JPH09255516A - 歯科用複合材料 - Google Patents

歯科用複合材料

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JPH09255516A
JPH09255516A JP8067664A JP6766496A JPH09255516A JP H09255516 A JPH09255516 A JP H09255516A JP 8067664 A JP8067664 A JP 8067664A JP 6766496 A JP6766496 A JP 6766496A JP H09255516 A JPH09255516 A JP H09255516A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化物の研磨面の高い滑沢性と、高い曲げ強
度ならびに治療後にどのような条件で観察しても人工物
であることが認識されないような、天然歯に対する優れ
た色調適合性を併せ持つ歯科用複合材料を提供する。 【解決手段】(a)重合性単量体100重量部、(b)硬
化後のマトリックスとの屈折率差が0.06以下で、平均粒
子径0.01μmから1μmの無機フィラーを凝集後、熱処理
して得られるフィラー200〜300重量部、および(c)硬
化後のマトリックスとの屈折率差が0.06より大きく、平
均粒子径1μm以上の無機フィラー5〜100重量部を含み、
以下の式(1)で定義される透過光の拡散度(D)が0.
002から0.3の範囲にあることを特徴とする歯科用複合材
料。 D = ( I20 / cos 20 + I70 / cos 70 ) / ( 2 ・ I0 ) (1) (Iは試料を透過した光の光度を表し、I0、I20およ
びI70は試料板に垂直な方向(光の入射方向)に対し、
それぞれ、零度、20度、70度方向の光度(光の強さ)を
表す。三角関数は、光度を測定した方向の余弦を示し角
度の単位は度である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は歯科の分野におい
て、齲蝕等による歯牙欠損部を治療するための直接充填
用の歯科用複合材料および歯冠形成用の歯科用複合材料
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】歯科用複合材料が登場する以前は、う蝕
の充填治療にはアマルガムが、歯冠形成には金合金等が
使われていた。これらに対し、複合材料は、安価でかつ
天然歯に近い色調が比較的容易に達成できることから急
速に普及し、現在では、前歯の治療では大部分が複合材
料により行われている。複合材料には、以下のような特
性が要求される。すなわち、天然の歯と代替可能な十分
な強度、硬度を持つこと、天然歯と同等の表面のなめら
かさが得られること、口腔内での噛み合わせによる摩耗
に対する耐久性があること、色調が天然歯と類似してい
ること、および半透明性が天然歯に近いこと等である。
さらに、生体との適合性を保証するためには、非毒性、
非溶解性、低吸水率といったことも要求される。また、
治療後の歯が齲蝕を再発していないかを診断するため
に、天然歯の象牙質と識別できる程度のエックス線に対
する不透明性が要求される。
【0003】齲蝕の治療に使われる複合材料は、常温下
のレドックス触媒、あるいは光重合触媒によるラジカル
重合によって硬化する重合性単量体から成る樹脂成分
と、主に無機質からなるフィラーによって大部分が構成
されている。これらの原料の組み合わせによって、これ
までに多くの種類の複合材料が報告されている。
【0004】フィラーをその形態と大きさによって分類
すると次のようなものになる。(1)石英やガラスの塊
を粉砕して製造された平均粒径0.5μm以上のもの。
(2)シラン化合物等の噴霧熱分解で製造された平均粒
径0.05μm以下のもの。(3)重合性の有機金属化
合物を重合させることにより製造された、0.1μm以
上1.5μm以下の、粒子径の分布が非常に狭い球状粒
子。
【0005】これらの中で、(2)と(3)のタイプの
フィラーを用いた複合材料は、硬化物表面の研磨後の滑
沢性には優れるが、曲げ強度や耐久性といった面で劣る
ことが問題であった。一方で、(1)のタイプのフィラ
ーを用いた複合材料は、特に平均粒子径2μm以上のフ
ィラーを用いたものの場合に、曲げ強度や耐久性の面で
は優れているが、硬化物の研磨面の滑沢性に劣り、近年
の高い審美的要求を満足できなくなっていた。このよう
な問題点を解決するために最近では平均粒子径1μm以下
にまで微粉砕されたフィラーが使用されるようになって
いる。ところが、このような粒子径になると研磨性は良
くなるのであるが、逆に粉砕型のフィラーのメリットで
ある高強度が失われ、臼歯部に使用するには十分とは言
い難い物性となってしまう。また、フィラーが微細化さ
れるに従って、硬化物の光透過性が非常に強くなり、天
然歯を修復した際に背景の色や材質および観察する方向
によって異物感が非常に強くなるという問題が発生して
いた。
【0006】これまで複合材料の外観を天然歯に近づけ
るためには、顔料添加量を調整して材料の色を天然歯に
近づけることと、材料の半透明性を天然歯に近づけるこ
とが行われていた。しかしながら、これらの特性を天然
歯に近づけたとしても、臨床応用してみると種々の問題
点が残っていた。例えば、前歯の治療において、窩洞が
浅く、その後ろにエナメル質や象牙質があるような場合
には比較的色や半透明性がよく合っていた材料を、齲触
が大きくて窩洞が唇側から舌側に突き抜けたような所の
治療に使うと、色が暗くなって、全く天然の歯とは異質
な感じを与えてしまうことがよくある。同じようなこと
は、前歯の先端のようなエナメル質のみから成る部分を
修復したときにも度々経験することである。逆に、上述
のような舌側に抜けた窩洞の治療で適当な半透明性を持
つように調節した場合に、背景として歯質が存在する窩
洞の治療を行うと、今度は不透明すぎて異物感が非常に
強くなってしまうことも多々発生していた。また、上記
と同様の問題は前歯と小臼歯の唇側あるいは頬側の根本
の部分を治療したような場合にも発生する。すなわち、
歯の治療部位の正面から見れば両方とも象牙質を背景と
してよく適合していたとしても、実際の口腔内では前歯
はそのままの状態で正面から見るようになるのに対し、
小臼歯は斜めの方向から、一つ奥側の歯あるいは口腔粘
膜や歯肉を背景に見るようになり、強い違和感を感ずる
ようになる。このように従来の複合材料では、どの方向
から見ても異物感を感ぜしめることのない材料はなかっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上述べたよ
うに、硬化物の研磨面の高い滑沢性と、高い曲げ強度な
らびに治療後にどのような条件で観察しても人工物であ
ることが認識されないような、天然歯に対する色調適合
性を併せ持つ複合材料を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を克服すべく鋭意検討を重ねたところ、以下の3つの
技術を組み合わせることによって課題を達成しうること
を見いだした。第1には、平均粒子径が、0.01μm
から1μmの間に平均粒子径のある粒子を、任意の方法
で凝集せしめ、更に該凝集粒子を熱処理することによっ
て凝集粒子内の基本構成粒子の間に緩く結合を生ぜしめ
たフィラーを採用することによる複合材料の強度と研磨
性の両立であり、
【0009】第2は、ベースとなるフィラーとして重合
性単量体硬化物の屈折率と近似したものを用いて透明感
に富む材料となし、その材料中に入ってきた光を適度に
散乱させるために、該単量体硬化物の屈折率とはかなり
異なり、かつ平均粒子径が1μm以上の別種のフィラー
を配合することであり、第3は、本発明の複合材料の透
過光の拡散度を特定の領域に規定し得るように、フィラ
ーの配合量を調節することである。
【0010】すなわち本発明は、(a)重合性単量体10
0重量部と、(b)硬化後のマトリックスとの屈折率差
が0.06以下で、平均粒子径0.01μmから1μmの無機フィ
ラーを凝集後、熱処理したフィラー200〜300重量部と、
(c)硬化後のマトリックスとの屈折率差が0.06より大
きく、平均粒子径1μm以上の無機フィラー5〜100重量部
とを含み、以下の式(1)で定義される透過光の拡散度
(D) D = ( I20 / cos 20 + I70 / cos 70 ) / ( 2 ・ I0 ) (1) (Iは試料を透過した光の光度を表し、I0、I20およ
びI70は試料板に垂直な方向(光の入射方向)に対し、
それぞれ、零度、20度、70度方向の光度(光の強さ)を
表す。三角関数は、光度を測定した方向の余弦を示し角
度の単位は度である。)が、0.002から0.3の範囲にある
ことを特徴とする歯科用複合材料である。
【0011】ここで用いられる、硬化後のマトリックス
との屈折率差が0.06より大きく、平均粒子径1μm以上の
無機フィラーとして、平均粒子径0.01〜1μmの無機粒子
を凝集し、あるいは凝集後熱処理することによって製造
したものを使用した場合には、硬化物の研磨性がより良
くなり、簡単に滑沢な面を得られるようになる。また、
本発明の歯科用複合材料は、上記の成分に加えさらに平
均粒子径0.1μm以下の微細無機フィラーを10〜70重量部
含んでいてもよい。これにより、マトリックス相が強化
され、口腔内環境における耐磨耗性が向上する。
【0012】本発明の歯科用複合材料は、式(1)で定
義される透過光の拡散度(D)が0.002から0.01の範囲
にあるものは、エナメル質部分の窩洞を充填修復するた
めに、あるいはエナメル質に相当する部分の歯冠部を形
成するために適しており、Dが0.01から0.3の範囲にあ
る場合には、象牙質部分および歯根部の窩洞を充填修復
し、あるいは象牙質に相当する部分の歯冠部を形成する
のに適しており、さらにDが0.007から0.3の範囲にある
場合にはエナメル質部分と象牙質部分あるいはセメント
質部分と象牙質部分およびこれらの3種の歯質に亘って
存在する窩洞を充填修復するのに適している。
【0013】また、本発明の歯科用複合材料は、これを
厚さ1mmの板状試料に成型したときに以下の式(2)で
定義されるコントラスト比(C)を0.45〜0.65の間とす
ることにより、光学的材質感が天然歯質により近いもの
となる。 C = Yb / Yw (2) (ここで、Ybは黒背景に密着して、あるいは暗箱を使用
して測定したXYZ表色系のY値、Ywは白背景(Y=93〜97)
に密着して測定したXYZ表色系のY値である。)
【0014】上記の式(2)で示されるコントラスト比
のような半透明性の調整は従来の材料でも行われてい
た。本発明によれば、コントラスト比のような半透明性
を調整する以前に、材料固有の光透過性を天然歯と同等
に調整することによって、治療に使われたときに光学的
な材質感が天然歯に適合しやすくなるように調整をする
ことが可能となる。従来歯科用複合材料の評価に用いら
れてきた半透明性は、次のような方法で定義されてい
る。すなわち、一定厚みの試料板を照明したときの明る
さを標準の白色背景と黒色背景のそれぞれに接触させた
状態で測定する。この時明るさとしては、JIS Z8701に
規定されるXYZ表色系の三刺激値のうち明るさに関するY
の値を用いるのがふつうである。白色背景の時の明るさ
をYw、黒色背景の時の明るさをYbとすると、半透明性の
尺度であるコントラスト比(C)はYb/Yw(式(2))
で求められる。Cの値が1に近いほど不透明な材料で、
0に近いほど透明な材料である。
【0015】コントラスト比は、上述のように背景に試
料が接触した状態で測定した光学特性値から求めたもの
で、実際の現象としては次のような場合とよく合致す
る。すなわち新聞や雑誌のような印刷物の上に複合修復
材硬化物板を置いたときに、コントラスト比が小さい材
料の場合は、印刷の状態が鮮明に読みとれ、コントラス
ト比が大きくなると不鮮明となる。このような現象との
対応で、これまではコントラスト比が半透明性の尺度と
して用いられてきた。ところが、このような硬化物を通
して、天井の蛍光灯のような離れたところにある光源を
見た場合、コントラスト比が同じ材料であっても材料に
よって光源の見え方が大きく異なり、あるものは光源の
輪郭が明瞭に見えるのに対し他のものは光源の輪郭がぼ
やけてしまい、ただ明るい部分がわかるだけという現象
がある。
【0016】材料の光透過性を測定するための手法には
複数のものがある。例を挙げると、紫外可視分光光度
計、色差計、ヘイズメーター等であるが、本発明者らが
検討したところ、これらの装置ではここで目的とするよ
うな材質感を反映した光透過特性を明確に検出すること
はできず、変角光度計あるいはゴニオフォトメーターと
呼ばれる装置の使用が必要であることがわかった。この
ような装置によれば、ごく狭い視野角での光度(光の強
さ)を測定できるため、ここで必要とする材料の光透過
性の違いを高感度に検出することができる。また、この
ような装置によれば、材料の正透過光に関わる正透過性
と、正透過光以外の部分の拡散透過光に関わる拡散透過
性とを同時に高感度に区別して検出することが可能であ
る。
【0017】本発明者らは、種々の複合材料を作製し、
その硬化物に対して垂直に入射した光が材料を透過した
時に、透過光の光度が入射方向からの角度によりどのよ
うに変化するかを測定すると同時に、これらの複合材料
を抜去歯牙の種々の部位の修復に使用して様々な角度か
ら観察し、その複合材料の材質感の天然歯への適合性を
評価した。その結果、透過光の光度分布を極座標で表示
したときのグラフの形態と、臨床的な見え方との間に強
い相関があるという知見を得た。すなわち、正透過性が
強く、拡散反射成分がほとんどないほぼ針状の分布をな
す場合には、それが極端すぎると歯科用の複合材料とし
ては使えないが、ある範囲以下になると、エナメル質部
分のみからなる窩洞の修復や形成には使用できること、
また、正透過性が弱くなり、拡散性が強くなって、グラ
フの形が円形に近づくと象牙質部分のみから成る窩洞の
修復や形成に適していること、さらに、両者の中間で、
グラフの形としては楕円に近い形状の場合や、おたまじ
ゃくし型の場合には、エナメル質や象牙質を同時に含む
ような、いわゆる充填修復の窩洞を修復する場合に適し
ているのである。
【0018】このような、臨床的に好ましい材料の光学
的材質感を与えるグラフの形態を言葉だけで表現してい
ては、材料特性を評価する上での尺度として不十分であ
る。そこで、これらの形態を端的に表す数値尺度として
式(3)に示すような拡散度(D)に着目した。 D = ( I20 / cos 20 + I70 / cos 70 ) ・ cos 5/ ( 2 ・ I5 ) (3) (Iは試料を透過した光の光度を表し、I5、I20およ
びI70は試料板に垂直な方向(光の入射方向)に対し、
それぞれ、5度、20度、70度方向の光度(光の強さ)を
表す。三角関数は、光度を測定した方向の余弦を示し角
度の単位は度である。)
【0019】この式において、各光度の値をその角度の
余弦で除しているのは、人間の目で感じることのできる
尺度に対応した形にするためである。すなわち、人間の
目が感じる光の強さが照度であるので、実際の測定結果
である光度を照度に換算した後に透過光の分布形状を評
価する必要があるためである。つまり、照度の定義から
光度をその測定角度の余弦で除することで照度への換算
ができるのである。この式の目的とするところは、20度
方向の照度と70度方向の照度との平均を5度方向の照度
で割ることによって、透過光分布の形状を定義しようと
することにある。したがって、Dの値が1に近づくほど
分布形状は円に近づき、拡散性が強くなることを表して
いる。この式は、蛍光灯などの照明器具のカバーや、プ
ロジェクタースクリーンのような光拡散性を要求される
材料の光学特性の評価に用いられていたもので、式自体
は特に目新しいものではない。本発明者らも、この式に
よって歯科用複合材料の光学特性を定義できるのではな
いかと考えたが、現実にはこの式のままでは不十分で前
述のような適用部位ごとの違いをうまく区別できなかっ
た。これは、従来の拡散度の式が、最も正透過に近い部
分の値として5度方向の値を使用していることによるも
のと考えた。つまり、歯科用として使用できる材料は、
元々この式が対象としていた光拡散性材料よりもグラフ
の形状としては楕円に近いものであるので、5度方向を
使用したのでは、他の方向との差が非常に小さくなり、
その違いがわかりにくくなるものと思われる。そこで、
上記(3)式の変形を種々試みたところ、分母側に正透
過光の照度を用い、20度方向の照度と70度方向の照度の
平均を零度方向(正透過光)の照度で除したものを拡散
度として用いることで、前述の歯科用複合材料としての
適性を十分に区別し、表現できることがわかった。その
結果得られたのが、式(1)である。なお式(1)で
は、零度の余弦が1(cos 0 = 1)であるため、この部
分は式からは省略している。
【0020】この拡散度を前述の試作した複合材料に当
てはめると、エナメル質部分の修復や形成に適している
場合は、材料が0.002〜0.01の間のDを、象牙質あるい
はセメント質部分の修復や形成に適しているものは0.01
〜0.3のDを、そして複数の材質から成る部分の修復に
は、0.007〜0.3の間のDを持つことが望ましいことがわ
かった。この時、複数の材質から成る部分の修復に適す
る材料のDがかなりの部分象牙質あるいはセメント質に
適する材料と重複している理由は、歯冠を解剖学的に見
た場合に、厚みとしては象牙質の占める割合が高く、歯
の光学的材質感に対する影響度が象牙質の方が大きいた
めであろうと考えられる。ただし、歯冠のかなり先端に
近い部分の修復においてはエナメル質の影響を無視でき
なくなるため、低めのD値を持つ材料も必要になる。
【0021】上述のごとき歯科用複合材料として適当な
材料の透過光分布を検討していく過程において、材料の
光透過性を調整し、かつ硬化物に高い曲げ強さと高い研
磨性を付与するには以下のような構成が有効であること
が判明した。すなわち、複合材料が少なくとも2種のフ
ィラー、重合性単量体と硬化後の重合性単量体の屈折率
との差が0.06以下であり、平均粒子径0.01μm〜1μmの
無機フィラーを凝集後、熱処理して得られる第1のフィ
ラーと、硬化後の重合性単量体の屈折率との差が0.06よ
りも大きい屈折率を持ち、平均粒子径が1μm以上の第
2のフィラーを含有することが必要である。このほかマ
トリックス層を強化するための、平均粒子径0.1μm以下
のマイクロフィラーや、着色のための顔料を含むことに
はなんら問題はない。第1のフィラーの種類は上述の条
件を満たしている限り特に限定されるものではなく、こ
れまで一般に用いられている、石英、水晶、バリウムボ
ロアルミノシリケートガラス(バリウムガラスと称され
ることが多い)、ストロンチウムボロアルミノシリケー
トガラス(ストロンチウムガラスと称されることが多
い)、ランタンボロアルミノシリケートガラス(ランタ
ンガラスと称されることが多い)、リチウムアルミノシ
リケートガラス、溶融石英、石英ガラス、ホウ珪酸ガラ
ス(商品名:パイレックス、デュラン等)、炭酸カルシ
ウム、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化チタン、
窒化チタン、窒化珪素、酸化アルミニウム(アルミ
ナ)、ハイドロキシアパタイト、三リン酸カルシウム、
タルク、マイカ、ベントナイト、スメクタイト、合成球
状シリカ、球状シリカ−ジルコニア複合酸化物、球状シ
リカ−チタニア複合酸化物等のものが本発明において好
適に使用できる。特に、近年のように複合材料の高い研
磨面光沢性が要求される場合には、1μm以下の平均粒
子径にまで粉砕されたものや、特開昭59−54616
に開示されているようなシリカとシリカと結合可能な周
期律表第1、2、3、4族の金属酸化物との複合酸化物
のごときサブミクロンフィラー等が適している。
【0022】第2のフィラーは、光透過性の調整に重要
な成分である。この第2のフィラーは、レジン中に含ま
れるひと固まりの平均粒子径が1μmを越えていればよ
く、構成単位としての1μm以下の粒子が凝集して平均
粒子径1μm以上の粒子を形作ったものであっても目的
を達成しうる。もし、第2のフィラーの粒子径が1μm
よりも小さい場合には、透過光の調整機能が大きく低下
してしまう。また、上限は特に制限されないが、複合修
復材の研磨性を損なわない範囲で、常識的に規定される
べきであり、一般には100μm以下より好ましくは50μm
以下とすることが望ましい。第2のフィラーの添加量
は、重合性単量体と2種類のフィラーの組み合わせによ
って決まるものであり、一概に規定することはできな
い。予備試験によって適切な範囲の含有量を設定するこ
とができる。これは、重合性単量体と第1のフィラーと
の組み合わせによって、複合修復材の光透過性が大きく
変化するためである。
【0023】第2のフィラーの材質としては、第1のフ
ィラーで例示したものも、屈折率と粒子径の関係さえ満
足していれば、使用することが可能であるし、あるいは
噴霧熱分解法のシリカ(例えばデグサ社のアエロジルOX
-50、Ar-130)や、湿式法のシリカゾル、ゾルゲル法に
よる単分散サブミクロンフィラー等も使用できる。これ
らの粒子径が1μmよりも小さい場合には、前述のよう
に適当な手法(例えば、熱風乾燥から粉砕、あるいはス
プレー乾燥)でこれらを凝集させたものでも良い。ま
た、この凝集粒子をさらに焼成し、ゆるやかに融着させ
たものも使用可能である。
【0024】屈折率が異なる2種のフィラーを使用する
のは、従来から用いられてきた半透明性の尺度(例えば
コントラスト比)を適切な領域に調節するためと、両者
の組み合わせで光透過性も同時に調節するためである。
第2のフィラーだけを用いたのでは、屈折率の差が大き
すぎて複合材料硬化物の半透明性が天然歯よりも低くな
りすぎてしまい、審美修復材料とは到底なりえない。ま
た、光硬化型の複合材料では、一定レベル以上の硬化深
さが要求されるが、そのためにも適度の半透明性(光透
過性)が必要である。一方、複合修復材が十分な強度を
持つためには、その80重量%程度をフィラーが占めて
いることが望ましい。このような量のフィラーを含有さ
せ、なおかつ、適度の半透明性を維持するためには、硬
化後のマトリックス成分の屈折率と、フィラーの屈折率
は、それほど離れたものにはできない。
【0025】一方、本発明において複合材料の光透過性
の調整のためには、前述のようにマトリックスと屈折率
の離れたフィラーを使用する必要があるが、この目的の
ための添加量は、第1のフィラーと比較して少量である
ため複合材料硬化物の半透明性に対しては大きな影響を
与えないですむものである。つまり、少なくとも2種類
のフィラーを組み合わせることで、初めてこれらの従来
の半透明性の調節と光学的材質感調整のための光透過性
の調節が可能になるのである。また同時に、第2のフィ
ラーの使用量が少ないためであると推察しているが、フ
ィラー作製時に、凝集操作のみで熱処理を行わなくても
強度に対する影響はそれほど大きくない。このため、屈
折率差の大きいフィラーについては、必ずしも熱処理ま
で行う必要はないが、熱処理を行ってもなんら問題が生
じるものではない。また第2のフィラーが2μm以下の
粒子であれば単一粒子を用いても研磨性に対する影響も
それほど大きくない。
【0026】またコントラスト比等の、従来公知の半透
明性については、上記のフィラーの選択と同時に顔料の
量(主として酸化チタン)で調節することが可能であ
る。顔料は多くても数百ppm程度の添加で、従来の半透
明性の調整には有効であるが、D値を変化させるほどの
効果はない。従って、顔料を調整することで、光透過性
を調整することは難しい。コントラスト比等の従来公知
の半透明性の調整については、治療の際に歯質等が背景
として存在するときの光学的材質感を合わせるために重
要で、エナメル質から成る部分には、0.45〜0.52のコン
トラスト比を持つものを、象牙質やセメント質から成る
部分には0.57〜0.65の間のコントラスト比を持つもの
を、複数の材質から成る部分には、0.51〜0.59の範囲の
コントラスト比を持つものを使用することが好ましい。
【0027】基本粒子の凝集操作としては、下記のよう
な一般的手法を利用することができるが特にこれらに限
定されるものではなく、基本粒子が任意の大きさに凝集
したものが得られさえすれば良い。凝集操作としては、
基本粒子を分散溶媒中に分散した後、加熱あるいは減圧
等により、溶媒を除去したり、分散後凍結して減圧乾燥
する方法が用いられる。また他の方法としては、基本粒
子の分散液を噴霧乾燥によって凝集化することも利用可
能である。前述の凝集操作では、凝集塊は相当大きなも
のになるので、解砕、粉砕といった操作が必要になる
が、後者の噴霧乾燥法ではこのステップを省略できるの
で効率の面からは有利である。これらの凝集段階におい
て、基本粒子の凝集力が弱く、凝集粒子の形態保持が難
しい場合には、一般にセラミックス原料の成形助剤とし
て用いられるバインダー(たとえばポリビニルアルコー
ル)を添加しても良い。
【0028】凝集粒子の熱処理については、基本粒子の
組成によってそのガラス転移点や焼結温度が異なるた
め、最適処理条件(温度、時間)を一概に規定すること
はできない。実際には凝集粒子を作製した後、いく種類
かの条件で熱処理して検討することが必要である。その
手法としては、複合材料硬化物の曲げ強度の測定と硬化
物研磨面の滑沢性を測定することが好適に採用される。
すなわち、熱処理が不十分であると曲げ強度が不十分な
ものとなり、過剰であると硬化物研磨面の滑沢性が著し
く低下する。
【0029】また、フィラーが十分な程度に熱処理され
ていることを確認するためには、いったん重合性単量体
と混合、混練し、ペーストとしたものをエタノール、ア
セトン等の溶媒に超音波分散させ、フィラーを沈降させ
た後に、該フィラー成分を水もしくはヘキサメタリン酸
ソーダ等の分散剤を含む水に分散させて、粒度分布を測
定すればよい。この時、必要な程度に熱処理がなされて
いれば、ペースト化した後も基本粒子の粒度分布に比べ
ると、大きな平均粒子径と広い粒度分布を保持してい
る。一例として後述の実施例にあるフィラー1の場合、
0.7μmの平均粒子径を持ち、最大でも2μm以下の粒
子からなる基本粒子を上記方法によって処理したもの
は、平均粒子径が5μm程度であり、最大粒子は約50
μmであった。これに対し、加熱処理を行わなかった場
合には、基本粒子の粒度分布よりは若干広いものの、基
本粒子とほとんど差のない粒度分布を示したので、この
方法による判断でフィラーの熱処理の程度を判断するこ
とが可能である。
【0030】第3のフィラーとしては、一般的に使用さ
れる超微細フィラーを好適に使用することが可能である
が、具体的に例を挙げれば噴霧熱分解法のシリカ(例え
ばデグサ社のアエロジルOX-50、Ar-130、Ar-380)や、
超微細アルミナ、湿式法のシリカゾル、ゾルゲル法によ
る単分散サブミクロンフィラー(シリカ単独、シリカと
他の金属酸化物との複合酸化物)等も使用できる。
【0031】複合材料の製造に当たり各フィラーは、重
合性単量体成分と混合されるに先立ち、その表面を通常
使用されるシランカップリング剤、例えば、ω−メタク
リロキシアルキルトリメトキシシラン(メタクリロキシ
基と珪素原子との間の炭素数:3〜12)、ω−メタク
リロキシアルキルトリエトキシシラン(メタクリロキシ
基と珪素原子との間の炭素数:3〜12)、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルト
リアセトキシシラン等の有機珪素化合物、チタネート系
カップリング材、ジルコネート系カップリング材で処理
される。この処理により、重合性単量体成分とより強固
に結合することが可能となる。処理剤の種類、処理方法
等は特に限定されるものではなく一般に公知の手法を好
適に使用できる。
【0032】本発明において重合性単量体としては、一
般的に歯科用複合材料に用いられるものを好適に使用す
ることができる。具体的に重合性単量体の例を示すと、
(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アルキル基の炭
素数 1〜10)、ポリアルキレングリコールジ(メ
タ)アクリレート(炭素数 2〜20)、エチレングリ
コールオリゴマージ(メタ)アクリレート(2〜10量
体)、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、2.
2−ビス[p−(γ−メタクリロキシ−β−ヒドロキシ
プロポキシ)フェニル]プロパン、2,2−ジ(4−メ
タクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン(1分子
中にエトキシ基2〜10個)、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラ(メタ)アクリレート等の1官能性、多官能性の(メ
タ)アクリル酸エステル類や、ヒドロキシル基を有する
(メタ)アクリレート2モルとジイソシアネート1モル
との反応生成物であるウレタン(メタ)アクリル酸エス
テル類である。これらの単量体は単独で用いることもあ
るが、2種類以上の単量体を混合して使用することが好
ましい。単量体は重合性樹脂組成物中に10〜50重量
%の割合で使用する。
【0033】本発明の複合材料には、その中に重合開始
剤、着色顔料、重合禁止剤、紫外線吸収剤、変色防止
剤、抗菌剤、その他従来公知の各種添加剤を配合する事
が出来る。重合開始剤としては、例えば、有機過酸化物
と芳香族第3級アミンの組み合わせが挙げられる。これ
らは、一方のペースト中には有機過酸化物、他方のペー
ストには芳香族第3級アミンを配合するようにして使用
する。過酸化物としては、芳香族基を有するジアシルパ
ーオキサイド類や過安息香酸のエステルとみなされるよ
うなパーオキシエステル類が好ましく、例えば、ベンゾ
イルパーオキサイド、2,4−ジクロルベンゾイルパー
オキサイド、m−トリルパーオキサイド、t−ブチルパ
ーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソ
フタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイ
ルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−
ジ[(o−ベンゾイル)ベンゾイルパーオキシ]ヘキサ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ[(o−ベンゾイ
ル)ベンゾイルパーオキシ]ヘキシン−3、3,3’,
4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)
ベンゾフェノン等が効果的である。
【0034】第3級アミンとしては、芳香族基に直接窒
素原子が置換した第3級アミンが好ましく、N,N−ジ
メチル−p−トルイジン、N,N−ジメチルアニリン、
N−メチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン、N,
N−ジ(β−ヒドロキシエチル)−アニリン、N,N−
ジ(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、N,N
−ジ(β−ヒドロキシプロピル)アニリン、N,N−ジ
(β−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジン、N,N
−ジメチルアミノ安息香酸エチル、N,N−ジメチルア
ミノ安息香酸イソアミル等が効果的である。
【0035】また、場合によってはさらに光重合機能を
付与することも可能で、その場合には、例えば、カンフ
ァーキノンとアミン、カンファーキノンと有機過酸化物
およびアミン、カンファーキノンとN,N−ジメチル安
息香酸アルキルエステル、カンファーキノンとアルデヒ
ドおよび有機過酸化物、カンファーキノンとメルカプタ
ン、カンファーキノンとアゾ化合物等に記載されている
従来公知の可視光線を利用する光重合型開始剤の使用が
できる。しかし、上記の有機過酸化物と光重合用のアミ
ン系促進剤とを同一のペースト内に同時に配合する事は
ない。これらの触媒は重合性単量体に対し0.1〜5重
量%の範囲で使用される。
【0036】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限
定されるものではない。なお、以下の実施例、比較例に
示した複合材料の物性測定は、以下の方法にしたがっ
た。 (1)拡散度 製造した複合材料をテフロン製の金型(直径30mmx
厚さ0.3mm)に充填した。上下面をスライドガラス
で圧接し、両面から各1分間光照射して硬化させた。硬
化物を金型から取り出したのち、三次元変角光度計(村
上色彩技術研究所製GP−200)を用いて、透過光の
光度分布を測定した。拡散度は、前述の式(1)に従っ
て計算した。
【0037】(2)コントラスト比 厚さ1mmの金型を用い、製造した複合材料を充填し、上
下面からスライドガラスで圧接し、両面からそれぞれ1
分間ずつ光照射して硬化させた。この試料について、標
準白色板を背後に密着させた状態と暗箱によって透過光
を全て吸収した状態でY値を測定した。この結果に基づ
き、式(2)に従ってコントラスト比を測定した。
【0038】(3)曲げ強度 製造した複合充填修復材をステンレス製の金型(寸法2
mmx2mmx30mm)に充填した。上下面をスライ
ドガラスで圧接し、両面から各1分ずつ光を照射して硬
化させた。硬化物は、金型から取り出した後37℃の蒸
留水中に24時間保管し測定に供した。測定にはインス
トロン万能試験機を使用した。スパンは20mm、クロ
スヘッドスピードは1mm/minとした。各試料、5
本ずつの試験片を作製し、その平均値を以てその試料の
曲げ強度とした。
【0039】(4)滑沢性 製造した複合充填修復材をテフロン製の金型(寸法10
mmx30mmx1mm)に充填した。上下面をスライ
ドガラスで圧接し、両面から各1分間光照射して硬化さ
せた。硬化物を金型から取り出した後、400番の耐水
研磨紙で研磨した。この研磨面を、松風社製シリコンポ
イントハード(硬質合金研磨仕上げ用H2)を用いて、
約80gの手圧をかけながら注水下30秒間研磨した。
この面の光沢度を光沢度計(日本電色(株)製VGS−
Σ80)を用い、JIS Z8741鏡面光沢度測定法
に従って測定した。測定の角度は、60度とした。
【0040】実施例1 2,2−ビス[p−(γ−メタクリロキシ−βヒドロキ
シプロポキシ)フェニル]プロパン(以降Bis−GM
Aと称する)70重量部とトリエチレングリコールジメ
タクリレート(以降TEGDMAと称する)30重量部
を混合し重合性単量体混合物を作製した。この単量体混
合物100重量部中にカンファーキノン1重量部および
ジメチルアミノエチルメタクリレート(以降DMAEM
Aと称す)1重量部を添加して光重合性を与えた。以降
この重合性単量体混合物をモノマー1とする。この重合
性単量体混合物を硬化させた後の屈折率は、1.555
であった。バリウムボロアルミノシリケートガラス(シ
ョット社8235、平均粒子径0.7μm、屈折率1.
55)5重量部を蒸留水95重量部に分散したものをス
プレードライヤー(大川原化工機製L8型)を用いて噴
霧乾燥し、該バリウムボロアルミノシリケートガラスの
凝集粉末を得た。この乾燥凝集粉末を電気炉に入れ、70
5℃で3時間焼成した。焼成した粉末を電気炉内で室温
まで冷却した後、粉末100重量部に対し、5重量部の
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(以降
γ−MPSと称す)で、表面処理した。表面処理は、蒸
留水中に酢酸と所定量のγ−MPSを投入後攪拌加水分
解し、さらに粉末を加えて1時間攪拌した。加熱乾燥し
て水分を除去した後、さらに100℃で3時間熱処理し
て行った。このようにして作製したフィラーをフィラー
1と称す。
【0041】平均粒子径1.7μmの溶融石英(屈折率1.
46)の粉末100重量部に対し、2重量部のγ−MP
Sを用いて、フィラー1と同じ手順で表面処理した。以
降このフィラーをフィラー2とする。モノマー1の10
0重量部に対し、フィラー1を240重量部、フィラー
2を20重量部混合して、複合材料を作製した。この複
合材料硬化物の拡散度は0.005であった。これに酸
化チタンおよび酸化鉄などの顔料を添加し、天然歯に類
似の色調とすると同時にコントラスト比を0.55に調
整した。この硬化物の光沢度は45%、曲げ強度は185MPa
と高いものであった。
【0042】抜去した上顎中切歯に切端近くの浅いエナ
メル質から大部分がなるI級窩洞、隣接面の大きな打ち
抜きのIII級窩洞、および歯根部と歯冠部の境界付近の
V級窩洞を形成し、上記の複合材料を用いて一括充填し
た。このとき、歯科用の接着剤(クラレ社製クリアフィ
ルライナーボンドII)を併用した。複合修復材を硬化
後、松風社製ダイヤモンドポイントスーパーファインに
より形態修正した後、松風社製シリコンポイントハード
(赤)を用いて研磨した。研磨終了後の色調適合性を3
人の歯科医により評価したところ、いずれの歯科医とも
材料の光学的材質感が天然歯に非常によく合っていると
の判断であった。とくに、I級窩洞における適合が良か
った。
【0043】実施例2 モノマー1の100重量部に対し、フィラー1を240
重量部、フィラー2を60重量部混合して、複合材料を
作製した。この複合材料硬化物の拡散度は0.07であ
った。これに実施例1と同様な顔料を添加し、天然歯に
類似の色調とすると同時にコントラスト比を0.55に
調整した。この硬化物の光沢度は43%で、曲げ強度は17
0MPaであった。実施例1と同様の評価を行ったところ、
いずれの歯科医とも材料の光学的材質感が天然歯に非常
によく合っているとの判断であった。とくに、III級窩
洞における適合が優れていた。
【0044】実施例3 モノマー1の100重量部に対し、フィラー1を240
重量部、フィラー2を100重量部混合して、複合材料
を作製した。この複合材料硬化物の拡散度は0.28で
あった。これに実施例1と同様な顔料を添加し、天然歯
に類似の色調とすると同時にコントラスト比を0.60
に調整した。このものの光沢度は40%で、曲げ強度は16
0MPaであった。実施例1と同様の評価を行ったところ、
いずれの歯科医とも材料の光学的材質感が天然歯に非常
によく合っているとの判断であった。とくに、V級窩洞
における適合が優れていた。
【0045】実施例4 平均粒子径2μmのパイレックスガラスの粉砕物(屈折
率1.48)の100重量部に対し、2重量部のγ−M
PSでフィラー1と同様に表面処理した。これをフィラ
ー3と称する。モノマー1の100重量部に対し、フィ
ラー1を240重量部、フィラー3を80重量部混合し
て、複合材料を作製した。この複合材料硬化物の拡散度
は0.07であった。これに実施例1と同様な顔料を添
加し、天然歯に類似の色調とすると同時にコントラスト
比を0.55に調整した。このものの光沢度は38%で、
曲げ強度は165MPaであった。実施例1と同様の評価を行
ったところ、いずれの歯科医とも材料の光学的材質感が
天然歯に非常によく合っているとの判断であった。とく
に、III級窩洞における適合が優れていた。
【0046】実施例5 平均粒子径0.2μmの球状シリカ(日本触媒製シーホ
スター、屈折率1.46)を粉末100重量部に対して
2重量部のポリビニルアルコール(クラレ製PVA11
7)の存在下に、噴霧乾燥(大河原化工機L−8)によ
り凝集化した。この凝集粉末は、平均粒子径20μm程
度のほぼ球状の粒子であった。この凝集粉末を950℃
で1時間焼成した後、さらに粉末100重量部に対して
2重量部のγ−MPSで処理して粉末を疎水化した。こ
れをフィラー4と称する。モノマー1の100重量部に
対し、フィラー1を250重量部、フィラー4を30重
量部混合し、複合材料を作製した。このものの拡散度は
0.07であった。これに実施例1と同様な顔料を添加
して天然歯に類似の色調とすると同時にコントラスト比
を0.55に調整した。この硬化物の研磨面の光沢度は
45%であり、曲げ強度は190MPaと非常に高いものであっ
た。実施例1と同様の評価を行ったところ、いずれの歯
科医とも材料の光学的材質感が天然歯に非常によく合っ
ているとの判断であった。
【0047】実施例6 比表面積130m2/g(球相当平均粒子径約0.017μm)の
超微細シリカ(デグサ社製 Ar-130)を粉末100重量
部に対して40重量部のγ−MPSを用いてフィラー1と
同様に表面処理した。これをフィラー5と称す。モノマ
ー1の100重量部に対し、フィラー1を240重量
部、フィラー4を30重量部、フィラー5を10重量部
混合し、複合材料を作製した。このものの拡散度は0.
073であった。これに実施例1と同様な顔料を添加し
て天然歯に類似の色調とすると同時にコントラスト比を
0.55に調整した。このものの光沢度は40%で、曲げ
強度は160MPaであった。実施例1と同様の評価を行った
ところ、いずれの歯科医とも材料の光学的材質感が天然
歯に非常によく合っているとの判断であった。
【0048】比較例1 モノマー1の100重量部に対し、フィラー1を300
重量部混合し、さらに実施例1と同様な顔料を添加し
て、天然歯に類似の色調を持つ複合修復材とした。この
材料の拡散度は0.001、コントラスト比は0.55
であった。これを、実施例1と同様に評価したところ、
I級窩洞では何とか使用に耐えるものの、打ち抜きのII
I級窩洞では、背景が強く反映され、異質な材料が存在
することが明確に認識され、光学的材質感が悪いとの判
断であった。
【0049】比較例2 モノマー1の100重量部に対し、フィラー1を240
重量部、フィラー2を150重量部添加し、さらに実施
例1と同様な顔料を添加して、天然歯類似の色調を持つ
複合修復材とした。この材料の拡散度は0.35、コン
トラスト比は0.60であった。これを、実施例1と同
様の評価にかけたところ、いずれの窩洞においても、材
料の不透明感が強く感じられ、異質な材料が存在するこ
とが明確に認識された。したがって、この材料は、光学
的材質感が悪いと判断された。
【0050】比較例3 フィラー4に用いた平均粒子径0.2μmのシリカ粒子
を凝集、熱処理することなく実施例5と同様に表面処理
してフィラー5とした。モノマー1の100重量部に対
し、フィラー1を240重量部、フィラー5を30重量
部混合し、さらに顔料を添加して、天然歯類似の色調を
持つ複合材料とした。この材料の拡散度は0.001
で、コントラスト比は0.55であり、第2のフィラー
が小さすぎる場合には拡散度の調整が困難であった。
【0051】比較例4 バリウムボロアルミノシリケートガラス(ショット社8
235、平均粒子径0.7μm、屈折率1.55)粉末
100重量部に対し、5重量部のγ−MPSで実施例1
と同様に表面処理した。このようにして作製したフィラ
ーをフィラー6と称す。モノマー1の100重量部に対
し、フィラー6を240重量部、フィラー2を20重量
部混合して複合材料を作製した。この複合材料硬化物の
拡散度は0.005であった。これに顔料を添加し、天
然歯に類似の色調とすると同時にコントラスト比を0.
55に調整した。この硬化物の光沢度は45%で、曲げ強
度は130MPaと実施例と比較して低いものでしかなかっ
た。
【0052】
【発明の効果】本発明により、硬化物の研磨面の高い滑
沢性と、高い曲げ強度ならびに治療後にどのような条件
で観察しても人工物であることが認識されないような、
天然歯に対する優れた色調適合性を併せ持つ歯科用複合
材料を提供することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)重合性単量体100重量部、(b)
    硬化後のマトリックスとの屈折率差が0.06以下で、平均
    粒子径0.01μmから1μmの無機フィラーを凝集後、熱処
    理して得られるフィラー200〜300重量部、および(c)
    硬化後のマトリックスとの屈折率差が0.06より大きく、
    平均粒子径1μm以上の無機フィラー5〜100重量部を含
    み、以下の式(1)で定義される透過光の拡散度(D)
    が0.002から0.3の範囲にあることを特徴とする歯科用複
    合材料。 D = ( I20 / cos 20 + I70 / cos 70 ) / ( 2 ・ I0 ) (1) (Iは試料を透過した光の光度を表し、I0、I20およ
    びI70は試料板に垂直な方向(光の入射方向)に対し、
    それぞれ、零度、20度、70度方向の光度(光の強さ)を
    表す。三角関数は、光度を測定した方向の余弦を示し角
    度の単位は度である。)
  2. 【請求項2】 請求項1に記載される(c)フィラー
    が、平均粒子径0.01〜1μmの無機粒子を凝集し、あるい
    は凝集後熱処理することにより得られたものであること
    を特徴とする請求項1記載の歯科用複合材料。
  3. 【請求項3】 追加成分としてさらに(d)平均粒子径
    0.1μm以下の微細無機フィラーを10〜70重量部含むこと
    を特徴とする請求項1または〜2記載の歯科用複合材
    料。
  4. 【請求項4】 式(1)で定義される透過光の拡散度
    (D)が、0.002から0.01の範囲にあることを特徴とす
    る、エナメル質部分の窩洞の充填修復に、あるいはエナ
    メル質に相当する部分の歯冠部の形成に適した請求項1
    ないし3のいずれかに記載の歯科用複合材料。
  5. 【請求項5】 式(1)で定義される透過光の拡散度
    (D)が、0.01から0.3の範囲にあることを特徴とす
    る、象牙質部分および歯根部の窩洞の充填修復に、ある
    いは象牙質に相当する部分の歯冠部の形成に適した請求
    項1ないし3のいずれかに記載の歯科用複合材料。
  6. 【請求項6】 式(1)で定義される透過光の拡散度
    (D)が、0.007から0.3の範囲にあることを特徴とす
    る、エナメル質部分と象牙質部分、セメント質部分と象
    牙質部分あるいは3種類の歯質の部分に亘って存在する
    窩洞の充填修復に適した請求項1ないし3のいずれかに
    記載の歯科用複合材料。
  7. 【請求項7】 厚さ1mmに成型された板状試料の、以下
    の式(2)で定義されるコントラスト比(C)が0.45〜
    0.65の間にあることを特徴とする請求項1ないし6のい
    ずれかに記載の歯科用複合材料。 C = Yb / Yw (2) (Ybは黒色背景において測定したXYZ表色系のY値を表
    し、Ywは白色背景(Y=93〜97)において測定したXYZ表
    色系のY値を表す。)
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