JPH09255326A - 均一なミクロポアと均一なメソポアの2種類の細孔を有するフォージャサイト型ゼオライトおよびその製造方法 - Google Patents

均一なミクロポアと均一なメソポアの2種類の細孔を有するフォージャサイト型ゼオライトおよびその製造方法

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JPH09255326A
JPH09255326A JP8096250A JP9625096A JPH09255326A JP H09255326 A JPH09255326 A JP H09255326A JP 8096250 A JP8096250 A JP 8096250A JP 9625096 A JP9625096 A JP 9625096A JP H09255326 A JPH09255326 A JP H09255326A
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pore diameter
pvm
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Takanori Ida
孝徳 井田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高結晶度、高比表面積を有しかつ均一な細孔
径を持つミクロポアと均一な細孔径を有するメソポアと
をもつフォージャサイト型ゼオライトおよびその製造方
法の提供。 【解決手段】(a)結晶度100〜130% (b)比表面積500〜800m2/g (c)SiO2/Al23のモル比が8〜18 (d)細孔径が600A以下である細孔の全細孔容積が
0.35〜0.50ml/g (e)細孔径が20A未満である細孔の細孔容積が0.
15〜0.35ml/g (f)細孔径20A〜600Aの範囲にある細孔の細孔
容積(PVm)が0.15〜0.30ml/g (g)細孔径20A〜600Aの範囲にある細孔の細孔
容積(PVm)のうち、細孔径が35A〜50Aの細孔
の細孔容積(PVs)が0.10〜0.25ml/g (h)PVmとPVsの差(PVm−PVs)が0.0
5ml/g以下 であることを特徴とする均一なミクロポアと均一なメソ
ポアの2種類の細孔を有するフォージャサイト型ゼオラ
イト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は結晶度および比表面
積が高く、均一な細孔径をもつミクロポアと均一な細孔
径をもつメソポアを有し、触媒、触媒担体、吸着剤とし
て有用な高シリカフォージャサイト型ゼオライトならび
にその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来、結晶性アルミノシリケートゼオライ
トは分子オーダーの均一なミクロポアを有することで知
られている。またアンモニウム交換したフォージャサイ
ト型ゼオライトを約500℃以上の高温でカ焼またはス
チーム処理することによってミクロポア以外に細孔径が
約20A〜500Aの範囲に広く分布したメソポアが生
成することも良く知られている。
【0003】すなわち、従来技術では、アンモニウム交
換したフォージャサイト型ゼオライト(NH4Y)をス
チーム処理することによりSiO2/Al23モル比が
高く、細孔径20A未満のミクロポア以外に20A〜6
00Aの細孔径のメソポアを有し、更にこれを酸処理す
ることによりメソポアを増加させたゼオライトが得られ
ることが知られている。また、スチーム処理の温度、水
蒸気分圧、処理時間等によって結晶度、格子定数と共に
メソポアの細孔径、細孔容積が変化することも良く知ら
れている。スチーム処理あるいはカ焼する方法では細孔
径が約40A付近に特徴的な細孔分布を有するメソポア
が得られるが全メソポア中に40A付近の細孔径の有す
る割合が占める比率は低く、メソポア領域においては、
極めて細孔径の不均一な分布を有するゼオライトしか得
ることができなかった。
【0004】したがって、従来技術においては、均一な
細孔を有するミクロポアと、均一な細孔を有するメソポ
アとを有するフォージャサイト型ゼオライトは思いもし
ないものであったし、事実このような物は存在していな
かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高結
晶度、高比表面積を有しかつ均一な細孔径を持つミクロ
ポアと均一な細孔径を有するメソポアとをもつフォージ
ャサイト型ゼオライトおよびその製造方法を提供する点
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は特開平4−2
28417号において、ゼオライトをカ焼することなく
可溶性シリカの存在下、脱アルミニウム剤と接触させる
ことによるSiO2/Al23モル比の高いゼオライト
の製造方法を開示している。この方法で製造されたゼオ
ライトの細孔構造を調べたところ、ミクロポアは存在す
るもののスチーム処理法で得られるようなメソポアを殆
ど持たず、メソポアに属するものとしては、細孔径が約
40A付近に僅かに細孔が存在するのみであった。そこ
でこれを苛性ソーダ溶液で処理したところ細孔径が35
A〜50Aの極めて限定された範囲に細孔が生成し、全
体として細孔容積が大きく増加していることを見いだし
た。即ちこれによりこのゼオライトが本来の存在してい
たミクロポアのほかに、もう一つの均一な細孔をもつメ
ソポアを有する新規なゼオライトであることがわかっ
た。
【0007】本発明の第一は、 (a)結晶度100〜130% (b)比表面積500〜800m2/g (c)SiO2/Al23のモル比が8〜18 (d)細孔径が600A以下である細孔の全細孔容積が
0.35〜0.50ml/g (e)細孔径が20A未満である細孔の細孔容積が0.
15〜0.35ml/g (f)細孔径20A〜600Aの範囲にある細孔の細孔
容積(PVm)が0.15〜0.30ml/g (g)細孔径20A〜600Aの範囲にある細孔の細孔
容積(PVm)のうち、細孔径が35A〜50Aの細孔
の細孔容積(PVs)が0.10〜0.25ml/g (h)PVmとPVsの差(PVm−PVs)が0.0
5ml/g以下 であることを特徴とする均一なミクロポアと均一なメソ
ポアの2種類の細孔を有するフォージャサイト型ゼオラ
イトに関する。
【0008】本発明の第二は、SiO2/Al23モル
比が6以下のフォージャサイト型ゼオライトを水相中に
おいて可溶性シリカの共存した脱アルミニウム剤で処理
を行いSiO2/Al23モル比を10〜20とした
後、アルカリ水溶液で処理して、該ゼオライトの1〜3
0wt%のシリカを除去することを特徴とする請求項1
記載のフォージャサイト型ゼオライトの製造方法に関す
る。
【0009】本発明のフォージャサイト型ゼオライトは
SiO2/Al23モル比、結晶度及び比表面積が高
く、例えば、一般的に知られている細孔径8Aの均一な
ミクロポアに加えて細孔径が35〜50Aという極めて
限定された範囲に細孔(メソポア)を有する新規なゼオ
ライトである。
【0010】多孔体の細孔径分布は、例えば液体窒素温
度で窒素の相対圧を変えて窒素吸着を行いこの吸着等温
線の解析により求めることができる。この原理および測
定法については「吸着 慶伊富長著 共立全書 117
ページ」等に記載されている。本発明においては、窒素
の脱着データをB.J.H法により計算解析を行って細
孔径分布を求めた。
【0011】通常知られている合成フォージャサイト型
ゼオライトは全細孔容積が約0.35ml/g、比表面
積(BET法で測定)が約600〜700m2/gで、
細孔径8Aの均一なミクロポアだけを有し、これ以外の
細孔は実質的に持たない。
【0012】これに対して、本発明のゼオライトは全細
孔容積(PVt)が0.35〜0.50ml/gの範囲
にあって且つミクロポア(細孔径20A未満の細孔)細
孔容積が0.15〜0.35ml/gの範囲にありメソ
ポア(細孔径が20A〜600Aの細孔)の細孔容積
(PVm)が0.15〜0.30ml/gの範囲にあ
り、メソポアのうち特に細孔径が35A〜50Aの極め
て限定された細孔径の細孔容積(PVs)が0.10〜
0.25ml/gの範囲にあってPVmとPVsの差
(PVm−PVs)が0.05ml/g以下、即ち細孔
径が35A〜50Aの細孔を選択的に有する新規なゼオ
ライトである。
【0013】全細孔容積(PVt)は0.35〜0.5
0ml/gであるが、0.35ml/g未満及び0.5
0ml/gを越えた場合は結晶度が低い。また、ミクロ
ポア(細孔径20A未満の細孔)の細孔容積は0.15
〜0.35ml/gであるが、ミクロポアの一部は拡大
してメソポアに転化するためメソポアの増加とともにミ
クロポアは減少し、通常の合成フォージャサイト型ゼオ
ライトが有するミクロポアの細孔容積0.35ml/g
より大きくなることはなく、0.15ml/g未満では
結晶度が低くかつ利用に際して2種類の均一なポアを有
することによる効果(例えば吸着質の大きさが本発明の
ゼオライトの細孔径に丁度適合する2種類の吸着質の選
択的吸着剤、高分子量炭化水素の遂次分解反応における
高選択性触媒)が低減するため好ましくない。更に細孔
径が35A〜50Aの細孔の細孔容積(PVs)は0.
10〜0.25ml/gであるが0.10ml/g未満
では2種類の均一なポアを有することによる効果が充分
発現しないので好ましくなく、0.25ml/gを越え
た場合は一方でミクロポアが0.15ml/g未満とな
り、かつ結晶度も低いことから同様に2種類の均一なポ
アを有することによる効果が充分発現しないので好まし
くない。またPVmとPvsの差(PVm−PVs)が
0.05ml/g以下、即ち生成したメソポアのうち細
孔径が35A〜50Aの細孔を選択的に有していること
が重要で、0.05ml/gを越えた場合は2種類の均
一なポアを有することによる効果が充分発現しないので
好ましくない。
【0014】本発明に使用する出発ゼオライトはフォー
ジャサイト型でSiO2/Al23モル比が6以下好ま
しくは3〜6のゼオライトである。通常の方法ではSi
2/Al23モル比が6を越えたゼオライトの合成は
困難で、結晶化に極めて長時間を要する。またクラウン
エーテル等を使用して合成されるSiO2/Al23
ル比12程度までのゼオライトは極めて高価である。な
お、本明細書で本発明に係るSiO2/Al23モル比
とはゼオライト固形物の化学分析により求めたシリカと
アルミナの量から計算して求めたSiO2/Al23
ル比を表す。
【0015】本発明方法の好ましい態様は、まずSiO
2/Al23モル比が3〜6のフォージャサイト型ゼオ
ライトを可溶性シリカの存在下に脱アルミニウム剤とp
H4以下で接触させて、SiO2/Al23モル比が1
0〜20の高シリカゼオライトを得る。ここで言う可溶
性シリカとは、水溶液中に含まれる珪酸の内、水溶液を
硫酸酸性にしてモリブデン酸アンモニウムの溶液を添加
することによって黄色のモリブド珪酸を生成する状態に
ある珪酸をいう。可溶性シリカ源としては、オルト珪
酸、メタ珪酸等が使用可能である。又脱アルミニウム剤
としては硫酸、塩酸、硝酸等の鉱酸のほかEDTAなど
のキレート剤が使用可能である。ついでこのゼオライト
を好適な量のアルカリ溶液、好ましくは水酸化ナトリウ
ムや水酸化カリウムの水溶液で処理することにより本発
明の新規なゼオライトが得られる。
【0016】脱アルミニウム処理後のSiO2/Al2
3モル比が10より小さいゼオライトをアルカリ処理し
た場合はメソポア容積(PVm)が小さく、SiO2
Al23モル比が20より大きい場合は後続のアルカリ
処理の際、アルカリによるゼオライト自身の構造破壊が
起きるので好ましくない。
【0017】本発明者は特開平5−97428号公報記
載の発明において、珪酸共存下で鉱酸により脱アルミニ
ウムした後アルカリ処理、具体的にはアンモニア水溶液
を用いてpH8.5〜10.5の範囲で処理することに
より均一な固体酸強度分布を有するゼオライトが得られ
ることを開示している。
【0018】しかし本発明でアルカリとしてアンモニア
水溶液を用いた場合はメソポアの生成が少ないがアルカ
リとして水酸化ナトリウムや水酸化カリウムを用いた場
合には細孔径が35A〜50Aの範囲のメソポアが好ま
しい割合で生成した。
【0019】アルカリ処理する際のアルカリ量はゼオラ
イトに沈着したシリカを3号水硝子(Na2O・3Si
2)として溶解して除去するに必要な量のアルカリに
加えて若干多量のアルカリを用いれば良く、除去するシ
リカ量は処理するゼオライト中のシリカの1〜35wt
%、好ましくは10〜30wt%である。また、この時
のpHは11.0〜13.0の範囲が好ましく、pHが
11より低い場合はメソポアが充分生成せず、pHが1
3より高い場合はゼオライトの構造破壊により結晶度が
低いものになりがちであり、時には無定型となることも
あるので好ましくない。
【0020】
【実施例】以下に実施例に挙げて、本発明を説明する
が、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0021】比較例1 NaYゼオライト(モル組成Na2O・Al23・5S
iO2)464gを通常の方法でイオン交換してアンモ
ニウム交換率75%のアンモニウム交換ゼオライトを調
製し、これを600℃で2時間焼成した後再びイオン交
換してアンモニウム交換率90%のアンモニウム交換ゼ
オライト(NH4Y)を調製した。このNH4Yを650
℃で2時間スチーム処理してゼオライトUSYを得た。
さらにこのUSYの一部を80℃の温水に懸濁し、撹拌
しながら濃度25%の硫酸を加えてpHを1.5とし2
時間脱アルミニウム処理してHUSYを調製した。表に
示すようにUSYはメソポア(PVm)を有しているが
細孔径35〜50Aの細孔容積(PVs)は小さかっ
た。またHUSYのPVmは0.18ml/gと大きい
もののPVsが0.04ml/gと小さかった。
【0022】比較例2 比較例1で調製したNH4Yの一部(0.25モル分)
を1リットルの温水に懸濁した後、80℃で撹拌しなが
ら濃度2.5%の硫酸1568gを一定速度で48時間
で添加して脱アルミニウムゼオライトを調製した。途中
の12時間、24時間、36時間および48時間時点の
ゼオライトをDeAl−1、DeAl−2、DeAl−
3、DeAl−4とした。表に示すように脱アルミニウ
ムの進行によってメソポアが生成しPVm,PVs共に
増加したが、一方で結晶度が大きく低下している。
【0023】比較例3 NaYゼオライト(モル組成Na2O・Al23・5S
iO2)464gを通常の方法でイオン交換を繰り返し
行ってNa残存率25%のアンモニウム交換ゼオライト
を調製した。このアンモニウム交換ゼオライトをそのま
ま80℃の温水4640ccに懸濁した。別途1%に希
釈した3号水硝子を硫酸で中和してpH2.0の珪酸溶
液4800gを調製した。この珪酸溶液のうち310g
を該懸濁液に撹拌しながら加えた。次いで温度を95℃
に昇温し、濃度2.5%の硫酸7840gと、残りの珪
酸溶液4490gを各々327g/hr,187g/h
rの速度で連続的に24時間添加した。ついでゼオライ
トを分離、洗浄してゼオライトZ−1を得た。この時Z
−1の結晶度は108%、SiO2/Al23モル比は
8.2であった。次いで、ゼオライトの濃度が20%と
なるように水を加えた後これを撹拌しながら、濃度10
%の水酸化ナトリウム溶液40gを添加し80℃に昇温
して24時間静置したがこの時のpHは10.8であっ
た。その後濾過分離し充分洗浄してゼオライトZ−11
を調製した。Z−11のSiO2/Al23モル比は
7.2、メソポアは僅かに生成しただけであった。
【0024】実施例1 NaYゼオライト(モル組成Na2O・Al23・5S
iO2)464gを通常の方法でイオン交換を繰り返し
行ってNa残存率25%のアンモニウム交換ゼオライト
を調製した。このアンモニウム交換ゼオライトをそのま
ま80℃の温水4640ccに懸濁した。別途1%に希
釈した3号水硝子を硫酸で中和してpH2.0の珪酸溶
液5700gを調製した。この珪酸溶液のうち310g
を該懸濁液に撹拌しながら加えた。次いで温度を95℃
に昇温し、濃度2.5%の硫酸13720gと、残りの
珪酸溶液5390gを各々274.4g/hr,10
7.8g/hrの速度で連続的に50時間添加した。こ
の後ゼオライトを分離、洗浄してゼオライトZ−2を得
た。Z−2の結晶度は112%、格子常数は24.43
A,SiO2/Al23モル比は15.0であった。次
いで、ゼオライトの濃度が20%となるように水を加え
た後撹拌しながら、濃度10%の水酸化ナトリウム溶液
504gを添加し80℃に昇温して24時間静置したが
この時のpHは12.7であった。その後濾過分離し充
分洗浄してZ−21を調製した。Z−21のSiO2
Al23モル比は11.2でPVmが0.17ml/g
と大きく、PVsが0.14ml/gで細孔径35〜5
0Aのメソポアを選択的に有するゼオライトが得られ
た。
【0025】実施例2 NaYゼオライト(モル組成Na2O・Al23・5S
iO2)464gを通常の方法でイオン交換を繰り返し
行ってNa残存率25%のアンモニウム交換ゼオライト
を調製した。このアンモニウム交換ゼオライトをそのま
ま80℃の温水4640ccに懸濁した。別途1%に希
釈した3号水硝子を硫酸で中和してpH2.0の珪酸溶
液7400gを調製した。この珪酸溶液のうち310g
を該懸濁液に撹拌しながら加えた。次いで温度を95℃
に昇温し、濃度2.5%の硫酸19600gと、残りの
珪酸溶液7090gを各々261.3g/hr,94.
5g/hrの速度で連続的に75時間添加した。この後
ゼオライトを分離、洗浄してゼオライトZ−3を得た。
Z−3の結晶度は110%、格子常数は24.40A,
SiO2/Al23モル比は18.5であった。次い
で、ゼオライトの濃度が20%となるように水を加えた
後撹拌しながら、濃度10%の水酸化ナトリウム溶液5
04gを添加し80℃に昇温して24時間静置したがこ
の時のpHは12.7であった。その後濾過分離し充分
洗浄してZ−31を調製した。Z−31のSiO2/A
23モル比は14.0でPVmが0.16ml/gと
大きく、PVsが0.13ml/gで細孔径35〜50
Aのメソポアを選択的に有するゼオライトが得られた。
【0026】比較例4 NaYゼオライト(モル組成Na2O・Al23・5S
iO2)464gを通常の方法でイオン交換を繰り返し
行ってNa残存率25%のアンモニウム交換ゼオライト
を調製した。このアンモニウム交換ゼオライトをそのま
ま80℃の温水4640ccに懸濁した。別途1%に希
釈した3号水硝子を硫酸で中和してpH2.0の珪酸溶
液9000gを調製した。この珪酸溶液のうち310g
を該懸濁液に撹拌しながら加えた。次いで温度を95℃
に昇温し、濃度2.5%の硫酸27440gと、残りの
珪酸溶液8690gを各々274.4g/hr,86.
9g/hrの速度で連続的に100時間添加した。次い
でゼオライトを分離、洗浄してゼオライトZ−4を得
た。Z−4の結晶度は97%、格子常数は24.33
A,SiO2/Al23モル比は27.3であった。次
いで、ゼオライトの濃度が20%となるように水を加え
た後撹拌しながら、濃度10%の水酸化ナトリウム溶液
504gを添加し80℃に昇温して24時間静置したが
この時のpHは12.9であった。その後濾過分離し充
分洗浄してゼオライトZ−41を調製した。しかしZ−
41の結晶度は20%と大きく低下していた。
【0027】比較例及び実施例で得たゼオライトはX−
Ray解折により結晶度、格子定数を求め、化学分析に
よりSiO2/Al23を求め、BET法による比表面
積及び細孔径分布から求めた各細孔容積PVt,PV
m,PVsを表1,2に示した。なお結晶度はリンデS
K−40を100%とした相対値で示した。図1、2、
3にはUSY,HUSY及びZ−21の細孔径分布曲線
を示した。
【0028】
【表1】 ゼオライト性状:その1 結晶度:リンデ社SK−40を100%とした相対結晶度
【0029】
【表2】 ゼオライト性状:その2 PVt:細孔径600A以下の細孔容積 PVm:細孔径20A〜600Aの細孔容積 PVs:細孔径35A〜50Aの細孔容積 〇:請求項1の条件を満足している ×:請求項1の条件を満足していない
【0030】
【発明の効果】本発明による高シリカフォージャサイト
型ゼオライトは、均一なミクロポアと均一なメソポアの
2種類の均一な細孔を有し、触媒、触媒担体、吸着剤と
して有用なゼオライトである。例えば残油の接触分解反
応に従来のミクロポアだけを有するゼオライトを用いた
場合は分子サイズの大きな残油に対する分解能が低い
が、本発明のゼオライトはミクロポアと残油の分解に好
適なメソポア(PVs)を選択的に有することから、メ
ソポアによる残油分解能が高く且つ残油の分解による一
次生成物を更にミクロポアによる分解でガソリンに選択
的に転換するのに適した触媒である。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例1のUSYゼオラトの細孔径分布曲線を
示す。
【図2】比較例1のHUSYゼオラトの細孔径分布曲線
を示す。
【図3】実施例1のZ−21ゼオライトの細孔径分布曲
線を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)結晶度100〜130% (b)比表面積500〜800m2/g (c)SiO2/Al23のモル比が8〜18 (d)細孔径が600A以下である細孔の全細孔容積が
    0.35〜0.50ml/g (e)細孔径が20A未満である細孔の細孔容積が0.
    15〜0.35ml/g (f)細孔径20A〜600Aの範囲にある細孔の細孔
    容積(PVm)が0.15〜0.30ml/g (g)細孔径20A〜600Aの範囲にある細孔の細孔
    容積(PVm)のうち、細孔径が35A〜50Aの細孔
    の細孔容積(PVs)が0.10〜0.25ml/g (h)PVmとPVsの差(PVm−PVs)が0.0
    5ml/g以下 であることを特徴とする均一なミクロポアと均一なメソ
    ポアの2種類の細孔を有するフォージャサイト型ゼオラ
    イト。
  2. 【請求項2】 SiO2/Al23モル比が6以下のフ
    ォージャサイト型ゼオライトを水相中において可溶性シ
    リカの共存下脱アルミニウム剤で処理を行いSiO2
    Al23モル比を10〜20とした後、アルカリ水溶液
    で処理して、該ゼオライトの1〜35wt%のシリカを
    除去することを特徴とする請求項1記載のフォージャサ
    イト型ゼオライトの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記アルカリ水溶液で処理する際、系の
    pHが11.0〜13.0である請求項2記載のフォー
    ジャサイト型ゼオライトの製造方法。
  4. 【請求項4】前記アルカリ水溶液が水酸化ナトリウムお
    よび/または水酸化カリウムの水溶液である請求項2ま
    たは3記載のフォージャサイト型ゼオライトの製造方
    法。
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