl、Ba、Be、
Ca、Cd、Co、Fe、Mg、Pb、Si、Ti、Z
n、Zrである。
【0026】さらに、本発明で使用される錯体は、樹脂
に対する溶解性が高いほど最終的に得られる樹脂組成物
中での錯体の平均粒径を小さくできるので難燃効果が高
く、例えば、アセチルアセトン錯体、エチレンジアミン
錯体、ビピペリジン錯体、ビピラジン錯体、シクロヘキ
サンジアミン錯体、テトラアザシクロテトラデカン錯
体、エチレンジアミンテトラ酢酸錯体、エチレンビス
(グアニド)錯体、エチレンビス(サリチルアミン)錯
体、テトラエチレングリコール錯体、アミノエタノール
錯体、グリシン錯体、トリグリシン錯体、ナフチリジン
錯体、フェナントロリン錯体、ペンタンジアミン錯体、
ピリジン錯体、サリチルアルデヒド錯体、サリチリデン
アミン錯体、ポルフィリン錯体、チオ尿素錯体などを好
ましく使用することができ、特に好ましくは、アセチル
アセトン錯体である。
【0027】本発明で使用される金属酸化物とは、前記
の錯体の中心金属例示の金属の酸化物である。本発明に
おいて、錯体および/または金属酸化物の超微粒子を樹
脂組成物中に分散させるためには、例えば、熱可塑性樹
脂と有機金属化合物の複合体を溶液ブレンドまたは溶融
ブレンドにより作製する方法、重合性単量体もしくは重
合性単量体溶液に有機金属化合物を溶解させて重合反応
を行う事により得る方法、等の方法を挙げることができ
る。錯体と金属酸化物の量比は酸化分解反応によりコン
トロールできる。
【0028】錯体超微粒子の割合を増すためには不活性
または還元性雰囲気で分散させる事がより好ましい。ま
た、金属酸化物の割合を増やすためには完全にまたは部
分的に酸化分解することがより好ましい。すなわち、以
下に示す(1)および(2)の方法を用いることができ
る。 (1)熱可塑性樹脂と有機金属化合物の複合体を溶液ブ
レンドまたは溶融ブレンドにより作製する途中、および
/または作製後に該複合体中の有機金属化合物を完全に
もしくは部分的に酸化分解せしめることにより熱可塑性
樹脂中に平均粒径が100nm未満の超微粒子が分散さ
れた熱可塑性樹脂−超微粒子複合体を得る方法。 (2)重合性単量体もしくは重合性単量体溶液に有機金
属化合物を溶解させて重合反応を行う途中、および/ま
たは重合反応終了後に有機金属化合物を完全にもしくは
部分的に酸化分解せしめることにより熱可塑性樹脂中に
平均粒径が100nm未満の超微粒子が分散された熱可
塑性樹脂−超微粒子複合体を得る方法。
【0029】これらを分散する際、必ずしも完全に酸化
分解をする事に限定されず部分的に酸化されても良い。
ここで部分的に酸化されるとは有機金属化合物の一部が
酸化される意味と、最終的な金属酸化物に至る以前の部
分的に酸化された中間生成物の意味との両方の意味を示
す。従って、樹脂中に金属酸化物の超微粒子の他に、原
料となる有機金属化合物や、有機金属化合物が部分的に
酸化された中間生成物が含まれていても良い。
【0030】ここで、原料となる有機金属化合物とは、
アルキル基またはアリール基等の炭化水素基と金属原子
間に直接の結合を有する化合物の他に、上記に列挙した
錯体、金属カルボニル、並びに金属アルコキシド、さら
には高分子錯体が含まれる。これらの有機金属化合物と
しては熱可塑性樹脂の溶融体または溶液、さらには重合
性単量体に対して溶解度が高く、かつ熱、光、あるいは
加水分解等の作用により容易に酸化分解されて金属酸化
物を生成する有機金属化合物を好ましく使用することが
でき、この条件を満たすものがより好ましいが特に限定
されない。
【0031】このような有機金属化合物として、例え
ば、金属または金属類似元素の原子にカルボニル基、ア
ルキル基、オレフィン基、アリール基、シクロブタジエ
ン基をはじめとする共役ジエン基、シクルペンタジエニ
ル基をはじめとするジエニル基、トリエン基、アレーン
基、シクロヘプタトリエニル基をはじめとするトリエニ
ル基などから選ばれる配位子を1種あるいは2種以上有
する各種のアルキル基またはアリール基等の炭化水素基
と金属原子間に直接の結合を有する化合物、上記の錯
体、特により好ましくは酸化分解されやすい錯体、金属
または金属類似元素の原子に配位子としてカルボニル基
を有するFe、Cr、Mn、Co、Ni、Mo、V、
W、Ruなどの各種金属カルボニル、さらにはアルコー
ルの水酸基の水素が金属で置換されたアルコキシド類を
使用することができる。
【0032】高分子錯体としては不飽和結合を有する炭
化水素基と金属原子間に直接の結合を有する化合物の単
独重合体の他、スチレン、アクリロニトリル、メチルメ
タクリレートなどの不飽和化合物との共重合体も使用す
ることができる。また、これらの有機金属化合物は単独
で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて使用するこ
ともできる。
【0033】前記の(1)の方法において溶液ブレンド
とは、熱可塑性樹脂と有機金属化合物を共通溶媒に溶解
させて適当な基板状に溶液を流延するか、あるいはバー
コート、スピンコート、スプレー等の方法により溶液を
基板状に塗布し、溶媒を蒸発させることにより、熱可塑
性樹脂中に有機金属化合物が分子状に分散された複合体
を調製する方法を表す。この方法では溶液ブレンドによ
り熱可塑性樹脂−有機金属化合物複合体を作製する途中
及びまたは作製後に光照射、加熱処理、あるいは加水分
解処理を行うことにより複合体中の有機金属化合物を完
全にもしくは部分的に酸化分解せしめることによって、
最終的に樹脂組成物中に超微粒子を分散させることがで
きる。
【0034】ここで使用される有機金属化合物は、使用
する熱可塑性樹脂並びに使用する溶媒に対する溶解度が
大きいほど、熱可塑性樹脂中に有機金属化合物を分子レ
ベルで分散させることができるのでより好ましい。溶媒
としてはキシレン、トルエン、ベンゼン等の芳香族系溶
媒、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエタン等の
ハロゲン系溶媒、テトラヒドロフラン、メチルエチルケ
トン、アセトン等の公知の有機化合物を溶媒として使用
することができるが、一般に低沸点のものが溶媒蒸発に
要する時間が短時間ですむので好ましく、さらに溶媒は
使用する高分子素材に対する溶解力を考慮して適宜選択
される。
【0035】また、この方法では熱可塑性樹脂−有機金
属化合物複合体を作製する途中で酸化分解反応を生じさ
せるよりも、溶媒を完全に蒸発させて複合体を充分に固
化させた後に有機金属化合物に酸化分解反応を生じせし
める方が、最終的に得られる金属酸化物超微粒子の平均
粒径が小さく、かつ分散が複合体中で均一であるために
より好ましい。例えば、光に対して分解反応を受けやす
い有機金属化合物を使用する場合においては暗所中で熱
可塑性樹脂−有機金属化合物複合体を作製し、複合体が
固化した後に光照射を行って酸化分解反応を行うのがよ
い。
【0036】前記(1)の方法で示す溶融ブレンドと
は、加熱可塑化された熱可塑性樹脂に有機金属化合物を
溶融状態で混練ブレンドする方法を示す。この方法では
熱可塑性樹脂と有機金属化合物を溶融混練する途中にお
いて加熱処理、光照射、あるいは加水分解処理を行うこ
とにより組成物中の有機金属化合物を完全にもしくは部
分的に酸化分解せしめることによって、最終的に熱可塑
性樹脂中に超微粒子を分散させることができる。
【0037】この方法では溶融混練装置として、単軸あ
るいは多軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、
ロールなどの公知の混練装置を用いることができるが、
最も効率の良い製造方法は押出機を用いて、あらかじめ
熱可塑性樹脂を加熱溶融させ、押出機の途中から有機金
属化合物あるいは有機溶媒に希釈した有機金属化合物溶
液を注入し、混練と同時に有機金属化合物を完全にもし
くは部分的に酸化分解させる方法である。
【0038】また、可塑化された熱可塑性樹脂と有機金
属化合物を混練した後、必要に応じて有機金属化合物の
分解促進剤となる水や各種の酸化促進剤を添加して酸化
反応を行ってもよい。有機金属化合物の酸化分解反応で
発生するガス、あるいは有機金属化合物の揮発分は押出
機にベント口を設けて、減圧脱揮することにより除去す
ることができる。
【0039】前記(2)に示す方法は、重合性単量体も
しくは重合性単量体溶液に有機金属化合物を溶解させて
重合反応を行う途中、および/または重合反応終了後に
有機金属化合物を完全にもしくは部分的に酸化分解せし
めることにより熱可塑性樹脂に平均粒径が100nm未
満の金属酸化物超微粒子を分散させる方法である。この
方法では熱可塑性樹脂の原料である重合性単量体を有機
金属化合物の存在下でラジカル反応で塊状重合あるいは
溶液重合を行うことによって容易に得ることができる。
この方法では重合中に不活性ガスを流して有機金属化合
物の分解性を制御することもできる。
【0040】また、重合終了後に未反応の重合性単量体
や有機金属化合物を脱揮させたり、あるいは貧溶媒中に
析出させるなどの処理を行うこともできる。さらにこの
方法では重合を終了させ、熱可塑性樹脂を固化させた後
にさらに有機金属化合物を酸化分解反応を進行させても
よいし、得られた重合体を溶融混練機により加工する際
に酸化分解反応を進行させることも可能である。
【0041】前記(1)および(2)の方法において、
熱可塑性樹脂に対する有機金属化合物の配合量は使用す
る有機金属化合物に依存するが通常0.001〜50重
量%の範囲とするのが好ましく、特に0.01〜30w
t%が好ましい。この配合比が0.001重量%以下で
は効果が十分には現れず、一方、50重量%を超えると
有機金属化合物の蒸気や分解ガスの対処が煩雑になった
り、さらには最終的に得られる複合体中において錯体お
よび/または金属酸化物の超微粒子の二次凝集が生じた
りして超微粒子としての分散が困難になる場合がある。
【0042】本発明では、高濃度に錯体および/または
金属酸化物の超微粒子が複合化された熱可塑性樹脂−超
微粒子複合体は超微粒子のマスターバッチとして使用す
ることができ、成形加工や溶融混練の過程で最終的な濃
度に調製することも可能である。本発明の難燃性熱可塑
性樹脂組成物における(C)成分の配合量は(A)熱可
塑性樹脂99〜40重量部と(B)難燃剤1〜60重量
部の合計100重量部に対して、20〜0.001重量
部である。
【0043】樹脂組成物中の(C)成分の配合量が0.
001重量部未満では効果が安定せず、かつ顕著でない
ことから0.001重量部以上であることが必要であ
る。また、20重量部を超えると樹脂組成物の機械的物
性や加工性が損なわれるのみならず経済的にも好ましく
ない。(C)成分の好ましい配合量は(A)と(B)の
合計100重量部に対して0.01重量部以上15重量
部以下、さらに好ましくは0.1重量部以上10重量部
以下である。
【0044】また、本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物
には、その他の成分(D)として、例えば、4フッ化エ
チレンなどのフッ素系樹脂、ポリアクリロニトリル、ポ
リイミド、ポリアリレート、ポリフェニレンスルフィド
などの難燃性熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、メラミン
樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フラン
樹脂、尿素樹脂、キシレン樹脂、シリコーン樹脂、ジア
リルフタレート、アラミドなどの難燃性熱硬化性樹脂、
カルボン酸アミド、またはメラミン、メラム、メロン、
メラミンシアヌレート、リン酸メラミン、サクシノグア
ナミン、アジポグアナミン、メチルグルタログアナミン
などの窒素含有化合物、無定形二酸化ケイ素もしくは表
面に炭化水素化合物系のシランカップリング剤で処理し
た無定形二酸化ケイ素などのシリカ、シリコーン樹脂等
を必要に応じて配合することもできる。
【0045】さらに、(D)成分として、必要に応じて
各種添加剤成分、例えば、充填材、強化材、可塑剤、滑
剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、分散剤、カッ
プリング剤、発泡剤、架橋剤、着色剤、抗菌剤、離型
剤、などを配合することもできる。本発明の樹脂組成物
の製造方法については特に限定はなく、例えば、上記
(A)、(B)及び(C)成分、必要に応じてフッ素系
樹脂、難燃性熱可塑性樹脂、難燃性熱硬化性樹脂、窒素
含有化合物、シリカ、シリコーン樹脂および各種添加剤
などの(D)成分を、所定の配合比でヘンシェルミキサ
ーやタンブラーで混合した後、単軸あるいは多軸の押出
機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどの公知
の混練装置を用いて溶融混練することにより得ることが
できる。また、ヘンシェルミキサーやタンブラーなどに
よる原料の混合を省略して各種原料を別々フィーダーを
用いて溶融混練機に供給し、混練して得ることもでき
る。
【0046】以上のような方法により製造された本発明
の難燃性熱可塑性樹脂組成物は一般に熱可塑性樹脂の成
形に用いられている公知の方法、例えば、射出成形、押
出成形、ブロー成形、インフレーション成形、真空成形
などの方法によって各種成形体に成形される。また、フ
ィルムや二軸延伸フイルム、シート、発泡シート、発泡
ビーズなどに成形された後、さらに所望の成形体に成形
することもできる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明をさら
に詳しく説明するが、本発明はこれらの例によってなん
ら限定されるものではない。また、実施例、及び比較例
において使用した(A)〜(D)成分は以下に示す通り
である。 (A)成分 ハイインパクトポリスチレン(HIPS):[旭化成工
業(株)製、商標;スタイロンH9302] ポリスチレン(GPPS):[旭化成工業(株)製、商
標 スタイロンGP680] アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(A
BS):[旭化成工業(株)製、商標;スタイラックA
6450] アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS):[旭化
成工業(株)製、商標;スタイラックT8801] ポリフェニレンエーテル(PPE):[クロロホルム溶
液の還元粘度;ηSP/C=0.41dl/g] (B)成分 臭素系難燃剤:[東都化成工業(株)製、臭素化エポキ
シ:商標;YDB−406] 塩素系難燃剤:[ダイソー(株)製、塩素化ポリエチレ
ン:商標;ダイソラックG235] 三酸化アンチモン:[同和鉱業(株)製、商標;アンチ
モブルーニ100A] リン系難燃剤:[大八化学工業(株)製、商標;CR7
41C] (C)錯体 アセチルアセトナート亜鉛:[株式会社同仁化学研究所
製、商標;Zn(II)−AA] アセチルアセトナート鉄:[株式会社同仁化学研究所
製、商標;Fe(III)−AA] (D)その他の添加剤 ステアリン酸カルシウム:[大日化学工業(株)製、商
標;ダイワックスC] シリコンオイル:[信越化学工業(株)製、商標;信越
シリコーンKF−96−50CS]
【0048】
【実施例1、2】表1に示す各成分を同表に記載した割
合で配合し、二軸押出機(2D20S、東洋精機
(株))を用いて溶融混練を行い、ペレタイズを行って
熱可塑性樹脂組成物を得た。ここで、混練温度(シリン
ダ−設定温度)は200℃とした。得られた樹脂組成物
のペレットから射出成形機(オートショット50D:フ
ァナック(株)製)を用いてUL−94燃焼試験用試験
短冊片(1/8インチ厚)を作製した。成形機のシリン
ダー設置温度は200℃とし、金型温度は60℃とし
た。
【0049】各組成物の難燃性評価はUL−94に準拠
した垂直燃焼試験法により評価した。表1に結果を示
す。表1のNo.1〜5は試験片の番号であり、t1並
びにt2はそれぞれ1回目並びに2回目の接炎後の残炎
時間を示す。また(d)の表示は火炎がドリップして消
火したことを示す。実施例1はアセチルアセトナート亜
鉛を配合しない場合(比較例2)に比べて総残炎時間
(5本の試験片のt1及びt2の総和)が減少してお
り、アセチルアセトナート亜鉛が配合されることにより
難燃性が向上していることがわかる。
【0050】また、実施例2についてもアセチルアセト
ナート亜鉛を配合しない場合(比較例3)に比べて総残
炎時間が著しく減少しており、アセチルアセトナート亜
鉛が配合されることにより難燃性が向上していることが
わかる。特に、実施例2と比較例3に対して一回目の接
炎後の残炎時間(t1)を比較すると、実施例2は5本
の試験片に対していづれも1秒前後であるのに対して、
比較例3は30〜60秒であり、難燃性が顕著に向上し
ていることがわかる。
【0051】
【比較例1】表1に示すように、実施例1よりも臭素系
難燃剤および三酸化アンチモンの配合量を増やした樹脂
組成物を実施例1と同様に二軸押出機により調製し、射
出成形により燃焼試験用短冊片を作製し、燃焼試験を行
った。UL−94燃焼試験判定はV−0であったが、総
残炎時間は実施例1より増大した。
【0052】
【比較例2、3】表1に示す各成分を同表に記載した割
合で配合し、実施例1と同様に二軸押出機を用いて樹脂
組成物を調製し、射出成形により燃焼試験用短冊片を作
製し、燃焼試験を行った。結果を表1に示す。
【0053】
【実施例3、4】表2中に記載の酸化鉄マスターバッチ
1(酸化鉄MB1)は以下の手順で作製した。AS樹脂
(旭化成工業(株)製、商標 スタイラック789H)
100grをクロロホルム1,000mlに完全に溶解
させ、更にペンタカルボニル鉄(Fe(CO)5 を排気
装置のある暗所中で50g加えて均一溶液とし、さらに
溶液を複数個のガラスシャーレー上に流延し、暗所中で
溶媒を5日間自然蒸発させることによりAS−Fe(C
O)5 複合膜を得た。得られた複合膜を太陽光に5時間
暴露し、さらに100℃で5時間熱処理を行うことによ
り複合膜中のFe(CO)5 を酸化分解させ、AS−F
2 3 超微粒子複合膜を得た。
【0054】図1は、暗所中で作製したAS−Fe(C
O)5 複合膜(曲線1)、並びに酸化分解処理により得
られたAS−Fe2 3 複合膜(曲線2)の赤外吸収ス
ペクトルである。酸化分解処理によりFe(CO)5
カルボニル伸縮に帰属される2,000cm-1の吸収が
消失し、Fe(CO)5 が酸化分解されたことがわか
る。
【0055】得られたAS−Fe2 3 超微粒子複合膜
中のFe2 3 超微粒子の含有量を熱重量天秤(TG
A、パーキンエルマー社製;TAS7)を用いて空気気
流中の900℃における熱分解残渣量から評価した結
果、2.1wt%であった。また、透過型電子顕微鏡
(TEM)に基づいて複合膜中のFe2 3 超微粒子の
平均粒径を評価した結果、平均粒径は12nmであり、
また、二次凝集体は見られなかった。
【0056】表2に示す各成分を同表に記載した割合で
配合し、二軸押出機を用いて溶融混練を行い、ペレタイ
ズを行って熱可塑性樹脂組成物を得た。ここで、混練温
度は200℃とした。さらに、得られた樹脂組成物のペ
レットから射出成形機を用いてUL−94燃焼試験用試
験短冊片(1/12インチ厚)を作製した。成形機のシ
リンダー設置温度は200℃とし、金型温度は60℃と
した。
【0057】難燃性評価結果を表2に示す。実施例3
は、超微粒子酸化鉄マスターバッチを配合しない場合
(比較例4)に比べて総残炎時間が減少しており、超微
粒子酸化鉄が配合されることにより難燃性が向上してい
ることがわかる。また、実施例4についても超微粒子酸
化鉄マスターバッチを配合しない場合(比較例5)に比
べて総残炎時間が著しく減少しており、超微粒子酸化鉄
が配合されることにより難燃性が向上していることがわ
かる。
【0058】また、比較例5では火炎のドリップがある
のに対して、実施例4では火炎のドリップが見られなか
った。
【0059】
【比較例4、5】表2に示す各成分を同表に記載した割
合で配合し、実施例3、4と同様に二軸押出機を用いて
樹脂組成物を調製し、射出成形により燃焼試験用短冊片
を作製し、燃焼試験を行った。結果を表2に示す。
【0060】
【比較例6】表2中に記載の酸化鉄マスターバッチ2
(酸化鉄MB2)は以下の手順で作製した。AS樹脂
(スタイラック789H)95重量部に対して市販の酸
化鉄(日本レアメタル(株)製、平均粒径100nm)
を5重量部配合し、二軸押出機を用いて溶融混練を行
い、ペレタイズを行って酸化鉄マスターバッチを作製し
た。
【0061】表2に示す各成分を同表に記載した割合で
配合し、実施例3、4と同様に二軸押出機を用いて樹脂
組成物のペレットを得、さらに射出成形により難燃試験
用短冊片を作製し、難燃性の評価を行った。結果を表2
に示す。
【0062】
【実施例5、6】表3に示す各成分を同表に記載した割
合で配合し、二軸押出機を用いて溶融混練を行い、ペレ
タイズを行って熱可塑性樹脂組成物を得た。ここで、混
練温度は310℃とした。さらに得られた樹脂組成物の
ペレットから射出成形機を用いてUL−94燃焼試験用
試験短冊片(1/8インチ厚)を作製した。成形機のシ
リンダー設置温度は230℃とし、金型温度は60℃と
した。
【0063】難燃性評価結果を表3に示す。実施例5、
6は火炎のドリップが見られなかった。一方、アセチル
アセトナート鉄を配合しない場合(比較例7、8)は火
炎のドリップが見られる。従って、アセチルアセトナー
ト鉄を配合することによりドリップ抑制効果が得られた
ことがわかる。
【0064】
【比較例7、8】表2に示す各成分を同表に記載した割
合で配合し、実施例5、6と同様に二軸押出機を用いて
樹脂組成物を調製し、射出成形により燃焼試験用短冊片
を作製し、燃焼試験を行った。結果を表3に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
【発明の効果】本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物は少
量の難燃剤の添加でも充分な難燃性を得ることができる
ために、燃焼時あるいは成形加工時のガス発生量を低減
させることが可能である。さらに、熱可塑性樹脂が有す
る機械的特性や成形性も維持することができる。
【0069】従って、本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成
物は広範囲の用途に適用可能であり、特に、テレビ用部
品、電話機用部品、CDラジオカセット用部品、電気掃
除機用部品、扇風機用部品、エアーコンディショナー用
部品、事務機プリンター部品、パーソナルコンピュータ
ー用部品、パーソナルコンピューター用キーボード部
品、VCRカセットテープ用部品、オーディオカセット
テープ用部品、複写機用部品、などの各種のOA機器や
家電製品、建材、自動車用部品などの幅広い用途に好適
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるAS−Fe(CO)5
複合膜(曲線1)およびAS−Fe2 3 複合膜(曲線
2)の赤外吸収スペクトルである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)熱可塑性樹脂99〜40重量部、
    (B)難燃剤1〜60重量部、(A)と(B)の合計1
    00重量部に対して、(C)錯体および/または金属酸
    化物超微粒子20〜0.001重量部、からなることを
    特徴とする難燃性熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 樹脂組成物における(C)成分の平均粒
    径が100nm未満であることを特徴とする請求項1記
    載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 樹脂組成物における(B)成分がハロゲ
    ン系難燃剤であり、(C)成分がAl、Ba、Be、C
    a、Cd、Ce、Co、Cr、Cu、Fe、Ga、I
    n、Mg、Mn、Mo、Ni、Pb、Pd、Pt、R
    h、Ru、Sc、Si、Sn、Sr、Th、Ti、V、
    Y、Zn、Zrから選ばれる金属成分からなる錯体およ
    び/または金属酸化物の超微粒子であることを特徴とす
    る請求項1または2記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 金属酸化物超微粒子が、樹脂組成物中に
    配合した有機金属化合物を完全にもしくは部分的に酸化
    分解せしめることにより得られるものであることを特徴
    とする請求項1、2または3記載の難燃性熱可塑性樹脂
    組成物。
  5. 【請求項5】 (A)成分がスチレン系樹脂であること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の難燃性熱
    可塑性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 錯体がアセチルアセトン錯体であること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の難燃性熱
    可塑性樹脂組成物。
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